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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025060465
(43)【公開日】2025-04-10
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20250403BHJP
   A47J 27/00 20060101ALI20250403BHJP
【FI】
A47J37/06 321
A47J27/00 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024167964
(22)【出願日】2024-09-27
(31)【優先権主張番号】FR2310453
(32)【優先日】2023-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルナール アルマン
(72)【発明者】
【氏名】マリー デュサール
(72)【発明者】
【氏名】ゴーティエ フラデ
【テーマコード(参考)】
4B040
4B055
【Fターム(参考)】
4B040AA03
4B040AB04
4B040AC01
4B040AD04
4B040EB20
4B055AA01
4B055BA31
4B055CA05
4B055CA42
4B055CA48
4B055CC70
(57)【要約】
【課題】耐用年数の延長と器具の初期品質の経時的維持を保証しながら、食品の視覚化を可能にするように配置された調理器具を提案することである。
【解決手段】調理器具であって、内部調理空間及び内部調理空間に向かう開口部を画定するケーシングと、ケーシングの開口部を介して、内部調理空間に導入されるように配置される調理容器(10)であって、ケーシングの開口部に面するように配置された透明窓(12)を有する少なくとも1つの壁と、調理容器(10)が内部調理空間にあるときに、ケーシングの開口部を閉鎖するように配置され、透明窓(12)に面して配置された少なくとも1つの透明開口部(21)を備える閉鎖壁(20)と、を有する調理容器(10)と、を備え、閉鎖壁(20)が調理容器(10)に対して着脱可能に設けられ、透明開口部(21)が閉鎖壁(20)に恒久的に取り付けられる調理器具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具であって、
前記調理器具の外壁、内部調理空間、及び、前記内部調理空間に向かう開口部を画定するケーシングと、
調理される食品を受け入れるために設けられ、前記ケーシングの前記開口部から前記内部調理空間に導入されるように配置された調理容器(10)であって、
前記ケーシングの前記開口部に面するように配置された透明窓(12)を有する少なくとも1つの壁と、
前記調理容器(10)が前記内部調理空間にあるときに、前記ケーシングの前記開口部を閉鎖するように配置され、前記透明窓(12)に面して配置される、少なくとも1つの透明開口部(21)を備える閉鎖壁(20)と、
前記調理容器(10)に受け入れられた食品を調理するための調理手段と、
を有する、調理容器(10)と、
を少なくとも備え、
前記閉鎖壁(20)が前記調理容器(10)に対して着脱可能に設けられ、前記透明開口部(21)が前記閉鎖壁(20)に恒久的に取り付けられていることを特徴とする調理器具。
【請求項2】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から着脱可能な前記調理器具のフロントを形成する、請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記閉鎖壁(20)と前記調理容器(10)との間の可逆的な結合を可能にするように配置された結合手段(11)を備える、請求項1及び2のいずれか一項に記載の調理器具。
【請求項4】
前記結合手段(11)は、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの位置決めインデックス(11B)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に結合するように配置された位置決めインプリントと、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの取り付けインデックス(11a)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に取り付けるように配置された可動取り付けカウンターフォームと、を備える、請求項3に記載の調理器具。
【請求項5】
前記結合手段(11)は、
前記少なくとも1つの位置決めインデックス(11B)、好ましくは、2つの位置決めインデックス(11B)と、
前記少なくとも1つの取り付けインデックス(11A)と、を有するフレームを支持するものである、請求項4に記載の調理器具。
【請求項6】
前記フレームが、前記透明窓(12)を、前記調理容器(10)に支持する、請求項5に記載の調理器具。
