(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004414
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20250107BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20250107BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/792
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104093
(22)【出願日】2023-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135677
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 光一
(72)【発明者】
【氏名】阿部 恭大
(72)【発明者】
【氏名】有嶋 義孝
(57)【要約】
【課題】ゲーム媒体を付与することについて興趣性を向上させることが可能なゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームプログラムは、サーバ装置2の制御部23(コンピュータ)を、第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段5621、第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段5622、第1ゲームの進行に応じて、第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与手段2341、区画に対して、ユーザによる課金を条件に、区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、区画に配置可能にしてユーザに付与する第2付与手段2342、として機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段、
第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段、
前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与手段、
前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与手段、として機能させる、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1ゲーム媒体は、前記区画に関連付けられた複数の第3ゲーム媒体の中から前記ユーザにより選択され、
前記第1付与手段は、前記第1ゲームの進行に応じて、前記第1ゲーム媒体として、前記選択された第3ゲーム媒体を前記区画に配置可能にして付与し、
前記第2付与手段は、前記第1ゲーム媒体を前記区画に配置した後、前記第1ゲーム媒体として選択されなかった前記第3ゲーム媒体を、前記ユーザによる課金を条件に、前記第2ゲーム媒体として前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第2付与手段は、前記第1ゲームの進行に応じて付与されない第4ゲーム媒体を、前記ユーザによる課金を条件に、前記第2ゲーム媒体として前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2付与手段は、前記第1ゲームの進行、および/または前記第2ゲームの進行が所定条件を満たした場合、前記第4ゲーム媒体を、前記第2ゲーム媒体として選択可能にする、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記ユーザによる第1課金に応じて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームにおいて使用可能な消費アイテムを前記ユーザに付与する第3付与手段、
前記第2ゲーム媒体として前記第4ゲーム媒体を前記消費アイテムとともに選択可能にし、前記ユーザによる第2課金に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与する第4付与手段、として機能させる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第4付与手段は、
前記第4ゲーム媒体を、第1期間において、前記第2課金に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与し、
前記第1期間と異なる第2期間において、前記消費アイテムの消費に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与する、
請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行部と、
第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行部と、
前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与部と、
前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与部と、を備える、
ゲーム装置。
【請求項8】
第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行部と、
第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行部と、
前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与部と、
前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与部と、を備える、
ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のゲームでは、対戦ゲームにおけるプレイヤの勝敗結果に基づいて、育成ゲームにおける育成対象のゲーム媒体(例えば、仮想空間上に配置可能な建物)の外観を変更させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム媒体を付与することについて、特許文献1に記載のゲームでは、その興趣性に関して改善の余地がある。
【0005】
本開示の目的は、ゲーム媒体を付与することについて、興趣性を向上させることが可能なゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面は、コンピュータを、第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段、第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段、前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与手段、前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与手段、として機能させる。
【0007】
また、第1の側面において、前記第1ゲーム媒体は、前記区画に関連付けられた複数の第3ゲーム媒体の中から前記ユーザにより選択され、前記第1付与手段は、前記第1ゲームの進行に応じて、前記第1ゲーム媒体として、前記選択された第3ゲーム媒体を前記区画に配置可能にして付与し、前記第2付与手段は、前記第1ゲーム媒体を前記区画に配置した後、前記第1ゲーム媒体として選択されなかった前記第3ゲーム媒体を、前記ユーザによる課金を条件に、前記第2ゲーム媒体として前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与することができる。
