(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025040898
(43)【公開日】2025-03-25
(54)【発明の名称】ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
(51)【国際特許分類】
C07D 231/18 20060101AFI20250317BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20250317BHJP
A61P 31/10 20060101ALI20250317BHJP
A61P 33/00 20060101ALI20250317BHJP
A61K 31/415 20060101ALI20250317BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20250317BHJP
A01P 5/00 20060101ALI20250317BHJP
A01N 43/56 20060101ALI20250317BHJP
【FI】
C07D231/18 CSP
A61P31/04
A61P31/10
A61P33/00
A61K31/415
A01P3/00
A01P5/00
A01N43/56 C
A01N43/56 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147987
(22)【出願日】2023-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学株式会社
(72)【発明者】
【氏名】河合 賢太郎
(72)【発明者】
【氏名】中村 有優
(72)【発明者】
【氏名】能登 健吉
(72)【発明者】
【氏名】梶 基浩
(72)【発明者】
【氏名】大谷 征史
【テーマコード(参考)】
4C086
4H011
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA03
4C086BC36
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB35
4C086ZB37
4H011AA01
4H011AC01
4H011BB09
(57)【要約】
【課題】新規な殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤を提供する。
【解決手段】式(1):
【化1】
[式中、GはG-1を表し、G
1はC
1~C
6ハロアルキル等を表し、Tは酸素原子等を表し、R
XはC
1~C
6アルキル等を表し、R
Yは水素原子等を表し、R
1は水素原子等を表し、R
2は水素原子等を表し、R
3は水素原子等を表し、R
4は-OR
a等を表し、R
aは水素原子等を表し、R
5は水素原子等を表し、ZはZ-1等を表し、Z
1はC
1~C
6アルキル等を表し、m5及びn5は、0、1、2、3、4又は5の整数で表される構造を表す。]で表されるピラゾール化合物又はその塩を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】
[式中、Gは、G-1を表し、
G-1は、下記の構造式で表される構造を表し、
【化2】
G
1は、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C
1~C
6アルキル、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、R
bで置換されたC
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノ、C
1~C
6アルキルカルボニル、C
1~C
6アルコキシカルボニル、C
1~C
6アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
G
1との関係において、m5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のG
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
R
bは、シアノ、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシカルボニル、C
1~C
6アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノカルボニル、フェニル又は-C(=NOR)R’を表し、
Rは、水素原子又はC
1~C
6アルキルを表し、
R’は、C
1~C
6アルキルを表し、
Tは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
R
Xは、C
1~C
6アルキル、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6ハロアルキル、R
cで置換されたC
1~C
6アルキル、ベンジル、R
X-1、R
X-2、R
X-3又はR
X-4を表し、
R
X-1~R
X-4は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化3】
X
1は、ハロゲン原子、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル又はC
1~C
6アルコキシを表し、
X
1との関係において、u5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のX
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
X
1との関係において、u4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のX
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
R
cは、シアノ、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルコキシカルボニル、C
1~C
6アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
R
Yは、水素原子、ハロゲン原子又はC
1~C
6アルキルを表し、
R
1は、水素原子又はC
1~C
6アルキルを表し、
R
2は、水素原子又はC
1~C
6アルキルを表し、
R
3は、水素原子又はC
1~C
6アルキルを表し、
R
4は、-OR
aを表し、
R
5は、水素原子、C
1~C
6アルキル又はC
1~C
6ハロアルキルを表し、
或いは、R
4とR
5とが一緒になってC
2~C
5アルキレン鎖を形成することにより、R
4及びR
5が結合する炭素原子と共に3~6員環を形成することを表し
R
aは、水素原子、C
1~C
6アルキルカルボニル又はC
1~C
6ハロアルキルカルボニルを表し、
Zは、Z-1~Z-7又はZ-8を表し、
Z-1~Z-8は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化4】
なお、Z
1の置換位置はZ-1乃至Z-8の芳香族環上に置換していることを表し、
Z
1は、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C
1~C
6アルキル、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
3~C
10ハロシクロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノ、C
1~C
6アルキルカルボニル、C
1~C
6アルコキシカルボニル、R
iで置換されたC
1~C
6アルキル、-ОR
d、-NHC(О)R
e、-NR
hC(О)R
e、-NHSО
2R
f、-C≡CR
g、-SО
2NH
2、-C(=NOR)R’ 、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Z
1との関係において、n7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZ
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なっても良く、
Z
1との関係において、n5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
1との関係において、n4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZ
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
1との関係において、n3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZ
1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
R
dは、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、C
1~C
6ハロアルキル、R
10で置換されたC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキルカルボニル、C
1~C
6アルキルアミノカルボニル、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R
10は、C
3~C
10シクロアルキル、C
1~C
6アルキルカルボニル、C
1~C
6アルコキシカルボニル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノカルボニル、-C(=NOR)R’、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R
eは、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
2~C
6アルケニルオキシ、C
1~C
6アルキルアミノ、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノ、ベンジルオキシ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R
fは、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、ジ(C
1~C
6アルキル)アミノ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R
gは、水素原子又はトリ(C
1~C
4アルキル)シリルを表し、
R
hは、C
1~C
6アルキルを表し、
R
iは、ヒドロキシ又はC
1~C
6アルコキシを表し、
E-1~E-54は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化5】
【化6】
F-1~F-15は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化7】
Z
aは、ハロゲン原子、シアノ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
1~C
6アルキルカルボニル又はC
1~C
6アルコキシカルボニルを表し、
Z
aとの関係において、v7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
aとの関係において、v6が2、3、4、5又は6の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
aとの関係において、v5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
aとの関係において、v4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
aとの関係において、v3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
aとの関係において、v2が2の整数を示す場合には、各々のZ
aは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z
bは、C
1~C
6アルキルを表し、
m5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
n5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
n3は、0、1、2又は3の整数を表し、
u5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
u4は、0、1、2、3又は4の整数を表し
v7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
v6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
v5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
v4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
v3は、0、1、2又は3の整数を表し、
v2は、0、1又は2の整数を表し、
v1は、0又は1の整数を表す。]
で表されるピラゾール化合物又はその塩。
【請求項2】
G1は、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルを表し、
Tは、酸素原子を表し、
RXは、C1~C6アルキル又はRX-2を表し、
RYは、水素原子を表し、
R1は、水素原子を表し、
R2は、水素原子を表し、
R3は、水素原子を表し、
Zは、Z-1又はZ-8を表し、
Z1は、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ又はE-3を表し、
Zaは、ハロゲン原子を表し、
m5は、0又は1の整数を表し、
n5は、0、1又は2の整数を表し、
n4は、2の整数を表し、
u4は、0の整数を表し、
v4は、1の整数を表す請求項1に記載のピラゾール化合物又はその塩。
【請求項3】
請求項1及び2の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農薬。
【請求項4】
請求項1及び2の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、殺菌剤。
【請求項5】
請求項1及び2の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農園芸用殺菌剤。
【請求項6】
請求項1及び2の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、抗真菌剤。
【請求項7】
請求項1及び2の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、内部寄生虫防除剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なピラゾール化合物及びそれらの塩、並びに該化合物及びその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び2には、ある種のピラゾール化合物が開示されている。
【0003】
また、特許文献3及び4には、ある種のピラゾール化合物が殺菌剤として有用であることが開示されている。
【0004】
また、特許文献5~8には、ある種の複素環化合物が殺菌剤として有用であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2002/085860号
【特許文献2】国際公開第2006/132197号
【特許文献3】国際公開第2009/028280号
【特許文献4】国際公開第1996/038419号
【特許文献5】国際公開第2020/109391号
【特許文献6】国際公開第2021/224220号
【特許文献7】国際公開第2021/228734号
【特許文献8】国際公開第2021/233861号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、薬剤の長年にわたる使用は、病原菌における薬剤抵抗性獲得を引き起こし得る。そのため、優れた有害生物防除効果を有する新規な薬剤の開発が常に期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題解決を目標に鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る下記式(1)で表される新規なピラゾール化合物が、殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤として優れた防除活性を示すことを見い出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は以下の式(1)で表されるピラゾール化合物及びその塩に関するものである。
【0009】
式(1):
【0010】
【0011】
[式中、Gは、G-1を表し、
G-1は、下記の構造式で表される構造を表し、
【0012】
【0013】
G1は、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、Rbで置換されたC1~C6アルコキシ、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アルキルスルフィニル、C1~C6アルキルスルホニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、C3~C10シクロアルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
G1との関係において、m5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のG1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rbは、シアノ、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル、フェニル又は-C(=NOR)R’を表し、
Rは、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R’は、C1~C6アルキルを表し、
Tは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
RXは、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、Rcで置換されたC1~C6アルキル、ベンジル、RX-1、RX-2、RX-3又はRX-4を表し、
RX-1~RX-4は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0014】
【0015】
X1は、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル又はC1~C6アルコキシを表し、
X1との関係において、u5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のX1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
X1との関係において、u4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のX1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rcは、シアノ、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
RYは、水素原子、ハロゲン原子又はC1~C6アルキルを表し、
R1は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R2は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R3は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R4は、-ORaを表し、
R5は、水素原子、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルを表し、
或いは、R4とR5とが一緒になってC2~C5アルキレン鎖を形成することにより、R4及びR5が結合する炭素原子と共に3~6員環を形成することを表し
Raは、水素原子、C1~C6アルキルカルボニル又はC1~C6ハロアルキルカルボニルを表し、
Zは、Z-1~Z-7又はZ-8を表し、
Z-1~Z-8は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0016】
【0017】
なお、Z1の置換位置はZ-1乃至Z-8の芳香族環上に置換していることを表し、
Z1は、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C10ハロシクロアルキル、C2~C6アルケニル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アルキルスルフィニル、C1~C6アルキルスルホニル、C1~C6アルキルアミノ、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、Riで置換されたC1~C6アルキル、-ОRd、-NHC(О)Re、-NRhC(О)Re、-NHSО2Rf、-C≡CRg、-SО2NH2、-C(=NOR)R’ 、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Z1との関係において、n7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なっても良く、
Z1との関係において、n5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z1との関係において、n4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z1との関係において、n3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rdは、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C1~C6ハロアルキル、R10で置換されたC1~C6アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R10は、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル、-C(=NOR)R’、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Reは、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、C2~C6アルケニルオキシ、C1~C6アルキルアミノ、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、ベンジルオキシ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Rfは、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Rgは、水素原子又はトリ(C1~C4アルキル)シリルを表し、
Rhは、C1~C6アルキルを表し、
Riは、ヒドロキシ又はC1~C6アルコキシを表し、
E-1~E-54は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0018】
【0019】
【0020】
F-1~F-15は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0021】
【0022】
Zaは、ハロゲン原子、シアノ、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C6アルキルカルボニル又はC1~C6アルコキシカルボニルを表し、
Zaとの関係において、v7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v6が2、3、4、5又は6の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v2が2の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zbは、C1~C6アルキルを表し、
m5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
n5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
n3は、0、1、2又は3の整数を表し、
u5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
u4は、0、1、2、3又は4の整数を表し
v7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
v6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
v5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
v4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
v3は、0、1、2又は3の整数を表し、
v2は、0、1又は2の整数を表し、
v1は、0又は1の整数を表す。
【発明の効果】
【0023】
式(1)で表される本発明化合物は多くの病原菌に対して優れた防除活性を発揮する。
【0024】
従って、本発明は有用な殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤として有用な新規なピラゾール化合物又はその塩を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0026】
本発明化合物には、置換基の種類によってはE-体及びZ-体の幾何異性体が存在する場合があるが、本発明はこれらE-体、Z-体又はE-体及びZ-体を任意の割合で含む混合物を包含するものである。
【0027】
また、本発明化合物は、1個又は2個以上の不斉炭素原子又は不斉硫黄原子の存在に起因する光学活性体が存在する場合があるが、本発明は全ての光学活性体又はラセミ体を包含するものである。
【0028】
また、本発明化合物には、置換基の種類によって互変異性体が存在する場合があるが、本発明は全ての互変異性体又は任意の割合で含む互変異性体の混合物を包含するものである。
【0029】
また、本発明化合物は、置換基同士の立体障害を原因とする制限された結合回転により、1種又は2種以上の回転異性体として存在する場合があるが、本発明は全ての回転異性体又は任意の割合で含むジアステレオマーの混合物を包含するものである。
【0030】
次に、本明細書において示した各置換基の具体例を以下に示す。ここで、n-はノルマル、i-はイソ、s-はセカンダリー、tert-はターシャリーを各々意味し、Phはフェニルを意味する。
【0031】
本明細書における「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。尚、本明細書中「ハロ」の表記もこれらのハロゲン原子を表す。
【0032】
本明細書における「Ca~Cbアルキル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表し、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、n-ヘキシル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0033】
本明細書における「Ca~Cbハロアルキル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子がハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表し、このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えばフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリクロロメチル、ブロモジフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0034】
本明細書における「Ca~Cbアルケニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素を表し、例えばビニル、1-プロペニル、2-プロペニル(以下、アリルとも記載する。)、1-メチルエテニル、2-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、3-メチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0035】
本明細書における「Ca~Cbアルキニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の三重結合を有する不飽和炭化水素を表し、例えばエチニル、プロパルギル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、1-ヘキシニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0036】
本明細書における「Ca~Cbアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-を表し、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、i-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、i-ブチルオキシ、s-ブチルオキシ、tert-ブチルオキシ、2-エチルへキシルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0037】
本明細書における「Ca~Cbハロアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-O-を表し、例えばジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ブロモジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,2,-テトラフルオロエトキシ、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0038】
