(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025058868
(43)【公開日】2025-04-09
(54)【発明の名称】回路基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20250401BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20250401BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20250401BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H05K3/34 501D
H01L21/92 602G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024086820
(22)【出願日】2024-05-29
(31)【優先権主張番号】10-2023-0130592
(32)【優先日】2023-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 盛 皓
(72)【発明者】
【氏名】閔 俊 基
【テーマコード(参考)】
5E319
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB05
5E319AC02
5E319AC11
5E319GG01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】微細ピッチの金属バンプを精密に具現することができる回路基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の回路基板100は、互いに向き合う第1面111aと第2面111bとを有する第1絶縁層111と、第1絶縁層内に埋め込まれた第1配線層113と、第1絶縁層内で第1配線層の側方に隣接して埋め込まれたベース部115b及びベース部から一体に延在して突出して上端における幅が第1面の高さにおける幅よりも小さい突出部115cを含むバンプ115と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに向き合う第1面と第2面とを有する第1絶縁層と、
前記第1絶縁層内に埋め込まれた第1配線層と、
前記第1絶縁層内で前記第1配線層の側方に隣接して埋め込まれたベース部と前記ベース部から一体に延在して突出して上端における幅が前記第1面の高さにおける幅よりも小さい突出部とを含むバンプと、を備えることを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記突出部において、前記第1面の高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さいことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1面に垂直な方向に測定された高さにおいて、前記ベース部と前記第1配線層とは、互いに同じ高さに位置する部分を有することを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記ベース部と前記突出部とは、前記第1面の高さで互いに同一の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1面に配置されて前記第1配線層を覆うように構成された第1ソルダレジスト層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記バンプは、前記第1ソルダレジスト層を貫通するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記突出部は、前記第1ソルダレジスト層に接触するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1ソルダレジスト層は、前記突出部の側面の一部を囲むように配置されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板。
【請求項9】
前記バンプは、銅(Cu)を含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1絶縁層の前記第2面上に配置され、複数のビルドアップ絶縁層と複数のビルドアップ配線層とを含むビルドアップ構造体を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項11】
前記複数のビルドアップ絶縁層の最も外側に位置する最外側の絶縁層上に配置された第2ソルダレジスト層を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
【請求項12】
第1金属を含むシード層上に第2金属を含む導電層を形成する段階と、
前記導電層をパターニングして露出させた前記シード層上にバンプ層を形成する段階と、
前記導電層上に絶縁層及び配線層を形成する段階と、
前記シード層を除去して前記バンプ層からバンプを形成する段階と、
前記導電層を除去して前記バンプを前記絶縁層から突出させる段階と、
前記バンプが突出した前記絶縁層の一面にソルダレジスト層を形成する段階と、を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記第1金属は、銅(Cu)を含み、
前記第2金属は、ニッケル(Ni)を含むことを特徴とする請求項12に記載の回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記バンプ層を形成する段階は、
前記導電層上にメッキレジストを塗布し、パターニングして前記導電層を露出させる段階と、
前記露出した導電層の部分を除去して前記シード層を露出させる段階と、
