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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025036792
(43)【公開日】2025-03-17
(54)【発明の名称】不動産情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20250310BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143318
(22)【出願日】2023-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】524169331
【氏名又は名称】佐藤 恵梨子
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洋平
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC27
5L050CC27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】テナントが出店を計画する出店条件に見合う不動産情報を不動産関連業者に開示して不動産関連業者からテナントに対して随意的に不動産取引を支援する不動産情報提供システムを提供する。
【解決手段】不動産情報提供システムにおけるサーバ装置1は、プラットフォーム1A上で出店を計画するテナントおよび不動産情報を管理する不動産関連業者を不動産取引照会情報データベースに登録し、第1のデータ端末3-1~3-Nからアップロードされた第1~第4の項目が入力された登録フォームと、不動産情報データベース14に登録された不動産関連業者が登録した第1~第4の項目とを照合して、テナントに紹介可能な不動産紹介情報を作成し、該作成した不動産紹介情報をプラットフォーム1Aを介して第1のデータ端末3-1~3-Nに通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信媒体を介して、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントが操作する複数の第1のデータ端末と、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第2のデータ端末と、前記テナントと、前記不動産関連業者とをマッチングするプラットフォームを提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報提供システムであって、
各第1のデータ端末は、
前記プラットフォームから出店計画情報を入力する登録フォームを入手する入手手段と、
前記入手手段が入出した前記登録フォームに出店計画エリア、路線を含む地域特定情報を示す第1の項目、土地取引形態の種別を示す第2の項目、計画する店舗面積を含む建物情報を示す第3の項目、出店開始時期を示す第4の項目を入力する入力手段と、
前記第1~第4項目が入力された登録フォームを前記プラットフォームにアップロードするアップロード手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
各第2のデータ端末から取得される前記テナントに紹介する前記不動産情報として、土地所有者の意向を反映した借地、建物付き土地賃貸、土地売買に関する詳細情報ならびに前記第1~第4の項目を紐づけて不動産取引照会情報データベースに登録する登録手段と、
各第1のデータ端末からアップロードされた前記第1~第4の項目が入力された登録フォームと、前記不動産取引照会情報データベースに登録された前記第1~第4の項目とを照合して前記テナントに紹介可能な不動産紹介情報を提供する複数の前記不動産関連業者の中からいずれか1つの前記不動産関連業者を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記不動産関連業者に紐づくいずれかの第2のデータ端末に対して、前記プラットフォームを介していずれかのテナントとの交渉権が成立した旨を通知する通知手段と、
前記通知手段により前記交渉権が成立した旨を通知した前記第2のデータ端末から応答される交渉予約指示に基づいて、前記プラットフォーム上でいずれかの第1のデータ端末と特定された前記第2のデータ端末との間に非公開で交渉を行うための電子会議ルームを開設する開設手段と、
を備えることを特徴とする不動産情報提供システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記第1のデータ端末を操作する前記テナントを前記不動産取引照会情報データベースに登録するテナント登録手段と、
前記第2のデータ端末を操作する前記不動産情報を管理する前記不動産関連業者を前記不動産取引照会情報データベースに登録する業者登録手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。
【請求項3】
前記サーバ装置において、
前記業者登録手段は、前記第2のデータ端末を操作する前記不動産情報を管理する前記不動産関連業者を有料契約に基づいて前記不動産取引照会情報データベースに登録することを特徴とする請求項2に記載の不動産情報提供システム。
【請求項4】
前記サーバ装置において、
前記テナント登録手段は、前記第1のデータ端末を操作する前記テナントを前記不動産取引照会情報データベースに無料契約に基づいて登録することを特徴とする請求項2に記載の不動産情報提供システム。
【請求項5】
前記サーバ装置において、
前記特定手段は、
