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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005514
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】ストッカ
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/122 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
A47G29/122 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105705
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河口 真佐義
(72)【発明者】
【氏名】細井 亘
(72)【発明者】
【氏名】樋田 大起
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100CA43
3K100CA47
3K100CA54
3K100CA60
3K100CD03
(57)【要約】
【課題】回収者に手間を掛けることなく、回収の旨を受取者に通知する。
【解決手段】受取者に受け渡す商品を収納可能な納品庫を備えるストッカは、収納期間が所定の期限に到達した商品が納品庫から回収される回収処理が行われた場合、商品が回収された旨の回収通知を商品の受取者に送信する送信部を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受取者に受け渡す商品を収納可能な納品庫を備えるストッカであって、
収納期間が所定の期限に到達した商品が前記納品庫から回収される回収処理が行われた場合、商品が回収された旨の回収通知を該商品の受取者に送信する送信部を備える、
ストッカ。
【請求項2】
前記回収処理において商品の受取者の連絡先を受け付ける受付部を備え、
前記送信部は、前記受付部により受け付けられた連絡先に基づいて、前記回収通知を送信する、
請求項1に記載のストッカ。
【請求項3】
前記受付部は、前記連絡先として受取者の携帯端末の電話番号の入力を受け付け、
前記送信部は、前記電話番号に基づいて、SMSにより前記回収通知を送信する、
請求項2に記載のストッカ。
【請求項4】
前記受付部は、前記電話番号を2回入力させ、該2回の前記電話番号を互いに照合して一致した場合に、前記連絡先として受け付ける、
請求項3に記載のストッカ。
【請求項5】
前記回収処理では、回収された商品を前記ストッカとは別の保管場所で保管させるものであり、
前記送信部は、前記回収通知に前記保管場所の情報を含めて送信する、
請求項1または2に記載のストッカ。
【請求項6】
前記回収処理では、回収された商品を前記ストッカとは別の保管場所で保管させる場合と、回収された商品の受け渡しをキャンセル扱いとさせる場合とがあり、
前記送信部は、前記別の保管場所で保管される商品の前記回収通知に該保管場所の情報を含めて送信し、前記キャンセル扱いとされる商品の前記回収通知に該キャンセル扱いの旨を含めて送信する、
請求項1または2に記載のストッカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ストッカを開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品(荷物)を収容可能な収容部(納品庫)を備え、メッセージを送信可能なものが知られている。例えば特許文献1には、収容部に商品が収容された際に、受取者の携帯端末にメッセージを送信するものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-180588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、メッセージが送信されたものの受取者が商品を受け取らずに収納の期限が経過した場合、収容部から商品を回収することが考えられる。しかし、回収者は、商品を受け取りに来ないように電話などで受取者に連絡しなければならず、手間が掛かってしまう。
【0005】
本開示は、回収者に手間を掛けることなく、回収の旨を受取者に通知することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示のストッカは、
受取者に受け渡す商品を収納可能な納品庫を備えるストッカであって、
収納期間が所定の期限に到達した商品が前記納品庫から回収される回収処理が行われた場合、商品が回収された旨の回収通知を該商品の受取者に送信する送信部を備えることを要旨とする。
【0008】