本明細書における「Ca~Cbアルケニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルケニル-O-を表し、例えばビニルオキシ、1-プロペニルオキシ、2-プロペニルオキシ、1-メチルエテニルオキシ、2-ブテニルオキシ、2-メチル-2-プロペニルオキシ、3-メチル-2-ブテニルオキシ、1,1-ジメチル-2-プロペニルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0039】
本明細書における「Ca~Cbアルキルチオ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-を表し、例えばメチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、s-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0040】
本明細書における「Ca~Cbアルキルスルフィニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-を表し、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、i-プロピルスルフィニル、n-ブチルスルフィニル、i-ブチルスルフィニル、S-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0041】
本明細書における「Ca~Cbアルキルスルホニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-SO2-を表し、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、i-プロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、i-ブチルスルホニル、s-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0042】
本明細書における「Ca~Cbシクロアルキル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から10員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキルによって任意に置換されていてもよい。例えばシクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロプロピル、2,2-ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0043】
本明細書における「Ca~Cbハロシクロアルキル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる環状の炭化水素を表し、3員環から10員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキルによって任意に置換されていてもよく、ハロゲン原子による置換は環構造部分であっても、側鎖部分であっても、或いはそれらの両方であってもよく、さらに、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えば2,2-ジフルオロシクロプロピル、2,2-ジクロロシクロプロピル、2,2-ジブロモシクロプロピル、2,2-ジフルオロ-1-メチルシクロプロピル、2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロピル、2,2-ジブロモ-1-メチルシクロプロピル、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0044】
本明細書における「Ca~Cbアルキルアミノ」の表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたアミノを表し、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、i-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、i-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0045】
本明細書における「ジ(Ca~Cbアルキル)アミノ」の表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたアミノを表し、例えば、ジメチルアミノ、エチル(メチル)アミノ、ジエチルアミノ、n-プロピル(メチル)アミノ、i-プロピル(メチル)アミノ、ジ(n-プロピル)アミノ、ジ(n-ブチル)アミノ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0046】
本明細書における「Ca~Cbアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-を表し、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、2-メチルブタノイル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0047】
本明細書における「Ca~Cbハロアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-C(O)-を表し、例えば、ジフルオロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0048】
本明細書における「Ca~Cbアルコキシカルボニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-を表し、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロピルオキシカルボニル、i-プロピルオキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、s-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、2-エチルへキシルオキシカルボニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0049】
本明細書における「Ca~Cbアルキルアミノカルボニル」の表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたカルバモイルを表し、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n-プロピルカルバモイル、i-プロピルカルバモイル、n-ブチルカルバモイル、i-ブチルカルバモイル、s-ブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0050】
本明細書における「Ca~Cbシクロアルキルアミノカルボニル」の表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるシクロアルキルによって置換されたカルバモイルを表し、例えば、シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロへキシルカルバモイル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0051】
本明細書における「ジ(Ca~Cb)アルキルアミノカルボニル」の表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたカルバモイルを表す。具体例として、N,N-ジメチルカルバモイル、N-エチル-N-メチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N,N-ジ(n-プロピル)カルバモイル、N,N-ジ(n-ブチル)カルバモイル等が挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0052】
本明細書における「トリ(Ca~Cb)アルキルシリル」の表記は、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたシリルを表す。具体例として、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリ(n-プロピル)シリル、エチルジメチルシリル、n-プロピルジメチルシリル、n-ブチルジメチルシリル、i-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル等が挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0053】
本明細書における「Rcで置換されたCa~Cbアルキル」、「Riで置換されたCa~Cbアルキル」又は「R10で置換されたCa~Cbアルキル」の表記は、炭素原子に結合した何れかの水素原子が、1個以上の置換基Rc、Ri又はR10によって部分的に又は全て置換された炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルを表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、置換基Rc、Ri又はR10が2個以上存在するとき、置換基Rc、Ri又はR10は互いに同一でも異なってもよい。
【0054】
本明細書における「Rbで置換されたCa~Cbアルコキシ」の表記は、炭素原子に結合した何れかの水素原子が、1個以上の置換基Rbによって部分的に又は全て置換された炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルコキシを表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、置換基Rbが2個以上存在するとき、置換基Rbは互いに同一でも異なってもよい。
【0055】
本明細書における「ベンジル」の表記は、-CH2C6H5を表す。
【0056】
本明細書における「ベンジルオキシ」の表記は、-О-CH2C6H5を表す。
【0057】
次に、式(1)で表される本発明化合物の製造方法について説明する。式(1)で表される本発明化合物は、例えば、以下の方法により製造することができる。なお、以下の説明はあくまで例示に過ぎず、式(1)で表される本発明化合物は、他の方法により製造されるものであってもよい。以下、「式(1)で表される本発明化合物」は、「本発明化合物(1)」とも記載され、また、「式(2)で表される化合物」は、「化合物(2)」とも記載される。他の化合物についてもこれに準じて同様に記載される。
【0058】
(製造例1)
本発明化合物(1)は、例えば、下記の製造法により製造することができる。
【0059】
【0060】
[式中、J1は塩素原子、臭素原子、C1~C4アルキルカルボニルオキシ(例えば、アセトキシ等)又はC1~C4アルコキシカルボニルオキシ(例えば、メトキシカルボニルオキシ等)の脱離基を表し、G、T、RX、RY、R1、R2、R3、R4、R5、及びZ及びは前記と同じ意味を表す。]
本発明化合物(1)は、化合物(1-1)と、化合物(1-1-1)又はその塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、パラ-トルエンスルホン酸塩等)と脱水縮合剤を、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基及び添加物のうち何れか一方、或いは両方の存在下で、反応させることで製造することができる。
【0061】
あるいは、本発明化合物(1)は、化合物(1-2)と、化合物(1-1-1)又はその塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、パラ-トルエンスルホン酸塩等)を、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基及び添加物のうち何れか一方、或いは両方の存在下で、反応させることでも製造することができる。
【0062】
用いる化合物(1-1-1)又はその塩の当量としては、化合物(1-1)又は化合物(1-2)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0063】
化合物(1-1-1)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0064】
用いる脱水縮合剤の当量としては、化合物(1-1)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0065】
脱水縮合剤は、例えば、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシドヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
【0066】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒としては反応に不活性であればよく、例えば、水、メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール等のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル溶媒、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン等のアミド溶媒、ジメチルスルホキシド、ピリジン或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0067】
該反応で用いることのできる塩基としては、例えば、ピリジン、2,6-ルチジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-1)又は化合物(1-2)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0068】
該反応で用いることのできる添加物としては、例えば、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、4-(ジメチルアミノ)ピリジン等が挙げられる。添加物の使用量(当量)は、化合物(1-1)又は化合物(1-2)1当量に対して、0.005~100当量で用いることができる。
【0069】
反応温度は-78℃から反応混合物の還流温度までの任意の温度を設定することができ、反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定できる。
【0070】
(製造例2)
本発明化合物(3)は、例えば、下記の製造法により製造することができる。
【0071】
【0072】
[式中、L1は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、C1~C6アルキルカルボニルオキシ(例えば、アセトキシ等)、C1~C6ハロアルキルカルボニルオキシ(例えば、トリフルオロアセトキシ等)等の脱離基を表し、Ra1はC1~C6アルキルカルボニル又はC1~C6ハロアルキルカルボニルを表し、G、T、RX、RY、R1、R2、R3、R5及びZは前記と同じ意味を表す。]
本発明化合物(3)は、本発明化合物(2)と化合物(D)とを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基の存在下で、反応させることで製造することができる。
【0073】
用いる化合物(D)の当量としては、化合物(2)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0074】
化合物(D)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0075】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示した溶媒が挙げられる。
【0076】
該反応で用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、本発明化合物(2)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0077】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0078】
本発明化合物(2)は製造法1の方法に準じて合成することができる。
【0079】
(製造例3)
本発明化合物(4)は、例えば、下記の製造法により製造することができる。
【0080】
【0081】
[式中、Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、C1~C4アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシなど)、ハロスルホニルオキシ(例えば、フルオロスルホニルオキシなど)、C1~C4ハロアルキルスルホニルオキシ(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシなど)又はアリールスルホニルオキシ(例えば、パラトルエンスルホニルオキシなど)等の脱離基を表し、RXaはC1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、Rcで置換されたC1~C6アルキル又はベンジルを表し、G、T、RY、R1、R2、R3、R4、R5、Rc及びZは前記と同じ意味を表す。]
本発明化合物(4)は、化合物(1-3)と化合物(D1)とを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基の存在下で、反応させることで製造することができる。
【0082】
用いる化合物(D1)の当量としては、化合物(1-3)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0083】
化合物(D1)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0084】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示した溶媒が挙げられる。
【0085】
該反応で用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、本発明化合物(1-3)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0086】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0087】
製造例1で用いられる化合物(1-1)は、例えば下記の反応式1で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0088】
[反応式1]
【0089】
【0090】
[式中、Xはハロゲン原子を表し、G、T、RX及びRYは前記と同じ意味を表す。]
化合物(1-1)は、化合物(1-4)と、化合物(A)とを、溶媒中又は無溶媒で、塩基存在下、必要に応じて銅触媒及び添加剤のうち何れか一方、或いは両方の存在下で反応させることにより得ることができる。或いは化合物(1-4)と化合物(A)とを、溶媒中又は無溶媒で、塩基存在下、必要に応じてパラジウム触媒及び配位子の存在下で反応させることにより、化合物(1-1)を得ることができる。
【0091】
化合物(1-4)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0092】
用いる化合物(A)の当量としては、化合物(1-4)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0093】
化合物(A)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0094】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示した溶媒が挙げられる。
【0095】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-4)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0096】
該反応は銅触媒の存在下に行うことができる。用いることのできる銅触媒としては、例えば、ヨウ化銅(1価)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(1価)ベンゼン錯体、トリフルオロメタンスルホン酸銅(1価)トルエン錯体等が挙げられる。銅触媒の当量としては、化合物(1-4)1当量に対して、0.001~50当量で用いることができる。
【0097】
該反応は添加剤の存在下に行うことができる。用いることのできる添加剤としては、例えば、N,N-ジメチルグリシン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン等が挙げられる。添加物の使用量(当量)は、化合物(1-4)1当量に対して、0.001~100当量で用いることができる。
【0098】
該反応はパラジウム触媒の存在下に行うことができる。用いることのできるパラジウム触媒としては、例えば、パラジウム(2価)(π-シンナミル)クロリド(ダイマー)、アリルパラジウム(2価)クロリド(ダイマー)等が挙げられる。パラジウム触媒の使用量(当量)は、化合物(1-4)1当量に対して、0.001~50当量で用いることができる。
【0099】
該反応は配位子の存在下に行うことができる。用いることのできる配位子としては、例えば、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(tert-ブチル-XPhos)、テトラメチル-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(テトラメチルジ-tert-ブチル-XPhos)、2-ジ-(tert-ブチル)ホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル(RоckPhos)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル(BrettPhos)等が挙げられる。配位子の使用量(当量)は、化合物(1-4)1当量に対して、0.001~50当量で用いることができる。
【0100】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0101】
製造例1で用いられる化合物(1-2)は、例えば下記の反応式2で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0102】
[反応式2]
【0103】
【0104】
[J1、G、T、RX、及びRYは前記と同じ意味を表す。]
化合物(1-2)は、化合物(1-1)を文献記載の公知の方法、例えばジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー[J.Med.Chem.]1991年、34巻、1630頁等に記載の方法に準じて、塩化チオニル、五塩化リン又は塩化オキサリル等のハロゲン化剤と反応させる方法等を用いて反応させることにより得ることができる。
或いは、テトラヘドロン・レターズ[Tetrahedron Lett.]2003年、44巻、4819頁、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー[J.Med.Chem.]1991年、34巻、222頁等に記載の方法に準じて、化合物(1-1)と塩化ピバロイル又はクロロギ酸イソブチル等の有機酸ハロゲン化物とを、必要ならば塩基の存在下、反応させる方法等を用いることにより、化合物(1-2)を得ることができる。
【0105】
化合物(1-1)のうち、Tが酸素原子で、RYが水素原子である化合物(1-5)は、例えば下記の反応式3で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0106】
[反応式3]
【0107】
【0108】
[式中、R101はC1~C6アルキルを表し、G及びRXは前記と同じ意味を表す。]
工程1:化合物(1-7)は化合物(1-6)と化合物(B)又はその塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、パラ-トルエンスルホン酸塩等)を、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基の存在下で、反応させることにより得ることができる。
【0109】
化合物(B)のあるものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0110】
用いる化合物(B)又はその塩の当量としては、化合物(1-6)1当量に対して、0.5~50当量で用いることができる。
【0111】
化合物(1-6)のあるものはバイオオーガニック&メディシナルケミストリーレターズ[Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters]2015年、25巻、4481頁に記載の公知化合物であり、また、それ以外のものも当該文献記載の方法に準じて公知の化合物と同様に合成することができる。
【0112】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0113】
該反応で用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-6)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0114】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0115】
工程2:化合物(1-5)は、化合物(1-7)と酸化剤を、溶媒中又は無溶媒で反応させることにより得ることができる。
【0116】
用いることのできる酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム等が挙げられる。酸化剤の使用量(当量)は、化合物(1-7)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0117】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0118】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0119】
化合物(1-5)は、例えば、下記の反応式4で示される製造ルート(反応経路)にしたがっても製造することができる。
【0120】
[反応式4]
【0121】
【0122】
[式中、G及びRXは前記と同じ意味を表す。]
工程1:化合物(1-8)を反応式3工程1と同じ条件にて反応させることで、化合物(1-9)を得ることができる。
【0123】
化合物(1-8)のあるものは国際公開第2003/016275号に記載の公知化合物であり、また、それ以外のものも当該文献記載の方法に準じて公知の化合物と同様に合成することができる。
【0124】
工程2:化合物(1-5)は、化合物(1-9)と二酸化炭素を、溶媒中又は無溶媒で塩基存在下で反応させることにより得ることができる。
【0125】
用いることのできる塩基としては、例えば、n-ブチルリチウム等が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-9)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0126】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0127】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0128】
製造例3で用いられる化合物(1-3)は、例えば下記の反応式5で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0129】
[反応式5]
【0130】
【0131】
[式中、G、T、RY、R1、R2、R3、R4、R5及びZは前記と同じ意味を表す。]
化合物(1-3)は、本発明化合物(5)と、酸とを、溶媒中又は無溶媒で反応させることで製造することができる。
【0132】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示した溶媒が挙げられる。
【0133】
該反応で用いることのできる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の酸が挙げられる。酸の使用量(当量)は、本発明化合物(5)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0134】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0135】
本発明化合物(5)は製造法1の方法に準じて合成することができる。
【0136】
本発明化合物は、一般的には農園芸用の殺菌・殺かび剤として、ネコブカビ類、卵菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類、細菌類又はウイルスによる種々の病害に対し使用することができる。
【0137】
本発明化合物は、一般的には農園芸用の殺菌・殺かび剤として、ネコブカビ類、卵菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類、細菌類又はウイルスによる種々の病害に対し使用することができる。
【0138】
