IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-評価システム 図1
  • 特開-評価システム 図2
  • 特開-評価システム 図3
  • 特開-評価システム 図4
  • 特開-評価システム 図5
  • 特開-評価システム 図6
  • 特開-評価システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004327
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】評価システム
(51)【国際特許分類】
   A61H 1/02 20060101AFI20250107BHJP
   A61H 3/00 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
A61H1/02 R
A61H3/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103936
(22)【出願日】2023-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】菊地 貢
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA25
4C046AA26
4C046AA45
4C046BB07
4C046CC01
4C046DD02
4C046DD13
4C046DD14
4C046DD36
4C046DD41
4C046EE02
4C046EE05
4C046FF03
4C046FF22
(57)【要約】
【課題】効率よく歩行訓練装置の評価を行うことが可能な評価システムを提供すること。
【解決手段】本実施の形態に係る評価システムは、トレッドミルと、トレッドミルに取り付けられ、トレッドミルのベルトに搭乗した訓練者の足裏から受ける荷重の分布を検出する荷重分布センサと、荷重分布センサによる検出結果に基づいて、トレッドミルのベルトを制御する制御装置と、を備えた、歩行訓練装置の評価を行う評価システムであって、トレッドミルのベルト上に設置可能に構成され、複数の車輪と、複数の車輪の周りを囲むように輪環状に形成された、トレッドミルのベルトの回転に連動して回転する無限軌道と、を有する台車と、台車に搭載された重りと、前記無限軌道の表面から局所的に張り出すように形成された張出部と、を少なくとも備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッドミルと、
前記トレッドミルに取り付けられ、前記トレッドミルのベルトに搭乗した訓練者の足裏から受ける荷重の分布を検出する荷重分布センサと、
前記荷重分布センサによる検出結果に基づいて、前記トレッドミルのベルトを制御する制御装置と、
を備えた、歩行訓練装置の評価を行う評価システムであって、
前記トレッドミルのベルト上に設置可能に構成され、複数の車輪と、当該複数の車輪の周りを囲むように輪環状に形成された、前記トレッドミルのベルトの回転に連動して回転する無限軌道と、を有する台車と、
前記台車に搭載された重りと、
前記無限軌道の表面から局所的に張り出すように形成された張出部と、
を少なくとも備えた評価システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トレッドミルと、トレッドミルにかかる反力を測定する床反力センサと、を備えた歩行リハビリシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6187208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、歩行リハビリシステム等の歩行訓練装置では、信頼性向上のため、トレッドミルのベルトの耐久性、及び、トレッドミルに内蔵された床反力センサの検出精度、の評価が行われる必要がある。しかしながら、特許文献1には、トレッドミルのベルトの耐久性、及び、トレッドミルに内蔵された床反力センサの検出精度、の評価方法について開示も示唆もされていない。したがって、特許文献1に開示された歩行リハビリシステムでは、実際に人がトレッドミルのベルト上を歩行することによって評価が行われるものと考えられる。しかしながら、そのような評価方法では、加速試験を行うことが困難であるため、評価時間が増大してしまう、という課題があった。つまり、特許文献1では、効率よく歩行リハビリシステムの評価を行うことができない、という課題があった。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、効率よく歩行訓練装置の評価を行うことが可能な評価システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様に係る評価システムは、トレッドミルと、前記トレッドミルに取り付けられ、前記トレッドミルのベルトに搭乗した訓練者の足裏から受ける荷重の分布を検出する荷重分布センサと、前記荷重分布センサによる検出結果に基づいて、前記トレッドミルのベルトを制御する制御装置と、を備えた、歩行訓練装置の評価を行う評価システムであって、前記トレッドミルのベルト上に設置可能に構成され、複数の車輪と、当該複数の車輪の周りを囲むように輪環状に形成された、前記トレッドミルのベルトの回転に連動して回転する無限軌道と、を有する台車と、前記台車に搭載された重りと、前記無限軌道の表面から局所的に張り出すように形成された張出部と、を少なくとも備える。