(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005461
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、プログラム、記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 30/18 20200101AFI20250109BHJP
F17D 3/01 20060101ALI20250109BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20250109BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20250109BHJP
G06F 113/14 20200101ALN20250109BHJP
【FI】
G06F30/18
F17D3/01
G06F30/12
G06F30/20
G06F113:14
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105594
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 京平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 恵介
【テーマコード(参考)】
3J071
5B146
【Fターム(参考)】
3J071AA01
3J071AA11
3J071BB02
3J071CC12
3J071EE02
3J071EE05
3J071EE18
3J071EE25
3J071FF01
5B146AA03
5B146DG01
5B146DG07
5B146DJ14
5B146DL02
(57)【要約】
【課題】作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に判別できる方法が求められていた。
【解決手段】処理部が、流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、ことを特徴とする情報処理方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理部が、
流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、
前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、
前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、
取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、流体を貯留している前記流路要素をユーザが識別できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、線幅を変える、線種を変える、色を変える、テクスチャを変える、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている前記流体の種類に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、貯留されている前記流体の種類をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記流体の種類に関する情報には、前記流体が気体であるか液体であるかの情報が含まれている、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている流体の量に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、前記流路要素に貯留されている前記流体の量をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記処理部は、貯留されている前記流体の量を示す文字、図形、着色の濃さ、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
流体の流れを制御可能な前記装置には、少なくとも1つのバルブまたはポンプが含まれている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記処理部は、編集した前記図面情報を、表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法を、前記処理部に実行させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータにより読み取りが可能な記録媒体。
【請求項12】
処理部を備え、
前記処理部は、
流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、
前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、
前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、
取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、流体を貯留している前記流路要素をユーザが識別できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、線幅を変える、線種を変える、色を変える、テクスチャを変える、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている前記流体の種類に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、貯留されている前記流体の種類をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記流体の種類に関する情報には、前記流体が気体であるか液体であるかの情報が含まれている、
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている流体の量に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、前記流路要素に貯留されている前記流体の量をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記処理部は、貯留されている前記流体の量を示す文字、図形、着色の濃さ、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
流体の流れを制御可能な前記装置には、少なくとも1つのバルブまたはポンプが含まれている、
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記処理部は、編集した前記図面情報を、表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置、等に関する。特に、流路構造を備えた装置における流体の存在を視認性よく表示するための情報処理方法、情報処理装置、等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、水処理システムや化学プラントをはじめとする流体を取り扱う分野では、ポンプ、バルブ、タンク、反応槽などの流体が流れ行く機器と配管とで構成される流路構造を備えた装置が知られている。そうした装置を設計する際には、一般的に配管計装図あるいはP&ID(Piping and Instrumentation Diagram)と呼ばれる図面を作成する。一般的に配管計装図では、配管は線で、その他の各種機器は図形で表現され、線と図形を接続させたり重ねたりして流路構造が表現される。配管計装図で用いられる線や図形は、シンボルと呼ばれる。設計者は、配管計装図を参照して装置を俯瞰しながら、流路構造で実行されるプロセスを設計する。
