(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025061852
(43)【公開日】2025-04-11
(54)【発明の名称】外用剤組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20250403BHJP
A61Q 15/00 20060101ALI20250403BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20250403BHJP
A61K 8/41 20060101ALI20250403BHJP
【FI】
A61K8/34
A61Q15/00
A61K8/44
A61K8/41
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025011575
(22)【出願日】2025-01-27
(62)【分割の表示】P 2021543752の分割
【原出願日】2020-08-31
(31)【優先権主張番号】P 2019162740
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 翔太
(57)【要約】
【課題】本発明は、皮膚への密着性に優れた外用剤組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の外用剤組成物は、(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコール、及び(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物を含有することを特徴とする。前記(B)成分は、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物、塩基性アミノ酸、アルカノールアミン、又はアルキルアミンであってもよく、前記(A)成分は、グルコース、ソルビトール、フルクトース、キシリトール、又はエリスリトールであってもよい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコール、及び
(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物
を含有する、外用剤組成物。
【請求項2】
前記(A)成分のヒドロキシ基の数が4以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記(B)成分が、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物、塩基性アミノ酸、アルカノールアミン及びアルキルアミンからなる群より選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の外用剤組成物。
【請求項4】
前記(A)成分が、グルコース、ソルビトール、フルクトース、キシリトール、及びエリスリトールからなる群より選択される1種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項5】
前記(B)成分が、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、ミョウバン、アルギニン、及びリジンからなる群より選択される1種以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項6】
前記(A)成分の濃度が0.01~20重量%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項7】
制汗用組成物である、請求項1~6のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項8】
前記(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量が、0.01~25重量部である、請求項1~7のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項9】
(A)1~20重量%の、キシリトール及びエリスリトールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコール、及び
(B)1~20重量%の、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、及びミョウバンからなる群より選択される、少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物
を含有し、制汗用組成物である、請求項1に記載の外用剤組成物。
【請求項10】
(A)1~15重量%のエリスリトール、及び
(B)1~20重量%の、パラフェノールスルホン酸亜鉛及びクロルヒドロキシアルミニウムからなる群より選択される、少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物;
を含有し、
(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量が1~3重量部の範囲にあり、
制汗用組成物である、請求項1に記載の外用剤組成物。
【請求項11】
被膜形成能を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項12】
(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物と反応して、皮膚へ密着する被膜を生じさせるための、(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコールの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外用剤組成物に関する。より具体的には、皮膚への密着性に優れた外用剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
制汗剤は、皮膚に塗布することによって使用される。一般に制汗剤が塗布されるような体の部位とは、たとえば腋や背中のように、体の他の部位や衣類と接触することで摩擦が生じる部位が多い。そのため、摩擦によって製剤が塗布部位からはがれ落ちる問題があることから、塗布部位に対してより密着性の高い製剤の開発が求められている。
【0003】
特許文献1には、塗布時に滑らかに伸び、塗布後も樹脂が皮膚に密着し、さらさらした感触が持続する制汗剤用組成物が開示されている。この組成物は、防臭成分と特定の球状樹脂粒子とを含む。特許文献1の制汗剤用組成物において、皮膚に密着するのは樹脂粒子であり、防臭成分を含む製剤自体ではない。
【0004】
他方、特許文献2には、塗布後に肌のつっぱり感及び肌のべたつきがなく、制汗効果及び製剤の安定性に優れると共に、ワキの黒ずみを抑制することができる制汗剤組成物が開示されている。この組成物は、(A)アルミ化合物等の制汗成分、(B)特定のポリオキシプロピレンステアリルエーテル、(C)抗炎症成分、(D)トリメチルグリシン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ソルビトール、セリン、及びグリシンから選択される少なくとも1種、(E1)/(E2)特定のポリオキシエチレンステアリルエーテル、及び(F)水を含む。特許文献2の制汗剤組成物は、皮膚への密着性については検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-059501号公報
