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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004818
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】ポンプ装置
(51)【国際特許分類】
   F04D 13/06 20060101AFI20250108BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
F04D13/06 H
F04D13/06 D
H02K7/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104661
(22)【出願日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】矢沢 岳彦
【テーマコード(参考)】
3H130
5H607
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AB22
3H130AB46
3H130AC01
3H130BA22C
3H130CB01
3H130CB09
3H130EA07C
3H130EB01C
3H130EC17C
3H130ED01C
3H130ED02C
5H607BB01
5H607BB07
5H607BB14
5H607CC01
5H607CC05
5H607DD02
5H607DD08
5H607FF06
5H607JJ01
(57)【要約】
【課題】複数枚の羽根が形成される樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに複数枚の羽根が固定される樹脂製の第2羽根部材とを有する羽根車を備えるポンプ装置において、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能なポンプ装置を提供する。
【解決手段】このポンプ装置では、第2羽根部材22に形成される複数のゲート跡22cのそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成されており、ロータの周方向におけるゲート跡22cの間には偶数枚の羽根が配置されている。また、複数のゲート跡22cは、筒状に形成される磁石保持部材15の、第2羽根部材22に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータおよびステータを有するモータと、前記ロータと一緒に回転する羽根車とを備え、
前記ロータは、筒状の駆動用磁石と、前記駆動用磁石が外周側に取り付けられる筒状かつ樹脂製の磁石保持部材とを備え、
前記羽根車は、前記ロータの周方向に一定のピッチで配列される4枚以上の偶数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、前記第1羽根部材と別体で形成されるとともに前記第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備え、
筒状に形成される前記磁石保持部材の軸方向は、前記ロータの軸方向と一致しており、
前記ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、
前記第2羽根部材は、射出成形によって前記磁石保持部材と一体で形成されるとともに前記磁石保持部材の第1方向端から前記ロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成され、
複数枚の前記羽根は、前記第2羽根部材の第1方向側に固定され、
前記第2羽根部材の第1方向側の面には、前記磁石保持部材の、前記第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりも前記ロータの径方向において外側に配置されるとともに前記ロータの周方向に配列される複数のゲート跡が形成され、
複数の前記ゲート跡のそれぞれは、前記ロータの周方向において隣り合う2枚の前記羽根の、前記ロータの周方向における中間位置に形成され、
前記ロータの周方向における前記ゲート跡の間には、偶数枚の前記羽根が配置されていることを特徴とするポンプ装置。
【請求項2】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向において同じ位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。
【請求項3】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向における前記第2羽根部材の中間位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。
【請求項4】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの周方向において等ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。
【請求項5】
前記第2羽根部材には、前記第1羽根部材が有する前記羽根の枚数の半分の数の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする請求項4記載のポンプ装置。
【請求項6】
前記第1羽根部材は、10枚の前記羽根を備え、
