(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005363
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】カバーアセンブリ、電池及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H01M 50/562 20210101AFI20250108BHJP
H01M 50/566 20210101ALI20250108BHJP
H01M 50/528 20210101ALI20250108BHJP
H01M 50/176 20210101ALI20250108BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20250108BHJP
H01M 50/553 20210101ALI20250108BHJP
H01G 11/74 20130101ALI20250108BHJP
H01G 11/78 20130101ALI20250108BHJP
【FI】
H01M50/562
H01M50/566
H01M50/528
H01M50/176
H01M50/15
H01M50/553
H01G11/74
H01G11/78
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023213905
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】202321657936.2
(32)【優先日】2023-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522492196
【氏名又は名称】遠景動力技術(江蘇)有限公司
【氏名又は名称原語表記】AESC Dynamics Technology(Jiangsu)Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.66 Shentai Road,Shengang Street,Jiangyin City,Wuxi City,Jiangsu Province,214443 China
(71)【出願人】
【識別番号】523454843
【氏名又は名称】遠景動力技術(湖北)有限公司
【氏名又は名称原語表記】AESC Dynamics Technology (Hubei) Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】523454854
【氏名又は名称】遠景動力技術(鄂爾多斯市)有限公司
【氏名又は名称原語表記】AESC Dynamics Technology (Ordos) Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】523454865
【氏名又は名称】遠景動力技術(河北)有限公司
【氏名又は名称原語表記】AESC Dynamics Technology (Hebei) Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】522492200
【氏名又は名称】遠景睿泰動力技術(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】AESC Intelligent Innovation Dynamics Technology (Shanghai) Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 101,Building No.2,No.2555 Xiupu Road,Kangqiao Town,Pudong New District,Shanghai,201315 China
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】車 佩佩
(72)【発明者】
【氏名】陳 虎
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AB06
5E078HA23
5E078KA01
5E078KA04
5E078KA05
5E078KA06
5H011AA09
5H011EE04
5H043AA19
5H043CA04
5H043LA02D
(57)【要約】 (修正有)
【課題】外部導体部材の信頼性を高めたカバーアセンブリ、電池及び電子機器を提供する。
【解決手段】本発明は、カバーアセンブリ、電池、及び電子機器を提供する。電子機器は電池を含み、電池はカバーアセンブリを含む。カバーアセンブリは、カバー本体1と電極導出部材とを含む。カバー本体は、カバー貫通孔を含む。電極引出部材2は、外部導体部材21と内側導電部材22とを有する。内部導電部材は、カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリ2000から引き出されたタブと電気的に接続され、前記外部導体部材と電気的に接続され、外部導体部材に電気的に接続される。外部導体部材は、材質の異なる第1の金属層211と第2の金属層212とを含み、第1の金属層と第2の金属層との間には接続層が配置されるため、第1の金属層と第2の金属層との間の接続強度が確保される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー貫通孔を有するカバー本体と、
外部導体部材と内部導電部材とを有する電極引出部材と、
を含み、
前記内部導電部材は、前記カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続され、前記外部導体部材と電気的に接続され、
前記外部導体部材は、材質の異なる第1の金属層と第2の金属層とを含み、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間には、接続層が配置される、
カバーアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の金属層には第1の貫通孔が配置され、前記第2の金属層の少なくとも一部は前記第1の貫通孔内に位置し、
前記第2の金属層には第2の貫通孔が配置され、前記内部導電性部材の少なくとも一部は、前記第2の貫通孔内に位置し、前記第2の貫通孔において前記第2の金属層に接続される、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の貫通孔は、貫通孔部と、凹んだ台部と、を含み、前記凹んだ台部は、前記第1の金属層の前記電極アセンブリから離れた一側に位置し、前記凹んだ台部の中間部には前記貫通孔部が配置され、前記凹んだ台部は、前記貫通孔部とともに段差を形成し、前記第2の金属層の少なくとも一部は、前記凹んだ台部の前記電極アセンブリに近い一側に接続される、
請求項2に記載のカバーアセンブリ。
【請求項4】
前記接続層ははんだからなり、前記第1の金属層の少なくとも一部と前記第2の金属層の少なくとも一部とは、はんだにより接続され、
前記第2の金属層と前記内部導電部材は同じ金属材料からなり、前記第2の金属層と前記内部導電部材とは電気的に接続される、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項5】
前記外部導電性部材の軸方向において、前記第1の金属層と前記第2の金属層とは少なくとも部分的に重なり、前記接続層の前記電極アセンブリに近い一側は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との重なる部分の前記電極アセンブリに近い一側まで延伸し、前記接続層の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との前記重なる部分の前記電極アセンブリから離れた一側まで延伸する、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の対向する側壁の間には収容溝が形成され、前記接続層は、少なくとも部分的に前記収容溝内に延伸する、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項7】
前記外側導電性部材の軸方向において、前記収容溝の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記第1の金属層の前記電極アセンブリから離れた一側を超えず、又は、
前記外側導電性部材の軸方向において、前記接続層の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記収容溝の前記電極アセンブリに近い一側まで延伸する、
請求項6に記載のカバーアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の金属層及び/又は前記第2の金属層の側壁には収容開口部が配置される形で、前記収容溝が形成される、
請求項6に記載のカバーアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の一方には、第1の凸部が配置され、前記第1の金属層と前記第2の金属層の他方には、第1凹部が配置され、前記第1の凸部と前記第1の凹部とが適合して、凹凸構造が形成され、
前記第1の凸部及び前記第1の凹部の幅は0.2mm~8mmであり、高さは0.1mm~4mmである、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の金属層の少なくとも一部と、前記第2の金属層の少なくとも一部とは、前記外側導電性部材の軸方向において順次配置され、前記凹凸構造は、前記外部導電部材の軸方向に沿って配置される、
請求項9に記載のカバーアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の一方は、嵌合凹部を有し、前記第1の金属層と前記第2の金属層の他方の少なくとも一部は、前記嵌合凹部に嵌合される、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項12】
筐体と、
請求項1から11のいずれか一項に記載のカバーアセンブリであって、前記筐体を覆い、前記筐体とともに収容空間を画定する、前記カバーアセンブリと、
前記収容空間に収容される前記電極アセンブリと、
を含む電池。
【請求項13】
請求項12に記載の電池を備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の分野に関し、特に、カバーアセンブリ、電池及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されている電極引出部材は、銅板とアルミニウム板とをはんだ付けして作製されるのが一般的である。銅板は、電池内の電極アセンブリから引き出されたタブへの電気接続に使用され、アルミニウム板は、外部のアルミニウムバーへの接続に使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、銅板とアルミニウム板とが異なる金属であるため、接続信頼性に劣り、外部導体部材の信頼性が低下する。
