(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025041300
(43)【公開日】2025-03-26
(54)【発明の名称】ウェーハの両面研磨条件決定方法、ウェーハの両面研磨方法、および、ウェーハの製造方法
(51)【国際特許分類】
B24B 37/005 20120101AFI20250318BHJP
B24B 37/08 20120101ALI20250318BHJP
B24B 53/017 20120101ALI20250318BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20250318BHJP
【FI】
B24B37/005 A
B24B37/005 B
B24B37/08
B24B53/017 Z
H01L21/304 622R
H01L21/304 621A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023148496
(22)【出願日】2023-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】302006854
【氏名又は名称】株式会社SUMCO
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 武士
(72)【発明者】
【氏名】中野 裕生
【テーマコード(参考)】
3C047
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C047AA01
3C047AA34
3C158AA07
3C158AA12
3C158AA19
3C158AB01
3C158AB04
3C158AB08
3C158BA01
3C158BA02
3C158BA04
3C158BA05
3C158BA07
3C158BA09
3C158BB02
3C158BB06
3C158BB08
3C158BB09
3C158BC01
3C158BC02
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3C158DA06
3C158DA18
3C158EA01
3C158EB01
5F057AA02
5F057BA12
5F057BB03
5F057BB07
5F057BB08
5F057CA19
5F057DA02
5F057EC10
5F057GA02
5F057GA03
5F057GA16
5F057GA21
5F057GA29
(57)【要約】
【課題】所望の形状のウェーハを得ることができるウェーハの両面研磨条件決定方法を提供すること。
【解決手段】ウェーハの両面研磨条件決定方法は、円環状の研磨パッドがそれぞれ貼付された上下の定盤を回転させつつ、ウェーハを保持するキャリアを前記上下の定盤の間で自転および公転させることにより行われる前記ウェーハの両面研磨の条件を決定するウェーハの両面研磨条件決定方法であって、前記研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布、前記研磨パッド間の径方向の各位置における前記ウェーハの存在確率、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係を取得する相関関係取得工程と、前記ウェーハの目標形状を取得する目標形状取得工程と、前記相関関係に基づいて、前記目標形状に対応する前記研磨圧力分布および前記存在確率になるように、前記両面研磨の条件を決定する条件決定工程と、を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環状の研磨パッドがそれぞれ貼付された上下の定盤を回転させつつ、ウェーハを保持するキャリアを前記上下の定盤の間で自転および公転させることにより行われる前記ウェーハの両面研磨の条件を決定するウェーハの両面研磨条件決定方法であって、
前記研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布、前記研磨パッド間の径方向の各位置における前記ウェーハの存在確率、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係を取得する相関関係取得工程と、
前記ウェーハの目標形状を取得する目標形状取得工程と、
前記相関関係に基づいて、前記目標形状に対応する前記研磨圧力分布および前記存在確率になるように、前記両面研磨の条件を決定する条件決定工程と、を備える、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項2】
請求項1に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法において、
前記条件決定工程は、前記研磨圧力分布を前記研磨パッド間の径方向中間領域の研磨圧力が内縁側および外縁側の領域よりも高い分布に設定することを前提にして、前記両面研磨の条件を決定する、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項3】
請求項1に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法において、
