(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004288
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】ユニバーサルジョイント及びユニバーサルジョイントの連装具
(51)【国際特許分類】
F16D 3/16 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
F16D3/16 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103871
(22)【出願日】2023-06-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】513276765
【氏名又は名称】合同会社ICグロー
(72)【発明者】
【氏名】石黒 安男
(57)【要約】 (修正有)
【課題】不等速運動が無いユニバーサルジョイントと、不等速運動の発生を抑制するジョイントヨーク同士を連装具で連接させて屈折角度を大きくしても、スムーズな動力伝達の回転を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、不等速運動の原因である十字軸を介さない振り子運動方式のユニバーサルジョイントにしたことと、該ユニバーサルジョイントを連装する為の連装具を、短尺の軸棒又は筒の内側に二本のジョイント用のピンを前記軸棒又は筒の両端側方向に其々ずらして離して前記軸棒又は筒に直交させて設けた奥行のある連装具にして、該連装具の傾斜動作を抑制すること、又は、十字軸を環の内側に固定して、該環をシャーシ等の本体側に回転自在に固定して、本来の動力伝達の回転だけの動作になる様にしたものである。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニバーサルジヨイントにおいて、
入力軸 と 出力軸の何れか一方の動力伝達軸の先端をヒンジ機構部にして、
該ヒンジ機構部に振り子部をヒンジ動作自在にして設けて、
他方の動力伝達軸には、前記振り子部の両側面に接してスライド移動自在に捕捉するスライド壁面部を備えた振り子部受留具を設けて、
前記ヒンジ機構部から先端側をヒンジ動作で振り子の様に揺動できる前記振り子部を、
前記振り子部受留具の前記スライド壁面部でスライド移動自在に受留めて、
回転動力の伝達をする様にした
ことを特徴としたニバーサルジョイント
【請求項2】
請求項1において、
入力軸 と 出力軸の両方の動力伝達軸に前記振り子部受留具を設けて、
前記振り子部は固定されていない一個の独立部品として設けて、
前記入力軸 と出力軸の中心線上が交わる位置を前記振り子部の振り子運動の中心の基点とするとともに、該基点を該振り子部の振り子部中間部分にして、
該振り子部中間部分を四角柱の形状にするとともに該四角柱の両端側から前記振り子部の振り子部分を其々伸ばして設けて、
両側の該振り子部分の其々の両面を動力伝達の為の接触面のスライド面として設けて、
該スライド面を前記入力軸と出力軸側とで異なる側の両面にして、
即ち四面からなる四角柱の前記振り子部中間部分から前記振り子部分に伸ばした四面の内の向かい合う前記両面を前記入力軸側と出力軸側とで異なる側の両面とするとともに、
前記入力軸 と 出力軸の両方の前記動力伝達軸に設けた前記振り子部受留具同士も前記スライド壁面部の向きを90度の異なる向きで相対して自己側向きの前記振り子部分を其々受け留られる様にした
ことを特徴としたニバーサルジョイント
【請求項3】
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸に設けたユニバーサルジヨイント同士の連結のために設ける連装具において、
筒の内側に又は軸棒に、直線状の二本のピンを十文字の形状で一体化させたカルダンジョイントの十字軸様の二本の前記ピンを一本ずつに分離して前記筒又は軸棒の回転中心線上に間隔を空けて前記筒又は軸棒に直交させて設けて、
前記筒又は軸棒の回転中心線上の両側から前記ユニバーサルジヨイントを直近側の一本の前記ピンに其々ジョイントさせる連装具にしたことを
特徴としたニバーサルジョイントの連装具。
【請求項4】
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸に設けたユニバーサルジヨイント同士の連結のために設ける連装具において、
カルダンジョイントの二本のピンをクロスさせた構成の十字軸を環の内側に直交して固定して十字軸内蔵内側環として設けて、
さらに、該十字軸内蔵内側環を回転自在に収納する十字軸内蔵環用外側環金具を設けるとともに該十字軸内蔵環用外側環金具をシャーシ等の本体側に固定して設けた
