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特開2025-40768入力デバイス、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025040768
(43)【公開日】2025-03-25
(54)【発明の名称】入力デバイス、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/03 20060101AFI20250317BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20250317BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20250317BHJP
   A63F 13/245 20140101ALI20250317BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20250317BHJP
【FI】
G06F3/03 400D
G06F3/03 400F
G06F3/0488
A63F13/2145
A63F13/245
A63F13/42
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147782
(22)【出願日】2023-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】709006024
【氏名又は名称】株式会社ベネッセコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】小川 秀一郎
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA76
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC04
5E555CA06
5E555CA10
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB19
5E555CB56
5E555CC01
5E555DA13
5E555DB53
5E555DC05
5E555DC13
5E555DC37
5E555DC84
5E555EA14
5E555EA25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】タッチパネルに接触させて情報を入力するにあたって興趣性を向上させることができる入力デバイス、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】入力デバイスは、非導電性部材により構成された本体部と、本体部に取り付けられ、導電性部材により構成された導電部と、本体部に取り付けられ、ユーザが操作する操作部と、導電部と電気的に接続し得る1以上の接触子であって、本体部の外面に設けられ、タッチパネルと接触する1以上の接触子と、を備え、操作部に対するユーザの操作に応じて、1以上の接触子のうち、タッチパネルに検出される接触子のパターンを切り替えさせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非導電性部材により構成された本体部と、
前記本体部に取り付けられ、導電性部材により構成された導電部と、
前記本体部に取り付けられ、ユーザが操作する操作部と、
前記導電部と電気的に接続し得る1以上の接触子であって、前記本体部の外面に設けられ、タッチパネルと接触する1以上の接触子と、を備え、
前記操作部に対する前記ユーザの操作に応じて、前記1以上の接触子のうち、前記タッチパネルに検出される接触子のパターンを切り替えさせる、
入力デバイス。
【請求項2】
前記導電部は、前記操作部に連動する連動部を備え、
前記ユーザの操作に応じて前記連動部が動作することで、前記1以上の接触子のうち少なくとも1つと前記連動部との間の電気的な接続状態を切り替えて、前記パターンを切り替えさせる、
請求項1に記載の入力デバイス。
【請求項3】
前記操作部は、ユーザが手動で回転させる回転ハンドルと、前記回転ハンドルにより回転させられるカム機構とを備え、
前記連動部は従動軸であり、前記カム機構の回転による前記従動軸の運動により前記接触子と前記導電部との間の電気的な接続と非接続とを切り替える、
請求項2に記載の入力デバイス。
【請求項4】
前記導電部は、前記操作部に連動する連動部を備え、
前記ユーザの操作に応じた前記連動部の動作に前記1以上の接触子のうち少なくとも1つの接触子が連動して、前記タッチパネルに対して前記連動する接触子が接触と非接触とを繰り返すことで、前記パターンを切り替えさせる、
請求項1に記載の入力デバイス。
【請求項5】
請求項1から請求項4いずれか記載の入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムであって、
前記端末装置は、
前記タッチパネルと、
表示情報を表示する表示部と、
前記タッチパネル上に載置された前記入力デバイスの前記パターンを特定する特定部と、
前記特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、前記表示部が表示する前記表示情報を変更させる表示制御部と、を備える、
