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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004443
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】水中作業装置
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20250107BHJP
   F41A 3/42 20060101ALI20250107BHJP
   B63C 11/00 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
F41A3/42
B63C11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104135
(22)【出願日】2023-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山川 寛晶
(72)【発明者】
【氏名】長井 隆浩
(72)【発明者】
【氏名】一藁 秀行
(72)【発明者】
【氏名】小林 亮介
(72)【発明者】
【氏名】松井 祐二
(72)【発明者】
【氏名】森 勇人
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HA02
2C032HB11
2C032HC09
2C032HC17
2C032HD01
2C032HD26
(57)【要約】
【課題】水中での作業中に水に濁りが発生した場合でも作業を実行できる水中作業装置を提供する。
【解決手段】本発明による水中作業装置は、音響計測器11と光学計測器12とを備え水中に存在する作業対象物50に作業を行う作業装置10と、作業装置10を制御する制御装置40とを備える。音響計測器11は、音を用いて、物体の表面を表す点群データを音の点群データ51として取得する。光学計測器12は、光を用いて、物体の表面を表し色についての情報を持つ点群データを光の点群データ52として取得する。制御装置40は、音の点群データ51で作成された地図である音の点群地図61と、光の点群データ52で作成された地図である光の点群地図62とを備え、光の点群地図62と音の点群地図61との関係と、音の点群地図61と音の点群データ51との関係を求め、音の点群データ51と音の点群地図61とを用いて、光の点群地図62を更新する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響計測器と、光学計測器とを備え、水中に存在する作業対象物に作業を行う作業装置と、
前記作業装置を制御する制御装置と、
前記作業装置の操作に用いられる操作装置と、
を備え、
前記音響計測器は、音を用いて、前記作業装置の周囲に存在する物体の表面を表す点群データを、音の点群データとして取得し、
前記光学計測器は、光を用いて、前記作業装置の周囲に存在する物体の表面を表し色についての情報を持つ点群データを、光の点群データとして取得し、
前記制御装置は、前記音の点群データで作成された、前記作業装置の周囲に存在する物体についての地図である音の点群地図と、前記光の点群データで作成された、前記作業装置の周囲に存在する物体についての地図である光の点群地図とを備え、
前記制御装置は、前記光の点群地図と前記音の点群地図との関係と、前記音の点群地図と前記音の点群データとの関係を求め、前記音の点群データと前記音の点群地図とを用いて、前記光の点群地図を更新する、
ことを特徴とする水中作業装置。
【請求項2】
前記作業装置は、前記作業対象物が存在する水の濁度を求める濁度推定部を備え、
前記制御装置は、
前記濁度が予め定めた基準値よりも大きい場合には、前記音の点群データと前記音の点群地図とを用いて、前記光の点群地図を更新し、
前記濁度が前記基準値以下の場合には、前記光の点群地図のデータを前記光の点群データで置き換えて、前記光の点群地図を更新する、
請求項1に記載の水中作業装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記光の点群データを用いて前記光の点群地図を作成し、前記音の点群データを用いて前記音の点群地図を作成する、
請求項1に記載の水中作業装置。
【請求項4】
前記作業装置は、前記作業対象物に作業を行う作業機構と、前記作業機構の作業領域を取得する作業領域取得部とを備え、
前記制御装置は、前記作業機構の作業内容に応じて、前記光の点群地図における前記作業領域の内部に点を追加する、
請求項1に記載の水中作業装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記光の点群地図に含まれる点を、前記音の点群地図に含まれる点を用いて表現するための関係式を作成することで、前記光の点群地図と前記音の点群地図との関係を求める、
請求項1に記載の水中作業装置。
【請求項6】
前記作業装置は、前記作業対象物に作業を行う作業機構を備え、
