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特開2025-4024ロボット制御された外科用器具用のコンパクトな作動構成および拡張可能な器具レシーバ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004024
(43)【公開日】2025-01-14
(54)【発明の名称】ロボット制御された外科用器具用のコンパクトな作動構成および拡張可能な器具レシーバ
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/35 20160101AFI20250106BHJP
【FI】
A61B34/35
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024162377
(22)【出願日】2024-09-19
(62)【分割の表示】P 2022503454の分割
【原出願日】2020-07-17
(31)【優先権主張番号】62/874,982
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/874,985
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/874,988
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/875,003
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/732,307
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522021963
【氏名又は名称】アセンサス・サージカル・ユーエス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ASENSUS SURGICAL US, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】ペニー,マシュー・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ハフォード,ケヴィン・アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】シュナ,ポール・ヴィルヘルム
(57)【要約】      (修正有)
【課題】その近位端に複数の機械的アクチュエータを有するロボット制御されたロボット外科用システムを提供する。
【解決手段】ロボットシステムアセンブリは、アクチュエータアセンブリを含むロボットマニピュレータと、アクチュエータアセンブリに取り付け可能なベース本体を有する外科用器具102とを備える。ベース110は、第1の制御入力端子および第2の制御入力端子を含み、第1の制御入力端子および第2の制御入力端子は、ベースの異なる側に配置される。アクチュエータアセンブリは、開位置と閉位置の間で移動可能であり、外科用器具の取り外しと交換を容易にする。閉位置にあるとき、アクチュエータアセンブリの駆動要素は、外科用器具の第1の制御入力端子および第2の制御入力端子を駆動して、エンドエフェクタの移動または作動を引き起こすように配置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その遠位端にアクチュエータアセンブリを有するロボットマニピュレータであって、
前記アクチュエータアセンブリは、外科用器具のベースが前記アクチュエータアセンブ
リに導入され得る開位置と、ベースが解放可能に係合される閉位置とを有する、ロボット
マニピュレータ。
【請求項2】
前記アクチュエータアセンブリは、第1の駆動要素を有する第1の面と、第2の駆動要
素を有する第2の面とを含み、前記第1の面および前記第2の面は異なる面である、請求
項1に記載のマニピュレータ。
【請求項3】
前記第1の面および前記第2の面が対向する面である、請求項2に記載のマニピュレー
タ。
【請求項4】
前記アクチュエータアセンブリは、旋回、回転、摺動、またはその他のいずれかによっ
て拡張可能である、請求項1に記載のマニピュレータ。
【請求項5】
前記拡張および収縮は、前記器具と前記マニピュレータとの間の電気的または機械的相
互作用のいずれかを介して制御される、請求項4に記載のマニピュレータ。
【請求項6】
前記ロボットマニピュレータが、器具またはカメラケーブル用のパススルーを含む、請
求項1に記載のマニピュレータ。
【請求項7】
前記パススルーが前記アクチュエータアセンブリの一部を含む、請求項6に記載のマニ
ピュレータ。
【請求項8】
前記駆動要素は、前記ベース上の駆動入力を前進させるために前記マニピュレータに対
して移動可能である、請求項1に記載のマニピュレータ。
【請求項9】
ロボットシステムアセンブリであって、
アクチュエータアセンブリを含むロボットマニピュレータと
前記アクチュエータアセンブリに取り付け可能な本体を有する外科用器具と
を備え、
前記本体は、第1の制御入力端子および第2の制御入力端子を含み、前記第1の制御入
力端子および前記第2の制御入力端子は、前記本体の異なる側に配置されるか、または前
記本体から異なる方向に延びる、ロボットシステムアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の制御入力端子および前記第2の制御入力端子は、前記本体から反対方向に延
びる、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の制御入力端子および前記第2の制御入力端子は、前記本体から非平行方向に
延びる、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の制御入力端子および前記第2の制御入力端子は、前記外科用器具が前記ロボ
ットマニピュレータに取り付けられたときに、前記アクチュエータアセンブリの第1の駆
動要素および第2の駆動要素と動作可能に関連付けられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記外科用器具が前記ロボットマニピュレータに取り付けられたときに、前記駆動要素
と前記制御入力端子との間に滅菌バリアが配置される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記アクチュエータアセンブリは、前記アクチュエータアセンブリが前記本体を受け入
れるように構成された開位置と、前記第1の制御入力端子および前記第2の制御入力端子
が前記アクチュエータアセンブリの第1の駆動要素および第2の駆動要素に動作可能に関
連付けられる閉位置との間で移動可能である、請求項9に記載のロボットシステムアセン
ブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明者:Matthew Robert Penny、Kevin Andrew Hu
fford、Paul Schnur
本願は、2019年7月17日に出願された米国特許仮出願第62/874,988号
および2018年12月31日に出願された米国特許仮出願第62/787,254号の
利益を主張する2019年12月31日に出願された米国特許出願第16/732,30
7号の一部継続出願である。本願はさらに、2019年7月17日に出願された米国特許
仮出願第62/874,988号、2019年7月17日に出願された米国特許仮出願第
62/875,003号、2019年7月17日に出願された米国特許仮出願第62/8
74,985号、および2019年7月17日に出願された米国特許仮出願第62/87
