(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025037372
(43)【公開日】2025-03-18
(54)【発明の名称】発電システム
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20250311BHJP
H01M 8/00 20160101ALI20250311BHJP
H01M 8/04014 20160101ALI20250311BHJP
F25B 21/02 20060101ALI20250311BHJP
F24H 1/00 20220101ALI20250311BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/00 Z
H01M8/04014
F25B21/02 N
F25B21/02 K
F24H1/00 A
F24H1/00 631A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023144267
(22)【出願日】2023-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森本 哲彦
【テーマコード(参考)】
3L122
5H127
【Fターム(参考)】
3L122AA02
3L122AA03
3L122AA12
3L122AA28
3L122AA53
3L122AA73
3L122AB22
3L122AB33
5H127AA07
5H127AB02
5H127AB21
5H127AB23
5H127AC15
5H127BA05
5H127BA13
5H127BA18
5H127BA34
5H127BA37
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB19
5H127BB37
5H127GG04
5H127GG09
(57)【要約】
【課題】ペルチェチラーのエネルギーを有効に利用することができる発電システムを提供する。
【解決手段】発電システムは、燃料電池と、燃料電池が発電する直流電流を変換するインバータと、ペルチェ素子によって一次側流体と二次側流体との間の熱移動を行うことで、二次側流体を冷却する冷却運転または二次側流体を加熱する加熱運転を行うペルチェチラーと、ペルチェチラーに接続され、ペルチェチラーから熱移動が行われた後に排出される一次側流体である空気を内部に通す排気配管と、を備え、排気配管は、インバータに一次側流体が当たるように一次側流体を排出する第1流路と、インバータに一次側流体が当たらないように一次側流体を排出する第2流路と、を有し、ペルチェチラーが冷却運転を行っているときに一次側流体が第2流路を通り、ペルチェチラーが加熱運転を行っているときに一次側流体が第1流路を通る。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池と、
前記燃料電池が発電する直流電流を交流電流に変換するインバータと、
前記燃料電池が発電する電気によって動作し、ペルチェ素子によって一次側流体と二次側流体との間の熱移動を行うことで、前記二次側流体を冷却する冷却運転または前記二次側流体を加熱する加熱運転を行うペルチェチラーと、
前記ペルチェチラーに接続され、前記ペルチェチラーから熱移動が行われた後に排出される前記一次側流体である空気を内部に通す排気配管と、
を備え、
前記排気配管は、
前記インバータに前記一次側流体が当たるように前記一次側流体を排出する第1流路と、
前記インバータに前記一次側流体が当たらないように前記一次側流体を排出する第2流路と、
を有し、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに前記一次側流体が前記第2流路を通り、前記ペルチェチラーが前記加熱運転を行っているときに前記一次側流体が前記第1流路を通る発電システム。
【請求項2】
前記燃料電池で発電に利用された燃料ガスを燃焼させるバーナーと、
前記バーナーからの排熱と給湯水との熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器で加熱された給湯水を溜める貯湯槽と、
を更に備え、
前記ペルチェチラーは、前記加熱運転において、前記貯湯槽から供給された給湯水を前記二次側流体として加熱する請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記燃料電池と前記ペルチェチラーとの間に電気的に接続され、前記燃料電池によって発電された直流電流を前記ペルチェチラーに供給するコンバータ、
を更に備え、
前記ペルチェチラーのペルチェ素子は、前記コンバータから供給された直流電流によって熱移動を行い、
前記排気配管は、
前記第2流路から分岐し、前記コンバータに当たるように前記一次側流体の一部を排出する第3流路、
