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特開2025-3651ステーターユニット、電動弁および電動弁装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003651
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】ステーターユニット、電動弁および電動弁装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 37/14 20060101AFI20241226BHJP
   F16K 31/04 20060101ALI20241226BHJP
   H02K 5/22 20060101ALI20241226BHJP
   H02K 5/08 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H02K37/14 535B
F16K31/04 Z
H02K37/14 535Y
H02K5/22
H02K5/08 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024188015
(22)【出願日】2024-10-25
(62)【分割の表示】P 2022132827の分割
【原出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】弁理士法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 竜也
(72)【発明者】
【氏名】松原 悠太
(57)【要約】
【課題】製造コストを低減できるステーターユニット、電動弁および電動弁装置を提供する。
【解決手段】ステーターユニット6は、ステーター60と、ハウジング70と、端子体90と、を有する。ハウジング70が、ハウジング本体71と、蓋部材81と、を有する。ハウジング本体71が、周壁部72と、周壁部72から前方に延びる四角筒形状のケース部75と、を有する。蓋部材81が、ケース部75の先端75aに接合される蓋本体82と、蓋本体82と接続された筒形状のコネクタ部83と、を有する。端子体90が、ケース部75の基板空間76に配置される保持部材93と、保持部材93に保持されるコネクタ端子91と、を有する。蓋部材81と端子体90とは別個の部品である。コネクタ端子91の第1端が、コネクタ部83の内側空間83aに配置される。コネクタ端子91の第2端が、基板空間76に配置される。
【選択図】図8

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーターと、ハウジングと、端子体と、を有するステーターユニットであって、
前記ハウジングが、ハウジング本体と、蓋部材と、を有し、
前記ハウジング本体が、合成樹脂製であり、ステーター収容部と、前記ステーター収容部から一方向に延びる筒形状のケース部と、を有し、
前記蓋部材が、合成樹脂製であり、前記ケース部の先端に接合される蓋本体と、前記蓋本体と接続された筒形状のコネクタ部と、を有し、
前記端子体が、前記ケース部の内側空間に配置される保持部材と、前記保持部材に保持されるコネクタ端子と、を有し、
前記コネクタ端子の一端が、前記コネクタ部の内側空間に配置され、
前記コネクタ端子の他端が、前記ケース部の内側空間に配置され、
前記コネクタ部が、前記一方向に延びており、
前記ステーター収容部と前記保持部材と前記コネクタ部とが前記一方向に並び、
前記保持部材が、前記ステーター収容部および前記コネクタ部と接している、ことを特徴とするステーターユニット。
【請求項2】
前記ステーター収容部および前記保持部材の一方が嵌合突部を有し、他方が嵌合穴を有し、
前記嵌合突部が、前記嵌合穴に前記一方向に嵌合される、請求項1に記載のステーターユニット。
【請求項3】
前記ステーターユニットが、前記ケース部の内側空間に配置される基板を有し、
前記端子体が、前記保持部材に保持される接続端子を有し、
前記接続端子が、前記ステーターを前記基板に接続する、請求項1または請求項2に記載のステーターユニット。
【請求項4】
前記基板が、前記一方向に平行に配置され、前記ハウジング本体に保持され、
前記蓋部材が、前記基板における前記ケース部の先端に近い端部に接する、請求項3に記載のステーターユニット。
【請求項5】
弁本体アセンブリと、請求項1に記載されたステーターユニットと、を有する電動弁であって、
前記弁本体アセンブリが、本体部材と、前記本体部材に取り付けられた円筒形状のケースと、前記ケースの内側に配置されるマグネットローターと、を有し、
前記ステーターが、前記ケースの外側に配置される、電動弁。
【請求項6】
請求項5に記載された電動弁と、前記本体部材が取り付けられる取付穴が設けられた流路ブロックと、を有する電動弁装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステーターユニット、電動弁および電動弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動弁の一例が特許文献1に開示されている。この電動弁は、ローターと、ステーターと、回路基板と、ハウジングと、を有する。ハウジングは、ステーターおよびコネクタ端子と一体的に射出成形(インサート成形)されている。ハウジングは、第1室を形成する第1側壁と第1底部とを有する。第1室には、回路基板が配置される。ハウジングは、第2室を形成する第2側壁と第2底部とを有する。第2室には、ローターを収容するケースが配置される。ハウジングは筒形状のコネクタ部を有する。コネクタ部の内側には、コネクタ端子が配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2021-501853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハウジングは、コネクタ部を含む複雑な形状を有しており、複数のインサート品とともに射出成形される。そのため、ハウジングの成形金型が複雑な構造となり、成形金型にインサート品を設置する工数も増え、製造コストが高い。