【特許文献2】特開2018-203683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、皮膚への密着性に優れた外用剤組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記課題を解決するために検討を重ねた結果、特定の分子量の多価アルコールと、カチオン性の非重合性化合物とを併用することによって、皮膚への密着性に優れた外用剤組成物を提供できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、
[1]
(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコール、及び
(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物
を含有する、外用剤組成物に関する。
【0009】
[2]上記[1]の組成物において、(A)成分のヒドロキシ基の数は4以上であることが好ましい。
【0010】
[3]上記[1]又は[2]の組成物において、(B)成分は、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物、塩基性アミノ酸、アルカノールアミン、及びアルキルアミンからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
【0011】
[4]上記[1]~[3]の組成物において、(A)成分は、グルコース、ソルビトール、フルクトース、キシリトール、及びエリスリトールからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
【0012】
[5]上記[1]~[4]の組成物において、(B)成分は、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、ミョウバン、アルギニン、及びリジンからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
【0013】
[6]上記[1]~[5]の組成物において、前記(A)成分の濃度は4~20重量%であることが好ましい。
【0014】
[7]上記[1]~[6]の外用剤組成物は、制汗用組成物として用いるのに好適である。
【0015】
[8]上記[1]~[7]の組成物において、前記(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量が、0.01~25重量部であることが好ましい。
【0016】
[9]上記[1]の組成物の好ましい一実施形態として、
(A)1~20重量%の、キシリトール及びエリスリトールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコール、及び
(B)1~20重量%の、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、及びミョウバンからなる群より選択される、少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物
を含有する制汗用組成物が挙げられる。
【0017】
[10]上記[1]の組成物のより好ましい一実施形態として、
(A)1~15重量%のエリスリトール、及び
(B)1~20重量%の、パラフェノールスルホン酸亜鉛及びクロルヒドロキシアルミニウムからなる群より選択される、少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物;
を含有し、
(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量が1~3重量部の範囲にある、
制汗用組成物が挙げられる。
【0018】
[11]上記[1]~[10]の組成物は、被膜形成能を有することを特徴とする。
【0019】
[12]また、本発明は、(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物と反応して、皮膚へ密着する被膜を生じさせるためのための、(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコールの使用に関する。
当該使用における、(A)成分及び(B)成分の好ましい例、濃度、重量部、組み合わせ、及び応用は、上記[2]~[10]に記載の通りである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、皮膚への密着性に優れた外用剤組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、試験例1の密着性(被膜強度)評価試験に使用した装置と試験方法を示す写真である。
【
図2】
図2は、試験例2の収斂性評価試験の試験方法を説明する写真である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の組成物は、(A)分子量が100~200である少なくとも1種の多価アルコールと、(B)少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物とを含有することを特徴とする。
本発明によれば、前記(A)成分と(B)成分の両方を配合することによって、皮膚へ高い密着性を示す製剤を得ることができる。本発明の組成物が、優れた皮膚密着性を示すメカニズムは明らかではないが、(A)成分から生じるヒドロキシ基と、(B)成分のカチオンとの間の相互作用により、(A)成分と(B)成分が皮膚上で被膜を形成し、皮膚に密着する可能性が考えられる。
【0023】
通常、皮膚上で被膜を形成する組成物は、ポリマー(重合体)を被膜形成成分として含む。これに対して、本発明の組成物は、ポリマーではなく、(A)成分の多価アルコールと、(B)成分のカチオン性化合物(非重合体)を含有する。(A)成分と(B)成分は、いずれも低分子でありながら皮膚上で被膜を形成することができ、これにより、皮膚への高い密着性を示す。
【0024】
本発明の外用剤組成物で使用される(A)成分は、分子量が100~200の範囲にある(すなわち、モル質量が100~200g/molの)多価アルコールである。
前記多価アルコールは、本発明による効果をより一層高める観点から、2~9個のヒドロキシ基を有することが好ましい。より好ましいヒドロキシ基の数は3~6個であり、特に好ましいヒドロキシ基の数は4~5個である。
本発明の外用剤組成物で使用される(A)成分は、直鎖状の炭素鎖を有する多価アルコールであることが好ましい。メカニズムは明らかではないが、直鎖の方が、被膜を形成しやすいためである。
本発明による効果をより一層高める観点から、本発明の好ましい(A)成分として、分子量が100~200のヒドロキシ基を有する糖類が挙げられ、特に単糖又は単糖アルコールがより好ましい。(A)成分の好ましい例として、グルコース(分子量約180)、ソルビトール(分子量約182)、フルクトース(分子量約180)、キシリトール(分子量約152)、エリスリトール(エリトリトールとも呼ばれる)(分子量約122)、1,6-ヘキサンジオール(分子量約118)、1,8-オクタンジオール(分子量約146)、1,9-ノナンジオール(分子量約160)、1,10-デカンジオール(分子量約174)、1,11-ウンデカンジオール(分子量約188)、及び1,2-デカンジオール(分子量約174)が挙げられる。特に好ましい(A)成分は、エリスリトール、キシリトール、及びソルビトールであり、さらに好ましくはエリスリトール、及びキシリトールであり、最も好ましくはエリスリトールである。本発明の(A)成分は、一般に市販されているため、容易に入手可能である。