【0008】
また、第1の側面において、前記第2付与手段は、前記第1ゲームの進行に応じて付与されない第4ゲーム媒体を、前記ユーザによる課金を条件に、前記第2ゲーム媒体として前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与することができる。
【0009】
また、第1の側面において、前記第2付与手段は、前記第1ゲームの進行、および/または前記第2ゲームの進行が所定条件を満たした場合、前記第4ゲーム媒体を、前記第2ゲーム媒体として選択可能にすることができる。
【0010】
また、第1の側面において、前記コンピュータを、前記ユーザによる第1課金に応じて、前記第1ゲームまたは前記第2ゲームにおいて使用可能な消費アイテムを前記ユーザに付与する第3付与手段、前記第2ゲーム媒体として前記第4ゲーム媒体を前記消費アイテムとともに選択可能にし、前記ユーザによる第2課金に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与する第4付与手段、として機能させることができる。
【0011】
また、第1の側面において、前記第4付与手段は、前記第4ゲーム媒体を、第1期間において、前記第2課金に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与し、前記第1期間と異なる第2期間において、前記消費アイテムの消費に応じて、前記ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と前記消費アイテムとを前記ユーザに付与することができる。
【0012】
第2の側面は、第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行部と、第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行部と、前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与部と、前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与部と、を備える、ゲーム装置である。
【0013】
第3の側面は、第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行部と、第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行部と、前記第1ゲームの進行に応じて、前記第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与部と、前記区画に対して、ユーザによる課金を条件に、前記区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、前記区画に配置可能にして前記ユーザに付与する第2付与部と、を備える、ゲームシステムである。
【0014】
本開示によれば、ゲーム媒体を付与することについて、興趣性を向上させることが可能なゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲームシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態におけるゲームシステムの概要を説明するための図である。
【
図3】本実施形態におけるゲームシステムの画面例を説明するための図である。
【
図4】本実施形態におけるゲームシステムの画面例および画面遷移例を説明するための図である。
【
図5】本実施形態におけるゲームシステムの画面例および画面遷移例を説明するための図である。
【
図6】本実施形態におけるゲームシステムの区画構成の例を説明するための図である。
【
図7】本実施形態におけるゲームシステムの画面例および画面遷移例を説明するための図である。
【
図8】本実施形態におけるゲームシステムの一連の動作を表すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施形態(以下、「本実施形態」ともいう)にかかるゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
【0017】
<ゲームの説明>
図1を参照して、ゲームシステム1とゲームシステム1が実行するゲームを説明する。
図1に示すゲームシステム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置5においてゲームが実行される。
【0018】
本実施形態にかかるゲームは、ゲームシステム1にて実行されるオンラインのゲームであり、パズル盤面上に配置されるピースを消去するパズルゲーム(第1ゲームの一態様)と、仮想ゲーム空間を発展させることが可能なシミュレーションゲーム(第2ゲームの一態様)と、を組み合わせて構成されている。なお、本実施形態では、第1ゲームと第2ゲームとは異なるジャンルのゲームとする例を説明するが、本開示にかかる第1ゲームと第2ゲームをこれに限る趣旨ではない。例えば、第1ゲームと第2ゲームとは同じジャンルのゲーム(例えば、パズルゲームとパズルゲームの組み合わせなど)であってもよい。
【0019】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示する。
【0020】
<ゲームシステム1の概要>
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。
【0021】
ここで
図2を参照して、ゲームシステム1の概要を説明する。
図2は、本実施形態にかかるパズルゲームとシミュレーションゲームの一例を説明する。
図2に示すように、ゲームシステム1では、ユーザがゲーム装置5を操作することにより、パズルゲームG1およびシミュレーションゲームG2のいずれかを選択してプレイすることが可能である。
【0022】
パズルゲームG1は、例えばゲーム画面に次々に出現する複数色のピースのうち、同一色のピースをパズル盤面上で所定数そろえて消していくものである。本実施形態では、パズルゲームG1をプレイすることが可能な仮想ゲーム空間、具体的にはパズル盤面が表示される仮想ゲーム空間が第1仮想空間に相当する。パズルゲームG1には複数のクエストが予め用意されている。各クエストには、互いに異なるパズル盤面と、当該パズル盤面において達成すべきクリア条件とが設定されている。クリア条件には、例えばパズルゲームG1が開始された時点から所定時間内に所定数のピースを消去するといった条件、特定のピースを消去するといった条件、あるいはパズルゲームG1が終了した時点におけるスコアが所定値以上であるといった条件がある。ユーザがゲーム装置5を操作して所定のクエストに対応したパズルゲームG1を実行して、そのクエストに対応したクリア条件を達成すると、ゲーム媒体を含む所定の報酬がユーザに付与される。以下、クエストによりユーザに付与される報酬を「クエスト報酬」ともいう。クエスト報酬に含まれるゲーム媒体には、パズルゲームG1に対応したゲーム媒体や、シミュレーションゲームG2に対応したゲーム媒体などが含まれている。
【0023】
「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(例えば、武器、防具、道具など)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金によるショップでの直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDB221に記憶され管理される。
【0024】
