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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004974
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】基板処理システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20250108BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/304 648A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104913
(22)【出願日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 旭紘
(72)【発明者】
【氏名】冨田 毅
(72)【発明者】
【氏名】谷口 進一
【テーマコード(参考)】
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA10
5F131AA32
5F131AA33
5F131BA18
5F131BA37
5F131BB02
5F131BB03
5F131BB22
5F131CA32
5F131DA05
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DA43
5F131DA52
5F131DA54
5F131DA62
5F131DA64
5F131DB02
5F131DB03
5F131DB12
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131EA06
5F131EA17
5F131EA22
5F131EA23
5F131EA24
5F131EB32
5F131EB55
5F131EB57
5F131EB62
5F131EB66
5F131EB67
5F131EB75
5F131EC21
5F131EC23
5F131GA14
5F131GB02
5F131GB12
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB33
5F157AB34
5F157AB45
5F157AB51
5F157AB64
5F157AB72
5F157CB03
5F157CB14
5F157CB27
5F157DA21
(57)【要約】
【課題】スループットの低下を防止する基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板処理システム1において、ストッカ装置2、枚葉処理装置3、インターフェース装置5およびバッチ処理装置7は、この順番で、一列かつ直線状に配置される。ストッカ装置2の第1搬送ロボット17は、ロードポート11に載置されたキャリアCを、ストッカ装置側位置PT1に搬送する。キャリア搬送機構9は、ストッカ装置側位置PT1からインターフェース装置側位置PT2にキャリアCを搬送する。インターフェース装置5の第2搬送ロボット31は、インターフェース装置側位置PT2から棚15AにキャリアCを搬送する。バッチ処理装置7は、棚15Aに搬送されたキャリアCから複数枚の基板Wを取り出して、取り出した複数枚の基板Wに対して所定のバッチ処理を行う。枚葉処理装置3は、複数枚の基板Wを1枚ずつ処理する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する基板処理システムであって、
複数枚の基板を収納するためのキャリアを搬入および搬出するためのロードポート、前記キャリアが載置される第1キャリア載置棚および、前記キャリアを搬送する第1搬送ロボットを備えたストッカ装置と、
複数枚の基板を一括して処理するバッチ処理装置と、
前記複数枚の基板を1枚ずつ処理する枚葉処理装置と、
前記キャリアが載置される第2キャリア載置棚および、前記キャリアを搬送する第2搬送ロボットを備えたインターフェース装置と、
前記ストッカ装置側のストッカ装置側位置と前記インターフェース装置側のインターフェース装置側位置との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、
前記ストッカ装置、前記枚葉処理装置、前記インターフェース装置および前記バッチ処理装置は、この順番で、一列かつ直線状に配置され、
前記第1搬送ロボットは、前記ロードポートに載置された処理前の基板が収納された前記キャリアを、前記ストッカ装置側位置に搬送し、
前記キャリア搬送機構は、前記ストッカ装置側位置から前記インターフェース装置側位置に処理前の基板が収納された前記キャリアを搬送し、
前記第2搬送ロボットは、前記インターフェース装置側位置から前記第2キャリア載置棚に処理前の基板が収納された前記キャリアを搬送し、
前記バッチ処理装置は、前記第2キャリア載置棚に搬送された処理前の基板が収納された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出して、取り出した前記複数枚の基板に対して所定のバッチ処理を行い、
前記バッチ処理装置は、前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を前記インターフェース装置に搬送し、
前記第2搬送ロボットは、前記第2キャリア載置棚から前記インターフェース装置側位置に、前記複数枚の基板が取り出されて空になった前記キャリアを搬送し、
前記キャリア搬送機構は、前記インターフェース装置側位置から前記ストッカ装置側位置に空の前記キャリアを搬送し、
前記第1搬送ロボットは、前記ストッカ装置側位置から前記第1キャリア載置棚に空の前記キャリアを搬送し、
前記枚葉処理装置は、前記インターフェース装置から受け取った前記複数枚の基板を1枚ずつ所定の枚葉処理を行い、前記枚葉処理が行われた前記複数枚の基板を、前記第1キャリア載置棚に搬送された、空の前記キャリアに搬送し、
前記第1搬送ロボットは、前記第1キャリア載置棚から前記ロードポートに、前記枚葉処理が行われた前記複数枚の基板を収容する前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムにおいて、
前記バッチ処理装置は、前記複数枚の基板を水平姿勢から鉛直姿勢に変換する第1姿勢変換部を備え、
前記インターフェース装置は、前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を鉛直姿勢から水平姿勢に変換する第2姿勢変換部を備え、
前記バッチ処理装置は、前記第2キャリア載置棚に搬送された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出して、取り出した前記複数枚の基板を、前記第1姿勢変換部を用いて、水平姿勢から鉛直姿勢に変換し、垂直姿勢に変換された前記複数枚の基板に対して所定のバッチ処理を行うことを特徴とする基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムにおいて、
前記バッチ処理装置は、
前記第2キャリア載置棚に隣接する移載ブロックと、
前記移載ブロックに対して、前記ストッカ装置から前記インターフェース装置に向かう第1方向に隣接する処理ブロックと、
一端が前記インターフェース装置の内部まで延び、また、他端が前記第1方向に延びるように設けられたバッチ基板搬送領域と、を備え、
前記移載ブロックは、
前記第2キャリア載置棚に載置された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出し、取り出した前記複数枚の基板を搬送する基板ハンドリング機構と、
前記基板ハンドリング機構と前記バッチ基板搬送領域との間に設けられた鉛直保持部であって、前記基板ハンドリング機構から受け取った前記複数枚の基板を鉛直姿勢で保持する前記鉛直保持部と、を備え、
前記処理ブロックは、前記複数枚の基板を浸漬させる処理液を貯留するバッチ処理槽を備え、
前記インターフェース装置は、前記バッチ処理槽で前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を、鉛直姿勢から水平姿勢に変換する姿勢変換機構を備え、
前記バッチ処理搬送領域は、前記バッチ処理槽、前記鉛直保持部および前記姿勢変換機構の間で、前記第1方向と平行に、前記複数枚の基板を鉛直姿勢で搬送するバッチ搬送機構を備えることを特徴とする基板処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の基板処理システムにおいて、
前記インターフェース装置は、前記第1方向と直交する水平方向である第2方向に配置されたキャリア移動領域と姿勢変換領域を備え、
前記第2搬送ロボットは、前記キャリア移動領域に設けられ、
前記姿勢変換機構は、前記姿勢変換領域に設けられ、
前記姿勢変換領域は、前記キャリア移動領域に対して雰囲気を遮断すると共に、前記姿勢変換機構を収容するハウジングを備えることを特徴とする基板処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理システムにおいて、
前記枚葉処理装置は、
前記キャリア搬送機構を備えるキャリア搬送領域と、
少なくとも1枚の基板を水平姿勢で搬送する水平基板搬送機構を備える枚葉基板搬送領域と、
1枚の基板に対して所定の処理を行う枚葉処理チャンバを備える枚葉基板処理領域と、を備え、
前記キャリア搬送領域、前記枚葉基板搬送領域および前記枚葉基板処理領域は各々、前記第1方向に延びるように設けられ、更に、
前記キャリア搬送領域、前記枚葉基板搬送領域および前記枚葉基板処理領域は、この順番で、前記第1方向と直交する水平方向である第2方向に並んで配置され、
前記水平基板搬送機構は、前記インターフェース装置、前記枚葉処理チャンバおよび、前記第1キャリア載置棚に搬送された前記キャリアの間で、前記少なくとも1枚の基板を搬送することを特徴とする基板処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理システムにおいて、
前記キャリア搬送機構は、前記枚葉処理装置の上方であって、平面視で前記枚葉処理装置と重なるように設けられることを特徴とする基板処理システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の基板処理システムにおいて、
前記ストッカ装置側の第2ストッカ装置側位置と前記インターフェース装置側の第2インターフェース装置側位置との間で前記キャリアを搬送する第2キャリア搬送機構を更に備えることを特徴とする基板処理システム。
【請求項8】
請求項1から6のいずれかに記載の基板処理システムにおいて、
前記第1搬送ロボットは、前記キャリアを把持する移動可能な第1把持部または、前記キャリアの下面を支持する移動可能な第1支持部を備え、
前記第2搬送ロボットは、前記キャリアを把持する移動可能な第2把持部または、前記キャリアの下面を支持する移動可能な第2支持部を備え、
前記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する移動可能な第3把持部または、前記キャリアが載置される移動可能な載置台を備えることを特徴とする基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する基板処理システムに関する。基板は、例えば、半導体基板、FPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが挙げられる。FPDは、例えば、液晶表示装置、有機EL(electroluminescence)表示装置などが挙げられる。
【0002】