この評価システムは、台車を用いて人の歩行を再現することができるため、加速試験を行うことが可能となり、その結果、効率よく歩行訓練装置の評価を行うことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、効率よく歩行訓練装置の評価を行うことが可能な評価システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る評価システムによって評価が行われる歩行訓練装置の一構成例を示す全体概念図である。
図2図1に示す歩行訓練装置に設けられたトレッドミルの一部の概略側面図である。
図3図1に示す歩行訓練装置に設けられた歩行補助装置(ロボット脚)の一構成例を示す概略斜視図である。
図4図1に示す歩行訓練装置のシステム構成例を示すブロック図である。
図5】実施の形態1に係る評価システムの概略上面図である。
図6】実施の形態1に係る評価システムの概略側面図である。
図7】実施の形態1に係る評価システムの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0010】
<実施の形態1>
まず、実施の形態1に係る評価システムによって評価が行われる歩行訓練装置について説明する。図1は、実施の形態1に係る評価システムによって評価が行われる歩行訓練装置100の一構成例を示す全体概念図である。歩行訓練装置100は、訓練者(ユーザ)900のリハビリ(リハビリテーション)を支援するリハビリ支援装置の一具体例であって、特に歩行訓練を支援する歩行訓練装置の一具体例である。歩行訓練装置100は、一方の脚に麻痺を患う片麻痺患者である訓練者900が、訓練スタッフ901の指導に従って歩行訓練を行うための装置である。ここで、訓練スタッフ901は、例えば療法士(理学療法士)又は医師とすることができ、訓練者の訓練を指導又は介助などにより補助することから、訓練指導者、訓練介助者、訓練補助者などと称することもできる。歩行訓練装置100は、歩行訓練システムということもできる。なお、以下の説明における上下方向、左右方向、前後方向は、訓練者900の向きを基準とする方向である。
【0011】
具体的には、歩行訓練装置100は、主に、全体の骨格を成すフレーム130に取り付けられた制御盤133と、訓練者900が歩行するトレッドミル131と、訓練者900の麻痺側の脚部である患脚に装着する歩行補助装置(ロボット脚)120と、を備える。
【0012】
トレッドミル131は、訓練者900の歩行を促す装置であって、歩行訓練を行う訓練者900は、ベルト1311に乗り、ベルト1311の移動に合わせて歩行動作を試みる。なお、訓練スタッフ901は、例えば図1に示すように訓練者900の背後のベルト1311上に立って一緒に歩行動作を行うこともできるが、通常、ベルト1311を跨いだ状態で立つなど、訓練者900の介助を行い易い状態に居ることが好ましい。
【0013】
図2は、トレッドミル131の一部の概略側面図である。図2に示すように、トレッドミル131は、リング状のベルト1311、プーリー1312、及び、図示しないモータを少なくとも備える。また、ベルト1311の内側(訓練者900が搭乗する面のベルト1311の下側)には、ベルト1311に連動しないように荷重分布センサ222が設置されている。但し、荷重分布センサ222は、ベルト1311の上側に、当該ベルト1311に連動するように設けられてもよい。
【0014】
荷重分布センサ222は、複数のセンサによって構成されており、これらの複数のセンサは、訓練者900の足裏を支持するベルト1311の下側にマトリックス状に配置されている。荷重分布センサ222は、これらの複数のセンサを用いることにより、訓練者900の足裏から受ける面圧(荷重)の大きさ及び分布を検出することができる。例えば、荷重分布センサ222は、複数の電極がマトリックス状に配置された抵抗変化検出型の荷重検出シートである。荷重分布センサ222の検出結果により、訓練者900の歩行状態(各脚が立脚状態であるか遊脚状態であるか等)を判別することができる。荷重分布センサ222の検出結果による訓練者900の歩行状態の判別方法の詳細については、後述する。
【0015】
トレッドミル131では、例えば後述する全体制御部210が、荷重分布センサ222の検出結果に基づいて訓練者900の歩行状態を判別し、その歩行状態に応じて不図示のモータを用いてプーリー1312を回転させることにより、リング状のベルト1311を回転(移動)させる。それにより、訓練者900は、ベルト1311からはみ出ることなく歩行訓練を行うことができる。
【0016】
フレーム130は、床面に設置されるトレッドミル131上に立設され、モータやセンサの制御を行う全体制御部210を収容する制御盤133や、訓練の進捗状況等を訓練者900へ提示する例えば液晶パネルである訓練用モニタ138などを支持している。また、フレーム130は、訓練者900の頭上部前方付近で前側引張部135を、頭上部付近でハーネス引張部112を、頭上部後方付近で後側引張部137を、それぞれ支持している。また、フレーム130は、訓練者900が掴むための手摺り130aを含む。