4,982号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、電気機械的作動を使用するものを含む、外科用デバイスおよびシステムの分
野に関する。
【背景技術】
【0003】
様々なタイプの外科用ロボットシステムが販売されており、または開発中である。一部
の外科用ロボットシステムは、複数のロボットアームを使用する。各アームには、体内か
ら画像を取得し外科用器具、またはモニタに表示するために使用されるカメラが搭載され
ている。一般的な構成では、2つまたは3つの器具とカメラをシステムで支持および操作
できる。システムへの入力は、通常、入力ハンドルなどの入力デバイスを使用して、マス
タコンソールに配置された外科医からの入力に基づいて生成される。外科用器具とカメラ
の運動と作動は、ユーザ入力に基づいて制御される。カメラによって取得された画像は、
外科医コンソールのディスプレイに表示される。コンソールは、患者側、滅菌野内、また
は滅菌野の外側に配置できる。
【0004】
ロボットアーム/マニピュレータは、通常、アームの末端に、外科用デバイスアセンブ
リを支持および動作するように設計された部分を含む。外科用デバイスアセンブリは、シ
ャフトおよびシャフト上の遠位エンドエフェクタを有する外科用器具を含む。エンドエフ
ェクタは、患者内に配置可能である。
【0005】
通常、器具シャフトの近位ハウジングは、器具の機能を駆動するアクチュエータから伝
達される運動を受け入れる作動機構を含む。エンドエフェクタは、以下の特徴の1つまた
は複数を有するがこれらに限定されない、外科手術で使用される多くの異なるタイプの1
つであり得る:開閉する顎、1つまたは複数の自由度で屈曲または関節運動するシャフト
の遠位端のセクション、シャフトに対して軸方向に回転する先端、マニピュレータアーム
に対して軸方向に回転するシャフトである。モータまたは他のタイプのモータ(例えば、
油圧/空気圧)であり得るエンドエフェクタの運動を駆動するための器具アクチュエータ
は、ロボットマニピュレータの末端部分に配置されることが多い。場合によっては、それ
らは外科用デバイスアセンブリの近位ハウジングに配置され、他の構成では、いくつかは
近位ハウジングにあり、一方、他はロボットマニピュレータにある。後者の例では、エン
ドエフェクタのいくつかの運動は、マニピュレータの末端部分にある1つまたは複数のモ
ータを使用して駆動され得、一方、他の運動は、近位ハウジング内のモータを使用して駆
動され得る。
【0006】
器具は手順の過程で交換可能であり、1つの器具をマニピュレータから取り外して別の
器具と交換することができる。近位ハウジングをマニピュレータでアクチュエータインタ
ーフェースに係合させるには、ロボットと患者の両方からの外力に抵抗するために、器具
をマニピュレータにしっかりとドッキングする機械的スナップ、磁気係合、または摺動イ
ンターフェースの使用が含まれ得る。外科用器具と係合するための機械的インターフェー
スがある。このインターフェースでは、ロボットマニピュレータ内の器具アクチュエータ
を使用して生成された運動が近位ハウジングの1つまたは複数の機械的入力に伝達され、
器具の自由度と、該当する場合はその顎開閉機能を制御する。この運動は、滅菌器具と非
滅菌マニピュレータアームの間に配置されたドレープを介して伝達することができる。い
くつかの現在のロボットシステムでは、機械的制御インターフェースは、器具の片側また
は平面にのみ配置されたアクチュエータを含む。例えば、米国特許第6491701号に
示される構成では、機械的運動を受けるすべての被駆動要素118は、器具シャフト10
2の近位端にあるハウジング108の同じ面上にある。
【0007】
米国特許第9358682号に示されている実施形態では、横方向のスライダーピン3
14は、器具の近位端に取り付けられたケースの片側から横方向に延びる。器具の顎を開
閉するために移動可能である(特許の図18)。器具がマニピュレータアームに取り付け
られると、スライダーピン314は、マニピュレータアーム内の対応する構成要素430
図19)によって受け取られる。顎を開閉する必要がある場合、構成要素430は、マ
ニピュレータアームの腹腔鏡器具アクチュエータ400内のモータによってキャリッジ上
で移動され、それによって、スライダーピン314を前進させて顎を作動させる。米国特
許出願第2016/20160058513号は、マニピュレータアームに取り外し可能
に取り付けられたロボット制御の外科用器具も示しており、顎の作動にスライダーピンが
使用される同様の構成について説明している。さらに、顎の作動だけでなく、関節運動や
回転など、器具のエンドエフェクタの電気機械的に駆動される追加の移動を提供できるシ
ステムについても説明する。しかしながら、それらの追加の移動のためのモータは、器具
の近位端でハウジングに封入されており、したがって、アーム内のモータからハウジング
の機械的アクチュエータへの機械的運動の伝達を必要としない。
【発明の概要】
【0008】
本願は、その近位端に複数の機械的アクチュエータを有するロボット制御された外科用
器具を説明する。これらの機械的アクチュエータは、顎の作動、ピッチ、回転、および/
またはヨーなどの様々なエンドエフェクタの機能または運動を駆動するために、マニピュ
レータアーム内の電気機械的アクチュエータから伝達される運動を受け入れるように構成
されている。アクチュエータはコンパクトな構成に配置されており、マニピュレータアー
ムを様々なサイズの器具やアダプタと係合することができる。記載された実施形態はまた
、作動インターフェースが、互いに反対向きの表面を含む、器具またはアダプタの複数の
表面上に存在し得るように、器具またはアダプタの構成を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に記載の構成が含まれ得るロボット支援外科用システムの斜視図である。
図2】レシーバおよび器具アセンブリが取り付けられたロボットマニピュレータアームの斜視図である。
図3図2のレシーバおよびレシーバから分離された外科用器具を示す斜視図である。
図4】ベースが取り外された状態の外科用器具を示す。
図5】外科用器具の近位部分を示す。
図6図5と同様であるが、ハウジングの一部が取り外されていることを示している。
図7図6と同様であるが、上部キャリッジの一部が取り外されていることを示している。
図8図2のレシーバを示している。
図9図8と同様であるが、アームの一部が取り外されていることを示している。
図10】レシーバの一方のアームのキャリッジおよびモータセンブリの側面図である。
図11】器具ベース用のキャリッジの代替実施形態である。
図12】レシーバのアームの1つのためのキャリッジの代替の実施形態の斜視図である。
図13】レシーバのアームの1つのためのキャリッジの代替の実施形態の斜視図である。
図14】開位置で示すレシーバの上面図である。
図15】閉位置で示すレシーバの上面図である。
図16】レシーバに取り付けられた器具を示す斜視図である。
図17】レシーバのレバーおよびリンケージを示す斜視図である。
図18図15と同様であるが、拡張機構が見えるようにするために取り外されているレシーバハウジングの一部を示している。
図19図17の器具およびレバーおよび関連するモータの側面図である。
図20A】ドレープされているときのレシーバを示す斜視図である。
図20B図16と同様であるが、ドレープが所定の位置にあることを示している。
図21】ドレープコネクタの斜視図である。
図22】器具のベースの背面平面図である。
図23】ベースの代替実施形態の斜視図である。
図24図23と同様であるが、ハウジングの一部が取り外されていることを示している。
図25図23の実施形態のプーリー機構およびばねのうちの1つを示す斜視図である。
