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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004011
(43)【公開日】2025-01-14
(54)【発明の名称】一体型コネクタケーブル
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/36 20060101AFI20250106BHJP
   G02B 6/26 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
G02B6/36
G02B6/26
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024160140
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2021510709の分割
【原出願日】2019-08-29
(31)【優先権主張番号】62/725,619
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/551,030
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514190165
【氏名又は名称】ゴーフォトン・ホールディングス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(72)【発明者】
【氏名】武内 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】ルゥー,ハイグァン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,デイヴィッド・ヂィー
(72)【発明者】
【氏名】中村 健一郎
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブルにおける曲げ応力及びケーブルが接続される部品における曲げ応力を低減するとともに、光ケーブルの機能を更に高めるための、別の光ケーブルの構成が求められている。
【解決手段】光ケーブルは、光学部品アセンブリと、内側光ファイバ及び外側光ファイバと、部品カバーと、コネクタとを有する。光学部品アセンブリは光学ユニットを有する。内側光ファイバ及び外側光ファイバは、光学ユニットの両側にある。光学ユニットが内側光ファイバから第1の光信号を受信して外側光ファイバが光学ユニットから第2の光信号を受信するか、又は、光学ユニットが外側光ファイバから第2の光信号を受信して内側光ファイバが光学ユニットから第1の光信号を受信する。部品カバーは、光学ユニットの全体と、内側光ファイバの一部分及び外側光ファイバの一部分とを覆う。コネクタは、第2の光信号を送れるように露出した第1の外側光ファイバの一部分を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学ユニットを有する光学部品アセンブリと、
前記光学ユニットの両側にある第1の内側光ファイバ及び第1の外側光ファイバであっ
て、前記光学ユニットが前記第1の内側光ファイバから第1の光信号を受信して前記第1
の外側光ファイバが前記光学ユニットから第2の光信号を受信するか、又は、前記光学ユ
ニットが前記第1の外側光ファイバから前記第2の光信号を受信して前記第1の内側光フ
ァイバが前記光学ユニットから前記第1の光信号を受信する、第1の内側光ファイバ及び
第1の外側光ファイバと、
前記光学ユニットの全体と、前記第1の内側光ファイバにおける第1の部分及び前記第
1の外側光ファイバにおける第1の部分とを覆う部品カバーと、
前記第1の外側光ファイバにおける第2の部分を有するコネクタであって、前記第2の
部分は前記第2の光信号を送ることができるように露出している、コネクタと
を備える光ケーブル。
【請求項2】
前記光学ユニットが終端ユニットであり、前記内側光ファイバ及び前記外側光ファイバ
の各々は前記終端ユニットにおいて終端処理がなされている、請求項1に記載のケーブル
【請求項3】
前記光学ユニットは、終端ユニットと、波長分割マルチプレクサ(WDM)と、タップ
フィルタと、反射器と、減衰器と、分散補償器とからなる群から選択される少なくともい
ずれかである、請求項1に記載のケーブル。
【請求項4】
前記コネクタはフェルールを更に有し、前記第1の外側光ファイバにおける前記第2の
部分が前記フェルールを通じて延びている、請求項1に記載のケーブル。
【請求項5】
前記コネクタが、前記フェルールの一部分を取り囲むコネクタハウジングを更に有する
、請求項4に記載のケーブル。
【請求項6】
前記第1の内側光ファイバにおける第2の部分を取り囲むジャケットと、
前記部品カバー及び前記ジャケットにそれぞれ取り付けられる両端部を有する面取り部
又は環状部と
を更に備える請求項1に記載のケーブル。
【請求項7】
前記部品カバーの外径が前記ジャケットの外径よりも大きく、前記面取り部又は前記環
状部の各々が前記部品カバーから前記ジャケットに向かって先細になっている、請求項6
に記載のケーブル。
【請求項8】
前記面取り部又は前記環状部の各々が、前記ジャケットに重なるとともに、前記部品カ
バーが露出するように前記部品カバーと隣接したブーツである、請求項6に記載のケーブ
ル。
【請求項9】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを更に備え、
前記別の内側光ファイバ及び前記別の外側光ファイバは前記光学ユニットの両側にあり
、前記光学ユニットが前記別の内側光ファイバから第3の光信号を受信して前記別の外側
光ファイバが前記光学ユニットから第4の光信号を受信するか、又は、前記光学ユニット
が前記別の外側光ファイバから前記第4の光信号を受信して前記別の内側光ファイバが前
記光学ユニットから前記第3の光信号を受信し、
前記部品カバーは更に、前記別の内側光ファイバにおける第1の部分と前記別の外側光
ファイバにおける第1の部分とを覆っており、
前記コネクタは、前記別の外側光ファイバにおける第2の部分を有し、前記別の外側光
ファイバにおける前記第2の部分は、前記第4の光信号を送ることができるように露出し
ている、請求項1に記載のケーブル。
【請求項10】
前記コネクタはフェルールを更に有し、前記第1の外側光ファイバにおける第2の部分
及び前記別の外側光ファイバにおける第2の部分が前記フェルールを通じて延びている、
請求項9に記載のケーブル。
【請求項11】
前記コネクタは、前記フェルールの一部分を取り囲むコネクタハウジングを更に有する
、請求項10に記載のケーブル。
【請求項12】
前記コネクタはコネクタハウジングを更に有し、前記第1の外側光ファイバにおける第
2の部分と前記別の外側光ファイバにおける第2の部分とは、前記コネクタハウジングを
通じて延びており、前記コネクタハウジングは非円筒状である、請求項9に記載のケーブ
ル。
【請求項13】
前記コネクタは一対のフェルールを更に有し、前記コネクタハウジングは、前記一対の
フェルールの一部分を取り囲み、前記第1の外側光ファイバにおける第2の部分が前記一
対のフェルールの一方を通じて延びており、前記別の外側光ファイバにおける第2の部分
が前記一対のフェルールの他方を通じて延びている、請求項12に記載のケーブル。
【請求項14】
前記部品カバーを前記コネクタへと取り付ける、曲げられるカバーを更に備え、
前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の状態へと曲がることができ、前記光ケ
ーブルに外力が加わっていないときに前記第2の状態が保たれる、請求項1に記載のケー
ブル。
【請求項15】
前記曲げられるカバーは、最大で前記光ファイバの最小曲げ半径に対応する角度まで曲
がることができる、請求項14に記載のケーブル。
【請求項16】
前記曲げられるカバーと前記部品カバーとは、両カバーの少なくとも一方を破壊せずし
て分離することができないように互いに一体化されている、請求項14に記載のケーブル
【請求項17】
前記曲げられるカバーが蛇腹の形態である、請求項14に記載のケーブル。
【請求項18】
前記ジャケット及び前記部品カバーに重なるブーツを更に備え、
前記ブーツは、前記曲げられるカバーが露出するように各々の前記曲げられるカバーと
隣接している、請求項14に記載のケーブル。
【請求項19】
前記部品カバーを前記コネクタに取り付けるピンを有するヒンジを更に備える請求項1
に記載のケーブル。
【請求項20】
前記部品カバー及び前記コネクタの一方が突出部を有し、前記部品カバー及び前記コネ
クタの他方が、前記突出部を収容して前記部品カバーを前記コネクタに取り付けるための
孔を有する、請求項1に記載のケーブル。
【請求項21】
前記部品カバー及び前記コネクタの一方に取り付けられるボールと、前記部品カバー及
び前記コネクタの他方に取り付けられるソケットとを有するボールソケット型継ぎ手を更
に備える請求項1に記載のケーブル。
【請求項22】
前記ボールが前記ボール通路を有し、前記ソケットが前記ソケット通路を有し、前記第
1の光ファイバにおける第2の部分が、前記ボール通路及び前記ソケット通路の少なくと
もいずれかを通じて延びている、請求項21に記載のケーブル。
【請求項23】
前記部品カバーに同カバーの端部に向かって延びるノッチが設けられ、前記ノッチを通
じて前記第1の内側光ファイバが延びている、請求項1に記載のケーブル。
【請求項24】
第1のケーブルである請求項23に記載のケーブルと、
前記第1のケーブルの形態を有する別のケーブルと
を備え、
前記別のケーブルは曲がることができ、前記別のケーブル及び前記第1のケーブルの各
々が曲がった状態にあるときに、前記別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1のケ
ーブルのノッチに接触しうる、光ケーブル組立体。
【請求項25】
第1のケーブルである請求項23に記載のケーブルと、
前記第1のケーブルの形態を有する別のケーブルと
を備え、
前記別のケーブルは曲がることができ、前記別のケーブル及び前記第1のケーブルの各
々が曲がった状態にあるときに、前記別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1のケ
ーブルのノッチに収められる、光ケーブル組立体。
【請求項26】
請求項1に記載のケーブルと、
終端ユニットと
を備え、
前記ケーブルは、前記終端ユニットに挿入され、前記第1の外側光ファイバから、前記
終端ユニットに挿入された別の光ケーブルに対する前記第2の光信号の送信と、前記終端
ユニットに挿入された前記別の光ケーブルからの、前記第1の外側光ファイバにおける前
記第2の光信号の受信との少なくともいずれかを行う、
光ケーブル終端アセンブリ。
【請求項27】
光ケーブルであって、
光学ユニットを有する光学部品アセンブリと、
前記光学ユニットの両側にある第1の内側光ファイバ及び第1の外側光ファイバであっ
て、前記光学ユニットが前記第1の内側光ファイバから第1の光信号を受信して前記第1
の外側光ファイバが前記光学ユニットから第2の光信号を受信するか、又は、前記光学ユ
ニットが前記第1の外側光ファイバから前記第2の光信号を受信して前記第1の内側光フ
ァイバが前記光学ユニットから前記第1の光信号を受信する、第1の内側光ファイバ及び
第1の外側光ファイバと、
前記光学ユニットの全体と、前記第1の内側光ファイバの一部分及び前記第1の外側光
ファイバの一部分とを覆う部品カバーと、
前記第1の外側光ファイバにおける第2の部分を有するコネクタであって、前記第2の
部分は前記第2の光信号を送ることができるように露出している、コネクタと、
前記部品カバーを前記コネクタに取り付ける、曲げられるカバーと
を備え、
前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の状態へと曲がることができ、前記光ケ
ーブルに外力が加わっていないときに前記第2の状態が保たれ、
前記曲げられるカバーが曲がるのに必要な力は、前記部品カバーが曲がるのに必要な力
よりも小さく、
前記第1の外側光ファイバにおける前記第2の部分は、前記曲げられるカバーを通じて
延びている、
光ケーブル。
【請求項28】
シングルファイバアダプタと、
マルチファイバアダプタと、
第1の端部及び第2の端部を有し、長手方向の軸が定められたカバーであって、前記シ
ングルファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第1の端部に接続され、前記
マルチファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第2の端部に接続される、カ
バーと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記シングルファイバアダプタに
少なくとも部分的に収容されるシングル光ファイバと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記シングル光ファイバに直に接
続されるスプリッタと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記スプリッタに直に接続される