【請求項7】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)にロックされるロック状態、及び、
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から自由に取り外せるロック解除状態を占有するように配置されたロック手段(220)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の調理器具。
【請求項8】
前記ロック手段(220)が、前記外壁の外側に配置されたロック制御インターフェースを備える、請求項7に記載の調理器具。
【請求項9】
前記ロック制御インターフェースは、ユーザによって作動されるトリガ(22)を備え、
前記ロック手段(220)は、
前記トリガ(22)をロック位置に戻すように配置される、弾性戻り手段と、
前記調理容器(10)上の前記閉鎖壁(20)を可逆的にロックするように配置される、可動ロック(221)と、
前記トリガ(22)と前記可動ロック(221)との間に配置された伝達機構と、
を備える、請求項8に記載の調理器具。
【請求項10】
前記ロック手段(220)が、前記取り付けインデックス(11A)を、前記可動取り付けカウンターフォームにロックするように配置される、請求項4から6のいずれかに従属する請求項7から9のいずれか一項に記載の調理器具。
【請求項11】
前記可動取り付けカウンターフォームが、前記可動ロック(221)を形成する、請求項9に従属する請求項10に記載の調理器具。
【請求項12】
前記調理容器(10)が前記内部調理空間内にあるとき、前記外壁の外側に配置される前記調理容器(10)の把持手段(23)を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の調理器具。
【請求項13】
前記調理容器(10)の前記把持手段(23)が、前記閉鎖壁(20)に埋め込まれている、請求項12に記載の調理器具。
【請求項14】
前記把持手段(23)が、前記閉鎖壁(20)に取り付けられたハンドル(23)によって形成される、請求項12又は請求項13に記載の調理器具。
【請求項15】
前記ロック制御インターフェースが、前記調理容器(10)の前記把持手段(23)に埋め込まれる、請求項7から11のいずれかに従属する請求項12から14のいずれか一項に記載の調理器具。
【請求項16】
前記閉鎖壁(20)は、前記透明窓(12)と前記透明開口部(21)との間に断熱空間を形成するように設けられる、請求項1から15のいずれか一項に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、調理空間に導入される調理容器を備え、調理容器内で調理される食品を視覚化できるように配置された調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術として、中国特許出願公開第114515112号明細書や国際公開第2022/011809号などの食品の視覚化を可能にする調理器具が知られている。一方、このような取り外し可能なシステムは、透明な表面や、透明な表面と容器内部との間のシールを保証する要素の耐用年数の低下につながる可能性がある。実際、透明な表面を支持体から取り出して設置するには、機械的ストレス(摩擦、ねじれ、曲げ、衝撃など)にさらすことを必要とし、それはそれらを破損および/またはより急速な劣化のより大きなリスクにさらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点に対処することであり、特に、まず、耐用年数の延長と器具の初期品質の経時的維持を保証しながら、食品の視覚化を可能にするように配置された調理器具を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このため、本発明の第1の態様は、少なくとも以下のものを含む調理器具に関し、
-特に、調理器具の外壁、内部調理空間、及び、内部調理空間に向かう開口部を画定するケーシングと、
-調理される食品を受け入れるために設けられ、ケーシングの開口部から内部調理空間に導入されるように配置された調理容器であって、
-ケーシングの開口部に面するように配置された透明窓を有する少なくとも1つの壁と、
-調理容器が内部調理空間内にあるときに、ケーシングの開口部を閉じるように配置され、透明窓に面して配置された少なくとも1つの透明開口部を備える閉鎖壁と、
-調理容器に受け入れられた食品を調理するための調理手段と、を備え、
閉鎖壁が調理容器に対して着脱可能に設けられ、透明開口部が閉鎖壁に恒久的に取り付けられていることを特徴とする。透明な窓及び/又は透明開口部は、ガラス、ポリカーボネート、透明な合成材料(例えばポリマー)、透明な鉱物材料(ガラス、ホウケイ酸ガラス、水晶、石英など)でできていてもよい。透明開口部の閉鎖壁への恒久的な、言い換えれば固定された不動の取り付けは、透明開口部と閉鎖壁及び/又は調理容器内部との間に存在するシール手段(例えば、1つまたは複数のシール)の耐用年数を延ばすことを可能にする。このようなシールは、組立品の繊細な部材であるため、部品に加わる力(ねじれ、曲げ、衝撃、落下など)はもちろんのこと、取り外し可能な透明窓の連続的な取り付けと取り外しの際に、応力や損傷を受ける可能性が高い。透明開口部を閉塞壁に対して恒久的に固定することで、透明開口部を、傷、及び/又は、衝撃、及び/又は、亀裂から保護することが可能になる。これらのアセンブリは、調理器具を簡単かつ実用的なものにすることにも貢献している。したがって、恒久的な取り付けとは、開口部が固定され動かないことを意味する。そのため、開口部は特別な工具がなければユーザが取り外すことはできず、その目的はユーザがこの開口部を取り外すことを防ぐことにある。
