(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025044154
(43)【公開日】2025-04-01
(54)【発明の名称】電力伝送部品、電気接続アセンブリおよび充電台座
(51)【国際特許分類】
H01R 4/62 20060101AFI20250325BHJP
H01R 4/34 20060101ALI20250325BHJP
【FI】
H01R4/62 A
H01R4/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024158705
(22)【出願日】2024-09-13
(31)【優先権主張番号】202311211087.2
(32)【優先日】2023-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co., Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】521523202
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (スーヂョウ) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シゥエン フアン
(72)【発明者】
【氏名】ヂィエンウェン ジェリー ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイドォン ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】レェイレェイ シィア
(72)【発明者】
【氏名】ファンユエ ジェイソン ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】チュイン サニー ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】ハァイトォン ライアン シェン
(72)【発明者】
【氏名】ユァンルゥー フゥー
【テーマコード(参考)】
5E012
【Fターム(参考)】
5E012BA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、電気化学的腐食の問題を効果的に回避し、製品の耐用寿命を延ばし、製品の電気接続性能を向上させることができる電力伝送部品を提供する。
【解決手段】電力伝送部品は、接続端部(11)を有するアルミニウムバー(10)とアダプタ(12)とを備える。アダプタ(12)には、アルミニウムバー(10)の厚さ方向に沿って接続孔(102)が形成され、接続孔(102)を通過する接続部材を介して端子(2)に固定する。電力伝送部品(1)が端子(2)に固定されると、アダプタ(12)は、端子(2)と直接電気的に接触し、アルミニウムバー(10)は、端子(2)と接触せず、アダプタ(12)を介して端子(2)に電気的に接続される。アダプタ(12)および端子(2)は、銅部品等であり、互いに接触するアダプタ(12)と端子(2)との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端部(11)を有するアルミニウムバー(10)と、
前記アルミニウムバー(10)を端子(2)に電気的に接続するために、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)に接続されるアダプタ(12)と
を備える電力伝送部品であって、
前記アダプタ(12)には、前記アルミニウムバー(10)の厚さ方向に沿って前記アダプタ(12)を通して延びる接続孔(102)が形成され、したがって、前記電力伝送部品(1)を、前記接続孔(102)を通過する接続部材(3)を介して前記端子(2)に固定することが可能であり、
前記電力伝送部品(1)が前記端子(2)に固定されると、前記アダプタ(12)は、前記端子(2)と直接電気的に接触し、前記アルミニウムバー(10)は、前記端子(2)と接触せず、前記アダプタ(12)を介して前記端子(2)に電気的に接続され、
前記アダプタ(12)および前記端子(2)は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触する前記アダプタ(12)と前記端子(2)との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である、
電力伝送部品。
【請求項2】
前記アダプタ(12)は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)に溶接またはリベット留めされている、
請求項1に記載の電力伝送部品。
【請求項3】
前記アダプタ(12)は、超音波溶接、ろう付け、または摩擦溶接により前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)に溶接されている、
請求項1に記載の電力伝送部品。
【請求項4】
前記アダプタ(12)の前記接続孔(102)に対応する貫通孔(101)が、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)に形成され、
前記電力伝送部品(1)は、前記接続孔(102)および前記貫通孔(101)を通過する前記接続部材(3)により前記端子(2)に固定される、
請求項1に記載の電力伝送部品。
【請求項5】
前記接続孔(102)および前記貫通孔(101)は、前記アルミニウムバー(10)の長さ方向における第1の口径と、前記アルミニウムバー(10)の幅方向における第2の口径とを有し、
前記第1の口径は、前記第2の口径よりも大きく、それにより、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)が前記アルミニウムバー(10)の前記長さ方向において前記接続部材(3)に対して移動することが可能となる、
請求項4に記載の電力伝送部品。