前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記研磨圧力分布になるように、前記上下の定盤の形状、および、ドレッシングによる前記研磨パッドの研磨面形状のうち、少なくとも一方を決定する、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項4】
請求項1に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法において、
前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記存在確率になるように、前記キャリアの自転速度、および、前記キャリアの中心から前記ウェーハの中心までの距離のうち、少なくとも一方を決定する、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項5】
請求項1に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法において、
前記相関関係は、前記研磨圧力分布と前記存在確率に基づき得られる前記ウェーハの所定位置が受ける圧力の期待値、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係であり、
前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記圧力の期待値になるように、前記両面研磨の条件を決定する、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項6】
請求項5に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法において、
前記相関関係は、前記ウェーハの中心が受ける圧力の前記期待値から外縁部が受ける圧力の前記期待値を除した期待値差、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係であり、
前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記期待値差になるように、前記両面研磨の条件を決定する、ウェーハの両面研磨条件決定方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のウェーハの両面研磨条件決定方法に基づき両面研磨の条件を決定する工程と、
前記決定された条件に基づき前記両面研磨の条件を調整する条件調整工程と、
前記調整された条件に基づき前記ウェーハの両面研磨を行う研磨処理工程と、を備える、ウェーハの両面研磨方法。
【請求項8】
請求項7に記載のウェーハの両面研磨方法により前記ウェーハの両面を研磨する工程を備える、ウェーハの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハの両面研磨条件決定方法、ウェーハの両面研磨方法、および、ウェーハの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェーハの平坦度を高めるための両面研磨方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法では、回転定盤の中心からの距離が異なる2点以上の位置における定盤間距離とワークの平坦度との関係を示す関係データを予め取得する。次に、前記関係データに基づいて、ワークの所望の平坦度を得るための前記2点以上の位置における定盤間距離の最適値を算出する。そして、例えば上定盤の冷却水用水路に冷却水を流すことにより、定盤間距離を前記最適値に制御して、ワークを研磨する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のように、定盤間距離に基づく研磨圧力の調整によりワークの平坦度を調整するだけでは、所望の形状のワークを得られない可能性がある。
【0005】
本発明は、所望の形状のウェーハを得ることができるウェーハの両面研磨条件決定方法、ウェーハの両面研磨方法、および、ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法は、円環状の研磨パッドがそれぞれ貼付された上下の定盤を回転させつつ、ウェーハを保持するキャリアを前記上下の定盤の間で自転および公転させることにより行われる前記ウェーハの両面研磨の条件を決定するウェーハの両面研磨条件決定方法であって、前記研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布、前記研磨パッド間の径方向の各位置における前記ウェーハの存在確率、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係を取得する相関関係取得工程と、前記ウェーハの目標形状を取得する目標形状取得工程と、前記相関関係に基づいて、前記目標形状に対応する前記研磨圧力分布および前記存在確率になるように、前記両面研磨の条件を決定する条件決定工程と、を備える。
【0007】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法において、前記条件決定工程は、前記研磨圧力分布を前記研磨パッド間の径方向中間領域の研磨圧力が内縁側および外縁側の領域よりも高い分布に設定することを前提にして、前記両面研磨の条件を決定する、ことが好ましい。