ことを特徴としたニバーサルジョイントの連装具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニバーサルジョイントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸を屈折させてジョイントするユニバーサルジヨイントでは、
一個の十字軸と二個のジョイントヨークとの構成からなるカルダンジョイントがある。
該カルダンジョイントでは不等速運動と言う問題があるが、該カルダンジョイントをダブルに連装して不等速運動を打ち消す方法も採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2022-138596
【特許文献2】特開2018-184981
【特許文献1】特開2009-168190
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、不等速運動が発生しないユニバーサルジヨイント及び不等速運動が発生しない該ユニバーサルジヨイントに対応する連装具によって、入力軸 と 出力軸との効率的な連動と、屈折角度の幅を大きく出来るようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
不等速運動の大きな原因であるカルダンジョイントの十字軸を用いない構成のジョイントヨークにすることとして、
【0006】
本発明の請求項1は、
ユニバーサルジヨイントにおいて、
入力軸 と 出力軸の何れか一方の動力伝達軸51の先端をヒンジ機構部80にして、
該ヒンジ機構部80に振り子部70をヒンジ動作自在にして設けて、
他方の動力伝達軸51には、前記振り子部70の両側面に接してスライド移動自在に捕捉するスライド壁面部76を備えた振り子部受留具75を設けて、
前記ヒンジ機構部80から先端側をヒンジ動作で振り子の様に揺動する前記振り子部70を、
前記他方の動力伝達軸51に設けた前記振り子部受留具75の前記スライド壁面部76でスライド移動自在に受留めて、
回転動力の伝達をする様にした
ことを特徴としたニバーサルジョイント
【0007】
このプロセスは、
仮に、動力伝達軸同士が一方の動力伝達軸の先端に設けたヒンジ機構部の屈折部分を頂点にして、両側の動力伝達軸が両側斜め下側から伸ばして動力伝達の連結をさせている構成の場合では、
片方の動力伝達軸の先端に設けた振り子部受留具は自己側である該片方の動力伝達軸の回転中心線上になる前記ヒンジ構造部方向の斜め上方向にスライド壁面部の先端側を向けていて、
振り子部は動力伝達の回転をしながら前記ヒンジ機構部から先端側をヒンジ屈折する方向に振り子の様に往復運動していて、
ヒンジ機構部のヒンジ用ピンが横向き状態時には、振り子部は斜め下方向の相手方動力伝達軸の回転中心線上向きにヒンジ動作で屈折していて、
ヒンジ用ピンが縦向き時にはヒンジ動作の屈折は行われずに、前記頂点から更に斜め上方向の自己側の動力伝達軸の回転中心線上の直線上に先端を向ける体制で、
該上方向きの体制から、動力伝達の回転でヒンジ用ピンが縦向きから横向きへの移行で振り子部もヒンジ動作しながら下方向の相手方である片方の動力伝達軸の回転中心線上向きに移行していくことになり、
振り子部受留具のスライド壁面部の面部も縦向きから横向きに移行していくことになる。
【0008】
次に、動力伝達を行う振り子部と振り子部受留具の接触面は、
振り子部側としては、ヒンジ動作で屈折して両側方向に揺動する側の両面になるが、該両面側は、外側の両面又は振り子部の内側に設けた廊下状の空間の両側の何れかの壁面として、
振り子部受留具は、振り子部の形態に応じた外側から挟み込むタイプの形状若しくは内側にはめ込むタイプの形状にしてスライド自在に連接する構成である。
【0009】
本発明の請求項2は、
請求項1において、
入力軸 と 出力軸の両方の動力伝達軸51に前記振り子部受留具75を設けて、
前記振り子部70は固定されていない一個の独立部品として設けて、
前記入力軸 と出力軸の中心線上が交わる位置を前記振り子部70の振り子運動の中心の基点とするとともに、該基点を該振り子部70の振り子部中間部分72にして、
該振り子部中間部分72を四角柱の形状にするとともに該四角柱の両端側から前記振り子部70の振り子部分71を其々伸ばして設けて、
【0010】
両側の該振り子部分71の其々の両面を動力伝達の為の接触面のスライド面として設けて、
該スライド面を前記入力軸と出力軸側とで異なる側の両面にして、
即ち四面からなる四角柱の前記振り子部中間部分72から前記振り子部分71に伸ばした四面の内の向かい合う前記両面を前記入力軸側と出力軸側とで異なる側の両面とするとともに、
前記入力軸 と 出力軸の両方の前記動力伝達軸51に設けた前記振り子部受留具75同士も前記スライド壁面部76の向きを90度の異なる向きで相対して自己側向きの前記振り子部分71を其々受け留められる様にした