【請求項6】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)は、前記アルミニウムバー(10)の厚さ方向において互いに反対側にある上面(11a)および底面を有し、前記アダプタ(12)の底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記上面(11a)に溶接され、前記アダプタ(12)の上面(12a)は、前記端子(2)との電気的接触に用いられる、
請求項4に記載の電力伝送部品。
【請求項7】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記上面(11a)、前記アダプタ(12)の前記上面(12a)および前記底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記厚さ方向に垂直な平坦面であり、
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記上面(11a)は、前記アルミニウムバー(10)の本体の上面(10a)よりも低く、前記アダプタ(12)の前記上面(12a)は、前記アルミニウムバー(10)の前記本体の前記上面(10a)と面一である、
請求項6に記載の電力伝送部品。
【請求項8】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記本体の底面と面一であり、前記アダプタ(12)の周面は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の周面と面一であるかまたは滑らかに移行する、
請求項7に記載の電力伝送部品。
【請求項9】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅は、前記アルミニウムバー(10)の前記本体の幅よりも小さく、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)は、前記アルミニウムバー(10)の幅方向の一方側に向かって偏っている、
請求項7に記載の電力伝送部品。
【請求項10】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅は、前記アルミニウムバー(10)の前記本体の幅に等しく、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅方向の2つの面は、前記アルミニウムバー(10)の本体の幅方向の2つの面と面一である、
請求項7に記載の電力伝送部品。
【請求項11】
前記アダプタ(12)は、
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)に電気的に接続するために用いられる後部(121)と、
前記端子(2)の前記接続端部(21)に電気的に接続するために用いられる前部(122)と
を備え、
前記接続孔(102)は、前記アダプタ(12)の前記前部(122)に形成され、したがって、前記アダプタ(12)の前記前部(122)を、前記接続孔(102)を通過する前記接続部材(3)を介して前記端子(2)に固定することが可能である、
請求項1に記載の電力伝送部品。
【請求項12】
前記接続孔(102)は、前記アルミニウムバー(10)の長さ方向における第1の口径と、前記アルミニウムバー(10)の幅方向における第2の口径とを有し、
前記第1の口径は、前記第2の口径よりも大きく、それにより、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)が前記アルミニウムバー(10)の前記長さ方向において前記接続部材(3)に対して移動することが可能となる、
請求項11に記載の電力伝送部品。
【請求項13】
前記アダプタ(12)の前記前部(122)の厚さは、前記アダプタ(12)の前記後部(121)の厚さよりも大きく、前記アダプタ(12)の前記前部(122)の上面は、前記アダプタ(12)の前記後部(121)の上面と面一である、
請求項11に記載の電力伝送部品。
【請求項14】
前記アダプタ(12)の前記後部(121)の底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の上面(11a)に溶接され、前記アダプタ(12)の前記前端部(122)の後端面(122b)は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前端面(11b)に溶接され、前記アダプタ(12)の前記前端部(122)の前記上面は、前記端子(2)との電気的接触に用いられる、
請求項13に記載の電力伝送部品。
【請求項15】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記上面(11a)、前記アダプタ(12)の前記後部(121)および前記前部(122)の前記上面および底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記厚さ方向に垂直な平坦面であり、
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記上面(11a)は、前記アルミニウムバー(10)の本体の上面(10a)よりも低く、前記アダプタ(12)の前記上面は、前記アルミニウムバー(10)の前記本体の前記上面(10a)と面一である、
請求項14に記載の電力伝送部品。
【請求項16】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の底面は、前記アルミニウムバー(10)の本体の底面と面一であり、前記アダプタ(12)の幅方向の2つの面は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅方向の2つの面と面一であり、前記アダプタ(12)の前記前部(122)の底面は、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の前記底面と面一である、
請求項14に記載の電力伝送部品。
【請求項17】
前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅は、前記アルミニウムバー(10)の本体の幅に等しく、前記アルミニウムバー(10)の前記接続端部(11)の幅方向の2つの面は、前記アルミニウムバー(10)の本体の幅方向の2つの面と面一である、
