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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005198
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】毛髪洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/365 20060101AFI20250108BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20250108BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20250108BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
A61K8/365
A61K8/44
A61K8/42
A61K8/46
A61K8/73
A61K8/81
A61K8/39
A61K8/37
A61K8/36
A61Q5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105285
(22)【出願日】2023-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】390011442
【氏名又は名称】株式会社マンダム
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】弁理士法人大阪フロント特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 範子
(72)【発明者】
【氏名】阿部 楓
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC102
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC181
4C083AC182
4C083AC231
4C083AC232
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC372
4C083AC391
4C083AC392
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC842
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD412
4C083AD442
4C083AD452
4C083BB07
4C083BB34
4C083CC38
4C083EE05
4C083EE21
(57)【要約】
【課題】洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性に優れる毛髪洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明の毛髪洗浄剤組成物は、レブリン酸(成分A)と、N-アシルアミノ酸系界面活性剤(成分B)と、両性界面活性剤(成分C)と、カチオン化ポリマー(成分D)と、水(成分E)とを含み、前記成分Aの含有量が、0.05質量%以上、10.0質量%以下であり、前記成分Bの含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、前記成分Cの含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、前記成分Dの含有量が、0.1質量%以上、5.0質量%以下である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dと、下記成分Eとを含み、
前記成分Aの含有量が、0.05質量%以上、10.0質量%以下であり、
前記成分Bの含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、
前記成分Cの含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、
前記成分Dの含有量が、0.1質量%以上、5.0質量%以下である、毛髪洗浄剤組成物。
成分A:レブリン酸
成分B:N-アシルアミノ酸系界面活性剤
成分C:両性界面活性剤
成分D:カチオン化ポリマー
成分E:水
【請求項2】
前記成分Bが、下記成分B1を含む、請求項1に記載の毛髪洗浄剤組成物。
成分B1:N-アシルアスパラギン酸塩
【請求項3】
下記成分Fを含む、請求項1又は2に記載の毛髪洗浄剤組成物。
成分F:エーテルカルボン酸系界面活性剤
【請求項4】
ラウレス硫酸塩を含まないか又は0.1質量%以下で含む、請求項1又は2に記載の毛髪洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪を洗浄するために用いられる毛髪洗浄剤組成物には、通常、洗浄成分として、アニオン界面活性剤が配合されている。例えば、下記の特許文献1には、アニオン界面活性剤であるラウレス硫酸塩を含む毛髪洗浄剤組成物が開示されている。また、下記の特許文献2には、アニオン界面活性剤であるアシルアミノ酸系界面活性剤を含む毛髪洗浄剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-193852号公報
【特許文献2】特開2019-172576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
毛髪洗浄剤組成物には、洗髪時(主に洗い流し時)に毛髪の柔軟さが感じられる特性(洗髪時に毛髪が柔らかくなったと感じられる特性)が求められることがある。
【0005】
しかしながら、ラウレス硫酸塩を含む従来の毛髪洗浄剤組成物を用いた場合には、洗髪時のきしみが強く毛髪の柔軟さを感じることができない。一方、アシルアミノ酸系界面活性剤を含む従来の毛髪洗浄剤組成物を用いた場合には、洗髪時に毛髪の柔軟さをある程度感じることができるものの、その効果は十分ではない。
【0006】
本発明の目的は、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性に優れる毛髪洗浄剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(B)と、下記成分(C)と、下記成分(D)と、下記成分(E)とを含み、前記成分(A)の含有量が、0.05質量%以上、10.0質量%以下であり、前記成分(B)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、前記成分(C)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、前記成分(D)の含有量が、0.1質量%以上、5.0質量%以下である、毛髪洗浄剤組成物を提供する。
【0008】
成分(A):レブリン酸
成分(B):N-アシルアミノ酸系界面活性剤
成分(C):両性界面活性剤
成分(D):カチオン化ポリマー
成分(E):水
【0009】
本発明の毛髪洗浄剤組成物では、前記成分(B)が、下記成分(B1)を含むことが好ましい。
【0010】
成分(B1):N-アシルアスパラギン酸塩
【0011】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、下記成分(F)を含むことが好ましい。
【0012】
成分(F):エーテルカルボン酸系界面活性剤
【0013】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、ラウレス硫酸塩を含まないか又は0.1質量%以下で含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、特定の成分(A)と、特定の成分(B)と、特定の成分(C)と、特定の成分(D)と、特定の成分(E)とを含む。本発明の毛髪洗浄剤組成物では、成分(A)の含有量が、0.05質量%以上、10.0質量%以下であり、成分(B)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、成分(C)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、成分(D)の含有量が、0.1質量%以上、5.0質量%以下である。本発明の毛髪洗浄剤組成物は、上記の構成を備えるので、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、レブリン酸と、N-アシルアミノ酸系界面活性剤と、両性界面活性剤と、カチオン化ポリマーと、水とを含む。
【0017】
本明細書においては、上記「レブリン酸」を「成分(A)」と称する場合がある。
【0018】
