(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005543
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】制御プログラム、制御方法及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/93 20190101AFI20250109BHJP
G16H 10/60 20180101ALI20250109BHJP
G06F 16/13 20190101ALI20250109BHJP
【FI】
G06F16/93
G16H10/60
G06F16/13 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105748
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】林 研一郎
(72)【発明者】
【氏名】酒木 大輝
【テーマコード(参考)】
5B175
5L099
【Fターム(参考)】
5B175JC06
5L099AA21
(57)【要約】
【課題】安価なストレージを使用するユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】制御プログラムは、画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて縮小画像データを生成し、前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータに実行させ、第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに前記第1ストレージに移動させ、前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、前記第2ストレージに画像データを移動させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成し、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータに実行させ、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、制御プログラム。
【請求項2】
前記第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていた場合には、前記第1ストレージから前記画像データを読み出す、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記第1の表示指示に応じて、前記読み出された縮小画像データが、指示元の端末に表示されるよう制御し、
前記第2の表示指示に応じて、前記読み出された画像データが、指示元の端末に表示されるよう制御する、処理をコンピュータに実行させる、請求項1または2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記第1ストレージの利用料は、前記第1ストレージに格納された過去のデータ量と、前記第1ストレージに格納される未来のデータ量とに基づいて算出され、
前記第2ストレージの利用料は、前記第2ストレージに格納された過去のデータ量と、前記第2ストレージに格納される未来のデータ量とに基づいて算出される、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記画像データと前記文書データとが対応付けられたデータは、電子カルテデータであり、前記画像データは医用画像データである、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記第1ストレージに移動させた画像データを、移動順序の古い順に、前記第2ストレージに画像データを移動させる、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項7】
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成し、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータが実行し、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、制御方法。
【請求項8】
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成する生成部と、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する格納制御部と、を有し、
前記格納制御部は、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、制御方法及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クラウド環境でストレージサービスを利用する際の利用料を削減するには、安価なストレージを使用することが有効である。例えば、病院の電子カルテデータをストレージに格納する場合、医用画像データ等のようにデータ量の大きい画像データについては、安価なストレージに格納することで、利用料を削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-356797号公報
【特許文献2】国際公開第2016/143638号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、安価なストレージを使用した場合、例えば、画像データを読み出して表示させる際の応答性が低下することになり、ユーザの利便性が損なわれる。
【0005】
一つの側面では、安価なストレージを使用するユーザの利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、制御プログラムは、