情報処理システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記パターン情報に基づいて、前記パターンの切り替え速度を算出する算出部を備え、
前記切り替え速度に基づいて、前記表示情報を変更させる
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示情報は、ゲームの表示に関する情報であり、
前記端末装置は、前記ゲームを実行するゲーム実行部であって、前記切り替え速度が所定条件を満たす場合、前記ゲームの効果を発生させるゲーム実行部を備え、
前記表示制御部は、前記ゲームの効果に応じて前記表示情報を変更させる、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
請求項1から請求項4いずれか記載の入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムにおける情報処理方法であって、
前記端末装置が、
表示情報を表示し、
前記タッチパネル上に載置された前記入力デバイスの前記パターンを特定し、
前記特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、前記表示する前記表示情報を変更させる、
情報処理方法。
【請求項9】
請求項1から請求項4いずれか記載の入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムにおいて用いられる情報処理プログラムであって、
前記端末装置に、
前記タッチパネルと、
表示情報を表示する表示機能と、
前記タッチパネル上に載置された前記入力デバイスの前記パターンを特定する特定機能と、
前記特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、前記表示機能が表示する前記表示情報を変更させる表示制御機能と、を実行させる、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力デバイス、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルに接触させて、静電容量の検出等により接触した座標などの情報を入力するデバイス(以下、「入力デバイス」ともいう)が存在する。下記特許文献1には、タッチパネルに接触して座標を入力する複数の接触面を有する複数の入力デバイスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-186806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の入力デバイスのそれぞれにおいては、各入力デバイスに設けられた複数の接触面で定型的に座標を入力するのみであり、興趣性について改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明のいくつかの態様は、タッチパネルに接触させて情報を入力するにあたって興趣性を向上させることができる入力デバイスおよび情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る入力デバイスは、非導電性部材により構成された本体部と、本体部に取り付けられ、導電性部材により構成された導電部と、本体部に取り付けられ、ユーザが操作する操作部と、導電部と電気的に接続し得る1以上の接触子であって、本体部の外面に設けられ、タッチパネルと接触する1以上の接触子と、を備え、操作部に対するユーザの操作に応じて、1以上の接触子のうち、タッチパネルに検出される接触子のパターンを切り替えさせる。
【0007】
上記入力デバイスにおいて、導電部は、操作部に連動する連動部を備え、ユーザの操作に応じて連動部が動作することで、1以上の接触子のうち少なくとも1つと連動部との間の電気的な接続状態を切り替えて、パターンを切り替えさせることができる。
【0008】
上記入力デバイスにおいて、操作部は、ユーザが手動で回転させる回転ハンドルと、回転ハンドルにより回転させられるカム機構とを備え、連動部は従動軸であり、カム機構の回転による従動軸の運動により接触子と導電部との間の電気的な接続と非接続とを切り替えることができる。
【0009】
上記入力デバイスにおいて、導電部は、操作部に連動する連動部を備え、ユーザの操作に応じた連動部の動作に1以上の接触子のうち少なくとも1つの接触子が連動して、タッチパネルに対して連動する接触子が接触と非接触とを繰り返すことで、パターンを切り替えさせることができる。
【0010】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、上記入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムであって、端末装置は、タッチパネルと、表示情報を表示する表示部と、タッチパネル上に載置された入力デバイスのパターンを特定する特定部と、特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、表示部が表示する表示情報を変更させる表示制御部と、を備える。
【0011】
上記情報処理システムにおいて、表示制御部は、パターン情報に基づいて、パターンの切り替え速度を算出する算出部を備え、切り替え速度に基づいて、表示情報を変更させることができる。
【0012】
