(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004998
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】冷却貯蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20250108BHJP
E05B 65/44 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
F25D23/02 306B
E05B65/44 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104957
(22)【出願日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長瀬 雅史
(72)【発明者】
【氏名】野津 慎次
(72)【発明者】
【氏名】嘉藤 由秋
(72)【発明者】
【氏名】真田 智之
【テーマコード(参考)】
3L102
【Fターム(参考)】
3L102JA01
3L102KA03
3L102KB02
(57)【要約】
【課題】断熱性に悪影響を及ぼさず低コストで信頼性の高い施錠機能を有する冷却貯蔵庫を実現する。
【解決手段】冷却貯蔵庫10は、貯蔵庫本体11と、断熱性の扉13と、扉を施錠するためのロック機構70と、を備える。ロック機構70は、扉13の第1面13A、又は貯蔵庫本体11の第2面46Aのいずれか一方の面に設けられ、施錠状態と解錠状態との間を変位する可動部72と、第1面13A又は第2面46Aのうち、可動部72が設けられていない他方の面に設けられ、可動部72と係合する係合部73Aと、第1面13Aに設けられ、可動部72又は前記係合部を覆う第1カバー74と、第2面46Aに設けられ、可動部72又は係合部73Aを覆う第2カバー75と、を備える。第2カバー75は、可動部72が係合部73Aと係合する際に挿入される挿入口75Bを有し、第1カバー74は扉13の閉状態において挿入口75Bを覆うと共に、第1カバー74側の端部75B1と平面視で重なる重畳部74A1を有する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面開口を有する断熱箱体である貯蔵庫本体と、
前記天面開口を開閉するための断熱性の扉と、
前記扉を施錠するためのロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、
前記扉の庫外側の面である第1面、又は前記貯蔵庫本体の庫外側の面である第2面のいずれか一方の面に設けられ、施錠状態と解錠状態との間を変位する可動部と、
前記第1面又は前記第2面のうち、前記可動部が設けられていない他方の面に設けられ、前記可動部と係合可能な係合部と、
前記扉の前記第1面に設けられ、前記第1面に設けられた前記可動部又は前記係合部を覆う第1カバーと、
前記貯蔵庫本体の前記第2面に設けられ、前記第2面に設けられた前記可動部又は前記係合部を覆う第2カバーと、を備え、
前記第2カバーは、前記可動部が前記係合部と係合する際に挿入される挿入口を有し、
前記第1カバーは、前記扉の閉状態において、
前記第2カバーの前記挿入口を覆うと共に、
前記第2カバーの前記第1カバー側の端部と平面視で重なる重畳部を有する冷却貯蔵庫。
【請求項2】
前記第2カバーの前記挿入口は、前記第2カバーの上面開口であり、
前記第2カバーの前記第1カバー側の前記端部は、前記第2カバーの上端部であり、
前記扉の閉状態において、
前記第1カバーの前記重畳部は、前記第1カバーの下端部であり、
前記第1カバーの前記下端部は、前記第2カバーの前記上端部を取り囲む請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項3】
前記扉の閉状態において、前記第1カバーの前記下端部は、前記第2カバーの前記上端部を所定の隙間を空けて取り囲んでおり、
前記貯蔵庫本体の前記第2面と交わる方向に生じる前記隙間は、前記貯蔵庫本体の前記第2面に沿う方向に生じる前記隙間に比べて大きい請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項4】
前記第2カバーの底面には、排水口が設けられている請求項2又は請求項3に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項5】
前記可動部は前記第1面に設けられる一方、前記係合部は前記第2面に設けられ、
前記第1カバーは前記可動部を覆う一方、前記第2カバーは前記係合部を覆っており、
前記係合部は、前記第2カバーの内部に収容される受け部材に設けられており、