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成し、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータに実行させ、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる。
【発明の効果】
【0007】
安価なストレージを使用するユーザの利便性を向上させることできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】データ格納システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】サーバ装置に送信されるデータの一例を示す図である。
【
図3】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】サーバ装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図6】格納制御部による処理の具体例を示す第1の図である。
【
図7】格納制御部による処理の具体例を示す第2の図である。
【
図8】格納制御部による処理の具体例を示す第3の図である。
【
図9】格納制御部による処理の具体例を示す第4の図である。
【
図10】各ストレージに格納されるデータの一例を示す図である。
【
図11】表示制御部による処理の具体例を示す図である。
【
図12】課金部による処理の具体例を示す図である。
【
図13】サーバ装置による制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
[第1の実施形態]
<データ格納システムのシステム構成>
はじめに、第1の実施形態に係るサーバ装置を備えるデータ格納システムのシステム構成について説明する。
図1は、データ格納システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0011】
図1に示すように、データ格納システム100は、サーバ装置110と、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nとを有する。サーバ装置110と、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nとは、ネットワーク130を介して通信可能に接続される。
【0012】
サーバ装置110は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザそれぞれに対して、ストレージサービスを提供する装置である。サーバ装置110は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nからネットワーク130を介して送信されるデータを受信する。
【0013】
端末120_1、120_2、・・・端末120_Nからネットワーク130を介して送信されるデータは、文書データと画像データとが対応付けられたデータである。なお、本実施形態では、文書データと画像データとが対応付けられたデータが、電子カルテデータであるとして説明するが、文書データと画像データとが対応付けられたデータは、電子カルテデータに限定されない。
【0014】
また、サーバ装置110は、受信した電子カルテデータから画像データ(例えば、医用画像データ)を抽出し、抽出した画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成する。
【0015】
また、サーバ装置110は、生成した縮小画像データを、電子カルテデータに含まれる文書データと対応付けて第1ストレージに格納するとともに、電子カルテデータから抽出した画像データを、第2ストレージに格納する。
【0016】
第1ストレージ及び第2ストレージは、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのそれぞれのユーザが、ストレージサービスを利用することによって、電子カルテデータが格納される装置である。なお、電子カルテデータが第1ストレージまたは第2ストレージに格納されることで、ユーザがストレージサービスの提供者に支払う利用料は、第1ストレージの方が、第2ストレージよりも高く設定されているものとする。第1ストレージは、第2ストレージよりも高価なディスクが使用されており、ユーザがアクセスした際の応答性が高いからである。一方、第2ストレージは、第1ストレージよりも安価なディスクが使用されており、ユーザがアクセスした際の応答性が低いからである。
【0017】
また、サーバ装置110は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのそれぞれのユーザからの表示指示に基づいて、電子カルテデータが、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nに表示されるよう制御する。このとき、サーバ装置110は、ユーザからの表示指示が、簡易表示指示(第1の表示指示の一例)であるか詳細表示指示(第2の表示指示の一例)であるかを判定する。
【0018】
サーバ装置110は、ユーザからの表示指示が簡易表示指示であると判定した場合には、第1ストレージにアクセスし、文書データと縮小画像データとが対応付けられた電子カルテデータが表示されるよう制御する。また、サーバ装置110は、ユーザからの表示指示が詳細表示指示であると判定した場合であって、第1ストレージに画像データを移動させていない場合には、
・第2ストレージにアクセスし、画像データが表示されるよう制御するとともに、
・一時的に画像データを第1ストレージに移動させる。
【0019】
また、サーバ装置110は、ユーザからの表示指示が詳細表示指示であると判定した場合であって、第1ストレージに画像データを移動させていた場合には、第1ストレージにアクセスし、画像データが表示されるよう制御する。
【0020】
なお、"移動"とは、移動元のストレージに格納された画像データを削除し、移動先のストレージに格納しなおすことを指す。
【0021】