【0003】
こうした装置で実行される一連のプロセスでは、動作工程毎にポンプ、バルブ等の状態を変化させるが、各動作工程における流路を表示する設計図書がしばしば作成される。この設計図書は、一般にシーケンスグラフィックフローと呼ばれる。バルブ等の機器の状態に応じてどこに流体が流れるかを、作業者が全て判断しながらシーケンスグラフィックフローを作成するとすれば、完成までに多大な時間と労力を要したり、ミスが発生するなどの不都合が生じ得る。
【0004】
特許文献1には、機器の操作をしたときのプラント内の流路のシミュレーションをして、結果表示をする手法が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
流路シミュレーションを行う際には、流路の始点を流路構造の中から特定する必要がある。図面において流路の始点となり得るシンボルには、図面外から流体が供給されることを表すシンボルと、流体を貯留可能な機器であることを表すシンボルの2種類がある。前者は、図面上に記載されていない場所(例えばプラントのユーティリティなど)から流体を供給する際に、その流体の流路の始点として図面に描かれる。後者には、タンクなどの容器や配管などの機器を表すシンボルが該当する。
【0007】
これらの機器は、プラントの動作工程によって、流体が溜まっている場合とそうでない場合が存在し、流体が溜まっている場合にだけ、その機器は流路の始点となることができる。したがって、ある動作工程における流路の始点を特定するには、その動作工程の開始時点における機器や配管における流体の貯留状態を判別する必要がある。
【0008】
特許文献1では、機器を流れる流体の種別と圧力状態から流路シミュレーションを行う手法が開示されているが、機器や配管における流体の貯留状態を判別する方法については開示されていない。したがって、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を作業者が判別する必要があり、これが負担となっていた。また、複雑な流路構造を有する装置の場合には、作業者が判断をミスしやすくなり、プロセス設計の品質低下を招く恐れがあった。
【0009】
そこで、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に判別できる方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、処理部が、流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、ことを特徴とする情報処理方法である。
【0011】
また、本発明の第2の態様は、処理部を備え、前記処理部は、流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、ことを特徴とする情報処理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態1に係る情報処理装置を説明するための模式図。
【
図8】シンボル種別情報について説明するための図。
【
図10】実施形態1に係る情報処理方法について説明するためのフローチャート。
【
図11】ある機器における流体の貯留状態を取得する際の手順を示したフローチャート。
【
図12】ある動作工程において、機器に流体を溜めるか否かを判定する際の手順を示したフローチャート。
【
図13】ある動作工程において、機器から流体を放流するか否かを判定する際の手順を示したフローチャート。
【
図14】ユーザが貯留状態を認識しやすいようにシンボルを修飾した例を示す図。
【
図15】(a)ある機器のシンボルを始点として、流体が流れる流路が存在しないことを図面上で表現する例。(b)ある機器のシンボルを始点として、流体が流れる流路が存在することを図面上で表現する例。
【
図16】(a)実施例1において、ある動作工程についての配管図面の例。(b)実施例1において、別の動作工程についての配管図面の例。
【
図17】実施例1において、貯留状態についての識別性を高めるための修飾をシンボルに対して付与した例。
【
図18】実施形態2に係る情報処理装置を説明するための模式図。
【
図19】設定ファイル読み込み画面について説明するための図。
【
図21】実施形態2に係る情報処理方法について説明するためのフローチャート。
【
図22】実施形態3における貯留命令情報について説明するための図。
【
図23】実施形態3において、貯留状態についての識別性を高めるための修飾をシンボルに対して付与した例。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理方法、情報処理装置、等について説明する。尚、以下に示す実施形態は例示であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更して実施をすることができる。
【0015】
尚、以下の実施形態及び実施例の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の符号を付して示す要素は、同様の機能を有するものとする。図中において、同一の要素が複数個配置されている場合には、符号の付与及びその説明が省略される場合がある。
【0016】
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る情報処理方法を実行可能な情報処理装置を説明するための模式図である。尚、以下の説明では、流路構造内において流体が貯留されている状態を貯留状態と称する場合がある。貯留状態とは、例えば、流路構造のどの位置に流体が存在しているかを指す場合がある。尚、実施形態に係る情報処理装置を、貯留状態取得システム、貯留状態表示装置、等と称する場合がある。また、実施形態に係る情報処理方法を、貯留状態表示方法、貯留状態表示処理、貯留状態取得処理、等と称する場合がある。
【0017】
また、流路構造を有する設備により実行される一連のプロセスは、状態が異なる複数の動作工程で構成され得る。この場合、状態が異なる動作工程とは、流路構造を構成する要素の状態を互いに区別可能な動作工程をいう。例えば、バルブやポンプなどのように流体の流れを制御可能な装置の動作状態が、第1状態から第2状態に変化した時点を境界として、その時点の前後で動作工程は区別される。具体的には、例えば流路構造中の任意のバルブが開状態から閉状態に変化した時点、あるいは閉状態から開状態に変化した時点を境界として、境界より前を第1動作工程とし、境界以降を第2動作工程とすることができる。
【0018】
後述するように、情報処理装置の処理部は、以下の処理を実行する。まず、流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、装置が第1状態である第1動作工程と、装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得する。そして、処理部は、第1動作工程の終了時において、複数の流路要素の中で流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得する。そして、処理部は、複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、第2動作工程における流路構造が表現された図面情報を生成し、取得した貯留情報を用いて図面情報を編集し、表示部に表示させる。
