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特開2025-36843情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025036843
(43)【公開日】2025-03-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20250310BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143432
(22)【出願日】2023-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】523338152
【氏名又は名称】M&A Lead株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】坂本 慧
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA01
5L049AA01
(57)【要約】
【課題】仲介者が管理する売り手企業が、何れかの買い手企業と最終合意に至る確率を向上する。
【解決手段】情報処理サーバ2は、第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、共有申請に応じて第2の仲介者が第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を有する情報処理部10を備えており、これにより仲介者が、自身が管理する売り手企業について共有申請を行うことによって、当該売り手企業を他の仲介者の管理下におき、当該他の仲介者に買い手企業との間で仲介を行わせることを可能としている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、前記共有申請に応じて第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を有する情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理部は、
前記共有申請に応じて、前記第1の売り手企業に関する情報を前記第2の仲介者に提供し、
前記第2の仲介者から前記第1の売り手企業を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を受け付け、前記管理下移行申請に応じて、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、前記第1の売り手企業との間を仲介する候補として1つ以上の特定の買い手企業を登録する旨の登録申請を前記第2の仲介者から受け付け、
前記登録申請に応じて、前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、前記第2の仲介者以外の仲介者が、前記第1の売り手企業との間を仲介する候補として既に登録している買い手企業を特定し、
前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、既に登録されている買い手企業と、未だ登録されていない企業とを区別して管理する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理部は、
前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、既に登録されている買い手企業と、未だ登録されていない企業とを区別して管理することに代えて、既に登録されている買い手企業は登録せず、未だ登録されていない企業を登録する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、前記第1の仲介者と前記第2の仲介者とがコミュニケーションをとるプラットフォームを提供する機能を備える。
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理部は、
前記第1の仲介者と前記第2の仲介者とがチャット形式でメッセージをやり取り可能な前記プラットフォームを提供する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置と通信可能な端末であって、
前記第1の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を前記第1の仲介者に提供する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項8】
請求項2に記載の情報処理装置と通信可能な端末であって、
前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて、前記第1の売り手企業を管理下におくことを指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を前記第2の仲介者に提供する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項9】
請求項3に記載の情報処理装置と通信可能な端末であって、
前記1つ以上の特定の買い手企業を示す情報と対応付けて、既に登録されている買い手企業であるか、または未だ登録されていない買い手企業であるかを示す情報が表示された画面を前記第2の仲介者に提供する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項10】
請求項5に記載の情報処理装置と通信可能な端末であって、
前記第1の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための第1ユーザインタフェイスが表示された画面を前記第1の仲介者に提供する一方、
前記第1の売り手企業が共有された後は、前記画面において、前記第1ユーザインタフェイスに代えて、前記プラットフォームを利用することを指示するための第2ユーザインタフェイスを、前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて表示する機能を有する端末情報処理を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項11】
請求項5に記載の情報処理装置と通信可能な端末であって、
前記第2の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための第1ユーザインタフェイスが表示された画面を前記第2の仲介者に提供する一方、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後は、前記画面において、前記第1ユーザインタフェイスに代えて、前記プラットフォームを利用することを指示するための第2ユーザインタフェイスを、前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて表示する機能を有する端末情報処理を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項12】
第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、前記共有申請に応じて第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項13】
第1の仲介者から、前記第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付けるステップと、
前記共有申請に応じて第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とするステップとを含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、M&Aに関する処理を実行可能な情報処理装置、端末、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、M&A(企業の合併買収)が広く行われている。このM&Aでは、仲介者が、売り手企業と買い手企業との間を仲介することが広く行われている。仲介者は、多くの場合、M&Aに関する仲介を事業の一部とする企業(いわゆるM&A仲介業者)である。そして従来、売り手企業と買い手企業と間の仲介に関する様々な技術が提案されている。例えば特許文献1には以下の技術が記載されている。すなわちサーバが、売り手企業(売方企業)の企業情報と、買い手企業(買方企業)のM&Aに関する希望条件とに基づいて売り手企業と買い手企業とのM&Aに関する適合性を表す指標であるスコアを算出する。そしたサーバが、買い手企業の希望条件との間のスコアが高い順に売り手企業を並べたマッチング結果を求め、マッチング結果を買い手企業に提示する。以上の技術が記載されている。特許文献1の技術によれば、適合性が反映されたマッチング結果が買い手企業に提示されるため、効率的なマッチングが実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-78985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
M&Aにおいて売り手企業と買い手企業とを仲介する仲介者には、自身が管理する売り手企業が、買い手企業と最終合意(SPA締結等)に至る確率を高めたいというニーズがある。最終合意に至るか否かによって、仲介者への報酬額および仲介者の評価が変わってくるからである。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、仲介者が管理する売り手企業が、何れかの買い手企業と最終合意に至る確率を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、本発明は、第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、共有申請に応じて第2の仲介者が第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする。
【発明の効果】
【0007】
上記のように構成した本発明によれば、仲介者は、自身が管理する売り手企業について共有申請を行うことによって、当該売り手企業を他の仲介者の管理下におき、当該他の仲介者に買い手企業との間で仲介を行わせることが可能となる。このため仲介者は、当該売り手企業について共有申請を行うことによって、自身のみの活動によって仲介を行う場合よりも、より高い確率で何れかの買い手企業と最終合意がなされるようにすることができる。すなわち本発明によれば、仲介者が管理する売り手企業が、何れかの買い手企業と最終合意に至る確率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】一実施形態に係る情報処理サーバおよび仲介者端末の機能構成例を示すブロック図である。
