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特開2025-3909医療情報提供制御装置、端末装置並びに医療情報提供制御方法及び医療情報提供制御用プログラム
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  • 特開-医療情報提供制御装置、端末装置並びに医療情報提供制御方法及び医療情報提供制御用プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003909
(43)【公開日】2025-01-10
(54)【発明の名称】医療情報提供制御装置、端末装置並びに医療情報提供制御方法及び医療情報提供制御用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20241227BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023207470
(22)【出願日】2023-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】523461483
【氏名又は名称】株式会社ONDY’S
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】恩田 泰光
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】患者の意思に基づいて当該患者の医療情報の共有を適切に制御することが可能な医療情報提供制御装置等を提供する。
【解決手段】患者Pから提供された医療データを取得し、当該医療データが共有されるべき患者P以外の者を示す共有制御リストを取得し、取得された共有制御リストに基づいて、当該共有されるべき者を指定した医療データが当該共有されるべき者以外の者に共有されることを制限し、当該医療データが共有されるべき者に共有されることを許可する医療データ共有サーバSを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供元から提供された当該提供元の医療情報を取得する第1取得手段と、
前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段と、
を備えることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先を指定した前記提供元に関連付けて前記提供先指定情報を記録する記録手段と、
前記記録されている提供先指定情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元により更新されることを許可する更新許可手段と、
を更に備え、
前記制限手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されていない前記者への前記提供先指定医療情報の提供を制限し、
前記許可手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されている前記提供先への前記提供先指定医療情報の提供を許可することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定医療情報は、当該提供先指定医療情報の前記提供元の血圧を示す血圧情報、当該提供元の心拍数を示す心拍数情報、当該提供元の医薬品の服用履歴を示す服用履歴情報、当該提供元の健康状態を示す健康状態文書情報又は当該健康状態を示す健康状態画像情報のいずれかであることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記制限手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が前記者に提供されることを禁止することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定情報は、当該提供先指定情報により示される前記提供先に前記提供先指定医療情報が提供されるタイミングを指定する提供タイミング指定情報を含み、
前記許可手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が、前記提供タイミング指定情報により示される前記タイミングで、当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先に前記提供元の担当医師が含まれている場合に、前記許可手段は、当該担当医師を前記指定先とする前記提供先指定医療情報の当該担当医師への提供を常に許可することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定情報により指定される前記提供先が、当該提供先指定情報により前記提供先が指定されている前記提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっていることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定情報により指定される前記提供先に、当該提供先指定情報により前記提供先を指定した前記提供元の担当薬剤師又は担当薬局が含まれていることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置と接続可能であり且つ前記提供元により使用される端末装置であって、
前記医療情報及び前記提供先指定情報の入力を受け付ける受付手段と、
各前記受け付けられた医療情報及び提供先指定情報を前記医療情報提供制御装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項10】
第1取得手段と、第2取得手段と、制限手段と、許可手段と、を備える医療情報提供制御装置において実行される医療情報提供制御方法であって、
提供元から提供された当該提供元の医療情報を前記第1取得手段により取得する第1取得工程と、
前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を前記第2取得手段により取得する第2取得工程と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを前記制限手段により制限する制限工程と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを前記許可手段により許可する許可工程と、
を含むことを特徴とする医療情報提供制御方法。
【請求項11】
医療情報提供制御装置に含まれるコンピュータを、
提供元から提供された当該提供元の医療情報を取得する第1取得手段、
前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段、及び、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段、