前記第2羽根部材には、5個の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする請求項5記載のポンプ装置。
【請求項7】
前記第2羽根部材の第1方向側の面には、複数枚の前記羽根のそれぞれの第2方向側の端部が入り込む溝部が形成され、
前記羽根の第2方向側の端部は、前記ロータの径方向における前記ゲート跡よりも外側の範囲において溶着によって前記溝部に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽根車と、羽根車を回転させるモータとを備えるポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポンプ室の中に配置される羽根車(インペラ)と、羽根車を回転駆動するモータとを備えるポンプ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のポンプ装置では、モータは、ロータと、ロータの外周側に配置されるステータとを備えている。ロータは、駆動用磁石と、駆動用磁石がインサート成形によって埋設される円筒状の保持部とを備えている。羽根車は、樹脂で形成されている。羽根車は、複数枚の羽根(ブレード)と、羽根が一体で形成される蓋部と、羽根および蓋部と別体で形成される基部とを備えている。基部は、射出成形によって保持部と一体で形成されている。複数枚の羽根の基部側の端面は、超音波溶着によって基部に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第115833416号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、ポンプ室の中に配置される羽根車と、羽根車を回転させるモータとを備えるポンプ装置を開発している。このポンプ装置では、ロータは、駆動用磁石が外周側に取り付けられる樹脂製の磁石保持部材を備えている。磁石保持部材は、たとえば、略円筒状に形成されている。羽根車は、複数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備えている。特許文献1に記載のポンプ装置と同様に、第2羽根部材は、射出成形によって磁石保持部材と一体で形成されている。第2羽根部材は、磁石保持部材の一端からロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状(フランジ状)に形成されている。
【0005】
本願発明者は、開発中のポンプ装置において、特許文献1に記載のポンプ装置と同様に、複数枚の羽根の第2羽根部材側の端部を第2羽根部材に溶着等によって固定することを検討している。また、本願発明者は、第2羽根部材と磁石保持部材とを一体成形で製造するための金型の、第2羽根部材側にゲートを設けることを検討している。この場合、ゲートの位置を適切に設定しないと、第2羽根部材の、羽根が固定される部分に脆弱なウエルドが形成されるおそれがある。また、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されると、羽根と第2羽根部材との固定強度が低下する等の不具合が発生するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、複数枚の羽根が形成される樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに複数枚の羽根が固定される樹脂製の第2羽根部材とを有する羽根車を備えるポンプ装置において、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能なポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のポンプ装置は、ロータおよびステータを有するモータと、ロータと一緒に回転する羽根車とを備え、ロータは、筒状の駆動用磁石と、駆動用磁石が外周側に取り付けられる筒状かつ樹脂製の磁石保持部材とを備え、羽根車は、ロータの周方向に一定のピッチで配列される4枚以上の偶数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備え、筒状に形成される磁石保持部材の軸方向は、ロータの軸方向と一致しており、ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、第2羽根部材は、射出成形によって磁石保持部材と一体で形成されるとともに磁石保持部材の第1方向端からロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成され、複数枚の羽根は、第2羽根部材の第1方向側に固定され、第2羽根部材の第1方向側の面には、磁石保持部材の、第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されるとともにロータの周方向に配列される複数のゲート跡が形成され、複数のゲート跡のそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成され、ロータの周方向におけるゲート跡の間には、偶数枚の羽根が配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のポンプ装置では、第2羽根部材の第1方向側の面に形成される複数のゲート跡のそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成されており、ロータの周方向におけるゲート跡の間に偶数枚の羽根が配置されている。そのため、本発明では、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能になる。なお、本明細書において、「ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置」には、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中心位置(完全な中心位置)と、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中心位置から若干ずれている略中心位置とが含まれている。