前記受け部材の底面、又は前記第2カバーの底面の少なくとも一方には、排水口が設けられている請求項2又は請求項3に記載の冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、冷却貯蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯蔵物を超低温域(例えば-40℃以下)で貯蔵する冷却貯蔵庫としてディープフリーザ(超低温冷凍庫)が知られており、その一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の低温庫は、上扉(上開閉蓋)を有するチェスト型をなし、上扉のハンドルに施錠機構を備える。施錠機構によって貯蔵物の安全性を確保(盗難防止)できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5254111号
【特許文献2】実開平4―110872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の施錠機構はハンドルに設けられているため、ハンドルの構造が複雑になり、コスト高にならざるを得ない。そこで低コスト化するために、例えば特許文献2に記載されているように、フックボルトを有するロック装置を貯蔵庫本体の断熱壁に埋設し、フックボルトと係合する受け金を上扉に設けることが考えられる。しかしながら、ロック装置を断熱壁に埋設する場合、断熱材を充填発泡する製造工程においてロック装置の位置ズレが生じやすく、施錠機能が低下する懸念がある。また、断熱壁のうちロック装置の埋設部は、断熱材の充填量が減少するため断熱性が低下し、結露が発生しやすくなってしまう課題もある。
【0005】
本技術は上記のような実情に基づいて完成されたものであって、断熱性に悪影響を及ぼさず低コストで信頼性の高い施錠機能を有する冷却貯蔵庫を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術に関わる冷却貯蔵庫は、天面開口を有する断熱箱体である貯蔵庫本体と、前記天面開口を開閉するための断熱性の扉と、前記扉を施錠するためのロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、前記扉の庫外側の面である第1面、又は前記貯蔵庫本体の庫外側の面である第2面のいずれか一方の面に設けられ、施錠状態と解錠状態との間を変位する可動部と、前記第1面又は前記第2面のうち、前記可動部が設けられていない他方の面に設けられ、前記可動部と係合する係合部と、前記扉の前記第1面に設けられ、前記第1面に設けられた前記可動部又は前記係合部を覆う第1カバーと、前記貯蔵庫本体の前記第2面に設けられ、前記第2面に設けられた前記可動部又は前記係合部を覆う第2カバーと、を備え、前記第2カバーは、前記可動部が前記係合部と係合する際に挿入される挿入口を有し、前記第1カバーは、前記扉の閉状態において、前記第2カバーの前記挿入口を覆うと共に、前記第2カバーの第1カバー側の端部と平面視で重なる重畳部を有する冷却貯蔵庫。
【0007】
また、前記第2カバーの前記挿入口は、前記第2カバーの上面開口であり、前記第2カバーの前記第1カバー側の前記端部は、前記第2カバーの上端部であり、前記扉の閉状態において、前記第1カバーの前記重畳部は、前記第1カバーの下端部であり、前記第1カバーの前記下端部は、前記第2カバーの前記上端部を取り囲んでもよい。
【0008】
また、前記扉の閉状態において、前記第1カバーの前記下端部は、前記第2カバーの前記上端部を所定の隙間を空けて取り囲んでおり、前記貯蔵庫本体の前記第2面と交わる方向に生じる前記隙間は、前記貯蔵庫本体の前記第2面に沿う方向に生じる前記隙間に比べて大きくてもよい。
【0009】
また、前記第2カバーの底面には、排水口が設けられていてもよい。
【0010】
また、前記可動部は前記第1面に設けられる一方、前記係合部は前記第2面に設けられ、前記第1カバーは前記可動部を覆う一方、前記第2カバーは前記係合部を覆っており、前記係合部は、前記第2カバーの内部に収容される受け部材に設けられており、前記受け部材の底面、又は前記第2カバーの底面の少なくとも一方には、排水口が設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本技術によれば、断熱性に悪影響を及ぼさず低コストで信頼性の高い施錠機能を有する冷却貯蔵庫を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】外箱の一部を取り外した状態のディープフリーザの斜視図
【
図4】
図3のスペーサ部材付近を拡大した断面斜視図
【
図6】内箱、冷却管、熱交換器、及びキャピラリを示す斜視図
【
図13】ワイヤーチューブ凝縮器付近を拡大したディープフリーザの斜視図
【
