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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025056935
(43)【公開日】2025-04-09
(54)【発明の名称】作業機械のドリンクホルダ
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/16 20060101AFI20250401BHJP
   B60N 3/10 20060101ALI20250401BHJP
【FI】
E02F9/16 K
B60N3/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023166477
(22)【出願日】2023-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三宅 麻未
(72)【発明者】
【氏名】眞邊 岳夫
(72)【発明者】
【氏名】宍粟 雅輝
【テーマコード(参考)】
2D015
3B088
【Fターム(参考)】
2D015EA02
2D015EB01
3B088LA03
3B088LB05
(57)【要約】
【課題】飲料容器を安定して保持することができる作業機械のドリンクホルダの提供。
【解決手段】油圧ショベルのエアコンディショナからの温調風が導かれるドリンクホルダDHは、油圧ショベルの運転室6内の内装カバーに着脱可能に固定され、飲料容器が収容される収容凹部201および収容凹部201へ温調風を導く通風開口200が形成されたホルダ部20と、ホルダ部20に設けられ、通風開口200を塞ぐ閉状態位置と通風開口200を開放する開状態位置との間で移動可能なシャッタ30と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械のエアコンディショナからの温調風が導かれるドリンクホルダであって、
前記作業機械の運転室内の内装カバーに着脱可能に固定され、飲料容器が収容される収容凹部および該収容凹部へ前記温調風を導く通風開口が形成されたホルダ部と、
前記ホルダ部に設けられ、前記通風開口を塞ぐ閉状態位置と前記通風開口を開放する開状態位置との間で移動可能なシャッタと、を備えるドリンクホルダ。
【請求項2】
請求項1に記載のドリンクホルダにおいて、
前記内装カバーに対する前記ホルダ部の着脱方向と前記シャッタの移動方向とが異なる、ドリンクホルダ。
【請求項3】
請求項2に記載のドリンクホルダにおいて、
前記ホルダ部の前記着脱方向と前記シャッタの前記移動方向とが互いに直交している、ドリンクホルダ。
【請求項4】
請求項1に記載のドリンクホルダにおいて、
前記ホルダ部の内装カバー対向領域には、互いに篏合可能な凸部および篏合凹部のいずれか一方が設けられ、
前記内装カバーのホルダ固定領域には、前記凸部および前記篏合凹部の他方が設けられ、
前記ホルダ部が前記ホルダ固定領域に対して前記着脱方向に付勢されると、前記凸部と前記篏合凹部とが篏合して前記ホルダ部が前記内装カバーに固定され、
前記ホルダ部が前記ホルダ固定領域から前記着脱方向に引き離されると、前記凸部と前記篏合凹部との篏合が解除されて前記ホルダ部が前記内装カバーから分離される、ドリンクホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械のドリンクホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機械において、運転室内に保冷機能や保温機能を有するドリンクホルダが設置される構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。この保冷・保温機能は、エアコンディショナからの温調風(冷風または温風)をドリンクホルダに送風することによって得られている。
【0003】
特許文献1に記載のドリンクホルダでは、車両内装部材の表面の陥凹部に、飲料容器の少なくとも下部を取り囲んで保持するホルダを回転可能に嵌合させた構成を有している。ホルダの側面には導入口が形成され、陥凹部の側面には温調風が排出される開口が形成されている。陥凹部に対してホルダを回転させて開口に導入口を対向させることで温調風がホルダ内部に導入され、ホルダを回転させて開口と導入口とを非対向状態にすることで、ホルダ内部への温調風の導入を停止することができる。すなわち、ホルダを回転させることで、開口と導入口とで構成されるシャッタの開閉を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-176038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のドリンクホルダでは、シャッタ開閉時に飲料容器が保持されたホルダを陥凹部内で回転させるので、ホルダ回転動作の影響によって、ホルダに保持された紙コップ内の飲料液体がこぼれたり、ボトル等の飲料容器が不安定状態になってホルダから落下したりするおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様による作業機械のドリンクホルダは、作業機械のエアコンディショナからの温調風が導かれるドリンクホルダであって、前記作業機械の運転室内の内装カバーに着脱可能に固定され、飲料容器が収容される収容凹部および該収容凹部へ前記温調風を導く通風開口が形成されたホルダ部と、前記ホルダ部に設けられ、前記通風開口を塞ぐ閉状態位置と前記通風開口を開放する開状態位置との間で移動可能なシャッタと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、飲料容器を安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、油圧ショベルの外観を示す図である。