【0019】
[情報処理装置の構成]
図1では、本実施形態の特徴を説明するために必要な要素をブロックで表しているが、本発明の課題解決原理とは直接関係のない一般的な要素については記載を省略している。また、
図1に図示された要素は概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のごとく構成されていることを要しない。例えば、各ブロックの分散や統合の具体的形態は図示の例に限らず、その全部または一部を、使用状況などに応じて任意の単位で機能的または物理的に分散・結合して構成することが可能である。
図1に示すように、実施形態1に係る貯留状態取得システム1は、表示部1000、入力部2000、PC3000を備えている。
【0020】
貯留状態取得システム1の要素として示されたブロックは、PC3000が処理プログラムを実行することにより遂行される機能や、処理プログラムを実行する際に用いるデータを模式的に表したものである。貯留状態取得システム1に含まれる各機能ブロックは、ハードウェアあるいはソフトウェアを用いて構成することができる。例えば記憶装置や非一時的な記録媒体に記憶された制御プログラムを、CPUが読み出して実行することにより構成され得る。あるいは、貯留状態取得システム1が備えるASIC等のハードウェアにより、機能ブロックの一部または全部を構成してもよい。
【0021】
貯留状態取得システム1が備えるコンピュータとしてのPC3000は、中央処理部としてのCPU、記憶部としてのROMやRAM、入出力インターフェースとしてのI/Oを備える。ROMには、後述する情報処理方法を実現するための処理プログラムを格納しておくことができる。また、RAMは、その情報処理方法を実行する時にCPUのワークエリアなどとして使用される。また、PC3000には、不図示のHDDやSSD、ネットワークマウントされた他のシステムの外部記憶装置など種々の外部記憶装置を接続して、ROMやRAMとともに記憶部として用いることができる。
【0022】
実施形態に係る貯留状態取得処理や貯留状態表示処理を実現するための処理プログラムは、PC3000のROMや、HDDやSSDなどから成る外部記憶装置に格納しておくことができる。あるいは、処理プログラムは、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、USBメモリ、SSD等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を経由して、上記の記憶部に供給し、またその内容を更新することができる。あるいは、処理プログラムは、ネットワークおよびI/Oを経由して上記の記憶部に書き込んでもよい。
【0023】
表示部1000は、貯留状態取得処理、貯留状態表示処理を実行する際に、後述する種々の情報を作業者に表示するためのデバイスであり、例えば液晶表示装置、有機EL表示装置、投射型表示装置などを用いることができる。
【0024】
入力部2000は、貯留状態取得処理、貯留状態表示処理を実行する際に、作業者が各種の指示や情報を入力するためのデバイスである。例えば、キーボード、ジョグダイアル、マウス、ポインティングデバイス、音声入力機などの入力デバイスを用いることができる。
【0025】
次に、PC3000が処理プログラムを実行することにより遂行される機能や、処理プログラムを実行する際に用いるデータについて、
図1を参照しながら説明する。
【0026】
(ユーザインターフェース部)
ユーザインターフェース部2は、表示部1000に種々の情報を表示したり入力部2000から種々の情報や指示の入力を受け付けたりする。ユーザインターフェース部2は、表示部1000に表示する画面情報を生成する表示画面生成部20を備えている。表示画面生成部20は、図面選択画面21、図面表示画面22といった画面情報を、表示部に供給することができる。尚、表示画面生成部20の構成はこの例に限定されるものではなく、例えばユーザの操作性に鑑みて、画面の統合、分離、追加等をしてもよい。
【0027】
(記憶部)
PCの記憶部3には、貯留状態を取得する際に用いる各種の情報が記憶される。記憶部3が記憶する各種の情報には、動作工程情報30、貯留命令情報31、流路情報32、被制御機器情報33、シンボル種別情報34、シンボル情報35が含まれる。ただし、記憶部3に記憶される情報の構成はこの例に限定されず、例えばメンテナンス性を鑑みて、各々の情報の統合や分離、ユーザ操作のログ情報等の追加をしてもよい。
【0028】
(処理部)
処理部4は、貯留状態を取得する際に必要な各種処理を行う。処理部4が備えるデータ管理生成部41は、記憶部3に記憶された各種情報に含まれるIDの対応付けを管理して情報の保存、取得を行う。処理部4が備える貯留判定部42は、動作工程情報30を用いて、ある動作工程において流体が溜まっている機器を特定する。
【0029】
[データテーブル、表示画面]
次に、貯留状態を取得する際に、表示部1000に表示される各種の情報やユーザが操作する画面について説明する。
【0030】
(配管図面データ)
図2を参照して、配管図面データ5について説明する。設計対象となるプラントは、複数の流路を含む流路構造を備えているが、配管図面データ5は、ある動作工程が開始されたときにおける流路構造を図形情報として示した配管図面51を含んでいる。配管図面51は、動作工程の数と同じ数だけ作成されるが、配管図面データ5はその集合である。各々の配管図面51は、配管図面ID50、シンボルID、複数のシンボルを含む。
【0031】
配管図面ID50は、配管図面51の各々を識別(特定)するためのIDである。データ管理生成部41は、各々の配管図面51と配管図面ID50を対応付けた図面管理情報を作成して記憶部3に記憶する。
【0032】
シンボルとは、流路構造の構成要素である機器を示す図形であり、例えば
図8に示すようにタンク、バルブ等の構成要素の種類ごとに異なる図形が用いられる。その構成要素の種類、機能をユーザが直感的に把握できるような図形が好適に用いられる。尚、構成要素の中には、例えばバルブのように、動作工程ごとに動作を制御される被制御要素(被制御機器)が含まれている。
【0033】
シンボルIDは、各シンボルを個別に識別(特定)するためのID情報であり、I-1、P-1、V-4などのように、図面中でシンボルに併記される。シンボルIDは、後述するように、例えば
図8においては、シンボルID351として列挙されている。
【0034】
(図面選択画面)
図3を参照して、図面選択画面21について説明する。図面選択画面21は、ユーザが、ある動作工程に対応する配管図面51に関して、機器についての流体の貯留状態の情報を取得しようとする際に、当該配管図面を呼び出すために使う画面である。図面選択画面21は、図面ID入力ボックス211と、図面選択完了ボタン212を含んで構成される。図面ID入力ボックス211は、ユーザが配管図面ID50を入力する入力ボックスである。図面選択完了ボタン212は、ユーザがクリックすると図面表示画面(
図4)に遷移するボタンである。
【0035】
(図面表示画面)
図4を参照して、図面表示画面22について説明する。図面表示画面22は、図面選択画面21によって選択された図面を表示する画面であり、配管図面ID50と配管図面51を含む。ユーザは、図面表示画面22を閲覧することにより、機器についての流体の貯留状態を確認することができる。