端末120_1、120_2、・・・端末120_Nは、例えば、医療機関等に設置される端末であり、電子カルテデータを取り扱う端末である。端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)は、ストレージサービスの利用者であり、診療時に生成した電子カルテデータを、サーバ装置110に送信する。
【0022】
また、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)は、例えば、過去の電子カルテデータを参照する際、参照したい電子カルテデータを指定して、サーバ装置110に対して表示指示を行う。上述したように、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)が行う表示指示には、簡易表示指示と詳細表示指示とが含まれる。したがって、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)は、いずれかの表示指示を、サーバ装置110に対して行う。
【0023】
これにより、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)は、文書データと縮小画像データとが対応付けられた電子カルテデータを、高い応答性のもとで閲覧することができる。また、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nのユーザ(例えば、医師等の医療従事者)は、必要に応じて、詳細表示指示を行うことで、画像データを閲覧することができる。ここで、画像データは、1回目の詳細表示指示により第1ストレージに移動されるため、2回目以降の詳細表示指示に対しては、画像データを高い応答性のもとで閲覧することができる。
【0024】
このように、第1の実施形態に係るサーバ装置110が複数種類のストレージを備え、受信した電子カルテデータを格納する際、応答性の高いストレージに対しては、縮小画像データを生成したうえで、格納する。これにより、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、応答性の高いストレージに対して、画像データを格納する場合と比較して、利用料を削減することができる。また、ユーザは、電子カルテデータを高い応答性のもとで閲覧することができる。
【0025】
また、第1の実施形態に係るサーバ装置110は、利用料の低いストレージに対しては、縮小されていない画像データであって、データ量の大きい画像データを格納する。これにより、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、利用料の高いストレージに対して、データ量の大きい画像データを格納する場合と比較して、利用料を削減することができる。
【0026】
また、第1の実施形態に係るサーバ装置110は、データ量の大きい画像データのうち、詳細表示指示があった画像データについては一時的に第1ストレージに移動させる。これにより、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、ユーザは、高い応答性のもとで画像データを閲覧することができる。(少なくとも2回目以降の詳細表示指示に対しては、高い応答性のもとで画像データを閲覧することができる)。
【0027】
つまり、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、安価なストレージを使用するユーザの利便性を向上させることができる。
【0028】
<データの具体例>
次に、サーバ装置110に送信されるデータの具体例について説明する。
図2は、サーバ装置に送信されるデータの一例を示す図である。
図2において、データ200は、電子カルテデータである。電子カルテデータは、文書データと、画像データとが対応付けられている。
【0029】
文書データには、ヘッダ部と、本体部とが含まれ、ヘッダ部には、電子カルテデータを識別するための識別子(ID)が格納される。本体部には、各種情報項目と、各種情報項目の値とが対応付けられている。
図2の例は、各種情報項目として、"患者情報"、"診療内容"、"既往歴"、"医用画像"等が含まれることを示している。
【0030】
画像データは、情報項目="医用画像"に対応する位置に組み込まれたデータであり、
図2の例は、画像データとして、複数枚のCT画像データが組み込まれていることを示している。
【0031】
なお、
図2の例では、電子カルテデータが1つのファイルで形成され、文書データに画像データが組み込まれている場合について示した。しかしながら、電子カルテデータは、複数のファイルで形成され(つまり、文書データと画像データとは別ファイルで形成され)、文書データに画像データが紐付けられていてもよい。
【0032】
<サーバ装置のハードウェア構成>
次に、サーバ装置110のハードウェア構成について説明する。
図3は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0033】
図3に示すように、サーバ装置110は、プロセッサ301、メモリ302、補助記憶装置303、I/F(Interface)デバイス304、第1ストレージ305、第2ストレージ306、通信装置307、ドライブ装置308を有する。なお、サーバ装置110の各ハードウェアは、バス309を介して相互に接続されている。
【0034】
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ301は、各種プログラム(例えば、後述する制御プログラム等)をメモリ302上に読み出して実行する。
【0035】
メモリ302は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ301とメモリ302とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ301が、メモリ302上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは各種機能を実現する。
【0036】
補助記憶装置303は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ301によって実行される際に用いられる各種データを格納する。