図2図2は、運転室内の概略構成を示す図である。
図3図3は、内装カバーに装着されたホルダ部の拡大図である。
図4図4は、篏合構造を説明する図である。
図5図5は、篏合状態の凸部および篏合凹部を示す図である。
図6図6は、ドリンクホルダの分解斜視図である。
図7図7は、ホルダ部の一部およびシャッタの断面図である。
図8図8は、シャッタが開状態の場合のドリンクホルダを示す図である。
図9図9は、シャッタが閉状態の場合のドリンクホルダを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。また、以下の説明では、同一または類似の要素および処理には同一の符号を付し、重複説明を省略する場合がある。なお、以下に記載する内容はあくまでも本発明の実施の形態の一例を示すものであって、本発明は下記の実施の形態に限定されるものではなく、他の種々の形態でも実施する事が可能である。
【0010】
図1は、建設機械の代表例である油圧ショベル1の外観を示す図である。油圧ショベル1は、前後方向に自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2の上に搭載された上部旋回体3とを備えている。上部旋回体3は、旋回装置4を介して下部走行体2に搭載され、下部走行体2に対して旋回可能に搭載されている。下部走行体2は、走行モータ2aにより駆動されるクローラ2bを左右両側にそれぞれ備えている。上部旋回体3の前側には作業装置5が設けられ、作業装置5はブーム5a、アーム5b、バケット5cから構成される。上部旋回体3の前側には運転室6が設けられている。
【0011】
図2は、運転室6内の概略構成を示す図である。なお、図2において矢印ABの方向が運転室6の左右方向である。運転室6内の中央には、オペレータが着座するシート10が設けられている。シート10の左右両脇には、作業用操作レバー11a,11bが設けられている。オペレータが作業用操作レバー11a,11bを掴み操作することで、作業装置5の動作および上部旋回体3の旋回動作を行わせることができる。また、シート10の前方には、下部走行体2の動作を操作するための走行用操作レバー12が設けられている。運転室6内の内装カバー13には、ドリンクホルダDHが設けられている。
【0012】
後述するように、ドリンクホルダDHは、飲料容器等が保持されるホルダ部20と、ホルダ部20に供給される温調風のオンオフを行うシャッタ30とを備える(後述する図6参照)。図3は、図2の内装カバー13に装着されたドリンクホルダDHのホルダ部20を、拡大して示した図である。なお、図3では、シャッタ30の図示を省略した。
【0013】
ドリンクホルダDHのホルダ部20には、飲料容器や紙コップ等の飲料容器を保持するための収容凹部201が形成されている。収容凹部201は、ホルダ部20の底面202の側に位置する小径の内周面203aと、凹部開口側に位置する大径の内周面203bとを有している。内周面203aと内周面203bとは段差面204で接続している。飲料容器は、飲料容器の太さに応じて底面202上または段差面204上に保持される。
【0014】
ドリンクホルダDHには、内外に貫通する通風開口200が形成されている。一方、内装カバー13には、運転室6内の空調を行うエアコンディショナの温調風(冷風または温風)の吹き出し口130が、通風開口200に隣接して設けられている。吹き出し口130から吹き出された温調風は、通風開口200を通過してドリンクホルダDHの収容凹部201内に供給される。その結果、冷風の場合には収容凹部201内に保持された飲料容器が冷やされ、温風の場合には飲料容器が暖められることになる。
【0015】
内装カバー13とドリンクホルダDHとは別部材で形成されている。ドリンクホルダDHは、図4に示すような篏合構造により内装カバー13に着脱可能に固定されている。図4は篏合構造を説明する図であり、内装カバー13に対して、ドリンクホルダDHを上方に取り外した状態を示したものである。楕円形状の凸部131a,131bが上方に向けて形成されている。一方、ドリンクホルダDHの裏面側には、凸部131a,131bと対向する位置に篏合凹部205a,205bが形成されている。
【0016】
図4に示す状態から、ドリンクホルダDHを矢印方向に移動すると、凸部131a,131bの上端が篏合凹部205a,205bの入り口に当接する。さらに、ドリンクホルダDHを矢印方向に押し下げると、押し付けられた凸部131a,131bにより篏合凹部205a,205bが図示左右に弾性変形し、凸部131a,131bが篏合凹部205a,205b内に嵌まり込む。
【0017】