パズルゲームG1に対応したゲーム媒体には、パズルゲームG1で使用可能な消費媒体などが含まれている。この消費媒体は、例えばパズルゲームG1を有利に進めることが可能な消費アイテムである。このような消費アイテムには、パズルゲームG1を開始する前に使用の有無を選択可能なゲーム前消費アイテムや、パズルゲームG1のプレイ中に使用可能なゲーム中消費アイテムなどが存在する。
【0025】
シミュレーションゲームG2に対応したゲーム媒体には、例えばシミュレーションゲームG2を進行させるために必要な進行アイテムや、シミュレーションゲームG2で使用可能な消費媒体、シミュレーションゲームG2において配置可能なノンプレイヤキャラクタなどが含まれている。この消費媒体は、例えば、シミュレーションゲームG2を有利に進めることやゲーム媒体を購入することが可能な消費アイテムである。
【0026】
シミュレーションゲームG2は、ゲーム媒体である建物などを仮想ゲーム空間内に固定して配置したり、その仮想ゲーム空間に存在するノンプレイヤキャラクタである住人キャラクタを増やしたりするなどして、仮想ゲーム空間を発展させるものである。以下、シミュレーションゲームG2が実行される仮想ゲーム空間を「シミュレーションゲーム空間」ともいう。本実施形態では、シミュレーションゲーム空間が第2仮想ゲーム空間に相当する。
【0027】
シミュレーションゲーム空間には、例えば、住人キャラクタC10が配置されている。ユーザがゲーム装置5を操作して住人キャラクタC10を選択すると、当該住人キャラクタC10からタスクを受諾することができる。ユーザは、パズルゲームG1で取得した進行アイテム(
図2、5等においてどんぐりのアイコンで表記)を消費することにより、住人キャラクタC10のタスクを完了することができる。ユーザが複数の進行アイテムを消費して、住人キャラクタC10が要求するタスクを全て完了すると、その住人キャラクタC10に対応した建物がシミュレーションゲーム空間に新たに配置される。また、シミュレーションゲーム空間に新たに建物が配置される都度、新たな住人キャラクタがシミュレーションゲーム空間内に出現する。
【0028】
本実施形態のゲームでは、パズルゲームG1を実行して進行アイテムを取得するとともに、その進行アイテムをシミュレーションゲームG2で消費することにより、シミュレーションゲーム空間内の建物および住人キャラクタを増加させて、シミュレーションゲーム空間の発展を楽しむことができる。
【0029】
シミュレーションゲーム空間は複数の島エリアに区画されている。以下、この島エリアの区画を、「エリア区画」ともいう。シミュレーションゲームG2では、例えば初期状態では第1島エリアのみが開放されており、その他の島エリアが未解放の状態になっている。この状態で、第1島エリアに複数の建物を配置したり、第1島エリアに存在する住人キャラクタの数を所定数まで増加させたりするなどして、第1島エリアを所定の条件まで発展させると、次の第2島エリアが開放される。これにより、ユーザは第2島エリアに存在する住人キャラクタから新たなタスクを受諾することが可能となり、このタスクを完了することにより第2島エリアを更に発展させることが可能となる。開放された島エリアを発展させることにより、複数の島エリアを順次発展させることができる。ユーザは、ゲーム装置5を操作することにより、開放された複数の島エリアの間を移動することが可能である。ユーザは、開放された島エリア間を移動して、各ワールドに配置される建物や住人キャラクタを閲覧することにより、シミュレーションゲーム空間の発展を見ることができる。
【0030】
ユーザは、パズルゲームG1およびシミュレーションゲームG2において使用可能な各種アイテムなどのゲーム媒体を、上述したクエストのクリアという方法の他、課金による購入や、ガチャと呼ばれる抽選方法などにより取得することもできる。
【0031】
「ガチャ」とは、所定の選択割合に基づきアイテムなどの任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。例えば、ガチャは、サーバ装置2にて、抽選リスト222の中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法であってもよい。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置5に付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。ガチャを行うために消費されるゲーム媒体には、例えば課金操作によりユーザに付与される有償ゲーム媒体である「有償石」や、ゲーム行動を通じてユーザに付与される無償ゲーム媒体である「無償石」がある。無償石は、例えばパズルゲームG1のクエスト報酬として取得することが可能である。
【0032】
「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、「ゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連付ける」と同義である。また、「ゲーム媒体をユーザが所有する」とは、「ゲーム媒体が、ユーザを示す識別情報に関連付けられている」と同義である。ユーザは、有償石や無償石を消費することにより、各種ゲーム媒体を取得することができる。有償石を消費することにより取得可能なゲーム媒体には、上記の進行アイテムの他、パズルゲームG1およびシミュレーションゲームG2で使用することが可能なゲーム媒体などが含まれている。また、ユーザは、上記のパズルゲームG1のクエストを実行した際に、そのクリア条件を満たすことができなかった場合でも、有償石や無償石を消費することによりクエストに再挑戦することも可能である。
【0033】
図1に戻って説明を続ける。ゲームデータは、ゲーム装置5でゲームを実行させるためのデータであり、例えば、ユーザが操作するプレイヤキャラクタ、その他のゲーム空間オブジェクト(ゲーム空間の地形、フィールドを構成するオブジェクト、敵キャラクタ等のNPC(non player character)オブジェクト)、および/または敵キャラクタを自動的に操作させるための操作データなどを含む。ゲームデータは、ゲーム画像情報を含んでもよい。
【0034】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザアカウントの認証(以下、「ユーザ認証」ともいう)に利用される。
【0035】
サーバ装置2とゲーム装置5とは、ユーザ認証を経て相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ(例えば、ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0036】
<サーバ装置2の構成>
サーバ装置2は、ネットワークインタフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインタフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0037】
ネットワークインタフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能接続されている。
【0038】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ユーザDB221、抽選リスト222、後述する履歴情報などの各種データなどが記憶されている。
【0039】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関する情報(例えば、プレイヤキャラクタのステータスなど)、仮想ゲーム空間内にて使用可能なゲーム媒体に関する情報、パラメータに関する情報などが、対応づけられて記憶されている。以降、これらの情報を総称して「ユーザ情報」ともいう。
【0040】