前記第1のデータ端末からアップロードされた前記第1~第4の項目が入力された登録フォームと、前記不動産取引照会情報データベースに登録された前記第1~第4の項目とを照合する際に、前記テナントが計画する前記不動産情報とのマッチング度合を評価することにより、複数の前記不動産関連業者の中からいずれか1つの前記不動産関連業者を特定することを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。
【請求項6】
前記第2のデータ端末から取得する前記土地所有者の意向は、提供する土地を賃借する借地、建物付き土地賃貸、土地売買を含むことを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。
【請求項7】
前記不動産関連業者は、不動産会社、建築会社、設計会社、リース会社、金融会社を含み、物件毎にコードを付与して前記不動産取引照会情報データベースに登録されていることを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。
【請求項8】
所望の地域に店舗を構える計画を有する前記テナントは、出店形態がテナント自身が建物を保有する建物テナント保有、出店形態がテナント自身が建物を保有しない建物テナント外保有毎に割り当てたコードを付与して前記不動産取引照会情報データベースに登録されていることを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。
【請求項9】
前記不動産取引照会情報データベースに蓄積された不動産取引実態を解析して、前記電子会議ルームで交渉を行ういずれかの前記テナントと、いずれかの前記不動産関連業者との交渉進捗に合わせて検証すべきアドバイスを提案するAIで支援する支援手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の不動産情報提供システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の通信媒体を介して、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントが操作する複数の第1のデータ端末と、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第2のデータ端末と、テナントと、不動産関連業者とをマッチングするプラットフォームを提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ショッピングセンターや百貨店、あるいは都心や駅前などの交通アクセスのいい場所にあるビルなどは、商業店舗のテナントが入居することが多く、食堂・レストラン、喫茶店、ファッションショップ、グッズショップ等が入居することが多い。
【0003】
また、市街地の再開発の手法として典型的な再開発ビルのテナントには、商業施設だけでなく、オフィス、公共施設などを入居させることで、複合的な機能を持たせ、集客を図ると共に安定した賃貸料を確保することがある。
【0004】
テナントのうち、特に占有面積や集客力が大きいキーテナントは、その賃貸物件全体の経営、ひいては周辺地区の経済をも左右しうる影響力を持つことがある。このため、事業主体はキーテナントの誘致と維持に力を尽くすこととなる。
【0005】
また、従来は、不動産仲介会社は顧客が計画する新築等の条件に適合する土地等を検索・抽出して顧客に提示することを営業活動の中心とし、建築会社は顧客が既に購入した又は購入する予定の土地に対してその上に建てる建築プランを提案することを営業活動の中心としていた。このように、従来は、不動産仲介会社と建築会社は、それぞれがバラバラに、互いにほとんど関係なく、顧客側の住宅の新築に関する計画等に適合する土地の提案、顧客側が既に購入した土地に対する建築プランの提案などを行っていた。
【0006】
下記特許文献1には、「従来は不動産仲介会社と建築会社とで互いにバラバラに提案等されていた、不動産仲介業者が提供する仲介土地物件と建築業者が提供する建築プランとを、事前に互いの適合性に基づいて適切に組み合わせた形態にして顧客側に提案等できるようにして不動産仲介業者及び建築業者に営業上のメリットを与えることができ、顧客側に対しても購入する土地とその上に建てる建築プランとを一緒に総合的に検討できるメリットを与えることができる、土地建物セット型提案システムを提供する。」ことが記載されている。
【0007】
また、下記特許文献2には、「ユーザとの対応の効率化を図りつつ、ユーザの希望にマッチングした不動産物件情報を継続的に提供することによって、不動産取引の成約率を向上させるため、インターネットを介して、不動産の取引を希望するユーザが利用可能なデータ端末PCに接続された不動産取引仲介サーバS1に、ユーザから受信したメールを統一フォーマットに変換する受信メール変換部101、受信メール変換部101によって変換された情報のうち、同一ユーザからの情報を統合するユーザ情報管理部111、ユーザ情報管理部111によって統合された情報を格納するユーザ情報格納部121、ユーザ情報格納部121に格納された情報のうち、特定ユーザに関する情報を検索するユーザ情報検索部132、ユーザ情報検索部132によって検索された情報を表示する表示装置を備える。」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2018-073325号公報