上記情報処理システムにおいて、表示情報は、ゲームの表示に関する情報であり、端末装置は、ゲームを実行するゲーム実行部であって、切り替え速度が所定条件を満たす場合、ゲームの効果を発生させるゲーム実行部を備え、表示制御部は、ゲームの効果に応じて表示情報を変更させることができる。
【0013】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、上記入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムにおける情報処理方法であって、端末装置が、表示情報を表示し、タッチパネル上に載置された入力デバイスのパターンを特定し、特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、表示部が表示する表示情報を変更させる。
【0014】
本発明の一態様に係るプログラムは、入力デバイスと、端末装置と、を含む情報処理システムにおいて用いられるプログラムであって、端末装置に、タッチパネルと、表示情報を表示する表示機能と、タッチパネル上に載置された入力デバイスのパターンを特定する特定機能と、特定されたパターンを示すパターン情報に基づいて、表示部が表示する表示情報を変更させる表示制御機能と、を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のいくつかの態様によれば、タッチパネルに接触させて情報を入力するにあたって興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係るスタンプシステムの構成の一例及びスタンプの外観の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るスタンプの構造の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るスタンプの構造の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係るスタンプの構造の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るスタンプシステムの画面例を示す図である。
図7】本実施形態に係るスタンプシステムの画面例を示す図である。
図8】本実施形態に係るスタンプシステムの画面例を示す図である。
図9】本実施形態に係る端末装置の動作例を示す図である。
図10】本実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付図面を参照して、本開示の一実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0018】
<システム構成及びスタンプの外観>
図1を参照して、本実施形態に係るスタンプシステム1のシステム構成の例及び本実施形態に係るスタンプ10の外観の一例を説明する。説明の便宜上、前後左右及び上下に関しては、図1に示すものを基準とする。図1は、本実施形態に係るスタンプシステム1の全体構成を示す図、かつスタンプ10の外観を示す斜視図である。図1に示すように、スタンプシステム1は、スタンプ10と、端末装置20と、を備える。スタンプシステム1は情報処理システムの一態様であり、スタンプ10は入力デバイスの一態様である。
【0019】
スタンプシステム1において、ユーザは、例えば、スタンプ10の操作部13を手の指で把持して回転させ、もう片方の手の指でスタンプ10の導電部12を把持することで通電させながら端末装置20に対して操作入力を行う。端末装置20は、タッチパネル221(後述する入力部220の一態様)上でのスタンプ10を用いたこの操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた処理を行う。
【0020】
<スタンプ>
スタンプ10は、例えば、電子スタンプである。スタンプ10は、本体部11と、導電部12と、操作部13と、を備える。
【0021】
本体部11は、スタンプ10の外形をなす部品(言い換えれば、筐体)であり、導電部12の少なくとも一部を覆うように形成される。本体部11は、例えば、上段部分が球状、中段部分が略円柱状、下段部分が略半球状となっており、本体部11の外形がカプセルトイ(いわゆる、ガチャガチャ)のような形状となっている。なお、本体部11の外形はこれに限定されず、他の例として、本体部11の外形は、全体が略円柱状やN1角柱状(N1≧3の整数)等であってもよい。本体部11は、例えば、樹脂等の非導電性(絶縁性)部材により構成される。また、本体部11の外面(本例では、底面)には、後述する、タッチパネル221と接触する1以上の接触子14が設けられている。
【0022】
導電部12は、導電性樹脂や金属等の導電性部材により構成される。導電部12は、その一部が露出するように本体部11に取り付けられている。この露出した部分にユーザの身体の一部(例えば、利き手とは逆の手の指)が接触している間、導電部12が通電状態となる。
【0023】
操作部13は、ユーザが操作する部品であり、可動できるように本体部11に取り付けられている。操作部13は、例えば、ユーザが手動で回転させる回転ハンドルである。スタンプシステム1では、例えば、ユーザがこの回転ハンドルを回転させることにより、スタンプ10とタッチパネル221との間の静電容量の変化を制御する。
【0024】
<端末装置>