【0017】
手摺り130aは、訓練者900の左右両側に配置されている。それぞれの手摺り130aは、訓練者900の歩行方向と平行な方向に配置されている。手摺り130aは、上下位置、及び左右位置が調整可能となっている。つまり、手摺り130aは、その高さ及び幅を変更する機構を含むことができる。さらに、手摺り130aは、例えば歩行方向の前方側と後方側とで高さを異ならせるように調整することで、その傾斜角度を変更できるように構成することもできる。例えば、手摺り130aは、歩行方向に沿って徐々に高くなるような傾斜角度を付すことができる。
【0018】
また、手摺り130aには、訓練者900から受ける荷重を検出する手摺りセンサ218が設けられている。例えば、手摺りセンサ218は、電極がマトリックス状に配置された抵抗変化検出型の荷重検出シートとすることができる。また、手摺りセンサ218は、3軸の加速度センサ(x,y,z)と3軸のジャイロセンサ(roll,pitch,yaw)とを複合させた6軸センサとすることもできる。但し、手摺りセンサ218の種類や設置位置は問わない。
【0019】
カメラ140は、訓練者900の全身を観察するための撮像部としての機能を担う。カメラ140は、訓練用モニタ138の近傍に、訓練者900と相対するように設置されている。カメラ140は、訓練中の訓練者900の静止画や動画を撮影する。カメラ140は、訓練者900の全身を捉えられる程度の画角となるような、レンズと撮像素子のセットを含む。撮像素子は、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサであり、結像面に結像した光学像を画像信号に変換する。
【0020】
前側引張部135と後側引張部137の連携した動作により、歩行補助装置120の荷重が患脚の負担とならないように当該荷重を相殺し、更には、設定の程度に応じて患脚の振出し動作をアシストする。
【0021】
前側ワイヤ134は、一端が前側引張部135の巻取機構に連結されており、他端が歩行補助装置120に連結されている。前側引張部135の巻取機構は、不図示のモータをオンオフさせることにより、患脚の動きに応じて前側ワイヤ134を巻き取ったり繰り出したりする。同様に、後側ワイヤ136は、一端が後側引張部137の巻取機構に連結されており、他端が歩行補助装置120に連結されている。後側引張部137の巻取機構は、不図示のモータをオンオフさせることにより、患脚の動きに応じて後側ワイヤ136を巻き取ったり繰り出したりする。このような前側引張部135と後側引張部137の連携した動作により、歩行補助装置120の荷重が患脚の負担とならないように当該荷重を相殺し、更には、設定の程度に応じて患脚の振出し動作をアシストする。
【0022】
例えば、訓練スタッフ901は、オペレータとして、重度の麻痺を抱える訓練者に対しては、アシストするレベルを大きく設定する。アシストするレベルが大きく設定されると、前側引張部135は、患脚の振出しタイミングに合わせて、比較的大きな力で前側ワイヤ134を巻き取る。訓練が進み、アシストが必要でなくなったら、訓練スタッフ901は、アシストするレベルを最小に設定する。アシストするレベルが最小に設定されると、前側引張部135は、患脚の振出しタイミングに合わせて、歩行補助装置120の自重をキャンセルするだけの力で前側ワイヤ134を巻き取る。
【0023】
歩行訓練装置100は、さらに、装具110、ハーネスワイヤ111、及びハーネス引張部112によって構成された転倒防止ハーネス装置を備える。
【0024】
装具110は、訓練者900の腹部に巻き付けられるベルトであり、例えば面ファスナによって腰部に固定される。装具110は、吊具であるハーネスワイヤ111の一端を連結する連結フック110aを備え、ハンガーベルトと称することもできる。訓練者900は、連結フック110aが後背部に位置するように、装具110を装着する。
【0025】
ハーネスワイヤ111は、一端が装具110の連結フック110aに連結されており、他端がハーネス引張部112の巻取機構に連結されている。ハーネス引張部112の巻取機構は、不図示のモータをオンオフさせることにより、ハーネスワイヤ111を巻き取ったり繰り出したりする。このような構成により、転倒防止ハーネス装置は、訓練者900が転倒しそうになった場合に、その動きを検知した全体制御部210の指示に従ってハーネスワイヤ111を巻き取り、装具110により訓練者900の上体を支えて、訓練者900の転倒を防ぐ。
【0026】
装具110は、訓練者900の姿勢を検出するための姿勢センサ217を備える。姿勢センサ217は、例えばジャイロセンサと加速度センサとを組み合わせたものであり、装具110が装着された腹部の重力方向に対する傾斜角を出力する。
【0027】