【0004】
本発明は、上記の技術的課題を解決し、従来の外部導電部材の信頼性が低いという欠点を克服するカバーアセンブリ、電池及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の技術的解決策によって上記の技術的課題を解決する。カバーアセンブリは、カバー本体と電極導出部材とを含む。カバー本体は、カバー貫通孔を有する。電極導出部材は、外部導体部材と内側導電部材とを有する。内側導電部材は、カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続され、外部導体部材と電気的に接続される。外部導電部材は、材質の異なる第1の金属層と第2の金属層とを含み、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間には接続層が配置される。
【0006】
本技術的解決策において、外部導電部材は、第1の金属層と、第2の金属層と、を含み、これら2つは接続層を介して接続されるため、両者の接続強度が確保され、外部導電部材の信頼性が確保される。
【0007】
好ましくは、第1の金属層には第1の貫通孔が配置され、第2の金属層の少なくとも一部は第1の貫通孔内に位置する。
【0008】
本技術的解決策において、第2の金属層の少なくとも一部は、第1の金属層第1の貫通孔内に位置するため、第2の金属層の寸法が低減され、第2の金属層材料コストが低減される。
【0009】
好ましくは、第2の金属層には第2の貫通孔が配置され、内部導電性部材の少なくとも一部は、第2の貫通孔内に位置し、第2の貫通孔において第2の金属層に接続される。
【0010】
本技術的解決策において、第2の貫通孔の配置により、内部導電性部材が第2の貫通孔内に延在し、第2の金属層に接続されることが可能になる。このようにして、外側導電性部材と内側導電性部材との間の電気的接続が達成され、第2の金属層の重量も軽減されることができる。
【0011】
好ましくは、第1の貫通孔は、貫通孔部と、凹んだ台部と、を含む。凹んだ台部は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側に位置する。凹んだ台部の中間部には貫通孔部が配置され、凹んだ台部は、貫通孔部とともに段差を形成する。第2の金属層の少なくとも一部は、凹んだ台部の電極アセンブリに近い一側に接続される。
【0012】
本技術的解決策において、第1の貫通孔は階段状であり、凹んだ台部の電極アセンブリに近い一側は、第2の金属層を支持することができるため、第1の金属層と第2の金属層との間の接続が確実になる。
【0013】
好ましくは、接続層ははんだからなり、第1の金属層の少なくとも一部と第2の金属層の少なくとも一部とは、はんだにより接続される。
【0014】
あるいは、第2の金属層と内部導電部材は同じ金属材料からなり、第2の金属層と内部導電部材とは電気的に接続される。
【0015】
本技術的解決策において、第2の金属層と内部導電部材は同じ金属材料からなるため、第2の金属層と内部導電部材とが接続される。
【0016】
好ましくは、外部導電性部材の軸方向において、第1の金属層と第2の金属層とは少なくとも部分的に重なる。接続層の電極アセンブリに近い一側は、第1の金属層と第2の金属層との重なる部分の電極アセンブリに近い一側まで延伸する。接続層の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層と第2の金属層との重なる部分の電極アセンブリから離れた一側まで延伸する。
【0017】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層は、外部導電性部材の軸方向において重複領域を形成する。接続層の両端は、重複領域の両端まで延伸し、重複領域を完全に覆うため、第1の金属層と第2の金属層との接続効果が高まり、接続強度が向上する。
【0018】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層の対向する側壁の間には収容溝が形成され、接続層は、少なくとも部分的に収容溝内に延伸する。
【0019】
本技術的解決策において、接続層の少なくとも一部は、収容溝まで延伸する。このようにして、第1の金属層と第2の金属層とを接続層を介して接続する場合、接続層の材料が溢れて第1の金属層と第2の金属層の表面を汚染することが防止される。収容溝には、接続層の材料が収容される。
【0020】
好ましくは、外側導電性部材の軸方向において、収容溝の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側を超えない。
【0021】
あるいは、外側導電性部材の軸方向において、接続層の電極アセンブリから離れた一側は、収容溝の電極アセンブリに近い一側まで延伸する。
【0022】
本技術的解決策において、収容溝の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側を超えないため、第1の金属層と第2の金属層が接続されるとき、接続層の材料が溢れて第1の金属層の上面を汚染することが防止される。
【0023】
接続層の電極アセンブリから離れた一側は、収容溝の電極アセンブリに近い一側まで延伸するため、第1の金属層と第2の金属層との接続強度が向上する。さらに、接続層の上部が収容溝を超えない場合、収容溝は、接続層の材料の溢れを十分に収容することができるため、接続層の材料が溢れるのを防止することができる。.
【0024】
好ましくは、接続層及び収容溝は、外部導電部材の軸を取り囲む環状である。
【0025】
本技術的解決策において、接続層は環状であるため、第1の金属層と前記第2の金属層との間の接続面積が大きくなり、接続強度が向上し、接続効果が向上する。収容溝の形状は接続層の形状と適合するため、収容溝は、溢れた接続層の材料を良好に収容することができる。
【0026】
好ましくは、第1の金属層及び/又は第2の金属層の側壁には収容開口部が配置される形で、収容溝が形成される。
【0027】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層の2つの金属層のうち一方のみに段差状の収容開口部を配置する場合、他方の金属層の表面を平滑にして加工を容易にすることができる。金属層上に収容開口部を配置することにより、一方では、金属層の重量が軽減され、他方では、金属層上の収容開口部は、工具の位置決め部分としても便利に使用できる。両方の金属層に収容開口部を配置して収容溝を一体的に形成する場合、2つの金属層の接続継ぎ目は収容溝の中間部に位置するため、収容溝は、2つの金属層の接続継ぎ目内に溢れた接続層の材料を良好に収容することができる。
【0028】
好ましくは、収容開口部の幅は0.05mm~8mmであり、深さは0.05mm~4mmである。
【0029】
本技術的解決策では、このような配置により、収容溝の寸法が過度に小さくなることがないため、加工上の不都合が防止され、また、接続層の材料の収容に悪影響を及ぼすことが防止される。さらに、収容溝の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層及び/又は第2の金属層の強度が過度に低下することも防止される。
【0030】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層には、互いに一致する凹凸構造が配置される。
【0031】
本技術的解決策において、互いに一致する凹凸構造の配置により、位置決めが達成され、回転が防止される。第1の金属層と第2の金属層との間の電気的接続の信頼性が向上し、これにより、外部導電部材の過電流信頼性が向上する。
【0032】
好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層の一方には、第1の凸部が配置され、第1の金属層と第2の金属層の他方には、第1凹部が配置され、第1の凸部と第1の凹部とが適合して、凹凸構造が形成される。
【0033】
第1の凸部及び第1の凹部の幅は0.2mm~8mmであり、高さは0.1mm~4mmである。
【0034】
本技術的解決策において、このような配置により、第1の凹部の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、、第1の金属層又は第2の金属層の強度が過度に低下することも防止される。さらに、第1の凹部及び第1の凸部の寸法が過度に小さくなることが防止されるため、回転防止効果が低下したり、加工が不便になる等の問題が発生したりすることが防止される。
【0035】
好ましくは、第1の金属層の少なくとも一部と、第2の金属層の少なくとも一部とは、外側導電性部材の軸方向において順次配置され、凹凸構造は、外部導電部材の軸方向に沿って配置される。
【0036】
本技術的解決策では、凹凸構造が軸方向に配置されるため、構造は単純で、組み立てが容易である。
【0037】
好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層の一方は嵌合凹部を有し、第1の金属層と第2の金属層の他方の少なくとも一部は、嵌合凹部に嵌合される。
【0038】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層とが嵌合されることにより、両者の接続信頼性が向上し、外部導電部材の過電流信頼性が向上する。
【0039】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層の嵌合幅は、0.2mm~15mmである。
【0040】
本技術的解決策では、このような配置により、嵌合幅が過度に小さくなることがなくなるため、嵌合不良が生じることが防止される。さらに、嵌合幅が過度に大きくなることも防止されるため、第1の金属層及び第2の金属層の寸法が過度に大きくなることが防止される。
【0041】
電池は、筐体、カバーアセンブリ、及び電極アセンブリを含む。カバーアセンブリは、筐体を覆い、筐体とともに収容空間を画定する。電極アセンブリは収容空間に収容される。
【0042】
電子機器は、電池を含む。
【発明の効果】
【0043】
本発明が奏する有利な効果は以下を含む。
【0044】