【0008】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法において、前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記研磨圧力分布になるように、前記上下の定盤の形状、および、ドレッシングによる前記研磨パッドの研磨面形状のうち、少なくとも一方を決定する、ことが好ましい。
【0009】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法において、前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記存在確率になるように、前記キャリアの自転速度、および、前記キャリアの中心から前記ウェーハの中心までの距離のうち、少なくとも一方を決定する、ことが好ましい。
【0010】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法において、前記相関関係は、前記研磨圧力分布と前記存在確率に基づき得られる前記ウェーハの所定位置が受ける圧力の期待値、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係であり、前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記圧力の期待値になるように、前記両面研磨の条件を決定する、ことが好ましい。
【0011】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法において、前記相関関係は、前記ウェーハの中心が受ける圧力の前記期待値から外縁部が受ける圧力の前記期待値を除した期待値差、および、両面研磨後の前記ウェーハの形状の相関関係であり、前記条件決定工程は、前記目標形状に対応する前記期待値差になるように、前記両面研磨の条件を決定する、ことが好ましい。
【0012】
本発明のウェーハの両面研磨方法は、上述のウェーハの両面研磨条件決定方法に基づき両面研磨の条件を決定する工程と、前記決定された条件に基づき前記両面研磨の条件を調整する条件調整工程と、前記調整された条件に基づき前記ウェーハの両面研磨を行う研磨処理工程と、を備える。
【0013】
本発明のウェーハの製造方法は、上述のウェーハの両面研磨方法により前記ウェーハの両面を研磨する工程を備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の前提技術に係る両面研磨装置の構成を示す斜視図である。
【
図2】測定値に基づく研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布を示すグラフである。
【
図3】研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率の算出結果を示すグラフである。
【
図4】ウェーハの存在確率を表す式の導出に用いられる各パラメータの定義を示す模式図である。
【
図5】GBIRの実験値と期待値差Q
diffとの相関関係を示すグラフである。
【
図6】実験例1~3におけるシミュレーションに基づく研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布を示すグラフである。
【
図7】実験例4~12におけるシミュレーションに基づくGBIRおよび期待値差Q
diffを示すグラフである。
【
図8】
図7におけるGBIRが-200nm以上0nm以下の範囲を拡大したグラフである。
【
図9】本発明の実施形態に係るウェーハの製造方法を示すフローチャートである。
【
図10】前記実施形態に係る両面研磨工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[前提技術]
まず、本発明の実施形態について説明する前に、当該実施形態で用いられる両面研磨装置の構成について説明する。
図1は、本発明の前提技術に係る両面研磨装置の構成を示す斜視図である。
【0016】
両面研磨装置1は、上定盤11と、下定盤12と、サンギヤ13と、インターナルギヤ14と、複数のキャリア15と、を備える。
上定盤11の下面には、円環状の研磨パッド111が設けられている。上定盤11は、膨張率が異なる金属が貼り合わせられた構造を有し、その内部に流される冷却水の温度調整により形状を調整できるように構成されている。上定盤11は、昇降機構16の駆動によって昇降する。
下定盤12の上面には、円環状の研磨パッド121が設けられている。
サンギヤ13は、下定盤12のほぼ中心において、下定盤12に対して独立的に回転するように設けられている。サンギヤ13の外周面には、キャリア15に噛み合う歯が形成されている。
インターナルギヤ14は、下定盤12を囲むリング状に形成されている。インターナルギヤ14の内周面には、キャリア15に噛み合う歯が形成されている。
上定盤11、下定盤12、サンギヤ13、および、インターナルギヤ14の回転中心には、それぞれ駆動モータの回転軸が結合され、各駆動モータによってそれぞれが独立して回転するようになっている。
【0017】