ことを特徴としたニバーサルジョイント
【0011】
これは、請求項1の入力軸 と 出力軸の何れか側の動力伝達軸の先端に設けていたヒンジ機構部を無くすともに、
該ヒンジ機構部のヒンジ動作位置、若しくは前記入力軸 と出力軸の中心線上が交わる位置を、
該入力軸 と出力軸のいずれの側の動力伝達軸に固定されていないフリーな単独部品状態にした前記振り子部の左右対称的に両側に伸ばした振り子部分間を振り子運動の基点である中間位置にして、
左右対称的な左右の該振り子部分であるが、前記入力軸 と 出力軸の動力伝達軸の何れにも設けた前記振り子部受留具の前記スライド壁面部に接触してスライドする前記振り子部分の両面のスライド面の位置は左右対称的な左右の前記振り子部分で90度異なる側の両面としていて、
段落番号0007のプロセスと同様に
【0012】
仮に、前記入力軸 と 出力軸の両側の動力伝達軸の左側が水平で右側が斜め下側から伸ばして動力伝達の連結をさせる場合で、
左側の振り子部受留具のスライド壁面部の面部が縦向きの場合で、
右側の振り子部受留具のスライド壁面部の面部が横向きの構図の場合では、
左側の振り子部分は左斜め上方向に向かっていて、スライド面も縦向きになり、
右側の振り子部分は右斜め下方向に向かっていて、スライド面も横向きの構図になる。
この、左側の振り子部受留具のスライド壁面部の面部が縦向きの構図の場合には、該振り子部受留具側の振り子部分はヒンジ動作部が縦向きになっていて屈折出来ずにスライド壁面部に沿って上方にスライド移動していて、
右側の横向き状態の振り子部受留具のスライド壁面部内の振り子部分は該振り子部受留具側の動力伝達軸向きの下方向向きに誘導されてヒンジ動作で屈折しながら押し下げられることになる。
【0013】
また、フリー状態の単独部品の振り子部であるが、
動力伝達による前記振り子部の回転時には、該振り子部の前記中間位置を回転及び振り子運動の中心点として該振り子部自体の自転力で留まって、振り子部受留具のスライド壁面部で留められている。
【0014】
次に、屈折した角度で先端を相対する入力軸 と 出力軸の動力伝達軸を固定せずに、屈折角度自在な状態で本発明のユニバーサルジョイントで連結する場合には、前記振り子部の振り子運動の妨げにならない位置に、前記振り子部受留具から該振り子部が脱落して離脱しない様に離脱防止用のかかり留め具としてフック又は凸部などを前記振り子部受留具に又は前記振り子部に設けてもよい。
【0015】
本発明の請求項3は、
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸51に設けたユニバーサルジヨイント同士の連結のために設ける連装具19において、
【0016】
筒の内側に又は軸棒に、直線状の二本のピン28を十文字の形状で一体化させたカルダンジョイントの十字軸様の二本の前記ピン28を一本ずつに分離して前記筒又は軸棒の回転中心線上に間隔を空けて直交させて設けて、
前記筒又は軸棒の回転中心線上の両側から前記ユニバーサルジヨイントを直近側の一本の前記ピン28に其々ジョイントさせる連装具19にしたことを
特徴としたニバーサルジョイントの連装具19。
【0017】
これは、二本の前記ピンを一本ずつに分離して間隔を空けて設けることは、十字軸の様な入力軸 と 出力軸の双方の側の動力伝達軸に交互に傾斜する不等速運動が発生しないようにする為で、
分離する間隔は、前記ピンの長手側の長さ以上にすることが好ましく、間隔を大きく空けるほど連装具の不等速運動である揺れが無くなり安定した動力伝達の回転になるもので、
また、前記筒又は軸棒の回転中心線上に其々直交させて設けた二本の前記ピンは、十字軸と同様に90度に交差して向き合う角度で直交させて設けても同じ向きの角度等で直交させて設けても問題はないと考えられる。
【0018】
この連装具を筒型の連装具とした場合には、該筒の内側に前記ユニバーサルジヨイントに設けたジョイント部が入り込んで二本の前記ピンの其々にジョイントする構成になるが、該ピンから外側の前記筒の端部を長く伸ばして前記ユニバーサルジヨイントの基部付近までが該筒の内側に収納する構成にして、前記ユニバーサルジヨイントの基部と該筒の端部とが、屈曲する角度によって該筒の端部と前記ユニバーサルジヨイントの基部とが当接して、想定角度以上の屈曲を防止出来る様にしても良い。
【0019】
また、軸棒型の連装具とした場合には、該軸棒の中央部側から其々の前記ピンを覆いかぶせる様に、カップ状の筒部を設けて、上記の筒型の連装具と同様に前記ユニバーサルジヨイントの基部までを該カップ状の筒の内側に収納する構成にして、前記ユニバーサルジヨイントと該軸棒型連装具との屈曲する角度によって、カップ状の筒部の端部と前記ユニバーサルジヨイントとが当接して、想定角度以上の屈曲を防止出来る様にしても良い。
【0020】
本発明の請求項4は、
