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特開2025-5972圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025005972
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法
(51)【国際特許分類】
   B21B 37/00 20060101AFI20250109BHJP
   B21B 1/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B21B37/00 210
B21B1/00 C
B21B1/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106454
(22)【出願日】2023-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165696
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 敬祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180655
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】山元 隼
(72)【発明者】
【氏名】松本 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】吉成 有介
【テーマコード(参考)】
4E002
4E124
【Fターム(参考)】
4E002AA04
4E002AA05
4E002AB03
4E002AD01
4E002BD08
4E002CB07
4E002CB08
4E124BB07
4E124BB09
4E124DD11
4E124EE11
4E124GG10
(57)【要約】
【課題】操業の成立を担保する熱間圧延の圧延計画を作成できる圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法が提供される。
【解決手段】圧延計画作成装置(10)は、連続鋳造機による製鋼プロセスと、連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、熱間圧延の圧延計画を作成する圧延計画作成装置であって、在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む入力情報を取得する取得部(11)と、圧延計画を作成するための演算を実行する演算部(12)と、を備え、演算部は、圧延情報に含まれる初期の圧延計画に対して、物流制約が満たされるように直送材の差し合い位置を決定することによって、圧延計画を作成し、圧延計画の作成のための物流シミュレーションによって、ターナーに到着したスラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続鋳造機による製鋼プロセスと、前記連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、前記熱間圧延の圧延計画を作成する圧延計画作成装置であって、
在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む入力情報を取得する取得部と、
圧延計画を作成するための演算を実行する演算部と、を備え、
前記演算部は、
前記圧延情報に含まれる初期の圧延計画に対して、物流制約が満たされるように直送材の差し合い位置を決定することによって、前記圧延計画を作成し、
前記圧延計画の作成のための物流シミュレーションによって、ターナーに到着した前記スラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定する、圧延計画作成装置。
【請求項2】
前記物流制約は、前記直送材を加熱する加熱炉への装入が可能であることを含み、
前記加熱炉への装入の可否の判定は、トラバース台車の積載状態及びクレーンの稼働状態の少なくとも1つに基づいて行われる、請求項1に記載の圧延計画作成装置。
【請求項3】
前記演算部は、加熱制約が満たされるように前記直送材の差し合い位置を決定し、
前記加熱制約は、加熱炉長、炉内でのスラブの間隔、炉内のスラブ本数及び各スラブの幅に基づいて算出される加熱炉の装入可能最大スラブ幅が差し合い候補のスラブ幅以上であること及び在炉時間が最小在炉時間以上であることを含む、請求項1又は2に記載の圧延計画作成装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記直送材について、差し合い可能な圧延順が複数存在する場合に、前記加熱炉からの抽出時刻が最も早くなる圧延順を選択する、請求項3に記載の圧延計画作成装置。
