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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025036737
(43)【公開日】2025-03-14
(54)【発明の名称】商品受け渡しシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250306BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025002263
(22)【出願日】2025-01-07
(62)【分割の表示】P 2020115888の分割
【原出願日】2020-07-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.電気通信回線を通じた公開 ウェブサイトの掲載日 令和 2年 5月21日 ウェブサイトのURL https://youtu.be/hDqnngwECUY(寺岡精工公式TERAOKAjp 非接触ソリューション『ピックアップドア』)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.電気通信回線を通じた公開 ウェブサイトの掲載日 令和 2年 5月21日 ウェブサイトのURL https://youtu.be/hDqnngwECUY(寺岡精工公式TERAOKAjp 非接触ソリューション『ピックアップドア』)
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】水野 享洋
(72)【発明者】
【氏名】千田 和明
(72)【発明者】
【氏名】宇多田 純三
(72)【発明者】
【氏名】木村 修
(57)【要約】
【課題】注文への対応の効率化が図られるようにする。
【解決手段】引き取り予約された予約商品を商品受け渡し用のロッカーの収納口に収納することで、前記予約商品の客への受け渡しが行われるようにされた商品受け渡しシステムとして、前記予約商品に関する予約情報と、前記ロッカーの収納口に関する収納口情報とを表示する表示手段を備えて商品受け渡しシステムを構成する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
引き取り予約された予約商品を商品受け渡し用のロッカーの収納口に収納することで、前記予約商品の客への受け渡しが行われるようにされた商品受け渡しシステムであって、
前記予約商品に関する予約情報と、前記ロッカーの収納口に関する収納口情報とを表示する表示手段
を備える商品受け渡しシステム。
【請求項2】
前記予約情報と前記収納口情報とを対応付ける対応付け手段を備え、
前記表示手段は、前記予約情報と前記収納口情報と前記対応付け手段とを同一画面にて表示する
請求項1に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項3】
前記表示手段は、引き取り予約に対応して設定された予約商品の受け渡し予定時刻に基づいた順序に従って、複数の予約商品ごとに対応する前記予約情報を表示する
請求項1または2に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記収納口と前記予約商品とが対応付けられたことに応じて、前記予約情報の表示において、前記収納口と対応付けられた前記予約商品の予約情報の表示の態様を変更する
請求項1から3のいずれか一項に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記収納口に収納された予約商品が客により取り出されたことが検出されたことに応じて、前記予約情報の表示において、前記収納口から取り出されたことが検出された前記予約商品の予約情報の表示の態様を変更する
請求項1から4のいずれか一項に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項6】
前記収納口と前記予約情報とを対応付けた商品収納管理情報を記憶する記憶手段を備える
請求項1から5のいずれか一項に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項7】
前記収納口に収納されていた予約情報が、客による引き取りが行われる前の段階で店員により当該収納口から取り出されたことを示すように、前記商品収納管理情報を変更可能な情報管理手段を備える
請求項6に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項8】
予約情報に対応するコード情報を読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取られたコード情報が示す予約情報と収納口が対応付けられた商品収納管理情報が記憶されていない場合に、引き取り対象の商品が収納口に収納されていないことを報知する報知手段とを備える
請求項6または7に記載の商品受け渡しシステム。
【請求項9】
予約情報に対応するコード情報を読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取られたコード情報が示す予約情報と収納口が対応付けられた商品収納管理情報が記憶されている場合に、引取対象の商品が収納された収納口を解錠させる解錠手段とを備える
請求項6から8のいずれか一項に記載の商品受け渡しシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品受け渡しシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
客からのスマートフォンを利用した注文に応じて調理した商品を、受け渡しボックスを介して客に渡すようにされた商品受け渡しシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6243076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような商品受け渡しシステムでは注文への対応の効率化が図られることが求められる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、注文への対応の効率化が図られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、引き取り予約された予約商品を商品受け渡し用のロッカーの収納口に収納することで、前記予約商品の客への受け渡しが行われるようにされた商品受け渡しシステムであって、前記予約商品に関する予約情報と、前記ロッカーの収納口に関する収納口情報とを表示する表示手段を備える商品受け渡しシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態における商品受け渡しシステムの全体的な構成例を示す図である。
図2】本実施形態における客端末装置にて表示される商品選択画面、オプション注文画面、商品確認画面の一例を示す図である。
図3】本実施形態における客端末装置にて表示されるオンライン決済画面、注文確定画面の一例を示す図である。
図4】本実施形態における店舗内の接客エリアの様子の一例を示す図である。
図5】本実施形態における商品ロッカーの外観例を示す図である。
図6】本実施形態における商品ロッカーにて表示される待機画面、案内画面の一会例を示す図である。
図7】本実施形態における店員注文管理装置にて表示されるオンライン注文応対画面の一例を示す図である。
図8】本実施形態における店員注文管理装置にて表示されるオンライン注文応対画面の一例を示す図である。
図9】本実施形態における店員注文管理装置にて表示されるオンライン注文応対画面の一例を示す図である。
図10】本実施形態における店舗注文管理サーバの構成例を示す図である。
図11】本実施形態における商品ロッカーの構成例を示す図である。
図12】本実施形態における店員注文管理装置の構成例を示す図である。
図13】本実施形態における客端末装置の構成例を示す図である。
図14】本実施形態における店舗注文管理サーバ、店員注文管理装置、及び商品ロッカーが、オンライン注文の受領に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図15】本実施形態におけるオンライン注文情報の一例を示す図である。
図16】本実施形態におけるオンライン注文受領情報の一例を示す図である。
図17】本実施形態における商品収納管理情報の一例を示す図である。
図18】本実施形態の第2変形例におけるオンライン注文応対画面の一例を示す図である。
図19】第8変形例における商品特性テーブルの一例を示す図である。
図20】第8変形例における調理特性定義テーブルの一例を示す図である。
図21】第8変形例における温度特性定義テーブルの一例を示す図である。
図22】第10変形例における収納口サイズ管理テーブルの一例を示す図である。
図23】第12変形例における商品受け渡しシステムの全体的な構成例を示す図である。
図24】第12変形例におけるオンライン注文応対画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
[商品受け渡しシステムの構成例]
図1は、本実施形態の商品受け渡しシステムの全体的な構成例を示している。同図の商品受け渡しシステムは、店舗STにおいて、店舗注文管理サーバ10、POS端末装置20、商品ロッカー30、及び店員注文管理装置40を備える。また、商品受け渡しシステムは、客CSが使用する客端末装置50を備える。また、商品受け渡しシステムは、注文管理サーバ60を備える。
【0009】
本実施形態における店舗STの業態については特に限定されないが、以降の説明においては、店舗STが、例えばカフェテリアなどとされ、商品として飲食物を販売する業態を採る場合を例に挙げる。
【0010】
客端末装置50は、客CSが店舗STにて提供する飲食物としての商品を注文するのに使用する端末装置である。客端末装置50は、例えばスマートフォンやタブレット端末などの携帯型の端末装置であってよい。客端末装置50には注文アプリケーションがインストールされている。注文アプリケーションが動作する客端末装置50は、注文管理サーバ60とネットワーク経由で通信を行う。
【0011】
客CSは自分が所持する客端末装置50を操作して、店舗STから遠隔した場所であっても、注文と注文した商品についての精算(決済)を行うことができる。客端末装置50を操作することによる注文は、客端末装置50にて動作する注文アプリケーションに対する操作として行われる。
【0012】
注文管理サーバ60は、客端末装置50と通信可能に接続される。注文管理サーバ60は、客CSが注文の操作を行う客端末装置50との通信に応じて、客CSからの商品の注文を受け付ける。注文管理サーバ60は、受け付けた注文についての内容を示すオンライン注文情報を、店舗STの店舗注文管理サーバ10に送信する。このように送信されたオンライン注文情報が店舗注文管理サーバ10にて受信されることに応じて、客端末装置50を操作して客CSが行った商品の注文が店舗STに伝達される。
【0013】
店舗注文管理サーバ10は、店舗STにて客CSから受ける注文を管理するサーバである。店舗注文管理サーバ10は、注文管理サーバ60から受信した商品取引予約情報に基づいて、客CSが客端末装置50を操作して行った注文を管理する。
【0014】
また、店舗注文管理サーバ10は、店舗STにおいてPOS端末装置20を操作して店員が客CSから受けた注文も管理可能とされてよい。
【0015】
なお、以降の説明にあたり、客CSが客端末装置50を操作して行う注文についてはオンライン注文と呼び、店舗STにおいてPOS端末装置20を操作して店員が客CSから受ける注文については、オフライン注文と呼ぶ場合がある。
【0016】
また、店舗注文管理サーバ10は、オンライン注文に応じた取引実績を記憶することで、オンライン注文の取引実績を管理可能とされてよい。さらに、店舗注文管理サーバ10は、オンライン注文に応じた取引実績に加えて、オフライン注文に応じた取引実績を記憶することで、店舗STにおいて受けた全ての注文に応じた取引実績を管理可能とされてよい。
あるいは、このような取引実績の管理については、店舗注文管理サーバ10と異なる他の取引管理装置により管理されるようにされてよい。
【0017】
POS端末装置20は、店舗STにおいて客CSから受ける注文に応じて、商品の登録操作に応じた商品登録処理と、商品登録処理によって登録された商品についての精算(決済)処理を実行する。
【0018】
商品ロッカー30は、注文された商品を客CSに引き渡すのに用いられる設備(装置)である。商品ロッカー30は、店舗注文管理サーバ10と通信可能に接続される。
【0019】
店員注文管理装置40は、店員がオンライン注文に応じた商品の提供にあたり、オンライン注文を管理するのに用いる端末装置である。本実施形態の店員注文管理装置40は、例えばタブレット端末のような携帯型の端末装置である。なお、店員注文管理装置40は、据え置き型の端末装置であってもよい。
【0020】
店員注文管理装置40は、店舗注文管理サーバ10から送信されるオンライン注文情報に基づいて、店舗STが受けたオンライン注文についての表示を行う。店員は、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文を確認し、オンライン注文ごとに応じた商品を準備する。
店員は、準備した商品を商品ロッカー30における複数の収納口のうちで空き状態となっている収納口に収納する。本実施形態の商品受け渡しシステムにおいて、商品ロッカー30の収納口に収納された商品は、収納された収納口と対応付けられて管理される。
【0021】
店舗に来店した客CSは、自分が所持する客端末装置50に引取証明コードを表示させる。引取証明コードは、自分が行ったオンライン注文に対応する注文番号(注文識別番号)を示す。引取証明コードは、例えば2次元コードであるが、1次元コード(バーコード)であってもよい。
客CSは、客端末装置にて表示させた引取証明コードを、商品ロッカー30のコードリーダに読み取らせる操作を行う。商品ロッカー30は、コードリーダにより読み取られた引取証明コードが示す注文番号に対応する商品が収納された収納口の客側の扉を解錠する。解錠の際、扉のヒンジ部等に設けられた機構により、扉は自動的に回動して完全な開状態となる。従って、客CSは、収納口の扉に触れることなく収納口に収納されていた商品を取り出すことができる。このようにして、本実施形態の商品受け渡しシステムでは、オンライン注文により注文された商品を客CSに渡すことができる。このように扉が自動的に開状態となる構造とすることで、客は扉に触れることなく商品を取り出すことができるため、「不特定多数の人間が触った扉に触れたくない」という心理的不安を覚えることが無い。
なお、開状態となった後の扉は、駆動機構等により自動的に閉まるよう制御しても良いし、後述するように客あるいは店員が閉めるようにしてもよい。
【0022】
[オンライン注文の手順について]
図2図3を参照して、客が客端末装置50を利用して行うオンライン注文の手順例について説明する。
客は、オンライン注文を行うにあたり、客端末装置50にて注文用アプリケーションを起動させる。客は、注文用アプリケーションが起動された客端末装置50を操作して、客端末装置50の表示部に商品選択画面を表示させる。商品選択画面は、注文対象とする商品(予約商品)を選択する画面である。以降の説明において、客端末装置50の表示部は、表示面に対して指などの操作体による操作が可能とされたタッチパネル表示部である場合を例に挙げる。
【0023】
図2(A)は、客端末装置50にて表示される商品選択画面の一例を示している。同図の商品選択画面においては、分類選択エリアAR1と商品リストエリアAR2とが配置されている。分類選択エリアAR1は、商品の分類を選択する操作が行われるエリアである。商品リストエリアAR2は、分類選択エリアAR1に対する操作によって選択された分類に含まれる商品(メニュー)のリストが提示されるエリアである。
客は、分類選択エリアAR1を操作して分類を選択する。商品リストエリアAR2には、分類選択エリアAR1にて選択中の分類に含まれる商品のリストが提示される。客は、商品リストエリアAR2に提示された商品のうちから、自分が注文したい1の商品のリスト項目を選択する操作(商品選択操作)を行う。
商品選択操作が行われたことに応じて、客端末装置50のタッチパネル表示部の表示は、商品選択画面からオプション注文画面に遷移する。
【0024】
図2(B)は、オプション注文画面の一例を示している。オプション注文画面の選択商品認エリアAR11においては、選択された商品が提示される。また、オプション注文画面には、オプションエリアAR12が配置されている。オプションエリアAR12は、選択された商品に対応するオプション注文の設定の操作が行われるエリアである。オプション注文は、選択された商品に関連する補助的な注文である。同図のオプションエリアAR12では、選択された商品がハンバーガーセットであることに応じて、オプション注文として、ピクルス、ケチャップ、たまねぎの要否の設定と、セットに含めるドリンク、ポテトのサイズの選択とが可能とされている。
オプション注文画面における商品金額エリアAR13は、選択された商品についての、オプション注文の設定が反映された金額が表示される。
【0025】
客は、オプション注文を設定すると、オプション注文画面における右下に配置されているカートボタンBT11を操作する。カートボタンBT11が操作されたことに応じて、選択された商品は、設定されたオプション注文の内容が反映されたうえでカートに入れられ(仮登録され)、客端末装置50のタッチパネル表示部の表示は、商品選択画面(図2(A))に戻る。
商品選択画面の左下にはカート情報エリアAR3が配置されている。カート情報エリアAR3には、現時点までにおいてカートに入れられている商品の数と、カートに入れられている商品の合計金額とが示される。
この後、客は、上記と同様の操作によって次の商品を選択し、必要に応じてオプション注文も行ったうえで、商品をカートに入れていくことができる。
【0026】
客は、自分が注文したい商品の全てをカートに入れると、商品選択画面(図2(A))が表示された状態のもとで、商品選択画面の右下に配置されている注文確認ボタンBT1を操作する。注文確認ボタンBT1が操作されたことに応じて、客端末装置50のタッチパネル表示部の表示は、商品選択画面から商品確認画面に遷移する。
【0027】
図2(C)は、商品確認画面の一例を示している。同図の商品確認画面においては、カート商品確認エリアAR21、支払い方法選択エリアAR22、イートイン/テイクアウト選択エリアAR23、来店時刻設定エリアAR24、店舗確認エリアAR25、金額確認エリアAR26、注文ボタンBT22が配置されている。
【0028】
