(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005747
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】ヒューズカバー
(51)【国際特許分類】
H02G 3/14 20060101AFI20250109BHJP
H02G 3/16 20060101ALI20250109BHJP
H02G 3/08 20060101ALI20250109BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20250109BHJP
H01H 85/20 20060101ALI20250109BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H02G3/14
H02G3/16
H02G3/08 010
H05K5/03 A
H01H85/20 B
B60R16/02 610A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106076
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
【テーマコード(参考)】
4E360
5G361
5G502
【Fターム(参考)】
4E360BA03
4E360BA04
4E360BC06
4E360CA02
4E360EA03
4E360GA46
4E360GB94
5G361AA06
5G361AB12
5G361AC03
5G361AC05
5G361AD01
5G361AD03
5G361BB01
5G361BB03
5G361BC01
5G361BC02
5G502AA20
5G502CC19
5G502FF10
(57)【要約】
【課題】取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることが可能なヒューズカバーを提供する。
【解決手段】ヒューズカバー64は、電気接続箱10の本体部11に収容保持されたヒューズ631を覆うことが可能なヒューズカバーである。このヒューズカバー64は、ヒューズ631を挿通させることが可能な開口641aを有し、本体部11に取り付けられるカバー本体641を備えている。また、ヒューズカバー64は、カバー本体641に取り付けられて、開口641aを開閉可能に覆う蓋部642を備えている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接続箱の本体部に収容保持されたヒューズを覆うことが可能なヒューズカバーであって、
前記ヒューズを挿通させることが可能な開口を有し、前記本体部に取り付けられるカバー本体と、
前記カバー本体に取り付けられて、前記開口を開閉可能に覆う蓋部と、
を備える、
ヒューズカバー。
【請求項2】
前記蓋部は、ヒンジ部を介して前記カバー本体に回動可能に取り付けられている、
請求項1に記載のヒューズカバー。
【請求項3】
前記蓋部の裏面に、前記ヒューズの許容電流値を確認することが可能な表示部が形成されている、
請求項1または請求項2に記載のヒューズカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来のヒューズカバーとしては、特許文献1に開示されたものが提案されている。この特許文献1には、電気接続箱のケースに取り付けられて、ケース開口から露出するヒューズを覆うカバー(ヒューズカバー)が開示されている。
【0003】
このようなヒューズカバーは、例えば、取り外すことができるようにした状態、あるいは、開閉させることができるようにした状態で、ケース等の電気接続箱を構成する部材に取り付けられるようにすることが可能である。また、ヒューズカバーが取り付けられた電気接続箱は、例えば、車両に設けられたインストルメントパネル等に設置することが可能である。
【0004】
このとき、インストルメントパネル等に電気接続箱を設置したままの状態で、ヒューズカバーの取り外し作業や開閉作業を行えるようにするのが好ましい。このように、電気接続箱を取り外すことなくヒューズカバーの取り外し作業や開閉作業を行えるようにすれば、ヒューズの確認作業や交換作業をより容易に行うことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成とすると、電気接続箱を設置したままの状態でヒューズの確認作業や交換作業を行えるようにするためには、ヒューズカバーを取り外したり開閉させたりするための空間を確保した状態で電気接続箱を設置する必要がある。そのため、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所が、ヒューズカバーを取り外したり開閉させたりするための空間を確保できる姿勢や場所に限定されてしまう。
【0007】
このように、上記従来の技術では、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度を向上させることが難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることが可能なヒューズカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様に係るヒューズカバーは、電気接続箱の本体部に収容保持されたヒューズを覆うことが可能なヒューズカバーであって、前記ヒューズを挿通させることが可能な開口を有し、前記本体部に取り付けられるカバー本体と、前記カバー本体に取り付けられて、前記開口を開閉可能に覆う蓋部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることが可能なヒューズカバーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係るECU付電気接続箱の配置方法の一例を模式的に示す斜視図である。