【0009】
また、本発明では、第2羽根部材の第1方向側の面に形成される複数のゲート跡は、磁石保持部材の、第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されている。そのため、本発明では、射出成形によって磁石保持部材と第2羽根部材とを一体で製造するときに、金型のゲートから流入した直後の樹脂は、ロータの径方向のみに流れる。したがって、本発明では、第2羽根部材に形成する樹脂の流れを単純化することが可能になり、その結果、第2羽根部材に形成する樹脂の流れを制御しやすくなる。
【0010】
そのため、本発明では、射出成形によって磁石保持部材と第2羽根部材とを一体で製造するときに、第2羽根部材の、羽根が固定される部分から外れた部分にウエルドが形成されるように樹脂の流れを制御することが可能になる。したがって、本発明では、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを効果的に抑制することが可能になる。
【0011】
本発明において、複数のゲート跡は、ロータの径方向において同じ位置に形成されていることが好ましい。このように構成すると、第2羽根部材に形成する樹脂の流れをより単純化して第2羽根部材に形成する樹脂の流れをより制御しやすくなる。したがって、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのをより効果的に抑制することが可能になる。
【0012】
本発明において、複数のゲート跡は、ロータの径方向における第2羽根部材の中間位置に形成されていることが好ましい。このように構成すると、第2羽根部材に形成する樹脂がロータの径方向において流れる距離を短くすることが可能になる。したがって、第2羽根部材に形成する樹脂の流れをより単純化して第2羽根部材に形成する樹脂の流れをより制御しやすくなり、その結果、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのをより効果的に抑制することが可能になる。なお、本明細書において、「ロータの径方向における第2羽根部材の中間位置」には、ロータの径方向における第2羽根部材の中心位置(完全な中心位置)と、ロータの径方向における第2羽根部材の、中心位置から若干ずれている略中心位置とが含まれている。
【0013】
本発明において、複数のゲート跡は、ロータの周方向において等ピッチで形成されていることが好ましい。この場合には、第2羽根部材に、第1羽根部材が有する羽根の枚数の半分の数のゲート跡が形成されていることがより好ましい。このように構成すると、ロータの周方向において均質な第2羽根部材を形成することが可能になる。また、この場合には、たとえば、第1羽根部材は、10枚の羽根を備え、第2羽根部材には、5個のゲート跡が形成されている。
【0014】
本発明において、第2羽根部材の第1方向側の面には、複数枚の羽根のそれぞれの第2方向側の端部が入り込む溝部が形成され、羽根の第2方向側の端部は、ロータの径方向におけるゲート跡よりも外側の範囲において溶着によって溝部に固定されていることが好ましい。羽根車の外周側部分に作用する流体圧は、羽根車の内周側部分に作用する流体圧よりも高くなるが、このように構成すると、羽根車の外周側部分において羽根と第2羽根部材との固定強度を高めることが可能になるため、羽根車の外周側部分に作用する流体圧が高くなっても、第2羽根部材からの羽根の剥がれを防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明では、複数枚の羽根が形成される樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに複数枚の羽根が固定される樹脂製の第2羽根部材とを有する羽根車を備えるポンプ装置において、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態にかかるポンプ装置の断面図である。
図2図1のE部の拡大図である。
図3図1に示す第1羽根部材の底面図である。
図4図1に示す第2羽根部材および磁石保持部材の平面図である。
図5】本発明の他の実施の形態にかかる第2羽根部材および磁石保持部材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(ポンプ装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるポンプ装置1の断面図である。以下の説明では、図1等のZ1方向側を「上」側とし、上側の反対側となる図1等のZ2方向側を「下」側とする。
【0019】
本形態のポンプ装置1は、キャンドポンプ(キャンドモータポンプ)と呼ばれるタイプのポンプであり、たとえば、冷却用の液体を循環させるために使用される。ポンプ装置1は、羽根車2と、羽根車2を回転させるモータ3と、モータ3を制御するための回路基板4とを備えている。モータ3は、ロータ5とステータ6とによって構成されている。羽根車2、モータ3および回路基板4は、ハウジング7と、ハウジング7の上側を覆うケース8と、ハウジング7の下側を覆うカバー9によって構成されるケース体10の内部に配置されている。
