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特開2025-5449マイク付きスピーカ及び音源方向検出装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005449
(43)【公開日】2025-01-16
(54)【発明の名称】マイク付きスピーカ及び音源方向検出装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20250108BHJP
   G01S 3/803 20060101ALI20250108BHJP
   G01S 3/808 20060101ALI20250108BHJP
   H04R 1/06 20060101ALI20250108BHJP
   H04R 1/40 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
H04R3/00 320
G01S3/803
G01S3/808
H04R1/06 320
H04R3/00 310
H04R1/40 320A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024175740
(22)【出願日】2024-10-07
(62)【分割の表示】P 2021020686の分割
【原出願日】2021-02-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加茂 喜彦
(57)【要約】
【課題】
本発明は、煩わしい設定作業を要することなく、音源方向検出システムを車両に搭載可能にするマイク付きスピーカ及び音源方向検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、スピーカーケーブルを介して受けた音声信号に対応した音声を出力するスピーカと、前記スピーカに設置されている第1~第N(Nは2以上の整数)のマイクと、前記第1~第Nのマイクで受音して得られた第1~第Nのマイク受音信号を前記スピーカーケーブルに重畳するマイク音重畳部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカーケーブルを介して入力された音声信号に対応した音声を出力するスピーカと、
前記スピーカに設置されている第1~第N(Nは2以上の整数)のマイクと、
前記第1~第Nのマイクで受音して得られた第1~第Nのマイク受音信号を前記スピーカーケーブルに重畳するマイク音重畳部と、を有することを特徴とするマイク付きスピーカ。
【請求項2】
前記マイク音重畳部は、前記第1~第Nのマイク受音信号の夫々をデジタル化し、更に可聴帯域より高い周波数の差動信号の形態でシリアル化することで生成したシリアル伝送信号を、前記スピーカーケーブルに重畳することを特徴とする請求項1に記載のマイク付きスピーカ。
【請求項3】
前記音声信号はBTLアンプから出力された信号であり、
前記マイク音重畳部は、前記BTLアンプにより前記スピーカーケーブルに印加された電圧から自身を動作させる電源電圧を生成する電源回路を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイク付きスピーカ。
【請求項4】
音源の方向を検出する音源方向検出装置であって、
第1~第N(Nは2以上の整数)のマイクが設置されているスピーカが電気的に接続される接続部と、
音声信号を増幅した増幅音声信号をスピーカ駆動信号として前記接続部に供給するアンプと、
前記第1~第Nのマイクで夫々受音して得られ前記接続部に供給された電気信号から第1~第Nのマイク受音信号を抽出する抽出部と、
前記抽出部で抽出された前記第1~第Nのマイク受音信号に基づき前記音源の方向を検出する方向検出回路と、を有することを特徴とする音源方向検出装置。
【請求項5】
前記電気信号は、デジタル化された前記第1~第Nのマイク受音信号を可聴帯域より高い周波数の差動信号の形態でシリアル化したシリアル伝送信号であることを特徴とする請求項4に記載の音源方向検出装置。
【請求項6】
前記音声信号はBTLアンプから出力された信号であることを特徴とする請求項4又は5に記載の音源方向検出装置。
【請求項7】
前記抽出部は、前記接続部に供給された電気信号から可聴帯域より高い周波数成分のシリアル伝送信号を抽出するハイパスフィルタと、
抽出された前記シリアル伝送信号に復調処理を施すことで、前記第1~第Nの受音信号を復元する復調回路と、を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の音源方向検出装置。
【請求項8】