本開示のストッカは、回収通知を商品の受取者に送信する送信部を備えるから、回収者に手間を掛けることなく、回収の旨を受取者に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】店舗に配置されたストッカ10とレジカウンタ40の斜視図。
図2】ストッカ10と店舗PC50の制御に関する構成図。
図3】受取商品情報54aの一例を示す説明図。
図4】収納商品情報24aの一例を示す説明図。
図5】タッチパネル25に表示される納品庫状況画面の一例を示す説明図。
図6】商品入出処理の一例を示すフローチャート。
図7】タッチパネル25に表示される各種画面の一例を示す説明図。
図8】商品回収処理の一例を示すフローチャート。
図9】回収通知の一例を示す説明図。
図10】変形例の収納商品情報24aを示す説明図。
図11】変形例の回収通知を示す説明図。
図12】変形例の回収通知を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、店舗に配置されたストッカ10とレジカウンタ40の斜視図である。図2は、ストッカ10と店舗PC50の制御に関する構成図である。なお、左右方向、前後方向および上下方向は、図1に示した通りとする。また、店舗には商品Gの陳列棚なども配置されているが、図示は省略する。
【0011】
ストッカ10は、例えば店舗(業者)のウェブサイトで注文された商品(物品)Gや店舗に取り寄せが依頼された商品Gなどを、商品Gの購入者である受取者に受け渡すのに用いられる。ストッカ10は、商品Gを収納可能な複数の納品庫(収納ボックス)30と、商品Gの収納や受け取りなどの物品の出し入れに関する処理を行う制御ボックス(制御装置)20とを備える。ストッカ10は、図1に示すように、上下に複数個(図1では2個または3個)の納品庫30が左右に複数列(図1では3列)並んで、例えば計8個配置されており、左端の列の最上段に制御ボックス20が配置されている。
【0012】
各納品庫30は、商品Gの収納空間を形成し前方が開口した直方体状の本体31と、本体31の開口を開閉する扉32と、扉32の施錠および解錠を行う錠装置33と、扉32の開閉を検出する開閉センサ34とを備える。なお、各納品庫30が、納品庫30内の商品Gの有無を検出するセンサ(物品センサ)を備えてもよい。
【0013】
制御ボックス20は、納品庫30の本体31と同じサイズの直方体状の本体21と、本体21の前面を覆い各種機器が取り付けられた前面板22とを備え、本体21内に制御部23と記憶部24と送信部28とが配置されている。前面板22には、各種機器として、タッチパネル25と、コードリーダ26と、スピーカ27などが取り付けられている。タッチパネル25は、商品Gの出し入れに関する操作案内や各納品庫30の商品Gの保管状況などの各種情報を表示したり、店舗の店員や商品Gの受取者などの利用者から各種入力操作などを受け付けたりする。コードリーダ26は、利用者の認証に用いるコードや商品Gに付されたコードなどを読み取る読取処理を行う。スピーカ27は、操作案内などを複数の音声出力孔を介して音声で出力する。
【0014】
制御部23は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成され、タッチパネル25の表示制御や入力制御を行う。また、制御部23は、コードリーダ26に読み取られた情報や、各納品庫30の開閉センサ34からの検出信号などを入力し、スピーカ27への音声出力指示や、各納品庫30の錠装置33への施錠信号や解錠信号などを出力する。記憶部24は、各種アプリケーションプログラムや利用者の認証に用いられる認証情報、各納品庫30の商品Gの有無や収納している商品Gに関する収納商品情報24a(図4参照)を記憶する。送信部28は、利用者の携帯電話やスマートフォンなどの携帯端末にSMS(Short Message Service)機能によるSMSメッセージ(以下、単にSMS)を送信する。
【0015】
レジカウンタ40は、例えば上面視でL字状に形成されており、商品Gの精算を行うためのレジスタ45と、商品Gの在庫管理や受注管理、ストッカ10に収納されている商品Gの収納管理などの各種管理を行うための店舗PC50とが配置されている。レジカウンタ40の背面側には、商品Gを一時的に保管するための保管棚42が設けられている。保管棚42には、ストッカ10に収納される前の商品Gや、ストッカ10に収納されたものの期限までに受取者に受け取られずに回収された商品Gなどが保管される。
【0016】
店舗PC50(管理装置)は、制御部52と、記憶部54と、入力部56と、表示部58とを備える。制御部52は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成される。制御部52は、ストッカ10の制御部23や店舗のウェブサイトのデータ管理サーバなどとネットワークを介して通信可能に接続されており、各種情報をやり取りする。記憶部54は、HDDやSSDなどであり、各種アプリケーションプログラムや各種情報を記憶する。記憶部54には、ストッカ10に収納されている商品Gや保管棚42に保管されている商品Gなど、受取者に受け取られる商品Gに関する受取商品情報54aが記憶されている。入力部56は、キーボードやマウスなどであり、店員が入力操作を行うデバイスである。表示部58は、液晶ディスプレイなどであり、受取商品情報54aなどの各種情報を店員に表示するデバイスである。