マルチファイバアセンブリと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記マルチファイバアセンブリと
前記マルチファイバアダプタとに対して直に接続される機械的伝達(MT)フェルールで
あって、前記シングルファイバアダプタが前記シングル光ファイバと前記スプリッタと前
記マルチファイバアセンブリと前記MTフェルールとを通じて前記マルチファイバアダプ
タと光通信する、機械的伝達(MT)フェルールと
を備える光ファイバコネクタ。
【請求項29】
前記スプリッタが、前記シングル光ファイバと前記マルチファイバアセンブリとに対し
て光学的に接続され、
前記MTフェルールが、前記マルチファイバアセンブリに対して光学的に接続される、
請求項28に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項30】
請求項28に記載の光ファイバコネクタと、
前記光ファイバコネクタの前記シングルファイバアダプタに接続されるLCケーブルと
を備え、
前記LCケーブルは、前記シングル光ファイバと前記スプリッタと前記マルチファイバ
アセンブリと前記MTフェルールとを通じて前記マルチファイバアダプタと光通信し、前
記LCケーブルによって伝えられる光信号は、複数の光信号に分割され、前記MTフェル
ール内で延びている複数の光ファイバにより送られる、
光ケーブル。
【請求項31】
前記光ファイバコネクタの前記マルチファイバアダプタに接続される機械式プッシュオ
ン(MPO)ブレイクアウトアダプタを更に備え、
前記MPOブレイクアウトアダプタは、前記シングル光ファイバと前記スプリッタと前
記マルチファイバアセンブリと前記MTフェルールとを通じて前記LCケーブルと光通信
し、前記MTフェルール内で延びている前記複数の光ファイバによって送られる前記複数
の光信号は更に、前記MPOブレイクアウトアダプタとともに延びている対応する光ファ
イバによって送られる、請求項30に記載の光ケーブル。
【請求項32】
ガラス及びシリコンからなる群から選択される材料により作製される上部カバー部分と

ガラス及びシリコンからなる群から選択される材料により作製され、前記上部カバー部
分と接合される下部カバー部分と、
前記上部カバー部分及び前記下部カバー部分に沿って延びるファイバ溝によって形成さ
れるファイバ孔において、前記上部カバー部分と前記下部カバー部分との間で延びている
複数の光ファイバと
を備える機械的伝達(MT)フェルール。
【請求項33】
前記上部カバー部分及び前記下部カバー部分に沿って延びるピン溝によって形成される
ピン孔において前記上部カバー部分と前記下部カバー部分との間で延びており、前記上部
カバー部分及び前記下部カバー部分の隣接する端部を越えて更に延びている複数の位置合
わせピンを更に備える請求項32に記載のMTフェルール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は概して、光ケーブル及び光アセンブリに関し、具体的には、斯かるデバイ
スに対する曲げ応力の軽減に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年8月31日出願の米国仮特許出願第62/725,619号の出
願日の利益を主張する2019年8月26日出願の米国特許出願第16/551,030
号の継続出願である。これらの出願の開示内容は、引用することにより本明細書の一部を
なすものとする。
【背景技術】
【0003】
光学システムにおいては、光ケーブルが、当該光ケーブルを受けるように構成されたア
ダプタ、パッチパネル、及び別の光ケーブル等の部品に接続される。コネクタと、ケーブ
ルの端部にあるコネクタを覆うブーツと、コネクタが接続される部品とは、密な環境に置
かれた場合に曲げ応力にさらされる場合がある。密な環境とは例えば、電気通信会社によ
って使用される光ファイバケーブルの終端ボックス又は終端ユニットである。このような
応力により、ケーブル又はケーブルが接続される部品が想定されている有効寿命に達する
前に、それらケーブル又は部品に故障が起きる場合が多い。このような応力に対応して、
常時曲がっているブーツが利用されている。しかし、用途又は空間の制約によっては真っ
直ぐなブーツ部が好ましく、その上、曲がったケーブルブーツは、用途によっては作業者
にとって扱いが困難となる可能性がある。
【0004】
ケーブルが当該ケーブルによって定まる長手方向の軸と交差する方向の作用を受けた場
合などに、ケーブルにおける光学部品の剛性及び重量に起因して、更なる応力がケーブル
と終端ユニットとの接合部に加わる。上述のケーブルは、光ファイバ同士の相互接続、又
は、光ファイバと、特殊な機能を実行する別のアダプタ若しくは終端ユニットとの相互接
続を行うことができる。上述の光学部品には、フィルタ、反射器、及びスプリッタが含ま
れうる。斯かる光学部品は、貴重な機器空間を占有し、緩く固定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、ケーブルにおける曲げ応力及びケーブルが接続される部品における曲げ応力
を低減するとともに、いつもどおりではあるが光ケーブルの機能を更に高めるための、別
の光ケーブルの構成が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、光ケーブルが、光学部品アセンブリと、第1の内側光ファイバと、第
1の外側光ファイバと、部品カバーと、コネクタとを含むことができる。前記光学部品ア
センブリは、光学ユニットを含むことができる。前記第1の内側光ファイバ及び前記第1
の外側光ファイバは、前記光学ユニットが該第1の内側光ファイバから第1の光信号を受
信することができるとともに、該第1の外側光ファイバが前記光学ユニットから第2の光
信号を受信することができるように、又は、前記光学ユニットが該第1の外側光ファイバ
から前記第2の光信号を受信することができるとともに、該第1の内側光ファイバが前記
光学ユニットから前記第1の光信号を受信することができるように、前記光学ユニットの
両側に存在することができる。前記部品カバーは、前記光学ユニットの全体と、前記第1
の内側光ファイバの第1の部分及び前記第1の外側光ファイバの第1の部分とを覆うこと
ができる。前記コネクタは、前記第1の外側光ファイバの第2の部分を含むことができ、
前記第2の部分は、前記第2の光信号を配信するように露出させることができる。
【0007】
幾つかの態様では、前記第1の光信号は、前記第2の光信号と同じものとすることがで
きる。幾つかの態様では、前記第1の光信号は、光ビームによって形成することができる
。幾つかのそのような態様では、前記光ビームは、前記光学ユニットによって変更するこ
とができ、前記第2の光信号は、前記変更された光ビームによって形成することができる
【0008】
幾つかの態様では、前記光学ユニットは、終端ユニット、1つ以上のフィルタ若しくは
フィルタモジュール、スプリッタデバイス、カプラデバイス、反射器、減衰器、分散補償
器、電気光学素子、及び他の光学部品のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含むこ
とができる。前記フィルタ又は前記フィルタモジュールは光タップフィルタ等であるが、
これに限定されるものではない。前記電気光学素子は、光ファイバによって伝達すること
ができる光信号と、電気ワイヤによって伝達することができる電気信号との双方を受信す
ることができるタップフォトダイオードアレイ等であるが、これに限定されるものではな
い。
【0009】
前記光学ユニットが終端ユニットを含む幾つかの態様では、前記内側光ファイバ及び前
記外側光ファイバのそれぞれは、前記終端ユニットにおいて終端することができる。前記
光学ユニットが電気光学部品を含む幾つかの態様では、前記電気光学部品は、該電気光学
部品が前記電気ワイヤからの電気信号を伝達するように電気に取り付けることができ、さ
らに、前記第1の内側光ファイバ又は前記第1の外側光ファイバのいずれかからの光信号
を伝達することができる。
【0010】
幾つかの態様では、光信号スプリッタデバイス又は光信号カプラデバイスを含む光学ユ
ニットが、N×Mの光ファイバ結合を可能にすることができる。前記光信号スプリッタデ
バイス又は前記光信号カプラデバイスは、波長ベースのもの又は電力分配ベースのものと
することができる。幾つかの態様では、前記波長ベースのスプリッタデバイス又はカプラ
デバイスは、波長分割マルチプレクサ(WDM:wavelength-division multiplexer)と
することができる。幾つかの態様では、いずれかが波長依存ではない前記電力分配ベース
のスプリッタデバイス又はカプラデバイスは、光ファイバタップとすることができる。幾
つかのそのような態様では、前記光ファイバタップは、場合に応じて、それぞれの前記第
1の内側光ファイバ又は前記第1の外側光ファイバと平行とすることができる。
【0011】
幾つかの態様では、前記コネクタはフェルールを更に含むことができ、前記第1の外側
光ファイバの前記第2の部分は、前記フェルールの端部まで前記フェルールを通って延在
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、前記フェルールの一
部分を取り囲むコネクタハウジングを更に含むことができる。幾つかの態様では、前記コ
ネクタは、シンプレックスコネクタとすることができる。
【0012】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、ジャケット及び面取り部又は環状部を更に含むこ
とができる。前記ジャケットは、前記第1の内側光ファイバの第2の部分を取り囲むこと
ができる。前記面取り部又は前記環状部は、前記部品カバー及び前記ジャケットにそれぞ
れ取り付けられる両端部を有することができる。幾つかのそのような態様では、前記部品
カバーの外径は、それぞれの前記面取り部又は前記環状部が該部品カバーから前記ジャケ
ットに向かって先細となるように、前記ジャケットの外径よりも大きくすることができる
。幾つかの態様では、それぞれの前記面取り部又は前記環状部は、前記ジャケットに重な
るとともに、前記部品カバーが露出されるようにそれぞれの前記部品カバーと隣接するブ
ーツとすることができる。このように、前記ブーツは、前記ジャケットと前記部品カバー
との境界面において歪みを解放することができる。幾つかの態様では、前記ブーツは、当
業者に知られている形態で光ファイバを覆うブーツとすることができる。
【0013】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを更
に含むことができる。前記別の内側光ファイバ及び前記別の外側光ファイバは、前記光学
ユニットが該別の内側光ファイバから第3の光信号を受信するとともに、該別の外側光フ
ァイバが前記光学ユニットから第4の光信号を受信するように、又は、前記光学ユニット
が該別の外側光ファイバから前記第4の光信号を受信するとともに、該別の内側光ファイ
バが前記光学ユニットから前記第3の光信号を受信するように、前記光学ユニットの両側
に存在することができる。幾つかのそのような態様では、前記部品カバーは、前記別の内
側光ファイバ及び前記別の外側光ファイバのそれぞれの第1の部分を更に封入することが
できる。幾つかの態様では、前記コネクタは、前記別の外側光ファイバのそれぞれの第2
の部分を含むことができ、前記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記第4の光信
号を配信するように露出させることができる。
【0014】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
、フェルールを更に含むことができ、前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分及び前
記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記フェルールの端部まで前記フェルールを
通って延在することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、前記フェ
ルールの一部分を取り囲むコネクタハウジングを更に含むことができる。
【0015】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
コネクタハウジングを更に含むことができ、前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分
及び前記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記コネクタハウジングを通って延在
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタハウジングは非円筒形と
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタハウジングは円筒形とす
ることができる。
【0016】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
