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特開2025-3929グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法及びシステム並びに車両用開発デバッグシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003929
(43)【公開日】2025-01-14
(54)【発明の名称】グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法及びシステム並びに車両用開発デバッグシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/36 20060101AFI20250106BHJP
【FI】
G06F11/36 164
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024003731
(22)【出願日】2024-01-15
(31)【優先権主張番号】202310753619.9
(32)【優先日】2023-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】18/234,407
(32)【優先日】2023-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522308967
【氏名又は名称】シャンハイ トサン テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Shanghai TOSUN Technology Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】リィゥ チュ
(72)【発明者】
【氏名】シェ ユェイン
(72)【発明者】
【氏名】ムォ マン
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GB08
5B042HH32
5B042HH42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両用ソフトウェア開発技術分野に属し、具体的にはグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法及びシステム並びに車両用開発デバッグシステムを提供する。
【解決手段】グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法は、実行ユニットのパラメータを構成し、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、序列化された文字列を該パラメータに関連するパラメータ対応表に表示することと、グラフィックスプログラムを実行するときに、序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を取得することと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法であって、
実行ユニットのパラメータを構成し、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、また序列化された文字列を該パラメータに関連するパラメータ対応表に表示し、
グラフィックスプログラムを実行するときに、前記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得る、
ことを特徴とするグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項2】
前記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法はさらに、
タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することを含み、
前記序列化操作では、
序列化過程において、パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加することにより序列化された文字列を得て、前記序列化された文字列の式は、第一部分及び第二部分を含み、第一部分はタイププレフィックスであり、第二部分はパラメータ構成文字列であることを特徴とする請求項1に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項3】
前記序列化操作は、
序列化過程において、まずパラメータ構成文字列が非即値であるか否かを判断し、
非即値であれば、該パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加して序列化された文字列を得、そうでなければパラメータ構成文字列をそのまま序列化された文字列とすることをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項4】
前記グラフィックスプログラムを実行するときに、前記序列化された文字列に対して逆序列化を行うことは、
逆序列化過程において、まず序列化された文字列にタイププレフィックスが存在するか否かを判断し、存在すればタイププレフィックスを抽出し、パラメータタイプを識別して、パラメータタイプに基づいてパラメータ構成文字列に対して逆序列化操作を行い、実際のパラメータ値を得ることを含むことを特徴とする請求項3に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項5】
前記タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することは、
タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応表を構築することを含むことを特徴とする請求項2に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項6】
前記パラメータタイプは少なくとも、信号パラメータ、システム変数、ローカル変数、システム定数及びパスパラメータのうちの一つ又は複数を含むことを特徴とする請求項5に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項7】
グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置であって、
コンピュータを含み、該コンピュータは、
実行ユニットのパラメータを構成すると共に、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられるパラメータマネージャと、
該パラメータに関連するパラメータ名称及び序列化された文字列を表示するために用いられるパラメータ対応表と、
前記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得るために用いられるパラメータ値解析器とを含むように構成されていることを特徴とするグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置。
【請求項8】
グラフィックスプログラム用のパラメータ構成システムであって、
請求項7に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を含み、
前記コンピュータはさらに、
少なくとも一つの実行ユニットを含むグラフィックスプログラムを含むように構成されており、
前記実行ユニットは、必要な実際のパラメータ値を取得可能であることを特徴とするグラフィックスプログラム用のパラメータ構成システム。
【請求項9】
車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法であって、
実行ユニットの車両用パラメータを構成して、該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、また序列化された文字列を該車両用パラメータに関連するパラメータ対応表に表示し、
グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を得ることを含むことを特徴とする車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法。
【請求項10】
車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置であって、
コンピュータを含み、該コンピュータは、
実行ユニットの車両用パラメータを構成して、該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられる車両用パラメータマネージャと、
該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ名称及び序列化された文字列を表示するために用いられる車両用パラメータ対応表と、
