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特開2025-4226有機体成長およびフェージングのための中規模モデル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004226
(43)【公開日】2025-01-14
(54)【発明の名称】有機体成長およびフェージングのための中規模モデル
(51)【国際特許分類】
   C12M 3/00 20060101AFI20250106BHJP
   C12M 1/26 20060101ALI20250106BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20250106BHJP
   C12P 1/00 20060101ALI20250106BHJP
【FI】
C12M3/00
C12M1/26
C12M1/00 D
C12P1/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024178777
(22)【出願日】2024-10-11
(62)【分割の表示】P 2020566941の分割
【原出願日】2019-05-13
(31)【優先権主張番号】62/679,076
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391003864
【氏名又は名称】ロンザ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LONZA LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100187540
【弁理士】
【氏名又は名称】國枝 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】グンスト,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】フォーティン,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンス,トリスタン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生物製剤の産業的成長のためのシステムを提供する。
【解決手段】本開示は、生物製剤の産業的成長のためのシステムのための有機体成長およびフェージング設計を対象とする。システムは、緩衝液分配サブシステム、培地調製サブシステム、バイオリアクタサブシステム、採取サブシステム、および/または精製サブシステムなどのいくつかのサブシステムを含み得る。サブシステムは、柔軟なプロセスフロー設計のために、高度に相互接続され得る。加えて、サブシステムは、全設備ステーション数を用いた全出力能力で構築され、段階的成長のためのヘッドルームを維持するために全設備ステーションよりも少ない数を用いてより低い出力能力で動作され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのバイオリアクタを備えるバイオリアクタサブシステムと、
少なくとも2つの採取サブシステムであって、各採取サブシステムが、単独で、または組み合わせて、前記バイオリアクタサブシステム内の前記バイオリアクタの各々と流体連通している、少なくとも2つの採取サブシステムと
を備える、生物製剤の成長のためのシステム。
【請求項2】
前記少なくとも2つのバイオリアクタと前記少なくとも2つの採取サブシステムとの間に位置付けられる流量制御アセンブリをさらに備え、前記流量制御アセンブリが、第1のバイオリアクタから第1の採取サブシステムへの、および前記第1のバイオリアクタから第2の採取サブシステムへの流体の流量を選択的に制御するように構成され、前記流量制御アセンブリがさらに、第2のバイオリアクタから前記第1の採取サブシステムへの、および前記第2のバイオリアクタから前記第2の採取サブシステムへの流体の流量を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
少なくとも1つの精製サブシステムをさらに備え、各精製サブシステムが、単独で、または組み合わせて、前記採取サブシステムの各々と流体連通している、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記精製サブシステムのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの他の精製サブシステムとは異なる生物製剤を生産するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
年間100バッチ超を処理するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記バイオリアクタのうちの少なくとも1つが、6000L以上である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記バイオリアクタサブシステムが、フェドバッチ培養器のシードトレインを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記バイオリアクタサブシステムが、少なくとも1つのかん流シードトレインを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記バイオリアクタサブシステムが、少なくとも1つのフェドバッチバイオリアクタを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも2つの流入物(i)および(ii)を受け入れる少なくとも1つの緩衝液希釈デバイスであって、(i)が緩衝液濃縮物源流であり、(ii)が注入源流のための滅菌水である、少なくとも1つの緩衝液希釈デバイスと、
(i)および(ii)を含む緩衝液混合物を緩衝液混合物分配マニホールドへ送達する少なくとも1つの緩衝液希釈デバイスと、を備え、
少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールドが、複数の送達先の各々へ独立して送達される前記緩衝液混合物のパラメータを制御するために使用され得、前記パラメータが、流量または濃度のうちの少なくとも1つを含み、
前記緩衝液混合物が、前記複数の送達先のいずれかへの送達前に格納されない、緩衝液分配のためのシステム。
【請求項11】
第1の緩衝液希釈デバイスであって、前記第1の緩衝液希釈デバイスから流出される前記緩衝液混合物が、流入物(i)として少なくとも1つの下流の緩衝液希釈デバイスへ送
達され、前記第1の緩衝液希釈デバイスの下流の任意の緩衝液希釈デバイスの前記流入物(i)が、別の緩衝液希釈デバイスへ、または少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールドへ部分的にそらされ得る、第1の緩衝液希釈デバイス、を備え、
少なくとも2つの緩衝液混合物分配マニホールドが、異なる濃度の緩衝液を分配する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも2つの緩衝液希釈デバイスが、ほぼ同じ濃度の緩衝液を少なくとも1つの緩衝液分配マニホールドへ送達する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの緩衝液送達先が、培地調製サブシステム、細胞培養サブシステム、バイオリアクタサブシステム、採取サブシステム、および/または精製サブシステムを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
かん流シードトレインと、
前記かん流シードトレインから全体的または部分的に供給される少なくとも1つのバイオリアクタを備えるバイオリアクタサブシステムと、
少なくとも2つの採取サブシステムであって、各採取サブシステムが、単独で、または組み合わせて、前記バイオリアクタサブシステム内の前記バイオリアクタの各々と流体連通している、少なくとも2つの採取サブシステムと
を備える、生物製剤の成長のためのシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムを備える建築物。
【請求項16】
少なくとも2つの精製サブシステムの各々が、
第1の部屋内の3つのクロマトグラフィ・カラム・ステーションおよび3つのクロマトグラフィ・スキッド・ステーションと、
第2の隣接する部屋内のクロマトグラフィ・カラム・ステーションおよびクロマトグラフィ・スキッド・ステーションと、
前記第1の部屋または前記第2の部屋のいずれかから立入可能な保守区域と、を備え、
前記保守区域が、エアロックによって前記第1および第2の部屋から立入可能であり、別のエアロックによって前記建築物の残部からさらに立入可能である、請求項15に記載の建築物。
【請求項17】
前記第2の部屋が、充填デバイスをさらに備える、請求項16に記載の建築物。
【請求項18】
前記バイオリアクタサブシステムが、1つの部屋の中に複数のバイオリアクタステーションを備え、前記ステーションのうちの一部またはすべてが、バイオリアクタで充填される、請求項15に記載の建築物。
【請求項19】
少なくとも1つのバイオリアクタステーションが、バイオリアクタで充填されない、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記バイオリアクタステーションのうちの少なくとも1つが、バイオリアクタで充填されず、バイオリアクタで充填される前記バイオリアクタステーションのうちの少なくとも1つが、流量制御アセンブリとの流体連通を維持するように構成され、前記流量制御アセンブリが、少なくとも2つのバイオリアクタステーションのうちの任意の1つから少なくとも2つの採取サブシステムのうちの任意の1つへの流体の流量を選択的に制御するように構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
物流用廊下、職員用区域、包装区域、出荷区域、および/または入荷区域をさらに備え
る、請求項15に記載の建築物。
【請求項22】
Leadership in Energy and Environmental Design(LEED)の証明規格を満たすように構成される、請求項15に記載の建築物。
【請求項23】
前記建築物内の設備の上、中、および/または周囲に分布される複数の運動、温度、および/または湿度センサと、
前記複数のセンサの出力を追跡し、既定の範囲から逸脱する出力に応答して記録および/または警報を生成するように構成されるモニタリングシステムと、を備える、請求項15に記載の建築物。
【請求項24】
生物製剤の成長のためのプロセスであって、
細胞塊を成長させるステップと、
(i)細胞または(ii)前記細胞の成分を含む材料を採取するステップと、
前記採取した材料の第1の部分を第1の精製サブシステムに渡すステップと、
前記採取した材料の第2の部分を第2の精製サブシステムに渡すステップと、
前記第1の精製サブシステムを介して第1の生成物を生産するステップと、
前記第2の精製サブシステムを介して第2の生成物を生産するステップと
を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月1日に出願された米国仮特許出願第62/679,076号に基づき、またこれに対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
[0002]医薬品産業は、従来、単一プロセスに専念する恒久的施設へのかなりの投資を要求し得るいわゆる大型新薬に著しく焦点を絞ってきた。一旦確立されると、単一プロセスフローの効率は、強力な初期投資利益率をもたらすことができる。
【0003】
[0003]しかしながら、市場要素は、低減した費用で増大した柔軟性を有する産業プロセスを要求する。特に、特殊化した薬剤への高まる要求は、単一の主要製品ラインのために設計された施設の欠点を強調してきた。品質制御に対する圧力ならびに広範な開発および改良は、特定のプロセスフローの複数の修正またはイテレーションを必要とし得る。
【0004】
[0004]例えば、様々な生体細胞培養プロセスは、タンパク質、酵素、代謝物、または他のバイオマスなど、有用な有機成分を抽出するために使用され得る。そのようなプロセスは、しばしば、時間がかかり、培養および成長プロセスを実行するための単一の施設を建築するために著しい資本投資を必要とする。多くの場合、1つの製品のために以前に構成された既存の施設は、ある試験容量または生産容量における新製品のイテレーションに対応するのに、容易に、または素早く、再構成されない場合がある。
【0005】