前記制御装置は、前記作業機構の作業内容に応じて、前記光の点群地図に含まれる点を前記音の点群地図に含まれる点を用いて表現するときの制約条件を作成し、
前記制御装置は、前記制約条件を考慮して前記関係式を作成する、
請求項5に記載の水中作業装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中で作業を行うための水中作業装置に関する。
【背景技術】
【0002】
河川や海洋などの水の中、またはタンクやプールなどの構造物の内部に満たされた水の中に存在する作業対象物(作業の対象となる物体)に対して、水中作業装置を用いて作業をする際に、水に濁りが発生する場合がある。このような水の濁りは、切断、移設、及び回収などの、作業対象物に対する積極的な働きかけを伴う作業によって発生する。また、調査などの、作業対象物に対する積極的な働きかけを伴わない作業においても、水流などによって水に濁りが発生することがある。このような水の濁りは、光学カメラなどの光学計測器によって作業対象物とその周辺の環境を認識することの妨げになる場合がある。
【0003】
水の濁りが強い場合には、濁りによる散乱の影響で、光学計測器によって作業対象物などを認識することが難しく、濁りが解消するまで作業を中断する必要がある。このような場合でも、光と比べて透過性が高い超音波を用いたソナーなどの計測装置を用いると、作業対象物とその周辺の環境を把握することができる。しかし、超音波と光の物理的性質の違いから、超音波を用いた音響計測は、光を用いた光学計測と比べて空間分解能が低く、作業対象物の色情報が得られないという欠点がある。このため、音響計測によって得られる情報のみでは、水中作業装置の作業員は、作業対象物を認識しづらく、作業対象物に対して作業を行うのが困難である。
【0004】
特許文献1には、濁水中においても作業対象物を認識できる装置の例が記載されている。特許文献1に記載された水中レーザ視認装置は、レーザ光のパルスを濁水中に照射する発振ヘッドと、シャッタ機構を有するイメージインテンシファイアを持つ撮像カメラ部とを備え、パルス光源とシャッタ制御を用いて濁水中の散乱体からの反射光を遮光し、撮影対象である作業対象物からの反射光のみを撮像することで、濁水中でも作業対象物の認識が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7-72250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば特許文献1に記載された水中レーザ視認装置などのように、パルス光源とシャッタ制御を用いて濁水中の作業対象物を認識する装置では、濁水中の散乱体からの反射光の飛行時間と、作業対象物からの反射光の飛行時間の差が、シャッタの開閉速度に対して十分に大きい必要がある。このため、水中の作業対象物の周囲で水に濁りが発生すると、濁水中の散乱体と作業対象物との距離の差が小さく、散乱体からの反射光を選択的に遮光して作業対象物からの反射光のみを撮像することが困難である。
【0007】
このように、従来の水中作業装置では、水中での作業中に、特に作業対象物の周囲で水に濁りが発生すると、作業員は、作業対象物を認識しづらく、水中作業装置によって作業対象物に対して作業を行うのが困難であるという課題がある。
【0008】
本発明の目的は、水中での作業中に水に濁りが発生した場合でも作業を実行できる水中作業装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による水中作業装置は、音響計測器と光学計測器とを備え水中に存在する作業対象物に作業を行う作業装置と、前記作業装置を制御する制御装置と、前記作業装置の操作に用いられる操作装置とを備える。前記音響計測器は、音を用いて、前記作業装置の周囲に存在する物体の表面を表す点群データを、音の点群データとして取得する。前記光学計測器は、光を用いて、前記作業装置の周囲に存在する物体の表面を表し色についての情報を持つ点群データを、光の点群データとして取得する。前記制御装置は、前記音の点群データで作成された、前記作業装置の周囲に存在する物体についての地図である音の点群地図と、前記光の点群データで作成された、前記作業装置の周囲に存在する物体についての地図である光の点群地図とを備える。前記制御装置は、前記光の点群地図と前記音の点群地図との関係と、前記音の点群地図と前記音の点群データとの関係を求め、前記音の点群データと前記音の点群地図とを用いて、前記光の点群地図を更新する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、水中での作業中に水に濁りが発生した場合でも作業を実行できる水中作業装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】水中作業装置が水中で作業を行う様子の例を示す図。
図1B】水中作業装置が水中で作業を行う様子の例を示す図で、水に濁りが発生したときの図。