【0017】
受取商品情報54aには、図3に示すように、注文時に設定された商品Gの注文番号に対応付けて、商品Gに関する商品情報と、商品Gの保管状況に関する保管情報(収納情報、納入情報)と、商品Gの受取者に関する受取者情報とが記憶されている。商品情報には、商品名や商品ID(識別情報)などを含む。保管情報には、商品Gがストッカ10に収納されている場合、その収納場所である納品庫30の番号や、納入日、納入期限(回収予定)などを含む。納入日には、年月日だけでなく、時分や時分秒を含んでもよい。例えば、図3において、保管場所の番号が「03」の商品Gは、納入期限(収納期間)に到達したものであり、後述するように回収対象となる。また、商品Gがストッカ10から回収されてレジカウンタ40(保管棚42)に保管されている場合、保管情報の場所がカウンタ(レジカウンタ40)に変更される。受取者情報には、受取者の受取者ID(識別情報)や携帯端末の電話番号などを含む。なお、電話番号は、SMSを受信可能な情報であればよい。また、受取商品情報54aが、データ管理サーバなどに記憶されており、店舗PC50の表示部58に表示されてもよい。また、店員が携帯可能なスマートフォンやタブレットなどの携帯端末の画面に、受取商品情報54aが表示可能であってもよい。
【0018】
ストッカ10の収納商品情報24aは、図4に示すように、受取商品情報54aと同様に商品情報と保管情報とが注文番号に対応付けて記憶されているが、受取者情報は記憶されていない。なお、店員は、ストッカ10のタッチパネル25に収納商品情報24aを表示させて確認することが可能である。また、タッチパネル25や店舗PC50の表示部58には、収納商品情報24aや受取商品情報54aを表示可能であり、納入期限に到達した商品Gは、納入期限前の商品Gとは区別して表示される。また、図5に示すように、タッチパネル25や表示部58には、収納商品情報24aや受取商品情報54aに基づいて、各納品庫30の商品Gの有無(空き状況)を一覧表示可能であり、納入期限となった商品Gの納品庫30が強調表示される。例えば図5では、番号「03」の納品庫30が、他の納品庫30と区別して表示されている。
【0019】
こうして構成された店舗のストッカ10では、店舗のウェブサイトで注文された商品Gや店舗に取り寄せが依頼された商品Gなどが、店員により納品庫30に納入される。なお、納入対象の納品庫30は、空いている納品庫30のうちいずれかを店舗PC50やストッカ10が決定してもよいし、店員の選択操作により決定されてもよい。また、店舗PC50は、ストッカ10やデータ管理サーバ、店員の操作などから必要な情報を取得して、受取商品情報54aに記憶させたり、ストッカ10に送信したりする。なお、受取商品情報54aの保管情報のうち納入期限は、商品Gの納入日に所定期間(日数)を加えることで自動的に設定されたものが登録されてもよいし、店員の入力操作により設定されたものが登録されてもよい。以下では、納品庫30への商品の納入や取り出しに関する処理(入出処理)について、納入期限となった商品Gの回収処理を中心に説明する。
【0020】
図6は、商品入出処理の一例を示すフローチャートである。また、図7は、タッチパネル25に表示される各種画面の一例を示す説明図である。商品入出処理は、例えばメイン画面25aをタッチパネル25に表示した状態で、操作者(店員)により「スタッフはこちら」ボタンがタッチ操作された場合に実行される。なお、操作者(商品Gの受取者)により「受取はこちら」ボタンがタッチ操作された場合には、商品Gの受取処理が実行されるが、本開示の要旨をなさないため説明は省略する。
【0021】
商品入出処理では、制御部23は、業者認証用(店舗認証用)の画面25bをタッチパネル25に表示して(S100)、業者認証番号を認証できた(認証OK)か否かを判定する(S110)。業者認証番号は、店員によりタッチパネル25に入力されるか、社員証などに表示された業者認証コードをコードリーダ26で読み取ることで取得される。また、業者認証番号は、図示は省略するが、業者登録画面などを介して受け付けて記憶部24の認証情報に登録されている。このため、制御部23は、取得した業者認証番号が、記憶部24の業者認証番号と一致することに基づいて認証する。制御部23は、認証OKではなく認証NGと判定すると、認証NGを報知して(S120)、S100に戻る。S120では、制御部23は、例えばNG報知用の画面をタッチパネル25に表示したり、スピーカ27から認証NGの旨の音声を出力したりすることで、認証NGを報知する。
