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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025040611
(43)【公開日】2025-03-25
(54)【発明の名称】ラベルプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 21/16 20060101AFI20250317BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20250317BHJP
【FI】
B41J21/16
B41J3/36 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147525
(22)【出願日】2023-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】吉田 貴一
【テーマコード(参考)】
2C055
2C187
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC05
2C187AC05
2C187AD05
2C187AE01
2C187AE07
2C187AG08
2C187BF42
2C187BG31
2C187BG40
2C187BG42
2C187DB18
2C187DB58
(57)【要約】
【課題】ユーザがテンプレートと印刷データとの組合せを把握していなくても、所望のラベルを印刷できるようにする。
【解決手段】ラベルプリンタ1の記憶部30は、1以上のテンプレート31と、ラベルID41とテンプレートID42とを含む第1データベース32と、ラベルID41と印刷データ43とを含む第2データベース33とを記憶する。制御部20は、入力されたラベルID41を取得し(S14)、第1データベース32からラベルID41に対応するテンプレートID42を取得し(S17)、第2データベース33からラベルID41に対応する印刷データ43を取得し(S22)、取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、取得された印刷データ43を当てはめて画像データを生成し(S23)、印刷部13に、生成された画像データをテープ7に印刷させる(S26)。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部と、印刷部と、制御部と、記憶部と、を備え、
上記記憶部は、
ラベルの書式を示し、テンプレート識別子を有する1以上のテンプレートと、
ラベル識別子と、上記ラベル識別子に対応づけられた上記テンプレート識別子とを含む第1データベースと、
上記ラベル識別子と、上記ラベル識別子に対応づけられた印刷データとを含む第2データベースとを記憶し、
上記制御部は、
上記入力部から入力された、印刷すべきラベルの上記ラベル識別子を取得する第1取得処理と、
上記第1データベースから、上記第1取得処理により取得された上記ラベル識別子に対応する上記テンプレート識別子を取得する第2取得処理と、
上記第2データベースから、上記第1取得処理により取得された上記ラベル識別子に対応する上記印刷データを取得する第3取得処理と、
上記第2取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第3取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する生成処理と、
上記印刷部に、上記生成処理により生成された上記画像データをシートに印刷させる印刷処理とを実行するラベルプリンタ。
【請求項2】
表示部をさらに備え、
上記制御部は、
上記記憶部に上記第1データベースが記憶されていることに応じて、上記第1取得処理、上記第2取得処理、上記第3取得処理、および上記生成処理を実行し、
上記記憶部に上記第1データベースが記憶されていないことに応じて、
印刷すべきラベルの上記テンプレート識別子を入力し、上記印刷データを指定することを上記表示部に表示させる第1表示処理と、
上記入力部から入力された上記テンプレート識別子と、上記入力部により指定された上記印刷データとを取得する第4取得処理とを実行し、
上記生成処理において、上記第4取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第4取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、上記画像データを生成する請求項1に記載のラベルプリンタ。
【請求項3】
上記制御部は、
上記記憶部に、上記第2取得処理により取得された上記テンプレートIDに関する上記第2データベースが記憶されていることに応じて、上記第3取得処理および上記生成処理を実行し、
上記記憶部に、上記第2取得処理により取得された上記テンプレートIDに関する上記第2データベースが記憶されていないことに応じて、
印刷すべきラベルの上記印刷データを入力することを上記表示部に表示させる第2表示処理と、
上記入力部から入力された上記印刷データを取得する第5取得処理とを実行し、
上記生成処理において、上記第2取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第5取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、上記画像データを生成する請求項2に記載のラベルプリンタ。
【請求項4】
上記制御部は、
上記第2取得処理または上記第3取得処理においてエラーが発生することに応じて、上記エラーの発生を上記表示部に表示させるエラー通知処理を実行し、
上記入力部から復帰指示が入力されたことに応じて、上記第1取得処理の実行前の状態に遷移する復帰処理を実行する請求項2に記載のラベルプリンタ。
【請求項5】
上記シートは、剥離紙と、所定の形状に切断され、上記剥離紙の上に並ぶラベル部とを有する請求項1から4のいずれかに記載のラベルプリンタ。
