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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004865
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20250108BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104729
(22)【出願日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 創兵
(72)【発明者】
【氏名】平山 隆士
(72)【発明者】
【氏名】横山 豊
(72)【発明者】
【氏名】長野 雅隆
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健斗
(72)【発明者】
【氏名】杉山 瑛基
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA53
2C333CA79
2C333DA05
(57)【要約】
【課題】適切に遊技球を発射させることが推奨される領域を遊技者が特定できる遊技機を提供すること。
【解決手段】入球目標演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能である。左打ち報知演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、のうち少なくとも大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常状態に比して有利な特定状態に制御可能な遊技機において、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記通常状態であるときには、第1領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、
前記特定状態であるときには、第2領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、
前記演出実行手段において実行可能な演出には、特定演出と、前記第1領域への遊技球の発射が推奨されていることを報知する報知演出と、があり、
前記特定演出が実行されているときは、前記第1領域へ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能であり、
前記特定演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能であり、
前記報知演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、のうち少なくとも前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときに実行可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
電力供給が開始されることに伴って初期化処理を実行可能な初期化制御手段を備え、
電力供給が開始されることに伴って前記初期化処理が実行されて前記通常状態となったときには、前記特定演出及び前記報知演出のうち前記特定演出を実行可能である請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときに実行される前記特定演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って前記初期化処理が実行されて前記通常状態となったときに実行される前記特定演出の演出態様と異なる請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記報知演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されず、
前記特定演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行される請求項1~請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、状況に応じて、遊技球を発射させることが推奨される領域が異なるものがある。そして、特許文献1に記載された遊技機は、例えば、遊技球を発射させることが推奨される領域を報知することにより、遊技球を発射させることが推奨される領域を遊技者が特定できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-240339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日においては、適切に遊技球を発射させることが推奨される領域を遊技者が特定できるように構成することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、通常状態に比して有利な特定状態に制御可能な遊技機において、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記通常状態であるときには、第1領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、前記特定状態であるときには、第2領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、前記演出実行手段において実行可能な演出には、特定演出と、前記第1領域への遊技球の発射が推奨されていることを報知する報知演出と、があり、前記特定演出が実行されているときは、前記第1領域へ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能であり、前記特定演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能であり、前記報知演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、のうち少なくとも前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときに実行可能であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、適切に遊技球を発射させることが推奨される領域を遊技者が特定できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、パチンコ遊技機の斜視図である。
図2図2は、遊技盤の正面図である。
図3図3は、演出モードを示す図である。
図4図4は、右打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図5図5は、パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図6図6は、左打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、入球目標演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図8図8(a)及び図8(b)は、入球目標演出及び左打ち報知演出の実行有無の一例を示す図である。
図9図9(a)~図9(e)は、各状況における演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラス15が支持されている。なお、図1において、保護ガラス15は、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠14の開口部14aの全体を覆っている。
【0009】
遊技機10は、前枠14の前面側に、発射操作手段としての発射ハンドル16を備えている。遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。遊技機10は、前枠14の前面側に、発光可能な発光手段としての装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力可能な音出力手段としてのスピーカ18を備えている。スピーカ18は、演出の1つとして、各種の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行可能である。例えば、スピーカ18から出力される音には、背景音楽(所謂、BGM)などがある。
【0010】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0011】
遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22では、遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」又は「特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知するための図柄である。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行可能に構成されている。遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがなく、第2特別ゲームが第1特別ゲームに優先して実行される。
【0012】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。
【0013】
特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、非大当り表示結果としての非大当り図柄と、が少なくともある。遊技者は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りを認識可能であり、特別ゲームにおいて非大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りでないことを認識可能である。非大当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。遊技機10において、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて確定停止表示される結果には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。チャンス図柄は、時短図柄ともいわれる。遊技機10において、チャンス図柄には、第1チャンス図柄と、第2チャンス図柄と、がある。
【0014】
遊技機10では、大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出される。そして、遊技機10では、大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技は、多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって有利な状態である。遊技機10は、大当り抽選において大当りに当選し、大当りとなったときには特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が付与されるようになっている。即ち、本実施形態は、大当り抽選において大当りに当選し、大当りとなったときには変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、その後、大当り遊技が付与されるようになっている。
【0015】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
【0016】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合に普通当りを認識可能であり、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が確定停止表示された場合に普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、普通保留数の上限数は、4である。
【0017】
情報表示パネル22は、右打ちランプ22gを備えている。詳細については後述するが、右打ちランプ22gは、右打ちが推奨される状況において、右打ちが推奨されることを報知することが可能である。例えば、右打ちランプ22gは、1つの発光体によって構成されている。右打ちが推奨される状況であるときは、右打ちランプ22gを構成する発光体が点灯する。一方、右打ちが推奨される状況でないときは、右打ちランプ22gを構成する発光体が点灯せず、消灯する。
【0018】
また、遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠は、センター役やセンター役物ともいわれる。
【0019】
遊技機10は、表示手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。
【0020】
遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図5に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。遊技機10では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
【0021】
遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図5に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。遊技機10では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、第2始動口27は、可変部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図5に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選に当選したことを契機に、開状態に動作される。以下の説明では、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。遊技機10では、第1始動口26は、常時入球可能な非特定始動口に相当し、第2始動口27は、可変部材を有する特定始動口に相当する。
【0022】
遊技機10は、大入賞口29を備えている。大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図5に示す)を備えている。例えば、大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路にカウントセンサSE3が配設されている。遊技機10では、カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図5に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0023】
遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図5に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
【0024】
遊技機10は、一般入賞口として、第1一般入賞口32及び第2一般入賞口33を備えている。第1一般入賞口32は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第2一般入賞口33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第1一般入賞口32に入球した遊技球を検知する第1一般入賞センサSE5(図5に示す)を備えている。例えば、第1一般入賞口32には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1一般入賞センサSE5が配設されている。遊技機10では、第1一般入賞センサSE5により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10は、第2一般入賞口33に入球した遊技球を検知する第2一般入賞センサSE6(図5に示す)を備えている。例えば、第2一般入賞口33には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第2一般入賞センサSE6が配設されている。遊技機10では、第2一般入賞センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。一般入賞口は、普通入賞口ともいわれる。
【0025】
遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、始動口26,27、大入賞口29、一般入賞口32,33の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される(遊技領域21から外部へ排出される)。なお、遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。
【0026】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23の左側を通ってアウト口34へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口34へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。本実施形態では、左側領域R1aが第1領域に相当し、右側領域R2aが第2領域に相当する。
【0027】
遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、始動口26,27、大入賞口29、ゲート31、一般入賞口32,33へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26及び第1一般入賞口32のうち何れかへ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33のうち何れかへ入球する可能性がある。即ち、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口32があり、第2経路R2上には、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33がある。つまり、左側領域R1aには、第1始動口26及び第1一般入賞口32が設けられ、右側領域R2aには、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33が設けられている。第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、遊技球は、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33へ入球する可能性が低い。第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、遊技球は、第1始動口26及び第1一般入賞口32へ入球する可能性が低い。本明細書では、遊技球が第1経路R1上を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」、遊技球が第2経路R2上を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0028】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。
【0029】
また、遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低開放状態及び高開放状態を備えている。遊技機10において、低開放状態及び高開放状態では、始動口の中でも第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が異なる。高開放状態は、低開放情報に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高く、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。高開放状態は、所謂「電サポ状態」であり、低開放状態は、「非電サポ状態」である。因みに、低開放状態及び高開放状態は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる。
【0030】
高開放状態は、例えば、次に説明する第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低開放状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高開放状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低開放状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高開放状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0031】
なお、遊技機10では、低開放状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低開放状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低開放状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえる。これに対して、高開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0032】