図26A】一体型EMIシールドを有するドレープの例を示す。
図26B図26Aに示されるドレープの一部の断面図である。
図26C図26Bと同様であるが、ドレープに組み込まれた電気コネクタおよび終端を含む実施形態を示している。
図27図16と同様であり、さらに、マニピュレータエンドエフェクタに配置されたグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図28図27と同様であるが、マニピュレータの手動再配置中にユーザに提供される力フィードバックの特徴を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載の概念は、様々なロボット外科用システムで使用することができるが、
実施形態は、図1に示されるタイプのシステムを参照して説明される。図示のシステムで
は、外科医コンソール12は、ハンドル17、18などの2つの入力デバイスを有する。
入力デバイス12は、複数の自由度でロボット制御デバイスの運動を命令するために使用
される信号を生成するためにユーザによって操作されるように構成される。使用中、ユー
ザは、2つのハンドル17、18を、ロボットマニピュレータ13、14、15のうちの
2つに選択的に割り当て、外科医がいつでも作業現場(患者のベッド2にいる患者)に配
置された外科用器具10a、10b、および10cのうちの2つを制御できるようにする
。作業現場に配置された器具の第3のものを制御するために、次の段落で説明するように
、2つのハンドル17、18の1つを、最初の2つの器具の1つから動作可能に切り離し
てから、第3の器具と動作可能にペアにするか、別の形式の入力で第3の器具を制御でき
る。図1に示されていない第4のロボットマニピュレータは、追加の器具を支持および操
作するために任意選択で提供され得る。
【0011】
器具10a、10b、10cの1つは、体腔内の手術野の画像を取り込むカメラである
。カメラは、ハンドル17、18、コンソール上の追加の制御部、フットペダル、アイト
ラッカー21、音声コントローラーなどの1つを含むがこれらに限定されない、様々なタ
イプの入力デバイスからの入力を使用して、対応するロボットマニピュレータによって動
かすことができる。コンソールはまた、カメラによって取得された画像を表示するように
構成され、任意選択でシステム情報、患者情報などを表示するためのディスプレイまたは
モニタ23を含み得る。
【0012】
制御ユニット30は、ロボットアームおよびユーザインターフェースに動作可能に接続
されている。制御ユニットは、外科用器具の所望の移動に対応する入力デバイスからのユ
ーザ入力を受け取り、それに応じてロボットアームが外科用器具を操作するようにされる
【0013】
入力デバイス17、18は、システムによって処理される信号を生成するようにユーザ
によって操作されるように構成され、マニピュレータの運動を命令するために使用される
命令を生成し、器具を複数の自由度で動かして、必要に応じて、器具のエンドエフェクタ
の運動および/または作動を駆動する電気機械式アクチュエータ/モータの動作を制御す
る。
【0014】
任意選択で、センサを使用して、使用中にロボット外科用ツールによって患者に加えら
れている力を決定することができる。例えば、外科用ロボットマニピュレータの力/トル
クセンサを使用して、コンソールで外科医に力のフィードバックを提供するために必要な
触覚情報を決定することができる。低侵襲ロボット外科用システムの力の推定と題された
米国特許第9855662号は、使用中にロボット外科用ツールによって患者に加えられ
ている力を決定するためにセンサが使用される外科用ロボットシステムを記載している。
ユーザインターフェースで外科医に力のフィードバックを提供するために必要な触覚情報
を決定する方法として、外科用ロボットマニピュレータに取り付けられた6自由度の力/
トルクセンサの使用について説明する。現在開示されている実施形態では、このタイプの
センサは、任意選択で、レシーバ104上またはそのすぐ近位に配置することができる。
外科用システムは、手術室のスタッフが、外科的必要性に基づいて、ロボットマニピュレ
ータによって運ばれる外科用器具10a、b、cを取り外して交換することを可能にする
。器具の交換が必要な場合、外科医は器具をマニピュレータアームから取り外し、別の器
具と交換する。
【0015】
一般に、アセンブリは、その駆動部材(器具のエンドエフェクタの機能を作動させるた
めの機械的駆動入力を受け取る)が、器具の近位端のベースの複数の側面、面、ファセッ
ト、または平面に配置されるように構成されたベースを有する外科用器具を含む。ベース
は、使用中のアームによって受け取られるものであり、その中には、機械的出力を駆動す
る電気機械式または油圧式アクチュエータがある。外科用器具の無菌性を維持するために
、システムは、外科用器具のベースとアームの対応する機械的駆動出力との間に配置され
た外科用ドレープの使用を容易にするように設計されている。器具のアクチュエータを器
具の複数の側面、ファセット、面、または平面に配置すると、これらのアクチュエータに
よってドレープに加えられる力と偏向を分散させ、ドレープを維持しながら複数の機械的
入力を器具に伝達できる。
【0016】
図2および3を参照すると、本明細書は、外科用器具102およびレシーバ104のア
センブリ100を説明する。レシーバ104は、器具102を取り外し可能に受け入れる
ように構成される。レシーバは、支持体またはマニピュレータ15に取り付けることがで
き、支持体またはマニピュレータは、処置中に1つまたは複数の自由度で器具102をロ
ボットで操作するロボットマニピュレータ、またはロボット外科用システムのための外科
用器具の手術実施形態の過程中に静止したままである支持体であり得る。外科用器具10
2およびレシーバ104が組み立てられるとき、レシーバは、レシーバ104またはアー
ム15内の電気機械的アクチュエータ(例えば、モータまたは油圧/空気圧アクチュエー
タ)によって生成された運動を器具の機械的アクチュエータに伝達して、器具の一部の運
動を引き起こす。運動のタイプの例には、1つまたは複数の自由度(ピッチ、ヨー)での
関節運動、1つまたは複数の自由度での曲げ、エンドエフェクタロール、顎の作動などが
含まれるが、これらに限定されない。上記のように、外科医は入力デバイス17、18(
図1)を動かしてシステムに入力を提供し、システムはその情報を処理して、器具を動か
し、必要に応じて、器具のエンドエフェクタを動作するために、関連する電気機械式アク
チュエータのコマンドを展開する。
【0017】
外科用器具102は、細長いシャフト106を含み、これは、好ましくは剛性であるが
、代替システムでは可撓性または部分的に可撓性であり得る。エンドエフェクタ108は
シャフト106の遠位端に配置され、近位本体またはベースアセンブリ110は近位端に
ある。ベースアセンブリ110(これは「ベース」とも呼ばれる)は、ハウジングまたは
ボックスなどの囲まれたまたは部分的に囲まれた構造を含み得るか、またはそれはフレー
ムまたはプレートであり得る。ベース110は、外科用器具102の外部に露出された機
械的入力アクチュエータ112を含む。図3では、2つのアクチュエータ112は、ベー
ス110の第1の側面に露出している。第2の2つのアクチュエータ112は、ベース1
10の第2の反対側の側面で、好ましくは、しかし任意選択で、図3に示される構成と同
一または類似の構成で露出される。図22に示すベース110の背面図を参照されたい。
【0018】
アクチュエータ112のそれぞれは、第1の位置と第2の位置との間でベース110に
対して移動可能である。図面に示される特定の構成では、アクチュエータは、図3に示さ