前記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、車両用グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を得るために用いられる車両用パラメータ値解析器とを含むように構成されていることを特徴とする車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置。
【請求項11】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
コンピュータ読み取り可能な命令が記憶され、前記命令が少なくとも一つのプロセッサにより実行されると、請求項1~6のいずれか一項に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
電子機器であって、
プロセッサ、読み取り可能な記憶媒体、通信バス、及び通信インターフェースを含み、
前記プロセッサ、前記読み取り可能な記憶媒体及び前記通信インターフェースは、前記通信バスを介して相互間の通信を実現し、
前記読み取り可能な記憶媒体は、請求項1~6のいずれか一項に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するためのプログラムを記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項13】
車両用開発デバッグシステムであって、
コンピュータ装置、バスアダプタ又は書き込み装置を含み、
前記コンピュータ装置は、プロセッサ、読み取り可能な記憶媒体、通信バス及び通信インターフェースを含み、
前記読み取り可能な記憶媒体は、請求項1~6のいずれか一項に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するプログラムを記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行してテキストコードを生成するように構成され、
前記プロセッサ、前記読み取り可能な記憶媒体及び前記通信インターフェースは、前記通信バスを介してバスアダプタとの間の通信を実現し、
前記プロセッサは、前記テキストコードの少なくとも一つの実行コードをコンパイルするようにさらに構成され、
前記バスアダプタは、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成され、又は、
前記書き込み装置は、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成されることを特徴とする車両用開発デバッグシステム。
【請求項14】
前記バスアダプタは、CANバスアダプタ、CANFDバスアダプタ、FastLINバスアダプタ、LINバスアダプタ、Ethernetバスアダプタ、又はFlexRayバスアダプタであり、
コンパイルされた実行コードは、UDS又はXCP又はCCPプロトコルを介してデバッグ装置と通信して書き込まれ、
前記デバッグ装置は、電動パワーステアリングシステム、アンチロック・ブレーキシステム、電子安定性制御システム、自動車エンジン管理システム、及びバッテリーマネジメントシステムを含むことを特徴とする請求項13に記載の車両用開発デバッグシステム。
【請求項15】
車両用開発デバッグ方法であって、
コンピュータ装置によって、請求項1~6のいずれか一項に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行してテキストコードを生成して、前記テキストコードの少なくとも一つの実行コードをコンパイルし、
バスアダプタを介してコンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込む、或いは、
書き込み装置によりコンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むことを特徴とする車両用開発デバッグ方法。
【請求項16】
コンピュータプログラム製品であって、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、それにコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが記憶され、該コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは命令を含み、これらの命令は少なくとも一つのプロセッサ又は少なくとも一つのコンピュータ装置に、請求項1~6のいずれか一項に記載のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム製品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2023年6月25日に出願された中国特許出願第202310753619.9号、及び、2023年8月16日に出願された米国特許出願第18/234,407号に基づき優先権を主張しており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。本発明は車両用ソフトウェア開発技術分野に属し、具体的にはグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法及びシステム並びに車両用開発デバッグシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
グラフィックスプログラムは各実行ユニットにパラメータを構成する時、パラメータタイプの違いに基づいてそれぞれ異なるパラメータに対応する入口を設定する必要がある。異なるパラメータタイプは異なるパラメータオブジェクトを作成する必要があり、それにより開発効率に影響を与える。
【0003】
異なるパラメータタイプには、異なるパラメータオブジェクトを作成する必要がある理由は以下のとおりである。
グラフィックスプログラムは一般的に、異なる形状のブロック、及びブロック間の矢印付きの接続線で構成される。ブロックは“実行ユニット”と呼ぶことができ、ブロック間の矢印付きの接続線は論理又はデータの流れを表す。
実行ユニットは一般的に特定の動作を実行するために用いられ、例えばAPI関数の呼び出し、代入、論理演算等である。これらの動作に依存する又は動作の対象は、“パラメータ”と呼ばれる。
パラメータは、数字タイプ、文字列タイプ、オブジェクトタイプなどの異なるタイプを有する。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法及びシステム並びに車両用開発デバッグシステムに関し、該グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法は、
実行ユニットのパラメータを構成して、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列(parameter configuration character string)に対して序列化操作(serialization operation)を行い、及び序列化された文字列を該パラメータに関連するパラメータ対応表(parameter correspondence table)に表示すること、及び、
グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作(deserialization operation)を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得ることを含む。
【0005】
また、本発明はさらにグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を提供する。この装置はコンピュータを含み、該コンピュータは、
実行ユニットのパラメータを構成すると共に、対応するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられるパラメータマネージャ(parameter manager)と、
パラメータ名称及び序列化された文字列を表示するために用いられるパラメータ対応表と、
上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得るために用いられるパラメータ値解析器(parameter value parser)とを含むように構成されている。
【0006】
第三の態様では、本発明はさらにグラフィックスプログラム用のパラメータ構成システムを提供する。このシステムは、上記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を含む。そして、
前記コンピュータはさらに、
少なくとも一つの実行ユニットを含むグラフィックスプログラムを含むように構成されており、
上記実行ユニットは、それぞれの必要な実際のパラメータ値を取得可能である。
【0007】
第四の態様では、本発明はさらに車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を提供する。この方法は、
