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特開2025-5439パネル上のスタッドまたはパネルの中におけるホール内に取り付けられるように構成されるチューブクランプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005439
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】パネル上のスタッドまたはパネルの中におけるホール内に取り付けられるように構成されるチューブクランプ
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/08 20060101AFI20250108BHJP
   F16B 37/08 20060101ALI20250108BHJP
   F16L 3/12 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
F16B2/08 U
F16B2/08 S
F16B37/08 B
F16L3/12 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024103790
(22)【出願日】2024-06-27
(31)【優先権主張番号】63/510,488
(32)【優先日】2023-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/732,232
(32)【優先日】2024-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504075577
【氏名又は名称】ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100219003
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 敢行
(72)【発明者】
【氏名】オースティン エドワーズ
(72)【発明者】
【氏名】ティエン ティー ディエップ
(72)【発明者】
【氏名】ナジュワン ラッサム
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン エー マイヤーズ
(72)【発明者】
【氏名】ナガ バッティニ
【テーマコード(参考)】
3H023
3J022
【Fターム(参考)】
3H023AA03
3H023AB01
3H023AC35
3H023AD18
3H023AD40
3H023AD54
3H023AE08
3J022EA42
3J022EB14
3J022EC14
3J022EC22
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022FB22
3J022GA04
3J022GA16
3J022GB45
3J022GB56
(57)【要約】
【課題】チューブクランプで挟まれるチューブがパネルの振動から分離されることが望まれる。
【解決手段】チューブクランプは、内部フレーム、外部フレーム、および内部および外部フレームを互いに接続する複数のテザーを含む。
内部フレームは、パネルに取り付けられるように構成される。
内部フレームは、一対の側壁および上壁を含む。
外部フレームは、その中に少なくとも一つのチューブをクランプするように構成される。
外部フレームは、メインボディおよびメインボディから下方に突出する一対のレッグを含む。
テザーは、内部フレームの上壁から上方から外部フレームのメインボディへ上方に突出する少なくとも一つの垂直テザーを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのチューブをパネルに固定するためのチューブクランプであって、
前記パネルを取り付けられるように構成される内部フレームであって、一対の側壁と上壁とを含む前記内部フレームと、
少なくとも一つのチューブをその中にクランプするように構成される外部フレームであって、メインボディおよび前記メインボディから下方に突出する一対のレッグを含む前記外部フレームと、
前記内部フレームと前記外部フレームとを互いに接続する複数のテザーであって、前記内部フレームの前記上壁から前記外部フレームの前記メインボディへ上方に突出する少なくとも一つの垂直テザーを含む前記複数のテザーと、
を備えるチューブクランプ。
【請求項2】
前記内部フレームの前記上壁は、平坦である、
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項3】
前記複数のテザーは、前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出する少なくとも一つの水平テザーをさらに含む、
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項4】
前記少なくとも一つの水平テザーは、一対の水平テザーを含み、
前記水平テザーの一方は、前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出し、
前記水平テザーの他方は、前記内部フレームの前記側壁の他方から前記外部フレームの前記レッグの他方へ外側に突出する、
請求項3に記載のチューブクランプ。
【請求項5】
前記一方の水平テザーは、前記チューブクランプの表側で前記一方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記一方のレッグに取り付けられ、
前記他方の水平テザーは、前記チューブクランプの前記裏側で前記他方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの前記表側で前記他方のレッグに取り付けられる、
請求項4に記載のチューブクランプ。
【請求項6】
前記少なくとも一つの垂直テザーは、前記内部フレームの前記上壁から前記外部フレームの前記メインボディへ上方に突出する3個の垂直テザーを含む、
請求項4に記載のチューブクランプ。
【請求項7】
3個の前記垂直テザーのうち2個は、前記チューブクランプの同じ側上における前記内部フレームの前記上壁に取り付けられ、
3個目の前記垂直テザーは、前記チューブクランプの反対側上における前記上壁に取り付けられ、
前記2個の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記同じ側上における前記外部フレームの前記メインボディに取り付けられ、
前記3個目の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記反対側上における前記外部フレームの前記メインボディに取り付けられる、
請求項6に記載のチューブクランプ。
【請求項8】