「病原菌」とは、植物の病害の病原となる微生物を意味し、具体的には、以下の微生物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Taphrina spp.(例えば、Taphrina deformans、T. pruni等)、Pneumocystis spp.、Geotrichum spp.、Candida spp.(例えば、Candida albicans、C. sorbosa等)、Pichia spp.(例えば、Pichia kluyveri等)、Capnodium spp.、Fumago spp.、Hypocapnodium spp.、Cercospora spp.(例えば、Cercospora apii、C. asparagi、C. beticola、C. capsici、C. carotae、C. kaki、C. kikuchii、C. zonata等)、Cercosporidium spp.、Cladosporium spp.(例えば、Cladosporium colocasiae、C. cucumerinum、C. variabile等)、Davidiella spp.、Didymosporium spp.、Heterosporium spp.(例えば、Heterosporium allii等)、Mycosphaerella spp.(例えば、Mycosphaerella arachidis、M. berkeleyi、M. cerasella、M. fijiensis、M. fragariae、M. graminicola、M. nawae、M. pinodes、M. pomi、M. zingiberis等)、Mycovellosiella spp.(例えば、Mycovellosiella fulva、M. nattrassii等)、Paracercospora spp.(例えば、Paracercospora egenula等)、Phaeoisariopsis spp.、Phaeoramularia spp.、Pseudocercospora spp.(例えば、Pseudocercospora abelmoschi、P. fuligena、P. vitis等)、Pseudocercosporella spp.(例えば、Pseudocercosporella capsellae等)、Ramichloridium spp.、Ramularia spp.、Septogloeum spp.、Septoria spp.(例えば、Septoria albopunctata、S. apiicola、S. chrysanthemella、S. helianthi、S. obesa等)、Sphaerulina spp.、Aureobasidium spp.、Kabatiella spp.、Plowrightia spp.、Stigmina spp.、Elsinoe spp.(例えば、Elsinoe ampelina、E. araliae、E. fawcettii等)、Sphaceloma spp.(例えば、Sphaceloma caricae等)、Ascochyta spp.(例えば、Ascochyta pisi等)、Corynespora spp.(例えば、Corynespora cassiicola等)、Leptosphaeria spp.(例えば、Leptosphaeria coniothyrium、L. maculans等)、Saccharicola spp.、Phaeosphaeria spp. (例えば、Phaeosphaeria nodorum等)、Ophiosphaerella spp.、Setophoma spp.、Helminthosporium spp.、Alternaria spp.(例えば、Alternaria alternata、A. brassicae、A. brassicicola、A. citri、A. dauci、A. helianthi、A. japonica、A. kikuchiana、A. mali、A. panax、A. porri、A. radicina、A. solani等)、Bipolaris spp.(例えば、Bipolaris sorghicola等)、Cochliobolus spp.(例えば、Cochliobolus heterostrophus、C. lunatus、C. miyabeanus等)、Curvularia spp.(例えば、Curvularia geniculata、C. verruculosa等)、Drechslera spp.、Pleospora spp.(例えば、Pleospora herbarum等)、Pyrenophora spp.(例えば、Pyrenophora graminea、P. teres等)、Setosphaeria spp.(例えば、Setosphaeria turcica等)、Stemphylium spp.(例えば、Stemphylium botryosum、S. lycopersici、S. solani、S. vesicarium等)、Fusicladium spp.、Venturia spp.(例えば、Venturia carpophila、V. Inaequalis、V. nashicola、V. pirina等)、Didymella spp.(例えば、Didymella bryoniae、D. fabae等)、Hendersonia spp.、Phoma spp.(例えば、Phoma erratica var. mikan、P. exigua var. exigua、P. wasabiae等)、Pyrenochaeta spp.(例えば、Pyrenochaeta lycopersici等)、Stagonospora spp.(例えば、Stagonospora sacchari等)、Botryosphaeria spp.(例えば、Botryosphaeria berengeriana f. sp. piricola、B. dothidea等)、Dothiorella spp.、Fusicoccum spp.、Guignardia spp.、Lasiodiplodia spp.(例えば、Lasiodiplodia theobromae等)、Macrophoma spp.、Macrophomina spp.、Neofusicoccum spp.、Phyllosticta spp.(例えば、Phyllosticta zingiberis等)、Schizothyrium spp.(例えば、Schizothyrium pomi等)、Acrospermum spp.、Leptosphaerulina spp.、Aspergillus spp.、Penicillium spp.(例えば、Penicillium digitatum、P. italicum、P. sclerotigenum等)、Microsporum spp.、Trichophyton spp.(例えば、Trichophyton mentagrophytes、T. rubrum等)、Histoplasma spp.、Blumeria spp.(例えば、Blumeria graminis f. sp. hordei、B. g. f. sp. tritici等)、Erysiphe spp.(例えば、Erysiphe betae、E. cichoracearum、E. c. var. cichoracearum、E. heraclei、E. pisi等)、Golovinomyces spp.(例えば、Golovinomyces cichoracearum var. latisporus等)、Leveillula spp.(例えば、Leveillula taurica等)、Microsphaera spp.、Oidium spp.(例えば、Oidium neolycopersici等)、Phyllactinia spp.(例えば、Phyllactinia kakicola、P. mali、P. moricola等)、Podosphaera spp.(例えば、Podosphaera fusca、P. leucotricha、P. pannosa、P. tridactyla var. tridactyla、P. xanthii等)、Sphaerotheca spp.(例えば、Sphaerotheca aphanis var. aphanis、S. fuliginea等)、Uncinula spp.(例えば、Uncinula necator、U. n. var. necator等)、Uncinuliella spp.(例えば、Uncinuliella simulans var. simulans、U. s. var. tandae等)、Blumeriella spp.(例えば、Blumeriella jaapii等)、Cylindrosporium spp.、Diplocarpon spp.(例えば、Diplocarpon mali、D. mespili、D. rosae等)、Gloeosporium spp.(例えば、Gloeosporium minus等)、Marssonina spp.、Tapesia spp.(例えば、Tapesia acuformis、T. yallundae等)、Lachnum spp.、Scleromitrula spp.、Botryotinia spp.(例えば、Botryotinia fuckeliana等)、Botrytis spp.(例えば、Botrytis allii、B. byssoidea、B. cinerea、B. elliptica、B. fabae、B. squamosa等)、Ciborinia spp.、Grovesinia spp.、Monilia mumecola、Monilinia spp.(例えば、Monilinia fructicola、M. fructigena、M. laxa、M. mali、M. vaccinii-corymbosi等)、Sclerotinia spp.(例えば、Sclerotinia borealis、S. homoeocarpa、S. minor、S. sclerotiorum等)、Valdensia spp.(例えば、Valdensia heterodoxa等)、Claviceps spp.(例えば、Claviceps sorghi、C. sorghicola等)、Epichloe spp.、Ephelis japonica、Villosiclava virens、Hypomyces spp.(例えば、Hypomyces solani f. sp. mori、H. s. f. sp. pisi等)、Trichoderma spp.(例えば、Trichoderma viride等)、Calonectria spp.(例えば、Calonectria ilicicola等)、Candelospora spp.、Cylindrocarpon spp.、Cylindrocladium spp.、Fusarium spp.(例えば、Fusarium arthrosporioides、F. crookwellense、F. culmorum、F. cuneirostrum、F. oxysporum、F. o. f. sp. adzukicola、F. o. f. sp. allii、F. o. f. sp. asparagi、F. o. f. sp. batatas、F. o. f. sp. cepae、F. o. f. sp. colocasiae、F. o. f. sp. conglutinans、F. o. f. sp. cubense、F. o. f. sp. cucumerinum、F. o. f. sp. fabae、F. o. f. sp. fragariae、F. o. f. sp. lactucae、F. o. f. sp. lagenariae、F. o. f. sp. lycopersici、F. o. f. sp. melongenae、F. o. f. sp. melonis、F. o. f. sp. nelumbinicola、F. o. f. sp. niveum、F. o. f. sp. radicis-lycopersici、F. o. f. sp. raphani、F. o. f. sp. spinaciae、F. sporotrichioides、F. solani、F. s. f. sp. cucurbitae、F. s. f. sp. eumartii、F. s. f. sp. glycines、F. s. f. sp. pisi、F. s. f. sp. Radicicola、F. virguliforme等)、Gibberella spp.(例えば、Gibberella avenacea、G. baccata、G. fujikuroi、G. zeae等)、Haematonectria spp.、Nectria spp.、Ophionectria spp.、Caldariomyces spp.、Myrothecium spp.、Trichothecium spp.、Verticillium spp.(例えば、Verticillium albo-atrum、V. dahliae、V. longisporum等)、Ceratocystis spp.(例えば、Ceratocystis ficicola, C. fimbriata等)、Thielaviopsis spp.(例えば、Thielaviopsis basicola等)、Adisciso spp.、Monochaetia spp.、Pestalotia spp.(例えば、Pestalotia eriobotrifolia等)、Pestalotiopsis spp.(例えば、Pestalotiopsis funerea、P. longiseta、P. neglecta、P. theae等)、Physalospora spp.、Nemania spp.、Nodulisporium spp.、Rosellinia spp.(例えば、Rosellinia necatrix等)、Monographella spp.(例えば、Monographella nivalis等)、Ophiostoma spp.、Cryphonectria spp.(例えば、Cryphonectria parasitica等)、Diaporthe spp.(例えば、Diaporthe citri、D. kyushuensis、D. nomurai、D. tanakae等)、Diaporthopsis spp.、Phomopsis spp.(例えば、Phomopsis asparagi、P. fukushii、P. obscurans、P. vexans等)、Cryptosporella spp.、Discula spp.(例えば、Discula theae-sinensis等)、Gnomonia spp.、Coniella spp.、Coryneum spp.、Greeneria spp.、Melanconis spp.、Cytospora spp.、Leucostoma spp.、Valsa spp.(例えば、Valsa ceratosperma等)、Tubakia spp.、Monosporascus spp.、Clasterosporium spp.、Gaeumannomyces spp.(例えば、Gaeumannomyces graminis等)、Magnaporthe spp.(例えば、Magnaporthe grisea等)、Pyricularia spp.(例えば、Pyricularia zingiberis等)、Monilochaetes infuscans、Colletotrichum spp.(例えば、Colletotrichum acutatum、C. capsici、C. cereale、C. destructivum、C. fragariae、C. lindemuthianum、C. nigrum、C. orbiculare、C. spinaciae等)、Glomerella spp.(例えば、Glomerella cingulata等)、Khuskia oryzae、Phyllachora spp.(例えば、Phyllachora pomigena等)、Ellisembia spp.、Briosia spp.、Cephalosporium spp.(例えば、Cephalosporium gramineum等)、Epicoccum spp.、Gloeocercospora sorghi、Mycocentrospora spp.、Peltaster spp.(例えば、Peltaster fructicola等)、Phaeocytostroma spp.、Phialophora spp.(例えば、Phialophora gregata等)、Pseudophloeosporella dioscoreae、Pseudoseptoria spp.、Rhynchosporium spp.(例えば、Rhynchosporium secalis等)、Sarocladium spp.、Coleophoma spp.、Helicoceras oryzae等の子嚢菌門(Ascomycota)の菌類。Septobasidium spp.(例えば、Septobasidium bogoriense、S. tanakae等)、Helicobasidium spp.(例えば、Helicobasidium longisporum等)、Coleosporium spp.(例えば、Coleosporium plectranthi等)、Cronartium spp.、Phakopsora spp.(例えば、Phakopsora artemisiae、P. nishidana、P. pachyrhizi等)、Physopella spp.(例えば、Physopella ampelopsidis等)、Kuehneola spp.(例えば、Kuehneola japonica等)、Phragmidium spp.(例えば、Phragmidium fusiforme、P. mucronatum、P. rosae-multiflorae等)、Gymnosporangium spp.(例えば、Gymnosporangium asiaticum、G. yamadae等)、Puccinia spp.(例えば、Puccinia allii、P. brachypodii var. poae-nemoralis、P. coronata、P. c. var. coronata、P. cynodontis、P. graminis、P. g. subsp. graminicola、P. hordei、P. horiana、P. kuehnii、P. melanocephala、P. recondita、P. striiformis var. striiformis、P. tanaceti var. tanaceti、P. tokyensis、P. zoysiae等)、Uromyces spp.(例えば、Uromyces phaseoli var. azukicola、U. p. var. phaseoli、Uromyces viciae-fabae var. viciae-fabae等)、Naohidemyces vaccinii、Nyssopsora spp.、Leucotelium spp.、Tranzschelia spp.(例えば、Tranzschelia discolor等)、Aecidium spp.、Blastospora spp.(例えば、Blastospora smilacis等)、Uredo spp.、Sphacelotheca spp.、Urocystis spp.、Sporisorium spp.(例えば、Sporisorium scitamineum等)、Ustilago spp.(例えば、Ustilago maydis、U. nuda等)、Entyloma spp.、Exobasidium spp.(例えば、Exobasidium reticulatum、E. vexans等)、Microstroma spp.、Tilletia spp.(例えば、Tilletia caries、T. controversa、T. laevis等)、Itersonilia spp.(例えば、Itersonilia perplexans等)、Cryptococcus spp.、Bovista spp.(例えば、Bovista dermoxantha等)、Lycoperdon spp.(例えば、Lycoperdon curtisii、L. perlatum等)、Conocybe spp.(例えば、Conocybe apala等)、Marasmius spp.(例えば、Marasmius oreades 等)、Armillaria spp.、Helotium spp.、Lepista spp.(例えば、Lepista subnuda等)、Sclerotium
spp.(例えば、Sclerotium cepivorum等)、Typhula spp.(例えば、Typhula incarnata、T. ishikariensis var. ishikariensis等)、Athelia spp.(例えば、Athelia rolfsii等)、Ceratobasidium spp.(例えば、Ceratobasidium cornigerum等)、Ceratorhiza spp.、Rhizoctonia spp.(例えば、Rhizoctonia solani等)、Thanatephorus spp.(例えば、Thanatephorus cucumeris等)、Laetisaria spp.、Waitea spp.、Fomitiporia spp.、Ganoderma spp.、Chondrostereum purpureum、Phanerochaete spp.等の担子菌門(Basidiomycota)の菌類。Olpidium spp.等のツボカビ門(Chitridiomycota)の菌類。Physoderma spp.等のコウマクノウキン門(Blastocladiomycota)の菌類。Choanephora spp.、Choanephoroidea cucurbitae、Mucor spp.(例えば、Mucor fragilis等)、Rhizopus spp.(例えば、Rhizopus arrhizus、R. chinensis、R. oryzae、R. stolonifer var. stolonifer等)等のケカビ亜門(Mucoromycotina)の菌類。Plasmodiophora spp.(例えば、Plasmodiophora brassicae等)、Spongospora subterranea f. sp. Subterranea等のケルコゾア門(Cercozoa)の原生生物。Aphanomyces spp.(例えば、Aphanomyces cochlioides、A. raphani等)、Albugo spp.(例えば、Albugo macrospora、A. wasabiae等)、Bremia spp.(例えば、Bremia lactucae等)、Hyaloperonospora spp.、Peronosclerospora spp.、Peronospora spp.(例えば、Peronospora alliariae-wasabi、P. chrysanthemi-coronarii、P. destructor、P. farinosa f. sp. spinaciae、P. manshurica、P. parasitica、P. sparsa等)、Plasmopara spp.(例えば、Plasmopara halstedii、P. nivea、P. viticola等)、Pseudoperonospora spp.(例えば、Pseudoperonospora cubensis等)、Sclerophthora spp.、Phytophthora spp.(例えば、Phytophthora cactorum、P. capsici、P. citricola、P. citrophthora、P. cryptogea、P. fragariae、P. infestans、P. melonis、P. nicotianae、P. palmivora、P. porri、P. sojae、P. syringae、P. vignae f. sp. adzukicola等)、Pythium spp.(例えば、Pythium afertile、P. aphanidermatum、P. apleroticum、P. aristosporum、P. arrhenomanes、P. buismaniae、P. debaryanum、P. graminicola、P. horinouchiense、P. irregulare、P. iwayamai、P. myriotylum、P. okanoganense、P. paddicum、P. paroecandrum、P. periplocum、P. spinosum、P. sulcatum、P. sylvaticum、P. ultimum var. ultimum、P. vanterpoolii、P. vexans、P. volutum等)等の不等毛植物門(Heterokontophyta)の卵菌類(Oomycetes)。Clavibacter spp.(例えば、Clavibacter michiganensis subsp. michiganensis等)、Curtobacterium spp.、Leifsonia spp.(例えば、Leifsonia xyli subsp. xyli等)、Streptomyces spp.(例えば、Streptomyces ipomoeae等)等の放線菌門(Actinobacteria)のグラム陽性菌類。Clostridium sp.等のフィルミクテス門(Firmicutes)のグラム陽性菌類。Phytoplasma等のテネリクテス門(Tenericutes)のグラム陽性菌類。Rhizobium spp.(例えば、Rhizobium radiobacter等)、Acetobacter spp.、Burkholderia spp.(例えば、Burkholderia andropogonis、B. cepacia、B. gladioli、B. glumae、B. plantarii等)、Acidovorax spp.(例えば、Acidovorax avenae subsp. avenae、A. a. subsp. citrulli、A. konjaci等)、Herbaspirillum spp.、Ralstonia spp.(例えば、Ralstonia solanacearum等)、Xanthomonas spp.(例えば、Xanthomonas albilineans、X. arboricola pv. pruni、X. axonopodis pv. vitians、X. campestris pv. campestris、X. c. pv. cucurbitae、X. c. pv. glycines、X. c. pv. mangiferaeindicae、X. c. pv. nigromaculans、X. c. pv. vesicatoria、X. citri subsp. citri、X. oryzae pv. oryzae等)、Pseudomonas spp.(例えば、Pseudomonas cichorii、P. fluorescens、P. marginalis、P. m. pv. marginalis、P. savastanoi pv. glycinea、P. syringae、P. s. pv. actinidiae、P. s. pv. eriobotryae、P. s. pv. helianthi、P. s. pv. lachrymans、P. s. pv. maculicola、P. s. pv. mori、P. s. pv. morsprunorum、P. s. pv. spinaciae、P. s. pv. syringae、P. s. pv. theae、P. viridiflava等)、Rhizobacter spp.、Brenneria spp.(例えば、Brenneria nigrifluens等)、Dickeya spp.(例えば、Dickeya dianthicola、D. zeae等)、Erwinia spp.(例えば、Erwinia amylovora、E. rhapontici等)、Pantoea spp.、Pectobacterium spp.(例えば、Pectobacterium atrosepticum、P. carotovorum、P. wasabiae等)等のプロテオバクテリア門(Proteobacteria)のグラム陰性菌類。
【0139】
これら病原菌の感染・増殖によって引き起こされる植物病害の具体例としては、以下の植物病害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