前記可聴帯域より高い周波数は100KHzより高周波数であることを特徴とする請求項2に記載のマイク付きスピーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音源の方向を検出する音源方向検出システムに含まれるマイク付きスピーカ及び音源方向検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の運転支援等に利用する為に、緊急車両のサイレンや、他車両のクラクション等の音の音源方向を自車両内で検知する音源検知システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。当該音源検知システムでは、複数のマイクロフォン(以下、マイクと称する)を車両の外装面上に設置し、当該複数のマイクで収音して得られた複数の音信号に基づき音源方向を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-67381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した音源検知システムでは、マイク同士の間隔を広くすると音源方向の検知精度が高くなるが、この際、各マイクの設置位置(3次元座標)を考慮しなければ音源の方向を正しく検出することができない。そこで、予め各マイクの設置位置をシステム側に設定しておく必要がある。
【0005】
ところが、このような設定を行うためには、ユーザ又は取り付け業者側で各マイクの設置位置を計測し、その計測結果をシステムに入力するという煩わしい作業が発生する。
【0006】
そこで、本発明は、煩わしい設定作業を要することなく、音源検出システムを車両に搭載可能にするマイク付きスピーカ及び音源方向検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、スピーカーケーブルを介して入力された音声信号に対応した音声を出力するスピーカと、前記スピーカに設置されている第1~第N(Nは2以上の整数)のマイクと、前記第1~第Nのマイクで受音して得られた第1~第Nのマイク受音信号を前記スピーカーケーブルに重畳するマイク音重畳部と、を有する。
【0008】
請求項4に記載の発明は、音源の方向を検出する音源方向検出装置であって、第1~第N(Nは2以上の整数)のマイクが設置されているスピーカが電気的に接続される接続部と、音声信号を増幅した増幅音声信号をスピーカ駆動信号として前記接続部に供給するアンプと、前記第1~第Nのマイクで夫々受音して得られ前記接続部に供給された電気信号から第1~第Nのマイク受音信号を抽出する抽出部と、前記抽出部で抽出された前記第1~第Nのマイク受音信号に基づき前記音源の方向を検出する方向検出回路と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】車両に搭載される音源方向検出システム100の構成を示すブロック図である。
図2】車両200の上面から眺めて、カーオーディオ装置10、スピーカセット20a~20d、及び音源方向検出部30各々の設置位置を概略的に表す透過図である。
図3】スピーカ固定部MPa~MPdに夫々設置された状態で、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに設置されているマイクM1~M4各々の位置関係を表す図である。
図4】スピーカセット20aに含まれるマイク音重畳部MSPを抜粋してその内部構成の一例を示すブロック図である
図5】音源方向検出部30の構成の一例を示すブロック図である。
図6】メモリ306aの記憶内容の一例を示す図である。
図7】スピーカ固定部MPa~MPdに夫々設置された状態で、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに1つのマイクM1が設置されている場合での位置関係を表す図である。
図8】スピーカ固定部MPa~MPdに夫々設置された状態で、スピーカセットスピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに2つのマイクM1が設置されている場合での位置関係を表す図である。
図9】表面が凹状(又は凸状)の領域AR1及び凸状(又は凹状)の領域AR2からなるフレームfmを有するスピーカSPに設置されているマイクM1~M4各々の位置関係を表す図である。
図10A】スピーカSPのフレームfmの領域AR1が凸状、領域AR2が凹状である場合に図9の白抜き矢印の方向から、フレームfmの表面の形態を眺めた図である。
図10B】スピーカSPのフレームfmの領域AR1が凹状、領域AR2が凸状である場合に図9の白抜き矢印の方向から、フレームfmの表面の形態を眺めた図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0011】
図1は、車両に搭載される音源方向検出システム100の構成を示すブロック図である。
【0012】
音源方向検出システム100は、カーオーディオ装置10、マイク付きのスピーカセット20a~20d、音源方向検出部30を含む。
【0013】