として機能させることを特徴とする医療情報提供制御用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療情報提供制御装置、端末装置並びに医療情報提供制御方法及び医療情報提供制御用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、医療行為の対象たる患者の医療情報の当該患者以外の者に対する提供又は共有を制御する医療情報提供制御装置及び医療情報提供制御方法、当該患者により使用される端末装置、並びに当該医療情報提供制御装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年の医療の現場においては、当該医療を受ける患者やその担当者たる医師に対して、当該患者の医療に関する様々な情報が適時適切に提供されることが非常に重要となっている。なお以下の説明では、当該患者の医療に関する様々な情報を単に「医療情報」と称する。そして、上記医療情報の適時適切な提供に関する先行技術を示す文献としては、例えば以下の特許文献1乃至特許文献3が挙げられる。
【0003】
このとき、特許文献1に記載されている先行技術では、疾患に関連する患者の医学的な特性を示す医学特性が、行動医学特性、知識医学特性及び認知医学特性にクラスタ化され、複数の行動医学特性、複数の知識医学特性及び複数の認知医学特性がそれぞれ一以上の治療法に関連付けられて記憶されている。そして、各行動医学特性は更に知識医学特性及び認知医学特性のうち少なくとも認知医学特性に関連付けられ、上記複数の行動医学特性から治療の対象として選択された行動医学特性に関連付けられた治療法及び上記選択された行動医学特性に関連付けられた知識医学特性情報及び認知医学特性情報の各々に関連付けられた治療法から実行するための治療法が選択され、選択された治療法のための治療法情報がユーザ端末に送信され、ユーザ端末はこれに基づいて治療法のための情報を提示する構成とされている。
【0004】
一方、特許文献2に記載されている先行技術では、医療従事者からの処方があって機能する機能部を有する治療用アプリケーションを配信する配信システムであって、患者の第1端末からの治療用アプリケーションの処方要求を受信する受信部と、処方要求に応じて、医療従事者から第1端末の患者に対する治療用アプリケーションの処方を許可する処方許可情報を受け付ける受付部と、処方許可情報を受け付けた場合に、上記機能部を有効化する有効化部と、を備える構成とされている。
【0005】
更に、特許文献3に記載されている先行技術では、複数の行動と、その複数の行動を類似行動毎に分類した行動群と、複数の行動についての難度と、を対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、患者についての行動の目標に関する行動目標情報を取得する第1取得部と、行動目標に応じた患者の実際の行動に関する行動情報を取得する第2取得部と、第1取得部によって取得される行動目標情報と、第2取得部によって取得する行動情報とに基づいて、患者の行動目標と実際の行動との乖離度合いを取得する第3取得部と、第3取得部によって取得する乖離度合いと、記憶部に記憶する対応情報とに基づいて、行動目標に記録される行動のうち難度に応じた行動を提示する提示部と、を備える構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2019/142293等
【特許文献2】特開2023-74128号公報
【特許文献3】特開2023-91198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記いずれの特許文献に記載の先行技術においても、患者の医療情報が提供される範囲(提供(共有)先)は、主として医師によって定められる場合が多く、当該提供範囲の決定自体に、提供対象たる医療情報によりその医療状態又は健康状態が示される患者の意思が介在していない。このことは、個人情報の保護が求められる昨今の情報社会においては望ましいこととは言えない。
【0008】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、医療情報によりその医療状態等が示される患者の意思に基づいてその医療情報の提供を適切に制御することが可能な医療情報提供制御装置及び医療情報提供制御方法、当該患者により使用される端末装置、並びに当該医療情報提供制御装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、提供元から提供された当該提供元の医療情報を取得するインターフェース等の第1取得手段と、前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する処理部等の第2取得手段と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する共有制御部等の制限手段と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する共有制御部等の許可手段と、を備える。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置と接続可能であり且つ前記提供元により使用される端末装置であって、前記医療情報及び前記提供先指定情報の入力を受け付ける操作部等の受付手段と、各前記受け付けられた医療情報及び提供先指定情報を前記医療情報提供制御装置に送信するインターフェース等の送信手段と、を備える。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、インターフェース等の第1取得手段と、処理部等の第2取得手段と、共有制御部等の制限手段と、共有制御部等の許可手段と、を備える医療情報提供制御装置において実行される医療情報提供制御方法であって、提供元から提供された当該提供元の医療情報を前記第1取得手段により取得する第1取得工程と、前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を前記第2取得手段により取得する第2取得工程と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを前記制限手段により制限する制限工程と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを前記許可手段により許可する許可工程と、を含む。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、医療情報提供制御装置に含まれるコンピュータを、提供元から提供された当該提供元の医療情報を取得する第1取得手段、前記取得された医療情報が提供されるべき前記提供元以外の提供先であって当該提供元により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段、及び、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段、として機能させる。
【0013】