本明細書においては、上記「N-アシルアミノ酸系界面活性剤」を「成分(B)」と称する場合がある。
【0019】
本明細書においては、上記「両性界面活性剤」を「成分(C)」と称する場合がある。
【0020】
本明細書においては、上記「カチオン化ポリマー」を「成分(D)」と称する場合がある。
【0021】
本明細書においては、上記「水」を「成分(E)」と称する場合がある。
【0022】
したがって、本発明の毛髪洗浄剤組成物は、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)と、成分(D)と、成分(E)とを含む。
【0023】
本発明の毛髪洗浄剤組成物では、成分(A)の含有量が、0.05質量%以上、10.0質量%以下であり、成分(B)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、成分(C)の含有量が、0.3質量%以上、15.0質量%以下であり、成分(D)の含有量が、0.1質量%以上、5.0質量%以下である。
【0024】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、上記の構成を備えるので、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性に優れる。本発明の毛髪洗浄剤組成物では、特に、毛髪洗浄剤組成物を洗い流した際の濡れた毛髪が柔らかくなったと感じられる特性に優れる。
【0025】
また、本発明の毛髪洗浄剤組成物では、起泡性及び泡の弾力性を良好にすることができる。そのため、毛髪洗浄剤組成物を良好に泡立てることができる。また、形成された泡は弾力のある泡質を有するので、洗髪時の使用感をより一層高めることができる。
【0026】
さらに本発明の毛髪洗浄剤組成物では、水洗時における毛髪のきしみを抑えることができ、泡切れを良くすることができる。
【0027】
したがって、本発明の毛髪洗浄剤組成物では、泡立て時から水洗時までを通して、使用感を高めることができる。
【0028】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、エーテルカルボン酸系界面活性剤を含んでいてもよい。
【0029】
本明細書においては、上記「エーテルカルボン酸系界面活性剤」を「成分(F)」と称する場合がある。
【0030】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキレングリコール脂肪酸エステル、及びポリアルキレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる、25℃で液状のノニオン界面活性剤を含んでいてもよい。
【0031】
本明細書においては、上記「脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキレングリコール脂肪酸エステル、及びポリアルキレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる、25℃で液状のノニオン界面活性剤」を「成分(G)」と称する場合がある。
【0032】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、成分(A)~(G)以外の他の成分を含んでいてもよい。
【0033】
上記の成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(F)、成分(G)や他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
【0034】
なお、本明細書において、各成分の含有量とは、毛髪洗浄剤組成物中に含まれる全ての該成分の含有量の合計を意味する。例えば、成分(B)の含有量とは、毛髪洗浄剤組成物中の全ての成分(B)の含有量の合計を意味する。
【0035】
また、本明細書において、上記「25℃で液状」とは、25℃で流動性がある性状を意味する。
【0036】
以下、本発明の毛髪洗浄剤組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
【0037】
(成分(A))
成分(A)は、レブリン酸である。成分(A)を用いることにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性を高めることができる。特に、成分(A)と成分(B)とを組み合わせて用いることにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性をより一層高めることができる。
【0038】
本発明の効果を発揮する観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、0.05質量%以上、10.0質量%以下である。
【0039】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは7.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。成分(A)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
【0040】
(成分(B))
成分(B)は、N-アシルアミノ酸系界面活性剤である。成分(B)は、アニオン界面活性剤である。本発明の毛髪洗浄剤組成物は、毛髪及び皮膚への刺激性の少ない界面活性剤であるN-アシルアミノ酸系界面活性剤を、主たる洗浄成分とするものである。成分(B)を用いることにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性を高めることができる。また、成分(B)を用いることにより、水洗時における毛髪のきしみを抑えることができる。成分(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0041】
成分(B)としては、N-アシルアミノ酸及びその塩等が挙げられ、より具体的には、N-アシルアラニン及びその塩、N-アシルグルタミン酸及びその塩、N-アシルサルコシン及びその塩、N-アシルタウリン及びその塩、N-アシルグリシン及びその塩、N-アシルアスパラギン酸及びその塩、N-アシルセリン及びその塩、並びに、N-アシルトレオニン及びその塩等が挙げられる。
【0042】
成分(B)を構成する塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩及びトリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
【0043】
起泡性をより一層良好にする観点及び水洗時における毛髪のぬるつきを抑える観点からは、成分(B)は、N-アシルアスパラギン酸塩を含むことが好ましい。
【0044】
本明細書においては、上記「N-アシルアスパラギン酸塩」を「成分(B1)」と称する場合がある。
【0045】
したがって、成分(B)は、成分(B1)を含むことが好ましく、成分(B1)であることがより好ましい。
【0046】
成分(B1)としては、ヤシ油脂肪酸アスパラギン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸アスパラギン酸ナトリウム、アシル(C12,14)アスパラギン酸トリエタノールアミン、アシル(C12,14)アスパラギン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アスパラギン酸トリエタノールアミン、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、及びラウロイルアスパラギン酸トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0047】
起泡性をより一層良好にする観点及び水洗時における毛髪のぬるつきをより一層抑える観点からは、成分(B1)は、炭素数が12~14のアシル基を有するN-アシルアスパラギン酸塩であることが好ましく、ラウロイルアスパラギン酸塩、アシル(C12,14)アスパラギン酸塩、及びココイルアスパラギン酸塩からなる群より選ばれるN-アシルアスパラギン酸塩であることがより好ましく、ラウロイルアスパラギン酸塩であることが更に好ましい。また、成分(B1)を構成する塩は、ナトリウム塩であることが好ましい。
【0048】
本発明の効果を発揮する観点、起泡性を良好にする観点及び水洗時における毛髪のぬるつきを抑える観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、0.3質量%以上、15.0質量%以下である。