【請求項6】
上記シートは、ロール状である請求項1から4のいずれかに記載のラベルプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルを印刷するラベルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルの書式を示すテンプレートを複数記憶し、ユーザによって選択されたテンプレートに従い、印刷すべきデータ(以下、印刷データという)をシートに印刷するラベルプリンタが知られている(例えば、特許文献1)。ユーザは、特許文献1に記載のラベルプリンタを用いてラベルを印刷するときには、テンプレートを指定する操作と、印刷データを指定する操作とを個別に行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-100893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のラベルプリンタでは、ユーザは、テンプレートと印刷データとを互いに独立に指定する。このため、ユーザは、どのテンプレートとどの印刷データとを組合せれば、所望のラベルを印刷できるかを把握している必要がある。ユーザがテンプレートと印刷データとを誤った組合せで指定すると、ラベルプリンタは意図しないラベルを印刷してしまう。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザがテンプレートと印刷データとの組合せを把握していなくても、所望のラベルを印刷できる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明のラベルプリンタは、入力部と、印刷部と、制御部と、記憶部と、を備えている。上記記憶部は、ラベルの書式を示し、テンプレート識別子を有する1以上のテンプレートと、ラベル識別子と、上記ラベル識別子に対応づけられた上記テンプレート識別子とを含む第1データベースと、上記ラベル識別子と、上記ラベル識別子に対応づけられた印刷データとを含む第2データベースとを記憶している。上記制御部は、上記入力部から入力された、印刷すべきラベルの上記ラベル識別子を取得する第1取得処理と、上記第1データベースから、上記第1取得処理により取得された上記ラベル識別子に対応する上記テンプレート識別子を取得する第2取得処理と、上記第2データベースから、上記第1取得処理により取得された上記ラベル識別子に対応する上記印刷データを取得する第3取得処理と、上記第2取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第3取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する生成処理と、上記印刷部に、上記生成処理により生成された上記画像データをシートに印刷させる印刷処理とを実行する。
【0007】
上記のラベルプリンタによれば、ラベルプリンタが、入力されたラベル識別子に対応するテンプレートおよび印刷データを取得するので、ユーザは、ラベル識別子を入力するだけで所望のラベルを印刷できる。したがって、ユーザがテンプレートと印刷データとの組合せを把握していなくても、所望のラベルを印刷できる。
【0008】
(2) 好ましくは、上記ラベルプリンタは、表示部をさらに備え、上記制御部は、上記記憶部に上記第1データベースが記憶されていることに応じて、上記第1取得処理、上記第2取得処理、上記第3取得処理、および上記生成処理を実行し、上記記憶部に上記第1データベースが記憶されていないことに応じて、印刷すべきラベルの上記テンプレート識別子を入力し、上記印刷データを指定することを上記表示部に表示させる第1表示処理と、上記入力部から入力された上記テンプレート識別子と、上記入力部により指定された上記印刷データとを取得する第4取得処理とを実行し、上記生成処理において、上記第4取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第4取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、上記画像データを生成してもよい。
【0009】
(3) 好ましくは、上記制御部は、上記記憶部に、上記第2取得処理により取得された上記テンプレートIDに関する上記第2データベースが記憶されていることに応じて、上記第3取得処理および上記生成処理を実行し、上記記憶部に、上記第2取得処理により取得された上記テンプレートIDに関する上記第2データベースが記憶されていないことに応じて、印刷すべきラベルの上記印刷データを入力することを上記表示部に表示させる第2表示処理と、上記入力部から入力された上記印刷データを取得する第5取得処理とを実行し、上記生成処理において、上記第2取得処理により取得された上記テンプレート識別子を有する上記テンプレートに、上記第5取得処理により取得された上記印刷データを当てはめて、上記画像データを生成してもよい。
【0010】
(4) 好ましくは、上記制御部は、上記第2取得処理または上記第3取得処理においてエラーが発生することに応じて、上記エラーの発生を上記表示部に表示させるエラー通知処理を実行し、上記入力部から復帰指示が入力されたことに応じて、上記第1取得処理の実行前の状態に遷移する復帰処理を実行してもよい。
【0011】
(5) 好ましくは、上記シートは、剥離紙と、所定の形状に切断され、上記剥離紙の上に並ぶラベル部とを有していてもよい。
【0012】
(6) 好ましくは、上記シートは、ロール状であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザがテンプレートと印刷データとの組合せを把握していなくても、所望のラベルを印刷できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1(A)は、本発明の実施形態に係るラベルプリンタ1の外観図であり、図1(B)は、ラベルプリンタ1とコンピュータ9とが接続された状態を示す図である。