請求項1又は請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の発明によれば、提供先指定情報に基づいて、提供先指定医療情報が提供されるべき提供先以外の者への提供先指定医療情報の提供が制限されると共に当該提供されるべき提供先への提供先指定医療情報の提供が許可されるので、提供元の意思に基づいてその医療情報の提供を適切に制御することができる。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先を指定した前記提供元に関連付けて前記提供先指定情報を記録する記録部等の記録手段と、前記記録されている提供先指定情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記提供元により更新されることを許可する共有制御部等の更新許可手段と、を更に備え、前記制限手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されていない前記者への前記提供先指定医療情報の提供を制限し、前記許可手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されている前記提供先への前記提供先指定医療情報の提供を許可するように構成される。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、提供元により更新される提供先指定情報により示されていない者への提供先指定医療情報の提供が制限され、当該提供先指定情報により示されている提供先への提供先指定医療情報の提供が許可される。よって、提供元の意思に基づいて提供先指定医療情報の提供を確実に制御することができる。
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定医療情報は、当該提供先指定医療情報の前記提供元の血圧を示す血圧情報、当該提供元の心拍数を示す心拍数情報、当該提供元の医薬品の服用履歴を示す服用履歴情報、当該提供元の健康状態を示す健康状態文書情報又は当該健康状態を示す健康状態画像情報のいずれかであるように構成される。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定医療情報が、血圧情報、心拍数情報、服用履歴情報、健康状態文書情報又は健康状態画像情報のいずれかであるので、必要な提供先指定医療情報の提供を確実に制御することができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記制限手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が前記者に提供されることを禁止するように構成される。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定医療情報が所望されない者に提供されることが禁止されるので、当該者に提供先指定医療情報が提供されることを確実に防止することができる。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定情報は、当該提供先指定情報により示される前記提供先に前記提供先指定医療情報が提供されるタイミングを指定する提供タイミング指定情報を含み、前記許可手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が、前記提供タイミング指定情報により示される前記タイミングで、当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可するように構成される。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供タイミング指定情報により示されるタイミングに提供先指定医療情報が提供されることが許可されるので、提供元が所望するタイミングでの提供先指定医療情報の提供を制御することができる。
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先に前記提供元の担当医師が含まれている場合に、前記許可手段は、当該担当医師を前記指定先とする前記提供先指定医療情報の当該担当医師への提供を常に許可するように構成される。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供元の担当医師が提供先に含まれている場合に、当該担当医師を指定先とする提供先指定医療情報の当該担当医師への提供が常に許可されるので、必要な医療情報が担当医師に提供されることを推進することができる。
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定情報により指定される前記提供先が、当該提供先指定情報により前記提供先が指定されている前記提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっているように構成される。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定情報により指定される提供先が、当該提供先指定情報により提供先が指定されている提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっているので、当該医療情報項目に応じて提供先を細かく指定してその提供を制御することができる。
【0026】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定情報により指定される前記提供先に、当該提供先指定情報により前記提供先を指定した前記提供元の担当薬剤師又は担当薬局が含まれているように構成される。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定情報により指定される提供先に、提供元の担当薬剤師又は担当薬局が含まれているので、薬剤師又は薬局との間で提供先指定医療情報を適切に共有化することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、提供先指定情報に基づいて、提供先指定医療情報が提供されるべき提供先以外の者への提供先指定医療情報の提供が制限されると共に、当該提供されるべき提供先への提供先指定医療情報の提供が許可される。
【0029】
従って、提供元の意思に基づいてその医療情報の提供を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施形態の医療データ共有システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態の医療データ共有システムを構成する医療データ共有サーバ等の構成等を示すブロック図であり、(a)は当該構成を示すブロック図であり、(b)は実施形態の医療データベースの内容を例示する図であり、(c)は実施形態の共有制御データベースの内容を例示する図である。
図3】実施形態の医療データ共有システムを構成する端末装置の構成を示すブロック図である。
図4】実施形態の医療データ共有制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施形態について、図1乃至図4を用いて具体的に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、ある患者の医療データを当該患者以外の者と共有する(すなわち当該者にその医療データを提供する)場合において、当該共有の態様を制御する医療データ共有システムに本発明を適用した場合の実施形態である。また、図1は実施形態の医療データ共有システムの構成を示すブロック図であり、図2は当該医療データ共有システムを構成する医療データ共有サーバ等の構成等を示すブロック図である。更に、図3は当該医療データ共有システムを構成する端末装置の構成を示すブロック図であり、図4は実施形態の医療データ共有制御処理を示すフローチャートである。このとき、当該医療データとして具体的には、例えば、その患者の血圧を示す血圧データや、当該患者の心拍数を示す心拍数データ等が挙げられる。また、上記医療データが本発明の「医療情報」の一例に相当する。