カーオーディオ装置10は、CD、DVD、ブルーレイディスク、ハードディスク、半導体等から音楽信号を再生する再生装置やFM・AM受信機(いずれも図示せず)等を含む。更に、カーオーディオ装置10は、上記したような再生装置又はFM・AM受信機から出力された4チャネル分の音声信号を個別に増幅してBTL(Bridged Transformer Less)出力するBTL接続アンプ10a~10dを含む。
【0014】
BTL接続アンプ10a~10dは、4チャネル分の音声信号を夫々個別に増幅することでスピーカ駆動信号としての4チャネル分の増幅音声信号を生成し、夫々をBTL出力音声信号としてコネクタCN1~CN4に供給する。
【0015】
コネクタCN1~CN4には、図1に示すように、スピーカーケーブルSC1~SC4各々の一端が接続されており、当該スピーカーケーブルSC1~SC4各々の他端には、スピーカセット20a~20dが接続されている。尚、スピーカーケーブルSC1~SC4の各々は、実際には、少なくともプラス側の芯線及びマイナス側の芯線からなる2系統の信号線を含む。
【0016】
よって、BTL接続アンプ10a~10dの各々から出力されたBTL出力音声信号は、コネクタCN1~CN4及びスピーカーケーブルSC1~SC4を介してスピーカセット20a~20dに供給される。
【0017】
スピーカセット20a~20dの各々は同一の内部構成、つまりスピーカーケーブルが接続されるコネクタCN、スピーカSP及びマイク音重畳部MSPを有する。スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPは、車両の室内の所定の4カ所に設けられたスピーカ固定部に夫々取り付け可能な構造を有する。
【0018】
図2は、車両200の上面から眺めて、カーオーディオ装置10、スピーカセット20a~20d、及び音源方向検出部30各々の設置位置の一例を概略的に表す透過図である。
【0019】
図2に示すように、カーオーディオ装置10及び音源方向検出部30は、車両200のインスツルメントパネルに収容されている。また、図2に示す例によれば、車両200のフロントドアのうちの運転席側のドアFRには、スピーカセット20aのスピーカSPを取り付け可能なスピーカ固定部MPaが設けられている。車両200のフロントドアのうちの助手席側のドアFLには、スピーカセット20bのスピーカSPを取り付け可能なスピーカ固定部MPbが設けられている。車両200のリアドアのうちの後部右座席側のドアRRには、スピーカセット20cのスピーカSPを取り付け可能なスピーカ固定部MPcが設けられている。更に、車両200のリアドアのうちの後部左座席側のドアRLには、スピーカセット20dのスピーカSPを取り付け可能なスピーカ固定部MPdが設けられている。よって、車両200の室内では、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPが、スピーカ固定部MPa~MPdに夫々取り付けられている。
【0020】
ここで、スピーカ固定部MPa~MPdに夫々取り付けられたスピーカセット20a~20d各々のスピーカSPは、スピーカーケーブル及びコネクタCNを介して受けたBTL出力音声信号に基づく音を出力する。
【0021】
尚、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPは、夫々に4つのマイクM1~M4が設置されているマイク付きスピーカである。
【0022】
図3は、スピーカ固定部MPa~MPdに夫々設置された状態で、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに設置されているマイクM1~M4各々の位置関係を表す図である。
【0023】
図3に示すように、マイクM1~M4(●にて示す)は、夫々の受音用の振動体を車両の室内側に露出した形態にて、スピーカSPの振動体dpのエッジを支持するフレームfmの表面に設置されている。
【0024】
尚、図3に示すように、マイクM1~M4は、スピーカSPがスピーカ固定部に取り付けられた状態で、当該フレームfmの表面において、互いに車室内のフロアーからの高さが異なる位置に設置される。
【0025】
これにより、各マイクM1~M4から音源までの高さ方向における距離のうちの少なくとも3つの距離を異ならせることができるので、音源方向の検出精度を高めることが可能となる。
【0026】
また、音源方向の検出精度を高めるためにはマイク同士の間隔をできるだけ広くするのが望ましい。そこで、図3に示す一例では、マイクM1~M4のうちの2つのマイクM1及びM3を、振動体dpを挟んだ対角線上に夫々設置している。
【0027】
マイクM1~M4は、夫々が受音して得たマイク受音信号s1~s4をマイク音重畳部MSPに供給する。
【0028】
マイク音重畳部MSPは、マイク受音信号s1~s4に基づくデジタル信号を可聴帯域(例えば20Hz~20KHz)よりも高い周波数の差動信号の形態でシリアル化したシリアル伝送信号msをコネクタCNを介してスピーカーケーブルに重畳する。尚、マイク音重畳部MSPは、例えばスピーカSPのマグネット又は当該マグネットを支えるフレーム部に設置されたプリント基板に設けられた半導体ICに構築されている。
