(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004172
(43)【公開日】2025-01-14
(54)【発明の名称】外科手術切断装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/3205 20060101AFI20250106BHJP
【FI】
A61B17/3205
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024176879
(22)【出願日】2024-10-09
(62)【分割の表示】P 2021516399の分割
【原出願日】2019-09-24
(31)【優先権主張番号】62/735,290
(32)【優先日】2018-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴィオラ ランドール
(72)【発明者】
【氏名】アルフォンソ グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】サミット マシュー
(72)【発明者】
【氏名】シボドー ロバート
(57)【要約】 (修正有)
【課題】患部から軟骨を切断および除去するための外科手術切断装置を提供する。
【解決手段】外科手術切断装置10は、近位部分18、および近位端14と遠位端16との間に接続される遠位部分20を有する細長いシャフト12を含む。中央長手方向軸は、細長いシャフトを貫通する。近位部分は第一の直径を有し、遠位部分は第二の直径を有する。第一の直径は第二の直径よりも大きい。切断装置はまた、細長いシャフトの遠位端に切断チップを含む。切断チップは、中央長手方向軸に対してある角度で第二の軸に沿って延在し、湾曲ブレードを含む。湾曲ブレードは、切断チップの基部に延在する内壁を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術切断装置であって、
近位部分、および近位端と遠位端との間に接続された遠位部分を有する細長いシャフト、
前記細長いシャフトを貫通する中央長手方向軸を含み、
前記近位部分が第一の直径を有し、前記遠位部分が第二の直径を有し、前記第一の直径が前記第二の直径よりも大きく、
前記細長いシャフトの前記遠位端の切断チップであって、前記中央長手方向軸に対してある角度で延在し、
湾曲ブレードを含む、切断チップを含む、外科手術切断装置。
【請求項2】
前記遠位狭窄部分が先細であり、遠位方向に直径が縮小する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記湾曲ブレードの断面が三日月形状である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記切断チップが前記中央長手方向軸に対して延在する角度が、90度よりも大きい、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記切断チップ上に平坦な部分をさらに含み、前記平坦な部分が前記湾曲ブレードに接続され、近位方向に延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記平坦な部分が、前記中央長手方向軸に実質的に平行な平面に沿って延在する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
外科手術切断装置であって、
近位部分、および近位端と遠位端との間に接続された遠位部分を有する細長いシャフト、
前記細長いシャフトを貫通する中央長手方向第一軸、
前記細長いシャフトの前記遠位端の切断チップであって、前記中央長手方向第一軸に対してある角度である第二の軸に沿って延在する、切断チップを含み、
前記切断チップが、近位方向に開放した湾曲ブレードを含む、外科手術切断装置。
【請求項8】
前記湾曲ブレードが、前記切断チップの基部に延在する内壁を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記基部が半円形である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記基部が、前記第二の軸に実質的に垂直な平面に沿って延在する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
フランジによって前記切断チップの前記基部に接続された平坦な部分をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記平坦な部分がD字型である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記平坦な部分が、前記中央長手方向第一軸に実質的に平行な第三の軸に沿って近位方向に延在する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
外科手術切断装置であって、