【特許文献2】特開2002-230325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、テナントの出店計画は、大型、中型、小型のように、店舗サイズ、出店エリア(国道何号線、サービスエリア等を含む)、近隣の住人の購買動向、店舗建築における土地の賃貸条件、建物の分譲条件、土地を提供する地主による取引要望等を含む複雑な出店環境によって不動産情報提供業者、建築業者、建物リース業者が複雑に絡み合う状況に左右されるため、上記特許文献1、2に示されるような情報提供システムでは、テナントが計画する地域における店舗を確保して事業展開を円滑に行えないという課題が指摘されていた。
【0010】
同様に、不動産関連業者も管理する土地、建物を最良のテナントに提供することが困難となり、取引可能な土地を遊休地としたり、建物の一部を空きフロアーとして管理したりしなければならず、対テナントに対して有益な不動産取引の妨げとなるとの課題も指摘されていた。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、テナントの出店情報と、不動産関連業者が管理する不動産情報とを相互にマッチングするためのプラットフォームを構築することで、不動産取引の成立に関する複数業者の絡み合う状況を脱却して、テナントが計画する出店条件に見合う不動産情報を開示して不動産取引を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る不動産情報提供システムは、所定の通信媒体を介して、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントが操作する複数の第1のデータ端末と、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第2のデータ端末と、前記テナントと、前記不動産関連業者とをマッチングするプラットフォームを提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報提供システムであって、各第1のデータ端末は、前記プラットフォームから出店計画情報を入力する登録フォームを入手する入手手段と、前記入手手段が入出した前記登録フォームに出店計画エリア、路線を含む地域特定情報を示す第1の項目、土地取引形態の種別を示す第2の項目、計画する店舗面積を含む建物情報を示す第3の項目、出店開始時期を示す第4の項目を入力する入力手段と、前記第1~第4項目が入力された登録フォームを前記プラットフォームにアップロードするアップロード手段と、を備え、前記サーバ装置は、各第2のデータ端末から取得される前記テナントに紹介する前記不動産情報として、土地所有者の意向を反映した借地、建物付き土地賃貸、土地売買に関する詳細情報ならびに前記第1~第4の項目を紐づけて不動産取引照会情報データベースに登録する登録手段と、各第1のデータ端末からアップロードされた前記第1~第4の項目が入力された登録フォームと、前記不動産取引照会情報データベースに登録された前記第1~第4の項目とを照合して前記テナントに紹介可能な不動産紹介情報を提供する複数の前記不動産関連業者の中からいずれか1つの前記不動産関連業者を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記不動産関連業者に紐づくいずれかの第2のデータ端末に対して、前記プラットフォームを介していずれかのテナントとの交渉権が成立した旨を通知する通知手段と、前記通知手段により前記交渉権が成立した旨を通知した前記第2のデータ端末から応答される交渉予約指示に基づいて、前記プラットフォーム上でいずれかの第1のデータ端末と特定された前記第2のデータ端末との間に非公開で交渉を行うための電子会議ルームを開設する開設手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、テナントが計画する出店条件に見合う不動産情報を不動産関連業者に開示して不動産関連業者からテナントに対して随意的に不動産取引を支援するサービスを自在に展開できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の一実施例の不動産情報提供システムの構成を説明するブロック図。
図2図1に示したサーバ装置の構成を説明するブロック図。
図3】(a)は図1に示したサーバ装置に接続する第1のデータ端末及び第2のデータ端末の構成を説明するブロック図、(b)は(a)に示したRAMに展開されるプログラムの構成を示すブロック図。
図4】本実施形態を示すサーバ装置が提供するプラットフォームの機能処理を概念的に説明するブロック図。
図5】本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける当事者毎の取引態様を説明する図。
図6図1に示した第1のデータ端末が入力する出店情報フォームの一例を示す図。
図7】本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャート。
図8】本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャート。
図9】本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の一実施例の不動産情報提供システムの構成を説明するブロック図である。
【0016】
本実施例では、所定の通信媒体を介して、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントが操作する複数の第1のデータ端末3-1~3-N、第2のデータ端末4-1~4-Nと、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nと、不動産関連業者とをマッチングするプラットフォーム1Aを提供するサーバ装置1とが通信可能な不動産情報提供システムを例とする。
【0017】