「パラメータに関する情報」とは、例えば、ユーザに対応付けられたスタミナに関する情報である。スタミナに関する情報とは、例えば、スタミナの現在値、上限値、もしくは上限値に対応するプレイヤランク、単位時間(例えば、スタミナの値を「1」回復させるために必要な時間の単位)、回復速度(例えば、1分あたりのスタミナの値が回復する量)、またはスタミナが回復してから経過した時間などを含む。
【0041】
「スタミナ」とは、ゲームに含まれるゲームコンテンツを実行させる(ゲームコンテンツを開始させ進行させる)ために消費されるパラメータである。スタミナは、例えば、クエストなどのゲームコンテンツを実行させるために消費される。スタミナは、ゲームコンテンツの進行によらず、現実の時間の経過に応じて回復する。また、スタミナは、価値媒体や各種ゲーム内アイテムの消費などのユーザの指示に応じて回復する。また、スタミナは、例えば、クエストの進行によるプレイヤランクのランクアップなどにより、ユーザの指示に応じることなく回復される場合もある。
【0042】
「ゲームコンテンツ」とは、ゲーム内でユーザが実行可能なコンテンツ(言い換えると、 プレイ可能なコンテンツ)であって、例えば、クエスト(例えば、ゲーム上の課題や目標など)、ミニゲーム、ミッション(言い換えると、ゲーム上の任務)、またはイベントなどを含む。クエストなどのゲームコンテンツには、例えば、クリア条件が設定されている。また、クエストには、例えば、各クエストに付随する1つ以上のミッションが設定されていてもよい。
【0043】
抽選リスト222は、一般にガチャと呼ばれる抽選処理を抽選実行手段233(後述)が行う際に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リスト222には、例えば、ゲーム媒体に関する情報(例えば、名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽選による選択割合(言い換えると、選択確率)とが、対応づけられている。またパラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタの場合、戦闘力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、および/または速さなどを含む。
【0044】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置2の動作を制御する。
【0045】
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、抽選実行手段233、付与手段234、および/または実行制御手段235として機能する。
【0046】
―情報処理手段―
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求ゲームコンテンツの開始/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラム、ゲームデータ、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0047】
-照合手段―
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザ認証を行う。
【0048】
―抽選実行手段―
抽選実行手段233は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リスト222の中から、ゲーム媒体ごとの選択割合に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する。抽選実行手段233は、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とを、ユーザDB221にて関連付ける。これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0049】
―付与手段―
付与手段234は、ゲームコンテンツの報酬や対価を支払って購入した媒体、または抽選の結果などとして、ゲーム媒体やゲームの進行を有利にするゲーム効果などをユーザに付与する。付与手段234は、例えば、ゲームの進行が付与条件を満たす場合に、ゲーム媒体を付与してもよい。
【0050】
付与条件は、例えば、ゲーム媒体をユーザに付与するための条件である。付与条件は、例えば、付与対象とするゲーム媒体またはゲーム媒体の候補をどのアイテムやキャラクタ、ゲーム効果などとするかを特定するための条件であってもよい。
【0051】
付与手段234は、第1付与手段2341を備える。第1付与手段2341は、第1ゲームの進行に応じて、第2仮想空間に含まれる区画(以下、単に「区画」ともいう)に関連付けられた第1ゲーム媒体を、この区画に配置可能にしてユーザに付与する。
【0052】
第1付与手段2341は、例えば、パズルゲームG1の進行が所定条件を満たす場合(例えば、クエストをクリアした場合など)、進行アイテムをユーザに付与してもよい。そして、第1付与手段2341は、進行アイテムを消費させて住人キャラクタから要求されたタスクを所定量完了させる場合、区画に関連付けられた建物をこの区画に配置可能にして付与してもよい。他の例として、第1付与手段2341は、パズルゲームG1の進行が所定条件を満たす場合、区画に関連付けられた建物をこの区画に配置可能にして付与してもよい。
【0053】
区画に関連付けられた建物とは、例えば、区画に配置できる1以上の建物の候補であってもよい。言い換えると、区画に関連付けられていない建物は、この区画に配置できないよう制限してもよい。なお、この制限は、期間やユーザ、またはプレイヤキャラクタが所定条件を満たす場合は(例えば、特定の期間やユーザによる課金など)、解除できるようにしてもよい。
【0054】
第1付与手段2341は、例えば、区画に関連付けられた複数の第3ゲーム媒体の中からユーザにより第1ゲーム媒体が選択された場合、第1ゲームの進行に応じて、第1ゲーム媒体として、この選択された第3ゲーム媒体を区画に配置可能にして付与してもよい。
【0055】
付与手段234は、第2付与手段2342を備える。第2付与手段2342は、区画に対して、ユーザによる課金を条件に、この区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、この区画に配置可能にしてユーザに付与する。第2付与手段2342は、例えば、エリア区画E10に対して、設定された金額がユーザにより支払われること、またはユーザが購入した消費アイテムの消費することにより、エリア区画E10に関連付けられた建物をエリア区画E10に配置可能にしてユーザに付与してもよい(言い換えれば、ユーザに対して建物を開放してもよい)。
【0056】
上記構成によれば、区画に関連づけられ、かつ第1ゲームの進行に応じて付与される第1ゲーム媒体とは別に、区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、ユーザによる課金を条件に、この区画に配置可能にして付与することができる。このため、ユーザは、例えば、第1ゲームの進行に応じて建物を区画に配置した後でも、課金をすることで、別の建物をこの区画に配置させることができる。したがって、第1ゲームの進行に応じて区画に配置可能なゲーム媒体を第2ゲームで付与することについて興趣性を向上させることができる。
【0057】
第2付与手段2342は、例えば、第1ゲーム媒体を区画に配置した後、第1ゲーム媒体として選択されなかった第3ゲーム媒体を、ユーザによる課金を条件に、第2ゲーム媒体としてこの区画に配置可能にしてユーザに付与してもよい。例えば、第3ゲーム媒体として建物A~Cがエリア区画に関連付けられており、パズルゲームG1の進行に応じて建物Aを取得して配置したものの、その後に、ユーザの気が変わり、建物Bをエリア区画に配置したいとなることが考えられる。このような場合において、第2付与手段2342は、建物Bの対価をユーザが支払うことで、エリア区画に配置可能にして建物Bを付与してもよい。