【請求項5】
作成された前記圧延計画とともに、前記物流制約を満たす物流計画を併せて出力する出力部を備える、請求項1又は2に記載の圧延計画作成装置。
【請求項6】
前記出力部は、差し合いが決まらずにスラブヤードへ返却される前記スラブの情報を出力する、請求項5に記載の圧延計画作成装置。
【請求項7】
前記演算部は、加熱炉から前記スラブが抽出された時、ターナーに前記スラブが到着した時又は前記初期の圧延計画が変更された時に、前記圧延計画を作成する、請求項1又は2に記載の圧延計画作成装置。
【請求項8】
連続鋳造機による製鋼プロセスと、前記連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、前記熱間圧延の圧延計画を作成する圧延計画作成装置が実行する圧延計画作成方法であって、
在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む入力情報を取得することと、
圧延計画を作成するための演算を実行することと、を含み、
前記演算は、
前記圧延情報に含まれる初期の圧延計画に対して、物流制約が満たされるように直送材の差し合い位置を決定することによって、前記圧延計画を作成すること、
前記圧延計画の作成のための物流シミュレーションによって、ターナーに到着した前記スラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定すること、を含む、圧延計画作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法に関する。本開示は、特に物流を考慮して熱間圧延の圧延順を決定する圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製鋼プロセスで鋳造されたスラブ(鋳片)の多くは、圧延されるまで、一旦スラブを放熱したまま保管するヤード(以下、スラブヤード)に保管される。スラブは圧延計画に組み込まれた後に圧延加工できる温度まで加熱炉で再加熱してから圧延される。ここで、一部のスラブはスラブヤードを経由しない直送材として高温のまま専用の加熱炉に直送され圧延される。高温のまま加熱炉に装入する圧延はDHCR(Direct Hot Charge Rolling)と呼ばれる。また、スラブヤードを経由するスラブであるヤード材(非直送材)と直送材を混在させた操業は差し合い操業と呼ばれる。差し合い操業は、製造能率の向上だけでなく、放熱抑止による省エネルギーの観点からも有用である。
【0003】
ただし、差し合い操業を漏れなく実行するためには種々の制約を充足する必要がある。例えば圧延順にはスラブの鋼種、厚み、温度などに関する多くの制約があり、それを満足しつつ、高い圧延能率を達成できるように圧延スケジュールを決定する技術が求められている。また圧延を遅れなく実行するために、鋳造から圧延までの物流を制御する技術が要求される。さらに計画実行段階での圧延状況及び物流状況によって、DHCRが可能なスラブであったとしても非直送材としなければいけない状況が発生し得る。DHCRが可能なスラブから適切な選定を行って差し合いスケジュールに組み込む技術が必要である。
【0004】
特許文献1は加熱炉装入テーブル上に鋳造順に応じて載置されるスラブに対して、各スラブの仕上げ圧延厚さの差分が可及的に小さくなるように装入テーブル上で配替えを実施することで、鋳造順と異なる順序でDHCRを可能にする方法が記載されている。
【0005】
特許文献2の技術は、在庫スラブとダイレクト・スラブを2次元格子状のグラフで表現し、格子間の距離をスラブ間の属性又は待ち時間などで表現して最短経路を求める。このように最短経路を求めることによって、差し合い操業を考慮した圧延計画が作成される。
【0006】
特許文献3は、高温装入スラブと、一旦置場(スラブ放冷ヤード)に載置され放冷されて、加熱炉装入順序を調整した後、通常温度装入用加熱炉に装入されるスラブと、に対して差し合い操業時の圧延順を決定するシステムを開示する。高温装入スラブは、連続鋳造機から抽出され高温装入用加熱炉に直接装入されるスラブと、連続鋳造機から抽出され一旦高温鋳片専用の保熱ピットに仮置きされた後に高温装入用加熱炉に装入されるスラブを含む。特許文献3は、加熱炉に直接装入されるスラブと保熱ピットに仮置きされたスラブのどちらを装入すべきかを、差し合い本数の多さに基づいて採用する手法を記載する。
【0007】
特許文献4は、製鋼工場から熱間圧延工場にいたるスラブに対して、熱延到着タイミング及び圧延操業状況を物流シミュレーションによって予測し、その結果に応じて、ロット編成を組み合わせて最適化する方法を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-246994号公報