【0032】
図1に示すように、実施形態の医療データ共有システムSSは、実施形態の患者端末PTと、実施形態の家族端末FTと、実施形態の医師端末DTと、実施形態の第三者端末TTと、実施形態の医療データ共有サーバSと、インターネット等のネットワークNWと、により構成されている。このとき、患者端末PTは、上記患者Pが使用するスマートフォン等により実現される端末装置であり、上記家族端末FTは、当該患者Pの例えば妻や子供等の家族Fが使用するスマートフォン等により実現される端末装置である。また、医師端末DTは、当該患者Pの健康管理等を担当する例えばかかり付けの医師DRが使用するパーソナルコンピュータ等により実現される端末装置であり、第三者端末TTは、当該患者P、当該家族F及び当該医師DR以外の第三者TPが使用するスマートフォン等により実現される端末装置である。更にネットワークNWは、医療データ共有サーバSと、患者端末PT、家族端末FT、医師端末DT及び第三者端末TTと、を、データの授受が可能に接続するインターネット等のネットワークである。
【0033】
ここで、図1に例示する医療データ共有システムSSの場合は、患者端末PTにおいて患者Pにより入力された当該患者Pの医療データが、当該患者Pがその共有を承認する家族F及び医師DRとの間で、家族端末FT及び医師端末DTを介して共有可能とされている。この場合、患者Pとその家族F及び医師DRは、患者Pの医療データを共有する一つの共有範囲Aを構成していることとなる。これに対し、第三者TPは、当該共有範囲Aには入らない者(すなわち、患者Pが当該共有範囲A内に入ることを承認しない者)であり、例えば患者Pとその家族F及び医師DRから見た場合は他人に該当する者である。このとき、第三者TPは複数名存在するのが通常である。また、患者Pは複数存在するのが通常であり、従って上記共有範囲Aも、当該患者Pのそれぞれに対応して、当該患者Pの数だけ存在することになる。なお、図1は、患者P(患者端末PT)及び第三者TP(第三者端末TT)がそれぞれ一名(一つ)である場合を例示している。
【0034】
上記の構成において、上記医療データ共有サーバSは、図2(a)に示すように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部1と、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる記録部2と、インターフェース3と、キーボード及びマウス又はタッチパネル等からなる操作部4と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ5と、により構成されている。また処理部1は、共有制御部1Aにより構成されている。このとき、共有制御部1Aは、処理部1を構成するハードウエアロジック回路により実現されてもよいし、後述する実施形態の実施形態の医療データ共有制御処理に対応し且つ例えば記録部2に予め記録されているプログラムを処理部1が読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されてもよい。
【0035】
次に、記録部2は、実施形態の医療データベースMD及び実施形態の共有制御データベースECをそれぞれ不揮発性に記録する。これら医療データベースMD及び共有制御データベースECについては、後ほど具体的に説明する。一方、インターフェース3は、処理部1の制御の下で、上記患者端末PT、上記家族端末FT、上記医師端末DT又は上記第三者端末TTと医療データ共有サーバSとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。また、操作部4は、例えば医療データ共有サーバSを管理する管理者により当該操作部4において実行された操作に対応する操作信号を生成して処理部1に出力する。これらにより、処理部1及び共有制御部1Aは、当該操作信号やインターフェース3を介して上記患者端末PT、上記家族端末FT、上記医師端末DT又は上記第三者端末TTから取得した諸データに基づいて、後述する医療データ共有サーバSとしての実施形態の医療データ共有制御処理を実行する。このときに上記管理者に提示すべき情報は、例えば処理部1の制御の下でディスプレイ5上に表示されることで、当該提示が行われる。そして、インターフェース3が本発明の「第1取得手段」の一例に相当し、処理部1が本発明の「第2取得手段」の一例に相当し、共有制御部1Aが本発明の「制限手段」の一例、「許可手段」の一例及び「更新許可手段」の一例にそれぞれ相当する。また、記録部2が本発明の「記録手段」の一例に相当する。
【0036】
次に、上記医療データベースMD及び上記共有制御データベースECについて、それぞれ具体的に説明する。
【0037】
先ず、医療データベースMDには、図2(b)に例示されるように、各患者Pを他の患者から識別するための患者IDに関連付けられた当該患者Pの医療データが、患者Pごとに、医療データD1、医療データD2、医療データD3、医療データD4、…、として蓄積されている。なお、以下の説明において、医療データD1、医療データD2、医療データD3及び医療データD4に共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「医療データD」と称する。そして、一の患者Pに対応する医療データDには、当該一の患者Pの血圧データ、心拍数データ及び図示しない投薬データ等が、それらが医療データベースMDに蓄積された日時を示す日時データ(図2(b)において「日付」と示す)と共に且つ他の患者Pの医療データDから識別可能に蓄積されている。
【0038】
一方、共有制御データベースECには、図2(c)に例示されるように、上記患者IDに関連付けられた当該患者Pの共有制御リストのデータが、患者Pごとに、共有制御リストL1、共有制御リストL2、共有制御リストL3、共有制御リストL4、…、として蓄積されている。なお、以下の説明において、共有制御リストL1、共有制御リストL2、共有制御リストL3及び共有制御リストL4に共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「共有制御リストL」と称する。そして、一の患者Pに対応する共有制御リストLには、実施形態の医療データ共有制御処理において当該一の患者Pが承認した、当該患者Pの医療データDを共有(提供)する当該患者P以外の者を他の者から識別するための共有承認者IDが、それらが共有制御データベースECに蓄積された日時を示す日時データ(図2(c)において「承認日時」と示す)と共に蓄積されている。このとき、図1に例示する共有範囲Aの場合は、上記共有商品者IDにより識別される者は、家族F及び医師DRであることになる。
【0039】
