(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025052685
(43)【公開日】2025-04-07
(54)【発明の名称】気体供給装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20250328BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250328BHJP
B41J 29/377 20060101ALI20250328BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20250328BHJP
【FI】
G03G21/16 104
G03G21/00 530
B41J29/377 103
H05K7/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023161520
(22)【出願日】2023-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】竜崎 照代
(72)【発明者】
【氏名】末廣 隆行
(72)【発明者】
【氏名】菊池 貴之
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
2H270
5E322
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB28
2C061BB35
2H171FA06
2H171GA40
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA28
2H171JA29
2H171NA05
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB14
2H171QB32
2H171QC03
2H171QC36
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H270SB12
2H270SB14
2H270SC11
2H270SC16
2H270ZC04
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA04
5E322BB03
(57)【要約】
【課題】気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにする。
【解決手段】共通の送り出し部710から、第1の流路121および第2の流路122の各々に気体が供給される。第1の流路121および第2の流路122の各々を流れる気体は、同じ送り出し部710から送り出された気体となっている。さらに、第2の流路122から分岐し、上流側排出口731Bに向かう分岐流路123が設けられている。第2の流路122から分岐流路123が分岐する分岐箇所128には、第2の流路122を横切る形で設けられた第1の案内部191が設けられている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を送り出す送り出し部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、
前記第1の流路上に設けられ、気体が供給される被供給部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第2の流路と、
前記第2の流路から分岐し、前記被供給部に向かう分岐流路と、
前記第2の流路から前記分岐流路が分岐する分岐箇所に設けられ、前記送り出し部から当該第2の流路を通って当該分岐箇所へ達した気体の一部を、当該分岐流路へ案内する案内部と、
を備える気体供給装置。
【請求項2】
前記第1の流路および前記第2の流路の各々を流れる気体は、共通の前記送り出し部から送り出された気体である請求項1に記載の気体供給装置。
【請求項3】
前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられている請求項1に記載の気体供給装置。
【請求項4】
前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の内面から当該第2の流路内に向かって突出した突出部が設けられ、当該突出部により、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなっている請求項3に記載の気体供給装置。
【請求項5】
前記第2の流路のうち、前記分岐箇所よりも上流側から当該分岐箇所を経て当該分岐箇所の下流側へ達する部分は、直線状に形成され、当該上流側から当該下流側にかけて、直線状部が設けられている請求項1に記載の気体供給装置。
【請求項6】
前記分岐流路は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して交差する関係で設けられている請求項5に記載の気体供給装置。
【請求項7】
前記案内部は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して傾斜した状態で配置されている請求項5に記載の気体供給装置。
【請求項8】
前記第1の流路上には、前記被供給部である上流側被供給部よりも気体の流れ方向における下流側に、当該第1の流路を通って流れてきた気体が供給される下流側被供給部がさらに設けられ、
前記分岐箇所から前記分岐流路に向かわずに前記第2の流路を通って流れた気体が、前記下流側被供給部に供給される請求項1に記載の気体供給装置。
【請求項9】
前記第1の流路と前記第2の流路とは、並行する形で設けられ、
前記第2の流路に接続され且つ当該第2の流路と交差する関係で配置され、当該第2の流路から前記下流側被供給部に向かう気体が通る接続流路がさらに設けられ、
前記第2の流路と前記接続流路とが接続する箇所には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該接続流路へ案内する案内部が設けられている請求項8に記載の気体供給装置。
【請求項10】
前記送り出し部から送り出された気体が通る第3の流路と、
前記第3の流路上に一つ設けられ、気体が供給される被供給部と、
をさらに備え、
前記第3の流路は、当該第3の流路に設けられた前記被供給部よりも気体の流れ方向における下流側にて閉鎖され、
前記第1の流路には、当該第1の流路に設けられた前記被供給部の他に他の被供給部が設けられ、当該第1の流路には、複数の当該被供給部が設けられ、
前記第3の流路の断面積の方が、前記第1の流路の断面積よりも小さい請求項1に記載の気体供給装置。
【請求項11】
気体を送り出す送り出し部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、
前記第1の流路上に設けられ且つ気体の流れ方向における位置が互いに異なるように配置され、当該第1の流路を流れてきた気体が供給される複数の被供給部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第2流路であって、前記複数の被供給部に供給される気体が通る第2の流路と、