【0029】
図4は、スピーカセット20a~20dのうちから20aに含まれるマイク音重畳部MSPを抜粋してその内部構成の一例を示すブロック図である。
【0030】
図4に示す一例では、マイク音重畳部MSPは、ローパスフィルタ51、定電圧回路52、マイクドライバ53、AD変換器54a~54d、シリアル変換回路55、差動信号変換回路56及びハイパスフィルタ57を含む。尚、ハイパスフィルタについては、以降、HPFと略して称する場合もある。また、図4において、スピーカセット20aと接続されるスピーカーケーブルSC1は、プラス側の芯線L1及びマイナス側の芯線L2を含むものとする。
【0031】
ローパスフィルタ51は、マイナス芯線L2から直流又は直流近傍の低周波数の電圧を抽出し、これを定電圧回路52に供給する。すなわち、BTL接続アンプ(10a)が無音を表すBTL出力音声信号を出力している間は、当該BTL出力音声信号には所定の直流電圧(例えば7ボルト)が重畳されている。そこで、ローパスフィルタ51は、マイナス芯線L2から、この直流電圧を抽出する。尚、ローパスフィルタについては、以降、LPFと略して称する場合もある。また、定電圧回路52は、BTL接続アンプ(10a)が所定の直流電圧に重畳して低周波数の音声信号を出力中においても、直流電圧を生成可能とするために、ダイオードとコンデンサ等で構成される整流回路を備えるようにしてもよい。
【0032】
定電圧回路52は、LPF51から供給された電圧を受け、この電圧に基づき、マイクドライバ53、AD変換器54a~54d、シリアル変換回路55、差動信号変換回路56及びHPF57を動作させるための電圧値一定の電源電圧を生成する。
【0033】
すなわち、LPF51及び定電圧回路52は、スピーカーケーブルよって伝送されるBTL出力音声信号に基づき電源電圧を生成する電源回路として機能する。
【0034】
マイクドライバ53、AD変換器54a~54d、シリアル変換回路55、差動信号変換回路56及びHPF57は、定電圧回路52から供給された電源電圧を受けることで、以下の動作を行う。
【0035】
マイクドライバ53は、マイクM1~M4から供給されたマイク受音信号s1~s4を個別に増幅したものをAD変換器54a~54dに供給する。
【0036】
AD変換器54a~54dは、アナログ信号としてのマイク受音信号s1~s4を個別にデジタル信号形態のデジタル受音信号d1~d4に変換して、シリアル変換回路55に供給する。
【0037】
シリアル変換回路55は、可聴帯域よりも高い周波数、例えば100KHzのクロック信号CLKを受けて、当該クロック信号CLKに対応させてデジタル受音信号d1~d4をシリアル形態にて順に連結することで多重化したシリアル信号sdを生成して差動信号変換回路56に供給する。
【0038】
差動信号変換回路56は、シリアル信号sdを差動信号の形態に変換して得られたシリアル伝送信号md1及びmd2をHPF57に供給する。
【0039】
HPF57は、シリアル伝送信号md1及びmd2の各々から、可聴帯域より高い周波数成分を通過させ、シリアル伝送信号md1をスピーカーケーブルSC1のプラス芯線L1が接続されるコネクタCNに供給し、シリアル伝送信号ms2をスピーカーケーブルSC1のマイナス芯線L2が接続されるコネクタCNに供給する。
【0040】
よって、図4に示す構成により、マイク音重畳部MSPは、マイク受音信号s1~s4を表す差動信号形態のシリアル伝送信号ms1及びms2を、コネクタCNを介してスピーカーケーブルSC1に重畳する。
【0041】
音源方向検出部30は、コネクタCN1~CN4に接続されており、当該コネクタCN1~CN4を介してスピーカーケーブルSC1~SC4の各々に流れる電気信号を取り込む。そして、音源方向検出部30は、スピーカーケーブルSC1~SC4の各々に流れるシリアル伝送信号に基づき、車両200の車外又は室内で発生した音の音源の方向を検出し、当該音源の方向を示す音源方向信号SSDを出力する。
【0042】
図5は、音源方向検出部30の構成の一例を示すブロック図である。
【0043】
図5に示す一例では、音源方向検出部30は、HPF301a~301d、デジタル変換回路302a~302d、分離回路303a~303d、方向検出回路304、操作部305及び設置位置取得部306を含む。
【0044】
HPF301aは、スピーカーケーブルSC1の芯線L1及びL2に接続されており、当該芯線L1及びL2の各々に流れる電気信号中から可聴帯域より高い周波数の信号を抽出し、夫々をデジタル変換回路302aに供給する。尚、スピーカーケーブルSC1の芯線L1及びL2には、BTL接続アンプ10aから出力された可聴帯域のBTL出力音声信号、及びスピーカセット20aのマイク音重畳部MSPから出力された非可聴帯域のシリアル伝送信号ms1及びms2が流れている。よって、HPF301aは、スピーカーケーブルSC1の芯線L1及びL2から、スピーカセット20aのマイク音重畳部MSPから送出されたシリアル伝送信号ms1及びms2を抽出し、夫々をデジタル変換回路302aに供給する。