請求項14に記載の電力伝送部品。
【請求項18】
前記アルミニウムバー(10)の本体に巻き付けられた絶縁層(13)
をさらに備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の電力伝送部品。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の前記電力伝送部品(1)と、
平坦な後方接続端部(21)を有する端子(2)と、
前記電力伝送部品(1)の前記アダプタ(12)を前記端子(2)の前記後方接続端部(21)に固定するために用いられる接続部材(3)と
を備える電気接続アセンブリであって、
前記アダプタ(12)および前記端子(2)は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触する前記アダプタ(12)と前記端子(2)との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である、
電気接続アセンブリ。
【請求項20】
接続貫通孔(201)が、前記端子(2)の前記後方接続端部(21)に形成され、前記接続部材(3)は、ボルト(31)およびナット(32)を備え、
前記ボルト(31)は、前記アダプタ(12)における前記接続孔(102)および前記端子(2)の前記後方接続端部(21)における前記接続貫通孔(201)を通過し、前記ナット(32)にねじ込まれる、
請求項19に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項21】
前記端子(2)はまた、円筒形の前方嵌合端部(22)を有し、前記端子(2)の前記前方嵌合端部(22)は、相手側端子との嵌合に用いられる、
請求項19に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項22】
ハウジングと、
請求項19から21のいずれか一項に記載の前記電気接続アセンブリと
を備える充電台座であって、
前記電気接続アセンブリの前記端子(2)は、前記ハウジングに設置され、前記電力伝送部品(1)の前記アルミニウムバー(10)は、前記ハウジングから延出する、
充電台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2023年9月19日に出願された中国特許出願第CN202311211087.2号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、電力伝送部品(電力伝送構成要素、power transmission component)、電力伝送部品を備える電気接続アセンブリ、および電気接続アセンブリを備える充電台座に関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、新エネルギー車における充電台座は典型的に、端子と、端子に電気的に接続されるワイヤとを含む。現在のところ、車両全体の充電電流は、600Aまで増大することが要求されており、これはまた、将来的には1000Aまで増大することになる。現在のところ、従来のワイヤは、車両全体の通電要件を満たすことができない。ワイヤの通電容量を向上させるために、既存の技術において、通常、従来のワイヤに代えてアルミニウムバーが用いられている。アルミニウムバーの一端部は、ボルトにより端子に固定される。しかしながら、先行技術において、通常、端子は銅端子であり、そのため、アルミニウムバーと端子との間の電気接触面の電気化学的腐食が生じる場合があり、それにより製品の耐用寿命および電気接続性能が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、電力伝送部品が提供される。電力伝送部品は、接続端部を有するアルミニウムバーと、アルミニウムバーを端子に電気的に接続するために、アルミニウムバーの接続端部に接続されるアダプタとを備える。アダプタには、アルミニウムバーの厚さ方向に沿ってアダプタを通して延びる接続孔が形成され、したがって、電力伝送部品を、接続孔を通過する接続部材を介して端子に固定することが可能である。電力伝送部品が端子に固定されると、アダプタは、端子と直接電気的に接触し、アルミニウムバーは、端子と接触せず、アダプタを介して端子に電気的に接続される。
アダプタおよび端子は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触するアダプタと端子との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0006】
本発明の例示的実施形態によれば、アダプタは、アルミニウムバーの接続端部に溶接またはリベット留めされている。
【0007】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アダプタは、超音波溶接、ろう付け、または摩擦溶接によりアルミニウムバーの接続端部に溶接されている。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アダプタの接続孔に対応する貫通孔が、アルミニウムバーの接続端部に形成され、電力伝送部品は、接続孔および貫通孔を通過する接続部材により端子に固定される。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、接続孔および貫通孔は、アルミニウムバーの長さ方向における第1の口径と、アルミニウムバーの幅方向における第2の口径とを有し、第1の口径は、第2の口径よりも大きく、それにより、アルミニウムバーの接続端部がアルミニウムバーの長さ方向において接続部材に対して移動することが可能となる。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部は、アルミニウムバーの厚さ方向において互いに反対側にある上面および底面を有し、アダプタの底面は、アルミニウムバーの接続端部の上面に溶接され、アダプタの上面は、端子との電気的接触に用いられる。