【
図2】一実施形態に係るECU付電気接続箱を模式的に示す斜視図である。
【
図3】一実施形態に係るECU付電気接続箱を模式的に示す分解斜視図である。
【
図4】一実施形態に係る電気接続箱の一例を示す図であって、電気接続箱の組み付け状態を一方向から見た斜視図である。
【
図5】一実施形態に係る電気接続箱の一例を示す図であって、ヒューズカバーを開いた状態を他方向から見た斜視図である。
【
図6】一実施形態に係る電気接続箱の一例を示す図であって、電気接続箱を一方向から見た分解斜視図である。
【
図7】一実施形態に係るECU付電気接続箱の配置方法の他の例を模式的に示す斜視図である。
【
図8】一実施形態に係るヒューズカバーの一例を模式的に示す図であって、蓋部が閉じている状態を一方向から見た斜視図である。
【
図9】一実施形態に係るヒューズカバーの一例を模式的に示す図であって、蓋部が開いている状態を一方向から見た斜視図である。
【
図10】一実施形態に係るヒューズカバーの一例を模式的に示す図であって、蓋部が閉じている状態を別の方向から見た斜視図である。
【
図11】一実施形態に係るヒューズカバーの一例を模式的に示す図であって、蓋部が開いている状態を別の方向から見た斜視図である。
【
図12】一実施形態に係るヒューズカバーをヒューズブロックのハウジングに取り付けた状態でヒューズの確認作業を行う方法の一例を説明する図であって、ヒューズカバーの蓋部が閉じている状態を示す図である。
【
図13】一実施形態に係るヒューズカバーをヒューズブロックのハウジングに取り付けた状態でヒューズの確認作業を行う方法の一例を説明する図であって、ヒューズカバーの蓋部が開いている状態を示す図である。
【
図14】一実施形態に係るヒューズカバーの第1変形例を模式的に示す図であって、蓋部が閉じている状態を一方向から見た斜視図である。
【
図15】一実施形態に係るヒューズカバーの第1変形例を模式的に示す図であって、蓋部が開いている状態を一方向から見た斜視図である。
【
図16】一実施形態に係るヒューズカバーの第2変形例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本実施形態に係るヒューズカバーについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0013】
以下では、電気接続箱の各構成について説明する際には、ボディECUが配置される側が上方となるようにした状態で、電気接続箱の上下方向を規定して説明する。
【0014】
また、以下の実施形態及びその変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0015】
本実施形態に係るヒューズカバー64は、電気接続箱10の本体部11に収容保持されたメカヒューズ(ヒューズ)631を覆うことが可能なカバーである。
【0016】
ここで、電気接続箱10は、ジャンクションブロック(J/B)とも呼ばれており、車両等に搭載されるバッテリやオルタネータから供給される電流を、車両等に搭載されるECU(Electrical Control Unit)110に分配して供給するための装置である。
【0017】
この電気接続箱10は、例えば、様々な制御機能を有する複数のECU110とともに、車両に形成されたインストルメントパネルに設置することができる。これらの複数のECU110には、例えば、エアコンの制御やABS(Anti-lock Brake System)の制御等、様々な車両システムを制御するための回路が形成されている。
【0018】
近年、車両の電動化や自動化が進んでおり、車両の電動化や自動化が進むにつれて、車両等に搭載されるECU110の個数も増加してきている。一方で、車両の室内空間を十分に確保するという要求もあるため、車両に電気接続箱10やECU110の設置スペースを十分に確保することが難しくなってきている。
【0019】
そのため、より多くの装置(電気接続箱10及びECU110)を限られたスペースに配置できるようにすることが要求されている。
【0020】
そこで、本実施形態では、電気接続箱10とボディECU120とを一体化させたECU付電気接続箱1を形成し、このECU付電気接続箱1を車両に形成されたインストルメントパネルに設置するようにしている。
【0021】
このECU付電気接続箱1は、例えば、
図1に示すように、複数のECU110とともにインストルメントパネルを補強するインパネリンホース100に設置することができる。このように、複数のECU110及びECU付電気接続箱1を密集した状態で並ぶように配置させるようにすれば、車両内の限られたスペースに、より多くの装置(電気接続箱10及びECU110)を配置できるようになる。
【0022】
このとき、ECU付電気接続箱1は、後述するヒューズカバー64がインパネリンホース100とは反対側(
図1の下側)に位置するようにした状態で、インパネリンホース100に設置されている。こうすることで、ECU付電気接続箱1をインパネリンホース100から取り外すことなくヒューズカバー64の取り外し作業や開閉作業を行うことができるようにしている。