【0005】
そこで、本発明は、製造コストを低減できるステーターユニット、電動弁および電動弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るステーターユニットは、ステーターと、ハウジングと、端子体と、を有するステーターユニットであって、前記ハウジングが、ハウジング本体と、蓋部材と、を有し、前記ハウジング本体が、合成樹脂製であり、ステーター収容部と、前記ステーター収容部から一方向に延びる筒形状のケース部と、を有し、前記蓋部材が、合成樹脂製であり、前記ケース部の先端に接合される蓋本体と、前記蓋本体と接続された筒形状のコネクタ部と、を有し、前記端子体が、前記ケース部の内側空間に配置される保持部材と、前記保持部材に保持されるコネクタ端子と、を有し、前記コネクタ端子の一端が、前記コネクタ部の内側空間に配置され、前記コネクタ端子の他端が、前記ケース部の内側空間に配置される、ことを特徴とする。
【0007】
本発明において、前記コネクタ部が、前記一方向に延びており、前記ステーター収容部と前記保持部材と前記コネクタ部とが前記一方向に並び、前記保持部材が、前記ステーター収容部および前記コネクタ部と接している、ことが好ましい。
【0008】
本発明において、前記ステーター収容部および前記保持部材の一方が嵌合突部を有し、他方が嵌合穴を有し、前記嵌合突部が、前記嵌合穴に前記一方向に嵌合される、ことが好ましい。
【0009】
本発明において、前記ステーターユニットが、前記ケース部の内側空間に配置される基板を有し、前記端子体が、前記保持部材に保持される接続端子を有し、前記接続端子が、前記ステーターを前記基板に接続する、ことが好ましい。
【0010】
本発明において、前記基板が、前記一方向に平行に配置され、前記ハウジング本体に保持され、前記蓋部材が、前記基板における前記ケース部の先端に近い端部に接する、ことが好ましい。
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る電動弁は、弁本体アセンブリと、前記ステーターユニットと、を有する電動弁であって、前記弁本体アセンブリが、本体部材と、前記本体部材に取り付けられた円筒形状のケースと、前記ケースの内側に配置されるマグネットローターと、を有し、前記ステーターが、前記ケースの外側に配置される。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る電動弁装置は、前記電動弁と、前記本体部材が取り付けられる取付穴が設けられた流路ブロックと、を有する。
【発明の効果】
【0013】
ステーターユニットが、ハウジングと端子体とを有する。ハウジングが、ハウジング本体と蓋部材とを有する。ハウジング本体が、合成樹脂製であり、ステーター収容部と、ステーター収容部から一方向に延びる筒形状のケース部と、を有する。蓋部材が、合成樹脂製であり、ケース部の先端に接合される蓋本体と、蓋本体と接続された筒形状のコネクタ部と、を有する。端子体が、ケース部の内側空間に配置される保持部材と、保持部材に保持されるコネクタ端子と、を有する。コネクタ端子の一端が、コネクタ部の内側空間に配置され、コネクタ端子の他端が、ケース部の内側空間に配置される。このようにしたことから、蓋部材がハウジング本体とは別個の部品であり、蓋部材がコネクタ部を有する。コネクタ部と端子体とが、ステーターユニットを外部機器に接続するためのコネクタを構成する。そのため、ステーターを収容するハウジング本体と、コネクタ部を有する蓋部材と、が別々に成形され、それぞれの成形金型が比較的単純な構造となる。また、成形金型にインサート品を設置する工数が減る。したがって、ステーターユニットの製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係る電動弁装置の正面図である。
図2図1の電動弁装置の平面図である。
図3図1のIII-III線に沿う断面図である。
図4図3のIV-IV線に沿う断面図である。
図5図4のV-V線に沿う断面図である。
図6図5のVI-VI線に沿う断面図である。
図7】弁本体アセンブリの断面図である。
図8】ステーターユニットの断面図である。
図9図8の一部を拡大した断面図である。
図10】ステーターユニットの組立方法を説明する断面図である。
図11図1の電動弁装置が有する電動弁の変形例の構成を示す断面図である。
図12図1の電動弁装置が有する電動弁の他の変形例の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例に係る電動弁装置について、図1図12を参照して説明する。電動弁装置は、例えば、車両に搭載されたエアコンシステム、または、屋内に設置されたエアコンシステムに組み込まれる。
【0016】
図1は、本発明の一実施例に係る電動弁装置の正面図である。図2は、図1の電動弁装置の平面図である。図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。図4は、図3のIV-IV線に沿う断面図である。図5は、図4のV-V線に沿う断面図である。図6は、図5のVI-VI線に沿う断面図である。図7は、弁本体アセンブリの断面図である。図8は、ステーターユニットの断面図である。図9は、図8の一部(主にハウジングのケース部およびその近傍)を拡大した断面図である。図10は、ステーターユニットの組立方法を説明する断面図である。図11は、図1の電動弁装置が有する電動弁の変形例の構成を示す断面図である。図12は、図1の電動弁装置が有する電動弁の他の変形例の構成を示す断面図である。図4図7図11図12において、弁体を側面から見た状態で示している。図3図6において、ハウジングの周壁部の内側の部材を省略している。各図において、矢印Xで示すX方向が左右方向であり、矢印Yで示すY方向が前後方向であり、矢印Zで示すZ方向が上下方向である。矢印Xにおいて「X」の文字がある方が右方であり、矢印Yにおいて「Y」の文字がある方が後方であり、矢印Zにおいて「Z」の文字がある方が上方である。