【0045】
HPF301bは、スピーカーケーブルSC2の芯線L1及びL2に接続されており、当該芯線L1及びL2の各々に流れる電気信号中から可聴帯域より高い周波数の信号を抽出し、夫々をデジタル変換回路302bに供給する。尚、スピーカーケーブルSC2の芯線L1及びL2には、BTL接続アンプ10bから出力された可聴帯域のBTL出力音声信号、及びスピーカセット20bのマイク音重畳部MSPから出力された非可聴帯域のシリアル伝送信号ms1及びms2が流れている。よって、HPF301bは、スピーカーケーブルSC2の芯線L1及びL2から、スピーカセット20bのマイク音重畳部MSPから送出されたシリアル伝送信号ms1及びms2を抽出し、夫々をデジタル変換回路302bに供給する。
【0046】
HPF301cは、スピーカーケーブルSC3の芯線L1及びL2に接続されており、当該芯線L1及びL2の各々に流れる電気信号中から可聴帯域より高い周波数の信号を抽出し、夫々をデジタル変換回路302cに供給する。尚、スピーカーケーブルSC3の芯線L1及びL2には、BTL接続アンプ10cから出力された可聴帯域のBTL出力音声信号、及びスピーカセット20cのマイク音重畳部MSPから出力された非可聴帯域のシリアル伝送信号ms1及びms2が流れている。よって、HPF301cは、スピーカーケーブルSC3の芯線L1及びL2から、スピーカセット20cのマイク音重畳部MSPから送出されたシリアル伝送信号ms1及びms2を抽出し、夫々をデジタル変換回路302cに供給する。
【0047】
HPF301dは、スピーカーケーブルSC4の芯線L1及びL2に接続されており、当該芯線L1及びL2の各々に流れる電気信号中から可聴帯域より高い周波数の信号を抽出し、夫々をデジタル変換回路302dに供給する。尚、スピーカーケーブルSC4の芯線L1及びL2には、BTL接続アンプ10dから出力された可聴帯域のBTL出力音声信号、及びスピーカセット20dのマイク音重畳部MSPから出力された非可聴帯域のシリアル伝送信号ms1及びms2が流れている。よって、HPF301dは、スピーカーケーブルSC4の芯線L1及びL2から、スピーカセット20dのマイク音重畳部MSPから送出されたシリアル伝送信号ms1及びms2を抽出し、夫々をデジタル変換回路302dに供給する。
【0048】
デジタル変換回路302aは、HPF301aから供給されたシリアル伝送信号ms1及びms2の差分電圧に基づいて信号を変換し、上記した差動信号変換回路56で変換される前のシリアル信号sdaを復元する。デジタル変換回路302aは、当該変換処理により、スピーカセット20aのマイクM1~M4にて得られたデジタル受音信号d1~d4を表すシリアル信号sdaを復元し、当該シリアル信号sdaを分離回路303aに供給する。デジタル変換回路302bは、HPF301bから供給されたシリアル伝送信号ms1及びms2に対して、上記した変換処理を施すことで、スピーカセット20bのマイクM1~M4にて得られたデジタル受音信号d1~d4を表すシリアル信号sdbを復元する。デジタル変換回路302bは、復元したシリアル信号sdbを分離回路303bに供給する。デジタル変換回路302cは、HPF301cから供給されたシリアル伝送信号ms1及びms2に対して、上記した変換処理を施すことで、スピーカセット20cのマイクM1~M4にて得られたデジタル受音信号d1~d4を表すシリアル信号sdcを復元する。デジタル変換回路302cは、復元したシリアル信号sdcを分離回路303cに供給する。デジタル変換回路302dは、HPF301dから供給されたシリアル伝送信号ms1及びms2に対して、上記した変換処理を施すことで、スピーカセット20dのマイクM1~M4にて得られたデジタル受音信号d1~d4を表す差動シリアル信号sddを復元する。デジタル変換回路302dは、復元したシリアル信号sddを分離回路303dに供給する。
【0049】
分離回路303aは、デジタル変換回路302aから供給されたシリアル信号sdaから、スピーカセット20aのマイクM1~M4で取得されたデジタル受音信号d1~d4を分離抽出し、夫々をマイク受音信号Sa1~Sa4として方向検出回路304に供給する。分離回路303bは、デジタル変換回路302bから供給されたシリアル信号sdbから、スピーカセット20bのマイクM1~M4で取得されたデジタル受音信号d1~d4を分離抽出し、夫々をマイク受音信号Sb1~Sb4として方向検出回路304に供給する。分離回路303cは、デジタル変換回路302cから供給されたシリアル信号sdcから、スピーカセット20cのマイクM1~M4で取得されたデジタル受音信号d1~d4を分離抽出し、夫々をマイク受音信号Sc1~Sc4として方向検出回路304に供給する。分離回路303dは、デジタル変換回路302dから供給されたシリアル信号sddから、スピーカセット20dのマイクM1~M4で取得されたデジタル受音信号d1~d4を分離抽出し、夫々をマイク受音信号Sd1~Sd4として方向検出回路304に供給する。