端末装置20は、例えば、タブレット、スマートフォン又はパーソナルコンピュータ等である。端末装置20は、例えば、スタンプ10による入力を受け付けるタッチパネル221とディスプレイ231(後述する表示部230の一態様)とを備えてもよい。また、タッチパネル221及びディスプレイ231は、一体のタッチパネルディスプレイとして協働してもよい。また、タッチパネル221は、例えば、マルチタッチ対応の静電容量方式が用いられる。端末装置20は、所定のプログラム(以下、「端末プログラム」ともいう)を実行することにより、タッチパネル221上でのスタンプ10を用いた所定の操作入力を受け付けて、当該操作入力に応じた情報をディスプレイ231に表示させる。本実施形態では、端末プログラムをスタンプシステム1の専用アプリ(例えば、ネイティブアプリ等)とし、アプリストア等のサイトから端末装置20にインストールして使用する例を説明するが、端末プログラムはこれに限定されない。端末プログラムは、例えば、端末装置20が汎用的に備える汎用アプリ(例えば、Webブラウザアプリ等)であってもよいし、専用アプリと汎用アプリの両方であってもよい。また、本実施形態では、端末プログラムを、端末装置20においてゲームを実行するゲームプログラムとする例を説明する。しかしながら、端末プログラムをゲームプログラムに限定する趣旨ではない。
【0025】
<スタンプの内部構造>
図2~4を参照して、本実施形態に係るスタンプ10の内部構造の一例を説明する。
【0026】
図2(a)は、図1に示すスタンプ10を組み立てた状態におけるI-I線の断面図であり、連動部122bと接触子14bとが非接触の状態のスタンプ10を示す図である。図2(b)は、連動部122bと接触子14bとが非接触の状態における連動部122aと操作部13の側面図である。また、図3(a)は、図1に示すスタンプ10を組み立てた状態におけるI-I線の断面図であり、連動部122bと接触子14bとが接触している状態のスタンプ10を示す図である。図3(b)は、連動部122bと接触子14bとが接触している状態における連動部122aと操作部13の側面図である。
【0027】
図2(a)及び図3(a)に示すように、本体部11のサイズに関して、例えば、高さ(H)が83mm、幅(W)、すなわち底面の直径が54mmであってもよい。本体部11の球状の上段は、例えば、中が空洞に形成される。
【0028】
図2(a)及び図2(b)に示すように、導電部12(斜線で塗りつぶした部分)は、本体部11の内側に取り付けられており、固定部121と、連動部122a、122bとを備える。
【0029】
固定部121は、本体部11の中段付近の側面の内側を一周するように、本体部11に取り付けられている。また、本体部11のこの中段付近の側面は、図1で示すように4つの柱状に形成されており、固定部121が本体部11の外に露出するように形成されている。
【0030】
連動部122aは操作部13に連動する部品である。連動部122bは、例えば、バネ等の弾性を備える部品であって、図2(a)に示すように、連動部122bが上方向に上がっている場合には接触子14bとは接触しない。すなわち、導電部12と接触子14bとが電気的に非接続の状態となる。他方、図3(a)に示すように、連動部122aが下方向に運動して連動部122aに押し込まれると、連動部122bは接触子14bに当接する。このように連動部122bが接触子14bに当接すると、導電部12と接触子14bとが電気的に接続された状態となる。
【0031】
図2及び図3に示すように、操作部13は、ユーザが手動で回転ハンドル13aと、回転ハンドル13aにより回転させられるカム機構13bと、を備える。連動部122aはカム機構13bの従動軸であり、カム機構13bの回転より、カム機構13bに当接する連動部122aが上下方向に(例えば、ギャップ(G)=4.5mm分)の往復運動を行う。この連動部122aの上下の往復運動により、接触子14bと導電部12(具体的には、連動部122b)との間の電気的な接続と非接続とを切り替えることができる。
【0032】
本例では、カム機構13bは、略四角形に形成されているが、N2角形(N2≧3の整数)であればよく、例えば、略三角形や略五角形であってもよい。カム機構13bは、例えば、略四角形に形成した場合、回転ハンドル13aを1回転すると、合計4回の上下の往復運動を連動部122aに行わせることができる。すなわち、カム機構13bの角の数N2に応じて、回転ハンドル13aの1周あたりのタッチパネル221に対する接触子14bの接触回数を変化させることができる。
【0033】
接触子14は、図2、3で示す接触子14a、14bと、その他に図4で示す接触子14c、14dと、を備える。接触子14a、14bは、導電部12と電気的に接続し得る部品であって、タッチパネル221に接触させて静電容量の変化を生じさせる部品である。接触子14a、14bは、本体部11の底面から一部が露出するように設けられ、タッチパネル221と接触する。接触子14aは、固定部121と常に接触するよう取り付けられている。他方、接触子14bは、連動部122a、122bが上下に可動することで、連動部122bと接触したり非接触となったりを切り替える。すなわち、スタンプ10では、ユーザの操作に応じて連動部122aが動作することで、1以上の接触子のうち少なくとも1つ(本例の場合、接触子14b)と連動部122aとの間の電気的な接続状態を切り替えることができる。このように接続状態を切り替えることで、スタンプ10は、タッチパネル221に対して、検出される接触子14のパターン(以下、単に「パターン」ともいう)を切り替えさせる。このような構成によれば、接触子14自体を上下に動作させなくても、タッチパネル221上で検出される接触子14のパターンを切り替えることができる。このため、接触子14が動作するにあたって生じる部品間の摩擦やタッチパネル221との摩擦を回避することができる。