図2図2(A)は、ラベルプリンタ1の構成を示すブロック図であり、図2(B)は、ラベルプリンタ1の記憶部30の記憶内容を示す図である。
図3図3(A)は、ラベルプリンタ1の入力部11の構成を示す図であり、図3(B)は、ラベルプリンタ1で使用されるテープ7の例を示す図である。
図4図4(A)は、記憶部30に記憶されるテンプレート31の例を示す図であり、図4(B)は、ラベルプリンタ1で印刷されるラベル6の例を示す図である。
図5図5(A)は、記憶部30に記憶される第1データベース32の例を示す図であり、図5(B)は、記憶部30に記憶される第2データベース33の例を示す図である。
図6図6は、ラベルプリンタ1の制御部20の動作を示すフローチャートである。
図7図7は、図6の続図である。
図8図8(A)~図8(F)は、それぞれ、ラベルプリンタ1の表示部12に表示されるラベルID入力画面51、印刷枚数入力画面52、テンプレートID入力画面53、レコード番号入力画面54、印刷データ入力画面55、およびエラー通知画面56を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係るラベルプリンタ1について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明では、ラベルプリンタ1が使用可能に設置された状態(図1(A)の状態)を基準として上下方向が定義され、排出口4が設けられている面を前面として前後方向が定義される。
【0016】
[ラベルプリンタ1の構成]
図1(A)に示されるように、ラベルプリンタ1は、筐体2および蓋部3を有する。筐体2は、上部が開口された箱状形状を有し、内部空間を区画する。蓋部3は、筐体2の上部に位置し、筐体2の開口を閉塞する。蓋部3の上面には、入力部11および表示部12が位置する。ラベルプリンタ1の前面において、筐体2と蓋部3とが当接する位置には、ラベルプリンタ1で印刷されたラベル6の排出口4が位置する。
【0017】
図1(B)に示されるように、ラベルプリンタ1は、ラベル6を印刷する前に、ラベルプリンタ1の外部に位置するコンピュータ9とケーブル8によって通信可能に接続される。ラベルプリンタ1とコンピュータ9とは、例えば、USBに準拠した有線通信を行ってもよく、USB以外の規格に準拠した有線通信を行ってもよい。また、ラベルプリンタ1とコンピュータ9とは、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)などの規格に準拠した無線通信を行ってもよい。
【0018】
図2(A)に示されるように、ラベルプリンタ1は、入力部11、表示部12、印刷部13、切断部14、通信部15、制御部20、および記憶部30を備えている。制御部20は、CPU21を含んでいる。記憶部30は、ROM22、RAM23、およびEEPROM24を含んでいる。なお、制御部20は、CPU21に加えて、ROM22、RAM23、およびEEPROM24を含んでいてもよい。入力部11、表示部12、印刷部13、切断部14、通信部15、CPU21、ROM22、RAM23、およびEEPROM24は、内部バス16に接続されている。図2(B)に示されるように、記憶部30は、1以上のテンプレート31、第1データベース32、第2データベース33、および制御プログラム34などを記憶する。
【0019】
入力部11は、ユーザがラベルID(詳細は後述)などを入力するためのものである。図3(A)に示されるように、入力部11は、タッチパネル61、入力補助シート62、およびタッチ位置検出回路63を含んでいる。入力補助シート62は、タッチパネル61の表面にタッチパネル61を覆うように装着される。入力補助シート62には、複数のキーの位置が記載されている。タッチ位置検出回路63は、タッチパネル61におけるタッチ位置を検出する。
【0020】
入力補助シート62には、複数の種類がある。ラベルプリンタ1を使用するときには、入力補助シート62がタッチパネル61に交換可能に装着される。ラベルプリンタ1には、装着された入力補助シート62の種類が設定される。設定された種類は、例えば、EEPROM24に記憶される。ユーザが入力補助シート62で覆われたタッチパネル61を指などで押すと、タッチ位置検出回路63はタッチパネル61におけるタッチ位置を検出し制御部20に出力する。制御部20は、タッチ位置検出回路63で検出されたタッチ位置と、EEPROM24に記憶された入力補助シート62の種類とに基づき、入力補助シート62に記載された複数のキーのうち、いずれのキーが押されたかを取得する。
【0021】
図3(A)に示される入力補助シート62には、0から9までのテンキー64、OKキー65、バックスペースキー66、エスケープキー67などの位置が記載されている。ユーザは、入力部11を用いて、数字、OK、バックスペース、エスケープなどを入力できる。また、ユーザは、他の入力補助シート62を用いることにより、他の文字やコマンドなどを入力できる。
【0022】
表示部12は、制御部20からの制御に従い、各種の画面を表示する。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。なお、表示部12の種類は任意でよい。表示部12は、モノクロ表示およびカラー表示のいずれを行ってもよい。
【0023】
筐体2の内部空間には、テープ装着部(図示せず)が位置する。ユーザは、蓋部3を上方に開き、テープ装着部にテープ7(図2(A))を装着する。テープ7は、画像が印刷されるシートの一例である。テープ7は、例えば、ロール状である。図3(B)に示されるテープ7は、剥離紙71と、複数のラベル部72と有する。ラベル部72の剥離紙71側の面には、接着材が塗布されている。複数のラベル部72は、長方形の形状に切断され、剥離紙71の上に1次元状に並んでいる。ユーザは、ラベルプリンタ1を用いてラベル部72に画像を印刷させた後、ラベル部72を剥離紙71から剥がしてラベル6として使用する。
【0024】