を更に有し、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに前記一次側流体が前記第3流路を通らず、前記ペルチェチラーが前記加熱運転を行っているときに前記一次側流体が前記第3流路を通る請求項1または請求項2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記第2流路は、発電に利用される空気を前記燃料電池に供給する配管に接続され、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに、前記一次側流体が前記第2流路を通って前記燃料電池に反応のための空気として供給される請求項1または請求項2に記載の発電システム。
【請求項5】
前記ペルチェチラーのペルチェ素子に流れる電流の向きを、前記冷却運転が行われる冷却方向と前記加熱運転が行われる加熱方向との間で変化させる切替回路と、
前記第1流路の途中に設けられ、前記第1流路を開閉する冷風ダンパと、
前記第2流路の途中に設けられ、前記第2流路を開閉する温風ダンパと、
前記切替回路と連動して、前記冷風ダンパおよび前記温風ダンパの開閉動作を切り替えるダンパ回路と、
を更に備え、
前記ダンパ回路は、
前記切替回路に流れる電流が前記冷却方向の状態であるときに、前記冷風ダンパを閉じて、前記温風ダンパを開け、
前記切替回路に流れる電流が前記加熱方向の状態であるときに、前記冷風ダンパを開けて、前記温風ダンパを閉じる請求項4に記載の発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、燃料電池を利用した発電システムを開示する。発電システムには、吸着剤に冷媒を吸着および脱離させることで冷凍能力を発揮する吸着式冷凍機が含まれる。当該発電システムにおいて、吸着式冷凍機で冷媒が吸着される際に発生する凝縮熱によって、燃料電池で利用する空気が余熱される。そのため、発電システムのエネルギー効率が向上し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池を中心とした発電等を行うシステムでは、吸着式冷凍機に代えてペルチェチラーが採用されることがある。ペルチェチラーは、ペルチェ素子を利用したチラーであり、対象媒体の冷却だけでなく加熱を行うことができる。対象媒体の加熱が行われる際には、大気温度よりも低温の冷風が発生する。一方で、特許文献1に記載の発電システムでは、冷風を利用することがない。このように、当該冷風を有効に活用する技術が検討されてこなかった。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、燃料電池による発電を行うシステムにおいてペルチェチラーのエネルギーを有効に利用することができる発電システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る発電システムは、燃料電池と、燃料電池が発電する直流電流を交流電流に変換するインバータと、燃料電池が発電する電気によって動作し、ペルチェ素子によって一次側流体と二次側流体との間の熱移動を行うことで、二次側流体を冷却する冷却運転または二次側流体を加熱する加熱運転を行うペルチェチラーと、ペルチェチラーに接続され、ペルチェチラーから熱移動が行われた後に排出される一次側流体である空気を内部に通す排気配管と、を備え、排気配管は、インバータに一次側流体が当たるように一次側流体を排出する第1流路と、インバータに一次側流体が当たらないように一次側流体を排出する第2流路と、を有し、ペルチェチラーが冷却運転を行っているときに一次側流体が第2流路を通り、ペルチェチラーが加熱運転を行っているときに一次側流体が第1流路を通る。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ペルチェチラーが加熱運転を行っているときに、一次側流体は、第1流路を通ってインバータに当たる。この一次側流体は、大気温度よりも低温の冷風である。当該冷風によって、インバータが冷却される。このため、燃料電池による発電を行うシステムにおいてペルチェチラーのエネルギーを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1における発電システムの概要図である。
【
図2】実施の形態1における発電システムのペルチェチラーの概要図である。
【
図3】実施の形態1における発電システムのダンパ回路の概要を示す図である。
【
図4】実施の形態1における発電システムのペルチェチラーが加熱運転を行っているときの概要図である。
【
図5】実施の形態1における発電システムのペルチェチラーが冷却運転を行っているときの概要図である。
【
図6】実施の形態1における発電システム1の変形例の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0010】
実施の形態1.