【0020】
ハウジング7、ケース8およびカバー9は、樹脂で形成されている。ケース8は、超音波溶着によってハウジング7の上端に接合され、カバー9は、超音波溶着によってハウジング7の下端に接合されている。ケース8には、流体の吸入部8aと流体の吐出部8bとが形成されている。ケース体10の内部には、吸入部8aから吸入された流体が吐出部8bに向かって通過するポンプ室11が形成されている。ポンプ室11は、ハウジング7とケース8とによって画定されている。ポンプ装置1では、ポンプ装置1の上側から流体が吸入され、上下方向に直交する方向に向かって流体が吐出される。
【0021】
ロータ5は、筒状の駆動用磁石14と、駆動用磁石14を保持する磁石保持部材15と、磁石保持部材15に保持される筒状のスリーブ16とを備えている。駆動用磁石14およびスリーブ16は、円筒状に形成されている。磁石保持部材15は、筒状に形成されている。具体的には、磁石保持部材15は、略円筒状に形成されている。駆動用磁石14の軸方向、磁石保持部材15の軸方向およびスリーブ16の軸方向は、上下方向と一致している。駆動用磁石14は、磁石保持部材15の外周側に取り付けられ、スリーブ16は、磁石保持部材15の内周側に取り付けられている。磁石保持部材15の具体的な構成については後述する。
【0022】
ロータ5は、固定軸17に回転可能に支持されている。固定軸17は、固定軸17の軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。すなわち、上下方向は、ロータ5の軸方向となっている。固定軸17の上端部は、ケース8に保持され、固定軸17の下端部は、ハウジング7に保持されている。固定軸17は、スリーブ16の内周側に挿通されている。固定軸17には、スリーブ16の上端面に接触するスラスト軸受部材18が取り付けられている。本形態では、スリーブ16がロータ5のラジアル軸受として機能し、スリーブ16およびスラスト軸受部材18がロータ5のスラスト軸受として機能している。本形態の上側(Z1方向側)は、ロータ5の軸方向の一方側である第1方向側となっており、下側(Z2方向側)は、第1方向側の反対側である第2方向側となっている。
【0023】
羽根車2は、ロータ5の上側に配置されている。羽根車2は、ロータ5と一緒に回転する。羽根車2およびロータ5は、ポンプ室11に配置されている。羽根車2は、ロータ5の周方向に一定のピッチで配列される複数枚の羽根21aを有する第1羽根部材21と、第1羽根部材21と別体で形成されるとともに第1羽根部材21が固定される第2羽根部材22とを備えている。本形態の羽根車2は、第1羽根部材21と第2羽根部材22とによって構成されている。羽根車2の具体的な構成については後述する。
【0024】
ステータ6は、全体として略円筒状に形成されている。ステータ6は、ロータ5の外周側に配置されている。また、ステータ6は、ステータ6の軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。すなわち、上下方向は、ステータ6の軸方向となっている。ステータ6は、駆動用コイル23とステータコア24とインシュレータ25とを備えている。ステータコア24は、環状に形成される外周環部と、外周環部からロータ5の径方向の内側に向かって突出する複数の突極部とを備えている。突極部の先端面(ロータ5の径方向の内側面)は、ハウジング7の一部分を構成する後述の円筒部7aを介して駆動用磁石14の外周面と対向している。インシュレータ25は、樹脂等の絶縁性材料で形成されている。駆動用コイル23は、インシュレータ25を介してステータコア24の突極部に巻回されている。
【0025】
上述のように、ハウジング7は樹脂で形成されている。ハウジング7は、駆動用コイル23、ステータコア24およびインシュレータ25を覆うようにステータ6と一体で形成されている。本形態では、インサート成形によって、ハウジング7がステータ6と一体で成形されている。ハウジング7は、ステータコア24の突極部の先端面と駆動用磁石14の外周面の間に配置される円筒状の円筒部7aと、円筒部7aの下端を塞ぐ底部7bとを備えている。回路基板4は、底部7bの下側に配置されている。
【0026】
回路基板4は、ガラスエポキシ基板等のリジッド基板であり、平板状に形成されている。回路基板4は、回路基板4の厚さ方向と上下方向とが一致するように配置されている。また、回路基板4は、ポンプ室11の外側に配置されている。回路基板4は、固定用ネジ27によってハウジング7に固定されている。回路基板4には、駆動用コイル23が電気的に接続されている。ハウジング7は、ステータ6および回路基板4の配置箇所にポンプ室11の中の流体が流入するのを防止する機能を果たしている。カバー9は、回路基板4を下側から覆うようにハウジング7の下端に固定されている。
【0027】
(磁石保持部材および羽根車の構成)
図2は、図1のE部の拡大図である。図3は、図1に示す第1羽根部材21の底面図である。図4は、図1に示す第2羽根部材22および磁石保持部材15の平面図である。
【0028】
磁石保持部材15は、樹脂で形成されている。また、磁石保持部材15は、上述のように、略円筒状に形成されている。磁石保持部材15は、磁石保持部材15の下側部分を構成する第1筒部15aと、磁石保持部材15の上側部分を構成する第2筒部15bと、上下方向において第1筒部15aと第2筒部15bとの間に配置される鍔部15cとを備えている。本形態の磁石保持部材15は、第1筒部15aと第2筒部15bと鍔部15cとによって構成されている。