1対のフェルールを更に含むことができ、前記コネクタハウジングは、前記1対の前記フ
ェルールの一部分を取り囲むことができる。前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分
は、前記1対の前記フェルールのうちの一方を通って延在することができ、前記別の外側
光ファイバの前記第2の部分は、前記1対の前記フェルールのうちの他方を通って延在す
ることができる。
【0017】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
、デュプレックスコネクタ、例えば、LCデュプレックスコネクタ又はSCデュプレック
スコネクタとすることができる。
【0018】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、第1の内側光ファイバを覆うジャケットと、前記
部品カバーを前記ジャケットに取り付ける曲げられるカバーとを更に含むことができる。
前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の状態に曲げられるとすることができる。
前記第2の状態は、外力が前記光ケーブルに印加されていないときに維持することができ
る。幾つかの態様では、前記外力は重力ではない力である。
【0019】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、前記部品カバーを前記コネクタに取り付ける曲げ
られるカバーを更に含むことができる。前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の
状態に曲げられるとすることができる。前記第2の状態は、外力が前記光ケーブルに印加
されていないときに維持することができる。幾つかの態様では、前記外力は重力でない力
である。幾つかのそのような態様では、前記曲げられるカバーは、最大でも前記光ファイ
バの最小曲げ半径に対応する角度まで曲げられるとすることができる。
【0020】
前記曲げられるカバーを含む幾つかの態様では、前記第1の外側光ファイバの前記第2
の部分は、前記曲げられるカバーを通って延在することができる。前記曲げられるカバー
を含む幾つかの態様では、前記曲げられるカバーは金属チューブとすることができる。前
記曲げられるカバーを含む幾つかの態様では、前記曲げられるカバー及び前記部品カバー
は、該曲げられるカバー及び該部品カバーが、そのようなカバーのうちの少なくとも一方
を破壊することなく分離することができないように互いに一体とすることができる。前記
曲げられるカバーを含む幾つかの態様では、前記部品カバーを曲げるのに必要な力は、前
記曲げられるカバーを曲げるのに必要な力よりも大きな力とすることができる。幾つかの
そのような態様では、前記部品カバーは、実質的に剛体とすることができる。前記曲げら
れるカバーを含む幾つかの態様では、前記曲げられるカバーは、蛇腹の形態とすることが
できる。
【0021】
前記曲げられるカバーを含む幾つかの態様では、前記ケーブルは、前記ジャケット及び
前記部品カバーの上に重なるブーツを更に含むことができ、前記ブーツは、前記曲げられ
るカバーを露出するように前記曲げられるカバーと隣接することができる。このように、
前記ブーツは、前記ケーブルにおいて歪解放を更に行うことができる。幾つかの態様では
、前記ブーツは、当業者に知られている形態で光ファイバを覆うブーツとすることができ
る。
【0022】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、前記部品カバーを前記コネクタに取り付けるピン
を含むヒンジを更に含むことができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、
曲げられた後、前記光ケーブルに印加される外力が前記ヒンジを曲げ、それによって、前
記コネクタを異なる位置に移動させるまで、実質的に同じ位置に留まることができる。幾
つかの態様では、前記外力は重力でない力である。幾つかの態様では、前記コネクタ及び
前記部品カバーは、前記ヒンジの前記ピンに直接取り付けられ、前記ヒンジのそれぞれの
部分を形成することができる。
【0023】
幾つかの態様では、前記部品カバー又は前記コネクタは突出部を含むことができ、前記
部品カバー又は前記コネクタのうちの他方は、前記突出部を収容して、前記部品カバーを
前記コネクタに取り付けるヒンジを定める穴を含むことができる。
【0024】
幾つかの態様では、前記ケーブルはボールソケット型継手を更に含むことができる。前
記ボールソケット型継手は、前記部品カバー又は前記コネクタに取り付けられるボールと
、前記部品カバー及び前記コネクタのうちの他方に取り付けられるソケットとを含むこと
ができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、曲げられた後、前記光ケーブ
ルに印加される外力が前記ボールソケット形継手を曲げ、それによって、前記コネクタを
異なる状態に移行させるまで、実質的に同じ位置に留まることができる。幾つかの態様で
は、前記外力は重力でない力である。幾つかの態様では、前記ボールはボール通路を含む
ことができ、前記ソケットはソケット通路を含むことができる。このようにして、前記第
1の光ファイバの前記第2の部分は、前記ボール通路又は前記ソケット通路のうちの少な
くとも一方を通って延在することができる。
【0025】
幾つかの態様では、前記部品カバーは、該カバーの端部に延びることができるノッチで
あって、前記第1の内側光ファイバが該ノッチを通って延在する、ノッチを設けることが
できる。幾つかのそのような態様では、前記ノッチは、前記部品カバーの差し込み部分の
形態とすることができる。
【0026】
前記部品カバーにノッチが設けられる幾つかの態様では、前記ケーブルは第1のケーブ
ルとすることができる。そのような態様では、前記第1のケーブルの形態の別のケーブル
が、前記第1のケーブルとともに光ケーブル組み合わせを形成することができる。幾つか
のそのような態様では、前記別のケーブルは、該別のケーブル及び前記第1のケーブルが
それぞれの曲がった状態にあるときに、該別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1
のケーブルの前記ノッチに接触可能とすることができるように、曲げられうる。
【0027】
前記部品カバーにノッチが設けられる幾つかの態様では、前記ケーブルは第1のケーブ
ルとすることができる。そのような態様では、前記第1のケーブルの形態の別のケーブル
が、前記第1のケーブルとともに光ケーブル組み合わせを形成することができる。幾つか
のそのような態様では、前記別のケーブルは、該別のケーブル及び前記第1のケーブルが
それぞれの曲がった状態にあるときに、該別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1
のケーブルの前記ノッチ内に嵌合することができるように、曲げられうる。
【0028】
別の態様によれば、光ケーブル終端アセンブリが、光ケーブル及び終端ユニットを含む
ことができる。前記光ケーブルは、光学部品アセンブリと、第1の内側光ファイバと、第
1の外側光ファイバと、部品カバーと、コネクタとを含むことができる。前記光学部品ア
センブリは、光学ユニットを含むことができる。前記第1の内側光ファイバ及び前記第1
の外側光ファイバは、前記光学ユニットが該第1の内側光ファイバから第1の光信号を受
信することができるとともに、該第1の外側光ファイバが前記光学ユニットから第2の光
信号を受信することができるように、又は、前記光学ユニットが該第1の外側光ファイバ
から前記第2の光信号を受信することができるとともに、該第1の内側光ファイバが前記
光学ユニットから前記第1の光信号を受信することができるように、前記光学ユニットの
両側に存在することができる。前記部品カバーは、前記光学ユニットの全体と、前記第1
の内側光ファイバの第1の部分及び前記第1の外側光ファイバの第1の部分とを封入する
ことができる。前記コネクタは、前記第1の外側光ファイバの第2の部分を含むことがで
き、前記第2の部分は前記第2の光信号を配信するように露出させることができる。前記
ケーブルは、前記終端ユニット内に挿入されて、前記第1の外側光ファイバから、前記終
端ユニットに挿入された別の光ケーブルへの前記第2の光信号の配信、又は、前記終端ユ
ニットに挿入された前記別の光ケーブルからの前記第2の光信号の前記第1の外側光ファ
イバにおける受信のうちの少なくとも一方を行うことができる。
【0029】
別の態様によれば、光ケーブルが、光学部品アセンブリと、第1の内側光ファイバ及び
第1の外側光ファイバと、部品カバーと、コネクタと、曲げられるカバーとを含むことが
できる。前記光学部品アセンブリは、光学ユニットを含むことができる。前記第1の内側
光ファイバ及び前記第1の外側光ファイバは、前記光学ユニットが該第1の内側光ファイ
バから第1の光信号を受信することができるとともに、該第1の外側光ファイバが前記光
学ユニットから第2の光信号を受信することができるように、又は、前記光学ユニットが
該第1の外側光ファイバから前記第2の光信号を受信することができるとともに、該第1
の内側光ファイバが前記光学ユニットから前記第1の光信号を受信することができるよう
に、前記光学ユニットの両側に存在することができる。前記部品カバーは、前記光学ユニ
ットの全体と、前記第1の内側光ファイバの一部分及び前記第1の外側光ファイバの一部
分とを封入することができる。前記コネクタは、前記第1の外側光ファイバの第2の部分
を含むことができ、前記第2の部分は前記第2の光信号を配信するように露出させること
ができる。前記曲げられるカバーは、前記部品カバーを前記コネクタに取り付けることが
できる。前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の状態に曲げられるとすることが
でき、前記第2の状態は、外力が該光ケーブルに印加されていないときに維持することが
できる。前記曲げられるカバーを曲げるのに必要な力は、前記部品カバーを曲げるのに必
要な力よりも弱いものとすることができる。前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分
は、前記曲げられるカバーを通って延在することができる。幾つかの態様では、前記外力
は重力でない力である。
【0030】
幾つかの態様では、前記第1の光信号は、前記第2の光信号と同じものとすることがで
きる。幾つかの態様では、前記第1の光信号は、光ビームによって形成することができる
。幾つかのそのような態様では、前記光ビームは、前記光学ユニットによって変更するこ
とができ、前記第2の光信号は、前記変更された光ビームによって形成することができる
【0031】
幾つかの態様では、前記光学ユニットは、終端ユニット、1つ以上のフィルタ若しくは
フィルタモジュール、スプリッタデバイス、カプラデバイス、反射器、減衰器、分散補償
器、電気光学素子、及び他の光学部分のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含むこ
とができる。前記フィルタ又は前記フィルタモジュールは光タップフィルタ等であるが、
これに限定されるものではない。前記電気光学素子は、光ファイバによって伝達すること
ができる光信号と、電気ワイヤによって伝達することができる電気信号との双方を受信す
ることができるタップフォトダイオードアレイ等であるが、これに限定されるものではな
い。
【0032】
前記光学ユニットが終端ユニットを含む幾つかの態様では、前記内側光ファイバ及び前
記外側光ファイバのそれぞれは、前記終端ユニットにおいて終端することができる。前記
光学ユニットが電気光学部品を含む幾つかの態様では、前記電気光学部品は、該電気光学
部品が電気ワイヤからの電気信号を伝達するように電気に取り付けることができ、さらに
、前記第1の内側光ファイバ又は前記第1の外側光ファイバのいずれかからの光信号を伝
達又は送信することができる。
【0033】
幾つかの態様では、光信号スプリッタデバイス又は光信号カプラデバイスを含む光学ユ
ニットが、N×Mの光ファイバ結合を可能にすることができる。前記光信号スプリッタデ
バイス又は前記光信号カプラデバイスは、波長ベースのもの又は電力分配ベースのものと
することができる。幾つかの態様では、波長ベースのスプリッタデバイス又はカプラデバ
イスは、WDMとすることができる。幾つかの態様では、電力分配ベースのスプリッタデ
バイス又はカプラデバイスは、光ファイバタップとすることができる。幾つかのそのよう
な態様では、前記光ファイバタップは、場合に応じて、それぞれの前記第1の内側光ファ
イバ又は前記第1の外側光ファイバと平行とすることができる。
【0034】
幾つかの態様では、前記コネクタはフェルールを更に含むことができ、前記第1の外側
光ファイバの前記第2の部分は、前記フェルールの端部まで前記フェルールを通って延在
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、前記フェルールの一
部分を取り囲むコネクタハウジングを更に含むことができる。幾つかの態様では、前記コ