【特許文献2】特許第5466699号公報
【特許文献3】特許第6229632号公報
【特許文献4】特許第4987795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の技術において鋳造順の入れ替えは装入テーブル上でのみ実施しており、DHCRヤードを利用するような仮置きの運用を含む操業に適応することができない。また、差し合い操業の圧延計画に対応するものではない。特許文献2の技術は、差し合い操業の圧延計画を作成するが、スラブの鋳造順の入れ替えが可能な圧延計画を考慮しておらず、差し合い操業におけるDHCRヤード内でのスラブの入れ替えを考慮するものでない。特許文献3の技術は、保熱ピットで仮置きされるスラブを考慮するものの、保熱ピットの前後における物流上の制約を考慮するものでないため、実操業において実施が難しい圧延順を提案することがあり得る。特許文献4の技術は、熱延到着タイミングをシミュレーションで予測しているが、スラブヤードに到着する在庫のスラブに対するロット編成をスケジューリングするものである。そのため、差し合い操業の計画を作成するものでなく、到着タイミングから加熱炉に至るまでの物流が考慮されるものでない。
【0010】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、操業の成立を担保する熱間圧延の圧延計画を作成できる圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)本開示の一実施形態に係る圧延計画作成装置は、
連続鋳造機による製鋼プロセスと、前記連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、前記熱間圧延の圧延計画を作成する圧延計画作成装置であって、
在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む入力情報を取得する取得部と、
圧延計画を作成するための演算を実行する演算部と、を備え、
前記演算部は、
前記圧延情報に含まれる初期の圧延計画に対して、物流制約が満たされるように直送材の差し合い位置を決定することによって、前記圧延計画を作成し、
前記圧延計画の作成のための物流シミュレーションによって、ターナーに到着した前記スラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定する。
【0012】
(2)本開示の一実施形態として、(1)において、
前記物流制約は、前記直送材を加熱する加熱炉への装入が可能であることを含み、
前記加熱炉への装入の可否の判定は、トラバース台車の積載状態及びクレーンの稼働状態の少なくとも1つに基づいて行われる。
【0013】
(3)本開示の一実施形態として、(1)又は(2)において、
前記演算部は、加熱制約が満たされるように前記直送材の差し合い位置を決定し、
前記加熱制約は、加熱炉長、炉内でのスラブの間隔、炉内のスラブ本数及び各スラブの幅に基づいて算出される加熱炉の装入可能最大スラブ幅が差し合い候補のスラブ幅以上であること及び在炉時間が最小在炉時間以上であることを含む。
【0014】
(4)本開示の一実施形態として、(3)において、
前記演算部は、前記直送材について、差し合い可能な圧延順が複数存在する場合に、前記加熱炉からの抽出時刻が最も早くなる圧延順を選択する。
【0015】
(5)本開示の一実施形態として、(1)から(4)のいずれかにおいて、
作成された前記圧延計画とともに、前記物流制約を満たす物流計画を併せて出力する出力部を備える。
【0016】
(6)本開示の一実施形態として、(5)において、
前記出力部は、差し合いが決まらずにスラブヤードへ返却される前記スラブの情報を出力する。
【0017】
(7)本開示の一実施形態として、(1)から(6)のいずれかにおいて、
前記演算部は、加熱炉から前記スラブが抽出された時、ターナーに前記スラブが到着した時又は前記初期の圧延計画が変更された時に、前記圧延計画を作成する。
【0018】
(8)本開示の一実施形態に係る圧延計画作成方法は、
連続鋳造機による製鋼プロセスと、前記連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、前記熱間圧延の圧延計画を作成する圧延計画作成装置が実行する圧延計画作成方法であって、
在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む入力情報を取得することと、
圧延計画を作成するための演算を実行することと、を含み、
前記演算は、
前記圧延情報に含まれる初期の圧延計画に対して、物流制約が満たされるように直送材の差し合い位置を決定することによって、前記圧延計画を作成すること、