従来の基板処理システムにおいて、搬入出装置、枚葉処理装置、インターフェース装置、およびバッチ処理装置は、この順番で配置される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
搬入出装置は、カセットを載置する載置台と、第1搬送装置と、基板を一時的に保管する第1トランジション装置(first transition device)とを備える。枚葉処理装置は、第2搬送装置と、基板を一時的に保管する第2トランジション装置とを備える。インターフェース装置は、搬送ロボットと、ロット形成部とを備える。
【0004】
第1搬送装置は、カセット内の5枚の基板を取り出し、その5枚の基板を第1トランジション装置に搬送する。なお、カセットの内部において、5枚の基板は水平に保持される。その後、第2搬送装置は、第1トランジション装置から5枚の基板を受け取り、5枚の基板を第2トランジション装置に搬送する。その後、搬送ロボットは、第2トランジション装置から5枚の基板を受け取り、5枚の基板をロット形成部に搬送する。ロット形成部において、5枚の基板は、鉛直に保持される。
【0005】
また、特許文献2の基板処理システムにおいて、搬入装置、バッチ処理装置、インターフェース装置、枚葉処理装置および搬出装置は、この順番で配置される。これらの装置上には、キャリア搬送エリアが配置される。このキャリア搬送エリアには、キャリア搬送機構が配置される。キャリア搬送機構は、搬入装置と搬出装置との間でキャリアを搬送する。
【0006】
また、特許文献3の基板処理装置において、第1のインデクサブロック、第1処理ブロック、第2のインデクサブロック、第2処理ブロックは、この順番で配置される。キャリア搬送機構は、第1のインデクサブロックの載置台および第2インデクサブロックの載置台との間でキャリアを搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2021-064652号公報
【特許文献2】特開2022-057884号公報
【特許文献3】特開2020-109786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、次のような問題が生じる可能性がある。例えば特許文献1の基板処理システムにおいて、バッチ処理装置の処理槽によって複数枚の基板を一括で処理するために、インターフェース装置の搬送ロボットは、ロット形成部に複数枚の基板を垂直姿勢で並べる。そのため、基板は、枚葉処理装置を通じて、搬入出装置からインターフェース装置に搬送しなければならない。ここで、枚葉処理装置に基板を通すことで、基板処理システムのスループットが低下する可能性がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、スループットの低下を防止する基板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理システムは、基板を処理する基板処理システムであって、複数枚の基板を収納するためのキャリアを搬入および搬出するためのロードポート、前記キャリアが載置される第1キャリア載置棚および、前記キャリアを搬送する第1搬送ロボットを備えたストッカ装置と、複数枚の基板を一括して処理するバッチ処理装置と、前記複数枚の基板を1枚ずつ処理する枚葉処理装置と、前記キャリアが載置される第2キャリア載置棚および、前記キャリアを搬送する第2搬送ロボットを備えたインターフェース装置と、前記ストッカ装置側のストッカ装置側位置と前記インターフェース装置側のインターフェース装置側位置との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、前記ストッカ装置、前記枚葉処理装置、前記インターフェース装置および前記バッチ処理装置は、この順番で、一列かつ直線状に配置され、前記第1搬送ロボットは、前記ロードポートに載置された処理前の基板が収納された前記キャリアを、前記ストッカ装置側位置に搬送し、前記キャリア搬送機構は、前記ストッカ装置側位置から前記インターフェース装置側位置に処理前の基板が収納された前記キャリアを搬送し、前記第2搬送ロボットは、前記インターフェース装置側位置から前記第2キャリア載置棚に処理前の基板が収納された前記キャリアを搬送し、前記バッチ処理装置は、前記第2キャリア載置棚に搬送された処理前の基板が収納された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出して、取り出した前記複数枚の基板に対して所定のバッチ処理を行い、前記バッチ処理装置は、前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を前記インターフェース装置に搬送し、前記第2搬送ロボットは、前記第2キャリア載置棚から前記インターフェース装置側位置に、前記複数枚の基板が取り出されて空になった前記キャリアを搬送し、前記キャリア搬送機構は、前記インターフェース装置側位置から前記ストッカ装置側位置に空の前記キャリアを搬送し、前記第1搬送ロボットは、前記ストッカ装置側位置から前記第1キャリア載置棚に空の前記キャリアを搬送し、前記枚葉処理装置は、前記インターフェース装置から受け取った前記複数枚の基板を1枚ずつ所定の枚葉処理を行い、前記枚葉処理が行われた前記複数枚の基板を、前記第1キャリア載置棚に搬送された、空の前記キャリアに搬送し、前記第1搬送ロボットは、前記第1キャリア載置棚から前記ロードポートに、前記枚葉処理が行われた前記複数枚の基板を収容する前記キャリアを搬送することを特徴とするものである。
【0011】
本発明に係る基板処理システムにおいて、ストッカ装置、枚葉処理装置、インターフェース装置およびバッチ処理装置が、この順番で、一列かつ直線状に配置されている。このような構成において、キャリア搬送機構は、ストッカ装置側のストッカ装置側位置とインターフェース装置側のインターフェース装置側位置との間でキャリアを搬送する。そのため、ストッカ装置からインターフェース装置にキャリア単位で基板を搬送することができる。そのため、枚葉処理装置の内部に基板を通すことに起因するスループットの低下を防止することができる。また、基板はキャリアに収納されているので、ストッカ装置からインターフェース装置に基板を搬送するときに、基板にパーティクルが付着することを防止できる。
【0012】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記バッチ処理装置は、前記複数枚の基板を水平姿勢から鉛直姿勢に変換する第1姿勢変換部を備え、前記インターフェース装置は、前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を鉛直姿勢から水平姿勢に変換する第2姿勢変換部を備え、前記バッチ処理装置は、前記第2キャリア載置棚に搬送された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出して、取り出した前記複数枚の基板を、前記第1姿勢変換部を用いて、水平姿勢から鉛直姿勢に変換し、垂直姿勢に変換された前記複数枚の基板に対して所定のバッチ処理を行うことが好ましい。
【0013】
これにより、バッチ処理装置は、垂直姿勢に変換された複数枚の基板に対して所定のバッチ処理を行うことができる。また、枚葉処理装置は、インターフェース装置で水平姿勢に変換された複数枚の基板を1枚ずつ所定の枚葉処理を行うことができる。
【0014】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記バッチ処理装置は、前記第2キャリア載置棚に隣接する移載ブロックと、前記移載ブロックに対して、前記ストッカ装置から前記インターフェース装置に向かう第1方向に隣接する処理ブロックと、一端が前記インターフェース装置の内部まで延び、また、他端が前記第1方向に延びるように設けられたバッチ基板搬送領域と、を備え、前記移載ブロックは、前記第2キャリア載置棚に載置された前記キャリアから前記複数枚の基板を取り出し、取り出した前記複数枚の基板を搬送する基板ハンドリング機構と、前記基板ハンドリング機構と前記バッチ基板搬送領域との間に設けられた鉛直保持部であって、前記基板ハンドリング機構から受け取った前記複数枚の基板を鉛直姿勢で保持する前記鉛直保持部と、を備え、前記処理ブロックは、前記複数枚の基板を浸漬させる処理液を貯留するバッチ処理槽を備え、前記インターフェース装置は、前記バッチ処理槽で前記バッチ処理が行われた前記複数枚の基板を、鉛直姿勢から水平姿勢に変換する姿勢変換機構を備え、前記バッチ処理搬送領域は、前記バッチ処理槽、前記鉛直保持部および前記姿勢変換機構の間で、前記第1方向と平行に、前記複数枚の基板を鉛直姿勢で搬送するバッチ搬送機構を備えることが好ましい。
【0015】
バッチ処理装置は、第2キャリア載置棚に隣接する移載ブロックと、移載ブロックに隣接する処理ブロックとを備える。このような配置は、一般的なバッチ式の基板処理装置と同様の配置である。また、一般的なバッチ式の基板処理装置において、姿勢変換は、一般的に、基板ハンドリング機構を備える移載ブロックで行われる。本発明によれば、バッチ基板搬送領域の一端は、インターフェース装置の内部まで延び、また、バッチ基板搬送領域の他端は、第1方向に延びる。更に、バッチ基板搬送領域のバッチ搬送機構は、鉛直保持部(移載ブロック)を超えながら、バッチ処理槽(処理ブロック)から姿勢変換機構(インターフェース装置)に複数枚の基板を鉛直姿勢で搬送する。そのため、複数枚の基板を効率的に搬送することができる。
【0016】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記インターフェース装置は、前記第1方向と直交する水平方向である第2方向に配置されたキャリア移動領域と姿勢変換領域を備え、前記第2搬送ロボットは、前記キャリア移動領域に設けられ、前記姿勢変換機構は、前記姿勢変換領域に設けられ、前記姿勢変換領域は、前記キャリア移動領域に対して雰囲気を遮断すると共に、前記姿勢変換機構を収容するハウジングを備えることが好ましい。これにより、インターフェース装置は、雰囲気が異なる2個の領域を備える。姿勢変換領域は、キャリア移動領域よりも清浄度を確保できる。
【0017】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記枚葉処理装置は、前記キャリア搬送機構を備えるキャリア搬送領域と、少なくとも1枚の基板を水平姿勢で搬送する水平基板搬送機構を備える枚葉基板搬送領域と、1枚の基板に対して所定の処理を行う枚葉処理チャンバを備える枚葉基板処理領域と、を備え、前記キャリア搬送領域、前記枚葉基板搬送領域および前記枚葉基板処理領域は各々、前記第1方向に延びるように設けられ、更に、前記キャリア搬送領域、前記枚葉基板搬送領域および前記枚葉基板処理領域は、この順番で、前記第1方向と直交する水平方向である第2方向に並んで配置され、前記水平基板搬送機構は、前記インターフェース装置、前記枚葉処理チャンバおよび、前記第1キャリア載置棚に搬送された前記キャリアの間で、前記少なくとも1枚の基板を搬送することが好ましい。
【0018】
基板処理システムの組立において、枚葉処理装置の上方にキャリア搬送機構が配置される場合、キャリア搬送機構を枚葉処理装置の上方に運ぶ必要がある。本発明によれば、キャリア搬送機構を備えたキャリア搬送領域は、枚葉基板搬送領域および枚葉基板処理領域の側方に配置される。そのため、キャリア搬送機構を運ぶ負担を軽減でき、これにより、基板処理システムの組立を比較的容易にできる。
【0019】
また、第1搬送ロボットおよび第2搬送ロボットは各々、枚葉処理装置の天井壁よりも高い位置にキャリアを搬送しなくてもよい。そのため、ストッカ装置とインターフェース装置との間のキャリアの搬送を効率よく行うことができる。また、キャリア搬送領域、枚葉基板搬送領域および枚葉基板処理領域が水平方向に並んで配置されるので、基板処理システムが幅方向に長くなることを抑制できる。