ネクタは、シンプレックスコネクタとすることができる。
【0035】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、ジャケット及び面取り部又は環状部を更に含むこ
とができる。前記ジャケットは、前記第1の内側光ファイバの第2の部分を取り囲むこと
ができる。前記面取り部又は前記環状部は、前記部品カバー及び前記ジャケットにそれぞ
れ取り付けられる両端部を有することができる。幾つかのそのような態様では、前記部品
カバーの外径は、それぞれの前記面取り部又は前記環状部が該部品カバーから前記ジャケ
ットに先細りすることができるように、前記ジャケットの外径よりも大きくすることがで
きる。幾つかの態様では、それぞれの前記面取り部又は前記環状部は、前記ジャケットの
上に重なるとともに、前記部品カバーが露出されるようにそれぞれの前記部品カバーと隣
接するブーツとすることができる。このように、前記ブーツは、前記ジャケットと前記部
品カバーとの境界面において歪解放を行うことができる。幾つかの態様では、前記ブーツ
は、当業者に知られている形態で光ファイバを覆うブーツとすることができる。
【0036】
幾つかの態様では、前記ケーブルは、別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを更
に含むことができる。前記別の内側光ファイバ及び前記別の外側光ファイバは、前記光学
ユニットが該別の内側光ファイバから第3の光信号を受信するとともに、該別の外側光フ
ァイバが前記光学ユニットから第4の光信号を受信するように、又は、前記光学ユニット
が該別の外側光ファイバから前記第4の光信号を受信するとともに、該別の内側光ファイ
バが前記光学ユニットから前記第3の光信号を受信するように、前記光学ユニットの両側
に存在することができる。幾つかのそのような態様では、前記部品カバーは、前記別の内
側光ファイバ及び前記別の外側光ファイバのそれぞれの第1の部分を更に封入することが
できる。幾つかの態様では、前記コネクタは、前記別の外側光ファイバのそれぞれの第2
の部分を含むことができ、前記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記第4の光信
号を配信するように露出させることができる。
【0037】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
、フェルールを更に含むことができ、前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分及び前
記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記フェルールの端部まで前記フェルールを
通って延在することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタは、前記フェ
ルールの一部分を取り囲むコネクタハウジングを更に含むことができる。
【0038】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
コネクタハウジングを更に含むことができ、前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分
及び前記別の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記コネクタハウジングを通って延在
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタハウジングは非円筒形と
することができる。幾つかのそのような態様では、前記コネクタハウジングは円筒形とす
ることができる。
【0039】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
1対のフェルールを更に含むことができ、前記コネクタハウジングは、前記1対の前記フ
ェルールの一部分を取り囲むことができる。前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分
は、前記1対の前記フェルールのうちの一方を通って延在することができ、前記別の外側
光ファイバの前記第2の部分は、前記1対の前記フェルールのうちの他方を通って延在す
ることができる。
【0040】
別の内側光ファイバ及び別の外側光ファイバを含む幾つかの態様では、前記コネクタは
、デュプレックスコネクタ、例えば、LCデュプレックスコネクタ又はSCデュプレック
スコネクタとすることができる。
【0041】
幾つかのそのような態様では、前記曲げられるカバーは、最大でも前記光ファイバの最
小曲げ半径に対応する角度まで曲げられるとすることができる。
【0042】
幾つかの態様では、前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分は、前記曲げられるカ
バーを通って延在することができる。幾つかの態様では、前記曲げられるカバーは金属チ
ューブとすることができる。幾つかの態様では、前記曲げられるカバー及び前記部品カバ
ーは、該曲げられるカバー及び該部品カバーが、そのようなカバーのうちの少なくとも一
方を破壊することなく分離することができないように互いに一体とすることができる。幾
つかの態様では、前記部品カバーを曲げるのに必要な力は、前記曲げられるカバーを曲げ
るのに必要な力よりも大きな力とすることができる。幾つかのそのような態様では、前記
部品カバーは、実質的に剛体とすることができる。幾つかの態様では、前記曲げられるカ
バーは、蛇腹の形態とすることができる。
【0043】
前記曲げられるカバーを含む幾つかの態様では、前記ケーブルは、前記ジャケット及び
前記部品カバーの上に重なるブーツを更に含むことができ、前記ブーツは、前記曲げられ
るカバーを露出するように前記曲げられるカバーと隣接することができる。このように、
前記ブーツは、前記ケーブルにおいて歪解放を更に行うことができる。幾つかの態様では
、前記ブーツは、当業者に知られている形態で光ファイバを覆うブーツとすることができ
る。
【0044】
幾つかの態様では、前記部品カバーは、該カバーの端部に延びることができるノッチで
あって、前記第1の内側光ファイバが該ノッチを通って延在する、ノッチを設けることが
できる。幾つかのそのような態様では、前記ノッチは、前記部品カバーの差し込み部分の
形態とすることができる。
【0045】
前記部品カバーにノッチが設けられる幾つかの態様では、前記ケーブルは第1のケーブ
ルとすることができる。そのような態様では、前記第1のケーブルの形態の別のケーブル
が、前記第1のケーブルとともに光ケーブル組み合わせを形成することができる。幾つか
のそのような態様では、前記別のケーブルは、該別のケーブル及び前記第1のケーブルが
それぞれの曲がった状態にあるときに、該別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1
のケーブルの前記ノッチに接触可能とすることができるように、曲げられるとすることが
できる。
【0046】
前記部品カバーにノッチが設けられる幾つかの態様では、前記ケーブルは第1のケーブ
ルとすることができる。そのような態様では、前記第1のケーブルの形態の別のケーブル
が、前記第1のケーブルとともに光ケーブル組み合わせを形成することができる。幾つか
のそのような態様では、前記別のケーブルは、該別のケーブル及び前記第1のケーブルが
それぞれの曲がった状態にあるときに、該別のケーブルの部品カバーの一部分が前記第1
のケーブルの前記ノッチ内に嵌合することができるように、曲げられるとすることができ
る。
【0047】
別の態様によれば、光ケーブル終端アセンブリが、光ケーブル及び終端ユニットを含む
ことができる。前記光ケーブルは、光学部品アセンブリと、第1の内側光ファイバ及び第
1の外側光ファイバと、部品カバーと、コネクタと、曲げられるカバーとを含むことがで
きる。前記光学部品アセンブリは、光学ユニットを含むことができる。前記第1の内側光
ファイバ及び前記第1の外側光ファイバは、前記光学ユニットが該第1の内側光ファイバ
から第1の光信号を受信することができるとともに、該第1の外側光ファイバが前記光学
ユニットから第2の光信号を受信することができるように、又は、前記光学ユニットが該
第1の外側光ファイバから前記第2の光信号を受信することができるとともに、該第1の
内側光ファイバが前記光学ユニットから前記第1の光信号を受信することができるように
、前記光学ユニットの両側に存在することができる。前記部品カバーは、前記光学ユニッ
トの全体と、前記第1の内側光ファイバの一部分及び前記第1の外側光ファイバの一部分
とを封入することができる。前記コネクタは、前記第1の外側光ファイバの第2の部分を
含むことができ、前記第2の部分は前記第2の光信号を配信するように露出させることが
できる。前記曲げられるカバーは、前記部品カバーを前記コネクタに取り付けることがで
きる。前記曲げられるカバーは、第1の状態から第2の状態に曲げられるとすることがで
き、前記第2の状態は、外力が該光ケーブルに印加されていないときに維持することがで
きる。前記曲げられるカバーを曲げるのに必要な力は、前記部品カバーを曲げるのに必要
な力よりも弱いものとすることができる。前記第1の外側光ファイバの前記第2の部分は
、前記曲げられるカバーを通って延在することができる。幾つかの態様では、前記外力は
重力でない力である。前記ケーブルは、前記終端ユニット内に挿入されて、前記第1の外
側光ファイバから、前記終端ユニットに挿入された別の光ケーブルへの前記第2の光信号
の配信、又は、前記終端ユニットに挿入された前記別の光ケーブルからの前記第2の光信
号の前記第1の外側光ファイバにおける受信のうちの少なくとも一方を行うことができる
【0048】
別の態様によれば、光ファイバコネクタが、シングルファイバアダプタと、マルチファ
イバアダプタと、カバーと、シングル光ファイバと、光信号スプリッタと、マルチファイ
バアセンブリと、機械的伝達フェルールとを含むことができる。前記カバーは、第1の端
部及び第2の端部を含むことができ、さらに、長手方向の軸を定めることができる。前記
シングルファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第1の端部に結合すること
ができる。前記マルチファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第2の端部に
結合することができる。前記シングル光ファイバは、前記長手方向の軸に沿って前記カバ
ー内に位置決めすることができ、前記シングルファイバアダプタにおいて少なくとも部分
的に受け取ることができる。前記スプリッタは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内
に位置決めすることができ、前記シングル光ファイバに直接結合することができる。前記
マルチファイバアセンブリは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位置決めするこ
とができ、前記スプリッタに直接結合することができる。前記機械的伝達(MT:mechan
ical transfer)フェルールは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位置決めする
ことができ、前記シングルファイバアダプタが前記シングル光ファイバ、前記スプリッタ
、前記マルチファイバアセンブリ、及び前記MTフェルールを介して前記マルチファイバ
アダプタと光通信することができるように、前記マルチファイバアセンブリ及び前記マル
チファイバアダプタに直接結合さすることができる。
【0049】
幾つかの態様では、前記スプリッタは、前記シングル光ファイバ及び前記マルチファイ
バアセンブリに光学的に結合することができる。幾つかのそのような態様では、前記MT
フェルールは、前記マルチファイバアセンブリに光学的に結合することができる。
【0050】
幾つかの態様では、前記スプリッタは、前述したとともにここで更に説明するように、
波長ベースのもの又は電力分配ベースのものとすることができる。幾つかの態様では、前
記波長ベースのスプリッタは、前記光信号の配信経路がWDMを通るのか又はデマルチプ
レクサを通るのかに応じて前記WDM又は前記デマルチプレクサとすることができる。
【0051】
別の態様によれば、光ケーブルが、光ファイバコネクタ及びLCケーブルを含むことが
できる。前記光ファイバコネクタは、シングルファイバアダプタと、マルチファイバアダ
プタと、カバーと、シングル光ファイバと、光信号スプリッタと、マルチファイバアセン
ブリと、機械的伝達フェルールとを含むことができる。前記カバーは、第1の端部及び第
2の端部を含むことができ、さらに、長手方向の軸を定めることができる。前記シングル
ファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第1の端部に結合することができる
。前記マルチファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第2の端部に結合する