【0005】
調理器具はさらに、単独または組み合わせて、以下の特徴のうちの1つ以上を有することができる。
【0006】
一実施形態によれば、閉鎖壁は、調理器具の前面を形成し、調理容器から着脱可能である。
【0007】
一実施形態によれば、調理器具は、閉鎖壁と調理容器の間の可逆的な結合を可能にするように配置された結合手段を備える。言い換えれば、閉鎖壁と調理容器は分離することができ、その結果、特に、調理中に調理される食品を受け、そのためアクセスが困難な容器の凹部でも脂肪物質の存在にさらされる調理容器に関して、それらの洗浄が容易になる。調理容器単体は、閉塞壁に固定する場合よりもコンパクトな形状で、食器洗浄機に単体で設置する方が実用的であり、占有スペースも少なくなる。閉塞壁は、容器に固定されていない状態でもケーシングに取り付けることができ、ユーザのニーズに合わせたコンパクトな調理器具を実現する。また、食器洗浄機や高い洗浄温度に対する耐性を(閉鎖壁や透明開口部に対して)保証する必要がないため、耐性の低い、及び/又は、安価な透明開口部用の特定の材料を提供することも可能である。
【0008】
一実施形態によれば、容器がケーシング内に存在しない場合、調理器具は始動しない。特に、調理器具は、制御ユニットと、調理容器の存在を確認するために設けられた検出手段と、を備え、調理容器の不在又は誤った取り付けが検出された場合、調理器具の始動及び/又は作動を禁止するように、閉鎖壁の存在とは無関係に、調理容器の存在を確認する。
【0009】
一実施形態によれば、結合手段は、
-調理容器と閉鎖壁の一方に設けられた少なくとも1つの位置決めインデックスと、調理容器と閉鎖壁の他方に設けられ、可逆的に結合するように配置された位置決めインプリントと、
-調理容器と閉鎖壁の一方に設けられた少なくとも1つの取り付けインデックスと、調理容器と閉鎖壁の他方に設けられ、可逆的に取り付けられるように配置された可動取り付けカウンターフォームと、を備える。誘導/位置決め機能と固定機能を分離することで、結合機構の良好な保持が保証される。また、位置決めインデックスにより、フロントと容器の結合がより簡単になり、ユーザにとってより直感的なものとなる。
【0010】
一実施形態によれば、調理容器が閉鎖壁に結合されるとき、少なくとも1つの位置決めインデックスと少なくとも1つの取り付けインデックスの少なくとも一方は、透明窓(例えば、透明窓の少なくとも1つの縁部)と透明開口部(例えば、透明開口部の少なくとも1つの縁部)とに同時に接触するように配置される。このように、透明窓と透明開口部に同じ部材(位置決めインデックス又は取り付けインデックス)を接触させることで、直接的な相対的位置決めを確実にし、互いに分解可能なこれらの部品間の正確な位置合わせを実現する。
【0011】
一実施形態によれば、結合手段は、
-少なくとも1つの位置決めインデックス、好ましくは、2つの位置決めインデックスと、
-少なくとも1つの取り付けインデックスと、を有するフレームを支持するものを備える。
【0012】
一実施形態によれば、フレームは、透明窓を調理容器に支持する。フレームは調理容器の本体から分離されている。したがって、フレームは、透明窓を直接位置決めし、透明窓と透明開口部の相対位置は改善され、及び/又は、より正確になる。
【0013】
一実施形態によれば、調理器具は、
-閉鎖壁が調理容器にロックされるロック状態と、
-閉鎖壁が調理容器から自由に取り外せるロック解除状態と、を有する占有するように配置されたロック手段を備える。ロック状態により、フロントは容器に対して確実に維持される。調理容器を操作するために閉塞壁を調理容器と結合させ、例えば、調理容器を食器洗浄機や冷蔵庫に入れるために解放し、閉塞壁だけでケーシングの開口部を閉じることは容易である。
【0014】
一実施形態によれば、ロック手段は、外壁の外側に配置されたロック制御インターフェースを備える。そのため、制御インターフェースにすぐにアクセスできる。
【0015】
一実施形態によれば、ロック制御インターフェースは、ユーザによって作動されるトリガからなり、ロック手段は、トリガをロック位置に戻すように配置された弾性戻り手段と、調理容器上の閉鎖壁を可逆的にロックするように配置された可動ロックと、トリガと可動ロックとの間に配置された伝達機構と、を備える。弾性戻り手段は、容器の閉鎖壁上での安定した維持を保証し、ロック手段が容器に対してデフォルトでロック状態にあり、不本意又は不注意にロック解除状態が発生するのを防止するような安全手段である。
【0016】