【0020】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記キャリア搬送機構は、前記枚葉処理装置の上方であって、平面視で前記枚葉処理装置と重なるように設けられることが好ましい。
【0021】
これにより、枚葉処理装置は、枚葉処理する領域を増やすことができる。すなわち、枚葉処理装置は、より多くの枚葉処理チャンバを備えることができる。そのため、スループットを向上することができる。
【0022】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記ストッカ装置側の第2ストッカ装置側位置と前記インターフェース装置側の第2インターフェース装置側位置との間で前記キャリアを搬送する第2キャリア搬送機構を更に備えることが好ましい。
【0023】
キャリア搬送機構が増えるので、ストッカ装置とインターフェース装置との間のキャリアの搬送を効率よく行うことができる。
【0024】
また、上述の基板処理システムにおいて、前記第1搬送ロボットは、前記キャリアを把持する移動可能な第1把持部または、前記キャリアの下面を支持する移動可能な第1支持部を備え、前記第2搬送ロボットは、前記キャリアを把持する移動可能な第2把持部または、前記キャリアの下面を支持する移動可能な第2支持部を備え、前記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する移動可能な第3把持部または、前記キャリアが載置される移動可能な載置台を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る基板処理システムによれば、スループットの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】実施例1に係る基板処理システムの平面図である。
図2】実施例1に係る基板処理システムの左側面図である。
図3】(a)~(c)は、基板ハンドリング機構と第1姿勢変換機構を説明するための側面図である。
図4】インターフェース装置を説明するための平面図である。
図5図4に示すインターフェース装置を矢印A-Aの方向で見た縦断面図である。
図6】(a)~(c)は、第2姿勢変換機構を説明するための図である。
図7】(a)~(c)は、第2姿勢変換機構を説明するための図である。
図8】(a),(b)は、第2姿勢変換機構を説明するための図である。
図9】基板処理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図10】実施例2に係る基板処理システムの平面図である。
図11】実施例3に係る基板処理システムの平面図である。
図12図11に示す枚葉処理装置を矢印B-Bの方向で見た縦断面図である。
図13】実施例4に係る基板処理システムの平面図である。
図14】(a)は、変形例に係る第1搬送ロボットの支持部とキャリア搬送機構の載置台とを示す平面図であり、(b)は、変形例に係る第2搬送ロボットの支持部とキャリア搬送機構の載置台とを示す平面図である。
【実施例0027】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係る基板処理システム1の平面図である。図2は、実施例1に係る基板処理システム1の左側面図である。
【0028】
<1.全体構成>
基板処理システム1は、ストッカ装置2、枚葉処理装置3、インターフェース装置5、バッチ処理装置7およびキャリア搬送機構9を備える。ストッカ装置2、枚葉処理装置3、インターフェース装置5およびバッチ処理装置7は、この順番で、一列かつ直線状に配置される。
【0029】
図1を参照する。基板処理システム1は、基板Wを処理する。基板処理システム1は、例えば、基板Wに対して薬液処理、洗浄処理、乾燥処理などを行う。基板処理システム1は、バッチ式と枚葉式とを併せ持った処理方式(いわゆるハイブリッド方式)を採用している。バッチ式は、複数枚の基板Wを鉛直姿勢の状態で一括して処理する方式である。枚葉式は、基板Wを1枚ずつ水平姿勢の状態で処理する方式である。
【0030】
本明細書では、便宜上、ストッカ装置2と、枚葉処理装置3と、インターフェース装置5と、バッチ処理装置7とが並ぶ方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xは水平である。前後方向Xのうち、例えばバッチ処理装置7からストッカ装置2に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。
【0031】
<2.ストッカ装置>
ストッカ装置2は、少なくとも1個のキャリアCを収容するものである。キャリアCは、所定の間隔(例えば10mm)でかつ鉛直方向Zに整列された水平姿勢の複数枚(例えば25枚)の基板Wを収納する。キャリアCとして、例えば、FOUP(Front Opening Unify Pod)が用いられるが、これに限定されない。
【0032】
ストッカ装置2は、複数個(例えば2個)のロードポート11とストッカ本体13を備える。2個のロードポート11は、ストッカ本体13の前方Xに隣接して設けられる。2個のロードポート11は各々、キャリアCを搬入および搬出するために用いられる。ストッカ本体13は、複数の棚15A,15Bおよび第1搬送ロボット17を備える。棚15Aは、基板Wを収納するための棚である。棚15Bは、保管用の棚である。棚15Aは、枚葉処理装置3の前方Xに隣接して設けられる。なお、棚15Aは、本発明の第1キャリア載置棚に相当する。
【0033】
第1搬送ロボット17は、2個のロードポート11、棚15A、棚15B、および、ストッカ装置2側の所定の位置に移動された載置台23の間でキャリアCを搬送する。第1搬送ロボット17は、把持部19と移動部21を備える。キャリアCの上面に突起がある。把持部19は、例えばキャリアCのその突起を把持する。移動部21は、鉛直方向Zおよび水平方向(前後方向Xおよび幅方向Y)に把持部19を移動させる。把持部19および移動部21は各々、1または2以上の電動モータで駆動される。
【0034】
<3.キャリア搬送機構>
図1図2を参照する。キャリア搬送機構9は、枚葉処理装置3の上方であって、平面視で枚葉処理装置3の一部または全部と重なるように設けられる。キャリア搬送機構9は、ストッカ装置2側のストッカ装置側位置PT1とインターフェース装置5側のインターフェース装置側位置PT2との間でキャリアCを搬送する。ストッカ装置側位置PT1は、第1搬送ロボット17とキャリア搬送機構9との間でキャリアCの受け渡しを行う位置である。インターフェース装置側位置PT2は、キャリア搬送機構9と第2搬送ロボット31(後述)との間でキャリアCの受け渡しを行う位置である。
【0035】
キャリア搬送機構9は、載置台23と台移動部25を備える。載置台23には、キャリアCが載置される。台移動部25は、キャリアCが載置された載置台23を後方Xと平行に移動させる。台移動部25は、例えば、枚葉処理装置3上に設けられた前後方向Xに延びる側壁27に設けられる(図5参照)。台移動部25は、例えば、電動モータ、ガイドレール、スライダを備える。また、台移動部25は、ねじ軸あるいは、ラックおよびピニオンを備える。
【0036】
<4.インターフェース装置(キャリア移動領域)>
インターフェース装置5は、枚葉処理装置3の後方Xに隣接して設けられる。インターフェース装置5は、キャリア移動領域R1と姿勢変換領域R2とを備える。キャリア移動領域R1および姿勢変換領域R2は、幅方向Yに沿って配置される。キャリア移動領域R1は、姿勢変換領域R2の右方Yに配置される。
【0037】
キャリア移動領域R1は、棚29と第2搬送ロボット31とを備える。棚29は、バッチ処理装置7および移載ブロック37の前方Xに隣接して設けられる。棚29には、キャリアCが載置される。
【0038】
第2搬送ロボット31は、インターフェース装置5側の所定の位置に移動された載置台23と棚29との間でキャリアCを搬送する。第2搬送ロボット31は、把持部33と移動部35を備える。把持部33は、例えば、キャリアCの上面の突起を把持する。移動部35は、把持部33を鉛直方向Zおよび水平方向(少なくとも前後方向X)に移動させる。移動部35は、電動モータで駆動される。
【0039】
<5.バッチ処理装置>
バッチ処理装置7は、複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wを一括して処理する。少し詳しく説明すると、バッチ処理装置7は、棚29に搬送されたキャリアCから複数枚(例えば25枚)の基板Wを取り出す。そして、バッチ処理装置7は、取り出した複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wを、第1姿勢変換機構41を用いて、水平姿勢から鉛直姿勢に変換する。バッチ処理装置7は、垂直姿勢に変換された複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wに対して所定のバッチ処理を行う。バッチ処理装置7は、バッチ処理が行われた複数枚の基板Wをインターフェース装置5に搬送する。
【0040】
バッチ処理装置7は、図1に示すように、移載ブロック37と処理ブロック39を備える。移載ブロック37は、インターフェース装置5の後方Xに隣接して設けられる。また、移載ブロック37は、棚29の後方Xに隣接して設けられる。処理ブロック39は、移載ブロック37に対して後方Xに隣接する。言い換えると、処理ブロック39は、移載ブロック37の後方Xに隣接して設けられる。
【0041】
<5-1.移載ブロック>
移載ブロック37は、基板ハンドリング機構(ロボット)HTRと第1姿勢変換機構41を備える。基板ハンドリング機構HTRは、棚29の後方Xに設けられる。基板ハンドリング機構HTRは、棚29に載置されたキャリアCから複数枚(例えば25枚)の基板Wを一括して取り出し、取り出した基板Wを第1姿勢変換機構41に水平姿勢で搬送する。
【0042】
図3(a)~図3(c)は各々、基板ハンドリング機構HTRと第1姿勢変換機構41を説明するための側面図である。基板ハンドリング機構HTRは、複数個(例えば25個)のハンド43を備える。各ハンド43は、1枚の基板Wを保持する。
【0043】
なお、図3(a)~図3(c)において、図示の都合上、基板ハンドリング機構HTRは、3個のハンド43を備えるものとする。また、後述する1対の水平保持部51Bおよび1対の鉛直保持部51Cは、3枚の基板Wを保持するものとする。また、後述するプッシャ53Aは、6枚の基板Wを支持するものとする。
【0044】
基板ハンドリング機構HTRは、ハンド支持部45、進退部47および昇降回転部49を備える。ハンド支持部45は、複数個のハンド43を支持する。進退部47は、ハンド支持部45を介して、複数個のハンド43を前進および後退させる。昇降回転部49は、ハンド43の向きを変えるために、鉛直軸AX1周りに進退部47を回転させる。昇降回転部49は、床面に固定されており、水平方向(XY方向)に移動しない。なお、進退部47および昇降回転部49は各々、電動モータを備える。また、基板ハンドリング機構HTRは、ハンド43とは別に、1枚の基板Wのみを搬送するためのハンド(図示しない)を備えてもよい。
【0045】
第1姿勢変換機構41は、基板ハンドリング機構HTRにより搬送された複数枚(例えば25枚)の基板Wを水平姿勢から鉛直姿勢に変換する。第1姿勢変換機構41は、姿勢変換部51とプッシャ機構53を備える。基板ハンドリング機構HTR、姿勢変換部51およびプッシャ機構53は、この順番で左方Yに配置される。また、図1に示すように、第1姿勢変換機構41(後述するプッシャ53Aを含む)は、基板ハンドリング機構HTRとバッチ基板搬送領域R4(後述)との間に設けられる。
【0046】