遊技機10における高開放状態には、第1高開放状態と、第2高開放状態と、がある。第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い。第2高開放状態における第2始動口27へ遊技球が入球する有利度を、第1高開放状態における第2始動口27へ遊技球が入球する有利度よりも高くするにあたっては、前述した第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。更に、第2高開放状態における第2始動口27へ遊技球が入球する有利度を、第1高開放状態における第2始動口27へ遊技球が入球する有利度よりも高くするにあたっては、前述した第4の制御を組み合わせて実現することもできる。
【0033】
そして、遊技機10において、第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長い。具体的に、第2高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である時間(例えば、3秒)となっている。一方、第1高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易でない時間(例えば、0.028秒)となっている。その他、第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が短い。以上のようなことから、遊技機10において、第2高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し易く、右打ちすることが推奨され、主に、第2特別ゲームが実行されることとなる。これに対して、遊技機10において、第1高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、左打ちすることが推奨され、主に、第1特別ゲームが実行されることとなる。因みに、遊技機10において、低開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、左打ちが推奨され、主に、第1特別ゲームが実行される。
【0034】
以上のように、遊技機10において、低開放状態であるときは、左打ちすること、つまり、左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されるように構成されている。遊技機10において、第1高開放状態であるときは、左打ちすること、つまり、左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されるように構成されている。遊技機10において、第2高開放状態であるときは、右打ちすること、つまり、右側領域R2aへ遊技球を発射することが推奨されるように構成されている。なお、左打ちすることが推奨されることは、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨されることともいえる。同様に、右打ちすることが推奨されることは、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨されることともいえる。そして、遊技機10では、第2高開放状態であるときには主に第2特別ゲームが実行される一方、第1高開放状態であるときには主に第1特別ゲームが実行されることとなる。
【0035】
遊技機10における第2高開放状態には、特定の第2高開放状態と、非特定の第2高開放状態と、がある。特定の第2高開放状態は、大当りに当選したことを契機に第2高開放状態に制御されるときの当該第2高開放状態をいう。詳細については後述するが、非特定の第2高開放状態は、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に第2高開放状態に制御されるときの当該第2高開放状態をいう。遊技機10において、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が同じである。遊技機10において、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間が同じである。遊技機10において、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態では、普通当り確率は同じである。このように、遊技機10において、非特定の第2高開放状態は、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に制御される場合がある。因みに、詳細については後述するが、第1高開放状態は、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に制御される場合がある。
【0036】
遊技機10において制御可能な遊技状態は、複数種類ある。具体的に、遊技状態には、通常遊技状態と、実質通常遊技状態と、大当り後低確時短状態と、大当り後高確時短状態と、特定契機時短状態と、がある。通常遊技状態は、非確変状態であって、低開放状態である遊技状態である。実質通常遊技状態は、非確変状態であって、第1高開放状態である遊技状態である。大当り後低確時短状態は、非確変状態であって、特定の第2高開放状態である遊技状態である。大当り後高確時短状態は、確変状態であって、特定の第2高開放状態である遊技状態である。以下の説明では、大当り後低確時短状態及び大当り後高確時短状態を纏めて「大当り後時短状態」と示す場合がある。特定契機時短状態は、非確変状態であって、非特定の第2高開放状態である遊技状態である。
【0037】
遊技機10において、第2高開放状態に制御される特定契機時短状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し難い。このため、特定契機時短状態であるときには、遊技を継続するメリットが高く、遊技を継続することが想定される遊技状態となる。なお、特定契機時短状態に限らず、第2高開放状態に制御される大当り後時短状態であるときには、特定契機時短状態と同様、遊技を継続するメリットが高く、遊技を継続することが想定される遊技状態となる。一方、第1高開放状態に制御される実質通常遊技状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し易い。因みに、遊技機10において、実質通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合は、通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合よりは有利であるものの、略同一である。このため、遊技機10において、実質通常遊技状態であるときには、高開放状態に制御されているものの、第2高開放状態であるときほど遊技を継続するメリットはない。
【0038】
前述したように、第2高開放状態であるときには、右打ちすることが推奨される。一方、第1高開放状態であるときには、左打ちすることが推奨される。同様に、低開放状態であるときには、左打ちすることが推奨される。したがって、通常遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。実質通常遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。また、特定契機時短状態であるときには、右打ちすることが推奨される。また、大当り後時短状態であるときには、右打ちすることが推奨される。
【0039】
因みに、第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。このため、第1始動口26は、第2始動口27のように、遊技状態によって、遊技球が入球する有利度が変化しない。つまり、第1始動口26への遊技球の入球に関する有利度は、複数種類の遊技状態のうち何れの遊技状態であるときであっても同じである。したがって、通常遊技状態と、実質通常遊技状態と、特定契機時短状態と、大当り後時短状態と、の何れの遊技状態であるときであっても、左側領域R1aにおける第1始動口26への遊技球の入球に関する有利度は同じである。
【0040】
次に、遊技機10における大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当りが定められている。以下の説明では、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す。このように、遊技機10において付与可能な大当り遊技は、複数種類ある。
【0041】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0042】
各大当りには、ラウンド遊技の回数が定められている。具体的に、第1大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。第2大当りには、ラウンド遊技の回数として「3回」が定められている。各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。具体的に、第1大当りには、大当り遊技終了後に確変状態に制御することが定められている。一方、第2大当りには、大当り遊技終了後に非確変状態に制御することが定められている。また、第1大当り及び第2大当りには、大当り遊技終了後に特定の第2高開放状態に制御することが定められている。特に、第1大当り及び第2大当りには、大当り遊技終了後に特定の第2高開放状態に制御される期間が定められている。例えば、第1大当りには、大当りに当選したときの遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後から次の大当り遊技が付与されるまでは、特定の第2高開放状態に制御することが定められている。一方、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態に関係なく、少なくとも大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでは、大当り遊技が付与されなくても特定の第2高開放状態に制御することが定められている。
【0043】
次に、遊技機10におけるチャンス図柄について説明する。
遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、制御されている通常遊技状態とは異なる遊技状態に制御される場合がある。一方、遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、制御されている遊技状態とは異なる遊技状態に制御されない。具体的に、遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、遊技状態が変更されない。例えば、遊技機10では、実質通常遊技状態であるときにチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態以外の遊技状態に制御されない。
【0044】
前述したように、本実施形態のチャンス図柄には、第1チャンス図柄と、第2チャンス図柄と、がある。遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて確定停止表示されるチャンス図柄の種類によって、その後に制御される遊技状態が異なる。具体的に、遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御される。一方、遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御される。
【0045】
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるためのものであり、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。本実施形態における演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は第1図柄であり、第2列の演出図柄は第2図柄であり、第3列の演出図柄は第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。各列では、原則、「1」~「8」の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0046】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当り図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による非大当り図柄が確定停止表示される。同様に、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による非大当り図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄による非大当り図柄は、「323」や「112」、「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。例えば、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される演出図柄の組み合わせは、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される演出図柄の組み合わせと異ならせてもよい。その他、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される演出図柄の組み合わせ、及び、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される演出図柄の組み合わせは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。なお、演出ゲームでは、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。
【0047】
演出ゲームでは、リーチが形成され、リーチ演出が行われる場合がある。本実施形態では、複数列のうち特定の列(本実施形態では、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定の列とは異なる列(本実施形態では、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態が、リーチが形成された状態に相当する。リーチ演出には、例えば、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、があってもよい。
【0048】
遊技機10は、演出モードを実行可能に構成されている。演出モードは、複数種類ある。そして、遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、制御されている演出モード、つまり、滞在中の演出モードを識別可能なモード識別情報が報知される。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置25に表示され、モード識別情報が報知される。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ17が発光され、モード識別情報が報知される。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景音楽がスピーカ18から出力され、モード識別情報が報知される。
【0049】
図3に示すように、遊技機10における演出モードには、通常演出モードと、第1時短演出モードと、第2時短演出モードと、がある。
通常演出モードは、通常遊技状態であるときに制御される。また、通常演出モードは、実質通常遊技状態であるときに制御される。例えば、通常演出モードにおいて、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に実質通常遊技状態に制御される場合(図3では、「通常遊技状態+第2チャンス図柄」と示す)には、継続して通常演出モードに制御される。その他、図示していないが、通常演出モードにおいて、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が第1チャンス図柄及び第2チャンス図柄の何れであっても、継続して通常演出モードに制御される。また、図示していないが、通常演出モードにおいて、実質通常遊技状態において大当りに当選することなく実質通常遊技状態が終了した場合には、通常遊技状態に制御されるものの、継続して通常演出モードに制御される。遊技機10において、通常演出モードであるときは、左打ちすることが推奨されていることを特定することができる。例えば、遊技機10において、通常演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に表示されている場合には、左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。即ち、通常演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が実行されているときには、左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。なお、通常演出モードは、複数種類あってもよい。例えば、通常遊技状態であるときと、実質通常遊技状態であるときと、で通常演出モードの種類を異ならせてもよい。
【0050】
第1時短演出モードは、大当り後時短状態であるときに制御される。例えば、大当り遊技の終了後、大当り後時短状態に制御された場合には、第1時短演出モードに制御される。また、第1時短演出モードであるときに大当りに当選することなく第2高開放状態が終了した場合(図3では、「第2高開放状態終了」と示す)には、通常演出モードに制御される。遊技機10において、第1時短演出モードであるときは、右打ちすることが推奨されていることを特定することができる。例えば、遊技機10において、第1時短演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に表示されている場合には、右打ちすること、つまり、右側領域R2aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。即ち、第1時短演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が実行されているときには、右側領域R2aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。なお、第1時短演出モードは、複数種類あってもよい。例えば、大当り後時短状態であっても、大当り後低確時短状態であるときと、大当り後高確時短状態であるときと、で第1時短演出モードの種類を異ならせてもよい。
【0051】
第2時短演出モードは、特定契機時短状態であるときに制御される。例えば、通常演出モードにおいて、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に特定契機時短状態に制御される場合(図3では、「通常遊技状態+第1チャンス図柄」と示す)には、第2時短演出モードに制御される。また、第2時短演出モードであるときに大当りに当選することなく第2高開放状態が終了した場合(図3では、「第2高開放状態終了」と示す)には、通常演出モードに制御される。遊技機10において、第2時短演出モードであるときは、右打ちすることが推奨されていることを特定することができる。即ち、第2時短演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が実行されているときには、右側領域R2aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。例えば、遊技機10において、第2時短演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に表示されている場合には、右打ちすること、つまり、右側領域R2aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。なお、第2時短演出モードは、複数種類あってもよい。例えば、特定契機時短状態に制御されてからの変動ゲームの実行回数に応じて、第2時短演出モードの種類を異ならせてもよい。
【0052】
遊技機10では、遊技球の発射強度に関する演出として右打ち報知演出が演出表示装置25において実行される。右打ち報知演出は、右打ちすることを促す演出に相当する。右打ち報知演出は、右打ちすること、つまり、右側領域R2aへの遊技球の発射が推奨されていることを報知する演出に相当する。即ち、右打ち報知演出は、第2領域への遊技球の発射が推奨されていることを報知する演出に相当する。
【0053】
図4に示すように、例えば、遊技機10では、右向きの矢印を模した画像RYと、「右打ち」の文字情報RMと、が演出表示装置25に表示され、右打ち報知演出が実行される。右打ち報知演出は、右打ちが推奨される状況において実行される。例えば、右打ち報知演出は、第2高開放状態であるときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、大当り遊技が付与されているときに実行される。右打ち報知演出は、右打ち報知演出の終了条件が成立するまでの間、実行され続けるように構成してもよい。右打ち報知演出の終了条件は、例えば、所定の演出時間が経過することによって成立してもよいし、左打ちが推奨される状況へ切り替わることに伴って成立してもよい。
【0054】
次に、遊技機10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、遊技機10は、主基板40を備えている。主基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。遊技機10は、副基板50を備えている。主基板40及び副基板50は、主基板40から副基板50へ一方向に制御信号を出力可能に接続されている。副基板50は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。遊技機10は、電源ユニット60を備えている。
【0055】