一実施形態によれば、ロック手段は、取り付けインデックスを、可動取り付けカウンターフォームにロックするように配置される。
【0017】
一実施形態によれば、可動取り付けカウンターフォームは、可動ロック又は可動ボルトを形成する。
【0018】
一実施形態によれば、取り付けインデックスは、ロック又はボルトによって形成された可動取り付けカウンターフォームを受容するように配置された受容フォーム、及び/又は、ストライカー(striker)、及び/又は、雌型から構成又は形成される。
【0019】
一実施形態によれば、可動取り付けカウンターフォームが、可動ロックを形成する。
【0020】
一実施形態によれば、調理器具は、調理容器が内部調理空間内にあるときに、外壁の外側に配置された調理容器を把持するための手段を備える。把持手段は、特に、調理中又は調理終了時に調理容器を操作でき、容易にアクセスできるものでなければならない。
【0021】
一実施形態によれば、調理容器を把持するための手段は、閉鎖壁に埋め込まれる。このように、調理容器と閉塞壁がロック手段によって結合されロックされることで、把持手段は、特に、容器とその内容物に火傷の危険がある調理終了時に、安全で確実な方法で、閉塞壁を通して調理容器を把持することが可能になる。
【0022】
一実施形態によれば、把持手段は、閉鎖壁に取り付けられたハンドルによって形成され、これは、調理容器を変位させるための人間工学的で直感的な手段である。
【0023】
一実施形態によれば、ロック制御インターフェースは、調理容器を把持するための手段に埋め込まれており、ロック手段の操作をより速く、より人間工学的にする。ロック制御インターフェースであるトリガが、把持手段であるハンドルの一端に配置され、調理容器を配置したり取り外したりする際に、ユーザの親指でトリガを素早く直感的に作動させることができるようにすることが想定される。
【0024】
一実施形態によれば、閉鎖壁は、透明窓と透明開口部との間に断熱空間を形成するように設けられる。言い換えれば、閉塞壁は、透明窓と透明開口部の間に空気ギャップを形成するように設けられる。2つの透明な表面の間に存在する空気は、特に、断熱性が高いため、この実施形態では、ケーシングの外壁、特に、閉塞壁上で、火傷の危険性のない温度に維持することが可能である。
【0025】
一実施形態によれば、調理器具は、密閉容器カバーを備える。容器カバーは、冷蔵庫内に食品を格納できるように、調理容器の上に収まるように配置される。
【0026】
一実施形態によれば、調理容器は、概して長方形の形状を有する。さらに、シンプルな形状のため、棚の上や他の平行六面体の容器の中に簡単に収めることができる。調理器具は、容器カバーが容器上にあり、容器がケーシング内にあるとき、調理が始まるのを防ぐように配置される。また、カバーをしたまま調理容器を装着できないような物理的な障害物を設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の他の特徴および利点は、非限定的な例として与えられ、添付の図面によって示される本発明の実施形態の以下の詳細な説明を読むと、より明らかになるであろう。
図1図1は、調理器具の閉鎖壁に結合された調理容器の斜視図である。
図2図2は、調理器具の閉鎖壁から切り離された調理容器の斜視図である。
図3図3は、ロック手段がロック状態における、図1の閉鎖壁と調理容器の間のアセンブリの断面図である。
図4図4は、ロック手段がロック解除状態における、図3の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、調理器具のサブアセンブリ1を示しおり、調理容器10が閉鎖壁20に結合されて形成され、調理器具に設けられた調理空間から食品を導入または取り出すように配置される。
【0029】
調理容器10は、調理される食品を受け入れ、調理器具のケーシングに設けられた開口部を通して、調理器具のケーシング(不図示)の内部調理空間に導入されるようになっている。
【0030】
閉鎖壁20は、サブアセンブリ1、特に、調理される食品を収容し、調理中又は調理直後に危険なほど高い壁面温度を持つ可能性のある調理容器10を操作するために、ハンドルの形態である把持手段23で構成される。したがって、このハンドルは、熱的に絶縁された操作インターフェースを提供する。
【0031】
閉鎖壁20はまた、ここではトリガ22の形態であるロック制御インターフェースから構成され、ユーザによって作動されると、閉鎖壁20を調理容器10からロック解除及び取り外すように配置される。トリガ22は、把持手段23及び閉鎖壁20の残りの部分に対してスライド可能に接続される。
【0032】
最後に、閉鎖壁20は、調理中に調理容器10内の食品をケーシングの外側から見ることができる透明な透明開口部21で構成される。
【0033】
図2は、調理容器10が閉鎖壁20から取り外された状態で、図1のサブアセンブリが分解された状態を示す。調理中の調理容器10の内部を外部から見ることができるように、調理容器10は、閉鎖壁20の透明開口部21に対向又は対向するように設けられた透明窓12から構成される。
【0034】