他方、上記患者端末PT、上記家族端末FT、上記医師端末DT及び上記第三者端末TTは、ハードウェア的には同様の構成を備えており、患者端末PTをそれらの代表として図3に示すように、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部10と、HDD又はSSD等からなる記録部11と、インターフェース12と、キーボード及びマウス又はタッチパネル等からなる操作部13と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ14と、により構成されている。そして、記録部11は、上記患者端末PT、上記家族端末FT、上記医師端末DT又は上記第三者端末TTとして実施形態の医療データ共有制御処理を実行するために必要な諸データ及びプログラム等を不揮発性に記録する。一方、インターフェース12は、処理部10の制御の下で、医療データ共有サーバSとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。また、操作部13は、例えば患者Pにより患者端末PTの当該操作部13において実行された操作に対応する操作信号を生成して処理部10に出力する。これらにより、処理部10は、当該操作信号やインターフェース12を介して取得した諸データに基づいて、患者端末PT、家族端末FT、医師端末DT又は第三者端末TTとしての後述する実施形態の医療データ共有制御処理を実行する。このときに上記患者P、上記家族F、上記医師DR又は上記第三者TPに提示すべき情報は、例えば処理部10の制御の下でディスプレイ14上に表示されることで、当該提示が行われる。そして、患者端末PTのインターフェース12が本発明の「送信手段」の一例に相当し、操作部13が本発明の「受付手段」の一例に相当する。
【0040】
次に、上述した構成及び動作を備える医療データ共有システムSSにおいて実行される実施形態の医療データ共有制御処理について、図4を主として用いて説明する。なお図4は、当該医療データ共有制御処理のうち、医療データ共有サーバSとしての実施形態の医療データ共有制御処理(以下、単に「医療データ共有サーバSとしての医療データ共有制御処理」と称する)を具体的に示すフローチャートである。
【0041】
すなわち、実施形態の医療データ共有制御処理は、例えば医療データ共有サーバSの図示しない電源スイッチがオンとされたタイミングから開始される。そして、対応するフローチャートを図4に示すように、医療データ共有サーバSとしての医療データ共有制御処理が開始されると、医療データ共有サーバSの処理部1は先ず、いずれかの患者端末PTから、その患者Pの医療データD(図2(b)参照)を更新する旨の医療データ更新要求が、当該患者Pを識別するための患者ID及び当該更新の内容(例えば、その患者Pについての最新の血圧データや心拍数データ等)と共に送信されてきたか否かを判定する(ステップS1)。このとき、当該患者端末PTでは、例えば当該患者端末PTの図示しない電源スイッチがオンとされたタイミングから当該患者端末PTとしての医療データ共有制御処理が開始されており、その操作部13を用いて医療データDの上記更新の内容が入力されると、当該患者端末PTの処理部10により、当該入力された内容が患者IDと共に上記医療データ更新要求として送信される。ステップS1の判定において、いずれの患者端末PTからも医療データ更新要求等が送信されてこない場合(ステップS1:NO)、処理部1は後述するステップS3に移行する。一方ステップS1の判定において、いずれかの患者端末PTから上記医療データ更新要求及びその更新の内容等が送信されてきた場合(ステップS1:YES)、処理部1は、当該患者Pに対応して記録部2に記録されている医療データDを、当該患者ID及び当該更新の内容に基づいて更新する(ステップS2)。これにより当該医療データDは、上記更新の内容に基づいて更新される。
【0042】
次に、処理部1は、同様にいずれかの患者端末PTから、その患者Pの共有制御リストL(図2(c)参照)を更新する旨の共有制御リスト更新要求が、当該患者Pを識別するための患者ID及び当該更新の内容(例えば、その患者Pについて新たな家族Fを共有範囲Aに入れるとか、それまで共有範囲Aに入っていた者を当該共有範囲Aから除外すること等)と共に送信されてきたか否かを判定する(ステップS3)。このとき、当該患者端末PTでは、その操作部13を用いて共有制御リストLの上記更新の内容が入力されると、当該患者端末PTの処理部10により、当該入力された内容が患者IDと共に上記共有制御リスト更新要求として送信される。ステップS3の判定において、いずれの患者端末PTからも共有制御リスト更新要求等が送信されてこない場合(ステップS3:NO)、処理部1は後述するステップS5に移行する。一方ステップS3の判定において、いずれかの患者端末PTから共有制御リスト更新要求及びその更新の内容等が送信されてきた場合(ステップS3:YES)、処理部1は、当該患者Pに対応して記録部2に記録されている共有制御リストLを、当該患者ID及び当該更新の内容に基づいて更新する(ステップS4)。これにより当該共有制御リストLは、上記更新の内容に基づいて更新される。
【0043】
次に、処理部1は、患者端末PT以外の、家族端末FT、医師端末DT又は第三者端末TTのいずれか(以下、これらに共通する事項を説明する場合は、単に「家族端末FT等」と称する)から、その患者Pの医療データDの共有(提供)を要求する旨の共有要求が、当該家族F、当該医師DR又は当該第三者TPのいずれかを他の者から識別するための識別情報及び当該共有要求の内容(例えば、その患者Pの医療データDのいずれを共有したいか等)と共に送信されてきたか否かを判定する(ステップS5)。このとき、当該家族端末FT等では、例えば当該家族端末FT等の図示しない電源スイッチがオンとされたタイミングから当該家族端末FT等としての医療データ共有制御処理が開始されており、その操作部13を用いて当該医療データDの共有要求の内容が入力されると、当該家族端末FT等の処理部10により、当該入力された内容がその上記識別情報と共に上記共有要求として送信される。ステップS5の判定において、いずれの家族端末FT等からも共有要求が送信されてこない場合(ステップS5:NO)、処理部1は後述するステップS10に移行する。一方ステップS5の判定において、家族端末FT等のいずれかから共有要求及びその共有要求の内容等が送信されてきた場合(ステップS5:YES)、処理部1の共有制御部1Aは、医療データDが共有される患者Pの共有制御リストL(図2(c)参照)を記録部2に記録されている共有制御データベースECにおいて参照し(ステップS6)、ステップS5で受信した共有要求に含まれている識別情報がステップS6で参照されている共有制御リストLの中に共有承認者IDとして含まれているか否か(すなわち、当該共有要求を送信した家族端末FT等を使用する者が、患者Pによりその医療データDが共有される者として承認されているか否か)を判定する(ステップS7)。ステップS7の判定において、ステップS5で受信した共有要求に含まれている識別情報がステップS6で参照されている共有制御リストLの中に共有承認者IDとして含まれていない場合(ステップS7:NO)、共有制御部1Aは、当該共有要求を送信してきた者が当該患者Pにとって図1に例示する共有範囲Aに入らない第三者TP(第三者端末TTを使用する第三者TP)であると判定し、当該患者Pの医療データDの共有(提供)を拒否すべきとすると共に、当該共有要求を送信してきた第三者端末TTに対して、当該共有が拒否される旨の警告データを、インターフェース3及びネットワークNWを介して送信する(ステップS9)。これにより、当該警告データが送信された第三者端末TTの処理部10は、当該共有ができない旨の警告表示等を、当該第三者端末TTのディスプレイ14等を用いて行う。その後処理部1及び共有制御部1Aは、後述するステップS10に移行する。