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の上面、アダプタの上面および底面は、アルミニウムバーの厚さ方向に垂直な平坦面であり、アルミニウムバーの接続端部の上面は、アルミニウムバーの本体の上面よりも低く、アダプタの上面は、アルミニウムバーの本体の上面と面一である。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の底面は、アルミニウムバーの本体の底面と面一であり、アダプタの周面は、アルミニウムバーの接続端部の周面と面一であるかまたは滑らかに移行する。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の幅は、アルミニウムバーの本体の幅よりも小さく、アルミニウムバーの接続端部は、アルミニウムバーの幅方向の一方側に向かって偏っている。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の幅は、アルミニウムバーの本体の幅に等しく、アルミニウムバーの接続端部の幅方向の2つの面は、アルミニウムバーの本体の幅方向の2つの面と面一である。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アダプタは、アルミニウムバーの接続端部に電気的に接続するために用いられる後部と、端子の接続端部に電気的に接続するために用いられる前部とを備え、接続孔は、アダプタの前部に形成され、したがって、アダプタの前部を、接続孔を通過する接続部材を介して端子に固定することが可能である。
【0016】
本発明の別の例示的実施形態によれば、接続孔は、アルミニウムバーの長さ方向における第1の開口径(開口部、aperture)と、アルミニウムバーの幅方向における第2の開口径(開口部、aperture)とを有し、第1の口径は、第2の口径よりも大きく、それにより、アルミニウムバーの接続端部がアルミニウムバーの長さ方向において接続部材に対して移動することが可能となる。
【0017】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アダプタの前部の厚さは、アダプタの後部の厚さよりも大きく、アダプタの前部の上面は、アダプタの後部の上面と面一である。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アダプタの後部の底面は、アルミニウムバーの接続端部の上面に溶接され、アダプタの前端部の後端面は、アルミニウムバーの接続端部の前端面に溶接され、アダプタの前端部の上面は、端子との電気的接触に用いられる。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の上面、アダプタの後部および前部の上面および底面は、アルミニウムバーの厚さ方向に垂直な平坦面であり、アルミニウムバーの接続端部の上面は、アルミニウムバーの本体の上面よりも低く、アダプタの上面は、アルミニウムバーの本体の上面と面一である。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の底面は、アルミニウムバーの本体の底面と面一であり、アダプタの幅方向の2つの面は、アルミニウムバーの接続端部の幅方向の2つの面と面一であり、アダプタの前部の底面は、アルミニウムバーの接続端部の底面と面一である。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、アルミニウムバーの接続端部の幅は、アルミニウムバーの本体の幅に等しく、アルミニウムバーの接続端部の幅方向の2つの面は、アルミニウムバーの本体の幅方向の2つの面と面一である。
【0022】
本発明の別の例示的実施形態によれば、電力伝送部品は、アルミニウムバーの本体に巻き付けられた絶縁層をさらに備える。
【0023】
本発明の別の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記の電力伝送部品と、平坦な後方接続端部を有する端子と、電力伝送部品のアダプタを端子の後方接続端部に固定するために用いられる接続部材とを備える。アダプタおよび端子は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触するアダプタと端子との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0024】
本発明の例示的実施形態によれば、接続貫通孔が、端子の後方接続端部に形成され、接続部材は、ボルトおよびナットを備え、ボルトは、アダプタにおける接続孔および端子の後方接続端部における接続貫通孔を通過し、ナットにねじ込まれる。
【0025】
本発明の別の例示的実施形態によれば、端子はまた、円筒形の前方嵌合端部を有し、端子の前方嵌合端部は、相手側端子との嵌合に用いられる。
【0026】
本発明の別の態様によれば、充電台座が提供される。充電台座は、ハウジングと、上記の電気接続アセンブリとを備える。電気接続アセンブリの端子は、ハウジングに設置され、電力伝送部品のアルミニウムバーは、ハウジングから延出する。
【0027】
本発明の上述の例示的実施形態において、端子と直接電気的に接触するアダプタの電気接触面の材料は、端子の電気接触面の材料と同じである。したがって、それにより、電気化学的腐食の問題を効果的に回避し、製品の耐用寿命を延ばし、製品の電気接続性能を向上させることができる。
【0028】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るアルミニウムバーおよびアダプタの説明斜視図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係るアルミニウムバーおよびアダプタの説明斜視図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図である。
【