実行ユニットの車両用パラメータを構成し、対応する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、及びパラメータ対応表に序列化された文字列を表示すること、
グラフィックスプログラムを実行するときに、上記文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を取得することを含む。
【0008】
第五の態様では、本発明はさらに車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を提供する。この装置はコンピュータを含み、該コンピュータは、
実行ユニットの車両用パラメータを構成すると共に、対応する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられる車両用パラメータマネージャと、
車両用パラメータ名称及び序列化された文字列を表示するために用いる車両用パラメータ対応表と、
上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、車両用グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を得るために用いられる車両用パラメータ値解析器とを含むように構成されている。
【0009】
第六の態様では、本発明はさらにコンピュータ読み取り可能な(可読)記憶媒体を提供する。この記憶媒体にはコンピュータ読み取り可能な命令(プログラム)が記憶され、この命令が少なくとも一つのプロセッサにより実行されると、上記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させる。
【0010】
第七の態様では、本発明はさらに電子機器を提供する。この電子機器はプロセッサ、読み取り可能な記憶媒体、通信バス、及び通信インターフェースを含む。ここで上記プロセッサ、上記読み取り可能な記憶媒体及び上記通信インターフェースは、上記通信バスを介して相互間の通信を実現する。
上記読み取り可能な記憶媒体は、前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するためのプログラムを記憶するように構成され、上記プロセッサは、前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行するように構成される。
【0011】
第八の態様では、本発明はさらに車両用開発デバッグシステムを提供する。このシステムはコンピュータ装置、バスアダプタ又は書き込み装置を含み、
上記コンピュータ装置は、プロセッサ、読み取り可能な記憶媒体、通信バス及び通信インターフェースを含み、
上記読み取り可能な記憶媒体は前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するプログラムを記憶するように構成される。上記プロセッサは前述のグラフィックスプログラム用パラメータ構成方法のプログラムを実行してテキストコードを生成するように構成される。
上記プロセッサ、上記読み取り可能な記憶媒体及び上記通信インターフェースは、上記通信バスを介してバスアダプタとの間の通信を実現する。
上記プロセッサは、上記テキストコードの少なくとも一つの実行コードをコンパイルするようにさらに構成される。
上記バスアダプタは、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成され、又は、
上記書き込み装置は、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成される。
【0012】
第九の態様において、本発明はさらに、コンピュータプログラム製品を提供する。この製品はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、それにコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが記憶され、該コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは命令を含み、これらの命令は少なくとも一つのプロセッサ又は少なくとも一つのコンピュータ装置に、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させる。
【0013】
本発明は、本明細書に記載されている主題のいくつかの簡単な概要を提供することを意図している。したがって、上記の特徴は単なる例であり、本明細書に記載された主題の範囲又は本質を如何なる方法でも狭めるものとして解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【0014】
本明細書に記載された主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の具体的な実施形態、添付の図面、及び特許請求の範囲によって明らかになる。
本発明の他の特徴及び利点は以下の明細書に記載され、且つ、一部は明細書から明らかになり、又は本発明を実施することによって理解される。本発明の目的及び他の利点は明細書及び図面に特に指摘された構造によって実現及び取得される。
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下は好適な実施例を挙げ、且つ添付図面と合わせ、詳細に説明する。
本発明の具体的な実施形態又は先行技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、具体的な実施形態又は先行技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明する。以下の説明に記載された図面は本発明の一部の実施形態であり、当業者にとって創造的な労力を払うことなく、これらの図面から他の図面を得ることができることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、いくつかの実施形態に係るグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のフローチャートを示す。
図2図2は、いくつかの実施形態に係るケースにおいて、doubleタイプのパラメータAValueをローカル変数v0に設定した後のインターフェース概略図を示す。
図3図3は、いくつかの実施形態に係るケースにおいて、doubleタイプのパラメータAValueをCAN信号に設定した後のインターフェース概略図を示す。
図4図4は、いくつかの実施形態に係るグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置の原理ブロック図である。
図5図5は、いくつかの実施形態に係るグラフィックスプログラム用のパラメータ構成システムの原理ブロック図である。
図6図6は、いくつかの実施形態に係る車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置の原理ブロック図である。
図7図7は、いくつかの実施形態に係る電子機器の原理ブロック図である。
図8図8は、いくつかの実施形態に係る車両用開発デバッグシステム(バスアダプタ)の接続概略図である。
図9図9は、いくつかの実施形態に係る車両用開発デバッグシステム(書き込み装置)の接続概略図を示す。
図10図10は、いくつかの実施形態に係る車両用開発デバッグ方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下は図面を参照しながら本発明の技術的解決手段を明瞭、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者は創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0017】
関連技術において、グラフィックスプログラムは一つの実行ユニットを増加する必要がある場合、この実行ユニットに必要なパラメータを構成する必要がある。異なるパラメータの入力を要求するタイプはそれぞれ異なるため、ユーザーは各タイプに対して、入力を必要とするパラメータオブジェクトを宣言して、パラメータを入力する前に、該パラメータオブジェクトに対する設定を完了し、そうでなければパラメータの不整合のエラーを引き起こし、それによりグラフィックスプログラムの正常な実行を阻止する。
【0018】
特に自動車開発過程におけるグラフィックスプログラムにおいて問題が顕著である。ユーザーは、車速が設定車速C未満か否かを判断する。従来のやり方によれば、ユーザーはまず一つの変数vを申請する必要があり、次にシステム(説明すべきものとして、該システム及び後続の内容に言及されるシステムはいずれもグラフィックスプログラムを含むコンピュータソフトウェアである)によって提供されるシミュレーションエンジン又は信号マネージャを介して、現在の車速信号を検索して、車速信号の値を該変数vに代入する。同時に一つの変数cを申請する必要があり、システムが提供するパラメータマネージャにより設定車速Cの値を検出し、それを変数cに代入する。最後に変数vと変数cをパラメータとして車速を判断する実行ユニットに与える必要がある。開発中に大量のパラメータ付きの実行ユニットに遭遇すると、開発効率が著しく低下する。