カート商品確認エリアAR21は、カートに入れられている商品が何であるのかが示されるエリアである。
カート商品確認エリアAR21においては、削除ボタンBT21が配置されている。客は、カートに入れられている商品の取り消しを行う場合に、削除ボタンBT21を操作するようにされる。
【0029】
支払い方法選択エリアAR22は、カートに入れられている商品の代金の支払い方法について、このまま客端末装置50を利用したオンライン決済とするか、店舗STに来店した際にPOS端末装置20にて行う店舗支払いとするのかを選択する操作が行われるエリアである。
同図の例では、オンライン決済に対応するボタンと店舗支払いに対応するボタンとのいずれかを操作することによって支払い方法を選択するようにされているが、例えばプルダウンメニューからの選択など、支払い方法を選択する操作の態様については特に限定されない。この点については、イートイン/テイクアウト選択エリアAR23についても同様である。
【0030】
イートイン/テイクアウト選択エリアAR23は、カートに入れられている商品を店舗STにて受け取った後、イートインとテイクアウトとのいずれで飲食するのかを選択する操作が行われるエリアである。
なお、イートインとテイクアウトとのいずれを選択するのかに応じて消費税率が異なる場合には、イートイン/テイクアウト選択エリアAR23に対する操作によりイートインとテイクアウトとのいずれが選択されたのかに応じて、金額確認エリアAR26において示される消費税額と、消費税額を含む合計金額とが変更されてよい。
【0031】
来店時刻設定エリアAR24は、来店時刻を設定する操作が行われるエリアである。
【0032】
店舗確認エリアAR25は、注文先となる店舗STが示されるエリアである。店舗確認エリアAR25においては、例えば予めの登録操作によって客に等録された店舗の名称が示される。なお、店舗確認エリアAR25、注文先となる店舗を指定する操作が可能なようにされてもよい。
【0033】
金額確認エリアAR26は、カートに入れられている商品に関する金額の情報が示されるエリアである。同図の金額確認エリアAR26においては、例えば、カートに入れられている商品の小計金額、消費税額、端数調整額、合計金額が示されている。
【0034】
客は、商品確認画面のカート商品確認エリアAR21において示される商品を見て、自分が選択した商品で間違いが無いか否かを確認することができる。そのうえで、客は、支払い方法選択エリアAR22に対する操作により支払い方法としてオンライン決済と店舗支払いのいずれかを選択する。また、客は、イートイン/テイクアウト選択エリアAR23に対する操作によりイートインとテイクアウトとのいずれかを選択する。また、客は、来店時刻設定エリアAR24に対する操作により来店時刻を指定する。また、客は、店舗確認エリアAR25と金額確認エリアAR26を見て注文先の店舗、商品の金額を確認することができる。
そして、客は、カートに入れられていた商品を注文するために、注文ボタンBT22を操作する。
【0035】
注文ボタンBT22が操作された場合において、支払い方法選択エリアAR22に対する操作により支払い方法としてオンライン決済が選択されていた場合には、客端末装置50のタッチパネル表示部にはオンライン決済画面が表示される。
図3(A)は、オンライン決済画面の一例を示している。同図のオンライン決済画面は予め登録されたクレジットカードによる決済を実行させる操作が行われるようにされている。同図のオンライン決済画面の場合には、決済ボタンBT25が配置されている。決済ボタンBT25が操作されるとクレジットカードの利用によるオンライン決済が行われる。
【0036】
オンライン決済画面の決済ボタンBT25に対する操作によるオンライン決済の完了に応じて、客端末装置50のタッチパネル表示部は注文確定画面の表示に遷移する。また、支払い方法選択エリアAR22に対する操作により支払い方法として店舗支払いが選択されたうえで、商品確認画面にて注文ボタンBT22が操作された場合にも、注文確定画面に表示が遷移するようにされる。
【0037】
図3(B)は注文確定画面の一例を示している。同図の注文確定画面においては、注文内容確認エリアAR41が配置されている。注文内容確認エリアAR41においては、今回の注文を一意に示す注文番号、注文された商品名、注文先の店舗、来店時刻等が示されている。
【0038】
また、注文確定画面においては、追加注文ボタンBT41と注文キャンセルボタンBT42とが配置されている。
注文が確定されたものの、さらに追加で注文したい商品があるような場合、客は、追加注文ボタンBT41を操作する。追加注文ボタンBT41が操作されたことに応じて、客端末装置50のタッチパネル表示部における表示が例えば商品選択画面に戻り、追加の商品の選択が可能となる。
あるいは、注文を確定させたが、思い直して注文を取り消したいと思った場合、客は、注文キャンセルボタンBT42を操作して、確定させた注文を取り消すことができる。
【0039】
また、注文確定画面においては、引取案内エリアAR42が配置されている。引取案内エリアAR42においては、注文先の店舗STの商品ロッカー30のコードリーダに、引取証明コードを読み取らせることを客に案内するメッセージと、引取証明コードとが示されている。
【0040】
このようにしてオンライン注文を行った客は、自分が指定した来店時刻頃に店舗STに赴くようにされる。
【0041】
[店舗における接客エリアの一例]
図4は、注文先の店舗STにおける接客エリアの様子の一例を示している。
同図の接客エリアでは、同じカウンタCTの上にPOS端末装置20と商品ロッカー30とが設置された例が示されている。
同図の接客エリアにおいて、POS端末装置20が設置されたカウンタCTの位置に対応する場所は、対面接客エリアFL1である。対面接客エリアFL1では、店員が、客から直接注文を受け、POS端末装置20を操作して注文された商品の登録と、登録された商品についての精算とを行い、注文された商品を客に引き渡すことが行われる。
【0042】
また、カウンタCTにおいて商品ロッカー30が設置された場所は、商品引取エリアFL2である。商品引取エリアFL2は、オンライン注文を行った客が、商品ロッカー30の収納口から自分で商品を取り出すことにより商品の引き取りを行う場所である。
【0043】
オンライン注文を行った際にオンライン決済により支払いを済ませている場合、客は、対面接客エリアFL1にてPOS端末装置20の使用による支払いを行うことなく、商品ロッカー30に赴いてよい。
【0044】
一方、オンライン注文を行った際に支配方法として店舗支払いを選択していた場合、店員は、対面接客エリアFL1にて支払いを行う。この場合、客は、例えば注文用アプリケーションが動作する客端末装置50にて、注文番号を示す引取証明コードを表示させ、店員に提示する。店員は、POS端末装置20に接続されたコードリーダにより引取証明コードを読み取らせる操作を行う。POS端末装置20は、読み取った引取証明コードが示す注文番号に対応する注文情報を、店舗注文管理サーバ10から取得する。店舗注文管理サーバ10は、客が客端末装置50により行ったオンライン注文に応じた注文情報を注文管理サーバ60から取得している。
【0045】
POS端末装置20は、取得された注文情報を利用して、店員の操作に応じて精算処理を実行する。このようにして対面接客エリアFL1での支払いを終えると、客は、商品引取エリアFL2の商品ロッカー30の前に移動する。
【0046】
[商品ロッカーの外観例と客の利用態様例]
図5(A)、図5(B)は、商品ロッカー30の外観例を示している。図5(A)は、商品ロッカー30を背面側から見た斜視図である。図5(B)は、商品ロッカー30を正面側からみた斜視図である。
商品ロッカー30の背面は、注文された商品を商品ロッカー30に収納する作業を行う店員に向けられる側である。商品ロッカー30の正面は、注文した商品を受け取る客に向けられる側である。
【0047】
同図の商品ロッカー30は、図5(A)、図5(B)に示すように、6つの収納口361(361-1~361-6)を有する。同図の場合、収納口361は、上段と下段のそれぞれにおいて3つの収納口361を有するようにして配列されている。
収納口361-1~361-6にはそれぞれ、1番~6番の収納口番号が割り当てられている。このような収納口番号の割り当てに対応して、商品ロッカー30を背面からみた場合には、図5(A)に示すように、上段の収納口361には、右から左にかけて「1」~「3」の数が割り当てられ、下段の収納口361には、右から左にかけて「4」~「6」の数が割り当てられるようにして示されている。
【0048】
なお、商品ロッカー30における収納口361の数と、収納口361の配列の態様については特に限定されない。
【0049】
また、図5(A)に示されるように、収納口361の背面側には扉等は設けられておらず開放されている。一方、図5(B)に示されるように、収納口361(361-1~361-6)のそれぞれの正面側には、扉362(362-1~362-6)が設けられている。扉362には、例えば把手部364(364-1~364-6(把手部364-1は扉362-1が開状態であるため図示されていない))が設けられている。例えば扉362が開状態のときに客や店員等が把手部364の部分を手で押していくことで正面側から扉362を閉じることができる。なお、本実施形態においては、扉362は、解錠されたことに応じて開状態となるように動作するので、把手部364については扉362を開くために手を掛ける部位が形成されていなくてもよい。また、扉362には、それぞれ錠が設けられている。このため、扉362は、施錠された状態では開くことができず、解錠された状態において開くことができる。前述のように、扉362は、解錠されたことに応じて開くように動作してよい。
閉状態にある扉362は、商品ロッカー30の正面パネルが対応する平面に対して所定の寸法で奥まった状態となるようにされている。その分、把手部364が扉362から突出して設けられても、正面パネルに対応する平面より前に突出しないように、あるいはわずかしか突出しないようにできる。
【0050】
また、図5(B)に示されるように、商品ロッカー30の正面側においては、収納口361(361-1~361-6)ごとにインジケータ363(363-1~363-6)が配置される。インジケータ363は、例えば対応の収納口361の扉362の状態に関して所定のパターンで点灯することにより報知する。
また、インジケータは、背面側にも設置されてよい。また、各収納口361の天面等に庫内灯を設け、この庫内灯をインジケータとして利用してもよい。庫内灯は収納口361内を照明するものである。庫内灯が点灯しているか否かにより、収納口361に物品が収納されているのか、空の状態であるのかを視認することができる。このような収納口361内の庫内灯の点灯状態は、正面側(客側)と背面側(店員側)とのいずれの方向からも視認することができる。客が庫内灯の点灯状態を見ることで、自身の商品が収納された収納口361を、すばやく的確に把握することができる。また、店員が庫内灯の点灯状態を見ることで、自身が収納しなければならない商品の収納先を、すばやく的確に把握することができる。
なお、インジケータと庫内灯とを併用してもよいし、インジケータを省略して、インジケータで可能な報知の全てを庫内灯の点灯により実現するようにされてよい。
【0051】
また、図5(B)に示されるように、商品ロッカー30の右側の正面パネルにおいてはタッチパネル表示部305が設けられている。
タッチパネル表示部305は、客に向けた商品の引き取り案内等に関する表示を行うとともに、客による商品の引き取りに応じた操作を受け付ける。
また、商品ロッカー30の右側の正面パネルの下側においては、コードリーダ306が設けられる。コードリーダ306は、客端末装置50に表示させた引取証明コードを読み取る。客端末装置50に表示される引取証明コードにより示される情報は、客が行ったオンライン注文を識別する注文番号を含む。
【0052】
同図の例では、コードリーダ306は、商品ロッカー30の正面パネルに対応する平面よりも奥側となる位置に配置されている。つまり、同図の例では、商品ロッカー30の筐体の正面右下の部位について正面パネルの平面よりも奧となるように形成し、このように形成された部位においてコードリーダ306を配置するようにされる。これにより、例えばコードリーダ306を商品ロッカー30の正面パネルから突出させないようにすることができる。
【0053】
このように、商品ロッカー30は、前述の把手部364等も含めて、扉362が閉じた状態では、正面全体において大きく突出した部位がないようにされている。これにより、例えば客が商品ロッカー30の前を通るような際に、商品ロッカー30の正面から突出した部位に、衣類や持ち物等が引っかかってしまうようなことを防ぐことができる。
【0054】
店員は、オンライン注文により注文された商品が準備できると、準備された商品を収納口361の背面側から収納する。同図では、客によりオンライン注文された商品FDが、例えば紙袋に入れられた状態で収納口361-1に収納された状態が示されている。
【0055】
客が商品ロッカー30の前に赴いたとき、商品ロッカー30は、客の扉の解錠操作を待機する待機状態にある。待機状態において、商品ロッカー30のタッチパネル表示部305には待機画面が表示されている。
【0056】
図6(A)は、商品ロッカー30のタッチパネル表示部305に表示される待機画面の一例を示している。同図の待機画面は、商品の引き取りを開始するにあたり、まず、タッチパネル表示部305に対するタッチ操作をしてもらうことを案内するメッセージと画像とが表示されている。そこで、商品の引き取りを行う客は、タッチパネル表示部305に対するタッチ操作を行う。
【0057】
タッチパネル表示部305に対するタッチ操作を行ったことに応じて、タッチパネル表示部305の表示は、例えば図6(B)に示される態様の案内画面に遷移する。同図の案内画面においては、コードリーダ306に引取証明コードを読み取らせる操作を行ってもらうように客に案内するメッセージと画像とが表示されている。
そこで、客は、自分の所持する客端末装置50を操作して、今回のオンライン注文に対応する注文番号を示す引取証明コードを客端末装置50に表示させる。客端末装置50は、例えば客端末装置50にて動作する注文用アプリケーションが注文管理サーバ60から引取証明コードを取得し、取得した引取証明コードを表示させるようにしてよい。あるいは、客端末装置50は、オンライン注文の完了に応じて客端末装置50に送信された注文完了通知の電子メールを開き、電子メールの記述された引取証明コードのリンクに対する操作に応じて、引取証明コードを表示するようにされてよい。
【0058】
客は、上記のようにして客端末装置50にて表示させた引取証明コードを、商品ロッカー30のコードリーダ306に読み取らせる操作を行う。商品ロッカー30は、読み取られた引取証明コードが示す注文番号を店舗注文管理サーバ10に通知する。店舗注文管理サーバ10は、通知された注文番号に対応する商品が収納された収納口361の解錠が行われるように商品ロッカー30を制御する。商品ロッカー30は、店舗注文管理サーバ10の制御に応じて収納口361を解錠する。また、商品ロッカー30は、解錠された収納口361に対応するインジケータ363を所定のパターンで点灯させることで、対応の収納口361に引き取り対象の商品が収納されていることを客に報知する。客は、点灯しているインジケータ363に対応する扉362を開き、収納口361に収納されている商品を取り出す。このようにして、客は、オンライン注文により注文した商品を、商品ロッカー30にて引き取ることができる。
【0059】
また、同図の案内画面においては、パスワード入力ボタンBT51が配置されている。オンライン注文した商品を引き取りに来た客が客端末装置50を持参してくるのを忘れてしまったり、客端末装置50の不具合などで引取証明コードを表示させることができないといったことが起こる可能性がある。このような場合には、客が注文用アプリケーションに予め登録しておいたパスワードを入力することにより、コードリーダ306に引取証明コードを読み取らせなくとも扉を解錠させることができる。そこで、この場合の客は、パスワード入力ボタンBT51を操作するようにされる。パスワード入力ボタンBT51が操作されると、タッチパネル表示部305にはパスワード入力により商品が収納された収納口361の解錠を行うための解錠操作画面が表示される。客は、表示された解錠操作画面の案内に従って操作を行うことで、自分がオンライン注文した商品が収納された収納口361の扉362を解錠し、収納口361から商品を引き取ることができる。
【0060】
このように、オンライン注文では、客は、客端末装置50により店舗ST以外の場所から注文を行い、店舗STにて商品ロッカー30から商品を取り出すことで、自分が注文した商品を引き取ることができる。
そのうえで、客は、オンライン注文に際してオンライン決済を行っていた場合には、店舗STに赴いた際に、支払い等のために店員と対面することなく、そのまま商品ロッカー30に赴いて商品を引き取ることができる。つまり、客は、オンライン注文を利用することで、商品の注文から引き取りまでの一連の行為を店員と対面することなく行うことができる。
また、店員も、商品の引き渡しにのためには、商品ロッカー30の収納口361に商品を収納しさえすればよく、客と対面して応対する必要がない。これにより、店員は、オンライン注文をした客が商品の引き取りのために来店したことに応じて、これまでの業務を中断して客に応対する必要が無くなるので、業務を効率よく行える。
そして、店員と客とが対面する必要が無いことで、商品の受け渡しも短時間で済む。また、店員と客との間で会話や貨幣などの受け取りが行われたりすることがないため、良好な衛生状態も保つことができる。
また、例えば、商品ロッカー30を利用しないオンライン注文での商品の受け渡しとしては、以下のような運用とする場合がある。つまり、店舗にて、店員と対面して注文をする客(通常客)が列をなしている状況のもと、オンライン注文をした客(オンライン注文客)が来店したときには、通常客が並んでいるのと同じ列の最後尾に並んでもらうという、通常客を優先した運用とする場合がある。しかしながら、このような運用の場合には、オンライン注文客は来店時刻通りに来店したにもかかわらず、商品の受け取りに余計に時間を要してしまうことになり、不満を覚える可能性がある。
そこで、オンライン注文客を優先して、オンライン注文客が来店したときには、通常客との応対を中断してオンライン注文客に商品を引き渡すようにすることもできる。しかし、この場合には、列に並んでいる通常客のほうが、後から来た客に先を越されたと感じ、不満を覚える可能性がある。
これに対して、本実施形態の商品受け渡しシステムであれば、オンライン注文客は、商品の引き取りにあたり、通常客に応対している店員にさらに応対してもらう必用が無いことから、上記のいずれの不満も生じさせないようにすることができる。