図1は実施の形態1における発電システムの概要図である。
図2は実施の形態1における発電システムのペルチェチラーの概要図である。
【0011】
図1に示される発電システム1は、都市ガスまたはLPガス等の燃料ガスから電気およびお湯を段階的に作り出すコジェネレーションシステムである。例えば、発電システム1は、住居、ビル、等の人が居住または活動する建物に設けられる。発電システム1は、パワコンユニット2と給湯ユニット16とペルチェチラー30とを備える。なお、
図1において、実線の矢印は、気体または液体である流体の配管および経路を示す。破線の矢印は、電気の経路を示す。
【0012】
パワコンユニット2は、燃料ガスから電気およびお湯を作り出す。パワコンユニット2は、燃料電池ユニット3とインバータ10と熱交換器11と改質水タンク12と改質水ポンプ13と燃料昇圧ポンプ14とカソード側空気ファン15とを備える。
【0013】
燃料電池ユニット3は、空気中の酸素分子と燃料ガスとの間の酸化反応から、電気を取り出す燃料電池である。本実施の形態では、固体酸化物を電解質として利用したSOFC方式の燃料電池が例示される。燃料電池ユニット3は、脱硫器4と改質器5と反応器6とバーナー7とを備える。
【0014】
脱硫器4には、供給口から燃料供給管20を介して燃料ガスが供給される。燃料供給管20の途中には、燃料昇圧ポンプ14が設けられる。脱硫器4には、燃料昇圧ポンプ14で昇圧された燃料ガスが吹き込まれる。脱硫器4は、燃料ガスを脱硫する、即ち燃料ガス中の硫黄成分を除去する。
【0015】
改質器5には、吹込管21を介して脱硫器4で脱硫された燃料ガスが吹き込まれる。改質器5は、改質水タンク12から改質水管22を介して改質用水の供給を受ける。改質水管22の途中には、改質水ポンプ13が設けられる。改質器5には、改質水ポンプ13で昇圧された改質用水が吹き込まれる。改質器5は、燃料ガスと改質用水とを反応させて、改質された燃料ガスを生成する。改質された燃料ガスは、燃料電池の酸化反応に利用される成分が改質前よりも多い燃料ガスである。例えば、改質された燃料ガスには、水素分子のガスが改質前よりも多い。
【0016】
反応器6は、燃料極部6aと空気極部6bとを有する。燃料極部6aには、改質された燃料ガスが吹き込まれる。空気極部6bには、吸気配管を通って、カソード側空気ファン15で昇圧された空気が吹き込まれる。例えば、燃料極部6aと空気極部6bとの間の電解質を酸素イオンが移動することで、総括的に以下の式(1)のような酸化反応が起こる。反応器6では、酸化反応によって燃料極部6aと空気極部6bとの間に生じる電位差に基づいて流れる電気が取り出される。以降では、当該参加反応によって電気が取り出されることは、発電とも呼称される。
2H2+O2=2H2O (1)
【0017】
バーナー7には、燃料極部6aで反応した後の燃料ガスと、空気極部6bで反応した後の空気と、が吹き込まれる。バーナー7は、燃料ガスと空気とを燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する。
【0018】
インバータ10は、反応器6で発電された電気である直流電流を交流電流に変換する。例えば、インバータ10で変換された交流電流は、商用電源として住居等で利用される。
【0019】
熱交換器11には、バーナー7から燃焼ガスが吹き込まれる。熱交換器11は、燃焼ガスと水との熱交換を行って、加熱された水である給湯水を生成する。水は、水道管等の水源または給湯ユニット16から供給される。熱交換器11から、熱交換が行われた後の燃焼ガスが排気される。
【0020】
給湯ユニット16は、貯湯槽17と廃熱回収ポンプ18と補助給湯器19とを備える。貯湯槽17には、熱交換器11等で加熱された給湯水が貯められる。例えば、貯湯槽17において、給湯水は、温度差によって、上下方向において温度の異なる複数の層に分離する。貯湯槽17は、行き配管23と戻り配管24とによって熱交換器11と接続される。貯湯槽17は、水道管等の水源、熱交換器11、および補助給湯器19から水または湯水の供給を受ける。例えば、貯湯槽17に貯められた給湯水は、住居において、給湯水または暖房用水として利用される。
【0021】
廃熱回収ポンプ18は、行き配管23の途中に設けられる。廃熱回収ポンプ18は、貯湯槽17、行き配管23、熱交換器11、および戻り配管24を順に通る水流を生み出す。補助給湯器19は、加熱バーナーである。例えば、補助給湯器19は、図示されないガスを空気によって燃焼させるバーナーである。補助給湯器19は、貯湯槽17に貯められた給湯水の熱量が低下した場合、貯湯槽17の内部の給湯水または水源からの水を加熱して、貯湯槽17に供給する。
【0022】
ペルチェチラー30は、ペルチェ素子を利用して熱交換を行うチラーである。ペルチェチラー30は、ノンフロン式のチラーであるため、フロン等の冷媒を利用したチラーと比べてオゾン層破壊の心配がない。また、ペルチェチラー30は、圧縮機を利用しないので、フロン等の冷媒を利用したチラーと比べて動作時の騒音が極めて小さい。