【0049】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下である。成分(B)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、水洗時における毛髪のぬるつきをより一層抑えることができる。
【0050】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(B1)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは7.0質量%以下である。成分(B1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、水洗時における毛髪のぬるつきをより一層抑えることができる。
【0051】
(成分(C))
成分(C)は、両性界面活性剤である。成分(C)を用いることにより、起泡性及び相溶性をより一層良好にすることができる。また、成分(C)を用いることにより、毛髪の洗浄力を高めることができる。さらに、成分(C)を用いることにより、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0052】
成分(C)としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、及びヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のアルキルアミドベタイン型両性界面活性剤;アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩、及びN-アシルアミノエチル-N-2-ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両性界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸塩、及びアルキルイミノジプロピオン酸塩等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、及びアルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤;アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウム型両性界面活性剤;N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-プロピルスルホン酸塩;N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-(2-ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩;N-脂肪酸アミドプロピル-N,N-ジメチルアンモニウム-N-(2-ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩等が挙げられる。
【0053】
起泡性及び相溶性を良好にする観点、並びに、水洗時における毛髪のぬるつきを抑える観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、0.3質量%以上、15.0質量%以下である。
【0054】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは10.0質量%以下である。成分(C)の含有量が上記下限以上であると、起泡性及び相溶性をより一層良好にすることができる。成分(C)の含有量が上記上限以下であると、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑えることができる。成分(C)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。
【0055】
(成分(D))
成分(D)は、カチオン化ポリマーである。成分(D)を用いることにより、起泡性及び泡の弾力性を良好にすることができ、水洗時における毛髪のきしみを抑えることができる。さらに、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0056】
成分(D)としては、カチオン化セルロース;塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体;塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガム等のカチオン化グアーガム;カチオン化澱粉;ジアリル第4級アンモニウム塩重合物;ジアリル第4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物;第4級化ポリビニルピロリドン誘導体;ポリグリコールポリアミン縮合物;アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合物;及びカチオン化デキストラン等が挙げられる。
【0057】
成分(D)は、カチオン化セルロース及び/又は塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体を含むことが好ましく、カチオン化セルロースと塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体とを含むことがより好ましい。成分(D)がカチオン化セルロースを含む場合には、水洗時における毛髪のきしみを特に抑えることができ、泡の弾力性を特に良好にすることができる。成分(D)が塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体を含む場合には、起泡性を特に良好にすることができる。
【0058】
本明細書においては、上記「カチオン化セルロース」を「成分(D1)」と称する場合があり、上記「塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体」を「成分(D2)」と称する場合がある。
【0059】
したがって、成分(D)は、成分(D1)及び/又は成分(D2)を含むことが好ましく、成分(D1)と成分(D2)とを含むことがより好ましい。
【0060】
成分(D1)としては、ポリクオタニウム-10、及びポリクオタニウム-67等が挙げられる。上記ポリクオタニウム-10は、INCI名で、「POLYQUATERNIUM(ポリクオタニウム)-10」と表記される化合物であり、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースである。上記ポリクオタニウム-67は、INCI名で、「POLYQUATERNIUM(ポリクオタニウム)-67」と表記される化合物であり、ヒドロキシエチルセルロースにトリメチルアンモニウム置換エポキシド及びラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドを付加反応させて得られる4級アンモニウム塩の重合体であり、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体である。
【0061】
起泡性及び泡の弾力性をより一層良好にする観点、並びに、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑える観点から、成分(D1)は、ポリクオタニウム-10を含むことが好ましく、ポリクオタニウム-10とポリクオタニウム-67とを含むことがより好ましい。
【0062】
成分(D2)としては、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-22、及びポリクオタニウム-39等が挙げられる。上記ポリクオタニウム-7は、INCI名で、「POLYQUATERNIUM(ポリクオタニウム)-7」と表記される化合物である。上記ポリクオタニウム-39は、INCI名で、「POLYQUATERNIUM(ポリクオタニウム)-39」と表記される化合物である。
【0063】
起泡性及び泡の弾力性をより一層良好にする観点、並びに、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑える観点から、成分(D2)は、ポリクオタニウム-7を含むことが好ましい。
【0064】
起泡性及び泡の弾力性を良好にする観点、並びに、水洗時における毛髪のきしみを抑える観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(D)の含有量は、0.1質量%以上、5.0質量%以下である。
【0065】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(D)の含有量は、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下である。成分(D)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、起泡性及び泡の弾力性をより一層良好にすることができ、また、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑えることができる。
【0066】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(D1)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。成分(D1)の含有量が上記下限以上であると、起泡性及び泡の弾力性をより一層良好にすることができる。成分(D1)の含有量が上記上限以下であると、水洗時における毛髪のぬるつきをより一層抑えることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の性状の安定性をより一層良好にすることができる。
【0067】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(D2)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.07質量%以上、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.7質量%以下である。成分(D2)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができる。
【0068】
(成分(E))
成分(E)は、水である。成分(E)は、基剤としての役割を果たす。成分(E)は、精製水であることが好ましい。
【0069】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(E)の含有量は、好ましくは40.0質量%以上、より好ましくは50.0質量%以上、好ましくは90.0質量%以下、より好ましくは85.0質量%以下である。
【0070】
(成分(F))
成分(F)は、エーテルカルボン酸系界面活性剤である。成分(F)は、アニオン界面活性剤である。成分(F)は、分子内にエーテル結合を有するカルボン酸又はその塩であり、炭化水素鎖とカルボン酸(又はカルボン酸塩)との間にエーテル結合を有する構造を含む界面活性剤である。上記炭化水素鎖は、水酸基等の官能基を有していてもよい。また、上記エーテル結合は、ポリエチレングリコール鎖が有するエーテル結合であってもよく、ポリグリセリン鎖が有するエーテル結合であってもよい。上記炭化水素鎖は、例えば、上記カルボン酸(又はカルボン酸塩)のアルキル基部分とエーテル結合を介して結合している。成分(F)を用いることにより、起泡性をより一層良好にすることができる。また、成分(F)を用いることにより、毛髪の洗浄力を高めることができる。さらに、成分(F)を用いることにより、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0071】
成分(F)としては、アルキルグリコールカルボン酸及びその塩、並びに、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及びその塩等が挙げられる。
【0072】
成分(F)を構成する塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩及びトリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
【0073】
上記アルキルグリコールカルボン酸及びその塩としては、炭素数が12~14のアルキル基を有するアルキルグリコールカルボン酸及びその塩等が挙げられる。
【0074】
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及びその塩としては、ラウレス-11カルボン酸ナトリウム、及びラウレス-4カルボン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0075】
水洗時における毛髪のきしみをより一層抑える観点及び起泡性をより一層良好にする観点からは、成分(F)は、アルキルグリコールカルボン酸及び/又はその塩を含むことが好ましく、アルキルグリコールカルボン酸及び/又はその塩であることがより好ましい。
【0076】
本明細書においては、上記「アルキルグリコールカルボン酸及び/又はその塩」を「成分(F1)」と称する場合がある。
【0077】
したがって、成分(F)は、成分(F1)を含むことが好ましく、成分(F1)であることがより好ましい。
【0078】
成分(F1)としては、より具体的には、ラウリルグリコールカルボン酸及びその塩等が挙げられる。
【0079】
水洗時における毛髪のきしみを更に一層抑える観点及び起泡性を更に一層良好にする観点からは、成分(F1)は、ラウリルグリコールカルボン酸塩を含むことが好ましく、ラウリルグリコールカルボン酸塩であることがより好ましい。
【0080】
本明細書においては、上記「ラウリルグリコールカルボン酸塩」を「成分(F11)」と称する場合がある。
【0081】
したがって、成分(F1)は、成分(F11)を含むことが好ましく、成分(F11)であることがより好ましい。成分(F)は、成分(F11)を含むことが好ましく、成分(F11)であることがより好ましい。
【0082】
水洗時における毛髪のきしみを特に一層抑える観点及び起泡性を特に一層良好にする観点からは、成分(F11)は、ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウムであることが好ましい。
【0083】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(F1)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。成分(F1)の含有量が上記下限以上であると、起泡性及び相溶性をより一層良好にすることができる。成分(F1)の含有量が上記上限以下であると、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑えることができる。成分(F1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。
【0084】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(F)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。成分(F)の含有量が上記下限以上であると、起泡性及び相溶性をより一層良好にすることができる。成分(F)の含有量が上記上限以下であると、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑えることができる。成分(F)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。
【0085】
(成分(G))
成分(G)は、脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド、オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキレングリコール脂肪酸エステル、及びポリアルキレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる、25℃で液状のノニオン界面活性剤(少なくとも1のノニオン界面活性剤)である。成分(G)を用いることにより、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0086】
本明細書においては、成分(G)のうち、上記「脂肪酸モノエタノールアミド」を「成分(G1)」と称する場合があり、上記「オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド及び/又はポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド」を「成分(G2)」と称する場合があり、上記「オキシアルキレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシアルキレンアルキルエーテル」を「成分(G3)」と称する場合があり、上記「グリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル」を「成分(G4)」と称する場合があり、上記「アルキレングリコール脂肪酸エステル及び/又はポリアルキレングリコール脂肪酸エステル」を「成分(G5)」と称する場合がある。したがって、成分(G)は、成分(G1)、成分(G2)、成分(G3)、成分(G4)、及び成分(G5)からなる群より選ばれる25℃で液状のノニオン界面活性剤である。