図1において、2-1~2-Nは第4のデータ端末で、不動産取引会社の従業員が操作し、後述する地主、建設業者が管理する不動産(土地、建物を含む)の情報を入手して、テナントに提供する不動産情報を管理するハードウエア資源を備える。
【0018】
第3のデータ端末5-1~5-Nは、第4のデータ端末2-1~2-Nから別個独立した他の不動産取引会社の従業員が操作し、後述する地主、建設業者が管理する不動産(土地、建物を含む)の情報を入手して、テナントに提供する不動産情報を管理するハードウエア資源を備える。
【0019】
なお、第1のデータ端末3-1~3-N、第2のデータ端末4-1~4-Nのテナントの担当者は、計画する出店地域に関する規模を示すデータ登録段階では、第4のデータ端末2-1~2-Nと、第3のデータ端末5-1~5-Nと特定のやり取りが制限されるように構成されており、第3のデータ端末5-1~5-Nは、第4のデータ端末2-1~2-N側のみ、テナントが計画する土地建物およびこれらの所在地、規模(建物の登記情報に基づく)についての情報は、第3のデータ端末5-1~5-Nと、第4のデータ端末2-1~2-Nとが共有できる情報として管理されているものとする。
【0020】
図2は、図1に示したサーバ装置1の構成を説明するブロック図であり、図1と同一のものには同じ符号を付している。
【0021】
図2において、11は通信部で、通信媒体としてのネットワーク21に接続された第1のデータ端末3-1~3-N、第2のデータ端末4-1~4-N、第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nとを接続して通信を制御する。
【0022】
13はCPUで、内部バス12に接続される外部メモリ18に記憶されたオペレーティングシステム(OS)を起動し、APIを通じてインストールされた各種アプリケーションを起動する。またRAM16上で展開される各種プログラムの処理を実行する。
【0023】
15はキーボードで、起動しているアプリケーションに対する数値入力、テキスト入力、アイコン指示などを行う。
【0024】
16は容量を拡張可能なRAMで、外部メモリ18にインストールされたプラットフォーム1Aの基本プログラムを展開して記憶する。17はディスプレイで、プログラムの起動状態を各種の図示しないUI画面を介して表示する。
【0025】
本実施形態における基本プログラムとしては、第1の登録部16-1、第2の登録部16-2、特定部16-3、通知部16-4、開設部16-5を含む一連の情報処理プログラムを想定している。
【0026】
ここで、第1の登録部16-1は、第1のデータ端末3-1~3-Nを操作するテナントに関わる情報を不動産情報データベース14に登録する処理を実行する。
【0027】
第2の登録部16-2は、第2のデータ端末4-1~4-Nを操作する不動産情報を管理する不動産関連業者に関わる情報を不動産情報データベース14に登録する処理を実行する。
【0028】
なお、第2の登録部16-2は、第2のデータ端末4-1~4-Nを操作する不動産情報を管理する不動産関連業者を有料契約に基づいて不動産情報データベース14に登録する構成としている。
【0029】
また、第1の登録部16-1は、第1のデータ端末3-1~3-Nを操作するテナントを不動産情報データベース14に無料契約に基づいて登録する構成としている。これにより、経済的な利便性を担保して、テナントとして登録する環境を整備し、小規模から大規模店舗に至る様々な店舗ニーズに合わせた不動産物件マッチングサービスを展開することができる。
【0030】
特定部16-3は、各第1のデータ端末3-1~3-Nからアップロードされた第1~第4の項目が入力された登録フォームと、不動産取引照会情報を蓄積する不動産情報データベース14に登録された第1~第4の項目とを照合して各テナントに紹介可能な不動産紹介情報を提供する複数の不動産関連業者の中からいずれか1つの不動産関連業者を特定する処理を実行する。
【0031】
通知部16-4は、特定部16-3が特定した不動産関連業者に紐づくいずれかの第2のデータ端末4-1~4-Nに対して、プラットフォーム1Aを介していずれかのテナントとの交渉権が成立した旨を通知する処理を実行する。
【0032】
開設部16-5は、通知部16-4により交渉権が成立した旨を通知した第2のデータ端末4-1~4-Nから応答される交渉予約指示に基づいて、プラットフォーム1A上でいずれかの第1のデータ端末3-1~3-Nと特定された第2のデータ端末4-1~4-Nとの間に非公開で交渉を行うための電子会議ルーム(会議室)RM1~RMNを開設する処理を実行する。
【0033】
19はAI支援部で、不動産情報データベース14に蓄積された不動産取引実態を解析して、プラットフォーム1Aで開設される電子会議ルームRM1~RMNで交渉を行ういずれかのテナントと、いずれかの不動産関連業者との交渉進捗に合わせて検証すべき不動産契約に関する適切なアドバイスを提案するAIで支援する処理を実行する。なお、AI支援部19がAIエンジン自体を備えて構成するか、ネットワーク21上で利用可能なAIエンジンとするかは任意である。
【0034】
図3は、図1に示したサーバ装置1に接続する第1のデータ端末3-1~3-N及び第2のデータ端末4-1~4-Nの構成を説明するブロック図である。なお、第1のデータ端末3-1~3-Nには、パッド装置、PC装置、スマートフォンなどを想定している。
【0035】
図3の(a)において、301はCPUで、ROM302に記憶されたOS、制御プログラムをRAM303にロードして実行することにより、各種アプリケーションを実行する。各種情報の入力や、ユーザインターフェース画面(UI画面)に表示されたアイコンのクリックは、ディスプレイ311上で直接行う。304は通信部で、ネットワーク21に接続されるサーバ装置1に接続するための通信を制御する。