図3(a)に示すように、姿勢変換部51は、支持台51A、1対の水平保持部51B、1対の鉛直保持部51C、および回転駆動部51Dを備える。1対の水平保持部51Bおよび1対の鉛直保持部51Cは、支持台51Aに設けられる。基板Wが水平姿勢であるとき、1対の水平保持部51Bは、各基板Wの下面に接触しつつ、基板Wを下方から支持する。また、基板Wが鉛直姿勢であるとき、1対の鉛直保持部51Cは、基板Wを保持する。回転駆動部51Dは、水平軸AX2周りに支持台51Aを回転させる。
【0047】
図3(c)に示すように、プッシャ機構53は、プッシャ53A、昇降回転部53B、水平移動部53Cおよびレール53Dを備える。プッシャ53Aは、鉛直姿勢の複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wの各々の下部を保持する。また、プッシャ53Aは、姿勢変換部51を介して、基板ハンドリング機構HTRから受け取った複数枚の基板Wを鉛直姿勢で保持する。昇降回転部53Bは、プッシャ53Aを鉛直方向Zに昇降させる。また、昇降回転部53Bは、鉛直軸AX3周りにプッシャ53Aを回転させる。これにより、矢印AR1で示す基板Wのデバイス面の向きを任意の方向にすることができる。
【0048】
水平移動部53Cは、プッシャ53Aおよび昇降回転部53Bをレール53Dに沿って水平移動させる。レール53Dは、幅方向Yに延びる。なお、回転駆動部51D、昇降回転部53Bおよび水平移動部53Cは各々、電動モータを備える。なお、姿勢変換部51は、本発明の第1姿勢変換部に相当する。また、プッシャ53Aは、本発明の鉛直保持部に相当する。
【0049】
ここで、第1姿勢変換機構41の動作を説明する。例えば、処理ブロック39の後述する4個のバッチ処理槽BT1~BT4は各々、2個分のキャリアCに対応する50枚の基板Wを一括して処理する。そのため、50枚の基板W(W1,W2)の姿勢変換を25枚ずつ行いながら、プッシャ53Aに50枚の基板Wを保持させる。25枚の基板W1は、第1基板群と適宜呼ばれる。25枚の基板W2は、第2基板群と適宜呼ばれる。基板W1,W2を特に区別しない場合は、基板W1および基板W2は、基板Wと記載される。
【0050】
図3(a)を参照する。姿勢変換部51は、基板ハンドリング機構HTRから25枚の基板W1を受け取る。この際、25枚の基板W1は、水平姿勢であり、フルピッチ(例えば10mm間隔)で整列される。なお、フルピッチは、ノーマルピッチとも呼ばれる。また、各基板W1のデバイス面は上向きである。なお、基板Wのデバイス面は、電子回路が形成される面であり、「表面」と呼ばれる。また、基板Wの裏面とは、電子回路が形成されない面をいう。デバイス面の反対側の面が裏面である。
【0051】
図3(b)を参照する。姿勢変換部51の回転駆動部51Dは、1対の水平保持部51B等を水平軸AX2周りに90度回転させて、25枚の基板W1を水平姿勢から鉛直姿勢に変換する。その後、プッシャ機構53は、プッシャ53Aを上昇させて、姿勢変換部51から25枚の基板W1を受け取る。その後、プッシャ機構53は、プッシャ53Aを鉛直軸AX3周りに180度回転させる。それにより、25枚の基板W1の向きを左方Yから右方Yにする。
【0052】
その後、姿勢変換部51は、基板ハンドリング機構HTRから25枚の基板W2を受け取り、その25枚の基板W2を水平姿勢から鉛直姿勢に変換する。その後、プッシャ機構53は、25枚の基板W1を保持するプッシャ53Aを上昇させる。これにより、プッシャ53Aは、25枚の基板W2を更に受け取る。
【0053】
図3(c)を参照する。プッシャ53Aは、50枚の基板W(W1,W2)を保持する。50枚の基板Wは、ハーフピッチ(例えば5mm間隔)で整列される。なお、ハーフピッチは、フルピッチの半分の間隔である。その後、プッシャ機構53は、50枚の基板Wを保持するプッシャ53Aをバッチ搬送機構WTR1(後述)の1対のチャック61,62の下方の基板受け渡し位置PPにレール53Dに沿って移動させる。
【0054】
<5-2.処理ブロック>
処理ブロック39は、バッチ処理領域R3を備える。バッチ処理領域R3は、移載ブロック37の後方Xに隣接する。バッチ処理領域R3は、例えば4個のバッチ処理槽BT1~BT4を備える。4個のバッチ処理槽BT1~BT4は、バッチ処理領域R3が延びる方向(前後方向X)に一列で並ぶ。4個のバッチ処理槽BT1~BT4は各々、複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wを一括して浸漬処理(バッチ処理)する。4個のバッチ処理槽BT1~BT4は各々、複数枚の基板Wを浸漬させる処理液(例えば薬液または純水)を貯留する。
【0055】
4個のバッチ処理槽BT1~BT4は、例えば、2個の薬液処理槽BT1,BT3と、2個の水洗処理槽BT2,BT4とで構成される。薬液処理槽BT1と水洗処理槽BT2を1組とし、薬液処理槽BT3と水洗処理槽BT4を他の1組とする。なお、薬液処理槽と水洗処理槽の組合せは、この例に限定されない。また、バッチ処理槽の個数は、4個に限定されず、1個または2個以上であればよい。
【0056】
2個の薬液処理槽BT1,BT3は各々、薬液によるエッチング処理を行う。薬液として、例えば燐酸が用いられる。薬液処理槽BT1,BT3は各々、図示しない薬液噴出管から供給された薬液を貯留する。2個の水洗処理槽BT2,BT4は各々、複数枚の基板Wに付着している薬液を純水で洗い流す純水洗浄処理を行う。純水として、例えば脱イオン水(Deionized Water:DIW)が用いられる。水洗処理槽BT2,BT4は各々、図示しない純水噴出管から供給された純水を貯留する。
【0057】
4個のバッチ処理槽BT1~BT4には、4個のリフタLF1~LF4がそれぞれ設けられる。例えば、リフタLF1は、所定の間隔であるハーフピッチ(例えば5mm間隔)で整列された鉛直姿勢の基板Wを保持する。リフタLF1は、バッチ処理槽BT1の内部の処理位置とバッチ処理槽BT1の上方の受け渡し位置との間で、複数枚の基板Wを昇降させる。他の3個のリフタLF2~LF4も、リフタLF1と同様に構成される。
【0058】
<5-3.バッチ基板搬送領域>
バッチ処理装置7は、バッチ基板搬送領域R4を更に備える。バッチ基板搬送領域R4は、バッチ処理領域R3の左方Yに隣接する。バッチ基板搬送領域R4の一端は、インターフェース装置5の内部まで延びる。また、バッチ基板搬送領域R4の他端は、後方Xに延びる。バッチ基板搬送領域R4は、バッチ搬送機構(ロボット)WTR1を備える。
【0059】
バッチ搬送機構WTR1は、4個のバッチ処理槽BT1~BT4、第1姿勢変換機構41の基板受け渡し位置PP、および第2姿勢変換機構67の待機槽69(後述)の間で、複数枚の基板Wを搬送する。4個のバッチ処理槽BT1~BT4、基板受け渡し位置PP、待機槽69(後述)および水中姿勢変換部71(後述)は、前後方向Xに沿って一列で整列する。そのため、バッチ搬送機構WTR1は、後方Xまたは前後方向Xと平行に、複数枚の基板Wを鉛直姿勢で搬送する。
【0060】
バッチ搬送機構WTR1は、1対のチャック61,62とガイドレール63を備える。チャック61,62は各々、例えば、50枚の基板Wを保持するために50個の保持溝を備える。2個のチャック61,62は各々、平面視で、幅方向Y(図1)に平行に延びる。バッチ搬送機構WTR1は、2つのチャック61,62を開いたり閉じたりする。バッチ搬送機構WTR1は、1対のチャック61,62をガイドレール63に沿って移動させる。バッチ搬送機構WTR1は、電動モータで駆動される。
【0061】
<6.インターフェース装置(姿勢変換領域)>
図4は、インターフェース装置5を説明するための平面図である。図5は、図4に示すインターフェース装置5を矢印A-Aの方向で見た縦断面図である。図6(a)~図6(c)、図7(a)~図7(c)、図8(a)、図8(b)は、第2姿勢変換機構67を説明するための図である。姿勢変換領域R2は、キャリア移動領域R1および基板処理システム1の外部に対して雰囲気を遮断するハウジング65を備える。これにより、インターフェース装置5は、雰囲気が異なる2個の領域(キャリア移動領域R1および姿勢変換領域R2)を備える。姿勢変換領域R2は、キャリア移動領域R1よりも清浄度を確保できる。
【0062】
ハウジング65は、移載ブロック37および枚葉基板搬送領域R5(後述)に対して、それぞれ連通する2個の開口65A,65Bを備える。姿勢変換領域R2は、第2姿勢変換機構67および方向変換ベルトコンベヤ68を備える。ハウジング65は、第2姿勢変換機構67および方向変換ベルトコンベヤ68を収容する。第2姿勢変換機構67は、4個のバッチ処理槽BT1~BT4のいずれかでバッチ処理が行われた複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wを鉛直姿勢から水平姿勢に変換する。
【0063】
方向変換ベルトコンベヤ68は、1枚の基板Wを受け取って、その基板Wを枚葉処理装置3に搬送する。方向変換ベルトコンベヤ68は、2個のプーリ68A、2本のベルト68Bおよび昇降回転部68Cを備える。2本のベルト68Bは、2個のプーリ68Aに掛け渡される。2個のプーリ68Aの少なくとも一方は、電動モータによって回転駆動される。昇降回転部68Cは、2個のプーリ68Aおよび2本のベルト68Bを昇降させ、また、2個のプーリ68Aおよび2本のベルト68Bを鉛直軸AX4周りに回転させる。
【0064】
なお、2本のベルト68B上の1枚の基板Wの搬送方向を変えるために、昇降回転部68Cは、例えば、水中姿勢変換部71(後述)およびベルトコンベヤ101(後述)と干渉しない高さ位置に昇降させた後に、2個のプーリ68A等を鉛直軸AX4周りに回転させる。
【0065】
<6-1.第2姿勢変換機構の構成>
第2姿勢変換機構67は、待機槽69、選択搬送機構(ロボット)WTR2および水中姿勢変換部71を備える。待機槽69は、基板受け渡し位置PPの前方Xに設けられる。待機槽69には、リフタLF7が設けられる。リフタLF7は、リフタLF1と同様に構成される。待機槽69は、図示しない純水噴出管から供給された純水(例えばDIW)を貯留する。
【0066】
選択搬送機構WTR2は、1対のチャック73,74およびガイドレール75を備える。1対のチャック73,74は、開閉する。チャック73,74は各々、例えば、交互に配置された25個の保持溝と25個の通過溝を備える。そのため、選択搬送機構WTR2は、25枚の基板W1と25枚の基板W2とが交互に配置された50枚の基板Wから25枚の基板W1および25枚の基板W2の一方の基板群を抜き出すことができる。
【0067】
選択搬送機構WTR2は、待機槽69と水中姿勢変換部71との間で、選択的に抜き出した複数枚(例えば25枚)の基板Wを搬送する。1対のチャック73,74は、前後方向Xに直線状に延びるガイドレール75に沿って移動される。なお、25枚の基板W1および25枚の基板W2の一方の基板群を選択的に抜き出すために、選択搬送機構WTR2は、例えば、1対のチャック73,74を幅方向Yに移動させることができる。
【0068】
図6(a)を参照する。水中姿勢変換部71は、待機槽69の前方Xに設けられる。水中姿勢変換部71は、槽内キャリア77、リフタLF8、姿勢変換槽79、回転機構81、プッシャ機構83および水平押し出し機構85(図8(b)参照)を備えている。
【0069】
槽内キャリア77は、複数枚(例えば25枚)の基板Wを収納することができる。槽内キャリア77は、出入口77Aと裏開口77Bを備える。出入口77Aは、基板Wを出入りさせるための開口である。裏開口77Bは、出入口77Aに対向する。また、裏開口77Bは、収納された基板Wの径方向において、その基板Wの直径よりも小さい幅で形成される。そのため、複数枚の基板Wは、裏開口77Bを通過できない。
【0070】