図14】ワイヤーチューブ凝縮器の取り付け方法を示す分解図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態1>
実施形態1に係るディープフリーザ10(冷却貯蔵庫の一例)について
図1から
図14を参照して説明する。一部の図に示した符号F,B,L,R,U,Dはそれぞれ、ディープフリーザ10の前後方向における前、後、正面から見たときの幅方向(左右方向)における左、右、鉛直方向(上下方向)の上、下を示している。
【0014】
ディープフリーザ10は、
図1に示すように、全体として横長の略直方体状をなしており、貯蔵物を超低温域(例えば-40℃以下と、一般的な冷却貯蔵庫の冷却温度より低い温域)の冷却状態で貯蔵する。ディープフリーザ10は、
図1及び
図2に示すように、おおまかには、天面開口11Sを有する貯蔵庫本体11と、天面開口11Sを開閉するための断熱性の扉13と、貯蔵庫本体11の側方下部(本実施形態では右方下部)に配置された機械室15と、貯蔵庫本体11内(以下、「貯蔵庫本体11内」を庫内と言うことがある)を冷却するための冷却装置20と、扉13を施錠するためのロック機構70と、を備える。
【0015】
貯蔵庫本体11は、
図3に示すように、ステンレス鋼等の金属板が箱状に組み立てられた外箱11Aと内箱11Bとの間に、発泡樹脂(発泡ウレタン材、メラミンフォーム等)製の断熱材が充填された構造を有する断熱箱体である。断熱材の図示は、断熱材に埋設される部材を明示するために省略されている。貯蔵庫本体11の内部は、貯蔵物を収納する貯蔵室となる。貯蔵庫本体11は、底壁部42と、左側壁部43と、右側壁部44と、後壁部45と、前壁部46と、を有する断熱壁部である庫壁40から構成されている。右側壁部44の下部は、左方に窪んだ形状をなしており、この窪んだ部分に機械室15が配置されている。
【0016】
機械室15は、
図1から
図2に示すように、貯蔵庫本体11の右側壁部44が窪んだ部分に設けられている。機械室15は貯蔵室の下方に位置する。機械室15の上方及び左方は右側壁部44に覆われ、前方、右方、後方、及び下方は通風孔を有するパネル15Aによって覆われている。機械室15には、冷却装置20の一部を構成する圧縮機24、空冷用ファン25、及びドライヤ26の他に、制御装置60等が収容されている。制御装置60は、ディープフリーザ10の運転を制御したり、電源を供給したりするための回路等を備える。冷却装置20の詳細は後述する。
【0017】
貯蔵庫本体11の左側壁部43、右側壁部44、後壁部45、及び前壁部46には、冷却管21、及び庫壁冷媒管22がそれぞれ埋設されている。冷却管21は庫壁40の内箱11B側に設けられ、庫壁冷媒管22は庫壁40の外箱11A側に設けられ、両者は庫壁40内に間隔を空けて埋設されている。庫壁40の内箱11B側は、冷却管21によって冷却され、これにより庫内が冷却される。一方、外気に触れる庫壁40の外箱11A側は、庫壁冷媒管22によって結露が防止されるようになっている。
【0018】
貯蔵庫本体11の外箱11Aの内箱11B側の面(庫内側の面)には、
図5に示すように、庫壁冷媒管22が取り付けられている。庫壁冷媒管22は、螺旋状をなし、外箱11Aに沿って周回するように、左側壁部43、右側壁部44、後壁部45、及び前壁部46に亘って配索されている。庫壁冷媒管22は、後述するワイヤーチューブ凝縮器23の冷媒流通方向下流側に設けられ、一端部22Aはワイヤーチューブ凝縮器23に至る冷媒配管30と接続される。また、庫壁冷媒管22の他端部22Bは、後述する機械室15内のドライヤ26に至る冷媒配管30と接続される。庫壁冷媒管22の両端部22A、22Bはそれぞれ、外箱11Aにおいて機械室15の上方位置に形成された貫通孔11A1、11A2を通って下方に延びている。
【0019】
一方、貯蔵庫本体11の内箱11Bの外箱11A側の面(庫内と反対側の面)には、
図6に示すように、冷却管21、並びに後述する熱交換器27及び減圧(膨張)手段であるキャピラリーチューブ28が取り付けられている。冷却管21は、螺旋状をなし、内箱11Bに沿って周回するように、左側壁部43、右側壁部44、後壁部45、及び前壁部46に亘って配索されている。冷却管21内の冷媒は、冷却管21の形状に沿って庫壁40内を螺旋状に周回しつつ、全体として上から下方向に流下する。冷却管21によれば、上方から冷却されるので、庫内上方が下方より冷えが悪くなる事態を抑制できる。
【0020】
熱交換器27及びキャピラリーチューブ28は、後壁部45を構成する内箱11Bに取り付けられている。冷却管21から流出した冷媒ガスは、熱交換器27を通って、機械室15内の圧縮機24に帰還される。このため熱交換器27の冷媒流通方向下流側(出口側)に設けられる冷媒配管30Aは、機械室15に向かって下方に延びている。また機械室15に配置されたドライヤ26からの冷媒は、熱交換器27を通って、キャピラリーチューブ28に向かう。このため熱交換器27の冷媒流通方向上流側(入口側)に設けられる冷媒配管30Bもまた、機械室15に向かって下方に延びている。