[0005]さらに、生産段階に達したとき、既存の設備は、初期の小さい製品収量から拡大するようには容易に再構成されない。しかしながら、従来の高収量施設は、迅速に変化する製品サイクルにさらされるときには非効率になり、開発の初期段階では好適ではないことがある。
【0006】
[0006]上の観点から、高速再構成、より大きいスループット、およびより大きい製品多様性を可能にする、ニーズに基づいて迅速に適合および拡大することができる柔軟な生産ラインが必要とされる。さらには、プロセスおよび設備設計、ならびにこのプロセスを含むように設計される施設および建物の両方における柔軟性もさらに必要とされる。要するに、生物製剤の産業的成長のための有機体成長およびフェージングが必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
[0007]概して、本開示は、生物製剤の成長のためのシステムを対象とする。本システムは、少なくとも2つのバイオリアクタおよび少なくとも2つの採取サブシステムを備えるバイオリアクタサブシステムを含む。各採取サブシステムは、単独で、または組み合わせて、バイオリアクタサブシステム内のバイオリアクタの各々と流体連通している。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態において、本システムは、少なくとも2つのバイオリアクタと少なくとも2つの採取サブシステムとの間に位置付けられる流量制御アセンブリを含む。流量制御アセンブリは、第1のバイオリアクタから第1の採取サブシステムへの、および第1のバイオリアクタから第2の採取サブシステムへの流体の流量を選択的に制御するように構成され得る。流量制御アセンブリはさらに、第2のバイオリアクタから第1の採取サブシステムへの、および第2のバイオリアクタから第2の採取サブシステムへの流体の流量を制御するように構成され得る。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態において、本システムはさらに、少なくとも1つの精製サブシステムを含む。各精製サブシステムは、単独で、または組み合わせて、採取サブシステムの各々と流体連通している。いくつかの実施形態において、精製サブシステムのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他の精製サブシステムとは異なる生物製剤を生産するように構成される。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるようなシステムは、年間100バッチ超を処理するように構成され得る。
[0011]いくつかの実施形態において、バイオリアクタのうちの少なくとも1つは、6000L以上である。いくつかの実施形態において、バイオリアクタサブシステムは、フェドバッチバイオリアクタのシードトレインおよび/または少なくとも1つのかん流シードトレインを備える。いくつかの実施形態において、かん流シードトレインは、少なくとも1つのフェドバッチバイオリアクタに供給し得る。
【0011】
[0012]本開示はさらに、少なくとも2つの流入物(i)および(ii)を受け入れる少なくとも1つの緩衝液希釈デバイスを対象とし、(i)が緩衝液濃縮物源流であり、(ii)が注入源流のための水である。本システムはさらに、(i)および(ii)を含む緩衝液混合物を緩衝液混合物分配マニホールドへ送達する少なくとも1つの緩衝液希釈デバイスを含む。少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールドは、複数の送達先の各々へ独立して送達される緩衝液混合物のパラメータを制御するために使用され得、パラメータは、流量または濃度のうちの少なくとも1つを含む。緩衝液混合物は、複数の送達先のいずれかへの送達前に格納されない。
【0012】
[0013]1つの実施形態において、緩衝液分配のためのシステムはさらに、第1の緩衝液希釈デバイスを含む。第1の緩衝液希釈デバイスから流出される緩衝液混合物は、流入物(i)として少なくとも1つの下流の緩衝液希釈デバイスへ送達される。第1の緩衝液希釈デバイスの下流の任意の緩衝液希釈デバイスの流入物(i)は、別の緩衝液希釈デバイスまたは少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールドへ部分的にそらされ得る。少なくとも2つの緩衝液混合物分配マニホールドは、異なる濃度の緩衝液を分配する。
【0013】
[0014]いくつかの実施形態において、少なくとも2つの緩衝液希釈デバイスは、ほぼ同じ濃度の緩衝液を少なくとも1つの緩衝液分配マニホールドへ送達する。
[0015]いくつかの実施形態において、少なくとも1つの緩衝液送達先は、培地調製サブシステム、細胞培養サブシステム、バイオリアクタサブシステム、採取サブシステム、および/または精製サブシステムを含む。
【0014】
[0016]本開示はさらに、概して、かん流シードトレインと、かん流シードトレインから全体的または部分的に供給される少なくとも1つのバイオリアクタを含むバイオリアクタサブシステムと、少なくとも2つの採取サブシステムとを含む、生物製剤の成長のためのシステムを対象とする。各採取サブシステムは、単独で、または組み合わせて、バイオリアクタサブシステム内のバイオリアクタの各々の排液を受容するように構成され得る。
【0015】
[0017]本開示はさらに、概して、先に説明されたシステムのうちのいずれかを含む建築物を対象とする。例えば、1つの実施形態において、建築物は、少なくとも2つの精製サブシステムを含み得、各精製サブシステムが、第1の部屋内の3つのクロマトグラフィ・カラム・ステーションおよび3つのクロマトグラフィ・スキッド・ステーションと、第2の隣接する部屋内のクロマトグラフィ・カラム・ステーションおよびクロマトグラフィ・スキッド・ステーションと、第1の部屋または第2の部屋のいずれかから立入可能な保守区域とを含む。保守区域は、エアロックによって第1および第2の部屋から立入可能であ
り、別のエアロックによって建築物の残部からさらに立入可能である。
【0016】
[0018]いくつかの実施形態において、第2の部屋は、充填デバイスをさらに含む。
[0019]いくつかの実施形態において、バイオリアクタサブシステムは、1つの部屋の中に複数のバイオリアクタステーションを備え、ステーションのうちの一部またはすべてが、バイオリアクタで充填される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのバイオリアクタステーションは、バイオリアクタで充填されない。いくつかの実施形態において、バイオリアクタステーションのうちの少なくとも1つは、バイオリアクタで充填されず、バイオリアクタで充填されるバイオリアクタステーションのうちの少なくとも1つは、流量制御アセンブリとの流体連通を維持するように構成される。流量制御アセンブリは、少なくとも2つのバイオリアクタステーションのうちの任意の1つから少なくとも2つの採取サブシステムのうちの任意の1つへの流体の流量を選択的に制御するように構成され得る。
【0017】
[0020]いくつかの実施形態において、本明細書のように用意される建築物は、物流用廊下、職員用区域、包装区域、出荷区域、および/または入荷区域を含み、Leadership in Energy and Environmental Design(LEED)の証明規格を満たすように構成され得る。本建築物はさらに、建築物内の設備の上、中、および/または周囲に分布される複数の運動、温度、および/または湿度センサ、ならびに複数のセンサの出力を追跡し、既定の範囲から逸脱する出力に応答して記録および/または警報を生成するように構成されるモニタリングシステムを含み得る。
【0018】
[0021]本開示はさらに、概して、生物製剤の成長のためのプロセスを対象とする。本プロセスは、細胞塊を成長させるステップと、(i)細胞または(ii)細胞の成分を含む材料を採取するステップと、採取した材料の第1の部分を第1の精製サブシステムに渡すステップと、採取した材料の第2の部分を第2の精製サブシステムに渡すステップと、第1の精製サブシステムを介して第1の生成物を生産するステップと、第2の精製サブシステムを介して第2の生成物を生産するステップと、を含む。
【0019】
[0022]本開示の完全かつ授権の開示は、添付の図面への参照を含め、本明細書の残りの部分においてより詳細に明記される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】[0023]本明細書のように用意される施設の例示的なレイアウトを示す図である。
図2】[0024]緩衝液分配サブシステムの概略を示す図である。
図3】[0025]培地調製サブシステムの概略を示す図である。
図4】[0026]バイオリアクタサブシステムの概略を示す図である。
図5】[0027]採取サブシステムの概略を示す図である。
図6】[0028]精製サブシステムの概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0029]本明細書および図面における参照文字の繰り返しの使用は、本発明の同じまたは類似の特徴または要素を表すことが意図される。
[0030]本議論は、例示的な実施形態の説明にすぎず、本開示の幅広い態様を制限することが意図されないことは、当業者により理解されるものとする。
【0022】
[0031]概して、本開示は、生物製剤の成長のためのシステムを対象とする。本明細書で使用される場合、生物製剤の成長は、一般的に、特定の目的を達成するために生体材料を培養、供給、および処理することを指す。いくつかの場合において、目的は、成長した材
料自体の獲得である。例えば、特定の細胞培養が、その治療用途のために所望され得、成長プロセスは、所与の量の細胞培養物を拡大して、所望の細胞を採取、洗浄、およびおそらくは包装する。他の場合において、バイオマスの何らかの副産物が所望される。例えば、いくつかの場合において、特定の細胞培養物のタンパク質生成物が所望され、成長プロセスは、所与の量の細胞培養物を拡大して、タンパク質生成物を抽出、精製、およびおそらくは包装する。
【0023】
[0032]本システムは、組織化されたサブシステムの集まりとして説明され得る。これらのサブシステムは、単一の建築物または施設内で組織化され得る。必要な場合、施設は、ISO 14644-1、FED STD 209E、および/またはEU Good Manufacturing Practice(GMP)規格によって定義されるような、制御および/または分類された空間のための規格を満たすように建築され得る。単に例として、使い捨ての設備について言及され得る。再使用可能な設備が本開示の範囲に入ることを理解されたい。
【0024】
[0033]本開示に従う柔軟なプロセスは、図1に示される施設000に収容され得る。例示的な施設は、3つの下位施設:上流の下位施設001、下流の下位施設002、および業務者用の下位施設003に分割され得る。下位施設のうちの任意のものは複数存在し得る。下位施設は、隣接するように、または、建築物の別の階など、積層されるように建築され得る。例えば、上流の下位施設001は、2階に存在し得るが、下流の下位施設002は、1階に存在し得る。代替的に、下位施設は、別の隣接した建築物に収容され得る。いくつかの例では、上流および下流の下位施設は、建築物の別の下位区分(例えば、部屋または階)に設置される一方、業務者用の下位施設003は、上流および/または下流の下位施設の中、周囲、間、下、および/または横に設置され得る。
【0025】
[0034]1つの実施形態において、図1に示されるように、上流の下位施設001は、緩衝液分配サブシステム100、培地調製サブシステム200、およびバイオリアクタサブシステム300を含み、下流の下位施設002は、2つの採取サブシステム400および2つの精製サブシステム500を含み、業務者用の下位施設003は、例えば、物流用廊下、職員用区域、包装区域、出荷区域、および/または入荷区域を含み得る。
【0026】
[0035]いくつかの実施形態において、施設000は、他の生成物の生産のために使用される他の施設と同じ建築物内に設置される。例えば、複数の施設000が、複数の生物製剤の生産のために共同設置され得る。
【0027】
[0036]特に有利なことには、単一の施設000はさらに、その包含したサブシステム内で任意の数の生物製剤を生成し得る。例えば、施設内のサブシステムは、高度に相互接続され得る。図1に示される1つの実施形態において、バイオリアクタサブシステム300の排液は、採取サブシステム400の両方と独立して流体連通していてもよい。加えて、採取サブシステム400のうちの任意の1つからの採取流のうちの任意の1つは、精製サブシステム500のうちの任意の1つまたは両方と流体連通していてもよい。緩衝液分配サブシステム100内で生成される緩衝液混合物は、他のサブシステムのうちの任意の1つに向けられ得る。この様式では、単一の施設000が、1つまたは複数の所望のプロセスフローを構成するための最大限の柔軟性を提供し得る。