図2】本発明の実施例1による水中作業装置の構成例を示すブロック図。
図3】制御装置が備える計測データ処理部におけるデータの流れの例を示すブロック図。
図4】実施例1において、計測データ処理部が実行する処理の流れを示すフローチャート。
図5】本発明の実施例2による水中作業装置の構成例を示すブロック図。
図6】実施例2において、計測データ処理部が実行する処理の流れを示すフローチャート。
図7A】作業内容が作業対象物の切断である場合について、切断する作業対象物の上面と断面を示す模式図。
図7B】作業内容が作業対象物の切断である場合について、図7Aに示した作業対象物に対応する、光の点群地図に含まれる点群を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明による水中作業装置は、水中での作業中に、作業対象物の近傍で、光学計測器が精度よく計測できないほどの強い濁りが水に発生した場合でも、高分解能かつ色付きの映像を作業員に提供することができ、作業対象物に対する作業を中断せずに続行することができる。
【0013】
以下、本発明の実施例による水中作業装置を、図面を用いて説明する。なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
【実施例0014】
初めに、水中作業装置による水中での作業について簡単に説明する。
【0015】
図1A図1Bは、水中作業装置が水中で作業を行う様子の例を示す図である。
【0016】
図1Aに示すように、水中作業装置は、操作装置30と作業装置10を備え、作業員に操作されて作業対象物50に対して作業を実行する。作業装置10は、光学計測器12を備える。作業対象物50は、水中作業装置の作業の対象となる物体であり、水中に存在する。
【0017】
図1Bに示すように、作業装置10が水中で作業を実行しているときに、水に濁り20が発生することがある。従来の水中作業装置では、特に作業対象物50の周囲で水に濁り20が発生すると、濁り20による散乱の影響で、光学計測器12によって作業対象物50を認識することが難しく、作業対象物50に対して作業を行うのが困難である。
【0018】
本発明の実施例1による水中作業装置について説明する。
【0019】
図2は、本実施例による水中作業装置の構成例を示すブロック図である。本実施例による水中作業装置は、作業装置10、操作装置30、及び制御装置40を備え、水中に存在する作業対象物50(図1)に所定の作業を行う。
【0020】
作業装置10は、水中に位置し、音響計測器11、光学計測器12、位置計測部13、及び濁度推定部14を備え、作業装置10と作業装置10の周囲に関する情報を把握することができる。作業装置10は、水中作業装置の作業員が操作装置30を操作することで、作業対象物50に作業を行う。
【0021】
作業装置10は、作業内容に応じた機構を備えることができ、例えば、多関節アームや切断工具などの作業機構などを備えることができる。また、作業装置10は、スラスターやクローラーなどの移動機構を備え、水中を移動することができる。さらに、作業装置10は、音響計測器11や光学計測器12の向きを変更する機構を備えていてもよい。
【0022】
音響計測器11は、音を用いて作業装置10の周囲を計測し、作業装置10の周囲に存在する物体の表面を表す点群データを取得する計測器である。音響計測器11は、3次元座標で表された点群データを取得する。作業装置10の周囲に存在する物体には、作業対象物50が含まれる。音響計測器11は、例えば、1つの振動子と2次元アレイセンサを組み合わせて構成することができ、互いに直交する2つの1次元アレイセンサで構成することもできる。
【0023】
以下では、音響計測器11が取得した、3次元座標で表された点群データを「音の点群データ」と呼ぶ。
【0024】
光学計測器12は、光を用いて作業装置10の周囲を計測し、作業装置10の周囲に存在する物体の表面を表す点群データを取得する計測器である。光学計測器12は、3次元座標で表されて色についての情報を持つ点群データを取得する。すなわち、光学計測器12は、色付きの点群データを取得する。作業装置10の周囲に存在する物体には、作業対象物50が含まれる。光学計測器12は、例えば、LidarセンサやToFセンサとビデオカメラとを組み合わせて構成することができ、ステレオカメラで構成することもできる。
【0025】
以下では、光学計測器12が取得した、3次元座標で表されて色についての情報を持つ点群データを「光の点群データ」と呼ぶ。
【0026】
位置計測部13は、音響計測器11と光学計測器12の、作業装置10または作業環境に対する3次元座標を、位置データとして取得する。位置計測部13は、ソフトウェアまたはハードウェアで構成することができる。位置計測部13は、例えば、音の点群データと光の点群データを基に、作業装置10に対する音響計測器11と光学計測器12の位置を推定することができる。また、位置計測部13は、例えば、作業環境に設定された基準点と通信可能な測位センサで取得した作業装置10の位置や、作業装置10の角度や並進量を計測するエンコーダから取得した作業装置10の位置などを基に、作業環境に対する音響計測器11と光学計測器12の位置を推定することもできる。