【0044】
これに対し、ステップS7の判定において、ステップS5で受信した共有要求に含まれている識別情報がステップS6で参照されている共有制御リストLの中に共有承認者IDとして含まれている場合(ステップS7:YES)、共有制御部1Aは、当該共有要求を送信してきた者が当該患者Pにとって図1に例示する共有範囲A内の家族F又は医師DRであると判定し、当該患者Pの医療データDの共有(提供)を許可すべきとすると共に、当該共有要求を送信してきた家族端末FT又は医師端末DTに対して、当該共有要求に対応する医療データDを、インターフェース3及びネットワークNWを介して送信する(ステップS9)。これにより、当該医療データDが送信された家族端末FT又は医師端末DTの処理部10は、当該医療データDを、当該家族端末FT又は当該医師端末DTのディスプレイ5等を用いて家族F又は医師DRに提示する。
【0045】
その後処理部1は、例えば医療データ共有サーバSの使用を終了する旨の操作が操作部4において実行される等により、実施形態の医療データ共有制御処理を終了するか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10の判定において、当該医療データ共有制御処理を終了する場合(ステップS10:YES)、処理部1は、そのまま実施形態の医療データ共有制御処理を終了する。一方、ステップS10の判定において、実施形態の医療データ共有制御処理を継続する場合(ステップS10:NO)、処理部1は上記ステップS1に戻って、上述してきた一連の処理を繰り返す。
【0046】
以上説明したように、実施形態の医療データ共有システムSSの構成及び動作によれば、共有制御データLに基づいて、医療データDが共有(提供)されるべき者以外の者への当該医療データDの共有(提供)が制限される(図4ステップS9参照)と共に当該共有(提供)されるべき者への医療データDの共有(提供)が許可される(図4ステップS8参照)ので、患者Pの意思に基づいてその医療データDの共有(提供)を適切に制御することができる。
【0047】
また、患者Pにより更新される共有制御データL(図4ステップS4参照)により示されていない者への医療データDの共有(提供)が制限され(図4ステップS9参照)、当該共有制御データLにより示されている者への医療データDの共有(提供)が許可される(図4ステップS8参照)ので、患者Pの意思に基づいてその医療データDの共有(提供)を確実に制御することができる。
【0048】
更に、望まれない第三者TPに対して患者Pの医療データDが共有(提供)されることが禁止されるので(図4ステップS9参照)、当該第三者TPに当該医療データDが共有(提供)されることを確実に防止することができる。
【0049】
なお、医療データDとして、例えば血圧データ又は心拍数データの他に、投薬データや、その患者Pの健康状態を示す文書データ又は画像データのいずれかとすれば、必要な医療データDの共有(提供)を確実に制御することができる。
【0050】
なお、上述した実施形態の医療データ共有システムSでは、共有範囲A内には家族F(家族端末FT及び医師DR(医師端末DT)が含まれている場合に対説明したが、本発明の最も重要な構成(特徴点)は、共有範囲Aに入れて患者Pの医療データDの共有(提供)を承認する者を当該患者Pが自らの意思で選ぶ構成にある(図4ステップS3及びステップS4参照)。よって、共有範囲Aに入る者としては、家族Fや医師DRに限らず、他の者(例えば、患者Pと特定の関係にある第三者TP)も共有範囲Aに入り得る一方、家族Fや医師DRが共有範囲Aから患者Pにより敢えて除外される場合もあり得ることになる。
【0051】
[変形形態]
次に、本発明の変形形態について説明する。
【0052】
(I)第1変形形態
はじめに、第1の変形形態として、共有制御データLにより示される者に医療データDが共有(提供)されるべきタイミングを指定する提供タイミング指定データが、当該共有制御データLに含まれるように構成してもよい。この場合に共有制御部1Aは、当該共有制御データLに基づいて、医療データDが、上記提供タイミング指定データにより示されるタイミングで、当該共有制御データLにより示される者に共有(提供)されることを許可すればよい。この第1変形形態の場合には、提供タイミング指定データにより示されるタイミングに医療データDが共有(提供)されることが許可されるので、患者Pが所望するタイミングでの医療データDの共有(提供)を制御することができる。
【0053】
(II)第2変形形態
次に、第2の変形形態として、共有制御データLにより示される者に患者Pの担当の医師DRが含まれている場合に、共有制御部1Aが、当該医師DRへの医療データDの共有(提供)を、医療データDの内容に拘わらず常に許可するように構成してもよい。この第2変形形態の場合は、患者Pの担当の医師DRが共有制御リストLに含まれている場合に、当該医師DRへの医療データDの共有(提供)が常に許可されるので、必要な医療データDが医師DRに共有(提供)されることを推進することができる。
【0054】
(III)第3変形形態
次に、第3の変形形態として、共有制御リストLにより指定される者が、当該共有制御リストLに対応する医療データDを構成する医療情報項目に応じて異なっていてもよい。この第3変形形態の場合は、当該医療情報項目に応じて共有(提供)先を細かく指定してその共有(提供)を制御することができる。
【0055】
(IV)第4変形形態
次に、第4の変形形態として、共有制御リストLにより指定される者に、当該共有制御リストLに対応する患者Pの担当の薬剤師又は担当薬局、或いは当該担当の介護者又は介護施設が含まれていてもよい。この第4変形形態の場合は、薬剤師又は薬局或いは介護者又は介護施設との間で医療データD(より具体的には、例えばいわゆるお薬手帳の内容)を適切に共有化することができる。
【0056】
(V)第5変形形態
最後に、第5の変形形態として、図4に示すフローチャートに相当する上記プログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施形態の処理部1又は共有制御部1Aとして機能させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上説明したように、本発明は医療データの共有(提供)制御装置の分野に利用することが可能であり、特に医療の現場において患者Pの医療データDを当該患者P以外の者に共有(提供)する場合に適用すれば、特に顕著な効果が得られる。
【符号の説明】
【0058】
1、10 処理部
1A 共有制御部
2、11 記録部
3、12 インターフェース
4、13 操作部
5、14 ディスプレイ
A 共有範囲
S 医療データ共有サーバ
P 患者
F 家族
SS 医療データ共有システム
PT 患者端末
FT 家族端末
DT 医師端末
TT 第三者端末
TP 第三者
NW ネットワーク
DR 医師
TR 第三者
MD 医療データベース
EC 共有制御データベース
D1、D2、D3、D4 医療データ
L1、L2、L3、L4 共有制御リスト
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を取得する第1取得手段と、
前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段と、