【0036】
図3の(b)に示すRAM303において、303-1は入手部で、ネットワーク21を介してプラットフォーム1Aから出店計画情報を入力する登録フォームを入手する。
【0037】
なお、CPU301は、サーバ装置1がWEB上に公開するプラットフォーム1Aにユーザ登録したアカウント情報(ユーザID、パスワード)を図示しないSSD等の外部記憶装置を利用して管理する。
【0038】
テナントの担当者は、キーボード310を操作して、入手部303-1が入手した登録フォームに出店計画エリア、路線を含む地域特定情報を示す第1の項目、土地取引形態の種別を示す第2の項目、計画する店舗面積を含む建物情報を示す第3の項目、出店開始時期を示す第4の項目を入力する処理を実行する。
【0039】
303-2はアップロード部で、キーボード310を操作して入力した第1~第4項目が入力された登録フォームをプラットフォームにアップロードする処理を実行する。
【0040】
303-3はUI制御部で、図1に示したサーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aから提示されるUI画面をディスプレイ311に表示する制御を実行する。
【0041】
図4は、本実施形態を示すサーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aの機能処理を概念的に説明するブロック図である。
【0042】
図4に示す各第1のデータ端末3-1~3-Nにおいて、担当者が協議した出店情報IM1-1~IM1-Nは、各テナントが出店する際に協議された出店情報であって、出店情報毎に出店希望エリアSIM1-1、規模SIM1-2、路線SIM1-3、希望取り組み形態を示す借地、建物賃貸の別を示す詳細情報SIM1-4等が含まれている。
【0043】
図4に示す各第2のデータ端末4-1~4-Nにおいて、不動産関連業者が個別的に管理する地主が所有する不動産情報を集約した不動産情報IM2-1~IM2-Nには、土地所在SIM2-1、規模SIM2-2、路線SIM2-3、希望立ち位置(仲介、建築)SIM2-4等が含まれる。
【0044】
なお、本システムへのテナントによる参加、具体的には、第1のデータ端末3-1~3-Nを操作するテナントを不動産情報データベース14に無料契約に基づいて登録するものとし、本システムへの不動産関連業者による参加、具体的には、第2のデータ端末4-1~4-Nを操作する不動産関連業者を不動産情報データベース14に課金を伴う有料契約に基づいて登録するものとする。
【0045】
また、本実施形態において、特定部16-3は、第1のデータ端末3-1~3-Nからアップロードされた第1~第4の項目が入力された登録フォームと、不動産情報データベース14に登録された第1~第4の項目とを照合する際に、テナントが計画する不動産情報とのマッチング度合を評価することにより、複数の不動産関連業者の中からいずれか1つの不動産関連業者を特定するものとする。
【0046】
ここで、第1の項目とは、出店計画エリア、路線を含む地域特定情報を示し、第2の項目とは、土地取引形態の種別を示し、第3の項目とは、計画する店舗面積を含む建物情報を示し、第4の項目とは、出店開始時期を示すものとするが、これら以外の項目(例えば出店者がターゲットする客層情報)を含めてもよい。
【0047】
また、不動産関連業者は、不動産会社、建築会社、設計会社、リース会社、金融会社を含み、物件毎にコードを付与して不動産情報データベース14に登録されており、地主から取得する土地所有者の意向は、提供する土地を賃借する借地、建物付き土地賃貸、土地売買を含むものとする。
【0048】
さらに、第4のデータ端末2-1~2-Nを操作する不動産関連業者は、不動産会社、建築会社、設計会社、リース会社、金融会社を含み、物件毎にコードを付与して不動産情報データベース14に登録されているものとする。
【0049】
また、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントにおける出店形態には、テナント自身が建物を保有する建物テナント保有、出店形態がテナント自身が建物を保有しない建物テナント外保有が含まれ、それぞれの形態に割り当てたコード化を付与して不動産情報データベース14に登録しておく構成を採用している。
【0050】
図5は、本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける当事者毎の取引態様を説明する図である。
なお、本実施形態において、取引形態には、(1)建築請負、(2)建物リース、(3)土地購入(投資家紹介による土地購入を含む)を想定している。
【0051】
図5において、土地所有者、不動産関連業者、テナント毎に想定される取引形態一覧を示す。
【0052】
図6は、図1に示した第1のデータ端末3-1~3-Nが入力する出店情報フォームの一例を示す図である。
【0053】
本例では、(1)社名、(2)連絡先、(3)代表者、(4)取組形態、(5)出店希望地、(6)出店時期、(7)その他を含むものとするが、以下の情報を含めてもよい。
具体的には、希望取引形態(借地、建物賃貸、土地売買)、出店希望エリア、出店希望路線、必要土地面積、必要駐車台数、必要店舗面積、出店可能用途地域、立地条件(信号角地、角地、非角地)、地形(成形地、非成形地)、接道幅(~(任意の数値)m以上接道)、乗り入れ(切下げ)数、交通量(~(任意の数値)台以上/12h)、商圏人口(~(任意の数値)人以上/~(任意の数値)km)、上水道整備状況、下水道整備状況、造成工事費の負担可否等が該当する。
【0054】
〔第1のデータ端末3-1~3-N側の処理〕