【0019】
そのため、少なくとも一つの実施例の提供するグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法は、非常に高い効率優位性を有し、具体的にはユーザーが直接文字列によってパラメータを構成することができ、パラメータ構成の過程をテキスト形式のパラメータを構成することに簡略化させる。一括自動生成、又は共有配置のシーンにおいて、文字列タイプのパラメータは先天的な速度優位性を有する。
【0020】
具体的には、少なくとも一つの実施例はグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を提供する。この方法は以下を含む。すなわち、実行ユニットのパラメータを構成して、配置されたパラメータに対して序列化操作を行い、そしてパラメータ対応表に序列化された文字列を表示することと、グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得ることである。
【0021】
説明すべきものとして、いくつかの実施例に係るグラフィックスプログラムを含むコンピュータソフトウェアシステムは設計当初に、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットのパラメータ構成タイプを文字列に設定する。その上で、少なくとも一つの実施例は、ユーザーが直接文字列によって、パラメータを構成することで、パラメータ構成の過程をテキスト形式のパラメータを構成することに簡略化させることを実現する。
【0022】
さらに、いくつかの実施例はタイププレフィックス(type prefix)を設定して、各タイププレフィックスを対応するパラメータタイプ(parameter type)と関連付けることにより、このように異なるパラメータ構成及びパラメータ実行は、ユーザーがパラメータ構成文字列を提供するだけで、システムは対応するパラメータ構成文字列に対して双方向変換を行えばよく、従来のように各パラメータに一つの変数を設定する必要がなく、まず変数値を求めてから変数を実行ユニットに伝達する。文字列の配置はグラフィックスプログラム自身のパラメータ構成モジュールによって支持することができ、ユーザーは対応する付加ボタンをクリックするだけで、パラメータマネージャにおいて必要なパラメータ構成文字列を選択すれば、パラメータ構成を完了することができ、それによりグラフィックスプログラムの開発効率を効果的に向上させる。
【0023】
本開示の実施例の様々な非限定的な実施形態が、添付の図面に関連して以下に詳細に説明される。
【0024】
図1に示すように、いくつかの実施例はグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を提供する。この方法は以下を含む。
ステップS101では、実行ユニットのパラメータを構成して、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、且つ序列化された文字列を該パラメータに関連するパラメータ対応表に表示する。
【0025】
いくつかの実施例において、上記序列化操作は以下を含む。序列化過程において、パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加することにより序列化された文字列を得る。上記序列化された文字列の式は、第一部分及び第二部分を含み、第一部分はタイププレフィックスであり、第二部分はパラメータ構成文字列である。
【0026】
具体的には、第一部分と第二部分との間は一つの区切り符号によって区別される。選択可能な実現方式として、第一部分に角括弧、引用符号、縦線セパレータ等を加えて区切り符号とすることができ、表示効果として、例えば[タイププレフィックス]パラメータ構成文字列、“タイププレフィックス”パラメータ構成文字列、及び|タイププレフィックス|パラメータ構成文字列が挙げられる。説明すべきものとして、いくつかの実施例に係るケースは“[タイププレフィックス]パラメータ構成文字列”という表示効果を例として説明する。
【0027】
具体的には、各パラメータに関連するパラメータ構成文字列はユーザーにより設定可能である。
【0028】
以下はケースを合わせて、序列化操作の方法を詳細に説明する。
図2に示すように、グラフィックスプログラムにおけるある実行ユニットのdoubleタイプのパラメータAValueを配置する方法を例とする。
一例として、ローカル変数v0の値をパラメータAValueに代入する必要がある場合、パラメータAValueに対応するパラメータ値入力ボックスにおいて対応する追加ボタン(代替形態として、追加ボタンはパラメータ値入力ボックスの右側に位置する矢印ボタンであってもよい)をクリックしてローカル変数v0を追加する必要がある。追加動作が完了するとパラメータ値入力ボックスに“[Var]v0”が表示される。[Var]はタイププレフィックスであり、該タイププレフィックス[Var]はローカル変数の値を取ることを示し、タイププレフィックスの後に続く“v0”はユーザーが設定したパラメータに文字列を配置することができる。“[Var]v0”は序列化された文字列であり、その全体は、ローカル変数v0の値を取ることを示す。
【0029】
別のケースとして、プログラムチャンネル1に接続された自動車CANネットワークNetwork1におけるノードNode1のメッセージMessage1の信号Sigal1の値をパラメータAValueに代入する必要がある場合、パラメータAValueに対応するパラメータ値入力ボックスにおいて、対応する付加ボタンをクリックしてCAN信号の値を付加する必要がある。図3に示すように、付加動作が完了するとパラメータ値入力ボックスに“[CAN]0/Network1/Node1/Message1/Signal1”が表示される。[CAN]はタイププレフィックスであり、該タイププレフィックス[CAN]はCAN信号の値を取ることを示し、タイププレフィックスの後に続く“0/Network1/Node1/Message1/Signal1”はパラメータ構成文字列であり、該配置パラメータ文字列の意味は以下のとおりである。信号が位置するチャネルインデックスは0から開始し、そのため0はチャネル1を表し、1はチャネル2を表し、以下同様である。Network1はネットワーク名、Node1はノード名、Message1はメッセージ名、Signal1は信号名である。“[CAN]0/Network1/Node1/Message1/Signal1”は序列化された文字列であり、その全体が、このCAN信号の値をとることを示す。
【0030】
いくつかの実施例において、上記序列化操作はさらに以下を含む。序列化過程において、まずパラメータ構成文字列が非即値(non-immediate number)であるか否かを判断する。非即値であれば、該パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加して序列化された文字列を得て、そうでなければパラメータ構成文字列をそのまま序列化された文字列とする。
【0031】
具体的には、非即値とは、即値を除く文字列であり、このうち即値は、例えば、数字型や文字列型である。数字型は例えば1234,45.67などであり、文字列型は例えばabcdeなどである。
【0032】
以下では、事例を交えて、非即値ではない序列化操作の方法について詳しく説明する。
一例として、グラフィックスプログラムにおけるある実行ユニットのdoubleタイプのパラメータAValueを配置する方法を例とする。
数字サイズ100をパラメータAValueに代入する必要がある場合、パラメータAValueに対応するパラメータ値入力ボックスに“100”を入力すればよく、すなわち序列化操作時に“100”の前にタイププレフィックスを付加する必要がない。
【0033】
別のケースとして、グラフィックスプログラムにおけるある実行ユニットの文字列型のパラメータAStringを配置する方法を例とする。
単語“Vehicle”をパラメータAStringに代入する必要がある場合、パラメータAStringに対応するパラメータ値入力ボックスに“Vehicle”を入力すればよく、すなわち序列化操作時に“Vehicle”の前にタイププレフィックスを付加する必要がない。
【0034】
ステップS102では、グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得る。
【0035】
いくつかの実施例において、上記グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化を行うことは、逆序列化過程において、まず序列化された文字列にタイププレフィックスが存在するか否かを判断し、存在すればタイププレフィックスを抽出し、パラメータタイプを識別して、パラメータタイプに基づいてパラメータ構成文字列に対して逆序列化操作を行い、実際のパラメータ値を得ることを含む。