第1の金属層と第2の金属層とを接続する接続層の配置により、一方では、第1の金属層と第2の金属層との接続の困難さが軽減され、他方では、第1の金属層と第2の金属層との接続強度が確保され、るため、外部導電部材の信頼性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の実施形態1により提供されるカバーアセンブリの構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の実施形態1により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図5】本発明の実施形態1により提供される第1の金属層と第2の金属層との接続構造を示す概略図である。
【
図6】本発明の実施形態1により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図7】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図9】本発明の実施形態2により提供される第1の金属層と第2の金属層との接続構造を示す概略図である。
【
図10】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図11】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図12】本発明の実施形態3により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図14】本発明の実施形態3により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図15】本発明の実施形態4により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図17】本発明の実施形態4により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図18】本発明の実施形態5により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下は、好ましい実施形態であり、添付の図面とともに本発明のより明確かつ完全な説明である。
【0047】
以下の点に留意するべきである。
【0048】
図面中の点線や破線は、部品の配置や部品間の境界を分かり易くするため、表示を容易にするために配置された補助線であって、実際の構成要素の構造を表すことを意図したものではない。
【0049】
軸方向において、接続層の厚さは、第1の金属層の厚さよりもはるかに薄く、また、第2の金属層の厚さよりもはるかに薄い。第1の金属層、第2の金属層及び収容溝に対する接続層の位置関係を示し、接続層の表示を容易にするために、
図1では、接続層の位置関係を示す。
図5及び
図9において、接続層の径方向の厚さは増大し、第2の金属層の径方向の厚さは減少する。実際の接続層の厚さ及び実際の第2の金属層の厚さを表すものではなく、他の図では接続層の図示を省略している。
【0050】
なお、特に定めのない限り、軸方向Hは、外部導電部材の軸方向を指す。特に定めのない限り、径方向Rは、外部導電部材の径方向を指す。外側導電性部材が非円形である場合、径方向は、外側導電性部材の軸を通り、外側導電性部材の軸に垂直な方向を指す。特に定めのない限り、周方向Wは、外部導電部材の周方向を指す。実施形態1~5において、軸方向は鉛直方向と平行であり、外部導電部材と電極導出部材とは同軸であり、外部導体部材の径方向及び軸方向は、それぞれ電極引出部材の径方向及び軸方向に対応する。
【0051】
2つの値の間には端値が含まれる(例えば、1~2や、1と2の間には、1と2が含まれる)。
【0052】
実施形態1
【0053】
本実施形態は、電子機器を提供する。電子機器は、電池を含み、電池は、筐体、カバーアセンブリ、及びセルを含む。カバーアセンブリは、筐体を覆い、筐体とともに収容空間を画定する。電池は、収容空間に収容され、電極アセンブリに接続される。
【0054】
電子機器は、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルコンピュータ、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファクシミリ、携帯コピー機、携帯プリンタ、ステレオヘッドホン、ビデオデッキ、液晶テレビ、ポータブルクリーナー、ポータブルCDプレーヤー、ミニディスク、トランシーバー、電子メモ帳、電卓、メモリーカード、ポータブルレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、バイク、電源アシスト自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機、時計、電動工具、フラッシュランプ、カメラ、家庭用大型蓄電池、エネルギー貯蔵装置又はナトリウムイオンキャパシタなどを含むが、これに限定されるものではない。
【0055】
ここで、
図1~
図6は、本発明の実施形態1により提供されるカバーアセンブリ10000の構造を示す概略図である。カバーアセンブリ10000を除く電池の他の構造は、関連技術分野における多数の文献に公開されている。詳細については関連技術を参照されたい。
【0056】
図1~
図6に示すように、カバーアセンブリ10000は、カバー本体1と、電極導出部材2と、を含む。
【0057】
カバー本体1は、カバー貫通孔を有する。
【0058】
電極導出部材2は、外部導体部材21と、内側導電部材22と、を有する。
【0059】
内部導電部材22は、カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリ2000から引き出されたタブと電気的に接続され、外部導電部材21と電気的に接続される。
【0060】
外部導電部材21は、材質の異なる第1の金属層211と第2の金属層212とを含み、第1の金属層211と第2の金属層212との間には接続層3が配置される。第1の金属層211と第2の金属層212とを接続層3を介して接続することにより、一方では、第1の金属層211と第2の金属層212とを接続する際の困難性が軽減され、他方では、第1の金属層211と第2の金属層212との接続強度が確保されるため、外部導電部材21の信頼性が確保される。
【0061】
任意で、
図6に示すように、第1の金属層211には、第1の貫通孔2111が配置される。
図4に示すように、第2の金属層212は第1の貫通孔2111内に位置するため、第2の金属層212の寸法が低減され、第2の金属層212の材料コストが低減される。
【0062】
任意で、
図6に示すように、第2の金属層212には、第2の貫通孔2121が配置される。
図3に示すように、内部導電部材22の一部は、第2の貫通孔2121内に位置し、第2の貫通孔2121において第2の金属層212に接続される。第2の貫通孔2121の配置により、内部導電部材22は第2の貫通孔2121内に延在し、第2の金属層212に接続されることが可能になる。このようにして、外側導電性部材21と内側導電性部材22との間の電気的接続が達成され、第2の金属層212の重量も軽減されることができる。
【0063】
具体的には、本実施形態において、第1の金属層211はアルミニウムからなり、第2の金属層212は銅からなる。接続層3は、はんだ付け用のはんだからなり、第1の金属層211と第2の金属層212とははんだにより接続される。内部導電部材22は銅からなり、電極アセンブリ2000から引き出されるタブも銅である。第2の金属層212には貫通孔が配置され、内部導電部材22は、第2の金属層212の貫通孔において第2の金属層212を貫通してはんだ付けされる。
【0064】
任意で、
図6に示すように、第1の貫通孔2111は、貫通孔部21111と、凹んだ台部21112と、を含む。
図3に示すように、凹んだ台部21112は、電極アセンブリ2000から離れた第1の金属層211の一側に位置する。凹んだ台部21112の中間部には、貫通孔部21111が配置され、貫通孔部21111貫通孔部21111とともに段差を形成する。第2の金属層212の少なくとも一部は、電極アセンブリ2000に近い凹んだ台部21112の一側に接続される。第1の貫通孔2111は階段状であり、凹んだ台部21112の電極アセンブリ2000に近い一側は、第2の金属層212を支持することができるため、第1の金属層211と第2212の金属層との間の接続が確実になる。
【0065】
図3及び
図5に示すように、外部導電部材21の軸方向において、第1の金属層211と第2の金属層212とは少なくとも部分的に重なる。接続層3の電極アセンブリ2000に近い一側は、第1の金属層211と第2の金属層212との重なる部分の電極アセンブリ2000に近い一側まで延伸する。接続層3の電極アセンブリ2000から離れた一側は、第1の金属層211と第2の金属層212との重なる部分の電極アセンブリ2000から離れた一側まで延伸する。つまり、第1の金属層211と第2の金属層212とは、外部導電部材21の軸方向において重複領域を形成する。接続層3の両端は、重複領域の両端まで延伸し、重複領域を完全に覆うため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続効果が高まり、接続強度が向上する。
【0066】
実施形態2
【0067】
図7~
図11は、本発明の実施形態2により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0068】
図7~
図9に示すように、第1の金属層211と第2の金属層212の対向する側壁の間には、収容溝4が形成される。
図9に示すように、接続層3は、収容溝4の底部まで延伸する。第1の金属層211と第2の金属層212が接続層3を介して接続される場合、収容溝4は、接続層3の材料が溢れて第1の金属層211と第2の金属層212の表面を汚染することを防止することができる。収容溝4には、接続層3の材料が収容される。
【0069】
図9に示すように、外部導体部材21の軸方向において、収容溝4の電極アセンブリ2000から離れた一側は、第1の金属層211の電極アセンブリ2000から離れた一側を超えない。つまり、収容溝4の上面は、第1の金属層211の上面以下である。このようにして、第1の金属層211と第2の金属層212とが接続されるとき、接続層3の材料が溢れて第1の金属層211の上面を汚染することが防止される。
【0070】
図9に示すように、外部導電部材21の軸方向において、接続層3の電極アセンブリ2000から離れた一側は、収容溝4の電極アセンブリ2000に近い一側まで延伸する。つまり、接続層3の上部は収容溝4の底部まで延伸するため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続強度が向上する。さらに、接続層3の上部が収容溝4を超えない場合、収容溝4は、接続層3の材料の溢れを十分に収容することができるため、接続層3の材料が溢れるのを防止することができる。.