ことができる。前記シングル光ファイバは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位
置決めすることができ、前記シングルファイバアダプタにおいて少なくとも部分的に受け
取ることができる。前記スプリッタは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位置決
めすることができ、前記シングル光ファイバに直接結合することができる。前記マルチフ
ァイバアセンブリは、前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位置決めすることができ
、前記スプリッタに直接結合することができる。前記機械的伝達(MT)フェルールは、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に位置決めすることができ、前記シングルファイ
バアダプタが前記シングル光ファイバ、前記スプリッタ、前記マルチファイバアセンブリ
、及び前記MTフェルールを介して前記マルチファイバアダプタと光通信することができ
るように、前記マルチファイバアセンブリ及び前記マルチファイバアダプタに直接結合す
ることができる。前記LCケーブルは、前記光ファイバコネクタの前記シングルファイバ
アダプタに結合することができる。前記LCケーブルは、前記シングル光ファイバ、前記
スプリッタ、前記マルチファイバアセンブリ、及び前記MTフェルールを介して前記マル
チファイバアダプタと光通信することができる。前記LCケーブルによって伝達される光
信号は、複数の光信号に分割することができ、前記MTフェルー内に延在する複数の光フ
ァイバによって配信することができる。
【0052】
幾つかの態様では、前記スプリッタは、前述したとともにここで更に説明するように、
波長ベースのもの又は電力分配ベースのものとすることができる。幾つかの態様では、波
長ベースのスプリッタは、前記光信号の配信経路がWDMを通るのか又はデマルチプレク
サを通るのかに応じて前記WDM又は前記デマルチプレクサとすることができる。
【0053】
幾つかの態様では、前記光ケーブルは、前記光ファイバコネクタの前記マルチファイバ
アダプタに結合することができる機械式プッシュオン(MPO:mechanical push-on)ブ
レイクアウトアダプタを更に含むことができる。前記MPOブレイクアウトアダプタは、
前記シングル光ファイバ、前記スプリッタ、前記マルチファイバアセンブリ、及び前記M
Tフェルールを介して前記LCケーブルと光通信することができる。前記MTフェルール
内に延在する前記複数の光ファイバによって配信される前記複数の光信号は、前記MPO
ブレイクアウトアダプタを用いて、延在する対応する光ファイバによって更に配信される
【0054】
別の態様によれば、MTフェルールが、上部カバー部分と、該上部カバー部分と接合す
ることができる下部カバー部分と、複数の光ファイバとを含むことができる。前記上部カ
バー部分及び前記下部カバー部分のそれぞれは、ガラス、セラミック、又は別の適した材
料から作製することができる。前記複数の光ファイバは、前記上部カバー部分及び前記下
部カバー部分に沿って延びるファイバ溝によって形成されるファイバ穴内において、前記
上部カバー部分と前記下部カバー部分との間に延在することができる。
【0055】
幾つかの態様では、前記MTフェルールは、複数の位置合わせピンを含むことができる
。前記位置合わせピンは、前記上部カバー部分及び前記下部カバー部分に沿って延びるピ
ン溝によって形成されるピン穴内において、前記上部カバー部分と前記下部カバー部分と
の間に延びることができる。前記位置合わせピンは、前記上部カバー部分及び前記下部カ
バー部分の隣接する端部を越えて更に延びることができる。
【0056】
単なる例として、本開示内容の実施形態について添付図面を参照しながら以下に説明す
る。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】一実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図2A】別の実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図2B】別の実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図2C】別の実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図3】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図4】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図5A】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図5B】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図6A】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図6B】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の斜視図である。
図7A】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図7B】更なる実施形態による光ケーブルの一部分の立面図である。
図8】別の実施形態による光ケーブルのシステムの平面図である。
図9】別の実施形態によるパッチパネルデバイスの一部分に接続された図8の光ケーブルのシステムの平面図である。
図10A】別の実施形態によるスプリッタ部一体型アダプタの斜視図である。
図10B】別の実施形態による、図10Aのスプリッタ部一体型アダプタを含む信号分割ケーブルの分解図である。
図11図10Aに示すスプリッタ部一体型アダプタの光ファイバ及びフェルールアセンブリの斜視図である。
図12A】一実施形態によるMTフェルール及び光ファイバの組を示す斜視図である。
図12B図12Aに示すMTフェルール及び光ファイバの組を示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
続いて図面を参照する。図1に示すように、ケーブル100は、内側ケーブルセクショ
ン110と、部品セクション120と、コネクタセクション140とを有する。図示した
例では、ケーブル100は、各々が光ビームによって形成される1つ以上の光信号を送る
ために用いることができる。
【0059】
内側ケーブルセクション110は、光信号を送る内側光ファイバ102の内側部分と、
この内側光ファイバを取り囲み、内側光ファイバと略同軸のジャケット114とを有する
。複数の光信号を送るための別の構成では、内側ケーブルセクションは、内側光ファイバ
102の複数の内側部分を有することができる。ジャケット114は、ポリ塩化ビニル(
PVC:polyvinyl chloride)等の軟質プラスチック材料から作製することができるが、
PVCにも軟質プラスチック材料にも限定されるものではない。
【0060】
図示した例のように、部品セクション120は、内側光ファイバ102の外側部分と、
外側光ファイバ104の内側部分と、内側光ファイバ102の外側部分と外側光ファイバ
104の内側部分とを光学的に接続することができる光学ユニット125と、部品カバー
127とを有することができる。図示しているように、部品カバー127は、内側光ファ
イバ102の外側部分と、外側光ファイバ104の内側部分と、光学ユニットとの各々を
取り囲んでカバーするとともに、光学ユニットから光ファイバが外れることを防ぐ。部品
カバー127は、ハウジング、好ましくは可撓性ハウジングの形状に成形可能な、好まし
くは成形用プラスチックとすることができるプラスチック材料、又は、金属材料、例えば
、ステンレス鋼から作製することができるが、これらに限定されるものではない。図示し
た例のように、部品カバー127及びジャケット114は、環状部128において接続す
ることができる。この環状部は、部品カバー及びジャケットの一方又は双方に張力が加わ
った際にこの接続部において張力を緩和することができる。
【0061】
光学ユニット125は、(i)内側光ファイバ102からの光信号の送受信と、(ii
)外側光ファイバ104からの光信号の送受信と、(iii)外側光ファイバへの光信号
の送信又は伝達と、(iv)内側光ファイバへの光信号の送信又は伝達とのうち、任意の
1つ又は任意の組み合わせを行うように構成することができる。幾つかの態様では、第1
の光信号が内側光ファイバ102及び外側光ファイバ104の一方から光学ユニット12
5により受信されると、光学ユニット125は、第1の光信号に機能的に作用することが
でき、例えば、第1の光信号をフィルタリング又は増幅することができ、その後、第1の
光信号に対する機能的な作用から得られた第2の光信号を、内側光ファイバ及び外側光フ
ァイバの他方に伝達することができる。幾つかのそのような態様又は代替の態様では、第
1の光信号が内側光ファイバ102及び外側光ファイバ104の一方から光学ユニット1
25により受信されると、光学ユニット125は、第2の光信号を内側光ファイバ及び外
側光ファイバの他方に伝達することができる。
【0062】
光学ユニット125は、終端ユニット、1つ以上のフィルタ又はフィルタモジュール、
スプリッタデバイス、カプラデバイス、反射器、減衰器、分散補償器、電気光学素子、及
び他の光学部品のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含むことができる。フィルタ
又はフィルタモジュールは光タップフィルタ等であるが、これに限定されるものではない
。電気光学素子は、光ファイバによって伝達することができる光信号と、電線によって伝
達することができる電気信号との双方を受信することができるタップフォトダイオードア
レイ等であるが、これに限定されるものではない。
【0063】
光信号スプリッタデバイス又は光信号カプラデバイスを含む光学ユニットは、N×Mの
光ファイバ結合を可能にすることができる。このように、内側光ファイバ102は、単一
の外側光ファイバ104との間で光信号をやり取りする複数の光ファイバとすることもで
きる、内側光ファイバは、複数の外側光ファイバとの間で1つ以上の光信号をやり取りす
る単一の光ファイバとすることもできる。内側光ファイバは、複数の外側光ファイバとの
間で1つ以上の光信号をやり取りする複数の光ファイバとすることもできる。
【0064】
光信号スプリッタデバイス又は光信号カプラデバイスは、波長ベースのもの又は電力分
配ベースのものとすることができる。波長ベースのスプリッタデバイス又はカプラデバイ
スの1つの例では、そのようなデバイスは、場合に応じて、第1の光信号又は第2の光信
号のいずれかを受信し、それぞれの第1の光信号又は第2の光信号の第1の波長をそれぞ
れの第1の内側光ファイバ又は第1の外側光ファイバに配信するとともに、第1の波長と
は異なるそれぞれの第1の光信号又は第2の光信号の第2の波長をそれぞれの第1の内側
光ファイバ又は第1の外側光ファイバに別に配信することができる波長分割マルチプレク
サ(WDM)又は他の誘電体フィルタとすることができる。電力分配ベースのスプリッタ
デバイス又はカプラデバイスの1つの例では、そのようなデバイスは、第1の光信号及び
第2の光信号の一方が光ファイバタップによって受信されると、この光信号の一部分をそ
れぞれの第1の光信号及び第2の光信号の他方として転用し、そのような転用された光信
号を光ファイバタップに沿って伝達することができる光ファイバタップとすることができ
る。幾つかの態様では、光ファイバタップは、場合に応じて、それぞれの第1の内側光フ
ァイバ又は第1の外側光ファイバと並行して処理を行うことができる。
【0065】
電気光学部品を含む光学ユニットは、当該電気光学部品が電気ワイヤからの電気信号を
伝達できるように、さらに、第1の内側光ファイバ又は第1の外側光ファイバのいずれか
からの光信号を伝達することができるように、電気ワイヤに取り付けることができる。幾
つかの態様では、電気ワイヤは、第1の内側光ファイバ及び電気ワイヤの双方のカバーと
して機能するジャケット114内に存在することもできるし、ジャケットの外面に沿って
延びているものとすることもできる。光学ユニット125を一体化することによって、ケ
ーブルには、当該技術において知られているケーブルを上回る強化された機能が与えられ
る。
【0066】
図1を更に示すように、コネクタセクション140は、外側光ファイバ104の外側部
分を取り囲み、この外側部分と略同軸であるフェルール142と、このフェルールを取り
囲み、フェルールと略同軸であるコネクタカバー144とを有する。フェルール142は
、制御可能な方法で外側光ファイバの端部を通して光信号を配信することができるように
、光ファイバを支持し、端子又は他の終端ユニットとの接合接続のために外側光ファイバ
の端部の位置を合わせる。幾つかの態様では、コネクタカバー144は、接着剤、例えば
、エポキシによるか、さねはぎ(tongue-and-groove) 、スナップフィット、モールステー
