(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005564
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】アイアンクラブ用ヘッドカバー
(51)【国際特許分類】
A63B 60/62 20150101AFI20250109BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20250109BHJP
【FI】
A63B60/62
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105781
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】523242653
【氏名又は名称】添田 卓海
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(72)【発明者】
【氏名】添田 卓海
(57)【要約】
【課題】キャディーバック等に収納された複数本のアイアンクラブのクラブヘッドに被せられるアイアンクラブ用ヘッドカバーを提供する。
【解決手段】複数本のアイアンクラブMのクラブヘッドM1を覆うことが可能な袋状のカバー本体11を備えている。カバー本体11の開口部12には、開口の大きさを縮小することが可能な縮小構造が設けられている。カバー本体11の内部には、各クラブヘッドM1同士が接触又は擦れ合うことを抑制する紐状又は帯状の複数の緩衝部材16が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のアイアンクラブのクラブヘッドを覆うことが可能な袋状のカバー本体を備え、前記カバー本体の開口部には、開口の大きさを縮小することが可能な縮小構造が設けられ、前記カバー本体の内部には、前記各クラブヘッド同士が接触又は擦れ合うことを抑制する紐状又は帯状の複数の緩衝部材が設けられたことを特徴とするアイアンクラブ用ヘッドカバー。
【請求項2】
前記各緩衝部材は、長さ方向における一方の端部が前記カバー本体の内部に固定された固定端部とされ、他方の端部は固定されていない自由端部とされたことを特徴とする請求項1記載のアイアンクラブ用ヘッドカバー。
【請求項3】
前記各緩衝部材は、少なくとも、前記カバー本体の前記開口部と反対側の内部に、前記固定端部が配設されたことを特徴とする請求項2記載のアイアンクラブ用ヘッドカバー。
【請求項4】
前記縮小構造は、前記カバー本体の下側に複数のループを設け、前記ループに紐を通して前記開口部を締めることができるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のアイアンクラブ用ヘッドカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャディーバック等に収納された複数本のアイアンクラブのクラブヘッドに被せられるアイアンクラブ用ヘッドカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、キャディーバックに収納されたゴルフクラブのクラブヘッドを保護するカバーとして、個々のクラブヘッドに被せられるウッドクラブ用のヘッドカバーが提案されている。また、近年では、キャディーバック等に収納された複数本のアイアンクラブのクラブヘッドに被せられるカバーも提案されている。アイアンクラブ用ヘッドカバーとしては、例えば、キャディーバック等に収納された複数本のアイアンクラブのクラブヘッドをまとめて1つの袋状体で覆うものが市販されているが、複数本のアイアンクラブのクラブヘッドをまとめて覆うので、振動等によりクラブヘッド同士が接触又は擦れ合ってしまい、傷ついてしまう。
【0003】
そこで、例えば、クラブヘッドに被せる袋状体を2重構造とし、間に空気を入れて内側の袋がクラブヘッドに密着し、クラブヘッドが移動しないようにしたアイアンクラブ用ヘッドカバーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このアイアンクラブ用ヘッドカバーによれば、振動等によりクラブヘッド同士が傷つくことを抑制することができる。しかしながら、構造が複雑で、かつ、クラブヘッドへの着脱が面倒であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、簡単にクラブヘッド同士が接触又は擦れ合って傷つくことを抑制できるアイアンクラブ用ヘッドカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアイアンクラブ用ヘッドカバーは、複数本のアイアンクラブのクラブヘッドを覆うことが可能な袋状のカバー本体を備え、カバー本体の開口部には、開口の大きさを縮小することが可能な縮小構造が設けられ、カバー本体の内部には、各クラブヘッド同士が接触又は擦れ合うことを抑制する紐状又は帯状の複数の緩衝部材が設けられたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアイアンクラブ用ヘッドカバーによれば、カバー本体の内部に複数の紐状又は帯状の緩衝部材を設けたので、複数本のアイアンクラブのクラブヘッドをまとめて1つのカバー本体で覆うだけで、緩衝部材が自然に各クラブヘッドの間に入り、各クラブヘッド同士が接触又は擦れ合うことを抑制することができる。よって、簡単な構造でクラブヘッドの損傷を抑制することができると共に、簡単に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るアイアンクラブ用ヘッドカバーの構成を表す図である。
【
図2】
図1に示したアイアンクラブ用ヘッドカバーの内部構造を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態に係るアイアンクラブ用ヘッドカバー10の外観構成を表すものである。
図2は、アイアンクラブ用ヘッドカバー10の内部構造を表すものであり、カバー本体11を裏返して内部構造を示している。