リフタLF8は、槽内キャリア77を支持する2本のキャリア支持部87を備える。リフタLF8は、2本のキャリア支持部87を昇降させる。姿勢変換槽79は、槽内キャリア77と、リフタLF8の2本のキャリア支持部87と、プッシャ83A(後述)とを収容する。姿勢変換槽79は、図示しない純水噴出管から供給された純水(例えばDIW)を貯留する。これにより、姿勢変換槽79内の純水に槽内キャリア77を浸漬させることができる。
【0071】
なお、第2姿勢変換機構67は、本発明の姿勢変換機構に相当する。水中姿勢変換部71は、本発明の第2姿勢変換部に相当する。また、第2姿勢変換部は、水中姿勢変換部71に代えて、複数枚の基板の基板Wを鉛直姿勢から水平姿勢に変換する多関節ロボットであってもよい。この多関節ロボットは、1枚の基板Wを保持する移動可能なハンド(図示しない)を備える。
【0072】
回転機構81は、対向する2本のシャフト81Aを備える。2本のシャフト81Aは各々、姿勢変換槽79を貫通する。回転機構81は、2本のシャフト81Aで槽内キャリア77を挟み込んで、槽内キャリア77を保持する。更に、回転機構81は、2本のシャフト81Aで保持された槽内キャリア77をシャフト81Aの水平軸AX5周りに回転させることができる。
【0073】
プッシャ機構83は、鉛直姿勢の複数枚(例えば25枚)の基板Wの下部を保持するプッシャ83Aを備える。プッシャ機構83は、プッシャ83Aを昇降させ、また、鉛直軸AX6周りに回転させることができる(図6(b)参照)。水平押し出し機構85は、水平姿勢の1枚の基板Wを押し出す押し出し部材85Aを備える(図8(b)参照)。押し出し部材85Aは、槽内キャリア77の出入口77Aが右方Yを向くときに、裏開口77Bおよび出入口77Aを通過しながら、右方Yに移動される。リフタLF8、回転機構81、プッシャ機構83および水平押し出し機構85は各々、電動モータおよびエアシリンダの少なくとも一方で駆動される。
【0074】
<6-2.第2姿勢変換機構の動作>
ここで、第2姿勢変換機構67の動作について説明する。図6(a)を参照する。待機槽69内の純水には、リフタLF7により鉛直姿勢で保持された50枚の基板Wが浸漬されている。50枚の基板Wは、図3(c)に示すように、25枚の基板W1と25枚の基板W2が交互に配置されている。
【0075】
選択搬送機構WTR2は、待機槽69の上方に移動する。また、リフタLF7は、待機槽69内の純水から50枚の基板Wを引き上げる。その後、選択搬送機構WTR2は、1対のチャック73,74を用いて、リフタLF7から50枚の基板Wのうちの25枚の基板W1を受け取る。そのため、リフタLF7には、25枚の基板W2が残される。リフタLF7は、25枚の基板W2を待機槽69内の純水に浸漬させる。選択搬送機構WTR2は、姿勢変換槽79およびプッシャ83Aの上方に25枚の基板W1を搬送する。
【0076】
図6(b)を参照する。プッシャ機構83は、2本のキャリア支持部87の間と、出入口77Aが上向きの槽内キャリア77の裏開口77Bおよび出入口77Aとにプッシャ83Aを通過させながら、プッシャ83Aを上昇させる。これにより、プッシャ83Aは、1対のチャック73,74が保持する25枚の基板W1の下部を保持する。その後、選択搬送機構WTR2は、1対のチャック73,74を開く。これにより、プッシャ83Aは、選択搬送機構WTR2から25枚の基板W1を受け取る。その後、選択搬送機構WTR2は、プッシャ83Aの上方から移動する。その後、25枚の基板W1を水平姿勢に変換したときにデバイス面が上向きになるように、プッシャ機構83は、25枚の基板W1を鉛直軸AX6周りに回転することで、25枚の基板W1の向きを調整する。
【0077】
図6(c)を参照する。リフタLF8は、出入口77Aが上向きの槽内キャリア77を支持する2本のキャリア支持部87を位置P1から位置P2に上昇させる。これにより、槽内キャリア77内には、プッシャ83Aで保持された25枚の基板W1が収納される。なお、位置P2は、槽内キャリア77内の純水から引き上げられた位置である。
【0078】
図7(a)を参照する。その後、プッシャ機構83は、槽内キャリア77内の底面までプッシャ83Aを下降させる。また、リフタLF8は、2本のキャリア支持部87を位置P2から位置P1に下降させる。これにより、槽内キャリア77内に収納された25枚の基板W1を姿勢変換槽79内の純水に浸漬させる。
【0079】
図7(b)を参照する。その後、回転機構81は、2本のシャフト81Aで槽内キャリア77を保持する。図7(c)を参照する。その後、リフタLF8は、位置P1から位置P3に2本のキャリア支持部87を下降させる。これにより、槽内キャリア77は、2本のシャフト81Aだけで保持される。なお、位置P3は、槽内キャリア77内の底面付近の位置である。その後、回転機構81は、槽内キャリア77を水平軸AX5周りに90度回転させる。これにより、槽内キャリア77内の25枚の基板W1は、鉛直姿勢から水平姿勢に変換される。このとき、各基板W1のデバイス面は、上向きである。
【0080】
図8(a)を参照する。その後、リフタLF8は、位置P3から位置P4に2本のキャリア支持部87を上昇させる。これにより、2本のキャリア支持部87が槽内キャリア77の下面に接触する。その後、回転機構81は、槽内キャリア77から2本のシャフト81Aを離す。これにより、槽内キャリア77は、2本のキャリア支持部87だけで保持される。
【0081】
図8(b)を参照する。その後、基板W1が姿勢変換槽79内の純水から出るように、リフタLF8は、2本のキャリア支持部87を上昇させる。その後、水平押し出し機構85は、押し出し部材85Aで純水から取り出された1枚の基板W1を右方Yに押し出す。押し出された基板W1は、方向変換ベルトコンベヤ68の2本のベルト68B上に搬送される。方向変換ベルトコンベヤ68は、1枚の基板W1の搬送方向を右方Yから前方Xに変換する。その後、方向変換ベルトコンベヤ68は、枚葉処理装置3のベルトコンベヤ101(後述)にその1枚の基板W1を搬送する。
【0082】
その後、槽内キャリア77から25枚の基板W1が搬送された後、待機槽69内の純水に浸漬された残りの25枚の基板W2を水平姿勢に変換する。25枚の基板W2の姿勢変換は、25枚の基板W1の姿勢変換と同様に行われる(図6(a)~図8(b)参照)。
【0083】
<7.枚葉処理装置>
図1に戻る。枚葉処理装置3は、インターフェース装置5から受け取った複数枚(例えば25枚または50枚)の基板Wを1枚ずつ所定の枚葉処理を行う。枚葉処理装置3は、枚葉処理が行われた複数枚の基板Wを、棚15Aに搬送されたキャリアCに搬送する。枚葉処理装置3は、ストッカ装置2の後方Xに隣接し、また、インターフェース装置5の前方Xに隣接する。枚葉処理装置3は、枚葉基板搬送領域R5、第1の枚葉基板処理領域R6および第2の枚葉基板処理領域R7を備える。
【0084】
3個の領域R5,R6,R7は各々、後方Xまたは前後方向Xに延びるように設けられる。第2の枚葉基板処理領域R7、枚葉基板搬送領域R5および第1の枚葉基板処理領域R6は、この順番で、後方Xに直交する水平方向である左方Yに並んで配置される。すなわち、第1の枚葉基板処理領域R6は、枚葉基板搬送領域R5の左方Yに隣接する。第2の枚葉基板処理領域R7は、枚葉基板搬送領域R5の右方Yに隣接する。なお、後方Xは、本発明の第1方向に相当する。左方Yは、本発明の第2方向に相当する。
【0085】
まず、2個の枚葉基板処理領域R6,R7について説明する。第1の枚葉基板処理領域R6は、後方タワーTW1、前方タワーTW2および基板搬送ロボットCR1を備える。前方タワーTW2、基板搬送ロボットCR1および後方タワーTW1は、この順番で枚葉基板搬送領域R5に沿って配置される。
【0086】
後方タワーTW1は、基板搬送ロボットCR1の後方Xに配置される。前方タワーTW2は、基板搬送ロボットCR1の前方Xに配置される。後方タワーTW1は、図2に示すように、鉛直方向Zに積層された1個の第1枚葉処理チャンバSW1および2個の第2枚葉処理チャンバSW2を備える。前方タワーTW2は、鉛直方向Zに積層された3個の第2枚葉処理チャンバSW2を備える。つまり、第1の枚葉基板処理領域R6は、合計6個の枚葉処理チャンバSW1,SW2を備える。
【0087】
基板搬送ロボットCR1は、ハンド91、進退部92および昇降回転部93を備える。ハンド91は、1枚の基板Wを保持する。進退部92は、ハンド91を前進および後退させる。昇降回転部93は、ハンド91および進退部92を昇降させる。また、昇降回転部93は、ハンド91の向きを変えるために、ハンド91および進退部92を鉛直軸AX7周りに回転させる。昇降回転部93は、床面に固定され、昇降回転部93は、水平方向に移動しない。基板搬送ロボットCR1は、後方タワーTW1の3個の枚葉処理チャンバSW1,SW2と前方タワーTW2の3個の第2枚葉処理チャンバSW2との間で基板Wを搬送する。
【0088】
なお、第2の枚葉基板処理領域R7は、第1の枚葉基板処理領域R6と同様に、後方タワーTW1、前方タワーTW2、および基板搬送ロボットCR2を備える。すなわち、第2の枚葉基板処理領域R7は、6個の枚葉処理チャンバSW1,SW2を備える。基板搬送ロボットCR2は、基板搬送ロボットCR1と同様に構成される。なお、後方タワーTW1および前方タワーTW2が備える枚葉処理チャンバの種類および個数は、適宜設定される。
【0089】
第1枚葉処理チャンバSW1は、例えば、保持回転部94とノズル95とを備える。保持回転部94は、1枚の基板Wを水平姿勢で保持するスピンチャックと、その基板Wの中心を通過する鉛直軸周りにスピンチャックを回転させる電動モータとを備える。ノズル95は、保持回転部94で保持された基板W上に処理液を供給する。処理液として、例えば、純水(例えばDIW)およびIPA(イソプロピルアルコール)が用いられる。第1枚葉処理チャンバSW1は、例えば、基板Wに対して純水で洗浄処理を行った後、基板Wの上面にIPAの液膜を形成する。
【0090】
第2枚葉処理チャンバSW2は各々、例えば、超臨界流体による乾燥処理を行う。流体として、例えば二酸化炭素が用いられる。流体が二酸化炭素の場合、超臨界状態は、臨界温度が31℃でかつ臨界圧力が7.38MPaのときに得られる。超臨界流体による乾燥処理を行うことで、基板Wにおけるパターン倒れを生じにくくすることができる。
【0091】
第2枚葉処理チャンバSW2は、チャンバ本体(容器)96、支持トレイ97、および蓋部を備える。チャンバ本体96は、内部に設けられた処理空間と、この処理空間に基板Wを入れるための開口と、供給口と、排気口とを備える。基板Wは、支持トレイ97に支持されつつ処理空間に収容される。蓋部はチャンバ本体96の開口を塞ぐ。例えば、各第2枚葉処理チャンバSW2は、流体を超臨界状態にして、供給口からチャンバ本体96内の処理空間に超臨界流体を供給する。処理空間に供給された超臨界流体により、1枚の基板Wに対する乾燥処理が行われる。
【0092】
次に、枚葉基板搬送領域R5について説明する。枚葉基板搬送領域R5は、図1に示すように、ベルトコンベヤ101、4個の基板搬送ロボットCR3,CR4,CR5,CR6、および3個の基板載置部PS1,PS2,PS3を備える。なお、ベルトコンベヤ101、および4個の基板搬送ロボットCR3,CR4,CR5,CR6は各々、本発明の水平基板搬送機構に相当する。
【0093】
ベルトコンベヤ101は、2個のプーリ103、2本のベルト105およびピン昇降部107を備える(図4参照)。2本のベルト105は、2個のプーリ103に掛け渡される。ピン昇降部107は、ベルトコンベヤ101の前部に設けられる。ピン昇降部107は、3本のリフトピン(図示しない)を有し、3本のリフトピンによって2本のベルト105上の1枚の基板Wを持ち上げる。2個のプーリ103の少なくとも一方、およびピン昇降部107は各々、電動モータで駆動される。
【0094】
4個の基板搬送ロボットCR3~CR6は各々、基板搬送ロボットCR1と同様に構成される。なお、基板搬送ロボットCR4は、2個のハンド91を備えていることが好ましい。この場合、第1のハンド91は、濡れた基板Wを搬送するために用いられ、第2のハンド91は、第2枚葉処理チャンバSW2で乾燥された基板Wを搬送するために用いられる。3個の基板載置部PS1~PS3は各々、1枚または2枚以上の基板Wを載置できるように構成される。