【0027】
なお、作業装置10が、作業の開始時に作業対象物50の近傍へ移動し、作業中に移動しない場合には、位置計測部13は、音響計測器11と光学計測器12の位置データを取得しなくてもよい。この場合には、音響計測器11と光学計測器12の位置は、作業中に変化しないため、作業装置10の位置から求めることができる。
【0028】
濁度推定部14は、作業対象物50が存在する水の濁度を求める。濁度推定部14は、既存の技術を用いて水の濁度を求めることができる。例えば、濁度推定部14は、音響計測器11または光学計測器12の信号の強度や、音の点群データと光の点群データとの間の点の座標の一致度などから、水の濁度を推定することができる。また、濁度推定部14は、濁度計を備え、濁度計で水の濁度を計測してもよい。
【0029】
操作装置30は、気中に位置し、作業員が作業装置10を操作するのに用いられる装置である。操作装置30は、作業員が操作指示を入力する入力部を備える。作業装置10は、この操作指示によって操作される。また、操作装置30は、映像を表示する映像表示部を備え、作業対象物50とその周囲についての映像を作業員へ表示することもできる。操作装置30は、例えば、入力部としてボタンやモーションコントローラなどを備え、映像表示部としてディスプレイや立体映像表示装置などを備えることができる。
【0030】
制御装置40は、気中または水中に位置し、計測データ処理部41を備え、作業装置10及び操作装置30と通信する。制御装置40は、作業装置10及び操作装置30を制御したり、これらの装置から受信したデータを処理したりする。制御装置40は、例えば、中央処理装置、主記憶装置、及び補助記憶装置を備え、作業装置10を制御するためのプロクラムを実行する。なお、制御装置40の構成要素は、分散して配置されていてもよく、作業装置10や操作装置30の内部に存在していてもよい。
【0031】
図3は、制御装置40が備える計測データ処理部41におけるデータの流れの例を示すブロック図である。
【0032】
計測データ処理部41は、音響計測器11から音の点群データ51を取得し、光学計測器12から光の点群データ52を取得し、位置計測部13から位置データ53を取得し、濁度推定部14から水の濁度54を取得する。そして、計測データ処理部41は、音の点群データ51と光の点群データ52と位置データ53を基に、濁度54に応じて処理を切り替えながら、格納している音の点群地図61と光の点群地図62を更新し、作業員へ提示する映像80を作成する。計測データ処理部41は、作成した映像80を操作装置30に出力する。
【0033】
音の点群地図61と光の点群地図62は、作業装置10の周囲の環境(作業対象物50を含む環境)を、3次元座標の点群で表した地図である。音の点群地図61は、音の点群データ51で作成された、作業装置10の周囲に存在する物体についての地図であり、この物体の位置情報を含む。光の点群地図62は、光の点群データ52で作成された、作業装置10の周囲に存在する物体についての地図であり、この物体の位置情報と色情報を含む。
【0034】
計測データ処理部41は、必要な範囲の音の点群地図61と光の点群地図62を、作業装置10が作業対象物50へ作業を実行する前に予め作成して格納しておく。計測データ処理部41は、音の点群地図61と光の点群地図62を、作業装置10が作業対象物50へ作業を実行している間に、作業装置10の作業とともに作成して格納してもよい。
【0035】
次に、計測データ処理部41が実行する処理について説明する。
【0036】
図4は、実施例1において、計測データ処理部41が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0037】
ステップ100で、計測データ処理部41は、音の点群データ51と光の点群データ52と位置データ53と水の濁度54を取得する。そして、計測データ処理部41は、位置データ53を基に、音の点群データ51と光の点群データ52のそれぞれを、計測器座標系での座標から、環境座標系または作業装置座標系での座標へ変換する。
【0038】
計測器座標系は、音響計測器11と光学計測器12のそれぞれに設定されたローカル座標系である。環境座標系は、作業装置10の周囲の環境に設定された座標系(例えば、作業環境に設定された基準点を基準とする座標系)である。作業装置座標系は、作業装置10に設定された座標系(例えば、作業装置10の位置を基準とする座標系)である。
【0039】
なお、音響計測器11と光学計測器12の座標が作業終了まで変化しない場合には、ステップ100で座標変換を実行せず、音の点群データ51と光の点群データ52を計測器座標系での座標で表したままでもよい。
【0040】
ステップ101で、計測データ処理部41は、濁度54を基に、水が強く濁っているか判定する。水の濁りが強いと、濁りによる散乱の影響で、光学計測器12は、光の点群データ52を精度よく取得するのが困難である。