なお、テープ7は、ロール状以外の形状、例えば、折り畳まれた形状を有していてもよい。また、ラベル部72は、長方形以外の任意の形状、例えば、楕円形やハート型などの形状を有していてもよい。また、画像が印刷されるシートは、テープ7に限らず、所定の長さに切断されたものであってもよい。
【0025】
印刷部13は、制御部20からの制御に従い、テープ7に画像を印刷する。印刷部13は、例えば、サーマルヘッド方式の印刷部である。サーマルヘッド方式の印刷部は、印刷すべき画像に応じてサーマルヘッドの発熱体を発熱させることにより、テープ7などの被印刷媒体に画像を印刷する。なお、印刷部13は、サーマルヘッド方式以外の方式(例えば、インクジェット方式)の印刷部であってもよい。
【0026】
切断部14は、制御部20からの制御に従い、印刷部13で画像が印刷されたテープ7を切断する。切断部14は、例えば、固定刃と、テープ7の短手方向に移動する移動刃とを含むカッターである。切断部14は、上記カッター以外であってもよい。切断部14は、例えば、排出口4の上辺または下辺に位置する、ギザキザ状の刃であってもよい。この場合、ユーザは、排出口4から排出されたテープ7を上斜め方向または下斜め方向に引っ張り、テープ7をギザキザ状の刃に押し当てることにより、テープ7を切断する。また、ラベルプリンタ1は、切断部14を備えていなくてもよい。この場合、ユーザは、排出口4から排出されたテープ7をハサミなどで切断する。また、図3(B)に示されるテープ7の場合、ユーザは、ラベル部72を剥離紙71から剥がすだけでよい。
【0027】
通信部15は、制御部20からの制御に従い、コンピュータ9との間で有線通信および/または無線通信を行う。ラベルプリンタ1は、ラベル6を印刷する前にコンピュータ9と通信可能に接続される(図1(B)参照)。この状態で、コンピュータ9からラベルプリンタ1に、1以上のテンプレート31、第1データベース32、および第2データベース33が送信される。ラベルプリンタ1で受信されたテンプレート31、第1データベース32、および第2データベース33は、EEPROM24に記憶される。なお、制御プログラム34は、ラベルプリンタ1の工場出荷前にEEPROM24に記憶されている。
【0028】
ラベルプリンタ1は、多くの場合、コンピュータ9から切り離された状態(所謂スタンドアロン状態)で動作する。ラベルプリンタ1の電源投入時に、EEPROM24に記憶された制御プログラム34は、RAM23に複写転送される。CPU21がRAM23に記憶された制御プログラム34を実行することにより、制御部20はラベル6の印刷に関する処理(詳細は後述)を実行する。
【0029】
[記憶部30に記憶されるデータ]
制御部20が処理を開始する前に、記憶部30には、1以上のテンプレート31、第1データベース32、および第2データベース33が記憶されている(図2(B)参照)。これらのデータは、EEPROM24に記憶された状態で参照される。あるいは、制御部20が処理を開始する前に、EEPROM24に記憶されたデータがRAM23に複写転送され、RAM23に記憶されたデータが参照されてもよい。多くの場合、記憶部30には、複数のテンプレート31が記憶される。また、記憶部30には、1個または複数の第2データベース33が記憶される。
【0030】
テンプレート31は、ラベル6の書式を示す。より詳細には、テンプレート31は、ラベル6における印刷データの位置を示す。図4(A)に、テンプレート31の例が示される。図4(A)に示される第1~第3テンプレート31a~cは、パンを入れた袋に貼るラベル6における印刷データの位置を示す。第1~第3テンプレート31a~cでは、品名および価格が設定可能である。例えば、第1テンプレート31aは、ラベル6の左側に文字列「おやつに 菓子パン」を2段組で印刷し、中央に品名を印刷し、右側に価格および文字「円」を印刷することを示す。第1テンプレート31aにおいて品名「くりーむぱん」、および価格「130」が指定された場合、ラベルプリンタ1は、左側に「おやつに 菓子パン」、中央に「くりーむぱん」、右側に「130円」と印刷された、図4(B)に示されるラベル6を印刷する。
【0031】
ラベルプリンタ1は、複数の種類のラベルを印刷可能である。複数の種類のラベルを区別するために、ラベルの種類のそれぞれには、ラベル識別子が付されている。また、記憶部30に記憶されるテンプレート31のそれぞれには、テンプレート識別子が付されている。以下、ラベル識別子は「ラベルID」、テンプレート識別子は「テンプレートID」と称される。
【0032】
第1データベース32および第2データベース33は、表形式のデータファイルである。第1データベース32および第2データベース33は、例えば、CSVファイルである。第1データベース32および第2データベース33に含まれる1行分のデータは、レコードと呼ばれる。第1データベース32および第2データベース33に含まれるレコードのそれぞれには、レコード番号(図示せず)が付されている。
【0033】
図5(A)に示されるように、第1データベース32は、ラベルID41と、ラベルID41に対応づけられたテンプレートID42とを含んでいる。言い換えると、第1データベース32は、ラベルID41とテンプレートID42とを対応づけて含んでいる。図5(A)に示される第1データベース32は、例えば、値「10」のラベルID41と、値「1」のテンプレートID42とを対応づけて含んでいる。ラベルID41を検索キーとして第1データベース32を検索することにより、テンプレートID42を含む1個のレコードが得られる。
【0034】
図5(B)に示されるように、第2データベース33は、ラベルID41と、ラベルID41に対応づけられた印刷データ43とを含んでいる。言い換えると、第2データベース33は、ラベルID41と印刷データ43とを対応づけて含んでいる。図5(B)に示される第2データベース33は、例えば、値「10」のラベルID41と、品番「003」、品名「くりーむぱん」、価格「130」を含む印刷データ43とを対応づけて含んでいる。ラベルID41を検索キーとして第2データベース33を検索することにより、品番、品名、および価格を含む1個のレコードが得られる。
