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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004560
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】アンテナケース
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104319
(22)【出願日】2023-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000227892
【氏名又は名称】日本アンテナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102635
【弁理士】
【氏名又は名称】浅見 保男
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 康平
(72)【発明者】
【氏名】羽田 友一
(72)【発明者】
【氏名】曹 奇峰
【テーマコード(参考)】
5J047
【Fターム(参考)】
5J047AA03
5J047AA07
5J047AA08
5J047AB03
5J047BG01
5J047BG08
5J047BG10
(57)【要約】
【課題】 受信信号を扱う機器を収納可能な機器ケースを簡易に取り付けることができるアンテナケースを提供する。
【解決手段】 アンテナケース1は、平面アンテナを収納可能とされ、背面に取付爪と第2脱落防止リブ114aが形成されている。第2機器ケース16の背面に形成された挿入孔に取付爪を挿入していくと、2機器ケース16が仮止めされて、第2機器ケース16の足部233aが第2脱落防止リブ114aを乗り越えて、足部233aの側縁に当接されて第2機器ケース16が位置固定される。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、
受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、
前記機器ケースの側縁に当接可能とされ、背面に形成されている脱落防止リブとを備え、
前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記脱落防止リブを乗り越えて、前記機器ケースの側縁に当接されて位置固定されることを特徴とするアンテナケース。
【請求項2】
前記脱落防止リブは、前記機器ケースのサイズに応じた位置に複数形成されており、前記機器ケースのサイズに応じて形成されている前記脱落防止リブに、前記機器ケースの側縁が当接されて前記機器ケースが背面に位置固定されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナケース。
【請求項3】
前記機器ケースに形成された挿入孔に挿入される前記取付爪は、背面から所定の間隔をもって板状に形成された平面部を有しており、該平面部の先端が次第に細くなるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナケース。
【請求項4】
前記取付爪と前記脱落防止リブとの組が、背面の左右対称の位置にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナケース。
【請求項5】
背面の一側に形成された前記取付爪と前記脱落防止リブとの組を用いることで、前記機器ケースを背面の一側に固着することができ、背面の他側に形成された前記取付爪と前記脱落防止リブとの組を用いることで、前記機器ケースを背面の他側に固着することができることを特徴とする請求項4に記載のアンテナケース。
【請求項6】
ガイドリブが、背面の横方向に形成されており、前記機器ケースの前記挿入孔に前記取付爪を挿入していく際に、前記機器ケースの背面の溝内を前記ガイドリブが移動していき、前記機器ケースが縦方向に位置規制されることを特徴とする請求項4に記載のアンテナケース。
【請求項7】
厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、
受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、
前記機器ケースを位置固定するネジが螺合可能とされ、背面に形成されているネジ穴とを備え、
前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記ネジ穴に位置合わせされて、前記機器ケースの前記ネジが前記ネジ穴に螺合されて位置固定されることを特徴とするアンテナケース。
【請求項8】
前記ネジ穴は、前記機器ケースのサイズに応じた位置に複数形成されており、前記機器ケースのサイズに応じて形成されている前記ネジ穴に、前記機器ケースが位置合わせされて、前記ネジ穴に前記ネジが螺合されて前記機器ケースが背面に位置固定されることを特徴とする請求項7に記載のアンテナケース。
【請求項9】
前記機器ケースに形成された挿入孔に挿入される前記取付爪は、背面から所定の間隔をもって板状に形成された平面部を有しており、先端が次第に細くなるよう形成されていることを特徴とする請求項7記載のアンテナケース。
【請求項10】
前記取付爪と前記ネジ穴との組が、背面の左右対称の位置にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載のアンテナケース。
【請求項11】
背面の一側に形成された前記取付爪と前記ネジ穴との組を用いることで、前記機器ケースを背面の一側に固着することができ、背面の他側に形成された前記取付爪と前記ネジ穴との組を用いることで、前記機器ケースを背面の他側に固着することができることを特徴とする請求項10に記載のアンテナケース。
【請求項12】
ガイドリブが、背面の横方向に形成されており、前記機器ケースの前記挿入孔に前記取付爪を挿入していく際に、前記機器ケースの背面の溝内を前記ガイドリブが移動していき、前記機器ケースが縦方向に位置規制されることを特徴とする請求項10に記載のアンテナケース。
【請求項13】
厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、
受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、
前記機器ケースの側縁に当接可能とされ、背面に形成されている脱落防止リブと、
前記機器ケースを位置固定するネジが螺合可能とされ、背面に形成されているネジ穴とを備え、
前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記脱落防止リブを乗り越えて、前記機器ケースの側縁に当接されて位置固定されると共に、前記機器ケースが前記ネジ穴に位置合わせされて、前記機器ケースの前記ネジが前記ネジ穴に螺合されて位置固定されることを特徴とするアンテナケース。
【請求項14】
前記脱落防止リブおよび前記ネジ穴は、前記機器ケースのサイズに応じた位置にそれぞれ複数形成されており、
前記機器ケースのサイズに応じて形成されている前記脱落防止リブに、前記機器ケースの側縁が当接されて前記機器ケースが背面に位置固定されると共に、前記機器ケースのサイズに応じて形成されている前記ネジ穴に、前記機器ケースが位置合わせされて、前記ネジ穴に前記ネジが螺合されて前記機器ケースが背面に位置固定されることを特徴とする請求項13に記載のアンテナケース。
【請求項15】
前記機器ケースに形成された挿入孔に挿入される前記取付爪は、背面から所定の間隔をもって板状に形成された平面部を有しており、先端が次第に細くなるよう形成されていることを特徴とする請求項13記載のアンテナケース。
【請求項16】
前記取付爪と前記脱落防止リブと前記ネジ穴との組が、背面の左右対称の位置にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項13ないし15のいずれかに記載のアンテナケース。
【請求項17】
背面の一側に形成された前記取付爪と前記脱落防止リブと前記ネジ穴との組を用いることで、前記機器ケースを背面の一側に固着することができ、背面の他側に形成された前記取付爪と前記脱落防止リブと前記ネジ穴との組を用いることで、前記機器ケースを背面の他側に固着することができることを特徴とする請求項16に記載のアンテナケース。
【請求項18】
ガイドリブが、背面の横方向に形成されており、前記機器ケースの前記挿入孔に前記取付爪を挿入していく際に、前記機器ケースの背面の溝内を前記ガイドリブが移動していき、前記機器ケースが縦方向に位置規制されることを特徴とする請求項16に記載のアンテナケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚みの薄い直方体状のアンテナケースに関し、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナが収納されるアンテナケースに関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタルテレビ放送を受信する従来のアンテナとして、八木アンテナや平面アンテナ等のアンテナ装置が知られている。この場合、平面アンテナは平面状とされたアンテナ素子を備えており、厚みの薄い直方体状のアンテナケースに収納されて取り付けられている。そして、アンテナ装置で受信したテレビ信号などを増幅してテレビ受像機などに供給する増幅装置が設けられる場合がある。この場合、増幅装置は、屋外のアンテナ装置の近辺に取り付けられるのが一般的とされているが、平面アンテナを収納しているアンテナケースに増幅装置を設ける従来のアンテナ装置が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されたアンテナ装置1100の構成を図26図27に示す。図26は従来のアンテナ装置1100にブースタ装置を設けた背面側の斜視図であり、図27は従来のアンテナ装置1100において、アンテナ装置1100とブースタ装置1010とを分離して示す背面側の斜視図である。