【0041】
計測データ処理部41は、濁度54が予め定めた基準値以下であれば、水の濁りが弱いと判定して、ステップ102の処理を実行し、濁度54がこの基準値よりも大きければ、水が強く濁っていると判定して、ステップ103の処理を実行する。なお、濁度54の基準値は、任意に定めることができ、例えば、光学計測器12の感度などに応じて定めることができる。
【0042】
ステップ102で、計測データ処理部41は、格納している光の点群地図62のうちの現時刻での光学計測器12の計測領域について、光の点群地図62のデータを光の点群データ52で置き換えて、光の点群地図62のデータを更新する。光学計測器12の計測領域は、光学計測器12の視野角と位置(座標)から求めることができる。光学計測器12の座標は、位置データ53から求めることができる。
【0043】
なお、計測データ処理部41が光の点群地図62を格納していない場合には、計測データ処理部41は、光の点群データ52を基に、光の点群地図62を新たに作成する。
【0044】
ステップ103で、計測データ処理部41は、光の点群地図62に含まれる点を、音の点群地図61に含まれる点を用いて表現するための関係式Emを作成する。より具体的には、計測データ処理部41は、格納している光の点群地図62に含まれる点の座標を、格納している音の点群地図61に含まれる1つ以上の点の座標を用いて表すための関係式Emを作成する。計測データ処理部41は、この関係式Emを、光の点群地図62に含まれる点ごとに作成する。ステップ100での座標変換により、音の点群データ51と光の点群データ52は、同一の座標系で表されている。
【0045】
なお、計測データ処理部41が光の点群地図62を格納していない場合には、計測データ処理部41は、光の点群データ52を基に、光の点群地図62を新たに作成する。また、計測データ処理部41が音の点群地図61を格納していない場合には、計測データ処理部41は、音の点群データ51を基に、音の点群地図61を新たに作成する。
【0046】
関係式Emにより、光の点群地図62に含まれる点の座標は、音の点群地図61に含まれる点の座標で表現される。例えば、関係式Emにより、光の点群地図62に含まれている点Pの位置ベクトルは、音の点群地図61に含まれていて点Pに最も近い位置にある点の位置ベクトルと任意の定数ベクトルとの和で表すことができる。また、例えば、点Pの位置ベクトルは、音の点群地図61に含まれていて点Pに近い位置にある3点の位置ベクトルの線形和などで表すことができる。また、点Pの位置ベクトルは、音の点群地図61に含まれていて点Pの近傍にある複数の点から作成されたパラメトリック曲面S(例えばベジェ曲面)を用いて、曲面S上の点と定数ベクトルの和で表すことができる。
【0047】
ステップ104で、計測データ処理部41は、音の点群データ51に含まれる点と音の点群地図61に含まれる点とを対応付ける対応関係Rsを作成する。より具体的には、計測データ処理部41は、ステップ100で取得した音の点群データ51に含まれる点と、格納している音の点群地図61に含まれる点との対応関係Rsを作成する。計測データ処理部41は、この対応関係Rsを、音の点群データ51に含まれる点ごとに作成する。対応関係Rsにより、音の点群地図61に含まれる点のそれぞれが、音の点群データ51に含まれる点のうちのどの点に対応するかを知ることができる。
【0048】
計測データ処理部41は、例えば、音の点群地図61のデータを一時刻前のデータであるとみなし、音の点群データ51を現時刻のデータであるとみなして、音の点群データ51の1つの点を、音の点群地図61に含まれる1つの点が移動したものと捉えて、対応関係Rsを作成する。計測データ処理部41は、既存の任意のアルゴリズムを用いて対応関係Rsを作成することができる。例えば、計測データ処理部41は、ICPアルゴリズムを用いて、対応する2点の距離の総和が最小になるように対応させることで、対応関係Rsを作成してもよく、時系列の点群データについて、(作業対象物50の変形を考慮した上で)異なる時刻の2点を対応させるための既存のアルゴリズムを用いて、対応関係Rsを作成してもよい。
【0049】
なお、音の点群データ51に含まれる点のうち、音の点群地図61に含まれる1つの点が移動した点ではなく、音響計測器11による計測で新たに得られた点であると判定された点については、この点を対応関係Rsから除外する。除外する点は、例えば、音の点群データ51に含まれる点と、この点に対応するとされた音の点群地図61に含まれる点との距離の大きさに基づいて、または、音の点群地図61における点の分布と、音の点群データ51を計測したときの音響計測器11の計測領域とを比較することによって、求めることができる。
【0050】