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、クリアスイッチ44と、を備えている。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、各種処理を実行する。主ROM42は、主制御プログラムを記憶している。主ROM42は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、がある。確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値及び非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値は、一部の値が同一であってもよいし、全てが異なる値であってもよい。主ROM42は、チャンス抽選に用いられるチャンス判定値を記憶している。主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
【0056】
また、主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。
【0057】
変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、非大当り変動パターンと、チャンス変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。非大当り変動パターンには、非大当りリーチなし変動パターンと、非大当りリーチあり変動パターンと、がある。非大当りリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄による非大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。非大当りリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による非大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。チャンス変動パターンには、第1チャンス変動パターンと、第2チャンス変動パターンと、がある。第1チャンス変動パターンには、所定のチャンス演出を経て第2時短演出モードに制御されることを特定可能な内容で演出を展開し、最終的に演出図柄による非大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。第2チャンス変動パターンには、所定のチャンス演出を経て第2時短演出モードに制御されないことを特定可能な内容で演出を展開し、最終的に演出図柄による非大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
【0058】
主RWM43は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0059】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、ゲートセンサSE4、第1一般入賞センサSE5及び第2一般入賞センサSE6が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE6が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
【0060】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0061】
副RWM53は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0062】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち1又は複数の演出装置が、演出を実行可能な演出実行手段としての機能を実現する。そして、本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち演出実行手段となる一部又は全部の演出装置を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御可能な演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
【0063】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換するとともに、その変換後の電源電圧を各基板40,50へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を備える。電源スイッチ61は、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。遊技機10を起動するためには、電源スイッチ61をオン状態に操作したまま外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に操作することとなる。
【0064】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RWM43に対して電力を供給する。主RWM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RWM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。例えば、主RWM43は、電力供給が遮断されているときであっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリとし、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。
【0065】
遊技機10は、バックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態では、主基板40がバックアップ機能を有しているが、例えば、副基板50が主基板40と同様にバックアップ機能を有してもよい。主RWM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された情報記憶手段の一例となる。
【0066】
ここで、遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、電力供給の遮断に伴って行われるメイン電源断処理について説明する。
遊技機10への電力供給が遮断された場合、主CPU41は、主RWM43のバックアップ処理を行う。例えば、遊技機10へ供給される電力を電源ユニット60内において監視するように構成し、遊技機10へ供給される電力が低下したことを契機に、遊技機10への電力供給が遮断されたことを示す制御情報を主CPU41に対して出力してもよい。これにより、主CPU41は、遊技機10への電力供給が遮断されたことを把握することができる。バックアップ処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている各種情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの情報を主RWM43に記憶保持させる。これにより、主RWM43に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報がバックアップされる。例えば、バックアップする情報には、ベース状態フラグと、確率状態フラグと、が含まれる。例えば、バックアップする情報には、各種乱数の値(乱数情報)が含まれる。その後、主CPU41は、電力供給が遮断されるまで、待機する。
【0067】
次に、電力供給の開始に伴って行われるメイン電源投入処理及びサブ電源投入処理について説明する。
主CPU41は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初にメイン電源投入処理を実行する。メイン電源投入処理では、電力供給の開始時におけるクリアスイッチ44の操作状態に応じて、主RWM43の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。主CPU41は、クリアスイッチ44がオン状態に操作されている場合、主RWM43に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理を実行する。初期化処理において、主CPU41は、主RWM43の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。初期化処理を終えると、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了する。一方、主CPU41は、クリアスイッチ44がオフ状態である場合、初期化処理を実行せず、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰し、メイン電源投入処理を終了する。本実施形態において、電力供給の開始に伴って行われる初期化処理は、情報を記憶可能な記憶手段としての主RWM43に記憶されている情報のうち一部の情報を初期化する初期化処理に相当する。本実施形態では、電力供給が開始されることに伴って主CPU41が初期化処理を実行することにより、電力供給が開始されることに伴って初期化処理を実行可能な初期化手段としての機能が実現される。なお、初期化処理が実行された場合には、特別ゲーム及び普通ゲームの何れも実行及び保留されておらず、大当り遊技及び普通当り遊技の何れでもない状況に復帰される。遊技機10では、初期化処理が実行された場合、遊技状態は、通常遊技状態となる。一方、初期化処理が実行されなかった場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状況に復帰される。
【0068】
主CPU41は、メイン電源投入処理を終了するときに、主RWM43に記憶されている遊技情報に基づいて所定の制御コマンドを副基板50へ出力バッファに格納する。具体的に、メイン電源投入処理において初期化処理を実行した場合、主CPU41は、初期化処理を実行したことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに格納する。一方、メイン電源投入処理において初期化処理を実行しなかった場合、主CPU41は、電力供給が遮断されたときの状態に復帰することを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、主CPU41は、電力供給の開始に伴って大当り遊技中に復帰する場合、大当り遊技中に復帰することを特定可能な復帰コマンドを出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、次回以降のタイマ割込処理において副基板50へ出力される。
【0069】
副CPU51は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、主CPU41からの初期化コマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。そして、初期化コマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ電源投入処理を実行する。サブ電源投入処理では、初期化コマンド及び復帰コマンドのうち何れを入力したかに応じて、副RWM53の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。具体的に、初期化コマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報を初期化する。例えば、副CPU51は、副RWM53の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化し、副RWM53に記憶されている情報のうち少なくとも一部の情報を初期化する。更に、初期化コマンドを入力した場合、副CPU51は、初期化処理が実行されたことを特定可能な初期化報知音が出力されるように、スピーカ18を制御する。初期化報知音が出力される場合、演出表示装置25には、初期化処理が実行されたことを特定可能な画像を表示してもよい。また、初期化コマンドが副CPU51に入力された場合、初期化報知音を出力せず、初期化処理が実行されたことを特定可能な画像が演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。その後、副CPU51は、サブ電源投入処理を終了する。一方、復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、その後に主CPU41から出力されている制御情報に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。初期化コマンドが入力された場合には、演出ゲームが実行されておらず、大当り遊技中の演出及び普通当り遊技中の演出の何れも実行されていない状況に復帰可能となる。一方、復帰コマンドが入力された場合には、電力供給が遮断されたときの状況に復帰可能となる。
【0070】
次に、主CPU41が主制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に行うタイマ割込処理として、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0071】
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0072】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づき、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、第1特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。遊技機10では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。
【0073】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づき、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、第2特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。遊技機10では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。
【0074】
なお、第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において主RWM43に記憶する乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において取得される乱数には、例えば、大当り抽選に用いる乱数(以下、大当り判定乱数と示す)、特別図柄の決定に用いる乱数(以下、特別図柄乱数と示す)、変動パターンの決定に用いる乱数(以下、変動パターン決定乱数と示す)、演出抽選に用いる乱数(以下、演出判定乱数と示す)がある。
【0075】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲーム中ではなく、停止後インターバル中でもない場合に肯定判定する。一方、実行判定において主CPU41は、大当り遊技中、特別ゲーム中及び停止後インターバル中のうち何れかである場合に否定判定する。実行判定の判定結果が否定の場合(特別ゲームの実行条件が成立していない場合)、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な制御情報(以下、待機コマンドと示す)を出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。なお、主CPU41は、待機コマンドを出力バッファに格納してから特別ゲームを実行するまでは、実行判定の判定結果が否定となった場合であっても待機コマンドを再び出力バッファに格納しない。
【0076】
一方、実行判定の判定結果が肯定の場合(特別ゲームの実行条件が成立している場合)、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。そして、第2特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第1特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
【0077】
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。なお、大当り抽選に用いられる大当り判定値は、確変状態であるときと非確変状態であるときで少なくとも一部が異なる。また、大当り抽選に非当選した場合(大当り抽選に当選しなかった場合)、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されているチャンス判定値を基に、チャンス抽選を行う。なお、本実施形態において、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報と同じである。また、チャンス判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値とは異なる。また、大当り抽選に非当選した場合、チャンス抽選とは別に、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。
【0078】
そして、各種の抽選を終えた後、主CPU41は、第1特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第1特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。
【0079】
通常遊技状態であるときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいてチャンス変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、第1チャンス図柄を決定した場合、変動パターン決定乱数の値に基づいて第1チャンス変動パターンを決定する。一方、主CPU41は、第2チャンス図柄を決定した場合、変動パターン決定乱数の値に基づいて第2チャンス変動パターンを決定する。
【0080】
通常遊技状態でないときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選し、且つ、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、通常遊技状態でないときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選し、且つ、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。
【0081】
大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に非当選し、且つ、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に非当選し、且つ、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。因みに、本実施形態において第1特別図柄開始処理におけるチャンス抽選は、必ず当選するようになっている。つまり、第1特別図柄開始処理におけるチャンス抽選の当選確率は、100%である。したがって、本実施形態の遊技機10では、第1特別図柄開始処理において、大当り抽選に非当選してチャンス抽選に非当選すること、つまり、はずれとなることがない。したがって、遊技機10において、第1特別ゲームでは、はずれ図柄が確定停止表示されない。本実施形態において、主CPU41は、第1特別図柄開始処理においてチャンス抽選を行うことなく、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定するようにしてもよい。
【0082】
特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1特別図柄開始処理を終了する。第1特別図柄開始処理において主CPU41は、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
【0083】
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。また、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。本実施形態の第2特別図柄開始処理では、チャンス抽選が行われないが、チャンス抽選を行うように構成してもよい。このとき、第2特別図柄開始処理のチャンス抽選に当選する確率は、第1特別図柄開始処理のチャンス抽選の当選確率よりも低い確率(例えば、0%)としてもよい。つまり、第2特別図柄開始処理においてチャンス抽選が行われる一方、当該チャンス抽選に当選しないように構成してもよい。
【0084】
そして、各種の抽選を終えた後、主CPU41は、第2特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第2特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。また、大当り抽選に非当選し、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選し、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。
【0085】
特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納し、第2特別図柄開始処理を終了する。第2特別図柄開始処理において主CPU41は、第2特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