管理用モニタ139は、主に訓練スタッフ901が監視及び操作するための表示入力装置であり、フレーム130に取り付けられている。管理用モニタ139は、例えば液晶パネルであり、その表面にはタッチパネルが設けられている。管理用モニタ139は、訓練設定に関する各種メニュー項目や、訓練時における各種パラメータ値、訓練結果などを表示する。また、管理用モニタ139の近傍には、非常停止ボタン232が設けられている。訓練スタッフ901が非常停止ボタン232を押すことで、歩行訓練装置100が非常停止する。
【0028】
歩行補助装置120は、訓練者900の患脚に装着され、患脚の膝関節における伸展及び屈曲の負荷を軽減することにより訓練者900の歩行を補助する。歩行補助装置120は、歩行訓練によって得られる運脚に関するデータを全体制御部210に送信したり、全体制御部210からの指示に従って関節部分を駆動させたりする。歩行補助装置120は、転送防止ハーネス装置の一部である装具110に取り付けられたヒップジョイント(回転部を有する接続部材)と、ワイヤなどを介して接続しておくこともできる。
【0029】
(歩行補助装置120の詳細)
図3は、歩行補助装置120の一構成例を示す概略斜視図である。歩行補助装置120は、主に、制御ユニット121と、患脚の各部を支える複数のフレームと、を備える。なお、歩行補助装置120は、ロボット脚とも称す。
【0030】
制御ユニット121は、歩行補助装置120の制御を行う補助制御部220を含み、また、膝関節の伸展運動及び屈曲運動を補助するための駆動力を発生させる不図示のモータを含む。患脚の各部を支えるフレームは、上腿フレーム122と、上腿フレーム122に回動自在に連結された下腿フレーム123と、を含む。また、このフレームは、下腿フレーム123に回動自在に連結された足平フレーム124と、前側ワイヤ134を連結するための前側連結フレーム127と、後側ワイヤ136を連結するための後側連結フレーム128と、を含む。
【0031】
上腿フレーム122と下腿フレーム123は、図示するヒンジ軸Ha周りに相対的に回動する。制御ユニット121のモータは、補助制御部220の指示に従って回転して、上腿フレーム122と下腿フレーム123がヒンジ軸Ha周りに相対的に開くように加勢したり、閉じるように加勢したりする。制御ユニット121に収められた角度センサ223は、例えばロータリエンコーダであり、ヒンジ軸Ha周りの上腿フレーム122と下腿フレーム123の成す角を検出する。下腿フレーム123と足平フレーム124は、図示するヒンジ軸Hb周りに相対的に回動する。相対的に回動する角度範囲は、調整機構126によって事前に調整される。
【0032】
前側連結フレーム127は、上腿の前側を左右方向に伸延し、両端で上腿フレーム122に接続するように設けられている。また、前側連結フレーム127には、前側ワイヤ134を連結するための連結フック127aが、左右方向の中央付近に設けられている。後側連結フレーム128は、下腿の後側を左右方向に伸延し、両端でそれぞれ上下に伸延する下腿フレーム123に接続するように設けられている。また、後側連結フレーム128には、後側ワイヤ136を連結するための連結フック128aが、左右方向の中央付近に設けられている。
【0033】
上腿フレーム122は、上腿ベルト129を備える。上腿ベルト129は、上腿フレームに一体的に設けられたベルトであり、患脚の上腿部に巻き付けて上腿フレーム122を上腿部に固定する。これにより、歩行補助装置120の全体が訓練者900の脚部に対してずれることを防止している。
【0034】
(歩行訓練装置100のシステム構成例)
続いて、図4を用いて、歩行訓練装置100のシステム構成例について説明する。
図4は、歩行訓練装置100のシステム構成例を示すブロック図である。
【0035】
図4に示すように、歩行訓練装置100のシステム構成は、全体制御部(制御装置)210、トレッドミル駆動部211、操作受付部212、表示制御部213、引張駆動部214、ハーネス駆動部215、画像処理部216、姿勢センサ217、手摺りセンサ218、荷重分布センサ222、通信接続IF(インターフェース)219、及び、歩行補助装置120を含む。
【0036】
全体制御部210は、例えばMPU(Micro Processing Unit)であって、システムメモリから読み込んだ制御プログラムを実行することにより、装置全体の制御を実行する。
【0037】
トレッドミル駆動部211は、トレッドミル131のベルト1311を回転させるモータ及びその駆動回路を含む。全体制御部210は、トレッドミル駆動部211へ駆動信号を送ることにより、ベルト1311の回転制御を実行する。全体制御部210は、例えば、訓練スタッフ901によって設定された歩行速度に応じて、ベルト1311の回転速度を調整する。或いは、全体制御部210は、荷重分布センサ222の検出結果から判別される訓練者900の歩行状態に応じて、ベルト1311の回転速度を調整する。
【0038】
操作受付部212は、装置に設けられた操作ボタン、管理用モニタ139に重畳されたタッチパネル、又は、付属するリモコン等を介した、訓練スタッフ901による入力操作を受け付ける。操作受付部212により受け付けられた操作信号は、全体制御部210に送信される。全体制御部210は、操作受付部212によって受け付けられた操作信号に基づいて、電源のオンオフの切り替えの指示を与えたり、トレーニング開始の指示を与えたりすることができる。また、設定に関する数値の入力やメニュー項目の選択を行うことができる。なお、操作受付部212は、訓練スタッフ901の入力操作を受け付ける場合に限られず、当然ながら訓練者900の入力操作を受け付けることもできる。