【0021】
熱交換器27に接続される冷媒配管30A、30Bはそれぞれ、外箱11Aにおいて機械室15の上方位置に形成された貫通孔11A3、11A4を通るものとなる。より詳しくは、貯蔵庫本体11の製造工程において、冷却管21、熱交換器27、及びキャピラリーチューブ28が取り付けられた状態の内箱11B(
図6)は、庫壁冷媒管22が取り付けられた状態の外箱11A(
図5)の内部空間に対して、上方から挿入されるが、この際、冷媒配管30A、30Bの各下方先端部30A1、30B1は、外箱11Aの貫通孔11A3、11A4に挿通される。
【0022】
熱交換器27の冷媒流通方向下流側(出口側)の冷媒配管30Aの下方先端部30A1、及び冷媒流通方向上流側(入口側)の冷媒配管30Bの下方先端部30B1は、一方が他方より下方に位置することが好ましい。
図6では、冷媒配管30Bの下方先端部30B1が、冷媒配管30Aの下方先端部30A1より下方に位置しているが、逆であっても構わない。このようにすれば、貯蔵庫本体11の製造工程において、冷媒配管30A、30Bの下方先端部30A1、30B1を外箱11Aの貫通孔11A3、11A4に挿通する際、下方に位置する一方の下方先端部30B1を外箱11Aの貫通孔11A4に先に挿通して大まかに位置合わせしてから、他方の下方先端部30A1を貫通孔11A3に挿通すればよい。その結果、挿通作業を簡単にできるようになり、作業効率を向上できる。
【0023】
また庫壁40内の所定位置には、
図2及び
図3に示すように、複数のスペーサ部材12が設けられている。スペーサ部材12によれば、貯蔵庫本体11の製造工程において、外箱11Aと内箱11Bとの間隔が維持される。また、底壁部42に埋設されるスペーサ部材12は、
図4に示すように、底壁部42を構成する内箱11Bの下辺部11B1を下方から支持し、製造工程において内箱11B(
図5)を外箱11A(
図6)の内部空間に上方から挿入する際に、位置合わせしやすいように形状が設計されている。具体的には、底壁部42に埋設されるスペーサ部材12は、溝12Aと、傾斜面12Bと、を有するブロック状をなす。溝12Aには、内箱11Bの下辺部11B1に設けられた接合部11B2が上方から差し込まれる。この差し込み時に、降下された接合部11B2の先端が傾斜面12Bに接触すると、傾斜に沿って滑って溝12Aに案内され、容易に位置合わせされるようになっている。
【0024】
扉13は、
図1に示すように、上開き式に揺動するように貯蔵庫本体11の天面開口11Sの開口縁部にヒンジ部材17によって取り付けられている。扉13の扉前面13A(庫外側の面である第1面の一例)には、把手(ハンドル)18、及びロック機構70の後述する第1ロック機構70Aが設けられている。
【0025】
ロック機構70は、
図7に示すように、扉13の扉前面13Aに設けられる第1ロック機構70Aと、貯蔵庫本体11の前壁部46の本体前面46A(庫外側の面である第2面の一例)に設けられる第2ロック機構70Bと、からなる。第2ロック機構70Bは、本体前面46Aおいて天面開口11S寄りの位置に設けられている。第1ロック機構70Aは扉13と共に移動し、扉13の閉状態において第2ロック機構70Bと上下方向に並ぶ位置に設けられている。
【0026】
第1ロック機構70Aは、
図8から
図10に示すように、鍵差込部71と、可動フック72(可動部の一例)と、第1カバー74と、を備える。また、第2ロック機構70Bは、受け部材73と、第2カバー75と、を備える。なお、後述する他の実施形態(1)に示すように、扉前面13Aに設けられる第1ロック機構170Aに受け部材73が備えられ、本体前面46Aに設けられる第2ロック機構170Bに鍵差込部71、及び可動フック72が備えられていても構わない。
【0027】
鍵差込部71は、施錠状態と解錠状態とを切り換えるために鍵を差し込む部分である。鍵が鍵差込部71の鍵穴71Aに差し込まれて回転されることで、施錠状態と解錠状態とが切り換えられる。ただし鍵差込部71は、ロック機構70が電子式等の場合には設けられていなくても構わない。
【0028】
可動フック72は、
図9及び
図10に示すように、略J字形状のフックであり、鍵差込部71の回転操作と連動して施錠状態と解錠状態との間を回転移動(変位)する。可動フック72の直線状端部72Aは、鍵差込部71に接続されている。可動フック72の湾曲状端部72Bは、直線状端部72Aを中心に回転する。より詳しくは、湾曲状端部72Bは、解錠から施錠状態に切り換わる際には、正面視で時計回りに回転して、受け部材73の係合部73Aに係合(引っ掛かり)可能な位置に移動する。湾曲状端部72Bは、第3者が扉13を上方に開こうとすると、係合部73Aに引っ掛かかることで扉13の閉状態を維持する。一方、可動フック72が施錠から解錠状態に切り換わる際には、湾曲状端部72Bは、反時計回りに回転して、第1カバー74内の元の位置に収容される(