前記露出したシード層上に第1金属でメッキして前記バンプ層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項12に記載の回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記バンプは、前記絶縁層から突出した方向に沿って、前記絶縁層の表面の高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さく形成されることを特徴とする請求項12に記載の回路基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、プレミアムAP(Application Processor)用BGA(Ball Grid Array)基板は、I/Oピン数が増加するにつれ、ボールピッチを小さく作る必要性がある。このような微細なボールピッチを具現するために、チップと基板とを接合する方式をソルダバンプから銅バンプに変更することができる。
【0003】
銅バンプを使用するようになると、微細なバンプ間隔を有する場合にも基板とチップとの接合方式を簡単に具現することができ、回路と銅バンプとの間の整列技術が不要となる。このような変更は、小さく縮小されたボールピッチに効果的に対応することができるため、より微細且つ精密な銅バンプの加工が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、微細ピッチの金属バンプを精密に具現する回路基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による回路基板は、互いに向き合う第1面と第2面とを有する第1絶縁層と、前記第1絶縁層内に埋め込まれた第1配線層と、前記第1絶縁層内で前記第1配線層の側方に隣接して埋め込まれたベース部と前記ベース部から一体に延在して突出して上端における幅が前記第1面の高さにおける幅よりも小さい突出部とを含むバンプと、を備える。
【0007】
前記突出部において、前記第1面の高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さくあり得る。
前記第1面に垂直な方向に測定された高さにおいて、前記ベース部と前記第1配線層とは、互いに同じ高さに位置する部分を有し得る。
前記ベース部と前記突出部とは、前記第1面の高さで互いに同一の幅を有し得る。
前記回路基板は、前記第1面に配置されて前記第1配線層を覆うように構成された第1ソルダレジスト層を更に含み得る。
前記バンプは、前記第1ソルダレジスト層を貫通するように配置され得る。
前記突出部は、前記第1ソルダレジスト層に接触するように配置され得る。
前記第1ソルダレジスト層は、前記突出部の側面の一部を囲むように配置され得る。
前記バンプは、銅(Cu)を含み得る。
前記回路基板は、前記第1絶縁層の前記第2面上に配置され、複数のビルドアップ絶縁層と複数のビルドアップ配線層とを含むビルドアップ構造体を更に含み得る。
前記回路基板は、前記複数のビルドアップ絶縁層の最も外側に位置する最外側の絶縁層上に配置された第2ソルダレジスト層を更に含み得る。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態による回路基板の製造方法は、第1金属を含むシード層上に第2金属を含む導電層を形成する段階と、前記導電層をパターニングして露出させた前記シード層上にバンプ層を形成する段階と、前記導電層上に絶縁層及び配線層を形成する段階と、前記シード層を除去して前記バンプ層からバンプを形成する段階と、前記導電層を除去して前記バンプを前記絶縁層から突出させる段階と、前記バンプが突出した前記絶縁層の一面にソルダレジスト層を形成する段階と、を有する。
【0009】
前記第1金属は、銅(Cu)を含み、前記第2金属は、ニッケル(Ni)を含み得る。
前記バンプ層を形成する段階は、前記導電層上にメッキレジストを塗布し、パターニングして前記導電層を露出させる段階と、前記露出した導電層の部分を除去して前記シード層を露出させる段階と、前記露出したシード層上に第1金属でメッキして前記バンプ層を形成する段階と、を含み得る。
前記バンプは、前記絶縁層から突出した方向に沿って、前記絶縁層の表面の高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さく形成され得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明による回路基板の製造方法によれば、金属バンプ(ポスト)と配線との誤整列(misalign)を防止して微細ピッチの金属バンプを精密に具現することができる。したがって、本発明による回路基板によれば、微細ピッチの金属バンプを備えて基板とチップとを簡単に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態による回路基板を示す断面図である。
【
図2】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図3】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図4】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図5】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図6】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図7】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図8】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図9】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図10】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図11】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図12】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図13】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【