モモ縮葉病Leaf curl(Taphrina deformans)、スモモふくろ実病Plum pockets(Taphrina pruni)、アスパラガス褐斑病Leaf spot(Cercospora asparagi)、テンサイ褐斑病Cercospora leaf spot(Cercospora beticola)、ピーマン斑点病Frogeye leaf spot(Cercospora capsici)、カキ角斑落葉病Angular leaf spot(Cercospora kaki)、ダイズ紫斑病Purple stain(Cercospora kikuchii)、ラッカセイ褐斑病Brown Leaf spot(Mycosphaerella arachidis)、オウトウ褐色せん孔病Cylindrosporium leaf spot(Mycosphaerella cerasella, Blumeriella jaapii)、ブラックシガトカ病Black sigatoka(Mycosphaerella fijiensis)、イエローシガトカ病Yellow sigatoka(Mycosphaerell musicola)、コムギ葉枯病Speckled leaf blotch(Mycosphaerella graminicola)、カキ円星落葉病Circular leaf spot(Mycosphaerella nawae)、エンドウ褐紋病Mycosphaerella blight(Mycosphaerella pinodes)、ミョウガ葉枯病Leaf spot(Mycosphaerella zingiberis)、トマト葉かび病Leaf mold(Mycovellosiella fulva)、ナスすすかび病Leaf mold(Mycovellosiella nattrassii)、トマトすすかび病Cercospora leaf mold(Pseudocercospora fuligena)、ブドウ褐斑病Isariopsis leaf spot(Pseudocercospora vitis)、ハクサイ白斑病Leaf spot(Pseudocercosporella capsellae)、キク黒斑病Leaf spot(Septoria chrysanthemella)、キク褐斑病Leaf blight(Septoria obesa)、ブドウ黒とう病Anthracnose(Elsinoe ampelina)、タラノキそうか病Spot anthracnose(Elsinoe araliae)、カンキツそうか病Scab(Elsinoe fawcettii)、エンドウ褐斑病Leaf spot(Ascochyta pisi)、キュウリ褐斑病Corynespora leaf spot(Corynespora cassiicola)、バラ枝枯病Stem canker(Leptosphaeria coniothyrium)、コムギふ枯病Glume blotch(Leptosphaeria nodorum)、バラ黒斑病Leaf spot(Alternaria alternata)、キャベツ黒斑病Alternaria leaf spot(Alternaria brassicae)、ニンジン黒葉枯病Leaf blight(Alternaria dauci)、ナシ黒斑病Black spot(Alternaria kikuchiana)、リンゴ斑点落葉病Alternaria blotch(Alternaria mali)、ネギ黒斑病Alternaria leaf spot(Alternaria porri)、ソルガム紫斑点病Target spot(Bipolaris sorghicola)、トウモロコシごま葉枯病Southern leaf blight(Cochliobolus heterostrophus)、イネごま葉枯病Brown spot(Cochliobolus miyabeanus)、ニンニク葉枯病Tip blight(Pleospora herbarum)、オオムギ斑葉病Stripe(Pyrenophora graminea)、オオムギ網斑病Net blotch(Pyrenophora teres)、ソルガムすす紋病Leaf blight(Setosphaeria turcica)、トウモロコシすす紋病Northern leaf blight(Setosphaeria turcica)、アスパラガス斑点病Leaf spot(Stemphylium botryosum)、バラ科サクラ亜科の黒星病Scab(Venturia carpophila)、リンゴ黒星病Scab(Venturia Inaequalis)、ナシ黒星病Scab(Venturia nashicola)、ウリ科のつる枯病Gummy stem blight(Didymella bryoniae)、ゴボウ黒斑病Leaf spot(Phoma exigua var. exigua)、ワサビ墨入病Streak(Phoma wasabiae)、バラ科ナシ亜科の輪紋病Ring rot(Botryosphaeria berengeriana f. sp. piricola)、キウイフルーツ果実軟腐病Soft rot(Botryosphaeria dothidea, Lasiodiplodia theobromae, Diaporthe sp.)、カンキツ緑かび病Common green mold(Penicillium digitatum)、カンキツ青かび病Blue mold(Penicillium italicum)、各種作物に発生するうどんこ病Powdery mildew、オオムギうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei)、コムギうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. tritici)、キュウリうどんこ病(Erysiphe betae, Leveillula taurica, Oidium sp., Podosphaera xanthii)、ナスうどんこ病(Erysiphe cichoracearum, Leveillula taurica, Sphaerotheca fuliginea)、ニンジン、パセリのうどんこ病(Erysiphe heraclei)、エンドウうどんこ病(Erysiphe pisi)、トマトうどんこ病(Leveillula taurica, Oidium neolycopersici, Oidium sp.)、ピーマンうどんこ病(Leveillula taurica)、カボチャうどんこ病(Oidium sp., Podosphaera xanthii)、ニガウリうどんこ病(Oidium sp.)、カキうどんこ病(Phyllactinia kakicola)、ゴボウうどんこ病(Podosphaera fusca)、リンゴうどんこ病(Podosphaera leucotricha)、バラうどんこ病(Podosphaera pannosa, Uncinuliella simulans var. simulans, U. s. var. tandae)、ズッキーニ、マクワウリのうどんこ病(Podosphaera xanthii)、イチゴうどんこ病(Sphaerotheca aphanis var. aphanis)、スイカ、メロンのうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、ブドウうどんこ病(Uncinula necator, U. n. var. necator)、リンゴ褐斑病Blotch(Diplocarpon mali)、バラ黒星病Black spot(Diplocarpon rosae)、タマネギ灰色腐敗病Gray mold neck rot(Botrytis allii)、灰色かび病Gray mold、Botrytis blight(Botrytis cinerea)、ニラ白斑葉枯病Leaf blight(Botrytis cinerea, B. byssoidea, B. squamosa)、ソラマメ赤色斑点病Chocolate spot(Botrytis cinerea, B. elliptica, B. fabae)、バラ科の灰星病Brown rot(Monilinia fructicola, M. fructigena, M. laxa)、リンゴモニリア病Blossom blight(Monilinia mali)、シバダラースポット病Dollar spot(Sclerotinia homoeocarpa)、菌核病Cottony rot、Sclerotinia rot、Stem rot(Sclerotinia sclerotiorum)、稲こうじ病False smut(Villosiclava virens)、ダイズ黒根腐病Root necrosis(Calonectria ilicicola)、コムギ赤かび病Fusarium blight(Fusarium crookwellense, F. culmorum, Gibberella avenacea, G. zeae, Monographella nivalis)、オオムギ赤かび病Fusarium blight(Fusarium culmorum, Gibberella avenacea, G. zeae)、コンニャク乾腐病Dry rot(Fusarium oxysporum, F. solani f. sp. radicicola)、ヤマノイモ褐色腐敗病Brown rot(Fusarium oxysporum, F. solani f. sp. pisi, F. s. f. sp. radicicola)、アズキ萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. adzukicola)、ラッキョウ乾腐病Fusarium basal rot(Fusarium oxysporum f. sp. allii, F. solani f. sp. radicicola)、サツマイモつる割病Stem rot(Fusarium oxysporum f. sp. batatas, F. solani)、サトイモ乾腐病Dry rot(Fusarium oxysporum f. sp. colocasiae)、キャベツ、コマツナの萎黄病Yellows(Fusarium oxysporum f. sp. conglutinans)、バナナパナマ病Panama disease(Fusarium oxysporum f. sp. cubense)、イチゴ萎黄病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. fragariae)、レタス根腐病Root rot(Fusarium oxysporum f. sp. lactucae)、スイカつる割病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. lagenariae, F. o. f. sp. niveum)、トマト萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici)、メロンつる割病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. melonis)、ダイコン萎黄病Yellows(Fusarium oxysporum f. sp. raphani)、ホウレンソウ萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. spinaciae)、ダイズ急性枯死症Soybean Sudden Death Syndrome(Fusarium solani f. sp. Glycines, Fusarium virguliforme)、イネばか苗病“Bakanae”disease(Gibberella fujikuroi)、ダイコンバーティシリウム黒点病Verticillium black spot(Verticillium albo-atrum, V. dahliae)、トマト、ナス、フキの半身萎凋病Verticillium wilt(Verticillium dahliae)、イチジク株枯病Ceratocystis canker(Ceratocystis ficicola)、サツマイモ黒斑病Black rot(Ceratocystis fimbriata)、チャ輪斑病Gray blight(Pestalotiopsis longiseta, P. theae)、クリ胴枯病Endothia canker(Cryphonectria parasitica)、カンキツ黒点病Melanose(Diaporthe citri)、アスパラガス茎枯病Stem blight(Phomopsis asparagi)、ナシ胴枯病Phomopsis canker(Phomopsis fukushii)、ナス褐紋病Brown spot(Phomopsis vexans)、チャ炭疽病Anthracnose(Discula theae-sinensis)、リンゴ腐らん病Valsa canker(Valsa ceratosperma)、イネいもち病Blast(Magnaporthe grisea)、イチゴ炭疽病Crown rot(Colletotrichum acutatum, C. fragariae, Glomerella cingulata)、リンゴ炭疽病Bitter rot(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、オウトウ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、スモモ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum)、ブドウ晩腐病Ripe rot(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、シュンギク炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum)、インゲンマメ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum lindemuthianum)、ウリ科の炭疽病Anthracnose(Colletotrichum orbiculare)、ヤマノイモ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、クリ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、カキ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、アズキ落葉病Brown stem rot(Phialophora gregata)、ナガイモ葉渋病Leaf spot(Pseudophloeosporella dioscoreae)、オオムギ雲形病Scald(Rhynchosporium secalis)、コムギ赤さび病Brown rust(Puccinia recondita)、コムギ黄さび病Stripe rust(Puccinia striiformis )、各種作物に発生するさび病Rust、イチジクさび病(Phakopsora nishidana)、ダイズさび病(Phakopsora pachyrhizi)、バラさび病(Kuehneola japonica, Phragmidium fusiforme, P. mucronatum, P. rosae-multiflorae)、ナシ赤星病(Gymnosporangium asiaticum)、リンゴ赤星病(Gymnosporangium yamadae)、ネギ科のさび病(Puccinia allii)、キク白さび病(Puccinia horiana)、キク黒さび病(Puccinia tanaceti var. tanaceti)、ソラマメさび病(Uromyces viciae-fabae var. viciae-fabae)、サトウキビ黒穂病(Sporisorium scitamineum)、トウモロコシ黒穂病(Ustilago maydis)、オオムギ裸黒穂病Loose smut(Ustilago nuda)、チャ網もち病Net blister blight(Exobasidium reticulatum)、チャもち病Blister blight(Exobasidium vexans)、白絹病Stem rot、Southern blight(Athelia rolfsii)、キク立枯病Root and stem rot(Ceratobasidium cornigerum, Rhizoctonia solani)、ショウガ紋枯病(Rhizoctonia solani)、キャベツ苗立枯病Damping-off(Rhizoctonia solani)、ミツバ立枯病Damping-off(Rhizoctonia solani)、レタスすそ枯病Bottom rot(Rhizoctonia solani)、シバ葉腐病Brown patch、Large patch(Rhizoctonia solani)、イネ紋枯病Sheath blight(Thanatephorus cucumeris)、テンサイ根腐病Root rot(Thanatephorus cucumeris)、テンサイ葉腐病Leaf blight(Thanatephorus cucumeris)、イチジク黒かび病Rhizopus rot(Rhizopus stolonifer var. stolonifer)、アブラナ科野菜根こぶ病Clubroot(Plasmodiophora brassicae)、テンサイ黒根病Aphanomyces root rot(Aphanomyces cochlioides)、アブラナ科の白さび病White rust(Albugo macrospora)、各種の作物に発生するべと病Downy mildew、レタスべと病(Bremia lactucae)、シュンギクべと病(Peronospora chrysanthemi-coronarii)、タマネギ、ネギのべと病(Peronospora destructor)、ホウレンソウべと病(Peronospora farinosa f. sp. spinaciae)、ダイズべと病(Peronospora manshurica)、アブラナ科のべと病(Peronospora parasitica)、バラべと病(Peronospora sparsa)、ヒマワリべと病(Plasmopara halstedii)、ミツバべと病(Plasmopara nivea)、ブドウべと病(Plasmopara viticola)、ウリ科のべと病(Pseudoperonospora cubensis)、タラノキ立枯疫病Phytophthora root rot(Phytophthora cactorum)、スイカ褐色腐敗病Brown rot(Phytophthora capsici)、カボチャ疫病Phytophthora rot(Phytophthora capsici)、ピーマン疫病Phytophthora blight(Phytophthora capsici)、スイカ疫病Phytophthora rot(Phytophthora cryptogea)、トマト、ジャガイモの疫病Late blight(Phytophthora infestans)、イチジク疫病Wh
ite powdery rot(Phytophthora palmivora)、ネギ科の白色疫病Leaf blight(Phytophthora porri)、ダイズ茎疫病Phytophthora root and stem rot(Phytophthora sojae)、アズキ茎疫病Phytophthora stem rot(Phytophthora vignae f. sp. adzukicola)、ホウレンソウ立枯病Damping-off(Pythium aphanidermatum, P. myriotylum, P. paroecandrum, P. ultimum var. ultimum)、コンニャク根腐病Root rot(Pythium aristosporum)、トウモロコシ根腐病Browning root rot(Pythium arrhenomanes, P. graminicola)、キャベツ苗立枯病Damping-off(Pythium buismaniae, P. myriotylum)、ミョウガ根茎腐敗病Root rot(Pythium myriotylum)、ショウガ根茎腐敗病Root rot(Pythium myriotylum, P. ultimum var. ultimum)、ニンジンしみ腐病Brown blotted root rot(Pythium sulcatum)、トマトかいよう病Bacterial canker(Clavibacter michiganensis subsp. michiganensis)、ジャガイモそうか病Scab(Streptomyces spp.)、バラ根頭がんしゅ病Crown gall(Rhizobium radiobacter)、ソルガム条斑細菌病Bacterial stripe(Burkholderia andropogonis)、タマネギ腐敗病Soft rot(Burkholderia cepacia, Pseudomonas marginalis pv. marginalis, Erwinia rhapontici)、イネもみ枯細菌病Bacterial grain rot(Burkholderia gladioli, B. glumae)、スイカ果実汚斑細菌病Bacterial fruit blotch(Acidovorax avenae subsp. citrulli)、コンニャク葉枯病Bacterial leaf blight(Acidovorax konjaci)、青枯病Bacterial wilt(Ralstonia solanacearum)、モモせん孔細菌病Bacterial shot hole(Xanthomonas arboricola pv. pruni, Pseudomonas syringae pv. syringae, Brenneria nigrifluens)、スモモ黒斑病Bacterial leaf spot(Xanthomonas arboricola pv. pruni)、レタス斑点細菌病Bacterial spot(Xanthomonas axonopodis pv. vitians)、アブラナ科の黒腐病Black rot(Xanthomonas campestris pv. campestris)、ダイズ葉焼病Bacterial pustule(Xanthomonas campestris pv. glycines)、ゴボウ黒斑細菌病Bacterial spot(Xanthomonas campestris pv. nigromaculans)、ピーマン斑点細菌病Bacterial spot(Xanthomonas campestris pv. vesicatoria)、カンキツかいよう病Citrus canker(Xanthomonas citri subsp. citri)、ニンニク春腐病(Pseudomonas cichorii, P. marginalis pv. marginalis, Erwinia sp.)、レタス腐敗病Bacterial rot(Pseudomonas cichorii, P. marginalis pv. marginalis, P. viridiflava)、キウイフルーツ花腐細菌病Bacterial blossom blight(Pseudomonas marginalis pv. marginalis, P. syringae pv. syringae, P. viridiflava)、キウイフルーツかいよう病Bacterial canker(Pseudomonas syringae pv. actinidiae)、ビワがんしゅ病Canker(Pseudomonas syringae pv. eriobotryae)、ウリ科の斑点細菌病Bacterial spot(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、アブラナ科の黒斑細菌病Bacterial black spot(Pseudomonas syringae pv. maculicola)、ウメかいよう病Bacterial canker(Pseudomonas syringae pv. morsprunorum, Erwinia sp.)、チャ赤焼病Bacterial shoot blight(Pseudomonas syringae pv. theae)、ネギ軟腐病Bacterial soft rot(Dickeya sp., Pectobacterium carotovorum)、バラ科ナシ亜科の火傷病Fire blight(Erwinia amylovora)、コンニャク腐敗病Soft rot(Pectobacterium carotovorum)、軟腐病Bacterial soft rot(Pectobacterium carotovorum)が挙げられる。
【0140】
農園芸作物の病害に対する防除剤の開発が進み、多種多様な薬剤が今日まで実用に供されてきた。しかしながら、こうした薬剤の長年にわたる使用により、近年、病原菌が薬剤抵抗性を獲得し、従来用いられてきた既存の殺菌剤による防除が困難となる場面が増えてきている。また、既存の薬剤の一部のものは毒性が高く、あるものは環境中に長期間残留することにより、生態系を攪乱するという問題も顕在化しつつある。このような状況下、本発明化合物は、多くの病原菌に対して優れた防除活性を有し、かつ、対象となる作物に対する高い安全性を有する。また、本発明化合物は、既存の殺菌剤に対して抵抗性を獲得した病原菌に対しても、十分な防除効果を発揮し得る。さらに、本発明化合物は、対象となる作物に薬害を生じることがなく、ホ乳類、魚類及び益虫に対してほとんど悪影響を及ぼさず、低残留性で環境に対する負荷も軽い。
【0141】
本発明化合物は、農園芸用殺菌剤としての使用以外に、抗真菌剤又は内部寄生虫防除剤として利用される医療用抗菌剤及び動物用抗菌剤、木材、紙・パルプ、接着剤・塗料、繊維及び皮革などの防菌・防かび剤、並びに製造工場の冷却水路などの工業用殺菌剤としても使用できる。
【0142】
医療用抗菌剤又は動物用抗菌剤として対象となる病原菌としては、例えば、Trichophyton rubrum及びTrichophyton mentagrophytesなどの白癬菌類、Candida albicansなどのカンジダ菌類、Aspergillus fumigatusなどのアスペルギルス菌類、Cryptococcus neoformasなどのクリプトコックス菌類、大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)及びインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)などのグラム陰性細菌類、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)及び化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)などのグラム陽性細菌類等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
【0143】
防菌・防かび剤として対象となる菌株としては、例えば、Tyromyces palustris及びCoriolus versicolorなどの木材腐朽菌類、Aspergillus niger、Aspergillus terreus、Eurotium tonophilum、Penicillium citrinum、Penicillium funiculosum、Rhizopus oryzae、Cladosporium cladosporioides、Aureobasidium pullulans、Gliocladium virens、Chaetomium globosum、Fusarium moniliforme及びMyrothecium verrucariaなどの資材の劣化微生物類等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
【0144】
工業用殺菌剤として対象となる菌株としては、例えば、Sphaerotilis natans及びZoogloea ramigeraなどのスライム菌類等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
【0145】
本発明化合物は、農園芸用殺菌剤としての使用以外に、家畜、家禽又は愛玩動物等の内部寄生虫防除剤としても使用できる。
【0146】
対象となる内部寄生虫としては、以下の具体例が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
ヘモンクス属(Haemonchus)、トリコストロンギルス属(Trichostrongylus)、オステルターギヤ属(Ostertagia)、ネマトディルス属(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)、アスカリス属(Ascaris)、ブノストムーム属(Bunostomum)、エスファゴストムーム属(Oesophagostomum)、チャベルチア属(Chabertia)、トリキュリス属(Trichuris)、ストロンギルス属(Storongylus)、トリコネマ属(Trichonema)、ディクチオカウルス属(Dictyocaulus)、キャピラリア属(Capillaria)、ヘテラキス属(Heterakis)、トキソカラ属(Toxocara)、アスカリディア属(Ascaridia)、オキシウリス属(Oxyuris)、アンキロストーマ属(Ancylostoma)、ウンシナリア属(Uncinaria)、トキサスカリス属(Toxascaris)、パラスカリス属(Parascaris)などの線虫類;
ブツヘレリア属(Wuchereria)、ブルージア属(Brugia)、オンコセルカ属(Onchoceca)、ディロフィラリア属(Dirofilaria)、ロア糸状虫属(Loa)などのフィラリア科(Filariidae)線虫類;
ドラクンクルス属(Deacunculus)などの蛇状線虫科(Dracunculidae)線虫類;
犬条虫(Dipylidium caninum)、猫条虫(Taenia taeniaeformis)、有鉤条虫(Taenia solium)、無鉤条虫(Taenia saginata)、縮小条虫(Hymenolepis diminuta)、ベネデン条虫(Moniezia benedeni)、広節裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)、マンソン裂頭条虫(Diphyllobothrium erinacei)、単包条虫(Echinococcus granulosus)、多包条虫(Echinococcus multilocularis)などの条虫類;
肝蛭(Fasciola hepatica,F.gigantica)、ウエステルマン肺吸虫(Paragonimus westermanii)、肥大吸虫(Fasciolopsic bruski)、膵吸虫(Eurytrema pancreaticum,E.coelomaticum)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)などの吸虫類;
エイメリア・テネラ(Eimeria tenella)、エイメリア・アセルブリナ(Eimeria acervulina)、エイメリア・ブルネッチ(Eimeria brunetti)、エイメリア・マクシマ(Eimeria maxima)、エイメリア・ネカトリクス(Eimeria necatrix)、エイメリア・ボビス(Eimeria bovis)、エイメリア・オビノイダリス(Eimeria ovinoidalis)のようなエイメリア類(Eimeria spp.);
クルーズトリパノソーマ(Trypanosomsa cruzi)、リーシュマニア類(Leishmania spp.)、マラリア原虫(Plasmodium spp.)、バベシア類(Babesis spp.)、トリコモナス類(Trichomonadidae spp.)、ヒストモナス類(Histomanas spp.)、ジアルディア類(Giardia spp.)、トキソプラズマ類(Toxoplasma spp.)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、タイレリア類(Theileria spp.)等。
【0147】
本発明化合物は、農園芸用殺菌剤としての使用以外に、抗真菌剤としても使用できる。
【0148】
抗真菌剤として対象となる病原菌としては、以下の具体例が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
Trichophyton rubrum及びTrichophyton mentagrophytesなどの白癬菌類、Candida albicansなどのカンジダ菌類、Aspergillus fumigatusなどのアスペルギルス菌類、Cryptococcus neoformasなどのクリプトコックス菌類等。
【0149】
本発明化合物を植物病害及び植物害虫防除剤として施用するにあたっては、通常は、適当な固体担体又は液体担体と混合し、更に所望により、界面活性剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、崩壊剤、分解防止剤等を添加して、液剤(Soluble concentrate)、乳剤(emulsifiable concentrate)、水和剤(wettable powder)、水溶剤(water soluble powder)、顆粒水和剤(water dispersible granule)、顆粒水溶剤(water soluble granule)、懸濁剤(suspension concentrate)、乳濁剤(concentrated emulsion)、サスポエマルジョン(suspoemulsion)、マイクロエマルジョン(microemulsion)、粉剤(dustable powder)、粒剤(granule)、ゲル剤(gel)等の任意の剤型の製剤にて実用に供することができる。また、省力化及び安全性向上の観点から、上記任意の剤型の製剤を水溶性包装体に封入して供することもできる。
【0150】
固体担体としては、例えば、石英、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、珪藻土等の天然鉱物質類、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類、合成珪酸、合成珪酸塩等が挙げられる。
【0151】
液体担体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロパノール等のアルコール類;キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類;ブチルセロソルブ等のエーテル類;シクロヘキサノン等のケトン類;γ-ブチロラクトン等のエステル類;N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン等の酸アミド類;大豆油、ナタネ油、綿実油、ヒマシ油等の植物油;水;等が挙げられる。これら固体及び液体担体は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0152】