を備え
前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の医療情報提供制御装置において、
前記家族個人又は前記医師個人を指定した前記患者個人に関連付けて前記提供先指定情報を記録する記録手段と、
前記記録されている提供先指定情報が、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人を指定した前記患者個人により更新されることを許可する更新許可手段と、
を更に備え、
前記制限手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されていない前記者への前記提供先指定医療情報の提供を制限し、
前記許可手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されている前記家族個人又は前記医師個人への前記提供先指定医療情報の提供を許可することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定医療情報は、当該提供先指定医療情報の前記患者個人の血圧を示す血圧情報、当該患者個人の心拍数を示す心拍数情報、当該患者個人の医薬品の服用履歴を示す服用履歴情報、当該患者個人の健康状態を示す健康状態文書情報又は当該健康状態を示す健康状態画像情報のいずれかであることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記制限手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が前記者に提供されることを禁止することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定情報は、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人に前記提供先指定医療情報が提供されるタイミングを指定する提供タイミング指定情報を含み、
前記許可手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が、前記提供タイミング指定情報により示される前記タイミングで、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人に提供されることを許可することを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、
前記提供先指定情報により指定される前記家族個人又は前記医師個人が、当該提供先指定情報により前記提供先が指定されている前記提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっていることを特徴とする医療情報提供制御装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置と接続可能であり且つ前記患者個人により使用される端末装置であって、
前記医療情報及び前記提供先指定情報の入力を受け付ける受付手段と、
各前記受け付けられた医療情報及び提供先指定情報を前記医療情報提供制御装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項8】
請求項に記載の端末装置において、
前記入力は、前記提供先指定情報に含まれていた前記家族個人又は前記医師個人を当該提供先指定情報から除外する入力を含むことを特徴とする端末装置。
【請求項9】
第1取得手段と、第2取得手段と、制限手段と、許可手段と、を備える医療情報提供制御装置において実行される医療情報提供制御方法であって、
患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を前記第1取得手段により取得する第1取得工程と、
前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を前記第2取得手段により取得する第2取得工程と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを前記制限手段により制限する制限工程と、
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを前記許可手段により許可する許可工程と、
を含み、
前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であることを特徴とする医療情報提供制御方法
【請求項10】
医療情報提供制御装置に含まれるコンピュータを、
患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を取得する第1取得手段
前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段
前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段、及び
前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段
として機能させる医療情報提供制御用プログラムであって、
前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であることを特徴とする医療情報提供制御用プログラム
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を取得するインターフェース等の第1取得手段と、前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する処理部等の第2取得手段と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する共有制御部等の制限手段と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する共有制御部等の許可手段と、を備え、前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であるように構成される
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置と接続可能であり且つ前記患者個人により使用される端末装置であって、前記医療情報及び前記提供先指定情報の入力を受け付ける操作部等の受付手段と、各前記受け付けられた医療情報及び提供先指定情報を前記医療情報提供制御装置に送信するインターフェース等の送信手段と、を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項に記載の発明は、インターフェース等の第1取得手段と、処理部等の第2取得手段と、共有制御部等の制限手段と、共有制御部等の許可手段と、を備える医療情報提供制御装置において実行される医療情報提供制御方法であって、患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を前記第1取得手段により取得する第1取得工程と、前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を前記第2取得手段により取得する第2取得工程と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを前記制限手段により制限する制限工程と、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを前記許可手段により許可する許可工程と、を含み、前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であるように構成される