【0029】
第1筒部15aおよび第2筒部15bは、円筒状に形成されている。第2筒部15bの内径は、第1筒部15aの内径よりも大きくなっている。第2筒部15bの外径は、第1筒部15aの外径よりも大きくなっている。鍔部15cは、ロータ5の径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成されている。また、鍔部15cは、円環状に形成されている。鍔部15cの外径は、第2筒部15bの外径よりも大きくなっている。
【0030】
駆動用磁石14は、第1筒部15aの外周側に配置されている。駆動用磁石14の上端面は、鍔部15cの下面に接触している。駆動用磁石14は、たとえば、接着によって第1筒部15aに固定されている。スリーブ16は、第1筒部15aの内周側に配置されている。スリーブ16は、たとえば、インサート成形によって第1筒部15aと一体で形成されている。第2筒部15bの内周側には、ケース8の、固定軸17の上端部を保持する部分等が配置されている。なお、駆動用磁石14は、インサート成形によって第1筒部15aと一体で形成されていても良い。
【0031】
上述のように、羽根車2は、第1羽根部材21と第2羽根部材22とによって構成されている。第1羽根部材21は、第2羽根部材22の上側に固定されている。第1羽根部材21は、樹脂で形成されている。第1羽根部材21は、複数枚の羽根21aと、複数枚の羽根21aの上端が繋がる天板部21bとによって構成されている。第1羽根部材21は、4枚以上の偶数枚の羽根21aを備えている。本形態の第1羽根部材21は、10枚の羽根21aを備えている。天板部21bの中心部には、吸入部8aから吸入された流体が通過する貫通穴21cが形成されている。
【0032】
10枚の羽根21aは、貫通穴21cの外周側に配列されている。また、上述のように、10枚の羽根21aは、ロータ5の周方向に一定のピッチで配列されている。羽根21aは、天板部21bから下側に向かって突出している。上下方向から見たときの羽根21aの形状は曲線状になっている。たとえば、上下方向から見たときの羽根21aの形状は円弧状になっている。羽根21aは、天板部21bに繋がるとともに流体に遠心力を与える羽根本体21dと、羽根本体21dから下側に突出する突出部21eとを備えている。
【0033】
突出部21eの外形は、羽根本体21dの外形よりも小さくなっている。突出部21eは、羽根21aの下端部を構成している。突出部21eは、第2羽根部材22に形成される後述の溝部22aの中に配置されている。10枚の羽根21aのうちの3枚の羽根21aには、上下方向に直交する方向において第2羽根部材22に対して第1羽根部材21を位置決めするための位置決めピン21fが形成されている(図3参照)。位置決めピン21fは、突出部21eから下側に突出している。
【0034】
第2羽根部材22は、樹脂で形成されている。また、第2羽根部材22は、射出成形によって磁石保持部材15と一体で形成されている。すなわち、磁石保持部材15および第2羽根部材22は、一体成形された1つの樹脂部品である。第2羽根部材22は、磁石保持部材15の上端からロータ5の径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成されている。すなわち、第2羽根部材22は、第2筒部15bの上端からロータ5の径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成されており、第2羽根部材22には、第2筒部15bの上端が繋がっている。第2羽根部材22は、円環状かつ平板状に形成されている。第2羽根部材22の厚さ方向は上下方向と一致している。第2羽根部材22の外径は、磁石保持部材15の鍔部15cの外径よりも大きくなっている。
【0035】
第2羽根部材22の上面には、10枚の羽根21aのそれぞれの突出部21eが入り込む溝部22aが形成されている。すなわち、第2羽根部材22の上面には、10個の溝部22aが形成されている。溝部22aは、下側に向かって窪んでいる。溝部22aの形状は、突出部21eの形状に応じた形状となっており、上下方向から見たときの溝部22aの形状は曲線状になっている。溝部22aの中には、位置決めピン21fが挿入される位置決め穴22bが形成されている。位置決め穴22bは、溝部22aの底面から下側に向かって窪んでいる。
【0036】
また、第2羽根部材22の上面には、金型を用いた射出成形によって磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体成形するときの樹脂の流入口の跡(すなわち、金型のゲートの跡)である複数のゲート跡(ゲート痕)22cが形成されている。すなわち、磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体成形するための金型では、第2羽根部材22の上面に複数のゲートが形成されており、磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体成形するときには、第2羽根部材22の上側から樹脂が流入する。複数のゲート跡22cは、ロータ5の周方向に配列されている。
【0037】