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸51に設けたユニバーサルジヨイント同士の連結のために設ける連装具19において、
【0021】
カルダンジョイントの二本のピン28をクロスさせた構成の十字軸30を環の内側に直交して固定して十字軸内蔵内側環32として設けて、
さらに、該十字軸内蔵内側環32を回転自在収納する十字軸内蔵環用外側環金具33を設けるとともに該十字軸内蔵環用外側環金具33をシャーシ等の本体側に固定して設けた
ことを特徴としたニバーサルジョイントの連装具。
【0022】
これは、外側環を動力伝達軸と同様にシャーシ等の本体側に回転自在に固定することで、内側の前記十字軸内蔵環と一体の前記十字軸が前記シャーシ等の本体上で動力伝達の為の回転以外の傾斜動作の運動が発生しない様にしたものである。
【発明の効果】
【0023】
従来の動力伝達軸同士を屈曲させて連接させる為のジョイントヨークと連接具の十字軸から成るカルダンジョイントは、
入力軸と出力軸の其々の動力伝達軸に固定された二又の先端具であるジョイントヨークに十字軸がジョイントされて、該十字軸のピンが其々の動力伝達軸側に傾斜して揺動しながら回転動力の伝達を行うもので、高速回転時には、前記の揺動も高速揺動になり、動力伝達軸の破損等で危険性もあったが、
【0024】
本発明のユニバーサルジヨイント及びユニバーサルジヨイントの連装具の効果として、
ユニバーサルジヨイントを、不等速運動が発生する主要因であるカルダンジョイントの十字軸を必要としないシンプルな構成にしたこと、
カルダンジョイントの十字軸を必要としない本発明のユニバーサルジヨイントに対応する連装具を用いることで、複数の本発明のユニバーサルジヨイントを連装して屈曲角度を大きくしても、安定した回転動力の伝達が出来る様になる。
該連装具は、同じくカルダンジョイントの十字軸を必要としない特許文献1の両側のジョイント部が交互にシーソーの様に迫り出して揺動するシーソー動作式ジョイントヨークのユニバーサルジヨイントにも同様に連装具として利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】は平面図で、請求項1の一方の動力伝達軸51の先端をヒンジ動作する振り子部70にして、他方の動力伝達軸51の先端を振り子部受留具筒75にしたユニバーサルジョイントである。
【
図3】は
図2と同様の側面図であるが、
図2から90度回転して振り子部70がヒンジ動作で屈折している状態を表している。
【
図4】は平面図で、請求項2の一個の独立部品から成る振り子部70である。
【
図7】は平面図で、請求項2の入力軸 と 出力軸の両方ともの動力伝達軸51に設ける振り子部受留具75である。
【
図11】は側面図で、
図4から
図6の振り子部70と
図7から
図10の振り子部受留具75から成るニバーサルジョイントの実施例である。
【
図12】は斜視図で、全体が正四角形の角柱からなる請求項2の振り子部70である。
【
図13】は側面図で、
図12の全体が正四角形の角柱の振り子部70と振り子部受留具75から成る実施例である。
【
図14】は側面図で、請求項3の筒型連装具20である。
【
図15】は正面図の実施例で、中央に示された斜線のハッチング部分は
図14の筒型連装具20の筒型連装具筒部21の断面で、両側に請求項1のヒンジ機構部80で連結された振り子部70と振り子部受留具75を表している。
【
図17】は
図16の正面図で、斜線のハッチング部分は軸棒型連装具カップ部27の断面で、 両側に請求項1のヒンジ機構部80で連結された振り子部70と振り子部受留具75を表している。
【
図18】は同じく
図16の正面図で、特許文献1のシーソー動作式ジョイントヨーク10の内のシーソー動作部する棒材タイプの連接部17が左右から連装している実施例である。
【
図19】は筒型連装具20の側面図で、間隔を空けて設けた2本のピン28がクロスではなく同じ向きで配置している。
【
図20】は
図19の正面図で、上下の斜線のハッチング部分は筒型連装具筒部21の断面を示している。
【
図22】は
図20の筒型連装具20に、更に外周に装着している筒型連装具外側筒部23を斜線のハッチングで断面表示にした正面図である。
【
図23】は、ダブル型シーソーヨーク連結部14の両側の先端に特許文献1のスライド壁面構成部41と其々連接部17を設けたダブル型シーソー動作式ヨーク13と
図22の二個の筒型連装具20で動力伝達する実施例である。
【
図24】は
図23の筒型連装具20を四組にして連装するとともに、その周囲にコイルバネ56と樹脂チューブ57で覆って収納して、タイヤ55に繋げているイメージ図である。
【
図25】はシャーシ54に固定された外周環部設置型十字軸31の正面図の実施例で、斜線のハッチング部分はシャーシ54等の本体側の断面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