図3】仲介者管理データベースの内容を示す図である。
図4】本件サービスに登録する仲介者の一例を示す図である。
図5】仲介者端末および情報処理サーバの情報処理方法を示すフローチャートである。
図6】仲介案件関連画面の一例を示す図である。
図7】買い手企業候補関連画面の一例を示す図である。
図8】共有対象情報入力画面の一例を示す図である。
図9】仲介者候補関連画面の一例を示す図である。
図10】仲介者端末および情報処理サーバの情報処理方法を示すフローチャートである。
図11】共有対象関連画面の一例を示す図である。
図12】仲介案件関連画面の一例を示す図である。
図13】仲介者端末および情報処理サーバの情報処理方法を示すフローチャートである。
図14】買い手企業候補関連画面の一例を示す図である。
図15】アップロード画面の一例を示す図である。
図16】情報処理サーバの動作の説明に利用する図である。
図17】買い手企業候補データの内容の一例を示す図である。
図18】買い手企業候補関連画面の一例を示す図である。
図19】仲介案件関連画面の一例を示す図である。
図20】共有先一連画面およびチャットルーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図1で示すように情報処理システム1は、情報処理サーバ2(情報処理装置、コンピュータ)と、1つ以上の仲介者端末3(コンピュータ)とを含んで構成される。情報処理サーバ2および仲介者端末3は共に、インターネット、電話網、その他の通信網を含むネットワークNに接続可能である。
【0010】
情報処理サーバ2は、M&Aに関するサービス(以下「本件サービス」という)を提供する。特に情報処理サーバ2は、M&Aに関して買い手企業と売り手企業とを仲介する仲介者が利用するサービスを提供する。仲介者は多くの場合、M&Aに関する仲介を事業の一部とする企業(いわゆるM&A仲介業者)である。ただし、仲介者は組織に限られない。「売り手企業」とは、合併、買収、その他の手段によって、自社(ただし事業の一部であってもよい)が他の企業に譲渡されることを望む組織である。「買い手企業」とは、合併、買収、その他の手段によって、売り手企業を譲受することを望む組織である。
【0011】
仲介者は、自身が管理する売り手企業と、自身が管理する買い手企業の候補との間で各種交渉を行ったり、これら企業に交渉の場を斡旋したり、各企業と必要な書類の受け渡しを行ったりして、売り手企業と買い手企業とが最終合意に至ることを試行する。仲介者はある1つ売り手企業について、複数の候補との間で同時に並行して仲介を行うことができる。最終合意は、典型的には株式譲渡契約書の締結(いわゆるSPA締結)であるが、これに限られず売り手企業と買い手企業との間で最終的な合意がなされることを意味する。仲介者は、本件サービスに登録しており、自身のログイン情報(例えばログインIDとパスワードとの組合せ)を利用して本件サービスのアカウントにログインすることができる。
【0012】
以下では仲介者が、売り手企業に対する候補として買い手企業を登録し、これら企業が最終合意に至るまでの一連の過程を便宜的に「仲介関連過程」という。本実施形態では、仲介関連過程は、複数のステータス(段階)を経て最終合意(例えばSPA締結)に至るものと想定されている。最終合意もステータスの1つである。以下、仲介関連過程において経由するステータスのことを「進捗ステータス」という。ただし全ての仲介が、全く同じステータスを経て最終合意に至るわけではなく、仲介ごとに最終合意までに経由するステータスは異なり得る。また以下では、本件サービスを運営する主体を「運営者」という。仲介者は、適切な手段で本件サービスに登録している。
【0013】
情報処理サーバ2は、ネットワークNを介して仲介者端末3と通信可能なサーバ装置である。上述の通り情報処理サーバ2は、本件サービスに関する処理を実行可能である。図1および後述する図2では、情報処理サーバ2を1つのブロックで表している。しかしこのことは、情報処理サーバ2が単一のサーバ装置で構成されることを意味しない。例えば情報処理サーバ2は、複数のサーバ装置により構成されてもよい。この場合において情報処理サーバ2を構成するサーバ装置に、WebサーバまたはWebアプリケーションサーバが含まれてもよい。また情報処理サーバ2は、所定のシステムの一部であってもよい。
【0014】
仲介者端末3は、仲介者が使用する端末(コンピュータ)である。仲介者端末3は、仲介者が使用する端末を便宜的に示すものであり、仲介者が専用的に使用する端末を意味しない。仲介者端末3のタイプは何でもよい。例えばデスクトップ型コンピュータ、タブレット型コンピュータ(いわゆるスマートフォンを含む)またはノート型コンピュータを仲介者端末3として機能させることができる。なお仲介者が組織の場合、仲介者端末3を実際に使用する者は組織に属する個人である。しかし本実施形態では組織において仲介者端末3を使用する個人も「仲介者」と表現する。
【0015】
図2は、情報処理サーバ2および仲介者端末3の機能構成例を示すブロック図である。図2で示すように、情報処理サーバ2は機能構成として、サーバ情報処理部10(情報処理部)と、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12とを備える。仲介者端末3は機能構成として、端末情報処理部13(情報処理部)と、端末通信部14と、端末表示部15と、端末入力部16と、端末記憶部17とを備える。
【0016】
情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10は、処理装置と一次記憶装置とを備える。処理装置は、情報処理機能を有する装置であり、CPUを備える。CPUは、制御装置と、演算装置と、レジスタと、キャッシュメモリとを備える。一次記憶装置は、DRAM、その他の揮発性メモリを備える。サーバ情報処理部10は、処理装置がサーバ記憶部12に記憶されたプログラムを一次記憶装置に読み出して実行することによって情報処理を実行する。つまりサーバ情報処理部10は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により情報処理を実行する。サーバ通信部11は、外部装置と通信する機能を有する通信装置を備える。通信装置は、通信制御装置とネットワークインタフェイスとを備える。サーバ通信部11は、サーバ情報処理部10の制御の下で通信装置により外部装置と通信する。以下では情報処理サーバ2によるネットワークNを利用した通信、その他の通信は、サーバ通信部11により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。サーバ記憶部12は、ハードディスクドライブ(他の磁気記憶装置であってもよい)、ROM、フラッシュメモリ、その他の不揮発性メモリを備える。サーバ記憶部12は、不揮発性メモリにデータを記憶する。
【0017】
図2で示すように情報処理サーバ2のサーバ記憶部12には、仲介者管理データベース19が記憶されている。仲介者管理データベース19は、仲介者(仲介者のアカウント)のそれぞれについて、仲介者に関する情報を管理するデータベースである。仲介者管理データベース19には、仲介者ごとにレコード(以下「仲介者レコード」という)が登録されている。図3の(A)は、仲介者レコードの内容(一部)を模式的に示す図である。図3の(A)で示すように仲介者レコードは、仲介者ID(仲介者を識別する一意な情報)と、仲介者関連データと、仲介案件管理データと、共有対象管理データとを少なくとも含んでいる。仲介者関連データは、対応する仲介者について、名称(会社名)、住所、連絡先、その他の仲介者に関する情報が記録されたデータである。仲介案件管理データおよび共有対象管理データについては後述する。またサーバ記憶部12にはチャット管理データベース20が記憶されている。チャット管理データベース20については後述する。
【0018】
仲介者端末3の端末情報処理部13は、情報処理機能を有する処理装置と一次記憶装置とを備える。端末情報処理部13は、処理装置が端末記憶部17に記憶されたプログラムを一次記憶装置に読み出して実行することによって情報処理を実行する。つまり端末情報処理部13は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により情報処理を実行する。端末通信部14は、通信制御装置とネットワークインタフェイスとを有する通信装置を備える。端末通信部14は、端末情報処理部13の制御の下で通信装置により外部装置と通信する。以下では仲介者端末3によるネットワークNを利用した通信は、端末通信部14により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。端末表示部15は、液晶パネル、有機ELパネル、その他の表示装置を備える。端末表示部15は、端末情報処理部13の制御の下で表示装置に画像を表示する。端末入力部16は、キーボード、マウス、タッチパネル、その他の入力装置を備える。端末入力部16は、入力装置に対する入力を検出し、検出結果を端末情報処理部13に出力する。端末記憶部17は、不揮発性メモリを備える。端末記憶部17は、不揮発性メモリにデータを記憶する。
【0019】
端末情報処理部13は基本的には、ブラウザ、インストールされたアプリケーション、その他のプログラムの機能を利用して各種処理を実行する。そして端末情報処理部13は、特に説明しない場合であっても、必要に応じて以下の処理を実行する。すなわち端末情報処理部13は、必要に応じて情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10と通信し、情報処理サーバ2から必要な情報を取得する。ただし端末情報処理部13が情報処理サーバ2以外の外部装置から必要な情報の少なくとも一部を取得する構成でもよい。また端末情報処理部13は、必要に応じて情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10と通信し、必要な処理の実行をサーバ情報処理部10に依頼し、処理結果を取得する。ただし端末情報処理部13が情報処理サーバ2以外の外部装置に処理の少なくとも一部を依頼する構成でもよい。情報処理サーバ2には端末情報処理部13に提供する情報が不足なく記憶されている。またサーバ情報処理部10は、端末情報処理部13からの依頼に応じて処理を実行する機能を備える。
【0020】