本形態では、第2羽根部材22の上面に5個のゲート跡22cが形成されている。すなわち、第2羽根部材22の上面には、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数の半分の数のゲート跡22cが形成されている。5個のゲート跡22cは、ロータ5の周方向において等ピッチで形成されている。また、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向において同じ位置に形成されている。
【0038】
図4に示すように、5個のゲート跡22cのそれぞれは、ロータ5の周方向において隣り合う2個の溝部22aの、ロータ5の周方向における中間位置に形成されている。すなわち、5個のゲート跡22cのそれぞれは、ロータ5の周方向において隣り合う2枚の羽根21aの、ロータ5の周方向における中間位置に形成されている。本形態では、5個のゲート跡22cのそれぞれは、ロータ5の周方向において隣り合う2枚の羽根21aの、ロータ5の周方向における中心位置に形成されている。ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間(すなわち、ロータ5の周方向において隣り合う2個の溝部22aの、ロータ5の周方向の間)には、2個の溝部22aが配置されている。すなわち、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間には、2枚の羽根21a(偶数枚の羽根21a)が配置されている。
【0039】
5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向において第2筒部15bの外周面よりも外側に配置されている(図4参照)。すなわち、5個のゲート跡22cは、磁石保持部材15の、第2羽根部材22に繋がる部分の外周面よりもロータ5の径方向において外側に配置されている。また、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の中間位置に形成されている。具体的には、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の中心位置に形成されている。
【0040】
10枚の羽根21aは、第2羽根部材22の上面側に固定されている。具体的には、溝部22aに入り込んでいる突出部21eが超音波溶着等の溶着によって溝部22aに接合されて固定されている。溝部22aに固定される前の突出部21eには、溶着用の突起21gが形成されている(図3参照)。突起21gは、突出部21eの下面から下側に向かって突出している。本形態では、突出部21eは、ロータ5の径方向におけるゲート跡22cよりも外側の範囲において溶着によって溝部22aに固定されている。そのため、突起21gは、ロータ5の径方向においてゲート跡22cよりも外側の範囲に形成されている。なお、溝部22aには、突出部21eを溝部22aに溶着するときに溶融する樹脂が溜まる。溝部22aは、溶着時に溶融した後固まった樹脂が第2羽根部材22の上面に付着するのを防止する機能を果たしている。
【0041】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、羽根21aの下端部である突出部21eは、第2羽根部材22の溝部22aに固定されている。また、本形態では、第2羽根部材22の上面に形成される5個のゲート跡22cのそれぞれは、ロータ5の周方向において隣り合う2個の溝部22aの、ロータ5の周方向における中間位置に形成され、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間には、2個の溝部22aが配置されている。そのため、本形態では、ロータ5の周方向における溝部22aの間にウエルドが形成されやすくなる。すなわち、本形態では、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分(すなわち、溝部22a)にウエルドが形成されにくくなる。したがって、本形態では、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能になる。
【0042】
本形態では、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向において第2筒部15bの外周面よりも外側に配置されている。そのため、本形態では、射出成形によって磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体で製造するときに、金型のゲートから流入した直後の樹脂は、ロータ5の径方向のみに流れる。したがって、本形態では、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れを単純化することが可能になり、その結果、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れを制御しやすくなる。そのため、本形態では、射出成形によって磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体で製造するときに、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分から外れた部分にウエルドが形成されるように樹脂の流れを制御することが可能になる。したがって、本形態では、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分にウエルドが形成されるのを効果的に抑制することが可能になる。
【0043】