【0028】
[0037]本明細書で使用される場合、流体連通とは、いくつかの様々な水路を介した直接的かつ意図的な接続を示し、これにより流体が1つの点から別の点へと流れることができる。流体連通は、任意の数の弁、マニホールド、またはコントローラによって調節され得る。
【0029】
[0038]例えば、1つの実施形態において、流量制御アセンブリは、相互接続された流体連通のためのフレームワークを提供し得る。いくつかの場合において、流量制御アセンブリは、パイプのシステムであってもよい。いくつかの実施形態はさらに、任意の数の弁、ダイバータ、スロットル、メータ、またはマニホールドを用い得、各々は、手動および/または自動化された形式で制御可能である。この様式では、流量制御アセンブリは、任意の数のサブシステムまたは施設000のサブシステムを有する場所の間の流体連通を促進し得る。
【0030】
[0039]流量制御アセンブリは、その流量制御において選択的であり得る。例えば、流量制御アセンブリが、2つ以上のバイオリアクタを有する単一のバイオリアクタサブシステム300と2つ以上の採取サブシステム400との間に流体連通を提供するために使用されるとき、流量制御アセンブリは、バイオリアクタの任意のサブセットからの排液を個別に選択的に制御して、各サブセットを、同様に個別にカスタマイズされた流量パラメータを有する排液のために個別に選択された1つまたは複数の送達先採取サブシステムに向ける。この様式では、流量制御アセンブリは、バイオリアクタサブシステム300内のバイオリアクタのすべてまたは任意のサブセットから複数の採取サブシステム400のすべてまたは任意のサブセットの間に非常に柔軟な流体連通ネットワークを提供し得る。いくつかの実施形態において、同様の流量制御アセンブリが、任意の数のサブシステムへ、施設000のあらゆる場所において、緩衝液の選択的かつ個別に制御された分配を可能にし得る。
【0031】
[0040]施設000の柔軟な実施形態は、いくつかの例では、複数のサブシステム間の流体接続ネットワークを含む。サブシステムは、施設内の異なる場所に配置および再配置され得、流体接続ネットワークインフラストラクチャ(例えば、流量制御アセンブリを含む)は、設備の迅速な再接続を可能にし得る。
【0032】
[0041]有利には、流体接続ネットワークは、最初に構築されたときよりも多くのサブシステムにサービスを提供するように作成される。例えば、図1にあるような施設000は、1つのバイオリアクタサブシステム300と2つの採取サブシステム400との間に流体接続を提供するように完全に構成されるが、最初は1つの採取サブシステム400で動作される、流体接続ネットワークを含み得る。
【0033】
[0042]そのような相互接続された施設000は、並行して、全体として、または部分的に動作し得、例えば、全生成物トレインは、完全に並列化される場合と、そうでない場合とがある。1つの実施形態において、いくつかの並列バイオリアクタサブシステム300は、いくつかの並列精製サブシステム500に供給する単一の採取サブシステム400に供給し得る。別の例では、バイオリアクタサブシステム300は、複数の精製サブシステム500に供給する複数の採取サブシステム400に供給する。この様式では、単一の施設000は、いくつかの異なる生成物または同じ生成物のいくつかのグレードを生産し得、例えば、単一の採取サブシステム400は、2つの精製サブシステム500に同じ採取培養物を提供し得、1つは品質のために最適化され、1つは収量のために最適化される。同様に、様々な試験シナリオが、全く同じソースバッチに対する異なるプロセス効果を観察するために並行して実行され得る。
【0034】
[0043]本開示に従って用意された施設は、出量を最大限にするように最適化されている能力を有し、サブシステムは、任意の所望の出量要件を達成するように独立して構成され得る。例えば、余剰生成物を最小限にするために、異なる精製トレインが、異なる動作出量で調整され得る。加えて、いくつかの実施形態は、最大出量が必要とされないときに運転費用を一時的に下げるために、意図的に総容量よりも少なく動作し得る。
【0035】
[0044]いくつかの実施形態において、施設000の合計出量は、年間約75バッチ超など、年間約100バッチ超など、年間約150バッチ超など、年間約300バッチ超など、年間約50バッチよりも大きい場合がある。しかしながら、一般には、施設000は、年間約1000バッチ未満を生産するようにスケーリングされ得る。
【0036】
[0045]施設000は、運転業務者、おそらくは、いくつかの場合においては、大勢の運転業務者を必要とし得る。しかしながら、いくつかの例では、施設000は、部分的または完全に、自動化され得る。例えば、予測分析技術(PAT:Predictive Analytics Technology)は、能率化された保守およびモニタリング手順を可能にし得る。例えば、振動センサ、雑音センサ、湿度センサ、温度センサ、または消費電力センサなど、いくつかのセンサは、施設000の動作健全性の描写をモニタリングシステムに提供し得る。例えば、振動および温度センサは、設備ケーシングに取り付けられ得る。センサのうちのいずれかの任意の出力が、既定の範囲、または代替的に、モニタリングシステムによって通常通りもしくは安定していると解釈される範囲から逸脱する場合、モニタリングシステムは、特定のサブシステムにおいてなど、施設000の特定の区域において、注意を必要とすることを示すために警報を生成し得る。この様式では、必要とされる合計の運転業務者は、低減され得る。
【0037】
[0046]有利には、本明細書のように用意される施設000の柔軟性は、予期せぬ設備ダウンタイムからの素早い回復を可能にする。例えば、2つの採取サブシステム400のうちの一方がオフラインになった場合、相互接続された流体連通ネットワークは、バイオリアクタサブシステム300の排液が第2の採取サブシステム400に素早くかつ容易に再方向付けされることを可能にする。
【0038】
[0047]本開示に従って用意される施設000の非常に柔軟な性質に起因して、本施設は、エネルギー効率が優れているように建築され得る。例えば、需要を満たすことが必要な場合にのみ様々なサブシステムを選択的に動作させることにより、合計のユーティリティ消費は、効率的であるように最適化され得る。いくつかの実施形態において、施設を包含する建築物は、Leadership in Energy and Environmental Design(LEED)の証明規格など、様々な規格を満たすように建築され得る。
【0039】
[0048]1つの実施形態において、本システムは、図2に示される緩衝液分配サブシステム100を含む。緩衝溶液は、例えば、重炭酸塩溶液などの標的環境において所与のpHレベルを変更または維持するために使用される塩溶液であってもよい。例えば、緩衝液は、特定のpHを獲得および/または維持するためにバイオリアクタ供給培地に付加され得る。緩衝液が調製される区域は、ISO 8/グレードC/クラス100,000など、制御された空域であってもよい。
【0040】
[0049]緩衝液は、標的環境への送達前に、混合され、続いて大型タンク内に格納され得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、緩衝液濃縮物は、例えば、小型の使い捨てミキサ(SUM)102または大型のSUM104内で混合され得る。使用される場合、小型および/または大型のSUMは、様々なサイズであり得る。例えば、小型のSUMは、約500L超など、約1000L超など、約100Lより大きくてもよい。しかしながら、一般には、小型のSUMは、約1000L未満など、約3000Lより小さくてもよい。緩衝液濃縮物調製のための大型のSUMは、約1000L超など、約2000L超など、約3000L超など、約500Lより大きくてもよい。しかしながら、一般には、大型のSUMは、約3000L未満など、約4000Lより小さくてもよい。
【0041】
[0050]緩衝液の内容物は、所与の用途のために適切に選択され得る。いくつかの実施形
態において、処理溶液は、トリス、トリシン、HEPES、MOPS、PIPES、TAPS、バイシン、BES、TES、カコジル酸、MES、アセテート、MKP、ADA、ACES、グリシンアミド、およびアセトアミドグリシン、または酢酸などの緩衝液である。
【0042】
[0051]いくつかの実施形態において、重炭酸塩緩衝液が所望され得る。例えば、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムは、乾燥形態で提供されて、注射用水と混合され得る。乾燥内容物は、自動化された設備によって、または手動で、堆積され得る。
【0043】
[0052]緩衝液は、保持タンク106内に濃縮形態で格納され得る。保持タンクは、任意の有用な構成のものであり得る。例えば、保持タンクは、ステンレス鋼容器であってもよい。他の実施形態において、保持タンクは、1つまたは複数の使い捨てバッグを含み得る。
【0044】
[0053]格納された濃縮物は、次いで、緩衝液希釈デバイス112に圧送され得る。緩衝液希釈デバイス112は、緩衝液濃縮物流108および注射流110のための滅菌水を受け入れ得る。いくつかの実施形態において、緩衝液混合物流114は、単一の希釈ステージ後に、緩衝液混合物分配マニホールド116へ直接進む。
【0045】
[0054]いくつかの実施形態において、緩衝液混合物流は、緩衝液混合物流を第2の緩衝液混合物流118へと希釈する第2の緩衝液希釈デバイス112内へ向けられる。第2の緩衝液混合物流118は、第2の緩衝液混合物分配マニホールド120によって分配され得る。この様式では、緩衝液分配サブシステム100は、任意の数の異なる濃度を有する緩衝溶液を生産および分配し得る。
【0046】
[0055]いくつかの実施形態において、2つ以上の緩衝液希釈デバイス112が、同じ濃度の緩衝液を生産する。そのような実施形態は、システム故障または保守に起因するダウンタイムに強く、また、変動する緩衝液需要に対する柔軟性を増大させることも可能にし得る。
【0047】
[0056]1つの実施形態において、緩衝液混合物分配マニホールド116は、任意の数の送達先への緩衝液混合物の流量を制御する。いくつかの実施形態において、緩衝液混合物分配マニホールドは、複数の送達先への緩衝液混合物の流量を個別に制御し、任意選択的に、送達先環境のpHなどの標的パラメータを示すセンサフィードバックに応答するように自動化される。
【0048】
[0057]緩衝液混合物分配マニホールドは、任意選択的に、任意の数の送達先への緩衝液分配線のコンパクトかつ効率的なルーティングを可能にするように中心に設置され得る。いくつかの実施形態において、いくつかの送達先はまた、局所的分配を意図したマニホールドであってもよい。例えば、中央マニホールドは、緩衝液を処理施設の特定の部屋へ圧送し得、この部屋の中のより小さいマニホールドが、緩衝液を、緩衝溶液を必要とする部屋内のデバイスに分配し得る。
【0049】
[0058]いくつかの実施形態において、本開示に従って用意されるシステムは、図3に示されるように、培地調製サブシステム200を含む。一般には、培地調製サブシステム200は、接種された生物由来材料を供給する基質を調製する。例えば、培地は、糖、酵母、硫酸、塩素、または他の好適な供給材料を含み得る。培地は、ISO 8/グレードC/クラス100,000条件下など、制御された空域において調製され得る。
【0050】
[0059]いくつかの実施形態において、培地調製サブシステム200は、構成要素の手動
調製を伴う。いくつかの実施形態において、構成要素は、培地調製サブシステム200内で冷蔵され得る。調製された培地は、より長い貯蔵寿命のために混合後に冷蔵され得る。
【0051】
[0060]培地は、任意の所与の用途の要件に従って調製され得る。培地は、限定培地、合成培地、非限定培地、または基本培地であってもよい。培地は、強化培地または高度に強化された培地であってよい。培地は、グルタミンおよび分岐鎖アミノ酸など、非必須アミノ酸および必須アミノ酸などの様々なアミノ酸を含み得る。培地の濃度は、目的の細胞培養物の反応を操作するために変更され得る。
【0052】
[0061]培地成分は、例えば、緩衝液、アミノ酸含有物、ビタミン含有物、塩含有物、ミネラル含有物、血清含有物、炭素源含有物、脂質含有物、核酸含有物、ホルモン含有物、微量元素含有物、アンモニア含有物、補因子含有物、指標含有物、小分子含有物、加水分解物含有物、および酵素調節物質含有物を含む。
【0053】