【0023】
なお、ECU付電気接続箱1の設置方法は、
図1に示す方法に限られるものではなく、様々な方法(様々な場所や様々な姿勢)でECU付電気接続箱1を設置することが可能である。
【0024】
また、本実施形態では、
図2及び
図3に示すように、電気接続箱10として、ボディECU120を着脱可能に取り付けることが可能な収容凹部S1を形成したものを例示している。そして、電気接続箱10に形成された収容凹部S1にボディECU120を着脱可能に嵌め込むことでECU付電気接続箱1が形成されるようにしている。このECU付電気接続箱1の形成方法も、
図2及び
図3に示す方法に限られるものではなく、様々な方法で形成することが可能である。
【0025】
なお、電気接続箱10に取り付けられるボディECU120としては、例えば、ドアロックの制御等、車室内のシステムを制御するための回路が形成された装置を用いることができる。
【0026】
次に、
図4~
図6を用いて、本実施形態に係る電気接続箱10の具体的な構成について説明する。
【0027】
本実施形態では、電気接続箱10は、ケース20と、回路ブロック30と、ボディECU用コネクタ40と、ワイヤハーネス用コネクタ50と、ヒューズブロック60と、を備えている。
【0028】
具体的には、ケース20は、電気接続箱10の外郭を構成する部材であり、このケース20の内部には収容空間S2が形成されている。
【0029】
また、回路ブロック30には、バッテリやオルタネータから供給される電流を分配する機能を有する回路や制御回路等の様々な回路が形成されており、この回路ブロック30は、ケース20の収容空間S2内に収容されている。
【0030】
ボディECU用コネクタ40は、電気接続箱10にボディECU120を取り付けた際に、ボディECU120の図示省略したコネクタ部に嵌合するように構成されている。そして、ボディECU用コネクタ40をボディECU120のコネクタに嵌合させることで、回路ブロック30に形成された一部の回路がボディECU120に形成された制御回路に電気的に接続されるようにしている。このように、ボディECU用コネクタ40は、回路ブロック30をボディECU120の制御回路に電気的に接続するための部材である。本実施形態では、ボディECU用コネクタ40は、一部をケース20の外側に露出させた状態で収容空間S2内に収容されている。
【0031】
また、ワイヤハーネス用コネクタ50は、図示省略したワイヤハーネスのコネクタ部が嵌合して、ワイヤハーネスを回路ブロック30に形成された一部の回路に電気的に接続させるための部材である。本実施形態では、このワイヤハーネス用コネクタ50も、一部をケース20の外側に露出させた状態で収容空間S2内に収容されている。
【0032】
そして、ヒューズブロック60は、回路ブロック30に形成された回路に過電流が流れた際に電流を遮断するための部材であり、このヒューズブロック60も、一部をケース20の外側に露出させた状態で収容空間S2内に収容されている。
【0033】
ケース20は、
図6に示すように、上ケース21及び下ケース22を備えており、上ケース21を下ケース22に組み付けることで、内部に収容空間S2が形成されたケース20が形成されるようになっている。
【0034】
具体的には、上ケース21が、天壁211と、天壁211の周縁部から下方に向けて延在するように連設された周壁212と、を備えるようにしている。また、下ケース22が、底壁221と、底壁221の周縁部から上方に向けて延在するように連設された周壁222と、を備えるようにしている。そして、周壁212の下端を周壁222の上端に突き合せるようにした状態で、上ケース21を下ケース22に組み付けることで、内部に収容空間S2が形成されたケース20が形成されるようにしている。なお、本実施形態では、上ケース21を下ケース22に組み付ける際には、下ケース22の周壁222に形成された係合部2221を上ケース21の周壁212に形成された図示省略した係合部に係合させるようになっている。
【0035】
また、上ケース21の天壁211には、第1挿通孔211a及び第2挿通孔211bが上下方向に貫通するように形成されている。そして、各部品を組み付けて電気接続箱10を形成した際に、ボディECU用コネクタ40が第1挿通孔211aに挿通されて、ボディECU用コネクタ40の上部がケース20の外方に露出するようにしている。なお、第2挿通孔211bには、後述するヒュージブルリンク632が取り外し可能に挿入されている。
【0036】
また、上ケース21の周壁212には、3つの切り欠き(切り欠き212a,切り欠き212b,切り欠き212c)が形成されており、上ケース21を下ケース22に組み付けた状態で、3方向に開口する収容空間S2が形成されるようにしている。すなわち、収容空間S2が、第1の開口S2a、第2の開口S2b及び第3の開口S2cが形成された空間となるようにしている。
【0037】
そして、ワイヤハーネス用コネクタ50の後述する入力側ワイヤハーネス用コネクタ51が、第1の開口S2aから一部を露出させた状態で、収容空間S2内に収容されるようにしている。また、ワイヤハーネス用コネクタ50の後述する出力側ワイヤハーネス用コネクタ52が、第2の開口S2bから一部を露出させた状態で、収容空間S2内に収容されるようにしている。そして、ヒューズブロック60が、第3の開口S2cから一部を露出させた状態で、収容空間S2内に収容されるようにしている。