これらの図に示す従来のアンテナ装置1100は、図示しないアンテナ本体と筐体1120とを備える。筐体1120は、アンテナ本体を収容し、外周面1121および外周面1121に囲まれた背面1122を有する。アンテナ本体は、筐体1120の内部の中央に配置されている。
【0004】
筐体1120の背面1122には、ブースタ装置1010が取り付けられるブースタ装置固定部1130が筐体1120と一体的に設けられている。ブースタ装置固定部1130は、筐体1120の背面1122と直交する方向から見て、アンテナ本体と重ならない位置でブースタ装置1010を支持する位置に設けられている。筐体1120の背面1122には、突出部1140が筐体1120と一体的に設けられている。突出部1140は、筐体1120の背面1122における長手方向の他方寄りに設けられている。突出部1140は、支持金具1002と連結される。支持金具1002は、アンテナ装置1100の取付対象物1001に固定されてアンテナ装置1100を支持する。図26においては、取付対象物1001としてポールを図示している。取付対象物1001がポールである場合には、支持金具1002は、2本の頭付ボルト1004によって挟み板1003と組み付けられることにより、取付対象物1001に固定される。
【0005】
筐体1120の背面1122には、端子カバー1150が筐体1120と一体的に設けられている。端子カバー1150は、筐体1120の背面1122における長手方向の略中央に設けられている。ブースタ装置1010は、略直方体状の外形を有している。ブースタ装置1010は、2本の脚部1011を含む。2本の脚部1011の各々は、ブースタ装置1010の背面から突出している。2本の脚部1011は、互いに上記幅方向において間隔をあけて、上記高さ方向に平行に延在している。2本の脚部1011の各々には、ブースタ装置1010の固定用の木ねじ1020が挿通される貫通孔1011hが設けられている。ブースタ装置固定部1130は、ブースタ装置1010の脚部1011と係合してブースタ装置1010を保持する係合部1131を含む。
【0006】
ブースタ装置固定部1130は、筐体1120の背面1122と直交する方向から見て、背面1122の外周側から内周側に向けて延在する第1壁面部1132と、背面1122と直交する方向から見て、第1壁面部1132の延在方向と交差する方向に延在する第2壁面部1133とをさらに含む。ブースタ装置固定部1130は、ブースタ装置1010の2本の脚部1011に対応して、2つの係合部1131、2つの第1壁面部1132、および、2つの第2壁面部1133を含んでいる。
係合部1131は、ブースタ装置1010を筐体1120の背面1122に沿ってスライド移動させてブースタ装置固定部1130に対して脱着する際に弾性変形しつつブースタ装置1010と摺接する。係合部1131は、ブースタ装置1010がブースタ装置固定部1130に取り付けられている状態において、第1壁面部1132および第2壁面部1133とともにブースタ装置1010の脚部1011を囲い込んでブースタ装置1010を保持する。筐体1120の背面1122には、ブースタ装置1010がブースタ装置固定部1130に取り付けられている状態における脚部1011の貫通孔1011hの位置に対応する位置に、ねじ孔1139が設けられている。ブースタ装置1010がブースタ装置固定部1130に取り付けられている状態において、木ねじ1020を貫通孔1011hに挿通してねじ孔1139と螺合させることにより、ブースタ装置1010を筐体1120の背面1122に固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6672030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、受信信号を扱う機器を収納可能な機器ケースを簡易に取り付けることができるアンテナケースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成することができる本発明のアンテナケースは、厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、前記機器ケースの側縁に当接可能とされ、背面に形成されている脱落防止リブとを備え、前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記脱落防止リブを乗り越えて、前記機器ケースの側縁に当接されて位置固定されることを主要な特徴としている。
また、上記した目的を達成することができる本発明の他のアンテナケースは、厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、前記機器ケースを位置固定するネジが螺合可能とされ、背面に形成されているネジ穴とを備え、前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記ネジ穴に位置合わせされて、前記機器ケースの前記ネジが前記ネジ穴に螺合されて位置固定されることを主要な特徴としている。
さらに、上記した目的を達成することができる本発明のさらに他のアンテナケースは、厚みの薄い直方体状とされ、平面アンテナを収納可能なアンテナケースであって、受信信号を扱う機器を固着する際に仮止め可能とされており、背面に形成されている取付爪と、前記機器ケースの側縁に当接可能とされ、背面に形成されている脱落防止リブと、前記機器ケースを位置固定するネジが螺合可能とされ、背面に形成されているネジ穴とを備え、前記機器ケースに形成された挿入孔に前記取付爪を挿入していくと、前記機器ケースが仮止めされて、前記機器ケースが前記脱落防止リブを乗り越えて、前記機器ケースの側縁に当接されて位置固定されると共に、前記機器ケースが前記ネジ穴に位置合わせされて、前記機器ケースの前記ネジが前記ネジ穴に螺合されて位置固定されることを主要な特徴としている。
【0010】
本発明のアンテナケースにおいて、前記取付爪と前記脱落防止リブおよび/または前記ネジ穴との組が、背面の左右対称の位置にそれぞれ形成されていてもよい。
また、本発明のアンテナケースにおいて、ガイドリブが、背面の横方向に形成されており、前記機器ケースの前記挿入孔に前記取付爪を挿入していく際に、前記機器ケースの背面の溝内を前記ガイドリブが移動していき、前記機器ケースが縦方向に位置規制されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のアンテナケースでは、平面アンテナを収納可能なアンテナケースの背面に、受信信号を扱う機器を内蔵可能な機器ケースを固着することができる。これにより、機器ケースと接続する配線ケーブルが短く済むため、ケーブルロスが減少し、特性品質を向上することができる。また、機器ケースの壁面取付金具などが不要となり、部品点数を削減することができる。さらに、機器ケースを他所に設置するスペースを確保する必要が無く、省スペースが実現できる。さらにまた、機器ケースはアンテナケースの背面に隠れるため、アンテナ外観を損なわないようになる。さらにまた、機器ケースがアンテナ背面に固着されるので、アンテナ方向調整工程と機器ケースに内蔵された増幅器のレベル調整工程をその場で同時に実施できるようになる。さらにまた、機器ケースを横方向に移動させて取り付け、取り外しを行えるため、アンテナケース上方にある雨どいなどに邪魔されずに機器ケースの脱着が可能となる。さらにまた、機器ケースの脱着時にアンテナケース上方からのぞき込まずに済み、アンテナケース側方から位置確認できるため施工がしやすくなる。さらにまた、機器ケースの側縁に脱落防止リブを当接して位置固定を行う場合は、機器ケースを横方向に移動させることで位置固定することができることから、機器ケースのアンテナケースへの固着作業を短時間で容易に行うことができる。さらにまた、ネジを螺合させて機器ケースの位置固定を行う場合は、ネジを螺合させるネジ穴が一ヶ所なので、機器ケースのアンテナケースへの固着作業を短時間で容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施例のアンテナケースの構成を示す正面図、背面図である。
図2】本発明の第1実施例のアンテナケースの構成を示す側面図、上面図、下面図である。
図3】本発明の第1実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図4】本発明の実施例のアンテナケースに固着可能な機器ケースの構成を示す背面側の斜視図である。
図5】本発明の実施例のアンテナケースに固着可能な他の機器ケースの構成を示す背面側の斜視図である。
図6】本発明の第1実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着する工程を示す斜視図である。
図7】本発明の第2実施例のアンテナケースの構成を示す背面図、本発明の第2実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図8】本発明の第2実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図9】本発明の第2実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着する様子を示す背面側の斜視図である。
図10】本発明の第2実施例のアンテナケースに変形した他の機器ケースを固着する様子を示す背面側の斜視図である。
図11】本発明の第3実施例のアンテナケースの構成を示す背面図、本発明の第3実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図12】本発明の第3実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図13】本発明の第4実施例のアンテナケースの構成を示す背面図である。