【0058】
上記構成によれば、区画に関連付けられたゲーム媒体の中から既に配置したゲーム媒体とは違うゲーム媒体を配置したいとなった際などに、ユーザによる課金を条件に、違うゲーム媒体を配置させることができる。このため、ユーザの意向の変更などにフレキシブルに対応することができる。
【0059】
第2付与手段2342は、例えば、第1ゲームの進行に応じて付与されない第4ゲーム媒体を、ユーザによる課金を条件に、第2ゲーム媒体として区画に配置可能にしてこのユーザに付与してもよい。第2付与手段2342は、例えば、ショップ画面などで販売するゲーム媒体を、ユーザの課金による直接購入、またはユーザの課金により購入された有償石を消費させて、区画に配置可能に付与してもよい。
【0060】
上記構成によれば、例えば、第1ゲームの進行に応じてではなく消費アイテムの消費に応じて付与されるようなゲーム媒体であっても、課金をすることで、区画に配置可能な状態でユーザは取得することができる。このように、区画に配置するゲーム媒体について、第1ゲームの進行により付与されるもの以外に課金により付与されるものも対象とすることができ、バリエーションを持たせることができる。
【0061】
第2付与手段2342は、例えば、第1ゲームの進行、および/または第2ゲームの進行が所定条件を満たす場合、第4ゲーム媒体を、第2ゲーム媒体として選択可能にしてもよい。第2付与手段2342は、例えば、第2ゲームの進行として各エリア区画に関連付けられたタスクの進捗が設定された条件を満たす場合、第1ゲームの進行に応じて付与されないゲーム媒体を第2ゲーム媒体として選択可能にしてもよい。このような構成によれば、単に課金をすれば取得できることと比較して、第1ゲームの進行や第2ゲームの進行を進めないと取得可能とならないため、第2ゲーム媒体(第4ゲーム媒体)の取得にあたって興趣性を向上させることができる。
【0062】
付与手段234は、例えば、第3付与手段2343を備えてもよい。第3付与手段2343は、例えば、ユーザによる第1課金に応じて、第1ゲームまたは第2ゲームにおいて使用可能な消費アイテム(以下、単に「消費アイテム」ともいう)をこのユーザに付与する。第1課金に応じて付与される消費アイテムは、例えば、有償石などが考えられる。
【0063】
付与手段234は、例えば、第4付与手段2344を備えてもよい。第4付与手段2344は、第2ゲーム媒体として第4ゲーム媒体を消費アイテムとともに選択可能にし、ユーザによる第2課金に応じて、ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と消費アイテムとをユーザに付与する。第4付与手段2344は、例えば、パズルゲームG1またはシミュレーションゲームG2において使用可能な消費アイテムである有償石と第4ゲーム媒体である建物との組み合わせ(セット)を選択可能にして表示制御手段564によりショップ画面などで表示させてもよい。そして、第4付与手段2344は、この組み合わせがユーザにより選択された場合、この組み合わせの対価の支払いに応じてユーザに付与してもよい。
【0064】
上記構成によれば、ゲームG1またはシミュレーションゲームG2において使用可能な消費アイテムと区画に配置可能なゲーム媒体とを組み合わせてユーザに付与することができる。このため、消費アイテムおよび区画に配置可能なゲーム媒体をそれぞれ単独で付与するだけでなく、これらの組み合わせも選択できることで、ユーザにより多くの選択肢を与えることができる。よって、ゲーム媒体の付与にあたって興趣性を向上させることができる。
【0065】
第4付与手段2344は、例えば、第4ゲーム媒体を、第1期間において、第2課金に応じて、ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と消費アイテムとをこのユーザに付与してもよい。また、第4付与手段2344は、例えば、第1期間と異なる第2期間において、消費アイテムの消費に応じて、ユーザにより選択された第4ゲーム媒体と消費アイテムとをユーザに付与してもよい。
【0066】
例えば、期間を無制限にして、第4ゲーム媒体と消費アイテムとの組み合わせを取得可能とするよりも、取得できる期間に制限をかけることで、この期間に取得するようユーザのこの組み合わせの取得意欲を向上させることができる。また、課金による直接購入できる期間とは別に期間を設けて、当該期間では消費アイテムの消費に応じて第4ゲーム媒体と消費アイテムとの組み合わせを取得可能とすることで、期間や取得方法にバリエーションを持たせることができる。よって、ゲーム媒体の取得において興趣性を向上させることができる。
【0067】
―実行制御手段―
実行制御手段235は、ユーザからの操作入力に応じて、ゲームコンテンツを含むゲームを実行させる。実行制御手段235は、例えば、ゲーム装置5の操作部54に対するユーザからの操作入力に応じてゲーム実行手段562を介してキャラクタを操作し、ゲームを実行させる。このため、実行制御手段235は、ネットワークインタフェース21を介して、ゲーム装置5のゲーム実行手段562にゲームデータとユーザ情報とを送信する。
【0068】
<ゲーム装置5の構成>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインタフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインタフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0069】
ネットワークインタフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0070】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報などのゲームデータに従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0071】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0072】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0073】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0074】
記憶部55は、例えば、ユーザ情報やゲームデータ等を記憶してもよい。ユーザ情報は、サーバ装置2の記憶部22で記憶するユーザDB221の少なくとも一部の情報である。ユーザDB221でユーザ情報のマスタを管理し、ゲーム装置5の記憶部55は、このマスタの少なくとも一部の情報をサーバ装置2から配信されて記憶する。
【0075】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
【0076】
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562、音声制御手段563、および表示制御手段564として機能する。
【0077】
―通信手段―
通信手段561は、ネットワークインタフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。
【0078】
通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエストなどのゲームの実行要求(開始要求)などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報、付与手段234によりユーザに付与された報酬に関する情報などを、サーバ装置2から受信する。