【0023】
ペルチェチラー30は、一次側流体と二次側流体との間で熱移動を行う。一次側流体は、空気である。一次側流体は、吸気口30aから取り入れられて、排気口30bから排出される。本例において、二次側流体は、水である。二次側流体は、給水口30cから取り入れられて、排水口30dから排出される。ペルチェチラー30は、二次側流体を冷却する冷却運転および二次側流体を加熱する加熱運転を行い得る。一例として、二次側流体である給湯水は、貯湯槽17から送り配管25を通って、給水口30cに取り入れられる。その後、正確に温度調整されて排水口30dから排出された給湯水は、送り配管26を通って住居等で給湯水として利用される。
【0024】
図1および
図2に示されるように、ペルチェチラー30は、熱移動器31と排気ファン32と水側ポンプ33とコンバータ34と温度センサ35と温度調節器36と切替回路37とを備える。
【0025】
熱移動器31は、ペルチェ素子を利用して、一次側流体と二次側流体との間で熱を移動させる。熱の移動は、ペルチェ素子に電流が流されることで行われる。この際、電流の方向によって、熱移動の方向が異なる。熱移動器31には、N型半導体31aとP型半導体31bと金属体31cとの組が複数設けられる。
図2には当該組のうちの一つの概要が示される。一例として、N型半導体31aおよびP型半導体31bは、吸気口30aと排気口30bとの間の一次側流体と熱交換が可能である。金属体31cは、給水口30cと排水口30dとの間の二次側流体と熱交換が可能である。ペルチェ素子では、N型半導体31aおよびP型半導体31bと、金属体31cと、の間で熱移動が行われる。当該熱移動によって生じた一次側流体および二次側流体との間の温度勾配によって、ペルチェ素子と一次側流体との熱交換およびペルチェ素子と二次側流体との熱交換がそれぞれ行われる。
【0026】
排気ファン32は、熱移動器31と排気口30bとの間に設けられる。排気ファン32は、吸気口30aから熱移動器31、排気口30bを通る一次側流体の流れを生成する。水側ポンプ33は、給水口30cと熱移動器31との間に設けられる。水側ポンプ33は、給水口30cから熱移動器31、排水口30dを通る二次側流体の流れを生成する。
【0027】
コンバータ34は、DC/DCコンバータである。コンバータ34は、燃料電池ユニット3の反応器6とペルチェチラー30との間に電気的に接続される。コンバータ34は、燃料電池ユニット3で発電された直流電流をペルチェチラー30に供給する。この際、コンバータ34は、燃料電池ユニット3で発電された直流電流の電圧等をペルチェチラー30での利用に適した数値に変換する。
【0028】
図2に示されるように、温度センサ35は、送り配管26の途中に設けられる。温度センサ35は、二次側流体の温度を測定する。温度調節器36は、コンバータ34と熱移動器31との間に電気的に接続される。温度調節器36は、温度センサ35から二次側流体の温度の測定結果を受信する。温度調節器36は、図示されない制御装置からの二次側流体の温度指令値Oと温度センサ35からの測定温度との差が小さくなるよう、二次側流体の温度を調節する。この際、温度調節器36は、コンバータ34から熱移動器31へ流れる電流の大きさ等を制御することで、排出される二次側流体の温度を調節する。例えば、温度調節器36は、電流のONとOFFとを切り替えることで、熱移動器31において規定の時間あたりに移動する熱の量を制御し、排出される二次側流体の温度を調節する。なお、温度調節器36によって行われる温度制御は、電流の大きさを直接調整される等によって行われてもよい。また、温度制御の手法には、PID制御等の任意の手法が採用されればよい。
【0029】
切替回路37は、コンバータ34と熱移動器31との間に電気的に接続される。具体的には、切替回路37は、コンバータ34の+極と-極とにそれぞれ接続される。切替回路37は、熱移動器31のN型半導体31aとP型半導体31bとにそれぞれ接続される。なお、
図2に示されるように、例えば、温度調節器36は、切替回路37とN型半導体31aとの間に設けられる。切替回路37は、コンバータ34の+極および-極と、熱移動器31のN型半導体31aおよびP型半導体31bと、の接続状態を2つの接点X1によって切り替えることで、熱移動器31に流れる電流の方向を切り替える。具体的には、切替回路37は、熱移動器31に流れる電流の方向を、加熱方向と冷却方向との間で変化させる。加熱方向は、熱移動器31において加熱運転が行われる電流の方向である。冷却方向は、加熱方向とは逆の方向であって、熱移動器31において冷却運転が行われる電流の方向である。
【0030】
特に
図1に示されるように、発電システム1は、排気配管100とダンパユニット60とを更に備える。
【0031】
