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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025040551
(43)【公開日】2025-03-25
(54)【発明の名称】照明ユニット
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20250317BHJP
   F21V 7/05 20060101ALI20250317BHJP
   F21V 21/30 20060101ALI20250317BHJP
   F21V 21/34 20060101ALI20250317BHJP
   F21S 6/00 20060101ALI20250317BHJP
   F21V 7/28 20180101ALI20250317BHJP
   F21V 7/04 20060101ALI20250317BHJP
   G06V 10/145 20220101ALI20250317BHJP
   G06V 10/143 20220101ALI20250317BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250317BHJP
【FI】
F21S2/00 310
F21S2/00 600
F21V7/05
F21V21/30 100
F21V21/34 300
F21S6/00 300
F21V7/28 210
F21V7/04 300
F21S2/00 355
G06V10/145
G06V10/143
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147417
(22)【出願日】2023-09-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 発表したウェブサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000181.000078149.html 発表者名:日本電気株式会社 発表年月日:令和4年9月22日 発表したウェブサイト:https://jpn.nec.com/biometrics/multimodal/campaign220930/ 発表者名:日本電気株式会社 発表年月日:令和4年9月30日 発表した展示会:「NBA JAPAN GAMES 2022」 発表者名:株式会社ホタルクス 発表年月日:令和4年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】523348818
【氏名又は名称】株式会社DESIGN FOR INDUSTRY
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】茂木 隆
(72)【発明者】
【氏名】真野 泰広
(72)【発明者】
【氏名】小勝 俊亘
(72)【発明者】
【氏名】北川 大輔
(57)【要約】
【課題】 生体認証機器に配置される照明ユニットを提供する。
【解決手段】 本体51と、反射板60を有し、前記本体51は、LED56,57,58が表面実装された基板52からなる光源55と、前記LED56,57,58の発光を制御する電源制御部とを有し、前記反射板60は、前記本体51の近傍に配置され、前記光源55から出射された光を方向転換して、被認証者に向けて照射し、前記光源55は、生体認証機器1の底面部に配置され、前記電源制御部の指令に応じて光を照射し、前記反射板60は、前記本体51の下部に平面状または曲面状に配置され、前記光源55から出射された光を方向転換して、前記被認証者に向けて照射する。
【選択図】 図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体認証機器に配置される照明ユニットであって、
本体と、反射板を有し、
前記本体は、光源と、前記光源の発光を制御する電源制御部とを有し、
前記反射板は、前記本体の近傍に配置され、前記光源から出射される光を方向転換して、被認証者に向けて照射することを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記本体は、前記生体認証機器の底面部に配置され、前記電源制御部の指令に応じて光を照射し、
前記反射板は、前記本体の下部に平面状または曲面状に配置され、前記光源から出射された光を方向転換して、前記被認証者に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記本体は、生体認証機器の上面部に配置され、前記電源制御部の指令に応じて光を照射し、
前記反射板は、前記本体の上部に平面状または曲面状に配置され、前記光源から照射された光を方向転換して、前記被認証者に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記本体は、生体認証機器の片側面または両側面に配置され、前記光源から照射された光を側面方向に照射し、
前記反射板は、前記本体の片側面または両側面に平面状または曲面状に配置され、前記光源から照射された光を方向転換して、前記被認証者に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記光源は、LEDが列状に表面実装された基板であって、前記LEDは、白色LED、近赤外LEDおよび赤外LEDのうち、少なくとも1つ以上のLEDからなることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項6】
さらに、台座を有し、
前記台座は、支柱と支持部材を備え、
前記支柱は前記台座の上面部に配置され、