透明窓12のフレームには、2つの位置決めインデックス11Bと取り付けインデックス11Aが配置され、調理容器10と閉鎖壁20との可逆的な結合を可能にする結合手段11を形成する。
【0035】
図3は、図1の把持手段23の断面を表し、閉鎖壁20を調理容器10に組み付け/ロックするための機構を示し、ロック手段220を形成する。ロック手段は、
-ピン22Aを有するトリガ22と、
-トリガ22と把持手段23の壁との間に、把持手段23内に配置されたスプリング222のような弾性戻り手段と、
-ピン22Aを受容する傾斜した長孔を有する可動ロック221と、
-可動ロック221の円形カウンターフォームを収容する止め具24と、
-調理容器10の取り付けインデックス11Aは、可動ロック221のフック221Aを受け入れるストライカーを形成するオリフィスからなる。
【0036】
スプリング222のような弾性戻り手段は、トリガ22を、図3に表されるロック位置に維持し、トリガ22に加えられる制御動作がない場合、ロック手段220はデフォルトでロック状態にある。閉鎖壁20に固定された可動ロック221は、取り付けカウンターフォーム、又は、ストライカーに収容されたフック221A、又は、取り付けインデックス11Aに設けられたオリフィスによって、調理容器10の取り付けインデックス11Aにロックされる。
【0037】
可動ロック221は、トリガ22に固定されたピン22Aと摺動可能に接続して配置されており、ピン22Aは、トリガ22の動きによって生じる変位方向に対して傾斜した伸長方向に伸長した可動ロック221の長孔221B内を移動することができる。さらに、可動ロック221は、止め具24の上に置かれた丸みを帯びたカウンターフォームで構成される。
【0038】
その結果、図4に示されるように、トリガ22が作動され、図4の右側に引っ張られると、スプリング222が圧縮される。その直線的な移動が、ピン22Aを同じ方向に駆動し、止め具24に接しているラッチ221が、図4に示されるように傾く。止め具24と可動ラッチ221の丸みを帯びた相補的な形状は、止め具24を中心としたラッチの回動を容易にし、長孔221Bとピン22Aは相対的なスライド運動をし、フック221Aはもはや取り付けインデックス11Aに係合されず、調理容器10は閉鎖壁20から分離することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明による調理器具及びその製造は、産業応用が可能である。
【0040】
本発明の範囲を逸脱することなく、本明細書に記載された本発明の異なる実施形態に対して、当業者にとって明らかな様々な修正及び/又は改良を加えることができることが理解されよう。特に、トリガ22は、ユーザからの引っ張りによって引き起こされる並進以外の動きに応じて作動させることができることに留意されたい。圧縮、傾斜、旋回が可能である。トリガ22の位置は、例えば、ハンドルの下に配置されたり、側面に配置されたりして、ハンドルを把持する際にユーザの親指以外の指で容易に操作できるように変化させることができる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2025-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具であって、
前記調理器具の外壁、内部調理空間、及び、前記内部調理空間に向かう開口部を画定するケーシングと、
調理される食品を受け入れるために設けられ、前記ケーシングの前記開口部から前記内部調理空間に導入されるように配置された調理容器(10)であって、
前記ケーシングの前記開口部に面するように配置された透明窓(12)を有する少なくとも1つの壁と、
前記調理容器(10)が前記内部調理空間にあるときに、前記ケーシングの前記開口部を閉鎖するように配置され、前記透明窓(12)に面して配置される、少なくとも1つの透明開口部(21)を備える閉鎖壁(20)と、
前記調理容器(10)に受け入れられた食品を調理するための調理手段と、
を有する、調理容器(10)と、
を少なくとも備え、
前記閉鎖壁(20)が前記調理容器(10)に対して着脱可能に設けられ、前記透明開口部(21)が前記閉鎖壁(20)に恒久的に取り付けられていることを特徴とする調理器具。
【請求項2】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から着脱可能な前記調理器具のフロントを形成する、請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記閉鎖壁(20)と前記調理容器(10)との間の可逆的な結合を可能にするように配置された結合手段(11)を備える、請求項1記載の調理器具。
【請求項4】
前記結合手段(11)は、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの位置決めインデックス(11B)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に結合するように配置された位置決めインプリントと、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの取り付けインデックス(11a)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に取り付けるように配置された可動取り付けカウンターフォームと、を備える、請求項3に記載の調理器具。