図9の二点鎖線参照)。
【0029】
受け部材73は、
図8及び
図9に示すように、施錠状態において可動フック72と係合可能な係合部73Aを有する部材である。本実施形態に係る受け部材73は、前面全体が開放された箱状をなし、後面73Bが締結部材77(例えばリベット)によって貯蔵庫本体11の本体前面46Aに取り付け固定される。受け部材73は、上部右側に第1上面開口73Cと、底面73Dに第1取付穴73D1及び排水口73D2と、を有する。第1取付穴73D1は、受け部材73に第2カバー75を取り付けるために設けられている。
【0030】
受け部材73の第1上面開口73Cは、可動フック72の湾曲状端部72Bが回転する際の通過経路となる。本実施形態に係る係合部73Aは、第1上面開口73Cの開口縁部の一部として形成されている。第1上面開口73Cを通過した可動フック72の湾曲状端部72Bは、係合部73Aの下方に回り込み、係合部73Aに下方から係合可能となる。ただし、係合部73Aは、例えば第2カバー75の一部として設けられていても構わず、受け部材73は必須の構成要素とされない。
【0031】
受け部材73の排水口73D2は、受け部材73及びこれを覆う第2カバー75内に溜まる水滴を外部に排水するために設けられている。これによりロック機構70の衛生状態を良好に保つことができる。受け部材73には第1上面開口73Cが設けられ、また後述するように第2カバー75には第2カバー上面開口75Bが設けられているため、これらを通って落下した霜等が水滴となって貯留される懸念がある。より詳しくは、扉13を開いて貯蔵物を出し入れする際に、貯蔵物や扉13の庫内側の面に付着した霜が落下し、融解された霜が水滴となって貯留される懸念がある。排水口73D2を設けることで、水滴が適切に排水される。なお、排水口D2は、本実施形態では受け部材73の底面73Dに設けられているが、第2カバー75の底面75Cに設けられていても、さらには両底面73D、75Cに設けられていてもよい。
【0032】
第1カバー74は、
図8及び
図9に示すように、可動フック72を覆う略箱状をなし、扉13の扉前面13Aに取り付けられている。第1カバー74は、第1カバー本体部74Aと、第1カバー開口74Bと、取付部74Cと、を備える。第1カバー本体部74Aは、
図9及び
図10に示すように、可動フック72を前方、右方、左方、及び扉13の閉状態における上方(第2ロック機構70Bの反対側)から覆う。換言すると、第1カバー本体部74Aの内部に可動フック72が収容されている。
【0033】
また、第1カバー本体部74Aの前面74A2には、鍵差込部71が取り付けられ、この鍵差込部71に対して可動フック72が取り付けられている。従って、可動フック72は、第1カバー74及び鍵差込部71を介して扉前面13Aに設けられているが、本体前面46Aに直接的に設けられていてもよい。例えば本体前面46Aに突起を設け、当該突起に可動フック72を取り付けることで本体前面46Aに直接的に取り付けることができる。
【0034】
第1カバー開口74Bは、第1カバー74において、扉13の閉状態における下面(第2ロック機構70B側の面)に形成されている。第1カバー開口74Bは、可動フック72が回転する際の通過経路となる。本実施形態に係る第1カバー開口74Bは、第1カバー74の下面全体に形成されており、第1カバー本体部74Aの下端部74A1(重畳部の一例)は、第1カバー開口74Bの開口縁部となっている。また第1カバー本体部74Aの下端部74A1は、
図9及び
図10に示すように、扉13の閉状態において、第2カバー75の後述する上端部75B1(第1カバー側の端部の一例)を取り囲み、当該上端部75B1より下方に位置している。これにより、第1カバー本体部74Aの下端部74A1は、第2カバー75の上端部75B1と正面視(正面から平面に視て)で重なる重畳部となっている。
【0035】
また第1カバー本体部74Aの下端部74A1は、
図10及び
図11に示すように、第2カバー75の上端部75B1を所定の隙間G1、G2を空けて取り囲んでいる。ここで、前後方向(本体前面46Aと交わる方向)に生じる隙間G1は、左右方向(本体前面46Aに沿う方向)に生じる隙間G2に比べて大きく形成されている。隙間G1は、前壁部46の壁厚方向に沿う隙間であるため、前壁部46の撓みの影響を受けやすい。このため、隙間G1を相対的に大きく(隙間G2より大きく)形成することで、前壁部46に撓みが生じた場合であっても、第1カバー本体部74Aの下端部74A1と、第2カバー75の上端部75B1とが接触してしまう事態を抑制できる。