前記支持部材は、一端に前記生体認証機器の背面部に固定されるジョイント部と、他端に前記支柱に係止されるリング状部と、前記ジョイント部と前記リング状部を連結するアーム部を有することを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記ジョイント部は、軸受部を有し、前記生体認証機器の上下方向の角度を調整し、
前記リング状部は、前記支柱の上下方向に摺動して、前記生体認証機器の高さを調整することを特徴とする請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記本体は、前記生体認証機器の底面部に配置され、
前記台座の上面部は、前記光源から出射された光を方向転換して、前記被認証者に向けて照射する反射面であり、
前記反射面の傾斜角度αは、0-60度の範囲内であることを特徴とする請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の照明ユニットが配置された生体認証機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、生体認証は、顔等の身体的特徴を用いた認証により、本人認証を行う技術の総称である。近年、パスワード、暗証番号のほかの認証技術として、生体認証が導入されている。
【0003】
生体認証には、身体の一部である指紋、静脈、顔、虹彩、声、骨格等により行われるものが知られている。
【0004】
生体認証の手段として、生体認証機器が用いられているが、例えば、顔認証や虹彩認証による生体認証を行う場合、生体認証機器が置かれた周囲の照明環境によって、生体認証の判定が正確にできないなどの不具合が発生することがある。被認証者を照らす明るさが十分でない場合、顔認証、虹彩認証等の生体認証の判定が正確にできない、また、顔認証の場合、照明の明るさを上げると眩しすぎるため、被認証者が目を細めたり、閉じるなどして、生体認証が正確にできないなどの不具合が発生するほか、被認証者が不快に感じるという問題があった。
【0005】
被認証者を照らす明るさが十分でない場合の対策として、生体認証機器の近傍に、被認証者を照らす照明装置を配置して生体認証を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、生体認証の精度を上げるため、生体認証機器に、被認証者の顔面等を照らす照明装置を配置し、照明装置の明るさを調整することで、適切な明るさの照射光により、正確な生体認証をする生体認証機器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1、2は、ともに、生体認証機器に被認証者を照らす照明装置を備えたものであるが、構造が複雑であり、かつ生体認証機器全体が大型になり、持ち運びしてイベント会場等に設置するなどの利便性に欠けるほか、例えば、顔認証(可視光等)と虹彩認証(近赤外線等)を複合化したシステム(マルチモーダル生体認証)の場合、眩しさ等のため目を細めたり、目を閉じることで、虹彩認証等に影響を与え、正確な生体認証ができないなどの問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009-199392号公報
【特許文献2】特許第6963058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、生体認証機器に被認証者の顔面等を照らす照明ユニットを被認証者の近傍に配置し、顔面等を明るく照らすことにより、生体認証を確実に行うとともに、光源から出射された光を反射光を用いることにより、被認証者を照らす照明の眩しさを軽減し、生体認証機器に容易に配置可能な照明ユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の照明ユニットは、
生体認証機器に配置される照明ユニットであって、
本体と、反射板を有し、
前記本体は、光源と、前記光源の発光を制御する電源制御部とを有し、
前記反射板は、前記本体の近傍に配置され、前記光源から出射される光を方向転換して、被認証者に向けて照射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、生体認証機器による顔認証、虹彩認証等の生体認証を確実に行うとともに、被認証者に眩しさなどの不快感を感じさせることなく、適正な生体認証の遂行をサポートする照明ユニットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】実施例1における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態を示す概略斜視図である。
図1B】実施例1における照明ユニットを、スタンドを備えた生体認証機器に取り付けた状態を示す概略斜視図である。
図2】実施例1における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態を示す概略正面図および側面図である。
図3】実施例1における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態を、斜め下方から見た概略斜視図である。
図4】実施例1におけるLEDを取り付けた状態を示す照明ユニットの平面図である。
図5A】実施例2における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態の概略正面図および側面図である。
図5B】実施例2における生体認証機器に照明ユニットを取り付けた状態の変形例1を示す概略正面図および側面図である。
図5C】実施例2における生体認証機器に照明ユニットを取り付けた状態の変形例2を示す概略上面図および正面図である。
図6A】実施例3における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態の概略正面図および側面図である。
図6B】実施例3における生体認証機器に照明ユニットを取り付けた状態の変形例1を示す概略正面図および側面図である。
