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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005893
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/00 20060101AFI20250109BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20250109BHJP
   F21V 14/02 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
F21S8/00 100
F21V23/00 170
F21V14/02 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106313
(22)【出願日】2023-06-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1-1)発行日 令和5年 4月20日 (1-2)刊行物 あかり専科vol.42,2023-2024第31頁~33頁,第430頁,第433頁,第460頁 (1-3)公開者 コイズミ照明株式会社 (2-1)ウェブサイトの掲載日 令和5年 5月17日 (2-2)ウェブサイトのアドレス https://webcatalog.koizumi-lt.co.jp/kensaku/item/detail?itemid=AU54482等 (2-3)公開者 コイズミ照明株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮本 陸
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】照明器具において壁面に対して平行方向側への配光を増加させることができるものとする。
【解決手段】照明器具1において、壁面に取り付けられる照明器具であって、ランプ10(フラット型ランプ)と、ランプ10を取り付け可能なソケット13を有する器具本体20と、を備え、ソケット13は壁面に対して傾斜した姿勢で配置されて、ランプ10の照射方向が壁面に対して傾斜したものとされ、好ましくは、器具本体20はソケット取付台12を有し、ソケット取付台12はソケット13が取り付けられる取付部12aを有し、取付部12aは、ソケット13を壁面に対して傾斜した姿勢で配置されるよう構成される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に取り付けられる照明器具であって、
フラット型ランプと、
前記フラット型ランプを取り付け可能なソケットを有する器具本体と、を備え、
前記ソケットは前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置されて、前記フラット型ランプの照射方向が前記壁面に対して傾斜したものとされる、照明器具。
【請求項2】
前記器具本体はソケット取付台を有し、
前記ソケット取付台は前記ソケットが取り付けられる取付部を有し、
前記取付部は、前記ソケットを前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置されるよう構成される、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記ソケットは、前記ソケットにおける前記フラット型ランプの取付面が下方側を向くように、前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置される、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記器具本体は、前記フラット型ランプを覆う筐体を有し、
前記筐体は、前記フラット型ランプの側方に配置される側面パネルと、前記フラット型ランプの下方に配置される下面パネルと、を有し、
前記下面パネルは側板部に着脱可能に構成される、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
フラット型ランプと、フラット型ランプを取り付け可能なソケットを有する器具本体と、を備え、壁面に取り付けられる照明器具は、公知となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-108587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記照明器具が取り付けられる壁面は、垂直方向(または略垂直方向)に設けられる。また、前記照明器具では、フラット型ランプはその照射方向が照明器具の正面側(壁面に対して垂直方向)となるように器具本体内に配置される。とこで、フラット型ランプはその照射方向に対して側方への配光が、正面側と比較して少なく構成されるものが多い。即ち、前記照明器具では、壁面に対して平行方向側(例えば地面側)への配光が少ない状態となるおそれがあった。
【0005】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、壁面に対して平行方向側への配光を増加させることができる照明器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、本願に開示する照明器具は、
壁面に取り付けられる照明器具であって、
フラット型ランプと、
前記フラット型ランプを取り付け可能なソケットを有する器具本体と、を備え、
前記ソケットは前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置されて、前記フラット型ランプの照射方向が前記壁面に対して傾斜したものとされるものである。
【0008】
本願に開示する照明器具において、
前記器具本体はソケット取付台を有し、
前記ソケット取付台は前記ソケットが取り付けられる取付部を有し、
前記取付部は、前記ソケットを前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置されるよう構成されることが好ましい。
【0009】
本願に開示する照明器具において、