[0062]任意選択的に存在するミネラルとしては、ビスマス、ボロン、カルシウム、塩素、クロム、コバルト、銅、フッ素、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、カリウム、ルビジウム、セレン、ケイ素、ナトリウム、ストロンチウム、硫黄、テルル、チタン、タングステン、バナジウム、および亜鉛が挙げられる。例示的な塩およびミネラルとしては、CaCl2(無水物)、CuSO4 5H2O、Fe(NO3).9H2O、KCl、KNO3、KH2PO4、MgSO4(無水物)、NaCl、NaH2PO4H2O、NaHCO3、Na2SE3(無水物)、ZnSO4.7H2O;リノール酸、リポ酸、D-グルコース、ヒポキサンチン2Na、フェノールレッド、プトレシン2HCl、ピルビン酸ナトリウム、チミジン、ピルビン酸、コハク酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸Na六水和物、グルタチオン(還元型)、パラアミノ安息香酸(PABA)、メチルリノール酸、バクトペプトンG、アデノシン、シチジン、グアノシン、2’-デオキシアデノシンHCl、2’-デオキシシチジンHCl、2’-デオキシグアノシン、およびウリジンが挙げられる。
【0054】
[0063]例えば、哺乳類の細胞系のための好適な培地および培養方法は、例えば、米国特許第5,633,162号に説明されるように、当該技術分野において周知である。研究室フラスコまたは低密度細胞培養のための、および特定の細胞タイプの必要性に適合されている、標準の細胞培養培地の例は、例えば、ロズウェルパーク記念研究所(RPMI:Roswell Park Memorial Institute)1640培地(Morre,G、The Journal of the American Medical Association、199、p.519f.1967)、L-15培地(Leibovitz,A.ら、Amer.J.of Hygiene、78,1p.173ff、1963)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM:Dulbecco’s modified Eagle’s Medium)、イーグル最小必須培地(MEM:Eagle’s minimal essential medium)、ハムのF12培地(Ham,R.ら、Proc.Natl.Acad.Sc.53、p288ff.1965)、またはアルブミン、トランスフェリン、およびレシチンを欠いたイスコフ改変DMEM(Iscovesら、J.Exp.med.1、p.923ff.,1978)である。そのような培養培地は、ウシ胎児血清(FBS:Fetal Bovine serum、FCSとも呼ばれる)で補充され得ることが知られており、ウシ胎児血清が、多量のホルモンの自然源および成長因子を提供する。脊椎動物および哺乳動物細胞の細胞培養はそれぞれ、常法に従い、例えば、R.Ian Fresney、Culture of Animal Cells、a manual、第4版、Wiley-Liss/New York、2000に詳細に網羅される。
【0055】
[0064]いくつかの実施形態において、高密度成長培養培地が用いられ得る。そのような
高密度成長培地は、通常、全アミノ酸などの栄養物、グルコースなどのエネルギー源、無機塩類、ビタミン、微量元素(マイクロモル範囲において最終濃度で通常は存在する無機化合物と定義される)、緩衝液、4つのヌクレオシドまたはそれらの対応するヌクレオチド、グルタチオン(還元型)などの抗酸化剤、ビタミンC、および重要な膜脂質、例えば、コレステロールもしくはホスファチジルコリン、または脂質前駆体、例えば、コリンもしくはイノシトールなどの他の構成要素を補充され得る。高密度培地は、これらの化合物の大半またはすべてにおいて富化され、また、それらを、RPMI1640と比較してEP-435 911 AまたはGB-2251249からもたらされ得るような前述の標準的な培地よりも、高い量で含む(強化される)が、ただし、無機塩類は例外とし、本質的に等圧の培地のモル浸透圧濃度は、無機塩類に基づいて調節される。GB-2251249は、好適な高密度成長培地の例を提供する。いくつかの実施形態において、高密度細胞培養培地は、おそらくはブチラートの非存在下で、上で述べた量でアセテートを含む。加えて、培養培地は、トリプトファン以外のアミノ酸の大部分が培養培地内で75mg/Lを超過するという点で、均衡化および強化され得る。一般アミノ酸必要量と併せて、グルタミンおよびアスパラギンの合わせた量は、高密度培養培地の2g/L超過など、合計して1g/Lを超過し得る。後者のより好ましい実施形態は、グルタミン合成酵素(GS)ベクターがトランスフェクトされた組換え細胞系の場合、特にGS遺伝子配列の一連の増幅が起こった後は、あまり好適ではないということは言うまでもない。それらの細胞では、例えば、外在源および内在源から合わせたグルタミンの過剰は、アンモニアの生産をもたらし、これは回避されるべきである。
【0056】
[0065]少量の培地がバイオセーフティキャビネット内で調製されてもよい。ISO 5/グレードA/クラス100に制御されるバイオセーフティキャビネットは、小さい接種用の培地の調製のための隔離を提供する。
【0057】
[0066]しかしながら、一般には、大量の培地が、連続的に、またはSUMにおいてバッチごとに調製され得る。例えば、バッチは、図3に示されるように、小型のSUM204、または大型のSUM206、または両方など、サブシステム内のいくつかのSUMにおいて調製され得る。培地の調製に使用されるSUMは、約500L超など、約1000L超など、約2000L超など、約100Lより大きくてもよい。しかしながら、一般には、SUMは、約3000L未満など、約2000L未満など、約4000Lより小さい。
【0058】
[0067]培地調製サブシステム200に使用される緩衝溶液は、緩衝液混合物分配マニホールドからSUM内へ直接圧送され得る。代替的に、緩衝溶液は、一時的な保持タンク(例えば、トート202)内へ圧送され得、そこから緩衝液混合物は、必要に応じてSUM内へ供給され得る。SUMの容積および/またはプロセスの需要に応じて、第1および第2の緩衝液混合物分配マニホールドから受容されるときとは異なる濃度の緩衝液が、異なるSUMへ供給され得る。
【0059】
[0068]調製された培地は、少なくとも1つの保持タンク208に格納され得る。いくつかの実施形態において、調製された培地は、使い捨てバッグに直接格納され得る。必要な場合、バッグは、培地の貯蔵寿命を増大させるために冷蔵室に格納され得る。いくつかの実施形態においては、保持タンクが直接冷蔵される。
【0060】
[0069]いくつかの実施形態において、本開示に従って用意されるシステムは、図4に示されるように、バイオリアクタサブシステム300を含む。バイオリアクタサブシステムは、制御された非機密の区域に任意選択的に指定される単一の部屋に収容され得る。
【0061】
[0070]バイオリアクタサブシステム300は、一般には、少なくとも1つの生産バイオリアクタ内への配置前に少なくとも1つのシードトレインを通じて生物製剤を培養する。
例えば、いくつかの実施形態は、グローブボックス302内で手作業で用意されるフラスコまたはバイラルなど、小型供給源からのシードトレインを開始する。例えば、多くの接種培地を含むフラスコを手で振って、隔離された培養器内での培養プロセスを開始し得る。他の例では、プロセスは、接種材料を予め充填されたフラスコに少量の培地を圧送することによって自動化される。
【0062】
[0071]小試料の接種後、いくつかの実施形態は、成長中の細胞塊をシードトレイン内のいくつかのインキュベーションステージへ移送する。例えば、シードトレインは、波培養器304(例えば、かん流ベースの波培養器)から、第1の使い捨てバイオリアクタ(SUB)306(例えば、20L~500L)へ、第2のSUB308(例えば、100L~1000L)へ、さらに第3のSUB310(例えば、500L~4000L)へと進んだ後に、生産バイオリアクタ312に到達し得る。
【0063】
[0072]シードトレインは、活性細胞塊を1つのインキュベーションステージから次のインキュベーションステージへと手動で移送することによって進み得る。いくつかの実施形態において、移送は、自動化され得、細胞質量、細胞濃度、グルコースレベル、または他のそのような進行指標を測定するセンサからのフィードバックによって制御される。
【0064】
[0073]1つの実施形態において、シードトレインは、少なくとも1つの生産バイオリアクタに直接的に供給するかん流ベースのリアクタシステム316を含む。例えば、かん流リアクタは、生産バイオリアクタによって必要とされるサイズまたは質量まで細胞培養物を成長させるのに必要な時間を低減し得る。かん流シードトレインは、いかなる使用済み培地も除去しながら新鮮な培地を細胞培養物に継続して提供して、細胞培養物をフィルタリングされた区域または保持容器(例えば、バイオリアクタ)のいずれかに保持する。この様式では、培養物は、常に最適成長条件を提供され、非常に高い培養濃度が可能になる。かん流ベースのリアクタシステム316は、シードトレイン内の1つまたは複数の中間SUBステージに取って代わり得る。例えば、いくつかの場合において、かん流ベースのリアクタシステムは、2つのバイオリアクタなど、3つのバイオリアクタなど、5つのバイオリアクタなど、少なくとも1つの生産バイオリアクタに直接的に供給し得る。いくつかの場合において、バイオリアクタサブシステム300内のすべてのバイオリアクタは、かん流ベースのリアクタシステム316によって供給され得る。培地および/または緩衝液は、培地調製サブシステム200または緩衝液分配サブシステム100からかん流反応システム316へ直接的に圧送され得る。
【0065】
[0074]かん流リアクタと併せて使用される場合、バイオリアクタ312は、かん流供給のために特別に設計される場合とそうでない場合とがある。例えば、かん流動作モードのために使用されるバイオリアクタの採取ポートおよび配管設計に関して、浸漬管は、バイオリアクタの外へ、および結合された細胞保持デバイス内への培養物の妨げのない流れを許すように、ならびに、細胞または細胞集合体の泡状化およびせん断なしに、細胞保持デバイスからバイオリアクタ内へ戻ることが可能であるように、適切にサイズ決定される必要がある。かん流モード中またはフェドバッチプロセスの採取フェーズ中の細胞培養物のスムーズな流れは、細胞がそのような配管を通過する間に機械的に損傷されないことを確実にするためであり、これは、機械的損傷が、プロセスの性能および作製される生成物の品質に悪影響を及ぼし得る細胞因子(例えば、グルタチオン還元酵素などの酵素、チオレドキシン、およびNADPHなどのチオレドキシン還元酵素または代謝物)の放出を結果としてもたらし得るためである。第二に、細胞培養物のスムーズな流れは、そのような配管を通過する間に培養物が低酸素または無酸素にならないことを結果としてもたらし得、それにより、さらなる処理中にプロセスの性能および生成物の品質に悪影響を及ぼし得る放出された細胞因子の活性化を防ぐ。
【0066】
[0075]生産バイオリアクタ312は、撹拌型、揺動型、エアリフト型、または他のバイオリアクタタイプを含み得る。いくつかの実施形態において、生産バイオリアクタは、連続型、フェドバッチ型、および/またはかん流供給型SUBである。追加的または代替的に、1つまたは複数の生産バイオリアクタ312は、かん流リアクタであってもよい。いくつかの態様において、バイオリアクタは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許公開第2017/0369828A1号に説明されるものなど、様々な直径であり得る。
【0067】
[0076]2つ以上の生産バイオリアクタ312がバイオリアクタサブシステム300内に存在するとき、生産バイオリアクタ312は、約500L超など、約1000L超など、約2000L超など、約5000L超など、約8000L超など、約12000L超など、約18000L超など、同じまたは異なるサイズであり得る。1つの実施形態において、生産バイオリアクタ312は、約15000L未満など、約10000L未満など、約20000Lより小さい。
【0068】
[0077]バイオリアクタユニットは、栄養物および/もしくは炭素源の供給、好適なガス(例えば、酸素)の注入、発酵または細胞培養培地の流入、ガス相および液相の分離、成長温度の維持、pHレベルの維持、アジテーション(例えば、撹拌)、ならびに/または洗浄/滅菌のうちの1つもしくは複数、またはすべてを実施することができる。1つの実施形態において、バイオリアクタは、懸濁細胞または付着依存性(接着)細胞を培養するのに好適である。
【0069】