【0037】
I/Fデバイス304は、サーバ装置110に対する操作を、操作装置311を介して受け付ける。また、I/Fデバイス304は、サーバ装置110による処理の結果を出力し、表示装置312を介して表示する。
【0038】
第1ストレージ305は、データを格納する。上述したように、第1の実施形態において、第1ストレージ305は、縮小画像データと文書データとを対応付けて格納する。
【0039】
第2ストレージ306は、データを格納する。上述したように、第1の実施形態において、第2ストレージ306は、電子カルテデータから抽出された画像データを格納する。
【0040】
通信装置307は、ネットワーク130と接続し、ネットワーク上の装置である、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nと通信する。
【0041】
ドライブ装置308は記録媒体313をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体313には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体313には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0042】
なお、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体313がドライブ装置308にセットされ、該記録媒体313に記録された各種プログラムがドライブ装置308により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、通信装置307を介してネットワーク130からダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0043】
<サーバ装置の機能構成>
次に、サーバ装置110の機能構成について説明する。
図4は、サーバ装置の機能構成の一例を示す図である。上述したように、サーバ装置110には、制御プログラムがインストールされている。サーバ装置110は、当該プログラムが実行されることで、データ取得部410、生成部420、格納制御部430、表示制御部440、課金部450として機能する。
【0044】
データ取得部410は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nより送信された電子カルテデータを受信し、格納制御部430及び生成部420に通知する。
【0045】
生成部420は、データ取得部410から通知された電子カルテデータから、画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成する。また、生成部420は、生成した縮小画像データを、格納制御部430に通知する。
【0046】
格納制御部430は、データ取得部410から通知された電子カルテデータに含まれる文書データと、生成部420から通知された縮小画像データとを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第1ストレージ305に格納する((i))。
【0047】
また、格納制御部430は、データ取得部410から通知された電子カルテデータから画像データを抽出し、抽出した画像データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第2ストレージ306に格納する((ii))。
【0048】
また、格納制御部430は、表示制御部440から、電子カルテデータを識別するIDを含む簡易表示指示を取得する。格納制御部430は、取得した簡易表示指示に含まれるIDと対応付けて格納された文書データ及び縮小画像データを、第1ストレージ305から読み出す((iii))。なお、格納制御部430は、読み出した文書データ及び縮小画像データを、表示制御部440に通知する。
【0049】
また、格納制御部430は、表示制御部440から、電子カルテデータを識別するIDを含む詳細表示指示を取得する。格納制御部430は、取得した詳細表示指示に含まれるIDと対応付けて格納された画像データを、第1ストレージに移動させたか否かを判定する。
【0050】
まだ、移動させていない場合、格納制御部430は、取得した詳細表示指示に含まれるIDと対応付けて格納された画像データを、第2ストレージ306から読み出す((iv))。この場合、格納制御部430は、読み出した画像データを、表示制御部440に通知するとともに、第1ストレージ305に、当該読み出した画像データを移動させる((v))。
【0051】
一方、既に、移動させていた場合、格納制御部430は、取得した詳細表示指示に含まれるIDと対応付けて格納された画像データを、第1ストレージ305から読み出す。この場合、格納制御部430は、読み出した画像データを、表示制御部440に通知する。
【0052】
また、格納制御部430は、第1ストレージ305に移動させた画像データが所定のデータ量を超えたか否かを判定する。所定のデータ量を超えたと判定した場合、格納制御部430は、第1ストレージ305から、当該移動させた画像データを読み出し、第2ストレージ306に移動させる((vi)、(vii))。
【0053】
表示制御部440は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nより送信された、電子カルテデータを識別するIDを含む簡易表示指示を、格納制御部430に通知する。また、表示制御部440は、IDを含む簡易表示指示を格納制御部430に通知したことに伴って格納制御部430より通知された、文書データ及び縮小画像データを取得し、指示元の端末に表示されるよう制御する。
【0054】
また、表示制御部440は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nより送信された、電子カルテデータを識別するIDを含む詳細表示指示を、格納制御部430に通知する。また、表示制御部440は、IDを含む詳細表示指示を格納制御部430に通知したことに伴って格納制御部430より通知された画像データを取得し、指示元の端末に表示されるよう制御する。