排気配管100は、排出管101と第1冷風管102と第2冷風管103と第1温風管104と第2温風管105と外気管106とを有する。排出管101は、排気口30bに接続され、一次側流体をペルチェチラー30から排出する管である。
【0032】
第1冷風管102は、一端部において、分岐管110によって排出管101と繋がれる。第1冷風管102のうち一端部とは反対側の他端部の開口は、インバータ10に向けられる。このように、第1冷風管102は、インバータ10に当たるように一次側流体を排出する。なお、第1冷風管102は、インバータ10の内部に繋げられてもよいし、第1冷風管102の途中にインバータ10の内部を冷却するためのヒートシンク等が設けられてもよい。この場合においても、一次側流体は、インバータ10に当たることとなる。
【0033】
第2冷風管103の一端部は、分岐管110によって、第1冷風管102の途中部分に接続される。第2冷風管103の他端部は、コンバータ34に向けられる。このように、第2冷風管103は、コンバータ34に当たるように、一次側流体の一部を排出する。なお、第2冷風管103は、コンバータ34の内部に繋げられてもよいし、第2冷風管103の途中にコンバータ34の内部を冷却するためのヒートシンク等が設けられてもよい。この場合においても、一次側流体は、コンバータ34に当たることとなる。
【0034】
第1温風管104の一端部は、分岐管111によって、排出管101と第1冷風管102との分岐部分に接続される。第1温風管104の他端部は、吸気配管として、反応器6の空気極部6bに接続される。第1温風管104の途中には、カソード側空気ファン15が設けられる。
【0035】
第2温風管105の一端部は、分岐管112によって、第1温風管104の途中部分に接続される。第2温風管105の他端部は、補助給湯器19の吸気部分に接続される。
【0036】
外気管106の一端部は、分岐管113によって、第1温風管104の途中部分に接続される。具体的には、外気管106の一端部は、第1温風管104における排出管101との接続部分と第2温風管105との接続部分との間に位置する途中部分に接続される。外気管106の他端部は、外気に開放される。外気管106の他端部において、外気が外気管106の内部に自由に取り込まれ得る。
【0037】
ダンパユニット60は、冷風ダンパ61と温風ダンパ62と吸気ダンパ63とダンパ回路64とを備える。冷風ダンパ61と温風ダンパ62と吸気ダンパ63とは、いずれも管内の風路を遮断または開放することで、管を開閉可能なモーターダンパである。なお、
図1および
図2において、ダンパ回路64の図示が省略されている。
【0038】
冷風ダンパ61は、第1冷風管102において、排出管101との接続部分から第2冷風管103との接続部分までの間に設けられる。冷風ダンパ61は、第1冷風管102の設置部分を開閉可能である。
【0039】
温風ダンパ62は、第1温風管104において、排出管101との接続部分から外気管106との接続部分までの間に設けられる。温風ダンパ62は、第1温風管104の設置部分を開閉可能である。
【0040】
吸気ダンパ63は、外気管106において、第1温風管104との接続部分から外気への開放部分までの間に設けられる。吸気ダンパ63は、外気管106の設置部分を開閉可能である。
【0041】
ダンパ回路64は、冷風ダンパ61、温風ダンパ62、および吸気ダンパ63の開閉動作を制御可能である。ダンパ回路64は、切替回路37と連動して動作する。
【0042】
次に、
図3を用いて、ダンパ回路64を説明する。
図3は実施の形態1における発電システムのダンパ回路の概要を示す図である。
【0043】
ダンパ回路64において、セレクタスイッチCOSは、リレーX1のコイルCX1への通電を制御する。リレーX1は、
図2に示された切替回路37の2つの接点X1と対応する。セレクタスイッチCOSがON状態であるとき、リレーX1のコイルCX1に電流が流れる。この状態において、
図3には示されない切替回路37では、冷却方向の電流が流れる。即ち、セレクタスイッチCOSがON状態であるとき、ペルチェチラー30は、冷却運転を行う。また、セレクタスイッチCOSがOFF状態であるとき、切替回路37には加熱方向の電流が流れ、ペルチェチラー30は加熱運転を行う。
【0044】
ダンパ回路64において、冷却接点X1aと加熱接点X1bとは、リレーX1と対応する。冷却接点X1aは、a接点である。加熱接点X1bは、b接点である。セレクタスイッチCOSがON状態であるとき、ペルチェチラー30は冷却運転を行い、冷却接点X1aは閉成しており、加熱接点X1bは開放している。セレクタスイッチCOSがOFF状態であるとき、ペルチェチラー30は加熱運転を行い、冷却接点X1aは開放しており、加熱接点X1bは閉成している。
【0045】