【0017】
図1図6に示すように、電動弁装置1は、流路ブロック2と、電動弁3と、を有している。
【0018】
流路ブロック2は、例えば、アルミニウム合金製であり、直方体形状を有している。流路ブロック2は、円形の取付穴201を有している。取付穴201は、流路ブロック2の上面2dに配置されている。上面2dは、流路ブロック2の外面である。取付穴201の内周面には、雌ねじが設けられている。流路ブロック2は、取付穴201から前方に延びる第1流路205と、取付穴201から下方に延びる第2流路206と、を有している。
【0019】
図4に示すように、電動弁3は、弁本体アセンブリ5と、ステーターユニット6と、を有している。
【0020】
図7に示すように、弁本体アセンブリ5は、本体部材10と、キャン20と、駆動機構30と、弁体40と、を有している。
【0021】
本体部材10は、例えば、アルミニウム合金製である。本体部材10は、第1部分11と、第2部分12と、を有している。
【0022】
第1部分11は、円筒形状を有している。第1部分11は、流路ブロック2の取付穴201に配置される。第1部分11の外周面には、雄ねじが設けられている。雄ねじは、流路ブロック2の雌ねじに螺合される。第1部分11は、流路ブロック2にねじ構造で取り付けられる。第1部分11の上部は、流路ブロック2の上面2dから突出している。
【0023】
第1部分11は、弁室15と、弁口16と、弁座17と、接続流路18と、を有している。弁口16は、弁室15に開口している。弁座17は、内向きの環状テーパー面である。弁座17は、弁室15において弁口16を囲んでいる。接続流路18は、弁室15と取付穴201とを接続する。弁室15は、接続流路18および取付穴201を介して第1流路205と接続されている。弁室15は、弁口16を介して第2流路206と接続されている。なお、第1部分11に代えて、流路ブロック2が弁室を有していてもよい。
【0024】
第2部分12は、円筒形状を有している。第2部分12の下部は、第1部分11の上部の内側に配置されている。第2部分12の外周面には、雄ねじが設けられている。雄ねじは、第1部分11の内周面に設けられた雌ねじに螺合される。第2部分12は、ねじ構造により第1部分11に取り付けられている。第2部分12の上部は、第1部分11の上面11dから突出している。第2部分12の上端には、円環板形状の接続部材13の内周縁が接合されている。本実施例において、第1部分11と第2部分12とは別個の部品である。本体部材10が第1部分11と第2部分12とが一体的に形成された1つの部品であってもよい。
【0025】
キャン20は、例えば、ステンレス鋼製である。キャン20は、下端が開口しかつ上端が塞がれた円筒形状を有している。キャン20の下端は、接続部材13の外周縁に接合されている。キャン20は、接続部材13を介して本体部材10に取り付けられている。キャン20は、本体部材10に直接的に取り付けられていてもよい。キャン20は、ケースである。
【0026】
駆動機構30は、弁体40を上下方向に移動させる。駆動機構30は、マグネットローター31と、弁軸ホルダー32と、ガイドブッシュ33と、を有している。
【0027】
マグネットローター31は、円筒形状を有している。マグネットローター31は、キャン20の内側に配置されている。マグネットローター31の外径は、キャン20の内径より若干小さい。マグネットローター31の外周面には、複数のN極および複数のS極が設けられている。複数のN極および複数のS極は、上下方向に延在している。複数のN極および複数のS極は、周方向に等間隔でかつ交互に配置されている。本実施例において、マグネットローター31は、N極を12個、S極を12個有している。
【0028】
弁軸ホルダー32は、下端が開口しかつ上端が塞がれた円筒形状を有している。弁軸ホルダー32の上端には支持リング35が固定されている。支持リング35を介して、マグネットローター31と弁軸ホルダー32とが結合されている。弁軸ホルダー32の内周面には、雌ねじ32cが設けられている。弁軸ホルダー32には、可動ストッパ37が取り付けられている。
【0029】
ガイドブッシュ33は、基部33aと、支持部33bと、を一体的に有している。基部33aおよび支持部33bは、円筒形状を有している。支持部33bの外径は、基部33aの外径より小さい。支持部33bは、基部33aの上端に同軸に接続されている。支持部33bの外周面には、雄ねじ33cが設けられている。雄ねじ33cは、弁軸ホルダー32の雌ねじ32cと螺合される。基部33aは、本体部材10の第2部分12の上部に圧入されている。ガイドブッシュ33は、本体部材10と結合されている。基部33aには、固定ストッパ38が取り付けられている。
【0030】