[0078]1つの実施形態において、バイオリアクタサブシステム300は、細胞療法および/またはウイルス療法動作に好適である。1つの実施形態において、バイオリアクタサブシステム300は、原核細胞または真核細胞を培養するのに好適である。細胞の例としては、限定されるものではないが、細菌細胞(例えば、E.coli、P.pastoris)、酵母細胞(例えば、S.cerevisae、T.Reesei)、植物細胞、昆虫細胞(例えば、Sf9)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO、および任意の遺伝子修飾または由来CHO細胞系)、マウス細胞(例えば、マウス胎仔線維芽細胞、マウス癌モデルに由来する細胞)、ヒト細胞(例えば、任意の組織もしくは器官からの細胞、癌もしくは他の罹患細胞系からの細胞、幹細胞)、ハイブリドーマ細胞、または他の遺伝子修飾もしくはハイブリッド細胞が挙げられる。1つの実施形態において、細胞は、組換え型の治療薬または診断薬などの、生成物を発現または生産する。細胞によって生産される生成物の例としては、限定されるものではないが、抗体分子(例えば、モノクローナル抗体、二重特異性抗体)、融合タンパク質(例えば、Fc融合タンパク質、キメラサイトカイン)、他の組換えタンパク質(例えば、糖化タンパク質、酵素、ホルモン)、または脂質で覆われた粒子(例えば、エキソソーム、ウイルス様の粒子)が挙げられる。
【0070】
[0079]生産バイオリアクタ312は、任意選択的に、バイオリアクタステーション314内に設置され得る。例えば、バイオリアクタステーション314は、バイオリアクタを置くための、室内の物理的な床、壁、または吊戸棚空間、ならびに、任意の電気的なもの、機械的なもの、加熱/冷却水、培地、緩衝液、滅菌WFI、および/またはバイオリアクタによって必要とされる細胞培養導管のための、接続部を提供し得る。例えば、各バイオリアクタステーション314は、必要とされる濃度の緩衝液をバイオリアクタに提供するために、少なくとも1つの緩衝液分配マニホールド116または120と連通していてもよい。
【0071】
[0080]追加的または代替的に、バイオリアクタステーション314は、バイオリアクタからの任意の排液の出力のための接続部を提供し得る。例えば、バイオリアクタステーション314は、流量制御アセンブリと流体連通していてもよい。ステーション314がバ
イオリアクタで充填されないとき、流体連通は、例えば、閉じた弁によって制御され得る。しかしながら、任意の既存の流体連通導管は、ステーション314に据え付けられる新規バイオリアクタが、各々の新規バイオリアクタの追加に伴って追加の導管または他のパイプを据え付ける必要なしに流量制御アセンブリに容易に接続されることを可能にすることによって、バイオリアクタ容量の迅速な拡大を助ける。
【0072】
[0081]いくつかの例では、バイオリアクタステーション314は、バイオリアクタの特定のサイズ、タイプ、または構成に対して固有に構成される。他の例では、各バイオリアクタステーション314は、わずかなカスタマイゼーションまたはカスタマイゼーションなしで、多種多様なバイオリアクタに対応し得る。この様式では、バイオリアクタ再構成は、能率化される。例えば、バイオリアクタサブシステム300は、成長する製品需要に応答して素早くスケーリングされ得る。
【0073】
[0082]いくつかの例では、生産バイオリアクタ312は、各バイオリアクタステーション314内に置かれる。他の例では、図4に示されるものなど、いくつかのバイオリアクタステーション314は、生産バイオリアクタ312を含まない。そのような例では、空のステーションは、追加の出量が必要とされる場合に生産バイオリアクタを受容するために待機する。
【0074】
[0083]ステーション314は、一回ですべて充填され得るか、または所望の通りに段階的に充填され得る。例えば、バイオリアクタサブシステムは、ステーションの第1の部分が充填された状態で一回動作され得る。二回目には、第1の部分に加えて、またはその代わりに、ステーションの第2の部分が充填され得る。すなわち、第1および第2の部分は、任意の数のステーションと重複する必要はない。バイオリアクタサブシステム300は、バイオリアクタバッチ間のダウンタイムを最小限にするために、第1の部分での動作と第2の部分での動作とを交互にとり得る。
【0075】
[0084]いくつかの例では、ステーションの第2の部分は、第1の部分に加えて、完全に充填され得、この第2の部分は、以前に使用されていないバイオリアクタステーション314の量に等しいか、またはそれ未満である。例えば、最初に4つのバイオリアクタ312の第1の部分で動作する6つのバイオリアクタステーション314を有するバイオリアクタサブシステム300は、必要な場合、2つのバイオリアクタ312の第2の部分を追加し得る。別の例では、力価が設計閾値を下回るときに、追加のバイオリアクタが、総バイオリアクタ容積を増大させるために素早くオンラインにされ得る。この様式では、高出力バイオリアクタサブシステム300は、需要が小規模から大規模へ上昇すると、段階的に構築および実装され得る。
【0076】
[0085]バイオリアクタサブシステム300には、2つより多くなど、5つより多くなど、10個より多くなど、1つより多くのバイオリアクタステーションが装備され得る。1つの実施形態において、バイオリアクタサブシステム300には、20個より少ないなど、10個より少ないなど、30個より少ないステーションが装備される。いくつかの実施形態において、バイオリアクタサブシステム300は、60%未満など、40%未満など、20%未満など、ステーションの80%未満が充填された状態で動作され得る。追加の例では、バイオリアクタサブシステムは、40%超など、60%超など、80%超など、さらには最大100%まで、ステーションの20%超が充填された状態で動作され得る。ステーションは、1、2、3、4、またはそれ以上など、任意の数のフェーズまたはステップで充填または非活性化され得る。
【0077】
[0086]いくつかの実施形態において、生産バイオリアクタは、培地を培地保持タンク208から直接受容し得る。例えば、培地は、生産バイオリアクタ312を含むすべてのバ
イオリアクタステーション314へ、バイオリアクタサブシステム300への本線を介して分散され得、続いてマニホールドを介して各ステーションへ、または直通の線を介して各ステーションへ分配される。各線内の流量は、最適動作を確実にするためにモニタおよび/または制御され得る。
【0078】
[0087]他の例では、培地は、移動型の容器において各バイオリアクタステーション314に手動で分配され得る。例えば、トートまたはバッグは、培地調製サブシステム200内で直接充填され、バイオリアクタサブシステム300に移送され得る。いくつかの実施形態において、培地調製サブシステム200およびバイオリアクタサブシステム300は、隣接しており、通過エアロックが、容易な移送を可能にし得る。バイオリアクタステーションは、培地含有トートまたはバッグのためのビンまたは入れ物を含み得る。そのような例では、ビンまたは入れ物が充填されると、バイオリアクタへの培地の流入は、最適動作を確実にするためにモニタおよび/または制御され得る。
【0079】
[0088]例えば、制御は、開ループ(例えば、タイマ)または閉ループ(例えば、温度、細胞密度、グルコースレベルなどを読み出すセンサからのフィードバックに応答)に従い得る。制御システムはさらに、いくつかの例では、バイオリアクタステーション314の培地入れ物を再充填する必要性を運転業務者に通知し得る。
【0080】
[0089]本開示に従って用意されるシステムは、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの採取サブシステム400を含み得る。例えば、図5に示されるように、システムは、2つの採取サブシステム400を含み得、各々が、バイオリアクタサブシステム300の排液を受容し得る遠心分離機402を有する。例えば、遠心分離機402は、バイオリアクタ排液から細胞および大きな細胞固体物を除去し得る。遠心分離機402の産出物は、一連の1つまたは複数のろ過ステップへと渡され得る。例えば、デプスフィルタ404のバンクは、採取流をさらに浄化し、濁りを標的レベルまで下げることができる。加えて、デプスフィルタ404は、内毒素、ウイルス粒子、および/またはタンパク質不純物を除去することなど、他の不純物を除去するために荷電され得る。
【0081】
[0090]少なくとも1つの遠心分離、浄化、および/またはろ過ステップの後、採取流は、少なくとも1つの採取タンク406に向けられ得る。いくつかの例では、各採取サブシステム400は、少なくとも1つの採取タンク406を含む。他の例では、2つ以上の採取サブシステムは、少なくとも1つの採取タンク406を共有し得る。例えば、複数の遠心分離機402および複数のデプスフィルタ404は、任意選択的に、排液を1つのタンク406に渡し得る。採取タンク406は、採取溶液のpHを制御するための少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールド116または120に接続され得る。いくつかの例では、各々が独立して構成される複数の採取サブシステム400は、並行して動作し得、また互いに隣接して配置され得るか、または互いから取り外され得る。
【0082】
[0091]いくつかの実施形態において、本開示に従って用意されるシステムは、図5の例示的な実施形態に示されるように、精製サブシステム500を含む。いくつかの実施形態において、精製サブシステム500は、プレウイルストレイン500-1およびポストウイルストレイン500-2に分割され得る。
【0083】
[0092]プレウイルストレイン500-1は、少なくとも1つのクロマトグラフィ、ろ過、または混合デバイスを含み得る。
[0093]ここで説明される方法における使用に好適な1次元(1D)クロマトグラフィは、当業者に知られており、例えば、親和クロマトグラフィ、ゲルろ過クロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、逆相クロマトグラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィを含む。いくつかの実施形態において、1次元クロマトグラフィ法は、HPLC逆相クロ
マトグラフィである。クロマトグラフィは、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、ガスクロマトグラフィ(GC)、キャピラリ電気泳動、イオンモビリティを含み得る。例えば、Process Scale Purification of Antibodies、Uwe Gottschalk2011 John Wiley & Sons ISBN:1118210743;Antibodies Vol1 Production and Purification、G.Subramanian 2013 Springer Science & Business Media;Basic Methods in Antibody Production and Characterization、Gary C.Howard 2000 CRC Pressも参照されたい。
【0084】
[0094]追加の例示的なクロマトグラフィ法としては、限定されるものではないが、強陰イオンクロマトグラフィ(SAX)、液体クロマトグラフィ(LC)、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、超高速液体クロマトグラフィ(UPLC)、薄層クロマトグラフィ(TLC)、アミドカラムクロマトグラフィ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。例示的な質量分析(MS)としては、限定されるものではないが、タンデムMS、LC-MS、LC-MS/MS、マトリックス支援レーザ脱離イオン化質量分析(MALDI-MS)、フーリエ変換質量分析(FTMS)、イオンモビリティ分離質量分析(IMS-MS)、電子移動解離(ETD-MS)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。例示的な電気泳動法としては、限定されるものではないが、キャピラリ電気泳動(CE)、CE-MS、ゲル電気泳動、アガロースゲル電気泳動、アクリルアミドゲル電気泳動、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)に続いて特定のグリカン構造を認識する抗体を使用したウエスタンブロット、およびそれらの組み合わせが挙げられる。例示的な核磁気共鳴(NMR)としては、限定されるものではないが、1次元NMR(1D-NMR)、2次元NMR(2D-NMR)、相関分光法マグネチックアングルスピニングNMR(COSY-NMR)、全相関分光法NMR(TOCSY-NMR)、異核種単一量子コヒーレンス法NMR(HSQC-NMR)、異核種多量子コヒーレンス(HMQC-NMR)、回転核オーバーハウザー効果分光法NMR(ROESY-NMR)、核オーバーハウザー効果分光法(NOESY-NMR)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0085】