【0079】
―ゲーム実行手段-
ゲーム実行手段562は、自装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0080】
ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介した操作(以下、単に「ユーザ操作」という)に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。また、ゲーム実行手段562は、ユーザ操作に応じて、ユーザにより選択されたゲーム媒体をプレイヤキャラクタに使用させる。
【0081】
ゲーム実行手段562は、例えば、第1ゲーム実行手段5621を備える。第1ゲーム実行手段5621は、第1仮想空間において第1ゲームを実行する。
【0082】
ゲーム実行手段562は、例えば、第2ゲーム実行手段5622を備える。第2ゲーム実行手段5622は、第2仮想空間において第2ゲームを実行する。
【0083】
―音声制御手段-
音声制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてスピーカ62の音声出力制御を行う。
【0084】
―表示制御手段-
表示制御手段564は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示出力制御を行う。
【0085】
-受付手段―
受付手段565は、ユーザから、各種選択や指示、または要求などを受け付ける。受付手段565は、例えば、ユーザから、区画に関連付けられた複数の第3ゲーム媒体の中から選択された第1ゲーム媒体を受け付けてもよい。また、受付手段565は、例えば、ユーザから、第2ゲーム媒体として選択可能となった第4ゲーム媒体を受け付けてもよい。
【0086】
<画面例および画面遷移の例>
図3~7を参照して、表示制御手段564がゲーム装置5のディスプレイ61に表示させる各画面の例と画面遷移の例について説明する。
【0087】
図3に示すように、表示制御手段564は、例えば、ユーザがゲームを開始した際に、トップ画面700をディスプレイ61に表示させてもよい。トップ画面700は、ガチャボタン701と、クエストボタン702と、島ボタン703と、ショップボタン704とを含む。
【0088】
ガチャボタン701は、有償石または無償石を消費してガチャの実施を要求するためのボタンである。ユーザがガチャボタン701を操作すると、ユーザに関連付けられた有償石または無償石が消費されてガチャが実施される。
【0089】
クエストボタン702は、パズルゲームG1を開始するためのボタンである。ユーザがクエストボタン702を操作すると、表示制御手段564は、
図3に示されるクエスト選択画面710をディスプレイ61に表示させる。
【0090】
島ボタン703は、シミュレーションゲームG2を開始するためのボタンである。ユーザが島ボタン703を操作すると、表示制御手段564は、
図5に示されるゲーム画面810をディスプレイ61に表示させる。
【0091】
ショップボタン704は、ゲーム媒体を購入するためのショップ画面を表示するためのボタンである。ユーザがショップボタン704を操作すると、表示制御手段564は、ゲーム媒体がリストアップされたショップ画面(不図示)をディスプレイ61に表示させる。ショップ画面にリストアップするゲーム媒体について、
図5で示すようなエリア区画に関連付けられた建物が含まれてもよい。この表示された建物に関する入力フォームをユーザが操作した場合、表示制御手段564は、
図5に示される建物変更画面860に遷移させてもよい。
【0092】
図4は、パズルゲームG1に関する画面例および画面遷移の例を示す図である。
図4に示すように、表示制御手段564は、例えば、クエスト選択画面710と、ゲーム画面720と、報酬画面730と、をディスプレイ61に表示させてもよい。クエスト選択画面710は、名称表示領域711と、状態表示領域712と、挑戦ボタン713a~713cとを含む。
【0093】
名称表示領域711は、ユーザがプレイすることが可能な複数のクエストのそれぞれの名称が表示する。
【0094】
状態表示領域712には、各クエストの状態が表示される。クエストの状態としては、例えば、「クリア済み」、「リタイア」、「初回」、「未解放」などの状態がある。「クリア済み」の状態とは、クエストのクリア条件を満たした状態でパズルゲームG1をクリアしたもの、すなわちクエスト報酬がユーザに付与されたクエストである。「リタイア」の状態とは、クエスト報酬が付与されるパズルゲームG1を少なくとも一回は挑戦したものの、未だクエストのクリア条件が満たされていないもの、換言すればユーザにクエスト報酬が付与されていないクエストである。「初回」とは、該当するクエストが開放されているものの、そのクエストに対応したパズルゲームG1をユーザが一度も挑戦したことのないクエストである。「未解放」とは、パズルゲームG1において、該当するクエストに挑戦するための所定の条件を満たしていないクエストである。各クエストは、対応する開放条件がパズルゲームG1において満たされることを条件に「初回」の状態に切り替わる。
【0095】
挑戦ボタン713a~713cは、クエストに挑戦するためのボタンである。挑戦ボタン713a~713cは、各クエストに対応して複数設けられている。複数の挑戦ボタン713a~713cのうち、例えば「初回」の状態に対応したクエストの挑戦ボタン713cをユーザが操作した場合、パズルゲームG1をそのまま開始する。すなわち、表示制御手段564は、ゲーム画面720をディスプレイ61に表示させる。
【0096】
ゲーム画面720においてパズルゲームG1をユーザがプレイしてクエストのクリア条件を満たした場合、表示制御手段564は、報酬画面730をディスプレイ61に表示させる。また、クエストのクリア条件を満たした場合、付与手段234は、各クエスト報酬をユーザに付与する。
【0097】
報酬画面730は、報酬表示領域731と、戻るボタン732とを含む。報酬表示領域731は、取得したクエスト報酬の内容を表示する。本例では、クエスト報酬が、無償石A11と進行アイテムA12である場合が例示されている。報酬表示領域731は、例えば、各クエスト報酬の付与数も併せて表示する。戻るボタン742は、クエスト選択画面710に戻る(言い換えれば、クエスト選択画面710に遷移する)ためのボタンである。
【0098】
図5は、シミュレーションゲームG2に関する画面例および画面遷移の例を示す図である。
図5に示すように、表示制御手段564は、例えば、ゲーム画面810と、ゲーム画面820と、ゲーム画面830と、建物選択画面840と、建物配置画面850と、建物変更画面860と、をディスプレイ61に表示させてもよい。シミュレーションゲームG2では、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが島エリアを訪れると、島エリアの各区画に関連付けられた、悩みをかかえて困っている住人キャラクタC10から、この悩みの解決(タスクの受託)を依頼される。
【0099】
ゲーム画面810は、エリア区画E10に関連付けられた住人キャラクタC11から、タスクを依頼されている状況の表示の例である。住人キャラクタC11とタスク受託ボタン811とをユーザが操作した場合、この依頼されたタスクを、ユーザが所有する進行アイテム×10個を消費して受諾する、すなわち住人キャラクタC11の悩みを解決することができる。次いで、ユーザは、タスクを完了させる、すなわち悩みを解決すると、下部にある進捗バーに表示されるタスクの進捗度合いを進行させることができる。そして、ユーザは、タスクの進捗度合いを進行させて付与条件を満たすと、エリア区画E10に関連付けられた1以上の建物(第3ゲーム媒体の一態様)を、エリア区画E10に配置するために選択できるようになる。本例では、この付与条件を、タスクの進捗度合いが設定された閾値を超えることとする。