図14】
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体に亘って同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付した。また、図面において、一部の構成要素は誇張されたり省略されたり又は概略的に示されており、各構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するものではない。
【0014】
図面は、本明細書に開示する実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、図面により本明細書に開示する技術的な思想が制限されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、又は代替物を含むものと理解されなければならない。
【0015】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明することに使用されるが、構成要素は上記用語により限定されるものではない。用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0016】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという場合、これは他の部分の「直上」にある場合だけではなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという場合には、中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に向かって「上」に位置することを意味するものではない。
【0017】
明細書全体において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素を更に含むことがあることを意味する。
【0018】
また、明細書全体において、「平面上」という場合、これは対象部分を上方から見た場合を意味し、「断面上」という場合、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た場合を意味する。
【0019】
また、明細書全体において、「連結される」という場合、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることだけを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を介して間接的に連結されること、物理的に連結されることだけではなく電気的に連結されること、又は位置や機能により異なる名称で称されるが、一体であることを意味する。
【0020】
図1は、一実施形態による回路基板を示す断面図である。
【0021】
図1を参照すると、本実施形態による回路基板100は、第1絶縁層111と、この第1絶縁層111内に埋め込まれた第1配線層113とを含む。第1配線層113と第1絶縁層111とはETS(Embedded Trace Substrate)構造を構成する。回路基板100は、プリント回路基板であり、半導体パッケージ用として使用される。
【0022】
第1絶縁層111は、互いに向き合う第1面111aと第2面111bとを有する。第1絶縁層111の第1面111a上にバンプ(bump)115が突出する。バンプ115は、第1絶縁層111内に埋め込まれたベース部115b、及びこのベース部115bから一体に延在して第1面111a上に突出する突出部115cを含む。ベース部115bは第1配線層113の側方に隣接して第1絶縁層111内に埋め込まれる。したがって、ベース部115bは、第1面111aに垂直な方向に測定される高さにおいて、第1配線層113と互いに同じ高さに位置する部分を有する。突出部115cは、第1面111aの高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さい。一例として、突出部115cは第1面111aから突出する方向に沿って次第に細くなる。ここで、突出部115cの幅は、突出部115cの断面を第1面111aに平行な方向に測定した幅を基準として比較される。バンプ115は、一体に連結されるベース部115b及び突出部115cによりポスト(post)形態で構成され、銅(Cu)を含む。
【0023】
第1配線層113は、第1絶縁層111上に突出せず、第1絶縁層111内で信号伝達、パワー供給、グラウンドなどのための回路配線を構成する。バンプ115は突出部115cを通じて第1絶縁層111上に露出してICチップなどの電子素子(図示せず)の端子に接続される。
【0024】
第1絶縁層111は、樹脂絶縁層を含む。第1絶縁層111は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらにガラス繊維又は無機フィラーのような補強材が含浸された樹脂、例えばプリプレグ(prepreg)が使用される。また第1絶縁層111は、熱硬化性樹脂及び/又は光硬化性樹脂などを含むが、これらに限定されない。
【0025】
バンプ115の突出部115cは、第1面111aから突出する方向に沿って、幅、直径、又は断面積が次第に減少する。突出する方向は、第1絶縁層111の厚さ方向と同じ方向である。つまり、突出部115cは、第1面111aを基準とする場合、上部が狭く、下部が広い梯形の断面を有する。したがって、バンプ115は、第1絶縁層111の厚さ方向に沿って、幅、直径、又は断面積が次第に減少する。
【0026】
突出部115cは、第1面111aの高さで、第1絶縁層111に埋め込まれたベース部115bと同一の幅を有する。突出部115c及びベース部115bの幅は、第1絶縁層111の第1面111aに平行な方向に測定される。したがって、突出部115cは、第1面111aの高さにおけるベース部115bの幅のサイズから次第に減る幅を有し、第1面111a上に突出する。
【0027】