【0086】
以上のように、主CPU41は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において、大当り抽選を行う。本実施形態では、主CPU41が大当り抽選を行うことにより、大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。主CPU41は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において、特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄を決定する。本実施形態では、主CPU41が特別図柄を決定することにより、変動ゲームにおいて導出する結果を決定する結果決定手段としての機能が実現される。
【0087】
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための終了コマンドを出力バッファに格納する。
【0088】
また、主CPU41は、特別図柄を確定停止表示させた後、つまり、特別ゲームの終了後、停止後インターバルを設定するインターバル処理を行う。インターバル処理の具体的な内容については、後ほど説明する。なお、停止後インターバルにおいて、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄は確定停止表示され続ける。
【0089】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、停止後インターバルが終了した後、大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。このように、遊技機10では、大当りに当選した後に大当り遊技が付与される。
【0090】
主CPU41は、大当りの特別ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1ラウンド終了条件又は第2ラウンド終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0091】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。本実施形態では、主CPU41が遊技状態処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0092】
主CPU41は、非確変状態に制御する場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、確変状態に制御する場合、確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0093】
主CPU41は、低開放状態に制御する場合、低開放状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されている開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、低開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、第1高開放状態に制御する場合、第1高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、第1高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、第1高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、特定の第2高開放状態に制御する場合、特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、特定の第2高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、特定の第2高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、非特定の第2高開放状態に制御する場合、非特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非特定の第2高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、非特定の第2高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0094】
以下、遊技状態処理における具体的な制御について説明する。
第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、確変状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、次の大当り遊技が付与されるまで特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な情報を、第1残り回数情報として主RWM43に記憶する。本実施形態において、次の大当り遊技が付与されるまで特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な情報を「10000回」としている。また、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、非確変状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数に相当する「100回」を、第1残り回数情報として主RWM43に記憶する。なお、大当り遊技が付与された場合には、第1残り回数情報に初期値である0が設定され、当該第1残り回数情報が初期化される。
【0095】
また、特定の第2高開放状態であるときであって、第1残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第1残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第1残り回数情報を更新する。そして、減算後の第1残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
【0096】
通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、非特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても非特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数に相当する「800回」を、第2残り回数情報として主RWM43に記憶する。但し、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、主CPU41は、非特定の第2高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定しない。なお、大当り遊技が付与された場合には、第2残り回数情報に初期値である0が設定され、当該第2残り回数情報が初期化される。
【0097】
また、非特定の第2高開放状態であるときであって、第2残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第2残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第2残り回数情報を更新する。そして、減算後の第2残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
【0098】
通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、第1高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第1高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数に相当する「800回」を、第3残り回数情報として主RWM43に記憶する。但し、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、主CPU41は、第1高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定しない。なお、大当り遊技が付与された場合には、第3残り回数情報に初期値である0が設定され、当該第3残り回数情報が初期化される。
【0099】
また、第1高開放状態であるときであって、第3残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第3残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第3残り回数情報を更新する。そして、減算後の第3残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
【0100】
なお、本実施形態における遊技状態処理では、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態を切り替えるかについての処理が行われた後、各種の残り回数情報が更新される。このため、例えば、実質通常遊技状態における最終回の特別ゲーム、つまり、実質通常遊技状態に制御されてから800回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。同様に、例えば、特定契機時短状態における最終回の特別ゲーム、つまり、特定契機時短状態に制御されてから800回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。
【0101】
因みに、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低開放状態コマンドを出力バッファに格納する。このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているとき、通常遊技状態に制御される。しかし、本明細書においては、通常遊技状態に制御されているときとは、原則として、大当り遊技が付与されているときを除いて、通常遊技状態に制御されているときを意味する。
【0102】
また、主CPU41は、大当り後時短状態であるとき、右打ちランプ22gが点灯するように制御する。主CPU41は、特定契機時短状態であるとき、右打ちランプ22gが点灯するように制御する。主CPU41は、実質通常遊技状態であるとき、右打ちランプ22gを点灯させない。右打ちランプ22gを点灯させない結果、右打ちランプ22gは、消灯する。主CPU41は、通常遊技状態であるとき、右打ちランプ22gを点灯させない。但し、主CPU41は、大当り遊技が付与されているとき、右打ちランプ22gが点灯するように制御する。
【0103】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づき、遊技球がゲート31を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0104】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。このとき、主CPU41は、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。例えば、主CPU41は、遊技状態に応じて、普通当り抽選を行う。そして、主CPU41は、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。例えば、主CPU41は、遊技状態に応じて、普通ゲームの変動時間を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0105】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行開始に伴い、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0106】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通ゲームが終了すると、第2始動口27の開放パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じて、第2始動口27の開放パターンを決定する。例えば、主CPU41は、低開放状態であるとき、第2始動口27を0.024秒間開放させる開放パターンを決定する。また、主CPU41は、第1高開放状態であるとき、第2始動口27を0.028秒間開放させる開放パターンを決定する。また、主CPU41は、第2高開放状態であるとき、第2始動口27を3秒間開放させる開放パターンを決定する。そして、開放パターンを決定した後、主CPU41は、決定した開放パターンにしたがって第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。また、開放パターンにしたがって第2始動口27を開放させている途中であっても、主CPU41は、普通当り遊技を付与してから予め定めた上限個数の遊技球が第2始動口27へ入球した場合、普通当り遊技を終了させる。
【0107】
次に、副CPU51が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。また、副CPU51は、低開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、低開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、第1高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、第1高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、特定の第2高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、特定の第2高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、非特定の第2高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、非特定の第2高開放状態であることを特定可能な値を設定する。なお、副確率状態フラグ及び副開放状態フラグは、副RWM53に記憶されている。
【0108】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。大当り演出の演出内容は、大当りの種類に応じて異ならせてもよい。
【0109】
副CPU51は、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU51は、変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に、変動パターン指定コマンドから大当り変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄による大当り図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから非大当り変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄による非大当り図柄を決定する。例えば、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから非大当りリーチあり変動パターンを特定する場合、リーチを含む演出図柄による非大当り図柄を決定する。一方、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから非大当りリーチなし変動パターンを特定する場合、リーチを含まない演出図柄による非大当り図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから第1チャンス変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄による非大当り図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから第2チャンス変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄による非大当り図柄を決定する。演出図柄による非大当り図柄は、変動パターン指定コマンドから第1チャンス変動パターンを特定する場合と、変動パターン指定コマンドから第2チャンス変動パターンを特定する場合と、で異ならせても良い。
【0110】
また、副CPU51は、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを省略してもよい。その他、変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンがリーチ演出を含む変動パターンである場合、副CPU51は、リーチ演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。
【0111】
また、変動パターン指定コマンドからチャンス変動パターンを特定する場合、副CPU51は、チャンス変動パターンの種類、つまり、チャンス図柄の種類に応じて演出が展開されるように、演出表示装置25を制御する。例えば、変動パターン指定コマンドから第1チャンス変動パターンを特定する場合、副CPU51は、所定のチャンス演出を経て第2時短演出モードに制御されることを特定可能な内容で演出が展開されるように、演出表示装置25を制御する。これに対して、例えば、変動パターン指定コマンドから第2チャンス変動パターンを特定する場合、副CPU51は、所定のチャンス演出を経て第2時短演出モードに制御されないことを特定可能な内容で演出が展開されるように、演出表示装置25を制御する。
【0112】
副CPU51は、待機コマンドを入力した場合、待機状態に係る制御を行う。待機状態に係る制御において、副CPU51は、第1待機状態に係る制御と、第2待機状態に係る制御と、を交互に行う。例えば、副CPU51は、第1待機状態に係る制御を所定時間にわたって行った後、第2待機状態に係る制御を待機演出時間にわたって行い、その後、再び第1待機状態に係る制御を行う。遊技機10では、所定時間を「30秒」としている。待機演出時間は、後述する待機演出の演出時間に相当する。そして、遊技機10では、待機演出時間を「40秒」としている。因みに、待機状態に係る制御を行っているときに変動パターン指定コマンドを入力すると、副CPU51は、待機状態に係る制御を中止し、演出ゲームを開始させる。
【0113】
第1待機状態に係る制御において、副CPU51は、演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示されるように演出表示装置25を制御する。第2待機状態に係る制御において、副CPU51は、待機演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。待機演出は、デモンストレーション又は客待ち演出ともいわれる。待機演出では、例えば、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように構成してもよい。待機演出が実行されているとき、演出表示装置25には、演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示されない。その後、待機演出が終了して第1待機状態に係る制御が行われると、演出表示装置25には、演出図柄による図柄組み合わせが再び一旦停止表示される。
【0114】
副CPU51は、演出モードを制御する。具体的に、副CPU51は、通常遊技状態であるとき、通常演出モードに制御する。副CPU51は、実質通常遊技状態であるとき、通常演出モードに制御する。副CPU51は、大当り後時短状態であるとき、第1時短演出モードに制御する。例えば、副CPU51は、大当り遊技の終了後に大当り後時短状態に制御された場合、第1時短演出モードに制御する。副CPU51は、滞在中の演出モードを識別可能なモード識別情報が報知されるように装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、滞在中の演出モードに応じた背景画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、副CPU51は、通常演出モードにおいて表示可能な背景画像を演出表示装置25に表示させ、通常演出モードに制御する。通常演出モードにおいて表示可能な背景画像は、通常遊技状態であるときに表示可能な背景画像といえる。通常演出モードにおいて表示可能な背景画像は、実質通常遊技状態であるときに表示可能な背景画像ともいえる。
【0115】
副CPU51は、右打ち報知演出の実行を制御する。具体的に、副CPU51は、大当り後時短状態であるとき、右打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、特定契機時短状態であるとき、右打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、大当り遊技が付与されているとき、右打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。遊技機10において、副CPU51は、画像RY及び文字情報RMを演出表示装置25に表示させることにより、右打ち報知演出を実行させる。
【0116】
ここで、本実施形態の遊技機10が有するゲーム性について説明する。
遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合、実質通常遊技状態に制御されるときと、特定契機時短状態に制御されるときと、がある。一方、遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態が切り替わることがない。したがって、遊技機10では、通常遊技状態であるときに限って、大当り抽選に当選しなくても、チャンス図柄が確定停止表示されることによって、遊技を継続するメリットが低い実質通常遊技状態に制御されるか、遊技を継続するメリットが高い特定契機時短状態に制御されるかに注目する楽しみを提供することができる。
