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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005619
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20250109BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 L
H04N1/387 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023105854
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐茂 和輝
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC24
5C062AC25
(57)【要約】
【課題】ファイル生成時のユーザの利便性を向上すること。
【解決手段】スキャナを制御する制御装置は、スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、スキャナで原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御手段を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャナを制御する制御装置であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、前記ファイルが前記第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび前記読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御手段を有することを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記第一条件は、前記原稿画像の画像データが圧縮される場合の設定である圧縮設定が無効化されていることを含み、
前記第二条件は、前記圧縮設定が有効化されていることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記生成パラメータと、前記読込パラメータと、前記生成パラメータの根拠と、を表示することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記圧縮設定が有効化されている場合の圧縮率を調整する調整パラメータを設定可能であり、
前記制御手段は、前記生成パラメータの根拠として、前記調整パラメータの情報を表示することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記読込パラメータは、複数のパラメータの中から選択されたパラメータであり、前記制御手段は、前記複数のパラメータに含まれる特定のパラメータに対して、前記表示制御を実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記特定のパラメータは、圧縮設定が有効化された場合に、前記原稿画像のうちの一部の領域に圧縮が行われるパラメータであることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記読込パラメータは、複数のパラメータの中から選択されたパラメータであり、前記制御手段は、前記複数のパラメータにおける全てのパラメータに対して、前記表示制御を実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
現在設定されている前記読込パラメータの変更を受け付けた場合、前記制御手段は、前記原稿画像の画像データが圧縮される場合の設定である圧縮設定を無効化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記読込パラメータおよび前記生成パラメータは、解像度であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御手段は、現在設定されている解像度を表示する画面、または、解像度を選択する画面に遷移する指示を受け付けたことに基づいて、前記表示制御を実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
スキャナを制御する制御装置であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記原稿画像の画像データが圧縮される圧縮処理によって解像度が低下しないことを示す情報を表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記圧縮処理による解像度の低下が発生することを示す情報を表示する表示制御を実行する制御手段を有することを特徴とする制御装置。
【請求項12】
前記ファイルが前記第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む際の読込パラメータと、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータとで同じ解像度が表示され、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記読込パラメータと、前記生成パラメータとで異なる解像度が表示されることを特徴とする請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記第一条件は、圧縮設定が無効化されていることを含み
前記第二条件は、前記圧縮設定が有効化されていることを含む、ことを特徴とする請求項11または12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御手段は、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記生成パラメータと、前記読込パラメータと、前記生成パラメータの根拠と、を表示することを特徴とする請求項12に記載の制御装置。
【請求項15】
スキャナを制御する制御装置の制御方法であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび前記読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御ステップを有することを特徴とする制御装置の制御方法。
【請求項16】
スキャナを制御する制御装置の制御方法であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記原稿画像の画像データが圧縮される圧縮処理によって解像度が低下しないことを示す情報を表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記圧縮処理による解像度の低下が発生することを示す情報を表示する表示ステップを有することを特徴とする制御方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
原稿をスキャンして、画像ファイルを生成する画像読込装置(スキャナ)が、一般的に知られている。スキャナにおいては、装置が提供するタッチパネルなどのユーザインタフェース(UI)、または、装置に接続可能なPC上で利用可能なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、ユーザにより、読込パラメータが事前に設定される。スキャナは、事前に設定された読込パラメータを用いてスキャン(読込)処理を実施する。
【0003】
特許文献1には、スキャナが画像ファイルを生成する際、ファイル形式変換処理および解像度圧縮処理を実施する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-231219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、画像読込後に実施する処理に応じて、画像の読込時の解像度を自動で変更する例が記載されている。このような場合、ユーザが事前に設定したパラメータ(画像読込時の解像度)と、生成されたファイルのパラメータ(例えば生成物の解像度)とが異なる可能性がある。