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤;アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩又は燐酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩又は燐酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;アミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤;等が挙げられる。
【0153】
これら界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の製剤100重量部に対し、通常、0.05~20重量部の範囲が望ましい。また、これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0154】
本発明化合物を農薬として使用する場合には、必要に応じて、製剤時又は散布時に、他種の除草剤、各種殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤等と混合施用してもよい。
【0155】
特に他の農薬或いは植物ホルモンと混合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト化、混合薬剤の相乗作用による殺菌殺虫スペクトラムの拡大や、より高い有害生物防除効果が期待できる。この際、同時に複数の公知農薬との組み合わせも可能である。
【0156】
一態様において本発明化合物と混合使用する農薬の種類としては、例えば、ザ・ペスティサイド・マニュアル(The Pesticide Manual)18版、2018年に記載されている化合物等がある。具体的にその一般名を例示すれば、次の通りである。但し、混合使用する農薬は、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
殺菌剤:アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、アシペタックス(acypetacs)、アルジモルフ(aldimorph)、アリルアルコール(allyl alcohol)、アメトクトラジン(ametoctradin)、アミノピリフェン(aminopyrifen)、アミスルブロム(amisulbrom)、アンバム(amobam)、アムプロピルホス(ampropylfos)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アジチラム(azithiram)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、バリウムポリサルファイド(barium polysulfide)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンキノックス(benquinox)、ベンタルロン(bentaluron)、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ベンチアゾール(benthiazole)、ベンザマクリル(benzamacril)、ベンザモルフ(benzamorf)、ベンゾビンディフルピル(benzovindiflupyr)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ビキサフェン(bixafen)、ブラストサイジン-S(blasticidin-S)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブロムコナゾール(bromoconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、ブチルアミン(butylamine)、石灰硫黄合剤(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カルバモルフ(carbamorph)、カルベンダジム(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、カルボン(carvone)、チェシュントミクスチャ(cheshunt mixture)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロラニフォルメタン(chloraniformethane)、クロラニル(chloranil)、クロルフェナゾール(chlorfenazole)、クロロネブ(chloroneb)、クロルピクリン(chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロルキノックス(chlorquinox)、クロゾリネート(chlozolinate)、クリムバゾール(climbazole)、カッパーアセテイト(copper acetate)、塩基性炭酸銅(copper carbonate, basic)、水酸化第二銅(copper hydroxide)、カッパーナフテネート(copper naphthenate)、カッパーオレエート(copper oleate)、塩基性塩化銅(copper oxychloride)、硫酸銅(copper sulfate)、塩基性硫酸銅(copper sulfate, basic)、カッパージンククロメイト(copper zinc chromate)、クモキシストロビン(coumoxystrobin)、クレゾール(cresol)、クフラネブ(cufraneb)、クプロバム(cuprobam)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクラフラミド(cyclafuramid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、シペンダゾール(cypendazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、ダゾメット(dazomet)、デバカルブ(debacarb)、デカフェンチン(decafentin)、デハイドロアセテイト(dehydroacetic acid)、ジクロベンチアゾクス(dichlobentiazox)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロゾリン(dichlozoline)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロシメット(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール-M(diniconazole-M)、ジノブトン(dinobuton)、ジノカップ(dinocap)、ジノカップ-4(dinocap-4)、ジノカップ-6(dinocap-6)、ジノクトン(dinocton)、ジノスルフォン(dinosulfon)、ジノテルボン(dinoterbon)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピメチトロン(dipymetitrone)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジスルフィラム(disulfiram)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、デーエヌオーシー(DNOC)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾキソロン(drazoxolon)、エディフェンホス(edifenphos)、エネストロビン(enestrobin)、エノキサストロビン(enoxastrobin)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタボキサム(ethaboxam)、エタコナゾール(etaconazole)、エテム(etem)、エチリモール(ethirimol)、エトキシキン(ethoxyquin)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナミンストロビン(fenaminstrobin)、フェナパニル(fenapanil)、フェナリモル(fenarimol)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェニトロパン(fenitropan)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンピコキサミド(fenpicoxamid)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンピラザミン(fenpyrazamine)、フェンチン(fentin)、ファーバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フロリルピコキサミド(florylpicoxamid)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、フルインダピル(fluindapyr)、フルメトベル(flumetover)、フルモルフ(flumorph)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルオピモミド(fluopimomide)、フルオピラム(fluopyram)、フルオルイミド(fluoroimide)、フルオトリマゾール(fluotrimazole)、フルオキサピプロリン(fluoxapiprolin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルチアニル(flutianil)、フルトリアホール(flutriafol)、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、フォルペット(folpet)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フサライド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フルカルバニル(furcarbanil)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール-シス(furconazole-cis)、フルメシクロックス(furmecyclox)、フロファネート(furophanate)、グリジン(glyodin)、グリセオフルビン(griseofulvin)、グアザチン(guazatine)、ハラクリネート(halacrinate)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヘキシルチオフォス(hexylthiofos)、硫酸オキシキノリン(8-hydroxyquinoline sulfate)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン-アルベシル酸塩(iminoctadine-albesilate)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine-triacetate)、インピルフルキサム(inpyrfluxam)、イオドカルブ(iodocarb)、イプコナゾール(ipconazole)、イプフェントリフルコナゾール(ipfentrifluconazole)、イプフルフェノキン(ipflufenoquin)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソフェタミド(isofetamid)、イソフルシプラム(isoflucypram)、イソチアニル(isotianil)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イソピラザム(isopyrazam)、イソバレジオン(isovaledione)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム-メチル(kresoxim-methyl)、ラミナリン(laminarin)、マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ(mancozeb)、マンデストロビン(mandestrobin)、マンジプロパミド(mandipropamid)、マンネブ(maneb)、メベニル(mebenil)、メカルビンジッド(mecarbinzid)、メフェントリフルコナゾール(mefentrifluconazole)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メプチルジノカップ(meptyldinocap)、メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル-M(metalaxyl-M)、メタム(metam)、メタゾキソロン(metazoxolon)、メトコナゾール(metconazole)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メトフロキサム(methfuroxam)、メチルテトラプロール(metyltetraprole)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、メトラフェノン(metrafenone)、メトスルフォバックス(metsulfovax)、ミルネブ(milneb)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ミクロゾリン(myclozolin)、ナーバム(nabam)、ナフティフィン(naftifine)、ナタマイシン(natamycin)、有機ニッケル(nickel bis (dimethyldithiocarbamate))、ニトロスチレン(nitrostyrene)、ニトロタル-イソプロピル(nitrothal-isopropyl)、ヌアリモール(nuarimol)、オクチノリン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オリサストロビン(orysastrobin)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、オキシキノリン銅(oxine copper)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンフルフェン(penflufen)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、オルソフェニルフェノール(2-phenylphenol)、ホスダイフェン(phosdiphen)、フサライド(phthalide)、ピカルブトラゾクス(picarbutrazox)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピペラリン(piperalin)、ポリカーバメート(polycarbamate)、ポリオキシン(polyoxins)、ポリオキシン-D(polyoxorim)、ポタシウムアジド(potassium azide)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogen carbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピリミノストロビン(pyriminostrobin)、ピロキロン(pyroquilon)、プロチオカルブ(prothiocarb)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、ピラカルボリド(pyracarbolid)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピラプロポイン(pyrapropoyne)、ピラジフルミド(pyraziflumid)、ピリダクロメチル(pyridachlometyl)、ピリジニトリル(pyridinitril)、ピリオフェノン(pyriofenone)、ピリソキサゾール(pyrisoxazole)、ピロキシクロル(pyroxychlor)、ピロキシフル(pyroxyfur)、キナセトール-スルフェート(quinacetol-sulfate)、キナザミド(quinazamid)、キンコナゾール(quinconazole)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キノフメリン(quinofumelin)、キントゼン(quintozene)、ラベンザゾール(rabenzazole)、サリチルアニリド(salicylanilide)、セダキサン(sedaxane)、シルチオファム(silthiofam)、シメコナゾール(simeconazole)、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)、次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、スピロキサミン(spiroxamine)、硫黄(sulfur)、テブコナゾール(tebuconazole)、テブフロキン(tebufloquin)、テフロクタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、テコラム(tecoram)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チアジフルオール(thiadifluor)、チシオフェン(thicyofen)、チフルザミド(thifluzamide)、チオクロ
ルフェンヒム(thiochlorfenphim)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl)、チウラム(thiram)、チアジニル(tiadinil)、チオキシミド(tioxymid)、トルクロホス-メチル(tolclofos-methyl)、トルプロカルブ(tolprocarb)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアミホス(triamiphos)、トリアリモール(triarimol)、トリアズブチル(triazbutil)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリブチル錫オキシド(tributyltin oxide)、トリクラミド(trichlamide)、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、バリダマイシン(validamycin)、バリフェナレート(valifenalate)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ザリラミド(zarilamid)、ジンクナフテネート(zinc naphthenate)、硫酸亜鉛(zinc sulfate)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、シイタケ菌糸体抽出物(shiitake mycelium extract)及びシイタケ子実体抽出物(shiitake fruiting body extract)等。
殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、アセフェート(acephate)、アセキノシル(acequinocyl)、アセタミプリド(acetamiprid)、アクリナトリン(acrinathrin)、アシノナピル(acynonapyr)、アフィドピロペン(afidopyropen)、アフォクソラネル(afoxolaner)、アラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ(aldicarb)、アレスリン(allethrin)、アルファ-シペルメトリン(alpha-cypermethrin)、アルファ-エンドスルファン(alpha-endosulfan)、アミドフルメット(amidoflumet)、アミトラズ(amitraz)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホス-エチル(azinphos-ethyl)、アジンホス-メチル(azinphos-methyl)、アゾシクロチン(azocyclotin)、バチルスチューリンゲンシス(bacillus thuringiensis)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフルトリン(benfluthrin)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ベンズピリモキサン(benzpyrimoxan)、ベータ-シフルトリン(beta-cyfluthrin)、ベータ-シペルメトリン(beta-cypermethrin)、ビフェナゼート(bifenazate)、ビフェントリン(bifenthrin)、ビオアレスリン(bioallethrin)、ビオレスメトリン(bioresmethrin)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ブロフラニリド(broflanilide)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ブプロフェジン(buprofezin)、ブトカルボキシム(butocarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、チノメチオネート(chinomethionat)、クロルアントラニリプロール(chlorantraniliprole)、クロルエトキシホス(chlorethxyfos)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロルメホス(chlormephos)、クロロベンジラート(chlorobezilate)、クロロプラレスリン(chloroprallethrin)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロピリホス-メチル(chlorpyrifos-methyl)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロフェンテジン(clofentezine)、クロチアニジン(clothianidin)、シアノホス(cyanophos)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、シクラニリプロール(cyclaniliprole)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、cyetpyrafen(cyetpyrafen)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロジアミド(cyhalodiamide)、シハロトリン(cyhalothrin)、サイヘキサチン(cyhexatine)、シペルメトリン(cypermethrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、cyproflanilide(cyproflanilide)、シロマジン(cyromazine)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアクロデン(diacloden)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos)、ジクロロメゾチアズ(dicloromezotiaz)、ジコホール(dicofol)、ジエノクロル(dienochlor)、ジフロビダジン(diflovidazin)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメフルトリン(dimefluthrin)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジンプロピリダズ(dimpropyridaz)、ジノテフラン(dinotefuran)、ジオフェノラン(diofenolan)、ジスルフォトン(disulfoton)、デーエヌオーシー(DNOC)、d-T-80-フタルスリン(d-tetramethrin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin-benzoate)、エンペントリン(empenthrin)、エンドスルファン(endosulfan)、イーピーエヌ(EPN)、イプシロン-メトフルトリン(epsilon-metofluthrin)、イプシロン-モムフルオロトリン(epsilon-momfluorothrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチプロール(ethiprole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトキサゾール(etoxazole)、エトリムホス(etrimfos)、フェバンテル(Febantel)、フェナザキン(fenazaquin)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンメゾジチアズ(fenmezoditiaz)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フェンチオン(fenthion)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フロメトキン(flometoquin)、フロニカミド(flonicamid)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルアズロン(fluazuron)、フルベンジアミド(flubendiamide)、fluchlordiniliprole(fluchlorodiniliprole)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェネリム(flufenerim)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、フルフェンプロックス(flufenprox)、フルフィプロール(flufiprole)、フルヘキサホン(fluhexafon)、フルメトリン(flumethrin)、フルペンチオフェノックス(flupentiofenox)、フルピラジフロン(flupyradifurone)、フルピリミン(flupyrimin)、フルララネル(fluralaner)、フルバリネート(fluvalinate)、フルキサメタミド(fluxametamide)、ホノホス(fonophos)、ホルメタネート(formetanate)、フォルモチオン(formothion)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ガンマ-シハロトリン(gamma-cyhalothrin)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ハロフェノジド(halofenozide)、ヘプタフルトリン(heptafluthrin)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イミプロトリン(imiprothrin)、indazapyroxamet(indazapyroxamet)、インドキサカルブ(indoxacarb)、インドキサカルブ-MP(indoxacarb-MP)、イソシクロセラム(isocycloseram)、イソフェンホス(isofenphos)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、カッパ-ビフェントリン(kappa-bifenthrin)、カッパ-テフルトリン(kappa-tefluthrin)、ラムダ-シハロトリン(lambda-cyhalothrin)、レピメクチン(lepimectin)、ルフェヌロン(lufenuron)、マラチオン(malathion)、メペルフルスリン(meperfluthrin)、メタフルミゾン(metaflumizone)、メタルカルブ(metalcarb)、メタルデヒド(metaldehyde)、メタクリホス(methacrifos)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メソミル(methomyl)、メソプレン(methoprene)、メトキシクロル(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、臭化メチル(methyl bromide)、メトフルトリン(metofluthrin)、ミルベメクチン(milbemectin)、モムフルオロトリン(momfluorothrin)、モノクロトホス(monocrotophos)、ムスカルア(muscalure)、nicofluprole(nicofluprole)、ニテンピラム(nitenpyram)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、オメトエート(omethoate)、オキサゾスルフィル(oxazosulfyl)、オキシデメトン-メチル(oxydemeton-methyl)、オキシデプロホス(oxydeprofos)、パラチオン(parathion)、パラチオン-メチル(parathion-methyl)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン(phenothrin)、フェントエート(phenthoate)、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホキシム(phoxim)、ピリミカーブ(pirimicarb)、ピリミホス-メチル(pirimiphos-methyl)、プラジクアンテル(Praziquantel)、プロフェノホス(profenofos)、プロフルトリン(profluthrin)、プロパホス(propaphos)、プロパルギット(propargite)、プロチオホス(prothiofos)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピフルブミド(pyflubumide)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピレトリン(pyrethrins)、ピリダベン(pyridaben)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、ピリプロール(pyriprole)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、レスメトリン(resmethrin)、ロテノン(rotenone)、シラフルオフェン(silafluofen)、spidoxamat(spidoxamat)、スピネトラム(spinetoram)、スピノサド(spinosad)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロピジオン(spiropidion)、スピロテトラマート(spirotetramat)、スピロメシフェン(spyromesifen)、スルホテップ(sulfotep)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、スルプロホス(sulprofos)、タウ-フルバリネート(tau-fluvalinate)、テブフェノジド(tebfenozide)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthorin)、テルブホス(terbufos)、テトラクロラントラニリプロール(tetrachlorantraniliprole)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、テトラメトリン(tetramethrin)、テトラメチルフルスリン(tetramethylfluthrin)、テトラニリプロール(tetraniliprole)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオシクラム(thiocyclam)、チオジカルブ(thiodicarb)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、トリアザメート(triazamate)、トリアズロン(triazuron)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリフルメゾピリム(triflumezopyrim)、トリフルムロン(triflumuron)、チクロピラゾフロル(tyclopyrazoflor)、バミドチオン(vamidothion)及びゼタ-シペルメトリン(zeta-cypermethrin)等。