図6C】実施例3における生体認証機器に照明ユニットを取り付けた状態の変形例2を示す概略上面図および正面図である。
図7A】実施例4における照明ユニットを生体認証機器に取り付けた状態の概略正面図および側面図である。
図7B】実施例4における生体認証機器に照明ユニットを取り付けた状態の変形例1を示す概略上面図および正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、本発明の実施例における照明ユニットを、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の一具体例を示すものであるから、実施例に記載されている構成部品の配置、機能、数値などはあくまで一例であって、これらによって本発明の範囲が限定解釈されるものではない。また、本発明では、地面(床面)と水平な方向(例えば、側面方向)を側面方向、地面(床面)と一定の角度をなす方向(例えば、垂直方向)を上下方向という。
【実施例0014】
図1Aは、実施例1における照明ユニット50を生体認証機器1に取り付けた状態を示す概略斜視図である。
【0015】
図1Aに示すように、生体認証機器1は、略直方体形状をなしている。照明ユニット50は、生体認証機器1の底面部に付設されている。本体51にはLED56,57,58を実装した基板52とLEDの発光を制御する電源制御部(図示省略)が内蔵されている(図4参照)。電源制御部は、光源55に電力を供給するとともに、光源55を構成するLED56,57,58の点灯/消灯、調光、調色等を制御する。また、光源55には、LED56,57,58を含む基板52の全体を覆うように透光カバー(図示省略)が設けられている。透光カバーは、アクリル樹脂などの透明な合成樹脂で形成されているが、白色に着色されたものや、表面が凹凸状あるいはスリガラス状に加工されたものであってもよい。また、光源55が回動するように両側の短辺の中心付近にそれぞれ回転軸を設けることで、光源55を回転させて、光源から出射される光の出射方向を適宜調整するようにしてもよい。
【0016】
生体認証機器1は、支柱20と支持部材30を備える台座10を備えており、支柱20は台座10の上面部11に設置されている。台座10の上面部11は、LED56,57,58から出射された光を方向転換して、被認証者に向けて照射する反射面として機能する。また、上面部11の傾斜角度(仰角)α(図2参照)を変化させることにより、照射方向を調整できる。なお、LED56,57,58から出射される光の明るさを変えることにより、生体認証に適した明るさに調整することができる。また、台座の上面部11が反射面として機能しないときは、平板状の反射板等を上面部11上に載置することで、対応可能である。
【0017】
図1Bは、実施例1における照明ユニット50を、スタンド40を備えた生体認証機器1に取り付けた状態を示す概略斜視図である。
【0018】
図1Bに示すように、スタンド40は略直方体形状をなし、上面部は、生体認証機器1の台座10の底面部と略同形である。スタンド40は、被認証者に対する高さ調整を図るものであって、必要に応じて配置される。基本的に、スタンド40は台座10と分離可能であるが、台座10と一体に形成されていてもよい。
【0019】
図2は、実施例1における照明ユニット50を生体認証機器1に取り付けた状態を示す概略正面図および側面図である。
【0020】
図2に示すように、照明ユニット50は、生体認証機器1の底面部に配置されている。
【0021】
図2の側面図に示すように、生体認証機器1の背面部には、支持部材30が取り付けられている。支持部材30は、生体認証機器1を支柱20に取り付けるための部材である。支持部材30は、一端に、生体認証機器器1の背面部に固定された固定部32と、固定部32に取り付けられるジョイント部36と、他端に、前記支柱20に係止されるリング状部33と、ジョイント部36とリング状部33を連結するアーム部34が設けられている。
【0022】
固定部32は、生体認証機器1の背面に取付けられており、他端のリング状部33は、水平断面がO型のリング状を有している。台座10から上下方向に立設する支柱20は、リング状部33のリング状の開口部(図示省略)に嵌入されることで、リング状部33と係合する。
【0023】
上記の支持部材30の構成によって、生体認証機器1は、リング状部33を介して、支柱20に沿って上下方向に摺動され、高さが調整される。また、リング状部33の側面には、ネジなどの固定部材(図示省略)が設けられており、ネジを支柱20方向にネジ込むことによって、生体認証機器1は支柱20にネジ止めされる。また、前記固定部材を緩めることによって、支柱20とリング状部33との係合が解除され、生体認証機器1は上下に摺動可能となり、高さが再調整される。
【0024】
また、支持部材30の固定部32には、ジョイント部36が設けられている。ジョイント部36は、アーム部34と連結されており、実質的に軸受部として機能する。そこで、生体認証機器1の上面部等を把持して、押すまたは手前に引くことで、生体認証機器1は、ジョイント部36を中心に上下方向に回動し、被認証者との正対位置が変更される。
【0025】
台座10は、略直方体形状であり、相対的に、正面部12側の高さが低く、背面部13側が高くなるように形成されている。台座10の上面部11は、水平面との傾斜角度(仰角)αが、0-60度、好ましくは15-45度をなしている。
【0026】
台座10の上面部11は、光源から照射された光を方向転換して、被認証者に向けて照射する反射面として形成されている。上面部11は、白色レジストインクなどによるコーティング加工が施された白色レジスト層から形成されているが、上記の他、アルミニウム材等の貼着やコーティング加工等、照射光を効率よく反射する材料で形成されていればよい。
【0027】
なお、実施例1では、台座10は略直方体形状としているが、三角柱、角錐台、円筒、円錐台のほか、適宜の形状であってもよい。