【0117】
特に、遊技機10では、第1特別ゲームが実行された場合、大当り抽選に当選しなければ、第1特別ゲームにおいて必ずチャンス図柄が確定停止表示される。一方、遊技機10では、第2特別ゲームが実行された場合、大当り抽選に当選しなければ、第2特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されることはなく、必ずはずれ図柄が確定停止表示される。したがって、通常遊技状態となった場合には、第1特別ゲームが実行されることへの注目度が高まり、第1始動口26への遊技球の入球に対する注目度が高まる。
【0118】
因みに、遊技機10では、18%の確率で第1チャンス図柄が第1特別ゲームにおいて確定停止表示される一方、82%の確率で第2チャンス図柄が第1特別ゲームにおいて確定停止表示される。したがって、通常遊技状態において第1特別ゲームが実行されて大当り抽選に当選していない場合、当該第1特別ゲームの終了後には、18%の確率で特定契機時短状態に制御され、82%の確率で実質通常遊技状態に制御されることとなる。
【0119】
本実施形態では、通常遊技状態に制御されているときが、通常状態であるときに相当する。但し、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときにおいても通常遊技状態に制御される。したがって、本実施形態では、特別ゲームを実行可能な状況であって通常遊技状態に制御されているときが、通常状態であるときに相当するともいえる。このように、本実施形態では、通常遊技状態に制御されているときの少なくとも一部の期間が、通常状態であるときに相当するといえる。このように、遊技機10は、通常状態に制御可能である。前述したように、遊技機10では、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行された場合、遊技状態は、通常遊技状態となる。このように、遊技機10では、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されると、特別ゲームを実行可能な状況であって通常遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されると通常状態となる。そして、本実施形態では、通常状態であるときには、第1領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されている。
【0120】
本実施形態では、大当り後時短状態に制御されているときが、特定状態に制御されているときに相当する。本実施形態において、特定状態は、通常状態に比して有利である。このように、遊技機10は、通常状態に比して有利な特定状態に制御可能である。そして、本実施形態では、特定状態であるときには、第2領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されている。また、本実施形態では、実質通常遊技状態に制御されているときが、特殊状態であるときに相当する。このように、遊技機10は、通常状態及び特定状態の何れとも異なる特殊状態に制御可能である。本実施形態において、特殊状態は、通常状態に比して有利である。また、本実施形態では、第2チャンス図柄が、通常状態であるときに実行された変動ゲームにおいて大当りに当選しなかったときに導出可能な特殊結果に相当する。遊技機10は、通常遊技状態であるときに実行された特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合には、実質通常遊技状態に制御されるように構成されている。即ち、本実施形態は、通常状態であるときに実行された変動ゲームにおいて大当りに当選しなかったときに導出可能な特殊結果が導出された場合には、特殊状態に制御されるように構成されている。そして、本実施形態では、特殊状態であるときには、第1領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されている。
【0121】
以上のように構成された遊技機10は、左打ち報知演出を実行可能である。左打ち報知演出は、遊技球の発射強度に関する演出の1つである。左打ち報知演出は、左打ちすることを促す演出に相当する。左打ち報知演出は、左打ちすること、つまり、左側領域R1aへの遊技球の発射が推奨されていることを報知する演出に相当する。即ち、本実施形態において、左打ち報知演出は、第1領域への遊技球の発射が推奨されていることを報知する報知演出に相当する。左打ち報知演出は、少なくとも、演出表示装置25において実行される。つまり、本実施形態において、演出実行手段としての演出表示装置25が実行可能な演出には、報知演出に相当する左打ち報知演出がある。
【0122】
図6に示すように、例えば、遊技機10では、左向きの矢印を模した画像LYと、「左打ち」の文字情報LMと、が演出表示装置25に表示され、左打ち報知演出が実行される。左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況において実行される。左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況のうち少なくとも一部の期間において実行される。
【0123】
その他、遊技機10では、特定演出としての入球目標演出を実行可能である。入球目標演出は、少なくとも、演出表示装置25において実行される。つまり、本実施形態において、演出実行手段としての演出表示装置25が実行可能な演出には、特定演出に相当する入球目標演出がある。入球目標演出は、第1始動口26へ遊技球を入球させることを促す演出に相当する。
【0124】
図7(a)に示すように、例えば、遊技機10では、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、が演出表示装置25に表示され、入球目標演出が実行される。また、遊技機10では、図7(a)に示す演出態様とは異なる演出態様で入球目標演出が実行される場合がある。具体的に、図7(b)に示すように、例えば、遊技機10では、目標指示画像DY及び文字情報TMに加えて、エフェクト画像EFが演出表示装置25に表示され、入球目標演出が実行される。以下の説明では、図7(a)に示す目標指示画像DY及び文字情報TMが表示される演出態様を第1演出態様と示し、図7(b)に示す目標指示画像DY、文字情報TM及びエフェクト画像EFが表示される演出態様を第2演出態様と示す。以上のように、遊技機10において、入球目標演出は、第1演出態様で実行される場合と、第2演出態様で実行される場合と、がある。そして、遊技機10において、第2演出態様で入球目標演出が実行される場合、演出表示装置25では、第1演出態様の入球目標演出に加えて、エフェクト画像EFが表示される。
【0125】
入球目標演出では、第1始動口26へ遊技球を入球させることが遊技者に対して促される。前述したように、遊技機10において、第1始動口26は、左側領域R1aに設けられている。このため、遊技機10では、入球目標演出が実行されているときは、左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。即ち、本実施形態では、特定演出が実行されているときは、第1領域へ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能である。遊技機10において実行可能な演出のうち左打ち報知演出では、左向きの矢印を模した画像LY及び「左打ち」の文字情報LMを表示することにより、左打ちすることが推奨されていることを直接的に報知している。このため、左打ち報知演出は、入球目標演出に比して、左打ちすることが推奨されていることを特定させる強度が強いといえる。また、左打ち報知演出は、入球目標演出に比して、左側領域R1aへ遊技球を発射することを推奨する強度が強いといえる。
【0126】
遊技機10では、大当り後時短状態において大当りに当選せずに当該大当り後時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、つまり、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出及び入球目標演出が実行される。このとき、遊技機10では、第1演出態様で入球目標演出が実行される。このように、遊技機10は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときには、入球目標演出及び左打ち報知演出を実行可能である。即ち、本実施形態は、特定状態の終了後において通常状態に制御されたときには、特定演出及び報知演出を実行可能である。つまり、遊技機10において、入球目標演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。即ち、特定演出は、特定状態の終了後に通常状態に制御されたときに実行可能である。同様に、遊技機10において、左打ち報知演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。即ち、報知演出は、特定状態の終了後に通常状態に制御されたときに実行可能である。
【0127】
遊技機10では、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出及び入球目標演出が実行される。このとき、遊技機10では、第1演出態様で入球目標演出が実行される。このように、遊技機10は、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときには、入球目標演出及び左打ち報知演出を実行可能である。即ち、本実施形態は、特定契機時短状態であるときに大当りとならずに当該特定契機時短状態が終了して通常状態に制御されたときには、特定演出及び報知演出を実行可能である。つまり、遊技機10において、入球目標演出は、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。即ち、特定演出は、特定契機時短状態であるときに大当りとならずに当該特定契機時短状態が終了して通常状態に制御されたときに実行可能である。同様に、遊技機10において、左打ち報知演出は、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。即ち、報知演出は、特定契機時短状態であるときに大当りとならずに当該特定契機時短状態が終了して通常状態に制御されたときに実行可能である。
【0128】
遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行される。このとき、遊技機10では、第1演出態様で入球目標演出が実行される。一方、遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されない。このように、遊技機10は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときには、入球目標演出及び左打ち報知演出のうち入球目標演出を実行可能である。即ち、本実施形態は、特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して通常状態に制御されたときには、特定演出及び報知演出のうち特定演出を実行可能である。つまり、遊技機10において、入球目標演出は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときに実行可能である。即ち、特定演出は、特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して通常状態に制御されたときに実行可能である。また、遊技機10は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときには、左打ち報知演出が実行されない。即ち、本実施形態は、特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して通常状態に制御されたときには、報知演出が実行されない。
【0129】
因みに、遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、入球目標演出が実行される。このとき、遊技機10では、第1演出態様で入球目標演出が実行される。一方、遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、左打ち報知演出が実行されない。このように、遊技機10は、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときには、入球目標演出及び左打ち報知演出のうち入球目標演出を実行可能である。即ち、本実施形態は、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときには、特定演出及び報知演出のうち特定演出を実行可能である。つまり、遊技機10において、入球目標演出は、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに実行可能である。即ち、特定演出は、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときに実行可能である。また、遊技機10は、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときには、左打ち報知演出が実行されない。即ち、本実施形態は、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときには、報知演出が実行されない。
【0130】
また、遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、入球目標演出が実行される。このとき、遊技機10では、第2演出態様で入球目標演出が実行される。一方、遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、左打ち報知演出が実行されない。このように、遊技機10は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときには、入球目標演出及び左打ち報知演出のうち入球目標演出を実行可能である。即ち、本実施形態は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときには、特定演出及び報知演出のうち特定演出を実行可能である。つまり、遊技機10において、入球目標演出は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときに実行可能である。即ち、特定演出は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときに実行可能である。また、遊技機10は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときには、左打ち報知演出が実行されない。即ち、本実施形態は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときには、報知演出が実行されない。
【0131】
また、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに実行される入球目標演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と異なる。即ち、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときに実行される特定演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときに実行される特定演出の演出態様と異なる。また、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行される入球目標演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と異なる。また、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときに実行される入球目標演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と異なる。また、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときに実行される入球目標演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と異なる。
【0132】
以下の説明では、「大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたとき」を「第1状況であるとき」、「特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたとき」を「第2状況であるとき」とそれぞれ示す場合がある。また、以下の説明では、「実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたとき」を「第3状況であるとき」、「通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したとき」を「第4状況であるとき」と示す場合がある。そして、以下の説明では、「電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったとき」を「第5状況であるとき」と示す場合がある。
【0133】
左打ち報知演出は、前述の通り、第1状況であるとき及び第2状況であるときの何れにおいても実行可能である。一方、左打ち報知演出は、前述の通り、第3状況~第5状況の何れの状況であるときであっても実行されない。つまり、左打ち報知演出は、第1状況~第5状況のうち少なくとも第1状況及び第2状況において実行可能である。例えば、遊技機10において、左打ち報知演出は、第1状況であるときと、第4状況であるときと、のうち少なくとも第1状況であるときに実行可能である。即ち、本実施形態において、報知演出は、特定状態の終了後において通常状態に制御されたときと、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときと、のうち少なくとも特定状態の終了後において通常状態に制御されたときに実行可能である。
【0134】
入球目標演出は、前述の通り、第1状況~第5状況の何れの状況であるときであっても実行されない。したがって、例えば、入球目標演出は、第1状況~第5状況のうち少なくとも第3状況~第5状況において実行可能である。例えば、遊技機10において、入球目標演出は、第1状況であるときと、第4状況であるときと、の何れにおいても実行可能である。即ち、本実施形態において、特定演出は、特定状態の終了後において通常状態に制御されたときと、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能である。
【0135】
次に、左打ち報知演出の終了と、入球目標演出の終了と、について説明する。
左打ち報知演出は、所定時間が経過したことを契機に待機演出が実行されると終了する。なお、左打ち報知演出は、待機演出が実行されたことによって実行されなくなった後、当該待機演出が終了しても、当該待機演出の終了に伴って再び実行されない。このように、左打ち報知演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されない。即ち、本実施形態において、報知演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されない。また、左打ち報知演出は、所定時間が経過して待機演出が実行されなくても、所定時間よりも長い所定の左報知時間(例えば、60秒)が経過すると、終了する。因みに、左打ち報知演出は、第1始動口26へ遊技球が入球したとしても、当該入球を契機として終了しない。
【0136】
入球目標演出は、所定時間が経過したことを契機に待機演出が実行されると終了する。しかし、入球目標演出は、待機演出が実行されたことによって実行されなくなった後、当該待機演出が終了すると、当該待機演出の終了に伴って再び実行される。このように、入球目標演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行される。即ち、本実施形態において、特定演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行される。また、入球目標演出は、第1始動口26へ遊技球が入球して第1特別ゲームが開始されると終了する。但し、入球目標演出は、第2始動口27へ遊技球が入球して第2特別ゲームが開始されたとしても終了しない。因みに、入球目標演出は、所定時間が経過して待機演出が実行されずに左報知時間に相当する時間が経過したとしても、当該時間経過を契機として終了しない。
【0137】
ここで、図8(a)及び図8(b)に基づき、左打ち報知演出及び入球目標演出の実行に関する一例について説明する。
図8(a)に示すように、例えば、タイミングt11において大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたとき、演出表示装置25では、入球目標演出が実行されるとともに、左打ち報知演出が実行される。そして、タイミングt11から所定時間が経過するタイミングt12に到達すると、演出表示装置25では、待機演出が実行される。このとき、演出表示装置25では、入球目標演出及び左打ち報知演出の何れも実行されない。その後、待機演出時間が経過するタイミングt13に到達して待機演出が終了すると、演出表示装置25では、入球目標演出が再び実行される。一方、タイミングt13において待機演出が終了したとしても、演出表示装置25では、左打ち報知演出が再び実行されない。