【0071】
図9に示すように、接続層3及び収容溝4は、外部導電部材21の軸を取り囲む環状であるため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続面積が大きくなり、接続強度が向上し、接続効果が向上する。収容溝4の形状は接続層3の形状と適合するため、収容溝4は、溢れ出た接続層3の材料を良好に収容することができる。
【0072】
図10及び
図11に示すように、第1の金属層211及び第2の金属層212の両側壁には、収容開口部41が配置され、ともに収容溝4を形成する。このようにして、2つの金属層の接続継ぎ目は収容溝4の中間部に位置するため、収容溝4は、2つの金属層の接続継ぎ目内に溢れた接続層3の材料を良好に収容することができる。一方では、金属層上に収容開口部41を配置することにより、一方では、金属層の重量が軽減され、他方では、金属層上の収容開口部41は、工具の位置決め部分としても便利に使用できる。
【0073】
他の実施形態では、2つの金属層、第1の金属層211及び第2の金属層212のうちの一方だけに、収容開口部41を配置しても良い。この場合、他方の金属層の表面を平滑にして加工を容易にすることができる。
【0074】
図10に示すように、第1の金属層211及び第2の金属層212の収容開口部41の幅はともにX1、X1=0.5mmであり、深さはともにX2、X2=0.5mmである。他の実施形態において、第1の金属層と第2の金属層は、異なる幅及び異なる深さを有しても良い。他の実施形態において、X1は、0.04mm、0.05mm、0.2mm、1mm、8mm、及び10mmなどの他の値であっても良く、X2は、0.04mm、0.05mm、0.2mm、1mm、4mm、5mmなどの他の値であっても良い。X1が、0.05mm~8mm、X2が、0.05mm~4mmの場合、各収容開口部41の寸法が過度に小さくなることを防止することができ、加工上の不便を防止することができる。さらに、収容開口部41の寸法が過度に小さくなることも防止され、形成される収容溝4が過度に小さくなり収容効果が低下することを防止できる。さらに、収容開口部41の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層211及び第2の金属層212の強度が過度に低下することも防止される。X1が0.2mm~1mm、X2が0.2mm~1mmであれば、より好ましい効果を得ることができる。
【0075】
実施形態3
【0076】
図12~
図14は、本発明の実施形態3により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0077】
図12~
図14に示すように、第1の金属層211には第1の凸部51が配置され、第2の金属層212には第1凹部が配置される。第1の凸部51は、第1の凹部に挿入され、第1の凹部と適合して、凹凸構造を形成するため、位置決めが達成され、回転が防止される。このようにして、第1の金属層211と第2の金属層212との間の電気的接続の信頼性が向上し、これにより、外部導電部材21の過電流信頼性が向上する。他の実施形態において、第1の凸部51は、第2の金属層212上に配置され、第1の凹部は、第1の金属層211上に配置されても良い。第1の凸部51は、第1の凹部に挿入され、第1の凹部と適合して、凹凸構造を形成する。
【0078】
本実施形態において、第1の金属層211の一部と第2の金属層212とが外部導電部材21の軸方向において順次配置され、第1の凸部51と第1凹部とからなる凹凸構造は、外部導電部材21の軸方向に沿って配置されるため、凹凸構造は単純で、組み立てが容易である。
【0079】
具体的には、第1の凸部51は円柱状である。第1の凸部51の幅、すなわち直径は0.5mmであり、第1の金属層211の表面から突出する第1の凸部51の一部の高さは、0.2mmである。第1凹部の幅及び高さは、第1の凸部51と同じである。第1の凸部51の幅は、第1の凸部51の軸方向と直交する方向の幅を指す。第1の凸部51の高さは、第1の金属層211の表面から軸方向に突出する高さを指す。他の実施形態において、第1の凸部51及び第1凹部52の幅は、0.1mm、0.2mm、0.5mm、2mm、8mm、10mmなど他の値であっても良い。第1の凸部51及び第1凹部52の高さは、0.05mm、0.1mm、0.5mm、1mm、4mm、5mmなど他の値であっても良い。第1の凸部51及び第1の凹部の幅及び高さが0.2mm~8mm及び0.1mm~4mmであれば、第1の凹部の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層211や第2の金属層212の強度が過剰に低下することが防止される。さらに、第1の凹部及び第1の凸部51の寸法が過度に小さくなることが防止されるため、回転防止効果が低下したり、加工が不便になる等の問題が発生したりすることが防止される。第1の凸部51及び第1の凹部54の幅及び高さがそれぞれ0.5mm~2mm及び0.5mm~1mmであると、より好ましい効果を得ることができる。
【0080】
実施形態4
【0081】
図15~
図17は、本発明の実施形態4により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0082】
図15~
図17に示すように、第1の金属層211は嵌合凹部を有し、第2の金属層212は第1の金属層211の嵌合凹部2112に嵌合される。第1の金属層211と第2の金属層212とが嵌合することにより、両者の接続信頼性が向上し、外部導電部材21の過電流信頼性が向上する。他の実施形態において、嵌合凹部2112は、第2の金属層212に配置されても良い。第1の金属層211の少なくとも一部が嵌合凹部2112に嵌合され、これにより2つの金属層の嵌合が達成される。2つの構造を嵌合させるための操作方法は従来技術である。
【0083】
図16に示すように、第1の金属層211と第2の金属層212との嵌合幅をYとし、Y=1mmとする。他の実施形態において、Yは、0.1mm、0.2mm、1mm、5mm、15mm、20mmなどの他の値であっても良い。Yの値が0.2mm~15mmであれば、嵌合幅が過度に小さくなることがなくなるため、嵌合不良が生じることが防止される。さらに、嵌合幅が過度に大きくなることも防止されるため、第1の金属層211及び第2の金属層212 の寸法が過度に大きくなることが防止される。さらに、嵌合凹部2112が配置される金属層の強度が過度に弱くなることが防止される。Yが1mm~5mmであると、より好ましい効果を得ることができる。
【0084】
実施形態5
【0085】
図18~
図19は、本発明の実施形態4により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0086】
図18~
図19に示すように、本実施形態において、収容開口部41は、第1の金属層211の側面にのみ配置されて収容溝4を形成するため、金属層の側面構造は平滑であり、加工が容易である。第1の金属層211には第1の凸部51が配置され、第2の金属層212には第1溝が配置される。第1の凸部51は、第1の溝に挿入され、第1の金属層211及び第2の金属層212の回転を防止する。第1の金属層211には、嵌合凹部2112が配置される。
第1の金属層211が嵌合凹部2112に嵌合されることにより、第1の金属層211と第2の金属層212との接続がより確実となる。
【0087】
本実施形態における収容開口部41については実施形態2を参照することができ、第1の凸部51及び第1凹部については実施形態3を参照することができ、嵌合凹部2112については実施形態4を参照することができる。具体的には、本実施形態において、第1の金属層211の収容開口41は、嵌合凹部2112内に配置される。