図7は、本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャートである。なお、(1)~(6)は各ステップを示し、各ステップは、第1のデータ端末3-1~3-NのCPU301がRAM303に記憶されるプログラムを実行することで実現される。
【0055】
第1のデータ端末3-1~3-Nを操作するテナントの担当者からの指示に基づいて、CPU301は、入手部303-1を起動して、ネットワーク21を介してサーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aに接続して、図6に一例を示した出店情報フォーム(入力フォーム)を入手したら(1)、テナントの担当者は、キーボード310を操作して入力項目(1)~(7)に必要事項を入力する(2)。
【0056】
なお、(4-1)~(4-3)は、複数の取組形態に対応し、テナントの担当者がいずれか、あるいは複数の取組形態を選択可能に構成されている。
【0057】
同様に、(5-1)~(5-3)は、出店希望地を入力することが可能に構成されている。
【0058】
次に、CPU301は、アップロード部303-2を起動して、ステップ(2)で必要事項が入力された出店情報フォーム(入力フォーム)をサーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aにアップロードする(3)。
【0059】
次に、サーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aを介して業者登録された特定の不動産関連業者から交渉する旨の通知を受け取ったと判断したら(4)、プラットフォーム1Aを介し出店に相応しい物件情報に係る交渉を電子会議を通して開始し(5)、電子会議で交渉成立応答を受領したら(6)、処理を終了する。
【0060】
以後は、テナントの担当者と、不動産関連業者とが個別的な電子契約書(書面も含む)やり取りをネットワーク21を介して行うことにより不動産取引契約が締結される。
【0061】
〔サーバ装置1側の処理〕
図8は、本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャートである。なお、(11)~(26)は各ステップを示し、各ステップは、サーバ装置1のCPU13がRAM16に記憶されるプログラムを実行することで実現される。
【0062】
CPU13は、プラットフォーム1Aを介して第1のデータ端末3-1~3-Nを操作する担当者からテナント登録要求を受け付けたと判断した場合(11)、図6に示す出店情報フォーム(第1の入力フォーム)を要求しているテナント宛にネットワーク21を介して送付する(12)。
【0063】
次に、CPU13は、第1のデータ端末3-1~3-Nに送付した必要事項が記入されている記入済入力フォームを受領したと判断した場合(13)、CPU13は、記入済入力フォームをテナント毎に割り当てたコードを付して不動産情報データベース14に登録する(14)。
【0064】
次に、CPU13は、第3のデータ端末5-1~5-Nを操作する不動産関連業者からネットワーク21を介して業者登録要求を受け付けたと判断した場合(15)、図示しない業者登録フォーム(第2の入力フォーム)を要求するいずれかの第3のデータ端末5-1~5-Nに送付する(16)。
【0065】
次に、CPU13は、第3のデータ端末5-1~5-Nに送付した必要事項が記入されている記入済入力フォームを受領したと判断した場合、CPU13は、記入済入力フォームを不動産関連業者毎に割り当てたコードを付して不動産情報データベース14に登録する(17)。
【0066】
次に、CPU13は、不動産情報データベース14に第3のデータ端末5-1~5-Nに対応づけて登録したいずれかの不動産関連業者から不動産情報データベース14に登録された出店を予定するテナント情報の閲覧要求を受け付けたと判断した場合(18)、CPU13は、特定部16-3を起動して、不動産情報データベース14に登録されたテナントの出店条件に合致する不動産情報を検索し(19)、複数の出店項目があらかじめ設定された合致指標、例えば80%に到達している状態(合致状態)であるか否かを判断する(20)。
【0067】
ここで、CPU13は、複数の出店項目があらかじめ設定された合致指標、例えば80%に到達している状態(合致状態)にあると判断した場合、CPU13は、ステップ(18)で受け付けた不動産関連業者に対して出店を希望するテナントに対する交渉権を付与し(21)、合わせて出店を希望するテナント情報を第3のデータ端末5-1~5-Nのいずれかに通知する(22)。一方、ステップ(20)で、複数の出店項目があらかじめ設定された合致指標、例えば80%に到達していない状態(合致していない状態)にあると判断した場合(NO)、処理を終了する。
【0068】
次に、CPU13は、ステップ(22)で出店を希望するテナント情報を通知した不動差関連業者とテナントとのオンライン会議を開設できたと判断した場合(23)、CPU13は、プラットフォーム1Aを介する両者の交渉ルームを開設して、取引交渉の場を提供する(24)。
なお、現金決済にようる取引手数料の徴収を可能としてもよい。
【0069】
そして、CPU13は、ステップ(24)における両者の交渉が成立したかどうかをプラットフォーム1AのUI画面上で確認したか否かを判断し(25)、成立していると判断した場合、不動差関連業者からネットワーク21を介した電子決済により、取引手数料(マージン)を徴収して(26)、処理を終了する。
【0070】
一方、CPU13は、ステップ(25)で、ステップ(24)における両者の交渉が成立したかどうかをプラットフォーム1AのUI画面上で確認できないと判断した場合、処理終了する。