前記ソケットは、前記ソケットにおける前記フラット型ランプの取付面が下方側を向くように、前記壁面に対して傾斜した姿勢で配置されることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、
前記器具本体は、前記フラット型ランプを覆う筐体を有し、
前記筐体は、前記フラット型ランプの側方に配置される側面パネルと、前記フラット型ランプの下方に配置される下面パネルと、を有し、
前記下面パネルは側板部に着脱可能に構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、壁面に対して平行方向側への配光を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る照明器具を示す斜視図。
図2】同じく照明器具を示す斜視図。
図3】同じく照明器具を示す正面図。
図4図3におけるA―A線断面図。
図5】同じく照明器具を示す分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る照明器具1について、図1から図5を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具1は、垂直方向(または略垂直方向)に設けられる壁面に取り付けられ、壁面に取り付けられた状態において上方と下方とにそれぞれ照射面を有する。また、照明器具1の取付面側とは、照明器具1において壁面と対向する側であり、背面側である。また、照明器具1が壁面に取付けられた状態において、上下方向に対して直交方向から照明器具1等を見た状態を側面視とする。照明器具1等の断面形状を見た状態を断面視とする。
【0014】
図1から図3に示すように、照明器具1の外形は略立方体形状に構成される。なお、照明器具1の外形形状は、本実施形態に限定されるものではなく、略立方体形状以外に、例えば、平面視で、略円形状、楕円形状、長方形状、多角形状、扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。図4または図5に示すように、照明器具1は、ランプ10、器具本体20、を主に備える。
【0015】
ランプ10は、フラット型ランプの一例であるGX53形の口金部構造を有するランプであり、後述する器具本体20の筐体30内に配置される。ランプ10は、略円柱状に構成される。ランプ10は、その軸方向の一端側が光の照射方向となるように構成され、その軸方向の他端に後述するソケット13の中央の開口部に挿通される略円柱状の凸部を有して構成される。なお、ランプ10はGX53であることに限定されない。ランプ10及びソケット13は、GX53形口金に対応したものに限らず、GH76p形口金やGH69h形口金に対応したものでもよい。
【0016】
器具本体20は筐体30を有し、筐体30内にランプ10が配置される。筐体30は、壁面に取り付けられる器具取付板24を介して壁面に固定される。筐体30は、側板部31、上面パネル32、下面パネル33、を有する。
【0017】
側板部31は、正面及び上下左右を板状部材が囲うように連接されて形成された略四角筒形状に構成され、上面に開口31aと下面に開口31b・31cを有する。を有する。上面パネル32は、平板状の部材であり、平面視で略四角形形状に構成される。上面パネル32は、透光性を有し、側板部31の上面の開口31aに蓋をするように配置される。上面パネル32は側板部31に着脱可能に構成される。下面パネル33は、平板状の部材であり、平面視で略四角形形状に構成される。下面パネル33は、透光性を有し、側板部31の下面の開口31bに蓋をするように配置される。下面パネル33は側板部31に着脱可能に構成される。ランプ10から照射される光は、上面パネル32及び下面パネル33を介して筐体30外に照射される。
なお、筐体30において上面パネル32に代えて透光性を有さない板材等で構成することによって、照明器具1が下方のみに光を照射する構成とすることもできる。また、筐体30の側壁の一部を切り欠くこと等によって、照明器具1が側板部31の一部からも光が照射される構成とすることもできる。
【0018】
器具本体20は、基台11、ソケット取付台12、端子台21、センサ部取付台22、センサ部23、器具取付板24、パッキン25、を有する。台11、ソケット取付台12、端子台21、センサ部取付台22、及び、センサ部23は、筐体30内の所定の位置に配置される。
【0019】
基台11は、平板状の部材であり、側面視で略四角形形状に構成される。基台11は側板部31内において側板部31の背面側寄りに配置される。基台11は、ネジ等の固定部材によって側板部31に取り付けられる。照明器具1が壁面に取り付けた状態において、基台11は壁面と略平行になるように配置される。
ソケット取付台12は、ソケット13を基台11に取り付ける部材であり、ネジ等の固定部材によって基台11に固定される。ソケット取付台12は基台11から正面側に突出するように構成される。ソケット取付台12は、例えば平板状の金属部材を折曲げ加工することによって構成される。ソケット取付台12は、取付部12a、左右一対の足部12b・12b、を有する。取付部12aは、ソケット13が取り付けられる部分であり、平板状の略四角形形状に構成される。足部12bは取付部12aの左右縁部のそれぞれから背面側に突出するように構成される。足部12bの背面側端部は、略L字形状に屈曲されて、ネジ等の固定部材によって基台11の正面側に固定される。本実施形態では、基台11に固定されたソケット取付台において、取付部12aは、下端よりも上端が正面側に突出し、基台11に対して傾斜した姿勢に配置されている。
ソケット13はランプ10を取り付け可能に構成される。ソケット13は、ネジ等の固定部材によってソケット取付台12の取付部12aに固定される。ソケット13は、ソケット取付台12の取付部12aから正面側に突出するように構成される。ソケット13は、略円環形状に構成され、中央に開口部を有する。ソケット13の開口部にはランプ10の凸部が挿入されてランプ10がソケット13に取り付けられる。ソケット13の軸方向の一端はランプ10の取付面として構成され、ソケット13の軸方向の他端は取付部12aに固定された状態で取付部12aと対向する。
【0020】
端子台21は、外部電源の電線と接続されるものであり、ネジ等の固定部材によって基台11に固定される。端子台21は基台11から背面側に突出するように構成される。