前記圧延計画の作成のための物流シミュレーションによって、ターナーに到着した前記スラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定すること、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、操業の成立を担保する熱間圧延の圧延計画を作成できる圧延計画作成装置及び圧延計画作成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る圧延計画作成方法が適用される製造ラインを例示する図である。
図2図2は、DHCRヤードの概略図である。
図3図3は、直送材の差し合いを説明するための図である。
図4図4は、本開示の一実施形態に係る圧延計画作成装置の構成例及び圧延計画作成方法の処理のフローを示す図である。
図5図5は、差し合い判定の処理の流れを示す図である。
図6図6は、差し合い材及び差し合い箇所を決定する処理の詳細を示す図である。
図7図7は、物流上の制約を満たすかを判定する処理の流れを示す図である。
図8図8は、加熱制約を満たすかを判定する処理の流れを示す図である。
図9図9は、配替えを説明するための図である。
図10図10は、ターナーに到着したスラブの扱いを決定する処理を示す図である。
図11図11は、仮置き山を決定する処理を示す図である。
図12図12は、山積み制約判定を示す図である。
図13図13は、スラブ幅差を説明するための図である。
図14図14は、時間経過毎の装入温度に関する情報を例示する図である。
図15図15は、設備緒元値を示す。
図16図16は、DHCRヤード内の山積み制約に関する基準テーブルである。
図17図17は、DHCRヤード内のスラブについての情報を示す。
図18図18は、入力情報取得時の鋳造計画に関する情報を示す。
図19図19は、入力情報取得時の熱間圧延計画に関する情報を示す。
図20図20は、圧延材の仕上げ厚さのつながりに関する制約を示す。
図21図21は、決定された差し合いの圧延計画を示す。
図22図22は、DHCRヤード又は高温装入用加熱炉に送るスラブを示す。
図23図23は、DHCRヤードのクレーンの搬送計画を示す。
図24図24は、DHCRヤードのクレーンの搬送計画を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本開示の一実施形態に係る圧延計画作成装置10(図4参照)及び圧延計画作成方法が説明される。
【0022】
図1は、本実施形態に係る圧延計画作成方法が適用される製造ラインを例示する図である。連続鋳造機で溶鋼から鋳造して得られるスラブは、テーブルを移動しターナーに到着する。ターナー上ではスラブを回転させて移動方向を変えることが可能である。ターナーに到着したスラブは、熱間圧延工場に直送しない場合、90度回転して製鋼スラブヤード又は精整工場を経由した後で熱間圧延工場に向かう。ターナーに到着したスラブは、直送する場合、直進した後にトラバース台車によって熱間圧延工場のラインに向かう。各スラブは熱間圧延機で圧延加工される前に、加熱炉で加熱される。このとき、非直送で熱間圧延工場に到着したスラブはスラブヤードに一時保管され、通常温度装入用加熱炉に装入される。一方、直送されたスラブは高温装入用加熱炉に装入される。ここで、非直送で熱間圧延工場(熱間圧延機)に到着するスラブは非直送材とも称される。また、熱間圧延工場(熱間圧延機)に直送されるスラブは直送材とも称される。
【0023】
図2はDHCRヤードの概略図である。直送材がターナーから加熱炉に移動する間に高温スラブ専用の仮置き保熱ピット(以下DHCRヤード)があり、高温装入用加熱炉に装入するスラブを一時的に保熱したまま仮置きすることができる。仮置きする場合に、スラブはトラバース台車上でクレーンにより搬送され、蓋が開いた部分からDHCRヤード内に入れられて、山のいずれかに積まれる。スラブは、その後の適切なタイミングでクレーンによりDHCRヤードからトラバース台車上に払い出されて加熱炉に装入される。これにより、高温装入用加熱炉の満杯時にもスラブを高温のまま仮置きし、スラブヤードでの放熱を抑制できるだけでなく、連続鋳造機からの到着順とは異なる順で高温装入用加熱炉に装入することが可能となる。加熱炉へ装入されたスラブは、適切な温度まで昇温された後、加熱炉から抽出される。このとき、各加熱炉において先入れ先出しでスラブが抽出されて、各スラブは1つのラインに合流した後で熱間圧延される。熱間圧延順は種々の制約を考慮する必要があり、種々の制約を満たすような順番で加熱炉に装入する必要がある。圧延順の計画作成では、例えば熱間圧延の仕上げロール替え直後から次のロール替えまで等を1つのまとまり(サイクル)として考えて、各サイクル内でスラブ編成を作成する。図3のように通常温度装入用加熱炉に装入される非直送材のスラブ編成(以下母体サイクル)を一度作成し、母体サイクルに対して熱間圧延及び加熱炉などの制約を満たすように直送材を差し合いすることで圧延計画が組まれる。ただし、直送材のうち圧延計画に組みこまれず長時間が経過し、高温装入が不可能になったスラブに関しては、タイミングを図ってスラブヤードに返却される。