れるような第1の(より遠位の)位置と第2の(より近位の)位置との間で、ハウジング
に対して長手方向に移動可能である。しかし、運動の方向は長手方向である必要はなく、
任意の方向に延ばすことができる。
【0019】
したがって、この構成では、ベースアセンブリは、その外部に露出された4つの駆動入
力(入力端子、input)122を有する。この構成では、ベースには2つの平行な平
面があり、これらの入力の2つが各面に配置されている。近位本体の両側に入力を含める
ことが好ましい場合があるが、代わりに、近位本体の複数の面に入力の他の配置を使用す
ることができる。これらの構成のそれぞれは、制御入力間の距離を最大にする方法で駆動
入力を有利に配置し、以下で説明するように、近位本体とレシーバ104との間に配置さ
れる滅菌ドレープの応力を最小にする。
【0020】
図4を参照すると、駆動ケーブル114は、シャフト106を通ってエンドエフェクタ
108まで延びる。開示されたシステムでは、様々な機能のいずれかを有する多くの異な
るタイプの器具を使用することができる。図面に描かれている器具は、2019年12月
31日に出願されたArticulating Surgical Instrumen
t(弁護士参照番号:TRX-12700R)と題された同一出願人が所有する同時係属
中の出願番号16/732,306に記載されているタイプであり、参照により本明細書
に組み込まれる。それは4つの駆動ケーブル114を利用し、そのうちの2つは一方の顎
部材で終端し、他の2つは他方の顎部材で終端する。これは、エンドエフェクタでループ
された2本のケーブル(したがって、各ケーブルループの2つの自由端のそれぞれが近位
端にある)にすることも、4本の個別のケーブルにすることもできる。同時係属中の出願
で説明されているように、ケーブルの張力は様々な組み合わせで変化し、顎部材のピッチ
とヨーの運動、および顎の開閉機能に影響を与える。システムで有用な他の器具には、他
の数のケーブルがあり、特定の数は、器具の機能、器具の自由度、および器具の作動構成
要素の特定の構成によって決定される。この説明では、「腱(tendon)」、「ワイ
ヤー」、および「ケーブル」という用語は、説明された目的に使用できるあらゆるタイプ
の腱を包含するために広く使用されていることに留意されたい。
【0021】
4本のケーブルはベース110アセンブリまで延びている。ベースがハウジングを含む
この実施形態では、ケーブルは、シャフト106からハウジング内に延び、そこでアクチ
ュエータ112に係合される。図6は、アクチュエータ112のより明確な視界を可能に
するためにハウジングの一部が取り外されたベースを示している。各アクチュエータ11
2は、レール120に沿って移動可能なキャリッジ118を含む。この実施形態では、こ
れらの構造は、キャリッジの長手方向の移動のために配向されているが、他の実施形態で
は、運動は異なる方向であり得る。キャリッジ118の一部は、ベースの窓を通して露出
され、キャリッジから横方向に延び、任意選択で窓の最も外側の平面を通って延びること
ができる駆動入力または部材122を含む(図5を参照)。図7では、上部アクチュエー
タのキャリッジは部分的に分解されており、ケーブル114の近位端がキャリッジ118
に取り付けられていることを示している。ケーブルは、プーリーの周り、またはベースア
センブリの機能によって定義されたケーブルパスを通って延び得る。この構成では、第2
のケーブル端は、同様に、図7の下部アクチュエータのキャリッジ118に接続され、残
りの2つのケーブル端は、ベース100の反対側の面(図示せず)でキャリッジに接続さ
れている。このようにして、ベースアセンブリは、アクチュエータ112がベースの少な
くとも2つの側面または面に露出するように配置される。各アクチュエータ112は、ケ
ーブル114の1つに接続され、その結果、ベースに対してアクチュエータを第1方向に
移動すると、対応するケーブルの張力が増加し、第2の異なる(または反対の)方向にア
クチュエータを移動すると、そのケーブルの張力が減少する。図示の実施形態では、近位
方向へのアクチュエータキャリッジ118の移動は、そのケーブル上の張力を(ケーブル
の経路に応じて)増加または減少させ、遠位方向へのキャリッジの移動は、ケーブル張力
に対して反対の効果をもたらす。
【0022】
この実施形態では、延長ばね124は、キャリッジ118とベースの支持構造との間に
(この場合、外側ハウジング126またはハウジングの内部を2つの横方向に隣接する領
域に分割する仕切り128に)接続される。キャリッジに力を加えて、キャリッジをばね
力に反する方向(この場合は遠位方向)にアクティブに動かすと、対応するケーブルの張
力が増加する。加えられた力が解放されると、ばね力によってキャリッジがホームポジシ
ョンに戻るか、ホームポジションに向かって移動し、ケーブルの張力が減少する。他の実
施形態では、代わりに、一方向の運動にばね力を使用する代わりに、キャリッジを両方向
にアクティブに動かすことができる。
【0023】
図8を参照すると、図示の実施形態のレシーバ104は、略U字形の断面を有し、2つ
の細長い側面と、2つの側面の間にまたがるシートとを有する。「U」の側面は、遠位に
延びる一対のアームセクション130a、130bによって形成され、システムが組み立
てられるときにベース110が受け入れられる開口部をレシーバに提供する(図3)。「
駆動出力」とも呼ばれる駆動部材132は、アームセクション130a、bから内側に延
びる。それらは、器具がレシーバ104に取り付けられたときに、器具の各駆動入力部材
122(図5および6)が、駆動出力部材132の対応する1つと接触するように配置さ
れる。図8には、2つの駆動部材132が示されている。他の2つはアーム130bから
延びているが、図面では図示されていない。図9では、アーム130aの一部が取り外さ
れて、駆動部材132がアーム130a、130b内に収容されたキャリッジ134によ
って運ばれることを示す。レシーバ104(図10)内のモータ136は、キャリッジ1
34の線形移動を駆動し、したがって、駆動部材132を、それぞれのアームセクション
132a、bに沿って駆動する。
【0024】
レシーバの駆動部材132と器具のそれらに対応する被駆動部材122との間の接触の
タイプは、被駆動部材122に伝達される駆動運動の性質に基づいて選択される。示され
ている線形駆動構成では、構成要素は、レシーバの対応する駆動構成要素によって、器具
のキャリッジを押したり、引っ張ったり、または押したり引っ張ったりすることができる
ように構成することができる。さらに、異なるキャリッジの構成が異なる場合があり、一
部は押すのみ、その他は引っ張りのみ(または押す、引っ張る、双方向駆動のその他の組
み合わせ)になる。
【0025】
運動が一方向に駆動される場合、駆動部材132と被駆動部材122との間の接触は、
運動の方向でのみ必要とされる。図3~10において、駆動部材132および被駆動部材
122は、駆動部材132が被駆動部材を遠位方向に押すように構成されるが、図7に関
連して論じられたばね124の存在のために、被駆動部材を近位方向に引っ張る必要はな
い。したがって、運動方向(ここでは遠位方向)に面する各駆動部材132の面または領
域は、被駆動部材122と接触する。したがって、この例では、駆動部材と被駆動部材を
互いに嵌合させたり、他の方法で係合させたりする必要はないが、それらは可能である。
代わりに、これらの部材122、132は、互いに接触する対向する表面(任意選択で平
面であり得る)を有するように単純に構成することができる。この実施形態において、運
動が遠位方向ではなく近位方向に駆動された場合、駆動部材の近位面は、被駆動部材に接
触するであろう。