図5は、篏合状態の凸部131a,131bおよび篏合凹部205a,205bを示す図であり、図3のドリンクホルダDHを矢印Rの方向から見た図である。凸部131a,131bと篏合凹部205a,205bとが篏合状態となることで、ドリンクホルダDHが内装カバー13に固定される。
【0018】
逆に、図5に示す篏合状態にあるドリンクホルダDHを内装カバー13から取り外す場合には、ドリンクホルダDHを上方に持ち上げる。その結果、篏合凹部205a,205bが弾性変形して入り口が大きく開き、凸部131a,131bが篏合凹部205a,205bから抜け出ることで、ドリンクホルダDHが内装カバー13から外れる。なお、図4,5に示す例では、凸部131a,131bを内装カバー13に形成し、篏合凹部205a,205bをホルダ部20に形成したが、逆に、凸部131a,131bをホルダ部20に形成し、篏合凹部205a,205bを内装カバー13に形成しても良い。
【0019】
凸部131a,131bおよび篏合凹部205a,205bを設けて、内装カバー13に対してドリンクホルダDH(ホルダ部20およびシャッタ30)を着脱可能とすることで、ホルダ部20を外した状態にして清掃を行うことができる。作業機械のドリンクホルダDHの場合、作業機械の振動や作業時の埃等により、ホルダ部20に飲料液体がこぼれたり埃により汚れたりしやすい。その場合、ホルダ部20を内装カバー13から外して水洗い等をすることで、ホルダ部20を容易に清掃することができる。また、ホルダ部20やシャッタ30が壊れた場合には、ドリンクホルダDHだけを交換するだけで済む。
【0020】
また、シャッタ30に関しても、ピン31を外すだけで、シャッタ30をホルダ部20の案内溝206から簡単に取り外すことができる。そのため、シャッタ30や案内溝206の清掃やシャッタ30の交換が容易である。
【0021】
図6~9は、ドリンクホルダDHのシャッタ機構について説明する図である。図6は、ドリンクホルダDHの分解斜視図である。シャッタ30は、水平なスライドプレート300と、スライドプレート300の上面から垂直に突出する摘み部301と、スライドプレート300の下面に垂直に形成された遮蔽プレート302とを備える。さらに、スライドプレート300の下面には、ストッパ303が突出するように形成されている。
【0022】
ドリンクホルダDHには、左右方向に延在する案内溝206が形成されている。シャッタ30の遮蔽プレート302は、案内溝206内に挿入される。遮蔽プレート302には、ストッパ303よりも図示右側の領域に通風開口304が形成されている。また、遮蔽プレート302のストッパ303よりも図示下側の領域には、横長の開口305が形成されている。案内溝206の外壁側には上述した通風開口200が形成され、内壁側には孔207aが形成されている。
【0023】
なお、図6では見えていないが、案内溝206の外壁側の通風開口200の下側であって孔207aが対向する位置には、孔207b(図5参照)が形成されている。ピン31は、孔207a,207bに装着される。シャッタ30は、案内溝206に挿入された遮蔽プレート302の開口305に抜け止め用のピン31を挿通することで、ドリンクホルダDHに装着される。
【0024】
図7は、ホルダ部20の一部およびシャッタ30を、図6のピン31の軸芯を通って前後方向に延在する垂直な面で断面した場合の断面図である。上述したように、スライドプレート300の下面に形成された遮蔽プレート302は、案内溝206内に挿入されている。遮蔽プレート302の開口302aに挿通されるピン31の軸310は、ホルダ部20の壁部に形成された孔207a,207bに装着される。図7では、シャッタ30は、遮蔽プレート302の非開口領域がホルダ部20の通風開口200と対向する閉状態とされている。
【0025】
図8はシャッタ30が開状態の場合のドリンクホルダDHを示す図であり、図9は閉状態の場合のドリンクホルダDHを示す図である。シート10に着座したオペレータは、スライドプレート300に設けられた摘み部301を左右方向(矢印ABの方向)に操作することにより、スライドプレート300が左右にスライド移動する。図8においては、スライドプレート300は、ストッパ303がホルダ部20の図示左側の壁部に当接するまで、左側へ移動されている。その結果、遮蔽プレート302の通風開口304がホルダ部20の通風開口200と対向し、温調風がホルダ部20の収容凹部201に供給される。
【0026】
一方、図9に示す閉状態では、スライドプレート300は、ストッパ303がホルダ部20の図示右側の壁部に当接するまで、右側へ移動されている。その結果、ホルダ部20の通風開口200はシャッタ30の遮蔽プレート302により塞がれ、ホルダ部20への温調風の供給が停止する。
【0027】
ところで、特許文献1に記載のドリンクホルダでは、前述したように、飲料容器が挿入された状態のホルダを回転させることでシャッタ開閉を行っている。そのため、ホルダ回転動作の影響によって、例えば、ホルダに保持された紙コップ内の飲料液体がこぼれたり、飲料容器が不安定状態になってホルダから落下したりするおそれがあった。また、ホルダを回転させた際に、ホルダが陥凹部から脱落してしまうおそれもあった。
【0028】
一方、上述した本実施形態のドリンクホルダDHにおいては、飲料容器が保持されるホルダ部20とは別に設けられたスライドプレート300の摘み部301を左右に操作してスライドプレート300を左右にスライドさせることにより、シャッタ30の開閉動作が行われる。そのため、収容凹部201に配置された飲料容器の保持状態に悪影響を与えることがなく、飲料容器が落下したり紙コップ内の飲料液体がこぼれたりするのを防止することができる。