【0035】
[制御部20の動作]
制御部20は、図6および図7に示されるフローチャートに従い動作する。制御部20は、CPU21が記憶部30に記憶された制御プログラム34を実行することにより、図6および図7に示される処理を実行する。なお、図6における「DB」は、データベースを意味する。
【0036】
ラベルプリンタ1の電源がオンすると、制御部20は、まず初期化処理を実行する(S11)。制御部20は、S11において、印刷部13を印刷可能な状態に制御する処理や、記憶部30の記憶内容を初期化する処理などを行う。ただし、制御部20は、S11において、記憶部30に記憶されているテンプレート31、第1データベース32、および第2データベース33の内容を初期化しない。
【0037】
次に、制御部20は、第1データベース32があるか否かを判断する(S12)。制御部20は、S12において、第1データベース32が記憶部30に記憶されているか否かを判断する。制御部20は、第1データベース32がある場合には(S12:Yes)S13へ進み、第1データベース32がない場合には(S12:No)図7に示されるS31へ進む。
【0038】
前者の場合、制御部20は、図8(A)に示されるラベルID入力画面51を表示部12に表示させる(S13)。図8(A)に示されるラベルID入力画面51は、ユーザにラベルID41の入力を促すものであり、文字列「ラベルID?」と、入力部11から入力された文字列を表示する表示領域57とを含んでいる。
【0039】
ユーザは、ラベルID入力画面51を視てテンキー64を順に押すことにより、印刷すべきラベル6のラベルID41を入力する。このとき、制御部20は、入力されたラベルID41を表示領域57に表示させる。ユーザは、表示領域57に表示されたラベルID41を確認し、OKキー65を押す。制御部20は、OKキー65が押されたことに応じて、入力部11から入力されたラベルID41を取得する(S14)。
【0040】
次に、制御部20は、ラベルID41を検索キーとして用いて、第1データベース32を検索する(S15)。制御部20は、S15において、第1データベース32の中から、S14で取得されたラベルID41を含むレコードを探す。次に、制御部20は、ラベルID41を含むレコードがあるか否かを判断する(S16)。制御部20は、S16において、S14で取得されたラベルID41を含むレコードが第1データベース32に含まれているか否かを判断する。制御部20は、レコードがある場合には(S16:Yes)S17へ進み、レコードがない場合には(S16:No)S51へ進む。
【0041】
前者の場合、制御部20は、第1データベース32からテンプレートID42を取得する(S17)。制御部20は、S17において、S15で得られたレコードに含まれるテンプレートID42を取得する。次に、制御部20は、テンプレートID42を有するテンプレート31があるか否かを判断する(S18)。制御部20は、S18において、S17で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31が記憶部30に記憶されているか否かを判断する。制御部20は、テンプレート31がある場合には(S18:Yes)S19へ進み、テンプレート31がない場合には(S18:No)S51へ進む。
【0042】
前者の場合、制御部20は、テンプレートID42に関する第2データベース33があるか否かを判断する(S19)。制御部20は、S19において、S17で取得されたテンプレートID42に関する第2データベース33が記憶部30に記憶されているか否かを判断する。記憶部30に複数の第2データベース33が記憶されており、第2データベース33のそれぞれが特定のテンプレート31と対応づけられている場合がある。また、第2データベース33に含まれる、ある範囲内のレコードが特定のテンプレート31と対応づけられている場合がある。このような場合には、S17で取得されたテンプレートID42に関する第2データベース33が記憶部30に記憶されている場合と、記憶されていない場合とがある。S19は、どちらの場合に該当するかを判断するものである。制御部20は、第2データベース33があると判断した場合には(S19:Yes)S20へ進み、第2データベース33がないと判断した場合には(S19:No)S41へ進む。
【0043】
前者の場合、制御部20は、ラベルID41を検索キーとして用いて、第2データベース33を検索する(S20)。制御部20は、S20において、第2データベース33の中から、S14で取得されたラベルID41を含むレコードを探す。次に、制御部20は、ラベルID41を含むレコードがあるか否かを判断する(S21)。制御部20は、S21において、S14で取得されたラベルID41を含むレコードが第2データベース33に含まれているか否かを判断する。制御部20は、レコードがある場合には(S21:Yes)S22へ進み、レコードがない場合には(S21:No)S51へ進む。
【0044】
前者の場合、制御部20は、第2データベース33から印刷データ43を取得する(S22)。制御部20は、S22において、S20で得られたレコードに含まれる印刷データ43を取得する。次に、制御部20は、ラベル印刷用の画像データを生成する(S23)。制御部20は、S23において、S17で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、S22で取得された印刷データ43を当てはめて、ラベル6に印刷される画像データを生成する。
【0045】
次に、制御部20は、図8(B)に示される印刷枚数入力画面52を表示部12に表示させる(S24)。図8(B)に示される印刷枚数入力画面52は、ユーザにラベル6の印刷枚数の入力を促すものであり、文字列「印刷枚数?」と、入力部11から入力された文字列を表示する表示領域57とを含んでいる。
【0046】
ユーザは、印刷枚数入力画面52を視てテンキー64を順に押すことにより、ラベル6の印刷枚数を入力する。ユーザは、表示領域57に表示された印刷枚数を確認し、入力部11のOKキー65を押す。制御部20は、OKキー65が押されたことに応じて、入力部11から入力された、ラベル6の印刷枚数を取得する(S25)。