【0095】
ベルトコンベヤ101、基板搬送ロボットCR3、基板搬送ロボットCR4、基板搬送ロボットCR5および基板搬送ロボットCR6は、この順番で前方Xに向かうように配置される。基板載置部PS1は、2個の基板搬送ロボットCR3,CR4の間に配置される。基板載置部PS2は、2個の基板搬送ロボットCR4,CR5の間に配置される。基板載置部PS3は、2個の基板搬送ロボットCR5,CR6の間に配置される。
【0096】
ベルトコンベヤ101は、インターフェース装置5の方向変換ベルトコンベヤ68まで後方Xに延びる。ベルトコンベヤ101は、方向変換ベルトコンベヤ68を介して、第2姿勢変換機構67から基板Wを受け取る。ベルトコンベヤ101は、ベルト搬送により、ピン昇降部107の上方に基板Wを移動させる。基板搬送ロボットCR3は、ベルトコンベヤ101のピン昇降部107と基板載置部PS1との間で基板Wを搬送する。
【0097】
基板搬送ロボットCR4は、2個の基板載置部PS1,PS2と、2個の後方タワーTW1の6個の第2枚葉処理チャンバSW1,SW2との間で基板Wを搬送する。また、基板搬送ロボットCR5は、2個の基板載置部PS2,PS3と、2個の前方タワーTW2の6個の第2枚葉処理チャンバSW2との間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットCR6は、基板載置部PS3と、棚15Aに載置されたキャリアCとの間で基板Wを搬送する。
【0098】
<8.制御部>
基板処理システム1は、制御部110(図1参照)と記憶部(図示しない)を備えている。制御部110は、基板処理システム1の各構成を制御する。制御部110は、例えば中央演算処理装置(CPU)などの1つ以上のプロセッサを備える。記憶部は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、およびハードディスクの少なくとも1つを備えている。記憶部は、基板処理システム1の各構成を制御するために必要なコンピュータプログラムを記憶する。
【0099】
<9.基板処理システムの動作>
次に、図9のフローチャートを参照しながら基板処理システム1の動作について説明する。図1を参照する。図示しない外部搬送ロボットは、2個のキャリアCをロードポート11に搬送する。
【0100】
〔ステップS01〕キャリアの搬送(ストッカ装置)
ストッカ装置2の第1搬送ロボット17は、枚葉処理装置3の基板搬送ロボットCR6がアクセスできる棚15Aに第1のキャリアCを搬送しない。これは、枚葉処理装置3の内部に基板Wを通すことで、基板処理システム1のスループットが低下する可能性があるためである。その代わりに、処理前(未処理)の基板Wを収納したままの状態で、ストッカ装置2からバッチ処理装置7に隣接するインターフェース装置5にキャリアCを搬送する。
【0101】
具体的に説明する。ストッカ装置2の第1搬送ロボット17は、ロードポート11に載置された第1のキャリアCをストッカ装置側位置PT1に搬送する。キャリア搬送機構9は、載置台23を用いて、ストッカ装置側位置PT1に搬送された第1のキャリアCを第1搬送ロボット17から受け取る。
【0102】
〔ステップS02〕キャリアの搬送(キャリア搬送機構)
キャリア搬送機構9は、載置台23を後方Xに移動させることで、ストッカ装置側位置PT1からインターフェース装置側位置PT2に第1のキャリアCを搬送する。
【0103】
〔ステップS03〕キャリアの搬送(インターフェース装置)
インターフェース装置5の第2搬送ロボット31は、インターフェース装置側位置PT2から棚29に第1のキャリアCを搬送する。すなわち、第2搬送ロボット31は、載置台23上の第1のキャリアCを把持し、把持した第1のキャリアCを棚29に搬送する。
【0104】
〔ステップS04〕キャリアからの基板の取り出し
バッチ処理装置7の移載ブロック37の基板ハンドリング機構HTRは、棚29に搬送された第1のキャリアCから25枚の基板W1(第1基板群)を取り出して、その25枚の基板W1を姿勢変換部51に搬送する。
【0105】
その後、インターフェース装置5の第2搬送ロボット31は、25枚の基板W1が取り出された第1のキャリアC(空キャリア)を、棚29からインターフェース装置側位置PT2に搬送する。キャリア搬送機構9は、載置台23を用いて、第1のキャリアCを受け取る。その後、キャリア搬送機構9は、載置台23を前方Xに移動させることで、インターフェース装置側位置PT2からストッカ装置側位置PT1に第1のキャリアC(空キャリア)を搬送する。その後、ストッカ装置2の第1搬送ロボット17は、ストッカ装置側位置PT1から棚15Aに第1のキャリアC(空キャリア)を搬送する。すなわち、第1搬送ロボット17は、載置台23上の第1のキャリアCを把持し、把持した第1のキャリアCを棚15Aに搬送する。
【0106】
その後、第2のキャリアCについて、ステップS01~S04の動作が行われる。すなわち、第1搬送ロボット17は、ロードポート11に載置された第2のキャリアCをストッカ装置側位置PT1に搬送する。キャリア搬送機構9は、載置台23を用いて、第2のキャリアCを受け取る。キャリア搬送機構9は、載置台23を後方Xに移動させることで、ストッカ装置側位置PT1からインターフェース装置側位置PT2に第2のキャリアCを搬送する。
【0107】
その後、第2搬送ロボット31は、載置台23上の第2のキャリアCを把持して、把持した第2のキャリアCをインターフェース装置側位置PT2から棚29に搬送する。バッチ処理装置7の基板ハンドリング機構HTRは、棚29に搬送された第2のキャリアCから25枚の基板W2(第2基板群)を取り出して、その25枚の基板W2を姿勢変換部51に搬送する。
【0108】
その後、第2搬送ロボット31は、棚29からインターフェース装置側位置PT2に、25枚の基板W2が取り出された第2のキャリアC(空キャリア)を搬送する。キャリア搬送機構9は、載置台23を用いて、第2搬送ロボット31から第2のキャリアC(空キャリア)を受け取る。キャリア搬送機構9は、載置台23を前方Xに移動させることで、インターフェース装置側位置PT2からストッカ装置側位置PT1に第2のキャリアC(空キャリア)を搬送する。第1搬送ロボット17は、載置台23上の第2のキャリアCを把持して、把持した第2のキャリアCをストッカ装置側位置PT1から保管用の棚15Bに第2のキャリアCを搬送する。第2のキャリアC(空キャリア)は、棚15Aに搬送できるようになるまで、棚15Bに保管される。
【0109】
〔ステップS05〕鉛直姿勢への姿勢変換
図3(a)~図3(c)に示すように、姿勢変換部51は、25枚の基板W1と25枚の基板W2とを水平姿勢から鉛直姿勢に個別に変換する。また、プッシャ機構53のプッシャ53Aは、25枚の基板W1と25枚の基板W2とが交互に配置された50枚のW(基板W1,W2)を鉛直姿勢で保持する。その後、プッシャ機構53は、基板受け渡し位置PPに50枚の基板Wを搬送する。
【0110】
〔ステップS06〕薬液処理
バッチ搬送機構WTR1は、基板受け渡し位置PPでプッシャ機構53から鉛直姿勢の50枚の基板Wを受け取り、2個の薬液処理槽BT1,BT3の2個のリフタLF1,LF3の一方に50枚の基板Wを搬送する。
【0111】
例えば、バッチ搬送機構WTR1は、薬液処理槽BT1のリフタLF1に50枚の基板Wを搬送する。リフタLF1は、薬液処理槽BT1の上方の位置で50枚の基板Wを受け取る。リフタLF1は、薬液処理槽BT1内の薬液(例えば燐酸)に50枚の基板Wを浸漬させる。これにより、エッチング処理(バッチ処理)が行われる。エッチング処理の後、リフタLF1は、50枚の基板Wを薬液処理槽BT1の燐酸から引き上げる。なお、50枚の基板Wが他の薬液処理槽BT3のリフタLF3に搬送された場合も薬液処理槽BT1と同様の処理が行われる。
【0112】
〔ステップS07〕純水洗浄処理
バッチ搬送機構WTR1は、例えばリフタLF1から鉛直姿勢の50枚の基板Wを受け取り、水洗処理槽BT2のリフタLF2に50枚の基板Wを搬送する。リフタLF2は、水洗処理槽BT2の上方の位置で50枚の基板Wを受け取る。リフタLF2は、水洗処理槽BT2内の純水に50枚の基板Wを浸漬させる。これにより、洗浄処理(バッチ処理)が行われる。
【0113】
なお、バッチ搬送機構WTR1がリフタLF3から鉛直姿勢の50枚の基板Wを受け取る場合、バッチ搬送機構WTR1は、水洗処理槽BT4のリフタLF4に50枚の基板Wを搬送する。リフタLF4は、水洗処理槽BT4内の純水に50枚の基板Wを浸漬させる。
【0114】
〔ステップS08〕水平姿勢への姿勢変換
バッチ搬送機構WTR1は、2個のリフタLF2,LF4の一方から純水清浄処理が行われた50枚の基板Wを受け取る。50枚の基板Wを搬送する際に、例えばリフタLF2は、水洗処理槽BT2の純水から50枚の基板Wを引き上げる。バッチ搬送機構WTR1は、受け取った50枚の基板Wを第1姿勢変換機構41の基板受け渡し位置PPを超えてインターフェース装置5の待機槽69のリフタLF7に50枚の基板Wを搬送する。リフタLF7は、待機槽69の上方の位置で50枚の基板Wを受け取る。
【0115】
図6(a)~図8(b)に示すように、水中姿勢変換部71は、25枚の基板W1と25枚の基板W2とを鉛直姿勢から水平姿勢に個別に変換する。水中姿勢変換部71は、水平姿勢に変換された25枚の基板W1(25枚の基板W2)を1枚ずつ方向変換ベルトコンベヤ68に搬送する。方向変換ベルトコンベヤ68は、1枚の基板Wの搬送方向を右方Yから前方Xに変換しながら、搬送された1枚の基板Wを枚葉処理装置3のベルトコンベヤ101に搬送する。
【0116】
〔ステップS09〕第1の枚葉処理
ベルトコンベヤ101は、1枚の基板Wをピン昇降部107に搬送する。ピン昇降部107は、2本のベルト105上から1枚の基板Wを持ち上げる。基板搬送ロボットCR3は、ピン昇降部107から1枚の基板Wを受け取り、その1枚の基板Wを水平姿勢で基板載置部PS1に搬送する。その後、基板搬送ロボットCR4は、2個のハンド91のうちの第1のハンド91を用いて、基板載置部PS1から濡れた1枚の基板Wを受け取る。そして、基板搬送ロボットCR4は、その第1のハンド91で受け取った基板Wを、2個の後方タワーTW1の2個の第1枚葉処理チャンバSW1の一方に搬送する。
【0117】
各第1枚葉処理チャンバSW1は、保持回転部94によってデバイス面が上向きの基板Wを保持して回転させ、また、ノズル95からデバイス面に純水を供給する。その後、各第1枚葉処理チャンバSW1は、基板Wのデバイス面(上面)に対してノズル95からIPAを供給して、基板Wの純水をIPAで置換する。
【0118】
〔ステップS10〕第2の枚葉処理(乾燥処理)
第1の枚葉基板処理領域R6の第1枚葉処理チャンバSW1で基板Wが処理されたものとする。この場合、基板搬送ロボットCR1は、第1の枚葉基板処理領域R6の第1枚葉処理チャンバSW1から第1の枚葉基板処理領域R6の5個の第2枚葉処理チャンバSW2のいずれか1つに、IPAで置換された基板Wを搬送する。同様に、第2の枚葉基板処理領域R7の第1枚葉処理チャンバSW1で基板Wが処理されたものとする。この場合、第2基板搬送ロボットCR2は、第2の枚葉基板処理領域R7の第1枚葉処理チャンバSW1から第2の枚葉基板処理領域R7の5個の第2枚葉処理チャンバSW2のいずれか1つに、IPAで置換された基板Wを搬送する。
【0119】
各第2枚葉処理チャンバSW2は、超臨界状態の二酸化炭素(超臨界流体)により、1枚の基板Wに対して乾燥処理を行う。超臨界流体を用いた乾燥処理により、基板Wのパターン面(デバイス面)のパターン倒壊が抑制される。
【0120】
〔ステップS11〕キャリアへの基板の収納