【0024】
図4は、本実施形態に係る圧延計画作成装置10の構成例を示す図であって、矢印で圧延計画作成装置10が実行する圧延計画作成方法の処理のフローを示している。上記のように、圧延計画作成装置10は、連続鋳造機による製鋼プロセスと、連続鋳造機によって鋳造されたスラブを熱間圧延機で熱間圧延を行う圧延プロセスと、の同期操業で用いられ、熱間圧延の圧延計画を作成する。圧延計画作成装置10は、取得部11と、演算部12と、出力部13と、を備える。圧延計画作成装置10は、ハードウェア構成として、例えばコンピュータであってよい。また、圧延計画作成装置10は、以下のようなソフトウェア構成を有してよい。圧延計画作成装置10の動作の制御に用いられる1つ以上のプログラムが、圧延計画作成装置10からアクセス可能な記憶装置に記憶される。記憶装置に記憶されたプログラムは、圧延計画作成装置10が備えるプロセッサ(例えばCPUなど)によって読み込まれると、プロセッサを取得部11、演算部12及び出力部13として機能させる。
【0025】
圧延計画作成装置10は上位システム20と通信可能であるように構成されている。上位システム20は、例えば連続鋳造及び熱間圧延を含む製造ラインの管理及び制御を実行するシステムであって、例えば圧延計画作成装置10と異なるコンピュータで構成されてよい。圧延計画作成装置10は、圧延計画作成の演算(シミュレーション)に必要な、後述の入力情報を含む各種のデータを上位システム20から取得する。また、圧延計画作成装置10は、作成した圧延計画を含む演算の結果を上位システム20に出力する。
【0026】
取得部11は入力情報を取得する。入力情報は、在庫情報、鋳造情報、加熱情報、圧延情報及び設備情報を含む。在庫情報は、DHCRヤードにあるスラブ及び移動中のスラブなどの情報を含む。鋳造情報は、鋳造されたスラブの寸法及び鋼種などの情報を含む。加熱情報は、加熱炉内のスラブ及び加熱状況などを含む。圧延情報は、初期の圧延計画及び圧延上の制約を含む。初期の圧延計画は、上記の母体サイクルに対応する。初期の圧延計画は、例えば上位システム20によって公知の計画作成手法によって作成されてよい。設備情報は、各設備の故障有無、設備能力諸元及び置場制約などを含む。
【0027】
演算部12は圧延計画を作成するための演算を実行する。本実施形態において、演算は主にシミュレーションであって、演算部12をシミュレータ(物流シミュレータ)と称して説明することがある。ただし、演算部12が実行する演算はシミュレーションに限定されず、圧延計画の作成に関連する様々な演算、判定及び決定などを実行し得る。取得部11が取得した入力情報はシミュレータに渡される。シミュレータは、物流シミュレーションによって所定の差し合い判定タイミング(圧延計画の更新タイミング)で差し合い判定の演算を実行する。本実施形態においてシミュレータは、ターナーに到着したスラブに対して差し合い実施するか及びDHCRヤードで仮置き実施するかを判定する。
【0028】
出力部13は演算部12による演算の結果を出力する。結果は、演算部12によって作成された圧延計画及び物流計画を含む。演算部12によって作成された圧延計画は、初期の圧延計画(母体サイクルに対応)に対して直送材の差し合いを行った、更新された圧延計画である。本実施形態において、出力部13は圧延計画とともに、後述の物流制約を満たす物流計画を併せて出力する。上位システム20が更新された圧延計画を受け取って、更新された圧延計画に従って熱間圧延の制御を実行することによって、製造能率の向上及び放熱抑止による省エネルギーを実現することができる。ここで、後の実施例で説明するように、DHCRヤードに仮置きされて差し合いが決まらずにスラブヤードへ返却されるスラブ(差し合い不可スラブ)が生じることがある。出力部13は、出力する結果に、差し合い不可スラブの情報を含めてよい。
【0029】