を備える気体供給装置。
【請求項12】
前記第1の流路と前記第2の流路とが並行する形で設けられている請求項11に記載の気体供給装置。
【請求項13】
前記第1の流路および前記第2の流路の両者に交差する関係で配置され且つ前記複数の被供給部の各々に対応する形で設けられ、当該第2の流路の気体を当該被供給部に供給するための流路である供給用流路がさらに設けられている請求項12に記載の気体供給装置。
【請求項14】
前記第1の流路と前記第2の流路との間に配置されるとともに、当該第1の流路および当該第2の流路の延び方向に並んで配置され、気体の流れを規制する複数の規制部がさらに設けられ、
前記第2の流路から前記被供給部に向かう前記供給用流路の各々は、互いに隣り合う前記規制部の間を通って当該被供給部に向かう請求項13に記載の気体供給装置。
【請求項15】
前記第2の流路と前記供給用流路との接続箇所の各々には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該供給用流路に案内する案内部が設けられている請求項13に記載の気体供給装置。
【請求項16】
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置であって、
予め定められた箇所への気体の供給を行う気体供給装置を備え、当該気体供給装置が請求項1乃至15の何れかに記載の気体供給装置を含んで構成された画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体供給装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、分岐ダクトからのエアを排気ダクトに合流させることにより排気ダクトのシート搬送路側の開口部から開口部へのエアフローを発生させる構成が開示されている。
特許文献2には、各ユニットに取り付けられたダクトと、筺体の扉とダクトとの間に介装された仕切板とを備え、仕切板に、扉の通気口とダクトとに連通する通気孔群が形成された構成が開示されている。
特許文献3には、ランプ熱を排気する流路の一部を熱伝導部材で形成し、この熱伝導部材を他の排気流路の一部も兼ねて構成することで、熱伝導部材を介してランプ熱を熱輸送する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-81403号公報
【特許文献2】特開2019-54026号公報
【特許文献3】特開2012-189836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
気体が供給される被供給部へ気体を供給するにあたり、この被供給部に向かう流路に気体を流して、この被供給部への気体の供給を行うことがある。ここで、被供給部へ向かう流路において気体が流れにくいと、流路を通る気体が減り、被供給部に対して気体が供給されにくくなる。
本発明の目的は、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、気体を送り出す送り出し部と、前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、前記第1の流路上に設けられ、気体が供給される被供給部と、前記送り出し部から送り出された気体が通る第2の流路と、前記第2の流路から分岐し、前記被供給部に向かう分岐流路と、前記第2の流路から前記分岐流路が分岐する分岐箇所に設けられ、前記送り出し部から当該第2の流路を通って当該分岐箇所へ達した気体の一部を、当該分岐流路へ案内する案内部と、を備える気体供給装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の流路および前記第2の流路の各々を流れる気体は、共通の前記送り出し部から送り出された気体である請求項1に記載の気体供給装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられている請求項1に記載の気体供給装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の内面から当該第2の流路内に向かって突出した突出部が設けられ、当該突出部により、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなっている請求項3に記載の気体供給装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2の流路のうち、前記分岐箇所よりも上流側から当該分岐箇所を経て当該分岐箇所の下流側へ達する部分は、直線状に形成され、当該上流側から当該下流側にかけて、直線状部が設けられている請求項1に記載の気体供給装置である。
請求項6に記載の発明は、前記分岐流路は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して交差する関係で設けられている請求項5に記載の気体供給装置である。
請求項7に記載の発明は、前記案内部は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して傾斜した状態で配置されている請求項5に記載の気体供給装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第1の流路上には、前記被供給部である上流側被供給部よりも気体の流れ方向における下流側に、当該第1の流路を通って流れてきた気体が供給される下流側被供給部がさらに設けられ、前記分岐箇所から前記分岐流路に向かわずに前記第2の流路を通って流れた気体が、前記下流側被供給部に供給される請求項1に記載の気体供給装置である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の流路と前記第2の流路とは、並行する形で設けられ、前記第2の流路に接続され且つ当該第2の流路と交差する関係で配置され、当該第2の流路から前記下流側被供給部に向かう気体が通る接続流路がさらに設けられ、前記第2の流路と前記接続流路とが接続する箇所には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該接続流路へ案内する案内部が設けられている請求項8に記載の気体供給装置である。
請求項10に記載の発明は、前記送り出し部から送り出された気体が通る第3の流路と、前記第3の流路上に一つ設けられ、気体が供給される被供給部と、をさらに備え、前記第3の流路は、当該第3の流路に設けられた前記被供給部よりも気体の流れ方向における下流側にて閉鎖され、前記第1の流路には、当該第1の流路に設けられた前記被供給部の他に他の被供給部が設けられ、当該第1の流路には、複数の当該被供給部が設けられ、前記第3の流路の断面積の方が、前記第1の流路の断面積よりも小さい請求項1に記載の気体供給装置である。