次に情報処理システム1の動作についてシーンに分けて説明する。以下では、図4で示すように第1仲介者T1、第2仲介者T2、第3仲介者T3、第4仲介者T4および第5仲介者T5の5つの仲介者が本件サービスに登録している例を利用して、情報処理システム1の動作を説明する。第1~第5仲介者T1~T5は会社であり、会社名はそれぞれ第1~第5仲介者であるものとする。例えば、第1仲介者T1の会社名は「第1仲介者」である。ただし、これは説明の便宜上のことであり、会社名は通常、「○○M&A仲介会社」や「○○商事」等である。名称(会社名)に関する以上の事項は本実施形態で例示する売り手企業および買い手企業についても同様である。
【0021】
<第1仲介者T1が共有申請を行うシーン>
まず第1仲介者T1が共有申請(後述)を行うシーンにおける情報処理システム1の動作について説明する。以下では第1仲介者T1が使用する仲介者端末3を仲介者端末3-1といい、仲介者端末3-1の端末情報処理部13、端末通信部14、端末表示部15、端末入力部16および端末記憶部17をそれぞれ、端末情報処理部13-1、端末通信部14-1、端末表示部15-1、端末入力部16-1および端末記憶部17-1という。図5は当該シーンにおける仲介者端末3-1および情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。フローチャートFAは仲介者端末3-1による情報処理方法を示し、フローチャートFBは情報処理サーバ2による情報処理方法を示している。
【0022】
まず第1仲介者T1は、仲介者端末3-1のブラウザを立ち上げ、情報処理サーバ2の所定のURLにアクセスへのアクセスを指示する。当該指示に応じて端末情報処理部13-1は、ブラウザの機能により当該所定のURLにアクセスする。情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10は、当該所定のURLへのアクセスがあると、予め定められた方法(例えば、IDとPWとを利用する方法)で適切に認証を行った上、メイン画面を表示させるための表示データ(HTMLファイルおよびHTMLファイルに付随するデータを含む)を端末情報処理部13-1に応答する。端末情報処理部13-1は、表示データを受信し、ブラウザの機能により表示データに基づいてメイン画面を端末表示部15-1に表示する。
【0023】
以下では情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10から送信された表示データに基づいて「仲介者端末3の端末表示部15」に表示された各種画面に対する操作の検出、各種画面へ入力された情報の取得、各種画面の動的な変更、その他の画面に関する各種処理は、CGI、JavaScript(登録商標)、Ajax、DHTML、その他の既存の技術を用いてサーバ情報処理部10により適切に実行されるものとし、詳しい説明は行わない。また情報処理サーバ2のサーバ情報処理部10が表示データ(例えばHTMLファイル)を仲介者端末3に送信し、表示データに基づく画面(またはユーザインタフェイス)を端末表示部15に表示させることを「サーバ情報処理部10が○○画面(または○○ユーザインタフェイス)を端末表示部15に表示させる」、或いは単に「サーバ情報処理部10が○○画面(または○○ユーザインタフェイス)を表示させる」のように表現することがある。また、サーバ情報処理部10と端末情報処理部13との通信は、HTTP、その他のプロトコルに従って適切に行われるものとし、通信自体の詳しい説明は行わない。
【0024】
フローチャートFAで示すように第1仲介者T1は、メイン画面(或いはメイン画面から遷移可能な画面)に対して所定の操作を行って、仲介案件関連画面22の表示を指示する(ステップSA1)。当該指示に応じてサーバ情報処理部10は、当該指示があったことを示す通知をサーバ情報処理部10に送信する(ステップSA2)。当該通知に応じてサーバ情報処理部10は、仲介案件関連画面22の表示データを端末情報処理部13-1に送信する(ステップSB1)。端末情報処理部13-1は、表示データに基づいて仲介案件関連画面22を端末表示部15-1に表示する(ステップSA3)。
【0025】
図6は、仲介案件関連画面22の一例を示す図である。図6で示すように仲介案件関連画面22の上部には、新規作成ボタン23が設けられている。新規作成ボタン23については後述する。仲介案件関連画面22において新規作成ボタン23の下方には、検索関連領域24が設けられている。検索関連領域24には、仲介案件(後述)を検索するための各種キーワードを入力するための入力欄および検索を開始させるためのボタンが表示されている。仲介案件関連画面22において検索関連領域24の下方には、仲介案件一覧領域25が設けられている。
【0026】
仲介案件一覧領域25には、仲介案件ごとに仲介案件ブロック26(レコード)が表示される。ここで仲介案件について説明する。仲介者は基本的には、1つ以上の売り手企業を管理している。そして仲介者は、自身が管理する売り手企業のそれぞれについて、買い手企業との間で最終合意がなされることを目指して、1つの以上の買い手企業の候補との間を仲介する。そして本実施形態では、1つの売り手企業は、1つの仲介案件として管理される。つまり1つの仲介案件には、1つの売り手企業が対応している。仲介者は、1つの売り手企業について、1つの仲介案件を登録することが可能である。仲介者が一の売り手企業について仲介案件を登録すると、本件サービスを利用して当該一の売り手企業を自身の売り手企業として管理できる状態となる。具体的には仲介者は、買い手企業の候補、当該候補ごとの進捗ステータス、案件名、その他の仲介案件の管理に係る事項を管理できる。
【0027】
図6の仲介案件一覧領域25には3つの仲介案件ブロック26が表示されている。仲介案件ブロック26のそれぞれは、1つの仲介案件に対応し、かつ1つの売り手企業に対応している。1つの仲介案件ブロック26には、最新の更新日を示す更新日情報28および対応する仲介案件を識別するSID29が表示される。また1つの仲介案件ブロック26には、最大進捗ステータス情報30が表示される。最大進捗ステータス情報30は、対応する売り手企業に対して登録された1つ以上の買い手企業の候補のうち、仲介関連過程の進捗が最も進んでいる(=最終合意に最も近い)候補の進捗ステータスを示す情報である。最大進捗ステータス情報30は、進捗ステータスを視覚的に示すバーと、進捗ステータスを文字列によって表現する情報とを含む。
【0028】
また1つの仲介案件ブロック26には、対応する仲介案件の案件名を示す案件名情報31が表示される。案件名は、自由に設定できるが、一例として、対応する売り手企業の名称(会社名)とされる。また1つの仲介案件ブロック26には、対応する売り手企業の事業の概要を示す事業概要情報32、および、対応する仲介案件に付与されたタグのそれぞれを示すタグ情報33が表示される。また1つの仲介案件ブロック26には、編集ボタン34が表示される。編集ボタン34については後述する。また1つの仲介案件ブロック26には、共有ボタン35とチャットボタン36との何れか一方が表示される。これらボタンについては後述する。
【0029】
図3の(A)で示すように、仲介者管理データベース19の仲介者レコードは、仲介案件管理データを備えている。この仲介案件管理データには、対応する仲介者の仲介案件ごとに(=対応する仲介者が管理する売り手企業ごとに)レコード(以下「仲介案件レコード」という)を備えている。図3の(B)は、仲介案件レコードの内容(一部)を示す図である。図3の(B)で示すように仲介案件レコードは、対応する売り手企業の識別情報である売り手企業IDを含む。また仲介案件レコードは、対応する仲介案件ブロック26に表示される各種情報を含む。また仲介案件レコードは、買い手企業候補管理データを含む。買い手企業候補管理データについては後述する。サーバ情報処理部10は、仲介案件ブロック26のそれぞれについて、対応する仲介案件レコードのそれぞれに基づいて表示する。
【0030】
仲介案件関連画面22の新規作成ボタン23は、新たに仲介案件を登録するためのボタンである。新規作成ボタン23が選択されるとサーバ情報処理部10は、新たに登録する仲介案件に関する各種情報を入力するための画面を表示する。当該画面において入力が確定されると、サーバ情報処理部10は、入力された情報に基づいて、対応する仲介案件管理データに1件の仲介案件レコードを新たに登録する。以上により、仲介案件(売り手企業)の登録が完了する。仲介案件の登録後は、仲介案件関連画面22に、新たに登録された仲介案件に対応する仲介案件ブロック26が表示されることになる。また仲介案件の登録に応じて、仲介者が、対応する売り手企業を管理できる状態となる。また仲介案件レコードの編集ボタン34は、対応する仲介案件について、各種情報を編集するための画面を表示させるためのボタンである。編集ボタン34が選択されるとサーバ情報処理部10は、対応する中間案件に関する各種情報を編集するための画面を表示する。サーバ情報処理部10は、仲介者による各種情報の編集に応じて、対応する仲介案件レコードの内容を更新する。
【0031】
図6の例では、仲介案件一覧領域25には、第1売り手企業S1(会社名:第1売り手企業)に対応する仲介案件ブロック26-1と、第2売り手企業S1(会社名:第2売り手企業)に対応する仲介案件ブロック26-2と、第3売り手企業S3(会社名:第3売り手企業)に対応する仲介案件ブロック26-3とが表示されている。図6で示すように仲介案件ブロック26-1および仲介案件ブロック26-2には共有ボタン35が表示され、仲介案件ブロック26-3にはチャットボタン36が表示される。なお仲介案件ブロック26の表示内容はあくまで一例である。例えば、本実施形態で例示する情報に加えて或いは一部に代えて、「担当者の名前を示す情報」、「対応する売り手企業に関するより詳細な情報」、「買い手企業の候補の個数」、「買い手企業の候補のうち、売り手企業が商談を開始してもよいと考えた候補の個数」、または、「買い手企業の候補のうち、売り手企業がIM(Information Memorandum)を参照した候補の個数」を表示する構成でもよい。
【0032】
仲介案件ブロック26のそれぞれは、例えばカーソルを合わせてクリックする等の手段により選択可能である。第1仲介者T1により仲介案件ブロック26が選択されると、サーバ情報処理部10は、仲介案件関連画面22に代えて、選択された仲介案件ブロック26に対応する買い手企業候補関連画面37を表示する。図7は、図6で示す仲介案件関連画面22の仲介案件ブロック26-1が選択された場合に表示される買い手企業候補関連画面37の一例を示す図である。図7で示すように、買い手企業候補関連画面37の上部には、CSVアップロードボタン38と、新規作成ボタン39とが設けられている。これらボタンについては後述する。これらボタンの下方には、買い手企業候補一覧領域40が設けられている。
【0033】
ここで仲介者は、1つの売り手企業に対して、1つ以上の買い手企業の候補を登録することができる。ある買い手企業の候補が登録されると、仲介者がその買い手企業の候補について、進捗ステータス等を管理可能な状態となる。そして買い手企業候補一覧領域40には、対応する売り手企業(=選択された仲介案件ブロック26に対応する売り手企業)について登録された買い手企業の候補のそれぞれについて、買い手企業候補ブロック41が表示される。