前記内部フレームは、前記側壁から外側に突出する水平タブと、前記上壁から上方に突出する垂直タブと、をさらに含み、
前記水平タブは、左右方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記外部フレーム上における前記レッグにかみ合わさるように構成され、
前記垂直タブは、垂直方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記外部フレームのメインボディにかみ合わさるように構成される、
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項9】
前記外部フレームのそれぞれのレッグは、タブを含み、
前記タブは、その遠位端から前記内部フレームの一方の側壁に向かって内側に突出し、
左右方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記一方の側壁にかみ合わさるように構成される、
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項10】
前記内部フレームは、下壁と、複数のスタッド係止爪と、をさらに含み、
前記下壁は、前記パネルに固定されるスタッドを受けるように構成されるホールを画定し、
前記複数のスタッド係止爪は、前記側壁から内側に突出し、前記スタッド上のネジ山にかみ合わさるように構成される、
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項11】
前記内部フレームは、前記側壁が前記下壁と接するその下側角から外側かつ下方に突出する一対の足をさらに含み、
前記足は、前記チューブクランプを上方に偏らせ、それにより前記スタッド係止爪が前記スタッド上の前記ネジ山とかみ合わせ状態を維持する、バネとして作動するように構成される、
請求項10に記載のチューブクランプ。
【請求項12】
前記内部フレームは、
下壁と、
前記下壁から下方に突出し、スナップフィットを介して前記パネルの中におけるホールの内に保持するように構成されるベースと、
をさらに含む
請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項13】
前記ベースは、細長いボディと、前記細長いボディから反対の方向へ突出する一対の突起と、を含み、
前記ベースが前記パネルの中における前記ホールに入るにつれて、前記突起は、前記ホールの周囲とのかみ合わせにより互いに内側に向かって曲げるように構成され、
前記突起が前記パネルの中における前記ホールを通過して動かされるとき、前記突起は、それらの緩和される状態に戻り、前記パネルの下側面にかみ合わせ、それにより前記パネルの中における前記ホールから前記ベースの離脱を抑制する、
請求項12に記載のチューブクランプ。
【請求項14】
前記細長いボディは、中空の矩形のボディであり、
前記矩形のボディは、一対の開口であって、前記突起が配置され、それぞれの開口が、一対の側端部と、下端部と、を有する、前記一対の開口を画定し、
それぞれの突起は、前記開口の一方の下端から延伸し、前記一方の開口の前記側端部から引き離される、
請求項13に記載のチューブクランプ。
【請求項15】
前記ベースは、細長いボディと、前記細長いボディの側面から突出し、前記細長いボディの長編軸に沿って互いに離れて間隔があけられる複数のリブと、を含み、
前記ベースが前記パネルの中におけるホールに入るにつれて、前記複数のリブは、前記ホールの周囲とのかみ合わせにより前記細長いボディに向かって内側に曲げるように構成され、
前記複数のリブが前記パネルの中における前記ホールを通過して動かされたとき、前記複数のリブは、それらの緩和状態に戻り、前記パネルの下側面にかみ合わせ、それにより前記パネルの中における前記ホールから前記ベースの離脱を制限する、
請求項12に記載のチューブクランプ。
【請求項16】
少なくとも一つのチューブをパネルに固定するためのチューブクランプであって、
前記パネルに取り付けられるように構成される内部フレームと、
少なくとも一つのチューブをその中にクランプするように構成される外部フレームと、
前記内部フレームと前記外部フレームとを互いに接続する複数のテザーであって、前記複数のテザーの各テザーは、S字形状を有する、複数のテザーと、
を備えるチューブクランプ。
【請求項17】
各テザーの前記S字形状は、一対の終端部と、中間部であって、前記終端部を互いに接続し、前記中間部は前記終端部よりも長い前記中間部と、によって画定される
請求項16に記載のチューブクランプ。
【請求項18】
前記終端部は、前記内部フレームおよび前記外部フレームの一方の表面から直角に延伸し、
前記中間部は、前記終端部から前記直角および鈍角の一方に延伸する
請求項17に記載のチューブクランプ。
【請求項19】
前記複数のテザーは、第1のテザーおよび第2のテザーを含み、
前記第1のテザーは、前記チューブクランプの表側で前記内部フレームに取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記外部フレームに取り付けられ、
前記第2のテザーは、前記チューブクランプの裏側で前記内部フレームに取り付けられ、前記チューブクランプの表側で前記外部フレームに取り付けられる
請求項16に記載のチューブクランプ。
【請求項20】
少なくとも二つのチューブをパネルに固定するためのチューブクランプであって、
前記パネルに取り付けられるように構成される内部フレームであって、一対の側壁と、上壁と、下壁とを含む前記内部フレームと、
前記内部フレームの外側に配置され、かつ前記内部フレームの周囲に嵌合し、その中に前記少なくとも二つのチューブをクランプするように構成される外部フレームであって、楕円形ボディと、前記楕円形ボディから下方に突出する一対のレッグとを含み、前記楕円形ボディが前記内部フレームの前記上壁の上方に配置され、前記レッグが前記内部フレームの前記側壁に並んで配置される前記外部フレームと、
前記内部フレームと前記外部フレームとを互いに接続する複数のS字形状のテザーであって、2個の水平テザーと3個の垂直テザーとを含み、前記水平テザーの一方が前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出し、前記水平テザーの他方が前記内部フレームの前記側壁の他方から前記外部フレームの前記レッグの他方へ外側に突出し、前記垂直テザーが前記内部フレームの前記上壁から前記外部フレームの前記楕円形ボディへ上方に突出する、前記複数のS字形状のテザーと、
を備えるチューブクランプ。
【請求項21】
前記一方の水平テザーは、前記チューブクランプの表側で前記一方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記一方のレッグに取り付けられ、