図14】本発明の第4実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図15】本発明の第4実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着した際の他の機器ケースの背面の構成を示す図である。
図16】本発明の第5実施例のアンテナケースの構成を示す背面図である。
図17】本発明の第5実施例のアンテナケースの構成を示す背面側の斜視図である。
図18】本発明の第5実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図19】本発明の第5実施例のアンテナケースに機器ケースを固着した構成を示す背面側の斜視図である。
図20】本発明の第5実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図21】本発明の第5実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着した構成を示す背面側の斜視図である。
図22】本発明の第5実施例のアンテナケースに他の機器ケースを固着する工程を示す背面図である。
図23】本発明の第5実施例のアンテナケースにさらに他の機器ケースを固着した構成を示す背面図である。
図24】本発明の第5実施例のアンテナケースにさらに他の機器ケースを固着した構成を示す背面側の斜視図である。
図25】本発明の実施例のアンテナケースに固着可能なさらに他の機器ケースの構成を示す背面側の斜視図である。
図26】従来のアンテナ装置にブースタ装置を固着した構成を示す背面側の斜視図である。
図27】従来のアンテナ装置において、アンテナ装置とブースタ装置とを分離して示す背面側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本発明の第1実施例のアンテナケース>
本発明の第1実施例のアンテナケース1は、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナを収納することができる。第1実施例のアンテナケース1の構成を図1(a)(b)、図2(a)(b)(c)に示す。図1(a)は第1実施例のアンテナケース1の正面図、図1(b)は第1実施例のアンテナケース1の背面図、図2(a)は第1実施例のアンテナケース1の側面図、図2(b)は第1実施例のアンテナケース1の上面図、図2(c)は第1実施例のアンテナケース1の下面図である。
これらの図に示すように、第1実施例のアンテナケース1は、厚みの薄い直方体状とされ、内部が収納空間とされている。第1実施例のアンテナケース1は、合成樹脂製の前ケース10と、前ケース10の後側の開口を塞ぐように前ケース10に嵌合等で固着される合成樹脂製の後ケース11とから構成されている。後ケース11の前側には開口が設けられており、前ケース10により開口が塞がれて内部に収納空間が形成される。この収納空間に平面アンテナを収納することができる。第1実施例のアンテナケース1の背面、すなわち後ケース11の背面には、下部にアンテナケース1を被取付体に固着するためのアンテナ取付部13が一体に形成され、中央部にはアンテナケース1に収納されている平面アンテナで受信された地上デジタルテレビ放送の受信信号が出力される同軸端子が設けられている給電部12が形成されている。
【0014】
また、後ケース11の上部には左右対称の形状とされた第1取付爪111aと第2取付爪111bとが形成されていると共に、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干下に一対の第1脱落防止リブ113a,113bが左右対称の位置に形成されている。さらに、一対の第1脱落防止リブ113a,113bより若干下であって左右の外縁の近傍の左右対称の位置に一対の第2脱落防止リブ114a,114bが形成されている。第1取付爪111aおよび第2取付爪111bは、図2(b)に示すようにL字状に形成されており、背面から所定の間隔をもって形成された薄い厚みの板状とされた平面部と、平面部の後端に形成された立上り部とから構成され、平面部の先端の幅が次第に細くなるよう形成されている。第1取付爪111aは背面の中央線より右側に形成され、その先端は背面から見て右側を向くよう形成されており、第2取付爪111bは背面の中央線より左側に形成され、その先端は背面から見て左側を向くよう形成されている。また、一対の第1脱落防止リブ113a,113bおよび一対の第2脱落防止リブ114a,114bは、縦方向に所定の幅で背面から所定の高さに形成されており、内側を向く面がそれぞれほぼ直角に立ち上がる当接面とされ、外側を向く面は緩い斜面に形成されている。
なお、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干上に一対のネジ穴112a,112bが形成されている。一対のネジ穴112a,112bは、後述する第3機器ケース17を固着する際に用いるネジ穴とされている。
【0015】
アンテナケース1の背面に機器ケースを固着することができ、固着する際に機器ケースの挿入孔に第1取付爪111aあるいは第2取付爪111bのいずれかが挿入される。機器ケースには、受信信号を扱う機器である増幅器あるいは混合器もしくは増幅器と混合器が内蔵されている。図4に示す第1機器ケース15には増幅器が内蔵されており、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されている。図4は、第1機器ケース15の構成を示す背面側の斜視図とされており、第1機器ケース15は、本体部210と、本体部210の前面及び両側面を覆うよう蓋をする蓋部211とから構成されている。断面がほぼコの字状の蓋部211の両側面の上部から背面側へ延伸した部位が、本体部210のそれぞれの側面の上部に枢支されて、蓋部211は本体部210に対して開閉自在とされている。蓋部211を本体部210に対して回動させて閉じた際には、蓋部211が本体部210に係合して閉じた状態を維持できるように構成されている。本体部210の背面には、第1機器ケース15を被取付体に固着するための取付部212が中央部から後方側へ突出して形成され、本体部210の背面の下部の左右両側から後方側へ突出して一対の足部213a,213bが形成されている。取付部212の中央部には、幅がW1とされた挿入孔214が形成されており、幅がW1以下とされた板状の取付片を横方向から挿入孔214へ挿入することができる。また、取付部212の上部の左右両側には一対の突起が形成されている。さらに、本体部210の下面には内蔵された増幅器に設けられている同軸端子を突出できる円形の突出孔が3つ形成されている。
【0016】
上記のように構成された第1機器ケース15を、アンテナケース1の背面に固着した状態が図3(a)に示されている。図3(a)は、第1機器ケース15をアンテナケース1の背面に固着した状態を示す背面図である。この図に示すように、第1機器ケース15の挿入孔214に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第1機器ケース15が仮止めされており、挿入された際に第1機器ケース15の足部213aが第1脱落防止リブ113aの緩い斜面を乗り越えて、足部213aの側縁が第1脱落防止リブ113aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第1機器ケース15が位置固定される。これにより、第1脱落防止リブ113aにより第1機器ケース15ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第1脱落防止リブ113aとの作用により、第1機器ケース15をアンテナケース1の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0017】
第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されており、図5は、第2機器ケース16の構成を示す背面側の斜視図とされている。第2機器ケース16は、本体部230と、本体部230の前面及び両側面を覆うよう蓋をする蓋部231とから構成されている。断面がほぼコの字状の蓋部231の両側面の上部から背面側へ延伸した部位が本体部230のそれぞれの側面の上部に枢支されて、蓋部231は本体部230に対して開閉自在とされている。蓋部231を本体部230に対して回動させて閉じた際には、蓋部231が本体部230に係合して閉じた状態を維持できるように構成されている。本体部230の背面には、第2機器ケース16を被取付体に固着するための第1取付部232aと第2取付部232bとが縦方向に所定間隔で並んで後方側へ突出して形成され、本体部230の背面の下部の左右両側から後方側へ突出して一対の足部233a,233bが形成されている。第1取付部232aの中央部には、幅がW1とされた挿入孔234が形成されており、幅がW1以下とされた板状の取付片を横方向から挿入孔234へ挿入することができる。また、本体部230の下面には内蔵された増幅器と混合器とに設けられている同軸端子を突出できる円形の突出孔が4つ形成されている。
【0018】
上記のように構成された第2機器ケース16を、アンテナケース1の背面に固着した状態が図3(b)に示されている。図3(b)は、第2機器ケース16をアンテナケース1の背面に固着した状態を示す背面図である。この図に示すように、第2機器ケース16の挿入孔234に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第2機器ケース16が仮止めされており、挿入された際に第2機器ケース16の足部233aが第2脱落防止リブ114aの緩い斜面を乗り越えて、足部233aの側縁が第2脱落防止リブ114aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第2機器ケース16が位置固定される。これにより、第2脱落防止リブ114aにより第2機器ケース16ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第2脱落防止リブ114aとの作用により、第2機器ケース16をアンテナケース1の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第2機器ケース16に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、外部へ突出されている該増幅器で増幅され内蔵された混合器で分配された受信信号の一つが出力される混合器の同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