図11】本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態に係るアルミニウムバーおよびアダプタの説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。ただし、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0031】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。ただし、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例においては、図面を簡略にするために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0032】
本発明の一般概念によれば、電力伝送部品が提供される。電力伝送部品は、接続端部を有するアルミニウムバーと、アルミニウムバーを端子に電気的に接続するために、アルミニウムバーの接続端部に接続されるアダプタとを備える。アダプタには、アルミニウムバーの厚さ方向に沿ってアダプタを通して延びる接続孔が形成され、したがって、電力伝送部品を、接続孔を通過する接続部材を介して端子に固定することが可能である。電力伝送部品が端子に固定されると、アダプタは、端子と直接電気的に接触し、アルミニウムバーは、端子と接触せず、アダプタを介して端子に電気的に接続される。
アダプタおよび端子は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触するアダプタと端子との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0033】
本発明の別の一般概念によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、上記の電力伝送部品と、平坦な後方接続端部を有する端子と、電力伝送部品のアダプタを端子の後方接続端部に固定するために用いられる接続部材とを備える。アダプタおよび端子は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、互いに接触するアダプタと端子との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0034】
本発明の別の一般概念によれば、充電台座が提供される。充電台座は、ハウジングと、上記の電気接続アセンブリとを備える。電気接続アセンブリの端子は、ハウジングに設置され、電力伝送部品のアルミニウムバーは、ハウジングから延出する。
【0035】
第1の実施形態
図1~
図4は、本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリを示す。そのうち、
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図を示す。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図を示す。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図を示す。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るアルミニウムバー10およびアダプタ12の説明斜視図を示す。
【0036】
図1~
図4に示すように、本発明の例示的実施形態においては、電力伝送部品1が開示される。電力伝送部品1は、アルミニウムバー10およびアダプタ12を含む。アルミニウムバー10は、接続端部11を有する。アダプタ12は、アルミニウムバー10を端子2に電気的に接続するために用いられるアルミニウムバー10の接続端部11に接続される。アダプタ12には、アルミニウムバー10の厚さ方向に沿ってアダプタ12を通して延びる接続孔102が形成され、したがって、電力伝送部品1を、接続孔102を通過する接続部材3を介して端子2に固定することが可能である。電力伝送部品1が端子2に固定されると、アダプタ12は、端子2と直接電気的に接触し、一方でアルミニウムバー10は、端子2と接触せず、アダプタ12を介して端子2に電気的に接続される。
アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅が被覆された導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0037】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、アルミニウムバー10の接続端部11に溶接またはリベット留めされてよい。
【0038】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、超音波溶接、ろう付け、または摩擦溶接によりアルミニウムバー10の接続端部11に溶接されてよい。
【0039】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12の接続孔102に対応する貫通孔101が、アルミニウムバー10の接続端部11に形成される。電力伝送部品1は、接続孔102および貫通孔101を通過する接続部材3により端子2に固定される。
【0040】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、接続孔102および貫通孔101は、アルミニウムバー10の長さ方向における第1の口径と、アルミニウムバー10の幅方向における第2の口径とを有する。第1の口径は、第2の口径よりも大きく、それにより、アルミニウムバー10の接続端部11が接続部材3に対してアルミニウムバー10の長さ方向に移動することが可能となる。
【0041】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11は、アルミニウムバー10の厚さ方向において互いに反対側にある上面11aおよび底面を有する。アダプタ12の底面は、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aに溶接され、アダプタ12の上面12aは、端子2との電気的接触に用いられる。