冷風ダンパ61と温風ダンパ62と吸気ダンパ63とは、コイルに電流が流れていないときに閉となり、コイルに電流が流れているときに開となる。冷却接点X1aが閉成しているとき、温風ダンパ62のコイルC62に電流が流れ、温風ダンパ62が開く。加熱接点X1bが閉成しているとき、冷風ダンパ61のコイルC61および吸気ダンパ63のコイルC63に電流が流れ、冷風ダンパ61および吸気ダンパ63が開く。
【0046】
このように、ダンパ回路64は、切替回路37と連動している。具体的には、ダンパ回路64は、切替回路37で冷却方向の電流が流れているとき、冷風ダンパ61および吸気ダンパ63を閉じて、温風ダンパ62を開ける。ダンパ回路64は、切替回路37で加熱方向の電流が流れているとき、冷風ダンパ61および吸気ダンパ63を開けて、温風ダンパ62を閉じる。
【0047】
次に、ペルチェチラー30の運転によって変わる一次側流体の流路を説明する。
図4は実施の形態1における発電システムのペルチェチラーが加熱運転を行っているときの概要図である。
図5は実施の形態1における発電システムのペルチェチラーが冷却運転を行っているときの概要図である。なお、
図4および
図5では、温度調節器36の図示が省略される。
【0048】
図4には、排気配管100のうちペルチェチラー30が加熱運転を行っているときの流路が示される。ペルチェチラー30は、一次側流体から二次側流体に熱を移動させる。二次側流体である給湯水は、温度調節器36によって温度制御がされながら、加熱される。加熱された給湯水は、住居等で利用される。一次側流体は、ペルチェ素子によって熱を奪われる。このため、ペルチェチラー30の排気口30bからは、大気温度よりも低い温度の冷風が排気される。
【0049】
この際、冷風ダンパ61および吸気ダンパ63は、開いている。温風ダンパ62は、閉じている。その結果、排気配管100では、一次側流体の排出流路として、第1流路F1、第3流路F3、および外気流路Foが形成される。
【0050】
第1流路F1は、排出管101、分岐管111、および分岐管110を含む第1冷風管102を順に通ってインバータ10に当たるような経路である。一次側流体は、第1流路F1を通った後、インバータ10に当たって、大気へ排気される。
【0051】
第3流路F3は、分岐管110で第1流路F1から分岐した後、第2冷風管103を通ってコンバータ34に当たるような流路である。一次側流体は、第3流路F3を通った後、コンバータ34に当たって、大気へ排気される。なお、第3流路F3は、第1流路F1の一部を含むとみなされる、即ち排出管101、分岐管111、第1冷風管102の一部、分岐管110、および第2冷風管103を順に通る流路とみなされてもよい。
【0052】
外気流路Foは、吸気配管として機能する経路である。外気流路Foは、外気管106、分岐管113、分岐管112を含む第1温風管104の一部を順に通って反応器6の空気極部6bに取り込まれる流路である。また、外気流路Foは、分岐管112で分岐した後、第2温風管105を通って補助給湯器19に取り込まれる流路も含む。
【0053】
インバータ10およびコンバータ34は、第1流路F1または第3流路F3を通った当該冷風が当たることで、冷却される。この際、空気極部6bでは、外気から取り込まれた空気が発電に利用される。また、補助給湯器19では、外気から取り込まれた空気がバーナーの燃焼用空気として利用される。
【0054】
図5には、排気配管100のうちペルチェチラー30が冷却運転を行っているときの流路が示される。ペルチェチラー30は、二次側流体から一次側流体に熱を移動させる。二次側流体である給湯水は、温度調節器36によって温度制御がされながら、冷却される。冷却された給湯水は、住居等で利用される。一次側流体は、ペルチェ素子によって熱を与えられる。ペルチェチラー30の排気口30bからは、大気温度よりも高い温度の温風が排気される。
【0055】
この際、冷風ダンパ61および吸気ダンパ63は、閉じている。温風ダンパ62は、開いている。その結果、排気配管100では、一次側流体の排出流路として、第2流路F2および第4流路F4が形成される。なお、冷却運転が行われているとき、一次側流体は、第1流路F1および第3流路F3を通らない。
【0056】
第2流路F2は、インバータ10に当たらないように一次側流体を排出する流路である。第2流路F2は、排出管101、分岐管111、および分岐管113と分岐管112を含む第1温風管104を順に通って空気極部6bに取り込まれる流路である。第2流路F2は、吸気配管として機能する流路である。即ち、一次側流体は、第2流路F2を通った後、空気極部6bにおいて発電に利用される。
【0057】
第4流路F4は、分岐管112で第2流路F2から分岐した後、第2温風管105を通って補助給湯器19に取り込まれる流路である。一次側流体は、第4流路F4を通った後、補助給湯器19においてバーナーの燃焼用空気として利用される。なお、第4流路F4は、第2流路F2の一部を含むとみなされる、即ち排出管101、分岐管111、および分岐管113を含む第1温風管104の一部、分岐管112、および第2温風管105を順に通る流路とみなされてもよい。