なお、5個のゲート跡22cが、ロータ5の径方向において第2筒部15bの外周面よりも内側に配置されている場合には、射出成形によって磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体で製造するときに、金型のゲートから流入した直後の樹脂は、ロータ5の径方向および軸方向に流れるため、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れが複雑になる。したがって、この場合には、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れを制御しにくくなり、その結果、射出成形によって磁石保持部材15と第2羽根部材22とを一体で製造するときに、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分から外れた箇所にウエルドが形成されるように樹脂の流れを制御することが困難になる。
【0044】
本形態では、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向において同じ位置に形成されている。そのため、本形態では、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れをより単純化して第2羽根部材22に形成する樹脂の流れをより制御しやすくなる。したがって、本形態では、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分にウエルドが形成されるのをより効果的に抑制することが可能になる。
【0045】
本形態では、5個のゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の中間位置に形成されている。そのため、本形態では、第2羽根部材22に形成する樹脂がロータ5の径方向において流れる距離を短くすることが可能になる。したがって、本形態では、第2羽根部材22に形成する樹脂の流れをより単純化して第2羽根部材22に形成する樹脂の流れをより制御しやすくなる。その結果、本形態では、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分にウエルドが形成されるのをより効果的に抑制することが可能になる。
【0046】
本形態では、羽根車2の外周側部分に作用する流体圧は、羽根車2の内周側部分に作用する流体圧よりも高くなるが、羽根21aの下端部である突出部21eが、ロータ5の径方向におけるゲート跡22cよりも外側の範囲において溶着によって溝部22aに固定されているため、羽根車2の外周側部分において羽根21aと第2羽根部材22との固定強度を高めることが可能になる。したがって、本形態では、羽根車2の外周側部分に作用する流体圧が高くなっても、第2羽根部材22からの羽根21aの剥がれを防止することが可能になる。
【0047】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0048】
上述した形態において、第2羽根部材22の上面に4個以下の複数のゲート跡22cが形成されていても良い。たとえば、図5(A)に示すように、第2羽根部材22の上面に4個のゲート跡22cが形成されていても良い。この場合には、4個のゲート跡22cは、ロータ5の周方向において等ピッチで形成されておらず、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に、2枚の羽根21aが配置されている箇所と、4枚の羽根21aが配置されている箇所とがある。なお、図5(A)では、位置決め穴22b等の図示を省略している。
【0049】
上述した形態において、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数は、12枚以上の偶数枚であっても良い。たとえば、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数は、12枚であっても良い。この場合には、たとえば、6個のゲート跡22cがロータ5の周方向において等ピッチで形成されており、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に2枚の羽根21aが配置されている。
【0050】
また、この場合には、図5(B)に示すように、第2羽根部材22の上面に3個のゲート跡22cが形成されていても良い。3個のゲート跡22cは、ロータ5の周方向において等ピッチで形成されており、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に4枚の羽根21aが配置されている。この場合であっても、ロータ5の周方向における溝部22aの間にウエルドが形成されやすくなるため、第2羽根部材22の、羽根21aが固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能になる。なお、図5(B)では、位置決め穴22b等の図示を省略している。
【0051】