【0050】
このように、音源方向検出部30では、HPF301a~301d、デジタル変換回路302a~302d、及び分離回路303a~303dから構成される抽出部により、コネクタCN1~CN4各々に流れる電気信号から、スピーカセット20a~20d各々のマイクM1~M4で受音して得られた16個のマイク受音信号を抽出する。
【0051】
操作部305は、使用者による、車両200の車種を指定する操作を受け付け、当該車両200の車種(型式)を示す車種情報を設置位置取得部306に供給する。
【0052】
設置位置取得部306は、メモリ306a及びマイク位置特定部306bを含む。
【0053】
メモリ306aには、図6に示すように、車両の種別毎にその車両におけるスピーカ固定部MPa~MPd各々の設置位置を3次元の座標(X、Y、Z)で表す情報が予め記憶されている。ここで、スピーカ固定部MPa~MPd各々の設置位置とは、車両200の室内の所定の基準位置(例えば運転席の位置)に対する相対位置を示す。
【0054】
設置位置取得部306は、操作部305から供給された車種情報によって示される車種に対応したスピーカ固定部(MPa~MPd)各々の設置位置を示す情報をメモリ306aから読み出す。マイク位置特定部306bは、メモリ306aから読み出されたスピーカ固定部の設置位置情報に基づき、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに設置されている図3に示すマイクM1~M4各々の設置位置(3次元座標)を特定する。設置位置取得部306は、マイク位置特定部306bで特定した、スピーカセット20a~20d各々に含まれるマイクM1~M4からなる合計16個のマイク各々の設置位置を示すマイク設置位置情報を、方向検出回路304に供給する。
【0055】
方向検出回路304は、先ず、マイク受音信号Sa1~Sa4、Sb1~Sb4、Sc1~Sc4及びSd1~Sd4同士による振幅の差、及び位相差(音源からの音の到達時間の差)を検出する。次に、方向検出回路304は、当該検出したマイク受音信号同士による振幅差及び位相差と、上記したマイク設置位置情報にて示される16個のマイク各々の設置位置と、に基づき、車両の室内又は車両外で発生した音の音源の方向を特定する。尚、方向検出回路304は、マイク受音信号群(Sa1~Sa4、Sb1~Sb4、Sc1~Sc4,Sd1~Sd4)に基づき、車内及び車外のいずれの音源であるのかを判定し、その判定結果に従って車内の音源方向の特定に最適なアルゴリズム、又は車外の音源方向の特定に最適なアルゴリズムを用いて音源方向の特定を行っても良い。また、方向検出回路304は、白色化相互相関(Cross-power Spectrum Phase analysis)法に従って、上記したマイク受音信号群及びマイク設置位置情報に基づく音源方向の方向を行うようにしても良い。
【0056】
方向検出回路304は、上記したように特定した音源方向を示す音源方向信号SSDを出力する。
【0057】
以上、詳述したように、音源方向検出システム100では、車載用のスピーカとして、4つのマイクM1~M4が設置されているスピーカSPを採用している。
【0058】
ここで、車載用のスピーカは、例えば車両のドアの室内側の表面に設けられており、その設置位置が車種毎に予め決められているスピーカ固定部に取り付けられる。よって、当該スピーカ固定部の位置に基づき、上記したスピーカSPに設置されているマイクM1~M4各々の設置位置を知ることができる。
【0059】
そこで、音源方向検出システム100では、図6に示すように車種毎に対応付けして、スピーカ固定部MPa~MPd各々の設置位置(3次元座標)を示す情報を、設置位置取得部306のメモリ306aに予め登録しておく。ここで、設置位置取得部306は、先ず、メモリ306aから自車両(200)の車種に対応したスピーカ固定部MPa~MPd各々の設置位置(3次元座標)を読み出す。そして、設置位置取得部306のマイク位置特定部306bが、当該スピーカ固定部MPa~MPd各々の設置位置から、夫々に取り付けられているスピーカSPに設置されている各マイクM1~M4の設置位置(3次元座標)を特定する。すなわち、スピーカ固定部に固定された状態で、各スピーカSPのフレームfm面上でのマイクM1~M4各々の相対位置は既知である。よって、メモリ306aの登録内容によってスピーカ固定部の設置位置がわかれば、これにより当該スピーカ固定部に取り付けられているスピーカSPに設置されている各スピーカの設置位置を特定することができる。
【0060】
このように、音源方向検出システム100では、音源方向検出用のマイクM1~MP4を車載のスピーカSPに設置して一体化することで、各マイクの設置位置(3次元座標)の計測、及び計測した結果の入力作業を要することなく、各マイクの設置位置を示す情報の取得を可能としている。