【0026】
他の実施形態では、被駆動部材の運動は2つの方向に駆動される。図面に示されている
ような線形駆動構成では、これは、駆動部材が被駆動部材を引っ張ることと押すことの両
方ができることを意味し得る。そのような実施形態では、駆動部材および被駆動部材は、
運動の方向に関係なく、係合、嵌合、または接触するように設計されるように構成される
。例えば、図11は、器具用の代替キャリッジ120aを示しており、これは、駆動部材
132と嵌合するように成形された被駆動部材122aを含む(図10)。
【0027】
図12は、駆動部材132aが、図5に示されるタイプの被駆動部材122を受け入れ
るように成形された雌レセプタクルの壁から構成されるレシーバキャリッジを示している
図13は、2つの異なる駆動部材設計を有するレシーバキャリッジを示している。上部
キャリッジでは、駆動部材132は前述のものと同様である。下部キャリッジでは、駆動
部材132aは、図5に示されるタイプの被駆動部材122を受け入れるように成形され
た雌レセプタクルの壁から構成される。この構成では、上部キャリッジが対応する被駆動
部材を一方向(押すまたは引っ張る)で駆動し、一方、下部キャリッジが対応する被駆動
部材を押すおよび引っ張るの両方で駆動し得る。
【0028】
レシーバ104は、ベース110を受け入れるように拡張するものであり得る。この実
施形態では、レシーバ104は、アーム130a、130bの間の間隔を大きくすること
によって、閉位置から開位置に移動可能である。開位置に移動すると、レシーバによって
保持されているすべての器具を取り外すことができ、第1の器具または交換用の器具のベ
ースを受け入れることができる。レシーバはまた、アームが開位置から閉位置に移動する
ときにアーム間の離間を減らすように移動可能であり、閉位置では、ベースがレシーバ1
04によって捕捉される110。アーム130a、bの間にベース110がある閉鎖系で
は、ベースの駆動入力122は、レシーバの駆動出力(出力端子、output)132
と動作可能に係合している(しかし、必ずしも上記のように物理的に係合しているとは限
らない)。
【0029】
拡張は様々な方法で実現できる。図面に示されている例では、アーム130a、130
bは、開位置(図14)と閉位置(図15)との間で旋回する。他の構成では、それらは
並行して移動し得る。レシーバを閉じて器具のベースに係合すると、レシーバ104のア
ームは、ベース110の両側の周りに到達して、ベースを保持し、駆動入力を移動して、
説明したように、器具の自由度または他の機能を作動させる駆動出力を配置する。
【0030】
レシーバは、手動または電気機械的に選択的に開閉することができ、アームを別のアー
ムに近づけたり遠ざけたりすることができる。第1の実施形態では、アーム130a、1
30bは、それから外向きにらせん状になっているリンケージ140を有する回転可能な
レバーまたはノブ138によって、それらの近位端に対して旋回される。レバー/ノブを
手動で第1の方向に回転させると、リンケージ140は、アーム130a、bを開位置に
カムする。レバー/ノブを反対方向に回転させると、アームが閉位置にカムする。さらに
、または代替として、リンケージ140は、モータ142の作動によって回転させること
ができる。レシーバ104上のスイッチ144は、外科助手によって使用されて、モータ
142を作動させて、器具交換中にレシーバを容易に開閉することができる。
【0031】
システムは、マニピュレータアームのアクチュエータアセンブリが開いている間、器具
アダプタの位置合わせおよび保持を容易にする機能を含み得る。例には、レシーバ104
またはベース110の対応するシート148(図20)で受け取られるベース110また
はレシーバ104上のタブ146が含まれる。ベース110の近位面は、位置合わせ機能
をさらに含み得る。図22は、以下のドレープに関連して論じられるように、雄部品15
0(図21)を受け入れる雌部品150(例えば、窪み、ディボット、穴または同様の位
置合わせ機能)を示す。したがって、この実施形態は、ベース110の3つの側面に係合
および/または制御機能を有する。制御点(駆動入力)はベースの任意の側に存在し得、
レシーバ/マニピュレータの電気機械式アクチュエータまたはベッドサイドの動作担当者
のいずれかによって作動し得ることを理解する必要がある。さらに、これらの制御点は、
軸を共有するか、平行な軸を持ち、同じ平面に沿って直線的に摺動するか、または関連し
ない(つまり、平面でも、平行でも、同じ軸を共有することもない)移動の組み合わせで
あり得る。
【0032】
最後に、ベースに平面またはインターフェースポイントが定義されている必要はない。
例えば、アダプタ本体は本質的に球形または円筒形であり得、制御点は本体の表面全体に
配置される。
【0033】
第2の実施形態は、第1の実施形態と同様であり、「U」構造を有するが、「U」の2
つの側面を角度付けして開位置に到達する代わりに、内面を平行に保ちながら側面を拡張
する。この実施形態では、レバーまたはノブシステムまたはモータと協調して4バー機構
を使用して、システムの開閉を駆動することができる。
【0034】
これらの各概念により、「U」側の間の空間を拡張でき、この機能により、器具、カメ
ラ、またはその他のアダプタ用の様々な幅のベースを受け入れることができる(例えば、
カメラまたは器具の近位端にある取り外し可能なアダプタ、様々なメーカーのカメラや器
具をシステムで使用できるようにする)。異なる幅のベースを有する器具の場合、システ
ムは器具を識別し、適切な量を閉じて、器具のベースまたはアダプタをしっかりと保持す
る。例えば、非接触リードスイッチボードを使用して、様々な幅の器具またはアダプタを
識別することができる。1つのデジタル読み取りは、アーム130a、bの間の30mm
の空間への閉鎖をもたらし、一方、別のデジタル読み取りは、40mmをもたらす可能性
がある。機械的な解決策として、レバーシステムを使用して、器具がレバーシステムを様
々な距離で押すことができる。例えば、レバーシステムでは、0~4mmの入力が可能で
、0mmは完全に開いており、4mmは完全に閉じている。1つの器具は4mmを押して
アーム130a、b間に30mmの空間をもたらす、または完全に閉鎖することができ、
一方、別の器具は3mmを押すことにより40mmの空間をもたらすことができる。
【0035】
「U」の形状およびサイズ、ならびにアーム130a、bによって定義される空間にお
いて、多種多様な器具またはアダプタに対応するように調整できることに留意されたい。
さらに、この用途には「U」形状が好ましい場合があるが、少なくとも2つの部分的に対
向する側面を有する他の形状を使用することができ、側面は平行な対向する面を有さない
場合がある。
【0036】
「U」形状の実施形態のさらなる利点は、器具がレシーバの軸を共有するようにいくつ
かの器具を係合するが、他の器具を係合する場合は器具が軸を共有しないようにすること
ができる能力である。例えば、カメラシステムと係合するレシーバは、カメラシャフトお
よびレシーバ軸が互いに最大90度の角度になるようにカメラを保持することができる場
合がある。これにより、カメラとライトコードがレシーバの周りを通過するのではなく、
レシーバを通過できるようになる。高調波エネルギーデバイスやステープラーなどの他の
器具もこの機能の恩恵を受ける可能性があるが、器具の質量を6自由度力センサにできる
だけ近づけることができる。
【0037】
図20Aおよび20Bを参照すると、レシーバ104は、典型的には、滅菌外科用器具
を取り付ける前に滅菌ドレープ154またはバリアによって覆われる非滅菌構成要素であ
る。駆動要素と被駆動要素の間のインターフェースでは、上記の運動がドレープを介して