弁体40は、第1軸部41と、第2軸部42と、弁部43と、を一体的に有している。第1軸部41および第2軸部42は、円柱形状を有している。第2軸部42の外径は、第1軸部41の外径より小さい。第2軸部42は、第1軸部41の上端に同軸に接続されている。第2軸部42は、弁軸ホルダー32の上壁部32aを貫通している。第2軸部42には、抜け止め用のプッシュナット45が取り付けられている。第1軸部41は、ガイドブッシュ33の内側および第2部分12の内側に配置されている。第1軸部41は、ガイドブッシュ33に上下方向に移動可能に支持されている。第1軸部41の下端は、弁室15に配置されている。弁部43は、上方から下方に向かうにしたがって外径が小さくなる複数のテーパー部が同軸に接続された形状を有している。弁部43は、第1軸部41の下端に同軸に接続されている。弁部43は、弁室15に配置されている。弁部43は、弁口16(弁座17)と上下方向に向かい合っている。第1軸部41と第2軸部42との間に、段部44が設けられている。段部44は、上方を向く円環状の平面である。弁軸ホルダー32の上壁部32aと段部44との間には、閉弁ばね36が配置されている。閉弁ばね36は、圧縮コイルばねである。閉弁ばね36は、弁体40を下方に向けて押している。弁体40は、駆動機構30によって上下方向に移動される。弁体40の移動によって弁口16が開閉される。
【0031】
弁本体アセンブリ5において、マグネットローター31が閉弁方向に回転すると、弁軸ホルダー32の雌ねじ32cとガイドブッシュ33の雄ねじ33cとのねじ送り作用によってマグネットローター31および弁軸ホルダー32が下方に移動する。弁軸ホルダー32が、閉弁ばね36を介して弁体40を下方に押す。弁体40が下方に移動して弁体40が弁座17に接する。このときのマグネットローター31の位置は、閉弁位置Rcである。この状態からマグネットローター31が閉弁方向にさらに回転すると、閉弁ばね36が圧縮されてマグネットローター31および弁軸ホルダー32がさらに下方に移動する。弁体40は下方に移動しない。そして、可動ストッパ37が固定ストッパ38に接すると、マグネットローター31の閉弁方向への回転が規制される。このときのマグネットローター31の位置は、基準位置Rxである。
【0032】
弁本体アセンブリ5において、マグネットローター31が開弁方向に回転すると、弁軸ホルダー32の雌ねじ32cとガイドブッシュ33の雄ねじ33cとのねじ送り作用によってマグネットローター31および弁軸ホルダー32が上方に移動する。弁軸ホルダー32が、プッシュナット45を上方に押す。弁体40が上方に移動して弁体40が弁座17から離れる。弁体40が弁座17から離れ、弁口16を流れる冷媒の流量があらかじめ定められた設定値となるマグネットローター31の位置を開弁位置Roとする。なお、開弁位置Roは、閉弁位置Rcと同じであってもよい。マグネットローター31が開弁方向にさらに回転すると、マグネットローター31が全開位置Rzに到達する。マグネットローター31が全開位置Rzにあるとき、弁体40が弁口16から最も離れ、弁口16が最大開度になる。
【0033】
図8図9に示すように、ステーターユニット6は、ステーター60と、ハウジング70と、端子体90と、制御装置100と、を有している。
【0034】
ステーター60は、円筒形状を有している。ステーター60は、A相ステーター61と、B相ステーター62と、合成樹脂製のモールド63と、を有している。
【0035】
A相ステーター61は、内周に複数のクローポール型の極歯61a、61bを有している。極歯61aの先端は下方に向いており、極歯61bの先端は上方に向いている。極歯61aと極歯61bとは、周方向に等角度間隔で交互に配置されている。本実施例において、A相ステーター61は、極歯61aを12個有し、極歯61bを12個有している。互いに隣り合う極歯61aと極歯61bとの間の角度は、15度である。A相ステーター61のコイル61cが通電されると、極歯61aと極歯61bとは互いに異なる極性となる。
【0036】
B相ステーター62は、内周に複数のクローポール型の極歯62a、62bを有している。極歯62aの先端は下方に向いており、極歯62bの先端は上方に向いている。極歯62aと極歯62bとは、周方向に等角度間隔で交互に配置されている。本実施例において、B相ステーター62は、極歯62aを12個有し、極歯62bを12個有している。互いに隣り合う極歯62aと極歯62bとの間の角度は、15度である。B相ステーター62のコイル62cが通電されると、極歯62aと極歯62bとは互いに異なる極性となる。
【0037】
A相ステーター61とB相ステーター62とは、同軸に配置されている。A相ステーター61とB相ステーター62とは、互いに接している。上下方向(軸線L方向)から見たときに互いに隣り合うA相ステーター61の極歯61aとB相ステーター62の極歯62aとの間の角度は、7.5度である。
【0038】
モールド63は、A相ステーター61およびB相ステーター62の内側に充填されている。また、モールド63は、極歯61a、61bおよび極歯62a、62bとともにステーター内周面60aを構成している。ステーター内周面60aの径は、キャン20の外周面の径と同じ(実質的に同じを含む)である。モールド63は、端子支持部64を有している。
【0039】
端子支持部64は、A相ステーター61およびB相ステーター62から前方に延びている。端子支持部64は、4本のコイル端子65を支持している。コイル端子65は、端子支持部64の先端から前方に突出している。コイル端子65は、A相ステーター61のコイル61cおよびB相ステーター62のコイル62cと接続されている。
【0040】
ステーター60は、キャン20の外側に配置される。ステーター60は、キャン20の内側に配置されたマグネットローター31とともにステッピングモーター66を構成する。
【0041】
ハウジング70は、ハウジング本体71と、蓋部材81と、を有している。
【0042】
ハウジング本体71は、合成樹脂製である。ハウジング本体71は、周壁部72と、上壁部73と、ケース部75と、支持柱78と、を一体的に有している。
【0043】