【0100】
ゲーム画面820は、ゲーム画面810に続いて、エリア区画E10に関連付けられた住人キャラクタC12から、タスクを依頼されている状況の表示の例である。住人キャラクタC12とタスク受託ボタン821をユーザが操作した場合、この依頼されたタスクを、ユーザが所有する進行アイテム×10個を使用して受諾することができる。そして、ユーザは、タスクを完了すると、下部にある進捗バーに表示されるタスクの進捗度合いをさらに進行させることができる。シミュレーションゲームG2では、ある住人キャラクタC10のタスクを完了すると、次の住人キャラクタC10が出てきて新たなタスクを依頼されるということを繰り返す。なお、他の例として、シミュレーションゲームG2では、複数の住人キャラクタC10が同時に出てきて、まとめて複数のタスクを依頼されるようにしてもよい。
【0101】
ゲーム画面830は、ゲーム画面820に続いて、エリア区画E10に関連付けられた住人キャラクタC12から依頼されたタスクを完了させ、また、住人キャラクタC10から依頼されたタスクの進捗度合いが付与条件を満たした際の表示の例である。シミュレーションゲームG2では、エリア区画E10に対して設定された閾値をタスクの進捗度合いが超える場合、エリア区画E10に関連付けられた建物を配置できるというイベントが発生する。表示制御手段564は、ゲーム画面820でタスクが完了し、かつ付与条件を満たしたことをユーザに通知すると、建物選択画面840に遷移させる。
【0102】
建物選択画面840は、エリア区画E10に配置する建物(第1ゲーム媒体の一態様)を選択するための画面である。シミュレーションゲームG2では、エリア区画に建物を建てるイベントにおいて、ユーザは、エリア区画に関連付けられた1以上の建物(第3ゲーム媒体の一態様)を提示され、進行アイテムを消費することで、提示された建物の中から好きな建物を選択して建てることができる。
【0103】
建物選択画面840では、エリア区画E10に関連付けられた建物である、ロッジB11または城B12のいずれかを選択することができる。建物選択画面840は、ロッジB11に対応する選択ボタン841と、城B12に対応する選択ボタン842と、を備える。ロッジB11に対応する選択ボタン841をユーザが操作した場合、受付手段565は、ユーザにより選択されたロッジB11を受け付ける。受付手段565がこの選択を受け付けると、第1付与手段2341は、エリア区画E10に関連付けられたロッジB11を、エリア区画E10に配置可能にして(言い換えると、ロッジB11を解放して)ユーザに付与する。表示制御手段564は、ロッジB11が配置可能に付与されると、エリア区画E10にロッジB11を配置した建物配置画面850に遷移させる。
【0104】
建物配置画面850は、エリア区画E10にロッジB11が配置された状況の表示の例である。建物配置画面850は、ユーザがゲーム媒体をセールで購入するためのセール画面910を表示するセールボタン851と、エリア区画E10に配置する建物を配置中のロッジB11から別の建物(城B12)に変更するための建物変更ボタン852と、を含む。シミュレーションゲームG2において、第2ゲーム実行手段5622は、タスクの進捗度合いがセール発生の条件を満たす場合、期間限定セールのイベントを発生させてもよい。表示制御手段564は、期間限定セールのイベントが発生した場合、セールボタン851を表示させる。他の例として、表示制御手段564は、期間限定セールのイベントが発生した場合、建物選択画面840にこのセールボタンを表示させてもよい。セールボタン851をユーザが操作した場合、表示制御手段564は、
図7に示すセール画面910に遷移させる。建物変更ボタン852をユーザが操作した場合、表示制御手段564は、エリア区画E10に配置する建物を変更するための建物変更画面860に遷移させる。
【0105】
建物変更画面860は、各エリア区画に配置されている建物を変更するための画面である。建物変更画面860では、ユーザは、消費アイテムある有償石(本例では、宝石のアイコンで表記)の消費に応じて、エリア区画E10に配置する建物を城B12に変更することができる。城B12を配置可能に付与するための付与ボタン861をユーザが操作した場合、第2付与手段2342は、城B12をエリア区画E10に配置可能にしてユーザに付与する。第2付与手段2342は、付与した際、エリア区画E10に対して、既に配置されているロッジB11を自動で城B12に入れ替えて配置させてもよいし、ユーザからの操作に応じてロッジB11を城B21に入れ替えて配置させてもよい。また、他の例として、第2付与手段2342は、1つのエリア区画に対して複数の建物を配置させてもよい。すなわち、第2付与手段2342は、エリア区画E10に対して、ロッジB11に加えて城B12を配置させてもよい。
【0106】
図6は、シミュレーションゲームG2における島エリアの区画構成の一例である。
図6に示すように、シミュレーションゲームG2には、複数の島エリアがあり、各島エリアにおいて複数の区画が設けられている。シミュレーションゲームG2において、第2ゲーム実行手段5622は、各エリア区画をユーザが進捗させていくと次のエリア区画が開放する。例えば、第2ゲーム実行手段5622は、エリア区画E2の発展が所定条件を満たす場合、エリア区画E2をクリアとし、エリア区画E21とエリア区画E22が開放する、すなわち進行可能とする。ユーザは、エリア区画E21とE22の中から好きなエリア区画を選択して、島エリアを区画毎に順に発展させていくことができる。島エリアにおいて特定のエリア区画まで到達し、その特定の区画の発展が所定条件を満たす場合、第2ゲーム実行手段5622は、この島エリアをクリアとし、また次の島エリアを開放する。すなわち、島エリアのクリアにおいて、全てのエリア区画を開放する必要は無い。
【0107】
図7は、シミュレーションゲームG2におけるゲーム媒体を購入するための画面の一例である。
図7に示すように、シミュレーションゲームG2では、期間限定セールが行われる。期間限定セールでは、エリア区画に関連付けられた建物として、住人キャラクタC10から依頼されたタスクの進捗度合いが所定条件を満たす場合に選択可能になる建物(ロッジB11と城B12)とは別のバージョンの建物(本例では、工務店B13)を提供する。セール画面910は、セール対象の複数のゲーム媒体のセット(本例では、工務店セットAとする)と、購入ボタン911と、を表示する。セール対象のセット(以下、「セールセット」ともいう)は、例えば、エリア区画に関連付けられた建物である工務店B13(第4ゲーム媒体の一態様)と、有償石(消費アイテムの一態様)とを含んでもよい。また、セールセットは、例えば、エリア区画に関連付けられたその他のゲーム媒体(例えば、建物の色を変更するペンキオブジェクトや建物の周辺に配置可能な植木のオブジェクト等)をさらに含んでもよい。このセールセットは、ユーザによる課金に応じて、すなわちユーザによる現金やキャッシュレス決済などの対価の支払いに応じて付与される。具体的には、購入ボタン911をユーザが操作した場合、工務店セットAの対価(本例では、「1,000円」とする)の支払い要求を受付手段565が受け付ける。第4付与手段2344は、この支払い要求をゲーム装置5から受け付けて、この支払い要求に基づいて、工務店セットAの対価の支払いのための決済処理を実行する。第4付与手段2344は、決済処理が成功すると、選択された工務店セットAをユーザに付与し、購入を完了させる。ユーザの課金による工務店セットAの直接購入が完了すると、表示制御手段564は、建物変更画面920に遷移させる。
【0108】