前記他方の水平テザーは、前記チューブクランプの前記裏側で前記他方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの前記表側で前記他方のレッグに取り付けられる、
請求項20に記載のチューブクランプ。
【請求項22】
前記上壁は直線状であり、
3個の前記垂直テザーのうち2個は、前記チューブクランプの同じ側上で前記内部フレームの前記上壁に取り付けられ、
3個目の前記垂直テザーは、前記チューブクランプの反対側上で前記上壁に取り付けられ、
前記2個の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記同じ側上で前記外部フレームの前記楕円形ボディに取り付けられ、
前記3個目の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記反対側上で前記外部フレームの前記楕円形ボディに取り付けられる、
請求項21に記載のチューブクランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2023年6月27日に出願された米国仮出願番号63/510,488の利益を主張する。
上記で参照される出願の全開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、パネル上のスタッドまたはパネルの中におけるホールの中に取り付けられるように構成されるチューブクランプに関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の背景を一般的に説明することの目的のためである。
現在名付けられる発明者の業績は、この背景技術の欄で説明される範囲において、出願時に他の従来技術としてみなすことができない説明の側面と同様に、本開示に対して従来技術として明示的にも黙示的にも公認されない。
【0004】
チューブクランプは、ブレーキラインまたは燃料ラインなどの一つ以上のチューブを、車両ボディパネルなどのパネルに取り付けるための自動車用途に使用される。
このような多くの用途において、チューブクランプで挟まれるチューブがパネルの振動から分離されることが、望まれることができる。
この目的を達成するための一つの一般的な技術は、チューブクランプの大部分に固い材料を使用し、チューブとパネルの間のチューブクランプ内に、より柔らかい減衰材料を挿入することである。
典型的に、これは、柔らかいプラスチックまたはゴムの減衰材料を有するチューブを受けるチューブクランプ内にポケットを裏打ちすることによって達成される。
このようなチューブクランプは、複雑で高価にできる、2ショット射出成型を用いてしばしば製造される。
【0005】
別の振動分離技術は、パネルとチューブの間のチューブクランプ内に柔軟な接続または吊り下げ要素の配置を含むことである。
接続要素は、チューブクランプの一部であり、チューブクランプの他の部分と同じ材料で作製される。
例えば、米国特許番号7,651,057は、パネル上のスタッドにかみ合わせる第1部分と、チューブをクランプする第2部分と、第1部分および第2部分の間にある接続または分離要素で組み立てられるチューブクランプを説明する。
接続要素は、チューブクランプの他の部分よりもより薄く、柔軟であるがチューブクランプの他の部分と同じ材料である。
接続要素は、2ショット射出成型を必要とするより柔らかい減衰材料の要求を排除することで振動を十分減衰する。
しかし、減衰振動におけるこのようなチューブクランプの効果は、改善されることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従うチューブクランプは、内部フレーム、外部フレーム、および内部フレームと外部フレームを互いに接続する複数のテザーを含む。
内部フレームは、パネルに取り付けられるように構成される。
外部フレームは、少なくとも一つのチューブをその中にクランプするように構成される。
【0007】
一例において、内部フレームは、一対の側壁および上壁を含み、外部フレームは、メインボディおよびメインボディから下方に突出する一対のレッグを含み、およびテザーは、内部フレームの上壁から外部フレームのメインボディへ上方に突出する少なくとも一つの垂直テザーを含む。
【0008】
一側面において、前記内部フレームの前記上壁は、平坦である。
【0009】
一側面において、前記複数のテザーは、前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出する少なくとも一つの水平テザーをさらに含む。
【0010】
一側面において、前記少なくとも一つの水平テザーは、一対の水平テザーを含み、前記水平テザーの一方は、前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出し、前記水平テザーの他方は、前記内部フレームの前記側壁の他方から前記外部フレームの前記レッグの他方へ外側に突出する。
【0011】
一側面において、前記一方の水平テザーは、前記チューブクランプの表側で前記一方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記一方のレッグに取り付けられ、前記他方の水平テザーは、前記チューブクランプの前記裏側で前記他方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの前記表側で前記他方のレッグに取り付けられる。
【0012】
一側面において、前記少なくとも一つの垂直テザーは、前記内部フレームの前記上壁から前記外部フレームの前記メインボディへ上方に突出する3個の垂直テザーを含む。
【0013】
一側面において、3個の前記垂直テザーのうち2個は、前記チューブクランプの同じ側上における前記内部フレームの前記上壁に取り付けられ、3個目の前記垂直テザーは、前記チューブクランプの反対側上における前記上壁に取り付けられ、前記2個の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記同じ側上における前記外部フレームの前記メインボディに取り付けられ、前記3個目の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記反対側上における前記外部フレームの前記メインボディに取り付けられる。
【0014】
一側面において、前記内部フレームは、前記側壁から外側に突出する水平タブと、前記上壁から上方に突出する垂直タブと、をさらに含み、前記水平タブは、左右方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記外部フレーム上における前記レッグにかみ合わさるように構成され、前記垂直タブは、垂直方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記外部フレームのメインボディにかみ合わさるように構成される。
【0015】
一側面において、前記外部フレームのそれぞれのレッグは、タブを含み、