【0088】
以上、本開示の特定の実施形態について説明したが、当業者であれば、これらは単なる例であることを理解されたい。本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。当業者は、本開示の原理及び本質から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更又は修正を加えることができるが、これらの変更及び修正はすべて、本開示の保護範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明のカバーアセンブリ、電池及び電子機器は、電池の分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0090】
10000: カバーアセンブリ
1: カバー本体
2: 電極引出部材
21: 外部導体部材
211: 第1の金属層
2111: 第1の貫通孔
21111: 貫通孔部
21112: 凹んだ台部
2112: 嵌合凹部
212: 第2の金属層
2121: 第2の貫通孔
22: 内部導電部材
3: 接続層
4: 収容溝
41: 収容開口部
51: 第1の凸部
2000: 電極アセンブリ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の分野に関し、特に、カバーアセンブリ、電池及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されている電極引出部材は、銅板とアルミニウム板とをはんだ付けして作製されるのが一般的である。銅板は、電池内の電極アセンブリから引き出されたタブへの電気接続に使用され、アルミニウム板は、外部のアルミニウムバスバーへの接続に使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、銅板とアルミニウム板とが異なる金属であるため、接続信頼性に劣り、外部導体部材の信頼性が低下する。
【0004】
本発明は、上記の技術的課題を解決し、従来の外部導電部材の信頼性が低いという欠点を克服するカバーアセンブリ、電池及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の技術的解決策によって上記の技術的課題を解決する。カバーアセンブリは、カバー本体と電極導出部材とを含む。カバー本体は、カバー貫通孔を有する。電極導出部材は、外部導体部材と内側導電部材とを有する。内側導電部材は、カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続され、外部導体部材と電気的に接続される。外部導電部材は、材質の異なる第1の金属層と第2の金属層とを含み、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間には接続層が配置される。
【0006】
本技術的解決策において、外部導電部材は、第1の金属層と、第2の金属層と、を含み、これら2つは接続層を介して接続されるため、両者の接続強度が確保され、外部導電部材の信頼性が確保される。
【0007】
好ましくは、第1の金属層には第1の貫通孔が配置され、第2の金属層の少なくとも一部は第1の貫通孔内に位置する。
【0008】
本技術的解決策において、第2の金属層の少なくとも一部は、第1の金属層第1の貫通孔内に位置するため、第2の金属層の寸法が低減され、第2の金属層材料コストが低減される。
【0009】
好ましくは、第2の金属層には第2の貫通孔が配置され、内部導電性部材の少なくとも一部は、第2の貫通孔内に位置し、第2の貫通孔において第2の金属層に接続される。
【0010】
本技術的解決策において、第2の貫通孔の配置により、内部導電性部材が第2の貫通孔内に延在し、第2の金属層に接続されることが可能になる。このようにして、外側導電性部材と内側導電性部材との間の電気的接続が達成され、第2の金属層の重量も軽減されることができる。
【0011】
好ましくは、第1の貫通孔は、貫通孔部と、凹んだ台部と、を含む。凹んだ台部は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側に位置する。凹んだ台部の中間部には貫通孔部が配置され、凹んだ台部は、貫通孔部とともに段差を形成する。第2の金属層の少なくとも一部は、凹んだ台部の電極アセンブリに近い一側に接続される。
【0012】
本技術的解決策において、第1の貫通孔は階段状であり、凹んだ台部の電極アセンブリに近い一側は、第2の金属層を支持することができるため、第1の金属層と第2の金属層との間の接続が確実になる。
【0013】
好ましくは、接続層ははんだを含み、第1の金属層の少なくとも一部と第2の金属層の少なくとも一部とは、はんだにより接続される。
【0014】
あるいは、第2の金属層と内部導電部材は同じ金属材料を含み、第2の金属層と内部導電部材とは電気的に接続される。
【0015】
本技術的解決策において、第2の金属層と内部導電部材は同じ金属材料からなるため、第2の金属層と内部導電部材とが接続される。
【0016】
好ましくは、外部導電性部材の軸方向において、第1の金属層と第2の金属層とは少なくとも部分的に重なる。接続層の電極アセンブリに近い一側は、第1の金属層と第2の金属層との重なる部分の電極アセンブリに近い一側まで延伸する。接続層の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層と第2の金属層との重なる部分の電極アセンブリから離れた一側まで延伸する。
【0017】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層は、外部導電性部材の軸方向において重複領域を形成する。接続層の両端は、重複領域の両端まで延伸し、重複領域を完全に覆うため、第1の金属層と第2の金属層との接続効果が高まり、接続強度が向上する。
【0018】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層の対向する側壁の間には収容溝が形成され、接続層は、少なくとも部分的に収容溝内に延伸する。
【0019】
本技術的解決策において、接続層の少なくとも一部は、収容溝まで延伸する。このようにして、第1の金属層と第2の金属層とを接続層を介して接続する場合、接続層の材料が溢れて第1の金属層と第2の金属層の表面を汚染することが防止される。収容溝には、接続層の材料が収容される。
【0020】
好ましくは、外側導電性部材の軸方向において、収容溝の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側を超えない。
【0021】
あるいは、外側導電性部材の軸方向において、接続層の電極アセンブリから離れた一側は、収容溝の電極アセンブリに近い一側まで延伸する。
【0022】
本技術的解決策において、収容溝の電極アセンブリから離れた一側は、第1の金属層の電極アセンブリから離れた一側を超えないため、第1の金属層と第2の金属層が接続されるとき、接続層の材料が溢れて第1の金属層の上面を汚染することが防止される。
【0023】
接続層の電極アセンブリから離れた一側は、収容溝の電極アセンブリに近い一側まで延伸するため、第1の金属層と第2の金属層との接続強度が向上する。さらに、接続層の上部が収容溝を超えない場合、収容溝は、接続層の材料の溢れを十分に収容することができるため、接続層の材料が溢れるのを防止することができる。.