[0095]好適な分光技術としては、例えば、ラマン分光法が挙げられる。ラマン分光法は、法科学の異なる専門分野において人気が高まっている技術である。今日におけるその使用のいくつかの例は、薬物(Hodgesら、“The Use of Fourier
Transform Raman Spectroscopy in the Forensic Identification of Illicit Drugs and Explosives”、Molecular Spectroscopy46:303-307(1990))、リップスティック(Rodgerら、“The In-Situ Analysis of Lipsticks by Surface Enhanced Resonance Raman Scattering”、Analyst1823-1826(1998))、および繊維(Thomasら、“Raman Spectroscopy and the Forensic Analysis of
Black/Grey and Blue Cotton Fibres Part1: Investigation of the Effects of Varying Laser Wavelength”、Forensic Sci.Int.152:189-197(2005))の識別、ならびに塗料(Suzukiら、“In Situ Identification and Analysis of Automotive Paint Pigments Using Line Segment Excitation Raman Spectroscopy: I. Inorganic Topcoat Pigments”、J.Forensic Sci.46:1
053-1069(2001))、およびインク(Mazzellaら、“Raman Spectroscopy of Blue Gel Pen Inks、”Forensic Sci.Int.152:241-247(2005))分析に関与する。ラマン分光法の背後にある理論は、固体、液体、またはガス試料による低強度非破壊レーザ光の非弾性散乱に基づく。試料調製の必要性がわずかまたは全くなく、必要とされる試験材料量は、数ピコグラムまたはフェムトリットル(それぞれ10-12グラムまたは10-15リットル)の少なさでもよい。典型的なラマンスペクトルは、いくつかの狭帯域からなり、材料の固有の振動特徴を提供する(Grasselliら、“Chemical Applications of Raman Spectroscopy”、New York:John Wiley & Sons(1981))。別のタイプの振動分光法である赤外(IR)吸収分光法とは異なり、ラマン分光法は、水からの非常に少ない干渉を示し(Grasselliら、“Chemical Applications of Raman Spectroscopy”、New York:John Wiley & Sons(1981))、そのことがラマン分光法を、体液およびそれらの形跡を分析するための優れた技術にしている。適切なラマン分光測定は、試料に損傷を与えない。ステインまたはスワブは、実地で試験され、また依然として、DNA分析のために研究室でのさらなる使用のために利用可能であり得、これは、法医学的応用には非常に重要である。犯罪現場で身元を特定する能力をもたらす携帯型のラマン分光計の設計が、今では現実である(Yanら、“Surface-Enhanced Raman Scattering Detection of Chemical and Biological Agents Using a Portable Raman Integrated Tunable Sensor”、Sensors and Actuators B.6(2007);Eckenrodeら、“Portable Raman Spectroscopy systems for Field Analysis”、Forensic Science Communications3:(2001))。
【0086】
[0096]本開示と併せて使用するのに好適なラマン分光法のタイプとしては、限定されるものではないが、従来のラマン分光法、ラマン顕微分光法、チップ増強ラマン分光法を含むがこれに限定されない近接場ラマン分光法、表面増強ラマン分光法(SERS)および表面増強共鳴ラマン分光法(SERRS)、コヒーレント反ストークスラマン分光法(CARS)などが挙げられる。ストークスおよび反ストークス両方のラマン分光法が使用され得る。
【0087】
[0097]いくつかの実施形態において、迅速非侵襲的試験が、本明細書に説明されるクロマトグラフィ法または分光法を使用して、1つまたは複数のバイオプロセス中間体に対して実施される。いくつかの実施形態において、迅速試験は、ラマン分光法を使用して実施される。
【0088】
[0098]図6に示される1つの実施形態において、採取タンク406からの採取流は、クロマトグラフィスキッド504およびその付随するクロマトグラフィカラム502へ送達される。第1のクロマトグラフィステップの後、生成物流は、ろ過デバイス508へ進む前に、ウイルス不活性化のためなどに、SUM506へ渡され得る。
【0089】
[0099]ろ過デバイス508は、様々なろ過機構を含み得る。いくつかの例では、接線流ろ過(TFF)デバイスが使用される。例えば、TFFデバイスは、生成物流のダイアフィルトレーションを可能にし得る。そのような例では、TFFデバイスは、任意選択的に、緩衝液交換または濃度操作のために少なくとも1つの緩衝液混合物分配マニホールド116または120に接続され得る。TFFは、任意選択的に、残余分の再循環および/または保持のために、SUM506と一緒に働き得る。
【0090】
[0100]いくつかの実施形態において、TFFプロセスは、2つのステージ:減容およびダイアフィルトレーションからなる。減容ステップ中、バルク体積(例えば、細胞培養培地)は、処理バッグまたは保持タンクにおいて所望の生成物濃度に到達されるまで、フィルタの通過側へとろ過される。減容ステージ後のダイアフィルトレーションステージにおいて、濃縮された生成物は、望ましくないまたは許容できない細胞培養物または採取培地成分を除去するために緩衝液などの流体で洗浄される。さらなる減容がまた、所望の生成物密度に達するようにダイアフィルトレーション後に実行されてもよい。
【0091】
[0101]プレウイルストレイン500-1は、任意の数のクロマトグラフィ、ろ過、混合、および/または他の所望のデバイスを含み得る。例えば、図6は、3つのクロマトグラフィステージを有するプレウイルストレインを示す。しかしながら、クロマトグラフィ、ろ過、および/または混合デバイスは、各々が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上など、または20もしくは30など、任意の数量で存在してもよく、各デバイスは、独立して選択される量で存在する。
【0092】
[0102]ポストウイルストレイン500-2は、任意の数の所望の仕上げデバイスを含み得る。例えば、ポストウイルストレインは、プレウイルストレイン500-1内のクロマトグラフィステージに加えて、またはその代わりに、1つまたは複数の最終研磨クロマトグラフィおよび/またはろ過ステージを含み得る。重大なウイルス低減ステップは、空間的隔離のための適切なポイントであると見なされ、ポストウイルス分離サブユニットは本質的にウイルスを含まないと見なされる。ポストウイルス分離サブユニットは、限外ろ過(接線ろ過)、通常ろ過、クロマトグラフィ、製剤、滴定、混合、濃縮、緩衝液交換、バルク原薬容器充填および冷凍のうちの任意の1つに好適な設備およびユーティリティを収容する。
【0093】
[0103]いくつかの例では、ポストウイルストレインは、図6に示されるように、クロマトグラフィ・カラム・ステーション512、クロマトグラフィ・スキッド・ステーション514、SUMステーション516、および/またはTFFデバイスステーション518などの空の設備ステーションを含み得る。バイオリアクタステーション314と同様に、様々なステーション512、514、および516は、それぞれのデバイスに、動作のための必要とされる電気的および機械的接続部、ならびに任意の必要な加熱/冷却水、滅菌WFI、生成物流、緩衝液、培地、ろ過培地、吸着剤、溶離液、またはそれぞれのデバイスによって必要とされる任意の他の流入物を提供し得る。例えば、クロマトグラフィ・カラム・ステーション512は、必要な電気的、吸着剤、溶離液、および/または生成物流接続部を提供し得る一方で、取り付けのための物理的な床、壁、または吊戸棚空間も提供する。
【0094】
[0104]バイオリアクタステーション314に関して論じられたものと同様に、クロマトグラフィカラムおよびスキッドステーションは、充填された容量、空容量、または不活性化された容量で、上に説明される例示的な数量のいずれかで、または、所望されるような他の数量で存在し得る。
【0095】
[0105]任意選択的に、プレウイルストレインおよびポストウイルストレインの両方が、関連ステーション内に据え付けられた設備を含み得る。例えば、プレウイルストレイン500-1内の各クロマトグラフィカラムおよびスキッドは、カラムステーション512およびスキッドステーション514内にそれぞれ据え付けられ得る。ポストウイルストレインも少なくとも1つのカラムステーション512およびスキッドステーション514を有する場合、プレウイルストレイン500-1内のクロマトグラフィカラムまたはスキッドのいずれかは、プレウイルストレイン500-1から容易に取り外され、ポストウイルス
トレイン500-2に素早く据え付けられ得る。任意選択的に、プレウイルスおよびポストウイルストレインは、両方とも、必要が生じた場合に追加設備の容易かつ迅速な挿入を可能にするために少なくとも1つの空のステーションを含み得る。例えば、並列プレウイルストレインに対応するために必要とされるすべてのステーションが、将来のスループット要件に備えてプレウイルストレイン500-1に収容され得る。この様式では、精製サブシステムは、段階的な成長に素早くかつ柔軟に適合し得る。
【0096】
[0106]ポストウイルストレイン500-2はさらに、いくつかの多様な充填デバイス520を含み得る。例えば、充填デバイス520は、ボトル充填デバイス、または代替的にバッグ充填デバイス、または一般的にデバイス充填容器であってもよい。デバイスは、いくつかの例では、任意選択的に、ISO 5/グレードA/クラス100に制御される空域など、独自の制御された空域を有する内蔵ユニットであってもよい。
【0097】
[0107]いくつかの実施形態において、保守区域500-3は、プレウイルストレインおよびポストウイルストレインの一方または両方に隣接し得る。両方に隣接するとき、エアロック510は、各トレインからの、ならびに精製サブシステム500の外側から立入を可能にする。例えば、保守区域500-3は、設備洗浄、修理品ストレージ、またはステージングのために使用され得る。例えば、クロマトグラフィカラムは、プレウイルストレインまたはポストウイルストレインのいずれかへの素早い挿入のために梱包および用意され得る。いくつかの実施形態において、保守区域500-3は、クロマトグラフィ・カラム・ステーション512およびクロマトグラフィ・スキッド・ステーション514の両方を有する。
【0098】
[0108]本開示の様々な実施形態の説明は、薬剤およびバイオ医薬製品の生産に利用され得る。本明細書に説明されるデバイス、施設、および方法は、原核および/または真核細胞系を含む任意の所望の細胞系を培養するのに好適である。さらには、実施形態において、デバイス、施設、および方法は、懸濁細胞または足場依存性(接着)細胞を培養するのに好適であり、またポリペプチド生成物、核酸生成物(例えば、DNAまたはRNA)、または細胞療法および/もしくはウイルス療法に使用されるものなどの細胞および/もしくはウイルスなど、薬剤およびバイオ医薬製品の生産のために構成される生産動作に好適である。
【0099】
[0109]実施形態において、細胞は、組換え型の治療薬または診断薬など、生成物を発現または生産する。以下により詳細に説明されるように、細胞によって生産される生成物の例としては、限定されるものではないが、抗体分子(例えば、モノクローナル抗体、二重特異性抗体)、抗体模倣物(抗原に特異的に結合するが、DARPin、アフィボディ、アドネクチン、またはIgNARなどの抗体に構造的に関連しないポリペプチド分子)、融合タンパク質(例えば、Fc融合タンパク質、キメラサイトカイン)、他の組換えタンパク質(例えば、糖化タンパク質、酵素、ホルモン)、ウイルス性治療薬(例えば、抗がん腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子療法およびウイルス免疫療法のためのウイルスベクター)、細胞性治療薬(例えば、多能性幹細胞、間充織幹細胞、および成体幹細胞)、ワクチンまたは脂質で覆われた粒子(例えば、エキソソーム、ウイルス様の粒子)、RNA(例えば、siRNA)もしくはDNA(例えば、プラスミドDNA)、抗生物質またはアミノ酸が挙げられる。実施形態において、デバイス、施設、および方法は、バイオ後続品を生産するために使用され得る。