周壁部72は、円筒形状を有している。周壁部72には、ステーター60が埋め込まれている。周壁部72の内周面72aの径は、ステーター内周面60aの径と同じである。内周面72aは、ステーター内周面60aに段差なく連なっている。上壁部73は、ドーム形状を有している。上壁部73は、周壁部72の上端に接続されている。周壁部72の内周面72a、上壁部73の内面73aおよびステーター内周面60aは、ステーターユニット6の内側空間74を形成している。内側空間74にはキャン20が配置される。
【0044】
ケース部75は、四角筒形状を有している。ケース部75は、周壁部72から前方に延びている。ケース部75は、前後方向に沿って配置されている。ケース部75の内側には、基板空間76が設けられている。基板空間76は、ケース部75の内側空間である。また、ケース部75の先端75aには、開口77が設けられている。開口77は、前方を向く。開口77は、基板空間76に接続されている。ケース部75における左右方向に向かい合う内面には、前後方向に延びる保持溝75bが設けられている。「前方」は、前後方向に含まれ、前後方向のうちの「一方向」である。
【0045】
ハウジング本体71には、2つの支持柱78が設けられている。支持柱78は、四角柱形状を有している。支持柱78は、基板空間76に配置され、周壁部72から前方に延びている。支持柱78は、周壁部72を介してステーター60と前後方向に並ぶ。支持柱78の先端面78aには、嵌合突部78fが設けられている。本実施例において、周壁部72と支持柱78とは、ステーター60を収容するステーター収容部を構成する。
【0046】
基板空間76は、内側空間74と隣り合っている。内側空間74と基板空間76との間に隔壁79が配置されている。隔壁79は、内側空間74と基板空間76とを区画している。隔壁79は、周壁部72の一部である。
【0047】
蓋部材81は、合成樹脂製である。蓋部材81は、蓋本体82と、コネクタ部83と、を一体的に有している。蓋本体82は、平板形状を有している。蓋本体82の周縁部は、ケース部75の先端75aに接合される。蓋本体82は、開口77を覆うように配置される。蓋本体82は、左右方向および上下方向に平行(XZ平面に平行)に配置されている。蓋本体82は、開口77を塞ぐ。コネクタ部83は、筒形状を有する。コネクタ部83の断面形状は、長円形状である。コネクタ部83は、蓋本体82の中央に配置されており、蓋本体82と直交する方向に延びている。蓋本体82がケース部75に接合された状態において、コネクタ部83は前後方向に延びている。コネクタ部83の後端には、基板空間76とコネクタ部83の内側空間83aとを接続する貫通孔85が設けられている。
【0048】
ブラケット86は、金属製である。ブラケット86は、ブラケット本体87と、取付板88と、を一体的に有している。ブラケット本体87は、円環板形状を有している。ブラケット本体87は、周壁部72の下部に固定されている。取付板88は、長方形板形状を有している。取付板88は、ブラケット本体87の外周縁に連設され、下方に延びている。取付板88は、流路ブロック2にねじ89によって固定されている。ブラケット86は、ステーター60に溶接されていてもよい。
【0049】
端子体90は、コネクタ端子91と、接続端子92と、保持部材93と、を有している。コネクタ端子91は、L字形状を有している。接続端子92は、直線形状を有している。本実施例において、端子体90は、コネクタ端子91を4本有し、接続端子92を4本有している。コネクタ端子91の形状および本数は、ステーターユニット6に構成に応じて適宜決定される。接続端子92の形状および本数も、ステーターユニット6に構成に応じて適宜決定される。ハウジング本体71と蓋部材81と端子体90とは別個の部品である。
【0050】
保持部材93は、合成樹脂製である。保持部材93は、保持本体94と、端子支持突部95と、支持部96と、を一体的に有している。
【0051】
保持本体94は、直方体形状を有している。保持本体94の前面94aは、コネクタ部83の後端に接している。端子支持突部95は、保持本体94の前面94aに配置されている。端子支持突部95は左右方向に延びている。端子支持突部95は、コネクタ部83の貫通孔85に嵌合される。
【0052】
保持本体94および端子支持突部95は、コネクタ端子91を保持している。コネクタ端子91の第1端91aは、端子支持突部95の前面から前方に延びている。コネクタ端子91の第2端91bは、保持本体94の上面から上方に延びている。第1端91aは、コネクタ端子91の一端である。第2端91bは、コネクタ端子91の他端である。第1端91aは、コネクタ部83の内側空間83aに配置されている。第2端91bは、基板空間76に配置されている。コネクタ端子91は、基板空間76から内側空間83aまで延びている。
【0053】
保持本体94は、接続端子92を保持している。接続端子92の第1端92aは、保持本体94の下面から下方に延びている。第1端92aは、環状形状を有している。接続端子92の第2端92bは、保持本体94の上面から上方に延びている。接続端子92は、コネクタ端子91より後方に配置されている。
【0054】
支持部96は、四角筒形状を有している。支持部96は、保持本体94の後面から後方に延びている。支持部96は、支持柱78に対応して配置されている。支持部96の内側には、嵌合突部78fが嵌合される。支持部96の内側空間は、嵌合穴96fである。嵌合突部78fが嵌合穴96fに嵌合されると、支持部96が支持柱78の先端面78aに接する。
【0055】
コネクタ部83と保持部材93と支持柱78と周壁部72とは、前後方向に一列に並んでいる。保持部材93は、コネクタ部83と支持柱78との間に配置されている。保持部材93の保持本体94の前面94aは、コネクタ部83と接している。保持部材93の支持部96は、支持柱78と接している。そのため、コネクタ部83に前方から後方に向かう力が加わったとき、当該力を保持部材93を介して支持柱78および周壁部72(ステーター収容部)が受ける。さらに、周壁部72とステーター60とが前後方向に並んでいるので、当該力をステーター60でも受けることができる。なお、ハウジング本体71において、支持柱78を省略して、保持部材93が直接的に周壁部72に接してもよい。