【0034】
スタンプ10は、操作部13に対するユーザの操作に応じて、1以上の接触子14a、14bのうち、導電部12と接続し、タッチパネル221に検出される接触子14bのパターンを切り替えさせる。例えば、固定された接触子のパターンでは、スタンプ10自体をタッチパネル221上で動かさない限り接触子14の座標位置は固定されたまま検出される。このような構成によれば、スタンプ10を動かさなくてもユーザの操作に応じて検出される接触子14のパターンを切り替えることができる。このため、スタンプ10は、タッチパネルに接触させて情報を入力するにあたって興趣性を向上させることができる。
【0035】
<スタンプの底面の構成>
図4は、スタンプ10の底面Uを示す図である。図4に示すようにスタンプ10を底面側から見た場合において、スタンプ10の中心とする円C1上に少なくとも3つの接触子14a、14c及び14dが配置される。具体的には、底面Uの中心Oとする半径t1の円C1上の点P、Q及びRに、接触子14a、14c及び14dの中心が配置される。他方、接触子14bの中心Sは、例えば、中心Oとする半径t1の円C1上には配置されない。また、接触子14bは、例えば、接触子14aと接触子14dとを結ぶ直線上には配置されない。また、スタンプ10は、N個の接触子14(例えば、図4では、N=4)を備えるものとする。N個の接触子14は、例えば、導電性樹脂等の導電性部材であってもよい。N-1個の接触子14が配置される円C1の半径t1は、円C1の中心Oと本体部11の外側面Sとの間の距離t2よりも小さく、例えば、7.5mmであってもよい。また、底面Uの半径t2は、例えば、9.5mmであってもよい。
【0036】
点P、Q、R及び円C1上の点を頂点とする四角形は、例えば、正方形であって、この四角形の角度はそれぞれ45度である。また、点S、P、Rを結んで形成される∠SPRの角度は、45/2=22.5度であってもよい。
【0037】
なお、各接触子14の形状は、図4に示すものに限られず、タッチパネル221との所定の接触面を有する限りどのような形状であってもよい。また、図4では、N個の接触子14の接触面の形状は同一であるが、少なくとも1つの接触子14の接触面の形状が他の接触子14の接触子の形状と異なってもよい。なお、図4では、当該半径t1の円C1上に4個の接触子14が配置されるが、4個より多くの接触子14が配置されてもよい。
【0038】
<3.機能構成>
図5を参照して、本実施形態に係る端末装置20の機能構成の例を説明する。図5に示すように、端末装置20は、制御部210と、入力部220と、表示部230と、通信部240と、記憶部250と、を備える。
【0039】
[制御部]
制御部210は、特定部211と、表示制御部212と、を備える。また、制御部210は、例えば、ゲーム実行部213を備えてもよい。
【0040】
[特定部]
特定部211は、入力部220により検出されたスタンプ10による接触のパターンを特定する。特定部211は、例えば、タッチパネル221上に載置されたスタンプ10の接触子14のパターンを特定する。具体的には、特定部211は、入力部220が検出したスタンプ10の1以上の接触子14それぞれの接触位置の配置パターンを特定してもよい。特定部211が特定するパターンは、例えば、検出された接触子が接触子14a、14b、14c、14dの4つのパターン(以下、「Aパターン」ともいう)と、接触子14a、14c、14dの3つのパターン(以下、「Bパターン」ともいう)との2つのパターンであってもよい。
【0041】
[表示制御部]
表示制御部212は、表示部230に表示情報を表示させたり非表示にしたりというように表示部230の表示を制御する。表示情報は、例えば、後述する図6、7に示すようなゲーム画面A1、A2及び設定画面A3それぞれを表示するための情報であってもよい。表示制御部212は、例えば、特定部211により特定されたパターンを示す情報(以下、「パターン情報」ともいう)に基づいて、表示情報を変更させる。例えば、表示制御部112は、検出された1以上の接触子14のパターンが所定のパターンと合致する場合、表示部240の表示をデフォルトの情報から変更させてもよい。
【0042】
表示制御部212は、例えば、算出部212aを備えてもよい。算出部212aは、例えば、接触子14のパターン(例えば、Aパターン及びBパターン)の切り替え速度を算出する。表示制御部212は、この算出された切り替え速度に基づいて、表示部230に表示させる表示情報を変更させてもよい。このような構成によれば、接触子14のパターンの切り替え速度、すなわちユーザによる操作部13の操作速度に応じて表示を変化させることができる。このため、ユーザは、操作部13を速く操作したり遅く操作したりすることで、表示をコントロールすることができる。よって、スタンプ10によりタッチパネル221に接触させて情報を入力するにあたって興趣性をさらに向上させることができる。
【0043】