【0058】
反応器6において、大気よりも温度の高い空気が発電に利用されるため、発電効率が向上する。補助給湯器19において、大気よりも温度の高い空気が燃焼に利用されるため、エネルギー効率が向上する。
【0059】
以上で説明した実施の形態1によれば、発電システム1は、燃料電池とインバータ10とペルチェチラー30と排気配管100とを備える。排気配管100は、第1流路F1と第2流路F2とを有する。ペルチェチラー30が冷却運転を行っているとき、温風である一次側流体は、インバータ10には当たらない第2流路F2を通る。ペルチェチラー30が加熱運転を行っているとき、冷風である一次側流体は、インバータ10に当たる第1流路F1を通る。インバータ10は、電力を変換する際に発熱する。冷風は、このインバータ10を冷却する。冷却によって、インバータ10の平均的な動作温度が低下するため、インバータ10の故障が発生しにくくなる。このように、燃料電池による発電を行うシステムにおいてペルチェチラー30のエネルギーを有効に利用することができる。
【0060】
更に、ペルチェチラー30は、燃料電池が発電した電流を利用して熱移動を行う。このように、ペルチェチラー30で利用する電気がペルチェチラー30の近傍で発電されるため、発電所から送電された電気を利用する場合と比べて、送電中の電気のロスが低減される。このため、省エネルギー化が達成され、CO2の排出が抑制され得る。また、発電所から住居等に電気が届かない停電の状態になったとしても、ガス等によってペルチェチラー30は、動作し得る。
【0061】
また、発電システム1は、バーナー7と熱交換器11と貯湯槽17とを更に備える。バーナー7では、燃料電池で利用された燃料ガスが燃焼されて、排熱として排出される。熱交換器11では、当該排熱と給湯水との熱交換が行われて給湯水が加熱される。加熱された給湯水は、貯湯槽17に溜められる。ペルチェチラー30は、加熱運転において、貯湯槽17から供給された給湯水を二次側流体として加熱する。貯湯槽17から直接的に供給される場合と比べて、ペルチェチラー30によってより高精度に給湯水の温度制御がなされる。このため、住居等へ供給する給湯水の温度をより高い精度で制御することができる。
【0062】
また、発電システム1は、コンバータ34を更に備える。ペルチェチラー30がコンバータ34で変換された電流を利用して加熱運転を行っているとき、排気配管100の第3流路F3によって、ペルチェチラー30から排出される一次側流体である冷風は、コンバータ34に当たる。コンバータ34は、冷風によって冷却される。このため、コンバータ34がより低い温度で動作することができ、コンバータ34の故障率を低下させることができる。
【0063】
また、ペルチェチラー30が冷却運転を行っているとき、排気配管100の第2流路F2を通った一次側流体である温風は、燃料電池の空気極部6bに反応のための空気として供給される。燃料電池では、大気よりも高い温度の空気が反応に利用される。このため、燃料電池におけるエネルギー効率を向上させることができる。
【0064】
また、発電システム1は、切替回路37と冷風ダンパ61と温風ダンパ62とダンパ回路64とを更に備える。ダンパ回路64と切替回路37とは、連動して動作する。ダンパ回路64は、切替回路37に流れる電流が冷却方向の状態であるときに、冷風ダンパ61を閉じて、温風ダンパ62を開ける。この場合、一次側流体である温風は、第1流路F1を通らず、第2流路F2を通る。また、ダンパ回路64は、切替回路37に流れる電流が加熱方向の状態であるときに、冷風ダンパ61を開けて、温風ダンパ62を閉じる。この場合、一次側流体である冷風は、第2流路F2を通らず、第1流路F1を通る。このように、ペルチェチラー30の運転状態と、排気配管100の流路とを同時に切り替えることができる。
【0065】
なお、ペルチェチラー30で冷却運転が行われているとき、吸気ダンパ63は、全閉状態でなく、適度に開放された状態であってもよい。この状態において、第2流路F2および第4流路F4には、一次側流体と大気との混合気体が通過してもよい。この場合であっても、大気よりも温度の高い空気が発電および燃焼に利用され得る。
【0066】
なお、燃料電池は、SOFC方式のものに限定されない。また、燃料電池において利用される燃焼ガスおよび燃料電池において起こる化学反応は、本実施の形態に示された例に限定されない。
【0067】
なお、ペルチェチラー30の二次側流体は、貯湯槽17ではなく、上水道等の水源から供給されてもよい。また、ペルチェチラー30の二次側流体は、水ではなく任意の流体であってもよい。
【0068】
なお、発電システム1には、貯湯槽17による給湯設備が設けられなくてもよい。
図6は実施の形態1における発電システム1の変形例の概要図である。
図6に示されるように、実施の形態1における排気配管100は、貯湯槽17等が設けられていない発電システム1にも適用されることが可能である。