【0038】
さらに、本実施形態では、上ケース21には、天壁211の周縁部から上方に向けて延在するように連設された延設壁213が形成されており、この延設壁213によって、ボディECU120が嵌め込まれる収容凹部S1が画成されるようにしている。
【0039】
また、回路ブロック30は、回路基板31と、回路基板31に搭載される搭載部品32と、を備えている。そして、回路基板31に搭載部品32を搭載し、搭載部品32と回路基板31に形成された導体パターンとを電気的に接続させることで、搭載部品32及び導体パターンが各回路の一部を構成するようにしている。
【0040】
ここで、本実施形態では、回路ブロック30が、電流分配用の回路と制御用の回路とを有するようにし、回路基板31が第1の回路基板311と第2の回路基板312とを備えるようにしている。そして、第1の回路基板311に電流分配用の回路が主として形成されるようにし、第2の回路基板312に制御用の回路が主として形成されるようにしている。
【0041】
このように、本実施形態では、電流分配用の回路などの比較的電流容量が大きい部分を第1の回路基板311に集め、制御用の回路などの比較的電流容量が小さい部分を第2の回路基板312に集めるようにしている。
【0042】
なお、電流分配用の回路は、リレー等の搭載部品32を用いて形成されており、制御用の回路は、制御チップ等の搭載部品32を用いて形成されている。そして、電流分配用の回路には比較的大きな電流が流れるため、電流分配用の回路の一部を構成するリレー等にも比較的大きな電流が流れることになる。そのため、電流分配用の回路の一部を構成するリレー等は、熱が生じやすい発熱部品321となっている。
【0043】
一方、制御用の回路には大きな電流を流す必要がないため、制御用の回路の一部を構成する搭載部品32の中には、リレー等の発熱部品321よりも耐熱性が低い低耐熱部品322が存在している。例えば、制御チップは、熱の影響を受けやすい部品であり、低耐熱部品322となっている。
【0044】
したがって、本実施形態では、電流分配用の回路で用いられるリレー等の発熱部品321を主に第1の回路基板311に搭載し、制御用の回路で用いられる制御チップ等の低耐熱部品322を主に第2の回路基板312に搭載するようにしている。こうすることで、第1の回路基板311に搭載された発熱部品321と第2の回路基板312に搭載された低耐熱部品322との熱干渉が抑制されるようにしている。
【0045】
さらに、本実施形態では、回路ブロック30がピンヘッダー33を備えており、このピンヘッダー33によって、第2の回路基板312が、第1の回路基板311に所定の距離だけ離れた状態で保持されるようにしている。
【0046】
このピンヘッダー33は、ハウジング331と、ハウジング331に保持される複数の接続ピン332と、を備えている。そして、ハウジング331によって第1の回路基板311を保持しつつ、複数の接続ピン332によって、第1の回路基板311側の回路と第2の回路基板312側の回路とが電気的に接続されるようにしている。なお、複数の接続ピン332は、半田等を用いて第1の回路基板311に固定されている。
【0047】
また、ボディECU用コネクタ40は、ハウジング41と、ハウジング41に保持される複数の接続ピン42と、を備えている。そして、ハウジング41をネジ70によって第1の回路基板311に固定している。さらに、複数の接続ピン42が第1の回路基板311の回路に電気的に接続されるようにしている。こうすることで、ボディECU用コネクタ40が第1の回路基板311に電気的に接続された状態で保持されるようにしている。なお、複数の接続ピン42も、半田等を用いて第1の回路基板311に固定されている。
【0048】
また、ワイヤハーネス用コネクタ50は、バッテリやオルタネータに接続されたワイヤハーネスが接続される入力側ワイヤハーネス用コネクタ51を備えている。さらに、ワイヤハーネス用コネクタ50は、各ECU110の制御回路に接続されたワイヤハーネスが接続される出力側ワイヤハーネス用コネクタ52を備えている。
【0049】
そして、入力側ワイヤハーネス用コネクタ51及び出力側ワイヤハーネス用コネクタ52のそれぞれが、第1の回路基板311に保持されている。
【0050】
具体的には、入力側ワイヤハーネス用コネクタ51が、入力側ハウジング511と、入力側ハウジング511に保持される複数の入力側接続ピン512と、を備えている。そして、入力側ハウジング511をネジ70によって第1の回路基板311に固定している。さらに、複数の入力側接続ピン512が第1の回路基板311の回路に電気的に接続されるようにしている。こうすることで、入力側ワイヤハーネス用コネクタ51が第1の回路基板311に電気的に接続された状態で保持されるようにしている。なお、複数の入力側接続ピン512も、半田等を用いて第1の回路基板311に固定されている。
【0051】
同様に、出力側ワイヤハーネス用コネクタ52が、出力側ハウジング521と、出力側ハウジング521に保持される複数の出力側接続ピン522と、を備えている。そして、出力側ハウジング521をネジ70によって第1の回路基板311に固定している。さらに、複数の出力側接続ピン522が第1の回路基板311の回路に電気的に接続されるようにしている。こうすることで、出力側ワイヤハーネス用コネクタ52が第1の回路基板311に電気的に接続された状態で保持されるようにしている。なお、複数の出力側接続ピン522も、半田等を用いて第1の回路基板311に固定されている。