近位部分、および近位端と遠位端との間に接続された遠位部分を有する細長いシャフト、
前記細長いシャフトを貫通する中央長手方向第一軸、
前記細長いシャフトの前記遠位端の切断チップであって、前記中央長手方向第一軸に対してある角度である第二の軸に沿って延在し、
近位方向に開放した湾曲ブレードを含む、切断チップ、および、
前記細長いシャフトの前記近位端に取り付けられたハンドルをさらに含む、外科手術切断装置。
【請求項15】
前記湾曲ブレードが、前記切断チップの基部に延在する内壁を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記基部が、前記細長いシャフトに向かって傾斜している、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記基部が、前記切断チップの平坦な部分に向かって、かつ少なくとも部分的にその周りに延在する、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記平坦な部分が円形または半円形である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記平坦な部分が、前記中央長手方向第一軸に実質的に平行な第三の軸に沿って近位方向に延在する、請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月24日に出願された、「Chondratome」と題する米国仮特許出願第62/735,290号の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して外科手術切断装置、より具体的には、患部から軟骨を切断および除去するためのブレードを対象とする。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
関節炎、靭帯弛緩、および局所的外傷を含む、様々な状態がヒトの膝に悪影響を及ぼし得る。これらの状態は、膝軟骨、半月板、または靱帯の一部を修復することによって、またはそれらを天然もしくは人工置換物で置換することによって、外科的に処置され得る。こうした処置では、多くの場合、膝のアライメントを修正して、関節の損傷部位から圧力を軽減し、関節への負荷のバランスを取る必要がある。場合により、膝のアライメントを、損傷または疾患組織の追加の修復または置換なしに、単独で修正することは、寛解をもたらし、機能を改善するのに十分である。若い関節炎患者では、多くの場合、膝のアライメントを修正することが、より積極的な膝関節全置換術に頼る前に、何年かにわたる寛解をもたらす第一の外科的選択であり得る。典型的には、負傷または罹患した膝は、患者の膝関節の内側が圧迫されて下肢のO脚状アライメントをもたらす内反変形を引き起こす。
【0004】
膝のアライメントを修正するために頻繁に使用される処置は、高位脛骨骨切り術である。この処置では、片側の脛骨を切断し、次いで切断側を拡張または圧縮して脛骨と大腿骨の軸間の角度を変えることによって、膝のアライメントを変更する。例えば、閉鎖式高位脛骨骨切り術では、骨のくさびが脛骨から除去され、次いで切断の両側を合わせて、切断された側に向かって脛骨を傾ける。開大式高位脛骨骨切り術では、脛骨の途中で切断が行われ、切断部が開かれてくさび状の間隙が形成され、それによって、脛骨が切断が行われた側の反対側を向くように傾けられる。次いで、骨プレートまたは創外固定器などの固定装置が脛骨に適用され、骨が治癒するまで脛骨アライメントを保持する。典型的には、高位脛骨骨切り術のために、骨は患者の骨盤から採取され、骨の治癒を助けるために脛骨の間隙に適用される。高位脛骨骨切り術は、内反変形を治療するために、患者の膝の内側で実施され得る。
【0005】
膝のアライメントを修正するために使用される別の処置が、遠位大腿骨骨切り術である。例えば、開大式外側遠位大腿骨骨切り術では、外側から大腿骨の途中で切断され、切断部は開放されてくさび状の間隙が形成され、それによって外側から反対を向くように大腿骨を傾ける。
【0006】
多くの場合、外科的処置を実施するために電動式組織切断ツールを使用する必要がある。こうしたツールは通常、ブレードまたはバー(burr)などの組織切断装置を、なんらかの振動または往復様式で周期的に動かす、ハンドピースを含む。ハンドピースは一般的に、切断装置が取り付けられる出力シャフトを有する空気圧駆動モータまたは電気駆動モータを含み、シャフトは、ハンドピースの駆動軸と軸方向に整列している。本明細書で使用される場合、用語「駆動軸」は、それを通して電力がモータから供給されるモータ出力シャフトの軸を指す。ハンドピースは、本体が細長く、駆動軸が本体の軸と整列する「鉛筆」タイプのハンドピース、または駆動軸がグリップに対して選択された方向に整列す