2個の枚葉基板処理領域R6,R7の2個の前方タワーTW2の6個の第2枚葉処理チャンバSW2のいずれか1つで、乾燥処理が行われたとする。この場合、基板搬送ロボットCR5は、乾燥処理が行われた第2枚葉処理チャンバSW2から基板載置部PS3に、乾燥処理後の1枚の基板Wを搬送する。
【0121】
また、2個の枚葉基板処理領域R6,R7の2個の後方タワーTW1の4個の第2枚葉処理チャンバSW2のいずれか1つで、乾燥処理が行われたとする。この場合、基板搬送ロボットCR4は、2個のハンド91のうちの第2のハンド91を用いて、乾燥処理が行われた第2枚葉処理チャンバSW2から1枚の基板Wを受け取る。そして、基板搬送ロボットCR4は、第2のハンド91で受け取った基板Wを基板載置部PS2に搬送する。その後、基板搬送ロボットCR5は、基板載置部PS2から基板載置部PS3に乾燥処理後の基板Wを搬送する。
【0122】
基板搬送ロボットCR6は、基板載置部PS3から棚15Aに載置された第1のキャリアCに基板W1を搬送する。
【0123】
〔ステップS12〕キャリアの搬送(ストッカ装置)
第1のキャリアC内に25枚の基板W1が収納されると、第1搬送ロボット17は、棚15Aから2個のロードポート11の一方に第1のキャリアCを搬送する。また、第1搬送ロボット17は、第1のキャリアCが搬送された後の棚15Aに棚15Bから第2のキャリアC(空キャリア)を搬送する。
【0124】
その後、第2のキャリアCについて、ステップS11,S12の動作が行われる。基板搬送ロボットCR6は、基板載置部PS3から棚15Aに載置された第2のキャリアCに基板W2を搬送する。第2のキャリアC内に25枚の基板W2が収納されると、第1搬送ロボット17は、棚15Aから2個のロードポート11の一方に第2のキャリアCを搬送する。図示しない外部搬送機構は、ロードポート11から次の目的地に2個のキャリアCを順番に搬送する。
【0125】
本実施例によれば、ストッカ装置2、枚葉処理装置3、インターフェース装置5およびバッチ処理装置7が、この順番で、一列かつ直線状に配置されている。このような構成において、キャリア搬送機構9は、ストッカ装置2側のストッカ装置側位置PT1とインターフェース装置5側のインターフェース装置側位置PT2との間でキャリアCを搬送する。そのため、ストッカ装置2からインターフェース装置5にキャリア単位で基板Wを搬送することができる。そのため、枚葉処理装置3の内部に基板Wを通すことに起因するスループットの低下を防止することができる。また、基板WはキャリアCに収納されているので、ストッカ装置2からインターフェース装置5に基板Wを搬送するときに、基板Wにパーティクルが付着することを防止できる。
【0126】
また、バッチ処理装置7は、姿勢変換部51を備える。インターフェース装置5は、水中姿勢変換部71を備える。これにより、バッチ処理装置7は、垂直姿勢に変換された複数枚の基板Wに対して所定のバッチ処理を行うことができる。また、枚葉処理装置3は、インターフェース装置5で水平姿勢に変換された複数枚の基板Wを1枚ずつ所定の枚葉処理を行うことができる。
【0127】
また、バッチ処理装置7は、棚29に隣接する移載ブロック37と、移載ブロック37に隣接する処理ブロック39とを備える。このような配置は、一般的なバッチ式の基板処理装置と同様の配置である。また、一般的なバッチ式の基板処理装置において、姿勢変換は、一般的に、基板ハンドリング機構HTRを備える移載ブロック37で行われる。本発明によれば、バッチ基板搬送領域R4の一端は、インターフェース装置5の内部まで延び、また、バッチ基板搬送領域R4の他端は、後方Xに延びる。更に、バッチ基板搬送領域R4のバッチ搬送機構WTR1は、第1姿勢変換機構41(移載ブロック37)を超えながら、例えば2個のバッチ処理槽BT2,BT4(処理ブロック39)から第2姿勢変換機構67(インターフェース装置5)に複数枚の基板Wを鉛直姿勢で搬送する。そのため、複数枚の基板Wを効率的に搬送することができる。
【0128】
また、キャリア搬送機構9は、枚葉処理装置3の上方であって、平面視で枚葉処理装置3と重なるように設けられる。これにより、枚葉処理装置3は、枚葉処理する領域を増やすことができる。すなわち、枚葉処理装置3は、より多くの枚葉処理チャンバSW1,SW2を備えることができる。そのため、スループットを向上することができる。
【実施例0129】
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。図10は、実施例2に係る基板処理システム1の平面図である。なお、図10において、例えば後方タワーTW1、前方タワーTW2および6個の基板搬送ロボットCR1~CR6は、天井壁115で隠れているものとする。
【0130】
実施例1の基板処理システム1は、単一のキャリア搬送機構9を備えた。これに対し、実施例2の基板処理システム1は、複数個(例えば2個)のキャリア搬送機構9A,9Bを備えてもよい。
【0131】
2個のキャリア搬送機構9A,9Bは、幅方向Yに並んで配置される。2個のキャリア搬送機構9A,9Bは各々、枚葉処理装置3の上方であって、平面視で枚葉処理装置3の一部または全部と重なるように設けられる。2個のキャリア搬送機構9A,9Bは各々、実施例1のキャリア搬送機構9と同様に構成される。すなわち、第1のキャリア搬送機構9Aは、載置台23Aと台移動部25Aを備える。同様に、第2のキャリア搬送機構9Bは、載置台23Bと台移動部25Bを備える。
【0132】
第1のキャリア搬送機構9Aは、ストッカ装置2側のストッカ装置側位置PT1とインターフェース装置5側のインターフェース装置側位置PT2との間でキャリアCを搬送する。また、第2のキャリア搬送機構9Bは、ストッカ装置2側のストッカ装置側位置PT3とインターフェース装置5側のインターフェース装置側位置PT4との間でキャリアCを搬送する。なお、2個のキャリア搬送機構9A,9Bは、本発明のキャリア搬送領域および第2キャリア搬送機構に相当する。
【0133】
第1搬送ロボット17は、ストッカ装置2側の所定の位置に移動された載置台23AにキャリアCを搬送する。同様に、第1搬送ロボット17は、ストッカ装置2側の所定の位置に移動された載置台23BにキャリアCを搬送する。また、第2搬送ロボット31は、インターフェース装置5側の所定の位置に移動された載置台23AにキャリアCを搬送する。同様に、第2搬送ロボット31は、インターフェース装置5側の所定の位置に移動された載置台23BにキャリアCを搬送する。
【0134】
例えば、第1のキャリア搬送機構9Aは、ストッカ装置側位置PT1からインターフェース装置側位置PT2に、処理前の基板Wが収納された第1のキャリアCを搬送する。また、第1のキャリア搬送機構9Aは、インターフェース装置側位置PT2からストッカ装置側位置PT1に、空の第1のキャリアCを搬送する。なお、処理前とは、基板処理システム1でいずれかの処理も行われていないことを意味する。
【0135】
第2のキャリア搬送機構9Bは、ストッカ装置側位置PT3からインターフェース装置側位置PT4に、処理前の基板Wが収納された第2のキャリアCを搬送する。また、第2のキャリア搬送機構9Bは、インターフェース装置側位置PT4からストッカ装置側位置PT3に、空の第2のキャリアCを搬送する。
【0136】
別の搬送例として、第1のキャリア搬送機構9Aは、処理前の基板Wが収納されたキャリアCのみを搬送してもよい。また、第2のキャリア搬送機構9Bは、空のキャリアCのみを搬送してもよい。
【0137】
本実施例の基板処理システム1は、複数個(例えば2個)のキャリア搬送機構9A,9Bを備える。キャリア搬送機構9が増えるので、ストッカ装置2とインターフェース装置5との間のキャリアCの搬送を効率よく行うことができる。
【実施例0138】
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例1,2と重複する説明は省略する。図11は、実施例3に係る基板処理システム1の平面図である。図12は、図11に示す枚葉処理装置3を矢印B-Bの方向で見た縦断面図である。
【0139】
実施例1の枚葉処理装置3は、第2の枚葉基板処理領域R7、枚葉基板搬送領域R5および第1の枚葉基板処理領域R6を備えた。これに対し、実施例3の枚葉処理装置3は、キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および第1の枚葉基板処理領域R6を備える。
【0140】
キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および第1の枚葉基板処理領域R6は各々、後方Xまたは前後方向Xに延びるように設けられる。キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および第1の枚葉基板処理領域R6は、この順番で、後方Xと直交する水平方向である左方Yに並んで配置される。言い換えると、キャリア搬送領域R11は、枚葉基板搬送領域R5の右方Yに隣接して設けられる。また、第1の枚葉基板処理領域R6は、枚葉基板搬送領域R5の左方Yに隣接して設けられる。なお、壁121は、キャリア搬送領域R11と枚葉基板搬送領域R5との雰囲気を遮断する壁である。
【0141】
キャリア搬送領域R11は、キャリア搬送機構9を備える。なお、キャリア搬送領域R11は、複数個のキャリア搬送機構9を備えてもよい。この場合、図12において、例えば2個のキャリア搬送機構9は、鉛直方向Zに配置される。なお、図12において、第2のキャリア搬送機構9は、例えば破線HAに示す位置に配置される。枚葉基板搬送領域R5は、基板搬送ロボットCR7およびベルトコンベヤ101を備える。基板搬送ロボットCR7およびベルトコンベヤ101は、インターフェース装置5、6個の枚葉処理チャンバSW1,SW2および、棚15Aに搬送されたキャリアCとの間で、少なくとも1枚の基板Wを搬送する。
【0142】
基板搬送ロボットCR7は、基板搬送ロボットCR1と同様に、ハンド91、進退部92および昇降回転部93を備える。基板搬送ロボットCR7は、更に、前後方向Xに延びるガイドレール123を備える。基板搬送ロボットCR7(昇降回転部93)は、ガイドレール123に沿って移動することができる。
【0143】
枚葉基板処理領域R6は、後方タワーTW1、前方タワーTW2および基板搬送ロボットCR1を備える。後方タワーTW1は、鉛直方向Zに配置された1個の第1枚葉処理チャンバSW1と2個の第2枚葉処理チャンバSW2を備える。また、前方タワーTW2は、鉛直方向Zに配置された3個の第2枚葉処理チャンバSW2を備える。
【0144】
基板搬送ロボットCR7は、例えば2個のハンド91を備える。基板搬送ロボットCR7は、第1のハンド91を用いて、ベルトコンベヤ101のピン昇降部107から後方タワーTW1の1個の第1枚葉処理チャンバSW1に濡れた1枚の基板Wを搬送する。枚葉基板処理領域R6の基板搬送ロボットCR1は、1個の第1枚葉処理チャンバSW1から5個の第2枚葉処理チャンバSW2のいずれかに、IPAで置換された1枚の基板Wを搬送する。基板搬送ロボットCR7は、第2のハンド91を用いて、乾燥処理が行われた第2枚葉処理チャンバSW2から棚15Aに載置されたキャリアCに、乾燥処理後の1枚の基板Wを搬送する。
【0145】
本実施例によれば、実施例1の基板処理システム1と同様に、枚葉処理装置3の内部に基板Wを通すことに起因するスループットの低下を防止することができる。また、基板処理システム1の組立てにおいて、枚葉処理装置3の上方にキャリア搬送機構9が配置される場合(実施例1,2の場合)、キャリア搬送機構9を枚葉処理装置3の上方に運ぶ必要がある。本実施例によれば、キャリア搬送機構9を備えたキャリア搬送領域R11は、枚葉基板搬送領域R5および枚葉基板処理領域R6の側方に配置される。そのため、キャリア搬送機構9を運ぶ負担を軽減でき、これにより、基板処理システム1の組立を比較的容易にすることができる。