建物変更画面920は、建物変更画面860と同様に、各エリア区画に配置されている建物を変更するための画面である。シミュレーションゲームG2では、島エリアで開放されているエリア区画を選択した際に、表示制御手段564は、セール画面910などのショップ画面で購入した建物を建物変更画面920に新たに表示させるようにしてもよい。このように表示させることで、ユーザは、選択したエリア区画に購入した建物を建てることができるようになる。建物変更画面920は、例えば、エリア区画E10に関連付けられたロッジB11と城B12(開放前)とに加えて、購入した工務店セットAに含まれる工務店B13を新たに表示する。工務店B13のアイコンをユーザが操作した場合、第4付与手段2344は、エリア区画E10に対して、既に配置されているロッジB11と入れ替えて工務店B13を配置させてもよい。
【0109】
シミュレーションゲームG2では、第4付与手段2344は、セール対象のゲーム媒体をユーザが購入せずに期間限定セールが終了した場合、セール対象の建物(例えば、工務店B13)は購入不可としてもよい。ただし、第4付与手段2344は、一定期間を経過した後に、消費アイテム(例えば、有償石または無償石)の消費に応じて、セール対象の建物を再度購入可能にしてもよい。建物変更画面930は、このセール対象の建物が再販された際の表示の例を示す。建物変更画面930は、エリア区画E10に関連付けられた城B12を付与するための付与ボタン931と、再販された工務店B13を付与するための付与ボタン932とを含む。
【0110】
付与ボタン931をユーザが操作した場合、第2付与手段2342は、ユーザが所有する消費アイテム(本例では、有償石を100個とする)を消費させて、城B12をエリア区画E10に配置可能にしてユーザに付与する。他方、付与ボタン932をユーザが操作した場合、第4付与手段2344は、ユーザが所有する消費アイテム(本例では、有償石を500個とする)を消費させて、工務店B13をエリア区画E10に配置可能にしてユーザに付与する。
【0111】
<ゲームシステム1の動作の流れ>
図8を参照して、ゲームシステム1が実行する処理の流れの例について説明する。
図8(a)は、第1ゲームが実行された際の処理の流れを示すフロー図である。
図8(b)は、第2ゲームが実行された際の処理の流れを示すフロー図である。なお、以下に示す処理の順番や処理の単位は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0112】
図8(a)に示すように、まず、ゲーム装置5の第1ゲーム実行手段5621は、第1仮想空間において第1ゲームを実行する(ステップst1)。
【0113】
次いで、サーバ装置2の第1付与手段2341は、第1ゲームの進行が所定条件を満たす場合(ステップst2のYes)、進行アイテムをユーザに付与する(ステップst3)。
【0114】
図8(b)に示すように、まず、ゲーム装置5の第2ゲーム実行手段5622は、第2仮想空間において第2ゲームを実行する(ステップst10)。
【0115】
次いで、ゲーム装置5の表示制御手段564は、第2ゲームの進行が所定条件を満たす場合(ステップst11のYes)、区画に関連付けられた複数の第3ゲーム媒体をユーザから選択可能にディスプレイ61に表示させる(ステップst12)。
【0116】
次いで、ゲーム装置5の受付手段565は、上記表示された第3ゲーム媒体の中から、ユーザにより選択されたゲーム媒体を第1ゲーム媒体として受け付ける(スタップst13)。
【0117】
次いで、サーバ装置2の第1付与手段2341は、第1ゲームの進行に応じて、第1ゲーム媒体として、上記選択された第3ゲーム媒体を区画に配置可能にして付与する(スタップst14)。
【0118】
次いで、サーバ装置2の第1付与手段2341は、付与された第3ゲーム媒体を、第1ゲーム媒体として区画に配置する(ステップst15)。
【0119】
次いで、ゲーム装置5の受付手段565は、ユーザから、第1ゲーム媒体を区画に配置した後、第1ゲーム媒体として選択されなかった第3ゲーム媒体の中からユーザにより選択されたゲーム媒体を第2ゲームとして受け付ける(ステップst16)。
【0120】
次いで、サーバ装置2の第2付与手段2342は、ユーザによる課金を条件に、第2ゲーム媒体として、上記選択された第3ゲーム媒体を区画に配置可能にしてユーザに付与する(スタップst17)。
【0121】
次いで、サーバ装置2の第2付与手段2342は、付与された第3ゲーム媒体を区画に配置する(ステップst18)。
【0122】
以上をまとめると、サーバ装置2の制御部23(コンピュータの一例)を、第1仮想空間において第1ゲームを実行する第1ゲーム実行手段5621、第2仮想空間において第2ゲームを実行する第2ゲーム実行手段5622、第1ゲームの進行に応じて、第2仮想空間に含まれる区画に関連付けられた第1ゲーム媒体を、区画に配置可能にしてユーザに付与する第1付与手段2341、区画に対して、ユーザによる課金を条件に、区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、区画に配置可能にしてユーザに付与する第2付与手段2342、として機能させる。
【0123】
<効果>
本実施形態によれば、区画に関連づけられ、かつ第1ゲームの進行に応じて付与される第1ゲーム媒体とは別に、区画に関連付けられた第2ゲーム媒体を、ユーザによる課金を条件に、この区画に配置可能にして付与することができる。このため、ユーザは、例えば、第1ゲームの進行に応じてゲーム媒体を区画に配置した後でも、課金をすることで、別のゲーム媒体をこの区画に配置させることができる。したがって、第1ゲームの進行に応じてゲーム媒体を付与する第2ゲームにおいて興趣性を向上させることができる。
【0124】
[他の実施形態]
上記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0125】
上記実施形態では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示したが、ゲーム装置5は、ゲームセンターなどに提供されるアミューズメント機器であってもよい。
【0126】
ゲームは、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなどであってもよく、様々な種類のゲームに適用することができる。
【0127】
上記実施形態では、オブジェクトがキャラクタである場合を例示したが、これに限定されない。例えば、オブジェクトは、仮想ゲーム空間内で使用されるカードやアイテム(武器、防具などの装備品)などであることができる。
【0128】
上記実施形態では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が一体となってゲームプログラムを機能させる場合を例示したが、これに限定されない。ゲームプログラムのすべての手段、すなわち、付与手段、実行制御手段、ゲーム実行手段、表示制御手段、および/または受付手段などが、サーバ装置2単体、ゲーム装置5単体、サーバ装置およびゲーム装置5とは別の通信端末単体、または、これらのうち組み合わせられる2つの装置(例えば、サーバ装置2とゲーム装置5での分散処理など)に備えられていてもよい。また、サーバ装置、ゲーム装置、通信端末を一体となって機能させる場合、どの手段をどの装置にて機能させるかも、適宜変更が可能である。例えば、上記実施形態で例示したサーバ装置2の付与手段について、ゲーム装置5の制御部56が、各種プログラムを実行することにより、この手段として機能してもよい。
【0129】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0130】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
23 制御部
234 付与手段
2341 第1付与手段
2342 第2付与手段
5 ゲーム装置
56 制御部
562 ゲーム実行手段
5621 第1ゲーム実行手段
5622 第2ゲーム実行手段