請求項11に記載の発明は、気体を送り出す送り出し部と、前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、前記第1の流路上に設けられ且つ気体の流れ方向における位置が互いに異なるように配置され、当該第1の流路を流れてきた気体が供給される複数の被供給部と、前記送り出し部から送り出された気体が通る第2流路であって、前記複数の被供給部に供給される気体が通る第2の流路と、を備える気体供給装置である。
請求項12に記載の発明は、前記第1の流路と前記第2の流路とが並行する形で設けられている請求項11に記載の気体供給装置である。
請求項13に記載の発明は、前記第1の流路および前記第2の流路の両者に交差する関係で配置され且つ前記複数の被供給部の各々に対応する形で設けられ、当該第2の流路の気体を当該被供給部に供給するための流路である供給用流路がさらに設けられている請求項12に記載の気体供給装置である。
請求項14に記載の発明は、前記第1の流路と前記第2の流路との間に配置されるとともに、当該第1の流路および当該第2の流路の延び方向に並んで配置され、気体の流れを規制する複数の規制部がさらに設けられ、前記第2の流路から前記被供給部に向かう前記供給用流路の各々は、互いに隣り合う前記規制部の間を通って当該被供給部に向かう請求項13に記載の気体供給装置である。
請求項15に記載の発明は、前記第2の流路と前記供給用流路との接続箇所の各々には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該供給用流路に案内する案内部が設けられている請求項13に記載の気体供給装置である。
請求項16に記載の発明は、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置であって、予め定められた箇所への気体の供給を行う気体供給装置を備え、当該気体供給装置が請求項1乃至15の何れかに記載の気体供給装置を含んで構成された画像形成装置である。
【0006】
請求項1の発明によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
請求項2の発明によれば、第1の流路および第2の流路の各々に対応して送り出し部が設けられる構成に比べ、送り出し部の削減を図れる。
請求項3の発明によれば、第2の流路のうちの分岐箇所よりも下流側に、第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられない構成に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
請求項4の発明によれば、第2の流路のうちの分岐箇所よりも下流側に、第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられない構成に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
請求項5の発明によれば、第2の流路のうちの、分岐箇所よりも上流側から分岐箇所を経て分岐箇所の下流側へ達する部分に対して曲率が付与されている場合に比べ、第2の流路を流れる気体を流れやすくすることができる。
請求項6の発明によれば、第2の流路を流れる気体を、この第2の流路の延び方向と交差する方向の先に位置する被供給部に向かわせることが可能となる。
請求項7の発明によれば、案内部が、第2の流路の直線状部の延び方向に沿っている場合に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
請求項8の発明によれば、下流側被供給部に対して、第2の流路を流れた気体を供給することができる。
請求項9の発明によれば、案内部が設けられない構成に比べ、第2の流路を流れる気体を接続流路に向かいやすくすることができる。
請求項10の発明によれば、第3の流路の断面積と第1の流路の断面積とが等しい場合に比べ、第3の流路上に設けられた被供給部に向かう気体の量を低減できる。
請求項11の発明によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
請求項12の発明によれば、第1の流路と第2の流路とが並行する形で設けられていない場合に比べ、装置のレイアウトの簡素化を図りやすくなる。
請求項13の発明によれば、第2の流路を流れる気体を、被供給部の各々に対して、個別に供給することが可能となる。
請求項14の発明によれば、互いに隣り合う規制部の間の空間を利用して、被供給部への気体の供給を行える。
請求項15の発明によれば、接続箇所の各々に案内部が設けられない構成に比べ、第2の流路を流れる気体を供給用流路に向かいやすくすることができる。
請求項16の発明によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】画像形成装置の正面側から、分配部の底部を見た場合の図である。
【
図3】(A)、(B)は、流路の断面の形状を示した図である。
【
図4】(A)、(B)は、流路の配置を示した模式図である
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像形成装置1の全体構成を示した図である。
図1では、画像形成装置1の正面側から画像形成装置1を見た場合の状態を示している。
画像形成装置1は、画像形成部10を備える。
画像形成部10は、画像形成装置1に入力された画像データに基づき、記録媒体の一例である用紙Pに形成される画像を形成する。また、画像形成装置1には、用紙Pの搬送を行う用紙搬送装置400が設けられている。
本実施形態では、画像形成部10により形成された画像が、用紙搬送装置400により搬送される用紙Pに転写される。
【0009】
用紙搬送装置400は、収容部の一例としての用紙収容部1Bに収容されている用紙Pを、二次転写部T、定着装置40を経由させて搬送し、最終的に、この用紙Pを用紙積載部1Eまで搬送する。
用紙搬送装置400には、搬送ロール52、排出ロール500が設けられ、用紙搬送装置400では、搬送ロール52、排出ロール500が用いられて、用紙Pの搬送が行われる。
また、画像形成装置1には、制御部30、画像処理部35が設けられている。
制御部30は、画像形成装置1に設けられた各機能部を制御する。画像処理部35は、パーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置4等からの画像データに対して画像処理を施す。
【0010】
画像形成部10には、一定の間隔を置いて並列的に配置された4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(以下、総称して単に「画像形成ユニット11」とも称する)が設けられている。
各画像形成ユニット11は、現像装置15に収納されるトナーを除いて、同様に構成されている。各画像形成ユニット11は、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像(画像)を形成する。
【0011】
画像形成ユニット11の各々には、感光体ドラム12、感光体ドラム12の帯電を行う帯電装置200、感光体ドラム12への露光を行う露光装置300が設けられている。
本実施形態では、帯電装置200により、感光体ドラム12の帯電が行われる。次いで、露光装置300により、感光体ドラム12に対する露光が行われ、感光体ドラム12には、静電潜像が形成される。