【0036】
(動作工程情報)
図5を参照して、動作工程情報30について説明する。動作工程情報30は、動作工程ID301、貯留命令情報31、流路情報32および被制御機器情報33を含む。各情報について、順に説明する。
【0037】
(貯留命令情報)
図5に示す様に、貯留命令情報31は、貯留対象シンボル311と放流対象シンボル312を含んで構成される。貯留対象シンボル311には、各動作工程において流体が溜まる機器のシンボルID351が含まれ、放流対象シンボル312には、各動作工程において流体が放流される機器のシンボルID351が含まれる。例えば、
図5によれば、動作工程ID301が1である動作工程では、シンボルIDがT-1、P-2の機器には流体が溜められ、シンボルIDがP-1の機器から流体が放流される。尚、ある動作工程における貯留命令情報31は、その動作工程における流路情報32と被制御機器情報33をもとに算出される。
【0038】
(流路情報)
図6を参照して、流路情報32について説明する。流路情報32は、流体ID321、流体名322、流路シンボルID323を含んで構成される。流体ID321は、流体を識別するためのIDであり、流路シンボルID323は、流路となる機器のシンボルID351である。尚、流路シンボルID323は、
図6に記載したように、流体が流れる順番や、分岐の情報も含まれる。尚、ある動作工程における流路情報32は、その動作工程における被制御機器情報33によって算出される。
【0039】
(被制御機器情報)
図7を参照して、被制御機器情報33について説明する。被制御機器情報33は、動作工程毎に作成され、被制御機器(例えばバルブ)の各々を識別するシンボルID351と対応付けて、その機器の開閉状態331が記録されている。
【0040】
(シンボル種別情報)
図8を参照して、シンボル種別情報34について説明する。シンボル種別情報34は、流路構造を構成する各構成要素の種類ごとの特徴をシンボルに対応させて示しており、シンボル種別ID341により、どの種類の構成要素かを特定することができる。
【0041】
シンボル形状342は、配管図面データ5において各構成要素を表す際に用いられる図形であり、各流路構成要素の役割を理解しやすい形状をしている。名称343は、機器の種類を表す名称である。制御可否344は、機器が被制御機器であるかどうかを示し、可である場合は被制御機器であり、不可である場合は被制御機器でないことを表す。流体貯留可否345は、機器が流体を貯留可能であるか否かを示し、可である場合は貯留可能、不可である場合は貯留不可であることを表す。
【0042】
(シンボル情報)
図9を参照して、シンボル情報35について説明する。シンボル情報35は、流路構造図面に記載された構成要素のシンボルID351と、その構成要素のシンボル種別ID341の関係を示している。
【0043】
[情報処理方法]
次に、
図10のフローチャートを参照して、任意の動作工程を選択し、その動作工程の開始時における各機器の貯留状態に係る情報を取得し、表示部1000に表示する情報処理方法について説明する。
【0044】
まず、ステップS1で、ユーザは、図面選択画面21(
図3)を用いて、対象となる配管図面51を決定する。すなわち、図面選択画面21の図面ID入力ボックス211に、ユーザが配管図面ID50を入力することで、配管図面51が決定される。前述した通り、配管図面51は動作工程の数だけ作成されるため、本処理の対象となる動作工程が選択されると言い替えてもよい。選択された動作工程を、動作工程Xとする。ユーザは、図面ID入力ボックス211に配管図面ID50を入力し終えたら、図面選択完了ボタン212をクリックする。図面選択完了ボタン212がクリックされると、ステップS2に遷移する。
【0045】
ステップS2では、貯留状態取得システム1の処理部4は、ステップS1で取得した配管図面51から流体を貯留可能な機器のシンボルID351を取得する。まず、シンボル種別情報34の流体貯留可否345を参照し、流体を貯留可能な機器のシンボル種別ID341を取得する。次に、シンボル情報35を参照し、流体を貯留可能な機器のシンボル種別ID341を持つ機器のシンボルID351を取得する。取得したらステップS3に遷移する。
【0046】
ステップS3では、処理部4は、ステップS2で取得した各構成要素(各機器)についての流体の貯留状態を取得する。
図11は、動作工程Xの開始時において、ある機器(機器Aとする)における流体の貯留状態を取得する際の手順を示したフローチャートである。処理部4は、以下の条件1、2を満たすとき、動作工程Xにおいて機器Aに流体が溜まっていると判定する。
条件1:動作工程Xより前の動作工程で、機器Aに流体を溜める動作工程が存在する。
条件2:機器Aに流体を溜める最後の動作工程と動作工程Xの間の動作工程に、機器Aから流体を放流する動作工程が存在しない。
【0047】
まず、
図11のステップS31では、処理部4は、前記条件1が満たされるか確認する。すなわち、処理部4は、動作工程Xより前の各動作工程における流路情報32、被制御機器情報33を用いて、それらの動作工程が機器Aに流体を溜めるか否かを判定する。もし、機器Aに流体を溜める動作工程が存在しなかった場合には(ステップS31:NO)、前記条件1が満たされないため、ステップS34に遷移して動作工程Xでは機器Aに流体が溜まっていないと判定し、処理を終了する。機器Aに流体を溜める動作工程が存在した場合には(ステップS31:YES)、その動作工程を動作工程Yとし、ステップS32へ遷移する。
【0048】
図12は、ある動作工程における流路情報32、被制御機器情報33を用いて、その動作工程において機器Aに流体を溜めるか否かを判定する際の手順を示したフローチャートである。以下の条件A、Bを満たすとき、ある動作工程(動作工程Zとする)において機器Aに流体が溜められると判定する。
条件A:動作工程Zで機器Aに流体が流れ込んでいる。
条件B:動作工程Zで機器Aに流れ込んでいる流体が、どこにも流出していない、または流出先が閉状態のバルブのみである。
【0049】
まず、
図12のステップS311では、処理部4は、前記条件Aを確認する。すなわち、動作工程情報30から動作工程Zの流路情報32を参照して、機器Aに流体が流れ込むかを確認する。流れ込まなかった場合には(ステップS311:NO)、前記条件Aを満たさないため、ステップS316に遷移して機器Aに流体を溜めていないと判定して処理を終了する。機器Aに流体が流れ込む場合には(ステップS311:YES)、ステップS312に遷移する。
【0050】
ステップS312~ステップS314で、処理部4は、前記条件Bを確認する。ステップS312では、機器Aに流れ込む流体に流出先が存在するか否かを判定する。すなわち、機器Aに流れ込む流体が、別の機器に流出しているか否かを流路情報32から判定する。判定結果がNOだった場合、機器Aは前記条件A、Bを満足するため、ステップS315に遷移して、機器Aに流体を溜めていると判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合には、ステップS313に遷移する。
【0051】
ステップS313では、処理部4は、流出先の機器が被制御機器であるかを判定する。すなわち、シンボル情報35を用いて流出先の機器のシンボル種別ID341を取得し、次にシンボル種別情報34を用いて流出先の機器の制御可否344を取得し、被制御機器であるか否かを判定する。判定結果がNOだった場合には、前記条件Bが満たされないため、ステップS316に遷移し、機器Aに流体を溜めていないと判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合には、ステップS314に遷移する。