【0034】
図7で示すように買い手企業候補ブロック41には、対応する買い手企業の候補の会社名を示す会社名情報42、進捗ステータスを示す進捗ステータス情報43、担当者の名前を示す担当者名情報44、および、登録された最新のコメントを示すコメント情報45が表示される。また買い手企業候補ブロック41には、仲介可否フラグ46が表示される。仲介可否フラグ46とは、対応する買い手企業の候補について、仲介者(本例では第1仲介者T1)が仲介を行うことができるか否か、或いは、仲介を行うことが適切かどうかを示すフラグである。仲介可否フラグ46に関し、「有効」は仲介を問題なく行うことができることを示し、「無効」は仲介を行うことができない或いは仲介を行うことが適切でない可能性があることを示す。また1つの買い手企業候補ブロック41には、詳細ボタン47および編集ボタン48が表示される。これらボタンについては後述する。
【0035】
図3の(B)で示すように、仲介案件レコードは、買い手企業候補管理データを備えている。この買い手企業候補管理データには、対応する仲介案件に対して登録された買い手企業の候補ごとにレコード(以下「買い手企業候補レコード」という)を備えている。図3の(C)は、買い手企業候補レコードの内容(一部)を示す図である。図3の(C)で示すように、買い手企業候補レコードは、対応する買い手企業候補ブロック41に表示される各種情報を含む。サーバ情報処理部10は、買い手企業候補ブロック41のそれぞれについて、対応する買い手企業候補レコードのそれぞれに基づいて表示する。
【0036】
買い手企業候補関連画面37のCSVアップロードボタン38は、CSVファイルを利用して、1つ以上の買い手企業の候補をまとめて登録するためのボタンである。CSVファイルは、買い手企業の候補のそれぞれについて、必要な情報がフォーマットに従って記録されたファイルである。同様に、買い手企業候補関連画面37の新規作成ボタン39は、新たに買い手企業の候補を登録するためのボタンである。CSVアップロードボタン38の選択後のCSVファイルのアップロード、または、新規作成ボタン39の選択後の情報の入力および入力の確定に応じて、サーバ情報処理部10は、対応する買い手企業候補管理データに、買い手企業の候補のそれぞれに対応する買い手企業候補レコードを新たに登録する。買い手企業候補管理データへの買い手企業候補レコードの登録により、買い手企業の候補の登録が完了する。買い手企業の候補の登録後は、買い手企業候補関連画面37に、新たに登録された買い手企業の候補に対応する買い手企業候補ブロック41が表示されることになる。また買い手企業の候補の登録に応じて、対応する売り手企業と登録された買い手企業の候補との仲介に関する各種事項を、仲介者が管理できる状態となる。
【0037】
買い手企業候補レコードの詳細ボタン47は、対応する買い手企業候補について、より詳細な情報が表示された画面の表示を指示するボタンである。また買い手企業候補レコードの編集ボタン48は、対応する買い手企業候補について、各種情報を編集するための画面を表示させるためのボタンである。編集ボタン34が選択されるとサーバ情報処理部10は、対応する買い手企業の候補に関する各種情報を編集するための画面を表示する。サーバ情報処理部10は、仲介者による編集に応じて、対応する買い手企業候補レコードの内容を更新する。
【0038】
図7の例では、買い手企業候補一覧領域40には、第1買い手企業B1(会社名:第1買い手企業)に対応する買い手企業候補ブロック41-1と、第2買い手企業B2(会社名:第2買い手企業)に対応する買い手企業候補ブロック41-2と、第3買い手企業B3(会社名:第3買い手企業)に対応する買い手企業候補ブロック41-3と、第4買い手企業B4(会社名:第4買い手企業)に対応する買い手企業候補ブロック41-4とが表示されている。これは、第1仲介者T1によって、第1売り手企業S1に対して、第1~第4買い手企業B1~B4が登録されたことを意味する。なお買い手企業候補ブロック41の表示内容はあくまで一例である。例えば、本実施形態で例示する情報に加えて或いは一部に代えて、他の情報を表示する構成でもよい。
【0039】
さて、上述したように仲介案件関連画面22の仲介案件ブロック26には、共有ボタン35またはチャットボタン36の何れか一方が表示される。共有ボタン35は、対応する売り手企業について共有申請し、当該売り手企業を他の仲介者と共有する場合に操作されるボタンである。当該売り手企業が他の仲介者と共有されると、当該他の仲介者が当該売り手企業に関する情報を参照することが可能となり、更に自己の管理下におくことが可能となる。以下、共有申請された売り手企業(=共有の対象となる売り手企業)を適宜、「共有対象の売り手企業」と表現する。また適宜、共有申請をした仲介者を「共有元の仲介者」と表現し、共有の相手先となった仲介者を「共有先の仲介者」と表現する。
【0040】
図6で示す仲介案件関連画面22の仲介案件ブロック26-1(第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1)には、共有ボタン35が表示されている。第1仲介者T1は、第1売り手企業S1について共有申請したいと考えた場合、仲介案件ブロック26-1の共有ボタン35を選択する。以下では第1仲介者T1が、仲介案件ブロック26-1の共有ボタン35を選択したものとして、情報処理システム1の動作を説明する。
【0041】
以上の通り仲介案件関連画面22では、仲介者が管理する売り手企業を示す情報(本実施形態では仲介案件ブロック26に表示された情報)と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための共有ボタン35(ユーザインタフェイス、第1ユーザインタフェイス)が表示される。すなわち端末情報処理部13は、仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を仲介者に提供する機能を備えている。
【0042】
さて図5のフローチャートFAで示すように第1仲介者T1は、仲介案件ブロック26-1の共有ボタン35を選択する(ステップSA4)。当該選択に応じて端末情報処理部13-1は、対応する通知を送信し(ステップSA5)、サーバ情報処理部10は、表示データを応答する(ステップSB2)。端末情報処理部13-1は、表示データに基づいて共有対象情報入力画面50を端末表示部15-1に表示する(ステップSA6)。
【0043】
図8は、共有対象情報入力画面50の一例を示す図である。共有対象情報入力画面50は、共有対象の売り手企業に関する情報であって、共有先の仲介者に提供する情報を入力するための画面である。図8で示すように共有対象情報入力画面50には、共有対象の売り手企業の業種を入力する業種入力欄51、年商規模を入力する年商規模入力欄52、年間の営業利益の規模を入力する年間営利規模入力欄53および希望する譲渡価格を入力する希望譲渡価格入力欄54が設けられている。これら各入力欄は、プルダウンメニューを表示可能となっており、プルダウンメニューに一覧表示された情報から、1つの情報を選択することによって、入力欄に情報を入力することができる。また図8で示すように共有対象情報入力画面50には、IM(Information Memorandum)をアップロードするためのユーザインタフェイス55が設けられている。なお図8の共有対象情報入力画面50はあくまで一例であり、当該画面に他の情報またはデータを入力可能としてもよい。一例として共有対象の売り手企業の会社名、創業年数またはエリアを入力可能としてもよい。
【0044】
第1仲介者T1は、共有対象情報入力画面50の各入力欄に情報を入力し、入力確定ボタン56を選択する(ステップSA7)。以下、共有対象情報入力画面50に入力された情報を「共有対象提供情報」という。入力確定ボタン56の選択に応じて端末情報処理部13-1は、対応する通知を送信し(ステップSA8)、サーバ情報処理部10は、表示データを応答する(ステップSB3)。端末情報処理部13-1は、表示データに基づいて仲介者候補関連画面58を端末表示部15-1に表示する(ステップSA9)。
【0045】
図9は、仲介者候補関連画面58の一例を示す図である。図9で示すように仲介者候補関連画面58には、共有先の仲介者の候補のそれぞれについて、仲介者の名称(会社名)を示す仲介者候補名称情報59が表示される。本実施形態では、本件サービスに登録する仲介者のうち、共有元の仲介者を除く全ての仲介者が、共有先の仲介者の候補となる。これを踏まえ仲介者候補関連画面58には、本件サービスに登録する仲介者のうち、共有元の仲介者を除く仲介者のそれぞれについて、仲介者候補名称情報59が表示される。本例では、共有元の仲介者は第1仲介者T1であり、共有先の仲介者の候補は第2~第5仲介者T1~T5である。従って図9で示すように仲介者候補関連画面58には、第2~第5仲介者T1~T5のそれぞれについて、仲介者候補名称情報59が表示される。
【0046】
図9で示すように仲介者候補関連画面58では、仲介者候補名称情報59のそれぞれと対応付けて、任意の候補(複数でも可)を選択するためのラジオボタン60が表示される。本実施形態では、選択された仲介者の候補に対してのみ、共有対象の売り手企業が共有される。図5のフローチャートFAで示すように第1仲介者T1は、共有先の仲介者の候補のうち、共有対象の売り手企業を共有することを希望する仲介者のラジオボタン60にチェックを入れ、確定ボタン61を選択する(ステップSA10)。以下、ここで選択された仲介者の候補を「選択仲介者」という。本実施形態では、第1仲介者T1によって、第2~第4仲介者T2~T4が選択されたものとする。
【0047】
確定ボタン61の選択に応じて端末表示部15-1は、共有対象提供情報の送信、および、IMのアップロードを含む共有申請の通知をサーバ情報処理部10に送信する(ステップSA11)。サーバ情報処理部10は、当該通知を受信し、以下の処理を実行する(ステップSB4)。ここで図3の(A)で示すように、仲介者管理データベース19の仲介者レコードは、共有対象管理データを備えている。この共有対象管理データには、対応する仲介者に共有された売り手企業ごとにレコード(以下「共有対象レコード」という)を備えている。図3の(D)は、共有対象レコードの内容(一部)を示す図である。図3の(D)で示すように、共有対象レコードは、対応する売り手企業(=共有された売り手企業)の売り手企業ID、共有対象提供情報、IM、および、共有元の仲介者の仲介者IDを含む。
【0048】