【0006】
本開示は、ファイル生成時のユーザの利便性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る制御装置は、スキャナを制御する制御装置であって、前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、前記ファイルが前記第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび前記読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ファイル生成時のユーザの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像処理システムの一例を示す図である。
図2】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】MFPのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】操作部に表示される画面の一例を示す図である。
図5】操作部に表示される画面の一例を示す図である。
図6】解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。
図7】操作部に表示される画面の一例を示す図である。
図8】解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。
図9】解像度設定を変更するユーザ操作を受け付けた際の処理のフローチャートである。
図10】操作部に表示される画面の一例を示す図である。
図11】解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は本開示事項を限定するものでなく、また以下の実施の形態で説明されている特徴の組み合わせすべてが本開示の解決手段に必須のものとは限らない。尚、同一の構成要素には同一の参照番号を付す。
【0011】
<<第1実施形態>>
本実施形態では、画像読込時のパラメータ(読込パラメータともいう)と、ファイル生成時のパラメータ(生成パラメータともいう)とが異なるパラメータである場合であっても、ユーザがファイル生成時のパラメータを適切に認識できる例を説明する。本実施形態では、スキャナとして、MFP(Multifunction Peripheral)を用いる例を説明する。また、画像読込時およびファイル生成時のパラメータとして解像度を例に説明する。
【0012】
一態様として、ユーザは、所望の原稿をスキャンして原稿画像を得ようとする場合、MFPの操作画面などを用いて画像読込時のパラメータ(解像度)を設定する操作を行う。尚、ユーザが望むパラメータがデフォルトで設定されている場合などは、設定操作が行われないこともある。その後、ユーザによってスキャンを実行する指示を受け付けると、MFPは、設定されている画像読込時のパラメータに従って読込を行う。
【0013】
MFPの中には、設定されている解像度が所定の解像度の場合、設定された解像度で画像を読み込む処理が行われた後に、読み込まれた画像の画像データにおける背景領域のみを、読込時の解像度よりも低い解像度にする圧縮処理が行われることがある。圧縮処理が行われた結果、データ容量を削減したファイルが生成される。このような場合、実際に生成されたファイルの解像度と、ユーザが認識している解像度とが異なる。以下では、このような場合であっても、ユーザがファイル生成時のパラメータを把握できる例を説明する。
【0014】
<システム構成>
図1は、本実施形態における画像処理システム10の一例を示す図である。LAN(Local Area Network)100上には、MFP101およびファイルサーバ102が、互いに通信可能に接続されている。MFP101は、画像処理装置の一例である。ファイルサーバ102は、ファイル管理装置の一例である。
【0015】
MFP101は、ファイルサーバ102内のフォルダを宛先としてファイル転送プロトコルを用いて画像データのファイル送信を行うことができる。ファイル転送プロトコルとしては、例えばSMB(Server Message Block)またはFTP(File Transfer Protocol)などが挙げられる。尚、MFP101のファイル送信先は、ファイルサーバ102に限られるものではなく、図示しないホストPC内のフォルダを宛先とすることもできる。また、MFP101は、図示しないメールサーバを介して、画像データを電子メールで送信することができる。MFP101は、PSTN(Public Switched Telephone Network)110に接続され、図示しないファクス装置との間でファクス送受信を行うことができる。また、MFP101は、図示しないインターネットと接続され、インターネットを介して他の装置にデータを送信するように構成されていてもよい。
【0016】
画像処理システム10内の機器(例えばファイルサーバ102)内に記憶している宛先表が公開されると、MFP101は、LAN100経由で宛先表を取得し利用することができる。
【0017】
なお、画像処理システム10は、MFP101およびファイルサーバ102を含むものとするが、MFP101のみを画像処理システムと称することもできる。また、不図示のホストPCまたは管理サーバなどを含めたものを画像処理システムと称してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
図2は、MFP101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。MFP101は、制御部210、操作部220、プリンタ221、スキャナ222、およびモデム223を有する。制御部210は、CPU211、ROM212、RAM213、HDD214、操作部I/F215、プリンタI/F216、スキャナI/F217、モデムI/F218、およびネットワークI/F219を有する。
【0019】
CPU211を含む制御部210は、MFP101全体の動作を制御する。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御および送信制御などの各種制御を行う。RAM213は、CPU211の主メモリ、および、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。なお、MFP101は、1つのCPU211が1つのメモリ(RAM213またはHDD214)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の態様であっても構わない。例えば、複数のCPU、および、複数のRAMまたはHDDを協働させて、後述のフローチャートに示す各処理を実行するように構成してもよい。
【0020】
HDD214は、画像データおよび各種プログラムを記憶する。操作部I/F215は、操作部220と制御部210とを接続する。操作部220には、タッチパネル機能を有する液晶表示部およびキーボードなどが備えられている。
【0021】
プリンタI/F216は、プリンタ221と制御部210とを接続する。プリンタ221での印刷に用いられる画像データは、プリンタI/F216を介して制御部210から転送され、プリンタ221において記録媒体上に印刷される。なお本実施形態で使用されるプリンタ221の印刷方式は、電子写真方式でもインクジェット方式でもよく、その他の方式でもよい。
【0022】
スキャナI/F217は、スキャナ222と制御部210とを接続する。スキャナ222は、原稿上の画像を読み取って画像データ(画像ファイル)を生成し、スキャナI/F217を介して制御部210に入力する。MFP101は、スキャナ222で生成された画像データ(画像ファイル)を、ファイル送信またはメール送信することができる。
【0023】