不等速運動を抑制する又は発生させないユニバーサルジヨイントと、該ユニバーサルジヨイント同士を屈折可能にして連結させる連装具19として、
【0027】
本発明の請求項1は、
ユニバーサルジヨイントにおいて、
屈折した角度で先端を相対する入力軸 と 出力軸の何れか一方の動力伝達軸51の前記先端をヒンジ機構部80にして、
該ヒンジ機構部80に角柱又は板材から成る振り子部70を他方の動力伝達軸51に向けてヒンジ動作自在に設けて、
【0028】
他方の動力伝達軸51には、振り子部70がヒンジ動作で振れる方向側の両面にスライド移動可能な程度に密着して接するスライド壁面部76を備えた振り子部受留具75を設けて、
ヒンジ機構部80から先端側をヒンジ動作で振り子の様に往復運動して揺動する振り子部70を、
他方の動力伝達軸51に設けた振り子部受留具75のスライド壁面部76でスライド移動自在に受留めて、
【0029】
振り子部70がヒンジ動作で振れる方向側の両面のスライド面と振り子部受留具75のスライド壁面部76とが接触してスライドしながら一緒に動力伝達の回転をして回転動力の伝達をする様にした
【0030】
本発明の請求項2は、
請求項1において、
屈折した角度で先端を相対する入力軸 と 出力軸の両方ともの動力伝達軸51の先端をヒンジ機構部80にせずに振り子部受留具75にして設けて、
振り子部70は一個の独立した自由な単体部品として設けて、
【0031】
該振り子部70の設置位置を入力軸 と出力軸の中心線上が交わる位置にするとともに、該位置を振り子部70の振り子運動の中心の基点とするとともに、該基点を該振り子部70の振り子部中間部分72にして、該振り子部中間部分72は四角柱の形状で、
該四角柱形状の両端側から入力軸側と出力軸側の両側向きに振り子部70の振り子部分71を伸ばして設けて、
【0032】
両側に設けた該振り子部分71の其々の両面即ち表裏として相対する面を動力伝達の為の接触面のスライド面として設けるが、
入力軸側と出力軸側とで異なる両側の面を動力伝達の為の接触面のスライド面として、
即ち四面からなる四角柱の振り子部中間部分72から振り子部分71に伸ばした四面の内の向かい合う両面を入力軸側と出力軸側とで異なる側の両面とするとともに、
入力軸 と 出力軸の両方の動力伝達軸51に設けた振り子部受留具75同士もスライド壁面部76の向きを90度の異なる向きで相対して自己側に向けられた振り子部分71を其々受留められる様にした
【0033】
本発明の請求項3は、
入力軸 と 出力軸の動力伝達軸51の其々の先端に設けたユニバーサルジヨイント同士の連結のために設ける連装具19として、
該連装具19を筒型連装具20又は軸棒型連装具25にするとともに、十字軸を構成していたクロスする二本のピン28の該二本のピン28を一本ずつに分離して、
【0034】
筒型連装具筒部21又は軸棒型連装具25が回転の動力伝達する回転の中心線上に間隔を空けて直交させて設けて、
前記中心線上の両側からシーソー動作式ジョイントヨーク10の其々を直近側の一本のピン28に其々ジョイント出来る様にした前記請求項1又はシーソー動作式ジョイントヨーク10等の不等速運動の発生しないニバーサルジョイント用の連装具19としたことを特徴としたニバーサルジョイントの連装具19。
【0035】
本発明の請求項4では、
カルダンジョイントの二本のピンをクロスさせた構成の十字軸を環の内側に直交して固定して設けて、
前記十字軸を内側に設けた前記環を十字軸内蔵環32として、
【0036】
さらに、十字軸内蔵環32を回転自在収納する外側環を設けるとともに該外側環をシャーシ等の本体側に回転自在に固定して、
固定された十字軸内蔵環32と一体の前記十字軸がシャーシ54等の本体上で動力伝達の為の回転以外の動作の不等速運動が発生しない様にして設けたことを特徴としたニバーサルジョイントの連装具19。
【実施例0037】
図1から
図3は、請求項1の一方の動力伝達軸51の先端をヒンジ動作する振り子部70にして、他方の動力伝達軸51の先端を振り子部受留具75にしたユニバーサルジョイントで、
図1は動力伝達軸51同士が30°の屈折角度で連結していて、右側の動力伝達軸51が水平状態で、
左側の動力伝達軸51が斜め下側から伸ばして動力伝達の連結をさせている平面図で、
右側の動力伝達軸51の先端部のヒンジ機構部80のヒンジ機構ピン81に振り子部70が設けられていて、
左側の動力伝達軸51には、該動力伝達軸51と連結の為の動力伝達軸取付け筒部53と振り子部受留具75が設けられていて、
振り子部70、は内側をスライド壁面部76にしたスライド壁面構成部77から成る振り子部受留具75のスライド移動スペース79に三分の二程度収納された状態を表している。
【0038】
図2は