【0087】
成分(G1)は、脂肪酸モノエタノールアミドである。成分(G1)は、25℃で液状のノニオン界面活性剤である。成分(G)は、成分(G1)を含むことが好ましい。成分(G1)を用いることにより、増粘作用に加えて、起泡性をより一層向上させることができる。成分(G1)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0088】
成分(G1)としては、ヤシ油脂肪酸N-メチルモノエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等が挙げられる。
【0089】
成分(G1)は、脂肪酸に由来して、アルキル基を有する。成分(G1)は、炭素数8以上18以下のアルキル基を有することが好ましい。この場合には、増粘作用及び製剤安定性をより一層高めることができる。
【0090】
成分(G2)は、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド及び/又はポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドである。成分(G2)は、25℃で液状のノニオン界面活性剤である。成分(G2)は、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドであってもよく、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドであってもよく、オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドとポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドとの双方であってもよい。オキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドにおいて、オキシアルキレン基の平均付加モル数は1である。ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミドにおいて、オキシアルキレン基の平均付加モル数は2以上である。成分(G)は、成分(G2)を含むことが好ましい。成分(G2)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0091】
成分(G2)としては、PEG-3コカミド、PEG-6コカミド、PEG-11コカミド、PEG-3ラウラミド、及びPPG-2コカミド等が挙げられる。
【0092】
成分(G2)において、オキシアルキレン基の平均付加モル数は、1以上、20以下が好ましく、2以上、12以下がより好ましい。
【0093】
増粘作用及び製剤安定性をより一層高める観点からは、成分(G2)は、オキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド及び/又はポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドであることが好ましい。上記ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドにおいて、オキシエチレン基の平均付加モル数は、2以上、20以下が好ましく、2以上、12以下がより好ましい。
【0094】
増粘作用及び製剤安定性を更に一層高める観点からは、成分(G2)は、PEG-3コカミド、PEG-3ラウラミド、及びPEG-6コカミドからなる群より選ばれる成分(少なくとも1の成分)であることが好ましい。
【0095】
成分(G3)は、オキシアルキレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシアルキレンアルキルエーテルである。成分(G3)は、25℃で液状のノニオン界面活性剤である。成分(G3)は、オキシアルキレンアルキルエーテルであってもよく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルであってもよく、オキシアルキレンアルキルエーテルとポリオキシアルキレンアルキルエーテルとの双方であってもよい。オキシアルキレンアルキルエーテルにおいて、オキシアルキレン基の平均付加モル数は1である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおいて、オキシアルキレン基の平均付加モル数は2以上である。成分(G)は、成分(G3)を含むことが好ましい。成分(G3)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0096】
成分(G3)としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンイソセチルエーテル、及びポリオキシプロピレンオレイルエーテル等が挙げられる。
【0097】
増粘作用及び製剤安定性をより一層高める観点からは、成分(G3)は、オキシエチレンアルキルエーテル及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテルであることが好ましい。上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルにおいて、オキシエチレン基の平均付加モル数は、2以上、15以下が好ましく、2以上、10以下がより好ましい。
【0098】
増粘作用及び製剤安定性を更に一層高める観点からは、成分(G3)は、(C12~14)パレス-3、ラウレス-2、ラウレス-3、ラウレス-4、オレス-2、及びPPG-4セテス-1からなる群より選ばれる成分(少なくとも1の成分)であることが好ましい。
【0099】
成分(G4)は、グリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルである。成分(G4)は、25℃で液状のノニオン界面活性剤である。成分(G4)は、グリセリン脂肪酸エステルであってもよく、ポリグリセリン脂肪酸エステルであってもよく、グリセリン脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとの双方であってもよい。グリセリン脂肪酸エステルにおいて、グリセリン基の平均付加モル数は1である。ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、グリセリン基の平均付加モル数は2以上である。成分(G)は、成分(G4)を含むことが好ましい。成分(G4)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0100】
成分(G4)としては、モノカプリル酸ジグリセリル、モノカプリン酸ヘキサグリセリル、モノカプリン酸ペンタグリセリル、モノラウリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ペンタグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸ポリ(4~10)グリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、及びセスキオレイン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0101】
成分(G4)において、グリセリン基の平均付加モル数は1以上、7以下が好ましく、1以上、5以下がより好ましい。
【0102】
成分(G5)は、アルキレングリコール脂肪酸エステル(オキシアルキレン脂肪酸エステル)及び/又はポリアルキレングリコール脂肪酸エステル(ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル)である。成分(G5)は、25℃で液状のノニオン界面活性剤である。成分(G5)は、アルキレングリコール脂肪酸エステルであってもよく、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステルであってもよく、アルキレングリコール脂肪酸エステルとポリアルキレングリコール脂肪酸エステルとの双方であってもよい。アルキレングリコール脂肪酸エステルにおいて、アルキレングリコール基(オキシアルキレン基)の平均付加モル数は1である。ポリアルキレングリコール脂肪酸エステルにおいて、アルキレングリコール基(オキシアルキレン基)の平均付加モル数は2以上である。成分(G)は、成分(G5)を含むことが好ましい。成分(G5)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0103】