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は医療情報提供制御装置に含まれるコンピュータを、患者個人から提供された当該患者個人の医療情報を取得する第1取得手段、前記取得された医療情報が提供されるべき前記患者個人以外の提供先であって当該患者個人により指定された提供先を示す提供先指定情報を取得する第2取得手段、前記取得された提供先指定情報に基づいて、当該提供先指定情報により示される前記提供先を指定した前記患者個人の前記医療情報である提供先指定医療情報が、当該提供先指定情報により示される前記提供先以外の者に提供されることを制限する制限手段、及び、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が当該提供先指定情報により示される前記提供先に提供されることを許可する許可手段、として機能させる医療情報提供制御用プログラムであって、前記提供先が、前記患者個人の家族個人又は当該患者個人を担当する医師個人であるように構成される
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項1請求項7、請求項又は請求項10のいずれか一項に記載の発明によれば、提供先指定情報に基づいて、提供先指定医療情報が提供されるべき家族個人又は医師個人以外の者への当該提供先指定医療情報の提供が制限されると共に当該提供されるべき家族個人又は医師個人への提供先指定医療情報の提供が許可されるので、患者個人の意思に基づいてその医療情報の提供家族個人又は医師個人として適切に制御することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療情報提供制御装置において、前記家族個人又は前記医師個人を指定した前記患者個人に関連付けて前記提供先指定情報を記録する記録部等の記録手段と、前記記録されている提供先指定情報が、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人を指定した前記患者個人により更新されることを許可する共有制御部等の更新許可手段と、を更に備え、前記制限手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されていない前記者への前記提供先指定医療情報の提供を制限し、前記許可手段は、前記記録されている提供先指定情報により示されている前記家族個人又は前記医師個人への前記提供先指定医療情報の提供を許可するように構成される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、患者個人により更新される提供先指定情報により示されていない者への提供先指定医療情報の提供が制限され、当該提供先指定情報により示されている家族個人又は医師個人への提供先指定医療情報の提供が許可される。よって、患者個人の意思に基づいて提供先指定医療情報の提供家族個人又は医師個人として確実に制御することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定医療情報は、当該提供先指定医療情報の前記患者個人の血圧を示す血圧情報、当該患者個人の心拍数を示す心拍数情報、当該患者個人の医薬品の服用履歴を示す服用履歴情報、当該患者個人の健康状態を示す健康状態文書情報又は当該健康状態を示す健康状態画像情報のいずれかであるように構成される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定医療情報が、血圧情報、心拍数情報、服用履歴情報、健康状態文書情報又は健康状態画像情報のいずれかであるので、必要な提供先指定医療情報の提供家族個人又は医師個人として確実に制御することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定情報は、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人に前記提供先指定医療情報が提供されるタイミングを指定する提供タイミング指定情報を含み、前記許可手段は、前記取得された提供先指定情報に基づいて、前記提供先指定医療情報が、前記提供タイミング指定情報により示される前記タイミングで、当該提供先指定情報により示される前記家族個人又は前記医師個人に提供されることを許可するように構成される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供タイミング指定情報により示されるタイミングに提供先指定医療情報が提供されることが許可されるので、患者個人が所望するタイミングでの提供先指定医療情報の提供を制御することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の医療情報提供制御装置において、前記提供先指定情報により指定される前記家族個人又は前記医師個人が、当該提供先指定情報により前記提供先が指定されている前記提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっているように構成される。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、提供先指定情報により指定される家族個人又は医師個人が、当該提供先指定情報により家族個人又は医師個人が指定されている提供先指定医療情報を構成する医療情報項目に応じて異なっているので、当該医療情報項目に応じて家族個人又は医師個人を細かく指定してその提供を制御することができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の端末装置において、前記入力は、前記提供先指定情報に含まれていた前記家族個人又は前記医師個人を当該提供先指定情報から除外する入力を含むように構成される。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、請求項に記載の発明の作用に加えて、提供先指定情報の入力が、当該提供先指定情報に含まれていた家族個人又は医師個人を当該提供先指定情報から除外する入力を含むので、たとえ家族個人又は医師個人であっても患者個人の意思に基づいて提供先指定情報の提供を制限でき、患者個人の意思をより尊重して当該提供を制限することができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
本発明によれば、提供先指定情報に基づいて、提供先指定医療情報が提供されるべき家族個人又は医師個人以外の者への当該提供先指定医療情報の提供が制限されると共に当該提供されるべき家族個人又は医師個人への提供先指定医療情報の提供が許可される。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
従って、患者個人の意思に基づいてその医療情報の提供家族個人又は医師個人として適切に制御することができる。