ステップ105で、計測データ処理部41は、音の点群データ51と音の点群地図61を用いて、光の点群地図62を更新する。具体的には、計測データ処理部41は、関係式Emが作成された音の点群地図61の点Q1を、音の点群データ51の点Q2(ステップ100で取得した点)に、対応関係Rsを用いて置き換える。そして、計測データ処理部41は、音の点群データ51の点Q2と関係式Emとを用いて(より詳しくは、音の点群データ51の点Q2に置き換えられた音の点群地図61の点Q1と関係式Emとを用いて)、光の点群地図62を更新する。
【0051】
より具体的には、計測データ処理部41は、初めに、音の点群地図61に含まれていて関係式Emが作成された点のうち、対応関係Rsが作成された点Q1を、対応関係Rsを用いて、音の点群データ51に含まれていて点Q1に対応する点Q2に置き換える。次に、計測データ処理部41は、関係式Emを用いて、音の点群データ51の点Q2に置き換えられた音の点群地図61の点Q1の、光の点群地図62での位置を求め、光の点群地図62を更新する。
【0052】
ステップ103からステップ105までの処理を簡単にまとめると、次のようになる。ステップ103からステップ105は、水が強く濁っている場合の処理である。ステップ103で、光の点群地図62と音の点群地図61との対応関係(関係式Em)を作成する。ステップ104で、音の点群地図61と音の点群データ51との対応関係Rsを作成する。ステップ103とステップ104により、音の点群データ51と光の点群地図62との対応関係を把握することができる。ステップ105で、音の点群データ51(例えば、現時刻に計測した点群のデータ)を用いて、光の点群地図62(例えば、現時刻より前に作成した点群の地図)を更新する。
【0053】
ステップ106で、計測データ処理部41は、格納している音の点群地図61のうちの現時刻での音響計測器11の計測領域について、音の点群地図61のデータを音の点群データ51で置き換えて、音の点群地図61のデータを更新する。音響計測器11の計測領域は、音響計測器11の視野角と位置(座標)から求めることができる。音響計測器11の座標は、位置データ53から求めることができる。
【0054】
なお、計測データ処理部41が音の点群地図61を格納していない場合には、計測データ処理部41は、音の点群データ51を基に、音の点群地図61を新たに作成する。
【0055】
ステップ107で、計測データ処理部41は、光の点群地図62を基に、作業員へ提示する映像80を作成する。そして、計測データ処理部41は、作成した映像80を操作装置30に出力する。操作装置30は、映像80を表示する。
【0056】
映像80には、作業装置10の周囲の環境(作業対象物50を含む環境)が、色がついて映っている。このため、作業員は、作業対象物50の色情報を得ることができる。また、この映像80は、3次元の映像であり、作業員は、操作装置30を操作して表示を変更しつつ(例えば、拡大、縮小、及び回転などを行いつつ)、作業対象物50を観察することができる。
【0057】
ステップ107の処理が終了したら、ステップ100に戻ってステップ100の処理を実行する。
【0058】
本実施例では、例えば、作業開始から水の濁りが強くなるまでは、光の点群データ52で光の点群地図62を更新する処理(ステップ102)を実施し、水の濁りが強くなった後は、音の点群データ51で光の点群地図62を更新する処理(ステップ103、104、105)を実施し、その後に水の濁りが弱くなったら、再びステップ102を実施する、という処理の切り替えを、作業終了まで繰り返すことができる。これにより、作業中に作業対象物50の変形や移動によって水に濁りが生じたり濁りに変化が起きたりしても、このような水の濁りに影響されず、作業対象物50の変形や移動を反映しながら、光の点群地図62を更新することができる。
【0059】
本実施例による水中作業装置は、以上説明したように、水中での作業中に水に濁りが発生した場合でも作業を実行でき、高分解能かつ色付きの映像80を作業員に提供することができる。この映像80は、光学計測器12による光を用いた計測によって得られた光の点群地図62から作成されているので、空間分解能が高く、作業対象物の色情報を得ることができる色付きの映像である。
【0060】
なお、水の濁りが強い場合で、ステップ103、104、105での光の点群地図62の更新処理を実行している間に作業装置10が移動すると、音響計測器11と光学計測器12の計測領域が変化する。このため、ステップ104で音の点群データ51の点と音の点群地図61の点とを対応付けることができず、対応関係Rsを作成できた点の数が少ないことや、対応関係Rsを作成できた点が1つも存在しないことがありうる。このような状況の発生を防ぐために、計測データ処理部41は、水の濁りが強くなる前に、必要と予想される作業領域の全てについて、音の点群データ51と光の点群データ52を用いて音の点群地図61と光の点群地図62を作成するのが好ましい。
【実施例0061】
本発明の実施例2による水中作業装置による作業について説明する。以下では、本実施例による水中作業装置について、実施例1による水中作業装置と異なる点を主に説明する。
【0062】