パ(Morse taper)、若しくはこれらの部品の一方を他方に直接固定する他のシステム等
を介する、コネクタカバーと部品カバーとの間のロッキング若しくは他の機械式係合によ
るか、又は当業者に知られている留め具の使用によって、部品カバー127に取り付ける
ことができる。他の態様では、コネクタカバー144は、当該コネクタカバー及び部品カ
バーが、これらの部品の一方又は双方を破壊せずに分離することができないように、部品
カバー127と一体にすることができる。
【0067】
次に、図2A及び図2Bに示すように、ケーブル200は、当該ケーブル200が、部
品カバー127の代わりに部品セクション220の部品カバー227を有し、可撓性すな
わち曲げられるカバー260を更に有することを除けば、ケーブル100と同じ又はほぼ
同じである。図示した例では、部品カバー227は、当該部品カバー227が、ケーブル
100とケーブル200との比較からわかるように、部品カバー127よりも短いことと
、部品カバー227がコネクタカバー144ではなく可撓性カバー260と隣接すること
とを除けば、部品カバー127と同じ又はほぼ同じである。別の態様では、部品カバー1
27及び227の形態の部品カバーは、より長い長さ又はより短い長さであってもよく、
互いに同じ長さを有することもできる。幾つかの態様では、可撓性カバー260は、接着
剤、例えば、エポキシによるか、さねはぎ継ぎ、スナップフィット、モールステーパ、若
しくはこれら部品の一方を他方に直に固定する他のシステム等を介する、コネクタカバー
と部品カバーとの間のロック若しくは他の機械式係合によるか、又は当業者に知られてい
る留め具の使用によって、部品カバー227に取り付けることができる。他の態様では、
可撓性カバー260は、当該可撓性カバー及び部品カバーが、これらの部品の一方又は双
方を破壊せずに分離することができないように、部品カバー227と一体にすることがで
きる。幾つかの態様では、可撓性カバー260は、接着剤、例えば、エポキシ、又は当業
者に知られている留め具によってコネクタカバー144に取り付けることができる。他の
態様では、可撓性カバー260は、当該可撓性カバー及びコネクタカバーが、これらの部
品の一方又は双方を破壊せずに分離することができないように、コネクタカバー144と
一体にすることができる。
【0068】
図2Bに示すように、可撓性カバー260は、拡張し、収縮し、曲がって当該可撓性カ
バーに可撓性を与える蛇腹265を有することができる。図示した例のように、蛇腹26
5は、ケーブル200が蛇腹の曲がった状態又は真っ直ぐな状態を変化させるのに十分な
外力による作用を受けるまで、蛇腹が曲がった状態又は真っ直ぐな状態を維持するほど十
分な剛性を有することができる。本明細書において、「外力」は、構造物に作用する力で
あって、その構造物の内部の要素間の力、すなわち「内力」でない力である。このように
、構造物に作用する重力又は人間の接触は、本開示の文脈において外力とみなされる。蛇
腹265が図2Bのように曲がった状態にあるとき、部品セクション220の大部分は、
蛇腹が図2Aのように真っ直ぐな状態にあるときよりもコネクタセクション140に接近
する。このように、蛇腹が曲がった状態にあるときに、内側ケーブルセクション110、
部品セクション220、及び部品セクション220と蛇腹における屈曲部との間の蛇腹2
65の内側部分のいずれか1つに加わる外力は、蛇腹265が真っ直ぐな状態にあるとき
、したがって、ケーブル200が真っ直ぐな状態にあるときにケーブル200に沿って同
じ位置において加わる同じ外力によってコネクタセクションに印加されるトルクよりも小
さいトルクをコネクタセクション140に加える。したがって、ケーブル200は、ケー
ブル200及びこれに取り付けられた部品に対するねじり応力を抑えると同時に、必要に
応じてよりタイトな空間に合わせてコンパクトにできるケーブルを提供する。
【0069】
可撓性カバー260は、曲げられる金属チューブの形態とすることができる。様々な金
属をこの用途に使用することができ、様々な金属には、ステンレス鋼、銅、及びニッケル
、並びに合金並びにそのような金属の組み合わせが含まれるが、これらに限定されるもの
ではない。このように、可撓性カバー260は、卓上スタンドを支持するのに使用される
シャフト、又は、内視鏡チューブに使用されるシャフトの形態とすることができる。例え
ば、蛇腹の形態の構造化プラスチック等の他の材料も使用することができる。可撓性カバ
ー260は、事前に定められた長さで準備することができる。このように、可撓性カバー
260は、最大で外側光ファイバ104の最小曲げ半径に対応する角度まで、好ましくは
、外側光ファイバの最小曲げ半径よりも僅かに大きな半径に対応する角度まで曲げられる
ものとすることができる。
【0070】
ケーブル200の代替の態様では、カバー260は、可撓性でないものとすることがで
き、代わりに、任意の相当量だけ、例えば、事前に定められた角度よりも5%~20%大
きい角度までカバーを曲げると、カバーが破壊するおそれがあるような事前に定められた
角度で常時曲がったものとすることができる。そのようなケーブルの態様の剛性は、ケー
ブル内に組み込むことができる光学ユニット125を更に保護することができ、可撓性カ
バー260の幾つかの態様において弾性に起因して存在し得る曲げ後のカバーが部分的に
真っ直ぐになることを回避することができる。
【0071】
可撓性カバー260の態様は、可撓性カバー260及び部品カバー227の境界面と、
部品カバー227と、部品カバー227及び内側ケーブルセクション110の境界面とに
わたって設けることのできる、当業者に知られているような常時曲がったブーツとともに
使用することもできるし、部品カバー227と、部品カバー227及び内側ケーブルセク
ション110の境界面とにわたって設けられる、当業者に知られているような真っ直ぐな
ブーツとともに使用することもできる。ケーブル200Aが終端ユニット99、例えば、
機器、パッチパネル、アダプタのレセプタクル内に挿入されている図2Cに示すように、
常時曲がったカバー又は可撓性カバー260の態様は、当業者に知られているように、可
撓性とすることができる真っ直ぐなブーツ250とともに使用することができる。更に図
示するように、ブーツ250は、部品カバー227及び内側ケーブルセクション110の
境界面に設けることができる。
【0072】
幾つかの代替の態様では、複数の内側光ファイバ102及び複数の外側光ファイバ10
4の一方又は双方は、部品カバー127、227等の部品カバーを通って延びているもの
とすることができる。そのような態様では、光学ユニット125は、(i)複数の内側光
ファイバ102のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせからのそれぞれの光信号の送受
信と、(ii)複数の外側光ファイバ104のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせか
らのそれぞれの光信号の送受信と、(iii)複数の外側光ファイバへのそれぞれの光信
号の配信又は伝達と、(iv)複数の内側光ファイバへのそれぞれの光信号の配信又は伝
達とのうち、任意の1つ又は任意の組み合わせを行うように構成することができる。
【0073】
図3に示すように、ケーブル300は、ケーブル300が単一のフェルール142の代
わりにデュアルフェルール342A、342Bを有するとともに、ケーブル200の対応
するものよりも大きい部品カバー327及び大きいコネクタカバー344を有することを
除けば、ケーブル200と同じ又は略同じデュプレックスコネクタである。デュアルフェ
ルール342A、342Bのそれぞれは、複数の外側光ファイバ104の外側部分を取り
囲んで外側部分と略同軸であり、さらに、コネクタカバー344によって取り囲まれてい
る。デュアルフェルール342A、342Bのそれぞれは、制御可能な方法で外側光ファ
イバの端部を通して光信号を送ることができるように、対応する外側光ファイバ104を
支持し、端子又は他の終端ユニットとの接合接続のために対応する外側光ファイバの端部
の位置を合わせる。図4に示すような別の態様では、ケーブル400は、ケーブル400
がLCコネクタに関して当業者に知られているように、スナップフィット接続用のクリッ
プを含むことを除けば、ケーブル300と同じ又は略同じLCデュプレックスコネクタで
ある。
【0074】
次に図5A及び図5Bに示すように、ケーブル500は、マルチファイバ・プッシュオ
ン(multi-fiber push on, MPO)コネクタであり、米国Conec社によるMTP(登録商
標)等のMPOコネクタを大幅に高度化したものである。ケーブル500は、ケーブル5
00が単孔フェルール142の代わりに多孔フェルール542を有するとともに、ケーブ
ル200の対応するものよりも大きな部品カバー527及び大きなコネクタカバー544
を有することを除けば、ケーブル200と同じ又は略同じである。複数の外側光ファイバ
104の外側部分は、フェルール542のそれぞれの孔と略同軸であり、これらのフェル
ールによって取り囲まれている。フェルール542は、コネクタカバー544によって取
り囲まれている。幾つかの態様では、コネクタカバー544は、ハウジングとして機能す
ることができ、このハウジングは、当業者に知られているように、フェルールを取り囲む
コネクタ本体と、コネクタ本体を取り囲むスライド可能なカバーと、アダプタ又は他の終
端ユニットの相手側ラッチ部分、例えばフックと係合してハウジングを終端ユニットに結
合し、したがって、ケーブルを終端ユニットに結合するラッチ部分とを有する。図5B
例に示すように、コネクタカバー544は、フェルール542の孔の端部を定める。フェ
ルール542は、制御可能な方法で外側光ファイバのそれぞれの端部を通して光信号を送
ることができるように、外側光ファイバ104のそれぞれを支持し、端子又は他の終端ユ
ニットとの接合接続のために外側光ファイバのそれぞれの端部の位置を合わせる。
【0075】
図5A及び図5Bに更に示すように、ケーブル500は、コネクタカバー544の露出
した端部から延びる位置合わせピン543A、543Bを更に有する。位置合わせピン5
43A、543Bは、図示するように、好ましくは、フェルール542の両側に配置され
るが、他の態様では、位置合わせピンは、コネクタカバーの露出した端部の別の位置又は
コネクタカバーの1つ以上の側部を含むコネクタカバーの別の位置から延びていてもよい
。任意のそのような位置合わせピンの少なくとも一部分は、これらの位置合わせ部材を端
子又は他の終端ユニットのハウジング内で受けて、ケーブル500とそのような端子又は
他の終端ユニットとの接続安定性を維持することができるように、フェルール542が延
びている方向、したがって、フェルール内で延びている光ファイバが延びる方向に延びて
いるものとすることができる。
【0076】
次に図6Aに示すように、ケーブル600は、ケーブル600が部品セクション220
の代わりに部品セクション620と、コネクタセクション140の代わりにコネクタセク
ション640と、可撓性カバー260の代わりに少なくとも1つのヒンジピン660とを
含むことを除いて、ケーブル200と同じ又は略同じである。部品セクション620は、
部品セクション620が、部品カバー本体621から延びる平行アーム631A、631
Bを更に含むことを除いて、部品セクション220と同じ又は略同じである。コネクタセ
クション640は、コネクタセクション640が、コネクタカバー本体641から延びる
アーム651を更に含むことを除いて、コネクタセクション140と同じ又は略同じであ
る。図示するように、アーム651は、平行アーム631A、631Bの間に嵌合するよ
うに構成することができる一方、代替の態様では、この構成は、図6Bに示すケーブル6
00’の例のように、部品カバー本体から延びるアームがコネクタカバー本体から延びる
平行アームの間に嵌合するように構成することができるよう逆にすることもできるし、こ
の構成は、コネクタセクションの平行アームが部品セクションの平行アームと交互になる
ように変更することもできる。単一のヒンジピン660が、アーム631A、631B、
651のそれぞれによって定められる孔を通って延びるか、又は、他の態様では、1つの
ヒンジピンがアーム631A、651のみの孔を通って延びるとともに、別のヒンジピン
がアーム631B、651のみの孔を通って延びる。このように、コネクタセクション6
40を、ケーブル600が曲がるように部品セクション620に対して回転させることが
できる。ケーブル600の形態の幾つかの態様では、ヒンジピンは、当該ヒンジピンがコ
ネクタセクションからの突出部となるようにコネクタセクション640と一体にすること
ができる一方で、ケーブル600’の形態の態様では、ヒンジピンは、当該ヒンジピンが
部品カバー本体からの突出部となるように部品カバー本体と一体にすることができる。
【0077】
部品セクション220と同様に、部品セクション620は、光学ユニット125を取り
囲み、内側光ファイバ102の一部分及び外側光ファイバ104の一部分がその中を通っ
て延びる通路を有する。コネクタセクション240と同様に、コネクタセクション640
は、外側光ファイバ104の一部分がその中を通って延びる通路を有する。外側光ファイ