【0052】
また、ヒューズブロック60は、ヒューズ収容空間S3が複数形成されたハウジング61と、ヒューズ収容空間S3内に挿入保持することが可能なヒューズ63と、ヒューズ63に電気的に接続される接続ピン62と、を備えている。
【0053】
そして、ハウジング61をネジ70によって第1の回路基板311に固定している。さらに、接続ピン62が第1の回路基板311の回路に電気的に接続されるようにしている。こうすることで、ヒューズブロック60が第1の回路基板311に電気的に接続された状態で保持されるようにしつつ、第1の回路基板311にヒューズ機能付きの回路が形成されるようにしている。なお、複数の接続ピン62も、半田等を用いて第1の回路基板311に固定されている。
【0054】
さらに、本実施形態では、ヒューズ63が、複数のメカヒューズ631と、複数のヒュージブルリンク632と、を備えており、各メカヒューズ631が対応するヒューズ収容空間S3内に取り外し可能に挿入されている。一方、ヒュージブルリンク632は、上述したように、上ケース21の天壁211に形成された第2挿通孔211bに取り外し可能に挿入されている。
【0055】
ここで、ヒューズブロック60をケース20に取り付けた際には、ヒューズ収容空間S3内に挿入されたメカヒューズ631は、表面をケース20の外部に露出した状態で配置されることになる。こうすれば、電気接続箱10を組み付けた状態で、メカヒューズ631をハウジング61から個々に取り外したり、交換したりすることができるようになる。
【0056】
また、本実施形態では、ヒューズブロック60がヒューズカバー64を備えるようにしている。そして、電気接続箱10の通常の使用時(メカヒューズ631の取り外し等を行わない時)には、メカヒューズ631の露出部分がヒューズカバー64によって覆われるようにしている。こうすることで、電気接続箱10の通常の使用時にメカヒューズ631がハウジング61から外れてしまうことを抑制できるようにしている。
【0057】
また、本実施形態では、ヒューズカバー64は、
図5に示すように、ハウジング61に開閉可能に取り付けられている。具体的には、ヒューズカバー64のカバー本体641に係合孔6412を設け、ハウジング61に設けられた引っ掛け爪611をこの係合孔6412に挿入して係合させるようにしている。こうすることで、係合孔6412側を軸にしてカバー本体641を回動させることができるようにしている。なお、本実施形態では、カバー本体641の係合孔6412が形成された側とは反対側の端部に指掛け用の爪部6411が形成されており、この爪部6411に指を引っ掛けることで、カバー本体641を開方向に容易に回動させることができるようになっている。
【0058】
そして、電気接続箱10の構成を上記の構成とすることで、入力側接続ピン512に供給された電流が、第1の回路基板311に形成された回路、接続ピン332を通って、第2の回路基板312に形成された回路に供給されるようにしている。また、第2の回路基板312に形成された回路に供給された電流が、接続ピン332、第1の回路基板311に形成された回路、出力側接続ピン522を介して、ECU110の各制御回路に供給されるようにしている。
【0059】
このような電気接続箱10は、コスト削減等の観点により、様々な車両で共通に使用することができるように構成されている。
【0060】
また、電気接続箱10の設置位置や設置姿勢は、車両ごとに決められており、例えば、
図1に示すように、縦置きの状態で電気接続箱10を設置する車両もあれば、
図7に示すように、横置きの状態で電気接続箱10を設置する車両もある。
【0061】
このとき、車両によっては、電気接続箱10を設置した状態では、ヒューズカバー64の開閉操作や取り外し操作を行うことができなくなってしまう場合がある。例えば、
図7に示すように、インパネリンホース100等の周辺部材に邪魔されてヒューズカバー64を本体部11に対して回動させたり本体部11から取り外したりすることができなくなってしまうことがある。
【0062】
このとき、1通りの方法(一方向への移動)でしかメカヒューズ631を露出させることができないヒューズカバー(従来のヒューズカバー)を用いていると、電気接続箱10を設置したままの状態でメカヒューズ631を露出させることができなくなってしまう。
【0063】
そのため、
図7に示すような状態で電気接続箱10を設置した場合に、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うためには、電気接続箱10を取り外す必要がある。
【0064】
このように、従来のヒューズカバーを用いた場合、電気接続箱を取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる設置姿勢や設置場所が、狭い範囲に限定されてしまう。
【0065】
そこで、本実施形態では、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱10の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることができるようにしている。
【0066】
具体的には、
図8~
図11に示すように、ヒューズカバー64が、メカヒューズ(ヒューズ)631を挿通させることが可能な開口641aを有し、本体部11に取り付けられるカバー本体641を備えるようにしている。また、ヒューズカバー64が、カバー本体641に取り付けられて、開口641aを開閉可能に覆う蓋部642を備えるようにしている。