ステップSB4においてサーバ情報処理部10は、選択仲介者のそれぞれについて、仲介者管理データベース19の選択仲介者に対応する共有対象管理データに、共有対象の売り手企業に対応する共有対象レコードを追加する。一の仲介者に対応する共有対象管理データに共有対象レコードが登録されることによって、共有対象の売り手企業が、当該一の仲介者に共有された状態となる。例えば、本例において選択仲介者の一人である第2仲介者T2に対応する共有対象管理データの更新について、サーバ情報処理部10は、以下の処理を実行する。すなわちサーバ情報処理部10は、共有申請の通知に応じて取得した共有対象提供情報およびIMに基づいて、第1売り手企業S1に対応する1件の共有対象レコードを、第2仲介者T2に対応する共有対象管理データに新たに登録する。第2仲介者T2に対応する共有対象管理データに、第1売り手企業S1に対応する共有対象レコードが登録されることによって、第1売り手企業S1が、第2仲介者T2に共有された状態となる。
【0049】
以上の通り本実施形態では仲介者は、サーバ情報処理部10の機能により提供される各種画面を利用して、共有申請の通知を端末情報処理部13からサーバ情報処理部10に送信させる。仲介者によるこの処理は、「共有申請」に相当する。またサーバ情報処理部10は、仲介者の共有申請に応じて、選択仲介者の共有対象管理データを更新する処理を実行する。この処理は、「共有申請を受け付ける処理」に相当する。つまりサーバ情報処理部10は、共有元の仲介者(第1の仲介者)が管理する売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付ける機能を備えている。なお本実施形態で例示する「共有申請を受け付ける処理」の内容は、あくまで一例である。すなわち「共有申請を受け付ける処理」の内容は、共有申請が行われたときにサーバ情報処理部10によりそのことが検出され、対応する処理が実行されるのであれば、どのような内容であってもよい。
【0050】
<第2仲介者T2が第1売り手企業S1について管理下移行申請を行うシーン>
次に第2仲介者T2が第1売り手企業S1について管理下移行申請を行うシーンにおける情報処理システム1の動作について説明する。以下では、図5のフローチャートの処理が終了した後に第2仲介者T2が行う行動に着目して情報処理システム1の動作について説明する。すなわちフローチャートの開始時点では、第1仲介者T1による第1売り手企業S1の共有申請に応じて、第1売り手企業S1が第2~第4仲介者T2~T4に共有された状態である。また以下では第2仲介者T2が使用する仲介者端末3を仲介者端末3-2といい、仲介者端末3-2の端末情報処理部13、端末通信部14、端末表示部15、端末入力部16および端末記憶部17をそれぞれ、端末情報処理部13-2、端末通信部14-2、端末表示部15-2、端末入力部16-2および端末記憶部17-2という。図10は当該シーンにおける仲介者端末3-2および情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。フローチャートFCは仲介者端末3-2による情報処理方法を示し、フローチャートFDは情報処理サーバ2による情報処理方法を示す。
【0051】
第2仲介者T2は、メイン画面(或いはメイン画面から遷移可能な画面)に対して所定の操作を行って共有対象関連画面63の表示を指示する(ステップSC1)。当該指示に応じて端末情報処理部13-2は、対応する通知を送信し(ステップSC2)、サーバ情報処理部10は、表示データを応答する(ステップSD1)。端末情報処理部13-2は、表示データに基づいて共有対象関連画面63を端末表示部15-2に表示する(ステップSC3)。図11は共有対象関連画面63の一例を示す図である。図11で示すように共有対象関連画面63には、第2仲介者T2に共有された売り手企業ごとに共有対象ブロック64(レコード)が表示されている。より正確には、共有対象関連画面63には、第2仲介者T2に共有された後、管理下におかれていない売り手企業のそれぞれの共有対象ブロック64が表示される。
【0052】
図11で示すように共有対象ブロック64には、共有対象情報入力画面50に入力された共有対象提供情報(年商規模や、営業利益の規模、希望譲渡価格等)が表示される。また共有対象ブロック64には、IMをダウンロードするためのボタンが表示される。ダウンロードボタンが押された場合、サーバ情報処理部10は、仲介者端末3-2にIMをダウンロードする。以上の通り一の共有対象ブロック64には、共有元の仲介者により共有された売り手企業に関する情報が表示されている。すなわちサーバ情報処理部10は、共有申請に応じて、共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)に関する情報を、共有先の仲介者(第2の仲介者)に提供する機能を備える。
【0053】
図11で示すように共有対象ブロック64には、管理下移行ボタン65が表示される。管理下移行ボタン65は、対応する売り手企業について、自己の管理下に移行する(管理下におく)ことを指示するボタンである。共有された売り手企業が仲介者の管理下におかれることによって、仲介者は、共有された売り手企業を、自己の売り手企業として管理でき、本件サービスを利用した管理の下で買い手企業との間で仲介を行うことができる。図11の共有対象関連画面63では、第1売り手企業S1に対応する共有対象ブロック64-1と、第10売り手企業S10に対応する共有対象ブロック64-2とが表示されている。これは、第1売り手企業S1および第10売り手企業S10が、第2仲介者T2に共有されたことを示している。以下、第2仲介者T2が第1売り手企業S1に対応する共有対象ブロック64-1の管理下移行ボタン65を選択したものとして情報処理システム1の動作を説明する。
【0054】
以上の通り共有対象関連画面63では、共有された売り手企業を示す情報(本実施形態では共有対象ブロック64に表示された情報)と対応付けて、売り手企業を管理下におくことを指示するための管理下移行ボタン65(ユーザインタフェイス)が表示される。すなわち端末情報処理部13は、共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を示す情報と対応付けて、売り手企業を管理下におくことを指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を共有先の仲介者(第2の仲介者)に提供する機能を備える。なお図11の共有対象関連画面63は一例であり、画面の内容は例示した内容に限定されない。一例として共有対象関連画面63が、複数の複数の売り手企業を選択し、まとめて共有に同意できるユーザインタフェイスを備える構成でもよい。
【0055】
図11で示すように第2仲介者T2は第1売り手企業S1に対応する管理下移行ボタン65を選択する(ステップSC4)。当該選択に応じて端末情報処理部13-2は、選択された売り手企業(本例では第1売り手企業S1)を示す情報の送信を含む管理下移行申請の通知をサーバ情報処理部10に送信する(ステップSC5)。サーバ情報処理部10は、当該通知を受信し、以下の処理を実行する(ステップSD2)。すなわちサーバ情報処理部10は、仲介者管理データベース19の第2仲介者T2に対応する仲介案件管理データを更新する。具体的にはサーバ情報処理部10は、仲介案件管理データに、第1売り手企業S1に対応する仲介案件レコードを追加する。仲介案件レコードの追加により、第1売り手企業S1に対応する仲介案件が登録された状態となる。そしてこれにより、第1売り手企業S1が第2仲介者T2の管理下におかれ、第2仲介者T2が第1売り手企業S1を自身の売り手企業として管理できる状態となる。更にサーバ情報処理部10は、仲介者管理データベース19の第2仲介者T2に対応する共有対象管理データについて、第1売り手企業S1に対応する共有対象レコードを削除する。
【0056】
以上の通り本実施形態では、共有先の仲介者は、サーバ情報処理部10の機能により提供される各種画面を利用して、管理下移行申請の通知を端末情報処理部13からサーバ情報処理部10に送信させる。仲介者によるこの処理は、「管理下移行申請」に相当する。またサーバ情報処理部10は、仲介者の管理下移行申請に応じて、対応する仲介案件管理データおよび共有対象管理データを更新する処理を実行する。この処理は、「共有申請に応じて共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする処理」および「共有先の仲介者(第2の仲介者)から共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を受け付け、管理下移行申請に応じて、共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする処理」に相当する。つまりサーバ情報処理部10は、共有申請に応じて共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を備えている。またサーバ情報処理部10は、共有先の仲介者(第2の仲介者)から共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を受け付け、管理下移行申請に応じて、共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を備えている。なお本実施形態で例示する「共有された売り手企業に関する情報を提供する処理」の内容、および、「管理下移行通知に応じて共有先の仲介者が、共有された売り手企業を管理できる状態とする処理」の内容は一例であり、異なる内容であってもよい。
【0057】
図12の(A)は、第2仲介者T2について、第1売り手企業S1を管理下におく前に表示される仲介案件関連画面22の一例を示している。図12の(A)の仲介案件関連画面22では、第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26は表示されていない。図12の(B)は、第2仲介者T2について、第1売り手企業S1を管理下においた後に表示される仲介案件関連画面22の一例を示している。図12の(B)の仲介案件関連画面22では、第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1が画面上に表示される。第2仲介者T2は、第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1および付随するユーザインタフェイスを利用して、第1売り手企業S1について、各種事項を管理できる。各種事項は例えば、買い手企業の候補、および、各買い手企業の候補についての進捗ステータスである。なお、図12の(B)の、案件名情報31および事業概要情報32は、第2仲介者T2が、例えばIMを参照する等して、設定している。
【0058】
<第2仲介者T2が第1売り手企業S1について買い手企業の候補を登録するシーン>