前記タブは、その遠位端から前記内部フレーム上における一方の側壁に向かって内側に突出し、
左右方向において、前記内部フレームと相対的な前記外部フレームの移動を制限するために前記一方の側壁にかみ合わさるように構成される。
【0016】
一側面において、前記内部フレームは、下壁と、複数のスタッド係止爪と、をさらに含み、前記下壁は、前記パネルに固定されるスタッドを受けるように構成されるホールを画定し、前記複数のスタッド係止爪は、前記側壁から内側に突出し、前記スタッド上のネジ山にかみ合わさるように構成される。
【0017】
一側面において、前記内部フレームは、前記側壁が前記下壁と接するその下側角から外側かつ下方に突出する一対の足をさらに含み、前記足は、前記チューブクランプを上方に偏らせ、それにより前記スタッド係止爪が前記スタッド上の前記ネジ山とかみ合わせ状態を維持する、バネとして作動するように構成される。
【0018】
一側面において、前記内部フレームは、下壁と、前記下壁から下方に突出し、スナップフィットを介して前記パネルの中におけるホールの内に保持するように構成されるベースと、をさらに含む。
【0019】
一側面において、前記ベースは、細長いボディと、前記細長いボディから反対の方向へ突出する一対の突起と、を含む。
前記ベースが前記パネルの中における前記ホールに入るにつれて、前記突起は、前記ホールの周囲とのかみ合わせにより互いに内側に向かって曲げるように構成される。
前記突起が前記パネルの中における前記ホールを通過して動かされるとき、前記突起は、それらの緩和される状態に戻り、前記パネルの下側面にかみ合わせ、それにより前記パネルの中における前記ホールから前記ベースの離脱を抑制する。
【0020】
一側面において、前記細長いボディは、中空の矩形のボディであり、
前記矩形のボディは、一対の開口であって、前記突起が配置され、それぞれの開口が、一対の側端部と、下端部と、を有する、前記一対の開口を画定し、
それぞれの突起は、前記開口の一方の下端から延伸し、前記一方の開口の前記側端部から引き離される。
【0021】
一側面において、前記ベースは、細長いボディと、前記細長いボディの側面から突出し、前記細長いボディの長編軸に沿って互いに離れて間隔があけられる複数のリブと、を含む。
前記ベースが前記パネルの中におけるホールに入るにつれて、前記複数のリブは、前記ホールの周囲とのかみ合わせにより前記細長いボディに向かって内側に曲げるように構成される。
前記複数のリブが前記パネルの中における前記ホールを通過して動かされたとき、前記複数のリブは、それらの緩和状態に戻り、前記パネルの下側面にかみ合わせ、それにより前記パネルの中における前記ホールから前記ベースの離脱を制限する。
【0022】
別の例において、前記複数のテザーの各テザーは、S字形状を有する。
【0023】
一側面において、各テザーの前記S字形状は、一対の終端部と、中間部であって、前記終端部を互いに接続し、前記中間部は前記終端部よりも長い前記中間部と、によって画定される。
【0024】
一側面において、前記終端部は、前記内部フレームおよび前記外部フレームの一方の表面から直角に延伸し、
前記中間部は、前記終端部から前記直角および鈍角の一方に延伸する。
【0025】
一側面において、前記複数のテザーは、第1のテザーおよび第2のテザーを含み、
前記第1のテザーは、前記チューブクランプの表側で前記内部フレームに取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記外部フレームに取り付けられ、
前記第2のテザーは、前記チューブクランプの裏側で前記内部フレームに取り付けられ、前記チューブクランプの表側で前記外部フレームに取り付けられる。
【0026】
さらに別の例において、内部フレームは、一対の側壁、上壁、および下壁を含み、
外部フレームは、その中に少なくとも二つのチューブをクランプするように構成され、
前記外部フレームは、前記内部フレームの外側に配置され、かつ周囲に嵌合し、
前記外部フレームは、楕円形ボディと、前記楕円形ボディから下方に突出する一対のレッグとを含み、
前記楕円形ボディは、前記内部フレームの前記上壁の上方に配置され、前記レッグは、前記内部フレームの前記側壁に並んで配置され、
前記複数のテザーにおいてそれぞれのテザーは、S字形状を有し、
前記複数のテザーは、2個の水平テザーと3個の垂直テザーとを含み、
前記水平テザーの一方は、前記内部フレームの前記側壁の一方から前記外部フレームの前記レッグの一方へ外側に突出し、
前記水平テザーの他方は、前記内部フレームの前記側壁の他方から前記外部フレームの前記レッグの他方へ外側に突出し、
前記垂直テザーは、前記内部フレームの前記上壁から前記外部フレームの前記楕円形ボディへ上方に突出する。
【0027】
一側面において、前記一方の水平テザーは、前記チューブクランプの表側で前記一方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの裏側で前記一方のレッグに取り付けられ、前記他方の水平テザーは、前記チューブクランプの前記裏側で前記他方の側壁に取り付けられ、前記チューブクランプの前記表側で前記他方のレッグに取り付けられる。
【0028】
一側面において、前記上壁は直線状であり、3個の前記垂直テザーのうち2個は、前記チューブクランプの同じ側上で前記内部フレームの前記上壁に取り付けられ、3個目の前記垂直テザーは、前記チューブクランプの反対側上で前記上壁に取り付けられ、前記2個の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記同じ側上で前記外部フレームの前記楕円形ボディに取り付けられ、前記3個目の垂直テザーは、前記チューブクランプの前記反対側上で前記外部フレームの前記楕円形ボディに取り付けられる。
【0029】
本開示における応用可能性の更なる領域は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。
詳細な説明および特定の例は、図面のみの目的のために意図され、開示の範囲が制限されるつもりはない。
【0030】
本開示は、詳細な説明および添付図面からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本開示の原理に従った、パネルに固定されるスタッドに取り付けられるチューブクランプを有するチューブクランプの例の正面図である。
図2図2は、図1のチューブクランプにおける一部の拡大透視図である。
図3図3は、開放位置におけるチューブクランプのリッドを有する図1のチューブクランプの透視図である。
図4図4は、図1の4-4線に沿ってとられるチューブクランプの透視図である。
図5図5は、図1の5-5線に沿ってとられるチューブクランプの断面図である。
図6図6は、図1の6-6線に沿ってとられるチューブクランプの断面図である。