【0069】
以上の説明をまとめると、本開示に係る技術の取りうる構成は、以下に付記として示す各構成などを含む。
(付記1)
燃料電池と、
前記燃料電池が発電する直流電流を交流電流に変換するインバータと、
前記燃料電池が発電する電気によって動作し、ペルチェ素子によって一次側流体と二次側流体との間の熱移動を行うことで、前記二次側流体を冷却する冷却運転または前記二次側流体を加熱する加熱運転を行うペルチェチラーと、
前記ペルチェチラーに接続され、前記ペルチェチラーから熱移動が行われた後に排出される前記一次側流体である空気を内部に通す排気配管と、
を備え、
前記排気配管は、
前記インバータに前記一次側流体が当たるように前記一次側流体を排出する第1流路と、
前記インバータに前記一次側流体が当たらないように前記一次側流体を排出する第2流路と、
を有し、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに前記一次側流体が前記第2流路を通り、前記ペルチェチラーが前記加熱運転を行っているときに前記一次側流体が前記第1流路を通る発電システム。
(付記2)
前記燃料電池で発電に利用された燃料ガスを燃焼させるバーナーと、
前記バーナーからの排熱と給湯水との熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器で加熱された給湯水を溜める貯湯槽と、
を更に備え、
前記ペルチェチラーは、前記加熱運転において、前記貯湯槽から供給された給湯水を前記二次側流体として加熱する付記1に記載の発電システム。
(付記3)
前記燃料電池と前記ペルチェチラーとの間に電気的に接続され、前記燃料電池によって発電された直流電流を前記ペルチェチラーに供給するコンバータ、
を更に備え、
前記ペルチェチラーのペルチェ素子は、前記コンバータから供給された直流電流によって熱移動を行い、
前記排気配管は、
前記第2流路から分岐し、前記コンバータに当たるように前記一次側流体の一部を排出する第3流路、
を更に有し、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに前記一次側流体が前記第3流路を通らず、前記ペルチェチラーが前記加熱運転を行っているときに前記一次側流体が前記第3流路を通る付記1または付記2に記載の発電システム。
(付記4)
前記第2流路は、発電に利用される空気を前記燃料電池に供給する配管に接続され、
前記ペルチェチラーが前記冷却運転を行っているときに、前記一次側流体が前記第2流路を通って前記燃料電池に反応のための空気として供給される付記1から付記3のいずれか一項に記載の発電システム。
(付記5)
前記ペルチェチラーのペルチェ素子に流れる電流の向きを、前記冷却運転が行われる冷却方向と前記加熱運転が行われる加熱方向との間で変化させる切替回路と、
前記第1流路の途中に設けられ、前記第1流路を開閉する冷風ダンパと、
前記第2流路の途中に設けられ、前記第2流路を開閉する温風ダンパと、
前記切替回路と連動して、前記冷風ダンパおよび前記温風ダンパの開閉動作を切り替えるダンパ回路と、
を更に備え、
前記ダンパ回路は、
前記切替回路に流れる電流が前記冷却方向の状態であるときに、前記冷風ダンパを閉じて、前記温風ダンパを開け、
前記切替回路に流れる電流が前記加熱方向の状態であるときに、前記冷風ダンパを開けて、前記温風ダンパを閉じる付記4に記載の発電システム。
【符号の説明】
【0070】
1 発電システム、 2 パワコンユニット、 3 燃料電池ユニット、 4 脱硫器、 5 改質器、 6 反応器、 6a 燃料極部、 6b 空気極部、 7 バーナー、 10 インバータ、 11 熱交換器、 12 改質水タンク、 13 改質水ポンプ、 14 燃料昇圧ポンプ、 15 カソード側空気ファン、 16 給湯ユニット、 17 貯湯槽、 18 廃熱回収ポンプ、 19 補助給湯器、 20 燃料供給管、 21 吹込管、 22 改質水管、 23 行き配管、 24 戻り配管、 25 送り配管、26 送り配管、 30 ペルチェチラー、 30a 吸気口、 30b 排気口、 30c 給水口、 30d 排水口、 31 熱移動器、 31a N型半導体、 31b P型半導体、 31c 金属体、 32 排気ファン、 33 水側ポンプ、 34 コンバータ、 35 温度センサ、 36 温度調節器、 37 切替回路、 60 ダンパユニット、 61 冷風ダンパ、 62 温風ダンパ、 63 吸気ダンパ、 64 ダンパ回路、 100 排気配管、 101 排出管、 102 第1冷風管、 103 第2冷風管、 104 第1温風管、 105 第2温風管、 106 外気管、 110,111,112,113 分岐管、 COS セレクタスイッチ、 F1 第1流路、 F2 第2流路、 F3 第3流路、 F4 第4流路、 Fo 外気流路、 X1 接点、 X1 リレー、 X1a 冷却接点、 X1b 加熱接点