成分(G5)としては、ラウリン酸PEG-2、ラウリン酸PEG-3、ラウリン酸PEG-6、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-6、オレイン酸PEG-10、及びジイソステアリン酸PEG-8等が挙げられる。
【0104】
成分(G5)において、アルキレングリコール基(オキシアルキレン基)の平均付加モル数は1以上、15以下が好ましく、1以上、10以下がより好ましい。
【0105】
増粘作用及び製剤安定性をより一層高める観点からは、成分(G5)は、ラウリン酸ポリエチレングリコール及び/又はオレイン酸ポリエチレングリコールであることが好ましい。
【0106】
増粘作用及び製剤安定性を更に一層高める観点からは、成分(G5)は、ラウリン酸PEG-2、ラウリン酸PEG-3、及びラウリン酸PEG-6からなる群より選ばれる成分(少なくとも1の成分)であることが好ましい。
【0107】
起泡性の低下を抑える観点から、成分(G)は、成分(G1)を必須成分として含むことが好ましい。成分(G)は、成分(G1)と、成分(G2)、成分(G3)、成分(G4)及び成分(G5)からなる群より選ばれる少なくとも1の成分とを含むことがより好ましい。
【0108】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G1)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは12.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。成分(G1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G1)の含有量が上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0109】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G2)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは12.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。成分(G2)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G2)の含有量が上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0110】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G3)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下である。成分(G3)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G3)の含有量が上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0111】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G4)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下である。成分(G4)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G4)の含有量が上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0112】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G5)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下である。成分(G5)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G5)の含有量が上記上限以下であると、起泡性をより一層良好にすることができ、また、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0113】
上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、成分(G)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは12.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。成分(G)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物を適度に増粘させることができる。成分(G)の含有量が上記上限以下であると、毛髪洗浄剤組成物の濁りの発生を抑えることができる。
【0114】
(他の成分)
上記毛髪洗浄剤組成物は、上述した成分(A)~(G)以外の他の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、特に限定されないが、例えば、成分(B)、成分(F)及びラウレス硫酸塩のこれら3種とは異なるアニオン界面活性剤、成分(G)とは異なるノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、染料、低級アルコール、多価アルコール、清涼剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤、金属封鎖剤(EDTA等)、ビタミン類、動植物抽出エキス、パール化剤、着色剤、及び香料等が挙げられる。上記他の成分は、それぞれ1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0115】
<成分(B)、成分(F)及びラウレス硫酸塩のこれら3種とは異なるアニオン界面活性剤>
上記毛髪洗浄剤組成物は、成分(B)、成分(F)及びラウレス硫酸塩のこれら3種とは異なるアニオン界面活性剤(以下、アニオン界面活性剤(X)と記載することがある)を含んでいてもよい。上記アニオン界面活性剤(X)は、N-アシルアミノ酸系界面活性剤とは異なり、エーテルカルボン酸系界面活性剤とは異なり、ラウレス硫酸塩とは異なる。
【0116】
上記アニオン界面活性剤(X)としては、スルホコハク酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、N-アシルタウリン塩、及び脂肪酸石鹸等が挙げられる。
【0117】
上記毛髪洗浄剤組成物が上記アニオン界面活性剤(X)を含む場合に、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、上記アニオン界面活性剤(X)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下である。
【0118】
<低級アルコール>
上記低級アルコール(例えば、炭素数1~4の脂肪族アルコール)としては、エタノール等が挙げられる。
【0119】
粘度を調整しやすくする観点及び防腐力を付与する観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、上記低級アルコールの含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下である。
【0120】
<多価アルコール>
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、イソペンチルジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,2-デカンオール、及び1,2-オクタンジオール等が挙げられる。
【0121】
粘度を調整しやすくする観点及び防腐力を付与する観点から、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、上記多価アルコールの含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下である。
【0122】
<清涼剤>
上記清涼剤としては、l-メントール、1,8-シネオール、及びカンファ等が挙げられる。
【0123】
<防腐剤>
上記防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、安息香酸、安息香酸塩、クロルフェネシン、及びフェノキシエタノール等が挙げられる。
【0124】
<ラウレス硫酸塩>