算出部212aは、例えば、所定のタイミングからの接触子14のパターンの切り替え回数を算出し、この算出の結果に基づいて、連動部122aの上下の往復運動の回数を算出してもよい。また、算出部212aは、この往復運動の回数とカム機構13bの角の数とに基づいて、回転ハンドル13aの回転数を算出してもよい。例えば、カム機構13bの角の数が「4(角)」とし往復運動の回数が「8(回)」とする場合、算出部212aは、この往復運動の回数をカム機構13bの角の数で除算して、回転ハンドル13aの回転数を「2(回転)」と求めてもよい。表示制御部212は、この算出された回転ハンドル13aの回転数に基づいて、表示情報を変更させてもよい。
【0044】
上記構成によれば、カム機構13bの形状や回転ハンドル13aの回転数に基づいて表示部230の表示を変化させることができる。このため、ユーザは、スタンプ10を操作部13で操作することで、回転数等に応じた多様な表示を楽しむことができる。
【0045】
表示情報は、例えば、後述するゲーム実行部213が実行するゲームの表示に関する情報であってもよい。この場合、表示制御部212は、ゲーム実行部213が発生させたゲーム効果に応じて表示情報を変更させてもよい。
【0046】
[ゲーム実行部]
ゲーム実行部213は、記憶部250に記憶されるゲームデータを参照して、ゲームプログラム(端末プログラムの一態様)を実行することにより、ゲームを実行する。ゲーム実行部213は、例えば、ゲームモード1とゲームモード2それぞれのゲームを実行してもよい。ゲーム実行部213は、例えば、上記算出されたパターンの切り替え速度が所定条件を満たす場合、ゲームの効果を発生させてもよい。
【0047】
[入力部]
入力部220は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作やフリック操作等)やスタンプ10による入力を受け付ける。具体的には、入力部220は、ユーザの指による接触やスタンプ10の接触子14による接触の座標位置を検出し、この検出の結果を示す検出情報を特定部211等に対して出力する。入力部220は、例えば、タッチパネル221等である。
【0048】
[表示部]
表示部230は、表示情報を表示する。表示部230は、例えば、ディスプレイ231である。なお、タッチパネルディスプレイのようにタッチパネル221及びディスプレイ231が一体として協働する場合、入力部220と表示部230は同じ機能部であってもよい。
【0049】
[通信部]
通信部240は、ネットワーク(不図示)を介して、他の装置との間で端末プログラム、ゲームデータ、その他の各種情報を送受信する。
【0050】
[記憶部]
記憶部250は、ゲームプログラム、ゲームデータ、及び/又は表示情報に関する各種情報を記憶する。記憶部250は、例えば、これらのデータを相互に関連付けて記憶してもよい。記憶部250は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各種情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各種情報を記憶してもよい。
【0051】
<4.画面例>
図6~8を参照して、スタンプシステム10の画面の一例について説明する。本例では、ゲームモード1及びゲームモード2のそれぞれに関する画面例について説明するが、ゲーム以外の画面を表示させてもよい。
【0052】
<4-1.ゲームモード1>
図6は、ゲームモード1のゲーム画面A1の画面例及び画面遷移の例を示す図である。図6に示すように、ゲーム画面A1は、スタンプ10の底面Uを接触面として載置するスタンプ載置領域a11と、カプセルオブジェクトa12と、ゴールオブジェクトa13と、設定画面A3に遷移する設定画面ボタンa14と、を備える。ユーザは、例えば、スタンプ載置領域a1にスタンプ10を載置した状態で回転ハンドル13aを回転させて、ゲームモード1のゲームをプレイする。
【0053】
ゲームモード1のゲームでは、例えば、スタンプ10の回転ハンドル13aの回転回数が設定された閾値(本例では、5回とする)を超えた場合、ゲーム実行部213は、ゲームクリアとして、カプセルオブジェクトa12を発生させる。この閾値は、例えば、スタンプシステム1で共通の値が設定されてもよいし、後述する図8の設定画面A3の回数設定フォームa31でユーザから指定された数値が動的に設定されてもよい。図6(a)は、カプセルオブジェクトa12が発生する前の状態の表示であり、図6(b)及び図6(c)は、カプセルオブジェクトa12が発生した後の状態の表示である。カプセルオブジェクトa12は、発生すると、ゴールオブジェクトa13に向かって矢印にそって自動で移動する。表示制御部212は、カプセルオブジェクトa12がゴールオブジェクトa13に到達した際、カプセルオブジェクトa12からゲームアイテム(本例では、ドーナツとする)が取り出されるよう表示させてもよい。
【0054】
<4-2.ゲームモード2>