【0052】
ステップS314では、処理部4は、流出先の被制御機器が動作工程Zで閉状態であるか否かを、動作工程Zの被制御機器情報33を用いて判定する。判定結果がNOだった場合には、前記条件Bが満たされないため、ステップS316に遷移し、機器Aに流体を溜めていないと判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合には、前記条件A、Bを満足するため、ステップS315に遷移し、機器Aに流体を溜めていると判定して処理を終了する。以上の処理により、処理部4は、動作工程Zにおいて機器Aに対して流体を溜めているか否かを判定することができる。
【0053】
図11に戻り、処理部4は、ステップS32では前記条件2が満たされるか確認する。ステップS31と同様に、各動作工程における流路情報32、被制御機器情報33を用いて、それらの動作工程が機器Aから流体を放流する動作工程か否かを判定する。もし、機器Aから流体を放流する動作工程が存在した場合には(ステップS32:YES)、前記条件2が満たされないため、ステップS34に遷移して、動作工程Xでは機器Aに流体が溜まっていないと判定し、処理を終了する。機器Aから流体を放流する動作工程が存在しなかった場合には(ステップS32:NO)、前記条件1、条件2がともに満たされるため、動作工程Xにおいて機器Aに流体が溜まっていると判定してステップS33に遷移する。
【0054】
図13は、処理部4が、ある動作工程における流路情報32、被制御機器情報33を用いて、その動作工程において機器Aから流体を放流するか否かを判定する際の手順を示したフローチャートである。以下の条件C、D、Eを満たすとき、動作工程Zで機器Aから流体を放流すると判定する。
条件C:動作工程Zで機器Aに流体が存在している。
条件D:動作工程Zで機器Aに存在している流体に流出先が存在する。
条件E:流出先がバルブだった場合、バルブが開状態である。
【0055】
まず、
図13のステップS321で、前記条件Cを確認する。すなわち、動作工程情報30から動作工程Zの流路情報32を参照して、機器Aに流体が存在しているか否かを確認する。存在していなかった場合には、前記条件Cを満たさないため、ステップS325に遷移して機器Aから流体を放流していないと判断して処理を終了する。機器Aに流体が存在していた場合には、ステップS322に遷移する。
【0056】
ステップS322では、前記条件Dを確認する。すなわち、ステップS322では、機器Aに存在している流体に流出先が存在するか否かを判定する。言い換えれば、機器Aに存在している流体が別の機器に流出しているかを流路情報32から判定する。判定結果がNOだった場合には、機器Aは前記条件Dを満たさないため、ステップS325に遷移して機器Aから流体を放流していないと判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合、ステップS323に遷移する。
【0057】
ステップS323、ステップS324で、前記条件Eを確認する。ステップS323では流出先の機器が被制御機器であるか否かを判定する。すなわち、シンボル情報35を用いて流出先の機器のシンボル種別ID341を取得し、次にシンボル種別情報34を用いて流出先の機器の制御可否344を取得し、被制御機器か否かを判定する。判定結果がNOだった場合には、前記条件C、D、Eが満たされるため、ステップS326に遷移し、機器Aから流体を放流していると判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合には、ステップS324に遷移する。
【0058】
ステップS324では、流出先の被制御機器が動作工程Zで閉状態であるかを、動作工程Zの被制御機器情報33を用いて判定する。判定結果がNOだった場合には、前記条件Eが満足されるため、ステップS326に遷移し、機器Aから流体を放流していると判定して処理を終了する。判定結果がYESだった場合には、前記条件Eを満たさないため、ステップS325に遷移し、機器Aから流体を放流していないと判定して処理を終了する。以上の処理により、動作工程Zにおいて機器Aから流体を放流しているか否かを判定することができる。
【0059】
図11に戻り、最後にステップS33で、処理部4は、動作工程Yにおける流路情報32を用いて、どの流体ID321で示される流体が機器Aに貯留しているか、言い換えれば貯留されている流体の種類に係る情報を取得し、
図11の処理を終了する。
【0060】
図10に戻り、ステップS2で取得した各機器に対して
図11を参照して説明した処理が終了したら、図面表示画面22を表示部1000に表示し、ステップS4に遷移する。
図10のステップS4では、ステップS3によって流体が溜まっていると判別されたシンボルに対し、ユーザの識別性を高めるための画像編集を行う。すなわち、どのシンボルにどの流体が溜まっているかをユーザが容易に認知できるようにする。例えば、流体が溜まっている構成要素のシンボルを異なる色やテクスチャで表現したり、異なる線幅や線種(実線と点線など)で表現してもよい。あるいは、貯留されている流体の種類(例えば液体であるか気体であるか、水であるか有機溶媒であるか、等)に応じて、シンボルの色やテクスチャを変えたり、ユーザが認識するための識別情報(文字、マークなど)をシンボルに付記してもよい。あるいは、ユーザが貯留されている流体の量や種類を認識しやすいように、シンボルを修飾してもよい。
【0061】
例えば、
図14に示すように、タンクが流体を貯留している時には、タンクのシンボルに3本線で修飾し、流体名322を付記すれば、ユーザは直感的に貯留状態を認識することができる。もちろん、修飾の方法は
図14の例には限られるわけではなく、流体の種類や貯留量が直感的に分かりやすいデザインが好適に用いられる。流体の種類や貯留量を、文字情報や着色の濃さで表す修飾でもよい。修飾を付与したらステップS5に遷移する。
【0062】
次に、ステップS5では、流体が溜まっている構成要素(機器)のシンボルを始点として、被制御機器情報33をもとにして流体が流れる流路を図面上で表現する。例えば、
図15(a)に示すように、流体が溜まっていないタンクの場合は流体が流出しないので、流体が流れる流路は表現されない。一方、
図15(b)に示すように、タンクに流体が溜まっていて、かつ隣接するバルブが開状態である場合は、タンクから流体が流出する流路が形成されるため、流路が図面上で表現される。
図15の例では、流路となるシンボルの枠線を太線で表示することで流路を表現しているが、ユーザの識別性を高める方法はこれに限られない。例えば、流路となる構成要素のシンボルを異なる色やテクスチャで表現したり、異なる線幅や線種(実線と点線など)で表現してもよい。あるいは、流路を流れる流体の種類(例えば液体であるか気体であるか、水であるか有機溶媒であるか、等)に応じて、シンボルの色やテクスチャを変えたり、ユーザが認識するための識別情報(文字、マークなど)をシンボルに付記してもよい。あるいは、ユーザが流体の量や種類を認識しやすいように、シンボルを修飾してもよい。
【0063】
本実施形態によれば、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に識別することができる。
【0064】
[実施例1]
次に、情報処理方法の具体例について説明する。例えば、
図10のステップS1でユーザにより選択された配管図面51が、