伝達され、器具の自由度を制御する。ドレープ154の一実施形態では、ドレープ材料は
、レシーバの形状に適合するように形作られ、開閉するアーム130a、bを覆うための
2つの「指」を有する。ドレープがレシーバに対して適切に方向付けられていること、お
よび器具が係合および除去されるために器具の領域が明確であることを確認することが最
適である。この実施形態では、ドレープは、コネクタがドレープの両側に延びる形状を有
するように接着された埋め込まれたプラスチックの「ドレープコネクタ」156を含む。
ドレープコネクタの片側には、嵌合ピン、支柱、円錐要素などが含まれる。それらは、レ
シーバ104のシートの雌部品(例えば、窪み、円錐形のディボット、穴または同様の位
置合わせ機能)と嵌合し、他方は、ベースの近位面の雌部品150と嵌合する。嵌合ピン
は、マニピュレータと器具の両方に保持力を提供し、ドレープと器具の配向を提供し得る
【0038】
この実施形態では、ドレープコネクタの中央の雄要素152は、2つの環状リングを有
し、これにより、嵌合形状がスナップで留められ、保持力を提供することができる。この
場合、嵌合形状は巻きばねであり得る。ドレーピングプロセス中、ドレープはレシーバの
アーム130a、bの上に配置される。ドレープコネクタ156の内向きの面は、雄部材
がレシーバのシートの雌部品に挿入されるように配置され、ドレープコネクタの外向きの
面は、同様に、器具ベース110の近位面と係合するようにスナップで留められる。
【0039】
ドレープコネクタはドレープの両側を通って延びるため、様々な機械的、電気的、光学
的、またはその他のタスクのための滅菌導管として使用できる。これらの機能またはタス
クの包括的でないリストを以下に示す。
・ドレープコネクタは、電源、アース、通信などの電気信号を例えば、ロボットマニピュ
レータと器具の間に提供するために使用できる。
・この電気エネルギーは、RFIDトランシーバー、カメラ、近接センサ、またはスイ
ッチ(ホールセンサやリードスイッチを含む)などの器具認識デバイスに電力を供給する
ために使用できる。これらのデバイスは、特定のベース/アダプタを様々な器具タイプに
共通にする一方で、所与のベース/アダプタに取り付けられている器具シャフトを判別す
ることができる。
・このエネルギーは、器具または器具アダプタ内の活動を測定する手段として、力やト
ルクなどのセンサや変位デバイスに電力を供給することもできる。これらの測定により、
より優れた器具制御や、力のフィードバックや触覚応答などのユーザフィードバックが可
能になる。
・この電気エネルギーは、単極/双極またはアドバンスドエナジーデバイスに使用でき
るため、マニピュレータを回転させたときにマニピュレータまたは器具に巻き付けるケー
ブルが不要になる。
・ドレープコネクタは、ロボットマニピュレータと器具の間で光信号または光伝送を提供
するために使用できる。
・これらの光信号は、分光法または他の方法による器具の識別を含む通信目的に使用で
きる。
・これらの光信号をロッドレンズスコープと嵌合して、他の内視鏡のようにカメラヘッ
ドを必要とせずに術中の視点を得ることができる。
・光信号は、例えば偏向を測定するために光ファイバーなどのセンサと結合することが
できる。この偏向は、器具またはアダプタにかかる力を解釈するために使用できる。
【0040】
ドレープコネクタは、他の機能にも使用できる。この実施形態では、例えば、ベースの
近位面は、外科的処置後に器具アダプタおよび器具シャフトを洗浄するために使用される
ことを意図したフラッシュポートを有する。処置中に開いたままにすると、このフラッシ
ュポートはCO2が手術部位から排出されるための漏れ経路になる。ドレープコネクタは
、このフラッシュポートを塞ぐために使用され、漏れ経路を排除すると同時に、チェック
バルブやエラストマーフラッシュポートカバーなどの器具アダプタの構成要素も排除する
【0041】
第2の実施形態
説明したように、第1の実施形態では、アセンブリは、押す/引っ張るの種類の線形運
動を駆動出力から駆動入力に伝達するように構成されるが、回転運動、または線形運動と
回転運動の組み合わせを伝達できる他の実施形態を想定することができる。例えば、図2
3~25の第2の実施形態を参照すると、代替ベース110bを示している。ここで、駆
動要素122bのそれぞれは、ベース内の構造(例えば、仕切り)に回転可能に取り付け
られたプーリー123から延びる。各ケーブルは、プーリー123の対応する1つに結合
されている。駆動出力132(図8)の線形運動は、対応するプーリー123の回転を引
き起こし、したがってケーブルの張力の変化を引き起こす。これは、第1の実施形態に関
連して説明されるように、エンドエフェクタの移動または作動に影響を与える。拡張ばね
125は、第1の実施形態で説明したのと同様の方法で、駆動部材が被駆動部材に対する
力を除去または低減するときに、プーリーを偏りのない位置に戻すのに役立つことができ
る。
【0042】
EMIシールドを組み込んだドレープ
マニピュレータおよび関連する構成要素は、外科的ドレープに適した様々な種類の材料
を使用してドレープで覆うことができる。次に、使用することができるドレープの一例を
図26A-26Cに関連して説明する。このドレープは、開示された構成要素をドレー
プするために、上記以外の代替の外科用ロボットシステムの構成要素をドレープするため
に、および(外科用ロボットシステム以外の)滅菌機器の他の多くの構成要素をドレープ
するために使用できることに留意されたい。
【0043】
ここに記載された実施形態と共に使用される場合、ドレープは、近位本体110をアク
チュエータアセンブリに挿入する前に、その実施形態のレシーバ104上に図20Aおよ
び20Bに示されるように配置され得る。
【0044】
ドレープ200は、導電性(または絶縁性)インク204で印刷された一体回路を含む
伸縮性のある多層ポリマーで形成されている。プリント回路は、静電放電および/または
電磁干渉から、収容されるデバイスをシールドするための可撓性ファラデーケージとして
機能し得る。インクは、メッシュパターンまたはファラデーシールドを作成するのに適し
た他のパターンで印刷できる。プリント回路は、容量検知(ボタン)、抵抗検知(ひずみ
測定)、アンテナ(RFID)などのパッシブ機能回路としても機能し得る。印刷された
トレースは、ドレープ材料の積層物202の間に挟まれてもよい。電気信号がドレープの
一方の側から他方の側に転送される場合、印刷されたトレースは、電気信号をプリント回
路に出し入れするために導電性パッド205に接続され得る。同様に、プリント回路は、
コネクタ210およびビア208などの成形された構成要素および特徴に接続することが
できる。ドレープは、所望の任意の形態をとることができ、材料の平らなシート(または
ロール)から形成することができる。
【0045】
ドレープ200は、器具ドライバに取り付けられ得る高エネルギー器具によって生成さ
れるESDまたはEMIから器具ドライバをシールドするための低コストで効率的な手段
を提供する。シールド用途では、この方法により、デバイス内の移動するインターフェー
ス間の電気シール(ばねなど)の設計の複雑さが軽減され、外部カバーに導電性メッキを
追加する必要がなくなる。また、シールドが困難になる可能性がある、密閉されたデバイ
スのギャップをスパンするために使用することもできる。また、外科用ロボットアームの
遠位ドレープに機能を追加することもできる。
【0046】
マニピュレータのグラフィカルユーザインターフェース
グラフィカルユーザインターフェースをマニピュレータに配置できる。この機能は、任
意の外科用ロボットマニピュレータに適用でき、上記の構成での使用には適しているが、