図1の側面図で、右側の動力伝達軸51のヒンジ機構部80のヒンジ機構ピン81が縦向きの状態で、該ヒンジ機構ピン81にヒンジ動作自在で連結している振り子部70が水平方向にヒンジ動作で屈折せずに直線的になって左側の動力伝達軸51に設けている振り子部受留具75のスライド移動スペース79内に収納された状態を表している。
【0039】
図3は
図2と同様の側面図であるが、
図2の状態から動力伝達の回転で90度回転して振り子部70がヒンジ動作で下向きに30°屈折している状態を表している。
【0040】
図4から
図11は請求項2の入力軸 と 出力軸の両方ともの動力伝達軸51に振り子部受留具75を設けるとともに入力軸 と 出力軸の間に入って回転動力の伝達をする十字軸の役割を果たす振り子部70は一個の独立部品として設けたニバーサルジョイントで、
【0041】
図4から
図6は振り子部70で、
振り子部70の中間部の角柱状の振り子部中間部分72から両側に向けた両端側の振り子の先端を振り子運動で描く円周の円の一辺形に其々広げた形状にしていて、
該広げた両先端の幅広の 振り子部分71の長手側の其々の向きは90度の違う向きで、
図4の様に手前側の縦長の振り子部分71と奥側の横長の振り子部分71とが振り子部中間部分72を挟んで向き会う形状である。
【0042】
図4は平面図では、中央の縦長の四角形が振り子部70の手前側の振り子部分71の先端周囲で縦方向に幅広に広げていて、
横長の四角形が奥側の振り子部分71で横方向に幅広に広げていて、平面図的には、前後になる両側の振り子部分71の幅広面を構成する周囲の長手側が十文字の様に直角に交わった形となっているもので、
これは、正四角形からなる振り子部中間部分72の四角柱の向かい合う二面から両側方向に幅広に広げているが、両端同士ではお互いが正四角形の違う両面から幅広に広げていて、
厚みも前記中間部から同一の厚みを保ったままで幅広に広げている。
【0043】
また、該幅広に広げた振り子部分71の先端側の其々の両横に設けた凸部は、振り子部70の振り子運動する振りの傾斜角度の限界点とするストッパー役及び振り子部受留具75からの落下等の離脱を防ぐ離脱防止凸部73である。
【0044】
図5は
図4の正面図で、
図6は
図4の側面図で、
図5と
図6とで振り子部70の上下に表示した両先端側の半円形の広がりの振り子部分71の向きが90度違うことが示されていて、中央部は正四角形から成る振り子部中間部分72である。
【0045】
図7から
図11は、振り子部受留具75で、
図4から
図6の請求項2の振り子部70に対応するもので、
図7は平面図で、中央の縦長部分は振り子部70をスライド移動自在に収納するスライド移動スペース79で、両側の四角が縦に3個につながる部分はスライド壁面部76を構成するスライド壁面構成部77で、該3個の中間部の四角は先端側が幅狭となるスライド壁面構成部先端部78である。
【0046】
図8は正面図で、振り子部受留具75を構成する左右のスライド壁面構成部77の上部側はスライド壁面構成部先端部78で、下部に動力伝達軸取付け筒部53と動力伝達軸51へ続いている。
【0047】
図9は、
図8の側面図で、スライド壁面構成部77の上部側のスライド壁面構成部先端部78が幅狭であることを示して、最下部側には動力伝達軸取付け筒部53と動力伝達軸51を示している。
図10は
図9の底面図で、中央の動力伝達軸取付け筒部53の内側の円形の斜線部は動動力伝達軸51の断面を示している。
【0048】
図11は
図4から
図6の振り子部70と
図7から
図10の振り子部受留具75からなる側面図の実施例で、
左右の振り子部受留具75のスライド壁面構成部77のスライド壁面部76の内側のスライド移動スペース79に、
先端側を半円形的に広げた振り子部70の両先端側の振り子部分71が、
振り子部受留具75のスライド壁面部76間に其々幅広面を接触するスライド面として収まってスライド移動する状態を表していて、
該振り子部分71の幅広側の両先端には離脱防止凸部73が設けられていて、
スライド壁面構成部先端部78と接する振り子部70の部分は振り子部中間部分72となっている。
【0049】
図12は請求項2の角柱タイプの振り子部70の斜視図で、全体が正四角形の角柱からなる振り子部70としていて、該角柱の長手側の中央部の中間点部の四面の向かい合う面同士に向けて其々円形の離脱防止凹部74を設けていている。
【0050】
図13は側面図で、
図12の振り子部70と
図9の振り子部受留具75からなる請求項2のユニバーサルジョイントの実施例で、振り子部受留具75のスライド壁面構成部先端部78には離脱防止凸部73が設けられて離脱防止凹部74にはめ込まれていて、
【0051】
この離脱防止の対策は、振り子部70は動力伝達による回転時には、二個の向かい合う動力伝達軸51の中間点を回転及び振り子運動の中心点として振り子部中間部分72を中心にして回転して該振り子部70自体の自転力で留まっているが、