【0138】
図8(b)に示すように、タイミングt11から所定時間が経過する前のタイミングt14において第1始動口26へ遊技球が入球した場合、演出表示装置25では、実行されていた入球目標演出が終了する。この後、待機演出が実行されて当該待機演出が終了したとしても、遊技機10では、それを契機として待機演出が演出表示装置25において実行されることはない。また、タイミングt14において第1始動口26へ遊技球が入球したとしても、演出表示装置25では、左打ち報知演出が実行され続ける。この左打ち報知演出は、例えば、大当り後時短状態が終了して通常遊技状態に制御されてから左報知時間が経過するタイミングt15において終了する。
【0139】
ここで、左打ち報知演出の実行に係る制御と、入球目標演出の実行に係る制御と、について説明する。
副CPU51は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、左向きの矢印を模した画像LYと、「左打ち」の文字情報LMと、を表示することによって左打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、第1演出態様で入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、を表示することによって第1演出態様の入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
【0140】
また、副CPU51は、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、第1演出態様で入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
【0141】
また、副CPU51は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、第1演出態様で入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、副CPU51は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出を実行させない。
【0142】
また、副CPU51は、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、第1演出態様で入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、副CPU51は、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、左打ち報知演出を実行させない。なお、副CPU51は、通常遊技状態に復帰することを特定可能な復帰コマンドを入力することにより、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したことを特定することができる。
【0143】
また、副CPU51は、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、第2演出態様で入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、エフェクト画像EFと、を表示することによって第2演出態様の入球目標演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、副CPU51は、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、左打ち報知演出を実行させない。なお、副CPU51は、初期化コマンドを入力することにより、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったことを特定することができる。
【0144】
ここで、図9(a)~図9(e)に基づき、第1状況~第5状況の各状況における演出表示装置25の表示内容の一例について説明する。
図9(a)に示すように、遊技機10では、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたとき、つまり、第1状況であるとき、左打ち報知演出及び第1演出態様の入球目標演出が実行される。この結果、演出表示装置25には、左向きの矢印を模した画像LYと、「左打ち」の文字情報LMと、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、が表示される。更に、このとき、遊技機10では、通常演出モードに制御される。このため、演出表示装置25には、通常演出モードを識別可能な背景画像が表示される。
【0145】
図9(b)に示すように、遊技機10では、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたとき、つまり、第2状況であるとき、左打ち報知演出及び第1演出態様の入球目標演出が実行される。この結果、演出表示装置25には、左向きの矢印を模した画像LYと、「左打ち」の文字情報LMと、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、が表示される。更に、このとき、遊技機10では、通常演出モードに制御される。このため、演出表示装置25には、通常演出モードを識別可能な背景画像が表示される。
【0146】
図9(c)に示すように、遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたとき、つまり、第3状況であるとき、左打ち報知演出が実行されない一方、第1演出態様の入球目標演出が実行される。この結果、演出表示装置25には、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、が表示される。更に、このとき、遊技機10では、通常演出モードに制御される。このため、演出表示装置25には、通常演出モードを識別可能な背景画像が表示される。
【0147】
図9(d)に示すように、遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したとき、つまり、第4状況であるとき、左打ち報知演出が実行されない一方、第1演出態様の入球目標演出が実行される。この結果、演出表示装置25には、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、が表示される。更に、このとき、遊技機10では、通常演出モードに制御される。このため、演出表示装置25には、通常演出モードを識別可能な背景画像が表示される。
【0148】
図9(e)に示すように、遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったとき、つまり、第5状況であるとき、左打ち報知演出が実行されない一方、第2演出態様の入球目標演出が実行される。この結果、演出表示装置25には、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、エフェクト画像EFと、が表示される。更に、このとき、遊技機10では、通常演出モードに制御される。このため、演出表示装置25には、通常演出モードを識別可能な背景画像が表示される。加えて、初期化処理が実行されたことから、このとき、遊技機10では、スピーカ18から初期化報知音が出力される。つまり、遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったとき、入球目標演出が演出表示装置25において実行されることに加えて、スピーカ18から初期化報知音が出力される。
【0149】
なお、遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときには、入球目標演出が演出表示装置25において実行されるものの、スピーカ18から初期化報知音は出力されない。これに対して、遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときには、入球目標演出が演出表示装置25において実行されるとともに、スピーカ18から初期化報知音は出力される。即ち、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときは、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときと、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25の少なくとも一部における演出の演出態様が異なる。
【0150】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときとは、右側領域R2aへの遊技球の発射が推奨される大当り後時短状態から、左側領域R1aへの遊技球の発射が推奨される通常遊技状態へと切り替わる状況である。これに対して、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときとは、電力供給がされていない状況を介在するものの、電力供給の前後で遊技球を発射させることが推奨される領域は左側領域R1aのまま変化しない状況である。したがって、同じ通常遊技状態であっても、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときには、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに比して、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させる必要性が高い。
【0151】
このため、実行されることによって左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能な入球目標演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能に構成した。これに対して、左打ち報知演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、のうち少なくとも大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行可能に構成した。即ち、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときには、実行されることによって左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能な入球目標演出と、左側領域R1aへの遊技球の発射が推奨されていることを報知する左打ち報知演出と、の両方が実行される。これにより、同じ通常遊技状態であっても、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させる必要性が高い「大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたとき」において、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させ易くできる。この結果、例えば、通常遊技状態であるにも関わらず右側領域R2aへ遊技球を発射させることによって、遊技者が不利益を受けたり、遊技者が興趣を低下させたりすることを抑制することができる。
【0152】
(2)電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときは、初期化処理が実行される前の状況に関係なく通常遊技状態となる。つまり、同じ通常遊技状態であっても、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときには、初期化処理が実行されることによって、一旦、リセットされているため、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させる必要性が低い。このため、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときには、入球目標演出及び左打ち報知演出のうち入球目標演出を実行可能に構成した。これにより、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させる必要性が低い状況であるにもかかわらず、入球目標演出及び左打ち報知演出の両方が実行されることによって不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
【0153】
(3)通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したとき、及び、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときは、何れも「電力供給が開始されて通常遊技状態となった」状況に相当する。そこで、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに実行される入球目標演出の演出態様と、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と、を異ならせた。これにより、同じ「電力供給が開始されて通常遊技状態となった」状況でも、入球目標演出の演出態様を確認することにより、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときと、の何れであるかを確認できる。
【0154】
(4)左側領域R1aへの遊技球の発射が推奨されていることを報知する左打ち報知演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されない。一方、実行されることによって左側領域R1aへ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能な入球目標演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行される。このため、左打ち報知演出及び入球目標演出の両方が実行されたときにおいて、所定時間が経過したとしても、両方の演出が終了することなく、入球目標演出については継続して実行されるため、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを遊技者に認識させることができる。また、左打ち報知演出については所定時間が経過すれば終了するため、左打ち報知演出及び入球目標演出の両方が継続して実行され続けることによる煩わしさを軽減することができる。
【0155】
(5)実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときには、左打ち報知演出が実行されない。これにより、左打ち報知演出を実行することによって、実質通常遊技状態に制御されているときに大当りに当選しないまま当該実質通常遊技状態が終了してしまうことに対する残念な気持ちを大きくしてしまうことを抑制することができる。
【0156】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・遊技機10は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときには、左打ち報知演出が実行されるように構成してもよい。即ち、特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して通常状態に制御されたときには、報知演出を実行可能であるようにしてもよい。このように、実質通常遊技状態に制御されているときに大当りに当選しないまま当該実質通常遊技状態が終了してしまったことに対して残念に思い、焦っている可能性がある遊技者に対しても、左打ち報知演出を実行することにより、左側領域R1aへ遊技球を発射させることが推奨されていることを認識させ易くすることができる。
【0157】
・右打ち報知演出を変更してもよい。例えば、右打ち報知演出が実行される場合には、右向きの矢印を模した画像RYと、「右打ち」の文字情報RMと、のうち何れか一方が演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。文字情報RMを変更してもよい。例えば、文字情報RMは、「右打ちしてください」という文字情報であってもよい。
【0158】
・例えば、右打ち報知演出は、第2始動口27へ遊技球が入球したことを契機として終了するように構成してもよい。例えば、右打ち報知演出は、第2始動口27へ複数の遊技球が入球したことを契機に終了するように構成してもよい。例えば、右打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了し得るように構成してもよい。例えば、右打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている入球口の中でも遊技球が入球することによって賞球が付与される入球口に相当する第2始動口27、大入賞口29及び第2一般入賞口33のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了する場合があるように構成してもよい。一方、例えば、右打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている入球口の中でも遊技球が入球したとしても賞球が付与されない入球口に相当するゲート31に遊技球が入球したことを契機として終了しないように構成してもよい。例えば、右打ち報知演出は、左側領域R1aに設けられている第1始動口26及び第1一般入賞口32のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了する場合があるように構成してもよい。このように、右打ち報知演出が実行されているにもかかわらず左側領域R1aへ遊技球が発射されているときには、遊技者が意図的に左側領域R1aへ遊技球を発射させていることも考えられる。このため、第1始動口26及び第1一般入賞口32のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として右打ち報知演出が終了する場合があるようにすることで、意図的に左側領域R1aへ遊技球を発射させているにもかかわらず右打ち報知演出が実行され続けることによる煩わしさを軽減することができる。
【0159】
・左打ち報知演出を変更してもよい。例えば、左打ち報知演出が実行される場合には、左向きの矢印を模した画像LYと、「左打ち」の文字情報LMと、のうち何れか一方が演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。文字情報LMを変更してもよい。例えば、文字情報LMは、「左打ちに戻してください」という文字情報であってもよい。
【0160】
・例えば、左打ち報知演出は、第1始動口26へ複数の遊技球が入球したことを契機に終了するように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、左側領域R1aに設けられている第1始動口26及び第1一般入賞口32のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了する場合があるように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了し得るように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている入球口の中でも遊技球が入球することによって賞球が付与される入球口に相当する第2始動口27、大入賞口29及び第2一般入賞口33のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として終了する場合があるように構成してもよい。一方、例えば、左打ち報知演出は、右側領域R2aに設けられている入球口の中でも遊技球が入球したとしても賞球が付与されない入球口に相当するゲート31に遊技球が入球したことを契機として終了しないように構成してもよい。このように、左打ち報知演出が実行されているにもかかわらず右側領域R2aへ遊技球が発射されているときには、遊技者が意図的に右側領域R2aへ遊技球を発射させていることも考えられる。このため、第2始動口27、大入賞口29及び第2一般入賞口33のうち何れかに遊技球が入球したことを契機として左打ち報知演出が終了する場合があるようにすることで、意図的に右側領域R2aへ遊技球を発射させているにもかかわらず左打ち報知演出が実行され続けることによる煩わしさを軽減することができる。
【0161】
・入球目標演出を変更してもよい。例えば、入球目標演出は、第1始動口26が配置されている方向を指し示す矢印を模した目標指示画像DYと、「第1始動口を狙え!」の文字情報TMと、のうち何れか一方が演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。例えば、文字情報TMは、「第1始動口へ遊技球を入球させてください」という文字情報であってもよい。
【0162】
・右打ち報知演出の演出態様は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときに実行される右打ち報知演出の演出態様と、大当り後時短状態であるときに実行される右打ち報知演出の演出態様と、を異ならせてもよい。左打ち報知演出の演出態様は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、第1状況であるときに実行される左打ち報知演出の演出態様と、第2状況であるときに実行される左打ち報知演出の演出態様と、を異ならせてもよい。入球目標演出の演出態様は、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。
【0163】