【0067】
こうすることで、カバー本体641を電気接続箱10の本体部11に取り付けた状態で蓋部642を操作して開口641aを開けることで、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようにしている。また、従来と同様に、ヒューズカバー64の全体を電気接続箱10の本体部11から取り外すことでも、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようにしている。
【0068】
このように、本実施形態では、2通りの方法でメカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業(ヒューズの確認作業等)を行うことができるヒューズカバー64としている。
【0069】
具体的には、カバー本体641が、内側に開口641aが形成された略枠状に形成されている。そして、
図12及び
図13に示すように、このカバー本体641を本体部11に取り付けた状態で、ヒューズカバー64によって覆われる複数のメカヒューズ(ヒューズ)631の全てが、開口641aから露出するようにしている。また、蓋部642によって開口641aが覆われるようにした際には、複数のメカヒューズ(ヒューズ)631の全ても蓋部642によって覆われるようにしている。
【0070】
こうすることで、ヒューズカバー64全体の回動操作だけでなく、蓋部642の開閉操作によっても、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようにしている。
【0071】
なお、本体部11とは、電気接続箱10の構成部品のうちヒューズカバー64とヒューズ63とを除いた他の構成部品のことである。本実施形態では、上述したように、ヒューズカバー64は、ハウジング61に開閉可能に取り付けられている。したがって、本実施形態では、ヒューズカバー64は、本体部11の一部を構成するハウジング61に開閉可能に取り付けられることになる。このように、本実施形態では、ヒューズブロック60を構成する部品にヒューズカバー64を取り付けるようにしているが、ケース20等、本体部の一部を構成する他の部品にヒューズカバー64を取り付けるようにすることも可能である。
【0072】
そして、蓋部642の開閉操作によっても、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようにすれば、ヒューズ確認時等に、
図7に示す状態で設置した電気接続箱10を取り外す必要がなくなる。そのため、
図7に示す状態で電気接続箱10を設置した場合であっても、電気接続箱10を取り外すことなく、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようになる。
【0073】
このように、本実施形態に係るヒューズカバー64とすれば、蓋部642を操作するための空間が確保されていれば、電気接続箱10を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行うことが可能になる。すなわち、ヒューズカバー64を取り外したり開閉させたりするための空間を確保することができない姿勢や場所に電気接続箱10を設置した場合であっても、電気接続箱10を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行うことができるようになる。
【0074】
したがって、例えば、従来の電気接続箱を設置した場合にはヒューズの確認作業等を行うために電気接続箱を取り外す必要がある場所や姿勢で、電気接続箱10を設置したとしても、電気接続箱10を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行えるようになる。
【0075】
このように、2通りの方法でヒューズの確認作業等を行えるようにすれば、1通りの方法しかない従来の電気接続箱よりも、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度が高くなる。
【0076】
さらに、本実施形態では、蓋部642が、ヒンジ部643を介してカバー本体641に回動可能に取り付けられるようにしている。具体的には、蓋部642は、ヒューズカバー64の短手方向の一方側で長手方向に延在するヒンジ部643によって、カバー本体641に一体的に取り付けられている。また、本実施形態では、蓋部642が、開口641aを閉塞する蓋部本体6421と、蓋部本体の短手方向の一方側に、蓋部本体6421の厚さ方向に突出するように設けられた突部6422とを備えている。そして、開口641aを蓋部本体6421で閉塞する際には、カバー本体641に形成された係合突起6413を突部6422に形成された係合孔64221に係合させることで、蓋部642を閉状態で解除可能にロックできるようにしている。
【0077】
このように、本実施形態では、蓋部642とカバー本体641とを一体化させて、蓋部642をカバー本体641に取り付けた状態で開口641aの開閉操作を行うことができるようにしている。そのため、蓋部642による開口641aの開閉操作時に、蓋部642を紛失してしまうことを抑制することが可能になる。また、通常の使用時(ヒューズの確認作業等を行わない時)に蓋部642がカバー本体641から外れて、メカヒューズ(ヒューズ)631が外部に露出してしまうことを抑制することも可能になる。