【0028】
図3は、実施例1における照明ユニット50を生体認証機器1に取り付けた状態を、斜め下方から見た概略斜視図である。
【0029】
図3に示すように、照明ユニット50は、略直方体形状の本体51を有し、生体認証機器1の下面の長手方向に沿って水平に配置されている。照明ユニット50には、LED56,57,58から出射された光を照射する光源55と、本体51の側面に、照明ユニット50に電力が供給される電源コード59が配設されている。
【0030】
照明ユニット50に供給される電源として、生体認証機器1から出力される電力のほか、Type-A、Type-BなどのUSBケーブルや、照明専用の電源アダプタから供給される電力等、所定の電力が照明ユニット50に給電されるものであればよい。また、照明ユニット50の内部に、AC/DCコンバータ等の電源回路を配置することにより、商用電源から直接入力するようにしてもよい。
【0031】
また、照明ユニット50の内部に、リチウムイオン充電池、ニッケル水素電池等の小型バッテリを搭載して、外部の電源に接続しなくても、稼働するように構成してもよい。また、充電池以外の電池として、単三型アルカリ乾電池等の乾電池を用いてもよい。
【0032】
照明ユニット50が外付けの場合には、生体認証機器1の下面にネジなどの固定手段により固定される。固定手段としては、ネジ留めのほか、粘着テープ、貼着テープなどの粘着部材や磁性テープなどを用いてもよい。
【0033】
図4は、実施例1におけるLEDを取り付けた状態を示す照明ユニットの平面図である。
【0034】
同図に示すように、照明ユニット50の本体51内には、略矩形の基板52の表面に、複数のLED56,57,58が表面実装されている。基板52の表面は、白色レジストインクなどによるコーティング加工が施された白色レジスト層が形成され、LED56,57,58から出射された光を効率よく前方に反射するための光源55が構成されている。
【0035】
略長方形状の基板52の表面には、複数のLED56,57,58が基板52の長手方向に沿って、一列に配置されている。列の中央付近に位置する2つの白色LED56の間には、1つの赤外LED58が配置され、1つの近赤外LED57が赤外LED58の隣に位置する2つの白色LED56の外側に配置されている。
【0036】
LED56は、白色を発光する白色LED(W-LED)56であり、LED57は、近赤外線を出射する近赤外LED、LED58は、赤外線を出射する赤外LEDである。近赤外LED57から出射される近赤外線の波長は約800-900nmである。また、赤外線LED58から出射される赤外線の波長は約700-1000nmである。近赤外LED57と赤外LED58を用いることにより、顔認証のほか、虹彩認証、なりすまし防止目的での生体認証にも適用でき、顔認証等の生体認証の精度の向上が測れるとともに、確実に生体認証をすることができる。
【0037】
実施例では、近赤外LED57と赤外LED58を1つずつ配置した例を示したが、これに限らず、どちらか一方のLED57,58を配置してもよく、また、それぞれ複数個ずつ配置してもよい。
【0038】
また、可視光を出射する白色LED56に加え、青色を発光する青色LED(B)、赤色を発光する赤色LED(R)、緑色を発光する緑色LED(G)など、各色を発光する可視光発色LEDを配置してもよい。また、実施例では、LED56,57,58を1列に配置した例を示したが、複数列に配置してもよい。また、一列と複数列配置を混在させてもよい。
【実施例0039】
図5Aは、実施例2における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態を示す概略正面図および側面図である。
【0040】
同図に示すように、生体認証機器1の下面には、実施例1と同様、照明ユニット50が付設されている。本実施例における照明ユニット50は、本体51と本体51の長手方向に沿って設置された反射板60とから構成されている。反射板60は、断面が曲面状、具体的には略1/4円弧状に形成されている。照明ユニット50を構成する光源55から照射された光は、反射板60により被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。なお、本実施例2では、生体認証機器1に付属する支柱20、支持部材30及び台座10は、実施例1と同様の構成を有しているが、ここでは省略されている。また、本実施例では、反射板60を備えており、台座10を反射板として用いる必要がないため、台座10は、実施例1のような台座の他、平板等、生体認証機器1を支持可能なものであればよい。また、反射板60は、白色レジストインクなどによるコーティング加工が施された白色レジスト層から形成されていてもよく、上記の他、アルミニウム材等の貼着やコーティング加工等、照射光を効率よく反射する材料で形成されていてもよい。
【0041】
(変形例1)
図5Bは、実施例2における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態の変形例1を示す概略正面図および側面図である。
【0042】
同図に示すように、本変形例1における照明ユニット50は、生体認証機器1の上面に付設され、照明ユニット50の本体51の長手方向に沿って反射板60が取り付けられている。照明ユニット50の構成は実施例2と同じである。照明ユニット50から出射された光は、反射板60によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。
【0043】
(変形例2)
図5Cは、実施例2における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態の変形例2を示す概略上面図および正面図である。
【0044】