図3は、本発明の変形例を表すものである。このアイアンクラブ用ヘッドカバー10は、例えば、キャディーバック等に収納された複数本のアイアンクラブMのクラブヘッドM1に被せられるものであり、複数本のアイアンクラブMのクラブヘッドM1をまとめて覆うことが可能な袋状のカバー本体11を備えている。カバー本体11は、内部に、複数本のクラブヘッドM1を収容可能な収容空間が形成され、一端部にクラブヘッドM1を挿入するための開口部12が設けられている。
【0011】
カバー本体11は、どのような材料により構成されていてもよいが、生地により構成されていることが好ましい。柔らかく取り扱いが容易であるからである。中でも、例えば、タオル生地、ボア生地、又は、キルティング生地により構成することが好ましい。クラブヘッドM1を柔らかく覆うことができ、かつ、クッション性もあるからである。また、カバー本体11を二重構造とし、表側と内側とで生地の材料を異ならせてもよい。例えば、表側を化学繊維、合成皮革、又は、革等により構成し、内側をタオル生地、ボア生地、又は、キルティング生地等により構成するようにしてもよい。更に、カバー本体11を二重構造とし、二重構造の間に綿やスポンジ等のクッション材を挿入してもよい。
【0012】
カバー本体11の開口部12には、開口の大きさを縮小することが可能な縮小構造が設けられている。縮小構造は、開口の大きさを縮小してカバー本体11がクラブヘッドM1から外れないようにできればどのような構造でもよい。例えば、
図1に示したように、開口部12の全周に紐13を通す紐通し部14を設け、紐通し部14に紐13を通して開口部12を縮め、留め具15により固定するようにしてもよい。また、
図3に示したように、例えば、カバー本体11の下側の外側に、開口部12に沿って紐23を通す複数のループ24を設け、ループ24に紐23を通して開口部12を締め、バックル等の留め具25により固定するようにしてもよい。このようにすれば、開口部12の全周に紐通し部14を設ける場合に比べて、紐23を締めやすく、かつ、紐23が緩みにくくすることができるので好ましい。なお、紐13,23は、物をしばったり束ねたりする細長いものであればよく、紐状でも、帯状でもよい。
【0013】
カバー本体11の内部には、各クラブヘッドM1同士が接触し又は擦れ合うことを抑制する紐状又は帯状の複数の緩衝部材16が設けられている。各緩衝部材16は、例えば、長さ方向における一方の端部がカバー本体11の内部に固定された固定端部16Aとなっており、他方の端部は固定されていない自由端部16Bとされていることが好ましい。自由端部16Bが各クラブヘッドM1の周りを自由に覆い、また、各クラブヘッドM1の間に自由に入りやすいからである。
【0014】
各緩衝部材16は、少なくとも、カバー本体11の開口部12と反対側の内部に、固定端部16Aが配設されていることが好ましい。すなわち、各緩衝部材16は、開口部12を下にして、固定端16Aがカバー本体11の上側の内側に、固定端部16Aが配設されていることが好ましい。各クラブヘッドM1にカバー本体11を被せたときに、各緩衝部材16が上から各クラブヘッドM1の周りを覆い、また、上から各クラブヘッドM1の間に入り込みやすいからである。各緩衝部材16は、個別にカバー本体11に配設されていてもよいが、複数本をまとめて配設されていてもよい。例えば、
図1から
図3では、各緩衝部材16の固定端部16Aをテープ状部材16Cで覆い、縫い合わせて一体化して、カバー本体11の内側に配設した場合を示している。各緩衝部材16の固定は、例えば、縫い付けてもよく、両面テープ等の固定部材を用いてもよい。また、カバー本体11の開口部12と反対側の縫代を長く形成し、所定の幅で切断することにより緩衝部材16を形成するようにしてもよい。この場合、緩衝部材16は、カバー本体11と連続して一体的に形成されている。
【0015】
各緩衝部材16の長さは、例えば、5cm以上30cm以下とすることが好ましく、5cm以上25cm以下、更には、5cm以上20cm以下とすればより好ましい。各緩衝部材16の太さ又は幅は、例えば、1mm以上100mm以下とすることが好ましい。各緩衝部材16の長さ、及び、太さ又は幅は、同一でもよく、異なっていてもよい。
【0016】
各緩衝部材16は、どのような材料により構成してもよい。緩衝部材16は、例えば、糸、複数の糸を撚り合わせた紐、又は、生地を紐状又は帯状に加工したものにより構成することができ、ビニール等のプラスチック製の紐により構成してもよい。緩衝部材16の本数は、各緩衝部材16の形状、太さ又は幅により異なるが、例えば、10本以上200本以下とすることが好ましい。
【0017】
このアイアンクラブ用ヘッドカバー10は、例えば、次のようにして用いることができる。例えば、キャディーバック等にクラブヘッドM1を上にして複数本のアイアンクラブMを収納した後、各クラブヘッドM1にまとめてカバー本体11を被せ、開口部12を縮める。これにより、カバー本体11の内部に設けられた緩衝部材16が各クラブヘッドM1の間に入り、各クラブヘッドM1同士が接触し又は擦れ合うことが抑制される。
【0018】
このように、本実施の形態によれば、カバー本体11の内部に複数の紐状又は帯状の緩衝部材16を設けたので、複数本のアイアンクラブMのクラブヘッドM1をまとめて1つのカバー本体11で覆うだけで、緩衝部材16が自然に各クラブヘッドM1の間に入り、各クラブヘッドM1同士が接触又は擦れ合うことを抑制することができる。よって、簡単な構造でクラブヘッドM1の損傷を抑制することができると共に、簡単に着脱することができる。
【0019】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。更に、各構成要素の具体的な構成は一例を示したものであり、異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0020】
10…アイアンクラブ用ヘッドカバー、11…カバー本体、12…開口部、13…紐、14…紐通し部、15…留め具、16…緩衝部材、16A…固定端部、16B…自由端部、16C…テープ状部材、23…紐、24…ループ、25…留め具