【0024】
好ましくは、接続層及び収容溝は、外部導電部材の軸を取り囲む環状である。
【0025】
本技術的解決策において、接続層は環状であるため、第1の金属層と前記第2の金属層との間の接続面積が大きくなり、接続強度が向上し、接続効果が向上する。収容溝の形状は接続層の形状と適合するため、収容溝は、溢れた接続層の材料を良好に収容することができる。
【0026】
好ましくは、第1の金属層及び/又は第2の金属層の側壁には収容開口部が配置される形で、収容溝が形成される。
【0027】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層の2つの金属層のうち一方のみに段差状の収容開口部を配置する場合、他方の金属層の表面を平滑にして加工を容易にすることができる。金属層上に収容開口部を配置することにより、一方では、金属層の重量が軽減され、他方では、金属層上の収容開口部は、工具の位置決め部分としても便利に使用できる。両方の金属層に収容開口部を配置して収容溝を一体的に形成する場合、2つの金属層の接続継ぎ目は収容溝の中間部に位置するため、収容溝は、2つの金属層の接続継ぎ目内に溢れた接続層の材料を良好に収容することができる。
【0028】
好ましくは、収容開口部の幅は0.05mm~8mmであり、深さは0.05mm~4mmである。
【0029】
本技術的解決策では、このような配置により、収容溝の寸法が過度に小さくなることがないため、加工上の不都合が防止され、また、接続層の材料の収容に悪影響を及ぼすことが防止される。さらに、収容溝の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層及び/又は第2の金属層の強度が過度に低下することも防止される。
【0030】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層には、互いに一致する凹凸構造が配置される。
【0031】
本技術的解決策において、互いに一致する凹凸構造の配置により、位置決めが達成され、回転が防止される。第1の金属層と第2の金属層との間の電気的接続の信頼性が向上し、これにより、外部導電部材の過電流信頼性が向上する。
【0032】
好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層の一方には、第1の凸部が配置され、第1の金属層と第2の金属層の他方には、第1凹部が配置され、第1の凸部と第1の凹部とが適合して、凹凸構造が形成される。
【0033】
第1の凸部及び第1の凹部の幅は0.2mm~8mmであり、高さは0.1mm~4mmである。
【0034】
本技術的解決策において、このような配置により、第1の凹部の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、、第1の金属層又は第2の金属層の強度が過度に低下することも防止される。さらに、第1の凹部及び第1の凸部の寸法が過度に小さくなることが防止されるため、回転防止効果が低下したり、加工が不便になる等の問題が発生したりすることが防止される。
【0035】
好ましくは、第1の金属層の少なくとも一部と、第2の金属層の少なくとも一部とは、外側導電性部材の軸方向において順次配置され、凹凸構造は、外部導電部材の軸方向に沿って配置される。
【0036】
本技術的解決策では、凹凸構造が軸方向に配置されるため、構造は単純で、組み立てが容易である。
【0037】
好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層の一方は嵌合凹部を有し、第1の金属層と第2の金属層の他方の少なくとも一部は、嵌合凹部に嵌合される。
【0038】
本技術的解決策において、第1の金属層と第2の金属層とが嵌合されることにより、両者の接続信頼性が向上し、外部導電部材の過電流信頼性が向上する。
【0039】
好ましくは、第1の金属層と第2の金属層の嵌合幅は、0.2mm~15mmである。
【0040】
本技術的解決策では、このような配置により、嵌合幅が過度に小さくなることがなくなるため、嵌合不良が生じることが防止される。さらに、嵌合幅が過度に大きくなることも防止されるため、第1の金属層及び第2の金属層の寸法が過度に大きくなることが防止される。
【0041】
電池は、筐体、カバーアセンブリ、及び電極アセンブリを含む。カバーアセンブリは、筐体を覆い、筐体とともに収容空間を画定する。電極アセンブリは収容空間に収容される。
【0042】
電子機器は、電池を含む。
【発明の効果】
【0043】
本発明が奏する有利な効果は以下を含む。
【0044】
第1の金属層と第2の金属層とを接続する接続層の配置により、一方では、第1の金属層と第2の金属層との接続の困難さが軽減され、他方では、第1の金属層と第2の金属層との接続強度が確保され、るため、外部導電部材の信頼性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の実施形態1により提供されるカバーアセンブリの構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の実施形態1により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図5】本発明の実施形態1により提供される第1の金属層と第2の金属層との接続構造を示す概略図である。
【
図6】本発明の実施形態1により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図7】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図9】本発明の実施形態2により提供される第1の金属層と第2の金属層との接続構造を示す概略図である。
【
図10】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図11】本発明の実施形態2により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図12】本発明の実施形態3により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図14】本発明の実施形態3により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図15】本発明の実施形態4により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【
図17】本発明の実施形態4により提供される外部導体部材の構造の概略分解図である。
【
図18】本発明の実施形態5により提供される外部導体部材の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下は、好ましい実施形態であり、添付の図面とともに本発明のより明確かつ完全な説明である。
【0047】
以下の点に留意するべきである。
【0048】
図面中の点線や破線は、部品の配置や部品間の境界を分かり易くするため、表示を容易にするために配置された補助線であって、実際の構成要素の構造を表すことを意図したものではない。
【0049】
軸方向において、接続層の厚さは、第1の金属層の厚さよりもはるかに薄く、また、第2の金属層の厚さよりもはるかに薄い。第1の金属層、第2の金属層及び収容溝に対する接続層の位置関係を示し、接続層の表示を容易にするために、
図1では、接続層の位置関係を示す。
図5及び
図9において、接続層の径方向の厚さは増大し、第2の金属層の径方向の厚さは減少する。実際の接続層の厚さ及び実際の第2の金属層の厚さを表すものではなく、他の図では接続層の図示を省略している。
【0050】
なお、特に定めのない限り、軸方向Hは、外部導電部材の軸方向を指す。特に定めのない限り、径方向Rは、外部導電部材の径方向を指す。外側導電性部材が非円形である場合、径方向は、外側導電性部材の軸を通り、外側導電性部材の軸に垂直な方向を指す。特に定めのない限り、周方向Wは、外部導電部材の周方向を指す。実施形態1~5において、軸方向は鉛直方向と平行であり、外部導電部材と電極導出部材とは同軸であり、外部導体部材の径方向及び軸方向は、それぞれ電極引出部材の径方向及び軸方向に対応する。
【0051】
2つの値の間には端値が含まれる(例えば、1~2や、1と2の間には、1と2が含まれる)。
【0052】
実施形態1
【0053】
本実施形態は、電子機器を提供する。電子機器は、電池を含み、電池は、筐体、カバーアセンブリ、及びセルを含む。カバーアセンブリは、筐体を覆い、筐体とともに収容空間を画定する。電池は、収容空間に収容され、電極アセンブリに接続される。
【0054】
電子機器は、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルコンピュータ、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファクシミリ、携帯コピー機、携帯プリンタ、ステレオヘッドホン、ビデオデッキ、液晶テレビ、ポータブルクリーナー、ポータブルCDプレーヤー、ミニディスク、トランシーバー、電子メモ帳、電卓、メモリーカード、ポータブルレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、バイク、電源アシスト自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機、時計、電動工具、フラッシュランプ、カメラ、家庭用大型蓄電池、エネルギー貯蔵装置又はナトリウムイオンキャパシタなどを含むが、これに限定されるものではない。
【0055】
ここで、
図1~
図6は、本発明の実施形態1により提供されるカバーアセンブリ10000の構造を示す概略図である。カバーアセンブリ10000を除く電池の他の構造は、関連技術分野における多数の文献に公開されている。詳細については関連技術を参照されたい。
【0056】