【0029】
さらに、図6,8等に示すように、シャッタ開閉に伴うスライドプレート300のスライド方向は運転室6の左右方向であって、内装カバー13に対するホルダ部20の着脱方向(上下方向)に対して直交する方向になっている。そのため、シャッタ開閉動作の影響でホルダ部20が内装カバー13から外れて脱落するという不都合を、防止することができる。なお、実施形態においてはスライドプレート300のスライド方向は左右方向であるが、着脱方向と直交する方向であれば良く、左右方向に限定されない。
【0030】
また、油圧ショベル1(作業機械)の振動、例えば、油圧ショベル1が運転室6の前後方向に駆動された場合、運転室6内においては前後方向の振動(図8の矢印CD方向の振動)が顕著となる。しかし、スライドプレート300は案内溝206内において左右方向にスライド可能な構成なので、前後方向の振動によるスライドプレート300の左右方向への移動は生じ難く、振動によりシャッタ開閉状態が変化するのを防止できる。
【0031】
以上説明した本発明の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
【0032】
(1)図6,8,9に示すように、油圧ショベル1(作業機械)のドリンクホルダDHは、油圧ショベル1(作業機械)のエアコンディショナからの温調風が導かれるドリンクホルダであって、油圧ショベル1の運転室6内の内装カバー13に着脱可能に固定され、飲料容器が収容される収容凹部201および収容凹部201へ温調風を導く通風開口200が形成されたホルダ部20と、ホルダ部20に設けられ、通風開口200を塞ぐ閉状態位置(図9に示す状態)と通風開口200を開放する開状態位置(図8に示す状態)との間で移動可能なシャッタ30と、を備える。
【0033】
このように、ドリンクホルダDHにおいては、内装カバー13に固定されたホルダ部20に対して移動可能なシャッタ30を備える。そして、図9に示すように通風開口200がシャッタ30の遮蔽プレート302により塞がれる閉状態位置と、図8に示すように通風開口200に通風開口304が対向する開状態位置との間で遮蔽プレート302を移動させることにより、シャッタ30による開閉動作が行われる。その結果、従来のようにシャッタ開閉動作によって飲料容器が落下したり紙コップ内の飲料液体がこぼれたりするのを、防止することができる。
【0034】
(2)ドリンクホルダDHにおいて、図8に示すように、内装カバー13に対するホルダ部20の着脱方向とシャッタ30(スライドプレート300)の移動方向とが異なるように構成する。それにより、シャッタ開閉動作の影響でホルダ部20が内装カバー13から外れて脱落するという不都合を、防止することができる。特に、シャッタ30の着脱方向とシャッタ30の移動方向とが互いに直交するように構成するのが好ましく、シャッタ開閉時のホルダ部20の脱落を確実に防止することができる。
【0035】
(3)図4,5に示すように、ホルダ部20の内装カバー対向領域(ホルダ部20の底部)には、互いに篏合可能な凸部131a,131bおよび篏合凹部205a,205bのいずれか一方が設けられ、内装カバー13のホルダ固定領域には、凸部131a,131bおよび篏合凹部205a,205bの他方が設けられている。なお、図4,5に示す例では、凸部131a,131bが内装カバー13に設けられ、篏合凹部205a,205bがホルダ部20に設けられている。
【0036】
ホルダ部20がホルダ固定領域に対して着脱方向(図4の矢印方向)に付勢されると、凸部131a,131bと篏合凹部205a,205bとが篏合し、ホルダ部20は内装カバー13に固定される。一方、ホルダ部20が内装カバー13のホルダ固定領域から着脱方向に引き離されると、凸部131a,131bと篏合凹部205a,205bとの篏合状態が解除され、ホルダ部20は内装カバー13から分離される。
【0037】
このような凸部131a,131bおよび篏合凹部205a,205bを設けたことにより、内装カバー13に対するホルダ部20の着脱を容易に行える。そして、篏合状態においては、振動等によりホルダ部20が脱落するようなことがなく、内装カバー13に確実に固定される。
【0038】
以上説明した実施形態はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。例えば、上述した実施形態では、油圧ショベルのドリンクホルダを例に説明したが、上述のドリンクホルダDHは油圧ショベルに限らず種々の作業機械に適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1…油圧ショベル(作業機械)、6…運転室、10…シート、13…内装カバー、20…ホルダ部、30…シャッタ、31…ピン、200,304…通風開口、201…収容凹部、205a,205b…篏合凹部、206…案内溝、300…スライドプレート、301…摘み部、302…遮蔽プレート、303…ストッパ、131a,131b…凸部、DH…ドリンクホルダ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9