本実施例による水中作業装置では、制御装置40の計測データ処理部41は、水の濁りが強い場合に、作業内容に応じて光の点群地図62に点を追加したり、作業内容に応じた制約条件を考慮したりして、光の点群地図62を更新する。
【0063】
図5は、本実施例による水中作業装置の構成例を示すブロック図である。本実施例による水中作業装置は、実施例1による水中作業装置において、作業装置10が作業機構15と作業領域取得部16をさらに備える。
【0064】
作業機構15は、作業対象物50に切断や移設などの作業を行う機構であり、1つまたは複数の構成要素を備える。作業機構15は、例えば、多関節アーム、グリッパ(把持部材)、及び切断工具などで構成することができる。作業機構15は、水中作業装置の作業員が操作装置30を操作することで、作業対象物50に作業を行う。
【0065】
作業領域取得部16は、作業機構15の各要素の、作業装置10や作業環境に対する位置(3次元座標)を、作業領域データとして取得する。作業装置10が作業対象物50に作業を行っているときは、作業領域データは、作業機構15の、作業対象物50における作業領域を示すデータである。作業領域取得部16は、例えば、外部に設置されたGPSやトランスポンダと通信可能な測位センサや、作業機構15の各要素の角度や並進量を計測するエンコーダなどで構成することができる。例えば、作業機構15が多関節アームの場合には、作業領域データは、多関節アームの関節データである。
【0066】
なお、作業領域データを、作業員が操作装置30に入力した作業機構15への操作指示から推定して取得できる場合には、作業装置10は、作業領域取得部16を備えなくてもよい。この場合には、作業装置10は、作業員の作業機構15への操作指示から、作業機構15の各要素の座標を作業領域データとして取得する。また、操作装置30は、作業員が作業や作業領域を直接選択できる機構を備えてもよい。
【0067】
図6は、実施例2において、計測データ処理部41が実行する処理の流れを示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、実施例1で図4に示したフローチャートにおいて、ステップ101とステップ103の間にステップ200を有する。
【0068】
以下、ステップ200とステップ103について説明する。
【0069】
ステップ200で、計測データ処理部41は、作業領域取得部16から作業領域データを取得し、作業領域データから作業機構15の作業領域を求める。そして、計測データ処理部41は、作業対象物50に対する作業機構15の作業内容に応じて、光の点群地図62における作業領域の内部に点を追加したり、光の点群地図62に含まれる点を音の点群地図61に含まれる点を用いて表現するときの制約条件(すなわち、関係式Emに対する制約条件)を作成したりする。計測データ処理部41は、この制約条件を考慮して、関係式Emを作成する。
【0070】
作業対象物50は、例えば切断や移設などの作業内容に応じて、形状や状態が変化する。作業対象物50のこのような変化を表すために、光の点群地図62に点を追加したり、関係式Emに対する制約条件を作成したりする。光の点群地図62に追加する点は、例えば、作業機構15による作業で新たに生じた点(作業対象物50の変化により生じた点)である。計測データ処理部41は、関係式Emごとに(すなわち、光の点群地図62に含まれる点ごとに)制約条件を作成する。
【0071】
例えば、作業内容が作業対象物50の切断の場合には、計測データ処理部41は、切断による欠損領域や切断面を表すために、光の点群地図62の作業領域内に点を追加することができる。また、例えば、作業内容が作業対象物50の移設の場合には、計測データ処理部41は、作業対象物50の移設により新たに計測されることになった物体を表す点を追加することができる。また、例えば、作業内容が作業対象物50の移設の場合には、計測データ処理部41は、作業機構15に把持された作業対象物50の存在する領域Tを算出し、光の点群地図62における領域T内の点を、音の点群地図61における領域Tに含まれる複数の点の重心を用いて表現するように、関係式Emに対する制約条件を作成することができる。
【0072】
計測データ処理部41は、作業領域内に追加する点や関係式Emに対する制約条件を、予め把握しておいた作業機構15の特徴などに基づいて求めることができる。例えば、作業内容が切断の場合には、作業機構15が切断工具であり、切断工具の歯の形状や生成される切断面の位置や形状などの特徴が予め分かっているので、計測データ処理部41は、作業機構15(切断工具)のこれらの特徴を基にして、切断面を表す点を追加する。また、例えば、作業内容が移設の場合には、作業機構15がグリッパであり、グリッパの大きさや指部の広がる範囲などの特徴が予め分かっているので、計測データ処理部41は、作業機構15(グリッパ)のこれらの特徴を基にして、関係式Emに対する制約条件を作成する。
【0073】