【0055】
課金部450は、格納制御部430が第1ストレージ305に文書データ、縮小画像データ、画像データを格納することで第1ストレージ305を使用したデータ量(単位期間(例えば、1年間)に使用したデータ量)を算出する。また、課金部450は、格納制御部430が第2ストレージ306に画像データを格納することで第2ストレージ306を使用したデータ量(単位期間(例えば、1年間)に使用したデータ量)を算出する。
【0056】
更に、課金部450は、第1ストレージ305を使用する場合の単位データ量あたりの費用を、第1ストレージ305を使用したデータ量にかけ合わせることで、単位期間あたりの利用料を算出する。また、課金部450は、第2ストレージ306を使用する場合の単位データ量あたりの費用を、第2ストレージ306を使用したデータ量にかけ合わせることで、単位期間あたりの利用料を算出する。また、課金部450は、第1ストレージ305の単位期間あたりの利用料と、第2ストレージ306の単位期間あたりの利用料とを合計する。更に、課金部450は、単位期間あたりの利用料の合計値に基づいて、次の単位期間あたりの利用料の合計値を予測し、予測した合計値を、次の単位期間が開始する前に、対応するユーザに課金する。
【0057】
<各部の処理の具体例>
次に、サーバ装置110の各部(ここでは、生成部420、格納制御部430、表示制御部440、課金部450)による処理の具体例について説明する。
【0058】
(1)生成部による処理の具体例
はじめに、生成部420による処理の具体例について説明する。
図5は、生成部による処理の具体例を示す図である。
【0059】
図5に示すように、生成部420には、縮小後の画像サイズ及びアスペクト比、縮小処理に用いる圧縮方式等が予め設定されている。生成部420は、データ取得部410より通知された電子カルテデータから画像データを抽出する。また、生成部420は、抽出した画像データが、当該設定された画像サイズ及びアスペクト比となるように、当該設定された圧縮方式で抽出した画像データを縮小する。これにより、生成部420は、縮小画像データ(例えば、サムネイル画像データ)を生成する。また、生成部420は、生成した縮小画像データを、格納制御部430に通知する。
【0060】
(2)格納制御部による処理の具体例
次に、格納制御部430による処理の具体例について説明する。上述したように、格納制御部430は、
・文書データ、縮小画像データ、画像データを、第1ストレージ305または第2ストレージに格納する「格納処理」(
図4の(i)、(ii))、
・簡易表示指示に応じて、文書データ、縮小画像データを第1ストレージ305から読み出して、表示制御部440に通知する「簡易表示処理」(
図4の(iii))、
・詳細表示指示に応じて、画像データを第2ストレージ306から読み出して(移動済みの場合は、第1ストレージ305から読み出して)、表示制御部440に通知するとともに、第1ストレージ305に移動させる「詳細表示処理」(
図4の(iv)、(v))、
・第1ストレージ305に移動させた画像データを監視し、第2ストレージ306に戻す「監視処理」(
図4の(vi)、(vii))、
を実行する。そこで、以下では、それぞれの処理の具体例について説明する。
【0061】
(2-1)格納制御部による格納処理の具体例
図6は、格納制御部による処理の具体例を示す第1の図であり、格納制御部430による「格納処理」の具体例を示す図である。
図6に示すように、格納制御部430は、更に、文書データ格納制御部610、縮小画像データ格納制御部620、画像データ格納制御部630を有する。
【0062】
文書データ格納制御部610は、データ取得部410から通知された電子カルテデータに含まれる文書データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第1ストレージ305に格納する。
【0063】
縮小画像データ格納制御部620は、生成部420から通知された縮小画像データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第1ストレージ305に格納する。
【0064】
画像データ格納制御部630は、データ取得部410から通知された電子カルテデータに含まれる画像データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第2ストレージ306に格納する。
【0065】
(2-2)格納制御部による簡易表示処理の具体例
図7は、格納制御部による処理の具体例を示す第2の図であり、格納制御部430による「簡易表示処理」の具体例を示す図である。
【0066】
文書データ格納制御部610は、表示制御部440から、簡易表示指示が通知されると、通知された簡易表示指示に含まれるIDに対応付けて格納された文書データを、第1ストレージ305から読み出して、表示制御部440に通知する。
【0067】
縮小画像データ格納制御部620は、表示制御部440から簡易表示指示が通知されると、通知された簡易表示指示に含まれるIDに対応付けて格納された縮小画像データを、第1ストレージ305から読み出して、表示制御部440に通知する。
【0068】
(2-3)格納制御部による詳細表示処理の具体例
図8は、格納制御部による処理の具体例を示す第3の図であり、格納制御部430による「詳細表示処理」の具体例を示す図である。
【0069】
画像データ格納制御部630は、表示制御部440から詳細表示指示が通知されると、通知された詳細表示指示に含まれるIDに対応付けて格納された画像データを、既に、第1ストレージ305に移動させているか否かを判定する。まだ、移動させていないと判定した場合、画像データ格納制御部630は、詳細表示指示に含まれるIDに対応付けて格納された画像データを、第2ストレージ306から読み出して、表示制御部440に通知する。また、画像データ格納制御部630は、読み出した画像データを、第1ストレージ305に移動させる。
【0070】