各画像形成ユニット11には、さらに、感光体ドラム12に形成された静電潜像を現像する現像装置15が設けられている。この現像装置15により、現像が行われて、感光体ドラム12上にトナー像が形成される。
【0012】
また、画像形成部10には、感光体ドラム12上に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト20、感光体ドラム12上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写させる一次転写ロール21が設けられている。
また、画像形成部10には、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を用紙Pに転写させる二次転写ロール22、用紙Pに転写されたトナー像をこの用紙Pに定着させる定着装置40が設けられている。
本実施形態では、感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト20に転写され、その後、この中間転写ベルト20から用紙Pに転写される。そして、このトナー像は、定着装置40にて、用紙Pに定着される。
【0013】
定着装置40には、熱源を備えた定着ベルトモジュール41、および、加圧ロール46が設けられている。
定着ベルトモジュール41は、用紙搬送経路R1の図中右側に配置されている。加圧ロール46は、用紙搬送経路R1の図中左側に配置されている。さらに、定着ベルトモジュール41に対して、加圧ロール46が押し当てられている。
定着ベルトモジュール41では、定着ベルト411の内側に、定着ベルト411を加熱する熱源が設けられている。
【0014】
さらに、本実施形態では、画像形成部10の下方に、予め定められた箇所の一例であるこの画像形成部10に対して気体を供給する気体供給装置700が設けられている。
気体供給装置700は、画像形成部10と用紙収容部1Bとの間に配置されている。
気体供給装置700には、画像形成部10に供給される気体を送り出す送り出し部710が設けられている。
送り出し部710は、軸流ファンにより構成されている。なお、送り出し部710は、気体を送り出せる機能を有すればよく、軸流ファン以外のファンを用いてもよい。
【0015】
送り出し部710には、モータ(不図示)が設けられている。また、送り出し部710には、このモータにより回転する回転部材711が設けられている。この回転部材711は、上下方向に沿って延びる回転軸712を中心に回転する。
回転部材711には、円柱状に形成されモータにより回転する基部711Aと、この基部711Aの外周面から突出する複数の羽部711Bとが設けられている。
羽部711Bは、回転軸712と直交する仮想の平面(不図示)に対して傾斜した状態で設けられている。
送り出し部710では、回転部材711が回転することで、羽部711Bによる気体の押し出しが行われて、図中上方への気体の送り出しが行われる。
【0016】
気体供給装置700には、さらに、送り出し部710を収容する収容部材720が設けられている。本実施形態では、収容部材720の上方から、この収容部材720に対して送り出し部710が収容される構成となっている。
収容部材720には、複数の開口(不図示)が設けられている。本実施形態では、収容部材720の外部の空気が、この複数の開口を通って、収容部材720の内部に向かい、送り出し部710へ供給される。
さらに、気体供給装置700には、送り出し部710により上方へ送り出された気体を分配する分配部730が設けられている。分配部730は、画像形成部10と送り出し部710との間に配置されている。
【0017】
分配部730は、箱状の筐体によって構成され、天井部730Aに、4つの排出口731が設けられている。4つの排出口731は、図中左右方向に並んだ状態で設けられている。
本実施形態では、この4つの排出口731として、気体の流れ方向において最も下流側に位置する下流側排出口731Aと、気体の流れ方向においてこの下流側排出口731Aよりも1つ上流側に位置する上流側排出口731Bとが設けられている。
【0018】
さらに、この4つの排出口731のうちの、残り2つの排出口731として、分配部730の左端部に位置する端部排出口731Cと、端部排出口731Cと上流側排出口731Bとの間に位置する中間排出口731Dとが設けられている。
また、分配部730の底部730Bには、送り出し部710により送り出された気体が通る入口部732が設けられている。
【0019】
送り出し部710から送り出された気体は、まず、入口部732を通って、分配部730の内部に入る。
その後、この気体は、分配部730内を通って、4つの排出口731の各々に向かう。その後、この気体は、排出口731を通って、排出口731の上部に位置する画像形成ユニット11に供給される。
排出口731は、画像形成ユニット11毎に設けられており、排出口731から、対応する画像形成ユニット11へ気体が供給される。
【0020】
より具体的には、排出口731は、現像装置15の下方に配置され、排出口731を通った気体は、排出口731の上方に位置する現像装置15に対して供給される。これにより、現像装置15の冷却が行われる。
本実施形態では、このように、排出口731からの気体が、現像装置15に供給される。但し、これに限らず、排出口731からの気体が、感光体ドラム12や露光装置300に供給されるようにしてもよい。
また、気体供給装置700が画像形成ユニット11へ供給する気体としては、空気が一例に挙げられるが、空気以外の他の種類の気体が、画像形成ユニット11へ供給されるようにしてもよい。
【0021】
画像形成装置1では、画像処理部35が、PC3や画像読取装置4からの画像データに対して画像処理を施し、画像処理が施された画像データが、各画像形成ユニット11に供給される。
そして、例えば、黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、帯電装置200により、矢印A方向に回転する感光体ドラム12の帯電が行われる。さらに、画像処理部35から送信された画像データに基づいて発光を行う露光装置300により、感光体ドラム12に対する露光が行われる。
【0022】
これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色の画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、現像装置15により現像され、感光体ドラム12上には、黒(K)色のトナー像が形成される。
同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された各色トナー像は、矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に、一次転写ロール21により順次静電吸引されて、中間転写ベルト20上には、各色トナーが重畳されたトナー像が形成される。
【0023】