図4の配管図面51であるとする。また、この配管図面51は、動作工程ID301が3である動作工程の配管図面であるとする。この動作工程を動作工程Xとする。また、動作工程情報30、シンボル種別情報34、シンボル情報35が、それぞれ
図5、
図8、
図9の通りであるとする。さらに、
図5に記載されている被制御機器情報1、被制御機器情報2,被制御機器情報3がそれぞれ
図7の通りで、ここから算出された流路情報1と流路情報2が、それぞれ
図6の通りであるとする。このとき、動作工程ID301が1である動作工程と、動作工程ID301が2である動作工程の配管図面51は、それぞれ
図16(a)、
図16(b)のように表示部1000に表示され得る。
【0065】
次に、ステップS2で、処理部4は、配管図面51にあるシンボルから、流体を貯留可能なシンボルを取得する。シンボル種別情報34を参照すると、流体貯留可否345が可であるシンボルは、タンク(シンボル種別ID341:4)と配管(シンボル種別ID341:6)であることがわかる。次に、シンボル情報35(
図9)を参照すると、T-1のシンボル種別ID341が4、P-1、P-2、P-3、P-4、P-5、P-6のシンボル種別ID341が6となっている。以上より、配管図面51にあるシンボルのうち流体を貯留可能なシンボルはT-1、P-1、P-2、P-3、P-4、P-5、P-6の7つである。
【0066】
次に、ステップS3で、処理部4は、上記6つのシンボルの貯留状態を判別する。すなわち、上記6つのシンボルに対して、
図11を参照して説明したステップS31乃至ステップ34の処理を実行する。まず、T-1の貯留状態を判定する。
【0067】
まず、ステップS31で、動作工程Xより前の動作工程に対し、ステップS311乃至ステップS316(
図12)の処理を実行し、T-1に流体を溜める動作工程があるか否かを確認する。すなわち、動作工程Xの1つ前の動作工程(動作工程ID301:2)について、ステップS311を実行する。流路情報2(
図6)を参照すると、T-1に流体が流れ込んでいることが分かるため、ステップS312に遷移する。
【0068】
次に、流路情報2(
図6)からT-1に流れ込んでいる流体はV-3に流出していることが分かるため、ステップS313に遷移する。さらに、シンボル情報35(
図9)とシンボル種別情報34(
図8)より、V-3はタンク底弁(シンボル種別ID341:5)で制御可否344が可であるという情報が取得できるため、ステップS314に遷移する。
【0069】
最後に、被制御機器情報2(
図7)からV-3は閉状態であることが分かるため、ステップS315に遷移する。以上より、動作工程ID301が2である動作工程においてT-1に流体が溜められることが分かり、ステップS32に遷移する。
【0070】
ステップS32(
図11)では、T-1に流体を溜める動作工程(動作工程ID301:2)と動作工程X(動作工程ID301:3)の間に流体を放流する動作工程があるか否かを確認する。この例では、二つの動作工程の間に動作工程は存在しないため、判定結果はNOとなり、動作工程XにおいてT-1には流体が溜まっていると判定され、ステップS33に遷移する。ステップS33にて、動作工程ID301が2である動作工程の流路情報32を参照すると、動作工程Xでは流体ID321が1である流体がT-1に貯留されることが分かる。
【0071】
次に、シンボルがP-1である構成要素における流体の貯留状態を判定する。ステップS31(
図11)で、処理部4は、動作工程Xより前の動作工程に対し、ステップS311乃至ステップS316(
図12)の処理を実行し、P-1に流体を溜める動作工程があるか否かの確認をする。まず、動作工程Xの1つ前の動作工程(動作工程ID301:2)について、ステップS311の処理を実行する。流路情報2(
図6)を参照すると、P-1に流体が流れ込んでいることが分かるため、ステップS312に遷移する。
【0072】
次に、流路情報2(
図6)より、P-1に流れ込んでいる流体はV-4に流出していることが分かるため、ステップS313に遷移する。次に、シンボル情報35(
図9)とシンボル種別情報34(
図8)より、V-4はバルブ(シンボル種別ID341:3)であり、制御可否344が可であるという情報が取得できるため、ステップS314に遷移する。
【0073】
最後に、被制御機器情報2(
図7)から、V-4は開状態であることが分かるため、ステップS316に遷移する。以上より、動作工程ID301が2である動作工程では、P-1から流体が放流されると判定できる。同様の処理をすると、動作工程ID301が1である動作工程でも、P-1から流体が放流されると判定できる。したがって、ステップS31の判定結果はNOとなり、ステップS34に遷移して動作工程XにおいてP-1には流体が溜まっていないと判定される。
【0074】
次に、シンボルがP-2である構成要素における流体の貯留状態を判定する。ステップS31で、動作工程Xより前の動作工程に対しステップS311乃至ステップS316(
図12)の処理を実行し、P-2に流体を溜める動作工程があるか否かを確認する。
【0075】
まず、動作工程Xの1つ前の動作工程(動作工程ID301:2)について、ステップS311を実行する。流路情報2(
図6)を参照すると、P-2に流体が流れ込んでいることが分かるため、ステップS312に遷移する。
【0076】
次に、流路情報2(
図6)より、P-2に流れ込んでいる流体はS-1とS-2に流出していることが分かるため、ステップS313に遷移する。次に、シンボル情報35(
図9)とシンボル種別情報34(
図8)より、S-1、S-2はともにスプレーボール(シンボル種別ID341:7)であり、制御可否344が不可であるため、ステップS316に遷移する。以上より、動作工程ID301が2である動作工程では、P-2から流体が放流されることが分かる。同様の処理をすると、動作工程ID301が1である動作工程でも、P-2から流体が放流されることがわかる。したがって、ステップS31の判定結果はNOとなり、ステップS34に遷移して動作工程XにおいてP-2には流体が溜まっていないと判定される。
【0077】
次に、シンボルがP-3である構成要素における流体の貯留状態を判定する。ステップS31で、動作工程Xより前の動作工程に対し、ステップS311乃至ステップS316(
図12)の処理を実行すると、動作工程ID301が1である動作工程でP-2に流体が溜められることが分かる。
【0078】
次に、ステップS32で、動作工程ID301が1である動作工程と動作工程X(動作工程ID301:3)の間の動作工程、すなわち動作工程ID301が2である動作工程にステップS311乃至ステップS316の処理を実行する。すなわち、この動作工程において流体が放流されるか否かを判定すると、P-3から流体が放流されることが分かる。したがって、ステップS34に遷移し、動作工程XにおいてP-3には流体が溜まっていないと判定される。
【0079】
同様の処理をP-4、P-5、P-6に対して行うと、動作工程XにおいてP-4には流体ID321が2である流体が溜まっていて、P-5、P-6には流体が溜まっていないと判定できる。以上より、ステップS2で取得された各シンボルの貯留状態を判定したところ、T-1に流体ID321が1である流体、P-4に流体ID321が2である流体が溜まっていることが分かった。
【0080】
次に、ステップS4で、T-1、P-3のシンボルに対して、貯留状態についての識別性を高めるための修飾を付与し、ステップS5で被制御機器情報3をもとに流路を表す画像を生成する。ステップS5まで完了した段階で、表示部1000に表示される動作工程Xの配管図面51は、
図17の例になる。
【0081】