同図に示すように、本変形例2には、照明ユニット50が、生体認証機器1の両側面に、それぞれ1つずつ上下方向に配置され、それぞれの側面の一端に反射板60が取り付けられている。生体認証機器1の両側面に付設された照明ユニット50から照射された光は、反射板60によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。2つの反射板60は、上記実施例2と同様、照明ユニット50の長手方向に沿って断面が曲面状、具体的には略1/4円弧状に形成されている。
【実施例0045】
図6Aは、実施例3における照明ユニット50を生体認証機器1に取り付けた状態の概略正面図および側面図である。
【0046】
同図に示すように、生体認証機器1は、反射板61が平板状である点を除き、実施例2と同様の構成である。生体認証機器1の下面には、照明ユニット50と平板状の反射板61が付設されている。照明ユニット50から照射された光は、反射板61により被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。
【0047】
(変形例1)
図6Bは、実施例3における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態の変形例1を示す概略正面図および側面図である。
【0048】
同図に示すように、生体認証機器1は、反射板61が平板状である点を除き、実施例2の変形例1と同様の構成である。生体認証機器1の上面には、照明ユニット50と平板状の反射板61が付設されている。照明ユニット50の構成は実施例3と同じである。照明ユニット50から照射された光は、反射板61によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。
【0049】
(変形例2)
図6Cは、実施例3における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態の変形例2を示す概略上面図および正面図である。
【0050】
同図に示すように、生体認証機器1は、反射板61が平板状である点を除き、実施例2の変形例2と同様の構成である。生体認証機器1の両側面に、照明ユニット50がそれぞれ1つずつ上下方向に配置され、それぞれの側面の一端に反射板61が取り付けられている。照明ユニット50から照射された光は、反射板61によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。
【0051】
実施例3に示すように、照明ユニット50は、平板状の反射板61を使用することにより、光源55から照射されるLEDの光は和らげられて、適正な配光が被認証者に照射される。被認証者は、照射光の眩しさなどの不快感を感じることがなく、生体認証機器により適正な生体認証を受けることができる。
【実施例0052】
図7Aは、実施例4における照明ユニット50を生体認証機器1に取り付けた状態の概略正面図および側面図である。
【0053】
同図に示すように、実施例4における照明ユニット50は、生体認証機器1の上面に配置され、照明ユニット50の上方に、照明ユニット50の長手方向に沿って反射板62が設置されている。生体認証機器1および照明ユニット50の構成は実施例1ないし3と同じである。照明ユニット50から照射された光は、反射板62によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。反射板62は、生体認証機器1から離れた位置に配置され、照明ユニット50から照射された光を被認証者の顔面方向に反射する。例えば、天井面、壁面等の既存の平面を反射板62として用いるほか、白色、銀色等の板を三脚に取り付けたものや、室内の壁に載置された白色の平板等を反射板62として用いてもよい。
【0054】
(変形例1)
図7Bは、実施例4における生体認証機器1に照明ユニット50を取り付けた状態の変形例1を示す概略右側面図および正面図である。
【0055】
同図に示すように、変形例1における照明ユニット50は、生体認証機器1の側面に付設され、照明ユニット50の右方に、照明ユニット50の長手方向(上下方向)に沿って反射板62が配置されている。生体認証機器1および照明ユニット50の構成は実施例1ないし4と同じである。照明ユニット50から照射された光は、反射板62によって、被認証者の顔面方向に方向転換されて照射される。実施例4と同様、反射板62は、生体認証機器1から離れた位置に配置されており、照明ユニット50から照射された光を被認証者の顔面方向に反射するものであればよい。
【0056】
また、実施例1ないし4において、照明ユニット50は、生体認証機器1の外部に外付けで配置された例を示したが、これに限らず、照明ユニット50を生体認証機器1の筐体内に一体的に配置してもよい。
【0057】
本発明における、生体認証機器1に用いられる照明ユニット50は、反射板60を使用することにより、光源55から出射されるLEDの光が和らげられるとともに、適正な配光が被認証者に照射され、被認証者に、照射光の眩しさなどの不快感を感じさせることがなく、適正な生体認証を行うことができる。
【0058】
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によれば、生体認証装置による顔認証、虹彩認証等の生体認証を確実に行うとともに、被認証者に眩しさなどの不快感を感じさせることなく、適正な生体認証の遂行をサポートする照明ユニットを提供する。
【符号の説明】
【0060】
1 生体認証機器
10 台座
11 上面部
12 正面部
13 背面部
20 支柱
30 支持部材
32 固定部
33 リング状部
34 アーム部
36 ジョイント部
40 スタンド
50 照明ユニット
51 本体
52 基板
55 光源
56 白色LED
57 近赤外LED
58 赤外LED
59 電源コード
60,61,62 反射板
α 傾斜角度(仰角)
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B