【0061】
よって、取得した各マイクの設置位置を示す情報を用いることで、音源方向検出部30では、互いに離間して設置された複数のマイクで受音して得られたマイク受音信号に基づき、高精度の音源方向検出を行うことが可能となる。
【0062】
更に、音源方向検出システム100では、スピーカーケーブル(例えばSC1)を介して入力された音声信号に対応した音を発生するスピーカSPに設置されているマイクM1~M4で受音して得られたマイク受音信号s1~s4をスピーカーケーブルに重畳させて音源方向検出部30に伝送するようにしている。具体的には、スピーカSPに設けたマイク音重畳部MSPが、マイク受音信号s1~s4を可聴帯域より高い周波数の差動信号の形態でシリアル化したシリアル伝送信号をスピーカーケーブルに重畳させる。
【0063】
これにより、マイク受音信号群を伝送する為の専用の配線が不要となる。更に、スピーカSPをスピーカ固定部に取り付けることで、複数のマイクの取り付けも同時に完了するので、車両200に対する当該専用ケーブル及びマイクの取り付け作業が不要となる。
【0064】
よって、音源方向検出システム100を車両100に導入するための導入工事を簡素化することができると共に、専用配線が不要となる分のコストを削減することが可能となる。尚、上記実施例では、メモリ306aに予め登録されている車種毎のスピーカ固定部(MPa~MPd)各々の設置位置情報に基づき、各マイクの設置位置を取得している。しかしながら、実際の車両200に該当する車種がメモリ306aに登録されていない場合がある。そこで、操作部305から供給された車種情報によって示される車種がメモリ306aに登録されていない場合には、設置位置取得部306は、テスト音をスピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに順に出力させ、各スピーカSPに設置されているマイクM1~M4で受音して得られたマイク受音信号(Sa1~Sa4、Sb1~Sb4、Sc1~Sc4、Sd1~Sd4)各々の位相又は振幅と、テスト音の元信号との比較に基づき、マイクM1~M4各々の設置位置を特定するようにしてもよい。
【0065】
また、図1及び図2に示す音源方向検出システム100の一例では、4つのスピーカSPの各々に設置されている4つのマイクM1~M4からなる合計16個のマイクで受音して得られた16個のマイク受音信号に基づき音源方向の検出を行っている。
【0066】
しかしながら、このようなマイク付きスピーカSPの数は4個に限定されず、4個以上或いは1~3個であっても良い。
【0067】
また、音源方向検出システム100としては、複数のスピーカSPに少なくとも合計4つのマイクが設置されているのであれば、当該複数のスピーカSPのうちにマイクが設置されていないスピーカSPが含まれていても良い。つまり、1つ又は複数のスピーカSPに、少なくとも合計4つのマイクが設置されていれば良い。言い換えれば車両中に少なくとも合計4つのマイクが設置されていれば良いのである。この際、音源方向検出部30は、少なくとも合計4つのマイクで受音して得られたマイク受音信号群と、各マイクの設置位置に基づき音源方向の検出を行う。
【0068】
また、音源方向検出システム100として、4つ以上のスピーカSPを採用する場合には、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに、少なくとも1つのマイクが設置されていれば良い。
【0069】
例えば、図7に示すように、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPのフレームfmに、単一のマイクM1のみを設置する。この際、各スピーカSPを夫々に対応したスピーカ固定部MPa~MPdに取り付けた状態で、各マイクM1の車室内のフロアーからの高さ位置が異なるように、マイクM1がスピーカSPのフレームfmに設置されるようにするとよい。例えば、図7に示すように、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに設置されているマイクM1の車室内のフロアーからの高さ位置は、
20aのM1:h1
20bのM1:h2
20cのM1:h3
20dのM1:h4とする。
【0070】
すなわち、スピーカセット20a~20dに設置されている合計4つのマイク(M1)のうちの3つのマイクから音源までの距離が同一となる場合は、当該3つのマイクが含まれる仮想平面の法線方向である2方向が当該音源の方向の候補となりえるところ、設置されている4つのマイクのうちの1のマイクの設置点が、他の3つのマイクの設置点で規定される仮想平面上に含まれないように設置することで、当該仮想平面上に含まれる3つのマイクからの音源までの距離と、当該仮想面上に存在しない他の1つのマイクからの当該音源までの距離は必ず異なることになるため、上記の2方向の音源方向の候補のうちのいずれが正しい音源方向であるかを判別することが可能となる。よって、音源方向の検出精度を高めることが可能となる。