このように、商品ロッカー30を利用したオンライン注文による商品の受け渡しは、店舗側にとっても客にとっても利点がある。
【0061】
[店員注文管理装置の利用例]
店舗STにおいて、店員は、オンライン注文に応じて商品を準備し、準備した商品を客への引き渡しのため商品ロッカー30の収納口361に収納する業務(オンライン注文応対業務)を行う。オンライン注文応対業務を行うにあたり、店員は、店員注文管理装置40を利用する。以下、図7図9を参照して、店員による店員注文管理装置40の利用例について説明する。以下の説明にあたり、店員注文管理装置40は、タブレット端末である場合を例に挙げる。タブレット端末としての店員注文管理装置40は、タッチパネル表示部を備える。
【0062】
店員注文管理装置40は、タッチパネル表示部にオンライン注文応対画面を表示する。オンライン注文応対画面は、客がオンライン注文応対業務にあたって利用する操作画面である。
図7は、オンライン注文応対画面の一例を示している。同図のオンライン注文応対画面においては、注文対応操作エリアAR20が配置されている。
注文対応操作エリアAR20には、全リストタブTb1、未収納タブTb2、収納中タブTb3、他所保管タブTb4、及び超過タブTb5が配置されている。同図においては、全リストタブTb1が選択されていることで、注文対応操作エリアAR20において、全てのステータスに対応するオンライン注文のリスト項目が注文リスト画面に表示された状態が示されている。
注文リスト画面は、店舗STを注文先とするオンライン注文のリストを示す。注文リスト画面における1つのリスト項目が1つのオンライン注文に対応する。
【0063】
注文リスト画面における1つのリスト項目においては、注文番号、ステータス、来店時刻、保管期限、注文数、の項目欄が含まれる。
注文番号の項目欄においては、対応のオンライン注文を示す注文番号が表示される。なお、同図においては、注文番号は3桁の数字による形式とされているが、注文番号の形式は特に限定されない。例えば注文番号の桁数については3桁以外であってもよい。また、注文番号は、例えば数字とアルファベットの組み合わせとされてもよい。
品名の項目欄においては、対応のオンライン注文によって注文された商品の名称(品名)が表示される。
ステータスの項目欄においては、対応のオンライン注文についての現在の状況(ステータス)が表示される。ステータスの項目欄においては、該当のステータスを文字により表示することが行われる。
オンライン注文された商品のステータスは、例えば「未調理」、「未収納」、「収納中」、「他所保管」、「収納/他所」、「超過」、「廃棄」、「受け取り中」、「受け取り済」のいずれかとなる。
【0064】
「未調理」のステータスは、対応のオンライン注文の商品について、未だ調理を開始しておらず、かつ、収納口361に収納していない状態である。例えばオンライン注文を受領したことに応じて表示が開始された段階のリスト項目においては、ステータスは「未調理」を示す。なお、「未調理」のステータスは、対応の商品についての調理を指示するものとしても機能する。つまり、「未調理」のステータスは、店員注文管理装置40が調理指示機能を有する場合に対応して、店員に対してオンライン注文の受領に応じた調理指示を行うために表示されるものであってよい。
【0065】
「未収納」のステータスは、対応のオンライン注文の商品の準備(調理)が完了しているが収納口361へは未だ収納されていない状態である。なお、店員注文管理装置40が調理指示機能を有さないことで、「未調理」のステータスが使用されない場合には、「未収納」のステータスが、「未調理」のステータスを含むようにされてよい。この場合、オンライン注文を受領したことに応じて表示が開始された段階のリスト項目においては、ステータスは「未収納」を示すようにされてよい。
【0066】
「収納中」のステータスは、対応のオンライン注文の商品について、準備(調理)が完了しており、かつ、準備が完了した商品を収納する収納口361が割り当て済とされた状態である。
【0067】
「他所保管」のステータスは、対応のオンライン注文の商品について、商品ロッカー30の収納口361と異なる場所で保管している状態である。また、「他所保管」のステータスは、預り超過となったことに応じて収納口361から商品を取り出した状態や、サイズなどの関係で収納口361に収まらないことから、収納口361と異なる場所で保管している状態も含まれてよい。
【0068】
「収納/他所」のステータスは、対応のオンライン注文に応じて準備した商品のうちの一部を収納口361に割り当て、残りの商品を当該収納口361以外の他の場所にて保管している状態であることを示す。
【0069】
「超過」のステータスは、対応のオンライン注文について、来店時刻から一定時間が経過した状態であることを示す。
なお、例えば「収納中」や「他所保管」等のステータスについては、店員のオンライン注文応対画面に対する操作に応じて変更される。一方、「超過」のステータスは、例えば対応のオンライン注文にて設定されている来店時刻から一定時間経過することに応じて、他のステータスから遷移される。なお、店員の操作に応じて、「超過」のステータスに繊維可能とされてもよい。
【0070】
「廃棄」のステータスは、対応のオンライン注文の商品が廃棄済みの状態であることを示す。例えば、収納口361に収納されている対応の商品を廃棄のために取り出したことに応じて店員が操作を行って「廃棄」のステータスに遷移可能とされてもよい。あるいは、収納口361に収納されている対応の商品について、一旦、収納口361から取り出して他の場所にて保管し、「他所保管」のステータスとしなければ、「廃棄」のステータスに遷移できないようにされてもよい。この場合、例えば「他所保管」のステータスを経ることなく、「廃棄」のステータスを設定する操作が行われたとしても、当該操作は受け付けられずに、例えば店員に向けてエラーが報知されるようにしてよい。
【0071】
「受け取り中」のステータスは、客が引取証明コードを商品ロッカー30に読み取らせたことに応じて、対応のオンライン注文の商品が収納されていた収納口361の扉362が解錠された状態にあることを示す。
【0072】
「受け取り済」のステータスは、対応のオンライン注文の商品について、扉362が解錠された収納口361から取り出された状態にあることを示す。
【0073】
注文リスト画面のステータスの項目欄においては、対応のオンライン注文の商品の状態に応じて、上記のステータスのいずれかが表示されてよい。なお、本実施形態の注文リスト画面では、「受け取り済」のステータスとなった商品のリスト項目が消去される。このため、「受け取り済」のステータスについては、注文リスト画面のステータスの項目欄において表示されなくともよい。ただし、注文対応操作エリアAR20において、「受け取り済」タブが設けられている場合には、「受け取り済」タブが操作されたことに応じて、「受け取り済」ステータスのオンライン注文のリスト項目を提示する注文リスト画面が表示されるようにしてよい。
【0074】
また、注文リスト画面における来店時刻の項目欄においては、対応のオンライン注文を行った客が注文を引き取りに来店する時刻(来店時刻)が表示される。来店時刻はオンライン注文に際して客により指定される。
【0075】
注文リスト画面における保管期限の項目欄においては、対応のオンライン注文により注文された商品についての保管期限が示される。具体的に、保管期限の項目欄においては超過時刻が示される。超過時刻は、来店時刻に対して予め設定された所定時間を経過した時刻である。同図においては、超過時刻として30分が設定された例を示している。
或る商品が収納口361に収納されたまま客に引き取られることなく超過時刻を経過した場合、店員は、収納口361から該当の商品を取り出し、例えば客が引き取りにくるまで別の場所で保管するか、商品によっては廃棄する。
【0076】
注文リストにおける注文数の項目欄においては、対応のオンライン注文により注文された商品の数(注文数)が示される。
【0077】
なお、注文リスト画面においては、例えばイートイン/テイクアウト区分の項目欄も配置されてよい。イートイン/テイクアウト区分の項目欄においては、対応のオンライン注文についてイートインとテイクアウトのいずれが指定されたのかを示す表示が行われる。店員は、イートイン/テイクアウト区分によりイートインとテイクアウトのいずれが指定されているのかを確認することで、イートインとテイクアウトとのいずれに対応させて商品を準備すればよいのかを判断できる。例えば、店員は、イートインが指定された商品については、トレーに載せるようにして準備し、テイクアウトが指定された商品は袋に入れるようにして準備する。
【0078】
注文リスト画面において、オンライン注文ごとに対応するリスト項目は、上から下にかけて、来店時刻の早い順により配列されている。
オンライン注文に対する応対として、店員には、客が商品を引き取りにくる来店時刻にできる限り間に合わせるようにして商品を用意できているようにすることが求められる。また、客が商品を引き取った際に温かさあるいは冷たさなどの温度の保持が求められる飲食物の場合には、来店時刻よりもかなり前に用意すると冷めたり、温くなったりしてしまうことから、来店時刻からある時間を逆算した時刻から準備をはじめることが求められる場合がある。
つまり、店員は、来店時刻を見ながら、各オンライン注文に応じて、いつごろにいずれの商品の準備をはじめていくかといったことを判断して業務を行っていく。この点で、来店時刻の情報は、店員が円滑にオンライン注文に応対する業務をすすめていくのに重要なものといえる。
【0079】
そこで、本実施形態においては、注文リスト画面において来店時刻の順でオンライン注文のリスト項目を配列するようにしている。これにより、店員は、例えばどのような順番で、いつごろから商品を準備していけばよいのかを判断しやすくなり、オンライン注文の応対を円滑に行っていくことが可能になる。
【0080】
また、同図のオンライン注文応対画面においては、ロッカーステータスエリアAR30が配置されている。ロッカーステータスエリアAR30は、商品ロッカー30における商品の収納状況を示す。
同図のロッカーステータスエリアAR30には、図5に例示したように商品ロッカー30に6つの収納口361(361-1~361-6)が設けられていることに対応して、6つの収納口ステータスエリアAR31(AR31-1~AR31-6)が配置されている。
収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-6は、それぞれ収納口361-1~361-6に対応する。ロッカーステータスエリアAR30においては、店員側からみた収納口361-1~361-6の配列(図5(A))に対応させて、収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-6が配列されている。つまり、ロッカーステータスエリアAR30において、上段の右から左にかけて収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-3が順に配列され、下段の右から左にかけて収納口ステータスエリアAR31-4~AR31-6が順に配列されている。また、収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-6に、それぞれ「1」から「6」の収納口番号の数が表示されている。
このようにして収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-6を配列させることで、店員は、収納口ステータスエリアAR31-1~AR31-6と収納口361-1~361-6との対応付けを的確に把握できる。
【0081】
同図のロッカーステータスエリアAR30において、収納口ステータスエリアAR31-1、31-2、AR31-3は、商品が収納されている収納中状態を示す。収納口ステータスエリアAR31-4、AR31-6は、商品が収納されていない未収納(空き)状態を示している。また、収納口ステータスエリアAR31-5は、商品を収納してから超過時間を経過している超過状態を示す。
つまり、同図のロッカーステータスエリアAR30は、収納口番号が1番、2番、3番の収納口361-1、361-2、361-3が商品を収納しており、収納口番号が4番、6番の収納口361-4、361-6が商品を収納していない状態であり、収納口番号が5番の収納口361-5が、商品が収納されてから超過時間を経過した状態であることを示している。
【0082】
収納口ステータスエリアAR31は、それぞれ、該当の状態(ステータス)に応じた背景色で表示されている。また、収納中状態を示す収納口ステータスエリアAR31においては、収納された商品が対応する注文番号と、引取関連時刻情報が表示されている。同図において、引取関連時刻情報として来店時刻(「来店時間」)と超過時刻(「保管期限」)とが示されている。収納口ステータスエリアAR31における来店時刻は、収納された商品のオンライン注文に際して客により指定された来店時刻を示す。超過時刻は、来店時刻に対して予め設定された所定時間を経過した時刻である。或る商品が収納口361に収納されたまま客に引き取られることなく超過時刻を経過した場合、店員は、収納口361から該当の商品を取り出し、例えば客が引き取りにくるまで別の場所で保管するか、商品によっては廃棄する。
【0083】
なお、超過時刻を経過したことに応じて、対応の収納口ステータスエリアAR31が所定の態様で超過時刻を経過したことの報知を店員に向けて行うようにされてよい。また、超過時刻を経過したことに応じて、商品ロッカー30における対応の収納口361の背面側に設けたインジケータなどが所定の態様により点灯することで、超過時刻を経過したことの報知を店員に向けて行うようにされてもよい。
【0084】
また、未収納状態を示す収納口ステータスエリアAR31においては、特に情報を表示しない例が示されている。
【0085】
上記のように収納口361に商品が収納されている状態のもとで、例えば、店員が注文対応操作エリアAR20における注文番号が252番のリスト項目を選択する操作を行った。このようなリスト項目を選択する操作は、リスト項目に対するタッチ操作であってよい。この操作に応じて、注文番号が252番のリスト項目には例えば選択枠FLが配置され、選択中であることが示される。
また、この場合には、ロッカーステータスエリアAR30において、リスト項目が選択された注文番号が252番の商品を収納していることを示す収納口ステータスエリアAR31-2が存在する。このため、収納口ステータスエリアAR31-2も、対応のリスト項目とともに選択中にあることを示すようにして所定の態様による強調表示が行われる。同図においては、収納口ステータスエリアAR31-2の外形に対応する枠が太く変化するようにして強調表示が行われた例が示されている。
【0086】
上記のようにして注文番号が252番のオンライン注文のリスト項目と収納口ステータスエリアAR31-2とが選択された状態においては、収納登録ボタンBT31、収納登録解除ボタンBT32、移動登録ボタンBT33、他所保管登録ボタンBT34のうち、収納登録ボタンBT31は操作不可であることを示し、収納登録解除ボタンBT32、移動登録ボタンBT33、他所保管登録ボタンBT34は操作可能であることを示す表示が行われる。登録操作ボタンのうち操作不可のものは、例えばグレーアウトなどの態様により操作不可であることが示される。
【0087】
収納登録ボタンBT31は、オンライン注文の商品を収納口361に収納したことを登録する際に行われる商品収納登録操作において操作されるボタンである。
【0088】
収納登録解除ボタンBT32は、収納口361に商品を収納したことの登録を解除する際に操作されるボタンである。
【0089】
移動登録ボタンBT33は、収納口361に収納された商品についての移動登録を行う際に操作されるボタンである。
【0090】
他所保管登録ボタンBT34は、商品を他所で保管することの登録(他所保管登録)を行う際に操作されるボタンである。
【0091】
ここで、図7のロッカーステータスエリアAR30に示されるようにして、収納口361に商品が収納されている状態のもとで、店員は、同図の注文対応操作エリアAR20の注文リスト画面における上から3行目のリスト項目に対応する注文番号が255番のオンライン注文に対応する商品を準備した。つまり、この場合の店員は、注文リスト画面において示される未収納のステータスのオンライン注文のうちで、来店時刻が最も近い、注文番号が255番のオンライン注文の商品を準備した。
店員は、今回準備した注文番号が255番のオンライン注文の商品を商品ロッカー30に収納するにあたり、注文対応操作エリアAR20において上から3行目の、注文番号が255番のリスト項目を選択する操作を行う。この操作に応じて、図7から図8へのオンライン注文応対画面の遷移として示すように、注文番号が255番のリスト項目に選択枠FLが配置される状態となる。また、このときには注文番号が255番のオンライン注文に対応する商品はいずれの収納口361にも収納されていないことから、ロッカーステータスエリアAR30のいずれの収納口ステータスエリアAR31も、注文番号が255番のオンライン注文に対応していない。このため、ロッカーステータスエリアAR30のいずれの収納口ステータスエリアAR31も強調表示されない状態となる。
【0092】
このとき、店員は、ロッカーステータスエリアAR30における収納口ステータスエリアAR31を見ることで、収納口番号が4番、6番の2つの収納口361が空いていることを把握できる。そこで、店員は、収納口番号が4番、6番の2つの収納口361のうちから、注文番号が251番の商品を収納する1つの収納口361を決定する。ここでは、店員は、収納口番号が4番の収納口361-4に注文番号が251番の商品を収納すると決定した。
【0093】
店員は、自分が決定した収納口番号が4番の収納口361-4に、注文番号が251番の商品を収納する作業を行う。
【0094】
店員は、収納口361-4に商品を収納すると、オンライン注文応対画面に対して、以下のように商品収納登録操作を行う。このとき、注文対応操作エリアAR20において選択中のリスト項目が対応する注文番号が255番のオンライン注文のステータスは未収納である。このため、登録操作ボタンは、収納登録ボタンBT31が操作可能な状態で、収納登録解除ボタンBT32、移動登録ボタンBT33、他所保管登録ボタンBT34は操作が不可の状態である。そこで、店員は、収納登録ボタンBT31を操作する。
【0095】
収納登録ボタンBT31が操作されたことに応じて、店員注文管理装置40は、タッチパネル表示部に収納口登録操作画面を表示させる。収納口登録操作画面は、注文対応操作エリアAR20において選択中のリスト項目が対応する注文番号の商品の収納先である収納口361を登録する操作が行われる画面である。図示は省略するが、収納口登録操作画面においては、例えば収納口361-1~361-6ごとに対応する収納口選択ボタンが配置されている。