他の外科用ロボットシステムの構成要素での使用にも同様に適している。
【0047】
一部のロボットシステムでは、外科医の便宜のために、各マニピュレータは、各マニピ
ュレータの1つまたは複数の場所にある色分け、色分けされたテープ、番号、またはその
他のマーキングを使用して個別に識別できる。さらに、各マニピュレータを支持するカー
トには、エラーメッセージを表示するための画面と、マシンの状態を示す一連のライトが
含まれ得る。
【0048】
外科的処置の過程で、外科助手または他の手術室の職員がマニピュレータを再配置する
ことが必要になる場合がある。これは、ロボットアームに手動の力を加え、ロボットアー
ムを所望の方向または位置に物理的に動かすことによって行うことができる。これは、従
来技術のシステムと同様に純粋に手動の活動である場合もあれば、電力を利用した活動で
ある場合もある。いずれの場合も、ユーザが手動で駆動する動作を実行しているときに、
器具にかかる力についてユーザに通知することは利点である。通常、外科医のコンソール
からアクティブにテレオペレーションされていないときにマニピュレータを移動するには
、ユーザは、マニピュレータのロックを解除するアクション(例えば、マニピュレータの
2つのボタンを同時に押す)を実行して、マニピュレータのエンドエフェクタを手動で所
望の位置に移動できるようにする。
【0049】
このセクションでは、器具の状態とエラーメッセージの通信、マニピュレータの識別、
マニピュレータのエンドエフェクタの向きに関係なく、ユーザは簡単にアクセスできるマ
ニピュレータアームの単一のサイトで、ユーザがアームを操作するための簡単にアクセス
できるタッチポイントの機能を統合する実施形態について説明する。
【0050】
第1の実施形態は、少なくとも1つのマニピュレータアームを含む外科用ロボットシス
テムを含む。図27に示されるように、マニピュレータアーム(例えば、図1の13、1
4、15)は、マニピュレータアームの少なくとも1つの自由度の遠位にあるエンドエフ
ェクタを有する。この特定の実施形態では、レシーバ104は、エンドエフェクタの一部
である。使用中、上記のように、外科用器具106は、エンドエフェクタに取り外し可能
に取り付けることができる。
【0051】
エンドエフェクタには、様々な情報を表示することができる容量性(capaciti
ve)表示画面212がある。この実施形態では、表示画面212は円筒形であり、エン
ドエフェクタの本体の周りに延びる。画面は、機械の状態、アームの識別、器具の識別な
どをユーザに伝えるために、色を変更したり、テキストやアイコン、またはその他のGU
Iアイテムを表示したりするように構成できる。アイコンは、容量性画面に触れることで
表示および選択でき、キャリブレーション、ホーミング、またはエンドエフェクタのトロ
カールへのドッキングなどのタスクを実行できる。
【0052】
さらに、容量性画面でのユーザによるタッチジェスチャは、マシンによる応答を引き出
し得る。例えば、間隔を空けて配置された2つのポイントに触れると、自由度のロックが
解除され、関節の周りでマニピュレータを操作または手動で移動できるようになる。スワ
イプはメニュー間で変更したり、マシンに特定の状態(ドレープなど)に移行するように
指示したりし得る。ディスプレイとのジェスチャの相互作用を使用して、システムにマニ
ピュレータを次の状態に配置させたり、マニピュレータのアクチュエータをアクティブに
して、マニピュレータを様々なタスクの実行に適した位置または方向に構成したりするこ
ともできる(器具のドッキング、器具の交換、キャリブレーション、ホーミング、保管、
ドレーピングなど)。
【0053】
好ましい構成では、タッチ画面はエンドエフェクタを完全に包み込む。この構成では、
容量性ポイントにいつでも簡単にアクセスできる。さらに、エンドエフェクタ上またはエ
ンドエフェクタ内に慣性測定ユニット(IMU)を含めると、システムにフィードバック
が提供され、エンドエフェクタの方向が示される。このフィードバックに基づいて、シス
テムはGUIに表示されるメッセージとメニューの位置と方向を維持または変更し、オペ
レーターの視点から、オペレーターに対するエンドエフェクタの回転に関係なくメッセー
ジング/メニューが常に特定の方向になるようにする。つまり、IMUはエンドエフェク
タの方向を検出し、システムのプロセッサはその方向でユーザに表示される画面の領域を
選択し、関連するメッセージングとメニューをその領域で、好ましくは、ユーザにとって
読みやすい向きに表示する。
【0054】
この機能は、患者側で簡単にアクセスできる場所に表示されているシステムに関する利
用可能なすべての情報を含めることにより、外科用システムの使用の利便性を高める。タ
ッチポイントは、エンドエフェクタ全体に巻き付けることができる。つまり、エンドエフ
ェクタの方向に関係なく、常にアクセス可能で、同じ場所にある(ユーザの視点から)。
ディスプレイは、色を使用して異なる動作状態を示すこと、またはユーザに異なるアーム
を識別することを可能にする色を変えるディスプレイを含み得る。
【0055】
マニピュレータの手動駆動動作中の力通知
上記のセクションで説明したように、外科手術の過程で、外科助手または他の手術室の
職員がマニピュレータを再配置する必要がある場合がある。これは、マニピュレータに手
動の力を加え、マニピュレータを所望の方向または位置に物理的に移動することによって
実行できる。これは、一部の市販のシステムのように純粋に手動の活動である場合もあれ
ば、電力を利用した活動である場合もある。いずれの場合も、ユーザが手動で駆動する動
作を実行しているときに、器具にかかる力についてユーザに通知すると有利である。
【0056】
本明細書でも説明されているように、6自由度力/トルクセンサであり得る力/トルク
センサをマニピュレータに取り付けて、ユーザインターフェースで外科医に力フィードバ
ックを提供するために必要な触覚情報を決定するために使用できる。図28は上記のエン
ドエフェクタを示す。マニピュレータ内の器具位置に近位領域には、6自由度の力/トル
クセンサ214があり、これは、上記のように、外科用器具が受ける力を測定するために
使用され、システムが触覚インターフェースを介しこれらの力をユーザに伝達できるよう
にする。センサ214の近位には、少なくとも1つの通知構成要素216があり、これは
、振動変換器、および視覚的インジケータまたは発光体のうちの少なくとも1つであり得
る。振動変換器が使用される場合、それをマニピュレータのセンサ214の近位の位置に
配置することは、センサ214の力測定との干渉を回避するのに役立つ。視覚的インジケ
ータは、ライト、LEDまたはLEDの集合、画像ディスプレイなどであり得る。前のセ
クションで説明したタイプのGUIが使用されている場合、それはそのGUIの一部であ
り得る。これらの構成要素は、システムが手動で再配置されている間、器具に対する力の
存在をユーザに警告するために使用される。
【0057】
手動駆動動作(ユーザがアームに手を当ててアームの移動を制御する動作)中、アーム
に取り付けられた器具に力が加えられると、発光体からの振動と視覚的な警告が発せられ
る。これは、アームを動かしている人に、器具が組織または別の構造に接触していること
を警告するため、必要に応じて追加の予防措置を講じることができる。これは、例えば、
器具がアームに係合している間に、器具が切開部位に配置されたトロカールに挿入されて
いる場合に特に有益であろう。
【0058】
視覚的インジケータは、外科医に助言するためにユーザに方向情報を提供するように構
成され得る。例えば、それは、器具と組織または他の物体との間の力を軽減するためにア
ームが動かされる必要がある方向の視覚的表示を提供し得る。発光体がアームの一部を取