【0056】
制御装置100は、ハウジング70の基板空間76に配置されている。制御装置100は、基板105と、磁気センサー110と、マイクロコンピューター120と、を有している。
【0057】
基板105は、電子部品が実装されるプリント基板である。基板105は、基板空間76に収容されている。基板105は、左右方向および前後方向に平行(XY平面に平行)に配置されている。基板105には、磁気センサー110と、マイクロコンピューター120と、が実装されている。基板105には、コネクタ端子91の第2端91bと、接続端子92の第2端92bと、が接続されている。本実施例において、基板105は、ステーター60の上方に配置されているが、図11に示す電動弁3Aのように、基板105がステーター60の下方に配置されていてもよい。電動弁3Aは、基板105の配置以外は電動弁3と同一(実質的に同一を含む)構成を有する。図11において、電動弁3と同一の構成には同一の符号を付している。
【0058】
基板105の左端および右端は、ケース部75の保持溝75bに保持されている。基板105の前端105aは、蓋部材81の蓋本体82に接している。前端105aは、基板105におけるケース部75の先端75aに近い端部である。基板105の後端105bには、切り欠き105cが設けられている。基板105における切り欠き105cを形成する縁部105dは、ハウジング本体71の隔壁79に接している。
【0059】
磁気センサー110は、例えば、ホールICである。磁気センサー110は、基板105の縁部105dの近傍に配置されている。磁気センサー110は、隔壁79と前後方向に向かい合う。磁気センサー110は、キャン20および隔壁79を介してマグネットローター31と前後方向に並ぶ。磁気センサー110は、マグネットローター31が生じる磁界の向きに応じた信号を出力する。本実施例において、制御装置100は、磁気センサー110を2個有している。
【0060】
マイクロコンピューター120は、例えば、中央演算装置、不揮発性メモリ、作業用メモリ、通信モジュール、モータードライバなどを1つのパッケージに集積した組み込み機器用のマイクロコンピューターである。マイクロコンピューター120は、電動弁3の制御を司る。なお、不揮発性メモリ、作業用メモリ、通信モジュールおよびモータードライバは、マイクロコンピューター120に外部接続される個別の電子部品であってもよい。
【0061】
制御装置100は、電動弁装置1が組み込まれるエアコンシステム(図示なし)の制御ユニットと通信可能に接続される。制御装置100は、ケーブルによって制御ユニットと接続される。ケーブルは、コネクタ部83に嵌合されるコネクタ(プラグ)を有している。制御ユニットは、外部機器である。制御装置100は、制御ユニットから送信される命令に応じてステッピングモーター66(すなわちマグネットローター31の回転)を制御する。なお、電動弁3は、制御装置100を省略して、エアコンシステムの制御ユニットによって直接的に制御されてもよい。
【0062】
電動弁装置1において、取付穴201、本体部材10(第1部分11、第2部分12、弁口16、弁座17)、キャン20、マグネットローター31、弁軸ホルダー32、ガイドブッシュ33、弁体40、ステーター60(A相ステーター61、B相ステーター62)、ブラケット86(ブラケット本体87)は、それぞれの中心軸が軸線Lに一致する。
【0063】
次に、ステーターユニット6の組立方法の一例について、図10を参照して説明する。
【0064】
ハウジング本体71の成形金型にステーター60を設置して、ハウジング本体71をステーター60と一体的に射出成形(インサート成形)する。ハウジング本体71の周壁部72にブラケット86を取り付ける。蓋部材81を、ハウジング本体71とは別に射出成形する。
【0065】
保持部材93の成形金型に、コネクタ端子91と接続端子92とを設置して、保持部材93をコネクタ端子91および接続端子92と一体的に射出成形(インサート成形)する。なお、保持部材93が、コネクタ端子91の形状に応じた溝、および、接続端子92の形状に応じた孔を有していてもよい。この場合、保持部材93を射出成形したあとに、保持部材93にコネクタ端子91および接続端子92を取り付ける。
【0066】
基板105に、磁気センサー110とマイクロコンピューター120とを実装する。基板105にコネクタ端子91の第2端91bと接続端子92の第2端92bとをハンダ付けする。基板105をケース部75の開口77から基板空間76に挿入し、基板105の左端および右端をケース部75(保持溝75b)に保持させる。基板105の縁部105dを隔壁79に当接させる。保持部材93の支持部96の嵌合穴96fに支持柱78の嵌合突部78fを嵌合させる。支持部96を支持柱78の先端面78aに当接させる。ステーター60のコイル端子65を接続端子92の第1端92aの内側に配置し、コイル端子65と第1端92aとをハンダ付けする。
【0067】
蓋部材81の蓋本体82の周縁部をケース部75の先端75aに当接させ、蓋本体82によって開口77を塞ぐ。蓋本体82を基板105の前端105aに当接させる。コネクタ端子91の第1端91aを蓋部材81のコネクタ部83の貫通孔85に挿入し、第1端91aをコネクタ部83の内側空間83aに配置する。保持部材93の端子支持突部95を貫通孔85に嵌合させる。蓋本体82の周縁部をケース部75の先端75aに接合する。接合方法として、例えば、赤外線溶着、超音波溶着、または、接着剤による接合を用いることができる。これにより、ステーターユニット6が完成する。