モデムI/F218は、モデム223と制御部210とを接続する。モデム223は、制御部210(MFP101)をPSTN110に接続する。モデム223は、PSTN110上のファクス装置との間でファクス送受信を実行する。
【0024】
ネットワークI/F219は、制御部210(MFP101)をLAN100に接続する。ネットワークI/F219は、LAN100上の外部装置(ファイルサーバ102など)に画像データおよび情報を送信したり、LAN100上の外部装置から各種情報を受信したりする。
【0025】
<ソフトウェア構成>
図3は、MFP101のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施形態では、特に断らない限り、図示されたソフトウェアモジュール間のやりとりは、CPU211が、ROM212またはHDD214に記憶されたプログラムに従って処理を行うことで実現される。CPU211は、ROM212、RAM213、HDD214、操作部I/F215、プリンタI/F216、スキャナI/F217、モデムI/F218、およびネットワークI/F219を制御する。
【0026】
制御部210は、画面表示制御部301、画面入力制御部302、認証処理部303、アプリケーション304、スタートキー制御部305、時間管理部306、およびジョブ実行ボタン制御部307を有する。
【0027】
画面表示制御部301は、アプリケーション304全体の画面管理、画面の情報を操作部220に転送する処理、および、操作部220から入力されたイベントをアプリケーション304に通知する処理を主に行う。
【0028】
画面入力制御部302は、操作部220からの操作を操作部I/F215が信号に変換し、その信号を受信及び解析し、アプリケーション304へ送信できるイベントの形式の入力信号に変換する。そして、画面入力制御部302は、その入力信号を画面表示制御部301に通知する。
【0029】
認証処理部303は、認証画面を操作部220に表示し、ユーザから入力されたIDおよびパスワード等の認証情報を用いてユーザ認証を行う。ユーザ認証が成功した場合には、認証処理部303は、該当ユーザをMFP101にログインさせるためのログイン処理を行う。ログアウトの指示がされた時には、認証処理部303は、ログイン中のユーザをMFP101からログアウトさせるためのログアウト処理を行う。
【0030】
アプリケーション304は、MFP101上で動作するアプリケーション群であり、画面入力制御部302を介したユーザからの指示により、CPU211が各アプリケーションを動作させる。MFP101が有するアプリケーションのうち、代表的なものは以下の通りである。
・スキャナ222により原稿上の画像を読み取って生成された画像データをプリンタ221にて印刷する「コピー」機能を有するアプリケーションプログラム。
・PC等の外部装置から投入されたプリントジョブに基づいて画像データをプリンタ221にて印刷する「プリント」機能を有するアプリケーションプログラム。
・スキャナ222により原稿上の画像を読み取って生成された画像データを外部へ送信する「スキャンして送信」機能を有するアプリケーションプログラム。
・スキャナ222により原稿上の画像を読み取って生成された画像データを外部メモリに保存する「スキャンして保存」機能を有するアプリケーションプログラム。
・外部メモリに保存された画像データをプリンタ221にて印刷又は外部へ送信する「保存ファイルの利用」機能を有するアプリケーションプログラム。
・Webブラウザを介してWebサーバ上のデータを閲覧、印刷、および保存する「ブラウザ」機能を有するアプリケーションプログラム。
・「スキャンして送信」機能を一部の主要設定のみに限定し、簡易的に利用可能にした「かんたんスキャン」機能を有するアプリケーションプログラム。
【0031】
なお、MFP101が有するアプリケーション304は、上記の例に限定されない。また、アプリケーション304は、ユーザの指示により、後から追加されることも可能である。
【0032】
スタートキー制御部305は、画面入力制御部302によりスタートキーが押下されたことを検知し、アプリケーション304にスタートキー実行の通知を送る。スタートキー実行の通知を受けたアプリケーション304は、該当する機能を実行する。
【0033】
時間管理部306は、MFP101が起動してからの現在の時刻を管理し、スタートキー制御部305またはジョブ実行ボタン制御部307からの指示により、現在の時刻を通知する。
【0034】
ジョブ実行ボタン制御部307は、ユーザからの指示により該当のアプリケーションの機能の設定を行い、HDD214に記憶する。また、ジョブ実行ボタン制御部307は、登録されたジョブ実行ボタンが押下されたことを検知し、該当のアプリケーション304を呼び出し、事前に登録しHDD214に記憶された設定で、アプリケーション304を実行する。
【0035】
尚、図3に示す構成は、一例に過ぎず、この例に限られるものではない。図3の構成のうち、一部の構成が無くてもよく、また、他の構成が追加されていてもよい。
【0036】
<操作画面>
図4および図5は、本実施形態における操作部220に表示される画面の一例を示す図である。図4および図5に示す画面は、画面表示制御部301によって表示される。図4(a)は、ホーム画面400の一例である。ホーム画面400上には、先述のアプリケーション304を利用するためのアイコンが配置されている。図4(a)のホーム画面400は、MFP101が起動されたときに表示されたり、他の画面においてホームボタンがユーザによって押下されたことに応じて表示されたりする。本実施形態では、スキャナ222を利用するアプリケーション304の一例として、スキャンして送信アプリケーションを利用する形態を説明する。
【0037】
図4(b)は、スキャンして送信アプリケーションを利用する際の基本設定画面410の一例である。図4(b)の基本設定画面410は、図4(a)のスキャンして送信ボタン401がユーザによって押下されたことに応じて、操作部220上に表示される。基本設定画面410上には、解像度設定ボタン411およびファイル形式設定ボタン412など、読込設定を行うためのボタン(領域)が用意されている。その他、図4(b)の基本設定画面410には、カラー設定、用紙設定、およびその他の機能などを指定するボタンが設けられている。本実施形態では、主に解像度設定ボタン411およびファイル形式設定ボタン412が押下された場合を中心に説明するため、他のボタンの説明は省略する。
【0038】
本実施形態のMFP101は、後述する図4(d)の高圧縮設定ボタン432において高圧縮処理が有効化されている場合、ユーザにより事前に設定されたパラメータの解像度で画像を読み込んだ後、高圧縮処理を実施するように構成されている。具体的には、MFP101は、読み込んだ画像の画像データにおける背景領域のみを、読込時の解像度よりも低い解像度に圧縮してファイルを生成する処理が行われる。つまり、画像データの一部が、ユーザによって事前に設定されたパラメータ(解像度)ではないパラメータで圧縮される。本実施形態では、図4(b)における基本設定画面410の解像度設定ボタン411には、パラメータが複数表示されている。即ち、ユーザによって事前に設定された解像度のパラメータである「300x300dpi」と、高圧縮処理により画像データの一部が圧縮される際の解像度のパラメータである「(150x150dpi)」との両方が表示されている。この例では、「300x300dpi」は、画像読込時のパラメータであり、「(150x150dpi)」は、生成されるファイルのパラメータとなる。このように、本実施形態では、画像読込時のパラメータとファイル生成時のパラメータとが異なる場合、それらのパラメータを並記して表示する処理が行われる。これにより、ユーザが読込時のパラメータを設定する際に、読込時のパラメータと、ファイル生成時のパラメータが異なる場合であっても、ユーザがファイル生成時のパラメータを適切に認識することができる。尚、画像データにおいて背景領域を抽出する方法としては、スキャンした画像データに像域分離処理を行うことによって、文字領域と背景領域とに分離する処理などが挙げられる。その他、画像データから背景領域を抽出する方法として、任意の方法が用いられる。
【0039】