図7は、ゲームモード2のゲーム画面A2の画面例及び画面遷移の例を示す図である。図7に示すように、ゲーム画面A2は、スタンプ10の底面Uを接触面として載置するスタンプ載置領域a21と、消灯された状態から灯かりがつく状態まで状態を変化させるランプオブジェクトa22と、第2進捗バーa22の進捗を進めるための第1進捗バーa23と、ランプオブジェクトa22に灯かりをつけるための第2進捗バーa24と、ランプオブジェクトa22の変化に応じて表情等を変化させるキャラクタオブジェクトa25と、設定画面A3に遷移する設定画面ボタンa26と、を備える。ユーザは、例えば、スタンプ載置領域a21にスタンプ10を載置した状態で操作部13aの回転ハンドル13aを回転させて、ゲームモード2のゲームをプレイする。ユーザは、最終的に、第2進捗バーa24の進捗を上限値まで達成させ、ランプオブジェクトa22に灯かりをつけるとゲームクリアとなる。なお、ゲームモード1のゲームでは単に回転数が所定の閾値を超えれば、すなわち回転ハンドル13aを所定回数分回転させればゲームクリアとなったのに対し、ゲームモード2のゲームでは、回転の速度、すなわちAパターン及びBパターン(以下、「ABパターン」ともいう)の切り替え速度を適切な範囲、かつ設定された時間維持させ続けることでゲームクリアとなる。
【0055】
ゲームモード2のゲームでは、例えば、まず、スタンプ10の回転ハンドル13aを回転してABパターンの切り替え速度に応じて第1進捗バーa23の進捗を進めることができる。具体的には、ゲーム実行部213は、ゲーム効果として、第1進捗バーa23において、この切り替え速度に応じた個数(図8の速度設定フォームa32の例では、1秒あたり1回切り替えるごとにランプが1個点灯するよう設定)のランプ(図7の例では、黒丸で表記)を点灯する。すなわち、ゲーム実行部213は、ABパターンの切り替え速度が速ければ速いほど多くのランプを点灯し、他方、ABパターンの切り替え速度が遅ければ遅いほど点灯するランプの数を減らし、ランプを点灯させることができなくする。そして、図7(b)で示すように、ユーザは、第1進捗バーa23において、点灯するランプの個数を設定された範囲内(本例では、3~8個の間)で、かつ設定された時間維持することで良判定が得られる。ユーザは、良判定が得られるごとに、第2進捗バーa24のランプ(図7の例では、黒丸で表記)の1つ1つを点灯させることができる、すなわち第2進捗バーa24の進捗を進めることができる。図7(c)で示すように、第2進捗バーa24において点灯させたランプの個数が所定の上限値(本例では、5個)に達した場合、ゲームクリアとなる。
【0056】
<4-3.設定画面>
図8は、ゲームモード1及びゲームモード2のパラメータや閾値を設定する設定画面A3の例を示す図である。本例では、設定画面A3の各設定フォームを、数値型で入力させるスピンボタンとする例を説明するが、各設定フォームの種類をこれに限る趣旨ではない。
【0057】
図8に示すように、設定画面A3は、例えば、ゲームモード1における上記の回転回数の閾値を設定するための回数設定フォームa31と、を備える。
【0058】
設定画面A3は、例えば、ゲームモード2におけるランプ1個を点灯するの必要なABパターンの切り替え速度を設定するための速度設定フォームa32と、点灯するランプの個数の範囲であって第1進捗バーa23における良判定が得られる範囲を設定するための範囲設定フォームa33と、第1進捗バーa23で良判定の範囲内に切り替え速度を維持し続ける時間の閾値であって第2進捗バーa24の進捗を進めるための閾値を設定する時間設定フォームa34と、を備える。
【0059】
設定画面A3は、設定画面A3の各フォームに入力された値を初期値にリセットするリセットボタンa35と、設定画面A3の各フォームに入力された値を各ゲームモードのゲームに反映するための設定ボタンa36と、を備える。表示制御部212は、設定ボタンa36がユーザにより指定されると、ゲーム実行部213は、設定画面A3の各フォームに入力された値を各ゲームモードのゲームに反映する。そして、表示制御部212は、遷移元であるゲーム画面A1、A2のいずれかに遷移させる。
【0060】
<5.動作例>
図9を参照して、端末装置20の動作例を説明する。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0061】
図9に示すように、端末装置20の入力部220は、スタンプ10の接触子14a、14b、14c、14dのそれぞれの接触を検出する(S10)。端末装置20の特定部211は、入力部220により検出された4つの接触子14のパターンをAパターンと特定する(S11)。
【0062】
端末装置20の入力部220は、スタンプ10の接触子14a、14c、14dのそれぞれによる接触を検出する(S12)。端末装置20の特定部211は、入力部220により検出された3つの接触子のパターンをBパターンと特定する(S13)。
【0063】
ABパターンの切り替え速度が所定条件を満たす場合(S14のYes)、端末装置20のゲーム実行部213は、ゲームの効果を発生させる(S15)。端末装置20の表示制御部212は、ゲーム実行部213が発生したゲームの効果に応じて表示情報を変更させる(S16)。
【0064】
ABパターンの切り替え速度が所定条件を満たさない場合(S14のNo)、ステップS10の前まで戻ってステップS10~13を繰り返す。
【0065】
<6.ハードウェア構成>
図10を参照して、上述してきた端末装置20をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0066】