【0036】
また、可動フック72が回転する際に通過経路となる受け部材73の第1上面開口73C、及び第2カバー75の後述する第2カバー上面開口75B(挿入口の一例)は、前後方向の寸法が十分大きく形成されている。これにより、前壁部46が撓んで第1上面開口73C、及び第2カバー上面開口75Bの位置が前後方向にズレてしまった場合であっても、可動フック72がこれらを通過しにくくなったり、係合部73Aが係合しにくくなったりする事態を抑制できる。
【0037】
取付部74Cは、締結部材78(例えばリベット)によって扉前面13Aに取り付け固定される部分である。本実施形態に係る取付部74Cは、第1カバー本体部74Aから扉13の扉前面13Aに沿う方向(扉13の閉状態における上方向)に延びる延設部として形成されている。
【0038】
第2カバー75は、
図8から
図10に示すように、受け部材73を覆う略箱状をなし、受け部材73を介して貯蔵庫本体11の本体前面46Aに取り付けられている。第2カバー75は、第2カバー本体部75Aと、第2カバー上面開口75Bと、第2取付穴75C1と、を有する。第2カバー本体部75Aは、受け部材73を前方、右方、左方、及び下方から覆う。換言すると、第2カバー本体部75Aの内部に受け部材73が収容されている。第2取付穴75C1は、底面75Cに第1取付穴73D1と重なる位置に設けられ、第2カバー75を受け部材73に取り付けるために設けられている。ただし、第2カバー75は、少なくとも受け部材73の受け部73Aを覆っていればよく、また受け部材73を介さずに直接的に本体前面46Aに取り付けられていてもよい。
【0039】
第2カバー上面開口75Bは、第2カバー75の上面に形成され、その開口縁部が第2カバー75の上端部75B1となっている。第2カバー上面開口75Bは、受け部材73の第1上面開口73Cと上面視で重なる位置に形成され、第1上面開口73Cと共に可動フック72が回転する際の通過経路となる。すなわち、第2カバー上面開口75Bは、可動フック72が受け部材73の係合部73Aと係合する際に挿入される挿入口となる。
【0040】
続いて、上記したロック機構70の作用効果について説明する。ロック機構70は、可動フック72が変位して係合部73Aと係合することで施錠が維持される簡便な構成をなす。従来技術のように把手18に内蔵されたり、貯蔵庫本体11の庫壁40に埋設されておらず、低コストに実現でき、庫壁40内の断熱材の充填量がロック機構70の構成部材のスペース分だけ減少して断熱性能が低下したり、断熱材の充填発泡によって位置ズレが生じて施錠機能が低下したりすることはない。なお、本実施形態では、可動部及び係合部の一例として、可動フック72が回転変位して受け部材73の開口縁部である係合部73Aに下方から係合可能となる構成を示したが、例えば可動部は棒状部材であり、係合部は係合穴として構成されても構わない。
【0041】
また、可動フック72及び係合部73Aはそれぞれ、第1カバー74及び第2カバー75によって覆われ、扉13の閉状態において、可動フック72の挿入口となる第2カバー75の第2カバー上面開口75Bも第1カバー74によって覆われている。さらに、第1カバー74の下端部74A1は、
図9及び
図10に示すように、扉13の閉状態において、第2カバー75の上端部75B1を取り囲んでいる。換言すると、第1カバー74の下端部74A1は、正面視で第2カバー75の上端部75B1と重なる重畳部となっている。より詳しくは、第1カバー74の下端部74A1の先端は、第2カバー75の上端部75B1の先端より下方に位置している。このような位置関係にすれば、扉13の閉状態において外部から可動フック72及び係合部73Aは視認されず、第3者に操作されてしまう事態を抑制でき、安全性を確保できる。その結果、信頼性の高い施錠機能を実現できる。
【0042】
次に、冷却装置20について詳しく説明する。冷却装置20は、
図12に示すように、冷却管21、庫壁冷媒管22、ワイヤーチューブ凝縮器23、圧縮機24、空冷用ファン25、ドライヤ26、熱交換器27、及びキャピラリーチューブ28を備え、これらが冷媒配管30(例えば銅製の中空状配管)で繋がれて冷媒が循環されることで冷凍回路(冷凍サイクル)が形成されている。冷媒は、冷却能力を高め冷却温度を-50℃程度以下に低くするために、混合冷媒(例えばブタンとエチレンの混合冷媒)が用いられる。
【0043】
また、冷媒の高圧異常を検知するために、圧縮機24の冷媒流通方向下流側(出口側、吐出側)には温度センサ35(サーミスタ)が設けられている。冷却装置20に混合冷媒を用いる場合、ワイヤーチューブ凝縮器23内において混合冷媒を構成する一冷媒は液体、他冷媒は気体という相状態にあることから、従来のようにワイヤーチューブ凝縮器23に温度センサを設けると、温度センサの検出温度(冷媒温度)が不安定になりやすい。そこで本実施形態では、圧縮機24の出口側に温度センサ35を設けることで、冷媒温度を安定的に検出可能となっている。