図4(c)は、解像度設定画面420の一例である。図4(c)の解像度設定画面420は、図4(b)の解像度設定ボタン411がユーザによって押下されることに応じて操作部220に表示される。解像度設定画面420上には、300x300dpiに対応する設定ボタン421を含む解像度選択ボタンの一覧が用意されており、各解像度設定ボタン上には、対応する解像度が表示されている。解像度選択ボタンは、予めMFP101に用意されている複数の解像度の中から、任意の解像度を選択可能に構成されたボタンである。図4(c)の解像度設定画面420には、基本的に、画像読込時の解像度(パラメータ)が表示されている。また、ファイル生成時の解像度が読込時の解像度と違う項目(300x300dpi)の場合、前述したように、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とが並記されている。図4(c)では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とが異なる項目は、300x300dpiのみであるため、300x300dpiの項目において、ファイル生成時の解像度が並記されている。また、図4(c)の解像度設定画面420では、括弧内は、生成されるファイルの解像度であることを通知するメッセージが、併せて表示されている。なお生成されるファイルの解像度であることを通知するメッセージが表示されない形態であってもよい。尚、300x300dpi以外の項目は、画像読込時の解像度も、ファイル生成時の解像度も、どちらも同じ値であるため、解像度設定画面420においては、ファイル生成時の解像度が表示されている、ともいえる。
【0040】
図4(c)における解像度設定画面420において、ユーザによって画像読込時の解像度のパラメータが選択され、OKボタンが押下されることにより、図4(b)の基本設定画面410に戻る。再度表示される基本設定画面410においては、選択された解像度のパラメータが解像度設定ボタン411に表示される。その後、スタートボタン413がユーザによって押下されると、選択された解像度(パラメータ)に基づいてスキャン処理が実行されることになる。
【0041】
なお、前述したように、本実施形態のMFP101では、後述する図4(d)の高圧縮設定ボタン432において高圧縮処理が有効化されている場合、高圧縮処理が行われる。即ち、ユーザによって事前に設定された解像度(パラメータ)で画像を読み込んだ後、高圧縮処理を実施し、読み込んだ画像の画像データにおける背景領域のみを、読込時の解像度よりも低い解像度に圧縮してファイルを生成する。つまり、画像データの一部が、ユーザによって事前に設定されたパラメータではないパラメータで圧縮される。このため、300x300dpiに対応する設定ボタン421には、「300x300dpi」と「(150x150dpi)」との両方が表示されている。「300x300dpi」は、ユーザによって事前に設定されているパラメータである。「(150x150dpi)」は、高圧縮処理により画像データの一部が圧縮される際のパラメータである。尚、MFP101においては、デフォルト設定で高圧縮処理が有効に設定されていることもある。デフォルト設定の場合であっても、ユーザによって事前に設定されているパラメータである点については同様である。
【0042】
図4(d)は、ファイル形式設定画面430の一例である。ファイル形式設定画面430上には、PDF設定ボタン431を含むファイル形式設定ボタンが用意されている。各ファイル形式設定ボタン上には、対応するファイル形式値が記載されている。また、各ファイル形式設定ボタンの選択時には、対応する詳細設定ボタン(例えば高圧縮設定ボタン432)が表示される。高圧縮設定ボタン432が押下されることにより、高圧縮処理の有効化(高圧縮設定ON)または無効化(高圧縮設定OFF)を設定することができる。高圧縮処理が有効化された場合、有効化されていることを示す表示がなされ、無効化された場合、無効化されていることを示す表示がなされる。例えば、高圧縮処理が有効化された場合は、図4(d)における高圧縮設定ボタン432のように強調表示され、無効化された場合は強調表示されない。
【0043】
図5(a)は、高圧縮設定をOFFにした場合の基本設定画面540の一例である。高圧縮設定がOFFの場合、ファイル生成時の解像度低下が発生しない。このため、解像度設定ボタン541のカッコ内における解像度は、画像読込時の解像度であるカッコ外の表記と同じ解像度(300x300dpi)で表記されている。また、ファイル形式設定ボタン542において括弧書きの「高圧縮」は表記されず、「PDF」という表記がなされている。このように、本実施形態では、ファイル生成時の解像度が画像読込時の解像度と異なることがあり得るパラメータについては、高圧縮設定がOFFであっても、両方のパラメータを並記する処理が行われる。
【0044】
図5(b)は、高圧縮設定をOFFにした場合の解像度設定画面550の一例である。図5(a)と同様に、高圧縮設定がOFFの場合、ファイル生成時の解像度低下が発生しない。このため、300x300dpiに対応する設定ボタン551のカッコ内における解像度は、画像読込時の解像度であるカッコ外表記と同じ解像度(300x300dpi)で表記されている。
【0045】
図6は、解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、MFP101のCPU211がROM212に記憶された各制御モジュールを実現するためのプログラムをRAM213に読み出して実行することによって実現される。尚、図6におけるステップのうちの一部または全部の機能をASICまたは電子回路等のハードウェアで実現してもよい。各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャート図におけるステップであることを意味する(以下、本明細書におけるフローチャート図において同様である)。
【0046】
図6のフローチャートは、ユーザによって図4(a)のホーム画面400におけるスキャンして送信ボタン401が押下されたことに基づいて開始される。また、図6のフローチャートは、ユーザによって図4(b)の基本設定画面410における解像度設定ボタン411が押下されたことに基づいて開始される。つまり、スキャンして送信ボタン401が押下されたことに基づいて図4(b)の基本設定画面410が表示される際、および、解像度設定ボタン411が押下されたことに基づいて図4(c)の解像度設定画面420が表示される際に行われる処理である。尚、図6のフローチャートの処理が開始されるトリガーは、上記の例に限られず、図4(b)から(d)、ならびに、図5(a)および(b)に示した画面遷移が行われるユーザ操作をトリガーとして図6のフローチャートの処理が行われてもよい。図6の処理は、解像度設定の表示内容に着目した部分を抽出したフローチャートである。
【0047】
S601で、画面表示制御部301は、現在選択中の解像度設定、ファイル形式設定、および高圧縮設定などの設定値をRAM213から読み出す。設定値の読出し後、画面表示制御部301は、S602に進む。
【0048】
S602で、画面表示制御部301は、遷移する画面において、特定の解像度の項目を表示するかを判定する。ここで、特定の解像度とは、高圧縮処理によって解像度が低下し得る解像度のことを指す。具体的には、図4の例では、特定の解像度とは、300x300dpiの解像度のことである。特定の解像度の項目を表示すると判定した場合、画面表示制御部301は、S603に進む。特定の解像度の項目を表示しないと判定した場合、画面表示制御部301は、S607に進む。
【0049】
S603で、画面表示制御部301は、S601で読み出した設定値を用いて、現在選択されているファイル形式がPDFであるか否かを判定する。現在選択されているファイル形式がPDFであると判定した場合、画面表示制御部301は、S604に進む。現在選択されているファイル形式がPDFではないと判定した場合、画面表示制御部301は、S606に進む。
【0050】