図5は差し合い判定の処理の流れを示す図である。差し合い判定の処理は物流シミュレータを用いて行われる。まず、圧延情報に含まれる初期の圧延計画から、差し合いの対象となる母体サイクルに関する情報が得られる。母体サイクルに対して、既に高温装入用加熱炉に装入済みのスラブの差し合い判定が行われる。次に、高温装入用加熱炉に装入可能なスラブの差し合い判定が行われる。つまり、既に高温装入用加熱炉に装入済みのスラブについて、優先的に差し合い位置などの演算と判定が行われる。そして、初期の圧延計画に対して差し合い材が含められて、全体の圧延計画が更新される。ここで、差し合い材は、差し合いに使われるスラブを意味する。この例において差し合い可能なスラブ(差し合い材の候補であるスラブ)は、DHCRヤードに仮置きされているスラブ、ターナーに到着したスラブ、ターナーからトラバース台車上までの物流経路に含まれるスラブが該当する。また圧延計画の更新タイミング(すなわち演算部12の圧延計画作成のタイミング)は、例えば高温装入用加熱炉からスラブが抽出された時、ターナーにスラブが到着した時、母体の圧延サイクルが変更された時又はその他ユーザ任意のタイミングでよい。
【0030】
図6は差し合い材及び差し合い位置を決定する処理の詳細を示す図である。図6に示すように、全ての候補となるスラブについて、物流上の制約(物流制約)、圧延制約及び加熱時間が満たされるかが判定されて、差し合い材と差し合い位置が決定される。図7は、物流制約を満たすかを物流シミュレーションによって判定する処理の流れを示す図である。直送材はいずれも、加熱炉装入に至るためにトラバース台車が必要である。トラバース台車に他のスラブが積載されている状態で新たなスラブを積載することは不可能であるため、トラバース台車の積載状態が確認される。ただし、加熱炉装入済みのスラブに関して、台車への積載可否は問われない。次にDHCRヤードのクレーンが稼働可能かを判定する。クレーンは図2のDHCRヤード概略図に示すようにDHCRヤード上部に設置され、DHCRヤードからトラバース台車にスラブを払い出すことができる。ただし、DHCRヤードを経由せず加熱炉装入されるスラブに関して、クレーン稼働の可否は問われない。このように、トラバース台車の積載状態及びDHCRヤードのクレーンの稼働状態の少なくとも1つを物流シミュレーションの実行結果に基づいて予測し、直送材の加熱炉への装入の可否の判定が行われる。
【0031】
次に熱間圧延上の制約が判定される。熱間圧延上の制約は多岐に及んでいる。例えば要求品質が厳格な対象材は、圧延ロールの表面状態が悪化しないうちに処理される必要がある。また、圧延ロールは処理したスラブの幅に応じて段差状に摩耗する。この圧延ロールの段差状摩耗が品質に影響しないようにするため、仕上げ幅の広いスラブの後に仕上げ幅の狭いスラブを処理するという制約が必要である。また、前後で許容できるスラブの鋼種の制限及び仕上げ厚さが小さいスラブ(薄物材)に対する作業上の制約などがあり得る。シミュレータにこれらの制約を読み込み、差し合い位置に対して、制約が充足されるかが判定される。
【0032】
最後に加熱上の制約(加熱制約)が判定される。図8は加熱制約を満たすかを判定する処理の流れを示す図である。加熱炉長をL、炉内でのスラブの間隔をdとして、加熱炉の装入可能最大スラブ幅(W)は、物流シミュレータ内で以下の式(1)で計算される。
【0033】
【数1】
【0034】
ここでNは炉内のスラブ本数である。また、ωは各スラブの幅である。加熱炉の装入可能最大スラブ幅が差し合い候補のスラブ幅以上であれば、加熱炉内の全スラブが所定の間隔で設置されることが保証される。加熱制約は、加熱炉の装入可能最大スラブ幅(W)が差し合い候補のスラブ幅以上であること及び後述の在炉時間の要件を満たすことを含む。
【0035】
差し合い材の加熱炉からの抽出時刻は、差し合い位置の前後のスラブの間に差し合い材が入れられるように設定される。ここで、図8の炉内先行スラブ抽出時刻は、高温装入用加熱炉の最後尾に位置する先行スラブの抽出時刻である。加熱炉においてスラブは先入れ先出しで抽出されることから、全ての先行スラブより抽出時刻が後であること(図8の不等式の表現において大きい又は等しい「≧」を満たすこと)が必要である。最後に在炉時間が判定される。最小在炉時間はスラブの抽出目標温度と装入時の温度から算出される、少なくとも必要な加熱時間に基づいて定められる。最小在炉時間は、昇熱パターンによって異なるが、例えば60分などに設定される。スラブの在炉時間は加熱炉からの抽出時刻と加熱炉への装入時刻の差分から計算可能である。
【0036】
あるスラブについて、差し合い可能な圧延順(候補となる差し合い位置)が複数存在する場合に、例えば高温装入用加熱炉からの抽出時刻が最も早くなる圧延順が選択される。このような選択によって、炉内先行スラブ抽出時刻による加熱制約を最も緩和することができる。また、抽出時刻が同じである差し合い可能なスラブが複数ある場合、優先順位はトラバース台車で搬送中のスラブ、ターナーに到着したスラブ、DHCRヤードにあるスラブの順とされてよい。DHCRヤードにあるスラブの中では、クレーンの稼働時間短縮のため、トラバース台車側にある山に積まれて、かつ、山においてより上段に積まれたスラブが優先されてよい。トラバース台車で搬送中のスラブ及びターナーに到着したスラブは、DHCRヤードにあるスラブと比較して高温であり、クレーン及びトラバース台車の稼働時間を短縮できるため、優先される。以上のような方法で、高温装入用加熱炉に装入されるスラブが決定されて、差し合いの圧延順が更新される。