図7図7は、本開示の原理に従った、パネルの中におけるホール上方に配置される、チューブクランプを有するチューブクランプの別の例における透視図である。
図8図8は、パネルの中におけるホールに取り付けられる図7のチューブクランプにおける背面図である。
図9図9は、パネルの中におけるホールに挿入される図7のチューブクランプの断面図である。
図10図10は、パネルの中におけるホールに挿入される図7のチューブクランプの断面図である。
図11図11は、パネルの中におけるホールに挿入される図7のチューブクランプの断面図である。
図12図12は、本開示の原理に従った、パネルの中におけるホール上方に配置される、チューブクランプの他の例における透視図である。
図13図13は、本開示の原理に従った、パネルの中におけるホール上方に配置される、チューブクランプの他の例における透視図である。
図14図14は、本開示の原理に従った、パネルの中におけるホール上方に配置される、チューブクランプの他の例における透視図である。
図15図15は、本開示の原理に従った、パネルの中におけるホール上方に配置される、チューブクランプの他の例における透視図である。
【0032】
図面において、参照番号は、似たようなおよび/または同一の要素を特定するために再利用されることができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示に従ったチューブクランプは、パネル上のスタッドにかみ合わせる第1部分と、チューブをクランプする第2部分と、を有し、第1部分と第2部分の間の要素を接続または分離する、上述したチューブクランプと似ている。
しかし、本開示に従ったチューブクランプは、既存のチューブクランプよりも効果的に振動を減衰させる接続要素の特有の配置を有する。
加えて、本開示に従ったチューブクランプは、パネル上のスタッドまたはパネルの中におけるホールの中に取り付けられることができる。
さらに、本開示に従ったチューブクランプは、下記の説明から現れるであろうとする、既存のチューブクランプから離れてセットされる他の多くの数の特徴を含む。
【0034】
次に図1から図6を参照すると、チューブクランプ10は、パネル16に固定されるスタッド14にチューブ(図示せず)をしっかり固定するためのものである。
例えば、チューブは、ブレーキ液ラインまたは燃料ラインであることができ、パネル16は、車両の車体パネルであることができる。
チューブクランプ10は、内部フレーム18と、外部に配置され、内部フレーム18の周囲に嵌合する外部フレーム20と、内部フレーム18および外部フレーム20を互いに接続するテザー22と、を含む。
内部フレーム18は、スタッド14に取り付けられるように構成され、外部フレーム20は、チューブをクランプするように構成され、テザー22は、外部フレーム20とその中にクランプされるチューブのいずれかを、パネル16の振動から分離するように構成される。
全体のチューブクランプ10は、ナイロンなどのプラスチック材料から単一作業(例えば、シングルショット)で単一のボディとして形成(例えば、射出成型)されることができる。
【0035】
内部フレーム18は、矩形のボディ24と、複数のスタッド係止爪26と、複数のタブ28と、一対の足30とを含む。
矩形のボディ24は、一対の側壁32と、中心支柱34と、上壁36と、下壁38とを含む。
側壁32と中心支柱34は上壁36と下壁38の間から延び、上壁36と下壁38を互いに接続する。
加えて、側壁32および中心支柱34は、スタッド14のシャンク39の周囲にポケットを形成するように構成される。
上壁36は、望ましい周波数応答をもたらすことを示すように、直線状であってもよい。
例えば、上壁36は、側壁32の間で直線状に延びることができ、上壁36の上面および底面は、平坦であることができる。
上壁36が直線状でない場合、上壁36は、バネのように作動することができ、対象周波数範囲の振動の振幅に悪影響を及ぼすことができる。
最良として図4に示されるように、下壁38は、スタッド14のシャンクを受けるように構成されるホール40を画定する。
【0036】
各側壁は、内面42と外面44を有し、上壁36および下壁38のそれぞれは、上面46と下面48を有する。
複数のテザー22は、側壁32の外面44から外側に突出する水平テザー22-1と、上壁36の上面46から上方に突出する垂直テザー22-2と、を含む。
水平テザー22-1と垂直テザー22-2は、内部フレーム18の表側を超える前方、または内部フレーム18の裏側を超える後方に伸びない。
タブ28は、側壁32の外面44から外部フレーム20のレッグ52に向かって外側に突出する水平タブ28-1と、上壁36の上面46から外部フレーム20のメインボディ50に向かって上方に突出する垂直タブ28-2と、を含む。
足30は、側壁32の外面44が下壁38の下面48と接する矩形のボディ24の角から外側かつ下方に突出する。
種々の実装において、下壁38は、省略されることができ、この場合、足30は、側壁32の自由端から外側かつ下方に突き出ることができる。
【0037】
外部フレーム20は、メインボディ50と、側壁32および内部フレーム18の上壁36の周辺にポケットを形成するためにメインボディ50から下方に突出する一対のレッグ52とを含む。
メインボディ50は、上部54、下部56、および上部54と下部56を互いに接続する一方で上部54を下部56に対して旋回することを可能にするリビングヒンジ58を含む。
レッグ52は、内部フレーム18の側壁32と平行に延伸し、そこから離れて間隔があけられる。
メインボディ50の上部54と下部56は、チューブを受けるように構成されるホール60を画定するために協同する。
最良として図3に示すように、メインボディ50の上部54は、スナップフィットを介して下部56上のラッチ63とかみ合わせるその一端に配置されるレバー62を有する。
メインボディ50の上部54は、チューブクランプ10の蓋として呼ばれることができる。
メインボディ50は、2つのチューブをしっかり固定するための2つの穴を備える楕円形形状を有するとして示されているが、メインボディ50は、異なる形状(例えば四角)を有すること、および/または少ないホール(例えば一つの穴)または多くのホール(例えば3つの穴)を有することができる。
【0038】
メインボディ50は、上面61と下面64を有する。
それぞれのレッグ52は、内面66、外面68、外面68から突出するリブ69、および各レッグ52の遠位端から内部フレーム18上の側壁32に向かって内側に突出するタブ70を有する。
リブ69は、各レッグ52の剛性を増加するために含まれることができる。
代替的に、リブ69は、省略されることができ、および/または各レッグ52の剛性は、二重壁の特徴を含む(例えば、各レッグ52がアイビーム(I-beam)形状を有することができる)など、他の方法で増加されることができる。