・第3状況~第5状況のうち一部又は全部の状況において左打ち報知演出が実行されるように構成してもよい。また、第1状況及び第2状況のうち一方又は両方の状況において左打ち報知演出が実行されないように構成してもよい。例えば、第1状況~第5状況のうち一部の状況において実行される左打ち報知演出の演出態様は、他の状況において実行される左打ち報知演出の演出態様と異なるようにしてもよい。例えば、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合に実行される左打ち報知演出の演出態様は、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合に実行される左打ち報知演出の演出態様と異なるようにしてもよい。例えば、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合に実行される左打ち報知演出の演出態様は、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合に実行される左打ち報知演出の演出態様と異なるようにしてもよい。その他、例えば、第3状況~第5状況において実行される左打ち報知演出の演出態様は、第1状況及び第2状況において実行される左打ち報知演出の演出態様と異ならせてもよい。例えば、第3状況~第5状況のうち何れかの状況において実行される左打ち報知演出の演出態様は、第1状況及び第2状況のうち何れかの状況において実行される左打ち報知演出の演出態様と異ならせてもよい。
【0164】
・左打ち報知演出が実行されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合には、左打ち報知演出が一時的に終了し、スーパーリーチ演出の終了後に左打ち報知演出が再び実行されるように構成してもよい。また、左打ち報知演出が実行されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合には、左打ち報知演出が終了し、スーパーリーチ演出が終了したことに伴って左打ち報知演出が再び実行されないように構成してもよい。その他、左打ち報知演出は、スーパーリーチ演出が実行されたとしても、実行され続けるように構成してもよい。本変更例においては、スーパーリーチ演出を例に挙げたが、ノーマルリーチ演出であってもよいし、リーチ演出とは異なる演出であってもよい。
【0165】
・入球目標演出が実行されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合には、入球目標演出が一時的に終了し、スーパーリーチ演出の終了後に入球目標演出が再び実行されるように構成してもよい。また、入球目標演出が実行されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合には、入球目標演出が終了し、スーパーリーチ演出が終了したことに伴って入球目標演出が再び実行されないように構成してもよい。その他、入球目標演出は、スーパーリーチ演出が実行されたとしても、実行され続けるように構成してもよい。本変更例においては、スーパーリーチ演出を例に挙げたが、ノーマルリーチ演出であってもよいし、リーチ演出とは異なる演出であってもよい。
【0166】
・第1特別保留数が1以上であるか、つまり、第1特別ゲームの実行が保留されているかによって、入球目標演出の実行有無を異ならせてもよい。例えば、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が0であるときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよい。一方、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が1以上であるときには、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。このとき、第1特別保留数が1以上であるかにかかわらず左打ち報知演出が実行されるように構成してもよいし、入球目標演出が実行されないときには左打ち報知演出が実行されずに入球目標演出が実行されるときには左打ち報知演出が実行されるように構成してもよい。例えば、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が0であるときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよい。一方、特定契機時短状態において大当りに当選せずに当該特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が1以上であるときには、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。このとき、第1特別保留数が1以上であるかにかかわらず左打ち報知演出が実行されるように構成してもよいし、入球目標演出が実行されないときには左打ち報知演出が実行されずに入球目標演出が実行されるときには左打ち報知演出が実行されるように構成してもよい。例えば、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が0であるときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよい。一方、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたときの第1特別保留数が1以上であるときには、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。例えば、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときの第1特別保留数が0であるときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよい。一方、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときの第1特別保留数が1以上であるときには、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。因みに、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときには、初期化処理が実行されるため、電力供給が遮断されたときの第1特別保留数が1以上であったとしても通常遊技状態となったときの第1保留数は0に初期化されていることとなる。このときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよいし、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。
【0167】
・左打ち報知演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行されるように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出及び入球目標演出の何れの演出についても、所定時間が経過したとしても継続して実行されるように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、第1始動口26へ遊技球が入球したことを契機として終了するように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、第2始動口27へ遊技球が入球したことを契機として終了するように構成してもよいし、第2始動口27へ遊技球が入球したとしても終了しないように構成してもよい。
【0168】
・入球目標演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されないように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出及び入球目標演出の何れの演出についても、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されないように構成してもよい。例えば、入球目標演出は、第1始動口26へ遊技球が入球したとしても継続して実行されるように構成してもよい。例えば、入球目標演出は、第2始動口27へ遊技球が入球したことを契機として終了するように構成してもよい。
【0169】
・上記実施形態の遊技機10では、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、第2演出態様で入球目標演出が実行されるようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されないようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されないようにしてもよい。
【0170】
・上記実施形態の遊技機10では、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、第2演出態様で入球目標演出が実行されるようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されないようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、特定契機時短状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されないようにしてもよい。
【0171】
・上記実施形態の遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、第2演出態様で入球目標演出が実行されるようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、入球目標演出が実行されないようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合、左打ち報知演出が実行されるようにしてもよい。例えば、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選せずに当該実質通常遊技状態が終了して通常遊技状態に制御された場合には、入球目標演出に加えて、左打ち報知演出を実行可能であってもよい。
【0172】
・上記実施形態の遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、第2演出態様で入球目標演出が実行されるようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、入球目標演出が実行されないようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合、左打ち報知演出が実行されるようにしてもよい。例えば、通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰した場合には、入球目標演出に加えて、左打ち報知演出を実行可能であってもよい。
【0173】
・上記実施形態の遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、第1演出態様で入球目標演出が実行されるようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、入球目標演出が実行されないようにしてもよい。上記実施形態の遊技機10では、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、左打ち報知演出が実行されるようにしてもよい。例えば、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合には、入球目標演出に加えて、左打ち報知演出を実行可能であってもよい。
【0174】
・第2演出態様の入球目標演出が実行されることは、第1演出態様の入球目標演出に加えて、エフェクト画像EFを表示する演出が実行されることと捉えることができる。例えば、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となった場合、第1演出態様で入球目標演出が実行されるとともに、エフェクト画像EFを表示する演出が実行されるものとして捉えることができる。
【0175】
・第1状況~第5状況において入球目標演出を実行するにあたって、入球目標演出の演出態様を上記実施形態とは異なる演出態様に変更してもよい。このとき、例えば、第1演出態様及び第2演出態様の何れかの演出態様であってもよいし、第1演出態様及び第2演出態様の何れとも異なる演出態様に変更してもよい。例えば、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに実行される入球目標演出の演出態様と、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときに実行される入球目標演出の演出態様と、が同じであってもよい。例えば、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときに実行される入球目標演出の演出態様と、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときに実行される入球目標演出の演出態様と、を異ならせてもよい。
【0176】
・入球目標演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、のうち何れか一方でのみ実行可能であってもよい。
【0177】
・左打ち報知演出は、大当り後時短状態の終了後において通常遊技状態に制御されたときと、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能であってもよい。
【0178】
・例えば、入球目標演出の演出態様が異なる場合には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25の少なくとも一部における演出の演出態様を異ならせてもよい。例えば、上記実施形態の遊技機10と同様、演出表示装置25に表示される画像を異ならせることで、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25の少なくとも一部における演出の演出態様を異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときは、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常遊技状態となったときと、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25の少なくとも一部における演出の演出態様を異ならせてもよい。即ち、通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常状態に復帰したときにおける演出実行手段における演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って初期化処理が実行されて通常状態となったときにおける演出実行手段における演出の演出態様と異なるようにしてもよい。
【0179】
・通常遊技状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて通常遊技状態に復帰したときには、初期化処理が実行されていないことを特定可能な音がスピーカ18から出力されるように構成してもよい。ここでいう「初期化処理が実行されていないことを特定可能な音」は、初期化報知音とは異なる音を想定するものであり、例えば、復帰したことを特定可能な復帰報知音であってもよい。
【0180】
・通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバルの時間は、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバルの時間と異ならせてもよいし、同じであってもよい。例えば、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバルの時間は、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバルの時間よりも長くてもよい。
【0181】
・チャンス図柄の種類は、2種類でなくても、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。例えば、チャンス図柄には、通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れであっても特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄があってもよい。加えて、チャンス図柄には、例えば、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち通常遊技状態であるときに限って特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄があってもよい。例えば、第1チャンス図柄は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち何れであっても特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機に特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄としてもよい。一方、例えば、第2チャンス図柄は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち通常遊技状態であるときに限って特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機に実質通常遊技状態に制御されるチャンス図柄としてもよい。
【0182】
・特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として制御される実質通常遊技状態は、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として制御される特定契機時短状態よりも有利であってもよい。また、実質通常遊技状態の有利度は、特定契機時短状態の有利度と同じであってもよい。
【0183】
・複数種類の遊技状態のうち何れの遊技状態であっても、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。チャンス図柄が確定停止表示されたときの遊技状態に応じて、その後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に実質通常遊技状態に制御される。一方、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。
【0184】
・通常遊技状態、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態のうち一部の遊技状態であるときに限って、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後に特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。同様に、通常遊技状態、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態のうち一部の遊技状態であるときに限って、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された後に実質通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても特定契機時短状態に制御されないように構成してもよい。一方、実質通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。この場合、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されたときでなければ、特定契機時短状態に制御されるチャンスが与えられない。このように構成する場合には、実質通常遊技状態に制御されたことに対する喜びを大きくすることができる。
【0185】
・入球目標演出の演出態様は、例えば、入球目標演出と並行して実行される別の演出の有無によって異ならせてもよい。例えば、入球目標演出と並行して別の演出が実行される場合には、入球目標演出の演出態様が同じであると捉えることもできる。また、入球目標演出の演出態様は、例えば、入球目標演出と並行して実行される別の演出の相違によって異ならせてもよい。例えば、入球目標演出と並行して実行される別の演出が同じである場合には、入球目標演出の演出態様が同じであると捉えることもできる。
【0186】
・第1大当り遊技の終了後において、大当り遊技が付与されなくても特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数(上記実施形態では、10000回)を変更してもよい。第2大当り遊技の終了後において、大当り遊技が付与されなくても特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数(上記実施形態では、100回)を変更してもよい。大当り遊技が付与されなくても非特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数(上記実施形態では、800回)を変更してもよい。大当り遊技が付与されなくても第1高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数(上記実施形態では、800回)を変更してもよい。例えば、大当り遊技が付与されなくても非特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数と、大当り遊技が付与されなくても第1高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数と、を異ならせてもよい。例えば、大当り遊技が付与されなくても第1高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数は、大当り遊技が付与されなくても非特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数よりも多くしてもよい。例えば、大当り遊技が付与されなくても非特定の第2高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数は、大当り遊技が付与されなくても第1高開放状態に制御可能な特別ゲームの上限回数よりも多くしてもよい。