【0039】
表示制御部213は、全体制御部210からの表示信号を受け取って表示画像を生成し、訓練用モニタ138又は管理用モニタ139に表示する。表示制御部213は、表示信号に従って、トレーニングの進捗を示す画像や、カメラ140で撮影したリアルタイム映像を生成する。
【0040】
引張駆動部214は、前側引張部135に設けられた、前側ワイヤ134を引張するためのモータ及びその駆動回路と、後側引張部137に設けられた、後側ワイヤ136を引張するためのモータ及びその駆動回路と、を含む。全体制御部210は、引張駆動部214へ駆動信号を送ることにより、前側ワイヤ134の巻き取り及び後側ワイヤ136の巻き取りをそれぞれ制御する。また、全体制御部210は、巻き取り動作に限らず、モータの駆動トルクを制御することにより、各ワイヤの引張力を制御する。さらに、全体制御部210は、例えば、荷重分布センサ222の検出結果から患脚が立脚状態から遊脚状態に切り替わるタイミングを同定し、そのタイミングに同期して各ワイヤの引張力を増減させることにより、患脚の振出し動作をアシストする。
【0041】
ハーネス駆動部215は、ハーネス引張部112に設けられた、ハーネスワイヤ111を引張するためのモータ及びその駆動回路を含む。全体制御部210は、ハーネス駆動部215へ駆動信号を送ることにより、ハーネスワイヤ111の巻き取り、及び、ハーネスワイヤ111の引張力を制御する。全体制御部210は、例えば、訓練者900の転倒を予測した場合に、ハーネスワイヤ111を一定量巻き取って、訓練者の転倒を防止する。
【0042】
画像処理部216は、カメラ140に接続されており、カメラ140から画像信号を受け取ることができる。画像処理部216は、全体制御部210からの指示に従って、カメラ140から画像信号を受け取り、受け取った画像信号を画像処理して画像データを生成する。また、画像処理部216は、全体制御部210からの指示に従って、カメラ140から受け取った画像信号に画像処理を施して、特定の画像解析を実行することもできる。例えば、画像処理部216は、トレッドミル131に接する患脚の足の位置(立脚位置)を、画像解析により検出する。具体的には、例えば、足平フレーム124の先端近傍の画像領域を抽出し、当該先端部と重なるベルト1311上に描かれた識別マーカを解析することにより、立脚位置を演算する。
【0043】
姿勢センサ217は、上述の通り訓練者900の腹部の重力方向に対する傾斜角を検出して、検出信号を全体制御部210へ送信する。全体制御部210は、姿勢センサ217からの検出信号を用いて、訓練者900の姿勢、具体的には体幹の傾斜角を演算する。なお、全体制御部210と姿勢センサ217は、有線で接続されていても良いし、近距離無線通信で接続されていても良い。
【0044】
手摺りセンサ218は、手摺り130aに加わる荷重を検出する。つまり、訓練者900が両脚で自身の体重を支えきれない分の荷重が手摺り130aに加わる。手摺りセンサ218は、この荷重を検出して、検出信号を全体制御部210へ送信する。
【0045】
荷重分布センサ222は、上述の通り訓練者900の足裏から受ける面圧(荷重)の大きさ及び分布を検出して、検出信号を全体制御部210へ送信する。全体制御部210は、検出信号を受け取り解析することにより、歩行状態の判別や切り替わり推定などを行う。
【0046】
全体制御部210は、制御に関わる様々な演算や制御を実行する機能実行部としての役割も担う。全体制御部210は、例えば、歩行評価部210a、訓練判定部210b、歩行状態判別部210c、及び、屈伸制御部210dを含む。
【0047】
歩行評価部210aは、各種センサから取得したデータを用いて、訓練者900の歩行動作が異常歩行であるか否かを評価する。訓練判定部210bは、例えば、歩行評価部210aが評価した異常歩行の積算数に基づいて、一連の歩行訓練に対する訓練結果を判定する。
【0048】
なお、訓練結果の判定方法及び判定基準については、任意に設定されてよい。
例えば、歩行フェーズ毎に麻痺体部の動作量と基準とを比較することによって訓練結果の判定が行われてもよい。なお、歩行フェーズとは、患脚(又は健脚)についての1歩行周期(1歩行サイクル)を、立脚状態にある立脚期、立脚期から遊脚状態にある遊脚期への移行期、遊脚期、遊脚期から立脚期への移行期などに分類したものである。どの歩行フェーズであるかは、例えば荷重分布センサ222による検出結果などから分類(判定)することができる。なお、歩行サイクルは、上述のように、立脚期、移行期、遊脚期、移行期で1サイクルとして取り扱うことができるが、どの時期を開始期と定義するかは問わない。その他、歩行サイクルは、例えば、両脚支持状態、単脚(患脚)支持状態、両脚支持状態、単脚(健脚)支持状態で1サイクルとして取り扱うこともでき、この場合にもどの状態を開始状態と定義するかは問わない。
【0049】