【0071】
これにより、従来のような寡占的な不動産取引とでは照会できなかった適切な不動産情報をテナントに開示する環境が整備され、テナントとによる出店希望を本システムの不動産情報データベース14に登録した複数の不動産関連業者が共有することで、テナントが希望する出店条件に合致するいずれかの不動産関連業者を迅速に特定して、出店計画を進行させることが可能となる。
【0072】
〔第3のデータ端末5-1~5-N側の処理〕
図9は、本実施形態を示す不動産情報提供システムにおける出店情報処理例を示すフローチャートである。なお、(31)~(36)は各ステップを示し、各ステップは、第3のデータ端末5-1~5-NのCPU301がRAM303に記憶されるプログラムを実行することで実現される。
【0073】
第3のデータ端末5-1~5-Nを操作する不動産関連業者の担当者からの指示に基づいて、CPU301は、入手部303-1を起動して、ネットワーク21を介してサーバ装置1が提供するプラットフォーム1Aに接続して、図示しない業者登録情報フォーム(第2の入力フォーム)を入手したら(31)、不動産関連業者の担当者は、キーボード310を操作して必要な項目を入力した後、サーバ装置1へ第2の入力フォームを返送する(32)。
【0074】
次に、CPU301は、サーバ装置1のCPU13が不動産情報データベース14を定期的に閲覧検索し、テナントから登録された出店条件と、不動産関連業者が提供する不動産情報とのマッチング度合を評価して、予め設定されたしきい値を超える状況が発生しているどうかの判断結果に従い、付与されるいずれかのテナントとの交渉権をサーバ装置1から受領していると判断した場合(33)、CPU301は、特定されたテナントとの交渉会議をサーバ装置1にリクエストする(34)。
【0075】
次に、CPU301は、サーバ装置1からセッティングされた日時に、プラットフォーム1Aを介してオンライン会議を開始して不動産取引に至る確認がとれて会議を終了できると判断した場合(35)、テナントとの交渉成立が確認された場合、所定の電子決済により、サーバ装置1の主催者に課金を支払い(36)、処理を終了する。
【0076】
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、テナントが計画する出店条件に見合う不動産情報を提供可能な複数の不動産関連業者が参画するシステムを構築することにより、サーバ装置1がテナントからの出店条件に合致する複数の不動産関連業者から選抜されたいずれかの不動産関連業者がテナントとの交渉の機会を得るサービスを自在に支援することができ、テナントと不動産関連業者とにとって利便性が高い不動産取引を活発化させることができる。
【0077】
〔第2実施形態〕
上記実施形態では、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントを想定したシステムについて説明したが、出店中の店舗を引き払い、所望の地域に店舗を移転する計画を有するテナントを想定したシステム、または、第1実施形態との組み合わせたシステムとして構成してもよい。
【0078】
〔第2実施形態の効果〕
本実施形態によれば、出店中の店舗を引き払い、所望の地域に店舗を移転する計画を有するテナントの希望にも柔軟に対応した出店条件に見合う不動産情報を開示して不動産取引を支援するサービスを自在に展開できる。
【0079】
〔第3実施形態〕
上記実施形態では、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第2のデータ端末4-1~4-Nのうち、テナントの希望に合致するいずれか1つの不動産関連業者がテナントとの交渉権を確立するシステムについて説明したが、テナントの希望に合致すると同時に複数の不動産関連業者がテナントとの交渉権を確立するシステムとして構築する構成としてもよい。
【0080】
〔第3実施形態の効果〕
本実施形態によれば、土地、建物、不動産取引形態(リースの有無)利便性や、不動産システムにおける持分に相応した不動産情報を開示することで各不動産取引者及びテナントの利便性を向上できるシステムを自在に構築できる。
【0081】
〔第4実施形態〕
上記実施形態では、サーバ装置1側で第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nに対応する不動産関連業者を登録した後、サーバ装置1側でテナント側の出店条件と、不動産関連業者が保有する不動産情報とのマッチング処理を行うことを想定したシステムであるが、不動産関連業者が第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nから不動産情報データベース14に登録された各テナントの出店条件を閲覧し、自己のデータベースで管理する不動産情報とのマッチング処理を行う構成としてもよい。ただし、各不動産関連業者が第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nからの閲覧要求が競合する事態が予想されるため、土地所有者の了承なしにはシステムに不動産情報を登録できず、複数社に了承がある場合にはシステムへの登録順を優先するなど、何らかの制限を設定して、競合状態を調停する手段を設ける必要が生じる。また、テナント側は、複数の不動産関連業者が競合している実態を事前に把握できれば、オークション形式で不動産関連業者の取捨できる構成を備えるシステムとしてもよい。
【0082】
〔第4実施形態の効果〕
本実施形態によれば、システムにおける不動産関連業者とテナントとのマッチング処理負担を不動産関連業者側の第3のデータ端末5-1~5-N、第4のデータ端末2-1~2-Nに移譲することで、システムの処理負担を軽減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