本実施例によれば、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に識別することができる。
【0082】
[実施形態2]
図18~
図21を参照して、実施形態2に係る情報処理方法、情報処理装置について説明する。実施形態1と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略する。本実施形態は、外部の設定ファイルから貯留命令情報を取得するという特徴を有する点で、実施形態1と異なる。
【0083】
図18は、本実施形態に係る情報処理方法を実行可能な情報処理装置を説明するための模式図である。情報処理装置は、表示画面生成部20に、設定ファイル読み込み画面23を備えている。
【0084】
(設定ファイル読み込み画面)
図19を参照して、設定ファイル読み込み画面23について説明する。設定ファイル読み込み画面23は、設定ファイル6を外部から読み込む際に、表示部1000に表示して用いられる画面である。
【0085】
設定ファイル読み込み画面23は、ファイル名入力ボックス231、設定ファイル読み込み完了ボタン232を含んで構成される。ファイル名入力ボックス231は、ユーザが設定ファイル6のパスを入力するための入力ボックスである。図面選択完了ボタン212は、ユーザがこれをクリックすることにより、図面選択処理が完了するボタンである。このボタンがクリックされると、処理部4が設定ファイル6を読み込み、表示部1000の表示内容が図面選択画面(
図4)に遷移する。
【0086】
(設定ファイル)
図20を参照して、設定ファイル6について説明する。設定ファイル6は、動作工程ID301と貯留命令情報31を含んで構成され、各動作工程ID301における貯留命令情報31を表すものである。
【0087】
[情報処理方法]
次に、
図21のフローチャートを参照して、外部から貯留命令情報を取得し、任意の動作工程を選択し、その動作工程の開始時における各機器の貯留状態に係る情報を取得し、表示部1000に表示する情報処理方法について説明する。
【0088】
まず、ステップS0で、設定ファイル6を読み込んで貯留命令情報31を取得する。すなわち、設定ファイル読み込み画面23のファイル名入力ボックス231にユーザが設定ファイル6のパスを入力することで、当該設定ファイル6を読み込む。
次に、ステップS1に遷移するが、ステップS1、ステップS2については実施形態1と同様の処理を行う。
【0089】
次に、ステップS3で、流体を貯留可能なシンボルの貯留状態を判別する。実施形態1では、ステップS31、ステップS32において、流路情報32と被制御機器情報33をから算出した貯留命令情報31を用いて貯留状態を判別していた。これに対して実施形態2では、ステップS0で外部ファイルから取得した貯留命令情報31を用いて貯留状態を判別する。各シンボルの貯留状態を判別し終えたら、ステップS4に遷移する。ステップS4、ステップS5については、実施形態1と同様の処理を行う。
以上のように、本実施形態によれば、外部の設定ファイル6を読み込むことにより、各機器についての貯留状態を取得することができる。
【0090】
[実施形態3]
図22、
図23を参照して、実施形態3に係る情報処理方法、情報処理装置について説明する。実施形態1あるいは実施形態2と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略する。実施形態3では、貯留状態取得システムの処理部4は、流体が貯留しているか否か、貯留している場合にその流体の種類は何か、に加えて、貯留している流体の量に係る情報を貯留状態として取得して表示する。
【0091】
実施形態3の情報処理装置の一例である貯留状態取得システム1の構成は、実施形態2の構成と同様に
図18で表されるが、貯留命令情報31の内容に差異があるため以下で説明する。
【0092】
(貯留命令情報)
図22を参照して、実施形態3における貯留命令情報31について説明する。実施形態3において、貯留命令情報31は、貯留対象シンボル311、放流対象シンボル312に加えて貯留量313、放流量314を含んで構成される。貯留量313と貯留対象シンボル311は1対1の関係にある。貯留量313は、各動作工程において該当の貯留対象シンボル311にどれだけの量の流体が貯留されたかを示す。放流量314は、各動作工程において該当の放流対象シンボル312からどれだけの量の流体が放流されたかを示す。
【0093】
[情報処理方法]
実施形態3において、ある動作工程における機器の貯留状態を取得する手順について説明する。基本的な手順は、実施形態2と同様に、
図21のフローチャートで表される。
【0094】
まず、処理部4は、
図21のステップS0、ステップS1、ステップS2の順に、実施形態2と同様の処理を行う。ここでは、ステップS1で取得した配管図面51が表す動作工程を、動作工程Xとする。
【0095】
次に、ステップS3で、ステップS2で取得した各シンボルの貯留状態に係る情報を取得する。以下に、ある機器(機器Aとする)の貯留状態を取得する手順について説明する。まず、動作工程Xより前の動作工程における貯留命令情報31を参照し、動作工程Xより前に機器Aにどの流体がどれだけの量だけ貯留もしくは放流されたかの情報を取得する。次に、各流体の貯留量の総和と放流量の総和の差を計算することで、各流体が機器Aに貯留しているか否か、貯留していた場合にその量はどれだけかを算出し、機器Aの貯留状態に係る情報を取得する。ステップS3で取得した各機器の貯留状態を取得したらステップS4に遷移する。
【0096】
次に、ステップS4で、ステップS3の結果により流体が溜まっていると判定された流路要素のシンボルに対し、その流体の種類は何か、および貯留している流体の量、に関する情報を修飾し、ユーザが識別容易になるように画像を編集する。
【0097】
例えば、
図23に例示するように、流体を貯留しているタンクや配管のシンボルに対して、貯留を表す3本線と流体名322に加えて、貯留している流体の量を示す情報で修飾する。流体の量を示す修飾は。
図23の例に限らず、どれだけの量の流体が貯留されているかが直感的に分かりやすいデザインが好適に用いられる。画像を編集したら、ステップS5に遷移する。ステップS5では、実施形態2と同様の処理を行う。
以上より、貯留されている流体の量を、各機器の貯留状態を表す情報として取得し、表示部1000に表示することができる。
【0098】
本実施形態によれば、作業者が、ある動作工程についての流路シミュレーションを行おうとする場合に、その動作工程の開始時点について、機器や配管における流体の貯留状態を容易に識別することができる。
【0099】
[他の実施形態]
なお、本発明は、以上説明した実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。例えば、上述した異なる実施形態や実施例の全部または一部を組み合わせて実施しても差し支えない。
【0100】
本発明に係る情報処理方法や情報処理装置においては、
図5~
図9、
図14、
図20、
図22~
図23に例示された表に含まれる情報をユーザが入力したり編集するため、これらの図に示された表を表示部に表示し、ユーザによる入力を受け付けることができる。
【0101】
本発明に係る情報処理方法や情報処理装置を適用して設計や動作確認が可能なプロセスは、典型的には、流路構造を備えた装置を用いて実施する部品の加工、洗浄や、材料の合成など、物品の製造に係るプロセスである。しかし、水処理システムや化学プラントをはじめとする流路システムにおいて、流路構造を備えた装置を用いて行う前記以外のプロセスについての設計や確認をするために、本発明に係る情報処理方法や情報処理装置を適用することも可能である。