また、右脚又は左脚(健脚又は患脚)に注目した歩行周期は、より細分化することもでき、例えば、立脚期を初期接地と4期、遊脚期を3期に分けて表現することができる。初期接地は、観察足部が床に接地する瞬間を指し、立脚期の4期とは、荷重応答期、立脚中期、立脚終期、及び前遊脚期を指す。荷重応答期は、初期接地から反対側の足部が床から離れた瞬間(対側離地)までの期間である。立脚中期は、対側離地から観察足部の踵が離れた瞬間(踵離地)までの期間である。立脚終期は、踵離地から反対側の初期接地までの期間である。前遊脚期は、反対側の初期接地から観察足部が床から離れる(離地)までの期間である。遊脚期の3期とは、遊脚初期、遊脚中期、及び遊脚後期を指す。遊脚初期は、前遊脚期の最後(上記離地)から両足が交差する(足部交差)までの期間である。遊脚中期は、足部交差から頸骨が垂直となる(頸骨垂直)までの期間である。遊脚終期は、頸骨垂直から次の初期接地までの期間である。
【0050】
歩行状態判別部210cは、荷重分布センサ222によって検出される各脚の荷重分布に基づいて訓練者900の歩行状態を判別する。例えば、歩行状態判別部210cは、荷重分布センサ222によって検出される訓練者900の一方の脚から受ける荷重が、第1閾値未満の状態から第1閾値以上に変化した場合に、当該一方の脚が遊脚状態から立脚状態に移行したと判定し、第2閾値(第1閾値>第2閾値)以上の状態から第2閾値未満に変化した場合に、当該一方の脚が立脚状態から遊脚状態に移行したと判定する。同様にして、歩行状態判別部210cは、荷重分布センサ222によって検出される訓練者900の他方の脚から受ける荷重が、第1閾値未満の状態から第1閾値以上に変化した場合に、当該他方の脚が遊脚状態から立脚状態に移行したと判定し、第2閾値(第1閾値>第2閾値)以上の状態から第2閾値未満に変化した場合に、当該他方の脚が立脚状態から遊脚状態に移行したと判定する。なお、歩行状態判別部210cは、健脚のみならず、歩行補助装置120を装着した患脚の歩行状態の判別も行う。その場合、歩行状態判別部210cは、歩行補助装置120の荷重分を考慮して歩行状態の判別を行う。屈伸制御部210dは、歩行状態判別部210cの判別結果に基づいて、歩行補助装置120による患脚の屈伸制御を行う。
【0051】
通信接続IF219は、全体制御部210に接続されたインターフェースであり、訓練者900の患脚に装着される歩行補助装置120に指令を与えたり、センサ情報を受け取ったりするためのインターフェースである。
【0052】
歩行補助装置120は、通信接続IF219と有線又は無線によって接続される通信接続IF229を備えることができる。通信接続IF229は、歩行補助装置120の補助制御部220に接続されている。通信接続IF219、229は、通信規格に則った例えば有線LAN又は無線LAN等の通信インターフェースである。
【0053】
また、歩行補助装置120は、補助制御部220、関節駆動部221、及び、角度センサ223を備えることができる。補助制御部220は、例えばMPUであり、全体制御部210から与えられた制御プログラムを実行することにより、歩行補助装置120の制御を実行する。また、補助制御部220は、歩行補助装置120の状態を、通信接続IF219、229を介して全体制御部210へ通知する。また、補助制御部220は、全体制御部210からの指令を受けて、歩行補助装置120の起動や停止等の制御を実行する。
【0054】
関節駆動部221は、制御ユニット121のモータ及びその駆動回路を含む。補助制御部220は、関節駆動部221へ駆動信号を送ることにより、上腿フレーム122と下腿フレーム123がヒンジ軸Ha周りに相対的に開くように加勢したり、閉じるように加勢したりする。このような動作により、膝の伸展動作及び屈曲動作をアシストしたり、膝折れを防止したりする。
【0055】
角度センサ223は、上述の通りヒンジ軸Ha周りの上腿フレーム122と下腿フレーム123の成す角を検出して、検出信号を補助制御部220へ送信する。補助制御部220は、この検出信号を受け取って膝関節の開き角を演算する。
【0056】
ところで、歩行訓練装置100では、信頼性向上のため、トレッドミル131のベルト1311の耐久性、及び、トレッドミル131に内蔵された荷重分布センサ222の検出精度、の評価が行われる必要がある。歩行訓練装置100の評価方法には、例えば、実際に人がトレッドミル131のベルト1311上を歩行することによって行われる評価方法がある。しかしながら、そのような評価方法では、例えば長期使用した場合の評価結果を取得したい場合等において、評価時間が増大してしまう。つまり、そのような評価方法では、効率よく評価を行うことができない。
【0057】
そこで、本実施の形態では、人の歩行を再現可能な評価システム300を用いて歩行訓練装置100の評価が行われている。評価システム300は、実際に人が歩行する代わりに、台車を用いて人の歩行を再現することができるため、加速試験を行うことが可能になり、その結果、効率よく歩行訓練装置100の評価を行うことができる。以下、評価システム300について具体的に説明する。
【0058】
図5は、評価システム300の概略上面図である。また、図6は、評価システム300の概略側面図である。なお、図5及び図6には、トレッドミル131の一部も示されている。
【0059】