水平テザー22-1は、レッグ52の内面66から内側に突出し、垂直テザー22-2は、メインボディ50の下面64から下方に突出する。
テザー22、スタッド係止爪26、足30、リビングヒンジ58、および/またはレバー62は、使用中にこれらの構成を曲げることを可能にするためチューブクランプ10の残りのものよりも薄くすることができる。
【0039】
幾何学的形状、数、位置、および接続ポイントを含む、テザー22の配置は、内部フレーム18から外部フレーム20への振動伝達を減衰させるテザー22の効果を向上する。
テザー22は、外部フレーム20を複数の軸の振動から分離する。
各テザー22は、一対の短い終端部71と、短い終端部71を互いに接続する長い中間部73とで画定されるS字形状を有する。
終端部71は、比較的直線状で、内部フレーム18または外部フレーム20の表面から直角に延伸する。
中間部73は、直線区間と曲線区間を含む。
中間部73の一終端は、終端部71の一方から直角に延伸し、中間部73の他の終端は、終端部71の他方から鈍角に延伸する。
【0040】
チューブクランプ10は、5個のテザー(2個の水平テザー22-1と3個の垂直テザー22-2)を含むように示されるが、チューブクランプ10は、追加のまたは少ないテザー22を含むことができる。
水平テザー22-1は、矩形のボディ24における側壁32の中間またはその近辺に配置される。
垂直テザー22-2のうち2個は、矩形のボディ24における上壁36の反対側の端に配置され、3個目の垂直テザー22-2は、上壁36の中間またはその近辺に配置される。
【0041】
水平テザー22-1は、チューブクランプ10の反対側で内部フレーム18の側壁32を取り付け、チューブクランプ10の反対側で外部フレーム20のレッグ52を取り付ける。
例えば、最良として図6に示されるように、1個の水平テザー22-1は、チューブクランプ10の表側72で一つの側壁32を取り付け、他の水平テザー22-1は、チューブクランプ10の裏側74で他の側壁32を取り付ける。
同様に、1個の水平テザー22-1は、チューブクランプ10の裏側74で一つのレッグ52を取り付け、他の水平テザー22-1は、チューブクランプ10の表側72で他のレッグ52を取り付ける。
【0042】
垂直テザー22-2の2個は、チューブクランプ10と同じ側上の内部フレーム18の上壁36を取り付け、3個目の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の反対側上の上壁36を取り付ける。
例に示されるように、外側の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の裏側74で上壁36を取り付け、中央の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の表側72で上壁36を取り付ける。
同様に、垂直テザー22-2の2個は、チューブクランプ10の同じ側上で外部フレーム20のメインボディ50を取り付け、3個目の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の反対側上でメインボディ50を取り付ける。
例に示されるように、外側の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の表側72でメインボディ50を取り付け、中央の垂直テザー22-2は、チューブクランプ10の裏側74でメインボディ50を取り付ける。
【0043】
テザー22は、内部フレーム18および外部フレーム20が、6方向または軸内で互いに相対的に移動することを可能にする。
これら6軸は、垂直軸、水平または左右軸、前後軸(すなわち、図1でページの内外に延びる軸)、および垂直、水平、および前後のそれぞれの軸に対する回転軸を含む。
テザー22の配置は、これら6軸それぞれについて既存のチューブクランプと比べてより均一な抵抗を提供する。
【0044】
内部フレーム18上の水平タブ28-1は、外部フレーム20上のレッグ52をかみ合わせることができ、レッグ52上のタブ70は、内部フレーム18の側壁32をかみ合わせることができ、左右方向において内部フレーム18と相対的な外部フレーム20の移動を制限する。
同様に、内部フレーム18の垂直タブ28-2は、垂直方向において内部フレーム18と相対的な外部フレーム20の移動を制限するために外部フレーム20の下面64をかみ合わせることができる。
水平タブ28-1および垂直タブ28-2は、また、チューブクランプ10の中におけるホール60と平行な軸に対する方向において、内部フレーム18と相対的な外部フレーム20の回転移動を制限することもできる。
【0045】
チューブクランプ10をスタッド14に取り付けるために、チューブクランプ10の中におけるホール40は、スタッド14のシャンク39の上方に配置され、チューブクランプ10は、シャンク39がホール40を通過して挿入されるようにスタッド14へ向かって移動される。
シャンク39がホール40を通過して挿入されるにつれて、スタッド係止爪26は、シャンク39と、その上のネジ山76とのかみ合わせによって外側に曲げ、その後、ネジ山76がスタッド係止爪26を通り過ぎて動くにつれてネジ山76の下側面をかみ合わせるためにより小さい角度で内側に曲げる。
この方法において、スタッド係止爪26は、スタッド14がホール40内へ挿入されることを可能とする一方でホール40からスタッド14の離脱を抑制することで、ラチェット機構として作動する。
図4に示すように、スタッド14は、スタッド14のヘッド78が内部フレーム18の下壁38に接触するまでホール40内に挿入される。
この位置において、足30は、チューブクランプ10を上方に偏らせ、それによりスタッド係止爪26がスタッド14上のネジ山76とかみ合わせ状態を維持するバネとして作動する。
【0046】
チューブクランプ10内にチューブをクランプするために、メインボディ50の上部54は、図3に示されているようにその開放位置に移動される。
チューブは、その後チューブクランプ10のホール60内に配置され、上部54は、その開放位置から図1に示されるその閉鎖位置にリビングヒンジ58に対して回転される。
回転において、レバー62は、スナップフィットを介して上部54を下部56へしっかり固定する下部56上のラッチ63内に挿入される。
チューブは、その後上部54と下部56の間のホール60内にクランプされる。
【0047】
次に図7,8を参照すると、チューブクランプ80は、チューブクランプ10がパネル16上のスタッド14に取り付けられるように構成されるのに対し、チューブクランプ80がパネル84の中におけるホール82の中に取り付けられるように構成されることを除いて、チューブクランプ10と同様または同一である。
より具体的に、チューブクランプ80は、下壁38内のホール40の代わりに下壁38から下方に突出するベース86を含み、チューブクランプ80は、スタッド係止爪26を含まない。