キャリア15は、円板状に形成されている。キャリア15の外周面には、サンギヤ13およびインターナルギヤ14に噛み合う歯が形成されている。キャリア15には、それぞれウェーハWを収容する3個のキャリアホール151が形成されている。キャリアホール151は、その内径がウェーハWの外径よりも0.5mm程度大きくなるように形成されている。
【0018】
このような構成を有する両面研磨装置1では、各定盤11,12間にスラリーを供給して、各定盤11,12を回転させつつ、キャリア15を各定盤11,12間で自転および公転させることにより、キャリア15に収容されたウェーハWの両面研磨を行う。
【0019】
[本発明を導くに至った経緯]
次に、本発明を導くに至った経緯について説明する。
本発明者は、研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布と、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハWの任意の位置の存在確率(以下、単に、「ウェーハWの存在確率」と言う場合がある)と、両面研磨後のウェーハWの形状とが相関関係を有すると仮定し、当該仮定を検証した。
【0020】
<研磨圧力分布の調査>
研磨パッド111,121間(研磨パッド間)の内縁側の研磨圧力が他の領域よりも高い第1の水準になるように、押圧条件を調整して、径方向の研磨圧力分布を測定した。押圧条件の調整は、ドレッシングによる各研磨パッド111,121の研磨面形状の調整、および、上定盤11に流す冷却水の温度調整のうち、少なくとも一方により行った。
同様に、研磨パッド間の径方向中間領域の研磨圧力が他の領域(内縁側および外縁側の領域)よりも高い第2の水準、および、外縁側の研磨圧力が他の領域よりも高い第3の水準になるように押圧条件を調整して、径方向の研磨圧力分布を測定した。研磨圧力分布の測定に、圧力による電気抵抗値の変化により面圧分布を測定する面圧分布測定装置(例えば、大面積用圧力分布測定システムBIG-MAT(ニッタ株式会社製))を用いた。各研磨パッド111,121を各定盤11,12に取り付けた状態で、研磨パッド間に複数のセンサシートを周方向に等間隔に配置し、上定盤11を所定の荷重となるまで下降させたときの面圧分布を測定した。測定値に基づく研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布を
図2に示す。
図2に示す研磨圧力は、径方向の各位置における周方向の研磨圧力の平均値であり、かつ、規格化値である。
【0021】
<研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率の算出>
両面研磨中に公転する所定のウェーハWが、研磨パッド間の径方向の所定位置から当該所定位置に戻るまでに(キャリア15が公転ではなく自転により1周するまでに)、ウェーハWの中心(ウェーハ中心)または外周部の任意の位置(ウェーハ外周部)が研磨パッド間の径方向の各位置に存在する確率を、ウェーハ中心またはウェーハ外周部の存在確率として算出した。研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率の算出結果を
図3に示す。
図3に示すように、存在確率は、ウェーハWの中心と外周部で異なることが確認できた。ウェーハWの中心は、研磨パッド間の内縁側および外縁側に存在しないことが確認できた。ウェーハWの外周部は、研磨パッド間の径方向のほぼ全体に存在することが確認できた。
【0022】
<研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率を表す式の導出>
ウェーハの存在確率を表す式の導出に用いられる各パラメータの定義を
図4に示す。
図4に示すように、各定盤11,12の中心(定盤中心)11cからキャリア15の中心(キャリア中心)15cまでの距離をr
1、キャリア中心15cからウェーハWの中心(ウェーハ中心)Wcまでの距離をr
2、ウェーハ中心WcからウェーハWの任意の位置Wpまでの距離をr
w、キャリア15の自転角速度をω
2、時間をt、キャリア中心15cおよびウェーハ中心Wcを含む直線L1と、ウェーハ中心WcおよびウェーハWの任意の位置Wpを含む直線L2とのなす角度をθ
wとした場合、定盤中心11cから研磨パッド間の任意の位置までの距離Rを、以下の式(1)で表すことができる。
【0023】
【0024】
なお、
図4におけるθ
1は、鉛直方向に直交するXY平面におけるX軸と、定盤中心11cおよびキャリア中心15cを含む直線L3とのなす角度である。θ
2は、直線L3の延長線と直線L1とのなす角度である。ω
1は、キャリア15の公転角速度である。ω
wは、キャリアホール151内におけるウェーハWの回転角速度である。
【0025】
式(1)を変形すると、以下の式(2)を得ることができる。
【0026】
【0027】
式(2)において、θwは後述するようにウェーハWの周方向で積分されるので、θwを定数として扱い、q、φを以下の式(3),(4),(5)のように定義した。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
例えば、両面研磨中に、任意のウェーハWが、距離RがR1の位置からR2の位置まで移動する際の所要時間は、式(2)に基づいて、以下の式(6)で表すことができる。式(6)におけるt1は、ウェーハWが距離R1の位置に位置するときの時刻であり、t2は、距離RがR2の位置に位置するときの時刻である。