この場合、店員は、収納口361-4に対応する収納口選択ボタンを選択する操作を行う。収納口選択ボタンが操作されたことに応じて、例えば操作された収納口選択ボタンが強調表示されるとともに、店員に対して、選択された収納口選択ボタンに対応する収納口361-4が商品の収納先で間違いがないのかを確認するメッセージが表示される。店員は、収納口361-4で間違いのないことを確認したうえで、確認操作を行う。確認操作は、収納口登録操作画面にて配置されている確認ボタンに対する操作であってよい。
また、確認ボタンが操作されたことに応じて、店員に向けて、255番の注文番号に対応して収納口361-4の登録が確定されたことを報知する登録確定ダイアログが表示されてよい。例えば登録確定ダイアログにはクローズボタンが配置されており、店員がクローズボタンを操作することに応じて、登録確定ダイアログが消去される。
【0096】
図9は、登録確定ダイアログが消去された後において表示されるオンライン注文応対画面の一例を示している。
同図のオンライン注文画面においては、注文番号が252番のオンライン注文に対応する商品を収納口361-4に収納したことの商品収納登録操作を行った結果が反映されている。つまり、同図のロッカーステータスエリアAR30において収納口361-4に対応する収納口ステータスエリアAR31-4は、注文番号が252番のオンライン注文の商品を収納中であることを示す状態に変化している。
【0097】
なお、商品収納登録操作としては、先に商品を収納する収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31を選択する操作を行い、この後に、注文対応操作エリアAR20の注文リスト画面から、対応のオンライン注文に対応するリスト項目を選択し、収納登録ボタンBT31を操作するという手順であってもよい。
【0098】
なお、店員は、商品収納登録操作を行ってから、商品を収納口361に収納する作業を行ってよい。
【0099】
そして、オンライン注文を行った客が、図6にて説明した操作により自分が注文した商品が収納されている収納口361を解錠して扉362を開いて商品を取り出すと、商品ロッカー30は、商品の引き渡しが完了したことの通知(引渡完了通知)を、店舗注文管理サーバ10に送信する。店舗注文管理サーバ10は、受信された引渡完了通知を店員注文管理装置40に送信する。
【0100】
引渡完了通知を受信した店員注文管理装置40のオンライン注文応対画面は、以下のように表示が変更される。オンライン注文応対画面のロッカーステータスエリアAR30において、受信された引渡完了通知が示す収納口361-4に対応する収納口ステータスエリアAR31-4は、収納中状態から未収納状態を示す態様に変化する。また、注文リスト画面において、グレーアウトで表示されていた注文番号が251番のオンライン注文に対応するリスト項目は消去される。
【0101】
このようにして、オンライン注文応対画面に対する店員の操作と、操作に応じたオンライン注文応対画面の表示が行われることで、店員は、オンライン注文に応対する作業を行いながら、現在の収納口361における商品の収納状況を把握することができる。
【0102】
また、例えば収納口361に収納した商品を間違えたり、収納口361に商品が収納されてから超過時間を経過したことで、商品を廃棄してもよい状況となったりした場合には、商品収納登録を取り消して、収納口361に収納した商品を取り出すことになる。
このような場合、店員は、収納登録解除操作を行う。つまり、店員は、例えば対象の収納口ステータスエリアAR31を選択する操作を行ったうえで、収納登録解除ボタンBT32に対する操作を行う。収納登録解除ボタンBT32が操作されたことに応じて、選択された収納口ステータスエリアAR31は未収納状態に変化し、対応の商品のリスト項目におけるステータスは、収納中から未収納あるいは超過から廃棄を示すように変化する。
【0103】
また、例えば、収納口361に商品を入れて商品収納登録操作を行ったが、或る理由で、他の収納口361に移動させたいような場合がある。
例えば、収納口361に商品を入れて商品収納登録操作を行った後で、商品を入れた収納口361の中が汚れていることに気付いた。このような場合が、他の収納口361に商品を移動させたい場合に該当する。
【0104】
また、例えば注文アプリケーションに対応して客が登録したユーザプロフィールの情報に基づいて、注文管理サーバ60がオンライン注文を行った客の情報(注文者情報)を取得可能とされてよい。
注文者情報は、例えば、客の名前、性別等が含まれてよい。
注文管理サーバ60が、例えば注文者情報を含むオンライン注文情報を、店舗注文管理サーバ10に送信することで、店舗注文管理サーバ10も注文者情報を取得可能とされてよい。店舗注文管理サーバ10は、取得された注文者情報を利用して、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面において、受領されたオンライン注文ごとに、注文者情報が示されるようにすることができる。
このような場合には、複数のオンライン注文を同一の客が注文した場合には、オンライン注文応対画面にて、いずれの注文番号のオンライン注文が同一の客により注文されたものであるのかが把握可能となる。
ここで、例えば注文番号111、112の2つのオンライン注文が同じ客により注文されたものであった。店員は、注文番号111、112のそれぞれに対応する商品を準備し、そのときに空き状態であった、収納口番号が1番と6番の2つの収納口361-1、361-6に、それぞれ、注文番号111、112の商品を収納した。
その後、収納口番号が2番の収納口361-2、あるいは収納口番号が4番の収納口361-4が空き状態となった。収納口番号が2番または4番の収納口361-2、361-4は、収納口番号が1番の収納口361-1と隣接して配置されている。この場合、収納口番号が6番の収納口361-6に収納されている商品を、収納口番号が2または4番の収納口361-2、361-4のいずれかに収納すれば、客は、2つのオンライン注文に応じた商品を離れた収納口361から取り出す煩わしさが無くなって好ましい。
なお、オンライン注文の注文者の情報を店舗注文管理サーバ10が取得できない場合であっても、注文番号が連続する複数のオンライン注文は、同じ客が対応する可能性が高いといえる。この観点からすれば、注文番号が連続する複数のオンライン注文の商品は、できるだけ互いに近い収納口361に収納されることが好ましい。
つまり、同じ客による複数のオンライン注文を受領したことが分かっている、あるいは推定される場合には、当該複数のオンライン注文に対応する複数の商品が収納された収納口361の距離が近くなるように、或る1つの収納口361から商品を移動させることが好ましい。
【0105】
上記のように商品を移動させたい場合、店員は、商品をこれまで収納されていた収納口361から取り出して、他の収納口361に移動させたうえで、商品移動登録操作を行う。商品移動登録操作として、店員は、移動元の収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31と移動先の収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31とを指定する操作を行う。そのうえで、店員は、移動登録ボタンBT33を操作する。
移動登録ボタンBT33が操作されたことに応じて、移動元の収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31は収納中から未収納を示す状態似変化し、移動先の収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31は、未収納から収納中の状態に変化する。この際、収納中の状態となった収納口ステータスエリアAR31においては、収納元の収納口ステータスエリアAR31にて示されていたのと同じ注文番号、来店時刻、超過時間等が示される状態となる。
【0106】
また、例えば、来店時刻が近づいたオンライン注文に対応する商品の準備を完了させて収納口361に収納しようとしたところ、全ての収納口361に商品が収納されていたことから、収納口361に収納することができなかった。ただし、準備を完了させた商品に対応する来店時間などから、例えば店員が、しばらく客は商品を引き取りに来店しそうにないので、すぐに収納口361に入れる必要がないと判断した。このような場合、店員は、準備した商品を収納口361に収納せずに、他の所定の場所において保管するようにしたうえで、他所保管登録操作を行う。
この場合の他所保管登録操作として、店員は、例えば注文対応操作エリアAR20におけるリスト項目のうちで、今回の他所保管対象の商品に対応するリスト項目を選択したうえで、他所保管登録ボタンBT34を操作する。
このように商品移動登録操作が行われたことで、今回の他所保管対象の商品に対応するリスト項目のステータスは、未収納から他所保管を示すように変化する。
【0107】
また、1のオンライン注文により注文された商品の数量やサイズ等により、注文された商品を収納口361に収納しきれないような場合がある。このような場合には、空きの収納口361があるとしても、店員は、他所保管登録操作を行えるようにされてよい。
なお、商品が収納口361に収納しきれるか否かの判定は、店員が自分の判断で行ってもよいし、例えば店舗注文管理サーバ10が、オンライン注文された商品の数量、サイズ等に基づいて判定してもよい。
【0108】
また、収納口361に収納させていた商品について、他の商品との入れ替えのために、他所で保管したいような場合もある。このような場合にも、店員は他所保管登録操作を行えるようにされてよい。
この場合、店員は、他所保管対象の商品を収納口361から取り出して他所に保管し、以下の他所保管登録操作を行う。店員は、他所保管対象の商品を取りだした収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31を選択する操作を行ったうえで、他所保管登録ボタンBT34を操作する。
他所保管登録ボタンBT34が操作されたことに応じて、他所保管対象の商品を取りだした収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31は、収納中から未収納の状態に変化する。また、他所保管対象の商品に対応するリスト項目のステータスは、未収納から他所保管を示すように変化する。
この場合の他所保管登録操作として、店員は、例えば注文対応操作エリアAR20におけるリスト項目のうちで、今回の他所保管対象の商品に対応するリスト項目を選択したうえで、他所保管登録ボタンBT34を操作する。
【0109】
他所保管のステータスに対応するオンライン注文については、対応の商品が保管されている他所に関する情報を入力可能なようにされてよい。
具体的には、例えば他所保管登録操作において、例えば選択肢が表示され「ロッカー横」、「カウンタ上」、「冷蔵庫2段目」、「保温個3段目」、「レジ横」等のように提示された他所の保管場所の選択肢のうちから該当の保管場所を選択する操作が可能なようにされてよい。店舗注文管理サーバ10は、選択された保管場所と他所保管の対象とされた商品のオンライン注文とを対応付けて管理する。店員注文管理装置40は、オンライン注文応対画面において、他所保管のステータスとされたオンライン注文に対応させて、例えばリスト項目に対応させて保管場所を表示するようにされてよい。
【0110】
また、店員注文管理装置40は、他所保管のステータスとされたオンライン注文に対応する客の来店に応じて、以下のように、来店の報知とともに保管場所を報知してよい。
例えば、他所保管のステータスのオンライン注文に対応する客が来店し、商品ロッカー30にて、引取証明コードをコードリーダ306に読み取らせた。
コードリーダ306により引取証明コードを読み取ったことに応じて、店員注文管理装置40は、他所保管のステータスのオンライン注文に対応する客が商品の引き取りのために来店したことを店員に報知する。また、店員注文管理装置40は、客が商品の引き取りのために来店したことの報知とともに、他所保管登録操作において入力された保管場所も報知するようにされてよい。
このような報知は、店員注文管理装置40以外に、例えば店員が所持する携帯端末にて行われてもよい。
【0111】
注文対応操作エリアAR20においては、全リストタブTb1の他に、未収納タブTb2、収納中タブTb3、他所保管タブTb4、及び超過タブTb5が配置されている。未収納タブTb2、収納中タブTb3、他所保管タブTb4、及び超過タブTb5が選択されている場合の注文対応操作エリアAR20の表示は以下のようになる。
未収納タブTb2が選択されている場合、注文対応操作エリアAR20においては、ステータスが未収納の商品のオンライン注文に対応するリスト項目の一覧が表示される。
収納中タブTb3が選択されている場合、注文対応操作エリアAR20においては、ステータスが収納中の商品のオンライン注文に対応するリスト項目の一覧が表示される。
他所保管タブTb4が選択されている場合、注文対応操作エリアAR20においては、ステータスが他所保管の商品のオンライン注文に対応するリスト項目の一覧が表示される。
超過タブTb5が選択されている場合、注文対応操作エリアAR20においては、ステータスが超過の商品のオンライン注文に対応するリスト項目の一覧が表示される。
【0112】
以下に、上記のようにオンライン注文応対画面の仕様を伴うオンライン注文の管理を実現するための商品受け渡しシステムの構成例について説明する。
【0113】
[店舗注文管理サーバの構成例]
図10は、店舗注文管理サーバ10の構成例を示している。同図の店舗注文管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)101、記憶部102、RAM103、外部ネットワーク対応通信部104、及び店舗ネットワーク対応通信部105を備える。
【0114】
CPU101は、中央演算処理装置であり、記憶部102に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、店舗注文管理サーバ10の動作を制御する。
記憶部102は、CPU101の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU101が利用する各種の情報を記憶する。
RAM103は、CPU101の主記憶装置である。
外部ネットワーク対応通信部104は、注文管理サーバ60等の店舗外の装置とネットワーク経由で通信を行う部位である。
店舗ネットワーク対応通信部105は、店員注文管理装置40、商品ロッカー30、POS端末装置20等の店舗ST内の装置と店舗内ネットワーク経由で通信を行う部位である。
【0115】
[商品ロッカーの構成例]
図11は、商品ロッカー30の構成例を示している。同図の商品ロッカー30は、CPU301、記憶部302、RAM303、通信部304、タッチパネル表示部305、コードリーダ306、扉錠部307(307-1~307-6)、扉開閉センサ308(308-1~308-6)、及びインジケータ363(363-1~363-6)を備える。
【0116】
CPU301は、中央演算処理装置であり、記憶部302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、商品ロッカー30の動作を制御する。
記憶部302は、CPU301の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU301が利用する各種の情報を記憶する。
RAM303は、CPU301の主記憶装置である。
通信部304は、店舗注文管理サーバ10と店舗内ネットワーク経由で通信を行う部位である。なお、通信部304は、店舗内ネットワーク経由で、POS端末装置20や店員注文管理装置40等と、店舗注文管理サーバ10を介することなく通信可能とされてよい。
【0117】
タッチパネル表示部305は、画像を表示する。また、タッチパネル表示部305は、画像が表示された表示面に対して指等の操作体を触れさせて行う操作が可能とされている。
【0118】
コードリーダ306は、2次元コードあるいはバーコード等のコードの読み取りを行う。
【0119】
扉錠部307は、扉362ごとに対応して設けられた錠である。扉錠部307は、例えばCPU301の制御に応じて、施錠、解錠される。なお、施錠に関しては、例えば扉362が閉じられたことに応じて扉錠部307自体の構造により施錠の状態となるようにされてよい。
【0120】
扉開閉センサ308は、扉362ごとに対応して設けられ、対応の扉362が開状態と閉状態のいずれであるのかを検出する。
【0121】
インジケータ363は、収納口361ごとに対応して商品ロッカー30の正面側に設けられる。
インジケータ363は、例えば所定の単色または複数色で点灯が可能なLED(Light Emitting Diode)により構成されてよい。
なお、インジケータ363は、前述のように、対応の収納口361に引き取り対象の商品が収納されていることを客に報知するように点灯するが、インジケータ363は、他の報知にも用いられてよい。例えばインジケータ363は、扉362が開状態のまま一定時間以上放置されている場合に、所定の点灯パターンにより、扉362の閉め忘れを報知するようにしてよい。
また、インジケータ363は、扉362が解錠、施錠のいずれの状態にあるのかを、それぞれ所定の点灯パターンにより報知してもよい。また、インジケータ363は、例えば解錠された扉362が閉じられている状態と開放されている状態とを区別するようにして所定の点灯パターンにより報知するようにされてよい。
【0122】
なお、商品ロッカー30の正面側に設けられるインジケータ363とは別に、商品ロッカー30の背面側において、収納口361ごとに対応して、店員への報知用のインジケータを設けてよい。
【0123】
[店員注文管理装置の構成例]
図12は、店員注文管理装置40の構成例を示している。同図の店員注文管理装置40は、CPU401、記憶部402、RAM403、通信部404、及びタッチパネル表示部405を備える。
CPU401は、中央演算処理装置であり、記憶部402に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、店員注文管理装置40の動作を制御する。
記憶部402は、CPU401の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU401が利用する各種の情報を記憶する。
RAM403は、CPU401の主記憶装置である。
通信部404は、店舗注文管理サーバ10と店舗内ネットワーク経由で通信を行う部位である。なお、通信部404は、店舗内ネットワーク経由で、POS端末装置20や商品ロッカー30等と、店舗注文管理サーバ10を介することなく通信可能とされてよい。
【0124】