ステップ103で、計測データ処理部41は、ステップ200で制約条件を作成した場合には、作成した制約条件を考慮して関係式Emを作成する。計測データ処理部41は、光の点群地図62に含まれる点を、ステップ200で作成した制約条件が存在する点についてはこの制約条件を考慮し、音の点群地図61に含まれる点を用いて表現するための関係式Emを作成する。より具体的には、計測データ処理部41は、格納している光の点群地図62に含まれる点の座標を、制約条件を考慮して、格納している音の点群地図61に含まれる1つ以上の点の座標を用いて表すための関係式Emを作成する。制約条件は、例えば、音の点群地図61に含まれる点のうち、関係式Emの作成に用いることのできる点を制限する条件である。
【0074】
本実施例では、このようにすることで、作業対象物50に対する作業内容に応じて、光の点群地図62に含まれる点の座標を更新でき、より正確な光の点群地図62とこの光の点群地図62に基づく映像80を作業員へ提示することができる。
【0075】
以下では、作業内容が作業対象物50の切断である場合について、ステップ200における処理の例を説明する。
【0076】
図7A図7Bは、作業内容が作業対象物50の切断である場合について、図6に示したフローチャートのステップ200での処理の一例を説明するための図である。図7Aは、切断する作業対象物50の上面と断面を示す模式図である。図7Bは、図7Aに示した作業対象物50に対応する、光の点群地図62に含まれる点群Gを示す模式図である。
【0077】
初めに、計測データ処理部41は、作業領域データから求めた作業機構15(例えば、切断工具)の作業領域や、作業員が操作装置30に入力した作業機構15への操作指示から、作業機構15の軌跡を求める。そして、計測データ処理部41は、作業機構15の軌跡と作業機構15の特徴(例えば、切断工具の歯の形状や、生成される切断面の位置や形状)を基にして、作業対象物50の切断面Uを算出する。作業機構15の特徴は、既に述べたように、事前に把握しておくことができる。
【0078】
図7Aには、計測データ処理部41が算出した、作業対象物50の切断面Uの例を示している。
【0079】
次に、計測データ処理部41は、切断面Uと作業機構15(例えば、切断工具)の特徴から、作業対象物50の切断による欠損領域Dを算出する。そして、計測データ処理部41は、欠損領域Dの内部または境界上に、複数の点Hを追加する。点Hの数と互いの間隔は、任意に定めることができる。なお、点Hは、光の点群地図62に追加されるが、点Hの色は、切断によって生じた欠損領域Dを表すとして事前に定めた値(例えば、負の値)で表すことができる。
【0080】
図7Bには、光の点群地図62に含まれる点群Gと、計測データ処理部41が算出した作業対象物50の欠損領域Dと、光の点群地図62に追加された点Hの例を示している。
【0081】
最後に、計測データ処理部41は、光の点群地図62に含まれる点について関係式Emを作成する際に考慮する制約条件を作成する。関係式Emは、既に説明したように、光の点群地図62に含まれる点を、音の点群地図61に含まれる点を用いて表現する式である。
【0082】
本実施例では、例えば、光の点群地図62に含まれている点を点P2とし、音の点群地図61に含まれている点を点P1とし、点P1を用いて点P2を表現しようとしたときに、点P1と点P2とを結ぶ直線が作業対象物50の切断面Uと交差する場合には、点P1を用いて点P2を表現するのを禁止するという制約条件を作成する。この制約条件は、切断面Uを挟んだ2点が互いに関係づけられるのを禁止するという条件であり、切断面Uが作業対象物50を切断した面であること(切断面Uが作業対象物50の開口部を表していること)を表す条件である。この制約条件により、切断面Uを挟んだ位置にある2点は、切断面Uをまたいで互いに関係づけられないようになる。
【0083】
以上のようにして、計測データ処理部41は、図6のステップ200で、光の点群地図62への点の追加や関係式Emに対する制約条件の作成を実行した後、ステップ105で、互いに関係づけることのできる点を制限する制約条件を考慮して、光の点群地図62を更新することができる。
【0084】
本実施例では、作業内容に応じた制約条件を考慮して光の点群地図62を更新することができ、例えば、作業対象物50の切断作業において、切断面Uの位置や切断面Uの開口部の形状などを、水中作業装置の作業員に提示することができる。
【0085】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0086】
10…作業装置、11…音響計測器、12…光学計測器、13…位置計測部、14…濁度推定部、15…作業機構、16…作業領域取得部、20…濁り、30…操作装置、40…制御装置、41…計測データ処理部、50…作業対象物、51…音の点群データ、52…光の点群データ、53…位置データ、54…濁度、61…音の点群地図、62…光の点群地図、80…映像、D…欠損領域、Em…関係式、G…点群、Rs…対応関係、U…切断面。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B