中間転写ベルト20上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22により構成される二次転写部Tに搬送される。
そして、このトナー像が二次転写部Tに搬送されるタイミングに合わせて、用紙収容部1Bから二次転写部Tへ用紙Pが供給される。
二次転写部Tでは、二次転写ロール22により形成される転写電界により、中間転写ベルト20上のトナー像が、搬送されてきた用紙Pに一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト20から剥離され、定着装置40まで搬送される。
【0024】
定着装置40では、用紙Pを、定着ベルトモジュール41と加圧ロール46とで挟む。具体的には、用紙Pを、図中時計回り方向へ循環移動している定着ベルト411と、反時計回り方向へ回転している加圧ロール46とで挟む。
これにより、用紙Pの加圧および加熱が行われて、用紙P上のトナー像が、この用紙Pに定着される。そして、定着が終了した後の用紙Pは、排出ロール500によって、用紙積載部1Eへ搬送される。
【0025】
図2は、画像形成装置1の正面側から、分配部730の底部730Bを見た場合の図である。なお、
図2では、分配部730の天井部730A(
図1参照)に設けられた4つの排出口731も併せて表示している。
本実施形態では、分配部730内に、且つ、画像形成装置1の正面側に、送り出し部710から送り出された気体が通る直線状の第1の流路121が設けられている。
第1の流路121は、複数設けられた画像形成ユニット11(
図1参照)の並び方向に沿う形で設けられている。
本実施形態では、
図1にて示した、中間排出口731D、上流側排出口731B、下流側排出口731Aは、この第1の流路121上に設けられている。
【0026】
第1の流路121における気体の流れ方向において、中間排出口731D、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの3つの排出口731は、中間排出口731D、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの順に設けられている。
本実施形態では、送り出し部710により供給された気体は、第1の流路121を通って、中間排出口731D、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの各々に供給される。
さらに、本実施形態では、分配部730内に、送り出し部710から送り出された気体が通る直線状の第2の流路122が設けられている。
【0027】
本実施形態では、この第2の流路122によっても、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの各々へ、気体が供給される。
これにより、第2の流路122が設けられていない場合に比べ、上流側排出口731B、下流側排出口731Aへ供給される気体の量が増える。
本実施形態では、分配部730内に規制部830(詳細は後述)が設けられており、この規制部830に起因して、中間排出口731D、上流側排出口731B、下流側排出口731Aを通る第1の流路121の断面積が小さくなる。
この場合、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの各々へ供給される気体の量が低下しやすい。これに対し、本実施形態のように、第2の流路122が設けられていると、上流側排出口731B、下流側排出口731Aへ供給される気体の量が増える。
【0028】
第2の流路122は、分配部730内に、且つ、第1の流路121よりも画像形成装置1の背面側に設けられている。
また、第2の流路122は、第1の流路121と同様、複数設けられた画像形成ユニット11(
図1参照)の並び方向に沿う形で設けられている。
第1の流路121と第2の流路122とは、並行する形で設けられている。本実施形態では、第1の流路121の延び方向と、第2の流路122の延び方向とが一致する。
【0029】
本実施形態では、第1の流路121および第2の流路122の各々を流れる気体は、共通の送り出し部710から送り出された気体となっている。
本実施形態では、共通の送り出し部710から、第1の流路121および第2の流路122の各々に気体が供給される。言い換えると、本実施形態では、同じ送り出し部710から、第1の流路121および第2の流路122の各々に気体が供給される。
本実施形態では、第1の流路121および第2の流路122の各々を流れる気体は、同じ送り出し部710から送り出された気体となっている。
【0030】
さらに、本実施形態では、第2の流路122から分岐し、上流側被供給部の一例である上流側排出口731Bに向かう分岐流路123が設けられている。
分岐流路123は、第1の流路121のうちの、中間排出口731Dと上流側排出口731Bとの間に位置する部分に接続されている。
さらに、本実施形態では、第2の流路122から分岐流路123が分岐する分岐箇所128に、第2の流路122を横切る形で設けられた第1の案内部191が設けられている。
【0031】
第1の案内部191は、板状の部材により構成されている。
なお、第1の案内部191は、板状の部材により形成されるものに限られない。例えば、分配部730の内面の一部を、他の部分よりも、分配部730の内側に位置させることで、第1の案内部191を設けるようにしてもよい。
第1の案内部191は、送り出し部710から第2の流路122を通って分岐箇所128へ達した気体の一部を、分岐流路123へ案内する。
【0032】
第1の案内部191は、第2の流路122の延び方向に対して傾斜した状態で設けられている。
また、第1の案内部191は、第2の流路122における気体の流れ方向における下流側に向かって進むに従い第1の流路121に接近する形で設けられている。
さらに、第1の案内部191は、第2の流路122が有する2つの内側面のうち、第1の流路121から離れた側に位置する第1の内側面122A側に設けられている。
【0033】
第2の流路122は、断面の形状が矩形となるように形成され、互いに対向する第1の内側面122Aと第2の内側面122Bとを有する。
第1の内側面122Aは、第1の流路121から離れた側に位置し、第2の内側面122Bは、第1の内側面122Aよりも第1の流路121に近い側に位置する。
第1の案内部191は、第2の流路122が有するこの2つの内側面のうち、第1の流路121から離れた側に位置する第1の内側面122A側に設けられている。
【0034】
第2の流路122を通って第1の案内部191まで移動してきた気体は、第1の案内部191により案内され、第2の内側面122B側へ移動する。
第2の内側面122B側へ移動した気体の一部は、分岐流路123へ向かう。また、第2の内側面122B側へ移動した気体の他の一部は、分岐流路123へ向かわずに、第2の流路122をそのまま下流側へ移動する。
【0035】
第1の案内部191が設けられていない場合、第2の流路122を流れる気体が、分岐箇所128をそのまま通過し、分岐流路123へ向かいにくくなる。この場合、上流側排出口731Bから排出される気体の量が低下しやすい。