加えて、チューブクランプ80の下壁38は、矩形のボディ24の側壁32を超えて外側に延伸し、チューブクランプ80は、足30の代わりに足88を含む。
足88は、下壁38の外側端から下方向の突出する。
【0048】
チューブクランプ80のベース86は、中空矩形のボディ90と、矩形のボディ90から反対方向(例えば、前方と後方)に突出する一対の突起92とを含む。
矩形のボディ90は、パネル84のホール82内へチューブクランプ80のベース86を挿入するために必要な力を減らす先細り端部94を有する。
最良として図8に示されるように、矩形のボディ90は、突起92が配置される一対の開口96を画定する。
それぞれの開口96は、一対の側端部98と、下端部100とを有する。
それぞれの突起92は、開口96のうち一つの下端部100から延伸し、開口96の側端部98から引き離される。
これは、それぞれの突起92が、下端部100に対して開口96の内部かつ外側に曲げることを可能にする。
【0049】
図9から11を追加で参照すると、パネル84の中におけるホール82の中にチューブクランプ80を取り付ける過程は、図7および9に示されるように、ホール82の上方にチューブクランプ80のベース86を配置することで始まる。
チューブクランプ80は、その後下方に移動されるので、パネル84のホール82にチューブクランプ80のベース86が入る。
チューブクランプ80のベース86がパネル84のホール82に入るにつれて、突起92は、ホール82の周囲をかみ合わせ、それにより図10に示されるように、互いに突起92を内側に向かって曲げることを引き起こす。
突起92がパネル84のホール82を通り過ぎて移動されるとき、図8および図11に示されるように、突起92は、緩和される状態に戻る。
この位置において、突起92上の歯102は、パネル84の下側面104をかみ合わせ、それによりパネル84のホール82からベース86の離脱を抑制する。
この方法で、チューブクランプ80のベース86は、間にスナップフィットを介してパネル84の中におけるホール82の内に保持される。
図8および11に示されるように、突起92が緩和される状態であるとき、ベース86は、断面図または側面図の形によりWベースとして参照されることができる。
【0050】
Wベースの異なる構成は、ベース86の代わりに使用されることができ、ベースの異なる様式は、Wベースの代わりに使用されることができる。
例えば、図7から11において、ボディ90は矩形であり、ホール82は矩形のボディ90と、それらから突出している突起92とを収容するために方形の形状にされており、ベース86の足は、半円筒形の突起である。
しかし、ベースのボディおよび足は、他の形状を有することができ、ホールは、ベースのボディを収容するために異なる形状にされることができる。
加えて、ベースは、ベースのボディとパネルの中におけるホールとの界面を封止する、および/またベースをパネル下側面とのかみ合わせを維持するためにパネルから離れて内部フレームを偏らせそれによりノイズおよび振動を最小にする特徴を含むことができる。
ベースにおけるこれらの態様の例は、下記で説明され、図12から15に示される。
【0051】
次に図12を参照すると、チューブクランプ106は、チューブクランプ106がベース86の代わりにベース108を含むことを除いて、チューブクランプ80と同様または同一である。
ベース108は、シャフト110、シャフト110の側面から突出する複数のリブ112、シャフト110の遠位端に配置される円錐形の先端114、およびシャフト110の近接端に配置されるシール116を含む。
リブ112は、シャフト110の長辺軸に沿って互いに離れて間隔があけられる。
それぞれのリブ112は、シャフト110の周囲を囲むように延伸し、中空の円錐形の錐台形状を有する。
ベース108は、リブ112がもみの木の枝に似ていることから、もみの木ベースとして参照されることができる。
シール116は、また、中空の円錐形の錐台形状も有し、その形状により傘シールとして参照されることもできる。
【0052】
チューブクランプ106をパネル118にしっかり固定するために、チューブクランプ106は、パネル118のホール120内へベース108のシャフト110を挿入するために移動される。
ホール120は、リブ112によって形成される円柱形状を収容するために円形である。
シャフト110がホール120に入ると、リブ112は、ホール120の周囲をかみ合わせ、それによりリブ112がシャフト110の内側に向かって曲げることを引き起こす。
リブ112がホール120を通り過ぎて移動されるとき、リブ112は、緩和状態に戻る。
この位置において、パネル118の下側面122に最も近い、リブ112または一対のリブ112は、下側面122をかみ合わせ、それによりパネル118のホール120からベース108の離脱を抑制する。
加えて、シール116は、パネル118の上側面124を、シャフト110とホール120との界面を封止するためにかみ合わせ、リブ(複数可)112がパネル118とかみ合わせ状態を維持するために内部フレーム18をパネル118から離れて偏らせ、それによりノイズと振動を最小にする。
【0053】
次に図13を参照すると、チューブクランプ126は、チューブクランプ126がベース86の代わりにベース128を含むことを除いて、チューブクランプ80と同様または同一である。
ベース128は、Wベースの別の例である。
ベース128は、シャフト130、シャフト130の遠位端から外側かつ上方に突出する一対のウィング132、およびレッジ136を画定するためにウィング132のそれぞれの自由端から突出するタブ134を含む。
シャフト130は、円柱形の形状を有する。
ウィング132は、シャフト130の遠位端との接続に対して、シャフト130へ向かい、かつ離れて曲げるように構成される。
【0054】
チューブクランプ126をパネル138にしっかり固定するために、ベース128のシャフト130は、パネル138のホール140内へ挿入される。
ホール140は、ウィング132がシャフト130に押し付けられるときの、ベース128の形状を収容するために円形である。
シャフト130がホール140に入ると、ウィング132は、ホール140の周囲をかみ合わせ、それによりウィング132がシャフト130の内側に向かって曲げることを引き起こす。
ウィング132のレッジ136がホール140を通り過ぎて移動されるとき、ウィング132は、シャフト130から離れて外側に曲げ、ウィング132のタブ134は、ホール140の周囲をかみ合わせる。
この位置において、レッジ136は、パネル138の下側面142をかみ合わせ、それによりパネル138のホール140からベース128の離脱を抑制する。
【0055】
次に図14を参照すると、チューブクランプ146は、チューブクランプ146がベース86の代わりにベース148を含むことを除いて、チューブクランプ80と同様または同一である。