る、ピストルグリップタイプのハンドピースであり得る。ハンドピースの駆動モータは、出力シャフトおよび切断装置を長手方向、すなわち(セーバーソーなど)駆動軸に沿って直線状に、または駆動軸に垂直な平面で円弧状に往復する駆動力を生成する。前者のタイプの動作を利用するハンドピースは、一般にレシプロソーと呼ばれ、後者の動作を利用するハンドピースは、一般にオシレーティングソーと呼ばれる。一部の場合では、オシレーティングソーは、ハンドピースの細長い本体の軸に平行な平面内で周期的であるように振動駆動運動を伝達し得る。矢状鋸は、周期的往復運動が駆動軸と整列した平面にあるオシレーティングソーの一種である。
【0007】
すべての場合において、多数の従来的な組織切断ブレードまたはバー、または他の装置(全てを本明細書では総称して「ブレード」と呼ぶ)は、所望のブレードを選択的に取り付け、取り外すために利用される、コレット機構を介して、ハンドピースに固定されるように適合される。ブレードの形状に応じて、単一の鋸を用いて様々な異なる切断を行うことができる。オシレーティングソーについては、ブレードは多くの場合、一方の端に刃先(例えば、歯、研磨器など)、他方の端に特定のコレットに嵌合するような形状の、嵌合するように適合されたハブを有する平坦な細長い本体の形態である。こうした平坦なブレードは、駆動軸に垂直な平面で切断を行うために使用される。オシレーティングソーはまた、横向きハブを平らなブレードに取り付けることによって、ハンドピース軸に平行な平面において切断を実施するために使用され得る。平坦な本体の代わりに湾曲した本体を有する三日月型ブレードは、湾曲した切断のために使用され得る。三日月型ブレードの本体は、その遠位端に歯(または別の刃先)を有し、これは弓状体の形状をたどり、その結果、ブレードが軸の周りで振動すると、歯が軸上に湾曲の中心を有する弓状パターンをたどる。一部の平らなブレードは、ブレード本体に対してある角度で刃先を有し、傾斜した平面で切断することができる。傾いたブレードは、ブレード軸上またはブレード軸外のいずれかに軸方向に細長い本体を有し得る。すなわち、ブレード本体の近位端は、横向きハブを有するか、または単に駆動軸と一直線に取り付けられ得る。得られた切断は円弧状であり、軸の反対に面している。
【0008】
上述のブレードのいずれも、骨内への切断を行うために使用され得る。しかしながら、膝(または足、足首、手および/または手首)に関するほとんどの外科処置において、損傷または罹患した軟骨もまた、特定の外科手術部位の適切な修復のために外科手術部位から除去される必要があり得る。
【0009】
したがって、罹患した軟骨の切断および除去に特化したツールに対するニーズが存在する。
【0010】
関連技術の説明の項の免責条項:特定の特許/刊行物/製品がこの関連技術の説明の項またはこの開示の他の場所で考察されている限り、これらの考察は考察された特許/刊行物/製品が特許法の目的のための先行技術であるという承認として捉えるべきではない。例えば、考察された特許/刊行物/製品の一部または全ては、十分早期でない場合があり、十分早期に開発された主題を反映していない場合があり、かつ/または特許法の目的のために先行技術に相当するほど、十分に授権するものではない場合がある。特定の特許/刊行物/製品が、この関連技術の説明の項および/または出願全体を通して上記で考察されている限り、その記載/開示はそのそれぞれの全体が参照により全て本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0011】
本発明の実施形態は、患部から軟骨を切断および除去するための外科手術切断装置を対象とする。特に、本発明の実施形態は、罹患または損傷した軟骨を切断し、擦り取るために使用される(例えば、四肢処置(足および足首/手および手首))。一態様によれば、
外科手術切断装置は、近位部分、および近位端と遠位端との間に接続される遠位狭窄部分を有する細長いシャフトを含む。中央長手方向軸は、細長いシャフトを貫通する。近位部分は第一の直径を有し、遠位狭窄部分は第二の直径を有する。第一の直径は第二の直径よりも大きい。切断装置はまた、細長いシャフトの遠位端に切断チップを含む。切断チップは、中央長手方向軸に対してある角度で延在し、湾曲ブレードを含む。
【0012】
別の態様によれば、外科手術切断装置は、近位部分、および近位端と遠位端との間に接続される遠位狭窄部分を有する細長いシャフトを含む。中央長手方向第一軸は、細長いシャフトを貫通する。外科手術切断装置はまた、細長いシャフトの遠位端に切断チップを含む。切断チップは、中央長手方向第一軸に対してある角度で第二の軸に沿って延在する。切断チップは、近位方向に開放した湾曲ブレードを含む。
【0013】
さらに別の態様によれば、外科手術切断装置は、近位部分、および近位端と遠位端との間に接続される遠位狭窄部分を有する細長いシャフトを含む。中央長手方向第一軸は、細長いシャフトを貫通する。外科手術切断装置はまた、細長いシャフトの遠位端に切断チップを含む。切断チップは、中央長手方向第一軸に対してある角度で第二の軸に沿って延在する。切断チップは、近位方向に開放した湾曲ブレードを含む。外科手術切断装置はまた、細長いシャフトの近位端に取り付けられたハンドルを含む。