S604で、画面表示制御部301は、高圧縮設定が有効になっているか否かを判定する。高圧縮設定が有効になっていると判定した場合、画面表示制御部301は、S605に進む。高圧縮設定が有効になっていない、即ち、無効になっていると判定した場合、画面表示制御部301は、S606に進む。
【0051】
S605で、画面表示制御部301は、特定の解像度について、高圧縮処理により解像度が低下することを示す情報を表示することを決定する。高圧縮処理により解像度が低下することを示す情報の表示とは、図4(b)の解像度設定ボタン411、および、図4(c)の300x300dpiに対応する設定ボタン421のような情報表示のことである。即ち、S605は、解像度選択ボタンのカッコ内に表示するパラメータ(解像度)を、画像読込時のパラメータではなく高圧縮処理を実行する場合のパラメータで表示することを画面表示制御部301が決定する処理である。図4(b)に示すように、解像度設定ボタン411には、ユーザによって事前に設定されたパラメータの「300x300dpi」と、高圧縮処理により画像データの一部が圧縮される際のパラメータの「(150x150dpi)」との両方が表示される。また、図4(c)のように、300x300dpiに対応する設定ボタン421には、ユーザによって事前に設定された解像度のパラメータである「300x300dpi」が表示される。そして、さらに、高圧縮処理により画像データの一部が圧縮される際のパラメータである「(150x150dpi)」が表示される。ユーザは、係るパラメータを確認することで、高圧縮処理により解像度が低下することを認識することができる。また、図4(c)に示すように、解像度設定画面420では、カッコ内のパラメータの意味を説明するメッセージも含まれているので、ユーザは、高圧縮処理により解像度が低下することを認識することができる。尚、メッセージの内容は、図4(c)に記載されたものでなくてもよい。また、画面表示制御部301は、図4(b)の基本設定画面410においても、解像度のカッコ内のパラメータの意味を説明するメッセージを表示するように構成してもよい。画面表示制御部301は、S605において、このような表示を行うことを決定し、S605の後、画面表示制御部301は、S607に進む。
【0052】
S606で、画面表示制御部301は、高圧縮処理により解像度の低下が発生しないことを示す情報を表示することを決定する。高圧縮処理により解像度の低下が発生しないことを示す情報の表示とは、図5(a)の解像度設定ボタン541、および、図5(b)の300x300dpiに対応する設定ボタン551のような情報表示のことである。即ち、S606は、解像度選択ボタンのカッコ内に表示するパラメータを、画像読込時のパラメータで表示することを画面表示制御部301が決定する処理である。図5(a)のように、解像度設定ボタン541には、ユーザによって事前に設定されたパラメータである「300x300dpi」と、そのパラメータと同じ値である「(300x300dpi)」との両方が表示される。また、図5(b)のように、300x300dpiに対応する設定ボタン551には、ユーザによって事前に設定された解像度のパラメータである「300x300dpi」と、そのパラメータと同じ値である「(300x300dpi)」との両方が表示される。ユーザは、係るパラメータを確認することで、高圧縮処理による解像度の低下が発生しないことを認識することができる。画面表示制御部301は、S606において、このような表示を行うことを決定し、S606の後、画面表示制御部301は、S607に進む。
【0053】
S607で、画面表示制御部301は、表示処理を行う。S607での表示処理は、S604またはS605で決定した表示を含むものである。つまり、特定の解像度の項目については、S604またはS605で決定した表示が行われる。特定の解像度以外の解像度の項目は、通常の表示、即ち、カッコ書きがされない形での表示が行われる。このように、S607において、本フローチャートのトリガーとなる、画面遷移のボタン押下によって表示すべき画面を表示する処理が行われる。例えば、スキャンして送信ボタン401がユーザによって押下されたことに応じて図6のフローチャートの処理が行われる場合、S604またはS605の決定に従って、図4(b)または図5(a)の表示が行われることになる。同様に、解像度設定ボタン411がユーザによって押下されたことに応じて図6のフローチャートの処理が行われる場合、S604またはS605の決定に従って、図4(c)または図5(b)の表示が行われることになる。S607の処理の後、画面表示制御部301は、図6に示すフローチャートの処理を終了する。
【0054】
このように、図6のフローチャートでは、スキャナで読み込む原稿画像のファイルを生成する際の条件に応じて、第一表記と第二表記とを切り替えて操作部220に表示させる制御が行われる。図6の例では、ファイルを生成する際の条件は、ファイル形式がPDFであり、かつ、高圧縮設定がONであるか否かに対応する。ファイル形式がPDFでない、または、高圧縮設定がOFFである場合、圧縮処理による解像度の低下が発生しないことを示す情報を表記する第一表記が行われる。一方、ファイル形式がPDFであり、かつ、高圧縮設定がONである場合、圧縮処理によって解像度が低下することを示す情報を表記する第二表記が行われる。具体的には、第一表記では、同じ解像度を並記する表記が行われ、第二表記では、異なる解像度を並記する表記が行われる。
【0055】
尚、本実施形態では、特定の解像度の例、つまり、高圧縮処理による解像度が低下し得るパラメータの例として、300x300dpiを示して説明したが、他のパラメータであってもよい。例えば、400x400dpiが選択された場合、MFP101で高圧縮処理が行われる場合、300x300dpiではなく、400x400dpiにカッコ書きが並記されてもよい。また、高圧縮処理による解像度が低下し得るパラメータが複数ある場合、それらの複数のパラメータにおいてカッコ書きが並記されてもよい。尚、高圧縮処理によって解像度が低下し得るパラメータは、予めMFP101内において規定されているものとする。
【0056】
また、本実施形態では、設定可能な解像度が複数あり、そのうちの一部の解像度を、高圧縮処理による解像度が低下し得る特定の解像度とする例を説明した。しかしながら、設定可能な解像度が複数あり、その全ての解像度を、高圧縮処理による解像度が低下し得る特定の解像度としてもよい。この場合、S602の処理をスキップし、S601の後にS603に処理が進むように画面表示制御部301が処理を行ってもよい。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザがファイル生成時のパラメータを適切に認識できる。即ち、ユーザが画像読込時のパラメータを設定する際に、画像読込時のパラメータと、ファイル生成時のパラメータとが異なる値であっても、ユーザがファイル生成時のパラメータを適切に認識できる。例えば、本実施形態では、MFP101が、基本設定画面410(図4(b))および解像度設定画面420(図4(c))を表示する際に、関連する設定(ここでは高圧縮設定)の状態を考慮した解像度情報を含む表記で解像度を表示することができる。これにより、ユーザは、設定画面上で、画像読込時の解像度と、関連する設定を考慮したファイル生成時の解像度とを確認することができる。従って、意図しない解像度のファイルをユーザが誤って生成してしまうことを抑制することが可能になる。
【0058】
なお、上述した実施形態は、スキャンして送信アプリケーションを例に挙げて説明した。ここで、ユーザが使用するアプリケーション304が、スキャンして送信アプリケーションではない場合、本実施形態で説明した処理は適用されなくてもよい。つまり、図6のフローチャートは、特定のアプリケーションが実行される場合に適用される処理としてもよい。例えば、スキャンして送信アプリケーションと類似の機能を持つ、かんたんスキャンアプリケーションにおいては、解像度の詳細な数字は表示されない。具体的には、かんたんスキャンアプリケーション内で解像度が表示される場合、「ファイルサイズ小」または「高精細」などの態様で表示が行われる。このように、ユーザに対して詳細な情報を表示しないアプリケーションでは、本実施形態が適用されなくてもよい。他にも、画像読込時のパラメータとファイル生成時のパラメータとに差分が発生することがないアプリケーションなど、表示を変更する必要がないアプリケーションでは、同様に、本実施形態が適用されなくてもよい。