【0102】
本発明は、実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0103】
本明細書は、少なくとも以下の事項を開示している。
[事項1]
処理部が、
流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、
前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、
前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、
取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする情報処理方法。
[事項2]
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、流体を貯留している前記流路要素をユーザが識別できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項1に記載の情報処理方法。
[事項3]
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、線幅を変える、線種を変える、色を変える、テクスチャを変える、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする事項2に記載の情報処理方法。
[事項4]
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている前記流体の種類に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、貯留されている前記流体の種類をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
[事項5]
前記流体の種類に関する情報には、前記流体が気体であるか液体であるかの情報が含まれている、
ことを特徴とする事項4に記載の情報処理方法。
[事項6]
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている流体の量に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、前記流路要素に貯留されている前記流体の量をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
[事項7]
前記処理部は、貯留されている前記流体の量を示す文字、図形、着色の濃さ、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする事項6に記載の情報処理方法。
[事項8]
流体の流れを制御可能な前記装置には、少なくとも1つのバルブまたはポンプが含まれている、
ことを特徴とする事項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理方法。
[事項9]
前記処理部は、編集した前記図面情報を、表示部に表示させる、
ことを特徴とする事項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理方法。
[事項10]
事項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理方法を、前記処理部に実行させるためのプログラム。
[事項11]
事項10に記載のプログラムを記録したコンピュータにより読み取りが可能な記録媒体。
[事項12]
処理部を備え、
前記処理部は、
流体の流れを制御可能な装置を含む複数の流路要素で構成された流路構造について、前記装置が第1状態である第1動作工程と、前記装置が前記第1状態から第2状態に変化した第2動作工程についての動作情報を取得し、
前記第1動作工程の終了時において、前記複数の流路要素の中で前記流体が貯留されている流路要素が特定された貯留情報を取得し、
前記複数の流路要素の各々を表すシンボルを用いて、前記第2動作工程における前記流路構造が表現された図面情報を生成し、
取得した前記貯留情報を用いて前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする情報処理装置。
[事項13]
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、流体を貯留している前記流路要素をユーザが識別できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項12に記載の情報処理装置。
[事項14]
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、線幅を変える、線種を変える、色を変える、テクスチャを変える、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする事項13に記載の情報処理装置。
[事項15]
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている前記流体の種類に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、貯留されている前記流体の種類をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項12乃至14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[事項16]
前記流体の種類に関する情報には、前記流体が気体であるか液体であるかの情報が含まれている、
ことを特徴とする事項15に記載の情報処理装置。
[事項17]
前記貯留情報には、前記流路要素に貯留されている流体の量に関する情報が含まれ、
前記処理部は、前記図面情報を編集する際に、前記流路要素に貯留されている前記流体の量をユーザが認識できるように前記図面情報を編集する、
ことを特徴とする事項12乃至16のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[事項18]
前記処理部は、貯留されている前記流体の量を示す文字、図形、着色の濃さ、の少なくとも1つにより、流体を貯留している前記流路要素のシンボルを修飾する、
ことを特徴とする事項17に記載の情報処理装置。
[事項19]
流体の流れを制御可能な前記装置には、少なくとも1つのバルブまたはポンプが含まれている、
ことを特徴とする事項12乃至18のいずれか1項に記載の情報処理装置。
[事項20]
前記処理部は、編集した前記図面情報を、表示部に表示させる、
ことを特徴とする事項12乃至19のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0104】
1・・・貯留状態取得システム/2・・・ユーザインターフェース部/3・・・記憶部/4・・・処理部/5・・・配管図面データ/6・・・設定ファイル/20・・・表示画面生成部/21・・・図面選択画面/22・・・図面表示画面/23・・・設定ファイル読み込み画面/30・・・動作工程情報/31・・・貯留命令情報/32・・・流路情報/33・・・被制御機器情報/34・・・シンボル種別情報/35・・・シンボル情報/41・・・データ管理生成部/42・・・貯留判定部/50・・・配管図面ID/51・・・配管図面/1000・・・表示部/2000・・・入力部/3000・・・PC