上記したように、第1脱落防止リブ113aと第2脱落防止リブ114aとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16のサイズに応じた位置に形成されている。すなわち、一対の第1脱落防止リブ113a,113bと一対の第2脱落防止リブ114a,114bとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16とに応じた位置に形成されており、さらにサイズの異なる機器ケースを固着したい場合は、当該機器ケースのサイズに応じた位置に一対の脱落防止リブを追加して設ければよい。
【0019】
次に、第2機器ケース16を、アンテナケース1の背面に固着する工程を斜視図で図6(a)(b)(c)に示す。図6(a)(b)(c)においては、アンテナケース1が中途で切断されて示されている。
アンテナケース1の背面に第2機器ケース16を固着する場合は、まず、第2機器ケース16を把持して背面に設けられている挿入孔234にアンテナケース1の背面に形成されている第1取付爪111aを相対させる。すると、図6(a)に示すように第2機器ケース16の足部233aが第2脱落防止リブ114aに相対するようになる。この状態において、第2機器ケース16を図面上の左側へ移動していくと、挿入孔234に第1取付爪111aが挿入されていくと共に、図6(b)に示すように足部233aが第2脱落防止リブ114aの緩い斜面を乗り越えていくようになる。さらに、第2機器ケース16を図面上の左側へ移動していくと、挿入孔234に第1取付爪111aの全体が挿入されると共に、図6(c)に示すように足部233aが第2脱落防止リブ114aを乗り越えてほぼ直角に立ち上がる当接面に足部233aの側縁が当接される。これにより、第2脱落防止リブ114aにより第2機器ケース16ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第2脱落防止リブ114aとの作用により、第2機器ケース16をアンテナケース1の背面の所定位置に確実に固着することができる。
なお、第1機器ケース15をアンテナケース1の背面に固着する場合も同様であるが、この場合は、第1機器ケース15のサイズが小さいことから、第1機器ケース15の足部213aが第1脱落防止リブ113aを乗り越えてほぼ直角に立ち上がる当接面に足部213aの側縁が当接される。これにより、第1脱落防止リブ113aにより第1機器ケース15ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第1脱落防止リブ113aとの作用により、第1機器ケース15をアンテナケース1の背面の所定位置に確実に固着されるようになる。
【0020】
<本発明の第2実施例のアンテナケース>
本発明の第2実施例のアンテナケース2は、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナを収納することができる。第2実施例のアンテナケース2の構成を図7(a)に示す。図7(a)は第2実施例のアンテナケース2の背面図である。第2実施例のアンテナケース2の正面図、側面図、上面図、下面図は、第1実施例のアンテナケース1とほぼ同様とされているので省略している。
第2実施例のアンテナケース2は、第1実施例のアンテナケース1における一対の第1脱落防止リブ113a,113bと一対の第2脱落防止リブ114a,114bとに替えて、一対の第1ネジ穴125a,125bと一対の第2ネジ穴126a,126bとを設けた構成とされており、他の構成は第1実施例のアンテナケース1と同様とされている。
【0021】
第2実施例のアンテナケース2は、厚みの薄い直方体状とされ、内部が収納空間とされている。第2実施例のアンテナケース2は、合成樹脂製の図示しない前ケースと、前ケースの後側の開口を塞ぐように前ケースに嵌合等で固着される合成樹脂製の後ケース21とから構成されている。後ケース21の前側には開口が設けられており、前ケースにより開口が塞がれて内部に収納空間が形成され、この収納空間に平面アンテナを収納することができる。図7(a)に示すように、第2実施例のアンテナケース2の背面、すなわち後ケース21の背面には、下部にアンテナケース2を被取付体に固着するためのアンテナ取付部13が一体に形成され、中央部にはアンテナケース2に収納されている平面アンテナで受信された地上デジタルテレビ放送の受信信号が出力される同軸端子が設けられている給電部12が形成されている。
【0022】
また、後ケース21の上部には左右対称の形状とされた第1取付爪111aと第2取付爪111bとが形成されていると共に、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干下に一対の第1ネジ穴125a,125bが左右対称の位置に形成されている。さらに、一対の第1ネジ穴125a,125bより若干下であって左右の外縁の近傍の左右対称の位置に一対の第2ネジ穴126a,126bが形成されている。第1取付爪111aおよび第2取付爪111bの構成は第1実施例のアンテナケース1と同様とされているのでその説明は省略する。また、一対の第1ネジ穴125a,125bおよび一対の第2ネジ穴126a,126bには、第1機器ケース15または第2機器ケース16を取り付ける固着用のネジが螺合される。
【0023】
第2実施例のアンテナケース2の背面に第1機器ケース15または第2機器ケース16を固着することができ、固着する際に第1機器ケース15または第2機器ケース16の挿入孔214または挿入孔234に第1取付爪111aあるいは第2取付爪111bのいずれかが挿入される。第1機器ケース15は図4に示す構成とされて増幅器が内蔵されており、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた第2機器ケース16は図5に示す構成とされ増幅器と混合器が内蔵されている。第1機器ケース15の構成と第2機器ケース16の構成は既に上記において説明されているので省略する。
【0024】
第1機器ケース15をアンテナケース2の背面に固着した状態を示す背面図が図7(b)に示されている。図7(b)に示すように、第1機器ケース15の挿入孔214に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第1機器ケース15が仮止めされており、挿入された際に第1機器ケース15の足部213aが第1ネジ穴125aに位置合わせされる。そこで、足部213aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを挿通して第1ネジ穴125aに螺合すると第1機器ケース15が位置固定される。これにより、第1取付爪111aと第1ネジ穴125aに螺合されたネジとの作用により、第1機器ケース15を第2実施例のアンテナケース2の背面に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0025】
また、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されている。第2機器ケース16を、第2実施例のアンテナケース2の背面に固着した状態が図8に示されている。図8は、第2機器ケース16を第2実施例のアンテナケース2の背面に固着した状態を示す背面図である。この図に示すように、第2機器ケース16の挿入孔234に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第2機器ケース16が仮止めされており、挿入された際に第2機器ケース16の足部233aが第2ネジ穴126aに位置合わせされる。そこで、足部233aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを挿通して第2ネジ穴126aに螺合すると第2機器ケース16が位置固定される。これにより、第1取付爪111aと第2ネジ穴126aに螺合されたネジとの作用により、第2機器ケース16を第2実施例のアンテナケース2の背面に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第2機器ケース16に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、外部へ突出されている該増幅器で増幅され内蔵された混合器で分配された受信信号の一つが出力される混合器の同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
上記したように、第1ネジ穴125aと第2ネジ穴126aとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16のサイズに応じた位置に形成されている。すなわち、一対の第1ネジ穴125a,125bと一対の第2ネジ穴126a,126bとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16とに応じた位置に形成されており、さらにサイズの異なる機器ケースを固着したい場合は、当該機器ケースのサイズに応じた位置に一対のネジ穴を追加して設ければよい。
【0026】