【0059】
<<第2実施形態>>
第1実施形態では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とを並記して表示する例を説明した。また、図5(a)および(b)に示すように、第1実施形態では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分がない場合でも、両者を表示する形態を説明した。このような場合、設定画面上に、考慮しなくてもよい過剰な情報が表示されることとなり、かえってユーザを混乱させる虞がある。
【0060】
そこで、第2実施形態では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分がない場合には、ファイル生成時の解像度を表示しない例を説明する。尚、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分がない場合、両者は同じ値となるので、表示される対象は、画像読込時の解像度であってもファイル生成時の解像度であっても、どちらでもよい。即ち、以下では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分がない場合には、ファイル生成時の解像度を表示しない例を説明するが、画像読込時の解像度を表示しない例として扱ってもよい。
【0061】
本実施形態の基本的な構成は、第1実施形態で説明した例と同様であるため、説明を省略する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態と、第1実施形態との差分は、図5(a)および図5(b)が、図7(a)および図7(b)に変更されることと、図6のフローチャートが図8のフローチャートに変更されることである。尚、本実施形態でも、高圧縮処理による解像度が低下し得る特定の解像度は、第1実施形態と同様に、300x300dpiである例を基に説明することとする。
【0062】
図7は、本実施形態における操作部220に表示される画面の一例を示す図である。図7(a)は、本実施形態において、高圧縮設定がOFFに設定された場合の基本設定画面700の一例である。高圧縮設定がOFFであるため、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じない。このため、画面表示制御部301は、解像度設定ボタン701に画像読込時の解像度であり、かつ、ファイル生成時の解像度のパラメータである、300x300dpiを表示する。言い換えれば、画面表示制御部301は、解像度設定ボタン701に、画像読込時の解像度のパラメータのみを表示する。一方で、高圧縮設定がONである場合には、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じる。このため、第1実施形態で説明した図4(b)の基本設定画面410のように、画面表示制御部301は、画像読込時の解像度である300x300dpiとファイル生成時の解像度である150x150dpiとの両方を示す情報を表示する。即ち、図4(b)の基本設定画面410のように、解像度設定ボタン411に、「300x300dpi(150x150dpi)」を表示する。
【0063】
図7(b)は、本実施形態における高圧縮設定がOFFに設定された場合の解像度設定画面710の一例である。高圧縮設定がOFFであるため、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じない。このため、画面表示制御部301は、300x300dpiに対応する設定ボタン711に、画像読込時の解像度であり、かつ、ファイル生成時の解像度のパラメータである、300x300dpiを表示する。言い換えれば、画面表示制御部301は、300x300dpiに対応する設定ボタン711に、画像読込時の解像度のパラメータのみを表示する。一方で、高圧縮設定がONである場合には、読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じる。このため、第1実施形態で説明した図4(c)の解像度設定画面420のように、画面表示制御部301は、画像読込時の解像度である300x300dpiとファイル生成時の解像度である150x150dpiとの両方を示す情報を表示する。即ち、図4(c)の解像度設定画面420のように、300x300dpiに対応する設定ボタン421に、「300x300dpi(150x150dpi)」を表示する。尚、図7(b)では、テキストとして、「カッコ内は生成されるファイルの解像度」である旨のメッセージが表示されている。このメッセージは、カッコ内表記がない場合には、表示しないように構成してもよい。
【0064】
図8は、解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。図8のフローチャートが開始される契機は、図6で説明した例と同様である。図8のフローチャートにおける図6のフローチャートとの差分は、S605およびS606が、S805およびS806に変更されていることである。その他の処理は、第1実施形態で説明した例と同様であるため、説明を省略する。
【0065】
S805で、画面表示制御部301は、特定の解像度について、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とを表示することを決定する。即ち、高圧縮処理により、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じるため、図4(b)または図4(c)に示すように、読込時の解像度とファイル生成時の解像度との両方を表示することを決定する。そして、図6で説明したように、S607に進む。
【0066】
S806で、画面表示制御部301は、特定の解像度について、画像読込時の解像度を表示することを決定する。即ち、高圧縮処理が行われないため、画像読込時の解像度と、ファイル生成時の解像度とが一致する。従って、一方の情報(本例では画像読込時の解像度)の表示のみが行われることになる。そして、図6で説明したように、S607に進む。
【0067】
このように、図8のフローチャートでは、スキャナで読み込む原稿画像のファイルを生成する際の条件に応じて、第一表記と第二表記とを切り替えて操作部220に表示させる制御が行われる。図8の例においても、ファイルを生成する際の条件は、ファイル形式がPDFであり、かつ、高圧縮設定がONであるかに対応する。ファイル形式がPDFでない、または、高圧縮設定がOFFである場合、スキャナで原稿画像を読み込む際の読込パラメータを表記する第一表記が行われる。一方、ファイル形式がPDFであり、かつ、高圧縮設定がONである場合、ファイルが生成される際の生成パラメータおよび読込パラメータを含む表記をする第二表記が行われる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態によれば、MFP101は、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じない場合に、一方の情報(本例では、読込時の解像度)のみを表示することができる。このため、設定時にユーザに提示される情報を削減できるため、ユーザが不要な情報で混乱してしまうことを抑制することができる。また、その反面、本実施形態では、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度とに差分が生じる場合、両方の解像度を表示する。これにより、ユーザが読込時のパラメータを設定する際に、読込時のパラメータと、ファイル生成時のパラメータとが異なる場合であっても、ユーザがファイル生成時のパラメータを把握できる。
【0069】
<<第3実施形態>>