寄生虫薬:エスフェンバレレート(esfenvalerate)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、アルファシペルメトリン(cypermethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エトフェンプロックス(etofenprox)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ペルメトリン(permethrin)、テフルトリン(tefluthrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、アセタミプリド(acetamiprid)、クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロマフェノジド(chromafenozide)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ルフェヌロン(lufenuron)、メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、トリフルムロン(triflumuron)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、ダイアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンチオン(fenthion)、マラチオン(malathion)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、プロポキスル(propoxur)、カルバリル(carbaryl)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、メトキサジアゾン(metoxadiazone)、フェノカルブ(fenobucarb)、カルボフラン(carbofuran)、アフォキソラネル(afoxolaner)、フルララネル(fluralaner)、フルキサメタミド(fluxametamide)、サロラネル(sarolaner)、ロティラネル(lotilaner)、チゴラネル(tigolaner)、esafoxolaner(esafoxolaner)、modoflaner(modoflaner)、umifoxolaner(umifoxolaner)、mivorilaner(mivorilaner)、アベルメクチン(avermectin)、イベルメクチン(ivermectin)、ドラメクチン(doramectin)、エプリノメクチン(eprinomectin)、マデユラマイシン(maduramycin)、ミルベマイシン(milbemycin)、ミルベマイシンオキシム(milbemycin oxime)、モキシデクチン(moxidectin)、セラメクチン(selamectin)、インドキサカルブ(indoxacarb)、アミトラズ(amitraz)、ビストリフルロン(bistrifluron)、スピノサド(spinosad)、アルベンダゾール(albendazole)、アトバコン(atovaquone)、ビチオノール(bithionol)、カンベンダゾール(cambendazole)、カルニダゾール(carnidazole)、クロロキン(chloroquine)、クラズリル(clazuril)、クロルスロン(clorsulon)、クロサンテル(closantel)、クマホス(coumaphos)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジエチルカルバマジン(diethylcarbamazine)、ジミナゼン(diminazene)、ジニトルミド(dinitolmide)、ヨウ化ジチアザニン(dithiazanine iodide)、エモデプシド(emodepside)、エプシプランテル(epsiprantel)、フェバンテル(febantel)、フェンベンダゾール(fenbendazole)、フルベンダゾール(flubendazole)、グリカルピラミド(glycalpyramide)、イミドカルブ(imidocarb)、レバミゾール(levamisole)、メベンダゾール(mebendazole)、メフロキン塩酸塩(mefloquine hydrochloride)、メラルソミン二塩酸塩(melarsamine hydrochloride)、メトロニダゾール(metronidazole)、メチリジン(metyridine)、モネパンテル(monepantel)、酒石酸モランテル(morantel tartrate)、ニクロサミド(niclosamide)、パモ酸オキサンテル(oxantel pamoate)、酒石酸オキサンテル(oxantel tartrate)、オキシベンダゾール(oxibendazole)、オキシクロザニド(oxyclozanide)、アジピン酸ピペラジン(piperazine adipate)、クエン酸ピペラジン(piperazine citrate)、リン酸ピペラジン(piperazine phosphate)、プラジカンテル(praziquantel)、パモ酸ピランテル(pyrantel pamoate)、ラフォキサニド(rafoxanide)、テトラミソール塩酸塩(tetramisole hydrochloride)、チアベンダゾール(thiabendazole)及びトリクラベンダゾール(triclabendazole)等。
抗真菌剤:ケトコナゾール(ketoconazole)及びミコナゾール硝酸塩(miconazole nitrate)など。
抗菌剤:アモキシシリン(amoxicillin)、アンピシリン(ampicillin)、ベトキサジン(bethoxazin)、ビチオノール(bithionol)、ブロノポール(bronopol)、セファピリン(cefapirin)、セファゾリン(cefazolin)、セフキノム(cefquinome)、セフチオフル(ceftiofur)、クロルテトラサイクリン(chlortetracycline)、クラブラン酸(clavulanic acid)、ダノフロキサシン(danofloxacin)、ジフロキサシン(difloxacin)、ジニトルミド(dinitolmide)、エンロフロキサシン(enrofloxacin)、フロルフェニコール(florfenicol)、リンコマイシン(lincomycin)、ロメフロキサシン(lomefloxacin)、マルボフロキサシン(marbofloxacin)、ミロキサシン(miloxacin)、ミロサマイシン(mirosamycin)、ニトラピリン(nitrapyrin)、ノルフロキサシン(norfloxacin)、オクチリノン(octhilinone)、オフロキサシン(ofloxacin)、オルビフロキサシン(orbifloxacin)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、ペニシリン(penicillin)、ストレプトマイシン(streptomycin)、チアンフェニコール(thiamphenicol)、フマル酸チアムリン(tiamulin fumarate)、リン酸チルミコシン(tilmicosin phosphate)、酢酸イソ吉草酸タイロシン(acetylisovaleryltylosin)、リン酸タイロシン(tylosin phosphate)、ツラスロマイシン(tulathromycin)、バルネムリン(valnemulin)、貝殻焼成カルシウム(酸化カルシウム)、タラロマイセス属菌、トリコデルマ属菌及びユニオチリウム属菌など。
【0157】
本発明化合物の施用薬量は、適用場面、施用時期、施用方法、栽培作物等により差異はあるが、一般的には、有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.005~50kgが適当であり、0.01~1kgが好ましい。
【0158】
次に、本発明化合物を用いる場合の製剤の配合例を示す。但し、本発明の配合例は、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の配合例において「部」は重量部を意味する。
【0159】
〔水和剤〕
本発明化合物 0.1~80部
固体担体 5~98.9部
界面活性剤 1~10部
その他 0~ 5部
その他として、例えば、固結防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0160】
〔乳剤〕
本発明化合物 0.1~30部
液体担体 45~95部
界面活性剤 4.9~15部
その他 0~10部
その他として、例えば、展着剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0161】
〔懸濁剤〕
本発明化合物 0.1~70部
液体担体 15~98.89部
界面活性剤 1~12部
その他 0.01~30部
その他として、例えば、凍結防止剤、増粘剤等が挙げられる。
【0162】
〔顆粒水和剤〕
本発明化合物 0.1~90部
固体担体 0~98.9部
界面活性剤 1~20部
その他 0~10部
その他として、例えば、結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0163】
〔液剤〕
本発明化合物 0.01~70部
液体担体 20~99.99部
その他 0~ 10部
その他として、例えば、凍結防止剤、展着剤等が挙げられる。
【0164】
〔粒剤〕
本発明化合物 0.01~80部
固体担体 10~99.99部
その他 0~10部
その他として、例えば、結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0165】
〔粉剤〕
本発明化合物 0.01~30部
固体担体 65~99.99部
その他 0~5部
その他として、例えばドリフト防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0166】
使用に際しては、上記製剤を水で1~10000倍、好ましくは100~10000倍に希釈して、又は希釈せずに散布する。
【0167】
次に、本発明化合物を有効成分とする農園芸用殺菌剤の製剤例を具体的に示すが、本発明化合物も含めて、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の製剤例において「部」は重量部を意味する。
【0168】
〔製剤例1〕乳剤
本発明化合物No.1-001 20部
メチルナフタレン 55部
シクロヘキサノン 20部
ソルポール2680 5部
(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物:東邦化学工業社製、商品名)
上記成分を均一に混合して乳剤とする。使用に際しては、上記乳剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0169】
〔製剤例2〕水和剤
本発明化合物No.1-001 25部
パイロフィライト 66部
ソルポール5039 4部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
カープレックス#80D 3部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
リグニンスルホン酸カルシウム 2部
上記成分を均一に混合粉砕して水和剤とする。使用に際しては、上記水和剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0170】
〔製剤例3〕粉剤
本発明化合物No.1-001 3部
カープレックス#80D 0.5部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
カオリナイト 95部
リン酸ジイソプロピル 1.5部
上記成分を均一に混合粉砕して粉剤とする。使用に際しては、上記粉剤の有効成分量が、ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0171】
〔製剤例4〕粒剤
本発明化合物No.1-001 5部
ベントナイト 30部
タルク 64部
リグニンスルホン酸カルシウム 1部
上記成分を均一に混合粉砕して、少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤とする。使用に際しては、上記粒剤の有効成分量が、ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0172】
〔製剤例5〕懸濁剤
本発明化合物No.1-001 25部
ソルポール3353 5部
(非イオン性界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
ルノックス1000C 0.5部
(陰イオン界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
ザンサンガム(天然高分子) 0.2部
安息香酸ソーダ 0.4部
プロピレングリコール 10部
水 58.9部
有効成分(本発明化合物)を除く上記の成分を均一に溶解し、次いで、本発明化合物を加えてよく撹拌した後、サンドミルにて湿式粉砕してフロアブル剤を得る。使用に際しては、前記フロアブル剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0173】
〔製剤例6〕粒状水和剤
本発明化合物No.1-001 75部
ハイテノールNE-15 5部
(アニオン性界面活性剤:第一工業製薬社製、商品名)
バニレックスN 10部
(アニオン性界面活性剤:日本製紙社製、商品名)
カープレックス#80D 10部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
上記成分を均一に混合微粉砕して、少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥してドライフロアブル剤とする。使用に際しては、水で50~20000倍に希釈して、有効成分が1ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0174】
本発明化合物の施用方法としては、茎葉散布、土壌処理、種子消毒等が挙げられるが、通常当業者が利用する一般的な方法においても有効である。
【0175】
〔まとめ〕
以上の通り、本発明の実施形態は下記〔1〕~〔7〕に関する。
〔1〕
式(1):
【0176】
【0177】
[式中、Gは、G-1を表し、
G-1は、下記の構造式で表される構造を表し、
【0178】
【0179】
G1は、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、Rbで置換されたC1~C6アルコキシ、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アルキルスルフィニル、C1~C6アルキルスルホニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、C3~C10シクロアルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
G1との関係において、m5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のG1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rbは、シアノ、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル、フェニル又は-C(=NOR)R’を表し、
Rは、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R’は、C1~C6アルキルを表し、
Tは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
RXは、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、Rcで置換されたC1~C6アルキル、ベンジル、RX-1、RX-2、RX-3又はRX-4を表し、
RX-1~RX-4は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0180】
【0181】
X1は、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル又はC1~C6アルコキシを表し、
X1との関係において、u5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のX1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
X1との関係において、u4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のX1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rcは、シアノ、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル又は-C(=NOR)R’を表し、
RYは、水素原子、ハロゲン原子又はC1~C6アルキルを表し、
R1は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R2は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R3は、水素原子又はC1~C6アルキルを表し、
R4は、-ORaを表し、
R5は、水素原子、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルを表し、
或いは、R4とR5とが一緒になってC2~C5アルキレン鎖を形成することにより、R4及びR5が結合する炭素原子と共に3~6員環を形成することを表し
Raは、水素原子、C1~C6アルキルカルボニル又はC1~C6ハロアルキルカルボニルを表し、
Zは、Z-1~Z-7又はZ-8を表し、
Z-1~Z-8は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0182】
【0183】
なお、Z1の置換位置はZ-1乃至Z-8の芳香族環上に置換していることを表し、
Z1は、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C10ハロシクロアルキル、C2~C6アルケニル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルキルチオ、C1~C6アルキルスルフィニル、C1~C6アルキルスルホニル、C1~C6アルキルアミノ、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、Riで置換されたC1~C6アルキル、-ОRd、-NHC(О)Re、-NRhC(О)Re、-NHSО2Rf、-C≡CRg、-SО2NH2、-C(=NOR)R’ 、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Z1との関係において、n7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なっても良く、
Z1との関係において、n5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z1との関係において、n4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Z1との関係において、n3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZ1は互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Rdは、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C1~C6ハロアルキル、R10で置換されたC1~C6アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルキルアミノカルボニル、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
R10は、C3~C10シクロアルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、ジ(C1~C6アルキル)アミノカルボニル、-C(=NOR)R’、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Reは、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、C2~C6アルケニルオキシ、C1~C6アルキルアミノ、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、ベンジルオキシ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Rfは、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、ジ(C1~C6アルキル)アミノ、E-1~E-54、F-1~F-14又はF-15を表し、
Rgは、水素原子又はトリ(C1~C4アルキル)シリルを表し、
Rhは、C1~C6アルキルを表し、
Riは、ヒドロキシ又はC1~C6アルコキシを表し、
E-1~E-54は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0184】
【0185】
【0186】
F-1~F-15は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0187】
【0188】
Zaは、ハロゲン原子、シアノ、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C6アルキルカルボニル又はC1~C6アルコキシカルボニルを表し、
Zaとの関係において、v7が2、3、4、5、6又は7の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v6が2、3、4、5又は6の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v5が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v4が2、3又は4の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v3が2又は3の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zaとの関係において、v2が2の整数を示す場合には、各々のZaは互いに同一であっても、又は互いに相異なってもよく、
Zbは、C1~C6アルキルを表し、
m5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
n5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
n4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
n3は、0、1、2又は3の整数を表し、
u5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
u4は、0、1、2、3又は4の整数を表し
v7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
v6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
v5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
v4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
v3は、0、1、2又は3の整数を表し、
v2は、0、1又は2の整数を表し、
v1は、0又は1の整数を表す。]
で表されるピラゾール化合物又はその塩。
〔2〕
G1は、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルを表し、
Tは、酸素原子を表し、
RXは、C1~C6アルキル又はRX-2を表し、
RYは、水素原子を表し、
R1は、水素原子を表し、
R2は、水素原子を表し、
R3は、水素原子を表し、
Zは、Z-1又はZ-8を表し、
Z1は、ハロゲン原子、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ又はE-3を表し、
Zaは、ハロゲン原子を表し、
m5は、0又は1の整数を表し、
n5は、0、1又は2の整数を表し、
n4は、2の整数を表し、
u4は、0の整数を表し、
v4は、1の整数を表す上記〔1〕に記載のピラゾール化合物又はその塩。
〔3〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農薬。
〔4〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、殺菌剤。
〔5〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農園芸用殺菌剤。
〔6〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、抗真菌剤。
〔7〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のピラゾール化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、内部寄生虫防除剤。
〔実施例〕
以下に、本発明化合物の合成例、試験例を実施例として述べることにより、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0189】
合成例に記載した中圧分取液体クロマトグラフィーは、山善株式会社中圧分取装置;YFLC-Wprep(流速18ml/min、シリカゲル40μmのカラム)を使用した。
【0190】
また、以下に記載のプロトン核磁気共鳴スペクトル(以下、1H-NMRと記載する。)のケミカルシフト値は、基準物質としてMe4Si(テトラメチルシラン)を用い、300MHz(機種;JNM-ECX300又はJNM-ECP300、JEOL社製)又は、400MHz(機種;JNM-ECZ400S、JEOL社製)にて測定した。尚、1H-NMRのケミカルシフト値における記号は、下記の意味を表す。
s:シングレット、d:ダブレット、dd:ダブルダブレット、t:トリプレット、dt:ダブルトリプレット、q:カルテット、sep:セプテット、m:マルチプレット、br:ブロードシングレット。
【0191】
[合成例]
合成例1:1-(tert-ブチル)-N-(2-(2-クロロ-4-メチルフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物No.1-022)の合成
1-(tert-ブチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール―5-カルボン酸1.50g及びジクロロメタン20mlの混合溶液に、室温にて塩化オキサリル0.40ml及びN,N-ジメチルホルムアミド19mgを順次添加し、同温度にて1時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去し、得られた残渣にジクロロメタン10mlを添加した。該反応混合物を、2-アミノ-1-(2-クロロ-4-メチルフェニル)エタン-1-オール1.00g、トリエチルアミン1.3ml及びジクロロメタン10mlの混合溶液に、氷冷下にて添加し、同温度にて30分撹拌した。反応終了後、該反応混合物に1mol/l塩酸20mlを添加し、クロロホルム(10ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル〔9:1から1:9へのグラジエント(体積比、以下同じ。)〕を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物1.70gを白色固体として得た。
融点86-89℃。
【0192】
合成例2:酢酸2-(1-(tert-ブチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド-1-(2,4-ジメチルフェニル)エチル(化合物No.1-007)の合成