バ104は、それぞれのアーム631A、631B、651内に挿入されるデュアルヒン
ジピン660の間に延びているものとすることもできるし、3つの全てのアーム内に挿入
される単一のヒンジピン660の周囲に延びているものとすることもできる。
【0078】
幾つかの態様では、内側アーム、例えば、アーム651は、外側アーム、例えば、アー
ム651A、651Bから加圧されるように延びているものとすることができる。そのよ
うな加圧は、コネクタセクション640を部品セクション620に対して初期の状態とは
異なる曲がった状態又は真っ直ぐな状態へと曲げるのにケーブル600に対して外力を加
える必要があるほど十分なものとすることができる。幾つかの態様では、少なくとも1つ
のヒンジピン660を、部品セクション620のアーム631A、631Bの少なくとも
一方のアーム内への圧入と、コネクタセクション640のアーム651内への圧入との双
方により挿入することができる。このようにして、コネクタセクション640を部品セク
ション620に対して初期の状態とは異なる曲がった状態又は真っ直ぐな状態へと曲げる
のにケーブル600に外力を加えることが必要となり、部品セクション620がコネクタ
セクション640に対して回転してしまうことを防ぐことができる。更に他の態様では、
部品セクション620は、コネクタセクション640に取り付けられてラチェット効果を
生み出すことができ、それによって、部品セクション又はコネクタセクションのいずれか
一方にある解除ボタンが押されて、部品セクション又はコネクタセクションの他方にある
歯の通過が、解除ボタンに取り付けられているか又は解除ボタンと係合するレバー又はス
テップを迂回できるようになるまで、コネクタセクション640は、曲がった状態への単
一方向に回転し、その逆方向には回転しない。このような構成は、解除ボタンが押される
までコネクタセクション640に対する部品セクション620の何らかの回転又は少なく
とも何らかの大きな回転を防止するのに利用することができる。
【0079】
ケーブル600が図5のように曲がった状態にあるときには、ケーブル600が真っ直
ぐな状態にあるときよりも部品セクション620の大部分が、コネクタセクション640
のより近くにある。このように、ケーブル600が曲がった状態にあるときに内側ケーブ
ルセクション110又は部品セクション620に対して加わる外力により、ケーブル60
0が真っ直ぐな状態にあるときにケーブル600に沿って同じ位置に加わる同じ外力によ
ってコネクタセクションに加えられるトルクよりも小さいトルクがコネクタセクション6
40に加わる。したがって、ケーブル600は、ケーブル600に対するねじり応力を抑
えると同時に、必要に応じてよりタイトな空間内に収まるようにコンパクトにできるケー
ブルを提供する。
【0080】
次に図7Aに示すように、ケーブル700は、ケーブル700が、部品セクション62
0の代わりに部品セクション720と、コネクタセクション640の代わりにコネクタセ
クション740とを有し、ヒンジピン660を備えないことを除いて、ケーブル600と
同じ又は略同じである。部品セクション720は、部品セクション720が、部品カバー
本体621から延びる平行アーム631A、631Bの代わりに、ソケットを定めて部品
カバー本体721から延びるリップ(lip)731を含むことを除いて、部品セクション
620と同じ又は実質的に同じである。コネクタセクション740は、コネクタセクショ
ン740が、コネクタカバー本体641から延びる平行アーム651A、651Bの代わ
りに、コネクタカバー本体741から延びるボール部分751を含むことを除いて、コネ
クタセクション640と同じ又は略同じである。図示するように、ボール部分751は、
リップ731及び部品カバー本体721によって定まるソケット内に嵌合するように構成
することができる一方、代替の態様では、この構成は、図7Bに示すケーブル700’の
例のように、リップがコネクタカバー本体から延びることができ、ボール部分が部品カバ
ー本体から延びることができるよう逆にすることができる。したがって、ボール部分及び
ソケットは、ボールソケット型の継手を形成し、コネクタセクション740は、ケーブル
700を曲げるために、部品セクション720に対して回転させることができる。部品セ
クション620と同様に、部品セクション720は、光学ユニット125を取り囲み、内
側光ファイバ102の一部分及び外側光ファイバ104の一部分がその中を通って延びる
通路753を含む。コネクタセクション640と同様に、コネクタセクション740は、
外側光ファイバ104の一部分がその中を通って延びる通路754を含む。
【0081】
幾つかの態様では、ボール部分751は、リップ731及びカバー本体721によって
定まるソケット内に圧入によって挿入することができる。このように、コネクタセクショ
ン740を部品セクション720に対して初期の状態とは異なる曲がった状態又は真っ直
ぐな状態へと曲げるのにケーブル700に外力を加えることが必要となり、部品セクショ
ン720がコネクタセクション740に対して回転することを防ぐことができる。
【0082】
ケーブル700が、図7Aのように曲がった状態にあるときには、ケーブル700が真
っ直ぐな状態にあるときよりも部品セクション720の大部分が、コネクタセクション7
40のより近くにある。このように、ケーブル700が曲がった状態にあるときに内側ケ
ーブルセクション110又は部品セクション720に対して加わる外力により、ケーブル
700が真っ直ぐな状態にあるときにケーブル700に沿って同じ位置に加えられる同じ
外力によってコネクタセクションに加わるトルクよりも小さいトルクがコネクタセクショ
ン740に加わる。したがって、ケーブル700は、ケーブル700に対するねじり応力
を抑えると同時に、必要に応じてよりタイトな空間内に収まってコンパクトにできるケー
ブルを提供する。
【0083】
次に図8に示すように、ケーブル800のそれぞれは、各ケーブル800が部品セクシ
ョン220の部品カバー227の代わりに部品セクション820の部品カバー827を含
むことを除いて、ケーブル200と同じ又は略同じである。部品カバー827は、部品カ
バー827が部品カバーの少なくとも1つの長手方向エッジ部が設けられたノッチ829
を含むことを除いて、部品カバー227と同じである。図8に示すように、第1のケーブ
ル800及び別のケーブル800の双方が曲がった状態にあるとき、第1のケーブルの一
部分が別のケーブルのノッチ829内に嵌合するように、第1のケーブル800は別のケ
ーブル800と隣接して配置することができる。このようにして、更に図示しているよう
に、第1のケーブルのノッチ829の反対側にある第1のケーブルの長手方向エッジが、
別のケーブル800の長手方向エッジ部に密接して追従するように、第1のケーブル80
0を曲げ、曲がっている別のケーブル800と隣接して配置することができる。
【0084】
図9に示すように、ケーブル800は、パッチパネルデバイスの取付け部材882に動
作可能に接続することができ、このパッチパネルデバイスでは、ケーブルのうちの幾つか
を取付け部材の可動部材896と動作可能に接続することができ、これらの可動部材は、
ケーブルの挿入及び取外しの際のアクセスをより容易にするために、そのようなケーブル
を別のケーブルから遠ざけることを可能にする。これについては、米国特許第8,939
,792号、第9,851,523号、及び米国特許出願第15/917,965号によ
り十分に記載されている。これらの開示内容は、引用することにより、それらの全体が本
明細書の一部をなすものとする。ノッチ829により、更には可動部材896を考慮する
と、ケーブル800は、当該ケーブルが曲がった状態にある場合でも、取付け部材882
に取り付けられたそれぞれのポート内に挿入することができる。
【0085】
次に図10A及び図10Bに示すように、スプリッタ部一体型アダプタ905は、LC
アダプタ910と、このLCアダプタの内側端部と接合される第1の端部を有するシング
ルファイバアセンブリ920と、このシングルファイバアセンブリのシングルファイバ端
部と接合される第1の端部を有するスプリッタ930と、このスプリッタのマルチファイ
バ端部と接合される閉鎖端部を有するマルチファイバリボンアセンブリ940と、マルチ
ファイバリボンアセンブリ940の開放端部と接合される内側端部を有する機械的伝達(
mechanical transfer, MT)フェルール950と、このMTフェルールの外側端部を受
ける内側端部を有する機械式プッシュオン(MPO)アダプタ960とを備える。図示す
るように、LC入力ケーブル970は、LCアダプタ910の内側端部の反対側にあるL
Cアダプタの外側端部内に挿入されて、コネクタを有する入力ケーブルを形成することが
できる。このコネクタは、MPOアダプタ960の内側端部の反対側にあるMPOアダプ
タの外側端部である。更に図示するように、MPOブレイクアウトケーブル980は、M
POアダプタ960の外側端部内に挿入されて、出力ケーブルを形成することができる。
LC入力ケーブル970及びMPOブレイクアウトケーブル980は、一体型アダプタ9
05の両外側端部内に挿入されて、信号分割ケーブル900を形成することができる。こ
のように、一体型アダプタ905は、光信号(例えば、LC入力ケーブル970のシング
ルファイバに沿った光入力)を、複数の光信号(例えば、ブレイクアウトケーブル980
によって伝達され、LC入力ケーブルによって伝達される光信号を分割することにより形
成される複数の並列な光出力)へと変換する役割を担う。信号分割ケーブル900は、例
えば、受動光ネットワーク(PON:passive optical network)アーキテクチャ接続を
行うのに使用することができる。幾つかの態様では、PON接続は、中央のロケーション
から得られる電力を個々のロケーションに均等に分配するのに使用することができ、例え
ば、都市又は町に分散したサービスプロバイダからの電力を分割し、その都市内又は町内
の個々の住居に均等に分配することができる。幾つかの他の態様では、PON接続は、例
えば、信号の品質を監視するために信号内へのタップを可能にするように、電力の不均一
な分配を可能にすることができる。幾つかのそのような態様では、電力を極めて不均一に
分配することができ、例えば、電力の5%のみをタップすることができ、残りの電力は、
同じ配信に沿って継続することができる。
【0086】
図示した例では、LC入力ケーブル970、LCアダプタ910、スプリッタ930、
MPOアダプタ960、及びMPOブレイクアウトケーブル980は、当業者に知られて
いる既製の部品である一方で、シングルファイバアセンブリ920及びマルチファイバリ
ボンアセンブリ940はカスタムメイドである。信号分割ケーブル900とともに使用さ
れる他の適したシングルファイバアセンブリ、スプリッタ、及びマルチファイバリボンア
センブリの例は、http://www.fiber-optic-tutorial.com/typical-example-of-photonic-
packaging.html#more-498と、http://www.satellitebyfibre.co.uk/contents/en-uk/d111
.htmlとに図示及び記載されている。これらの双方の開示内容は、引用することによって
本明細書の一部をなすものとする。図10A及び図10Bに示すMTフェルール950は
、当業者に知られている既製のプラスチック部品であるが、幾つかの態様では、本明細書
において更に述べるように、図12A及び図12Bに示すガラス又はシリコンのMTフェ
ルールに取り替えることができ、幾つかの他の態様では、セラミック又は金属から作製す
ることができる。
【0087】
図11に示すように、シングルファイバアセンブリ920は、フェルール922を通っ
て延在するシングル光ファイバ921を含む。このアセンブリ内では、このファイバは、
図10Bに最も良く示されるようにシングルファイバケーシング923に収容され、フェ
ルールはLCアダプタ910に収容される。ファイバケーシング923は、好ましくは、
スプリッタ930と同じ熱膨張を有する無機材料から作製される。そのような材料は、フ
ァイバケーシングが一体型アダプタ905の製造時に高温に耐えることができるように、
ガラス、セラミック、又は金属とすることができるが、これらに限定されるものではない
。図示した例のように、ファイバケーシング923は、ファイバをスプリッタ930のシ
ングルファイバアセンブリのシングルファイバ端部と位置合わせする光ファイバ921の
フェルールとして機能する直角プリズムの形態のものとすることができる。幾つかの代替
の態様では、シングルファイバケーシングは、マルチファイバリボンアセンブリに関して
本明細書において更に述べるように、シングルファイバケーシングが、両側のカバー部分
によって形成される単一の溝のみを有することができることを除いて、マルチファイバリ
ボンアセンブリ940の二分割形とすることができる。
【0088】
図10Bに更に示すように、スプリッタ930は、ハウジング934内に収容されると
ともにハウジング934によって互いに同じ位置に維持されるファイバの分岐ネットワー
ク932を含む。図示した例のように、スプリッタ930は、ハウジング934を、好ま