【0100】
[0110]述べたように、実施形態において、デバイス、施設、および方法は、真核細胞、例えば、哺乳動物細胞もしくは下等真核細胞、例えば、酵母細胞もしくは糸状菌細胞など、またはグラム陽性もしくはグラム陰性細胞などの原核細胞、ならびに/または真核もしくは原核細胞の生成物、例えば、大規模様式で真核細胞によって合成される、タンパク質
、ペプチド、抗生物質、アミノ酸、核酸(DNAまたはRNAなど)の生産を可能にする。本明細書内に別段の記載のない限り、デバイス、施設、および方法は、ベンチ規模、パイロット規模、フル生産規模容量を含むが、これらに限定されない、任意の所望の容積または生産容量を含み得る。
【0101】
[0111]実施形態において、細胞は、真核細胞(例えば、哺乳動物細胞)である。哺乳動物細胞は、例えば、ヒトまたはネズミまたはウシ細胞系または細胞株であってもよい。そのような細胞、細胞系、または細胞株は、例えば、マウス骨髄腫(NSO)細胞系、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞系、HT1080、H9、HepG2、MCF7、MDBK Jurkat、NIH3T3、PC12、BHK(ベビーハムスター腎臓細胞)、VERO、SP2/0、YB2/0、Y0、C127、L細胞、COS、例えば、COS1およびCOS7、QC1-3、HEK-293、VERO、PER.C6、HeLA、EB1、EB2、EB3、腫瘍溶解性またはハイブリドーマ細胞系である。好ましくは、哺乳動物細胞は、CHO細胞系である。1つの実施形態において、細胞は、CHO細胞である。1つの実施形態において、細胞は、CHO-K1細胞、CHO-K1 SV細胞、DG44 CHO細胞、DUXB11 CHO細胞、CHOS、CHO GSノックアウト細胞、CHO FUT8 GSノックアウト細胞、CHOZN、またはCHO由来細胞である。CHO GSノックアウト細胞(例えば、GSKO細胞)は、例えば、CHO-K1 SV GSノックアウト細胞である。CHO FUT8ノックアウト細胞は、例えば、Potelligent(登録商標)CHOK1 SV(Lonza Biologics,Inc.)である。真核細胞はさらに、例えば、EBx(登録商標)細胞、EB14、EB24、EB26、EB66、またはEBv13など、鳥類細胞、細胞系、または細胞株であってもよい。
【0102】
[0112]1つの実施形態において、真核細胞は、幹細胞である。幹細胞は、例えば、胚幹細胞(ESC)、成体幹細胞、人工多能性幹細胞(iPSC)、組織特異性幹細胞(例えば、造血幹細胞)、および間葉系幹細胞(MSC)を含む、多能性幹細胞であってもよい。
【0103】
[0113]1つの実施形態において、細胞は、本明細書に説明される細胞のいずれかの分化形態である。1つの実施形態において、細胞は、培養物内の任意の始原細胞由来の細胞である。
【0104】
[0114]実施形態において、細胞は、ヒト肝細胞、動物肝細胞、または非実質細胞などの肝細胞である。例えば、細胞は、付着可能な代謝試験用ヒト肝細胞、付着可能な誘導試験用ヒト肝細胞、付着可能なQualyst Transporter Certified(商標)ヒト肝細胞、懸濁試験用ヒト肝細胞(10人のドナーおよび20人のドナーのプールされた肝細胞を含む)、ヒト肝クッパー細胞、ヒト肝星細胞、イヌ肝細胞(単一の、およびプールされたビーグル肝細胞)、マウス肝細胞(CD-1およびC57BI/6肝細胞を含む)、ラット肝細胞(Sprague-Dawley、Wistar Han、およびWistar肝細胞を含む)、サル肝細胞(カニクイザルまたはアカゲザル肝細胞を含む)、ネコ肝細胞(ドメスティックショートヘア肝細胞)、およびウサギ肝細胞(ニュージーランドホワイト肝細胞)であってもよい。例示的な肝細胞は、Triangle Research Labs、LLC、6 Davis Drive Research Triangle Park、N.C.、USA27709から市販されている。
【0105】
[0115]1つの実施形態において、真核細胞は、酵母細胞(例えば、ピチア属(例えば、Pichia pastoris、Pichia methanolica、Pichia kluyveri、およびPichia angusta)、コマガタエラ(Komagataella)属(例えば、Komagataella pastoris、Ko
magataella pseudopastoris、またはKomagataella phaffii)、サッカロミセス属(例えば、Saccharomyces cerevisae、cerevisiae、Saccharomyces kluyveri、Saccharomyces uvarum)、クリヴェロミセス(Kluyveromyces)属(例えば、Kluyveromyces lactis、Kluyveromyces marxianus)、カンジダ属(例えば、Candida utilis、Candida cacaoi、Candida boidinii)、ゲオトリクム属(例えば、Geotrichum fermentans)、Hansenula polymorpha、Yarrowia lipolytica、またはSchizosaccharomyces pombeなどの下等真核細胞である。好ましいのは、Pichia pastoris種である。Pichia pastoris株の例は、X33、GS115、KM71、KM71H、およびCBS7435である。
【0106】
[0116]1つの実施形態において、真核細胞は、真菌細胞(例えば、アスペルギルス属(A.niger、A.fumigatus、A.orzyae、A.nidulaなど)、アクレモニウム属(A.thermophilumなど)、ケトミウム属(C.thermophilumなど)、クリソスポリウム属(C.thermophileなど)、コルディセプス属(C.militarisなど)、コリナスカス属、シテノマイセス属、フザリウム属(F.oxysporumなど)、グロメレラ属(G.graminicolaなど)、ヒポクレア属(H.jecorinaなど)、マグナポルテ属(M.orzyae)など、ミセリオフトラ属(M.thermophileなど)、ネクトリア属(N.heamatococcaなど)、ニューロスポラ属(N.crassaなど)、ペニシリウム属、スポロトリクム属(S.thermophileなど)、チエラビア属(T.terrestris、T.heterothallicaなど)、トリコデルマ属(T.reeseiなど)、またはバーティシリウム属(V.dahliaなど))である。
【0107】
[0117]1つの実施形態において、真核細胞は、昆虫細胞(例えば、Sf9、Mimic(商標)Sf9、Sf21、High Five(商標)(BT1-TN-5B1-4)、またはT1-Ea88細胞)、藻類細胞(例えば、アンフォラ、珪藻類(Bacillariophyceae)、ドナリエラ、クロレラ、クラミドモナス、藍藻類(シアノバクテリア)、ナンノクロロプシス、スピルリナ、またはオクロモナスの属のもの)、または植物細胞(例えば、単子葉植物(例えば、トウモロコシ、イネ、コムギ、またはセタリア)または双子葉植物(例えば、キャッサバ、ジャガイモ、ダイズ、トマト、タバコ、アルファルファ、ヒメツリガネゴケ(Physcomitrella patens)またシロイヌナズナ(Arabidopsis)の細胞)である。
【0108】
[0118]1つの実施形態において、細胞は、細菌または原核細胞である。
[0119]実施形態において、原核細胞は、桿菌、ストレプトミセス、ストレプトコッカス、ブドウ球菌、またはラクトバチルスなどのグラム陽性細胞である。使用され得る桿菌は、例えば、B.subtilis、B.amyloliquefaciens、B.licheniformis、B.natto、またはB.megateriumである。実施形態において、細胞は、B.subtilis 3NAおよびB.subtilis 168などのB.subtilisである。桿菌は、例えば、Bacillus Genetic Stock Center、Biological Sciences 556、484 West12th Avenue、Columbus Ohio 43210-1214から入手可能である。
【0109】
[0120]1つの実施形態において、原核細胞は、サルモネラ属種、または大腸菌、例えば、TG1、TG2、W3110、DH1、DHB4、DH5a、HMS174、HMS1
74(DE3)、NM533、C600、HB101、JM109、MC4100、XL1-Blue、およびOrigamiなど、ならびに、例えばBL-21もしくはBL21(DE3)などの大腸菌B株に由来するものなどのグラム陰性細胞であり、それらのすべては市販されている。
【0110】
[0121]好適な宿主細胞は、例えば、DSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH、Braunschweig、ドイツ)、またはAmerican Type CultureCollection(ATCC)などの微生物株保存機関から市販されている。
【0111】
[0122]実施形態において、培養された細胞は、治療使用のための、タンパク質、例えば、抗体、例えば、モノクローナル抗体、および/または組換えタンパク質を生産するために使用される。実施形態において、培養された細胞は、ペプチド、アミノ酸、脂肪酸、または他の有用な生化学的中間体もしくは代謝物を生産する。例えば、実施形態において、約4000ダルトンから約140,000ダルトンより大きい分子量を有する分子が生産され得る。実施形態において、これらの分子は、ある範囲の複雑性を有することができ、グリコシル化を含む翻訳語修飾を含むことができる。
【0112】
[0123]実施形態において、タンパク質は、例えば、BOTOX、Myobloc、Neurobloc、Dysport(またはボツリヌス神経毒の他の血清型)、アルグルコシダーゼアルファ、ダプトマイシン、YH-16、絨毛性ゴナドトロピンアルファ、フィルグラスチム、セトロレリクス、インターロイキン-2、アルデスロイキン、テセロイリン(teceleulin)、デニロイキンジフチトクス、インターフェロンアルファ-n3(注射)、インターフェロンアルファ-n1、DL-8234、インターフェロン、Suntory(ガンマ-1a)、インターフェロンガンマ、チモシンアルファ1、タソネルミン、DigiFab、ViperaTAb、EchiTAb、CroFab、ネシリチド、アバタセプト、アレファセプト、レビフ、エプトテルミンアルファ、テリパラチド(骨粗鬆症)、注射可能なカルシトニン(骨疾患)、カルシトニン(鼻、骨粗鬆症)、エタネルセプト、ヘモグロビングルタマー250(ウシ)、ドロトレコギンアルファ、コラゲナーゼ、カルペリチド、組換えヒト上皮成長因子(局所ゲル、創傷治癒)、DWP401、ダルベポエチンアルファ、エポエチンオメガ、エポエチンベータ、エポエチンアルファ、デシルジン、レピルジン、ビバリルジン、ノナコグアルファ、Mononine、エプタコグアルファ(活性型)、組換え第VIII因子+VWF、リコネイト、組換え第VIII因子、第VIII因子(組換え)、Alphnmate、オクトコグアルファ、第VIII因子、パリフェルミン、Indikinase、テネクテプラーゼ、アルテプラーゼ、パミテプラーゼ、レテプラーゼ、ナテプラーゼ、モンテプラーゼ、フォリトロピンアルファ、rFSH、hpFSH、ミカファンギン、ペグフィルグラスチム、レノグラスチム、ナルトグラスチム、セルモレリン、グルカゴン、エキセナチド、プラムリンチド、イングルセラーゼ(iniglucerase)、ガルスルファーゼ、Leucotropin、モルグラモスチム、トリプトレリン酢酸塩、ヒストレリン(皮下移植、Hydron)、デスロレリン、ヒストレリン、ナファレリン、ロイプロリド徐放性製剤(ATRIGEL)、ロイプロリドインプラント(DUROS)、ゴセレリン、Eutropin、KP-102プログラム、ソマトロピン、メカセルミン(成長阻害)、エンルファビルチド(enlfavirtide)、Org-33408、インスリングラルギン、インスリングルリジン、インスリン(吸入)、インスリンリスプロ、インスリンデテルニル(deternir)、インスリン(バッカル剤、RapidMist)、メカセルミンリンファバート、アナキンラ、セルモロイキン、99mTc-アプシチド注射、ミエロピド、Betaseron、グラチラマー酢酸塩、Gepon、サルグラモスチム、オプレルベキン、ヒト白血球由来アルファインターフェロン、Bilive、インスリン(組換