【0044】
圧縮機24は、モータを動力源として冷媒ガスを吸引して圧縮し、高温高圧の冷媒ガスを吐出する。空冷用ファン25は、外気を吸い込んで圧縮機24に向かって吹き出すことで、圧縮機24を空冷して保護する。また制御装置60は、温度センサ35の検出温度が所定条件(例えば150℃以上を10分間継続して検出)になると、圧縮機24を保護するために停止するものとする。圧縮機24で圧縮された冷媒ガスは、ワイヤーチューブ凝縮器23へと流入する。ワイヤーチューブ凝縮器23は、圧縮機24からの冷媒ガスを冷却して液化させる。庫壁冷媒管22は、ワイヤーチューブ凝縮器23の冷媒流通方向下流側(出口側)に設けられ、既述したように貯蔵庫本体11の庫壁40の外面の結露を抑制する。ドライヤ26は、庫壁冷媒管22の冷媒流通方向下流側(出口側)に設けられ、冷媒液に混入した水分を除去する。ドライヤ26の冷媒流通方向下流側(出口側)には、熱交換器27を介してキャピラリーチューブ28が設けられている。
【0045】
キャピラリーチューブ28は、狭い流路を有する毛細管であり、冷媒はキャピラリーチューブ28を通過することで圧力降下(絞り膨張)する。キャピラリーチューブ28の冷媒流通方向下流側(出口側)には、冷却管21が設けられている。冷却管21は、キャピラリーチューブ28によって減圧された冷媒液を気化させることで、気化熱によって庫内を冷却する。冷却管21から流出した冷媒ガスは、熱交換器27を通って、圧縮機24に帰還される。ディープフリーザ10の冷却運転は、制御装置60によって圧縮機24、及び空冷用ファン25が作動されることで行われる。
【0046】
熱交換器27は、冷却管21から圧縮機24に向かう冷媒(冷却管21から流出した冷媒であるため相対的に低温)と、ドライヤ26からキャピラリーチューブ28に向かう冷媒(ワイヤーチューブ凝縮器23側から流出した冷媒であるため相対的に高温)とを熱交換するために設けられている。またキャピラリーチューブ28も、冷却管21から圧縮機24に向かう冷媒と熱交換されるように構成されている。熱交換は、例えば各冷媒が流れる冷媒配管30を半田付けしたり、熱伝導性を有するテープ部材(銅箔テープ、アルミニウム箔テープ等)によって接触したりすることで行われる。
【0047】
ワイヤーチューブ凝縮器23は、
図13及び
図14に示すように、凝縮管23Aと、ワイヤー23Bと、を備える。凝縮管23Aは、蛇行状をなす長尺の冷媒管であって、左右方向に延出する直線部と、折り返し部(Uベンド部)と、を有する。凝縮管23Aには圧縮機24からの高温高圧の冷媒ガスが流入され、圧縮機24からの冷媒ガスは、凝縮管23Aを通過する過程で外気に触れて冷却されることで液化される。ワイヤーチューブ凝縮器23は、凝縮管23Aが長尺であるため大型であり、機械室15内に収容することが難しい。そこでワイヤーチューブ凝縮器23は、貯蔵庫本体11の後壁部45の外面に設けられ、外部に露出している。
【0048】
また凝縮管23Aは、前後方向に僅かな隙間を空けて重なるように配索され、長尺でありながらコンパクトに設けられている。より詳しくは、凝縮管23Aは、第1凝縮管23A1と、第1凝縮管23A1の庫外側(貯蔵庫本体11と反対側)に配置される第2凝縮管23A2と、を含む。圧縮機24からの高温高圧の冷媒ガスは、まず第1凝縮管23A1に流入し、管形状に沿って蛇行しつつ、全体として下から上に流れた後に、第2凝縮管23A2に流入し、管形状に沿って蛇行しつつ、全体として上から下に流れる。これにより、ワイヤーチューブ凝縮器23を外部に露出するように配設した場合であっても、使用者が接触する可能性のある庫外側の第2凝縮管23A2は、第1凝縮管23A1を通過することによって低温化された冷媒が流通するため、安全性を高めることができる。特に、最も高温となる第1凝縮管23A1の入口は、貯蔵庫本体11側の底部に位置するため、使用者が接触する懸念が抑制される。
【0049】
ワイヤー23Bは、凝縮管23Aの直線部と交わる上下方向に延在し、左右方向に沿って所定の間隔で並んで配設される針金状の伝熱部材である。ワイヤー23Bは、第1凝縮管23A1及び第2凝縮管23A2の前面及び後面にそれぞれ溶接されている。ワイヤー23Bを用いることで、外部に露出するように配設した場合であっても、より一般的な伝熱部材であるフィンに比べて接触による変形を抑制しつつ、伝熱面積を増やして凝縮能力を向上できる。
【0050】