図10に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0067】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラム(例えば、端末プログラム)を実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、端末装置20の制御部210が備える各機能部などは、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0068】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0069】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラム(例えば、端末プログラム)を記憶する。この他、記憶装置805は、ゲームデータ、及び/又は表示情報等の各種情報を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0070】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0071】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0072】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線または無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0073】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、タッチパネルディスプレイのように、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0074】
なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0075】
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0076】
[変形例1]
上記実施形態では、接触子14bは動作せずに連動部122が動作する例を説明したが、本開示に係るパターンの切り替えに用いられる接触子14はこれに限定されない。ユーザの操作に応じた連動部122の動作に1以上の接触子14のうち少なくとも1つの接触子(例えば、接触子14b)が連動するようにしてもよい。そして、タッチパネル221等の入力部220に対してこの連動する接触子14が接触と非接触とを繰り返すことで、パターンを切り替えさせてもよい。このような構成によれば、入力部220に検出される接触子14のパターンを切り替えさせるスタンプ10を、連動部122a、122bのような部品を備えなくても簡易的に実現することができる。
【0077】
[変形例2]
上記実施形態では、タッチパネルに検出されるパターンとして、Aパターン及びBパターンの2つのパターンが切り替えられる例を説明したが、2つのパターンに限られず、複数のパターンが切り替えられるように構成してもよい。3つ以上のパターンが切り替えられるように構成されたスタンプ10の場合、スタンプ10に対するユーザの操作の速度に加えて、操作の向きと量を端末装置20に伝えることが可能となる。
【0078】
例えば、回転ハンドル13aの回転に応じて、Aパターン、Bパターン及びCパターンの3つのパターンが切り替えられるように構成されたスタンプ10において、回転ハンドル13aを順方向に回転させるとAパターン→Bパターン→Cパターン→Aパターン→…の順にパターンが切り替わる場合、回転ハンドル13aを逆方向に回転させるとAパターン→Cパターン→Bパターン→Aパターン→…の順にパターンが切り替わることとなる。したがって、端末装置20において、パターンが切り替えられる順序を検出することによって、スタンプ10の回転ハンドル13aの回転の向きが順方向であるか、逆方向であるかを検出することができる。
【0079】
一例として、回転ハンドル13aにカム機構13bと連動部122aのセットを2セット備え、2つの連動部122aの上下往復運動の位相が所定量(例えば1/4位相)ずれるように2つのカム機構13bの角の位置を調整することで、回転ハンドル13aの回転に応じて、2×2の4パターンを切り替えるスタンプ10を構成することができる。
【0080】
[変形例3]
上記実施形態では、操作部として回転ハンドル13aを採用して、カム機構13bと組み合わせてパターンの切り替えを行う例を説明したが、パターンを切り替えるための操作部はこれに限られず、任意の手段を採用することができる。例えば、回転ハンドル13aに換えて、スイッチのオン/オフ、レバーの往復、その他任意の手段により、パターンを切り替えるように構成してもよい。
【0081】
[変形例4]
上記実施形態では、スタンプ10の底面をタッチパネル221に対する接触面として、本体部11の底面から一部が露出するように接触子を設ける例を説明したが、接触面は本体部の外面であればどの面であってもよい。接触子は、例えば、本体部の側面に一部が露出するように設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…スタンプシステム、10…スタンプ、11…本体部、12…導電部、13…操作部、14…接触子、20…端末装置、210…制御部、211…特定部、212…表示制御部、212a…算出部、213…ゲーム実行部、220…入力部、221…タッチパネル、230…表示部、240…通信部、250…記憶部、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10