え)、組換えヒトインスリン、インスリンアスパルト、メカセニン(mecasenin)、Roferon-A、インターフェロン-アルファ2、Alfaferone、インターフェロンアルファコン-1、インターフェロンアルファ、Avonex’組換えヒト黄体形成ホルモン、ドルナーゼアルファ、トラフェルミン、ジコノチド、タルチレリン、ジボテルミンアルファ、アトシバン、ベカプレルミン、エプチフィバチド、Zemaira、CTC-111、Shanvac-B、HPVワクチン(四価)、オクトレオチド、ランレオチド、アンセスチム、アガルシダーゼベータ、アガルシダーゼアルファ、ラロニダーゼ、酢酸プレザチド銅(局所ゲル)、ラスブリカーゼ、ラニビズマブ、Actimmune、PEG-Intron、Tricomin、組換えチリダニアレルギー減感作注射、組換えヒト副甲状腺ホルモン(PTH)1-84(皮下注射、骨粗鬆症)、エポエチンデルタ、トランスジェニックアンチトロンビンIII、Granditropin、Vitrase、組換えインスリン、インターフェロン-アルファ(経口トローチ剤)、GEM-21S、バプレオチド、イデュルスルファーゼ、オムナパトリラト(omnapatrilat)、組換え血清アルブミン、セルトリズマブペゴル、グルカルピダーゼ、ヒト組換えC1エステラーゼ阻害剤(血管性浮腫)、ラノテプラーゼ、組換えヒト成長ホルモン、エンフビルチド(無針注射、Biojector2000)、VGV-1、インターフェロン(アルファ)、ルシナクタント、アビプタジル(吸入、肺疾患)、イカチバント、エカランチド、オミガナン、Aurograb、酢酸ペキシガナン、ADI-PEG-20、LDI-200、デガレリクス、シントレデリンベスドトクス(cintredelinbesudotox)、Favld、MDX-1379、ISAtx-247、リラグルチド、テリパラチド(骨粗鬆症)、チファコギン(tifacogin)、AA4500、T4N5リポソーム化粧液、カツマキソマブ、DWP413、ART-123、Chrysalin、デスモテプラーゼ、アメジプラーゼ、コリフォリトロピンアルファ、TH-9507、テデュグルチド、Diamyd、DWP-412、成長ホルモン(徐放性注射)、組換えG-CSF、インスリン(吸入、AIR)、インスリン(吸入、Technosphere)、インスリン(吸入、AERx)、RGN-303、DiaPep277、インターフェロンベータ(C型肝炎ウイルス感染(HCV))、インターフェロンアルファ-n3(経口)、ベラタセプト、経皮インスリンパッチ、AMG-531、MBP-8298、Xerecept、オペバカン、AIDSVAX、GV-1001、LymphoScan、ランピルナーゼ、Lipoxysan、ルスプルチド、MP52(ベータ-リン酸三カルシウム担体、骨再生)、黒色腫ワクチン、シプロイセル-T(sipuleucel-T)、CTP-37、Insegia、ビテスペン、ヒトトロンビン(凍結、外科的出血)、トロンビン、TransMID、アルフィメプラーゼ、Puricase、テルリプレシン(静脈注射、肝腎症候群)、EUR-1008M、組換えFGF-I(注射可能、血管疾患)、BDM-E、ロチガプチド、ETC-216、P-113、MBI-594AN、ズラマイシン(吸入、嚢胞性線維症)、SCV-07、OPI-45、Endostatin、Angiostatin、ABT-510、ボーマンバーク型阻害物質濃縮剤、XMP-629、99mTc-Hynic-AnnexinV、カハラリドF、CTCE-9908、テベレリックス(持続放出性)、オザレリックス(ozarelix)、ロニデプシン(rornidepsin)、BAY-504798、インターロイキン4、PRX-321、Pepscan、イボクタデキン、rhラクトフェリン(rhlactoferrin)、TRU-015、IL-21、ATN-161、シレンジタイド、Albuferon、Biphasix、IRX-2、オメガインターフェロン、PCK-3145、CAP-232、パシレオチド、huN901-DMI、卵巣がん免疫療法ワクチン、SB-249553、Oncovax-CL、OncoVax-P、BLP-25、CerVax-16、マルチエピトープペプチド黒色腫ワクチン(MART-1、gp100、チロシナーゼ)、ネミフィチド、rAAT(吸入)、rAAT(皮膚科)、CGRP(吸入、ぜんそく)、ペグスネルセプト、チモシンベータ4、プリチデプシン、GTP-200、ラモプラニン、GRASPA、OBI-1、AC-100、サケカルシトニン(経口、eligen)、カルシトニン(経口、骨粗鬆
症)、エクサモレリン(examorelin)、カプロモレリン、Cardeva、ベラフェルミン、131I-TM-601、KK-220、T-10、ウラリチド、デペレスタット、ヘマタイド、Chrysalin(局所)、rNAPc2、組換え第V111因子(PEG化リポソーム製剤)、bFGF、PEG化組換えスタフィロキナーゼ変異体、V-10153、SonoLysis Prolyse、NeuroVax、CZEN-002、島細胞ネオゲネシス療法、rGLP-1、BIM-51077、LY-548806、エキセナチド(制御放出、Medisorb)、AVE-0010、GA-GCB、アボレリン、ACM-9604、リナクロチドアセタート、CETi-1、Hemospan、VAL(注射可能)、速効性インスリン(注射可能、Viadel)、鼻腔内インスリン、インスリン(吸入)、インスリン(経口、eligen)、組換えメチオニルヒトレプチン、ピトラキンラ皮下注射、湿疹)、ピトラキンラ(吸入乾燥粉末、ぜんそく)、Multikine、RG-1068、MM-093、NBI-6024、AT-001、PI-0824、Org-39141、Cpn10(自己免疫疾患/炎症)、タラクトフェリン(局所)、rEV-131(眼科)、rEV-131(呼吸器疾患)、経口組換えヒトインスリン(糖尿病)、RPI-78M、オプレルベキン(経口)、CYT-99007 CTLA4-Ig、DTY-001、バラテグラスト、インターフェロンアルファ-n3(局所)、IRX-3、RDP-58、Tauferon、胆汁塩刺激性リパーゼ、Merispase、アラリンホスファターゼ(alaline phosphatase)、EP-2104R、Melanotan-II、ブレメラノチド、ATL-104、組換えヒトマイクロプラスミン、AX-200、SEMAX、ACV-1、Xen-2174、CJC-1008、ダイノルフィンA、SI-6603、LAB GHRH、AER-002、BGC-728、マラリアワクチン(ビロソーム、PeviPRO)、ALTU-135、パルボウイルスB19ワクチン、インフルエンザワクチン(組換えノイラミニダーゼ)、マラリア/HBVワクチン、炭疽ワクチン、Vacc-5q、Vacc-4x、HIVワクチン(経口)、HPVワクチン、Tat Toxoid、YSPSL、CHS-13340、PTH(1-34)リポソームクリーム(Novasome)、Ostabolin-C、PTH類似物(局所、乾癬)、MBRI-93.02、MTB72Fワクチン(結核)、MVA-Ag85Aワクチン(結核)、FARA04、BA-210、組換え疫病FIVワクチン、AG-702、OxSODrol、rBetV1、Der-p1/Der-p2/Der-p7アレルゲン標的化ワクチン(チリダニアレルギー)、PR1ペプチド抗原(白血病)、突然変異体rasワクチン、HPV-16 E7リポペプチドワクチン、ラビリンチンワクチン(腺がん)、CMLワクチン、WT1-ペプチドワクチン(がん)、IDD-5、CDX-110、Pentrys、Norelin、CytoFab、P-9808、VT-111、イクロカプチド、テルベルミン(皮膚科、糖尿病性足部潰瘍)、ルピントリビル、レチクロース、rGRF、HA、アルファ-ガラクトシダーゼA、ACE-011、ALTU-140、CGX-1160、アンギオテンシン治療ワクチン、D-4F、ETC-642、APP-018、rhMBL、SCV-07(経口、結核)、DRF-7295、ABT-828、ErbB2特異的免疫毒素(抗がん)、DT3SSIL-3、TST-10088、PRO-1762、Combotox、コレシストキニン-B/ガストリン受容体結合ペプチド、111In-hEGF、AE-37、トラスニズマブ(trasnizumab)-DM1、Antagonist G、IL-12(組換え)、PM-02734、IMP-321、rhIGF-BP3、BLX-883、CUV-1647(局所)、L-19ベースの放射線免疫治療(がん)、Re-188-P-2045、AMG-386、DC/1540/KLHワクチン(がん)、VX-001、AVE-9633、AC-9301、NY-ESO-1ワクチン(ペプチド)、NA17.A2ペプチド、黒色腫ワクチン(パルス抗原治療)、前立腺がんワクチン、CBP-501、組換えヒトラクトフェリン(ドライア
イ)、FX-06、AP-214、WAP-8294A(注射可能)、ACP-HIP、SUN-11031、ペプチドYY[3-36](肥満、鼻腔内)、FGLL、アタシセ
プト、BR3-Fc、BN-003、BA-058、ヒト副甲状腺ホルモン1-34(鼻、骨粗鬆症)、F-18-CCR1、AT-1100(セリアック病/糖尿病)、JPD-003、PTH(7-34)リポソームクリーム(Novasome)、ズラマイシン(眼科、ドライアイ)、CAB-2、CTCE-0214、グリコPEG化エリスロポエチン、EPO-Fc、CNTO-528、AMG-114、JR-013、第XIII因子、アミノカンジン(aminocandin)、PN-951、716155、SUN-E7001、TH-0318、BAY-73-7977、テベレリックス(即時放出)、EP-51216、hGH(制御放出、Biosphere)、OGP-I、シフビルチド、TV4710、ALG-889、Org-41259、rhCC10、F-991、チモペンチン(肺疾患)、r(m)CRP、肝選択性インスリン、スバリン、L19-IL-2融合タンパク質、エラフィン、NMK-150、ALTU-139、EN-122004、rhTPO、トロンボポエチン受容体作動薬(血小板減少性疾患)、AL-108、AL-208、神経成長因子作動薬(疼痛)、SLV-317、CGX-1007、INNO-105、経口テリパラチド(eligen)、GEM-OS1、AC-162352、PRX-302、LFn-p24融合ワクチン(Therapore)、EP-1043、肺炎球菌小児ワクチン、マラリアワクチン、髄膜炎菌B群ワクチン、新生児B群連鎖球菌ワクチン、炭疽ワクチン、HCVワクチン(gpE1+gpE2+MF-59)、中耳炎療法、HCVワクチン(コア抗原+ISCOMATRIX)、hPTH(1-34)(経皮的、ViaDerm)、768974、SYN-101、PGN-0052、アビスクミン(aviscumnine)、BIM-23190、結核ワクチン、マルチエピトープチロシナーゼペプチド、がんワクチン、エンカスチム、APC-8024、GI-5005、ACC-001、TTS-CD3、血管標的TNF(固形腫瘍)、デスモプレシン(バッカル制御放出)、オネルセプト、およびTP-9201である。
【0113】
[0124]いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、アダリムマブ(HUMIRA)、インフリキシマブ(REMICADE(商標))、リツキシマブ(RITUXAN(商標)/MAB THERA(商標))、エタネルセプト(ENBREL(商標))、ベバシズマブ(AVASTIN(商標))、トラスツズマブ(HERCEPTIN(商標))、ペグリルグラスチム(pegrilgrastim)(NEULASTA(商標))、またはバイオ後続品およびバイオベターを含む任意の他の好適なポリペプチドである。
【0114】
[0125]他の好適なポリペプチドは、US2016/0097074の表1およびUS2017/0260763の表1~表3に列挙されるものである。
[0126]本発明に対するこれらおよび他の修正および異形は、添付の特許請求の範囲においてより具体的に明記される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者によって実践され得る。加えて、様々な実施形態の態様は、全体的または部分的に、置き換えられ得るということを理解されたい。さらには、当業者は、先述の説明が、単に例にすぎず、そのような添付の特許請求の範囲においてさらに説明される本発明を制限することは意図しないということを理解するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6