上記毛髪洗浄剤組成物は、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性をより一層高める観点から、ラウレス硫酸塩を含まないか又は0.1質量%以下で含むことが好ましい。上記毛髪洗浄剤組成物がラウレス硫酸塩を含む場合に、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、上記ラウレス硫酸塩の含有量は、好ましくは0.1質量%以下である。この場合には、水洗時における毛髪のきしみをより一層抑えることができる。もっとも、上記毛髪洗浄剤組成物がラウレス硫酸塩を0.1質量%超えて含む場合であっても、成分(A)の含有量を増やすことにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性を高めることができる。
【0125】
<シリコーン油>
上記毛髪洗浄剤組成物は、シリコーン油を含まないか又は1.0質量%以下で含むことが好ましい。上記毛髪洗浄剤組成物がシリコーン油を含む場合に、上記毛髪洗浄剤組成物100質量%中、上記シリコーン油の含有量は、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。この場合には、製剤安定性をより一層高めることができる。なお、上記シリコーン油としては、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーン等が挙げられる。
【0126】
(毛髪洗浄剤組成物の他の詳細)
上記毛髪洗浄剤組成物のpHは、好ましくは3.0以上、より好ましくは4.0以上、好ましくは10.0以下、より好ましくは9.0以下である。上記pHが上記下限以上及び上記上限以下であると、毛髪及び皮膚への刺激性を低く抑えることができる。
【0127】
上記毛髪洗浄剤組成物の性状は特に限定されないが、25℃で液状であることが好ましい。
【0128】
上記毛髪洗浄剤組成物は、ダメージを受けた毛髪(所謂、ダメージ毛)に用いられることが好ましい。より具体的には、上記毛髪洗浄剤組成物は、カラー処理、ブリーチ処理又はパーマ処理された毛髪に用いられることが好ましい。カラー処理、ブリーチ処理又はパーマ処理された毛髪は、毛髪表面のキューティクルが損傷していたり、消失していたりする。そのため、従来の毛髪洗浄剤組成物を用いて毛髪を洗浄した際には、毛髪同士が絡まりやすく、結果として、毛髪に更にダメージが付与されることがある。これに対して、本発明の毛髪洗浄剤組成物では、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性に優れる。また、水洗時における毛髪のきしみを抑えることができるので、毛髪同士が絡まりにくい。そのため、本発明の毛髪洗浄剤組成物では、ダメージ毛(特に、カラー処理、ブリーチ処理又はパーマ処理された毛髪)に用いられたとしても、使用感を高めることができる。
【0129】
上記毛髪洗浄剤組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の毛髪洗浄剤組成物の製造方法を採用することができる。上記毛髪洗浄剤組成物の製造方法としては、例えば、各成分を混合する方法等が挙げられる。各成分を混合する方法としては、ディスパーミキサー及びパドルミキサー等の撹拌装置を用いる方法等が挙げられる。
【0130】
上記毛髪洗浄剤組成物は、シャンプーであることが好ましい。
【0131】
上記毛髪洗浄剤組成物は、例えば、容器に充填された形態で用いることができる。上記容器としては、ディスペンサー容器(ポンプ容器)、及びヒンジ容器等が挙げられる。
【実施例0132】
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
【0133】
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
【0134】
(成分(A))
レブリン酸
【0135】
(成分(B))
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム
アシル(C12,14)アスパラギン酸トリエタノールアミン
ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン
ココイルグリシンK
【0136】
(成分(C))
ラウリン酸アミドプロピルベタイン(川研ファインケミカル社製「ソフタゾリンLPB-R」)
コカミドプロピルベタイン(川研ファインケミカル社製「ソフタゾリンCPB-R」)
ラウリルヒドロキシスルホベタイン
【0137】
(成分(D))
ポリクオタニウム-67
ポリクオタニウム-10(1)(東邦化学工業社製「カチナールHC-100」、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)
ポリクオタニウム-10(2)(東邦化学工業社製「カチナールHC-200」、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)
ポリクオタニウム-7(LUBRIZOL社製「マーコート550PR」)
ポリクオタニウム-39(LUBRIZOL社製「マーコート3300」)
【0138】
(成分(F))
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム(三洋化成工業社製「ビューライト SHAA」)
【0139】
(成分(G))
コカミドメチルMEA(花王社製「アミノーンC11S」)
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド
ラウレス-3
ラウリン酸ジエチレングリコール(クラリアントジャパン社製「GENAPOL LP2」)
【0140】
(成分(B)及び成分(F)の双方に相当しないアニオン界面活性剤)
ラウレス硫酸ナトリウム
ラウロイルメチルタウリンナトリウム
スルホコハク酸ラウレス2Na
【0141】
(成分(E))
精製水
【0142】
(その他)
リンゴ酸ジイソステアリル
イソペンチルジオール(多価アルコール)
1,2-ペンチレングリコール(多価アルコール)
グリセリン(多価アルコール)
クエン酸
エタノール
安息香酸ナトリウム
フェノキシエタノール
【0143】
(実施例1~14及び比較例1,2)
下記の表1~3に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、毛髪洗浄剤組成物を調製した。表中の配合量(毛髪洗浄剤組成物100質量%中の配合量)は、純分量(単位:質量%)で示した。
【0144】
(評価)
得られた毛髪洗浄剤組成物について、以下の評価を行った。なお、試験例1~4の評価は専門パネル3名で行い、協議して評価結果を決定した。
【0145】
(試験例1:洗髪時における毛髪の柔軟感)
ウィッグ(ロングヘア、ビューラックス社製)を、市販のブリーチ剤を用いてブリーチ処理を施した。ブリーチ処理を施したウィッグを、コカミドプロピルベタインを主たる洗浄成分とするシャンプーを用いて洗浄した後、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムを主たるコンディショニング成分とするリンス剤を塗布し洗い流した。次いで、ドライヤーで乾燥して、評価用ウィッグを作製した。作製した評価用ウィッグをぬるま湯で濡らした後に、実施例及び比較例で得られた各毛髪洗浄剤組成物2gを、評価用ウィッグの毛髪全体に均等に塗布し、評価用ウィッグを揉み込み泡立てた。次いで、ぬるま湯を用い、評価用ウィッグに指を通しながら、評価用ウィッグから毛髪洗浄剤組成物を十分に洗い流した。洗い流し直後の毛髪をにぎるように触ったときの感触と洗髪前の毛髪の感触との比較により、洗髪時における毛髪の柔軟感を以下の基準で評価した。なお、「洗髪前の毛髪の感触」は、作製した評価用ウィッグをぬるま湯で濡らした際(毛髪洗浄剤組成物の塗布前)の毛髪をにぎるように触ったときの感触である。
【0146】
<洗髪時における毛髪の柔軟感の評価基準>
○(優れる):洗い流し直後の毛髪が、洗髪前の毛髪と比べて、明らかに柔らかさが向上していると感じられる。
×(劣る):洗い流し直後の毛髪が、洗髪前の毛髪と比べて、柔らかさが向上していると感じられない。
【0147】
なお、実施例で得られた各毛髪洗浄剤組成物については、以下の試験例2~4の評価も行った。
【0148】
(試験例2:起泡性)
上記試験例1で各毛髪洗浄剤組成物を塗布し、評価用ウィッグを揉み込み泡立てた際の起泡性を以下の基準で評価した。
【0149】
<起泡性の評価基準>
○(良好):毛髪全体を覆う程度に十分泡立つ。
×(不良):泡が毛髪全体を覆っておらず、毛髪が見える状態である。
【0150】
(試験例3:泡の弾力性)
上記試験例2で泡立てた泡を手で押さえるように触り、泡の弾力性を以下の基準で評価した。
【0151】
<泡の弾力性の評価基準>
○(良好):弾力感(抵抗感)を明らかに感じる。
×(不良):弾力感(抵抗感)を感じない。
【0152】
(試験例4:水洗時における毛髪のきしみ)
上記試験例1で、評価用ウィッグから毛髪洗浄剤組成物を洗い流す時の感触より、水洗時における毛髪のきしみを以下の基準で評価した。
【0153】
<水洗時における毛髪のきしみの評価基準>