【0036】
以下はケースを合わせて、逆序列化操作の方法を詳細に説明する。
例えば序列化された文字列は“[CAN]0/Network1/Node1/Message1/Signal1”であり、まず該文字列がタイププレフィックスを含むか否かを判断し、続いてタイププレフィックスのタイプを識別し、本例のタイププレフィックス[CAN]はCAN信号の値を取ることを示し、タイププレフィックスの後に序列化されたCAN信号が続く。
【0037】
すなわち本例では、パラメータ構成文字列“0/Network1/Node1/Message1/Signal1”に対して逆序列化操作を行う。具体的な過程は以下のとおりである。
まずタイププレフィックス[CAN]に基づいて該序列化後のパラメータがCAN信号タイプであると分かり、CAN信号の特定の逆序列化操作に応じて行う必要がある。該操作はまずパラメータ構成文字列をセパレータ“/”によって5つのサブ文字列に分解し、それぞれ(1)0,(2)Network1,(3)Node1,(4)Message1,(5)Signal1である。分割されたサブ文字列が5個より少ない又は多い場合、序列化情報が不正であることを意味し、今回のパラメータの呼び出しが不正であることをも意味して、呼び出しが失敗となる。
【0038】
次にCAN信号で特定の逆序列化操作に基づいて解析して5つのサブ文字列を得る。サブ文字列(1)は論理チャネルインデックスを表し、0で開始し、0はチャネル1を表す。サブ文字列(2)はネット名を示し、本例で得られたネット名はNetwork1である。サブ文字列(3)はノード名を示し、本例で得られたノード名はNode1である。サブ文字列(4)はメッセージ名を示し、本例で得られたメッセージ名はMessage1である。サブ文字列(5)は信号名を示し、本例で得られた信号名はSignal1である。得られた5つの基本情報に基づき、CANバスシミュレーションエンジンを介して最終的にチャネル1におけるネットワークNetwork1におけるノードNode1におけるメッセージMessage1における信号Signal1の値にアクセスすることができる。
【0039】
いくつかの実施例において、上記グラフィックスプログラム用のパラメータの配置方法は、タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することをさらに含む。タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することは、タイププレフィックスとパラメータタイプの対応表(correspondence table)を構築することを含む。
【0040】
いくつかの実施例において、タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係は例えば以下の表に示されるものであるが、これに限定されない。
【表1】
【0041】
いくつかの実施例において、上記パラメータタイプは少なくとも、信号パラメータ、システム変数、ローカル変数、システム定数及びパスパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
【0042】
いくつかの実現例において、各種類のパラメータタイプ及び対応する実例と、実例の解釈は例えば以下の表に示すようであるが、これに限定されない。(1つの表を4つに分割している)
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0043】
以下は完全なケースを参照し、いくつかの実施例のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成のプロセスを詳細に説明する。
ユーザーが関数を呼び出してシステム変数“GearVar”の値を設定する必要があると仮定する。該関数プロトタイプは以下のとおりであるapp.set_system_var_double(const char* ACompleteName, double AValue)。
該関数名は、app.set_system_var_doubleである。
該関数は二つのパラメータを有し、それぞれ以下のとおりである。ACompleteNameは、文字列タイプであり、設定するシステム変数名称である。AValueは、倍精度doubleタイプであり、設定する値である。
【0044】
パラメータ構成過程のステップは以下のとおりである。
ステップS201では、関数app.set_system_var_doubleを選択し、選択した後、システムは該関数の二つのパラメータ名及びタイプを自動的に識別して、この二つのパラメータをテーブルの形式でパラメータ対応表に表示し、ユーザーはパラメータ対応表のパラメータ値の一列にパラメータを構成する必要があり、これを以下の表に示す。
【表6】
【0045】
ステップS202では、ユーザーはまずパラメータACompleteNameを配置し、パラメータマネージャを開き、該パラメータマネージャによりシステム変数セレクタを開き、システム変数セレクタにおいてシステム変数“GearVar”を選択し、選択を確認する。
【0046】
ステップS203では、パラメータマネージャはユーザーの選択に基づき、序列化された文字列“GearVar”を自動的に生成して、それを“ACompleteName”行に対応するパラメータ値の列に入力する。
【0047】
ステップS204では、ユーザーはパラメータAValueを配置し続け、ユーザーがバス上の特定のレンジ信号“Gear”の値をパラメータ値とする必要があると仮定する。パラメータマネージャを開き、CANチャネル1を選択し、チャネル1におけるCANネットワーク“Powertrain”を見つけ、該ネットワークを展開し、ノード“Engine”を選択し、該ノードを展開し、それが送信したメッセージ“EngineData”を選択し、該メッセージを展開し、メッセージにおける信号“Gear”を選択し、選択を確認する。
【0048】
ステップS205では、パラメータマネージャはユーザーの選択に基づき、序列化された文字列“[CAN]0/Powertrain/Engine/EngineData/Gear”を自動的に生成して、それを“AValue”行に対応するパラメータ値の列に入力する。
【0049】
ステップS206では、パラメータ対応表の配置が完了して、配置後のパラメータ対応表のテーブル内容は以下のとおりである。
【表7】
【0050】
パラメータ構成が完了した後、グラフィックスプログラムを実行するとき、グラフィックスプログラムにおける各実行ユニットは、逆序列化された後に得られた実際のパラメータ値に基づいて対応する命令を実行する。
【0051】
図4に示すとおり、いくつかの実施例はさらにグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を提供する。この装置はコンピュータを含み、該コンピュータは、以下を含むように構成されている。
【0052】
1つは、パラメータマネージャ(パラメータ管理装置)であって、実行ユニットのパラメータを構成すると共に、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられる。
具体的には、序列化操作の内容は前述の内容を参照し、ここで説明を省略する。
【0053】
もう1つは、パラメータ対応表であって、該パラメータに関連するパラメータ名称及び配列化された文字列を表示するために用いられる。
一つの実現方式において、パラメータ対応表は三つの列で構成される表であり、各列の第一行は列のタイトルである。
【0054】
第一列はパラメータ番号列であり、列のタイトルは“No.”であり、列内容は純数字であり、1から数えてシステムが自動的に記入する。
第二列はパラメータ名称列であり、列のタイトルは“パラメータ名称”であり、列の内容は設定する必要がある信号又は関数パラメータの名称であり、システムによって実際の状況に応じて自動的に記入される。
第三列はパラメータ値であり、列のタイトルは“パラメータ値”であり、列の内容はユーザーが配置する必要があるパラメータであり、ユーザーが手動で記入してもよく、パラメータ選択器によって選択した後に自動的に記入してもよい。
パラメータ対応表の例は以下のとおりである。
【表8】
【0055】
さらにもう1つは、パラメータ値解析器であって、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得るために用いられる。
具体的には、逆序列化操作の内容は前述の内容を参照し、ここで説明を省略する。
【0056】
図5を参照し、可能な実施形態として、いくつかの実施例はさらにグラフィックスプログラム用のパラメータ構成システムを提供する。前述したグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置のように、コンピュータはさらに以下を含むように構成される。
1つは、グラフィックスプログラムであって、少なくとも一つの実行ユニットを含む。また、上記実行ユニットは、対応する必要な実際パラメータ値を取得することに適する。