【0047】
次に、制御部20は、ラベル印刷処理を実行する(S26)。制御部20は、S26において、印刷部13に、S23で生成された画像データをテープ7に印刷させる。また、制御部20は、必要に応じて切断部14を制御して、画像データが印刷されたテープ7を切断させる。制御部20は、印刷部13による印刷、および切断部14による切断を、S25で取得された印刷枚数の回数だけ繰り返し実行する。次に、制御部20は、S12へ進む。
【0048】
制御部20は、S12においてNoと判断した場合には、S31(図7)に到達する。この場合、制御部20は、図8(C)に示されるテンプレートID入力画面53を表示部12に表示させる(S31)。図8(C)に示されるテンプレートID入力画面53は、ユーザにテンプレートID42の入力を促すものであり、文字列「テンプレートID?」と、入力部11から入力された文字列を表示する表示領域57とを含んでいる。
【0049】
ユーザは、テンプレートID入力画面53を視てテンキー64を順に押すことにより、印刷すべきラベル6のテンプレートID42を入力する。ユーザは、表示領域57に表示されたテンプレートID42を確認し、OKキー65を押す。制御部20は、OKキー65が押されたことに応じて、入力部11から入力されたテンプレートID42を取得する(S32)。
【0050】
次に、制御部20は、入力されたテンプレートID42を有するテンプレート31があるか否かを判断する(S33)。制御部20は、S33において、S32で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31が記憶部30に記憶されているか否かを判断する。制御部20は、テンプレート31がある場合には(S33:Yes)S34へ進み、テンプレート31がない場合には(S33:No)S51(図6)へ進む。
【0051】
前者の場合、制御部20は、図8(D)に示されるレコード番号入力画面54を表示部12に表示させる(S34)。図8(D)に示されるレコード番号入力画面54は、ユーザにレコード番号の入力を促すものであり、文字列「レコード番号ID?」と、入力部11から入力された文字列を表示する表示領域57とを含んでいる。
【0052】
ユーザは、レコード番号入力画面54を視てテンキー64を順に押すことにより、ラベル6に印刷すべき印刷データ43を含むレコードのレコード番号を入力する。ユーザは、表示領域57に表示されたレコード番号を確認し、OKキー65を押す。制御部20は、OKキー65が押されたことに応じて、入力部11から入力されたレコード番号を取得する(S35)。
【0053】
次に、制御部20は、レコード番号を有するレコードがあるか否かを判断する(S36)。制御部20は、S36において、S35で取得されたレコード番号を有するレコードが第2データベース33に含まれているか否かを判断する。制御部20は、レコードがある場合には(S36:Yes)S37へ進み、レコードがない場合には(S36:No)S51(図6)へ進む。
【0054】
前者の場合、制御部20は、レコードから印刷データを取得する(S37)。制御部20は、S37において、第2データベース33に含まれる、S35で取得されたレコード番号を有するレコードから印刷データ43を取得する。
【0055】
次に、制御部20は、S23(図6)へ進む。制御部20は、S23において、S32で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、S37で取得された印刷データ43を当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する。言い換えると、制御部20は、S32で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、S35で指定された印刷データ43を当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する。
【0056】
制御部20は、S19においてNoと判断した場合には、S41に到達する。この場合、制御部20は、図8(E)に示される印刷データ入力画面55を表示部12に表示させる(S41)。図8(E)に示される印刷データ入力画面55は、ユーザに印刷データ43の入力を促すものであり、文字列「品名?」および「価格?」と、入力部11から入力された文字列を表示する2つの表示領域57とを含んでいる。なお、印刷データ43に複数のデータが含まれる場合、制御部20は、複数の印刷データ入力画面55を順に表示部12に表示させてもよい。
【0057】
ユーザは、印刷データ入力画面55を視て、入力部11のキーを順に押すことにより、印刷すべきラベル6の品名および価格を入力する。ユーザは、表示領域57に表示された品名および価格を確認し、OKキー65を押す。ただし、ユーザは、品名を入力する前に、入力補助シート62をアルファベットまたはひらがなを入力可能なものに交換する必要がある。制御部20は、OKキー65が押されたことに応じて、入力部11から入力された印刷データ43を取得する(S42)。入力された印刷データ43には、品名および価格が含まれる。
【0058】
次に、制御部20は、S23へ進む。制御部20は、S23において、S17で取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、S42で取得された印刷データ43を当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する。
【0059】
制御部20は、S16、S18、S21、S33、またはS36においてNoと判断した場合、S51に到達する。この場合、制御部20は、図8(F)に示されるエラー通知画面56を表示部12に表示させる(S51)。図8(F)に示されるエラー通知画面56は、文字列「エラー発生! OKキーで復帰」を2段組で含んでいる。なお、エラー通知画面56は、エラーの発生原因を示すエラーコードや文字列を含んでいてもよい。