【0014】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記載される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の一つ以上の態様は、本明細書の最後に特許請求の範囲の例として具体的に指摘され、明確に特許請求される。本発明の前述の、および他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面と併せて取り上げられる以下の記載から明らかである。
【0016】
【
図1】
図1は、一実施形態による、切断装置の側面斜視概略図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による、切断装置の遠位端の拡大した、側面斜視概略図である。
【
図3】
図3は、代替的一実施形態による、切断装置の側面概略図である。
【
図4】
図4は、代替的一実施形態による、切断装置の遠位端の拡大した、上面斜視概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の態様およびその特定の特徴、利点、ならびに詳細は、添付図面に図示した非限定的な例を参照しながらより完全に以下に説明される。本発明の詳細を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の説明は省略される。しかし、当然のことながら、詳細な説明および特定の非限定的な例は、本発明の態様を示すものであるが、例示のみの目的で与えられ、限定の目的ではない。基礎となる発明の概念の趣旨および/または範囲内での様々な置換、修正、追加、および/または配置は、本開示から当業者には明らかであろう。
【0018】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指しており、
図1は、一実施形態による、切断装置10の側面斜視概略図を示す。切断装置10は、近位端14と遠位端16との間の中央長手方向y‐y軸に沿って延在する細長いシャフト12を含む。図示の実施形態では、細長いシャフト12は円筒形であるが、しかしながら、任意の他の適切な形状を使用し得る。細長いシャフト12は、均一な直径または可変的直径を有し得る。図示の実施形態では、細長いシャフト12は、第一の直径、および第一の直径とは異なる第二の直径を有する。
【0019】
図1に示すように、細長いシャフト12は、近位部分18および遠位部分20(遠位方向に狭まった先細であってもよいが、そうである必要はない)を有する。近位部分18は第一の直径を有し、遠位狭窄部分20は第二の直径を有する。図示する実施形態では、遠位狭窄部分20の第二の直径は、近位部分18の第一の直径よりも小さい。一実施形態では、遠位狭窄部分20は、遠位方向に先細りであり得、第二の直径は、遠位狭窄部分20に沿った任意の直径である。狭窄部分20は、切断装置10が、手および手首におけるものなど、より小さな外科手術領域にアクセスして切断することを可能にする。
【0020】
ここで
図2を参照すると、一実施形態による、切断装置10の遠位端16の拡大した、側面斜視概略図が示される。細長いシャフト12の狭窄部分20は、遠位端16に延在する。遠位端16は、
図2に示すように、切断チップ22を含む。図示の実施形態では、切断チップ22は、x‐x軸に沿って延在する。概して、切断チップ22は、中央長手方向y‐y軸(細長いシャフト12を貫通する)に対してある角度で延在する。
図2では、切断チップ22は、中央長手方向y‐y軸に対して90度より大きい角度で延在する。
【0021】
さらに
図2を参照すると、切断チップ22は、湾曲ブレード24を含む。図示する実施形態では、湾曲ブレード24は、湾曲ブレード24が三日月形であり、近位方向に向かって開放されるように、半円形断面を有する。湾曲ブレード24は、平坦な半円形の基部28に延在する内壁26を含む。さらに、湾曲ブレード24の基部28は、切断チップ22の平坦な部分30に延在し、かつそれに当接する。図示する実施形態では、平坦な部分30はD字型であり、近位に延在する。
【0022】
図2に図示する実施形態では、湾曲ブレード24の基部28および平坦な部分30は、フランジ32または縁部で接続される。基部28は、平坦な部分30に対してある角度で延在する。一実施形態では、平坦な部分30は、中央長手方向y‐y軸に実質的に平行な平面および軸(z‐z軸)の両方に沿って延在し、一方、基部28は、中央長手方向y‐y軸とx‐x軸の両方に対して横方向の平面および軸に沿って延在する。一実施形態では、基部28は、x‐x軸に実質的に垂直に延在する。切断チップ22の角度構成および曲度は、手および手首の処置で使用するために最適化される。
【0023】
ここで
図3を参照すると、代替的一実施形態による、切断装置10の側面概略図が示される。図示する実施形態では、切断装置10の近位端14は、ハンドル34を備える。一実施形態によれば、外科医が軟骨を切断および剥がし、擦り取ることができるように、ハンドル34に押し込まれるであろうシャフト上に湾曲ブレードまたは切断チップを含む、記載される装置10に対するモータまたは自動作動は存在しない。したがって、切断装置10は、ユーザによってハンドル34を介して(またはそうでなければ、装置10の近位端14fで)直接操作され得る。