【0022】
制御部23は、S110で認証OKと判定すると、ストッカ10への商品Gの入庫(納入)操作か、ストッカ10からの商品Gの回収(取出)操作かを選択させる操作選択用の画面25cをタッチパネル25に表示する(S130)。そして、制御部23は、入庫が選択されたか(S140)、回収が選択されたか(S150)、をそれぞれ判定する。制御部23は、入庫が選択されたと判定すると商品入庫処理を実行し(S160)、回収が選択されたと判定すると商品回収処理を実行する(S170)。
【0023】
商品入庫処理では、制御部23は、入庫対象の納品庫30を解錠して開扉すると共に、入庫指示用の画面をタッチパネル25に表示する。図示は省略するが、入庫指示用の画面では、正面から見た各納品庫30のうち入庫対象の納品庫30が他の納品庫30と区別して表示されると共に、商品Gを入庫して閉扉する旨が表示される。制御部23は、納品庫30が閉扉されると、納品庫30を施錠して収納商品情報24aを更新し、商品Gが収納された旨を納品庫30の番号と共に店舗PC50に送信する。店舗PC50は、受信した情報に基づいて受取商品情報54aを更新する。なお、納入期限は、納入日に基づいて設定されたものが、収納商品情報24aと受取商品情報54aとに登録される。
【0024】
商品回収処理は、図8のフローチャートに基づいて実行される。商品回収処理では、制御部23は、回収パスワード入力用の画面25dをタッチパネル25に表示して(S200)、入力された回収パスワードを認証できた(認証OK)か否かを判定する(S210)。回収パスワードは、店員によりタッチパネル25に入力されたものが取得される。また、回収パスワードは、例えば回収対象の商品Gの注文番号など、記憶部24(収納商品情報24a)に既に登録されている情報でもよいし、店舗PC50が生成してストッカ10に送信した情報でもよい。制御部23は、取得した回収パスワードが、記憶部24に登録されているか店舗PC50から送信された情報(パスワード)と一致することに基づいて認証する。制御部23は、認証OKではなく認証NGと判定すると、認証NGを報知して(S220)、S200に戻る。S220の報知は、S120と同様に行われる。
【0025】
制御部23は、S210で認証OKと判定すると、回収通知選択用の画面25eをタッチパネル25に表示し(S230)、回収通知あり(送信する)が選択されたか否かを判定する(S240)。回収通知は、ストッカ10から商品Gが回収された旨を、当該商品Gの受取者に通知するものである。本実施形態の回収通知には、回収された商品Gがレジカウンタ40の保管棚42に保管されている旨、即ちカウンタ預かりの旨を含む。制御部23は、回収通知選択用の画面25eで「送信しない」が選択されたために、回収通知ありが選択されなかったと判定すると、S290に進む。
【0026】
また、制御部23は、「送信する」が選択されたために、回収通知ありが選択されたと判定すると、1回目の電話番号入力用の画面25fをタッチパネル25に表示して、電話番号の入力を受け付ける(S250)。1回目の電話番号が入力されると、制御部23は、2回目の電話番号入力用の画面25gをタッチパネル25に表示して、電話番号の入力を受け付ける(S260)。受取者の電話番号は、受取商品情報54aに記憶されており、店舗PC50の表示部58に表示可能である。このため、店員は、表示部58に表示させた電話番号をメモし、そのメモを見ながら各画面25f,25gに電話番号を入力すればよい。あるいは、受取商品情報54aが店員の携帯端末などに表示可能である場合、店員は携帯端末を見ながら各画面25f,25gに電話番号を入力すればよい。2回目の電話番号が入力されると、制御部23は、1回目の電話番号と2回目の電話番号とを互いに照合できた(照合OK)か否かを判定する(S270)。
【0027】
制御部23は、照合OKではなく照合NGと判定すると、照合NGを報知して(S280)、S250に戻る。S280の報知は、例えばNG報知用の画面をタッチパネル25に表示したり、スピーカ27から照合NGの旨の音声を出力したりすることにより行われる。一方、制御部23は、照合OKと判定すると、操作案内用の画面25hを表示して回収対象の納品庫30を解錠して開扉する(S290)。操作案内用の画面25hでは、例えば、正面から見た各納品庫30のうち、回収対象の商品Gの納品庫30(例えば番号「03」)が他の納品庫30と区別して表示されると共に、商品Gを回収して(取り出して)、扉32を閉める旨が表示されている。
【0028】
そして、制御部23は、納品庫30が閉扉されるのを待つ(S300)。納品庫30が閉扉されると、制御部23は、納品庫30を施錠して、収納商品情報24aから回収対象の商品Gの情報を削除することで収納商品情報24aを更新する(S310)。また、制御部23は、商品Gが回収された旨を店舗PC50に送信する。店舗PC50は、受信した情報に基づいて回収された商品Gの保管場所をカウンタに変更することで、受取商品情報54aを更新する。次に、制御部23は、S230で通知ありが選択されたか否かを判定し(S320)、通知ありが選択されてないと判定すると、商品回収処理を終了する。