一方、移動させていると判定した場合、画像データ格納制御部630は、詳細表示指示に含まれるIDに対応付けて格納された画像データを、第1ストレージ305から読み出して、表示制御部440に通知する。
【0071】
(2-4)格納制御部による監視処理の具体例
図9は、格納制御部による処理の具体例を示す第4の図であり、格納制御部430による「監視処理」の具体例を示す図である。
【0072】
画像データ格納制御部630は、第2ストレージ306から、第1ストレージ305へと移動させた画像データを監視する。また、画像データ格納制御部630は、当該画像データが、所定のデータ量を超えたか否かを判定し、超えたと判定した場合に、当該画像データを第2ストレージ306に移動させる(戻す)。
【0073】
(2-5)格納制御部の各処理中に各ストレージに格納されるデータの具体例
次に、格納制御部430の各処理中(格納処理中、簡易表示処理中、詳細表示処理中、監視処理中)に、第1ストレージ305及び第2ストレージ306に格納されるデータの具体例について説明する。
図10は、各ストレージに格納されるデータの一例を示す図である。
【0074】
図10に示すように、格納処理中及び簡易表示処理中は、第1ストレージ305に、文書データと縮小画像データとが格納され、第2ストレージ306には、画像データが格納される。
【0075】
一方、詳細表示処理中及び監視処理中は、第1ストレージ305に、文書データ、縮小画像データ、画像データが格納される。
【0076】
(3)表示制御部による処理の具体例
次に、表示制御部440による処理の具体例について説明する。
図11は、表示制御部による処理の具体例を示す図である。
【0077】
図11に示すように、表示制御部440は、更に、ID取得部1110、指示判定部1120、送信部1130を有する。
【0078】
ID取得部1110は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nから送信される表示指示を受信し、当該表示指示に含まれるID(電子カルテデータを識別するID)を、簡易表示指示または詳細表示指示に含めて格納制御部430に通知する。
【0079】
指示判定部1120は、端末120_1、120_2、・・・端末120_Nから送信される表示指示を受信し、当該表示指示の種類(簡易表示指示または詳細表示指示)を、格納制御部430に通知する。
【0080】
送信部1130は、ID取得部1110及び指示判定部1120が、簡易表示指示(ID)または詳細表示指示(ID)を格納制御部430に通知したことに応じて、格納制御部430から通知された、文書データ及び縮小画像データ、または、画像データを取得する。また、送信部1130は、表示指示を送信した指示元の端末に、文書データ及び縮小画像データ、または、画像データが表示されるよう制御する。
【0081】
(4)課金部による処理の具体例
次に、課金部450による処理の具体例について説明する。
図12は、課金部による処理の具体例を示す図である。このうち、
図12の(a)、(b)は、比較例として、課金部450による課金方法とは異なる課金方法により課金した場合の利用料を示しており、
図12(c)は、課金部450による課金方法により課金した場合の利用料を示している。
【0082】
図12において、横軸は、各年を表しており、縦軸は、各年のデータ量に、単位データ量あたりの利用料をかけ合わせた値を表している。
【0083】
図12において、グレーの矩形は、α年目までに格納されたデータのデータ量に単位データ量あたりの利用料をかけ合わせた値を表している。また、ハッチングの矩形は、α年目以降に新たに格納されたデータのデータ量に単位データ量あたりの利用料をかけ合わせた値を表している。
【0084】
図12の(a)の例は、α+4年目までを利用期間とし、α+4年目の時点で利用すると予測されるデータ量をはじめに確保し、当該確保したデータ量に相当する利用料を、毎年、課金していく課金方法である(太点線)。つまり、確保したデータ量に単位データ量あたりの利用料をかけ合わせることで算出される利用料を、毎年、課金していく課金方法である。
【0085】
一方、
図12の(b)の例は、利用したデータ量と、次の年に利用すると予測される未来のデータ量とを合計したデータ量に、単位データ量あたりの利用料をかけ合わせた値を算出し、次の年の利用料として課金する課金方法である(太点線)。
図12の(b)の例に示した課金方法によれば、ユーザは、実際に利用したデータ量から予測されるデータ量に相当する利用料を支払うことができる。
【0086】
このように、各年に実際に利用したデータ量から予測される翌年のデータ量に相当する利用料を課金する課金方法とすることで、
図12の(a)の例と比較して、ユーザは毎年支払う利用料を削減することが可能になる。
【0087】
図12の(c)の例は、課金部450による課金方法により課金した場合の利用料を示している(太点線)。
図12(b)に示した利用料との相違点は、
図12の(c)の場合、第2ストレージを使用することで、単位データ量あたりの利用料を削減するとともに、縮小画像データを生成することで、第1ストレージのデータ量を削減している点である。このため、
図12(b)と比較して、
図12(c)の場合、ユーザは、毎年支払う利用料を削減することができる。
【0088】
<サーバ装置による制御処理の流れ>
次に、サーバ装置110による制御処理の流れについて説明する。
図13は、サーバ装置による制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
ステップS1301において、サーバ装置110は、電子カルテデータを受信したか否かを判定する。ステップS1301において電子カルテデータを受信していないと判定した場合(ステップS1301においてNOの場合には)、ステップS1305に進む。一方、ステップS1301において電子カルテデータを受信したと判定した場合には(ステップS1301においてYESの場合には)、ステップS1302に進む。
【0090】
ステップS1302において、サーバ装置110は、受信した電子カルテデータから画像データを抽出し、抽出した画像データに基づいて、縮小画像データを生成する。