【0187】
・上記実施形態の遊技機において、実行可能な演出モードの種類を変更してもよい。また、特別ゲームの実行中であっても、一時的に演出モードが制御されない場合があってもよい。例えば、スーパーリーチ演出が実行されているときには、滞在中の演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に表示されないように構成してもよい。例えば、通常演出モードに制御されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合、当該スーパーリーチ演出の実行中は、通常演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に表示されないように構成してもよい。そして、スーパーリーチ演出が終了した後は、通常演出モードを識別可能な背景画像が演出表示装置25に再び表示されるように構成してもよい。つまり、通常演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が実行されているときにスーパーリーチ演出が実行された場合には、通常演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が一時的に終了し、スーパーリーチ演出の終了後に通常演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出が再び実行されるように構成してもよい。本変更例においては、スーパーリーチ演出を例に挙げたが、ノーマルリーチ演出であってもよいし、リーチ演出とは異なる演出であってもよい。
【0188】
・大当り後時短状態の終了後に通常遊技状態に制御されたときに制御される通常演出モードの種類と、特定契機時短状態の終了後に通常遊技状態に制御されたときに制御される通常演出モードの種類と、を異ならせてもよい。通常演出モードの種類を異ならせるにあたっては、例えば、演出表示装置25に表示される背景画像の種類を異ならせてもよい。通常遊技状態であるときに表示可能な背景画像が複数種類あってもよい。例えば、通常遊技状態であるときに表示可能な通常演出モードを識別可能な背景画像が複数種類あってもよい。通常演出モードを識別可能な背景画像を表示する表示演出は、特定演出として捉えることも可能である。
【0189】
・第2高開放状態は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が第1高開放状態と同じであってもよい。また、第2高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間が第1高開放状態と同じであってもよい。第2高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間が第1高開放状態よりも長い場合があってもよい。例えば、第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間の平均時間が短いように構成してもよい。
【0190】
・特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態では、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を異ならせてもよい。例えば、特定の第2高開放状態は、非特定の第2高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長いようにしてもよい。逆に、非特定の第2高開放状態は、特定の第2高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長いようにしてもよい。また、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間を異ならせてもよい。特定の第2高開放状態では、非特定の第2高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が長くなるようにしてもよい。逆に、非特定の第2高開放状態では、特定の第2高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が長くなるようにしてもよい。また、例えば、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間の平均時間を異ならせてもよい。
【0191】
・特定の第2高開放状態であるときの普通当り確率は、非特定の第2高開放状態であるときの普通当り確率と同じであってもよいし、非特定の第2高開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。また、非特定の第2高開放状態であるときの普通当り確率は、第1高開放状態であるときの普通当り確率と異ならせてもよい。例えば、非特定の第2高開放状態であるときの普通当り確率は、第1高開放状態であるときの普通当り確率よりも高くてもよいし、第1高開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。また、第1高開放状態であるときの普通当り確率は、低開放状態であるときの普通当り確率と異ならせてもよい。例えば、第1高開放状態であるときの普通当り確率は、低開放状態であるときの普通当り確率よりも高くてもよいし、低開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。
【0192】
・実質通常遊技状態であるときには、右打ちすることが推奨されるように構成してもよい。この場合、第1高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し易く、右打ちすることが推奨されるように構成することが好ましい。
【0193】
・上記実施形態では、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成したが、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよい。例えば、左打ちすることが推奨される遊技状態であるときには、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。一方、右打ちすることが推奨される遊技状態であるときには、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。
【0194】
・第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度と、第2始動口27への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度と、を異ならせてもよい。例えば、大当り抽選に当選した場合において、有利度の高い大当り遊技が付与される割合を異ならせることで、大当りに当選したときの有利度を異ならせてもよい。その他、例えば、大当り抽選に当選した場合に付与され得る大当り遊技の種類の一部又は全部を異ならせることで、大当りに当選したときの有利度を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度は、第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度よりも高くなるように構成してもよい。
【0195】
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行う遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。小当り図柄は、大当りに当選しなかったときに特別ゲームにおいて導出される結果の一種である。そして、例えば、通常遊技状態であるときに実行された特別ゲームにおいて大当りに当選しなかったときに確定停止表示可能な小当り図柄が確定停止表示された場合には、通常遊技状態でもなければ、大当り遊技でもない、小当り遊技が付与されている状態に制御されることとなる。実施形態の遊技機は、例えば、通常遊技状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能な遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。小当り抽選を行う遊技機においては、小当り図柄の種類が複数種類であってもよい。そして、特別ゲームにおいて確定停止表示された小当り図柄の種類によって、小当り遊技の種類を異ならせてもよい。例えば、小当り遊技の種類が異なる場合には、小当り遊技における大入賞口の開放態様を異ならせてもよい。なお、大当り遊技において開放される大入賞口及び小当り遊技において開放される大入賞口は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。その他、実質通常遊技状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、実質通常遊技状態は、当該実質通常遊技状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。特定契機時短状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、特定契機時短状態は、当該特定契機時短状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。なお、ここでは、小当り遊技が付与された回数として2回を例示したが、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。
【0196】
・上記実施形態の遊技機は、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態の遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特別領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特別領域は、例えば、上記実施形態における第2始動口27へ入球したことを契機に行われた小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口29と同じであってもよいし、大入賞口29とは別の大入賞口であってもよい。因みに、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特別領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が終了した場合には、通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されずに小当り遊技が終了して通常遊技状態に制御されたときには、左打ち報知演出が実行されるように構成してもよい。このような特別領域を遊技球が通過せずに小当り遊技が終了したことに伴って実行される左打ち報知演出の演出態様は、第1状況及び第2状況において実行される左打ち報知演出の演出態様と同じであってもよいし、第1状況及び第2状況において実行される左打ち報知演出の演出態様と異ならせてもよい。第3状況~第5状況のうち一部又は全部の状況において左打ち報知演出を実行する場合において、特別領域を遊技球が通過せずに小当り遊技が終了したことに伴って実行される左打ち報知演出の演出態様は、第3状況~第5状況のうち何れかにおいて実行される左打ち報知演出の演出態様と同じであってもよい。また、第3状況~第5状況のうち一部又は全部の状況において左打ち報知演出を実行する場合において、特別領域を遊技球が通過せずに小当り遊技が終了したことに伴って実行される左打ち報知演出の演出態様は、第3状況~第5状況のうち何れかにおいて実行される左打ち報知演出の演出態様と異ならせてもよい。逆に、例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されずに小当り遊技が終了して通常遊技状態に制御されたときには、左打ち報知演出が実行されないように構成してもよい。例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されずに小当り遊技が終了して通常遊技状態に制御されたときには、入球目標演出が実行されるように構成してもよい。このような特別領域を遊技球が通過せずに小当り遊技が終了したことに伴って実行される入球目標演出の演出態様は、第3状況~第5状況のうち何れかにおいて実行される左打ち報知演出の演出態様と同じであってもよい。また、特別領域を遊技球が通過せずに小当り遊技が終了したことに伴って実行される入球目標演出の演出態様は、第3状況~第5状況のうち何れかにおいて実行される左打ち報知演出の演出態様と異ならせてもよい。逆に、例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されずに小当り遊技が終了して通常遊技状態に制御されたときには、入球目標演出が実行されないように構成してもよい。1種2種混合機は、前述した、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機である。
【0197】
・上記実施形態の遊技機は、特別ゲームの実行回数に基づいて高開放状態に制御可能な遊技機に具体化してもよい。例えば、非確変状態であるときに大当りに当選することなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、高開放状態に制御可能に構成してもよい。このとき制御される高開放状態は、第2高開放状態であってもよい。この第2高開放状態は、特定の第2高開放状態であってもよいし、非特定の第2高開放状態であってもよいし、特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態の何れとも異なる第2高開放状態であってもよい。特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態の何れとも異なる第2高開放状態(以下、特殊高開放状態と示す)は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。特殊高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間又は1回の普通ゲームの変動時間の平均時間を特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。特殊高開放状態は、普通当り確率を特定の第2高開放状態及び非特定の第2高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。
【0198】
・確変状態に制御可能な遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能な遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態の遊技機は、これらの何れの仕様の遊技機に具体化してもよい。また、遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様の遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態の遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。また、例えば、大当り遊技の種類によって、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。例えば、上記実施形態の遊技機を転落機とV確変機を混合させた仕様の遊技機に具体化する場合、第1大当り遊技と第2大当り遊技では、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。例えば、第1大当り遊技では、第2大当り遊技に比して、特定の領域に遊技球が入球する期待度が高くなるように構成してもよい。例えば、第1大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていれば特定の領域に遊技球が入球することが期待できる一方、第2大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていたとしても特定の領域に遊技球が入球することがほぼ期待できないように構成してもよい。
【0199】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。
【0200】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
【0201】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0202】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(A-1)通常状態に比して有利な特定状態に制御可能な遊技機において、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記通常状態であるときには、第1領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、前記特定状態であるときには、第2領域への遊技球の発射が推奨されるように構成されており、前記演出実行手段において実行可能な演出には、特定演出と、前記第1領域への遊技球の発射が推奨されていることを報知する報知演出と、があり、前記特定演出が実行されているときは、前記第1領域へ遊技球を発射することが推奨されていることを特定可能であり、前記特定演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、の何れにおいても実行可能であり、前記報知演出は、前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときと、前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときと、のうち少なくとも前記特定状態の終了後において前記通常状態に制御されたときに実行可能であることを特徴とする遊技機。
【0203】
(A-2)電力供給が開始されることに伴って初期化処理を実行可能な初期化制御手段を備え、電力供給が開始されることに伴って前記初期化処理が実行されて前記通常状態となったときには、前記特定演出及び前記報知演出のうち前記特定演出を実行可能である技術的思想(A-1)に記載の遊技機。
【0204】
(A-3)前記通常状態において電力供給が遮断された後に電力供給が再開されて前記通常状態に復帰したときに実行される前記特定演出の演出態様は、電力供給が開始されることに伴って前記初期化処理が実行されて前記通常状態となったときに実行される前記特定演出の演出態様と異なる技術的思想(A-2)に記載の遊技機。
【0205】
(A-4)前記報知演出は、所定時間の経過に伴って終了することで継続して実行されず、前記特定演出は、所定時間が経過したとしても継続して実行される技術的思想(A-1)~技術的思想(A-3)のうち何れか一項に記載の遊技機。
【0206】
(A-5)大当り抽選において大当りに当選し、大当りとなったときには変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、その後、大当り遊技が付与されるようになっており、前記通常状態であるときに実行された変動ゲームにおいて大当りに当選しなかったときに導出可能な特殊結果が導出された場合には、前記通常状態及び前記特定状態の何れとも異なる特殊状態に制御されるように構成されており、前記特殊状態は、前記通常状態に比して有利であり、前記特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して前記通常状態に制御されたときには、前記報知演出が実行されない技術的思想(A-1)~技術的思想(A-4)のうち何れか一項に記載の遊技機。
【0207】
(A-6)大当り抽選において大当りに当選し、大当りとなったときには変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、その後、大当り遊技が付与されるようになっており、前記通常状態であるときに実行された変動ゲームにおいて大当りに当選しなかったときに導出可能な特殊結果が導出された場合には、前記通常状態及び前記特定状態の何れとも異なる特殊状態に制御されるように構成されており、前記特殊状態は、前記通常状態に比して有利であり、前記特殊状態であるときに大当りとならずに当該特殊状態が終了して前記通常状態に制御されたときには、前記報知演出を実行可能である技術的思想(A-1)~技術的思想(A-4)のうち何れか一項に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0208】
10…パチンコ遊技機(遊技機) 17…装飾ランプ 18…スピーカ 20…遊技盤 21…遊技領域 22…情報表示パネル 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 28…第1可変部材 29…大入賞口 34…アウト口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 R1a…右側領域 R2a…左側領域 SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…カウントセンサ SE4…ゲートセンサ
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