1-(tert-ブチル)-N-(2-(2,4-ジメチルフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド100mg、ピリジン33mg及びジクロロメタン2mlの混合溶液に、室温にて無水酢酸43mgを添加し、同温度にて16時間撹拌した。反応終了後、1mol/l塩酸2mlを添加し、クロロホルム(2ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(9:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物79mgを無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 300MHz):δ7.48-7.42 (m, 1H), 7.40-7.35 (m, 1H), 7.32-7.28 (m, 1H), 7.20-7.13 (m, 3H), 6.97-6.90 (m, 2H), 6.81-6.71 (m, 1H), 6.05-5.99 (m, 1H), 3.86-3.77 (m, 1H), 3.63-3.53 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.91 (s, 3H), 1.72 (s, 9H)。
【0193】
[参考例]
以下に、本発明化合物の製造中間体の製造方法を、参考例として示す。
【0194】
参考例1:4-ヨード-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の合成
1-フェニル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸2.0g及び酢酸10mlの混合溶液に、室温にてN-ヨードスクシンイミド2.5gを添加し、80℃にて30分間撹拌した。反応終了後、室温にて水50mlを添加し、析出した固体をろ取した。得られた固体を減圧下にて乾燥し、目的物2.69gを桃色固体として得た。
融点191-193℃。
【0195】
参考例2:1-(tert-ブチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の合成
工程1:4-(ジメチルアミノ)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)ブタ-3-エン-2-オンの合成
1-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロパン-2-オン4.7g及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール2.9gの混合溶液を80℃にて16時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液として酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた油状物にジイソプロピルエーテル10ml及びn-ヘキサン10mlを添加し、析出した固体をろ取した。得られた固体を減圧下にて乾燥し、目的物2.36gを淡褐色固体として得た。
融点112-114℃。
【0196】
工程2:1-(tert-ブチル)-5-メチル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾールの合成
4-(ジメチルアミノ)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)ブタ-3-エン-2-オン2.4g、tert-ブチルヒドラジン塩酸塩1.64g及び1,4-ジオキサン25mlの混合溶液を100℃にて3時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣に水20mlを添加し、n-ヘキサン(20ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥した後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(5:1)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物2.51gを淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 300MHz):δ7.42-7.32 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.28-7.22 (m, 1H), 7.21-7.14 (m, 1H), 7.12-7.04 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.66 (s, 9H)。
【0197】
工程3:1-(tert-ブチル)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の合成
1-(tert-ブチル)-5-メチル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール930mg、tert-ブチルアルコール8.5ml及び水4.3mlの混合溶液に、室温にて過マンガン酸カリウム1.48gを添加し、100℃にて2時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物に、同温度にて過マンガン酸カリウム1.48gを添加し、同温度にて2時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物をセライトでろ過し、セライトを水20mlで洗浄した。得られたろ液の水層をクロロホルム(20ml×2回)で洗浄した後、1mol/l塩酸水溶液をpHが1になるまで添加し、クロロホルム(20ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を水洗した後、飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた固体をn-ヘキサン5mlで洗浄後、減圧下にて乾燥し、目的物209mgを白色固体として得た。
融点120-124℃。
【0198】
参考例3:1-ベンジル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の合成
工程1:3-(ジメチルアミノ)-2-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)アクリルアルデヒドの合成
N,N-ジメチルホルムアミド15mlに、氷冷下にてオキシ塩化リン5.6mlを添加し、同温度にて15分間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物に、氷冷下にて1-(2,2-ジメトキシエトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ベンゼン5.0gのN,N-ジメチルホルムアミド5ml溶液を添加し、70℃にて30分間撹拌した。反応終了後、該反応混合物を炭酸カリウム28g、水50ml及びエタノール5mlの混合溶液に添加し、室温にて1時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物をトルエン(40ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を水洗した後、飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去し、目的物4.40gを褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 400MHz):δ8.82 (s, 1H), 7.52-7.03 (m, 3H), 7.03-6.95 (m, 1H), 6.62 (s, 1H), 3.12 (br, 6H)。
【0199】
工程2:1-ベンジル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾールの合成
3-(ジメチルアミノ)-2-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)アクリルアルデヒド2.0g、ベンジルヒドラジン塩酸塩2.4g、トリエチルアミン2.1ml及び1,4-ジオキサン25mlの混合溶液を100℃にて3時間撹拌した。反応終了後、室温にて該反応混合物に1mol/l塩酸水溶液20mlを添加し、クロロホルム(30ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を水洗した後、飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(9:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物400mgを赤色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 400MHz):δ7.46-7.20 (m, 7H), 7.20-7.14 (m, 2H), 7.10-7.06 (m, 1H), 7.03-6.96 (m, 1H), 5.29 (s, 2H)
工程3:1-ベンジル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の合成
窒素雰囲気下、1-ベンジル-4-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-1H-ピラゾール360mgのテトラヒドロフラン10ml溶液に、-78℃にて1.6mol/lのn-ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液0.85mlを滴下し、同温度にて10分間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物に、-78℃にてドライアイス1.0gを添加し、同温度で5分間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に1mol/l塩酸水溶液10mlを添加し、酢酸エチル(10ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル:酢酸(74:25:1から39:60:1へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物45mgを無色固体として得た。
融点124-126℃。
【0200】
参考例4:1-(tert-ブチル)-4-(3-メチルフェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(化合物No.i-036)の合成
工程1:4-(3-ブロモフェノキシ)-1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル(化合物No.ii-004)の合成
(4-(3-ブロモフェノキシ)-1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸1.00g及びアセトン10mlの混合溶液に、室温にて炭酸カリウム0.49g及び硫酸ジメチル0.67gを順次添加し、同温度にて3時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣に水20mlを添加し、酢酸エチル(20ml×2回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥した後、減圧下にて溶媒を留去し、目的物0.90gを黄色固体として得た。
融点69-71℃。
【0201】
工程2:1-(tert-ブチル)-4-(3-メチルフェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル(化合物No.ii-005)の合成
窒素雰囲気下、4-(3-ブロモフェノキシ)-1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル0.50g、トリメチルボロキシン0.89g、炭酸セシウム0.92g、及び1,4-ジオキサン10mlの混合溶液に、室温にて[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(2価)ジクロリド0.10gを添加し、100℃にて16時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に水20mlを添加し、酢酸エチル(20ml×3回)にて抽出した。飽和食塩水、次いで無水硫酸ナトリウムにて脱水・乾燥した後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(10:0から9:1へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物0.30gを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 400MHz) δ7.24 (s, 1H), 7.20-7.13 (m, 1H), 6.90-6.85 (m, 1H), 6.84-6.76 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 1.72 (s, 3H)。
【0202】
工程3:1-(tert-ブチル)-4-(3-メチルフェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(化合物No.i-036)の合成
(1-(tert-ブチル)-4-(3-メチルフェノキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸メチル39.0g及びメタノール100mlの混合溶液に、室温にて水酸化ナトリウム27.1g及び水100mlの混合溶液を添加し、45℃にて16時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣に水50mlを添加した後、35質量%塩酸をpHが2になるまで添加し、析出した固体をろ取した。得られた固体を減圧下にて乾燥後、n-ヘキサン100mlで洗浄し、目的物37.0gを白色固体として得た。
融点116-118℃。
【0203】
本発明化合物は、前記合成例及び参考例に準じて合成することができる。合成例1及び2と同様に製造した、本発明に包含されるピラゾール化合物の例を、第1表~第4表に、さらに参考例1~4と同様に製造した製造中間体の例を第5表及び第6表に示すが、本発明に包含されるピラゾール化合物及び製造中間体はこれらのみに限定されるものではない。
【0204】
表中、「Me」と記載される置換基は「メチル」を表し、以下同様に「tBu」は「ターシャリーブチル」を表し、「iPr」は「イソプロピル」を表し、「cPr」は「シクロプロピル」を表し、「Ph」は「フェニル」を表し、「Bn」は「ベンジル」を表す。また、「*」の表記は、化合物が融点のない油状物又は樹脂状の化合物であることを表し、「m.p.」は融点(単位は℃)を表す。
【0205】
また表中、例えば、「4-Me-Ph」中の「4-」の記載は、下記に記載の通りフェニル基上の置換位置を表す。例えば「4-Me-Ph」は4-メチルフェニル、「2,6-F2-Ph」は2,6-ジフルオロフェニルを表す。例えば、「1-Me-Ph」中の「4-」の記載は、下記に記載の通りフェニル基上の置換位置を表す。例えば「4-Me-Ph」は4-メチルフェニル、「2,6-F2-Ph」は2,6-ジフルオロフェニルを表す。
【0206】
【0207】
また、E-2a、E-3a、E-4aで表される置換基は、それぞれ下記の構造を表す。
【0208】
【0209】
なお、上記図において構造式に於いて記された番号は置換位置を表す番号であり、例えば、表中「6-OMe-(E-3a)」の記載は、以下の構造を表す。置換基の記載がないものは無置換であることを表す。
【0210】
【0211】
[第1表]
【0212】
【0213】
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No. G Z RX R4 R5 m.p.(℃)
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1-001 3-CF3-Ph 2-OMe-Ph tBu OH H *
1-002 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu OH CF3 *
1-003 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu OH H *
1-004 Ph 4-Cl-Ph tBu OH H 119-121
1-005 3-CF3-Ph 4-Me-Ph tBu OH H *
1-006 3-CF3-Ph 4-Me-Ph tBu OH Me *
1-007 3-CF3-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OC(O)Me H *
1-008 3-CF3-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OC(O)CF3 H *
1-009 Ph 4-Me-Ph tBu OH Me *
1-010 Ph 2,4-Me2-Ph tBu OH H *
1-011 3-CF3-Ph 2,4-Cl2-Ph tBu OH H *
1-012 3-Me-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OH H *
1-013 3-Me-Ph 4-Me-Ph tBu OH Me *
1-014 3-CF3-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OH H *
1-015 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu OH Me *
1-016 3-CF3-Ph 2,4-Me2-Ph E-2a OH H *
1-017 3-CF3-Ph 2,4-Cl2-Ph E-2a OH H *
1-018 3-CF3-Ph 4-Me-Ph E-2a OH Me *
1-019 3-CF3-Ph 4-OMe-Ph tBu OH H *
1-020 Ph 4-OMe-Ph tBu OH H *
1-021 3-Me-Ph 4-OMe-Ph tBu OH H *
1-022 3-CF3-Ph 2-Cl-4-Me-Ph tBu OH H 86-89
1-023 Ph 2-Cl-4-Me-Ph tBu OH H 103-106
1-024 3-Me-Ph 2-Cl-4-Me-Ph tBu OH H 76-79
1-025 3-Me-Ph 4-Cl-Ph tBu OH Me 94-96
1-026 3-Me-Ph 4-Br-Ph tBu OH Me 99-101
1-027 3-Me-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OH Me *
1-028 3-Me-Ph 2,4-Cl2-Ph tBu OH Me *
1-029 3-CF3-Ph 4-Br-Ph tBu OH Me *
1-030 3-CF3-Ph 2,4-Me2-Ph tBu OH Me *
1-031 3-CF3-Ph 2,4-Cl2-Ph tBu OH Me *
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[第2表]
【0214】
【0215】
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No. G Z RX m.p.(℃)
――――――――――――――――――――――――――――――――
2-001 3-CF3-Ph 2-OMe-Ph tBu *
2-002 Ph 2-OMe-Ph tBu *
2-003 3-CF3-Ph 2-Cl-4-Br-Ph tBu *
2-004 3-CF3-Ph 4-Me-Ph tBu *
2-005 3-Me-Ph 4-Me-Ph tBu *
2-006 Ph 4-Me-Ph tBu *
2-007 3-CF3-Ph 4-Br-Ph tBu *
2-008 Ph 4-Br-Ph tBu *
2-009 3-CF3-Ph Ph tBu *
2-010 Ph Ph tBu *
2-011 3-Me-Ph 4-Cl-Ph tBu 79-80
2-012 3-Me-Ph 4-Br-Ph tBu *
2-013 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu 103-104
2-014 3-Me-Ph 4-OMe-Ph tBu *
2-015 3-CF3-Ph 4-OMe-Ph tBu *
2-016 3-Me-Ph 2,4-Cl2-Ph tBu *
2-017 3-CF3-Ph 2,4-Cl2-Ph tBu *
2-018 3-CF3-Ph 4-(6-F-(E-3a))-Ph tBu 127-129
2-019 Ph 4-(6-F-(E-3a))-Ph tBu *
2-020 3-Me-Ph 3,4-(OMe)2-Ph tBu *
2-021 3-CF3-Ph 3,4-(OMe)2-Ph tBu *
2-022 3-CF3-Ph 2-Cl-4-OMe-Ph tBu
2-023 3-Me-Ph 2-Cl-4-OMe-Ph tBu
2-024 3-Cl-Ph 2-Cl-4-OMe-Ph tBu
2-025 Ph 2-Cl-4-OMe-Ph tBu
2-026 3-CF3-Ph 2-Me-4-OMe-Ph tBu
2-027 3-Me-Ph 2-Me-4-OMe-Ph tBu
2-028 3-Cl-Ph 2-Me-4-OMe-Ph tBu
2-029 Ph 2-Me-4-OMe-Ph tBu
2-030 3-CF3-Ph 2-Br-4-OMe-Ph tBu
2-031 3-Me-Ph 2-Br-4-OMe-Ph tBu
2-032 3-Cl-Ph 2-Br-4-OMe-Ph tBu
2-033 Ph 2-Br-4-OMe-Ph tBu
2-034 3-CF3-Ph 2,4-(OMe)2-Ph tBu
2-035 3-Me-Ph 2,4-(OMe)2-Ph tBu
2-036 3-Cl-Ph 2,4-(OMe)2-Ph tBu
2-037 Ph 2,4-(OMe)2-Ph tBu
2-038 3-CF3-Ph 2-OMe-4-Cl-Ph tBu
2-039 3-Me-Ph 2-OMe-4-Cl-Ph tBu
2-040 3-Cl-Ph 2-OMe-4-Cl-Ph tBu
2-041 Ph 2-OMe-4-Cl-Ph tBu
2-042 3-CF3-Ph 2-OMe-4-Br-Ph tBu
2-043 3-Me-Ph 2-OMe-4-Br-Ph tBu
2-044 3-Cl-Ph 2-OMe-4-Br-Ph tBu
2-045 Ph 2-OMe-4-Br-Ph tBu
2-046 3-CF3-Ph 3-Cl-5-Br-(E-2a) tBu 57-60
――――――――――――――――――――――――――――――――
[第3表]
【0216】
【0217】
―――――――――――――――――――――――――――――――――
No. G Z RX m.p.(℃)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
3-001 3-Me-Ph 4-Cl-Ph tBu 79-81
3-002 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu *
―――――――――――――――――――――――――――――――――
[第4表]
【0218】
【0219】
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No. G Z RX m.p.(℃)
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4-001 3-Me-Ph 4-Cl-Ph tBu *
4-002 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph tBu *
――――――――――――――――――――――――――――――――
[第5表]
【0220】
【0221】
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No. G RX RY m.p.(℃)
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i-001 3-CF3-Ph Ph H 177-179
i-002 3-CF3-Ph tBu H 120-124
i-003 3-CF3-Ph Bn H 124-126
i-004 3-CF3-Ph Me H
i-005 3-CF3-Ph 2-Cl-Ph H
i-006 3-CF3-Ph 3-Cl-Ph H 177-180
i-007 3-CF3-Ph 4-Cl-Ph H
i-008 2-F-3-cPr-Ph Ph H
i-009 3-Br-Ph tBu H 95-102
i-010 2-F-3-Cl-Ph tBu H 153-155
i-011 Ph tBu H 142-144
i-012 2-CF3-Ph tBu H 139-141
i-013 4-CF3-Ph tBu H 131-133
i-014 3-F-Ph tBu H 154-156
i-015 2-Cl-Ph tBu H 166-168
i-016 3-Cl-Ph tBu H 122-124
i-017 4-Cl-Ph tBu H 119-121
i-018 2,3-Cl2-Ph tBu H 160-162
i-019 2,4-Cl2-Ph tBu H 143-145
i-020 3,4-Cl2-Ph tBu H 143-145
i-021 3-I-Ph tBu H 121-123
i-022 3-OMe-Ph tBu H 145-147
i-023 3-OCF3-Ph tBu H 112-114
i-024 3-NMe2-Ph tBu H 126-130
i-025 3-CF3-Ph iPr H 177-179
i-026 Ph iPr H 142-144
i-027 Ph Ph H 176-178
i-028 2-F-3-Br-Ph tBu H
i-029 2-F-3-cPr-Ph tBu H
i-030 3-CF3-Ph E-2a H 115-117
i-031 3-CF3-Ph E-3a H 191-193
i-032 3-CF3-Ph E-4a H 166-168
i-033 Ph E-2a H 121-123
i-034 Ph E-3a H 187-189
i-035 Ph E-4a H 153-155
i-036 3-Me-Ph tBu H 116-118
i-037 3-SMe-Ph tBu H 117-119
―――――――――――――――――――――――――――――
[第6表]
【0222】
【0223】
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No. G RX RY R101 m.p.(℃)
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ii-001 3-CF3-Ph tBu H Me
ii-002 2-F-3-Br-Ph tBu H Me
ii-003 2-F-3-cPr-Ph tBu H Me
ii-004 3-Br-Ph tBu H Me 69-71
ii-005 3-Me-Ph tBu H Me *
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第1表~第4表に示す本発明化合物のうち、融点の記載のない化合物の1H-NMRデータを第7表に示す。尚、下記データは、重クロロホルム中で測定したものであり、「#1」の表記は、300MHz(機種;JNM-ECX300又はJNM-ECP300、JEOL社製)にて測定したことを表し、同様に「#2」は、400MHz(機種;JNM-ECZ400S、JEOL社製)にて測定したことを表す。
【0224】
[第7表]
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No. 1H-NMR (CDCl3, Me4Si)
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1-001(#1):δ7.46-7.10 (m, 8H), 6.92-6.77 (m, 2H), 5.02-4.91 (m, 1H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.63-3.51 (m, 1H), 3.35-3.12 (m, 1H), 1.73 (s, 9H)。
1-002(#2):δ7.50-7.39 (m, 4H), 7.26-7.18 (m, 3H), 7.08 (s, 1H), 7.05-6.99 (m, 1H), 6.90-6.80 (m, 1H), 5.33 (s, 1H), 4.28-4.19 (m, 1H), 3.95-3.86 (m, 1H), 1.68 (s, 9H)。
1-003(#1):δ7.51-7.23 (m, 7H), 7.18 (s, 1H), 7.17-7.10 (m, 1H), 6.92-6.81 (m, 1H), 4.82-4.76 (m, 1H), 3.84-3.73 (m, 1H), 3.49-3.37 (m, 1H), 3.08-2.69 (m, 1H), 1.72 (s, 9H)。
1-005(#1):δ7.50-7.05 (m, 9H), 6.90-6.77 (m, 1H), 4.80-4.69 (m, 1H), 3.86-3.72 (m, 1H), 3.50-3.37 (m, 1H), 2.60-2.48 (m, 1H), 2.30 (s, 3H), 1.73 (s, 9H)。
1-006(#2):δ7.47-7.33 (m, 2H), 7.31-7.20 (m, 3H), 7.14 (s, 1H), 7.12-7.01 (m, 3H), 6.76-6.64 (m, 1H), 3.84-3.75 (m, 1H), 3.60-3.51 (m, 1H), 2.73-2.65 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.68 (s, 9H), 1.49 (s, 3H)。
1-007(#2):δ7.48-7.42 (m, 1H), 7.40-7.35 (m, 1H), 7.32-7.28 (m, 1H), 7.20-7.13 (m, 3H), 6.97-6.90 (m, 2H), 6.81-6.71 (m, 1H), 6.05-5.99 (m, 1H), 3.86-3.77 (m, 1H), 3.63-3.53 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.91 (s, 3H), 1.72 (s, 9H)。