【0042】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11a、アダプタ12の上面12aおよび底面は、アルミニウムバー10の厚さ方向に垂直な平坦面である。アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aは、アルミニウムバー10の本体の上面10aよりも低く、アダプタ12の上面12aは、アルミニウムバー10の本体の上面10aと面一である。
【0043】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の底面は、アルミニウムバー10の本体の底面と面一であり、アダプタ12の周面は、アルミニウムバー10の接続端部11の周面と面一であるかまたは滑らかに移行する。
【0044】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の幅は、アルミニウムバー10の本体の幅よりも小さく、アルミニウムバー10の接続端部11は、アルミニウムバー10の幅方向の一方側に向かってオフセットされる。
【0045】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、電力伝送部品1は、アルミニウムバー10の本体に巻き付けられた絶縁層13をさらに含む。
【0046】
図1~
図4に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、電気接続アセンブリも開示される。電気接続アセンブリは、電力伝送部品、端子2、および接続部材3を含む。端子2は、平坦な後方接続端部21を有する。接続部材3は、電力伝送部品1のアダプタ12を端子2の後方接続端部21に固定するために用いられる。アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0047】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、接続貫通孔201が、端子2の後方接続端部21に形成され、接続部材3は、ボルト31およびナット32を含む。ボルト31は、アダプタ12における接続孔102および端子2の後方接続端部21における接続貫通孔201を通過し、ナット32にねじ込まれる。
【0048】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、端子2はまた、円筒形の前方嵌合端部22を有し、端子2の前方嵌合端部22は、(例えば充電ガンの相手側端子との嵌合のための、不図示の)相手側端子との嵌合に用いられる。
【0049】
図1~
図4に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、充電台座も開示される。充電台座は、ハウジング(不図示)および上記の電気接続アセンブリを含む。電気接続アセンブリの端子2は、ハウジングに設置され、電力伝送部品1のアルミニウムバー10は、ハウジングから延出する。
【0050】
第2の実施形態
図5~
図8は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリを示す。そのうち、
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図を示す。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図を示す。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図を示す。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るアルミニウムバー10およびアダプタ12の説明斜視図を示す。
【0051】
図5~
図8に示すように、本発明の例示的実施形態においては、電力伝送部品1が開示される。電力伝送部品1は、アルミニウムバー10およびアダプタ12を含む。アルミニウムバー10は、接続端部11を有する。アダプタ12は、アルミニウムバー10を端子2に電気的に接続するために用いられるアルミニウムバー10の接続端部11に接続される。アダプタ12には、アルミニウムバー10の厚さ方向に沿ってアダプタ12を通して延びる接続孔102が形成され、したがって、電力伝送部品1を、接続孔102を通過する接続部材3を介して端子2に固定することが可能である。
電力伝送部品1が端子2に固定されると、アダプタ12は、端子2と直接電気的に接触し、一方でアルミニウムバー10は、端子2と接触せず、アダプタ12を介して端子2に電気的に接続される。アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0052】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、アルミニウムバー10の接続端部11に溶接またはリベット留めされてよい。
【0053】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、超音波溶接、ろう付け、または摩擦溶接によりアルミニウムバー10の接続端部11に溶接されてよい。
【0054】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12における接続孔102に対応する貫通孔101が、アルミニウムバー10の接続端部11に形成される。電力伝送部品1は、接続孔102および貫通孔101を通過する接続部材3を介して端子2に固定される。
【0055】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、接続孔102および貫通孔101は、アルミニウムバー10の長さ方向における第1の口径と、アルミニウムバー10の幅方向における第2の口径とを有する。第1の口径は、第2の口径よりも大きく、それにより、アルミニウムバー10の接続端部11が接続部材3に対してアルミニウムバー10の長さ方向に移動することが可能となる。