【0071】
つまり、音源方向の検出精度を更に高めるために、4つ以上のスピーカSPの各々に設置されている4つのマイクM1~M4のうちの例えば1つのマイクM1の3次元座標上での設置点を、他のマイクM2~M4各々の設置点で規定される平面上に含まれない位置に設定するようにしても良い。
【0072】
また、例えば、図8に示すように、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPのフレームfmに2つのマイクM1及びM3のみを設置してもよい。この際、マイクM1及びM3は、各スピーカSPのフレームfmの表面において、振動体dpを挟んだ対角線上に夫々設置されている。更に、一対のマイク(M1、M3)を夫々のスピーカ固定部MPa~MPdに取り付けた状態で、夫々の一対のマイク(M1、M3)の車室内のフロアーからの高さ位置が異なるように、マイクM1及びM3がスピーカSPのフレームfmに設置される。例えば、図8に示すように、スピーカセット20a~20d各々のスピーカSPに設置されている一対のマイク(M1、M3)の車室内のフロアーからの高さ位置は、
20aのM1、M3:h1、h8
20bのM1、M3:h2、h7
20cのM1、M3:h3、h6
20dのM1、M3:h4、h5
とする。
【0073】
尚、上記実施例では、各マイク(M1~M4)が設置されるスピーカSPのフレームfmの表面形状については言及していないが、複数のマイクのうちの少なくとも1つのマイクが設置されるフレームfmの表面の領域を凹状又は凸状にしても良い。
【0074】
例えば、スピーカSPとして、図9に示すようにマイクM1が設置されるフレームfmにおける領域AR1の表面が凹状及び凸状のうちの一方の形状を有し、マイクM2~M4が設置される領域AR2の表面が凹状及び凸状のうちの他方の形状を有するものを採用する。
【0075】
図10Aは、図9に示すスピーカSPのフレームfmの領域AR1が凸状、領域AR2が凹状である場合に図9の白抜き矢印の方向から、フレームfmの表面の形態を眺めた図である。また、図10Bは、スピーカSPのフレームfmの領域AR1が凹状、領域AR2が凸状である場合に図9の白抜き矢印の方向から、フレームfmの表面の形態を眺めた図である。
【0076】
図10Aに示すように、領域AR2の表面が凸状であり領域AR1の表面が凹状である場合には、マイクM2~M4各々の受音面(振動体)の位置はマイクM1より音源の方向に近くなる。一方、図10Bに示すように、領域AR2の表面が凹状であり領域AR1の表面が凸状である場合には、マイクM2~M4各々の受音面の位置はマイクM1よりも音源の方向から離間する。
【0077】
つまり、図9図10A又は図10Bに示す形態でマイクM1~M4をスピーカSPに設置することで、4つのマイクM1~M4のうちの1つのマイクM1の設置点(3次元座標)が、他の3つのマイクM2~MP4の設置点同士で規定される平面上に含まれないようにする。
【0078】
これにより、音源から3つのマイクM2~M4各々の受音面までの距離が同一となった場合でも、この距離と、当該音源からマイクM1までの距離とを異ならせることが可能となるので、音源方向の検出精度の向上を図ることが可能となる。
【0079】
要するに、車両の室内又は室外の音源の方向を検出する音源方向検出システム100としては、夫々が車室内のスピーカ固定部(例えば、MPa~MPd)に取り付け可能であり且つ複数のマイク(例えば、M1~M4)が設置されている、少なくとも1つのスピーカ(SP)を含むスピーカ群と、以下のマイク設置位置取得部及び方向検出部を含むものであれば良い。マイク設置位置取得部(306)は、スピーカ固定部の設置位置に基づきマイク各々の設置位置を特定し、マイク各々の設置位置を示すマイク設置位置情報を取得する。方向検出部(30)は、複数のマイクで夫々受音して得られたマイク受音信号(例えばSa1~Sa4、Sb1~Sb4、Sc1~Sc4、Sd1~Sd4)、及び上記したマイク設置位置情報にて示されるマイク各々の設置位置に基づいて、音源の方向を検出する。
【0080】
また、音源方向検出システム100に用いるマイク付きスピーカとしては、スピーカーケーブル(例えばSC1)を介して受けた音声信号に対応した音声を出力するスピーカ(SP)と、当該スピーカに設置されている第1~第N(Nは2以上の整数)のマイク(例えばM1~M4)と、第1~第Nのマイクで受音して得られた第1~第Nのマイク受音信号(例えばs1~s4)を上記スピーカーケーブルに重畳するマイク音重畳部(MSP)と、を有するものであれば良い。
【符号の説明】
【0081】
10 オーディオ装置
20a~20d スピーカセット
30 音源方向検出部
304 方向検出回路
305 操作部
306 設置位置取得部
M1~M4 マイク
MSP マイク音重畳部
SP スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B