これに対し、本実施形態のように、第1の案内部191が設けられていると、第2の流路122を流れる気体が、分岐流路123に向かいやすくなり、上流側排出口731Bから排出される気体の量が増加する。
【0036】
さらに、本実施形態では、第2の流路122のうち、分岐箇所128よりも下流側に、第2の流路122の断面積が部分的に小さくなる箇所である面積低下箇所171が設けられている。
第2の流路122のうち、分岐箇所128よりも下流側には、第2の流路122の内面から第2の流路122内に向かって突出した突出部172が設けられている。突出部172は、第2の流路122の第2の内側面122Bから、第1の内側面122Aに向かって突出している。
本実施形態では、この突出部172によって、第2の流路122の断面積が、部分的に小さくなり、第2の流路122に、面積低下箇所171が設けられる。
この面積低下箇所171が設けられることによって、面積低下箇所171が設けられない場合に比べ、第2の流路122の気体が、分岐流路123に向かいやすくなる。
【0037】
第2の流路122には、直線状部122Xが設けられている。
本実施形態では、第2の流路122のうち、分岐箇所128よりも上流側からこの分岐箇所128を経て分岐箇所128の下流側へ達する部分が、直線状部122Xとなっている。
分岐流路123は、第2の流路122のこの直線状部122Xに接続されている。
分岐流路123は、第2の流路122のこの直線状部122Xの延び方向に対して交差する関係で設けられている。より具体的には、分岐流路123は、第2の流路122のこの直線状部122Xの延び方向に対して直交する関係で設けられている。
第1の案内部191は、第2の流路122のこの直線状部122Xの延び方向に対して傾斜した状態で配置されている。
【0038】
本実施形態では、第1の流路121上に、気体が供給される被供給部の一例である上流側排出口731Bが設けられている。
さらに、上流側排出口731Bよりも気体の流れ方向における下流側に、第1の流路121を通って流れてきた気体が供給される下流側被供給部の一例としての下流側排出口731Aが設けられている。
本実施形態では、分岐箇所128から分岐流路123に向かわずに第2の流路122を通って流れた気体は、下流側排出口731Aに向かい、下流側排出口731Aへ達する。そして、この気体は、下流側排出口731Aから排出される。
【0039】
さらに、本実施形態では、第2の流路122に接続され且つ第2の流路122と交差する関係で配置された接続流路124が設けられている。接続流路124は、第2の流路122から下流側排出口731Aに向かう形で設けられている。
第2の流路122内の気体のうち、面積低下箇所171を通過した気体は、この接続流路124を通って、下流側排出口731Aへ向かう。
【0040】
さらに、第2の流路122と接続流路124とが接続する箇所には、第2の流路122の延び方向に対して傾斜した状態で配置された第2の案内部192が設けられている。
第2の案内部192は、第2の流路122の第1の内側面122A側に設けられている。
第2の案内部192は、分配部730の内面によって構成されている。なお、この第2の案内部192は、第1の案内部191と同様、板状の部材により構成してもよい。
本実施形態では、第2の流路122を流れてきた気体であって、面積低下箇所171を通過した気体は、この第2の案内部192により案内されて、接続流路124へ向かう。
【0041】
さらに、本実施形態では、送り出し部710から送り出された気体が通る第3の流路126が設けられている。
第3の流路126は、第1の流路121の延長線上に設けられている。また、第3の流路126は、入口部732を挟み、第1の流路121が設けられている側とは反対側に設けられている。
第3の流路126上には、第3の流路126を通った気体が供給される被供給部の一例としての端部排出口731Cが設けられている。
【0042】
本実施形態では、第3の流路126上に、一つの被供給部が設けられた構成となっている。より具体的には、本実施形態では、第3の流路126上に、一つの端部排出口731Cが設けられ、第3の流路126上には、排出口731が一つのみ設けられている。
本実施形態では、第1の流路121に、複数の排出口731が設けられているのに対し、第3の流路126には、一つの排出口731が設けられている。
さらに、第3の流路126は、この第3の流路126に設けられた端部排出口731Cよりも気体の流れ方向における下流側にて閉鎖されている。
【0043】
さらに、本実施形態では、第3の流路126の断面積の方が、第1の流路121の断面積よりも小さくなっている。なお、本明細書において、流路の断面積とは、流路の延び方向と直交する面における、流路の断面積を指す。
図3(A)、(B)は、流路の断面の形状を示した図である。
図3(A)では、
図2のIIIA-IIIA線における第3の流路126の断面の形状を示し、
図3(B)では、
図2のIIIB-IIIB線における第1の流路121の断面の形状を示している。
【0044】
本実施形態では、
図3(A)、(B)に示すように、第3の流路126の断面積の方が、第1の流路121の断面積よりも小さい。
第3の流路126の設置箇所では、
図2に示すように、分配部730の底部730Bに、上方に向かって突出する突出部183が設けられている。
本実施形態では、この突出部183によって、第3の流路126の断面積が、第1の流路121の断面積よりも小さくなっている。
【0045】
本実施形態では、
図2に示すように、端部排出口731Cが、入口部732の近くに位置する。この場合、入口部732を通じて分配部730内に入った気体が、入口部732の近くに位置する端部排出口731Cから排出されやすくなる。
この場合、現像装置15(
図1参照)の各々に供給される気体の量に差が生じ、現像装置15の冷却の度合いに差が生じやすくなる。
これに対し、本実施形態のように、第3の流路126の断面積が、第1の流路121の断面積よりも小さいと、端部排出口731Cに向かう気体が減少する。この場合、現像装置15の各々に供給される気体の量に差が生じにくくなり、現像装置15の冷却の度合いに差が生じにくくなる。
【0046】
なお、本実施形態では、第1の流路121に設けられた中間排出口731Dについても、入口部732の近くに位置する。この場合、入口部732を通じて分配部730内に入った気体が、中間排出口731Dから排出されやすくなるが、中間排出口731Dから排出される気体の量は、端部排出口731Cに比べて少なくなる。
中間排出口731Dは、第1の流路121の途中に位置しており、この場合、第1の流路121を流れる気体の一部は、中間排出口731Dを通過し、上流側排出口731Bに向かう。この場合、中間排出口731Dから排出される気体の量は、少なくなる。
【0047】
これに対し、第3の流路126では、端部排出口731Cよりも気体の流れ方向における下流側にて、第3の流路126が閉鎖されており、第3の流路126を通る気体は、端部排出口731Cに集中し、端部排出口731Cから排出される気体の量は、多くなる。
この場合に、本実施形態のように、第3の流路126の断面積が、第1の流路121の断面積よりも小さいと、端部排出口731Cに向かう気体が減少し、端部排出口731Cから排出される気体の量は、少なくなる。