第1実施形態および第2実施形態では、高圧縮設定によって、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度との差分が発生する場合に、解像度の表記を変更する例を説明した。このように、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度がともに表示されている状態でユーザが解像度設定を変更する場合、生成されるファイルの解像度が、ユーザの意図した解像度ではない可能性が高いと考えられる。このようなケースを鑑みて、本実施形態では、ユーザが現在設定されている解像度の設定を変更した場合に、高圧縮設定を変更する例を説明する。
【0070】
一例として、MFP101のデフォルト設定で、高圧縮設定がONになっている場合を想定する。このような場合において、例えば図4(b)の基本設定画面410を確認したユーザが、ファイル生成時の解像度が自身の望む解像度でないと判断して、解像度設定を変更する場合を想定する。ユーザが解像度設定を変更するということは、ユーザの意図した解像度設定になっておらず、その原因として高圧縮設定がONになっていることが想定される。このため、本実施形態では、ユーザによる解像度設定の変更を受け付けた場合、高圧縮設定をOFFにする処理を行う。
【0071】
本実施形態の基本的な構成は第1実施形態または第2実施形態で説明した例と同様であるため、説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0072】
図9は、解像度設定を変更するユーザ操作を受け付けた際の処理のフローチャートである。即ち、図9の処理は、例えば画面表示制御部301が、図4(c)のような解像度設定画面420を表示した後に、解像度設定を変更するユーザ操作を受け付けたことを契機に行われる。本例では、図4(c)においてユーザによって所望の解像度の選択を受け付けた後に、OKボタンが押下され、図4(b)の基本設定画面410に戻るタイミングで実行される。尚、他の例として、解像度設定画面420にOKボタンがなく、解像度の項目がユーザによって選択されたことを契機に画面遷移するような形態でもよい。
【0073】
S901で、画面表示制御部301は、高圧縮設定がONであるか否かを判定する。高圧縮設定がONであると判定した場合、画面表示制御部301は、S902に進む。高圧縮設定がOFFであると判定した場合、画面表示制御部301は、S903に進む。
【0074】
S902で、画面表示制御部301は、高圧縮設定をOFFに変更し、その後、S903に進む。
【0075】
S903で、画面表示制御部301は、解像度設定表示処理を行う。S903は、第1実施形態で説明した図6の処理、または、第2実施形態で説明した図8の処理に相当するため、説明は省略する。
【0076】
このように、図4(c)のような解像度設定画面420において解像度設定を変更するユーザ操作を受け付けた場合、高圧縮設定がOFFに変更された状態で、画面遷移が行われる。このため、S903の処理では、図5(a)および図5(b)のように、解像度の設定ボタンには、高圧縮処理による解像度の低下が発生しないことを示す情報が表示されることになる。あるいは、図7(a)および図7(b)のように、解像度の設定ボタンには、画像読込時の解像度のみが、S903の処理によって表示されることになる。
【0077】
尚、その後、ユーザが高圧縮設定をONにしたいと再考した場合には、第1実施形態で説明したように、図4(d)のファイル形式設定画面430において、ユーザは、高圧縮設定ボタン432を押下する。その後の画面遷移では、第1実施形態の図6または第2実施形態の図8の処理が行われることになる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態では、ユーザが解像度を変更した際、関連している高圧縮設定を、一旦、OFFの状態に変更することができる。これにより、ユーザが解像度を変更した際に、高圧縮設定が残ったままで意図しない解像度のファイルを生成してしまうことを抑制することができる。
【0079】
尚、本実施形態では、高圧縮設定がONに設定されている場合に、高圧縮設定をOFFにする処理を示したが、これに限定されない。例えば、高圧縮設定がONに設定されている場合に、解像度設定を特定の設定値に変更してもよい。なお特定の設定値とは、所定の閾値を超えるパラメータであるものとする。例えば、所定の閾値は200×200dpiである。また、このように、高圧縮設定がONに設定されている場合に、解像度設定を特定の設定値に変える場合の変更処理においては、図9の処理が行われないように構成してもよい。
【0080】
<<第4実施形態>>
第1実施形態および第2実施形態においては、高圧縮設定に対応する解像度の表記を、高圧縮設定に応じて変更する例を説明した。ここで、高圧縮設定が、ONまたはOFFの設定の他に、さらに別の設定値の影響を受ける場合がある。例えば、圧縮率を定義して、高圧縮設定がONの場合には、設定された圧縮率に基づいてファイルの圧縮を実施する場合がある。このようなケースでは、高圧縮設定に基づく解像度の表記が設定画面上で含まれていても、ユーザは、なぜファイル生成時の解像度が表示された値になるのかを知ることができない。また、そもそも、上述の圧縮率のような設定があることに気が付くことができないケースも考えられる。そこで、本実施形態では、圧縮率の情報も解像度の表示に含める例を説明する。
【0081】
本実施形態の基本的な構成は第1実施形態または第2実施形態で説明した例と同様であるため、説明は省略し、相違点を中心に説明する。以下では、第2実施形態との差分を中心に説明する。本実施形態と第2実施形態との差分は、図10(a)が追加されることと、図4(b)が図10(b)に変更されることと、図8のフローチャートが図11に変更されることである。尚、本実施形態を第3実施形態と組み合わせてもよい。
【0082】
図10は、本実施形態における操作部220に表示される画面の一例を示す図である。図10(a)は、圧縮率設定画面1000の一例である。圧縮率設定画面1000には、スライダー1001が用意され、ユーザは、スライダー1001を移動させることで、圧縮率を指定することができる。圧縮率は、圧縮の程度を調整する調整パラメータである。尚、このような圧縮率の選択を受け付ける方法は、スライダー1001に限られない。数値を入力するボックスを用意して、ユーザによる入力を受け付けてもよい。また、複数のボタンを用意して、ボタン選択による圧縮率の選択を受け付けてもよい。圧縮率の段階の定義として、図10(a)の例では、大中小の表記を用いているが、かかる態様に限られない。尚、圧縮率設定画面1000は、設定登録ボタン1002が押下されることによって表示される。
【0083】
図10(b)は、本実施形態における基本設定画面1010の一例である。圧縮率が「中」の設定である場合、解像度設定ボタン1011には、300x300dpiの表記がある。更に、解像度設定ボタン1011には、圧縮後の解像度を示す「(150×150dpi)」と、「圧縮率中」との表記が含まれている。なお、例えば圧縮率が「小」の設定である場合には「(200×200dpi 圧縮率中)」、圧縮率が「大」の設定である場合には「(100×100dpi 圧縮率大)」と表示される。尚、ここでは基本設定画面を例に説明したが、解像度設定画面においても、同様の表記がされる。
【0084】
図11は、解像度設定を含む画面の表示処理を示すフローチャートである。図11のフローチャートが開始される契機は、図8で説明した例と同様である。図11のフローチャートにおける図8のフローチャートとの差分は、S601およびS805が、S1101およびS1105に変更されていることである。その他の処理は、第2実施形態で説明した例と同様である。
【0085】
S1101で、画面表示制御部301は、RAM213から現在選択中の解像度設定、ファイル形式設定、および高圧縮設定に加えて、圧縮率の設定値を読み出す。設定値の読出し後、S602に進む。
【0086】
S1105で、画面表示制御部301は、特定の解像度について、画像読込時の解像度とファイル生成時の解像度と、解像度差分の根拠(本例では圧縮率)とを、操作部220に表示することを決定する。その後、S607に進む。
【0087】