【0056】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11は、アルミニウムバー10の厚さ方向において互いに反対側にある上面11aおよび底面を有する。アダプタ12の底面は、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aに溶接され、アダプタ12の上面12aは、端子2との電気的接触に用いられる。
【0057】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11a、アダプタ12の上面12a、および底面は、アルミニウムバー10の厚さ方向に垂直な平坦面である。アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aは、アルミニウムバー10の本体の上面10aよりも低く、アダプタ12の上面12aは、アルミニウムバー10の本体の上面10aと面一である。
【0058】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の底面は、アルミニウムバー10の本体の底面と面一であり、アダプタ12の周面は、アルミニウムバー10の接続端部11の周面と面一であるかまたは滑らかに移行する。
【0059】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の幅は、アルミニウムバー10の本体の幅に等しく、アルミニウムバー10の接続端部11の幅方向の2つの面は、アルミニウムバー10の本体の幅方向の2つの面と面一である。
【0060】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、電力伝送部品1は、アルミニウムバー10の本体に巻き付けられた絶縁層13(
図1~
図4参照)をさらに含む。
【0061】
図5~
図8に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、電気接続アセンブリも開示される。電気接続アセンブリは、電力伝送部品、端子2、および接続部材3を含む。端子2は、平坦な後方接続端部21を有する。接続部材3は、電力伝送部品1のアダプタ12を端子2の後方接続端部21に固定するために用いられる。アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0062】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、接続貫通孔201が、端子2の後方接続端部21に形成され、接続部材3は、ボルト31およびナット32を含む。ボルト31は、アダプタ12における接続孔102および端子2の後方接続端部21における接続貫通孔201を通過し、ナット32にねじ込まれる。
【0063】
図5~
図8に示すように、図示の実施形態において、端子2はまた、円筒形の前方嵌合端部22を有し、端子2の前方嵌合端部22は、(例えば充電ガンにおける相手側端子との嵌合のための、不図示の)相手側端子との嵌合に用いられる。
【0064】
図5~
図8に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、充電台座も開示される。充電台座は、ハウジング(不図示)および上記の電気接続アセンブリを含む。電気接続アセンブリの端子2は、ハウジングに設置され、電力伝送部品1のアルミニウムバー10は、ハウジングから延出する。
【0065】
第3の実施形態
図9~
図12は、本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリを示す。そのうち、
図9は、本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明斜視図を示す。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの長手方向断面図を示す。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る電気接続アセンブリの説明分解図を示す。
図12は、本発明の第3の実施形態に係るアルミニウムバー10およびアダプタ12の説明斜視図を示す。
【0066】
図9~
図12に示すように、本発明の例示的実施形態においては、電力伝送部品1が開示される。電力伝送部品1は、アルミニウムバー10およびアダプタ12を含む。アルミニウムバー10は、接続端部11を有する。アダプタ12は、アルミニウムバー10を端子2に電気的に接続するために用いられるアルミニウムバー10の接続端部11に接続される。アダプタ12には、アルミニウムバー10の厚さ方向に沿ってアダプタ12を通して延びる接続孔102が形成され、したがって、電力伝送部品1を、接続孔102を通過する接続部材3を介して端子2に固定することが可能である。
電力伝送部品1が端子2に固定されると、アダプタ12は、端子2と直接電気的に接触し、一方でアルミニウムバー10は、端子2と接触せず、アダプタ12を介して端子2に電気的に接続される。アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0067】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、アルミニウムバー10の接続端部11に溶接またはリベット留めされてよい。
【0068】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、超音波溶接、ろう付け、または摩擦溶接によりアルミニウムバー10の接続端部11に溶接されてよい。
【0069】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12は、後部121および前部122を含む。アダプタ12の後部121は、アルミニウムバー10の接続端部11への電気的接続に用いられる。アダプタ12の前部122は、端子2の接続端部21への電気的接続に用いられる。接続孔102は、アダプタ12の前部122に形成され、したがって、アダプタ12の前部122を、接続孔102を通過する接続部材3を介して端子2に固定することが可能である。