この場合、現像装置15の各々に供給される気体の量に差が生じにくくなる。
【0048】
本実施形態では、上記の通り、また、
図2に示すように、上流側排出口731B、下流側排出口731Aが設けられている。
上流側排出口731B、下流側排出口731Aは、第1の流路121上に設けられ且つ気体の流れ方向における位置が互いに異なるように配置されている。本実施形態では、第1の流路121を流れてきた気体が供給される複数の被供給部の一例として、この上流側排出口731B、下流側排出口731Aが設けられている。
さらに、本実施形態では、送り出し部710から送り出された気体が通る第2の流路122であって、複数の被供給部である上流側排出口731B、下流側排出口731Aに供給される気体が通る第2の流路122が設けられている。
【0049】
さらに、本実施形態では、第1の流路121および第2の流路122の両者に交差する関係で配置され且つ複数の排出口731の各々に対応する形で設けられ、第2の流路122の気体を、排出口731に供給するための流路である供給用流路がさらに設けられている。
本実施形態は、この供給用流路として、上記の分岐流路123と接続流路124とが設けられている。
【0050】
さらに、本実施形態では、
図2に示すように、分配部730内に、気体の流れを規制する複数の規制部830が設けられている。
この複数の規制部830は、第1の流路121と第2の流路122との間に配置され、且つ、第1の流路121および第2の流路122の延び方向に並んで配置されている。
本実施形態では、規制部830として、第1の規制部831~第3の規制部833が設けられている。
第1の規制部831~第3の規制部833は、第1の流路121、第2の流路122における気体の流れ方向において、第1の規制部831~第3の規制部833の順で設けられている。
規制部830の各々は、壁部830Aを有し、本実施形態では、この壁部830Aに囲まれた直方体状の空間内に、各種の部材(不図示)が配置される構成となっている。
【0051】
本実施形態では、第2の流路122から、被供給部である排出口731に向かう供給用流路の各々は、互いに隣り合う規制部830の間を通って排出口731に向かう。
本実施形態では、上記の通り、被供給部である排出口731に向かう供給用流路として、分岐流路123と接続流路124とが設けられている。
分岐流路123は、第1の規制部831と第2の規制部832との間を通って、上流側排出口731Bに向かう。また、接続流路124は、第2の規制部832と第3の規制部833との間を通って、下流側排出口731Aに向かう。
【0052】
さらに、本実施形態では、第2の流路122と供給用流路との接続箇所の各々に、第2の流路122の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、第2の流路122を通って流れてきた気体を供給用流路に案内する案内部が設けられている。
本実施形態では、この案内部として、第1の案内部191と第2の案内部192とが設けられている。
第1の案内部191は、第2の流路122と、供給用流路の一例である分岐流路123との接続箇所に設けられ、第2の流路122を通って流れてきた気体を分岐流路123へ案内する。
また、第2の案内部192は、第2の流路122と、供給用流路の他の一例である接続流路124との接続箇所に設けられ、第2の流路122を通って流れてきた気体を接続流路124へ案内する。
【0053】
図4(A)、(B)は、流路の配置を示した模式図である。
本実施形態では、上記の通り、また、
図4(A)に示すように、上流側排出口731B、下流側排出口731Aに対して、第1の流路121とは別の流路として設けられた、共用の第2の流路122が用いられて、気体の供給が行われる。
ここで、例えば、
図4(B)に示すように、上流側排出口731B、下流側排出口731Aの各々に対応させて別の流路を設ける態様も考えられる。
【0054】
図4(B)に示す態様では、上流側排出口731Bに対応する別の流路129が設けられ、下流側排出口731Aに対応する別の流路130が設けられている。
図4(B)に示す態様では、別の流路129と別の流路130とが個別に設けられている。
図4(B)に示す態様の場合、
図4(A)に示す態様に比べ、画像形成装置1に占める流路の体積が増え、画像形成装置1の大型化を招きやすくなる。
これに対して、
図4(A)に示す態様では、複数の排出口731に対応する、共用の第2の流路122が設けられた形となり、画像形成装置1の小型化を図りやすくなる。
【0055】
(その他)
上記では、画像形成装置1に気体供給装置700が設けられ、気体供給装置700により供給される気体の供給先が、画像形成装置1の一部である場合を一例に説明した。
ところで、気体供給装置700により供給される気体の供給先は、画像形成装置1の一部に限られない。画像形成装置1以外の他の装置の一部に対して、気体供給装置700からの気体が供給されるようにしてもよい。
気体供給装置700の設置箇所は、画像形成装置1に限定されない。気体供給装置700は、例えば、自動車などの輸送用装置や、エアコンなどの空調装置や、コンピュータなどの情報処理装置に設けてもよい。
【0056】
(付記)
(((1)))
気体を送り出す送り出し部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、
前記第1の流路上に設けられ、気体が供給される被供給部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第2の流路と、
前記第2の流路から分岐し、前記被供給部に向かう分岐流路と、
前記第2の流路から前記分岐流路が分岐する分岐箇所に設けられ、前記送り出し部から当該第2の流路を通って当該分岐箇所へ達した気体の一部を、当該分岐流路へ案内する案内部と、
を備える気体供給装置。
(((2)))
前記第1の流路および前記第2の流路の各々を流れる気体は、共通の前記送り出し部から送り出された気体である(((1)))に記載の気体供給装置。
(((3)))
前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられている(((1)))又は(((2)))に記載の気体供給装置。
(((4)))
前記第2の流路のうちの前記分岐箇所よりも下流側には、当該第2の流路の内面から当該第2の流路内に向かって突出した突出部が設けられ、当該突出部により、当該第2の流路の断面積が部分的に小さくなっている(((3)))に記載の気体供給装置。
(((5)))
前記第2の流路のうち、前記分岐箇所よりも上流側から当該分岐箇所を経て当該分岐箇所の下流側へ達する部分は、直線状に形成され、当該上流側から当該下流側にかけて、直線状部が設けられている(((1)))に記載の気体供給装置。
(((6)))
前記分岐流路は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して交差する関係で設けられている(((5)))に記載の気体供給装置。
(((7)))