【0057】
具体的には、いくつかの実施例は、パラメータ構成モジュールによってグラフィックスプログラムにおける各実行ユニットに、パラメータを迅速で容易に配置することができ、且つグラフィックスプログラムを実行するとき、グラフィックスプログラムにおける各実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を迅速で容易に提供することができ、グラフィックスプログラムの開発効率を効果的に向上させる。
【0058】
いくつかの実施例においてグラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置であって、グラフィックスプログラムの機能はプロセッサにおいて実現される。具体的には前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の具体的な説明を参照することができるが、ここでは説明を省略する。
【0059】
いくつかの実施例はさらに車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を提供する。この方法は、実行ユニットの車両用パラメータを構成して、該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、また序列化された文字列を該車両用パラメータに関連するパラメータ対応表に表示すること、及び、グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を得ることを含む。
【0060】
いくつかの実施例において、車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の適用シーンは、自動車開発シーンおよび自動車テストシーンを含む。
【0061】
以下は事例を参照し、自動車開発シーンに応用されるグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を詳細に説明する。
具体的には、自動車アルゴリズムのグラフィックスプログラム開発プロセスにおいて、判断論理を実施する必要があり、一つの信号値が指定範囲内にあるか否かを判断し、信号が指定範囲内にあれば、論理Aを実行し、そうでなければ論理Bを実行する。例えばエンジン回転数信号が1000回転から3000回転の間にあるか否かを判断する。該エンジン回転数信号はFlexRayバスにおける名称がEngSpeedの信号であると仮定し、それはメッセージEngineDataにおいて、Engineノードにより送信され、該ノードはデータベースPowertrainに位置し、該データベースはチャネル2に位置する。
【0062】
判断論理を実施するとき、判断された信号パラメータはパラメータマネージャにより以下のように配置することができる。
ステップS301では、パラメータマネージャをクリックすることにより、まずFlexRayタイプボタンをクリックし、さらにポップアップしたFlexRay信号セレクタにおいて、チャネル2、FlexRayネットワークPowertrain、ノードEngine、メッセージEngineData、信号EngSpeedを順次選択し、選択を確認する。
ステップS302では、パラメータマネージャは、該信号を自動的に序列化する。序列化後の文字列は“[FlexRay]1/Powertrain/Engine/EngineData/EngSpeed”である。
【0063】
タイププレフィックス[FlexRay]は、該信号がFlexRay信号であることを示す。タイププレフィックスの後に続くパラメータ構成文字列は“/”で仕切られ、それは以下の5つの要素で構成される。
(1)1はチャンネル2(0から開始)を示す。
(2)Powertrainはネットワーク名を示す。
(3)Engineはノード名を示す。
(4)EngineDataはメッセージ名を示す。
(5)EngSpeedは信号名を示す。
【0064】
以下では事例を参照し、自動車テストシーンに適用するグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を詳細に説明する。
具体的には、自動車テストにおいて、グラフィックスプログラム関数“test.check_verdict”は目標信号が所定の範囲内にあるか否かを判断するために用いられ、それは四つのパラメータを有し、ユーザーが該関数を呼び出すことを選択するとき、システムは該関数のパラメータ表を自動的に以下のとおりに表示する。
【表9】
ここでANameは判断が必要な内容説明を示し、該内容は文字列であり、テストレポートに入ることができ、例えば“エンジン回転数EngSpeed”を示す。
AValueは判断すべき信号値を示し、例えばFlexRayバスに読み取られたエンジン回転数である。
AMinは判定範囲の最小値を示す。
AMaxは判定範囲の最大値を示す。
【0065】
ユーザーは該関数を呼び出すとき、以下のステップでパラメータを構成する。
ステップS401では、ANameを配置し、対応するパラメータ値の列に“エンジン回転数EngSpeed”を直接入力する。
ステップS402では、AValueを配置し、パラメータマネージャをクリックすることにより、まずFlexRayタイプボタンをクリックし、さらにポップアップしたFlexRay信号セレクタにおいて、チャネル3、FlexRayネットワークPowertrain、ノードEngine、メッセージEngineData、信号EngSpeedを順次選択し、選択を確認する。
ステップS403では、パラメータマネージャは、該信号を自動的に序列化する。序列化された文字列は“[FlexRay]2/Powertrain/Engine/EngineData/EngSpeed”であり、それをパラメータテーブルにおけるAValueに対応するパラメータ値の列に入力する。
ステップS404では、AMinを配置し、ユーザーはシステム変数に位置するテストパラメータ“RangeMin”を選択することができ、パラメータマネージャをクリックすることにより、まずシステム変数タイプボタンをクリックし、さらにポップアップしたシステム変数セレクタにおいて、システム変数“RangeMin”を選択し、選択を確認する。
ステップS405では、パラメータマネージャは該システム変数を自動的に序列化して、序列化された文字列は“[Sys]RangeMin”であり、且つそれをパラメータ表におけるAMinに対応するパラメータ値の列に入力する。
ステップS406であって、AMaxを配置し、ユーザーはシステム変数に位置するテストパラメータ“RangeMax”を選択することができ、パラメータマネージャをクリックすることにより、まずシステム変数タイプボタンをクリックし、さらにポップアップしたシステム変数セレクタにおいて、システム変数“RangeMax”を選択し、選択を確認する。
ステップS407では、パラメータマネージャは該システム変数を自動的に序列化して、序列化された文字列は“[Sys]RangeMax”であり、且つそれをパラメータ表におけるAMaxに対応するパラメータ値の列に入力する。
【0066】
いくつかの実施例において、車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成の具体的なステップは、前述したグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法と同じであり、ここで説明を省略する。
【0067】
図6に示すとおり、いくつかの実施例はさらに車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置を提供する。この装置はコンピュータを含み、該コンピュータは、
実行ユニットの車両用パラメータを構成して、該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ構成文字列に対して序列化操作を行うために用いられる車両用パラメータマネージャと、
該車両用パラメータに関連する車両用パラメータ名称及び序列化された文字列を表示するために用いられる車両用パラメータ対応表と、
上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、車両用グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際の車両用パラメータ値を得るために用いられる車両用パラメータ値解析器とを含む。
【0068】
車両用パラメータマネージャ、車両用パラメータ対応表、車両用パラメータ値解析器の機能は、上記パラメータマネージャ、上記パラメータ対応表及び上記パラメータ値解析器の機能と一致し、ここで説明を省略する。
【0069】
いくつかの実施例において、車両用グラフィックスプログラム用のパラメータ構成装置における車両用パラメータマネージャ、車両用パラメータ対応表及び車両用パラメータ値解析器の具体的な実施機能は、プロセッサ又はコンピュータにおいて実現され、具体的には前述したグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の具体的な説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0070】