【請求項5】
前記結合手段(11)は、
前記少なくとも1つの位置決めインデックス(11B)、好ましくは、2つの位置決めインデックス(11B)と、
前記少なくとも1つの取り付けインデックス(11A)と、を有するフレームを支持するものである、請求項4に記載の調理器具。
【請求項6】
前記フレームが、前記透明窓(12)を、前記調理容器(10)に支持する、請求項5に記載の調理器具。
【請求項7】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)にロックされるロック状態、及び、
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から自由に取り外せるロック解除状態を占有するように配置されたロック手段(220)を備える、請求項1記載の調理器具。
【請求項8】
前記ロック手段(220)が、前記外壁の外側に配置されたロック制御インターフェースを備える、請求項7に記載の調理器具。
【請求項9】
前記ロック制御インターフェースは、ユーザによって作動されるトリガ(22)を備え、
前記ロック手段(220)は、
前記トリガ(22)をロック位置に戻すように配置される、弾性戻り手段と、
前記調理容器(10)上の前記閉鎖壁(20)を可逆的にロックするように配置される、可動ロック(221)と、
前記トリガ(22)と前記可動ロック(221)との間に配置された伝達機構と、
を備える、請求項8に記載の調理器具。
【請求項10】
前記閉鎖壁(20)と前記調理容器(10)との間の可逆的な結合を可能にするように配置された結合手段(11)を備え、
前記結合手段(11)は、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの位置決めインデックス(11B)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に結合するように配置された位置決めインプリントと、
前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の一方に設けられた少なくとも1つの取り付けインデックス(11a)と、前記調理容器(10)及び前記閉鎖壁(20)の他方に設けられ、可逆的に取り付けるように配置された可動取り付けカウンターフォームと、を備え、
前記ロック手段(220)が、前記取り付けインデックス(11A)を、前記可動取り付けカウンターフォームにロックするように配置される請求項7記載の調理器具。
【請求項11】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)にロックされるロック状態、及び、
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から自由に取り外せるロック解除状態を占有するように配置されたロック手段(220)を備え、
前記ロック手段(220)が、前記外壁の外側に配置されたロック制御インターフェースを備え、
前記ロック制御インターフェースは、ユーザによって作動されるトリガ(22)を備え、
前記ロック手段(220)は、
前記トリガ(22)をロック位置に戻すように配置される、弾性戻り手段と、
前記調理容器(10)上の前記閉鎖壁(20)を可逆的にロックするように配置される、可動ロック(221)と、
前記トリガ(22)と前記可動ロック(221)との間に配置された伝達機構と、
を備え、
前記可動取り付けカウンターフォームが、前記可動ロック(221)を形成する請求項10に記載の調理器具。
【請求項12】
前記調理容器(10)が前記内部調理空間内にあるとき、前記外壁の外側に配置される前記調理容器(10)の把持手段(23)を備えることを特徴とする請求項1記載の調理器具。
【請求項13】
前記調理容器(10)の前記把持手段(23)が、前記閉鎖壁(20)に埋め込まれている、請求項12に記載の調理器具。
【請求項14】
前記把持手段(23)が、前記閉鎖壁(20)に取り付けられたハンドル(23)によって形成される、請求項12記載の調理器具。
【請求項15】
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)にロックされるロック状態、及び、
前記閉鎖壁(20)が、前記調理容器(10)から自由に取り外せるロック解除状態を占有するように配置されたロック手段(220)を備え、
前記ロック手段(220)が、前記外壁の外側に配置されたロック制御インターフェースを備え、
前記ロック制御インターフェースが、前記調理容器(10)の前記把持手段(23)に埋め込まれる請求項12記載の調理器具。
【請求項16】
前記閉鎖壁(20)は、前記透明窓(12)と前記透明開口部(21)との間に断熱空間を形成するように設けられる、請求項1から15のいずれか一項に記載の調理器具。
【外国語明細書】