【0091】
ステップS1303において、サーバ装置110は、受信した電子カルテデータに含まれる文書データと、生成した縮小画像データとを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第1ストレージに格納する。
【0092】
ステップS1304において、サーバ装置110は、受信した電子カルテデータから抽出した画像データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第2ストレージに格納する。
【0093】
ステップS1305において、サーバ装置110は、いずれかの端末から、簡易表示指示を受信したか否かを判定する。ステップS1305において、簡易表示指示を受信していないと判定した場合には(ステップS1305においてNOの場合には)、ステップS1309に進む。一方、ステップS1305において、簡易表示指示を受信したと判定した場合には(ステップS1305においてYESの場合には)、ステップS1306に進む。
【0094】
ステップS1306において、サーバ装置110は、簡易表示指示に含まれるIDに対応付けられた文書データ及び縮小画像データを、第1ストレージから読み出し、指示元の端末に表示するよう制御する。
【0095】
ステップS1307において、サーバ装置110は、指示元の端末から、更に、詳細表示指示を受信したか否かを判定する。ステップS1307において、詳細表示指示を受信していないと判定した場合には(ステップS1307においてNOの場合には)、ステップS1309に進む。一方、ステップS1307において、詳細表示指示を受信したと判定した場合には(ステップS1307においてYESの場合には)、ステップS1308に進む。
【0096】
ステップS1308において、サーバ装置110は、詳細表示指示に含まれるIDに対応付けられた画像データを第1ストレージに既に移動させている場合にあっては、当該画像データを第1ストレージから読み出し、指示元の端末に表示するよう制御する。また、当該画像データを第1ストレージに移動させていない場合にあっては、サーバ装置110は、当該画像データを、第2ストレージから読み出し、指示元の端末に表示するよう制御するとともに、読み出した画像データを第1ストレージに移動させる。
【0097】
ステップS1309において、サーバ装置110は、第1ストレージに移動させた画像データが、所定のデータ量を超えたか否かを判定する。ステップS1309において、第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えていないと判定した場合には(ステップS1309においてNOの場合には)、ステップS1311に進む。一方、ステップS1309において、第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えたと判定した場合には(ステップS1309においてYESの場合には)、ステップS1310に進む。
【0098】
ステップS1310において、サーバ装置110は、第1ストレージに移動させた画像データの一部を、第2ストレージに戻す(移動させる)。
【0099】
ステップS1311において、サーバ装置110は、制御処理を終了するか否かを判定する。ステップS1311において、制御処理を継続すると判定した場合には(ステップS1311においてNOの場合には)、ステップS1301に戻る。一方、ステップS1311において、制御処理を終了すると判定した場合には、制御処理を終了する。
【0100】
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係るサーバ装置110は、
・画像データと文書データとが対応付けられた電子カルテデータを端末から受信して格納する際、画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成する。
・生成した縮小画像データと文書データとを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて第1ストレージに格納し、画像データを、電子カルテデータを識別するIDと対応付けて、第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する。
・簡易表示指示を取得した場合には、第1ストレージから文書データと縮小画像データとを読み出す。
【0101】
これにより、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、第1ストレージに対して、画像データを格納する場合と比較して、利用料を削減することができる。また、ユーザは、電子カルテデータを高い応答性のもとで閲覧することができる。
【0102】
また、第1の実施形態に係るサーバ装置110は、
・詳細表示指示を取得した場合であって、第1ストレージに画像データを移動させていない場合には、第2ストレージから画像データを読み出すとともに、読み出した画像データを第1ストレージに移動させる。
・詳細表示指示を取得した場合であって、第1ストレージに画像データを移動させていた場合には、第1ストレージから画像データを読み出す。
・第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、第2ストレージに画像データを移動させる。
【0103】
このように、詳細表示指示があった画像データについては一時的に第1ストレージに移動させることで、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、ユーザは、高い応答性のもとで画像データを閲覧することができる。
【0104】
つまり、第1の実施形態に係るサーバ装置110によれば、安価なストレージを使用するユーザの利便性を向上させることができる。