次に第2仲介者T2が第1売り手企業S1について買い手企業の候補を登録するシーンにおける情報処理システム1の動作について説明する。以下では図10のフローチャートの処理が終了した後に第2仲介者T2が行う行動に着目して情報処理システム1の動作について説明する。すなわちフローチャートの開始時点では、第2仲介者T2が第1売り手企業S1を自己の管理下においている。図13は当該シーンにおける仲介者端末3-2および情報処理サーバ2の動作例を示すフローチャートである。フローチャートFEは仲介者端末3-2による情報処理方法を示し、フローチャートFFは情報処理サーバ2による情報処理方法を示す。
【0059】
第2仲介者T2は、必要な操作を行って、仲介案件関連画面22を端末表示部15-2に表示させる。ここでは、図12の(B)で示す仲介案件関連画面22が表示されたものとする。次いで第2仲介者T2は、仲介案件関連画面22の第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1を選択する(ステップSE1)。端末情報処理部13-2は、対応する通知を送信し(ステップSE2)、サーバ情報処理部10は、表示データを応答する(ステップSF1)。端末情報処理部13-2は、表示データに基づいて買い手企業候補関連画面37を端末表示部15-2に表示する(ステップSE3)。図14はステップSE3で表示される買い手企業候補関連画面37を示す図である。この段階では、第1売り手企業S1については、買い手企業の候補が1つも登録されていないため、買い手企業候補ブロック41は1つも表示されない。
【0060】
上述した通り、仲介者が買い手企業の候補を登録する方法は2つある。CSVファイルをアップロードする方法と、情報を入力する方法である。以下では、第2仲介者T2がCSVファイルを利用した買い手企業の候補の登録を目指し、CSVアップロードボタン38を選択したものとする。
【0061】
第2仲介者T2は、CSVアップロードボタン38を選択する(ステップSE4)。当該選択に応じて端末情報処理部13-2は、CSVファイルのアップロードに供するアップロード画面66をポップアップ表示する(ステップSE5)。図15は、アップロード画面66の一例を示す図である。ここで第2仲介者T2は、事前にCSVファイルを用意しているものとする。CSVファイルには、第2仲介者T2が第1売り手企業S1に対する候補としたい買い手企業のそれぞれに関する情報がフォーマットに従って記録されている。
【0062】
第2仲介者T2は、アップロード画面66の案内に従って、CSVファイルを所定の領域にドラッグ&ドロップするか、或いは、CSVファイルの格納場所までのパスを所定の入力欄に入力する。次いで第2仲介者T2は、アップロード画面66の実行ボタン62を選択する(ステップSE6)。当該選択に応じて端末情報処理部13-2は、CSVファイルのアップロードを含む登録申請の通知をサーバ情報処理部10に送信する(ステップSE7)。以下、CSVファイルに情報が記録された買い手企業を「登録対象の買い手企業」という場合がある。
【0063】
サーバ情報処理部10は、当該通知を受信し、アップロードされたCSVファイルを取得する(ステップSF2)。次いでサーバ情報処理部10は、判定処理を実行する(ステップSF3)。判定処理は、登録申請された1つ以上の特定の買い手企業(本例では、CSVファイルに記録された登録対象の買い手企業)のうち、共有先の仲介者(本例では、第2仲介者T2)以外の仲介者が、共有された売り手企業(本例では、第1売り手企業S1)との間を仲介する候補として既に登録している買い手企業を特定する処理である。以下、ステップSF3の処理について具体例を通して詳述する。
【0064】
今、図16の(A)で示すようにCSVファイルには、第4~第7買い手企業B4~B7が記録されているとする。つまり第2仲介者T2は、これら4つの買い手企業を第1売り手企業S1に対する候補として登録しようとしている。また図16の(B)で示すように、第1仲介者T1が、第1売り手企業S1に対する候補として、第1~第4買い手企業B1~B4を既に登録しているものとする。また図16の(C)で示すように、第3仲介者T3が、第1売り手企業S1に対する候補として、第7~第9買い手企業B7~B9を既に登録しているものとする。これは第3仲介者T3が、第1売り手企業S1を共有された後、この時点に至るまでに第7~第9買い手企業B7~B9を候補として登録したことを意味する。なお第4仲介者T4は、第1売り手企業S1が共有された後、未だ管理下に移行してい。
【0065】
以上の状況のときに判定処理においてサーバ情報処理部10は、以下の処理を実行する。すなわちサーバ情報処理部10は、CSVファイルを参照し、CSVファイルに記録された買い手企業の会社名を特定する。本例ではサーバ情報処理部10は、第4~第7売り手企業を特定する。次いでサーバ情報処理部10は、第2仲介者T2以外の仲介者(本例では、第1、第3~第5仲介者T1、T3~T5)のそれぞれについて、第1売り手企業S1に対応する買い手企業候補管理データを参照し、第1売り手企業S1に対して登録された買い手企業のそれぞれの会社名を特定する。本例ではサーバ情報処理部10は、第1仲介者T1について第1~第4売り手企業を特定し、第3仲介者T3について第7~第9買い手企業を特定する。
【0066】
次いでサーバ情報処理部10は、登録対象の買い手企業のうち、「第2仲介者T2以外の仲介者」が既に第1売り手企業S1に対する候補として登録している買い手企業を特定する。サーバ情報処理部10は、買い手企業の会社名の突合により、買い手企業の一致性を判別する。本例の場合、登録対象の買い手企業のうち、第4買い手企業B4は第1仲介者T1が既に登録しており、また第7買い手企業B7は第3仲介者T3が既に登録している。従ってサーバ情報処理部10は、第4買い手企業B4および第7買い手企業B7を特定する。以上が判定処理である。以下、判定処理において特定された買い手企業を「他社登録買い手企業」という。本例では、第4買い手企業B4および第7買い手企業B7が他社登録買い手企業である。なお本実施形態ではサーバ情報処理部10は、買い手企業の会社名の突合により、買い手企業の一致性を判別する。この点に関しサーバ情報処理部10が、他の方法で一致性を判断する構成でもよい。一例として、買い手企業のそれぞれに一意な値の買い手企業IDが付与され、サーバ情報処理部10が、買い手企業IDを利用して買い手企業の一致性を判断する構成でもよい。
【0067】
なお、CSVファイルを用いて買い手企業の候補を登録する場合を例にして判定処理を説明したが、サーバ情報処理部10は、新規作成ボタン39の操作後に各種情報が入力されることによって登録申請がなされた場合も、同様の方法で判定処理を実行する。
【0068】
ステップSF3の判定処理の後、サーバ情報処理部10は、第2仲介者T2に係る「第1売り手企業S1に対応する買い手企業候補管理データ」に、登録対象の買い手企業(CSVファイルに情報が記録された買い手企業)のそれぞれの買い手企業候補レコードを登録する(ステップSF4)。これにより買い手企業の候補の登録が完了する。その際、サーバ情報処理部10は、仲介可否フラグ46に関し、他社登録買い手企業については「無効」とし、他社登録買い手企業ではない買い手企業については「有効」とする。本例では、第4買い手企業B4および第7買い手企業B7が他社登録買い手企業である。従ってステップSF5の処理に応じて、第2仲介者T2に係る第1売り手企業S1に対応する買い手企業候補データの内容は、図17で示す内容となる。買い手企業候補管理データにおいて、他社登録買い手企業か否かによって仲介可否フラグ46の値が変わることにより、他社登録買い手企業と、そうでない買い手企業とが区別して管理された状態となる。
【0069】
図18は、第2仲介者T2による、第1売り手企業S1についての買い手企業の候補の登録が完了した後の、第1売り手企業S1についての買い手企業候補関連画面37を示す図である。図18で示すように、買い手企業候補関連画面37には、登録された買い手企業の候補のそれぞれについて買い手企業候補ブロック41が表示される。また買い手企業候補ブロック41のそれぞれの仲介可否フラグ46に関し、他社登録買い手企業は無効と表示され、それ以外の買い手企業は有効と表示される。これはサーバ情報処理部10により、他社登録買い手企業と、そうでない買い手企業とが区別して管理されることにより可能となる。仲介可否フラグ46は、「既に登録されている買い手企業であるか、または未だ登録されていない買い手企業であるかを示す情報」に相当する。
【0070】
以上の構成のため、以下の効果を奏する。すなわち、ある一の仲介者が、ある一の売り手企業とある一の買い手企業との間の仲介を行っている状況の場合、別の仲介者が、当該一の買い手企業と当該一の売り手企業との仲介を新たに開始しようとすることは適切でない場合がある。当該一の買い手企業にとっては、既に仲介が開始された一の売り手企業に関して、既存の仲介者とは異なる仲介者から重複してアプローチされることになるからである。これを踏まえ、本実施形態によれば、各仲介者は、買い手企業候補関連画面37の仲介可否フラグ46を参照することにより、買い手企業の候補が他社登録買い手企業であるか否かを的確に把握することができ、適切な対応をとることができる。例えば仲介者は、買い手企業の候補が他社登録買い手企業である場合には、当該買い手企業の候補にアプローチしない等の対応をとることができる。
【0071】
以上の通り、仲介者は、サーバ情報処理部10の機能により提供される各種画面を利用して、登録申請の通知を端末情報処理部13からサーバ情報処理部10に送信させる。仲介者によるこの処理は、「登録申請」に相当する。そしてサーバ情報処理部10は、共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、当該共有対象の売り手企業との間を仲介する候補として1つ以上の特定の買い手企業を登録する旨の登録申請を当該共有先の仲介者から受け付ける。更にサーバ情報処理部10は、登録申請に応じて、1つ以上の特定の買い手企業のうち、当該共有先の仲介者以外の仲介者が、当該共有対象の売り手企業との間を仲介する候補として既に登録している買い手企業を特定する。更にサーバ情報処理部10は、1つ以上の特定の買い手企業のうち、既に登録されている買い手企業と、未だ登録されていない企業とを区別して管理する。
【0072】
また端末情報処理部13は、1つ以上の特定の買い手企業を示す情報と対応付けて、既に登録されている買い手企業であるか、または未だ登録されていない買い手企業であるかを示す情報(仲介可否フラグ46)が表示された画面を共有先の仲介者(第2の仲介者)に提供する機能を備えている。
【0073】
<第1仲介者T1と第2仲介者T2とがコミュニケーションをとるシーン>