【0024】
図1および
図2に示す実施形態と同様に、
図3の切断装置10の実施形態は、近位端14と遠位端16の間の中央長手方向y‐y軸に沿って延在する細長いシャフト12を含む。細長いシャフト12は、上述の通り、円筒形であって、均一な直径または可変的直径を有し得る。また、
図1および2に示す実施形態と同様に、
図3の切断装置10の細長いシャフト12は、近位部分18および遠位狭窄部分20を含む。示されるように、遠位狭窄部分20は遠位方向に先細である。遠位狭窄部分20は、切断装置10が、足および足首におけるものなど、より小さな外科手術領域にアクセスして切断することを可能にする。
【0025】
切断装置10の遠位端16は、切断チップ22を備える。図示の実施形態では、切断チップ22は、x‐x軸に沿って延在する。概して、切断チップ22は、中央長手方向y‐y軸(細長いシャフト12を貫通する)に対してある角度で延在する。
図3では、切断チップ22は、中央長手方向y‐y軸に対して90度より大きい角度で延在する。
図3の切
断チップ22は、足および足首の処置で使用するために構成および最適化される。例えば、切断チップ22は、
図1および2の実施形態における切断チップ22よりも長い。したがって、
図3および4の切断装置10の切断チップ22は、
図1および2に示すものとは異なる。
【0026】
ここで
図4を参照すると、代替的一実施形態による、切断装置10の遠位端16の拡大した、側面斜視概略図が示される。
図4に示す通り、切断チップ22は、近位方向に開放した湾曲ブレード24を含む。図示する実施形態では、湾曲ブレード24は、湾曲ブレード24が三日月形であるように、半円形断面を有する。湾曲ブレード24は、基部28に延在する内壁26を含む。
図3~4に示す実施形態における基部28は傾斜しており、中央長手方向y‐y軸(および細長いシャフト12)に向かって延在している。さらに、湾曲ブレード24の傾斜した基部28は、切断チップ22の平坦な部分30に延在し、かつそれに当接する。図示する実施形態では、平坦な部分30は円形または半円形であり、近位に延在する。
【0027】
図4に図示する実施形態では、湾曲ブレード24の基部28は、湾曲ブレード24の平坦な部分30に傾斜または延在する。基部28はまた、
図4に示す通り、平坦な部分30の周りに少なくとも部分的に延在する。平坦な部分30は、
図3に示す通り、中央長手方向y‐y軸に実質的に平行な平面およびz‐z軸に沿って延在する。切断チップ22の角度構成および曲度は、足および足首の処置で使用するために最適化される。
【0028】
本明細書で定義され使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、および/または定義された用語の通常の意味を制御するために理解されるべきである。
【0029】
本明細書で様々な実施形態が説明され、かつ図示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施し、かつ/または結果および/または一つ以上の利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想起するであろうし、またそのような変形および/または変更の各々は、本明細書に記載の実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、教示が使用される一つ以上の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の同等物を単に通常の実験を用いて認識することになり、または確認することができる。したがって、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付した特許請求の範囲およびその等価物の範囲内で、実施形態は、具体的に記載および特許請求された以外の別の方法で、実行されてもよいことが理解されよう。本開示の実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、二つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせが、本開示の範囲内に含まれる。
【0030】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためのみのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える(comprise)」(ならびに「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などのcompriseの任意の形態)、「有する(have)」(ならびに「有する(has)」および「有する(having)」などのhaveの任意の形態)、「含む(include)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(including)」などのinc