尚、表示態様は、上述した例に限られない。例えば、本実施形態のように圧縮率の表記を行う場合には、ファイル生成時の解像度を表示しないように制御してもよい。また、図11では、第2実施形態との差分を例に説明したが、第1実施形態で説明した図6に基づいた処理としてもよい。即ち、図6のS601およびS605が、図11のS1101およびS1105に変更されてもよい。
【0088】
以上説明したように、本実施形態では、ユーザは、ファイル生成時の解像度の根拠となる圧縮率の情報を同時に確認することができる。これにより、ユーザは、自身の意図する設定値に変更する際の変更の方針を立てることが可能となる。例えば、本実施形態であれば、ユーザは、圧縮率を設定することができることを把握することができる。また、ユーザは、その圧縮率を変更することで、自身の意図する解像度設定を実現することができることを知ることができる。
【0089】
<<その他の実施形態>>
上述した各実施形態では、MFP101の操作部220に表示される内容をMFP101の制御部210が制御する例に基づいて説明を行った。即ち、MFP101が制御装置として機能する例を説明した。しかしながら、この例に限られることはない。MFP101を外部から制御するホストPCを別途に設けてもよく、ホストPCにて、上述した実施形態と同等の処理が行われてもよい。即ち、制御装置は、MFP101とは別の外部の装置であってもよい。
【0090】
また、第1実施形態でも説明したように、上述した各実施形態の処理において、特定の解像度は、1つでもよいし複数でもよい。また、特定の解像度は、設定可能な解像度の全てに対応してもよい。
【0091】
また、上述した各実施形態では、ファイル形式がPDFの場合であり、かつ、高圧縮設定がONの場合に、背景部分の圧縮が行われる例を説明した。しかしながら、この例に限られず、画像読込時とファイル生成時とで、異なる解像度となり得る組み合わせのファイル形式および設定であれば、いずれの形態でもよい。
【0092】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0093】
本実施形態の開示は、以下の制御装置例、制御装置の制御方法例、およびプログラム例に代表される構成を含むものである。
【0094】
<構成1>
スキャナを制御する制御装置であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、前記ファイルが前記第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび前記読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御手段を有することを特徴とする制御装置。
【0095】
<構成2>
前記第一条件は、前記原稿画像の画像データが圧縮される場合の設定である圧縮設定が無効化されていることを含み、
前記第二条件は、前記圧縮設定が有効化されていることを含む、ことを特徴とする構成1に記載の制御装置。
【0096】
<構成3>
前記制御手段は、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記生成パラメータと、前記読込パラメータと、前記生成パラメータの根拠と、を表示することを特徴とする構成2に記載の制御装置。
【0097】
<構成4>
前記制御装置は、
前記圧縮設定が有効化されている場合の圧縮率を調整する調整パラメータを設定可能であり、
前記制御手段は、前記生成パラメータの根拠として、前記調整パラメータの情報を表示することを特徴とする構成3に記載の制御装置。
【0098】
<構成5>
前記読込パラメータは、複数のパラメータの中から選択されたパラメータであり、前記制御手段は、前記複数のパラメータに含まれる特定のパラメータに対して、前記表示制御を実行することを特徴とする構成1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【0099】
<構成6>
前記特定のパラメータは、圧縮設定が有効化された場合に、前記原稿画像のうちの一部の領域に圧縮が行われるパラメータであることを特徴とする構成5に記載の制御装置。
【0100】
<構成7>
前記読込パラメータは、複数のパラメータの中から選択されたパラメータであり、前記制御手段は、前記複数のパラメータにおける全てのパラメータに対して、前記表示制御を実行することを特徴とする構成1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【0101】
<構成8>
現在設定されている前記読込パラメータの変更を受け付けた場合、前記制御手段は、圧縮設定を無効化することを特徴とする構成1乃至7のいずれか1項に記載の制御装置。
【0102】
<構成9>
前記読込パラメータおよび前記生成パラメータは、解像度であることを特徴とする構成1乃至8のいずれか1項に記載の制御装置。
【0103】
<構成10>
前記制御手段は、現在設定されている解像度を表示する画面、または、解像度を選択する画面に遷移する指示を受け付けたことに基づいて、前記表示制御を実行することを特徴とする構成1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置。
【0104】
<構成11>
スキャナを制御する制御装置であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記原稿画像の画像データが圧縮される圧縮処理によって解像度が低下しないことを示す情報を表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記圧縮処理による解像度の低下が発生することを示す情報を表示する表示制御を実行する制御手段を有することを特徴とする制御装置。
【0105】
<構成12>
前記ファイルが前記第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む際の読込パラメータと、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータとで同じ解像度が表示され、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記読込パラメータと、前記生成パラメータとで異なる解像度が表示されることを特徴とする構成11に記載の制御装置。
【0106】
<構成13>
前記第一条件は、圧縮設定が無効化されていることを含み
前記第二条件は、前記圧縮設定が有効化されていることを含む、ことを特徴とする構成11または12に記載の制御装置。
【0107】
<構成14>
前記制御手段は、前記ファイルが前記第二条件で生成される場合、前記生成パラメータと、前記読込パラメータと、前記生成パラメータの根拠と、を表示することを特徴とする構成11乃至13のいずれか1項に記載の制御装置。
【0108】
<構成15>
スキャナを制御する制御装置の制御方法であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記スキャナで前記原稿画像を読み込む場合の読込パラメータを表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記ファイルが生成される場合の生成パラメータおよび前記読込パラメータを表示する表示制御を実行する制御ステップを有することを特徴とする制御装置の制御方法。
【0109】
<構成16>
スキャナを制御する制御装置の制御方法であって、
前記スキャナで読み込む原稿画像のファイルが、第一条件で生成される場合、前記原稿画像の画像データが圧縮される圧縮処理によって解像度が低下しないことを示す情報を表示し、前記ファイルが第一条件と異なる第二条件で生成される場合、前記圧縮処理による解像度の低下が発生することを示す情報を表示する表示ステップを有することを特徴とする制御方法。
【0110】
<構成17>
構成15または16に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0111】
101 MFP
201 制御部
図1
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図11