次に第1仲介者T1と第2仲介者T2とがコミュニケーションをとるシーンについて説明する。図19は、第1売り手企業S1を共有申請した後の、第1仲介者T1に係る仲介案件関連画面22を示す図である。図6図19との比較で明らかな通り、第1売り手企業S1について共有申請されると、第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1の共有ボタン35がチャットボタン36に変化する。つまり共有申請された売り手企業(仲介案件)に関しては、仲介案件ブロック26に共有ボタン35ではなくチャットボタン36が表示される。第1仲介者T1は、第1売り手企業S1に対応するチャットボタン36を選択することによって、第1売り手企業S1について管理下においた仲介者とチャット形式でメッセージをやり取り可能である。
【0074】
詳述すると第1仲介者T1によりチャットボタン36が選択されるとサーバ情報処理部10は、図20の(A)で示す共有先一覧画面67を端末表示部15-1に表示する。共有先一覧画面67には、第1売り手企業S1を管理下においた仲介者のそれぞれについて、仲介者の会社名が選択可能な状態で表示される。第1仲介者T1が、共有先一覧画面67で第2仲介者T2を選択したとすると、サーバ情報処理部10は、図20の(B)で示すチャットルーム画面68を端末表示部15-2に表示する。第1仲介者T1は、チャットルーム画面68を利用して第1仲介者T1とチャット形式でコニュニケーションを取ることができる。このようにサーバ情報処理部10は、チャットルーム画面68の提供を通して、チャット形式でメッセージをやり取り可能なプラットフォームを提供する。サーバ情報処理部10は、任意の仲介者間で行われたメッセージのやり取りを、サーバ記憶部12のチャット管理データベース20で管理する。
【0075】
以上の通り端末情報処理部13は、以下の機能を備える。すなわち端末情報処理部13は、共有元の仲介者(第1の仲介者)が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための共有ボタン35(第1ユーザインタフェイス)が表示された画面を共有元の仲介者(第1の仲介者)に提供する。一方で端末情報処理部13は、共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)が共有された後は、上記画面において、共有ボタン35に代えて、チャット形式でメッセージをやり取り可能なプラットフォームを利用することを指示するためのチャットボタン36(第2ユーザインタフェイス)を、共有対象の売り手企業を示す情報と対応付けて表示する。
【0076】
また、図12の(B)は、第1売り手企業S1を管理下移行申請した後の、第2仲介者T2に係る仲介案件関連画面22を示す図である。図12の(B)で示すように、第1売り手企業S1について管理下移行申請すると、第1売り手企業S1に対応する仲介案件ブロック26-1が当該画面に表示されることになる。そして当該レコードには共有ボタン35ではなく、チャットボタン36が表示される。つまり共有された後に、管理下においた売り手企業(仲介案件)に関しては、共有ボタン35ではなくチャットボタン36が表示される。第2仲介者T2は、第1売り手企業S1に対応するチャットボタン36を選択することによって、共有元の仲介者である第1仲介者T1とチャット形式でメッセージをやり取り可能である。サーバ情報処理部10は、第2仲介者T2により第1売り手企業S1に対応するチャットボタン36が選択されると、チャットルーム画面68を端末表示部15-2に表示する。
【0077】
以上の通り端末情報処理部13は、以下の機能を備える。すなわち端末情報処理部13は、共有先の仲介者(第2の仲介者)が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための共有ボタン35(第1ユーザインタフェイス)が表示された画面を共有先の仲介者(第2の仲介者)に提供する。一方で端末情報処理部13は、共有先の仲介者(第2の仲介者)が共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を自己の売り手企業として管理できる状態とした後は、上記画面において、共有ボタン35に代えて、チャット形式でメッセージをやり取り可能なプラットフォームを利用することを指示するためのチャットボタン36(第2ユーザインタフェイス)を、共有対象の売り手企業(第1の売り手企業)を示す情報と対応付けて表示する。
【0078】
また以上の通りサーバ情報処理部10は、共有先の仲介者が売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、当該共有先の仲介者と共有元の仲介者とがコミュニケーションをとるプラットフォームを提供する機能を備える。この構成によれば、共有元の仲介者と共有先の仲介者とで円滑にコミュニケーションをとること、および、情報共有することが可能となる。
【0079】
以上説明したように情報処理サーバ2は、第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、共有申請に応じて第2の仲介者が第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を有するサーバ情報処理部10を備える。この構成によれば、仲介者は、自身が管理する売り手企業について共有申請を行うことによって、当該売り手企業を他の仲介者の管理下におき、当該他の仲介者に買い手企業との間で仲介を行わせることが可能となる。このため仲介者は、当該売り手企業について共有申請を行うことによって、自身のみの活動によって仲介を行う場合よりも、より高い確率で何れかの買い手企業と最終合意がなされるようにすることができる。すなわち本発明によれば、仲介者が管理する売り手企業が、何れかの買い手企業と最終合意に至る確率を向上することができる。更に本実施形態の構成によれば、共有先の仲介者は、売り手企業を自己の管理下におく機会がより多く与えられることになり、自己が管理する買い手企業が最終合意に至る確率をより向上できる。また本実施形態において、本件サービスを、共有対象の売り手企業が、共有先の仲介者の仲介によって最終合意に至ったときに、共有先の仲介者および共有元の仲介者の双方に報酬が付与される仕組みとすることができる。この仕組みの場合、共有元の仲介者および共有先の仲介者の双方にとって、メリットがある。
【0080】
以上、本発明の一実施形態(変形例を含む。以下同様)について説明したが、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0081】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0082】
例えば上記実施形態では、サーバ情報処理部10は、共有元の仲介者が選択した仲介者に対して、共有対象の売り手企業を共有する構成であった。この点に関し、サーバ情報処理部10が、共有元の仲介者からの共有申請に応じて、全ての買い手企業、または何らかの条件を満たす買い手企業のそれぞれについて、自動で共有対象の売り手企業を管理可能状態とする構成でもよい。
【0083】
また例えば上記実施形態では、サーバ情報処理部10は、共有先の仲介者が管理下移行申請を行って初めて、共有先の仲介者について売り手企業を管理可能状態とした。この点に関し、サーバ情報処理部10が、共有対象の売り手企業を共有した仲介者について、自動で共有対象の売り手企業を管理可能な状態とする構成でもよい。
【0084】
また例えば上記実施形態では、買い手企業の候補の登録に関し、サーバ情報処理部10は、他社登録買い手企業を登録した上で、他社登録買い手企業かどうかを仲介可否フラグ46によって管理した。この点に関し、サーバ情報処理部10が、これに代えて以下の処理を実行する構成でもよい。すなわちサーバ情報処理部10が、既に登録されている買い手企業(他社登録買い手企業)は登録せず、未だ登録されていない企業を登録する構成でもよい。
【0085】
また上記実施形態では、サーバ情報処理部10は、共有元の仲介者と共有先の仲介者とがコミュニケーションをとるプラットフォームとして、これらがチャット形式でメッセージをやり取り可能なプラットフォームを提供した。この点に関し、サーバ情報処理部10が提供するプラットフォームは、チャット形式でメッセージをやり取り可能なプラットフォームに限られない。例えば、音声通話でコミュニケーションをとることが可能なプラットフォームでもよく、電子的な掲示板によりコミュニケーションをとることが可能なプラットフォームでもよい。
【0086】
また上記実施形態において、ブラウザの機能により実行されるとした処理の一部または全部を、本件サービスに関する専用のアプリケーションが実行する構成としてもよい。また上記実施形態では、画面の具体例を示したが、画面の内容は例示した内容に限られない。また上記実施形態では、情報処理サーバ2が記憶部(サーバ記憶部12)を備える構成であった。この点に関し、情報処理サーバ2と通信可能な他の装置に記憶部が設けられ、情報処理サーバ2が適宜、他の装置にアクセスする構成でもよい。
【0087】
また上記実施形態で示した機能ブロックは、任意のハードウェア、または、任意のハードウェアと任意のソフトウェアとの連携により実現可能である。つまり、これら機能ブロックは、特定のハードウェアに限定されるものではない。また上記実施形態のフローチャートの処理単位は、処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。各装置の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、同様の処理を行うことができるのであれば、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0088】
また例えば、情報処理サーバ2または仲介者端末3のコンピュータが実行するプログラムの提供を実施形態に含めることができる。また、当該プログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体の提供を実施形態に含めることができる。上記記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard DiSH Drive)、CD-ROM(Compact DiSH Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile DiSH)、Blu-ray(登録商標)Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、カード型記録媒体等の可搬型の、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。
【0089】
また例えば上述したように情報処理サーバ2は、単一の装置である必要はない。情報処理サーバ2が複数のサーバ装置によって構成されている場合、複数のサーバ装置のサーバ情報処理部が協働して「情報処理部」として機能する。