【0037】
図10はターナーに到着したスラブの扱い(差し合い判定等)を決定する処理を示す図である。物流シミュレーションによる「DHCR可能」の判定では、鋳造情報に基づいて、精整工程が必要なスラブなどが除かれる。物流シミュレーションによる「差し合い判定」において、制約を満たさず差し合い不実施と判定されたスラブは、DHCRヤードに仮置きすることが可能であるかについて判定される。DHCRヤードに仮置きすることが不可能なスラブはスラブヤードに一時保管される。
【0038】
図11は仮置き山を決定する処理を示す図である。図7に従って物流制約を判定した後で、スラブがトラバース台車から搬送されてDHCRヤードに仮置きされる際に、種々の山積み制約を踏まえて仮置きする山が決定される。仮置きされたスラブは、差し合いするタイミングで再びクレーンによってトラバース台車上に払い出される。払い出されるスラブが山の最上部に無い場合、図9のように配替えをする必要がある。配替えの際にも、DHCRヤードに仮置きされる際と同様に、種々の山積み制約を踏まえて、図11のような流れで配替え先の山が決定される。ここで、配替えの場合には、トラバース台車が使用されないため、トラバース台車の受け入れの可否を問わない。図12は山積み制約判定を示す図である。製品及び半製品を山積みして保管する場合は、一般に山崩れなどの危険性から、山高さ及び幅差に関する制約がある。スラブの幅差は、図13のように山の上位のスラブ幅(ω)と下位のスラブの中で最小のスラブ幅(ω)とを用いて「ω-ω」で算出される。この幅差が与えられた最大許容幅差以下であることが制約となる。
【0039】
以上の制約を踏まえて仮置き山及び配替え先山の候補が複数ある場合に、最もクレーンの稼働時間が少なくなる山が選択される。ここでクレーンの稼働時間は、DHCRヤードに受け入れる場合、クレーンが移動開始してから仮置き山にスラブを置き、クレーンを巻き上げるまでの時間である。またクレーンの稼働時間は、配替えの場合、クレーンが移動を開始してから配替えを実施し、払い出し対象をトラバース台車に載せた後にクレーンを巻き上げるまでの時間である。
【0040】
以下、本開示の効果を実施例に基づいて具体的に説明するが、本開示はこれら実施例に限定されるものではない。
【0041】
(実施例1)
図15は設備緒元値を示す。図16はDHCRヤード内の山積み制約に関する基準テーブルを示す。また、DHCRヤード内の山は最大で7つであり、山名(山の名称)をそれぞれトラバース台車側からD1、D2、…、D7のように定める。1つの山には最大で9枚のスラブが積み上げられる。また、加熱炉が全部で3基あり、そのうち高温装入用加熱炉は3号炉(加熱炉番号が3)であるとする。図17は入力情報取得時のDHCRヤード内のスラブ属性及びスラブの位置情報を示す。スラブは各スラブに固有の番号であるスラブ番号で区別される。例えばスラブ番号が5であるスラブは、スラブ「5」のように表記される。本実施例での入力情報の取得は2022/8/31の15:57:00に行われているとする。また、山におけるスラブの積順は、最下段を1とする。例えばある山において、下から3番目のスラブの積順は3である。
【0042】
図18には入力情報取得時の鋳造計画に関する情報が記載されている。ここで精整コードとは、スラブの精整方法毎に与えられるコードである。例えばコードの60が「手入れ不要でDHCR可能」、70が「部分的な表面手入れが必要であり、DHCR不可」を意味する。また図19には入力情報取得時の熱間圧延計画に関する情報(初期の圧延計画すなわち母体サイクルに対応)が記載されている。「DHCR直/仮」の項目は、直送材がDHCRヤードを介さず装入された場合に「直」、直送材がDHCRヤードを介して挿入された場合に「仮」、非直送材である場合に空白となっている。図19から、シミュレーションによって現在の加熱炉内のスラブ状況を再現することができる。また、シミュレーション内で差し合いの演算(初期の圧延計画を更新するための演算)を行うことができ、ターナーに新規スラブが到着した時、高温装入用加熱炉からスラブを抽出した時に加えて90秒周期で差し合いの演算が行われた。
【0043】
ターナーに到着したスラブの扱いは図10に従って決定される。例えば図18のスラブ「11」がターナーに到着した際、スラブ「11」はDHCR可能で差し合い実施と判定されて、差し合い位置が決定される。差し合い位置の決定は、図19を用いて、図6の処理によって行われる。図17のDHCRヤード内のスラブについても同様に差し合い位置が決定される。各スラブのうち最も抽出時刻が早いスラブを優先させて、また、上記の優先順位に従って、差し合いでの圧延順が決定される。本実施例において、DHCRヤード内のスラブ「5」が最も抽出時刻が早いため、スラブ「11」については仮置き(差し合い位置がスラブ「5」より後)と判定され、DHCRヤード内の山のうちD1に受け入れることが決定された。