【0070】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、接続孔102は、アルミニウムバー10の長さ方向における第1の口径と、アルミニウムバー10の幅方向における第2の口径とを有する。第1の口径は、第2の口径よりも大きく、それにより、アルミニウムバー10の接続端部11がアルミニウムバー10の長さ方向において接続部材3に対して移動することが可能となる。
【0071】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12の前部122の厚さは、アダプタ12の後部121の厚さよりも大きく、アダプタ12の前部122の上面は、アダプタ12の後部121の上面と面一である。
【0072】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アダプタ12の後部121の底面は、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aに溶接され、アダプタ12の前部122の後端面122bは、アルミニウムバー10の接続端部11の前端面11bに溶接され、アダプタ12の前部122の上面は、端子2との電気的接触に用いられる。
【0073】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の上面11a、アダプタ12の後部121および前部122の上面および底面は、アルミニウムバー10の厚さ方向に垂直な平坦面である。アルミニウムバー10の接続端部11の上面11aは、アルミニウムバー10の本体の上面10aよりも低く、アダプタ12の上面は、アルミニウムバー10の本体の上面10aと面一である。
【0074】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の底面は、アルミニウムバー10の本体の底面と面一であり、アダプタ12の幅方向の2つの面は、アルミニウムバー10の接続端部11の幅方向の2つの面と面一であり、アダプタ12の前部122の底面は、アルミニウムバー10の接続端部11の底面と面一である。
【0075】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、アルミニウムバー10の接続端部11の幅は、アルミニウムバー10の本体の幅に等しく、アルミニウムバー10の接続端部11の幅方向の2つの面は、アルミニウムバー10の本体の幅方向の2つの面と面一である。
【0076】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、電力伝送部品1は、アルミニウムバー10の本体に巻き付けられた絶縁層13(
図1~
図4参照)をさらに含む。
【0077】
図9~
図12に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、電気接続アセンブリも開示される。電気接続アセンブリは、電力伝送部品、端子2、および接続部材3を含む。端子2は、平坦な後方接続端部21を有する。接続部材3は、電力伝送部品1のアダプタ12を端子2の後方接続端部21に固定するために用いられる。アダプタ12および端子2は、銅部品、銅合金部品、または表面に銅めっきを有する導電性部品であり、したがって、アダプタ12と端子2との間の電気接触面の材料は、銅または銅合金である。
【0078】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、接続貫通孔201が、端子2の後方接続端部21に形成され、接続部材3は、ボルト31およびナット32を含む。ボルト31は、アダプタ12における接続孔102および端子2の後方接続端部21における接続貫通孔201を通過し、ナット32にねじ込まれる。
【0079】
図9~
図12に示すように、図示の実施形態において、端子2はまた、円筒形の前方嵌合端部22を有し、端子2の前方嵌合端部22は、(例えば充電ガンの相手側端子との嵌合のための、不図示の)相手側端子との嵌合に用いられる。
【0080】
図9~
図12に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、充電台座も開示される。充電台座は、ハウジング(不図示)および上記の電気接続アセンブリを含む。電気接続アセンブリの端子2は、ハウジングに設置され、電力伝送部品1のアルミニウムバー10は、ハウジングから延出する。
【0081】
上記の実施形態は、限定ではなく例示を意図したものであることが、当業者には理解されるべきである。例えば、多数の修正が当業者により上記の実施形態に対してなされてよく、種々の実施形態において説明されている様々な特徴は、構成または原理において矛盾しない限り互いに自由に組み合わされてよい。
【0082】
いくつかの例示的実施形態を示して説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱しない限り、これらの実施形態において様々な変更または修正がなされてよいことが、当業者には理解されるであろう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物において定められる。
【0083】
本明細書において用いられる場合、単数形で記載され「1つの(aまたはan)」という語に続く要素は、複数の当該要素またはステップを除外することが明示されていない限り、そのような除外をしないものとして理解されるべきである。さらに、本発明の「一実施形態」という記載は、記載されている特徴を同様に組み込むさらなる実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。加えて、そうでないことが明示されていない限り、特定の性質を有する要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その性質を有しないさらなるそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】