1-008(#2):δ7.49-7.43 (m, 1H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.30-7.25 (m, 1H), 7.19-7.12 (m, 3H), 7.00-6.91 (m, 2H), 6.88-6.78 (m, 1H), 6.23-6.17 (m, 1H), 3.97-3.89 (m, 1H), 3.73-3.62 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 1.73 (s, 9H)。
1-009(#2):δ7.36-7.23 (m, 4H), 7.13-6.99 (m, 4H), 6.98-6.83 (m, 3H), 3.84-3.73 (m, 1H), 3.55-3.46 (m, 1H), 3.02-2.87 (m, 1H), 2.28 (s, 3H), 1.68 (s, 9H), 1.47 (s, 3H)。
1-010(#2):δ7.36-7.26 (m, 3H), 7.19-7.16 (m, 1H), 7.13-6.88 (m, 6H), 4.88-4.81 (m, 1H), 3.79-3.70 (m, 1H), 3.32-3.23 (m, 1H), 2.66-2.58 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.73 (s, 9H)。
1-011(#2):δ7.51-7.47 (m, 1H), 7.32-7.23 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.17-7.09 (m, 2H), 7.03-7.00 (m, 1H), 6.90-6.83 (m, 2H), 5.17-5.13 (m, 1H), 3.86-3.78 (m, 1H), 3.62-3.53 (m, 1H), 1.73 (s, 9H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-012(#2):δ7.37-7.29 (m, 1H), 7.25-7.15 (m, 2H), 7.13-7.02 (m, 1H), 7.01-6.88 (m, 3H), 6.88-6.79 (m, 2H), 4.93-4.86 (m, 1H), 3.81-3.72 (m, 1H), 3.36-3.27 (m, 1H), 2.71-2.58 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 1.75 (s, 9H)。
1-013(#2):δ7.32-7.25 (m, 2H), 7.22-7.15 (m, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.10-7.03 (m, 2H), 6.96-6.85 (m, 2H), 6.80-6.70 (m, 2H), 3.84-3.76 (m, 1H), 3.56-3.48 (m, 1H), 2.99-2.88 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 1.48 (s, 3H)。
1-014(#2):δ7.35-7.27 (m, 3H), 7.20-7.15 (m, 1H), 7.13-6.88 (m, 5H), 4.89-4.81 (m, 1H), 3.80-3.69 (m, 1H), 3.33-3.22 (m, 1H), 2.67-2.57 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.73 (s, 9H)。
1-015(#2):δ7.48-7.29 (m, 4H), 7.26-7.16 (m, 3H), 7.14 (s, 1H), 7.10-7.04 (m, 1H), 6.81-6.68 (m, 1H), 3.79-3.71 (m, 1H), 3.63-3.56 (m, 1H), 3.12-3.03 (m, 1H), 1.67 (s, 9H), 1.49 (s, 3H)。
1-016(#1):δ8.51-8.43 (m, 1H), 7.95-7.84 (m, 1H), 7.78-7.68 (m, 1H), 7.53-7.24 (m, 7H), 7.21-7.09 (m, 1H), 6.98-6.89 (m, 2H), 5.11-5.00 (m, 1H), 3.86-3.74 (m, 1H), 3.42-3.28 (m, 1H), 2.84-2.72 (m, 1H), 2.33-2.22 (m, 6H)。
1-017(#1):δ8.46-8.40 (m, 1H), 7.95-7.86 (m, 1H), 7.77-7.71 (m, 1H), 7.55-7.19 (m, 9H), 7.15-7.08 (m, 1H), 5.30-5.18 (m, 1H), 4.21-3.94 (m, 1H), 3.92-3.79 (m, 1H), 3.66-3.50 (m, 1H)。
1-018(#1):δ8.48-8.42 (m, 1H), 7.93-7.83 (m, 1H), 7.72-7.65 (m, 1H), 7.51-7.15 (m, 8H), 7.08-7.02 (m, 2H), 6.93-6.82 (m, 1H), 4.01-3.85 (m, 1H), 3.59-3.43 (m, 1H), 3.09-2.81 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.51 (s, 3H)。
1-019(#2):δ7.47-7.40 (m, 1H), 7.39-7.34 (m, 1H), 7.32-7.28 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 2H), 7.20-7.18 (m, 1H), 7.17-7.13 (m, 1H), 6.90-6.78 (m, 3H), 4.75-4.69 (m, 1H), 3.79-3.71 (m, 4H), 3.47-3.38 (m, 1H), 2.75-2.59 (m, 1H), 1.72 (s, 9H)。
1-020(#2):δ7.37-7.30 (m, 2H), 7.26-7.22 (m, 2H), 7.18-7.16 (m, 1H), 7.14-7.08 (m, 1H), 7.04-6.98 (m, 3H), 6.84-6.78 (m, 2H), 4.74-4.68 (m, 1H), 3.81-3.69 (m, 4H), 3.47-3.37 (m, 1H), 2.76-2.67 (m, 1H), 1.73 (s, 9H)。
1-021(#2):δ7.30-7.15 (m, 4H), 7.08-7.01 (m, 1H), 6.95-6.90 (m, 1H), 6.85-6.79 (m, 4H), 4.76-4.71 (m, 1H), 3.79-3.70 (m, 4H), 3.48-3.40 (m, 1H), 2.82-2.73 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 1.73 (s, 9H)。
1-027(#1):δ7.34-7.27 (m, 1H), 7.21-7.09 (m, 2H), 6.95-6.83 (m, 4H), 6.78-6.67 (m, 2H), 3.93-3.84 (m, 1H), 3.75-3.65 (m, 1H), 2.64 (s, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.70 (s, 9H), 1.53 (s, 3H)。
1-028(#1):δ7.83-7.76 (m, 1H), 7.25-6.91 (m, 5H), 6.88-6.77 (m, 1H), 6.74-6.64 (m, 2H), 4.15-4.05 (m, 1H), 4.02-3.91 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 1.73 (s, 3H), 1.64 (s, 9H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-029(#2):δ7.48-7.32 (m, 4H), 7.30-7.22 (m, 3H), 7.14 (s, 1H), 7.11-7.02 (m, 1H), 6.76-6.65 (m, 1H), 3.81-3.70 (m, 1H), 3.64-3.52 (m, 1H), 2.92 (s, 1H), 1.68 (s, 9H), 1.48 (s, 3H)。
1-030(#2):δ7.46-7.31 (m, 2H), 7.30-7.24 (m, 1H), 7.24-7.19 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.11-7.01 (m, 1H), 6.93-6.81 (m, 2H), 6.78-6.66 (m, 1H), 3.91-3.81 (m, 1H), 3.78-3.68 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 1.53 (s, 3H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-031(#2):δ7.80-7.73 (m, 1H), 7.49-7.31 (m, 3H), 7.23-7.19 (m, 1H), 7.12-7.04 (m, 2H), 7.04-6.97 (m, 1H), 6.93-6.82 (m, 1H), 4.20-4.07 (m, 1H), 3.99-3.87 (m, 1H), 1.75 (s, 3H), 1.64 (s, 9H)。OHプロトンは観測されなかった。
2-001(#1):δ7.43-7.14 (m, 5H), 7.13-7.08 (m, 1H), 7.08-7.01 (m, 1H), 6.94-6.72 (m, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.42 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 1.66 (s, 9H), 0.79-0.73 (m, 4H)。
2-002(#1):δ7.36-7.02 (m, 6H), 7.01-6.69 (m, 5H), 3.83 (s, 3H), 3.43 (d, J = 5.1 Hz, 2H), 1.66 (s, 9H), 0.82-0.68 (m, 4H)。
2-003(#2):δ7.51-7.36 (m, 2H), 7.33-7.26 (m, 1H), 7.25-7.22 (m, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.14-7.10 (m, 2H), 7.00-6.93 (m, 1H), 6.52-6.42 (m, 1H), 3.61-3.53 (m, 2H), 1.67 (s, 9H), 1.00-0.92 (m, 2H), 0.91-0.77 (m, 2H)。
2-004(#2):δ7.45-7.33 (m, 2H), 7.20-7.16 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.09-6.95 (m, 5H), 6.51-6.42 (m, 1H), 3.52 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 0.82-0.78 (m, 4H)。
2-005(#2):δ7.22-7.15 (m, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.11-7.06 (m, 2H), 7.00-6.94 (m, 2H), 6.94-6.89 (m, 1H), 6.75-6.64 (m, 3H), 3.52 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 0.83-0.75 (m, 4H)。
2-006(#2):δ7.35-7.27 (m, 2H), 7.16-7.05 (m, 4H), 7.01-6.88 (m, 4H), 6.72-6.58 (m, 1H), 3.51 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 0.81-0.76 (m, 4H)。
2-007(#2):δ7.46-7.34 (m, 2H), 7.30-7.22 (m, 2H), 7.21-7.14 (m, 2H), 7.07-6.98 (m, 3H), 6.45 (br, 1H), 3.54 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H), 0.90-0.78 (m, 4H)。
2-008(#2):δ7.36-7.30 (m, 2H), 7.25-7.21 (m, 2H), 7.15-7.10 (m, 2H), 7.07-7.02 (m, 2H), 6.94-6.88 (m, 2H), 6.66 (br, 1H), 3.52 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H) 0.88-0.76 (m, 4H)。
2-009(#1):δ7.40-7.34 (m, 2H), 7.20-7.12 (m, 7H), 7.05-7.00 (m, 1H), 6.97-6.45 (br, 1H), 3.55 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H) 0.85-0.82 (m, 4H)。
2-010(#1):δ7.34-7.26 (m, 2H), 7.22-7.05 (m, 7H), 6.94-6.87 (m, 2H), 6.64 (br, 1H), 3.54 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H) 0.85-0.79 (m, 4H)。
2-012(#2):δ7.28-7.16 (m, 4H), 7.07-7.01 (m, 2H), 6.97-6.90 (m, 1H), 6.75-6.66 (m, 3H), 3.53 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.34 (s, 3H), 1.70 (s, 9H), 0.89-0.75 (m, 4H)。
2-014(#1):δ7.22-7.07 (m, 4H), 6.95-6.87 (m, 1H), 6.77-6.62 (m, 5H), 3.72 (s, 3H), 3.49 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.69 (s, 9H), 0.85-0.71 (m, 4H)。
2-015(#1):δ7.45-7.31 (m, 2H), 7.23-7.17 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.13-7.02 (m, 3H), 6.73-6.65 (m, 2H), 6.50-6.36 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.50 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H), 0.82-0.73 (m, 4H)。
2-016(#1):δ7.30-7.28 (m, 1H), 7.26-7.18 (m, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.01-6.92 (m, 2H), 6.84-6.74 (m, 3H), 6.72-6.61 (m, 1H), 3.55 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.68 (s, 9H), 1.02-0.91 (m, 2H), 0.83-0.75 (m, 2H)。
2-017(#1):δ7.52-7.35 (m, 2H), 7.31-7.24 (m, 2H), 7.14 (s, 1H), 7.14-7.08 (m, 1H), 7.04-6.98 (m, 1H), 6.93-6.85 (m, 1H), 6.51-6.36 (m, 1H), 3.55 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.67 (s, 9H), 1.00-0.91 (m, 2H), 0.83-0.76 (m, 2H)。
2-019(#1):δ8.30 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.89-7.81 (m, 1H), 7.31-7.22 (m, 6H), 7.11-7.23 (m, 2H), 7.01-6.95 (m, 1H), 6.95-6.88 (m, 2H), 6.73 (br, 1H), 3.59 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H) 0.94-0.83 (m, 4H)。
2-020(#1):δ7.22-7.09 (m, 2H), 6.95-6.87 (m, 1H), 6.83-6.66 (m, 5H), 6.62-6.54 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.51 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.70 (s, 9H), 0.89-0.70 (m, 4H)。
2-021(#1):δ7.45-7.30 (m, 2H), 7.23-7.18 (m, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.07-6.99 (m, 1H), 6.81-6.75 (m, 1H), 6.72-6.65 (m, 1H), 6.64-6.56 (m, 1H), 6.51-6.40 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.51 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.69 (s, 9H), 0.84-0.73 (m, 4H)。
3-002(#1):δ7.48-7.34 (m, 2H), 7.20-7.09 (m, 4H), 7.06-6.99 (m, 1H), 6.98-6.90 (m, 2H), 6.21-6.08 (m, 1H), 3.72 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.30-2.06 (m, 5H), 1.96-1.78 (m, 1H), 1.69 (s, 9H)。
4-001(#1):δ7.24-7.16 (m, 1H), 7.11-7.08 (m, 4H), 7.06 (s, 1H), 6.97-6.91 (m, 1H), 6.72-6.65 (m, 2H), 6.43-6.32 (m, 1H), 3.52 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.96-1.51 (m, 17H)。
4-002(#2):δ7.49-7.34 (m, 2H), 7.20-7.06 (m, 6H), 7.05-6.96 (m, 1H), 6.17-6.02 (m, 1H), 3.53 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 1.93-1.48 (m, 17H)。
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[試験例]
次に、本発明化合物の有害生物防除剤としての有用性について、以下の試験例において具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、試験例中「RH」とは相対湿度(relative humidity)を表し、例えば、「湿度100%RH」の記載は、相対湿度が100%であることを表す。
【0225】
試験薬液の調製
本発明化合物を、乳化白試料(ソルポール(登録商標)3005XL(東邦化学工業社製)、N-メチルピロリドン、及びソルベッソ(登録商標)200(エクソンモービル社製)[1:5:28(重量比)の混合物]中に溶解し、1質量%、5質量%又は20質量%濃度の乳剤をそれぞれ調製した。この乳剤を試験薬液として以下の試験例1~7に供試した。
【0226】
試験例1 コムギふ枯病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、コムギ(品種:ハルユタカ)を植え、1.3葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、コムギふ枯病菌(Septoria nodorum)の分生胞子懸濁液を、コムギに噴霧接種し、温度20℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度20℃、湿度80%RH)に置き、8日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、下記の計算式に従い、防除価を算出した。
【0227】
防除価=〔1-(処理区病斑面積率/無処理区病斑面積率)〕×100
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0228】
化合物;No.1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-011、1-013、1-014、1-015、1-019、1-022、1-023、1-026、1-027、1-028、1-029、1-030、1-031、2-001、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、3-001、3-002、4-001。
【0229】
試験例2 トマトうどんこ病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、トマト(品種:桃太郎)を植え、2葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。風乾後、トマトを空調温室(温度20℃、湿度70%RH)に置き、トマトうどんこ病菌(Leveillula taurica)の分生胞子懸濁液を、噴霧接種した。14日間置いた後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0230】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0231】
化合物;No.1-001、1-002、1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-009、1-010、1-011、1-012、1-013、1-014、1-015、1-016、1-017、1-018、1-019、1-020、1-021、1-022、1-023、1-024、1-025、1-026、1-027、1-028、1-029、1-030、1-031、2-001、2-002、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-008、2-009、2-010、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、3-001、3-002、4-001、4-002。
【0232】
試験例3 キュウリ灰色かび病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、キュウリ(品種:相模半白)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理し、風乾した。その後、処理葉を切り取り、プラスチック容器に入れた。キュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子懸濁液と溶解させたPDA培地とを、1:1(体積比)の割合で混合し、処理葉に30μlずつ滴下接種した。接種後、20℃、多湿(湿度100%RH)下に3日間置いた。その後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0233】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0234】
化合物;No.1-001、1-002、1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-009、1-010、1-011、1-012、1-013、1-014、1-015、1-016、1-017、1-018、1-019、1-020、1-021、1-022、1-023、1-024、1-025、1-026、1-027、1-028、1-029、1-030、1-031、2-001、2-002、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-008、2-009、2-010、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、3-001、3-002、4-001、4-002。
【0235】
試験例4 キュウリ菌核病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、キュウリ(品種:相模半白)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液5mlを散布処理し、風乾した。その後、処理葉をプラスチックコンテナーに入れた。予めPDA培地で培養したキュウリ菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)の含菌寒天片(直径5mm)を、薬剤処理したキュウリの子葉に接種した。接種後、プラスチックコンテナーをビニールで覆い加湿(湿度100%RH)し、20℃に2日間置いた。その後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0236】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0237】
化合物;No.1-001、1-002、1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-009、1-010、1-011、1-012、1-013、1-014、1-015、1-016、1-017、1-018、1-019、1-020、1-021、1-022、1-023、1-024、1-025、1-026、1-027、1-028、1-029、1-030、1-031、2-001、2-002、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-008、2-009、2-010、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、4-001。
【0238】
試験例5 キュウリうどんこ病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、キュウリ(品種:相模半白)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。風乾後、キュウリを空調温室(温度20℃、湿度70%RH)に置き、キュウリうどんこ病菌(Erysiphe polygoni)の分生胞子懸濁液を、噴霧接種した。9日間置いた後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0239】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0240】
化合物;No.1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-009、1-011、1-012、1-013、1-014、1-015、1-019、1-022、1-023、1-024、1-026、1-027、1-029、1-030、1-031、2-001、2-002、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-008、2-009、2-010、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、3-001、3-002、4-002。
【0241】
試験例6 キュウリ炭疽病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、キュウリ(品種:相模半白)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、キュウリ炭疽病菌(Colletotrichum lagenarium)の分生胞子懸濁液を、キュウリに噴霧接種し、温度25℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度23℃、湿度60%RH)に置き、7日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0242】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0243】
化合物;No.1-001、1-002、1-003、1-004、1-005、1-006、1-007、1-008、1-009、1-010、1-011、1-012、1-013、1-014、1-015、1-016、1-017、1-018、1-019、1-020、1-021、1-022、1-023、1-024、1-025、1-026、1-027、1-028、1-029、1-030、1-031、2-001、2-002、2-003、2-004、2-005、2-006、2-007、2-008、2-009、2-011、2-012、2-013、2-014、2-015、2-016、2-017、2-018、2-019、2-020、2-021、2-046、3-001、3-002、4-001、4-002。
【0244】
試験例7 ダイズさび病防除効果試験
90cm3のプラスチックポットに、ダイズ(品種:エンレイ)を植え、単葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、ダイズさび病菌(Phakopsora pachyrhizi)の分生胞子懸濁液を、ダイズに噴霧接種し、温度20℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度20℃、湿度60%RH)に置き、10日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0245】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0246】
化合物;No.1-004、1-005、1-010、1-012、1-018、1-023、2-003、2-008、2-020、2-021、2-046。
【産業上の利用可能性】
【0247】
本発明に係るピラゾール化合物は、優れた有害生物防除活性、特に殺菌活性を示し、且つ、ホ乳動物、魚類及び有用昆虫等の非標的生物に対して、ほとんど悪影響の無い、極めて有用な化合物である。