次に、第2機器ケース16を、第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に固着する様子を示す背面側の斜視図を図9に示す。第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に第2機器ケース16を固着する場合は、第2機器ケース16を把持して背面に設けられている挿入孔234に第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に形成されている第1取付爪111aを相対させる。次いで、第2機器ケース16を矢印で示すように移動していくと、挿入孔234に第1取付爪111aが挿入されていくようになる。
また、第2機器ケース16において、挿入孔234に挿入ガイド部235を付加した変形例の第2機器ケース16-2の構成を背面側の斜視図で図10に示し、この第2機器ケース16-2を第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に固着する様子を図10を参照して説明する。第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に第2機器ケース16-2を固着する場合は、第2機器ケース16-2を把持して背面に設けられている挿入ガイド部235が付加された挿入孔234に第1実施例のアンテナケース1あるいは第2実施例のアンテナケース2の背面に形成されている第1取付爪111aを相対させる。次いで、第2機器ケース16-2を矢印で示すように移動していくと、挿入ガイド部235が付加された挿入孔234に第1取付爪111aが挿入されていくようになる。
【0027】
<本発明の第3実施例のアンテナケース>
本発明の第3実施例のアンテナケース3は、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナを収納することができる。第3実施例のアンテナケース3の構成を図11(a)に示す。図11(a)は第3実施例のアンテナケース3の背面図である。第3実施例のアンテナケース3の正面図、側面図、上面図、下面図は、第1実施例のアンテナケース1とほぼ同様とされているので省略している。
第3実施例のアンテナケース3は、第1実施例のアンテナケース1において、一対の第1取付爪111aと第2取付爪111bとの若干上に第1ガイドリブ311aが形成されていると共に、一対の第2脱落防止リブ114a,114bの直下に第2ガイドリブ311bが形成された構成とされており、他の構成は第1実施例のアンテナケース1と同様とされている。
【0028】
第3実施例のアンテナケース3は、厚みの薄い直方体状とされ、内部が収納空間とされている。第3実施例のアンテナケース3は、合成樹脂製の図示しない前ケースと、前ケースの後側の開口を塞ぐように前ケースに嵌合等で固着される合成樹脂製の後ケース31とから構成されている。後ケース31の前側には開口が設けられており、前ケースにより開口が塞がれて内部に収納空間が形成され、この収納空間に平面アンテナを収納することができる。図11a)に示すように、第3実施例のアンテナケース3の背面、すなわち後ケース31の背面には、下部にアンテナケース3を被取付体に固着するためのアンテナ取付部13が一体に形成され、中央部にはアンテナケース3に収納されている平面アンテナで受信された地上デジタルテレビ放送の受信信号が出力される同軸端子が設けられている給電部12が形成されている。
【0029】
また、後ケース31の上部には左右対称の形状とされた第1取付爪111aと第2取付爪111bとが形成されていると共に、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干下に一対の第1脱落防止リブ113a,113bが左右対称の位置に形成されている。さらに、一対の第1脱落防止リブ113a,113bより若干下であって左右の外縁の近傍の左右対称の位置に一対の第2脱落防止リブ114a,114bが形成されている。第1取付爪111aおよび第2取付爪111bの構成ならびに第1脱落防止リブ113a,113bおよび第2脱落防止リブ114a,114bの構成は、第1実施例のアンテナケース1において説明した通りであるのでその説明は省略する。
第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干上には、上述した一対のネジ穴112a,112bが形成されており、一対のネジ穴112a,112bより若干上に第1ガイドリブ311aが形成されている。第1ガイドリブ311aは、横方向に3分割され、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。また、一対の第2脱落防止リブ114a,114bの直下に第2ガイドリブ311bが形成されている。第2ガイドリブ311bは、後ケース31の横幅とほぼ同じ幅で横方向に形成されており、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。
【0030】
第3実施例のアンテナケース3の背面に第1機器ケース15または第2機器ケース16を固着することができ、固着する際に第1機器ケース15または第2機器ケース16の挿入孔214または挿入孔234に第1取付爪111aあるいは第2取付爪111bのいずれかが挿入される。第1機器ケース15は図4に示す構成とされて増幅器が内蔵されており、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた第2機器ケース16は図5に示す構成とされ増幅器と混合器が内蔵されている。第1機器ケース15の構成と第2機器ケース16の構成は既に上記において説明されているので省略する。
【0031】
第1機器ケース15を第3実施例のアンテナケース3の背面に固着した状態を示す背面図が図11(b)に示されている。図11(b)に示すように、第1機器ケース15の挿入孔214に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第1機器ケース15が仮止めされていると共に、第1機器ケース15の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制されており、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されることで第1機器ケース15がガイドされる。そして、足部213aが第1脱落防止リブ113aの緩い斜面を乗り越えて、足部213aの側縁が第1脱落防止リブ113aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第1機器ケース15が位置固定される。これにより、第1脱落防止リブ113aにより第1機器ケース15ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第1脱落防止リブ113aとの作用により、第1機器ケース15を第3実施例のアンテナケース3の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0032】
また、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されている。第2機器ケース16を、第3実施例のアンテナケース3の背面に固着した状態が図12に示されている。図12は、第2機器ケース16を第3実施例のアンテナケース3の背面に固着した状態を示す背面図である。この図に示すように、第2機器ケース16の挿入孔234に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第2機器ケース16が仮止めされていると共に、第2機器ケース16の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制される。また、第2機器ケース16の足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bの上面に接触して縦方向に位置規制されようになる。そして、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されると共に、足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bに摺接されることで第2機器ケース16がガイドされる。ガイドされていく際に、足部233aが第2脱落防止リブ114aの緩い斜面を乗り越えて、足部233aの側縁が第2脱落防止リブ114aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第2機器ケース16が位置固定される。これにより、第2脱落防止リブ114aにより第2機器ケース16ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第2脱落防止リブ114aとの作用により、第2機器ケース16を第3実施例のアンテナケース3の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0033】
上記説明したように、第1機器ケース15または第2機器ケース16を第3実施例のアンテナケース3の背面に固着する際には、第1ガイドリブ311aまたは第1ガイドリブ311aと第2ガイドリブ311bとにより第1機器ケース15または第2機器ケース16がガイドされて横方向に移動していくことから、固着作業を容易に行えるようになる。
なお、第1脱落防止リブ113aと第2脱落防止リブ114aとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16のサイズに応じた位置に形成されている。すなわち、一対の第1脱落防止リブ113a,113bと一対の第2脱落防止リブ114a,114bとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16とに応じた位置に形成されており、さらにサイズの異なる機器ケースを固着したい場合は、当該機器ケースのサイズに応じた位置に一対の脱落防止リブを追加して設ければよい。