評価システム300は、台車310と、台車310に搭載された重り330と、台車310をトレッドミル131のベルト1311上に固定する固定機構320と、を少なくとも備える。
【0060】
台車310は、トレッドミル131のベルト1311上に設置可能に構成されている。具体的には、台車310の右側には、前輪311aと、後輪311bと、それら車輪の周りを囲むように輪環状に形成された無限軌道311と、が設けられている。また、詳しくは後述するが、無限軌道311の表面から局所的に張り出すようにして張出部311cが形成されている。台車310の左側には、前輪312aと、後輪312bと、それら車輪の周りを囲むように輪環状に形成された無限軌道312と、が設けられている。また、詳しくは後述するが、無限軌道312の表面から局所的に張り出すようにして張出部312cが形成されている。
【0061】
また、台車310には、台車本体の中央部から鉛直上向きに延在する円柱部材313が設けられている。円柱部材313には、直方体形状の固定部材314が取り付けられている。固定部材314は、円柱部材313によって所定の高さ(具体的には、後述する棒状部材323,324と同じ高さ)に位置するように固定されている。また、円柱部材313の先端部には、重り330が設置されている。重り330の重さは、調整可能であって、例えば、台車310の重さと合わせて、訓練者900の体重又はそれに近い重さとなるように調整される。
【0062】
固定機構320は、台車310をトレッドミル131のベルト1311上に固定させるためのものである。具体的には、固定機構320は、支持部材321,322と、支持部材321a,321bと、支持部材322a,322bと、棒状部材323,324と、を少なくとも備える。なお、台車310に設置されている円柱部材313及び固定部材314も、固定機構320の一部ということができる。
【0063】
支持部材321,322は、例えば板状の部材であって、それぞれトレッドミル131の右側及び左側の側面に固定されている。支持部材321a,321bは、何れも棒状の部材であって、支持部材321によって支持(固定)されている。具体的には、支持部材321a,321bは、トレッドミル131の前後方向に所定の間隔を空けて、支持部材321の上面から鉛直上向きに延在するように形成されている。支持部材322a,322bは、何れも棒状の部材であって、支持部材322によって支持(固定)されている。具体的には、支持部材322a,322bは、トレッドミル131の前後方向に所定の間隔を空けて、支持部材322の上面から鉛直上向きに延在するように形成されている。
【0064】
棒状部材323の一方の端部は、支持部材321aによって支持(固定)され、棒状部材323の他方の端部は、支持部材322aによって支持(固定)されている。即ち、棒状部材323は、トレッドミル131の左右方向に延在するように配置されている。棒状部材324の一方の端部は、支持部材321bによって支持(固定)され、棒状部材324の他方の端部は、支持部材322bによって支持(固定)されている。即ち、棒状部材324は、棒状部材323の後方において、トレッドミル131の左右方向に延在するように配置されている。ここで、棒状部材323,324は、固定部材314を挟み込むようにして形成されている。固定部材314は、棒状部材323,324によって少なくとも前後方向に動かないように固定されていればよく、左右方向にスライド可能であってもよい。
【0065】
なお、固定機構320は、上述の構造に限られず、台車310をトレッドミル131のベルト1311上に固定可能な任意の構造に適宜変更可能である。
【0066】
台車310が固定された状態でベルト1311が回転すると、ベルト1311に接触している無限軌道311,312もベルト1311の回転に連動して回転する。
【0067】
図7は、評価システム300の動作を説明するための図である。なお、図7には、ベルト1311の回転に連動して回転する無限軌道311,312の概略下面図が時系列で示されている。ここで、図7に示すように、無限軌道311には、無限軌道311の表面から局所的に張り出すように張出部311cが形成されている。張出部311cは、例えば、無限軌道311の表面に貼り付けられた複数枚の板状部材によって構成されている。張出部311cは、例えば、訓練者900の右足裏の形状、又は、それに相当する形状を有している。また、無限軌道312には、無限軌道312の表面から局所的に張り出すように張出部312cが形成されている。張出部312cは、例えば、無限軌道312の表面に貼り付けられた複数枚の板状部材によって構成されている。張出部312cは、例えば、訓練者900の左足裏の形状、又は、それに相当する形状を有している。なお、張出部311c,312cは、例えばゴムなど、靴と同様の材料によって構成されていることが好ましい。
【0068】
図7を参照すると、まず、時刻t1では、右足裏に相当する張出部311cが、無限軌道311の表面のうちベルト1311の接触面の前方に位置している。そのため、張出部311cによってベルト1311の前方右側の領域に荷重が付与される。なお、このとき、左足裏に相当する張出部312cは、無限軌道312の表面のうちベルト1311の接触面の何れにも位置していない。