ベース148は、Wベースの更なる別の例である。
ベース148は、シャフト150、その遠位端に近接するシャフト150の逆の側面から外側かつ上方に突出する一対のウィング152、ウィング152のそれぞれの自由端に複数の歯154、および内部フレーム18の下壁38またはそれにはり付けられるプレートから下方かつ側方に突出する一対のタブ156を含む。
シャフト150は、矩形の形状を有する。
ウィング152は、シャフト150との接続に対して、シャフト150へ向かい、かつ離れて曲げるように構成される。
【0056】
チューブクランプ146をパネル158にしっかり固定するために、ベース148のシャフト150は、パネル158のホール160内へ挿入される。
ホール140は、ウィング152がシャフト150に押し付けられるときの、ベース148の形状を収容するために矩形である。
シャフト150がホール160に入ると、ウィング152は、ホール160の周囲をかみ合わせ、それによりウィング152がシャフト150の内側に向かって曲げることを引き起こす。
ウィング152の少なくとも一対の歯154がホール160を通り過ぎて移動されるとき、ウィング152は、シャフト150から離れて外側に曲げ、歯154は、ホール160の周囲をかみ合わせる。
この位置において、歯154は、パネル158の下側面162をかみ合わせ、それによりパネル158のホール160からベース148の離脱を抑制する。
加えて、タブ156は、パネル158の上側面164を、歯154がパネル158とかみ合わせ状態を維持するために内部フレーム18をパネル158から離れて偏らせるため、パネル158の上側面164にかみ合わせ、それによりノイズと振動を最小にする。
【0057】
次に図15を参照すると、チューブクランプ166は、チューブクランプ166がベース86の代わりにベース168を含むことを除いて、チューブクランプ80と同様または同一である。
ベース168は、ベース168のボディ90が矩形の代わり円柱であることを除いて、ベース86と同様または同一である。
したがって、ベース168用に使用される参照番号は、ベース86用のものと同一であり、チューブクランプ166をパネル138にしっかり固定するための過程は、チューブクランプ80をパネル84にしっかり固定するための過程と同様であることから、説明される必要がない。
【0058】
上述の説明は、本質的に単なる実例に過ぎず、決して、本開示、その応用、または使用を制限することが意図されていない。
本開示の広大な教示は、様々な形態に実装されることができる。
したがって、本開示は、特定の例を含む一方で、本開示の真の範囲は、図面、明細書、後述する特許請求の範囲を研究するにあたり、他の改変が明らかになるであろうことから、それほど限定されるべきではない。
方法に含まれる一つ以上のステップは、本開示の原理を変えることなく異なる順序で(または同時に)実行されることができると理解されるべきである。
さらに、それぞれの実施形態は、ある特徴を有するとして上記で説明されるものの、本開示の実施形態のいずれかに関して説明されるそれらの特徴のいずれか一つ以上は、実装され、および/または、組み合わせが明白に説明されていない場合でさえ、他の実施形態のいずれかの特徴との組み合わせられることができる。
言い換えれば、説明される実施形態は、互いに排他的でなく、一つ以上の実施形態を互いの置換は、本開示の範囲内に残る。
【0059】
要素または層が、別の要素または層“上にある(being on)”、“にかみ合わされる(engaged to)”、“に接続される(connected to)”、または“結合される(coupled to)”として参照されるとき、他の要素または層に直接、上にあり、かみ合わされ、接合され、または結合されることができ、また、介在する、要素または層は、提供されることができる。
対照的に、要素が、別の要素または層に“直接上に”、“直接かみ合わされる”、“直接接続される”または“直接接合される”として参照されるとき、介在する要素または層の提供はないことができる。
要素間の関係を説明するために使用される他の文言は、流儀(例えば、“間(between)”と“直通(directly between)”、“近接(adjacent)”と“直接接する(directly adjacent)”など)のようなものと解釈されるべきである。
【0060】
空間的に相対的な用語、“内部(inner)”、“外部(outer)”、“の下に(beneath)”、“より下に(below)”、“下(lower)”、“上方(above)”、“上(upper)”のようなものなどは、図面に描かれるような、一つの要素または特徴の関係と、他の要素(複数可)または特徴(複数可)を表現しやすく説明するために本明細書で使用されることができる。
空間的に相対的な用語は、図面に示される向きに加えて、使用時または操作時のデバイスの異なる向きを含むために意図されることができる。
例えば、図面のデバイスがひっくり返される場合、他の要素または特徴“より下に(below)”または“の下に(beneath)”として説明される要素は、その後他の要素または特徴の“上方(above)”に方向づけられる。
したがって、例の用語“より下に(below)”は、上方と下方の両方の向きを含むことができる。
デバイスは、さもなければ(90度回転されるまたは他の向きで)方向づけられることができ、本明細書で使用される空間的に相対的な説明は、それに応じて解釈されることができる。
【0061】
第1、第2、第3などの用語は、様々な要素、構成、領域、層および/または区域を説明するために本明細書で用いられることができるが、これらの要素、構成、領域、層および/または区域は、これらの用語によって制限されるべきではない。
これらの用語は、一つの要素、構成、領域、層または区域を別の領域、層または区域から区別するために使用されることができる。
本明細書で使用されるとき、“第1”、“第2”および他の数字で表す用語などの用語は、文脈で明確に示されない限り順序または順番を暗示しない。
したがって、下記で議論される第1の要素、構成、領域、層または区域は、例示的な実施形態の知見から分離されることなく第2の要素、構成、領域、層または区域と呼ばれることができる。
【0062】
本明細書で使用されるように、“および/または”の用語は、一つ以上の関連するリスト項目のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。
本明細書で使用されるように、少なくとも一つのA、B,およびCの文節は、非排他的な論理ORを使用する、論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきで、“少なくともAの一つ、少なくともBの一つ、および少なくともCの一つ”を意味すると解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【外国語明細書】