【0034】
<本発明の第4実施例のアンテナケース>
本発明の第4実施例のアンテナケース4は、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナを収納することができる。第4実施例のアンテナケース4の構成を図13に示す。図13は第4実施例のアンテナケース4の背面図である。第4実施例のアンテナケース4の正面図、側面図、上面図、下面図は、第1実施例のアンテナケース1とほぼ同様とされているので省略している。
第4実施例のアンテナケース4は、第3実施例のアンテナケース3における一対の第1脱落防止リブ113a,113bと一対の第2脱落防止リブ114a,114bとに替えて、一対の第1ネジ穴125a,125bと一対の第2ネジ穴126a,126bとを設けた構成とされており、他の構成は第3実施例のアンテナケース3と同様とされている。
【0035】
第4実施例のアンテナケース4は、厚みの薄い直方体状とされ、内部が収納空間とされている。第4実施例のアンテナケース4は、合成樹脂製の図示しない前ケースと、前ケースの後側の開口を塞ぐように前ケースに嵌合等で固着される合成樹脂製の後ケース41とから構成されている。後ケース41の前側には開口が設けられており、前ケースにより開口が塞がれて内部に収納空間が形成され、この収納空間に平面アンテナを収納することができる。図13に示すように、第4実施例のアンテナケース4の背面、すなわち後ケース41の背面には、下部にアンテナケース4を被取付体に固着するためのアンテナ取付部13が一体に形成され、中央部にはアンテナケース4に収納されている平面アンテナで受信された地上デジタルテレビ放送の受信信号が出力される同軸端子が設けられている給電部12が形成されている。
【0036】
また、後ケース41の上部には左右対称の形状とされた第1取付爪111aと第2取付爪111bとが形成されていると共に、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干下に一対の第1ネジ穴125a,125bが左右対称の位置に形成されている。さらに、一対の第1ネジ穴125a,125bより若干下であって左右の外縁の近傍の左右対称の位置に一対の第2ネジ穴126a,126bが形成されている。第1取付爪111aおよび第2取付爪111bの構成は第1実施例のアンテナケース1と同様とされているのでその説明は省略する。また、第1ネジ穴125a,125bおよび第2ネジ穴126a,126bの構成は第2実施例のアンテナケース2と同様とされているのでその説明は省略する。
第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干上には、上述した一対のネジ穴112a,112bが形成されており、一対のネジ穴112a,112bより若干上に第1ガイドリブ311aが形成されている。第1ガイドリブ311aは、横方向に3分割され、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。また、一対の第2ネジ穴126a,126bの直下に第2ガイドリブ311bが形成されている。第2ガイドリブ311bは、後ケース41の横幅とほぼ同じ幅で横方向に形成されており、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。
【0037】
第4実施例のアンテナケース4の背面に第1機器ケース15または第2機器ケース16を固着することができ、固着する際に第1機器ケース15または第2機器ケース16の挿入孔214または挿入孔234に第1取付爪111aあるいは第2取付爪111bのいずれかが挿入される。第1機器ケース15は図4に示す構成とされて増幅器が内蔵されており、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた第2機器ケース16は図5に示す構成とされ増幅器と混合器が内蔵されている。第1機器ケース15の構成と第2機器ケース16の構成は既に上記において説明されているので省略する。
【0038】
第1機器ケース15をアンテナケース4の背面に固着した状態を示す背面図が図14(a)に示されている。図14(a)に示すように、第1機器ケース15の挿入孔214に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第1機器ケース15が仮止めされていると共に、第1機器ケース15の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制されており、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されることで第1機器ケース15がガイドされる。そして、挿入した際に第1機器ケース15の足部213aが第1ネジ穴125aに位置合わせされる。そこで、足部213aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを螺合すると第1機器ケース15が位置固定される。これにより、第1取付爪111aと第1ネジ穴125aに螺合されたネジとの作用により、第1機器ケース15を第4実施例のアンテナケース4の背面に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0039】
また、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されている。第2機器ケース16を、第4実施例のアンテナケース4の背面に固着した状態が図14(b)に示されている。図14(b)は、第2機器ケース16を第4実施例のアンテナケース4の背面に固着した状態を示す背面図である。この図に示すように、第2機器ケース16の挿入孔234に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第2機器ケース16が仮止めされていると共に、第2機器ケース16の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制される。また、第2機器ケース16の足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bの上面に接触して縦方向に位置規制されるようになる。そして、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されると共に、足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bに摺接されることで第2機器ケース16がガイドされる。ガイドされていくと、第2機器ケース16の足部233aが第2ネジ穴126aに位置合わせされる。そこで、足部233aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを挿通して第2ネジ穴126aに螺合すると第2機器ケース16が位置固定される。これにより、第1取付爪111aと第2ネジ穴126aに螺合されたネジとの作用により、第2機器ケース16を第4実施例のアンテナケース4の背面に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第2機器ケース16に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、外部へ突出されている該増幅器で増幅され内蔵された混合器で分配された受信信号の一つが出力される混合器の同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0040】
第2機器ケース16の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入され、第2機器ケース16の足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bの上面に接触されている状態を図15に示す。図15は第2機器ケース16と第1ガイドリブ311aおよび第2ガイドリブ311bとの関係を示す背面図とされている。
図15に示すように、第2機器ケース16の背面に形成されている第1取付爪111aと第2取付部232bとの間には所定幅の空隙とされた溝が形成されている。この溝内に第1ガイドリブ311aを挿入することができる。また、溝内に第1ガイドリブ311aが挿入されると、第2機器ケース16の足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bに当接されるようになることが分かる。これにより、第2機器ケース16の挿入孔234を第1取付爪111aに挿入していく際に、第2機器ケース16が縦方向に位置規制されて第2機器ケース16を横方向に移動させることができる。このように、第2機器ケース16が縦方向に位置規制されて横方向に移動していくことから、固着作業を容易に行えるようになる。
【0041】
また、第1機器ケース15の背面には図4に示すように、取付部212の上部の左右両側には一対の横方向に短い突起が形成されている。この一対の突起と取付部212の上面との間は所定幅の空隙とされる溝となっている。この溝内に第1ガイドリブ311aを挿入することができる。これにより、第1機器ケース15の挿入孔214を第1取付爪111aに挿入していく際に、第1機器ケース15が縦方向に位置規制されて第1機器ケース15を横方向に移動させることができる。このように、第1機器ケース15が縦方向に位置規制されて横方向に移動していくことから、固着作業を容易に行えるようになる。
なお、第1ネジ穴125aと第2ネジ穴126aとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16のサイズに応じた位置に形成されている。すなわち、一対の第1ネジ穴125a,125bと一対の第2ネジ穴126a,126bとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16とに応じた位置に形成されており、さらにサイズの異なる機器ケースを固着したい場合は、当該機器ケースのサイズに応じた位置に一対のネジ穴を追加して設ければよい。