【0044】
図20は圧延制約の一例として、圧延材の仕上げ厚さのつながりに関する制約(圧延制約の一例)を示す。差し合いをするスラブ(差し合い材)の直前に圧延するスラブを前材として、差し合いするスラブを後材とする場合、制約における各レコードが上から検索される。検索でヒットするレコードがある場合に制約を満足すると判定し、ヒットしない場合に制約違反としてその圧延順での差し合いは不可と判定される。さらに、差し合いするスラブを前材として、差し合いをするスラブの直後に圧延するスラブを後材とする場合にも、制約の各レコードが上から検索される。検索でヒットするレコードがある場合は制約を満足すると判定し、ヒットしない場合に制約違反としてその圧延順での差し合いは不可と判定される。圧延制約が読み込まれて、全ての圧延制約を満足する差し合い位置のみが選択される。
【0045】
また、加熱制約、圧延制約についての判定で必要となる装入温度の計算として、図14のような時間経過毎の装入温度の情報が読み込まれる。ここで装入リードタイムとは、トーチカットから高温装入用加熱炉に装入するまでの時間を指す。図14のグラフに基づいて、該当する装入リードタイム時の温度を装入温度とすることができる。
【0046】
図21は上記の方法によって決定された差し合いの圧延計画を示す。差し合いを実施するスラブ、装入時刻及び抽出時刻が示されている。また、図22は鋳造されたスラブのうち、DHCRヤード又は高温装入用加熱炉に送るスラブを示す。「DHCR直/仮」の項目にて、高温装入用加熱炉に送るスラブとDHCRヤードに送るスラブを判別可能である。
【0047】
(実施例2)
実施例1で差し合い材を含めた圧延順を作成したが、実施例2は出力される物流計画の例を示す。実施例2では、その差し合いを実行するためのクレーンの搬送計画が図23のように作成される。図23は、搬送計画命令を行う時刻、搬送経路(作業、From、To)及び搬送対象のスラブについて示している。図23の搬送計画には、DHCRヤードでの仮置き及び払い出しの命令作成に必要な情報が含まれている。図23に従ってクレーンを制御することによって、図21の圧延計画通りの差し合い圧延が可能である。
【0048】
(実施例3)
実施例3は出力される物流計画の別の例を示す。実施例3では、DHCRヤードに仮置きされた後、差し合いが決まらないスラブを返却するケースを考慮する。本実施例では、DHCRヤードに滞留したスラブのうち、装入リードタイムが10時間経過したスラブをスラブヤードに返却する。返却するスラブの上にスラブが仮置きされることを防ぐため、追加の制約が設定される。追加の制約は、差し合い実施が決定されておらずかつ装入リードタイムが9.5時間経過したスラブが含まれる山に新規にスラブを仮置きしないという制約である。例えば図17のスラブ「1」は、2022/8/31の16:06に装入リードタイムが10時間経過して、スラブヤードへの返却対象となる。図24は、DHCRヤードからスラブヤードへ返却するケースを含めたDHCRヤードのクレーンの搬送計画を示す。図24の項目は、図23と同じである。スラブ「1」が返却対象として確定した後に、クレーンへ返却作業が命令される。また返却対象が含まれるD1に、新規のスラブは仮置きされない。図24に従ってスラブ「1」をトラバース台車に払い出すことで、差し合いスラブ等と干渉することなく、スラブ「1」をスラブヤード側へ返却することができる。
【0049】
以上のように、本実施形態に係る圧延計画作成装置10及び圧延計画作成方法は、上記の構成及び工程によって、操業の成立を担保する熱間圧延の圧延計画を作成できる。操業の成立が担保された圧延計画に従うことによって、実操業時の物流能力ネックによる実行調整を回避でき、効率的な鋼製品の製造が可能になる。また、作成される圧延計画は、鋳造から圧延にいたるまでの物流計画を考慮した、差し合い操業の計画である。差し合い操業が行われることによって、製造能率の向上及び放熱抑止による省エネルギーを実現することができる。
【0050】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行されるプログラム又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【符号の説明】
【0051】
10 圧延計画作成装置
11 取得部
12 演算部
13 出力部
20 上位システム
図1
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