【0032】
【0033】
式(6)により得られる値が大きいほど、距離R1の位置から距離R2の位置までの円環状の領域におけるウェーハWの存在確率が高いと考えることができる。式(6)において、距離R1と距離R2の差を極限まで小さくして、時刻t1と時刻t2の差を小さくすると、以下の式(7)が得られる。
【0034】
【0035】
式(7)をウェーハWの周方向に積分することにより、定盤中心11cからの距離がRの位置における、ウェーハ中心Wcからの距離がrwの任意の位置Wpの存在確率を表す式として、以下の式(8)を得ることができる。
【0036】
【0037】
式(8)におけるAは、規格化定数であり、以下の式(9)で表される。
【0038】
【0039】
式(8)において、定盤中心11cからキャリア中心15cまでの距離r1、および、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2は、両面研磨装置1の仕様(装置仕様)により決まる値である。また、自転角速度ω2は、自転角速度の設定(キャリア自転角速度設定)により決まる値である。また、自転角速度ω2は、装置仕様によっても決まる値である。
このため、距離r1,r2および自転角速度ω2のうち少なくとも1つを、装置仕様やキャリア自転角速度設定に応じて変更することにより、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハWの任意の位置の存在確率を調整できると考えられる。
【0040】
<研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布と、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率と、両面研磨後のウェーハの形状との相関関係の確認>
一般に、両面研磨において、ウェーハWの取り代は、研磨圧力が大きいほど大きくなる。研磨圧力分布を表す式であって、定盤中心11cからの距離Rに依存する式をp(R)とした場合、ウェーハ中心Wcからの距離がrwの任意の位置Wpが、両面研磨中に研磨パッド間を移動する際に受ける圧力の期待値Q(rw)を、以下の式(10)で表すことができる。式(10)は、研磨圧力分布を表す式と存在確率を表す式(8)を乗じた式を、定盤の全面(内縁から外縁にかけての範囲)で積分した式である。
【0041】
【0042】
ウェーハ中心Wcが受ける圧力の期待値をQ(rw_0)、ウェーハWの外縁部が受ける圧力の期待値をQ(rw_max)、Q(rw_0)からQ(rw_max)を減じた値(期待値差)をQdiffとした場合、以下の式(11)が得られる。
【0043】
【0044】
式(11)から得られる期待値差が0より小さくなるほど、ウェーハ外周部が受ける圧力の期待値が大きい、つまり両面研磨後のウェーハWは、外周部よりも中央(中心を含む所定範囲)が厚い凸形状となることが予想される。
【0045】
次に、上記予想の検証を行った。
まず、実験例1として、径方向の研磨圧力分布が
図2に示す第1の水準となるように、押圧条件を調整して、直径が300mmの複数枚のウェーハWを両面研磨した。また、実験例2として、径方向の研磨圧力分布を
図2に示す第2の水準となるように、押圧条件を調整したこと以外は、実験例1と同じ条件で実験例1と同じ枚数のウェーハWを両面研磨した。また、実験例3として、径方向の研磨圧力分布を
図2に示す第3の水準となるように、押圧条件を調整したこと以外は、実験例1と同じ条件で実験例1と同じ枚数のウェーハWを両面研磨した。
そして、実験例1,2,3で両面研磨された各ウェーハWのGBIR(Global flatness Back reference Ideal Range)を測定した。ここで、本発明におけるGBIRの定義について説明する。一般的な定義では、GBIRはウェーハ面内の最大厚みと最小厚みの差(絶対値)を表すので負の値にはならない。本発明では、ウェーハが凸形状の場合、GBIRの値に正の符号を付与して正の値として取り扱う。また、ウェーハが外周部よりも中央が薄い凹形状の場合、GBIRの値に負の符号を付与して負の値として扱う。なお、ウェーハが凸形状か凹形状を判定する方法としては、ウェーハの径方向の厚みの変化を周方向に平均化した上で、2次関数で近似し、その2次の項の符号が正であれば凹形状、負であれば凸形状であると判定する方法を例示できる。
また、式(11)を用いて、実験例1,2,3における期待値差Q
diffを算出した。GBIRの実験値と期待値差Q
diffとの相関関係を
図5に示す。
図5に示すように、GBIRの実験値と期待値差Q
diffとの間に、直線的な相関関係があることを確認できた。つまり、研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布と、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハの存在確率と、両面研磨後のウェーハの形状とが相関関係を有することが確認できた。
【0046】
また、
図5に示すような相関関係を用いて、GBIRの目標値に対する期待値差Q
diffの許容範囲を求めることができる。例えば、GBIRの目標値が-100nm以上+100nm以下の場合、期待値差Q