【0042】
<本発明の第5実施例のアンテナケース>
本発明の第5実施例のアンテナケース5は、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナを収納することができる。第5実施例のアンテナケース5の構成を図16および図17に示す。図16は第5実施例のアンテナケース5の背面図であり、図17は第5実施例のアンテナケース5の背面側の斜視図である。第5実施例のアンテナケース5の正面図、側面図、上面図、下面図は、第1実施例のアンテナケース1とほぼ同様とされているので省略している。
第5実施例のアンテナケース5は、第3実施例のアンテナケース3において、一対の第1ネジ穴125a,125bと一対の第2ネジ穴126a,126bとをさらに備えた構成とされており、他の構成は第3実施例のアンテナケース3と同様とされている。
【0043】
第5実施例のアンテナケース5は、厚みの薄い直方体状とされ、内部が収納空間とされている。第5実施例のアンテナケース5は、合成樹脂製の図示しない前ケースと、前ケースの後側の開口を塞ぐように前ケースに嵌合等で固着される合成樹脂製の後ケース51とから構成されている。後ケース51の前側には開口が設けられており、前ケースにより開口が塞がれて内部に収納空間が形成され、この収納空間に平面アンテナを収納することができる。図16図17に示すように、第5実施例のアンテナケース5の背面、すなわち後ケース51の背面には、下部にアンテナケース5を被取付体に固着するためのアンテナ取付部13が一体に形成され、中央部にはアンテナケース5に収納されている平面アンテナで受信された地上デジタルテレビ放送の受信信号が出力される同軸端子が設けられている給電部12が形成されている。
【0044】
また、後ケース51の上部には左右対称の形状とされた第1取付爪111aと第2取付爪111bとが形成されていると共に、第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干下に一対の第1脱落防止リブ113a,113bが左右対称の位置に形成されている。さらに、一対の第1脱落防止リブ113a,113bより若干下であって左右の外縁の近傍の左右対称の位置に一対の第2脱落防止リブ114a,114bが形成されている。さらにまた、一対の第1脱落防止リブ113a,113bの近傍に一対の第1ネジ穴125a,125bが左右対称の位置に形成されており、一対の第2脱落防止リブ114a,114bの近傍に一対の第1ネジ穴125a,125bが左右対称の位置に形成されている。第1取付爪111aおよび第2取付爪111bの構成ならびに第1脱落防止リブ113a,113bおよび第2脱落防止リブ114a,114bの構成は第1実施例のアンテナケース1と同様とされているのでその説明は省略する。また、第1ネジ穴125a,125bおよび第2ネジ穴126a,126bの構成は第2実施例のアンテナケース2と同様とされているのでその説明は省略する。
第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干上には、上述した一対のネジ穴112a,112bが形成されており、一対のネジ穴112a,112bより若干上に第1ガイドリブ311aが形成されている。第1ガイドリブ311aは、横方向に3分割され、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。また、一対の第2脱落防止リブ114a,114bおよび一対の第2ネジ穴126a,126bの直下に第2ガイドリブ311bが形成されている。第2ガイドリブ311bは、後ケース41の横幅とほぼ同じ幅で横方向に形成されており、所定高さの厚みの薄い直線状とされた突起として形成されている。
【0045】
第5実施例のアンテナケース5の背面に第1機器ケース15または第2機器ケース16を固着することができ、固着する際に第1機器ケース15または第2機器ケース16の挿入孔214または挿入孔234に第1取付爪111aあるいは第2取付爪111bのいずれかが挿入される。第1機器ケース15は図4に示す構成とされて増幅器が内蔵されており、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた第2機器ケース16は図5に示す構成とされ増幅器と混合器が内蔵されている。第1機器ケース15の構成と第2機器ケース16の構成は既に上記において説明されているので省略する。
【0046】
第1機器ケース15を第5実施例のアンテナケース5の背面に固着した状態を示す背面図が図18に、その背面側の斜視図が図19に示されている。これらの図に示すように、第1機器ケース15の挿入孔214に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第1機器ケース15が仮止めされていると共に、第1機器ケース15の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制されており、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されることで第1機器ケース15がガイドされる。そして、第1取付爪111aが挿入された際に足部213aが第1脱落防止リブ113aの緩い斜面を乗り越えて、足部213aの側縁が第1脱落防止リブ113aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第1機器ケース15が位置固定されると共に、第1機器ケース15の足部213aが第1ネジ穴125aに位置合わせされる。そこで、足部213aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを挿通して第1ネジ穴125aに螺合すると第1機器ケース15が位置固定される。これにより、第1脱落防止リブ113aと第1ネジ穴125aに螺合されたネジとにより第1機器ケース15ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第1脱落防止リブ113aと第1ネジ穴125aに螺合されたネジとの作用により、第1機器ケース15を第5実施例のアンテナケース5の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第1機器ケース15に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、該増幅器の外部へ突出されている増幅された受信信号が出力される同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0047】
また、第1機器ケース15より一回りサイズが大きくされた図5に示す第2機器ケース16には増幅器と混合器とが内蔵されている。第2機器ケース16を、第5実施例のアンテナケース5の背面に固着した状態が図20に、その背面側の斜視図が図21に示されている。これらの図に示すように、第2機器ケース16の挿入孔234に幅がW1以下とされた板状とされている第1取付爪111aの平面部が挿入されて第2機器ケース16が仮止めされていると共に、第2機器ケース16の背面に形成されている溝部に第1ガイドリブ311aが挿入されて縦方向に位置規制されている。また、第2機器ケース16の足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bに当接されて縦方向に位置規制されている。そして、第1取付爪111aに挿入されていく際に溝部が第1ガイドリブ311aに摺接されると共に、足部233a,233bの下面が第2ガイドリブ311bに摺接されることで第2機器ケース16がガイドされる。ガイドされていくと、足部233aが第2脱落防止リブ114aの緩い斜面を乗り越えて、足部233aの側縁が第2脱落防止リブ114aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されて第2機器ケース16が位置固定されると共に、第2機器ケース16の足部233aが第2ネジ穴126aに位置合わせされる。そこで、足部233aの先端部に形成されたネジ穴に図示しないネジを挿通して第2ネジ穴126aに螺合すると第2機器ケース16が位置固定される。これにより、第2脱落防止リブ114aと第2ネジ穴126aに螺合されたネジとにより第2機器ケース16ががたつくことなく位置が固定されて固着される。すなわち、第1取付爪111aと第2脱落防止リブ114aと第2ネジ穴126aに螺合されたネジとの作用により、第2機器ケース16を第5実施例のアンテナケース5の背面の所定位置に確実に固着することができる。そして、給電部12の受信信号を出力する同軸端子に接続された同軸ケーブルが第2機器ケース16に内蔵された増幅器の外部へ突出されている受信信号を入力する同軸端子に接続され、外部へ突出されている該増幅器で増幅され内蔵された混合器で分配された受信信号の一つが出力される混合器の同軸端子に接続された同軸ケーブルがテレビ受像機やレコーダーに接続される。
【0048】
上記説明したように、第1機器ケース15または第2機器ケース16を第3実施例のアンテナケース3の背面に固着する際には、第1ガイドリブ311aまたは第1ガイドリブ311aと第2ガイドリブ311bとにより第1機器ケース15または第2機器ケース16がガイドされて横方向に移動していくことから、固着作業を容易に行えるようになる。
なお、第1脱落防止リブ113aと第2脱落防止リブ114aならびに第1ネジ穴125aと第2ネジ穴126aとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16のサイズに応じた位置に形成されている。すなわち、一対の第1脱落防止リブ113a,113bと一対の第2脱落防止リブ114a,114bならびに一対の第1ネジ穴125a,125bと第2ネジ穴126a,126bとはサイズの異なる第1機器ケース15と第2機器ケース16とに応じた位置に形成されており、さらにサイズの異なる機器ケースを固着したい場合は、当該機器ケースのサイズに応じた位置に一対の脱落防止リブおよび一対のネジ穴を追加して設ければよい。