図1~
図6に示すように、カバーアセンブリ10000は、カバー本体1と、電極導出部材2と、を含む。
【0057】
カバー本体1は、カバー貫通孔を有する。
【0058】
電極導出部材2は、外部導体部材21と、内側導電部材22と、を有する。
【0059】
内部導電部材22は、カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリ2000から引き出されたタブと電気的に接続され、外部導電部材21と電気的に接続される。
【0060】
外部導電部材21は、材質の異なる第1の金属層211と第2の金属層212とを含み、第1の金属層211と第2の金属層212との間には接続層3が配置される。第1の金属層211と第2の金属層212とを接続層3を介して接続することにより、一方では、第1の金属層211と第2の金属層212とを接続する際の困難性が軽減され、他方では、第1の金属層211と第2の金属層212との接続強度が確保されるため、外部導電部材21の信頼性が確保される。
【0061】
任意で、
図6に示すように、第1の金属層211には、第1の貫通孔2111が配置される。
図4に示すように、第2の金属層212は第1の貫通孔2111内に位置するため、第2の金属層212の寸法が低減され、第2の金属層212の材料コストが低減される。
【0062】
任意で、
図6に示すように、第2の金属層212には、第2の貫通孔2121が配置される。
図3に示すように、内部導電部材22の一部は、第2の貫通孔2121内に位置し、第2の貫通孔2121において第2の金属層212に接続される。第2の貫通孔2121の配置により、内部導電部材22は第2の貫通孔2121内に延在し、第2の金属層212に接続されることが可能になる。このようにして、外側導電性部材21と内側導電性部材22との間の電気的接続が達成され、第2の金属層212の重量も軽減されることができる。
【0063】
具体的には、本実施形態において、第1の金属層211はアルミニウムからなり、第2の金属層212は銅からなる。接続層3は、はんだ付け用のはんだからなり、第1の金属層211と第2の金属層212とははんだにより接続される。内部導電部材22は銅からなり、電極アセンブリ2000から引き出されるタブも銅である。第2の金属層212には貫通孔が配置され、内部導電部材22は、第2の金属層212の貫通孔において第2の金属層212を貫通してはんだ付けされる。
【0064】
任意で、
図6に示すように、第1の貫通孔2111は、貫通孔部21111と、凹んだ台部21112と、を含む。
図3に示すように、凹んだ台部21112は、電極アセンブリ2000から離れた第1の金属層211の一側に位置する。凹んだ台部21112の中間部には、貫通孔部21111が配置され、
凹んだ台部21112は、貫通孔部21111貫通孔部21111とともに段差を形成する。第2の金属層212の少なくとも一部は、電極アセンブリ2000に近い凹んだ台部21112の一側に接続される。第1の貫通孔2111は階段状であり、凹んだ台部21112の電極アセンブリ2000に近い一側は、第2の金属層212を支持することができるため、第1の金属層211と第2212の金属層との間の接続が確実になる。
【0065】
図3及び
図5に示すように、外部導電部材21の軸方向において、第1の金属層211と第2の金属層212とは少なくとも部分的に重なる。接続層3の電極アセンブリ2000に近い一側は、第1の金属層211と第2の金属層212との重なる部分の電極アセンブリ2000に近い一側まで延伸する。接続層3の電極アセンブリ2000から離れた一側は、第1の金属層211と第2の金属層212との重なる部分の電極アセンブリ2000から離れた一側まで延伸する。つまり、第1の金属層211と第2の金属層212とは、外部導電部材21の軸方向において重複領域を形成する。接続層3の両端は、重複領域の両端まで延伸し、重複領域を完全に覆うため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続効果が高まり、接続強度が向上する。
【0066】
実施形態2
【0067】
図7~
図11は、本発明の実施形態2により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0068】
図7~
図9に示すように、第1の金属層211と第2の金属層212の対向する側壁の間には、収容溝4が形成される。
図9に示すように、接続層3は、収容溝4の底部まで延伸する。第1の金属層211と第2の金属層212が接続層3を介して接続される場合、収容溝4は、接続層3の材料が溢れて第1の金属層211と第2の金属層212の表面を汚染することを防止することができる。収容溝4には、接続層3の材料が収容される。
【0069】
図9に示すように、外部導体部材21の軸方向において、収容溝4の電極アセンブリ2000から離れた一側は、第1の金属層211の電極アセンブリ2000から離れた一側を超えない。つまり、収容溝4の上面は、第1の金属層211の上面以下である。このようにして、第1の金属層211と第2の金属層212とが接続されるとき、接続層3の材料が溢れて第1の金属層211の上面を汚染することが防止される。
【0070】
図9に示すように、外部導電部材21の軸方向において、接続層3の電極アセンブリ2000から離れた一側は、収容溝4の電極アセンブリ2000に近い一側まで延伸する。つまり、接続層3の上部は収容溝4の底部まで延伸するため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続強度が向上する。さらに、接続層3の上部が収容溝4を超えない場合、収容溝4は、接続層3の材料の溢れを十分に収容することができるため、接続層3の材料が溢れるのを防止することができる。.
【0071】
図9に示すように、接続層3及び収容溝4は、外部導電部材21の軸を取り囲む環状であるため、第1の金属層211と第2の金属層212との接続面積が大きくなり、接続強度が向上し、接続効果が向上する。収容溝4の形状は接続層3の形状と適合するため、収容溝4は、溢れ出た接続層3の材料を良好に収容することができる。
【0072】
図10及び
図11に示すように、第1の金属層211及び第2の金属層212の両側壁には、収容開口部41が配置され、ともに収容溝4を形成する。このようにして、2つの金属層の接続継ぎ目は収容溝4の中間部に位置するため、収容溝4は、2つの金属層の接続継ぎ目内に溢れた接続層3の材料を良好に収容することができる。一方では、金属層上に収容開口部41を配置することにより、一方では、金属層の重量が軽減され、他方では、金属層上の収容開口部41は、工具の位置決め部分としても便利に使用できる。
【0073】
他の実施形態では、2つの金属層、第1の金属層211及び第2の金属層212のうちの一方だけに、収容開口部41を配置しても良い。この場合、他方の金属層の表面を平滑にして加工を容易にすることができる。
【0074】
図10に示すように、第1の金属層211及び第2の金属層212の収容開口部41の幅はともにX1、X1=0.5mmであり、深さはともにX2、X2=0.5mmである。他の実施形態において、第1の金属層と第2の金属層は、異なる幅及び異なる深さを有しても良い。他の実施形態において、X1は、0.04mm、0.05mm、0.2mm、1mm、8mm、及び10mmなどの他の値であっても良く、X2は、0.04mm、0.05mm、0.2mm、1mm、4mm、5mmなどの他の値であっても良い。X1が、0.05mm~8mm、X2が、0.05mm~4mmの場合、各収容開口部41の寸法が過度に小さくなることを防止することができ、加工上の不便を防止することができる。さらに、収容開口部41の寸法が過度に小さくなることも防止され、形成される収容溝4が過度に小さくなり収容効果が低下することを防止できる。さらに、収容開口部41の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層211及び第2の金属層212の強度が過度に低下することも防止される。X1が0.2mm~1mm、X2が0.2mm~1mmであれば、より好ましい効果を得ることができる。
【0075】
実施形態3
【0076】
図12~
図14は、本発明の実施形態3により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0077】
図12~
図14に示すように、第1の金属層211には第1の凸部51が配置され、第2の金属層212には第1凹部が配置される。第1の凸部51は、第1の凹部に挿入され、第1の凹部と適合して、凹凸構造を形成するため、位置決めが達成され、回転が防止される。このようにして、第1の金属層211と第2の金属層212との間の電気的接続の信頼性が向上し、これにより、外部導電部材21の過電流信頼性が向上する。他の実施形態において、第1の凸部51は、第2の金属層212上に配置され、第1の凹部は、第1の金属層211上に配置されても良い。第1の凸部51は、第1の凹部に挿入され、第1の凹部と適合して、凹凸構造を形成する。
【0078】
本実施形態において、第1の金属層211の一部と第2の金属層212とが外部導電部材21の軸方向において順次配置され、第1の凸部51と第1凹部とからなる凹凸構造は、外部導電部材21の軸方向に沿って配置されるため、凹凸構造は単純で、組み立てが容易である。
【0079】