【0146】
また、第1搬送ロボット17および第2搬送ロボット31は各々、枚葉処理装置3の天井壁115よりも高い位置にキャリアCを搬送しなくてもよい。そのため、ストッカ装置2とインターフェース装置5との間のキャリアCの搬送を効率よく行うことができる。また、キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および枚葉基板処理領域R6が水平方向(幅方向Y)に並んで配置されるので、基板処理システム1の幅方向の長さが大きくなることを抑制できる。すなわち、図1に示す第2の枚葉基板処理領域R7がキャリア搬送領域R11に置き換わるだけなので、基板処理システム1の幅方向Yの長さがほぼ変更されない。
【実施例0147】
次に、図面を参照して本発明の実施例4を説明する。なお、実施例1~3と重複する説明は省略する。図13は、実施例4に係る基板処理システム1の平面図である。なお、図13において、枚葉処理装置3を矢印B-Bの方向で見た縦断面図は、図12とほぼ同様の図になる。
【0148】
実施例3では、枚葉基板処理領域R6は、6個の枚葉処理チャンバSW1,SW2を備えた。1個の第1枚葉処理チャンバSW1は、純水とIPAで1枚の基板Wを処理し、5個の第2枚葉処理チャンバSW2は各々、1枚の基板Wに対して超臨界流体による乾燥処理を行った。実施例4では、枚葉基板処理領域R6は、6個の第1枚葉処理チャンバSW1を備え、6個の第1枚葉処理チャンバSW1は各々、純水とIPAで1枚の基板Wを処理し、その後、スピン乾燥を行ってもよい。
【0149】
図13を参照する。枚葉処理装置3は、キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および枚葉基板処理領域R6を備える。
【0150】
キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および枚葉基板処理領域R6は各々、後方Xまたは前後方向Xに延びるように設けられる。キャリア搬送領域R11、枚葉基板搬送領域R5および枚葉基板処理領域R6は、この順番で、後方Xと直交する水平方向である左方Yに並んで配置される。
【0151】
枚葉基板処理領域R6は、後方タワーTW1と前方タワーTW2を備える。後方タワーTW1と前方タワーTW2は各々、鉛直方向Zに配置された3個の第1枚葉処理チャンバSW1を備える。後方タワーTW1および前方タワーTW2の6個の第1枚葉処理チャンバSW1は各々、例えば、純水およびIPAをこの順番で基板Wに供給した後、基板Wの乾燥処理(スピン乾燥)を行う。
【0152】
枚葉基板搬送領域R5は、例えば、ベルトコンベヤ101と、2個の基板搬送ロボットCR8,CR9と、基板載置部PS4とを備える。基板搬送ロボットCR8は、ベルトコンベヤ101の前方Xに設けられる。また、基板搬送ロボットCR8は、ベルトコンベヤ101と基板載置部PS4の間に設けられる。基板載置部PS4は、2個の基板搬送ロボットCR8,CR9の間に配置される。基板載置部PS4は、基板載置部PS1と同様に構成される。基板搬送ロボットCR9は、基板載置部PS4よりもストッカ装置2の近くに配置される。
【0153】
基板搬送ロボットCR8は、実施例1等の基板搬送ロボットCR1と同様に、ハンド91、進退部92および昇降回転部93を備える。また、基板搬送ロボットCR8は、2個のハンド91を備えることが好ましい。
【0154】
基板搬送ロボットCR8は、第1のハンド91を用いて、ベルトコンベヤ101のピン昇降部107から1枚の基板Wを受け取って、第1のハンド91で受け取った1枚の基板Wを6個の第1枚葉処理チャンバSW1のいずれか1つに搬送する。また、基板搬送ロボットCR8は、第2のハンド91を用いて、乾燥処理が行われた枚葉処理チャンバSW1から1枚の基板Wを受け取って、第2のハンド91で受け取った1枚の基板Wを基板載置部PS4に搬送する。
【0155】
基板搬送ロボットCR9は、ハンド131、多関節アーム133および昇降台135を備える。ハンド131は、1枚の基板Wを保持する。多関節アーム133は、例えばスカラー型のロボットアームである。多関節アーム133の基端部は、昇降台135に鉛直軸周りに回転可能に取り付けられる。多関節アーム133の先端部は、ハンド131が取り付けられる。多関節アーム133および昇降台135は各々、電動モータで駆動される。基板搬送ロボットCR9は、基板載置部PS4から棚15Aに載置されたキャリアCに基板Wを搬送する。
【0156】
本実施例によれば、実施例1の基板処理システム1と同様に、枚葉処理装置3の内部に基板Wを通すことに起因するスループットの低下を防止することができる。また、実施例3の基板処理システム1と同様に、基板処理システム1の組立ての際に、キャリア搬送機構9を運ぶ負担を軽減できる。
【0157】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0158】
(1)上述した各実施例では、キャリア搬送機構9(9A,9B)は、キャリアCが載置される載置台23(23A,23B)を備えた。この点、キャリア搬送機構9は、例えばキャリアCの上面の突起を把持する把持部を備えてもよい。この場合、台移動部25は、把持部を移動させる。例えば、キャリア搬送機構9は、第1搬送ロボット17の把持部19に対して、棚を介して、キャリアCを受け渡ししてもよい。
【0159】
(2)上述した各実施例および変形例(1)では、第1搬送ロボット17および第2搬送ロボット31はそれぞれ、把持部19,33を備えた。この点、第1搬送ロボット17および第2搬送ロボット31の少なくとも一方は、キャリアCの下面を支持する支持部141を備えていてもよい(図14(a)、図14(b)参照)。キャリアCがこの支持部141と載置台23との間で受け渡しされる場合、載置台23は、支持部141の一部又は全部が鉛直方向Zに通過できるように、切り欠き部143を備えていてもよい。
【0160】
また、切り欠き部143の向きを変えるために、載置台23は、鉛直軸AX8周りに回転可能であってもよい。例えば、第1搬送ロボット17の支持部141が載置台23にキャリアCを搬送するとき、載置台23の切り欠き部143は、前方Xを向く(図14(a)参照)。また、第2搬送ロボット31の支持部141が載置台23からキャリアCを受け取るときは、切り欠き部143は、後方Xを向く(図14(b)参照)。
【0161】
また、キャリア搬送機構9は、把持部を備え、第1搬送ロボット17および第2搬送ロボット31の少なくとも一方は、支持部141を備えていてもよい。
【0162】
(3)上述した各実施例および各変形例では、例えば、バッチ処理槽BT1は、25枚の基板W1と25枚の基板W2とが1枚ずつ交互に配置された50枚の基板Wを一括して浸漬処理した。この50枚の基板W(W1,W2)は、ハーフピッチ(例えば5mm)で配列された。この点、バッチ処理槽BT1は、フルピッチ(例えば10mm)で配列された25枚の基板Wを一括して浸漬処理してもよい。
【0163】
この場合、図4に示す選択搬送機構WTR2は設けられていなくてもよい。また、バッチ搬送機構WTR1は、4個のバッチ処理槽BT1~BT4、第1姿勢変換機構41の基板受け渡し位置PP、待機槽69および水中姿勢変換部71の間で、複数枚(例えば25枚)の基板Wを搬送できるように構成されてもよい。また、選択搬送機構WTR2が設けられない場合、待機槽69は、設けられなくてもよい。
【0164】
(4)上述した各実施例および各変形例において、例えば、バッチ処理槽BT1は、処理基板群である50枚の基板Wを一括して浸漬処理した。この50枚の基板W(W1,W2)において、第1基板群の25枚の基板W1の各デバイス面が右方Yを向いているときに、第2基板群の25枚の基板W2の各デバイス面は、左方Yを向いていてもよい。また、第1基板群の25枚の基板W1の各デバイス面が右方Yを向いているときに、第2基板群の25枚の基板W2の各デバイス面は、右方Yを向いていてもよい。
【0165】
(5)上述した各実施例および各変形例では、ストッカ装置2は、キャリアCを保管するための棚15Bを備えた。この点、棚15Bが不要である場合、ストッカ装置2は、棚15Bを備えなくてもよい。
【0166】
(6)上述した各実施例および各変形例では、図1に示す基板処理システム1の各構成の配置は、幅方向Yで逆であってもよい。例えば、インターフェース装置5において、キャリア移動領域R1は、姿勢変換領域R2の左方に配置されていてもよい。
【0167】
(7)上述した各実施例および各変形例では、インターフェース装置5は、方向変換ベルトコンベヤ68を備えた。これに代えて、インターフェース装置5は、基板搬送ロボットCR1を備えていてもよい。
【0168】
(8)上述した各実施例および各変形例において、図11または図13に示す枚葉基板搬送領域R5は、図1に示す4個の基板搬送ロボットCR3~CR6および3個の基板載置部PS1~PS3を備えてもよい。また、図1または図13に示す枚葉基板搬送領域R5は、図11に示す基板搬送ロボットCR7を備えていてもよい。また、図1または図11に示す枚葉基板搬送領域R5は、図13に示す基板搬送ロボットCR8,CR9および基板載置部PS4を備えてもよい。なお、ベルトコンベヤ101は備えていなくてもよい。この場合、例えば図13において、基板搬送ロボットCR8は、図11に示す基板搬送ロボットCR7と同様に前後方向Xに移動できるように構成されていてもよい。また、図1図11または図13に示す枚葉基板搬送領域R5は、少なくとも1個の基板搬送ロボットCR7(CR3)を備えていればよい。
【0169】
(9)上述した各実施例および各変形例において、移載ブロック37は、基板ハンドリング機構HTRと姿勢変換部51を備えた。この点、基板ハンドリング機構HTRが多関節ロボットで構成される場合、姿勢変換部51は、省略してもよい。この場合、基板ハンドリング機構HTR(多関節ロボット)は、例えば5個のハンド43を備え、キャリアCから取り出した5枚の基板Wを水平姿勢から鉛直姿勢に変換してもよい。そして、基板ハンドリング機構HTR(多関節ロボット)は、鉛直姿勢の5枚の基板Wをプッシャ機構53のプッシャ53Aに並べてもよい。プッシャ53A(鉛直保持部)は、基板ハンドリング機構HTRより直接搬送された5枚の基板Wを鉛直姿勢で保持する。
【0170】
(10)上述した各実施例および各変形例において、姿勢変換部51および水中姿勢変換部71は各々、複数枚の基板Wを収容する基板収容部を備え、その基板収容部は、水平軸周りに回転可能であればよい。この水平軸は、後方Xまたは前後方向Xに平行であり、かつ複数枚の基板Wの各デバイス面に平行である。
【符号の説明】
【0171】
1 … 基板処理システム
2 … ストッカ装置
3 … 枚葉処理装置
5 … インターフェース装置
7 … バッチ処理装置
9,9A,9B … キャリア搬送機構
11 … ロードポート
15(15A) … 棚
17 … 第1搬送ロボット
19 … 把持部
PT1,PT3 … ストッカ装置側位置
PT2,PT4 … インターフェース装置側位置
23,23A,23B … 載置台
29 … 棚
31 … 第2搬送ロボット
33 … 把持部
37 … 移載ブロック
39 … 処理ブロック
HTR … 基板ハンドリング機構
41 … 第1姿勢変換機構
R4 … バッチ基板搬送領域
BT1~BT4 … バッチ処理槽
WTR1 … バッチ搬送機構
67 … 第2姿勢変換機構
R5 … 枚葉基板搬送領域
R6 … 第1の枚葉基板処理領域
R11 … キャリア搬送領域
SW1,SW2 … 枚葉処理チャンバ
101 … ベルトコンベヤ
CR7 … 基板搬送ロボット
C … キャリア
W(W1,W2) … 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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