【0049】
次に、第2機器ケース16を、第5実施例のアンテナケース5の背面に固着する工程を背面図で図22(a)(b)(c)に示す。図22(a)(b)(c)においては、アンテナケース5および第2機器ケース16の一部の構成が示されている。
第5実施例のアンテナケース5の背面に第2機器ケース16を固着する場合は、まず、第2機器ケース16を把持して背面に設けられている挿入孔234にアンテナケース5の背面に形成されている第1取付爪111aを相対させる。すると、図22(a)に示すように第2機器ケース16の足部233aが第2脱落防止リブ114aに相対するようになると共に、足部233aの下面が第2ガイドリブ311bの上面に接触するようになる。この状態において、第2機器ケース16を図面上の左側へ移動していくと、足部233aの下面が第2ガイドリブ311bの上面に摺接されてガイドされながら移動していき、挿入孔234に第1取付爪111aが挿入されていくと共に、図22(b)に示すように足部233aが第2脱落防止リブ114aの緩い斜面を乗り越えて足部233aの側縁が第2脱落防止リブ114aのほぼ直角に立ち上がる当接面に当接されるようになる。また、第2機器ケース16の足部233aが第2ネジ穴126aに位置合わせされる。そして、図22(c)に示すように足部233aの先端部に形成されたネジ穴にネジ511を挿通して第2ネジ穴126aに螺合する。これにより、第1取付爪111aと第2脱落防止リブ114aと第2ネジ穴126aに螺合されたネジ511との作用により、第2機器ケース16をがたつくことなく第5実施例のアンテナケース5の背面の所定位置に確実に固着することができる。
なお、第1機器ケース15を第5実施例のアンテナケース5の背面に固着する場合も同様であるが、この場合は、第1機器ケース15のサイズが小さいことから、第1機器ケース15の足部213aが第1脱落防止リブ113aを乗り越えてほぼ直角に立ち上がる当接面に足部213aの側縁が当接される。また、第1機器ケース15の足部213aが第1ネジ穴125aに位置合わせされる。そして、足部213aの先端部に形成されたネジ穴にネジを挿通して第1ネジ穴125aに螺合させる。これにより、第1機器ケース15が、第1取付爪111aと第1脱落防止リブ113aと第1ネジ穴125aに螺合されたネジの作用により、がたつくことなく確実に第5実施例のアンテナケース5の背面の所定位置に固着されるようになる。
【0050】
<第3機器ケースの固着>
以上の説明では、増幅器を内蔵する第1機器ケース15あるいは増幅器と混合器とを内蔵する第2機器ケース16を本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着していた。本発明の実施例のアンテナケースでは、混合器を内蔵する第3機器ケース17を背面に固着することができる。第3機器ケース17の構成を示す背面側の斜視図を図25に示す。
図25に示すように、第3機器ケース17は、本体部710と、本体部710の前面及び両側面を覆うよう蓋をする蓋部711とから構成されている。断面がほぼコの字状の蓋部711の両側面の上部から背面側へ延伸した部位が本体部710のそれぞれの側面の上部に枢支されて、蓋部711は本体部710に対して開閉自在とされている。蓋部711を本体部710に対して回動させて閉じた際には、蓋部711が本体部710に係合して閉じた状態を維持できるように構成されている。本体部710の背面には、第3機器ケース17を被取付体に固着するための取付部712が中央部から後方側へ突出して形成され、本体部710の背面の下部の左右両側から後方側へ突出して一対の足部713a,713bが形成されている。取付部712の上部は本体部710に一体に形成されており、この上部から本体部710にほぼ平行に下方へ向かって本体部710面から所定の高さで面状部が形成されている。また、本体部710の下面には内蔵された混合器に設けられている同軸端子を突出できる円形の突出孔が2つ形成されている。
【0051】
上記構成の第3機器ケース17を第5実施例のアンテナケース5の背面に固着した状態の背面図を図23に示し、その背面側の斜視図を図24に示す。
第5実施例のアンテナケース5の背面には、図16図17に示すように第1取付爪111aおよび第2取付爪111bより若干上に一対のネジ穴112a,112bが形成されている。この一対のネジ穴112a,112bの形成位置は第3機器ケース17の一対の足部713a,713bの位置に対応しており、図16図17に示すように、第3機器ケース17を把持してアンテナケース5の背面に形成された一対のネジ穴112a,112bに位置合わせすると、一対の足部713a,713bの先端部にそれぞれ形成されたネジ穴と一対のネジ穴112a,112bとの位置が一致される。そこで、一対の足部713a,713bの先端部に形成されたネジ穴にネジを挿通して、一対のネジ穴112a,112bにそれぞれ螺合する。これにより、一対のネジ穴112a,112bに螺合されたネジの作用により、第3機器ケース17を第5実施例のアンテナケース5の背面に確実に固着することができる。
なお、第1実施例のアンテナケース1ないし第4実施例のアンテナケース4においても、一対のネジ穴112a,112bが形成されていることから、第3機器ケース17を上記と同様にして固着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上説明した本発明の実施例のアンテナケースでは、機器ケースを横方向に移動させて取り付け、取り外しを行えるため、アンテナケースの上下にある物に関わらず機器ケースの脱着が可能となる。
また、以上の説明では、第2取付爪111bを利用して機器ケースを本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着する説明はされていないが、第2取付爪111bを利用して機器ケースを本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着することができる。この場合は、第2取付爪111bと第1脱落防止リブ113bとの組み合わせ、第2取付爪111bと第1ネジ穴125bとの組み合わせ、第2取付爪111bと第1脱落防止リブ113bと第1ネジ穴125bとの組み合わせのいずれかを用いて第1機器ケース15を本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着することができる。また、第2取付爪111bと第2脱落防止リブ114bとの組み合わせ、第2取付爪111bと第2ネジ穴126bとの組合せ、第2取付爪111bと第2脱落防止リブ114bと第2ネジ穴126bとの組み合わせのいずれかを用いて第2機器ケース16を本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着することができる。
第1取付爪111aを利用する場合は、当該アンテナケースに形成された第1取付爪111aが形成されている一側と被取付体、例えば壁面との間に十分なスペースが確保される場合であり、機器ケースは第1取付爪111aが形成されている一側に固着される。また、第2取付爪111bを利用する場合は、当該アンテナケースに形成された第2取付爪111bが形成されている他側と被取付体、例えば壁面との間に十分なスペースが確保される場合であり、機器ケースは第1取付爪111aが形成されている他側に固着される。十分なスペースが確保されることで、アンテナケースの方向調整を行う際に、機器ケースに内蔵された増幅器のレベル調整も容易に行えるようになる。
以上説明した本発明の実施例のアンテナケースに収納される平面アンテナは、地上デジタルテレビ放送を受信可能な平面アンテナに限ることはなく、他の周波数を受信する平面アンテナであってもよい。
以上説明した本発明の実施例のアンテナケースの背面に固着される機器ケースに内蔵される受信信号を扱う機器は、増幅器、増幅器と混合器、混合器に限ることはなく他の受信信号を扱う機器、例えばレベル調整器や分配器等であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 アンテナケース、2 アンテナケース、3 アンテナケース、4 アンテナケース、5 アンテナケース、10 前ケース、11 後ケース、12 給電部、13 アンテナ取付部、15 第1機器ケース、16 第2機器ケース、17 第3機器ケース、21 後ケース、31 後ケース、41 後ケース、51 後ケース、111a 第1取付爪、111b 第2取付爪、112a,112b ネジ穴、113a,113b 第1脱落防止リブ、114a,114b 第2脱落防止リブ、125a,125b 第1ネジ穴、126a,126b 第2ネジ穴、210 本体部、211 蓋部、212 取付部、213a,213b 足部、214 挿入孔、230 本体部、231 蓋部、232a 取付部、232b 取付部、233a,233b 足部、234 挿入孔、235 挿入ガイド部、311a 第1ガイドリブ、311b 第2ガイドリブ、511 ネジ、710 本体部、711 蓋部、712 取付部、713a,713b 足部、1001 取付対象物、1002 支持金具、1003 挟み板、1004 頭付ボルト、1010 ブースタ装置、1011 脚部、1011h 貫通孔、1100 アンテナ装置、1120 筐体、1121 外周面、1122 背面、1130 ブースタ装置固定部、1131 係合部、1132 壁面部、1133 壁面部、1139 ねじ孔、1140 突出部、1150 端子カバー
図1
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図3
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