【0078】
さらに、本実施形態では、蓋部642の裏面64212に、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部6421bが形成されるようにしている。なお、本実施形態では、蓋部642の表面64211にも、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部6421bが形成されている。すなわち、本実施形態では、蓋部642の表裏両面に、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部が形成されている。こうすることで、様々な状態で、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認できるようにし、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値の確認をより容易に行うことができるようにしている。
【0079】
例えば、ヒンジ部643を有する場合に、蓋部642の表面64211のみに表示部6421aが形成されていると、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認するためには、開いた蓋部642を閉じる必要がある。そのため、ヒューズの確認作業等が煩雑になってしまう。
【0080】
これに対して、蓋部642の裏面64212に表示部6421bが形成されるようにすれば、蓋部642を回動させて開口641aを開いた状態で、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することができるようになる。そのため、ヒューズの確認作業等をより容易に行うことができるようになる。
【0081】
この表示部6421a,6421bは、例えば、蓋部本体6421への刻印、印字、貼付等によって形成することができる。
【0082】
以上説明したように、本実施形態で示したヒューズカバー64を用いるようにすれば、電気接続箱を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることが可能になる。
【0083】
なお、ヒューズカバー64は、
図14及び
図15に示す構成とすることが可能である。
【0084】
図14及び
図15に示すヒューズカバー64においても、カバー本体641を電気接続箱10の本体部11に取り付けた状態で蓋部642を操作して開口641aを開けることで、ヒューズの確認作業等を行うことができるようにしている。また、従来と同様に、ヒューズカバー64の全体を電気接続箱10の本体部11から取り外すことでも、ヒューズの確認作業等を行うことができるようにしている。
【0085】
このように、
図14及び
図15に示すヒューズカバー64においても、2通りの方法でメカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業(ヒューズの確認作業等)を行うことができるようにしている。
【0086】
また、蓋部642の表裏両面に、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部が形成されるようにし、様々な状態で、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認できるようにしている。
【0087】
ここで、
図14及び
図15に示すヒューズカバー64では、蓋部642をカバー本体641から取り外すことができるようにしている。そのため、蓋部本体6421の短手方向の両側に、係合孔64221が形成されており、開口641aを蓋部本体6421で閉塞する際に、2か所でロックできるようにしている。
【0088】
また、ヒューズカバー64は、
図16に示す構成とすることも可能である。
【0089】
図16に示すヒューズカバー64においても、カバー本体641を電気接続箱10の本体部11に取り付けた状態で蓋部642を操作して開口641aを開けることで、ヒューズの確認作業等を行うことができるようにしている。また、従来と同様に、ヒューズカバー64の全体を電気接続箱10の本体部11から取り外すことでも、ヒューズの確認作業等を行うことができるようにしている。
【0090】
また、蓋部642の表裏両面に、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部が形成されるようにし、様々な状態で、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認できるようにしている。
【0091】
ここで、
図16に示すヒューズカバー64では、カバー本体641に3つ(複数)の蓋部642が形成されるようにしている。こうすることで、確認や交換が必要なメカヒューズ631を含む一部の領域内のメカヒューズ631のみ露出させることができるようにしている。
【0092】
こうすれば、確認作業や交換作業時に、確認や交換が不要なメカヒューズ631に触れてしまうことが抑制されて、ヒューズ機能が低下してしまうことを抑制することが可能になる。
【0093】
[作用・効果]
以下では、上記実施形態及びその変形例で示したヒューズカバーの特徴的構成及びそれにより得られる効果を説明する。
【0094】