【0029】
一方、制御部23は、通知ありが選択されたと判定すると、商品Gの回収通知をSMSで受取者に通知して(S330)、商品回収処理を終了する。S330では、S270で照合した電話番号宛にSMSを送信する処理が行われる。本実施形態では、例えば図9の回収通知に示すように、商品Gが入庫期限を過ぎたためにカウンタ預かりとなった旨が受取者に通知される。
【0030】
図6の商品入出処理では、制御部23は、S160の商品入庫処理やS170(図8)の商品回収処理を実行すると、処理完了用の画面25iをタッチパネル25に表示して(S180)、操作の終了が選択された否かを判定する(S190)。画面25iでは、店員が操作を終了するか、操作を続けるかを選択可能である。制御部23は、操作を続けることが選択されると、S130に戻って操作選択用の画面25cを表示する。一方、制御部23は、操作を終了することが選択されると商品入出処理を終了する。その場合、制御部23は、例えばメイン画面25aをタッチパネル25に表示する。
【0031】
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の送信部28と図8のS330を実行する制御部23とが本開示の送信部に相当する。タッチパネル25と図8のS250,S260を実行する制御部23とが受付部に相当する。
【0032】
以上説明した本実施形態のストッカ10では、商品Gの回収通知を受取者に送信するから、店員(回収者)に手間を掛けることなく、回収の旨を受取者に通知することができる。また、受取者が、商品Gが回収されたことを知らずにストッカ10に出向いて、商品Gを受け取ろうとするのを防止することができる。
【0033】
また、ストッカ10は、回収処理において受取者の連絡先を受け付け、受け付けた連絡先に基づいて回収通知を送信するから、ストッカ10が全ての受取者の連絡先を記憶しなくても回収通知を送信することができる。このため、回収通知を送信する構成とした場合に、記憶部24(記憶装置)の記憶容量が大きくなるのを防止することができる。
【0034】
また、ストッカ10は、受取者の連絡先として携帯端末の電話番号の入力を受け付け、その電話番号に基づいてSMSにより回収通知を送信するから、連絡先の入力を数字だけとして入力操作を容易に行わせることができる。また、ストッカ10は、電話番号を2回入力させ、2回の電話番号を互いに照合して一致した場合に、連絡先として受け付けるから、電話番号の誤入力を防止して回収通知を受取者に確実に送信することができる。
【0035】
また、回収処理では、回収された商品Gをストッカ10とは別のレジカウンタ40(保管棚42)で保管させる。また、ストッカ10は、回収通知にカウンタ預かりの旨(別の保管場所の情報)を含めて送信する。このため、受取者は、回収された商品Gの状況を店員に問い合わせなくてもレジカウンタ40で商品Gの受け取りが可能であることを認識することができる。これにより、店員と受取者の双方の手間を省くことができる。
【0036】
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0037】
上述した実施形態では、2回入力させた電話番号を照合して一致した場合に連絡先として受け付けたが、これに限られず、1回だけ入力させた電話番号を連絡先として受け付けてもよい。また、連絡先は、電話番号に限られず、メールアドレスなどでもよい。また、回収処理において受取者の連絡先を受け付けるものに限られず、連絡先がストッカ10の収納商品情報24aに記憶されていたり、店舗PC50から送信されたりしてもよい。即ち、ストッカ10は、回収処理が行われた場合に回収通知を受取者に通知すればよく、受取者の連絡先を回収者(店員)から受け付けなくてもよい。
【0038】
実施形態では、回収通知にカウンタ預かりの旨(別の保管場所の情報)を含めたが、これに限られず、回収通知には単にストッカ10から商品Gが回収されたことが含まれればよい。即ち、受取対象の商品Gがストッカ10に保管されていないことを受取者に認識させればよい。なお、ストッカ10は、店舗に配置されるものに限られず、駅などに配置されるものでもよい。また、回収された商品Gは、配達業者(回収業者)の営業所などに保管されるものとし、その保管の旨が回収通知に含まれてもよい。
【0039】
実施形態では、回収した商品Gをカウンタ預かりとしてレジカウンタ40で商品Gを受け渡す場合を例示したが、これに限られない。例えば、回収した商品Gをカウンタ預かりとする場合と、商品Gの受け渡しをキャンセル扱いとする場合とがあってもよい。図10は、変形例の収納商品情報24aを示す説明図である。
【0040】