具体的には、第1の凸部51は円柱状である。第1の凸部51の幅、すなわち直径は0.5mmであり、第1の金属層211の表面から突出する第1の凸部51の一部の高さは、0.2mmである。第1凹部の幅及び高さは、第1の凸部51と同じである。第1の凸部51の幅は、第1の凸部51の軸方向と直交する方向の幅を指す。第1の凸部51の高さは、第1の金属層211の表面から軸方向に突出する高さを指す。他の実施形態において、第1の凸部51及び第1凹部52の幅は、0.1mm、0.2mm、0.5mm、2mm、8mm、10mmなど他の値であっても良い。第1の凸部51及び第1凹部52の高さは、0.05mm、0.1mm、0.5mm、1mm、4mm、5mmなど他の値であっても良い。第1の凸部51及び第1の凹部の幅及び高さが0.2mm~8mm及び0.1mm~4mmであれば、第1の凹部の寸法が過度に大きくなることが防止されるため、第1の金属層211や第2の金属層212の強度が過剰に低下することが防止される。さらに、第1の凹部及び第1の凸部51の寸法が過度に小さくなることが防止されるため、回転防止効果が低下したり、加工が不便になる等の問題が発生したりすることが防止される。第1の凸部51及び第1の凹部54の幅及び高さがそれぞれ0.5mm~2mm及び0.5mm~1mmであると、より好ましい効果を得ることができる。
【0080】
実施形態4
【0081】
図15~
図17は、本発明の実施形態4により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0082】
図15~
図17に示すように、第1の金属層211は嵌合凹部を有し、第2の金属層212は第1の金属層211の嵌合凹部2112に嵌合される。第1の金属層211と第2の金属層212とが嵌合することにより、両者の接続信頼性が向上し、外部導電部材21の過電流信頼性が向上する。他の実施形態において、嵌合凹部2112は、第2の金属層212に配置されても良い。第1の金属層211の少なくとも一部が嵌合凹部2112に嵌合され、これにより2つの金属層の嵌合が達成される。2つの構造を嵌合させるための操作方法は従来技術である。
【0083】
図16に示すように、第1の金属層211と第2の金属層212との嵌合幅をYとし、Y=1mmとする。他の実施形態において、Yは、0.1mm、0.2mm、1mm、5mm、15mm、20mmなどの他の値であっても良い。Yの値が0.2mm~15mmであれば、嵌合幅が過度に小さくなることがなくなるため、嵌合不良が生じることが防止される。さらに、嵌合幅が過度に大きくなることも防止されるため、第1の金属層211及び第2の金属層212 の寸法が過度に大きくなることが防止される。さらに、嵌合凹部2112が配置される金属層の強度が過度に弱くなることが防止される。Yが1mm~5mmであると、より好ましい効果を得ることができる。
【0084】
実施形態5
【0085】
図18~
図19は、本発明の実施形態4により提供される構造を示す概略図である。本実施形態では、実施形態1との相違点のみを詳細に説明する。本実施形態におけるその他の構成については、実施形態1及び他の実施形態を参照されたい。
【0086】
図18~
図19に示すように、本実施形態において、収容開口部41は、第1の金属層211の側面にのみ配置されて収容溝4を形成するため、金属層の側面構造は平滑であり、加工が容易である。第1の金属層211には第1の凸部51が配置され、第2の金属層212には第1溝が配置される。第1の凸部51は、第1の溝に挿入され、第1の金属層211及び第2の金属層212の回転を防止する。第1の金属層211には、嵌合凹部2112が配置される。
第1の金属層211が嵌合凹部2112に嵌合されることにより、第1の金属層211と第2の金属層212との接続がより確実となる。
【0087】
本実施形態における収容開口部41については実施形態2を参照することができ、第1の凸部51及び第1凹部については実施形態3を参照することができ、嵌合凹部2112については実施形態4を参照することができる。具体的には、本実施形態において、第1の金属層211の収容開口41は、嵌合凹部2112内に配置される。
【0088】
以上、本開示の特定の実施形態について説明したが、当業者であれば、これらは単なる例であることを理解されたい。本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。当業者は、本開示の原理及び本質から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更又は修正を加えることができるが、これらの変更及び修正はすべて、本開示の保護範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明のカバーアセンブリ、電池及び電子機器は、電池の分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0090】
10000: カバーアセンブリ
1: カバー本体
2: 電極引出部材
21: 外部導体部材
211: 第1の金属層
2111: 第1の貫通孔
21111: 貫通孔部
21112: 凹んだ台部
2112: 嵌合凹部
212: 第2の金属層
2121: 第2の貫通孔
22: 内部導電部材
3: 接続層
4: 収容溝
41: 収容開口部
51: 第1の凸部
2000: 電極アセンブリ
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー貫通孔を有するカバー本体と、
外部導体部材と内部導電部材とを有する電極引出部材と、
を含み、
前記内部導電部材は、前記カバー貫通孔に挿入されながら設置され、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続され、前記外部導体部材と電気的に接続され、
前記外部導体部材は、材質の異なる第1の金属層と第2の金属層とを含み、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間には、接続層が配置される、
カバーアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の金属層には第1の貫通孔が配置され、前記第2の金属層の少なくとも一部は前記第1の貫通孔内に位置し、
前記第2の金属層には第2の貫通孔が配置され、前記内部導電性部材の少なくとも一部は、前記第2の貫通孔内に位置し、前記第2の貫通孔において前記第2の金属層に接続される、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の貫通孔は、貫通孔部と、凹んだ台部と、を含み、前記凹んだ台部は、前記第1の金属層の前記電極アセンブリから離れた一側に位置し、前記凹んだ台部の中間部には前記貫通孔部が配置され、前記凹んだ台部は、前記貫通孔部とともに段差を形成し、前記第2の金属層の少なくとも一部は、前記凹んだ台部の前記電極アセンブリに近い一側に接続される、
請求項2に記載のカバーアセンブリ。
【請求項4】
前記接続層ははんだを含み、前記第1の金属層の少なくとも一部と前記第2の金属層の少なくとも一部とは、はんだにより接続され、
前記第2の金属層と前記内部導電部材は同じ金属材料を含み、前記第2の金属層と前記内部導電部材とは電気的に接続される、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項5】
前記外部導電性部材の軸方向において、前記第1の金属層と前記第2の金属層とは少なくとも部分的に重なり、前記接続層の前記電極アセンブリに近い一側は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との重なる部分の前記電極アセンブリに近い一側まで延伸し、前記接続層の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記第1の金属層と前記第2の金属層との前記重なる部分の前記電極アセンブリから離れた一側まで延伸する、
請求項1から4のいずれか一項に記載のカバーアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の対向する側壁の間には収容溝が形成され、前記接続層は、少なくとも部分的に前記収容溝内に延伸する、
請求項1から4のいずれか一項に記載のカバーアセンブリ。
【請求項7】
前記外側導電性部材の軸方向において、前記収容溝の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記第1の金属層の前記電極アセンブリから離れた一側を超えず、又は、
前記外側導電性部材の軸方向において、前記接続層の前記電極アセンブリから離れた一側は、前記収容溝の前記電極アセンブリに近い一側まで延伸する、
請求項6に記載のカバーアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の金属層及び/又は前記第2の金属層の側壁には収容開口部が配置される形で、前記収容溝が形成される、
請求項6に記載のカバーアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の一方には、第1の凸部が配置され、前記第1の金属層と前記第2の金属層の他方には、第1凹部が配置され、前記第1の凸部と前記第1の凹部とが適合して、凹凸構造が形成され、
前記第1の凸部及び前記第1の凹部の幅は0.2mm~8mmであり、高さは0.1mm~4mmである、
請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の金属層の少なくとも一部と、前記第2の金属層の少なくとも一部とは、前記外側導電性部材の軸方向において順次配置され、前記凹凸構造は、前記外部導電部材の軸方向に沿って配置される、
請求項9に記載のカバーアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の金属層と前記第2の金属層の一方は、嵌合凹部を有し、前記第1の金属層と前記第2の金属層の他方の少なくとも一部は、前記嵌合凹部に嵌合される、
請求項1から4、9のいずれか一項に記載のカバーアセンブリ。
【請求項12】
筐体と、
請求項1から4、9から10のいずれか一項に記載のカバーアセンブリであって、前記筐体を覆い、前記筐体とともに収容空間を画定する、前記カバーアセンブリと、
前記収容空間に収容される前記電極アセンブリと、
を含む電池。
【請求項13】
請求項12に記載の電池を備える電子機器。
【外国語明細書】