動力伝達の回転が低速又は停止時には振り子部70がスライド移動スペース79内から脱落してヨーク60から離脱する可能性があるので設けているものであるが、
ただし、離脱防止凸部73の太さは離脱防止凹部74の円形の直径の三分の一程度にして動力伝達軸51からの回転動力の加圧が離脱防止凸部73へかからない様にしていて、
回転動力の伝達は振り子部70の振り子部分71の面と 振り子部受留具75のスライド壁面部76との接触だけによるものとしている。
【0052】
図14及び
図15は筒型連装具20で、
図14の側面図は、筒型連装具20の円筒柱の筒型連装具筒部21の内側の手前のジョイント用のピン28が横向きに直交して筒型連装具20に設けられて、
奥側のピン28が縦向きに直交して筒型連装具20に設けられていることが示されている。
【0053】
図15は正面図で、中央の上下の斜線のハッチング部分は
図14の筒型連装具20の筒型連装具筒部21の断面を表していて、
該筒型連装具20の内側の左側のピン28は縦向きに直交して筒型連装具20に設けられて、
右側のピン28が横向きに直交して筒型連装具20に設けられていて、
【0054】
両側の該ピン28に請求項1の振り子部70のヒンジ機構部80と一体の振り子部70の振り子部分71がヒンジ動作自在に設けられていて、更に左右の該振り子部分71が、
左右の30°の斜め下方向から伸ばして来ている入力軸 と 出力軸の動力伝達軸51に連結させる動力伝達軸取付け筒部53及び振り子部受留具75のスライド壁面構成部77の内側のスライド移動スペース79に収納されていて、
該スライド移動スペース79の幅広面を構成するスライド壁面部76に振り子部分71のスライド面が接触しながら動力伝達の回転でヒンジ動作しながらスライド移動が行われるが、
動力伝達軸51同士の連接時の万一の離脱を防止する離脱防止凸部73が振り子部分71の先端に、離脱防止凹部74がスライド壁面部76に設けられている。
【0055】
図16及び
図17は、軸棒型連装具25で、
図16の側面図は、中央の丸いハッチング部分が軸棒型連装具軸部26で、該軸棒型連装具軸部26からピン28が水平及び垂直に直交して設けられていて、水平の実線のピン28は手前側に、垂直な破線のピン28は、
一本の軸棒型連装具軸部26に開放部を外側向きにして固定して設けられた二個の軸棒型連装具カップ部27の奥側の軸棒型連装具カップ部側内であることを表している。
【0056】
図17は
図16の正面図の一部断面図で、
中央の軸棒型連装具軸部26の両端寄りに開放部を外向きにした二個の軸棒型連装具カップ部27を断面図で表していて、
軸棒型連装具軸部26のさらに両端寄りにピン28を設けていて、
両側の該ピン28に、左右の斜め下30°方向から伸ばして来ている動力伝達軸51に連結している請求項1のヒンジ動作自在の振り子部70及び振り子部受留具75からなるユニバーサルジョイントの実施例である。
【0057】
この軸棒型連装具軸部26のピン28にヒンジ動作自在に連結している振り子部70は、先端側の内側にスライド移動スペース79を設けていて、該スライド移動スペース79内に振り子部受留具75を収納する構成で、
該スライド移動スペース79の幅広面を構成するスライド壁面部76に振り子部受留具75の両面又は片面の面が接触しながら動力伝達の回転でヒンジ動作しながらスライド移動が行われ、
動力伝達軸51同士との連接の屈折角度の変更時または万一の事故等の時の離脱を防止する離脱防止凸部73が振り子部受留具75の先端に、離脱防止凹部74が振り子部分71のスライド壁面部76に設けられている。
【0058】
図18は
図17と同様の軸棒型連装具25の正面図で、中央の断面図の軸棒型連装具軸部26の両端寄りに開放部を外向きにした二個の軸棒型連装具カップ部27を断面図で表していて、
軸棒型連装具軸部26のさらに両端寄りにピン28を設けていて、
特許文献1の連接部17が湾曲した棒材タイプのシーソー動作式ジョイントヨーク10の両側のジョイント部18が左右からピン28にジョイントして連装している実施例である。
【0059】
この軸棒型連装具軸部26にジョイントしているシーソー動作式ジョイントヨーク10は、
該シーソー動作式ジョイントヨーク10のベアリング36を設けたシーソー動作スライド壁面構成部41内でスライド自在の湾曲した棒材タイプの連接部17の揺動で軸棒型連装具軸部26のピン28に向けて交互に両側のジョイント部18を迫り出すシーソー動作をしながら回転の動力伝達をするもので、
【0060】
両側の斜め下側から延びる動力伝達軸51と動力伝達軸取付け筒部53で固定されたシーソー動作式ジョイントヨーク10が水平状態の軸棒型連装具25にジョイントしているが、