図示するように、変形例の収納商品情報24aでは、商品Gが決済済みか未決済であるかの決済情報が、注文番号に対応付けて登録されている。なお、ウェブサイトで注文されてクレジットカードや電子マネーなどで決済が完了した商品Gは、決済済みが登録される。また、ウェブサイトで注文されて店舗支払いが選択された商品Gや、店舗に取り寄せが依頼された商品Gなどは、未決済が登録される。決済情報は、商品Gの入庫処理時に、店舗PC50からストッカ10に送信されたものが記憶されてもよいし、以下のようにすることで、制御部23が決済済みか未決済かを判別して登録してもよい。例えば、決済済みと未決済とで業者認証番号を使い分けたり、操作選択用の画面25cで決済済みの商品Gの入庫ボタンと未決済の商品Gの入庫ボタンとを分けたり、入庫操作において決済済みか否かの選択画面を表示したりすればよい。あるいは、注文番号から決済済みか否かを判別可能としてもよく、例えば先頭1桁目が所定値(値0など)であれば決済済みとし、所定値とは異なる値であれば未決済としてもよい。また、入庫処理時に収納商品情報24aに登録するものに限られず、回収処理時に決済済みか否かの選択画面を表示してもよい。
【0041】
また、制御部23は、商品回収処理のS320とS330の間で、回収対象の商品Gが決済済みか未決済かを判定する。そして、制御部23は、商品Gが決済済みである(例えば図10の番号「02」の納品庫30)と判定すると、S330でカウンタ預かりの旨を含む回収通知(図11参照)を送信する。また、制御部23は、商品Gが未決済である(例えば図10の番号「04」の納品庫30)と判定すると、S330でキャンセル扱いの旨を含む回収通知(図12参照)を送信する。なお、図11では、決済済み商品に言及したが、図9と同様に入庫期限を過ぎたためカウンタ預かりとする内容の通知でもよい。また、図12では、未決済商品に言及しているが、入庫期限を過ぎたためキャンセル扱いとなる内容の通知でもよい。
【0042】
このように変形例の回収処理では、回収された商品Gをカウンタ預かりとする場合と、受け渡しをキャンセル扱いとさせる場合とがある。また、ストッカ10は、カウンタ預かりとする商品Gの回収通知に、カウンタ預かりの旨(保管場所の情報)を含めて送信し、キャンセル扱いとされる商品Gの回収通知にキャンセル扱いの旨を含めて送信する。このため、受取者は、回収された商品Gの受け取り可否を店員に問い合わせなくても、容易に認識することができる。このため、店員と受取者の双方の手間を省くことができる。なお、図11図12では、カウンタ預かりとキャンセル扱いとで異なる通知を例示したが、例えば「未決済商品の場合はキャンセル扱いとなり、決済済み商品の場合はカウンタ預かりとなります」などとして共通の通知としてもよい。
【0043】
また、この変形例では、カウンタ預かりとするかキャンセル扱いとするかが商品Gの決済状況(決済の有無)に基づいて異なるものとしたが、これに限られず、商品Gの種類に基づいて異なるものでもよい。例えば、食料品などの期限(賞味期限)のある商品Gの場合、回収された商品Gの受け渡しをキャンセル扱いとし、日用品や衣服などの期限のない商品Gの場合、回収された商品Gをカウンタ預かりとしてもよい。なお、キャンセル扱いとする商品Gが決済済みの場合、回収処理時に返金処理が行われればよい。
【0044】
実施形態では、利用者にタッチパネル25への入力操作やコードリーダ26によるコード読取操作などを行わせることで入庫処理や回収処理を行ったが、これに限られない。例えば、制御部23を、利用者のスマートフォンなどの携帯端末と通信可能としておき、携帯端末への入力操作や携帯端末によるコード読取操作などを行わせた結果を、制御部23が通信により取得することで入庫処理や回収処理を行ってもよい。
【0045】
本明細書では、出願当初の請求項5において「請求項1または2に記載のストッカ」を「請求項1ないし4のいずれか1項に記載のストッカ」に変更した技術思想や、出願当初の請求項6において「請求項1または2に記載のストッカ」を「請求項1ないし4のいずれか1項に記載のストッカ」に変更した技術思想も開示されている。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本開示は、受取者に受け渡す商品を収納するストッカの技術分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 ストッカ、20 制御ボックス、21 本体、22 前面板、23 制御部、24 記憶部、24a 収納商品情報、25 タッチパネル、26 コードリーダ、27 スピーカ、28 送信部、30 納品庫、31 本体、32 扉、33 錠装置、34 開閉センサ、40 レジカウンタ、42 保管棚、45 レジスタ、50 店舗PC、52 制御部、54 記憶部、54a 受取商品情報、56 入力部、58 表示部。
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