上記実施形態及びその変形例で示したヒューズカバー64は、電気接続箱10の本体部11に収容保持されたメカヒューズ(ヒューズ)631を覆うことが可能なヒューズカバーである。このヒューズカバー64は、メカヒューズ(ヒューズ)631を挿通させることが可能な開口641aを有し、本体部11に取り付けられるカバー本体641を備えている。また、ヒューズカバー64は、カバー本体641に取り付けられて、開口641aを開閉可能に覆う蓋部642を備えている。
【0095】
こうすれば、カバー本体641を電気接続箱10の本体部11に取り付けた状態で蓋部642を操作して開口641aを開けることで、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようになる。また、ヒューズカバー64の全体を電気接続箱10の本体部11から取り外すことでも、メカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業を行うことができるようになる。
【0096】
このように、上記実施形態及びその変形例で示したヒューズカバー64とすれば、2通りの方法でメカヒューズ(ヒューズ)631の確認作業や交換作業(ヒューズの確認作業等)を行うことができるようになる。
【0097】
したがって、ヒューズカバー64を本体部11から取り外すことができない状態でインストルメントパネル等の設置対象部に電気接続箱10を設置した場合であっても、蓋部642を操作するための空間が確保されていれば、ヒューズの確認作業等が可能になる。
【0098】
すなわち、ヒューズカバー64を取り外したり開閉させたりするための空間を確保することができない姿勢や場所に電気接続箱10を設置した場合であっても、電気接続箱10を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行うことができるようになる。
【0099】
したがって、例えば、従来の電気接続箱を設置した場合にはヒューズの確認作業等を行うために電気接続箱を取り外す必要がある場所や姿勢で、電気接続箱10を設置したとしても、電気接続箱10を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行えるようになる。
【0100】
このように、2通りの方法でヒューズの確認作業等を行えるようにすれば、1通りの方法しかない従来の電気接続箱よりも、取り外すことなくヒューズの確認作業や交換作業を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度が高くなる。
【0101】
以上説明したように、上記実施形態及びその変形例で示したヒューズカバー64を用いるようにすれば、電気接続箱を取り外すことなくヒューズの確認作業等を行うことが可能となる電気接続箱の設置姿勢や設置場所の自由度をより向上させることが可能になる。
【0102】
また、蓋部642が、ヒンジ部643を介してカバー本体641に回動可能に取り付けられていてもよい。
【0103】
こうすれば、蓋部642をカバー本体641に取り付けた状態で開口641aの開閉操作を行うことができるようになるため、蓋部642による開口641aの開閉操作時に、蓋部642を紛失してしまうことを抑制することが可能になる。また、通常の使用時(ヒューズの確認作業等を行わない時)に蓋部642がカバー本体641から外れて、メカヒューズ(ヒューズ)631が外部に露出してしまうことを抑制することも可能になる。
【0104】
また、蓋部642の裏面64212に、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することが可能な表示部6421bが形成されていてもよい。
【0105】
こうすれば、蓋部642を操作して開口641aを開けた状態でのメカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値の確認をより容易に行うことができるようになる。
【0106】
特に、ヒンジ部643を有する場合に、蓋部642の表面64211のみに表示部6421aが形成されていると、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認するためには、開いた蓋部642を閉じる必要がある。そのため、ヒューズの確認作業等が煩雑になってしまう。
【0107】
これに対して、蓋部642の裏面64212に表示部6421bが形成されるようにすれば、蓋部642を回動させて開口641aを開いた状態で、メカヒューズ(ヒューズ)631の許容電流値を確認することができるようになる。そのため、ヒューズの確認作業等をより容易に行うことができるようになる。
【0108】
[その他]
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0109】
例えば、上記実施形態及びその変形例で示した構成を適宜組み合わせることが可能である。
【0110】
また、上記実施形態及びその変形例では、ボディECU120が装着される電気接続箱10を例示したが、ボディECU120が装着されない単なる電気接続箱に本発明を適用することも可能である。
【0111】
また、ケースや回路ブロック、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)を適宜に変更することが可能である。
【符号の説明】
【0112】
10 電気接続箱
11 本体部
20 ケース
631 メカヒューズ(ヒューズ)
64 ヒューズカバー
641 カバー本体
641a 開口
642 蓋部
64212 裏面
64212b 表示部
643 ヒンジ部