以下はハードウェア処理の角度から本開示のいくつかの実施例における電子装置を説明するが、電子装置の具体的な実現を限定するものではない。
図7に示すとおり、電子機器は、プロセッサ、可読記憶媒体、通信バス、及び通信インターフェースを含む。ここで上記プロセッサ、上記可読記憶媒体及び上記通信インターフェースは、上記通信バスを介して相互間の通信を実現する。上記可読記憶媒体は、上記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するプログラムを記憶するように構成され、上記プロセッサは、上記グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行するように構成される。
【0071】
他の実施例において、コンピュータ装置、工業用コンピュータも電子装置の一種とすることができる。
なお、図7に示す構成は、電子機器を限定するものではなく、図示よりも少ない構成要素又はより多い構成要素を含むことができ、いくつかの構成要素を組み合わせることができ、または異なる構成要素を配置したものであってもよい。
【0072】
いくつかの実施例において、通信インターフェースは、RS232、RS485、USBポート、及びTYPEポートなど、外部バスアダプタに接続可能な通信インターフェースであってもよい。有線又は無線ネットワークインターフェースも含まれてもよく、ネットワークインターフェースは、任意選択的に、該コンピュータ装置と他の電子デバイスとの間の通信接続を確立するために典型的に使用される有線及び/又は無線インターフェース(例えば、WI-FIインターフェース、Bluetooth(登録商標)インターフェースなど)を含んでもよい。
【0073】
読み取り可能な記憶媒体又はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は少なくとも一種のメモリを含む。メモリは、フラッシュメモリ、ハードディスク、マルチメディアカード、カード型メモリ(例えば、SD又はDXメモリなど)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどを含む。いくつかの実施例において、それは、コンピュータ装置のハードディスクなどのコンピュータ装置の内部記憶ユニットであってもよい。メモリは、他の実施例では、コンピュータ装置の外部記憶装置、例えば、コンピュータ装置に装備されたプラグインハードディスク、スマートメディア(登録商標)カード(Smart Media Card,SMC)、セキュアデジタルカード(Secure Digital,SD)、フラッシュカード(Flash Card)などであってもよい。さらに、メモリは、コンピュータ装置の内部記憶ユニット及び外部記憶デバイスの両方を含んでもよい。メモリは、コンピュータ装置にインストールされたアプリケーションソフトやコンピュータプログラムのコード等の各種データを格納する他、出力されたデータや出力されるべきデータを一時的に格納するために使用される。
【0074】
いくつかの実施例において、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを実行し、又はデータを処理し、例えばコンピュータプログラムを実行するための中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のデータ処理チップであってもよい。
【0075】
いくつかの実施例において、通信バスは、外部コンポーネント相互接続標準 (Peripheral Component Interconnect,略称PCI)バス又は拡張業界標準構造(Enhanced Industry Standard Architecture,略称EISA)バスなどであり得る入出力バスであってもよい。このバスは、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分けることができる。
【0076】
任意選択的に、コンピュータ装置は、ユーザーインターフェースをさらに備えてもよい。 ユーザーインターフェースは、ディスプレイ(Display)、キーボード(Keyboard)などの入力ユニットを含むことができ、任意選択的に、ユーザーインターフェースは、標準的な有線インターフェース、無線インターフェースを含むこともできる。任意選択的に、いくつかの実施例において、ディスプレイは、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、タッチ式液晶ディスプレイ及びOLED(Organic Light-Emitting Diode,有機発光ダイオード)タッチ器等であってもよい。この場合、ディスプレイは、コンピュータ装置内で処理された情報を表示するため、及び視覚化されたユーザーインターフェースを表示するため、ディスプレイスクリーン又はディスプレイユニットとも呼ばれる。
【0077】
上記プロセッサは上記プログラムを実行するときに、図1に示したグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の実施例におけるステップを実現する。例えば図1に示すステップS101からS102までである。或いは、プロセッサはコンピュータプログラムを実行するときに、上記各装置の実施例における各モジュール又はユニットの機能を実現する。
【0078】
いくつかの実施例において、プロセッサは具体的に以下のステップを実現するために用いられる。
1つは、実行ユニットのパラメータを構成して、該パラメータに関連するパラメータ構成文字列に対して序列化操作を行い、及び序列化された文字列を該パラメータに関連するパラメータ対応表に表示するステップである。
もう1つは、グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化操作を行い、グラフィックスプログラムにおける実行ユニットに必要な実際のパラメータ値を得るステップである。
【0079】
任意選択的に、可能な実施形態として、プロセッサはさらに以下のステップを実現するために用いることができる。
1つは、タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立するステップである。
もう1つは、序列化過程において、パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加することにより序列化された文字列を得るステップである。上記序列化された文字列の式は、第一部分及び第二部分を含み、第一部分はタイププレフィックスであり、第二部分はパラメータ構成文字列である。
【0080】
任意選択的に、可能な実施形態として、プロセッサはさらに以下のステップを実現するために用いることができる。
1つは、序列化過程において、まずパラメータ構成文字列が非即値であるか否かを判断するステップである。
もう1つは、非即値であれば、該パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加して序列化された文字列を得て、そうでなければパラメータ構成文字列をそのまま序列化された文字列とするステップである。
【0081】
任意選択的に、可能な実施形態として、プロセッサはさらに以下のステップを実現するために用いることができる。
逆序列化過程において、まず上記文字列にタイププレフィックスが存在するか否かを判断し、存在すればタイププレフィックスを抽出し、パラメータタイプを識別して、パラメータタイプに基づいてパラメータ構成文字列に対して逆序列化操作を行い、実際のパラメータ値を得るステップである。
【0082】
任意選択的に、可能な実施形態として、プロセッサはさらに以下のステップを実現するために用いることができる。
タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応表を構築するステップであって、またパラメータタイプは少なくとも、信号パラメータ、システム変数、ローカル変数、システム定数及びパスパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
【0083】
いくつかの実施例はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムが記憶され、該プログラムがプロセッサに実行されるとき、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の具体的なステップを実現することができ、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の具体的な説明を参照することとし、ここでは説明を省略する。
【0084】
図8及び図9に示すように、いくつかの実施例はさらに車両用開発デバッグシステムを提供する。このシステムはコンピュータ装置、バスアダプタ又は書き込み装置を含む。