タッチパネル表示部405は、画像を表示する。また、タッチパネル表示部405は、画像が表示された表示面に対して指等の操作体を触れさせて行う操作が可能とされている。
なお、店員注文管理装置40において、タッチパネル表示部405以外の操作部が備えられてよい。
【0125】
[客端末装置の構成例]
図13は、客端末装置50の構成例を示している。同図の客端末装置50は、CPU501、記憶部502、RAM503、表示部504、操作部505、撮像部506、及びネットワーク対応通信部507を備える。
CPU501は、中央演算処理装置であり、記憶部502に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、客端末装置50の動作を制御する。
記憶部502は、CPU501の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU501が利用する各種の情報を記憶する。
RAM503は、CPU501の主記憶装置である。
表示部504は、CPU501の表示制御に応じて画像を表示する。表示部504は、画面に対する操作が可能なタッチパネルとして構成されてよい。
操作部505は、客端末装置50に備えられる各種操作子や客端末装置50に接続される各種の入力デバイスなどを一括して示す。
撮像部506は、CPU401の制御に応じて撮像を行う。また、本実施形態の撮像部506は、2次元コードを処理するコードリーダにおいて2次元コードを読み取る部位としても機能させることができる。
ネットワーク対応通信部507は、無線によりネットワーク経由で通信を行う部位である。ネットワーク対応通信部507により、客端末装置50は、注文管理サーバ60と通信可能となる。
【0126】
[処理手順例]
図14のフローチャートを参照して、本実施形態の店舗注文管理サーバ10、店員注文管理装置40、及び商品ロッカー30が、オンライン注文の受領に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0127】
まず、店舗注文管理サーバ10が実行する処理手順例について説明する。
ステップS101:注文管理サーバ60は、客端末装置50からのオンライン注文を受け付けると、受け付けた注文についての内容を示すオンライン注文情報を、注文先の店舗STの店舗注文管理サーバ10に送信する。店舗注文管理サーバ10は、注文管理サーバ60から送信されるオンライン注文情報が受信されたか否かを判定する。
ステップS102:店舗注文管理サーバ10は、ステップS101にて受信されたオンライン注文情報を記憶部102に記憶させる。
【0128】
図15は、1のオンライン注文に対応するオンライン注文情報の一例を示している。同図のオンライン注文情報は、注文識別情報、客識別情報、注文商品情報、来店時刻、及び精算情報の領域を含む。
【0129】
注文識別情報の領域は、対応のオンライン注文を示す注文識別情報を格納する。注文識別情報は、注文管理サーバ60がオンライン注文を受け付けたことに応じて、店舗STごとに受け付けたオンライン注文ごとに一意となるようにオンライン注文に付与した識別情報である。注文識別情報は、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面において注文番号として使用される。
【0130】
客識別情報の領域は、対応のオンライン注文を行った客を識別する客識別情報を格納する。客識別情報は、客端末装置50にインストールされた注文アプリケーションのユーザ登録の際に割り当てられたユーザ識別情報が用いられてよい。あるいは、客端末装置50にインストールされた注文アプリケーションを一意に示すアプリケーション識別情報を客識別情報として利用してもよい。
【0131】
注文商品情報の領域は、対応のオンライン注文により注文された商品を示す注文商品情報を格納する。
来店時刻の領域は、対応のオンライン注文にて指定された来店時刻を格納する。
【0132】
精算情報の領域は、対応のオンライン注文についての精算情報を格納する。精算情報は、オンライン注文に際してオンライン決済により代金の支払いが完了している場合には、その旨を示す。また、オンライン注文に際して店舗STでの支払い(精算)が選択されている場合には、例えば注文された商品ごとの価格、注文された商品の合計金額、値引き対象である場合には値引き額や値引き率等、店舗STのPOS端末装置20が精算処理に利用する情報を含む。
【0133】
説明を図14に戻す。
ステップS103:店舗注文管理サーバ10は、今回のオンライン注文情報の受信に応じてオンライン注文受領情報を更新する。オンライン注文受領情報は、ステップS102により記憶されたオンライン注文情報のうち、客による商品の引き取りが完了していないオンライン注文情報に基づいて生成される情報である。店舗注文管理サーバ10は、更新したオンライン受領情報を店員注文管理装置40に送信する。
【0134】
図16は、オンライン注文受領情報の一例を示している。同図のオンライン注文受領情報における1レコード(1行)が1つのオンライン注文情報に対応する。1のオンライン注文に対応するオンライン注文受領情報は、注文識別情報、注文商品情報、及び来店時刻の領域を含む。
オンライン注文受領情報における注文識別情報、注文商品情報、来店時刻は、それぞれ、対応のオンライン注文情報から取得される。
【0135】
説明を図14に戻す。
ステップS104:ステップS101にてオンライン注文情報が受信されないと判定された場合、あるいはステップS103の処理の後、店舗注文管理サーバ10は、店員注文管理装置40から送信される商品収納登録通知が受信されたか否かを判定する。
商品収納登録通知は、店員が店員注文管理装置40に対して商品収納登録操作を行ったことに応じて店員注文管理装置40が送信する通知である。商品収納登録通知は、商品収納登録操作により収納口361に収納されたものとして登録された商品に対応する注文識別情報と、該当の商品が収納された収納口361の収納口番号とを含む。
【0136】
ステップS105:店舗注文管理サーバ10は、受信された商品収納登録通知の内容が反映されるように、商品収納管理情報を更新する。店舗注文管理サーバ10は、更新した商品収納管理情報を店員注文管理装置40に送信する。
商品収納管理情報は、現在における商品ロッカー30の収納口361ごとにおける商品の収納状況を示す情報である。
【0137】
図17は、商品収納管理情報の一例を示している。同図の商品収納管理情報は、収納口番号ごとに注文識別情報を対応付けた構造である。「999」の注文識別情報は、対応の収納口番号が示す収納口361が未収納状態であることを示す。
同図の商品収納管理情報によれば、例えば収納口番号が2番、4番、6番の各収納口361-2、361-4、361-6に、それぞれ、242番、251番、248番の注文番号(注文識別情報)に対応する商品が収納されており、収納口番号が1番、3番、5番の各収納口361-1、361-3、361-6には商品が収納されていないことが示される。
ステップS105において、店舗注文管理サーバ10は、受信された商品収納登録通知において示される収納口番号に対応付けて、同じ商品収納登録通知において示される注文識別情報を格納するようにして、商品収納管理情報を更新する。
【0138】
また、商品収納管理情報は、前述のように店員が行う商品移動の作業や商品処分作業に応じて店員がオンライン注文画面に対して行う商品移動登録操作や商品処分登録操作等に応じても更新される。
【0139】
説明を図14に戻す。
ステップS106:ステップS104にて商品収納登録通知が受信されないと判定された場合、あるいはステップS105の処理の後、店舗注文管理サーバ10は、商品ロッカー30から送信される引渡完了通知が受信されたか否かを判定する。
【0140】
ステップS107:引渡完了通知が受信されたことに応じて、店舗注文管理サーバ10は、引渡完了通知により示されるのと同じ収納口番号に対応付けられた注文識別情報の領域に未収納状態に対応する値を格納するようにして商品収納管理情報を更新する。店舗注文管理サーバ10は、更新した商品収納管理情報を店員注文管理装置40に送信する。
【0141】
ステップS108:また、店舗注文管理サーバ10は、引渡完了通知が受信されたことに応じて、オンライン注文受領情報を更新する。この場合、店舗注文管理サーバ10は、ステップS107により未収納状態に対応する値に変更する前に格納されていた注文識別情報のオンライン注文情報を削除するようにしてオンライン注文受領情報を更新する。店舗注文管理サーバ10は、更新したオンライン注文受領情報を店員注文管理装置40に送信する。
【0142】
ステップS109:ステップS106にて引渡完了通知が受信されないことが判定された場合、あるいはステップS108の処理の後、店舗注文管理サーバ10は、商品ロッカー30から送信される解錠要求が受信されたか否かを判定する。商品ロッカー30は、コードリーダ306が引取証明コードを読み取ったことに応じて、店舗注文管理サーバ10に解錠要求を送信する。解錠要求には、コードリーダ306が読み取った引取証明コードにおいて示される注文識別情報(注文番号)が含まれる。解錠要求が受信されない場合には、ステップS101に処理が戻される。
【0143】
ステップS110:店舗注文管理サーバ10は、解錠要求が受信されると、商品収納管理情報を参照して、受信された解錠要求に含まれる注文識別子が示すオンライン注文に応じた商品が収納口361に収納されているか否かを判定する。
【0144】
ステップS111:店舗注文管理サーバ10は、ステップS110の判定結果に応じた解錠応答を商品ロッカー30に送信する。店舗注文管理サーバ10は、ステップS110にて、該当商品が収納口361に収納されていると判定した場合には、解錠許可を示す解錠応答を送信する。解錠許可を示す解錠応答には、商品収納管理情報において、解錠要求に含まれていた注文識別情報が対応付けられていた収納口番号が含まれる。一方、ステップS110にて該当商品が収納口361に収納されていないと判定した場合、店舗注文管理サーバ10は、解錠禁止を示す解錠応答を送信する。
【0145】
続いて、店員注文管理装置40が実行する処理手順例について説明する。なお、同図では、説明を単純で分かりやすくすることの便宜上、店員注文管理装置40がオンライン注文応対画面における注文リスト画面とロッカーステータスエリアAR30との表示に関して実行する処理手順例を説明する。また、移動商品リスト画面と処分商品リスト画面の表示に関する処理手順の説明については省略する。
【0146】
ステップS201:同図の処理が開始される段階において、店員注文管理装置40は、注文対応操作エリアAR20において注文リスト画面を表示させている状態にある。店舗注文管理サーバ10から、オンライン注文受領情報または商品収納管理情報が受信されたか否かを判定する。
【0147】
ステップS202:店員注文管理装置40は、オンライン注文受領情報または商品収納管理情報が受信されたことに応じて、以下のように、タッチパネル表示部405に表示されるオンライン注文応対画面の更新を行う。
【0148】
オンライン注文受領情報を受信した場合、店員注文管理装置40は、当該ステップS202の処理として、オンライン応対画面の注文対応操作エリアAR20における注文リスト画面を更新する。つまり、店員注文管理装置40は、受信されたオンライン注文受領情報が示すオンライン注文ごとのリスト項目が来店時刻順で上から下にかけて配置された注文リスト画面を注文対応操作エリアAR20に表示させる。
オンライン注文受領情報は、ステップS103またはステップS108により送信される。ステップS103によっては、新規のオンライン注文に応じてオンライン注文情報が追加されたオンライン注文受領情報が送信されてくる。このため、ステップS103により送信されたオンライン注文受領情報に応じたステップS202の処理によっては、リスト項目が追加されるようにして注文リスト画面が更新される。
一方、ステップS108によっては、商品の引き取りが完了したことに応じて、引き取り対象の商品に対応するオンライン注文情報が削除されたオンライン注文受領情報が送信されてくる。このため、ステップS108により送信されたオンライン注文受領情報に応じたステップS202の処理によっては、リスト項目が消去されるようにして注文リスト画面が更新される。
【0149】
また、当該ステップS202の処理として、商品収納管理情報を受信した場合、店員注文管理装置40は、オンライン応対画面におけるロッカーステータスエリアAR30の表示を以下のように更新する。
店員注文管理装置40は、今回受信された商品収納管理情報と前回受信された商品収納管理情報とを比較して収納状態変化を特定する。店員注文管理装置40は、収納状態変化として、未収納状態から収納中状態に変化した(商品が収納された)ことを特定した場合、未収納状態から収納中状態に変化した収納口番号に対応する収納口ステータスエリアAR31を対象として、未収納状態から収納中状態を示す態様に変更する。また、この際、店員注文管理装置40は、収納中状態に変化した収納口番号に対応付けられているのと同じ注文識別情報(注文番号)を格納するオンライン注文受領情報から来店時刻を取得する。店員注文管理装置40は、取得した来店時刻から一定時間を経過した時刻を超過時刻として算出する。なお、超過時刻の算出は、店舗注文管理サーバ10で行うようにされてもよい。
店員注文管理装置40は、上記のように取得した来店時刻と、算出した超過時刻とを、対象の収納口ステータスエリアAR31に表示させる。また、店員注文管理装置40は、注文対応操作エリアAR20の注文リスト画面において、受信された商品収納管理情報により収納口に収納されていることが示される注文識別情報が該当するリスト項目がグレーアウトとなるように表示を更新する。
【0150】
また、店員注文管理装置40は、収納状態変化として、収納中状態から未収納状態に変化した(商品が取り出された)ことを特定した場合、収納状態変化のあった収納口番号に対応する収納口ステータスエリアAR31について、収納中状態を示す態様から未収納状態を示す態様に変更する。
【0151】
ステップS203:ステップS201にてオンライン注文受領情報と商品収納管理情報とのいずれも受信されなかった場合、あるいはステップS202の処理の後、店員注文管理装置40は、店員による商品収納登録操作が行われたか否かを判定する。商品収納登録操作が行われない場合、ステップS201に処理が戻される。
【0152】
ステップS204:ステップS203にて商品収納登録操作の行われたことが判定された場合、店員注文管理装置40は、商品収納登録通知を店舗注文管理サーバ10に送信する。店舗注文管理サーバ10は、送信された商品収納登録通知に応じて商品収納管理情報をステップS106により更新し、ステップS107により更新後の商品収納管理情報を送信する。このように送信された商品収納管理情報が、商品収納登録通知の送信後のステップS201にて受信され、ステップS202によりロッカーステータスエリアAR30が更新される。これにより、図8から図9への遷移として例示したようにオンライン注文応対画面が更新される。
【0153】
次に、商品ロッカー30が実行する処理手順例について説明する。
ステップS301:商品ロッカー30は、コードリーダ306が引取証明コードを読み取るのを待機する。
【0154】
ステップS302:引取証明コードが読み取られると、商品ロッカー30は、解錠要求を店舗注文管理サーバ10に送信する。解錠要求は、コードリーダ306が読み取った引取証明コードにより示される注文識別情報を含む。解錠要求は、当該注文識別情報に対応する商品が収納された収納口361の扉362の解錠を要求するコマンドである。
【0155】
ステップS303:ステップS302により送信された解錠要求に応じて、店舗注文管理サーバ10は、ステップS110により解錠応答を送信する。
当該ステップS303において、商品ロッカー30は、受信された解錠応答が、解錠許可と解錠禁止とのいずれを示しているのかを判定する。
【0156】
ステップS304:受信された解錠応答が解錠許可を示している場合、商品ロッカー30は、受信された解錠応答に含まれる収納口番号の扉362の扉錠部307を解錠する制御(解錠制御)を実行する。また、当該ステップS304の解錠制御に際して、商品ロッカー30は、扉錠部307を解錠した収納口361に対応して設けられているインジケータ363を所定の態様で点灯させ、客に、引取対象の商品が収納された収納口361を報知するようにされる。
【0157】
ステップS305:受信された解錠応答が解錠禁止を示している場合、商品ロッカー30は、タッチパネル表示部305にて、客が引取対象とする商品が未だ収納口361に収納されていないことを報知する表示を行う。ステップS305の処理の後は、ステップS301に処理が戻される。
【0158】
ステップS306:ステップS304により解錠制御を実行した後、商品ロッカー30は、扉362を解錠した収納口361から商品が取り出されるのを待機する。商品の取り出しにあたり、客は、解錠された扉362を開けて収納口361から商品を取りだした後、扉362を閉める。そこで、商品ロッカー30は、解錠した扉362が開かれた後に閉じられたことが、解錠した扉362に対応の扉開閉センサ308により検出されたことに応じて、商品が取り出されたと判定してよい。
なお、商品が取り出されたことの判定は、扉開閉センサ308の検出出力以外の情報に基づいて行われてよい。例えば、商品が取り出されたことの判定は、収納口361ごとに内部を撮影するカメラを備え、商品ロッカー30が、カメラにより撮影された画像に基づいて行うようにされてよい。あるいは、収納口361ごとの底面部に計量センサを設け、商品ロッカー30が、計量センサにより計測される重量の変化に基づいて商品が取り出されたことを判定するようにされてよい。
【0159】
ステップS307:ステップS306により商品が取り出されたことが判定されると、商品ロッカー30は、引渡完了通知を店舗注文管理サーバ10に送信する。
なお、扉362が解錠されてから一定時間を経過しても商品の取り出されたことが判定されなかった場合には、例えば、店員や客に向けて、商品の取り出しが行われていないことの報知が行われてよい。
【0160】
<変形例>
以下、本実施形態の変形例について説明する。以下に説明する変形例は、適宜、上記実施形態及び他の変形例と組み合わされてよい。
【0161】
[第1変形例]
店舗STにおいて、商品ロッカー30は複数が設置されてよい。この場合、オンライン注文応対画面においては、複数の商品ロッカー30ごとに対応する複数のロッカーステータスエリアAR30が配置されてよい。
【0162】
また、店舗STにおいて、店員注文管理装置40は複数が同時に使用されてよい。この場合において、オンライン注文応対画面は、複数の店員注文管理装置40において共通の注文受領状況と商品ロッカー30における商品の収納状況とが示されるように同期して表示されるようにしてよい。