【0090】
また例えば上記実施形態において仲介者管理データベース19で管理されていた情報を、複数のデータベースによって管理する構成としてもよい。例えば、仲介案件関連データ、買い手企業候補データおよび共有関連データについて、それぞれ独立したデータベースで管理する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 情報処理システム
2 情報処理サーバ(情報処理装置)
10 サーバ情報処理部(情報処理部)
13 端末情報処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2024-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、
前記共有申請に応じて、前記第1の売り手企業に関する情報を、前記第1の売り手企業を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を行うことが可能な状態で第2の仲介者に提供し、
前記第2の仲介者から前記管理下移行申請を受け付け、
前記管理下移行申請に応じて、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を有する情報処理部を備え
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態は、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業について買い手企業の候補を管理できると共に、前記第1の売り手企業と前記買い手企業の候補との仲介に関する進捗ステータスを管理できる状態である
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理部は、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、
前記第1の売り手企業との間を仲介する候補として1つ以上の特定の買い手企業を登録する旨の登録申請を前記第2の仲介者から受け付け、
前記登録申請に応じて、前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、前記第2の仲介者以外の仲介者が、前記第1の売り手企業との間を仲介する候補として既に登録している買い手企業を特定し、
前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、既に登録されている買い手企業と、未だ登録されていない企業とを区別して管理する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、
前記1つ以上の特定の買い手企業のうち、既に登録されている買い手企業と、未だ登録されていない企業とを区別して管理することに代えて、既に登録されている買い手企業は登録せず、未だ登録されていない企業を登録する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理部は、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後に、前記第1の仲介者と前記第2の仲介者とがコミュニケーションをとるプラットフォームを提供する機能を備える
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、
前記第1の仲介者と前記第2の仲介者とがチャット形式でメッセージをやり取り可能な前記プラットフォームを提供する
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な端末とを含む情報処理システムであって、
前記端末は、
前記第1の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を前記第1の仲介者が参照可能な表示部に表示する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項7】
請求項に記載の情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な端末とを含む情報処理システムであって、
前記端末は、
前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて、前記第1の売り手企業を管理下におくことを指示するためのユーザインタフェイスが表示された画面を前記第2の仲介者が参照可能な表示部に表示する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項8】
請求項に記載の情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な端末とを含む情報処理システムであって、
前記端末は、
前記1つ以上の特定の買い手企業を示す情報と対応付けて、既に登録されている買い手企業であるか、または未だ登録されていない買い手企業であるかを示す情報が表示された画面を前記第2の仲介者が参照可能な表示部に表示する機能を有する端末情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項9】
請求項に記載の情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な端末とを含む情報処理システムであって、
前記端末は、
前記第1の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための第1ユーザインタフェイスが表示された画面を前記第1の仲介者が参照可能な表示部に表示する一方、
前記第1の売り手企業が共有された後は、前記画面において、前記第1ユーザインタフェイスに代えて、前記プラットフォームを利用することを指示するための第2ユーザインタフェイスを、前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて表示する機能を有する端末情報処理を備える
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項10】
請求項に記載の情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な端末とを含む情報処理システムであって、
前記端末は、
前記第2の仲介者が管理する売り手企業を示す情報と対応付けて、売り手企業の共有を指示するための第1ユーザインタフェイスが表示された画面を前記第2の仲介者が参照可能な表示部に表示する一方、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とした後は、前記画面において、前記第1ユーザインタフェイスに代えて、前記プラットフォームを利用することを指示するための第2ユーザインタフェイスを、前記第1の売り手企業を示す情報と対応付けて表示する機能を有する端末情報処理を備える
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項11】
第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、
前記共有申請に応じて、前記第1の売り手企業に関する情報を、前記第1の売り手企業を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を行うことが可能な状態で第2の仲介者に提供し、
前記第2の仲介者から前記管理下移行申請を受け付け、
前記管理下移行申請に応じて、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする機能を備
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態は、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業について買い手企業の候補を管理できると共に、前記第1の売り手企業と前記買い手企業の候補との仲介に関する進捗ステータスを管理できる状態である
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
情報処理装置の情報処理部が、第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付けるステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、前記共有申請に応じて、前記第1の売り手企業に関する情報を、前記第1の売り手企業を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を行うことが可能な状態で第2の仲介者に提供するステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、前記第2の仲介者から前記管理下移行申請を受け付けるステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、前記管理下移行申請に応じて、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とするステップとを含み、
前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態は、前記第2の仲介者が前記第1の売り手企業について買い手企業の候補を管理できると共に、前記第1の売り手企業と前記買い手企業の候補との仲介に関する進捗ステータスを管理できる状態である
ことを特徴とする情報処理方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、M&Aに関する処理を実行可能な情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記した課題を解決するために、本発明は、第1の仲介者が管理する第1の売り手企業を共有する旨の共有申請を受け付け、共有申請に応じて、第1の売り手企業に関する情報を、第1の売り手企業を自己の管理下におく旨の管理下移行申請を行うことが可能な状態で前記第2の仲介者に提供し、第2の仲介者から管理下移行申請を受け付け、管理下移行申請に応じて、第2の仲介者が第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態とする。なお「第2の仲介者が第1の売り手企業を自己の売り手企業として管理できる状態」は、第2の仲介者が第1の売り手企業について買い手企業の候補を管理できると共に、第1の売り手企業と買い手企業の候補との仲介に関する進捗ステータスを管理できる状態である