ludeの任意の形態)、および「包含する(contain)」(ならびに「包含する(contains)」および「包含する(containing)」などのcontainの任意の形態)は、オープンエンドの連結動詞であることがさらに理解されるであろう。結果として、方法またはデバイスは、一つ以上のステップまたは要素を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、または「包含する(contains)」。同様に、一つ以上の特徴を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」または「包含する(contains)」方法のステップ、またはデバイスの要素は、それらの一つ以上の特徴を所持するが、それらの一つ以上の特徴のみを所持することに限定されない。さらに、特定の方法で構成されるデバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、リストされていない方法でも構成されてもよい。
【0031】
以下の特許請求の範囲における全ての手段またはステップに機能要素を加えたものの対応する構造、材料、行為および同等物は、もしあれば、具体的に特許請求される他の特許請求の範囲の要素と組み合わせて、機能を実行するための任意の構造、材料、または行為を含むことを意図している。本発明の記載は、例示および記載の目的で提示されてきたが、網羅的であること、または本発明に開示された形態で限定されることを意図しない。多くの修正および変形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の一つ以上の態様の原理および実際の応用を最もよく説明し、他の当業者が、考えられる特定の用途に適した様々な修正を有する様々な実施形態について本発明の一つ以上の態様を理解できるように選ばれ、かつ記載された。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患部から軟骨を切断および除去するための外科手術切断装置であって、
近位端と遠位端との間の中央長手方向軸に沿って延在する細長いシャフトであって、前記近位端と前記遠位端との間に接続された近位部分および遠位部分を有する細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの前記遠位端の切断チップであって、前記中央長手方向軸に対してある角度である第二の軸に沿って延在した切断チップと、
を備え、
前記切断チップは、近位方向に開放した湾曲ブレードを有し、
前記湾曲ブレードは、前記切断チップの基部に延在する内壁を含み、
前記第二の軸に垂直な平面における前記湾曲ブレードの断面が三日月形状であり、前記基部が半円形である、
外科手術切断装置。
【請求項2】
前記遠位部分が先細であり、遠位方向に直径が縮小する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記切断チップが前記中央長手方向軸に対して延在する角度が、90度よりも大きい、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記切断チップ上に平坦な部分をさらに含み、前記平坦な部分が前記湾曲ブレードに接続され、近位方向に延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記平坦な部分が、前記中央長手方向軸に実質的に平行な平面に沿って延在する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記基部が、前記第二の軸に実質的に垂直な平面に沿って延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
フランジによって前記切断チップの前記基部に接続された平坦な部分をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記平坦な部分がD字型である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記細長いシャフトの前記近位端に取り付けられたハンドルをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記基部が、前記細長いシャフトに向かって傾斜している、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記基部が、前記切断チップの平坦な部分に向かって、かつ少なくとも部分的にその周りに延在する、請求項4または7に記載の装置。
【請求項12】
前記平坦な部分が円形または半円形である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記平坦な部分が、前記中央長手方向第一軸に実質的に平行な第三の軸に沿って近位方向に延在する、請求項7または11に記載の装置。
【外国語明細書】