【0069】
時刻t1から時刻t2にかけてベルト1311が回転すると、無限軌道311,312もベルト1311の回転に連動して回転する。それにより、右足裏に相当する張出部311cは、無限軌道311の表面のうちベルト1311の接触面の前方から後方に移動する。そのため、張出部311cによってベルト1311に付与される荷重は、ベルト1311の前方右側の領域から後方右側の領域に移動する。一方、時刻t2では、左足裏に相当する張出部312cの一部が、無限軌道312の表面のうちベルト1311の接触面の前方に現れ始めている。
【0070】
時刻t2から時刻t3にかけてさらにベルト1311が回転すると、無限軌道311,312もベルト1311の回転に連動して回転する。それにより、右足裏に相当する張出部311cは、無限軌道311の表面のうちベルト1311の接触面の後方から接触面外に移動する。そのため、張出部311cによってベルト1311に付与される荷重は、ベルト1311の後方右側の領域からベルト1311の領域外に移動する。一方、左足裏に相当する張出部312cは、無限軌道312の表面のうちベルト1311の接触面外から接触面の前方に移動する。そのため、張出部312cによってベルト1311に付与される荷重は、ベルト1311の領域外からベルト1311の前方左側の領域に移動する。
【0071】
時刻t3から時刻t4にかけてさらにベルト1311が回転すると、無限軌道311,312もベルト1311の回転に連動して回転する。それにより、左足裏に相当する張出部312cは、無限軌道312の表面のうちベルト1311の接触面の前方から後方に移動する。そのため、張出部312cによってベルト1311に付与される荷重は、ベルト1311の前方左側の領域から後方左側の領域に移動する。一方、時刻t4では、右足裏に相当する張出部311cの一部が、無限軌道311の表面のうちベルト1311の接触面の前方に現れ始めている。
【0072】
それ以降、時刻t1~t4の動作が繰り返される。このようにして、ベルト1311上での訓練者900の歩行が再現される。
【0073】
なお、評価システム300は、張出部311c,312cによって押圧された荷重分布センサ222の検出結果から当該荷重分布センサ222の検出精度を評価したり、張出部311c,312cによって押圧されたベルト1311の劣化度合いを評価したりする評価装置をさらに備えていてもよい。
【0074】
このように、本実施の形態に係る評価システム300は、台車310を用いて人の歩行を再現することができるため、加速試験を行うことが可能となり、その結果、効率よく歩行訓練装置の評価を行うことができる。
【0075】
本実施の形態では、右脚に歩行補助装置120が装着された場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、左脚に歩行補助装置120が装着されてもよいし、右脚及び左脚のそれぞれに個別に歩行補助装置120が装着されても良い。或いは、何れの脚にも歩行補助装置120が装着されていなくてもよい。
【0076】
さらに、本開示は、歩行訓練装置100における処理の一部又は全部を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
【0077】
上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【符号の説明】
【0078】
100 歩行訓練装置
110 装具
110a 連結フック
111 ハーネスワイヤ
112 ハーネス引張部
120 歩行補助装置
121 制御ユニット
122 上腿フレーム
123 下腿フレーム
124 足平フレーム
126 調整機構
127 前側連結フレーム
127a 連結フック
128 後側連結フレーム
128a 連結フック
129 上腿ベルト
130 フレーム
130a 手摺り
131 トレッドミル
133 制御盤
134 前側ワイヤ
135 前側引張部
136 後側ワイヤ
137 後側引張部
138 訓練用モニタ
139 管理用モニタ
140 カメラ
210 全体制御部
210a 歩行評価部
210b 訓練判定部
210c 歩行状態判別部
210d 屈伸制御部
211 トレッドミル駆動部
212 操作受付部
213 表示制御部
214 引張駆動部
215 ハーネス駆動部
216 画像処理部
217 姿勢センサ
218 手摺りセンサ
219 通信接続IF
220 補助制御部
221 関節駆動部
222 荷重分布センサ
223 角度センサ
229 通信接続IF
232 非常停止ボタン
300 評価システム
310 台車
311 無限軌道
311a 前輪(車輪)
311b 後輪(車輪)
311c 張出部
312 無限軌道
312a 前輪(車輪)
312b 後輪(車輪)
312c 張出部
313 円柱部材
314 固定部材
320 固定機構
321 支持部材
321a 支持部材
321b 支持部材
322 支持部材
322a 支持部材
322b 支持部材
323 棒状部材
324 棒状部材
900 訓練者
901 訓練スタッフ
1311 ベルト
1312 プーリー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7