第1絶縁層111の第1面111a上には第1ソルダレジスト層131が配置される。第1ソルダレジスト層131は第1配線層113を覆うように構成される。バンプ115は第1ソルダレジスト層131を貫通するように配置される。ここで、突出部115cは第1ソルダレジスト層131に接触するように配置される。また突出部115cの側面の一部は第1ソルダレジスト層131により囲まれる。
【0028】
第1絶縁層111の第2面111b上にはビルドアップ(build-up)構造体120が配置される。ビルドアップ構造体120は、ビルドアップ絶縁層とビルドアップ配線層とを含む。ビルドアップ絶縁層は複数の絶縁層121を含み、ビルドアップ配線層は複数の絶縁層のそれぞれに埋め込まれるか又はその上に配置された複数の配線層(123、125)を含む。
【0029】
第1絶縁層111の第1面111aに対向する側に位置するビルドアップ構造体120の最外側の絶縁層121上には最外側の配線層125が配置される。最外側の絶縁層121は第2ソルダレジスト層132で覆われる。ここで、最外側の配線層125は第2ソルダレジスト層132の開口部により少なくとも一部が露出する。露出した最外側の配線層125は外部の他の構成との接続のためのパッドとして機能する。
【0030】
図2~
図14は、
図1に示す回路基板を製造する方法を示す工程断面図である。
【0031】
【0032】
図2及び
図3を参照すると、少なくとも一面に第1金属を含むシード層84が配置されたキャリア基板80を準備し、シード層84上に第2金属を含む導電層92を形成する。キャリア基板80は、絶縁基板81とシード層84とを含む銅張積層板(Copper Clad Laminate:CCL)である。第1金属と第2金属とはエッチング条件が互いに異なる金属であり、第1金属は銅(Cu)を含み、第2金属はニッケル(Ni)を含む。
【0033】
図4及び
図5を参照すると、導電層92上に第1メッキレジスト71を塗布し、この第1メッキレジスト71をパターニングして導電層92を部分的に露出させる。このように露出した導電層92の部分をエッチングして除去する。第1メッキレジスト71はバンプ115(
図14参照)が形成される部分だけを露光現像して除去されたメッキレジストパターンで形成される。
【0034】
このように導電層92をエッチングして開口部92aを形成することによってシード層84を部分的に露出させる。ここで、導電層92のエッチング程度はシード層84に近くなるほど弱くなる。したがって、導電層92の開口部92aは、シード層84に近いほど幅、直径、又は断面積が次第に減少する。
【0035】
図6及び
図7を参照すると、露出したシード層84の部分の上に第1金属をメッキしてバンプ層115Aを形成し、第1メッキレジスト71を除去する。バンプ層115Aは、シード層84と同一の金属材料からなってシード層84と一体に接続され、導電層92と第1メッキレジスト71の開口された部分とに沿って積層される。シード層84が形成されたキャリア基板80の一面に垂直な方向に測定した高さにおいて、バンプ層115Aは、導電層92よりも高く、第1メッキレジスト71よりも低く形成される。したがって、第1メッキレジスト71を除去すると、金属バンプ層115Aは導電層92上に突出して位置する。
【0036】
図8を参照すると、導電層92上に第2メッキレジスト72を塗布し、パターニングして導電層92を部分的に露出させる。第2メッキレジスト72はバンプ層115Aを覆うように形成され、導電層92の露出した部分はバンプ層115Aとは異なる平面上の位置を有する。
【0037】
図9及び
図10を参照すると、露出した導電層92の部分の上に第1金属をメッキして第1配線層113を形成し、第2メッキレジスト72を除去する。第1配線層113は、金属バンプ層115Aとは異なる平面上の位置を有し、金属バンプ層115Aと部分的に同一の高さに形成される。また導電層92は、第2金属を含むため、第1金属を含む第1配線層113とは境界をなして区分される。第2メッキレジスト72を除去すると、第1配線層113とバンプ層115Aとは導電層92上に突出して位置する。
【0038】
図11を参照すると、バンプ層115A及び第1配線層113上にビルドアップ絶縁層とビルドアップ配線層とを含むビルドアップ構造体120を形成する。ビルドアップ絶縁層とビルドアップ配線層とは、それぞれ複数の層を有するように形成される。ここで、最外側の絶縁層121上には最外側の配線層125が突出して配置される。
【0039】
図12及び
図13を参照すると、キャリア基板80のシード層84と絶縁基板81とを分離し、シード層84をエッチングして除去する。シード層84はソフトエッチングを通してシード層84の厚さだけ除去される。シード層84を除去すると、バンプ層115Aは互いに分離されて複数のバンプ115を形成し、導電層92はそのまま維持される。
【0040】
図14及び
図1を参照すると、導電層92をエッチングして除去し、第1絶縁層111と最外側の絶縁層121との上にそれぞれ第1ソルダレジスト層131と第2ソルダレジスト層132とを形成する。導電層92は第2金属を含んでいるため、これをエッチングしてもエッチング条件が異なる第1金属を含むバンプ115及び第1配線層113は維持される。バンプ115の部分のうち、第1絶縁層111に埋め込まれた部分はベース部115bになり、導電層92に埋め込まれた部分は突出部115cになる。突出部115cは、導電層92の開口部92aの形状に符合するように突出方向に沿って絶縁層111の表面の高さにおける幅が最も大きく、最外側の上端における幅が最も小さく形成される。
【0041】
第1ソルダレジスト層131はバンプ115を貫通させた状態で第1絶縁層111上に形成される。第2ソルダレジスト層132は最外側の配線層125の一部を露出させた状態で最外側の絶縁層121上に形成される。
【0042】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
71、72 第1、第2メッキレジスト
80 キャリア基板
81 絶縁基板
84 シード層
92 導電層
92a 開口部
100 回路基板
111 第1絶縁層
111a、111b 第1、第2面
113 第1配線層
115 バンプ
115A バンプ層
115b ベース部
115c 突出部
120 ビルドアップ構造体
121 絶縁層
123、125 配線層
131、132 第1、第2ソルダレジスト層