【0068】
本実施例の電動弁装置1は、電動弁3と、流路ブロック2と、を有する。流路ブロック2には、電動弁3の本体部材10が取り付けられる取付穴201が設けられている。電動弁3は、弁本体アセンブリ5と、ステーターユニット6と、を有する。弁本体アセンブリ5は、本体部材10と、本体部材10に取り付けられた円筒形状のキャン20と、キャン20の内側に配置されるマグネットローター31と、を有する。
【0069】
ステーターユニット6は、ステーター60と、ハウジング70と、端子体90と、を有する。ステーター60は、キャン20の外側に配置される。ハウジング70は、ステーター60を収容するハウジング本体71と、ハウジング本体71に接合される蓋部材81と、を有する。ハウジング本体71は、合成樹脂製である。ハウジング本体71は、ステーター収容部を構成する周壁部72および支持柱78を有する。ハウジング本体71は、周壁部72から前方(一方向)に延びる四角筒形状のケース部75を有する。ケース部75は、基板空間76と、基板空間76に接続された、前方を向く開口77と、を有する。蓋部材81は、合成樹脂製である。蓋部材81は、開口77を塞ぐ蓋本体82と、蓋本体82と接続された筒形状のコネクタ部83と、を有する。蓋本体82は、ケース部75の先端75aに接合される。端子体90が、基板空間76に配置される保持部材93と、保持部材93に保持されるコネクタ端子91と、を有する。コネクタ端子91の第1端91aが、コネクタ部83の内側空間83aに配置される。コネクタ端子91の第2端91bが、基板空間76に配置される。
【0070】
このようにしたことから、ハウジング本体71とは別個の部品である蓋部材81がコネクタ部83を有する。コネクタ部83と端子体90とが、ステーターユニット6を外部機器に接続するためのコネクタ(レセプタクル)を構成する。そのため、ステーター60を収容するハウジング本体71と、コネクタ部83を有する蓋部材81と、が別々に成形され、それぞれの成形金型が比較的単純な構造となる。また、成形金型にインサート品を設置する工数が減る。したがって、ステーターユニット6の製造コストを低減できる。
【0071】
また、コネクタ部83が、前後方向に延びている。周壁部72と支持柱78と保持部材93とコネクタ部83とが前後方向に並ぶ。保持部材93が、支持柱78およびコネクタ部83と接している。このようにすることで、コネクタ部83にケーブルのコネクタが嵌合されたとき、コネクタ部83に前方から後方に向かう力が加わる。当該力を保持部材93を介して支持柱78および周壁部72が受ける。そのため、蓋部材81の変形を抑制でき、コネクタ部83にケーブルのコネクタをより確実に嵌合できる。
【0072】
また、ハウジング本体71の支持柱78が嵌合突部78fを有する。保持部材93が嵌合穴96fを有する。嵌合突部78fが、嵌合穴96fに前後方向に嵌合される。このようにすることで、保持部材93がハウジング本体71に対して左右方向および上下方向に移動することを抑制できる。なお、保持部材93が嵌合突部を有し、ハウジング本体71(周壁部72または支持柱78)が嵌合穴を有していてもよい。
【0073】
また、ステーターユニット6が、基板空間76に配置される基板105を有する。端子体90が、保持部材93に保持される接続端子92を有する。接続端子92が、ステーター60のコイル端子65を基板105に接続する。このようにすることで、比較的簡易な構成でステーター60を基板105に接続できる。
【0074】
また、基板105が、前後方向に平行に配置され、左端および右端がハウジング本体71に保持される。蓋部材81が、基板105の前端105aに接する。このようにすることで、基板105が基板空間76内で移動することをより規制できる。
【0075】
図12に、電動弁3の変形例である電動弁3Bを示す。電動弁3Bは、(1)ステーターユニット6が、端子体90に代えて端子体190を有すること、(2)ハウジング本体71が、支持柱78に代えて支持柱178を有すること、以外は、電動弁3と同一(実質的に同一を含む)の構成を有する。図12において、電動弁3と同一の構成には同一の符号を付している。
【0076】
端子体190は、コネクタ端子191と、接続基板192と、保持部材193と、を有している。コネクタ端子191は、直線形状を有している。本実施例において、端子体190は、コネクタ端子191を4本有している。接続基板192は、プリント基板である。接続基板192は、長方形平板形状を有している。接続基板192の四隅には嵌合穴(図示なし)が設けられている。接続基板192は、基板空間76に収容されている。接続基板192は、左右方向および上下方向に平行(XZ平面に平行)に配置されている。接続基板192は、基板105と接続されている。接続基板192は、コイル端子65と接続されている。
【0077】
保持部材193は、合成樹脂製である。保持部材193は、保持本体194と、端子支持突部195と、を一体的に有している。
【0078】
保持本体194は、長方形平板形状を有している。保持本体194は左右方向に延びている。保持本体194の前面は、コネクタ部83の後端に接している。端子支持突部195は、保持本体194の前面に配置されている。保持本体194の後面は、接続基板192の前面に接している。保持本体194は、接続基板192の前面に配置されている。端子支持突部195は左右方向に延びている。端子支持突部195は、コネクタ部83の貫通孔85に嵌合される。
【0079】
保持本体194および端子支持突部195は、コネクタ端子191を保持している。コネクタ端子191の第1端は、端子支持突部195の前面から前方に延びている。コネクタ端子191の第2端は、保持本体194の後面から後方に延びており、接続基板192に接続されている。第1端は、コネクタ端子191の一端である。第2端は、コネクタ端子191の他端である。第1端は、コネクタ部83の内側空間83aに配置されている。第2端は、基板空間76に配置されている。コネクタ端子191は、基板空間76から内側空間83aまで延びている。