上記コンピュータ装置は、プロセッサ、可読記憶媒体、通信バス及び通信インターフェースを含み、
上記可読記憶媒体は、前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行するプログラムを記憶するように構成される。上記プロセッサは、前述のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行してテキストコードを生成するように構成される。
上記プロセッサ、上記可読記憶媒体及び上記通信インターフェースは、上記通信バスを介してバスアダプタとの間の通信を実現する。
上記プロセッサは、上記テキストコードの少なくとも一つの実行コードをコンパイルするようにさらに構成される。
上記バスアダプタは、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成される。又は、
上記書き込み装置は、コンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込むように構成される。
【0085】
図10に示すように、いくつかの実施例はさらに車両用開発デバッグ方法を提供する。この方法は以下を含む。
ステップS201では、コンピュータ装置によりグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法のプログラムを実行してテキストコードを生成して、上記テキストコードのうちの少なくとも一つの実行コードをコンパイルする。
ステップS202では、バスアダプタを介してコンパイルされた実行コードをデバッグ装置に書き込む。或いは、書き込み装置によりコンパイル後の実行コードをデバッグ装置に書き込む。
【0086】
いくつかの実施例において、コンピュータ装置は上記電子デバイスに対応する。
いくつかの実施例において、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法はさらに、タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することを含む。また上記序列化操作は以下を含む。序列化過程において、パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加することにより序列化された文字列を得る。上記序列化された文字列の式は、第一部分及び第二部分を含み、第一部分はタイププレフィックスであり、第二部分はパラメータ構成文字列である。
【0087】
いくつかの実施例において、上記序列化操作はさらに以下を含む。序列化過程において、まずパラメータ構成文字列が非即値であるか否かを判断する。非即値であれば、該パラメータ構成文字列にタイププレフィックスを付加して序列化された文字列を得、そうでなければパラメータ構成文字列をそのまま序列化された文字列とする。
【0088】
いくつかの実施例において、上記グラフィックスプログラムを実行するときに、上記序列化された文字列に対して逆序列化を行うことは、
逆序列化過程において、まず序列化された文字列にタイププレフィックスが存在するか否かを判断し、存在すればタイププレフィックスを抽出し、パラメータタイプを識別して、パラメータタイプに基づいてパラメータ構成文字列に対して逆序列化操作を行い、実際のパラメータ値を得ることを含む。
【0089】
いくつかの実施例において、上記タイププレフィックスとパラメータタイプとの対応関係を確立することは、タイププレフィックスとパラメータタイプの対応表を構築することを含む。
【0090】
上記プロセッサは、上記テキストコードにおける少なくとも一つの実行コードをコンパイルするように構成される。いくつかの実施例において、テキストコードのコンパイルは、クロスコンパイラを実行することによって達成され得る。
【0091】
いくつかの実施例において、バスアダプタは、CANバスアダプタ、CANFDバスアダプタ、FastLINバスアダプタ、LINバスアダプタ、Ethernetバスアダプタ、FlexRayバスアダプタであってもよい。一対一であってもよく、一対複数であってもよく、他のいくつかの実施例は、バスアダプタの具体的な実現を限定しない。いくつかの実施例において、コンパイルされた実行コードは、UDS又はXCP又はCCPプロトコルを介してデバッグ装置と通信して書き込まれてもよい。
【0092】
いくつかの実施例において、書き込み装置はプログラマを指してもよい。
【0093】
いくつかの実施例において、自動車分野のデバッグ装置は、具体的に、車載ECU及びその関連システムを指すことができる。例えば、電動パワーステアリングシステムEPS、アンチロック・ブレーキシステムABS、電子安定性制御システムESC、自動車エンジン管理システム、及びバッテリーマネジメントシステムBMSであるが、これだけに限らない。これらの装置はバス方式によりコンピュータ装置に接続することができ、それによりコンパイルされた実行コードに対する受信及び実行を実現する。
【0094】
いくつかの実施例の車両用開発デバッグシステムにおいて、グラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法の具体的な方法については、前述したグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0095】
いくつかの実施例はさらに、コンピュータプログラム製品を提供する。この製品はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、それにコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが記憶され、該コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは命令を含み、これらの命令は少なくとも一つのプロセッサ又は少なくとも一つのコンピュータ装置に、上記いずれかの可能なグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させる。
【0096】
いくつかの実施例は、コンピュータの読み取り可能な記憶媒体を提供する。この記憶媒体にはコンピュータ読み取り可能な命令が記憶され、少なくとも一つのプロセッサにより実行されると、上述の実施例のグラフィックスプログラム用のパラメータ構成方法を実行させる
【0097】
本発明の提供するいくつかの実施例において、当然のことながら、開示された装置及び方法は、他の方式によって実現することもできる。上記で説明した装置の実施形態は単なる例示であり、例えば、図面におけるフローチャート及びブロック図は本発明の複数の実施例による装置、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができる。上記モジュール、上記プログラムセグメント又は上記コードの一部は、一つ又は複数の所定の論理機能を実現するための実行可能な命令を含む。なお、いくつかの代替的な実現方式において、ブロックに表記された機能は図面に表記された順序と異なる順序で発生してもよい。例えば、二つの連続するブロックは、実際には実質的に並行して実行することができ、関連する機能に応じて、時には逆の順序で実行することもできる。また、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャートのブロックの組み合わせは、所定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現されてもよく、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよいことに留意されたい。
【0098】
また、本発明の各実施例における各機能モジュールは一体に集積して一つの独立した部分を形成してもよく、各モジュールが単独で存在してもよく、二つ又は二つ以上のモジュールを集積して一つの独立した部分を形成してもよい。
【0099】
上記機能はソフトウェア機能モジュールの形式で実現し且つ独立した製品として販売又は使用する場合、一つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。このような理解に基づき、本発明の技術的解決手段は本質的に又は従来技術に寄与する部分又は該技術的解決手段の部分は、ソフトウェア製品の形式で表すことができる。該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、複数の命令を含んでコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させる。
【0100】
上述した本発明による好ましい実施例を啓発して、上述した説明内容から、当業者は本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な変更及び修正を行うことができる。本発明の技術的範囲は明細書の内容に限定されず、特許請求の範囲に基づいてその技術的範囲を確定しなければならない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10