【0105】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、第1ストレージ305に移動させた画像データを、第2ストレージ306に移動させる(戻す)際の移動方法について詳細に言及しなかったが、移動方法は任意である。例えば、第1ストレージ305への移動順序の古い順に、順次、第2ストレージ306に移動させるようにしてもよい。あるいは、第1ストレージ305において読み出された回数の少ない順に(詳細表示指示が少ない順に)、順次、第2ストレージ306に移動させるようにしてもよい。
【0106】
また、1回に移動させる量も任意である。例えば、予め定められたファイル数の画像データを第2ストレージ306に移動させるようにしてもよいし、予め定められたデータ量分の画像データを、第2ストレージ306に移動させるようにしてもよい。
【0107】
また、上記第1の実施形態では、所定のデータ量の詳細について言及しなかったが、所定のデータ量は、例えば、現在の利用料に応じて決定されてもよい(つまり、固定の値ではなく、可変する値であってもよい)。第1ストレージ305に格納されるデータのデータ量は、一時的であっても、画像データを移動させることでデータ量が増加すれば、翌年の利用料が高くなるからである。
【0108】
また、上記第1の実施形態では、第2ストレージ306から読み出した画像データを、表示制御部440に通知して指示元の端末に表示するよう制御する処理と、第1ストレージ305に移動させる処理との処理順序について言及しなかった。しかしながら、第2ストレージ306から読み出した画像データに対する処理の処理順序は任意である。つまり、表示制御部440に通知して指示元の端末に表示するよう制御する処理を行ってから、第1ストレージ305に移動させる処理を行ってもよい。あるいは、第1ストレージ305に移動させる処理を行ってから、表示制御部440に通知して指示元の端末に表示するよう制御する処理を行ってもよい。
【0109】
また、上記第1の実施形態では、詳細表示指示のあった画像データについて、第2ストレージ306から第1ストレージ305に移動させるものとして説明した。しかしながら、第1ストレージ305に移動させる画像データはこれに限定されず、例えば、詳細表示指示のあった画像データと同じIDが対応付けられた画像データの全てまたは一部を、第1ストレージ305に移動させてもよい。
【0110】
また、上記第1の実施形態では、サーバ装置110が電子カルテデータを格納する場合について説明したが、文書データと画像データとが対応付けられたデータであれば、電子カルテデータ以外のデータであってもよい。
【0111】
なお、開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成し、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータに実行させ、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、制御プログラム。
(付記2)
前記第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていた場合には、前記第1ストレージから前記画像データを読み出す、付記1に記載の制御プログラム。
(付記3)
前記第1の表示指示に応じて、前記読み出された縮小画像データが、指示元の端末に表示されるよう制御し、
前記第2の表示指示に応じて、前記読み出された画像データが、指示元の端末に表示されるよう制御する、
処理をコンピュータに実行させる、付記1または2に記載の制御プログラム。
(付記4)
前記第1ストレージの利用料は、前記第1ストレージに格納された過去のデータ量と、前記第1ストレージに格納される未来のデータ量とに基づいて算出され、
前記第2ストレージの利用料は、前記第2ストレージに格納された過去のデータ量と、前記第2ストレージに格納される未来のデータ量とに基づいて算出される、付記1に記載の制御プログラム。
(付記5)
前記画像データと前記文書データとが対応付けられたデータは、電子カルテデータであり、前記画像データは医用画像データである、付記1に記載の制御プログラム。
(付記6)
前記第1ストレージに移動させた画像データを、移動順序の古い順に、前記第2ストレージに画像データを移動させる、付記1に記載の制御プログラム。
(付記7)
前記第1ストレージに移動させた画像データを、前記第2の表示指示の少ない順に、前記第2ストレージに画像データを移動させる、付記1に記載の制御プログラム。
(付記8)
前記所定のデータ量は、算出された利用料に応じて決定される、付記4に記載の制御プログラム。
(付記9)
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成し、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する、処理をコンピュータが実行し、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、制御方法。
(付記10)
画像データと文書データとが対応付けられたデータを端末から受信して格納する際、前記画像データに基づいて、データ量の少ない縮小画像データを生成する生成部と、
前記縮小画像データを前記文書データと対応付けて第1ストレージに格納し、前記画像データを前記第1ストレージよりも利用料の低い第2ストレージに格納する格納制御部と、を有し、
前記格納制御部は、
第1の表示指示を取得した場合には、前記第1ストレージから前記文書データと前記縮小画像データとを読み出し、
第2の表示指示を取得した場合であって、前記第1ストレージに前記画像データを移動させていない場合には、前記第2ストレージから前記画像データを読み出すとともに、前記第1ストレージに移動させ、
前記第1ストレージに移動させた画像データが所定のデータ量を超えた場合には、所定の順序で前記第2ストレージに画像データを移動させる、サーバ装置。
【0112】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0113】
100 :データ格納システム
110 :サーバ装置
120_1~120_N :端末
200 :データ
305 :第1ストレージ
306 :第2ストレージ
410 :データ取得部
420 :生成部
430 :格納制御部
440 :表示制御部
450 :課金部