しくは、比較的高い耐熱性を有するシリカガラス又は他のガラス材料から作製することが
できる平面光波回路(PLC:planar lightwave circuit)とすることができる。ファイ
バネットワークのシングルファイバが、光ファイバ921によって伝達される光信号を受
信できるように、シングル光ファイバ921の端部は、ファイバネットワーク932の一
方の端部におけるシングルファイバの端部と位置合わせされる。このようにして、光信号
は、スプリッタ930により複数の光信号に分割される。
【0089】
マルチファイバリボンアセンブリ940は、上部カバー部分942と、下部カバー部分
944と、上部カバー部分及び下部カバー部分の対向した溝と位置合わせされる光ファイ
バ956とを含む。この溝は、上部カバー部分及び下部カバー部分を合わせて組み立てた
ときに、光ファイバが上部カバー部分の溝と下部カバー部分の溝との間で加圧されるよう
に、好ましくはV字型の溝の形態とすることができる。この構成は、図12A及び図12
Bに示すMTフェルール1050の構成と同様である。スプリッタのマルチファイバ端部
における光ファイバの露出した端部によって配信される光信号が、マルチファイバリボン
アセンブリの閉鎖端部における光ファイバの露出した端部によって受信されるように、マ
ルチファイバリボンアセンブリ940の閉鎖端部における光ファイバ956の露出した端
部は、スプリッタ930のマルチファイバ端部と位置合わせされる。
【0090】
光ファイバ956のそれぞれを覆うジャケットの一部分が、光ファイバのそれぞれから
除去され、マルチファイバリボンアセンブリ940の閉鎖端部において光ファイバのジャ
ケットのない部分が形成される(図12Bに示すようにMTフェルール1050の閉鎖端
部における光ファイバ956の対向する端部上のジャケットのない部分の同様の例を参照
)。光ファイバ956のジャケットのある部分は、MTフェルールの対応するポート内の
MTフェルール950の内側端部内に挿入される。MTフェルール950の外側(オス)
端部は、MPOアダプタ960の内側(メス)端部内に挿入される。MTフェルール95
0及びMPOアダプタ960は、MTフェルール950がMPOアダプタ960内で受け
られて、MPOブレイクアウトケーブル980がMPOアダプタ内に受けられるときに、
MTフェルール内の光ファイバ956のジャケットのない端部が、MPOブレイクアウト
ケーブルのブレイクアウトコネクタ981内の対応する光ファイバの端部と位置合わせさ
れるように構成される。ブレイクアウトコネクタ981上の位置合わせピン(図示せず)
を、ブレイクアウトコネクタのハウジング内においてMTフェルールに永続的に取り付け
ることができ、MTフェルール950及びMPOブレイクアウトケーブル980がMPO
アダプタ960内に挿入されたときに、この位置合わせピンをこのMTフェルールからM
Tフェルール950の位置合わせ孔958A、958B内に延在させ、MTフェルール9
50内の光ファイバ956をブレイクアウトコネクタのMTフェルール内の光ファイバと
位置合わせすることを補助することができる。このように、MTフェルール950内に延
在する光ファイバ956によって配信される光信号は、MPOブレイクアウトケーブル9
80内の対応する光ファイバによって受信される。
代替の態様では、位置合わせピンをMTフェルールのハウジングに永続的に取り付け、
このハウジングから延在させ、MTフェルール及びMPOブレイクアウトケーブルがMP
Oアダプタ内に挿入されたときに、ブレイクアウトコネクタにおける対応する位置合わせ
孔に収容して、MTフェルール内の光ファイバをブレイクアウトコネクタ内の光ファイバ
と位置合わせすることを補助することができる。
【0091】
図10A及び図10Bに更に示すように、シングルファイバアセンブリの第2の端部に
ある光ファイバ921の端部と、スプリッタのシングルファイバ端部にある光ファイバの
端部との位置合わせを保つために、シングルファイバアセンブリ920は、接着剤906
によってスプリッタ930と接合される。スプリッタのマルチファイバ端部にある光ファ
イバの端部と、マルチファイバリボンアセンブリの閉鎖端部にある、対応する光ファイバ
956の端部との位置合わせを保つために、スプリッタは、接着剤907によってマルチ
ファイバリボンアセンブリ940と接合される。加えて、マルチファイバリボンアセンブ
リ940の開放端部及び閉鎖端部の境界面に、接着剤908が塗布される。このように、
接着剤908は、マルチファイバリボンアセンブリ940の下部カバー部分944の溝内
に光ファイバ956を固定する。接着剤906、907、及び908のそれぞれは、エポ
キシとすることができるが、これに限定されるものではない。
【0092】
次に図12A及び図12Bに示すように、MTフェルール950に代えてMTフェルー
ル1050を使用することができる。MTフェルール1050は、上部カバー部分105
2及び下部カバー部分1054を有する。図示するように、マルチファイバリボンケーブ
ル955の光ファイバ956は、上部カバー部分1052及び下部カバー部分1054の
対向したケーブル溝1053、1055内に挿入することができ、これらの溝に沿って位
置合わせすることができる。これにより、上部カバー部分及び下部カバー部分が合わされ
て組み立てられたときに、光ファイバのジャケットのない部分956Aがケーブル溝の間
で加圧される。更に図示するように、上部カバー部分1052は、下部カバー部分105
4の一部分のみにわたって広がりを有する。
【0093】
MTフェルール1050を準備するために、光ファイバ956のジャケットのない部分
956Aをケーブル溝1055内に挿入することができる。下部カバー部分154のケー
ブル溝1055に対してジャケットのない部分の位置を保持するために、一時的な接着剤
、例えば、比較的高い粘度の接着剤、又は機械的クランプを、ケーブル溝1055に沿っ
て延在する光ファイバ956のジャケットのない部分956Aと、態様によってはジャケ
ットのある部分とにも適用することができる。その後、上部カバー部分1052及び下部
カバー部分1054は、接着剤、例えばエポキシ、又は硬化しうる低温はんだによって、
図12Aに示す形態で、ケーブル溝1053、1055の間にあるジャケットのない部分
956Aとともに、互いに接合される。
次に、永久的な接着剤が光ファイバ956のジャケットのある部分に塗布される。ファ
イバとMTフェルール1050との間の機械式接続のみが、光ファイバのジャケットのな
い部分956Aに対するケーブル溝1053、1055の加圧となる態様に関して、ファ
イバが曲げられたときに、いずれのファイバについても破損の可能性を低減するためであ
る。
上部カバー部分1052及び下部カバー部分1054は、好ましくは、一体型アダプタ
905の製造時の熱処理下でカバー部分を固体状態に維持するのに十分な耐熱性をもたら
すガラス、例えばシリカガラス、又はシリコンから作製することができる。二つの位置合
わせピン1057A、1057Bがそれぞれ、下部ピン溝1058A、1058B内に配
置され、上部カバー部分1052が下部カバー部分1054上に配置されて接合されると
、上部ピン溝1059A、1059Bを通って延び、これらの上部ピン溝によって位置が
保たれる。上部カバー部分1052と下部カバー部分1054との間に適切に配置された
デュアル位置合わせピン1057A、1057Bを用いてMTフェルール1050が完全
に組み立てられると、これらの位置合わせピンは、上部カバー部分及び下部カバー部分の
端部から延びた状態となる。このように、MTフェルール1050及びブレイクアウトケ
ーブルがMPOアダプタ960内に挿入される際に、ブレイクアウトコネクタ内で、光フ
ァイバ956の端部と、MPOブレイクアウトケーブルの対応する光ファイバの端部との
適切な位置合わせが補助されるように、位置合わせピン1057A、1057Bをブレイ
クアウトケーブルに対応するブレイクアウトコネクタの対応する位置合わせ孔に挿入する
ことができる。このようなブレイクアウトコネクタを有するブレイクアウトケーブルは、
MPOブレイクアウトケーブル980の形態のものとすることができる。ただし、ブレイ
クアウトコネクタが、ブレイクアウトケーブル980に関して述べたように、位置合わせ
孔を有し、位置合わせピンを有しないとすることができる点は別である。別の態様では、
ブレイクアウトケーブル980を用いることができ、このブレイクアウトケーブルのピン
は、下部ピン溝1058A、1058B及び上部ピン溝1059A、1059Bのそれぞ
れの境界面によって形成される孔内で延びているものとすることができる。
【0094】
一例では、MTフェルール1050を用いるが、一体型アダプタ905等のスプリッタ
部一体型アダプタの部品を組み立てるために、接着剤906、907、908を硬化させ
て対応するブレイクアウトアダプタ部品を接合する前に、ブレイクアウトアダプタの部品
が、固定具を使用して互いに軸方向に位置合わせされる。ブレイクアウトアダプタの位置
合わせされた部品は、その後、好ましくは、低温はんだが流れることができる温度に加熱
され、接着剤906、907、908が同時に硬化される。そして、図示するような方形
のボックス、ジャケット、カプセル、又はカバー内の要素の水密性をもたらすのに適した
他の既知のカバーの形態とすることができるコネクタカバー990が、ブレイクアウトア
ダプタの接合された部品の周囲に配置されて、LCアダプタ910及びMPOアダプタ9
60の内側端部を、同カバーの対応する端部が受ける。このように、コネクタカバー99
0は、スプリッタ930及びアダプタ910、960を全体的に位置合わせして保持する
機械的な支えをもたらす。コネクタカバー990は、一体型アダプタ905内への塵埃の
侵入を防ぐのに十分なプラスチック材料から作製することができる。MTフェルール10
50にガラス、セラミック、又は他の適した材料を使用することによって、MTフェルー
ルを接着剤906、907、908とともに加熱することが可能になり、ブレイクアウト
アダプタの組み立て作業がより速くなる。このように、加熱及び冷却された部品がアセン
ブリとして互いに接合されるように、シングルファイバアセンブリ920、接着剤906
、スプリッタ930、接着剤907、マルチファイバリボンアセンブリ940、接着剤9
08、及び複数の光ファイバ956の少なくとも任意の組み合わせを加熱処理することが
でき、その後、同時に冷却することができる。
【0095】
本明細書において述べた開示内容は、本明細書に具体的に開示されているか否かを問わ
ず、上述した特定の特徴の任意の可能な組み合わせを含むことが更に理解されるべきであ
る。例えば、特定の特徴が特定の態様、態様、構成、又は実施形態に関して開示されてい
る場合に、その特徴は、可能な範囲で、本技術の他の特定の態様、態様、構成、及び実施
形態と組み合わせて及び/又はそれらに関して、並び本技術全般において使用することも
できる。
【0096】
さらに、本明細書における技術は、特定の特徴に関して説明したが、これらの特徴は、
本技術の原理及び用途の単なる例示にすぎないことが理解されるべきである。したがって
、本技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書において説明した様々な特徴部
のサイズの変更を含む非常に多くの変更を上述した例示の実施形態に対して行うことがで
き、他の態様を考案することができることが理解されるべきである。この点に関して、本
技術は、本明細書において述べた特定の特徴に加えて非常に多くの別の特徴を包含する。
その上、本発明は、以下に記載された特許請求の範囲によって定められ、上述の開示内容
は、限定としてではなく例示として解釈されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シングルファイバアダプタと、
マルチファイバアダプタと、
第1の端部及び第2の端部を有し、長手方向の軸が定められたカバーであって、前記シングルファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第1の端部に接続され、前記マルチファイバアダプタは、前記長手方向の軸に沿って前記第2の端部に接続される、カバーと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記シングルファイバアダプタに少なくとも部分的に収容されるシングル光ファイバと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記シングル光ファイバに直に接続されるスプリッタと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記スプリッタに直に接続されるマルチファイバアセンブリと、
前記長手方向の軸に沿って前記カバー内に配置され、前記マルチファイバアセンブリと前記マルチファイバアダプタとに対して直に接続される機械的伝達(MT)フェルールであって、前記シングルファイバアダプタが前記シングル光ファイバと前記スプリッタと前記マルチファイバアセンブリと前記MTフェルールとを通じて前記マルチファイバアダプタと光通信する、機械的伝達(MT)フェルールと
を備える光ファイバコネクタ。
【外国語明細書】