センサ部取付台22は、センサ部23を基台11に取り付ける部材であり、ネジ等の固定部材によって基台11に固定される。センサ部取付台22は基台11から背面側に突出するように構成される。センサ部取付台22は、例えば平板状の金属部材を折曲げ加工することによって構成される。
センサ部23はネジ等の固定部材によってセンサ部取付台22に固定される。センサ部23は、例えば人感センサであり、下端部に検知部及び操作部を有する。センサ部23は、筐体30内の背面側に配置される。センサ部23は、その下端部及び検知部及び操作部が側板部31の下面の開口31cから露出するように構成される。下面パネル33は、側板部31の下方の開口のうちセンサ部23の下端部が配置されない部分に配置される。なお、センサ部23は、人感センサであることに限定されず、照度センサ等の他のセンサで構成すること、また他の機能を行うもの(例えば、無線通信機、カメラ、スピーカー、プロジェクタ等)で構成することもできる。
器具取付板24は、筐体30(側板部31)を壁面に取り付けるための部材であり、ネジ等の固定部材によって側板部31の背面側部分に固定される。器具取付板24は基台11の背面側に配置される。器具取付板24は平板状の部材を折曲げ加工することによって構成される。パッキン25は、平板形状に構成され、器具取付板24と側板部31との間に配置される。器具取付板24及びパッキン25は、ネジ等の固定部材によって壁面に取り付けられる。壁面に取り付けられた器具取付板24に筐体30(側板部31)が取り付けられることで、壁面に照明器具1を取り付けることができる。
【0021】
ソケット13(ソケット13の軸方向)は壁面に対して傾斜した姿勢で配置される。本実施形態の照明器具11では、基台11の平面に対してソケット取付台12の取付部12aの表面が傾斜した姿勢となるように構成することで、ソケット13が壁面に対して傾斜した姿勢で配置される。そして、ソケット13が壁面に対して傾斜した姿勢で配置されることによって、ランプ10はその照射方向が壁面に対して傾斜するように構成される。ランプ10は、その照射方向が正面側よりも下方側(下斜め方向側)に傾斜するように構成される。
基台11の平面に対するソケット取付台12の取付部12aの傾き角度θ1は、ランプ10の照射方向の傾き角度(本実施形態であれば、壁面の垂直方向から下方向への傾き角度)と相関関係にある。ここでは、基台11と取付部12aとの間の傾き角度θ1を、ランプ10の照射光の傾き角度θ1として同等に扱う。ランプ10の傾き角度θ1は、例えば5°~40°の範囲となるように構成される。本実施形態の照明器具1では、ランプ10の傾き角度θ1は15°となるように構成した。
【0022】
以上のように、ソケット13は壁面に対して傾斜した姿勢で配置されて、ランプ10が壁面に対して水平ではなく傾いた姿勢で配置される。そのため、ランプ10の照射方向は、壁面の垂直方向に対して傾斜したものとなる。これにより、ランプ10の照射方向が主に正面側(壁面に対して垂直方向)となるように構成されるものに比べて、壁面に対して平行方向側への配光を増加させることができる。そして、ランプ10の照射方向が正面側よりも下方側に傾斜することから、ランプ10の照射方向が正面側となるように構成されるものに比べて下方への配光を増加させることができる。本実施形態の照明器具1では、傾き度θ1を15°に設定した。ランプ10から照射された光は、筐体30内で拡散及び反射し、上面パネル32及び下面パネル33を介して照明器具1の外部へ照射される。このとき、下面パネル33を介して照射される光量は、上面パネル32よりも多くなる。
なお、ランプ10の照射方向が壁面に対して傾斜する角度θ1は、このような角度に限定されるものではなく、仕様に応じて適宜の角度に設定することができるものとする。例えば、傾き角度θ1が30°となるようにソケット取付台12を設ければ、より下面パネル33を介して照射される光量を増大させることができる。
【0023】
ソケット取付台12の取付部12aは、壁面に対して傾斜し、ソケット13が壁面に対して傾斜した姿勢で配置されるように構成される。取付部12aは正面側よりも下方側(下斜め方向側)に傾斜するように構成される。取付部12aは壁面に対して傾斜する角度θ1例えば5°~40°の範囲となるように構成される。本実施形態の照明器具1では、取付部12aは壁面に対して傾斜する角度θ1は15°となるように構成した。
また、本実施形態の照明器具1では、センサ部23を側板部31の下面の開口31bよりも壁面側に配置して設けた。このような構成のとき、壁面に対して傾斜するように配置されたランプ10から出射された光は、壁面から離れるように傾斜して開口31bを介して照射される。そのため、ランプ10の照射方向が下方向(壁面に対して平行となる方向)に沿うように配置されるよりも、センサ部23にランプ10の光が到達しにくくなるため、センサ部23がランプ10の光を検知することによる誤作動を抑止することができる。
【0024】
以上のように、ソケット取付台12の取付部12aは、ソケット13を壁面に対して傾斜した姿勢で配置されるように構成されて、ランプ10の照射方向が壁面に対して傾斜したものとされる。また、取付部12aの傾き角度θ1については、仕様に応じて適宜の角度に設定することができる。そして、仕様に応じて所望の傾き角度θ1の取付部12aを有するソケット取付台12に変更することで、器具本体20を構成する部材のうちソケット取付台12以外の部材を変更することなく、配光を調整することができる。
【0025】
また以上のように、ソケット13は、ソケット13におけるランプ10の取付面が正面よりも下方側を向くように、壁面に対して傾斜した姿勢で配置される。このため、照明器具1の下側(筐体30の下方の開口側)からソケット13のランプ10の取付面を確認し易く、ランプ10の着脱作業を容易に行うことができる。
【0026】
また以上のように、下面パネル33は側板部31に着脱可能に構成される。このため、下面パネル33を側板部31から取り外すことで、照明器具1の下側(筐体30の下方の開口側)から、ランプ10の着脱作業を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0027】
1 照明器具
10 ランプ
11 基台
12 ソケット取付台
13 ソケット
21 端子台
22 センサ部取付台
23 センサ部
24 器具取付板
25 パッキン
30 筐体
31 側板部
32 上面パネル
33 下面パネル
図1
図2
図3
図4
図5