り囲むライトまたはLEDのリングである場合、ユーザがアームを押し込む必要がある方
向、または器具にかかる力の方向を示すために、これらのライトの四分円が点灯し得る。
可撓性ディスプレイまたはGUIが使用されている場合は、1つまたは複数の矢印または
その他の記号、アイコン、テキストなどは、同じ目的で表示され得る。いくつかの実施形
態では、システムは、振動の振幅/周波数および光の強度/点滅が、力センサ214で測
定された力に比例するように構成され得る。
【0059】
リモート駆動運動(ユーザ入力デバイス17、18の1つを使用してアームをリモート
で制御するユーザによって実行される運動)中、アームに取り付けられた器具に力が加え
られると(または定義された閾値を超える力が加えられると)、発光体からの視覚的な警
告が発せられ得る。
【0060】
この機能は、任意のロボットマニピュレータに使用でき、ここで説明する実施形態に限
定されない。一般に、それは、力およびトルクセンサを含むマニピュレータアーム、マニ
ピュレータアームに取り付け可能な外科用器具、触覚ユーザ入力デバイスを含む外科用ロ
ボットシステムの一部となる。システムは、少なくとも1つのプロセッサ、および前記少
なくとも1つのプロセッサによって実行可能な少なくとも1つのメモリ記憶命令を含み、
以下を行う。触覚ユーザ入力デバイスのユーザ操作に応答して、マニピュレータアームが
外科用器具を動かす。触覚ユーザインターフェースのユーザ操作中のセンサからの信号に
応答し、触覚ユーザ入力デバイスのアクチュエータが触覚ユーザ入力デバイスへの力フィ
ードバックを適用し、マニピュレータアームの手動ユーザ移動中のセンサからの信号に応
答し、アームの振動変換器をアクティブにする。命令は、センサからの信号に応答して、
アームの視覚的警告をアクティブにするために、少なくとも1つのプロセッサによってさ
らに実行可能であり得る。
【0061】
振動変換器は、力のフィードバックに加えて、またはその代わりに、他のタイプのフィ
ードバックをユーザに提供するために使用できることに留意されたい。例えば、米国特許
第9855662号に記載されているように、力/トルクを使用して切開部を通過する器
具の支点を決定するようにシステムが構成されている場合、振動警告をアクティブにして
、支点決定プロセスが完了し、支点が設定されたことをユーザに通知することができる。
【0062】
特定の実施形態が上で説明されているが、これらの実施形態は、限定ではなく、例とし
て提示されていることを理解されたい。関連技術の当業者には、本発明の趣旨および範囲
から逸脱することなく、その中で形態および詳細の様々な変更を行うことができることが
明らかであろう。これは、後で開発される可能性のある関連技術内の技術および用語に照
らして特に当てはまる。さらに、開示された様々な実施形態の特徴を様々な方法で組み合
わせて、様々な追加の実施形態を作製することができる。
【0063】
優先権の目的を含め、上記で言及された任意およびすべての特許、特許出願、および印
刷された刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24
図25
図26A
図26B
図26C
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2024-10-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットマニピュレータと共に使用するための外科用器具であって、
細長いシャフト、および前記細長いシャフトの遠位端にある外科用のエンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに動作可能に結合され、前記細長いシャフトを通って延びる複数のケーブルであって、前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの張力の変化によって前記エンドエフェクタが前記細長いシャフトに対して移動するように構成された、複数のケーブルと、
前記細長いシャフトの近位端にあるアダプタと
を備え、前記アダプタは、
第1の方向に面する第1の面、および前記第1の方向とは反対の第2の方向に面する第2の面を有するアダプタ本体と、
前記第1の面において露出し、前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの第1のケーブルに動作可能に結合された少なくとも1つの第1の制御入力部と、
前記第2の面において露出し、前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの第2のケーブルに動作可能に結合された少なくとも1つの第2の制御入力部と
を備える、外科用器具。
【請求項2】
前記細長いシャフトは長手方向軸を有し、
前記第1の制御入力部および前記第2の制御入力部のそれぞれは、前記アダプタ本体に対して前記長手方向軸に平行な方向に移動可能である、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項3】
前記アダプタは、
前記複数のケーブルのうちの前記少なくとも1つの第1のケーブルに動作可能に結合された第1のキャリッジであって、前記第1の制御入力部に対して近位方向または遠位方向に力を加えると、前記第1のキャリッジは前記アダプタ本体に対して前記近位方向または遠位方向に移動する、第1のキャリッジと、
前記複数のケーブルのうちの前記少なくとも1つの第2のケーブルに動作可能に連結された第2のキャリッジであって、前記第2の制御入力部に対して近位方向または遠位方向に力を加えると、前記第2のキャリッジは前記アダプタ本体に対して前記近位方向または遠位方向に移動する、第2のキャリッジと
を有する、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項4】
前記第1のキャリッジおよび前記第2のキャリッジは、互いに対してそれぞれ独立して移動可能である、請求項3に記載の外科用器具。
【請求項5】
前記アダプタは、前記アダプタ本体内に第1のレールおよび第2のレールを有し、
前記第1のキャリッジは前記第1のレール上を長手方向に移動可能であり、前記第2のキャリッジは前記第2のレール上を長手方向に移動可能である、請求項3に記載の外科用器具。
【請求項6】
前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの張力の変化によって、前記細長いシャフトに対する前記エンドエフェクタの関節運動が行われる、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項7】
前記エンドエフェクタは、少なくとも1つの顎部材を有し、
前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの張力の変化によって、前記少なくとも1つの顎部材は前記細長いシャフトに対して移動する、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項8】
前記第1の面において露出し、前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの第3のケーブルに動作可能に結合された少なくとも1つの第3の制御入力部と、
前記第2の面において露出し、前記複数のケーブルのうちの少なくとも1つの第4のケーブルに動作能に結合された少なくとも1つの第4の制御入力部と
をさらに備える、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項9】
前記第1の面および前記第2の面は互いに実質的に平行である、請求項2に記載の外科用器具。
【外国語明細書】