【0080】
ハウジング本体71には、4つの支持柱178が設けられている。支持柱178は、円柱形状を有している。支持柱178は、基板空間76に配置され、周壁部72から前方に延びている。支持柱178は、接続基板192の嵌合穴に対応して配置されている。支持柱178の先端面には、嵌合穴に嵌合する嵌合突部(図示なし)が設けられている。嵌合突部が嵌合穴に嵌合されると、接続基板192の後面が支持柱178の先端面に接する。接続基板192は、支持柱178によって支持される。
【0081】
電動弁3Bにおいても、電動弁3と同一(実質的に同一を含む)の作用効果を奏する。
【0082】
本明細書において、「円筒」や「直方体」等の形状を示す各用語は、実質的にその用語の形状を有する部材および部材の部分にも用いられている。例えば、「円筒形状の部材」は、円筒形状の部材と実質的に円筒形状の部材とを含む。
【0083】
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
1…電動弁装置
2…流路ブロック、2d…上面、201…取付穴、205…第1流路、206…第2流路
3、3A、3B…電動弁
5…弁本体アセンブリ、10…本体部材、11…第1部分、11d…上面、12…第2部分、13…接続部材、15…弁室、16…弁口、17…弁座、18…接続流路、20…キャン、30…駆動機構、31…マグネットローター、32…弁軸ホルダー、32a…上壁部、32c…雌ねじ、33…ガイドブッシュ、33a…基部、33b…支持部、33c…雄ねじ、35…支持リング、36…閉弁ばね、37…可動ストッパ、38…固定ストッパ、40…弁体、41…第1軸部、42…第2軸部、43…弁部、44…段部、45…プッシュナット
6…ステーターユニット、60…ステーター、60a…ステーター内周面、61…A相ステーター、61a…極歯、61b…極歯、61c…コイル、62…B相ステーター、62a…極歯、62b…極歯、62c…コイル、63…モールド、64…端子支持部、65…コイル端子、66…ステッピングモーター、70…ハウジング、71…ハウジング本体、72…周壁部、72a…内周面、73…上壁部、73a…内面、74…内側空間、75…ケース部、75a…先端、75b…保持溝、76…基板空間、77…開口、78…支持柱、78a…先端面、78f…嵌合突部、79…隔壁、81…蓋部材、82…蓋本体、83…コネクタ部、83a…内側空間、85…貫通孔、86…ブラケット、87…ブラケット本体、88…取付板、89…ねじ、90…端子体、91…コネクタ端子、91a…第1端、91b…第2端、92…接続端子、92a…第1端、92b…第2端、93…保持部材、94…保持本体、94a…前面、95…端子支持突部、96…支持部、96f…嵌合穴、100…制御装置、105…基板、105a…前端、105b…後端、105c…切り欠き、105d…縁部、110…磁気センサー、120…マイクロコンピューター、178…支持柱、190…端子体、191…コネクタ端子、192…接続基板、193…保持部材、194…保持本体、195…端子支持突部、L…軸線

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーターと、ハウジングと、端子体と、を有するステーターユニットであって、
前記ハウジングが、ハウジング本体と、蓋部材と、を有し、
前記ハウジング本体が、合成樹脂製であり、ステーター収容部と、前記ステーター収容部から一方向に延びる筒形状のケース部と、を有し、
前記蓋部材が、合成樹脂製であり、前記ケース部の先端に接合される蓋本体と、前記蓋本体と接続された筒形状のコネクタ部と、を有し、
前記端子体が、前記ケース部の内側空間に配置される保持部材と、前記保持部材に保持されるコネクタ端子と、を有し、
前記蓋部材と前記端子体とが別個の部品であり、
前記コネクタ端子の一端が、前記コネクタ部の内側空間に配置され、
前記コネクタ端子の他端が、前記ケース部の内側空間に配置される、ことを特徴とするステーターユニット。
【請求項2】
前記コネクタ部が、前記一方向に延びており、
前記ステーター収容部と前記保持部材と前記コネクタ部とが前記一方向に並び、
前記保持部材が、前記ステーター収容部および前記コネクタ部と接している、請求項1に記載のステーターユニット。
【請求項3】
前記ステーター収容部および前記保持部材の一方が嵌合突部を有し、他方が嵌合穴を有し、
前記嵌合突部が、前記嵌合穴に前記一方向に嵌合される、請求項に記載のステーターユニット。
【請求項4】
前記ステーターユニットが、前記ケース部の内側空間に配置される基板を有し、
前記端子体が、前記保持部材に保持される接続端子を有し、
前記接続端子が、前記ステーターを前記基板に接続する、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のステーターユニット。
【請求項5】
前記基板が、前記一方向に平行に配置され、前記ハウジング本体に保持され、
前記蓋部材が、前記基板における前記ケース部の先端に近い端部に接する、請求項に記載のステーターユニット。
【請求項6】
弁本体アセンブリと、請求項1に記載されたステーターユニットと、を有する電動弁であって、
前記弁本体アセンブリが、本体部材と、前記本体部材に取り付けられた円筒形状のケースと、前記ケースの内側に配置されるマグネットローターと、を有し、
前記ステーターが、前記ケースの外側に配置される、電動弁。
【請求項7】
請求項に記載された電動弁と、前記本体部材が取り付けられる取付穴が設けられた流路ブロックと、を有する電動弁装置。