ワイヤーチューブ凝縮器23の左右両側は、2つの固定ブラケット23Dによって貯蔵庫本体11の後壁部45に取り付けられている。各固定ブラケット23Dは、縦長のフレーム状をなし、第1凝縮管23A1及びこれに溶接されたワイヤー23B1が取り付けられる第1固定部23D1と、第2凝縮管23A2及びこれに溶接されたワイヤー23B2が取り付けられる第2固定部23D2と、固定ブラケット23Dを後壁部45に取り付けるための第3固定部23D3と、を有する。第2固定部23D2は、第1固定部23D1からクランク形状に突出した形状をなす。
【0051】
ワイヤーチューブ凝縮器23を後壁部45に取り付ける際には、
図14に示すように、まず固定ブラケット23Dの第1固定部23D1及び第2固定部23D2を第1凝縮管23A1と第2凝縮管23A2との隙間に差し込む。そして、締結部材36(例えばナット及び円形板)によって、第1凝縮管23A1及びワイヤー23B1を第1固定部23D1に取り付け固定し、第2凝縮管23A2及びワイヤー23B2を第2固定部23D2に取り付け固定する。次に、後壁部45の突起45Dに対して、固定ブラケット23Dの第3固定部23D3に形成された仮固定穴23D4を引っ掛けて仮固定する。仮固定後に、第3固定部23D3の上部及び下部を締結部材37(例えばリベット)によって貯蔵庫本体11の後壁部45に打ち込み固定する。
【0052】
このようにすれば、ワイヤーチューブ凝縮器23を固定ブラケット23Dによって簡便で低コストに取り付けできる。またワイヤーチューブ凝縮器23の発熱は、固定ブラケット23Dを介して貯蔵庫本体11の後壁部45に伝達されるようになるため、貯蔵庫本体11に発生する結露を抑制しやすくなる。
【0053】
<他の実施形態>
本技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本技術の技術的範囲に含まれる。
【0054】
(1)ロック機構170は、
図15及び
図16に示すように、扉前面13Aに設けられる第1ロック機構170Aに受け部材73が備えられ、本体前面46Aに設けられる第2ロック機構170Bに鍵差込部71、及び可動フック72が備えられてもよい。その場合、第1カバー174は、受け部材73の係合部73Aを覆うものとされ、それに適した形状(例えば、実施形態1に係る第2カバー75に類似する形状)を有するものとする。また第2カバー175は、可動フック72を覆うものとされ、それに適した形状(例えば、実施形態2に係る第1カバー74に類似する形状)を有するものとする。より詳しくは、第1カバー174は、扉13の閉状態において、第2カバー175の第2カバー上面開口175B(挿入口の別の一例)を覆う。また第1カバー174の下端部174A1は、第2カバー175の上端部175B1を取り囲む。換言すると、第1カバー174の下端部174A1は、正面視で第2カバー175の上端部175B1と重なる重畳部となっている。第2カバー175は、底面175Cに排水口175C1を有する。
【0055】
(2)貯蔵庫本体11は、図示の形状に限られず、天面以外に開口を有していても構わない。また、その場合、ロック機構70は、天面以外の開口を開閉する扉13を施錠するために設けられていても構わない。
【0056】
(3)制御装置60による制御方法は、適宜変更可能であり、例えば、温度センサ35の断線不良によるエラー報知を実行することが好ましい。温度センサ35としてサーミスタを用いる場合、断線すると電気抵抗が無限大となり、検出温度は極端に低温となる。制御装置60は、温度センサ35の検出温度が所定の閾値以下の場合に断線不良と判定し、エラー報知を実行することが好ましい。ただし、ディープフリーザ10の起動時(電源ON直後)に温度センサ35の検出温度が当該閾値以下である場合には、断線不良ではなく、周囲温度(設置場所の環境温度)が低温である点(寒冷地等)が原因である可能性がある。そこで制御装置60は、ディープフリーザ10の起動時に温度センサ35の検出温度が当該閾値以下の場合には、即座にエラー報知を実行せず、一定時間経過後に検出温度が引き続き当該閾値以下か否かを判定する。判定の結果、温度センサ35の検出温度が閾値以下の状態が続いている場合には、断線不良によるエラーを報知する。一方、閾値以下の状態が続いていない場合には当該エラーを報知しない。このようにすれば、ディープフリーザ10の起動時(電源ON直後)に、温度センサ35の断線不良に関するエラーを誤報知してしまう事態を抑制できる。
【符号の説明】
【0057】
10:ディープフリーザ(冷却貯蔵庫)、11:貯蔵庫本体、11S:天面開口、13:扉、13A:扉前面(第1面)、46A:本体前面(第2面)70、170:ロック機構、72:可動フック(可動部)、73:受け部材、73A:係合部、73D:底面、73D2:排水口、74、174:第1カバー、74A1、174A1:下端部(重畳部)、75、175:第2カバー、75B、175B:上面開口(挿入口)、75B1、125B1:上端部(第1カバー側の端部)、75C、175C:底面、175C1:排水口、G1、G2:隙間