シーソー動作式ジョイントヨーク10のジョイントヨーク基部16と軸棒型連装具25の端部分とが当接した状態を表していて、該当接によって30°程度の屈折角度でのジョイントが限度であることを示してしている。
【0061】
図19は
図14と同様の筒型連装具20の側面図であるが、筒型連装具20の内側に直交して間隔を空けて設けたピン28が、いずれも縦の垂直状態にしているものである。
図20は
図19の正面図で、上下の斜線のハッチング部分は筒型連装具筒部21の断面を示している。
【0062】
図21は
図20の正面図の筒型連装具20の垂直状態の両側のピン28に、
該筒型連装具20の両側の開口部から
図18の棒材タイプの連接部17からなるシーソー動作式ジョイントヨーク10のジョイント部18でジョイントしている実施例で、
シーソー動作式ジョイントヨーク10は、動力伝達軸取付け筒部53とシーソー動作スライド壁面構成部41から成るヨーク基部16と、
前記とシーソー動作スライド壁面構成部41内のベアリング36で滑らかにシーソー動作出来る様にしていて、両端側にはジョイント部18を設けた湾曲した棒状の連接部17から構成されていて、
【0063】
この
図21は、シーソー動作式ジョイントヨーク10のジョイントヨーク基部16と筒型連装具20の端部分とが当接した状態を表していて、30°程度の屈折角度でのジョイントが限度であることを示してしている。
【0064】
図22は
図20お及び
図21の正面図の筒型連装具20の更に外側に、内側となる該筒型連装具20を回転自在に収納する筒型連装具外側筒部23に収納していることを示していて、
筒型連装具20と筒型連装具外側筒部23の間にローラータイプのベアリング36を設けていることを表している。
【0065】
図23は
図22の正面図の筒型連装具外側筒部23に収納している筒型連装具20の両側の開口部から、
前途の
図21の正面図のシーソー動作式ジョイントヨーク10の其々が筒型連装具20の二本のピン28にジョイントしている実施例で、
【0066】
このシーソー動作式ジョイントヨーク10は、動力伝達軸取付け筒部53であった部分をダブル型シーソーヨーク連結部14にして、該ダブル型シーソーヨーク連結部14の両端側である両側にシーソー動自在のスライド壁面構成部41を設けて
両側の両方面側に向けて両端にジョイント部18を固定した連接部17を設ける構成のダブル型シーソー動作式ヨーク13にしていて、
このダブル型シーソー動作式ヨーク13は多連装に対応させるもので、
この
図23では、3個のダブル型シーソー動作式ヨーク13と二個の筒型連装具20とで両側の動力伝達軸51に連結していることを表したイメージ図である。
【0067】
図24は、
図23の多連装の実施例を、さらに多連装の筒型連装具外側筒部23に収納している筒型連装具20を4個にして、該多連装の筒型連装具筒外側筒部23をコイルバネ56と樹脂チューブ57の内側に収納して設けて、
回転しない筒型連装具外側筒部23の内側で筒型連装具20とダブル型シーソー動作式ヨーク13が動力伝達の回転をして、
上下方向及び左右方向変換自在の図の右下のタイヤ55に併せて上下左右にうねりながら回転動力を伝達させるイメージ図である。
【0068】
図25は、請求項4の本体であるシャーシ54に固定された外周環部設置型十字軸31の正面図の実施例で、
中央の外周環部設置型十字軸31の左右から、
板材からなる連接部17からヒンジ動作部40するジョイント部18を設けた板状部材からなるシーソー動作板材回転支点43を支点にしてシーソー動作の揺動をするシーソー動作式ジョイントヨーク10の前記のジョイント部18が十字軸ピン30とジョイントとジョイントしている構成で、
該十字軸ピン30は十字軸内蔵内側環32の内側に直交して設けていて、該十字軸内蔵内側環32は更に外側の十字軸内蔵環用外側環金具33に回転自在に収納されていて、
動力伝達軸51と同様に本体側のシャーシ54に固定された状態で、本来の動力伝達の回転以外の不等速運動が発生しない構成にしている。
【0069】
また、右側のシーソー動作式ジョイントヨーク10は、中央の斜線の丸いハッチングで表示された水平状態で先端だけが示されている十字軸ピン30に、ヒンジ屈折しているジョイント部18とジョイントしていて、
左側のシーソー動作式ジョイントヨーク10は、縦の垂直状態の十字軸ピン30にジョイントしていて、
十字軸内蔵内側環32及び動力伝達軸51は、其々の固定金具とローラー式のベアリング36でスムーズに回転出来る構成にしている。
不等速運動が発生する主要因であるカルダンジョイントの十字軸を介する必要が無い振り子式自在継手のユニバーサルジョイントに、同じくシンプル構造で不等速運動の発生を抑制する連装具を用いることで、複数のシーソー動作式ジョイントヨークを連装して屈曲角度を大きくしても、安定した回転動力の伝達が出来る様にしたことで、信頼性の高いユニバーサルジョイントのセット部品として、産業の発展に役立つものである。