あるいは、商品ロッカー30が複数設置される場合には、商品ロッカー30ごとに対応して各1つの店員注文管理装置40が使用されるようにしてよい。この場合、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面のロッカーステータスエリアAR30は、対応の商品ロッカー30の状況を示すようにされてよい。
また、この場合には、例えば店舗注文管理サーバ10が、受領したオンライン注文を複数の商品ロッカー30のいずれかに振り分けるようにしてよい。この場合、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面の注文対応操作エリアAR20において表示される注文リスト画面は、振り分けられたオンライン注文のリスト項目を提示してよい。
【0163】
[第2変形例]
店舗STにおける所定の場所に、店員が操作可能なように、商品ロッカー30の収納口361ごとに対応するタグデバイスを設けてよい。タグデバイスは、自己が触れられたことを検出するセンサを備え、自己に対応付けられた収納口番号を記憶する。また、タグデバイスは、所定の近距離無線通信方式により店員注文管理装置40と通信可能とされる。
本変形例において、第1実施形態の場合のように、店員が商品を収納する収納口361を決定するようにされている場合、店員は、準備した商品を収納する収納口361を決定すると、オンライン注文応対画面において収納対象の商品に対応するリスト項目を指定する操作(対象商品指定操作)を行う。また、店員は、決定した収納口361に対応するタグデバイスに手で触れる操作を行う。
タグデバイスは、自己が触れられたことがセンサにより検出されると、自己に対応付けられている収納口番号を示す収納口番号通知を店員注文管理装置40に送信する。店員注文管理装置40は、タグデバイスから受信した収納口番号通知が示す収納口番号と、店員が対象商品指定操作により指定したリスト項目に対応するオンライン注文の注文識別情報とを含む商品収納登録通知を、店舗注文管理サーバ10に送信する。
このようにタグデバイスを操作することによっても、店員は、商品収納登録操作を行うことができる。
【0164】
[第3変形例]
図18は、本変形例としての店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面の一例を示している。オンライン注文応対画面においては、店舗STが受領したオンライン注文のリストが提示されている。同図における1のリスト項目が、店舗STが受領した1つのオンライン注文に対応する。
また、リスト項目は、上記実施形態の場合と同様に、上から下にかけて来店時刻順に配置されている。
1のオンライン注文に対応するリスト項目は、注文番号、商品名、来店時刻、及び収納口番号の項目欄を有する。なお、同図のリスト項目においても、第1実施形態の場合と同様にイートイン/テイクアウト区分の項目欄が設けられてよい。
【0165】
本変形例においては、店員の操作によることなく、店舗注文管理サーバ10(店員注文管理装置40でもよい)の判断により、受領されたタイミングで、オンライン注文に対して収納口番号が割り当てられる。同図のオンライン注文応対画面における収納口番号の項目欄には、このようにして店舗注文管理サーバ10が割り当てた収納口番号の値が表示されている。
【0166】
また、同図のオンライン注文応対画面におけるオンライン注文のリスト項目は、第1色と第2色との2色のうちのいずれか1つの背景色で色分けされている。同図の例では、注文番号が001番、002番、004番、006番の4つのリスト項目が第1色、003番、005番の2つのリスト項目が第2色で色分けされている。
【0167】
第1色は、現時点において商品を準備してよいこと(準備許可)を示し、第2色は、現時点において商品を準備してはいけないこと(準備禁止)を示す。
準備許可のオンライン注文は、来店時刻が一定以内となったものを含む。また、来店時刻が未だ一定以内となっていないものであっても、常温で収納口361に収納しておくことができるオンライン注文も、準備許可となるものに含まれてよい。一方、準備禁止のオンライン注文は、来店時刻が一定以内となっていないものとなる。
店員は、第1色の背景色とされたリスト項目のオンライン注文の商品を準備していくようにされる。これにより、店員は、オンライン注文に対応して効率よく商品を準備していくことができる。
【0168】
店員は、準備が完了した商品をどの収納口361に収納すればよいのかを、オンライン注文応対画面における対応のリスト項目における収納口番号を確認する。店員は、確認した収納口番号の収納口361に、商品を収納する。また、店員は、オンライン注文応対画面におけるリスト項目のうちから今回収納した商品に対応するリスト項目を、例えばタッチ操作により選択する操作(商品収納確認操作)を行う。商品収納確認操作により選択されたリスト項目は、例えば所定の態様(例えば第3色による背景色)に変化することで、対応の商品が、収納口361に収納された状態にあることを示す。
【0169】
また、収納口361に収納された商品が客に引き取られると、オンライン注文応対画面は、引き取られた商品に対応するリスト項目が削除されるようにして表示が更新される。
【0170】
[第4変形例]
1つのオンライン注文により注文された商品数が多いために、注文された全ての商品を同じ1つの収納口361に収納できない場合がある。このような場合には、店員は、注文された全ての商品のうちの一部の商品を収納口361に収納したうえで、残りの商品(収納余剰商品)については、所定の場所に置いておくようにされる。
そのうえで、該当の商品の引き取りのために客が引取証明コードを商品ロッカー30のコードリーダ306に読み取らせた場合には、店員に対して収納余剰商品のあるオンライン注文の客が商品の引き取りに来たことの報知が行われるようにされてよい。このような報知は、例えば、店員注文管理装置40にて表示や音により行われてもよいし、商品ロッカー30付近や収納余剰商品を置いた場所等に設置したランプなどの点灯によって行われてもよい。
【0171】
また、例えば商品を準備したが、全ての収納口361に商品が収納されているような場合がある。このような場合、店員は、準備した商品を商品ロッカー30以外の他の所定の場所に置いたうえで、商品収納登録操作として、収納口361には収納できない商品(収納不可商品)としての登録が可能なようにされてよい。オンライン注文応対画面においては、例えば注文リスト画面において該当のリスト項目について、所定の態様によって収納不可商品であることが示されるようにしてよい。
そのうえで、収納不可商品の引き取りのために客が引取証明コードを商品ロッカー30のコードリーダ306に読み取らせた場合にも、店員に対して客が引き取りに来たことの報知が行われるようにされてよい。
【0172】
[第5変形例]
上記実施形態において、超過時刻は、来店時刻に対して予め定めた時間を経過した時刻として設定されていた。本変形例において、超過時刻の設定に用いる時間は、例えば店舗ごとに変更されてよい。また、超過時刻の設定に用いる時間は、同じ店舗において、商品、現在時刻が対応する時間帯等に応じて変更されてよい。
また、超過時刻の設定に用いる時間は、オンライン注文を行った客に応じて変更されてよい。例えば、オンライン注文を行った客ごとに、例えば店員注文管理装置40(店舗注文管理サーバ10等でもよい)が、これまでの来店時刻に対する商品を収納口361から取り出した時刻までの差分時間を履歴として記憶しておくようにされる。そして、これまでの差分時間に基づいて、店員注文管理装置40(店舗注文管理サーバ10等でもよい)が、オンライン注文を行った客ごとに、超過時刻の設定に用いる時間を設定する。
【0173】
また、例えば客が客端末装置50を操作してオンライン注文を行うにあたり、来店時刻については未定として設定できるようにしてよい。このように来店時刻が未定であると設定されたオンライン注文の場合、オンライン注文応対画面においては、例えばオンライン注文が行われた時刻より後の所定の時刻を来店時刻として設定し、通常の超過時刻の設定に用いるよりも長い時間を用いて超過時刻を設定するようにされてもよい。
【0174】
[第6変形例]
また、例えば客によるオンライン注文が完了した時刻から所定時間後までに店舗STに商品を引き取りにいくようにするという運用としてよい。この場合、例えばオンライン注文が完了した時刻から所定時間後の時刻を超過時刻として設定し、超過時刻よりも所定時間前の時刻を来店時刻として設定するようにされてもよい。
また、上記のような運用において、特に来店時刻は設定せずに、オンライン注文を受注した順で店員が商品を準備していくようにされてもよい。
【0175】
[第7変形例]
なお、上記実施形態においては、店舗注文管理サーバ10と店員注文管理装置40とが連携して、店員注文管理装置40におけるオンライン注文応対画面を利用したオンライン注文の管理を実現していた。
しかしながら、例えば店員注文管理装置40が店舗注文管理サーバ10の機能を有し、オンライン注文応対画面を利用したオンライン注文の管理を実現するようにされてよい。この場合、店舗STにおいて店員注文管理装置40は省略されてよい。
また、例えば店員注文管理装置40としての機能を、例えば注文管理サーバ60または他の店舗STの外部のサーバ等の外部装置が有するようにされたうえで、外部装置と店員注文管理装置40とが連携して、オンライン注文応対画面を利用したオンライン注文の管理が実現されるようにしてよい。
【0176】
[第8変形例]
また、商品受け渡しシステムにおいて、商品ロッカー30により受け渡しが行われる商品については、商品ごとに特性が定められてよい。そのうえで、商品に定められた特性に応じて、例えば店舗注文管理サーバ10が、オンライン注文された商品の準備(調理)や収納に関する判断を行い、判断結果を店員注文管理装置40における表示等にて反映されるようにしてよい。
【0177】
商品の特性は、以下の商品特性テーブル、調理特性定義テーブル、温度特性定義テーブルにより定められてよい。これらの商品準備管理情報は、例えば店舗注文管理サーバ10が記憶してよい。
図19は、商品特性テーブルの一例を示している。同図の商品特性テーブルにおける1レコード(1行)が1の商品に対応する商品特性情報である。1の商品特性情報は、商品名(商品コードであってもよい)、調理特性、温度特性、再調理指示、サイズの領域を含む。
商品名の領域は、対応の商品の商品名を格納する。なお、商品名に代えて商品コードなどであってもよい。つまり、商品名に対応する領域は、商品を特定可能な情報を格納すればよい。
調理特性の領域は、対応の商品が該当する調理特性を格納する。調理特性は、調理の仕方に応じて定まる商品の性質である。
温度特性の領域は、対応の商品が該当する温度特性を格納する。温度特性は、商品について要求される温度である。
再調理指示の領域は、対応の商品についての再調理の可否を示すフラグを格納する。再調理とは、対応の商品について、しばらく飲食されることなく収納口361に収納されたままとなっていたことなどにより、温度特性により要求される温度ではなくなってしまった場合に、要求される温度に戻すように調理し直すことである。
サイズの領域は、対応の商品のサイズを示す。
【0178】
図20は、調理特性定義テーブルの一例を示している。調理特性定義テーブルは、予め分類された調理特性ごとに対応させた調理所要時間を示す情報である。
同図の例では、例えば「熱飲料」の調理特性に対しては、「15秒」の調理所要時間が対応付けられている。つまり、調理特性が「熱飲料」とされる商品であれば、準備(調理)にあたって要するとされる時間が15秒であるとして規定されている。
【0179】
図21は、温度特性定義テーブルの一例を示している。温度特性定義テーブルは、予め分類された温度特性ごとに対応させた提供可能時間を示す情報である。提供可能時間は、例えば調理(準備)が完了してから、例えば温度、衛生面等の側面から商品の品質を維持して客に提供することが可能とされる時間である。具体的に、同図では、温度特性が「熱」の商品については、提供可能時間が300秒とされている。このことは、温度特性が「熱」の商品は、調理が完了してから300秒までであれば、商品として必要な温度を維持しているとして客に提供可能であるが、300秒を経過した場合には、商品として必要な温度を維持できていないので、客に提供すべきでないことを示している。
【0180】
本実施形態において、提供可能時間と超過時間との相違としては以下のようになる。
提供可能時間は、上記のように時間経過に応じた商品の品質維持の観点から設定される制限時間である。このような提供可能時間は、例えば後述の再調理指示の要否の判定や収納口361に商品を収納するタイミングを設定するのに用いることができる。
超過時間は、商品に関わらず固定であって、来店時刻以降において商品を収納口361に収納した状態としておくことのできる制限時間である。つまり、超過時間は、1のオンライン注文が、来店時刻以降において収納口361を占有可能な時間である。
【0181】
例えば商品特性テーブル、調理特性定義テーブル、温度特性定義テーブルによれば、「クッキー」の提供可能時間は、2400秒(40分)である。この場合、「クッキー」の提供可能時間は、超過時間よりも10分長いことになる。従って、「クッキー」のオンライン注文に応じては、商品としての「クッキー」を来店時刻の10分前から収納口361に投入してよいことになる。店員注文管理装置40においては、「クッキー」のオンライン注文について、来店時刻の10分前から収納口361に投入可能となることが店員に通知されるように表示が行われてよい。
【0182】
上記の図19図21に示した商品特性テーブル、調理特性定義テーブル、温度特性定義テーブル、及び収納口サイズテーブルについて特に区別しない場合には、「商品準備管理情報」とも記載する。
【0183】
商品準備管理情報に基づいて、店舗注文管理サーバ10は、オンライン注文された商品ごとの準備(調理)を開始すべきタイミングや収納口361に収納すべきタイミングを判定することができる。
一具体例として、オンライン注文により「調理サンド」が注文された場合、店舗注文管理サーバ10は、商品特性テーブルと調理特性定義テーブルとを参照することで、「調理サンド」の調理所要時間が180秒であると認識することができる。
店舗注文管理サーバ10は、認識した調理所要時間に基づいて、オンライン注文応対画面において、所定の態様で注文された「調理サンド」の調理を開始することが適切とされるタイミング(調理開始タイミング)を店員に報知するようにされてよい。
【0184】
なお、オンライン注文応対画面おいて、オンライン注文された商品ごとの調理開始タイミングを店員に報知するようにする場合、注文対応操作エリアAR20におけるリスト項目を、上から下にかけて調理開始タイミングの早い順により配列させてもよい。
【0185】
また、店舗注文管理サーバ10は、オンライン注文により注文された「調理サンド」について、さらに温度特性定義テーブルを参照することで、「調理サンド」の提供可能時間が300秒(5分)であることも認識できる。
そこで、本変形例の商品受け渡しシステムでは、提供可能時間に基づいて、オンライン注文した商品を引き取りに来た客と以下のように応対することができる。
【0186】
商品ロッカー30は、引取証明コードを読み取ったことに応じて解錠要求を店舗注文管理サーバ10に送信する。店舗注文管理サーバ10は、受信した解錠要求に含まれる注文識別情報に対応する引き取り対象の商品に対応する商品特性テーブルを参照して、引き取り対象の商品が「再調理指示」について「あり」に設定されているか否かについて判定する。
「再調理指示」について「あり」に設定されている場合、店舗注文管理サーバ10は、さらに温度特性定義テーブルを参照して、引き取り対象の商品の提供可能時間を取得する。店舗注文管理サーバ10は、引き取り対象の商品が収納登録された時点から、取得した提供可能時間を経過しているか否かを判定する。提供可能時間を経過していた場合、店舗注文管理サーバ10は、解錠許可の解錠応答を送信するにあたり、解錠応答に提供可能時間を経過したことを示す徒過情報を含める。
【0187】
商品ロッカー30は、徒過情報を含まない解錠許可の解錠応答を受信した場合には、対応の収納口361の扉362を解錠し、そのまま客から商品を取り出してもらうようにしてよい。
一方、徒過情報を含む解錠許可の解錠応答を受信した場合、商品ロッカー30は、引き取り対象の商品が収納された収納口361の扉362を解錠せずに、タッチパネル表示部305にて再調理確認画面を表示させる。再調理確認画面は、客に再調理の依頼をするか否かを確認させる画面である。
【0188】
再調理確認画面においては、例えば「収納してから時間が経ってしまいました。○○分お待ち頂ければ再調理致します」といったように、再調理が可能であることを客に報知するメッセージが示される。また、再調理確認画面は、客が再調理の要否を指定する操作が可能なようにされている。例えば再調理確認画面においては「再調理を頼む」等のダイアログに対して表示された再調理指示ボタンと、「このまま持ち帰る」等のダイアログに対応して表示された再調理不要ボタンが配置されてよい。
【0189】
客は、このまま持ち帰ってかまわないと判断した場合には、再調理不要ボタンを操作する。再調理不要ボタンが操作された場合には、商品ロッカー30は、引き取り対象の商品が収納されている収納口361の扉362を解錠して開いた状態とし、そのまま客に商品を引き取ってもらうようにする。この際、タッチパネル表示部305においては、扉が開いた収納口から商品をお取りください」といったように、客に商品の引き取りを案内するメッセージが表示されてよい。
【0190】
一方、客が、再調理指示ボタンを操作した場合、商品ロッカー30は、店舗注文管理サーバ10に再調理指示を送信する。再調理指示を受信した店舗注文管理サーバ10は、対象の商品についての再調理指示を店員注文管理装置40に送信する。
店員注文管理装置40は、再調理指示の受信に応じて、引き取り対象の商品の再調理を指示する表示を行う。引き取り対象の商品の再調理を指示する表示としては、例えばオンライン注文応対画面において引き取り対象の商品が収納されていることを示す収納口ステータスエリアAR31において、所定の態様により再調理を指示することが示されるようにしてよい。また、再調理を指示する表示において、引き取り対象の商品の再調理を他の商品よりも優先して行うことを店員に指示する内容が含まれてよい。
【0191】
店員は、店員注文管理装置40において行われた再調理の指示に応じて、収納口361から引き取り対象の商品を取り出して、例えば温め直しなどの再調理を行う。店員は、再調理が完了した引き取り対象の商品を、再び元の収納口361に戻すか、客に直接手渡すようにされる。また、店員は、店員注文管理装置40に対して、引き取り対象の商品について再調理が完了したことの確認操作を行う。