diffを+0.13以上+0.17以下にすれば良い。期待値差Q
diffを上記許容範囲の値にするためには、研磨圧力分布およびウェーハWの存在確率のうち少なくとも一方を調整すれば良い。研磨圧力分布を調整する場合、上述の押圧条件の調整方法(各研磨パッド111,121の研磨面形状の調整、上定盤11に流す冷却水の温度調整)を用いれば良い。ウェーハWの存在確率を調整する場合、キャリア自転角速度の調整、および、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r
2が異なるキャリア15への交換のうち、少なくとも一方を行えば良い。
【0047】
次に、
図5に示すような相関関係が得られている場合、研磨圧力分布およびキャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r
2を所定状態に設定した際のGBIRと期待値差Q
diffをシミュレーションにより算出した。シミュレーションに基づく研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布を
図6に示す。
図6に示す研磨圧力は、径方向の各位置における周方向の研磨圧力の平均値であり、かつ、規格化値である。
図6に示すように、第1,第2,第3の研磨圧力分布を設定した。第1の研磨圧力分布は、径方向中間領域の研磨圧力が他の領域(内縁側および外縁側の領域)よりも高い分布である。第2の研磨圧力分布は、径方向全体で研磨圧力が一定の分布である。第3の研磨圧力分布は、内縁側および外縁側の研磨圧力が径方向中間領域よりも高い分布である。
【0048】
そして、実験例4として、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2が第1の距離のキャリア15を用いて、研磨圧力を第1の研磨圧力分布に設定した条件でウェーハWの両面研磨を行った場合のGBIRと期待値差Qdiffを算出した。また、実験例5として、距離r2が第1の距離よりも5%短い第2の距離(=第1の距離-第1の距離×5%)のキャリア15を用いたこと以外は、実験例4と同じ条件で両面研磨を行った場合のGBIRと期待値差Qdiffを算出した。また、実験例6として、距離r2が第1の距離よりも第1の距離の5%長い第3の距離(=第1の距離+第1の距離×5%)のキャリア15を用いたこと以外は、実験例4と同じ条件で両面研磨を行った場合のGBIRと期待値差Qdiffを算出した。
実験例7,8,9として、研磨圧力分布を第2の研磨圧力分布に設定したこと以外は、実験例4,5,6とそれぞれ同じ条件で両面研磨を行った場合のGBIRと期待値差Qdiffを算出した。
実験例10,11,12として、研磨圧力分布を第3の研磨圧力分布に設定したこと以外は、実験例4,5,6とそれぞれ同じ条件で両面研磨を行った場合のGBIRと期待値差Qdiffを算出した。
【0049】
実験例4~12におけるシミュレーションに基づくGBIRおよび期待値差Q
diffを
図7に示す。
図7に示すように、研磨圧力分布を、径方向中間領域の研磨圧力が他の領域よりも高い第1の研磨圧力分布に設定することにより、第2,3の研磨圧力分布に設定する場合と比べて、GBIRを0に近い負の値にすることができる。つまり研磨圧力分布を第1の研磨圧力分布に設定することにより、GBIRの絶対値を小さくでき、ウェーハWの平坦度を高くできることを確認できた。このことは、
図5に示すように、径方向中間領域の研磨圧力が他の領域よりも高い第2の水準に押圧条件を調整した場合のGBIRの絶対値が、第1,第3の水準に押圧条件を調整した場合よりも小さくなった実験結果と一致している。
【0050】
また、
図7におけるGBIRが-200nm以上0nm以下の範囲を拡大したグラフを
図8に示す。
図8に示すように、研磨圧力分布を第1の研磨圧力分布に設定した場合、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r
2が長くなるほど、負の値のGBIRが0に近づき、ウェーハWの平坦度をより高くできることを確認できた。
【0051】
<まとめ>
本発明者は、上述のように、研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布と、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハWの存在確率と、両面研磨後のウェーハWの形状とが相関関係を有することを見出した。
そして、本発明者は、上記相関関係を取得し、ウェーハWの目標形状を取得し、相関関係に基づいて、目標形状に対応する研磨圧力分布および存在確率になるように、両面研磨の条件を決定することにより、所望の形状のウェーハを得ることができると言う知見を得て、本発明を完成させた。
【0052】
[実施形態]
<ウェーハの製造方法>
次に、本発明の実施形態に係るウェーハの製造方法について説明する。
図9は、ウェーハの製造方法を示すフローチャートである。
図10は、両面研磨工程を示すフローチャートである。
なお、本実施形態では、シリコンで構成された直径が300mmのウェーハWを例示するが、ウェーハは、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化ガリウム、リン化インジウムなどの材料で構成されても良いし、直径は、150mm以上450mm以下の所定値であっても良い。