【0060】
次に、制御部20は、OKが入力されたか否かを判断する(S52)。制御部20は、S52において、OKキー65が押されたか否かを判断する。制御部20は、OKが入力された場合には(S52:Yes)S12へ進み、OKが入力されていない場合には(S52:No)再びS52へ進む。前者の場合、制御部20は、S14を実行する前の状態に遷移する。
【0061】
例えば、記憶部30に図4(A)、図5(A)、および図5(B)に示されるデータが記憶されている場合、制御部20は、S12においてYesと判断する。ユーザがラベルID入力画面51を視て「10」を入力した場合、制御部20は、S14においてラベルID41として「10」を取得し、S16においてYesと判断し、S17においてテンプレートID42として「1」を取得し、S18、S19およびS21においてYesと判断し、S22において印刷データ43として「くりーむぱん」および「130」を取得する。その後、制御部20は、S23において第1テンプレート31aの品名に「くりーむぱん」、価格に「130」を当てはめた画像データを作成し、S26において印刷部13に、図4(B)に示されるラベル6を印刷させる。この場合、ユーザは、ラベルプリンタ1にラベルID41を入力するだけで、ラベル6を印刷できる。
【0062】
記憶部30に第1データベース32が記憶されていない場合、制御部20は、S11においてNoと判断する。ユーザがテンプレートID入力画面53を視て「2」を入力した場合、制御部20は、S32においてテンプレートID42として「2」を取得し、S33においてYesと判断する。ユーザがレコード番号入力画面54を視て「83」を入力し、第2データベース33に含まれるレコード番号83のレコードがラベルID41として「12」を含む場合、制御部20は、S35においてレコード番号として「83」を取得し、S36においてYesと判断し、S37において印刷データ43として「かれーぱん」および「150」を取得する。その後、制御部20は、S23において第2テンプレート31bの品名に「かれーぱん」、価格に「150」を当てはめた画像データを作成し、S26において印刷部13に、左側に「ボリューム たっぷり 揚げパン」、中央に「かれーぱん」、右側に「150円」と記載されたラベル6(図示せず)を印刷させる。この場合、ユーザは、ラベルプリンタ1にテンプレートID42およびレコード番号を入力することにより、ラベル6を印刷できる。
【0063】
また、記憶部30に図4(A)、図5(A)、および図5(B)に示されるデータが記憶されている場合において、ユーザがラベルID入力画面51を視て「15」を入力した場合、制御部20は、S14においてラベルID41として「15」を取得し、S16においてYesと判断し、S17においてテンプレートID42として「3」を取得し、S18においてYes、S19においてNoと判断する。ユーザが印刷データ入力画面55を視て品名「ぴざぱん」および価格「160」を入力した場合、制御部20は、S42において印刷データ43として「ぴざぱん」および「160」を取得する。その後、制御部20は、S23において第3テンプレート31cの品名に「ぴざぱん」、価格に「160」を当てはめた画像データを作成し、S26において印刷部13に、左側に「おなか いっぱい おかずパン」、中央に「ぴざぱん」、右側に「160円」と記載されたラベル6(図示せず)を印刷させる。この場合、ユーザは、ラベルプリンタ1にラベルID41および印刷データ43を入力することにより、ラベル6を印刷できる。
【0064】
なお、図6および図7において、S14、S17、S22、S23、およびS26は、それぞれ、第1~第3取得処理、生成処理、および印刷処理の一例である。S16でNoと判断する場合は、第2取得処理でエラーが発生する場合の一例である。S21でNoと判断する場合は、第3取得処理でエラーが発生する場合の一例である。S31およびS34は、第1表示処理の一例である。S32およびS37は、第4取得処理の一例である。S41、S42、およびS51は、それぞれ、第2表示処理、第5取得処理、およびエラー通知処理の一例である。S51で入力されるOKは、復帰指示の一例である。S52からS12への遷移は、復帰処理の一例である。
【0065】
[実施形態の作用効果]
以上に示されるように、本実施形態に係るラベルプリンタ1は、入力部11と、表示部12と、印刷部13と、制御部20と、記憶部30とを備えている。記憶部30は、1以上のテンプレート31と、第1データベース32と、第2データベース33とを記憶している。制御部20は、入力部11から入力された、印刷すべきラベル6のラベルID41を取得する第1取得処理(S14)と、第1データベース32から、第1取得処理により取得されたラベルID41に対応するテンプレートID42を取得する第2取得処理(S17)と、第2データベース33から、第1取得処理により取得されたラベルID41に対応する印刷データ43を取得する第3取得処理(S22)と、第2取得処理により取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、第3取得処理により取得された印刷データ43を当てはめて、ラベル印刷用の画像データを生成する生成処理(S23)と、印刷部13に、S23により生成された画像データをテープ7に印刷させる印刷処理(S26)とを実行する。
【0066】
本実施形態に係るラベルプリンタ1によれば、ラベルプリンタ1が、入力されたラベルID41に対応するテンプレート31および印刷データ43を取得するので、ユーザは、ラベルID41を入力するだけで所望のラベル6を印刷できる。したがって、ユーザがテンプレート31と印刷データ43との組合せを把握していなくても、所望のラベル6を印刷できる。
【0067】