上記実施形態では、日本を拠点とするシステム構成について説明したが、グローバル業務展開を想定して、世界的規模で不動産取引者及びテナントにとって有益なシステムを構築することも可能である。その際、法的、業務的手続、言語の相違を踏まえて、それぞれの手続を行うための情報をAI技術(ChatGPT技術を含む)を利用して円滑に連携処理できるように構成すればよい。また、上記実施形態では、本明細書中において、システムに登録される不動産情報を土地情報に特化する構成としているが、不動産情報として、テナントビルや商業施設の空き区画を含む概念としてもよい。これにより、システム管理者側は仲介手数料を徴収したり、内層工事の請負を受注することも可能となる。
【0084】
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0085】
(1)所定の通信媒体を介して、所望の地域に店舗を構える計画を有するテナントが操作する複数の第1のデータ端末と、不動産情報を管理する不動産関連業者が操作する複数の第2のデータ端末と、前記テナントと、前記不動産関連業者とをマッチングするプラットフォームを提供するサーバ装置とが通信可能な不動産情報提供システムであって、各第1のデータ端末は、前記プラットフォームから出店計画情報を入力する登録フォームを入手する入手手段と、前記入手手段が入出した前記登録フォームに出店計画エリア、路線を含む地域特定情報を示す第1の項目、土地取引形態の種別を示す第2の項目、計画する店舗面積を含む建物情報を示す第3の項目、出店開始時期を示す第4の項目を入力する入力手段と、前記第1~第4項目が入力された登録フォームを前記プラットフォームにアップロードするアップロード手段と、を備え、前記サーバ装置は、各第2のデータ端末から取得される前記テナントに紹介する前記不動産情報として、土地所有者の意向を反映した借地、建物付き土地賃貸、土地売買に関する詳細情報ならびに前記第1~第4の項目を紐づけて不動産取引照会情報データベースに登録する登録手段と、各第1のデータ端末からアップロードされた前記第1~第4の項目が入力された登録フォームと、前記不動産取引照会情報データベースに登録された前記第1~第4の項目とを照合して前記テナントに紹介可能な不動産紹介情報を提供する複数の前記不動産関連業者の中からいずれか1つの前記不動産関連業者を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記不動産関連業者に紐づくいずれかの第2のデータ端末に対して、前記プラットフォームを介していずれかのテナントとの交渉権が成立した旨を通知する通知手段と、前記通知手段により前記交渉権が成立した旨を通知した前記第2のデータ端末から応答される交渉予約指示に基づいて、前記プラットフォーム上でいずれかの第1のデータ端末と特定された前記第2のデータ端末との間に非公開で交渉を行うための電子会議ルームを開設する開設手段と、を備えることを特徴とする。
【0086】
(2)前記サーバ装置は、前記第1のデータ端末を操作する前記テナントを前記不動産取引照会情報データベースに登録するテナント登録手段と、前記第2のデータ端末を操作する前記不動産情報を管理する前記不動産関連業者を前記不動産取引照会情報データベースに登録する業者登録手段と、を備えることを特徴とする。
【0087】
(3)前記サーバ装置において、前記業者登録手段は、前記第2のデータ端末を操作する前記不動産情報を管理する前記不動産関連業者を有料契約に基づいて前記不動産取引照会情報データベースに登録することを特徴とする。
【0088】
(4)前記サーバ装置において、前記テナント登録手段は、前記第1のデータ端末を操作する前記テナントを前記不動産取引照会情報データベースに無料契約に基づいて登録することを特徴とする。
【0089】
(5)前記サーバ装置において、前記特定手段は、前記第1のデータ端末からアップロードされた前記第1~第4の項目が入力された登録フォームと、前記不動産取引照会情報データベースに登録された前記第1~第4の項目とを照合する際に、前記テナントが計画する前記不動産情報とのマッチング度合を評価することにより、複数の前記不動産関連業者の中からいずれか1つの前記不動産関連業者を特定することを特徴とする。
【0090】
(6)前記第2のデータ端末から取得する前記土地所有者の意向は、提供する土地を賃借する借地、建物付き土地賃貸、土地売買を含むことを特徴とする。
【0091】
(7)前記不動産関連業者は、不動産会社、建築会社、設計会社、リース会社、金融会社を含み、物件毎にコードを付与して前記不動産取引照会情報データベースに登録されていることを特徴とする。
【0092】
(8)所望の地域に店舗を構える計画を有する前記テナントは、出店形態がテナント自身が建物を保有する建物テナント保有、出店形態がテナント自身が建物を保有しない建物テナント外保有毎に割り当てたコードを付与して前記不動産取引照会情報データベースに登録されていることを特徴とする。
【0093】
(9)前記不動産取引照会情報データベースに蓄積された不動産取引実態を解析して、前記電子会議ルームで交渉を行ういずれかの前記テナントと、いずれかの前記不動産関連業者との交渉進捗に合わせて検証すべきアドバイスを提案するAIで支援する支援手段を備えることを特徴とする。
【符号の説明】
【0094】
1 サーバ装置
2-1~2-N 第4のデータ端末
3-1~3-N 第1のデータ端末
4-1~4-N 第2のデータ端末
5-1~5-N 第3のデータ端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9