元の収納口361に戻された場合には、客が、再び引取証明コードをコードリーダ306に読み取らせて扉362を解錠させてもよい。あるいは、店員がオンライン注文応対画面に対して所定の操作(再調理が完了したことの確認操作と兼ねられてもよい)を行うことで、引き取り対象の商品の収納された収納口361の扉362が解錠されるようにしてよい。
なお、商品ロッカー30は、客が再調理指示ボタンを操作して以降は、再調理が完了したことの確認操作が行われるまで、引取証明コードの読み取りを受け付けないようにしてよい。この場合、客が再調理の完了を待っている間に、他の客が引取証明コードを読み取らせても扉が開かず商品を取り出せないことから、商品ロッカー30での客の商品の引き取りが混乱することがない。
また、再調理後の引き取り対象の商品を客に直接手渡した場合、店員は、オンライン注文応対画面に対して所定の操作を行って、引き取り対象の商品の引き取りが完了したことの登録を行うようにされてよい。
【0192】
[第9変形例]
商品を収納口361から取り出した客が、扉362を閉じずに開けたままその場を去ってしまうような場合がある。このような場合に、店員が商品ロッカー30の背面側から扉362を閉めることができるようにすれば、店員は、扉362を閉めるために商品ロッカー30の正面にまで移動しなくともよい。そこで、商品ロッカー30において、例えばロープ、チェーン、ワイヤー、レバー等を収納口361の背面側から引くようにすることで扉362を閉じることができるような構造が設けられてよい。
特に扉362の背面に直接取り付けられたハンドル(レバー)を店員が掴んで直接扉を開閉することもでき、開放状態を未然に防ぎ、来店客の妨げになることを防ぐことができる。
【0193】
また、収納口361の背面側にも扉が設けられるようにしてよい。収納口361の背面側にも扉が設けられることで、例えば収納口361に収納される商品の保温性能を高めることができる。
【0194】
また、扉362に代えて、例えば収納口361に設けた昇降式のバーを設けるようにしてよい。バーは、所定の高さにまで下ろされた状態で施錠される。バーが施錠された状態では、収納口361収納された商品は、バーにより規制されて取り出すことができない。バーが解錠されると、バーが上がって規制が解除され、収納口361から商品を取り出すことができる。
また、扉やバーなどの商品の取り出しを規制する機構を設けないようにしてよい。この場合、収納口361のそれぞれに設けられたインジケータや庫内灯により取り出し可能であることの報知を客に行うようにすれば、客は自身の商品が収納された収納口361をインジケータや庫内灯の点灯状況から容易に把握できる。この場合、商品ロッカー30について簡易な構造とすることができる。
【0195】
[第10変形例]
商品ロッカー30における収納口361の配列数や配列パターンは、適宜変更されてよい。
店舗面積やカウンタが狭い店舗や、予約頻度がそれほど高くない店舗であっても、収納口361の数を少なくした商品ロッカー30を設置することができる。
例えば、図5に例示した商品ロッカー30を基とした場合には、上下で2段の収納口361を配置した態様で、横方向の列数を増減させるようにして、偶数で収納口361の数を変更すれば、同図のタッチパネル表示部305とコードリーダ306が設けられた左側の筐体の構造を共通に利用して商品ロッカー30を製造できる。
また、上記実施形態では、図4に例示したようにカウンタCT上に載せられるように設置された態様を示している。これに対して、収納口361について例えば4行×2列といったように縦方向に長くなるようなパターンで配列した商品ロッカー30であれば、商品ロッカー30を床面に設置して自立させた状態とすることができる。この場合には、カウンタが無いような店舗でも商品ロッカー30を設置することができる。
また、商品ロッカー30は、例えば背面側を壁面に当てるようにして設置されてもよい。この場合には、店員が商品を収納口361に収納する際には、正面側から扉362を開けて行うようにされる。また、この場合には、商品ロッカー30の背面側における収納口361の開口部はふさがれていてよい。
【0196】
商品ロッカー30の収納口361の空間のサイズは、例えば収納することが想定される商品の種別等に応じて適宜変更されてよい。例えば、ピザや寿司桶に入れられた寿司等の平たい商品を商品ロッカー30により客に提供するような場合には、収納口361は、商品が入れられる幅と奥行きを有したうえで、高さについては、容器が収まった状態で多少の余裕がある程度に低く設定されてよい。
【0197】
また、商品ロッカー30において設けられる複数の収納口361のサイズは、一律ではなく異なるようにされてよい。
【0198】
商品ロッカー30において設けられる複数の収納口361のサイズが異なるようにされている場合、オンライン注文により注文可能な商品のサイズ形状に応じて、予めいずれの商品がいずれの収納口361に収納されるのかの割り当てを定めておくようにしてよい。
このために、本実施形態の商品受け渡しシステムにおいては、収納口361ごとに収納可能な商品を規定した収納口サイズ管理テーブルを有する。収納口サイズ管理テーブルは、例えば店舗注文管理サーバ10が記憶してよい。
【0199】
図22は、収納口サイズ管理テーブルの一例を示している。収納口サイズ管理テーブルは、収納口361の収納口番号ごとに、収納口サイズと収納可能数とを対応付けた構造である。図5の例では、収納口361ごとのサイズが同じである例を挙げているが、同図の収納口サイズ管理テーブルは、サイズの異なる収納口361が設けられている例に対応している。
収納口サイズの領域は、対応の収納口番号の収納口361のサイズの情報を格納する。
収納可能数の領域は、さらに商品ごとの領域に区分されている。1つの商品に対応する収納可能数の領域は、収納口361ごとのサイズに応じて収納可能な該当商品の最大数を示す値を格納する。
【0200】
このような収納口サイズ管理テーブルに基づいて、店舗注文管理サーバ10は、複数の収納口361のうちから、オンライン注文により注文された商品のサイズに応じた収納口361を判定できる。店員注文管理装置40は、例えば商品収納登録操作が行われているときに、判定された収納口361のうちで空き状態の収納口361を案内するようにして表示を行ってよい。これにより、商品ロッカー30における複数の収納口361のサイズが異なっていても、店員は、注文された商品に応じた収納口361を的確に選んで商品収納登録操作を行うことができる。
【0201】
また、収納口サイズ管理テーブルにおいて収納可能数が規定されていることで、店舗注文管理サーバ10は、1のオンライン注文により注文された商品の全点数を1つの収納口361に収納可能か否かの判定を行うこともできる。
全点数の商品を1つの収納口361に収納できないと判定した場合、店舗注文管理サーバ10は、全点数の商品を収納可能な数の収納口361を収納先として決定できるようにされてよい。このような収納先の収納口361についての決定結果は、例えば商品収納登録に際して、店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面にて表示されるようにしてよい。
【0202】
ただし、多数の収納口361が1のオンライン注文の商品の収納によって占有されることは好ましくないという側面がある。そこで、1のオンライン注文に対応する商品を収納可能な収納口361の数を予め制限してよい。
この場合において、店舗注文管理サーバ10は、1のオンライン注文により注文された商品の全点数を収納するのに必要な収納口361の数が、予め制限された数を越えると判定した場合には、以下のように制御を行ってよい。
つまり、店舗注文管理サーバ10は、店員注文管理装置40にて、商品収納登録に際して、収納先とされた収納口361に全点数の商品を収納できないことが報知されるようにする。この場合において、店員注文管理装置40にて、収納先の収納口361に収納可能な点数と、収納不可の点数とが併せて報知されるようにしてよい。この場合、店員は、例えば収納先の収納口361には、収納可能なだけの点数の商品を収納し、残りの点数の商品については、他の所定の保管場所に保管してよい。
【0203】
[第11変形例]
なお、注文管理サーバ60がオンライン注文を行った客についての注文者情報を店舗注文管理サーバ10が取得可能とされている場合において、注文者情報に注文者の性別の情報が含まれる場合、例えば商品ロッカー30における所定より上の段の収納口361への収納が禁止されるようにしてよい。
例えば、女性の客のオンライン注文に対応して商品の商品収納登録が行われる場合、店員注文管理装置40におけるロッカーステータスエリアAR30において所定より上の段の収納口361に対応する空きの収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31は、例えば「収納禁止」とされて収納先として選択できないようにされてよい。
【0204】
[第12変形例]
例えば上記実施形態における注文アプリケーションは、本実施形態の商品受け渡しシステム向けに開発されたものである。しかしながら、店舗によっては、本実施形態のように商品ロッカー30を有する商品受け渡しシステムを導入するにあたり、本実施形態の商品受け渡しシステム用に開発された正規の注文アプリケーションに代えて、独自の注文アプリケーションを利用する場合がある。
【0205】
例えば、或る店舗では、本実施形態の商品受け渡しシステムを導入する以前から、例えばオンライン注文システムを導入していた。ただし、商品の受け渡しについては店員から客への手渡しであった。そこで、商品ロッカー30による商品の受け渡しを可能とするために本実施形態の商品受け渡しシステムを導入するが、客が利用する注文アプリケーションについては、これまでと同様の既存のものを利用するといった場合がある。このように既存の注文アプリケーションは、独自の注文アプリケーションの1つに該当する。
【0206】
また、最近では、以下のようなデリバリーサービスが普及している。つまり、デリバリーサービス企業は飲食店とデリバリー業務を契約する。客は、デリバリーサービス企業が提供する注文アプリケーションを端末にインストールしている。客は注文アプリケーションを利用して、契約した飲食店が提供する商品(メニュー)を選択して注文を行う。デリバリーサービス企業のサーバは、注文アプリケーションを利用して行われた注文を受領し、受領した注文を飲食店の端末に送信する。また、サーバは、注文された商品の配達依頼を、配達員の端末に送信する。この際、サーバは、注文番号を発行し、発行された注文番号を、飲食店と配達員の端末に通知する。また、サーバが送信する配達依頼によっては、配達対象の商品を受け取る飲食店と、配達先のユーザ(客)の住所が通知される。
自分の端末にて受信された配達依頼を受けた配達員は、飲食店に向かい注文された商品を受け取る。この際、配達員が飲食店から受け取る商品は、注文番号によって特定される。配達員は、飲食店から受け取った商品を、配達先のユーザに届ける。
本実施形態のように商品ロッカー30により商品を受け渡す商品受け渡しシステムを導入した店舗が上記のようなデリバリーサービス企業と契約している場合、デリバリーサービスを利用する客からの注文については、デリバリーサービスで用いられている注文アプリケーションを利用する。このようなデリバリーサービス対応の注文アプリケーションの利用も、正規の注文アプリケーションに代えて、独自の注文アプリケーションを利用する場合に該当する。
このようにデリバリーサービス対応の注文アプリケーションを用いる場合、注文アプリケーションからの注文は、デリバリーサービスのサーバにて受領され、デリバリーサービスのサーバから本実施形態の注文管理サーバ60にオンライン注文情報が送信されるようにしてよい。
【0207】
上記のような独自の注文アプリケーションが利用される場合には、正規の注文アプリケーションを利用した場合において得られる注文に関する情報を本実施形態の注文管理サーバ60側で取得することが難しい。一例として、注文番号(予約番号)の採番ルールが独自の注文アプリケーションと正規の注文アプリケーションとで異なる。このため独自の注文アプリケーションでは、注文番号に関して注文管理サーバ60と連携することが難しい。この場合、独自の注文アプリケーションの利用による注文では、正規の注文アプリケーションを利用した場合のように注文番号に対応する引取証明コードを発行させることが難しい。
そこで、商品ロッカー30により商品の受け渡しを行う商品受け渡しシステムにおいて、独自の注文アプリケーションの利用に対応する場合には、注文管理が行われるようにされてよい。
【0208】
図23は、本変形例に対応する注文受け渡しシステムの全体的な構成例を示している。同図の店舗STは、正規の注文アプリケーションの利用には対応せず、独自の注文アプリケーションの利用による注文に対応する場合の構成である。また、同図では、店舗が独自の注文アプリケーションとして、既存の注文アプリケーションとデリバリーサービス対応の注文アプリケーションとが利用される場合を例に挙げる。
【0209】
同図において、客端末装置50Aは、店舗STに対応する既存の注文アプリケーションがインストールされた端末である。客端末装置50Aを所持する客CSは、既存の注文アプリケーションが動作する客端末装置50Aを操作して注文を行う。客端末装置50Aは、注文の操作が行われたことに応じて、注文データを注文管理サーバ60Aに送信する。
注文管理サーバ60Aは、既存の注文アプリケーションに対応したオンライン注文の管理を行うサーバである。
注文管理サーバ60Aは、既存の注文アプリケーションから注文データを受信すると、受信された注文データに基づくオンライン注文情報を店舗注文管理サーバ10Aに送信する。この際、注文管理サーバ60Aは、注文番号を発行し、発行した注文番号をオンライン注文情報に含める。
【0210】
また、客端末装置50Bは、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションがインストールされた端末である。客端末装置50Bを所持する客CSは、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションが動作する客端末装置50Bを操作して注文を行う。客端末装置50Bは、注文の操作が行われたことに応じて、注文データをDS(デリバリーサービス)対応注文管理サーバ60Bに送信する。
DS対応注文管理サーバ60Bは、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションから受けた注文を管理するサーバである。
DS対応注文管理サーバ60Bは、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションから注文データを受信すると、受信された注文データに基づくオンライン注文情報を注文管理サーバ60Aに送信する。この際、DS対応注文管理サーバ60Bは、注文番号を発行し、発行した注文番号をオンライン注文情報に含める。また、DS対応注文管理サーバ60Bは、対応の配達依頼を、配達員CLが所持する配達員端末80に送信する。配達員端末80は、受信された配達依頼に含まれる注文番号、注文先の店舗の情報、注文された商品等の配達依頼情報を表示する。配達員CLは表示された配達依頼情報により示される注文先の店舗に赴く。
【0211】
ここで、DS対応注文管理サーバ60Bが発行する注文番号と、前述の注文管理サーバ60Aが既存の注文アプリケーションから注文に応じて発行する注文番号とでは採番ルールが異なっており、かつ、相互に連携していない。例えば、DS対応注文管理サーバ60Bが発行する注文番号は、0~9の数字とa~zのアルファベットを用いて生成される。既存の注文アプリケーションに対応して注文管理サーバ60Aが発行する注文番号は、0~9の数字を用いて生成される。
【0212】
注文管理サーバ60Aは、DS対応注文管理サーバ60Bから受信したオンライン注文情報を店舗注文管理サーバ10に送信する。なお、注文管理サーバ60Aを経由することなく、DS対応注文管理サーバ60Bから店舗注文管理サーバ10にオンライン注文情報が送信されるようにしてもよい。
【0213】
店舗注文管理サーバ10Aは、既存の注文アプリケーションとデリバリーサービス対応の注文アプリケーションとからの注文に対応して店舗STにて注文管理を行う装置である。
店舗注文管理サーバ10Aは、オンライン注文情報の受信に応じて、受信されたオンライン注文情報により示される注文処理を指示する注文処理伝票を、例えばキッチンプリンタ(図示せず)やPOS端末装置20から発行させる。注文処理伝票には注文番号が示されている。
なお、店舗注文管理サーバ10は、図示は省略するが、店舗STにおいて備えられる所定の端末装置と接続されることで、当該端末装置にて、上記の注文処理伝票の内容に応じた注文番号、注文された商品等の情報を表示させるようにしてもよい。
【0214】
この場合、店員は、注文処理伝票に従って商品の準備を完了させると、準備された商品を、商品ロッカー30における空き状態の収納口361のうちの1つに収納する。そのうえで、店員は、店員注文管理装置40にて表示される、独自の注文アプリケーションによる注文に対応するオンライン注文応対画面に対して商品収納登録操作を行う。
【0215】
図24は、独自の注文アプリケーションによる注文に対応するオンライン注文応対画面の一例を示している。同図のオンライン注文応対画面においては、注文対応操作エリアAR20に代えて注文番号入力エリアAR120が配置される。注文番号入力エリアAR120は、商品収納登録操作において収納口361に収納される商品が対応するオンライン注文の注文番号を入力する操作(注文番号入力操作)が行われる画面である。
注文番号入力エリアAR120においては、注文番号表示エリアAR121、入力キーエリアAR122、及び確定ボタンBT120が配置される。
注文番号表示エリアAR121は、入力キーエリアAR122に対する操作により入力された注文番号が表示されるエリアである。
入力キーエリアAR122は、注文番号を置数により入力するための数字キー、文字キー、バックスペースキー、クリアキー等が配置されるエリアである。
確定ボタンBT120は、注文番号表示エリアAR121に表示された注文番号を確定させる操作が行われるボタンである。
【0216】
店員は、同図のオンライン注文応対画面における入力キーエリアAR122にて配置されるキーを操作して、注文処理伝票にて示される注文番号を入力する操作を行う。同図の入力キーエリアAR122においては、数とアルファベットとを入力可能なようにキーが配置されている。これにより、店員は、既存の注文アプリケーションによる注文に応じた注文番号と、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションによる注文に応じた注文番号とのいずれも入力することができる。