記憶部30に複数の第2データベース33が記憶されており、第2データベース33のそれぞれが特定のテンプレート31と対応づけられている場合や、第2データベース33に含まれる、ある範囲内のレコードが特定のテンプレート31と対応づけられている場合に、ユーザがテンプレートID42と印刷データ43とを誤った組合せで指定すると、意図しないラベル6が印刷されることがある。本実施形態に係るラベルプリンタ1によれば、ユーザはラベルID41を入力するだけでラベル6を印刷できるので、このような意図しないラベル6の印刷を防止できる。
【0068】
また、制御部20は、記憶部30に第1データベース32が記憶されていることに応じて(S12:Yes)、第1~第3取得処理および生成処理を実行し、記憶部30に第1データベース32が記憶されていないことに応じて(S12:No)、印刷すべきラベル6のテンプレートID42を入力し、印刷データ43を指定することを表示部12に表示させる第1表示処理(S31およびS34)と、入力部11から入力されたテンプレートID42と、入力部11により指定された印刷データ43とを取得する第4取得処理(S32およびS37)とを実行し、生成処理において、第4取得処理により取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、第4取得処理により取得された印刷データ43を当てはめて、画像データを生成する。したがって、第1データベース32が記憶部30に記憶されていない場合には、ユーザがテンプレートID42を入力し、印刷データ43を指定することにより、所望のラベル6を印刷できる。
【0069】
また、制御部20は、記憶部30に、第2取得処理により取得されたテンプレートID42に関する第2データベース33が記憶されていることに応じて(S19:Yes)、第3取得処理および生成処理を実行し、記憶部30に、第2取得処理により取得されたテンプレートID42に関する第2データベース33が記憶されていないことに応じて(S19:No)、印刷すべきラベル6の印刷データ43を入力することを表示部12に表示させる第2表示処理(S41)と、入力部11から入力された印刷データ43を取得する第5取得処理(S42)とを実行し、生成処理において、第2取得処理により取得されたテンプレートID42を有するテンプレート31に、第5取得処理により取得された印刷データ43を当てはめて、画像データを生成する。したがって、入力されたテンプレートID42に関する第2データベース33が記憶部30に記憶されていない場合には、ユーザが印刷データ43を入力することにより、所望のラベル6を印刷できる。
【0070】
また、制御部20は、第2取得処理または第3取得処理においてエラーが発生することに応じて、エラーの発生を表示部12に表示させるエラー通知処理(S51)を実行し、入力部11から復帰指示(OK)が入力されたことに応じて(S52:Yes)、第1取得処理の実行前の状態(S12)に遷移する復帰処理を実行する。したがって、ユーザは、表示部12に表示された内容を視て、入力したラベルID41を用いてラベル6を印刷できなかったことを認識できる。
【0071】
また、シートの一例であるテープ7は、剥離紙71と、所定の形状に切断され、剥離紙の上に並ぶラベル部72とを有している(図3(B)参照)。したがって、ユーザは、テンプレート31と印刷データ43との組合せを把握していなくても、ラベル部72に印刷を行うことにより、所望のダイカットラベルを作成できる。また、テープ7は、ロール状である。したがって、ユーザは、テンプレート31と印刷データ43との組合せを把握していなくても、ロール状のテープ7に印刷を行い、印刷後のシートを切断することにより、所望のラベル6を作成できる。
【0072】
[変形例]
本実施形態に係るラベルプリンタ1については、各種の変形例を構成できる。例えば、本実施形態に係るラベルプリンタ1では、制御部20は、第1データベース32からテンプレートID42を取得した後に、第2データベース33から印刷データ43を取得することとした。変形例に係るラベルプリンタでは、制御部20は、第2データベース33から印刷データ43を取得した後に、第1データベース32からテンプレートID42を取得してもよい。
【0073】
また、本実施形態に係るラベルプリンタ1では、制御部20は、S12においてNoと判断した場合には、ユーザから入力されたテンプレートID42と、ユーザによって指定された印刷データ43とを用いて、印刷部13にラベル6を印刷させ、S19においてNoと判断した場合には、ユーザから入力された印刷データ43を用いて、印刷部13にラベル6を印刷させることとした。変形例に係るラベルプリンタでは、制御部20は、S12またはS19においてNoと判断した場合に、S51へ進み、エラー通知画面56を表示部12に表示させてもよい。あるいは、制御部20は、この場合に、ユーザから入力あるいは指定された他の情報を用いて、印刷部13にラベル6を印刷させてもよい。
【0074】
また、テンプレート31は、図4(A)に示されるものに限定されず、第1データベース32および第2データベース33は、図5(A)および図5(B)に示されるものに限定されない。また、記憶部30は、テンプレート31、第1データベース32、第2データベース33、および制御プログラム34以外に、他のデータやプログラムを記憶していてもよい。また、ラベルプリンタ1の記憶部30は、ROM22、RAM23、およびEEPROM24以外の他のメモリを含んでいてもよく、テンプレート31、第1データベース32、および第2データベース33は、他のメモリに記憶されてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1・・・ラベルプリンタ
6・・・ラベル
7・・・テープ(シート)
11・・・入力部
12・・・表示部
13・・・印刷部
20・・・制御部
30・・・記憶部
31・・・テンプレート
32・・・第1データベース
33・・・第2データベース
41・・・ラベルID
42・・・テンプレートID
43・・・印刷データ
71・・・剥離紙
72・・・ラベル部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8