【0053】
図9に示すように、ウェーハの製造方法は、引き上げ工程S1と、ブロック加工工程S2と、スライス工程S3と、前処理工程S4と、両面研磨工程S5と、片面仕上げ工程S6と、洗浄工程S7と、を備える。
【0054】
引き上げ工程S1では、チョクラルスキー法を用いて、シリコン融液から円柱状のシリコン単結晶を引き上げる。
ブロック加工工程S2では、単結晶インゴットの外周研削を行い、結晶方位に応じてノッチ加工を行う。そして、例えばバンドソーにより、単結晶インゴットを複数のブロックに切断する。
スライス工程S3では、内周刃切断機やワイヤーソーにより、ブロックを例えば厚さ1mm程度の複数のウェーハWにスライスする。
前処理工程S4では、面取り加工を行うとともに、ウェーハW両面が平行になるように、例えばアルミナ研磨材で粗研磨(ラッピング)を行う。そして、必要に応じてエッチングなどを施した後、ウェーハW表面の凹凸をなくす平坦化加工を行う。
【0055】
両面研磨工程S5は、本発明のウェーハWの両面研磨方法に該当し、本発明のウェーハWの両面研磨条件決定方法を含む。両面研磨工程S5では、両面研磨装置1を用いて、前処理が行われたウェーハWに対して平坦度を高くする鏡面仕上げを行う。
片面仕上げ工程S6では、両面研磨工程S5で得られたウェーハWの被研磨面を研磨する。片面仕上げ工程S6により研磨加工を施すことで、ウェーハWの被研磨面の傷およびダメージを除去すると同時に、被研磨面の表面粗さを整えることができる。
洗浄工程S7では、例えばアルカリ性溶液により、片面仕上げ工程で得られたウェーハWを洗浄する。
【0056】
次に、両面研磨工程S5の詳細について説明する。
図10に示すように、両面研磨工程S5は、相関関係取得工程S51と、目標形状取得工程S52と、目標期待値差算出工程S53と、条件決定工程S54と、条件調整工程S55と、研磨処理工程S56と、を備える。相関関係取得工程S51、目標形状取得工程S52、目標期待値差算出工程S53および条件決定工程S54は、本発明のウェーハWの両面研磨条件決定方法を構成する。
【0057】
相関関係取得工程S51において、コンピュータは、例えば図示しない記憶部から、
図5に示すようなGBIRと期待値差との相関関係を取得する。当該相関関係は、実験により求められても良いし、シミュレーションにより求められても良い。
【0058】
目標形状取得工程S52において、コンピュータは、例えば作業者による図示しない入力部の操作に基づいて、両面研磨後のウェーハWの目標形状としての目標GBIRを取得する。
【0059】
目標期待値差算出工程S53において、コンピュータは、相関関係取得工程S51で取得された相関関係に基づいて、両面研磨後のウェーハWのGBIRを目標GBIRにすることができる目標期待値差を算出する。例えば、目標GBIRが-100nm以上+100nm以下の場合、
図5に示す相関関係に基づき算出される目標期待値差は、+0.13以上+0.17以下である。
【0060】
条件決定工程S54において、コンピュータは、式(11)に基づき算出される期待値差Qdiffが目標期待値差算出工程S53で算出された目標期待値差になるように、両面研磨の条件を決定する。つまり、条件決定工程S54において、式(10),(11)の期待値の算出に用いられる研磨圧力分布および存在確率が目標GBIRに対応する値になるように、両面研磨の条件を決定する。
例えば、条件決定工程S54において、目標GBIRが-100nm以上+100nm以下の場合、研磨圧力分布を第1の水準と第2の水準の間の分布に設定することを前提にして、期待値差Qdiffが+0.13以上+0.17以下になる存在確率になるように、両面研磨の条件を決定する。研磨圧力分布を所定の分布にするための研磨条件は、例えば、ドレッシングによる各研磨パッド111,121の研磨面形状、および、上定盤11に流す冷却水の温度のうち、少なくとも一方である。存在確率を所定の確率にするための研磨条件は、例えば、キャリア15の自転角速度、および、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2のうち、少なくとも一方である。
【0061】
条件決定工程S54において、研磨圧力分布を研磨パッド間の径方向中間領域の研磨圧力が内縁側および外縁側の領域よりも高い分布に設定することを前提にして、期待値差Qdiffが目標期待値差になる存在確率になるように、つまり目標GBIRに対応する存在確率になるように、両面研磨の条件を決定することが好ましい。
このような研磨圧力分布の条件で両面研磨を行うことにより、GBIRを0に近い負の値にすることができ、ウェーハWの平坦度を高くできる。
また、この場合、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2がより長いキャリア15を用いることを前提にして、目標GBIRに対応する存在確率になるように、両面研磨の条件を決定することが好ましい。
このようなキャリア15を用いて両面研磨を行うことにより、GBIRをより0に近づけることができ、ウェーハWの平坦度をより高くできる。
【0062】