○(良好):指を通す際に、引っ掛かりなく指を通すことができる。
×(不良):指を通す際に、指に強い引っ掛かりを感じる。
【0154】
組成及び結果を下記の表1~3に示す。
【0155】
【表1】
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】
【0158】
以下に、本発明の毛髪洗浄剤組成物の処方例を示す。
【0159】
(処方例1:ヘアシャンプー)
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム 1.5質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 4.0質量%
スルホコハク酸ラウレス2Na 4.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.5質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 3.0質量%
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 0.4質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0160】
(処方例2:ヘアシャンプー)
ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン 3.0質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 7.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 4.0質量%
ラウレス-3 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 0.4質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0161】
(処方例3:ヘアシャンプー)
アシル(C12,14)アスパラギン酸トリエタノールアミン 3.0質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 7.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 4.0質量%
ラウリン酸ジエチレングリコール 0.5質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 1.5質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0162】
(処方例4:ヘアシャンプー)
アシル(C12,14)アスパラギン酸トリエタノールアミン 3.0質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 7.0質量%
ラウロイルメチルタウリンナトリウム 3.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 4.0質量%
ラウリン酸ジエチレングリコール 0.5質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 0.1質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
1,3-ブチレングリコール 1.0質量%
加水分解コンキオリン液 0.1質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0163】
(処方例5:ヘアシャンプー)
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム 1.5質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 5.0質量%
ラウロイルメチルタウリンナトリウム 3.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 4.0質量%
PEG-3コカミド 0.5質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 0.1質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
メドウフォーム-δ-ラクトン 0.3質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0164】
(処方例6:ヘアシャンプー)
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム 1.5質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 4.0質量%
スルホコハク酸ラウレス2Na 4.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 3.0質量%
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 3.0質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
加水分解ケラチン 1.0質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0165】
(処方例7:ヘアシャンプー)
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム 1.5質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 4.0質量%
スルホコハク酸ラウレス2Na 4.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 3.0質量%
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 3.0質量%
ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン 2.0質量%
レブリン酸 3.5質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
加水分解シルク 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0166】
(処方例8:ヘアシャンプー)
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム 1.5質量%
ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム 4.0質量%
ラウレス硫酸Na 4.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 3.0質量%
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 3.5質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%
【0167】
本発明の毛髪洗浄剤組成物(成分(A)~(D)を特定量で含む毛髪洗浄剤組成物)とは異なるが、N-アシルアミノ酸系界面活性剤を含まない毛髪洗浄剤組成物(以下、毛髪洗浄剤組成物(X)と称することがある)でも、レブリン酸を配合することにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性をある程度高めることができる。毛髪洗浄剤組成物(X)は、例えば、ラウレス硫酸塩を主たる洗浄成分として含む従来公知の毛髪洗浄剤組成物にレブリン酸を配合した毛髪洗浄剤組成物である。このような毛髪洗浄剤組成物(X)の処方例を「参考処方例」として以下に示す。毛髪洗浄剤組成物(X)では、レブリン酸の含有量を多くすることにより、洗髪時に毛髪の柔軟さが感じられる特性をある程度高めることができる。
【0168】
(参考処方例1:ヘアシャンプー)
ラウレス硫酸Na 8.0質量%
ポリクオタニウム-10 0.4質量%
ポリクオタニウム-67 0.1質量%
ポリクオタニウム-7 0.2質量%
コカミドメチルMEA 3.0質量%
POE(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0質量%
コカミドプロピルベタイン 5.0質量%
レブリン酸 3.5質量%
リンゴ酸ジイソステアリル 0.5質量%
イソペンチルジオール 5.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 0.5質量%
精製水 残量
合計 100質量%