また、上述した形態において、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数は、4枚、6枚または8枚であっても良い。たとえば、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数が6枚である場合には、3個のゲート跡22cがロータ5の周方向において等ピッチで形成されており、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に2枚の羽根21aが配置されている。また、第1羽根部材21が有する羽根21aの枚数が8枚である場合には、4個のゲート跡22cがロータ5の周方向において等ピッチで形成されていて、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に2枚の羽根21aが配置されていても良いし、2個のゲート跡22cがロータ5の周方向において180°ピッチで形成されていて、ロータ5の周方向におけるゲート跡22cの間に4枚の羽根21aが配置されていても良い。
【0052】
上述した形態において、ゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の、中心位置から若干ずれた略中心位置に形成されていても良い。また、ゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の、中間位置からずれた位置に形成されていても良い。すなわち、ゲート跡22cは、ロータ5の径方向における第2羽根部材22の、中心位置から大きくずれた位置に形成されていても良い。また、上述した形態において、5個のゲート跡22cは、径方向において同じ位置に形成されていなくても良い。
【0053】
上述した形態において、5個のゲート跡22cのそれぞれは、ロータ5の周方向において隣り合う2枚の羽根21aの、ロータ5の周方向における中心位置から若干ずれている略中心位置に形成されていても良い。また、上述した形態において、上下方向から見たときの羽根21aの形状は直線状になっていても良い。すなわち、10枚の羽根21aが放射状に形成されていても良い。さらに、上述した形態において、第2羽根部材22の上面に溝部22aが形成されていなくても良い。
【0054】
(本技術の構成)
なお、本技術は以下のような構成を取ることが可能である。
(1)ロータおよびステータを有するモータと、前記ロータと一緒に回転する羽根車とを備え、
前記ロータは、筒状の駆動用磁石と、前記駆動用磁石が外周側に取り付けられる筒状かつ樹脂製の磁石保持部材とを備え、
前記羽根車は、前記ロータの周方向に一定のピッチで配列される4枚以上の偶数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、前記第1羽根部材と別体で形成されるとともに前記第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備え、
筒状に形成される前記磁石保持部材の軸方向は、前記ロータの軸方向と一致しており、
前記ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、
前記第2羽根部材は、射出成形によって前記磁石保持部材と一体で形成されるとともに前記磁石保持部材の第1方向端から前記ロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成され、
複数枚の前記羽根は、前記第2羽根部材の第1方向側に固定され、
前記第2羽根部材の第1方向側の面には、前記磁石保持部材の、前記第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりも前記ロータの径方向において外側に配置されるとともに前記ロータの周方向に配列される複数のゲート跡が形成され、
複数の前記ゲート跡のそれぞれは、前記ロータの周方向において隣り合う2枚の前記羽根の、前記ロータの周方向における中間位置に形成され、
前記ロータの周方向における前記ゲート跡の間には、偶数枚の前記羽根が配置されていることを特徴とするポンプ装置。
(2)複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向において同じ位置に形成されていることを特徴とする(1)記載のポンプ装置。
(3)複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向における前記第2羽根部材の中間位置に形成されていることを特徴とする(1)または(2)記載のポンプ装置。
(4)複数の前記ゲート跡は、前記ロータの周方向において等ピッチで形成されていることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載のポンプ装置。
(5)前記第2羽根部材には、前記第1羽根部材が有する前記羽根の枚数の半分の数の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする(4)記載のポンプ装置。
(6)前記第1羽根部材は、10枚の前記羽根を備え、
前記第2羽根部材には、5個の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする(5)記載のポンプ装置。
(7)前記第2羽根部材の第1方向側の面には、複数枚の前記羽根のそれぞれの第2方向側の端部が入り込む溝部が形成され、
前記羽根の第2方向側の端部は、前記ロータの径方向における前記ゲート跡よりも外側の範囲において溶着によって前記溝部に固定されていることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のポンプ装置。
【符号の説明】
【0055】
1 ポンプ装置
2 羽根車
3 モータ
5 ロータ
6 ステータ
14 駆動用磁石
15 磁石保持部材
21 第1羽根部材
21a 羽根
22 第2羽根部材
22a 溝部
22c ゲート跡
Z1 第1方向側
Z2 第2方向側
図1
図2
図3
図4
図5