条件調整工程S55において、作業者は、条件決定工程S54で決定された研磨条件に基づいて、両面研磨の条件を調整する。例えば、作業者は、各研磨パッド111,121のドレッシング条件、上定盤11に流す冷却水の温度、キャリア15の自転角速度、および、キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2のうち、少なくとも1つを調整する。キャリア中心15cからウェーハ中心Wcまでの距離r2を調整する場合、作業者は、キャリア15を距離r2が異なる(キャリアホール151の径方向の位置が異なる)キャリア15(以下、「別仕様のキャリア15」と言う場合がある)に交換する。
【0063】
研磨処理工程S56において、両面研磨装置1は、条件調整工程S55で調整された条件に基づいて、ウェーハWの両面研磨を行う。研磨処理工程S56により、GBIRが目標GBIRのウェーハWを得ることができる。
【0064】
<実施形態の効果>
ウェーハWの両面研磨条件決定方法は、例えば
図5に示す相関関係を取得する相関関係取得工程S51と、ウェーハWの目標GBIRを取得する目標形状取得工程S52と、相関関係に基づいて、目標GBIRに対応する研磨圧力分布および存在確率になるように、両面研磨の条件を決定する条件決定工程S54と、を備える。
このように、研磨圧力分布に加えて、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハWの存在確率に基づき決定された条件を用いてウェーハWを研磨することにより、所望の形状のウェーハWを得ることができる。
また、特許文献1に記載のような方法では、キャリア15の自転角速度を変更したり、キャリア15を別仕様のキャリア15に交換したりした場合、定盤間距離(研磨圧力分布)とウェーハWの平坦度との関係が変化するため、当該関係を示す関係データを得るための実験を再度行う必要がある。本実施形態では、上述のようにキャリア15の自転角速度や仕様が変更された場合でも、つまりウェーハWの存在確率が変更された場合でも、相関関係を得るための実験やシミュレーションを再度行うことなく、既に存在する相関関係に基づいて、目標形状に対応する研磨圧力分布および存在確率になるように、両面研磨の条件を決定することができる。
また、所望の形状のウェーハWを得ることができるため、ウェーハWの歩留まりが向上し、エネルギー効率の改善、生産効率の向上および廃棄物の削減を実現することができる。
【0065】
相関関係取得工程S51において、GBIRと期待値差Qdiffの相関関係を取得し、条件決定工程S54において、目標GBIRに対応する期待値差Qdiffになるように、両面研磨の条件を決定する。
このように、キャリア自転角速度と研磨圧力分布の両方が考慮された期待値差Qdiffを含む相関関係を用いることにより、より高精度にGBIRを制御できる。
特に、期待値差Qdiffは、ウェーハ中心Wcが受ける圧力の期待値とウェーハWの外縁部が受ける圧力の期待値の差であるため、このような期待値差QdiffとウェーハW面内の厚み差を表すGBIRの相関関係を用いることにより、さらに高精度にGBIRを制御できる。
【0066】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の種々の改良並びに設計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0067】
例えば、相関関係取得工程S51、目標形状取得工程S52、目標期待値差算出工程S53、条件決定工程S54は、作業者により行なわれても良い。具体的に、作業者は、コンピュータの表示部または紙などのシート状媒体に表示された相関関係を確認し(相関関係取得工程S51)、製品仕様などに基づきウェーハWの目標形状を確認し(目標形状取得工程S52)、目標期待値差を算出し(目標期待値差算出工程S53)、両面研磨の条件を決定しても良い(条件決定工程S54)。
【0068】
相関関係取得工程S51で取得される相関関係は、式(10)に基づき算出されるウェーハWの所定位置が受ける圧力の期待値と、両面研磨後のウェーハWの形状との相関関係であっても良い。この場合、目標期待値差算出工程S53を行わずに、条件決定工程S54において、目標形状に対応する期待値差になるように、両面研磨の条件を決定すれば良い。
また、相関関係取得工程S51で取得される相関関係は、研磨パッド間の径方向の研磨圧力分布と、研磨パッド間の径方向の各位置におけるウェーハWの存在確率と、両面研磨後のウェーハWの形状との相関関係であっても良い。この場合、目標期待値差算出工程S53を行わずに、条件決定工程S54において、目標形状に対応する研磨圧力分布および存在確率になるように、両面研磨の条件を決定すれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のウェーハの両面研磨条件決定方法、ウェーハの両面研磨方法、および、ウェーハの製造方法によれば、所望の形状のウェーハWを得ることができるため、ウェーハWの歩留まりが向上し、エネルギー効率の改善、生産効率の向上および廃棄物の削減を実現することができる。また、ウェーハ製造プロセスの生産効率の向上により、ウェーハの生産性や品質が向上し、より多くの需要に対応することができる。これにより、半導体産業全体の生産性が向上し、経済成長を促進することができる。
【符号の説明】
【0070】
11…上定盤、12…下定盤、15…キャリア、111,121…研磨パッド、W…ウェーハ。