店員は、注文番号表示エリアAR121にて表示される注文番号に間違いが無いことを確認したうえで、確定ボタンBT120を操作する。確定ボタンBT120が操作されたことに応じて、入力された注文番号が確定される。同図では、126番の注文番号が入力された状態が示されている。この状態で確定ボタンBT120が操作されると、注文番号として126番が確定される。
なお、操作された確定ボタンBT120は、例えば「確定解除」との文字の表示に切り替わり、確定解除ボタンとして機能する。確定解除ボタンを操作した場合には、注文番号の確定が解除される。注文番号の確定の解除に応じて、注文番号表示エリアAR121においてこれまで表示されていた注文番号の数字が消去される。
【0217】
確定ボタンBT120を操作して注文番号を確定させると、店員は、ロッカーステータスエリアAR30において空き状態にあることを示す収納口ステータスエリアAR31のうちから、126番の注文番号の商品を収納した収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31を操作する。ここでは、店員は、空き状態にあった収納口361-2、361-4、361-6のうち、収納口361-4に商品を収納していた。そこで、店員は、収納口361-4に対応する収納口ステータスエリアAR31-4を操作した。操作された収納口ステータスエリアAR31-4は、例えば外枠が強調表示されるなどして、選択中にあることを示す状態となる。
上記のように収納口ステータスエリアAR31のいずれかが選択中の状態にあるときには、収納登録ボタンBT31が操作可能なアクティブ状態にある。店員は、収納登録ボタンBT31を操作する。収納登録ボタンBT31が操作されたことに応じて、収納口361-4に商品番号が126番の商品が収納されていることの収納登録が完了する。
このように収納登録が完了したことに応じて、収納口361-4に対応する収納口ステータスエリアAR31-4は、「空き」から「収納中」のステータスに変化し、126番の注文番号が表示される。
【0218】
なお、商品収納登録操作としては、先に商品を収納する収納口361に対応する収納口ステータスエリアAR31を選択する操作を行い、この後に、注文番号入力エリアAR120に対する操作により注文番号を入力し、収納登録ボタンBT31を操作するという手順であってもよい。
【0219】
また、注文番号の入力が確定される前の段階では、収納口ステータスエリアAR31のうちで「収納中」のステータスを示す収納口ステータスエリアAR31を選択する操作が可能とされている。「収納中」のステータスを示す収納口ステータスエリアAR31を選択する操作が行われると、選択された収納口ステータスエリアAR31が強調表示されて選択中にあることを示すとともに、収納登録解除ボタンBT32と移動登録ボタンBT33とが操作可能なアクティブ状態となる。店員は、選択中の収納口ステータスエリアAR31に対応する収納口361に収納された商品の収納解除または移動をしたうえで、収納登録解除ボタンBT32または移動登録ボタンBT33を操作して、収納解除登録操作または移動登録操作を行うことができる。
【0220】
また、本変形例の店舗においては、商品ロッカー管理サーバ70が設けられる。商品ロッカー管理サーバ70は、商品ロッカー30における商品の収納状況を管理する。商品ロッカー管理サーバ70は、例えば図17と同様の商品収納管理情報を記憶する。
上記のようにして店員注文管理装置40にて表示されるオンライン注文応対画面に対する商品収納登録操作が行われたことに応じて、商品ロッカー管理サーバ70は、収納口361-4と126番の商品番号とが対応付けられるようにして商品収納管理情報を更新する。
【0221】
既存の注文アプリケーションにより注文を行った客CS、あるいは、店舗STを注文先とする注文の配達依頼を受けた配達員CLは、店舗STに赴くと、商品ロッカー30に注文番号を入力する。本変形例の商品ロッカー30のタッチパネル表示部305においては、注文番号を入力するためのキーが配置された注文番号入力画面が表示されている。客CSまたは配達員CLは、注文番号に応じたキーを操作して注文番号を入力し、例えば確定ボタンを操作して、入力された注文番号を確定させる。このような注文番後の入力は、商品ロッカー30において該当の商品が収納された収納口361を解錠するのに用いられるパスワードとして扱うことができる。
【0222】
また、既存の注文アプリケーションやデリバリーサービス対応の注文アプリケーションにおいてもコード(引取証明コード)化した注文番号を表示可能とされている場合には、客CSまたは配達員CLは、客端末装置50Aまたは配達員端末80にて引取証明コードを表示させ、表示された引取証明コードをコードリーダ306に読み取らせるようにしてよい。
【0223】
注文番号が確定されたことに応じて、商品ロッカー30は、確定された注文番号を含む解錠要求を商品ロッカー管理サーバ70に送信する。商品ロッカー管理サーバ70は、商品収納管理情報を参照して、解錠要求に含まれている注文番号に対応付けられた収納口番号を示す解錠応答を送信する。商品ロッカー30は、受信された解錠応答が示す収納口番号に対応する収納口361を解錠し、扉362を開状態とする。
客CSまたは配達員CLは、扉362が開状態となった収納口361から商品を取りだし、扉362を閉じる。商品ロッカー30は、商品が収納口361から取り出されたことを検出すると、商品ロッカー管理サーバ70に引渡完了通知を送信する。
商品ロッカー管理サーバ70は、引渡完了通知を受信すると、解錠応答に含めた収納口番号に対応付けられた注文番号を商品収納管理情報から消去する。
【0224】
また、上記実施形態による正規の注文アプリケーションによる注文に応じた注文管理と、本変形例による独自の注文アプリケーション(既存の注文アプリケーションとデリバリーサービス対応の注文アプリケーションの少なくとも一方)による注文に応じた注文管理とが可能なように構成されてよい。
この場合、店員注文管理装置40は、店員の操作に応じて、正規の注文アプリケーションに対応するオンライン注文応対画面と、独自の注文アプリケーションに対応するオンライン注文応対画面とで表示を切り替え可能とされてよい。
また、この場合の商品ロッカー30は、独自の注文アプリケーションによる注文に対応して商品を引き取る客CSまたは配達員CLの操作に応じて、タッチパネル表示部305にて、注文番号入力画面が表示されるようにしてよい。
【0225】
なお、店員注文管理装置40は、例えば1つのオンライン注文応対画面により、正規の注文アプリケーションによるオンライン注文と、独自の注文アプリケーションに対応するオンライン注文とを統合して管理してよい。この場合には、オンライン注文応対画面において、正規の注文アプリケーションによるオンライン注文、既存の注文アプリケーションによるオンライン注文、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションによるオンライン注文について、例えば背景色やアイコン等により、それぞれの区別が可能なように表示が行われてよい。
【0226】
また、店舗にて、正規の注文アプリケーションによる注文と、独自の注文アプリケーションによる注文とに対応する場合において、注文アプリケーションごとに対応して注文番号の形式が異なる場合には、店員は、店舗が受領したオンライン注文について、注文番号の形式の違いにより、いずれの注文アプリケーションによる注文であるのかを特定できる。
具体例として、正規の注文アプリケーションでは3桁の数字による注文番号が用いられ、既存の注文アプリケーションでは5桁の数字による注文番号が用いられ、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションでは5桁の数字とアルファベットの組み合わせによる注文番号が用いられている場合を例に挙げる。
この場合、店員は、注文番号が3桁または5桁の数字によるものである場合、正規の注文アプリケーションまたは既存の注文アプリケーションによる注文であると特定することができる。この場合、店員は、対応の商品について、客向けのテイクアウト用の梱包をしたうえで収納口361に収納できる。また、店員は、注文番号が5桁の数字とアルファベットの組み合わせによるものである場合、デリバリーサービス対応の注文アプリケーションによる注文であると特定できる。この場合、店員は、対応の商品について、デリバリーサービス用の梱包をしたうえで収納口361に収納できる。
【0227】
また、独自の注文アプリケーションによる注文においても引取証明コードが用いられる場合には、商品ロッカー30と商品ロッカー管理サーバ70とが引取証明コードにより示される注文番号に基づいて、商品ロッカー30における商品の収納管理を行うようにされてよい。
【0228】
なお、商品ロッカー管理サーバ70は省略されてよい。この場合には、商品ロッカー30の管理を店員注文管理装置40と店舗注文管理サーバ10との少なくとも一方が行うようにされてよい。
【0229】
[第13変形例]
上記実施形態においては、商品ロッカー30と店員注文管理装置40とがそれぞれ異なる個別の装置である場合を例に挙げた。しかしながら、例えば商品ロッカー30と店員注文管理装置40とが一体化されることで1つの装置として構成されてもよい。
【0230】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、商品受け渡しシステムに関する。
[背景技術]
客からのスマートフォンを利用した注文に応じて調理した商品を、受け渡しボックスを介して客に渡すようにされた商品受け渡しシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第6243076号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上記のような商品受け渡しシステムでは注文への対応の効率化が図られることが求められる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、注文への対応の効率化が図られるようにすることを目的とする。
【0231】
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、引き取り予約された予約商品(例えば、オンライン注文により注文された商品)を商品受け渡し用のロッカー(例えば、商品ロッカー30)の収納口(361)に収納することで、前記予約商品の客への受け渡しが行われるようにされた商品受け渡しシステムであって、前記予約商品に関する予約情報と、前記ロッカーの収納口に関する収納口情報とを表示する表示手段を備える商品受け渡しシステムである。
予約商品に関する予約情報の一例は、オンライン注文応対画面(図7図9)における注文対応操作エリアAR20に表示される注文リスト画面にて提示される情報である。また、ロッカーの収納口に関する収納口情報の一例は、オンライン注文応対画面におけるロッカーステータスエリアAR30にて提示される情報である。
【0232】
本実施形態の商品受け渡しシステムでは、店員は、オンライン注文により注文された商品を準備し、準備した商品を商品ロッカー30に収納するという流れでの作業となる。
上記構成によれば、店員は、予約情報の表示と収納口情報の表示とを見ることで、オンライン注文によりどのような商品が注文されているのかといったオンライン注文の受領状況と、商品引き渡しのための商品ロッカー30における商品の収納状況とを確認することができる。つまり、本実施形態では、店員が、オンライン注文に応対するにあたって必要な情報を、表示を見て確認することが可能となり、注文への対応の効率化が図られる。
【0233】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の商品受け渡しシステムであって、前記予約情報と前記収納口情報とを対応付ける対応付け手段(例えば、収納登録ボタンBT31)を備え、前記表示手段は、前記予約情報と前記収納口情報とを同一画面にて表示する。
【0234】
上記構成によれば、店員は、同じ1つの画面を見ることで、オンライン注文の受領状況と商品ロッカー30における商品の収納状況とを把握しながら、商品収納登録操作を行える。
【0235】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の商品受け渡しシステムであって、前記表示手段は、引き取り予約に対応して設定された予約商品の受け渡し予定時刻(例えば、来店時刻)に基づいた順序に従って、複数の予約商品ごとに対応する前記予約情報(注文リスト画面におけるリスト項目)を表示する。
【0236】
上記構成によれば、注文リスト画面における注文単位に対応するリスト項目が来店時刻順で配列されるようにして表示される。これにより、現在受領されているオンライン注文に対応してどのような順序やペースで商品を準備していけばよいのかを店員が判断しやすくなる。
【0237】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載の商品受け渡しシステムであって、前記表示手段は、前記収納口と前記予約商品とが対応付けられたことに応じて、前記予約情報の表示において、前記収納口と対応付けられた前記予約商品の予約情報の表示の態様を変更する。
【0238】
「収納口と対応付けられた前記予約商品の予約情報の表示の態様を変更する」例としては、注文リスト画面においてリスト項目をグレーアウトさせることである(図9)。
上記構成によれば、注文リスト画面において、準備が完了して商品ロッカー30の収納口361に商品を収納することとなった注文に対応するリスト項目の態様を変更することが可能となる。これにより、注文リスト画面において、準備が完了して収納口361に商品が収納されたオンライン注文と、準備が完了しておらず収納口361に商品が収納されていないオンライン注文とを区別して示すことができる。
【0239】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載の商品受け渡しシステムであって、前記表示手段は、前記収納口に収納された予約商品が客により取り出されたことが検出されたことに応じて、前記予約情報の表示において、前記収納口から取り出されたことが検出された前記予約商品の予約情報の表示の態様を変更する。
【0240】
上記構成によれば、注文リスト画面において、準備が完了して商品ロッカー30の収納口361に収納することとなった商品のリスト項目について、該当商品が収納口361に収納された状態であることを示すように態様を変更することが可能となる(図9)。これにより、注文リスト画面において、商品が収納口361に収納されたオンライン注文と商品が収納されていないオンライン注文とを区別して示すことができる。
【0241】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載の商品受け渡しシステムであって、前記収納口と前記予約商品とを対応付けた商品収納管理情報(図17)を記憶する記憶手段を備える。
【0242】
図17の商品収納管理情報は、収納口番号と注文識別情報とを対応付けた構造であるが、注文識別情報により示されるオンライン注文には注文された商品(予約商品)が対応付けられている。従って、収納口番号と注文識別情報とを対応付けた商品収納管理情報は、収納口と予約商品とが対応付けられていることに相当する。
そして、上記構成によれば、商品収納管理情報について、現在の商品ロッカー30における収納口361ごとの商品の収納状況を示すように管理することが可能になる。
【0243】
(7)本実施形態の一態様は、(6)に記載の商品受け渡しシステムであって、前記収納口に収納されていた予約商品が、客による引き取りが行われる前の段階で店員により当該収納口から取り出されたことを示すように、前記商品収納管理情報を変更可能な情報管理手段を備える。
【0244】
客による引き取りが行われる前の段階で収納口361から商品が取り出される場合としては、店員が、収納口361に収納されている商品を取り出して他の場所に保管するための商品移動の作業を行った場合、あるいは超過時刻を経過したために、超過商品処分作業を行う場合が該当する。
上記構成によれば、現在の商品ロッカー30における収納口361ごとの商品の収納状況として、店員が行った商品移動の作業や超過商品処分作業による収納口361からの商品の取り出しに応じた状況変化についても商品収納管理情報により管理できる。
【0245】
(8)本実施形態の一態様は、(6)または(7)に記載の商品受け渡しシステムであって、予約商品に対応するコード情報(例えば、引取証明コード)を読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取られたコード情報が示す予約商品と収納口が対応付けられた商品収納管理情報が記憶されていない場合に(例えば、ステップS110)、引き取り対象の商品が収納口に収納されていないことを報知する報知手段(例えば、ステップS305)を備える。
【0246】
上記構成によれば、客が商品ロッカー30に引取証明コードを読み取らせた際に、客の注文した商品が未だ収納口361に収納されていない場合には、その旨が客に向けて報知される。これにより、注文した商品が未だ収納口361に収納されていない客が引取証明コードを読み取らせたことで収納口361が開けない場合でも、客が戸惑うことがないようにされる。
【0247】
(9)本実施形態の一態様は、(6)から(8)のいずれか1つに記載の商品受け渡しシステムであって、予約情報に対応するコード情報を読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取られたコード情報が示す予約情報と収納口が対応付けられた商品収納管理情報が記憶されている場合に、引取対象の商品が収納された収納口を解錠させる解錠手段(S110、S111、S304)とを備える。
【0248】
上記構成によれば、客が商品ロッカー30に引取証明コードを読み取らせた際に、客の注文した商品が未だ収納口361に収納されていることに応じて、客が商品を取りだし可能なように、収納口の施錠を解除させるという動作が得られる。
【0249】
なお、上記各実施形態における上述の店舗注文管理サーバ10、POS端末装置20、商品ロッカー30、店員注文管理装置40、客端末装置50、注文管理サーバ60などとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上記の店舗注文管理サーバ10、POS端末装置20、商品ロッカー30、店員注文管理装置40、客端末装置50、注文管理サーバ60などとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0250】
10 店舗注文管理サーバ、20 POS端末装置、30 商品ロッカー、40 店員注文管理装置、50 客端末装置、60 注文管理サーバ、361(361-1~361-6) 収納口、362(362-1~362-6) 扉
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