前記案内部は、前記第2の流路の前記直線状部の延び方向に対して傾斜した状態で配置されている(((5)))に記載の気体供給装置。
(((8)))
前記第1の流路上には、前記被供給部である上流側被供給部よりも気体の流れ方向における下流側に、当該第1の流路を通って流れてきた気体が供給される下流側被供給部がさらに設けられ、
前記分岐箇所から前記分岐流路に向かわずに前記第2の流路を通って流れた気体が、前記下流側被供給部に供給される(((1)))に記載の気体供給装置。
(((9)))
前記第1の流路と前記第2の流路とは、並行する形で設けられ、
前記第2の流路に接続され且つ当該第2の流路と交差する関係で配置され、当該第2の流路から前記下流側被供給部に向かう気体が通る接続流路がさらに設けられ、
前記第2の流路と前記接続流路とが接続する箇所には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該接続流路へ案内する案内部が設けられている(((8)))に記載の気体供給装置。
(((10)))
前記送り出し部から送り出された気体が通る第3の流路と、
前記第3の流路上に一つ設けられ、気体が供給される被供給部と、
をさらに備え、
前記第3の流路は、当該第3の流路に設けられた前記被供給部よりも気体の流れ方向における下流側にて閉鎖され、
前記第1の流路には、当該第1の流路に設けられた前記被供給部の他に他の被供給部が設けられ、当該第1の流路には、複数の当該被供給部が設けられ、
前記第3の流路の断面積の方が、前記第1の流路の断面積よりも小さい(((1)))に記載の気体供給装置。
(((11)))
気体を送り出す送り出し部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第1の流路と、
前記第1の流路上に設けられ且つ気体の流れ方向における位置が互いに異なるように配置され、当該第1の流路を流れてきた気体が供給される複数の被供給部と、
前記送り出し部から送り出された気体が通る第2流路であって、前記複数の被供給部に供給される気体が通る第2の流路と、
を備える気体供給装置。
(((12)))
前記第1の流路と前記第2の流路とが並行する形で設けられている(((11)))に記載の気体供給装置。
(((13)))
前記第1の流路および前記第2の流路の両者に交差する関係で配置され且つ前記複数の被供給部の各々に対応する形で設けられ、当該第2の流路の気体を当該被供給部に供給するための流路である供給用流路がさらに設けられている(((12)))に記載の気体供給装置。
(((14)))
前記第1の流路と前記第2の流路との間に配置されるとともに、当該第1の流路および当該第2の流路の延び方向に並んで配置され、気体の流れを規制する複数の規制部がさらに設けられ、
前記第2の流路から前記被供給部に向かう前記供給用流路の各々は、互いに隣り合う前記規制部の間を通って当該被供給部に向かう(((13)))に記載の気体供給装置。
(((15)))
前記第2の流路と前記供給用流路との接続箇所の各々には、当該第2の流路の延び方向に対して傾斜した状態で配置され、当該第2の流路を通って流れてきた気体を当該供給用流路に案内する案内部が設けられている(((13)))又は(((14)))に記載の気体供給装置。
(((16)))
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置であって、
予め定められた箇所への気体の供給を行う気体供給装置を備え、当該気体供給装置が(((1)))乃至(((15)))の何れかに記載の気体供給装置を含んで構成された画像形成装置。
【0057】
(((1)))に係る気体供給装置によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
(((2)))に係る気体供給装置によれば、第1の流路および第2の流路の各々に対応して送り出し部が設けられる構成に比べ、送り出し部の削減を図れる。
(((3)))に係る気体供給装置によれば、第2の流路のうちの分岐箇所よりも下流側に、第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられない構成に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
(((4)))に係る気体供給装置によれば、第2の流路のうちの分岐箇所よりも下流側に、第2の流路の断面積が部分的に小さくなる箇所が設けられない構成に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
(((5)))に係る気体供給装置によれば、第2の流路のうちの、分岐箇所よりも上流側から分岐箇所を経て分岐箇所の下流側へ達する部分に対して曲率が付与されている場合に比べ、第2の流路を流れる気体を流れやすくすることができる。
(((6)))に係る気体供給装置によれば、第2の流路を流れる気体を、この第2の流路の延び方向と交差する方向の先に位置する被供給部に向かわせることが可能となる。
(((7)))に係る気体供給装置によれば、案内部が、第2の流路の直線状部の延び方向に沿っている場合に比べ、気体を分岐流路に向かいやすくすることができる。
(((8)))に係る気体供給装置によれば、下流側被供給部に対して、第2の流路を流れた気体を供給することができる。
(((9)))に係る気体供給装置によれば、案内部が設けられない構成に比べ、第2の流路を流れる気体を接続流路に向かいやすくすることができる。
(((10)))に係る気体供給装置によれば、第3の流路の断面積と第1の流路の断面積とが等しい場合に比べ、第3の流路上に設けられた被供給部に向かう気体の量を低減できる。
(((11)))に係る気体供給装置によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
(((12)))に係る気体供給装置によれば、第1の流路と第2の流路とが並行する形で設けられていない場合に比べ、装置のレイアウトの簡素化を図りやすくなる。
(((13)))に係る気体供給装置によれば、第2の流路を流れる気体を、被供給部の各々に対して、個別に供給することが可能となる。
(((14)))に係る気体供給装置によれば、互いに隣り合う規制部の間の空間を利用して、被供給部への気体の供給を行える。
(((15)))に係る気体供給装置によれば、接続箇所の各々に案内部が設けられない構成に比べ、第2の流路を流れる気体を供給用流路に向かいやすくすることができる。
(((16)))に係る画像形成装置によれば、気体の被供給部へ向かう気体の流路が単数である場合に比べ、被供給部への気体の供給がより確実に行われるようにすることができる。
【符号の説明】
【0058】
1…画像形成装置、10…画像形成部、121…第1の流路、122…第2の流路、122X…直線状部、123…分岐流路、124…接続流路、126…第3の流路、128…分岐箇所、171…面積低下箇所、172…突出部、191…第1の案内部、192…第2の案内部、700…気体供給装置、710…送り出し部、731A…下流側排出口、731B…上流側排出口、731C…端部排出口、830…規制部、P…用紙