【0025】
本発明の外用剤組成物で使用される(A)成分の分子量は特に限定されないが、好ましくは100~200、より好ましくは110~190、さらに好ましくは120~160が例示される。分子量が100を下回る多価アルコールは、常温で液体であるものが多いためか、被膜の形成が難しくなり、好ましくない。分子量が200を上回る多価アルコールは、その結晶性が高過ぎるためか、形成する被膜の皮膚への密着性が低く、好ましくない。本発明の外用剤組成物で使用される(A)成分は、常温(例えば、15~25℃)で固体であることが好ましい。
【0026】
本発明の外用剤組成物では、上記の(A)成分を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の(A)成分の含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.01~25重量%(w/w%)、より好ましくは1~20重量%、更に好ましくは3~15重量%、特に好ましくは5~12重量%、最も好ましくは7~10重量%が例示される。
【0027】
本発明の外用剤組成物で使用される(B)成分は、非重合性のカチオン性化合物である。本明細書において、「非重合性」化合物とは、モノマーが重合してなるポリマーではないことを意味する。また、本発明の「非重合性」化合物は、重合してポリマーを形成するモノマーでもない。本発明の(B)成分は、分子量が500以下の低分子化合物であることが好ましい。なお、前記分子量は、(B)成分が水和物の場合は、H2Oを除いた分子量を意味する。(B)成分の具体例として、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物、塩基性アミノ酸、アルカノールアミン、及びアルキルアミンが挙げられる。
【0028】
前記(B)成分が、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物である場合、その具体的な例として、クロルヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ブロモヒドロキシアルミニウム、及び硫酸カリウムアルミニウム水和物(ミョウバンの1種)等のアルミニウム系化合物(すなわち水溶液中で3価のカチオン[Al3+]を生じるアルミニウム系化合物)、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛等の亜鉛系化合物(すなわち水溶液中で2価のカチオン[Zn2+]を生じる亜鉛系化合物)が挙げられる。前記化合物は、いずれも制汗作用を有するものであり、いわゆるアルミニウム系制汗成分及び亜鉛系制汗成分等として知られている。(B)成分として、前記制汗成分を用いることにより、制汗成分と(A)成分の多価アルコールとが、皮膚上で被膜を形成して皮膚に密着する。そのため、本発明によれば、制汗成分自体を皮膚に直接密着させることができる。すなわち、本発明によれば、皮膚から取れにくく、且つ制汗効果の高い制汗用組成物を提供することが可能となる。
【0029】
前記(B)成分が塩基性アミノ酸である場合の例として、アルギニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、及びオルニチンを挙げることができる。これらの塩基性アミノ酸は、抗菌作用を有することが知られているため好ましい。
【0030】
前記(B)成分がアルカノールアミンである場合の例として、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、及び2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールが挙げられる。これらのアルカノールアミンは、抗菌作用を有することが知られているため好ましい。
【0031】
前記(B)成分がアルキルアミンである場合の例として、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルピリジニウム、及び塩化ベンザルコニウムが挙げられる。これらのアルキルアミンは、抗菌作用を有することが知られているため好ましい。
【0032】
(B)成分として、前記抗菌作用を有することが知られている塩基性アミノ酸、アルカノールアミン、又はアルキルアミンを用いることにより、抗菌作用を有する(B)成分と(A)成分の多価アルコールとが、皮膚上で被膜を形成して皮膚に密着する。そのため、本発明によれば、抗菌成分自体を皮膚に直接密着させることができる。すなわち、本発明によれば、皮膚から取れにくく、且つ抗菌効果の高い組成物を提供することが可能となる。このような組成物は、デオドラント剤として有用である。
【0033】
特に好ましい(B)成分は、水溶液中で2価以上のカチオンとなる金属を含む化合物である。この中でも、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、及びミョウバン(例えば、AlK(SO4)2・12H2O)がより好ましく、クロルヒドロキシアルミニウム、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛が特に好ましく、クロルヒドロキシアルミニウムがさらに好ましい。
【0034】
本発明の外用剤組成物では、上記の(B)成分を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の(B)成分の含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.1~20重量%(w/w%)、より好ましくは0.3~15重量%、更に好ましくは1~12重量%、特に好ましくは5~10重量%が例示される。
【0035】
本発明の外用剤組成物において、(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量は、本発明による効果をより一層高める観点から、好ましくは0.01~25重量部、より好ましくは0.1~8重量部、更に好ましくは0.375~5重量部、更により好ましくは1~3重量部、特に好ましくは1.25~1.5重量部が例示される。
【0036】
本発明の外用剤組成物は、特に皮膚への向上した密着性が求められる製剤、例えば、制汗剤やデオドラント剤として用いるのに適しており、特に制汗剤として用いるのに適している。
【0037】
本発明は、適用を望む皮膚の部位に外用剤組成物を密着させるために用いることができ、長時間密着させるために用いることもできる。密着性が向上することにより、摩擦に対しても強い外用剤組成物を提供することができる。特に、抗菌成分を密着させることにより、適用部位を清潔に保ったり、体臭を抑えることができる。そのため、適用部位を清潔に保つため、あるいは適用部位の臭気を抑えるために、本発明の外用剤組成物を用いても良い。
【0038】
本発明の外用剤組成物は、前記(A)、(B)成分の他、さらに清涼化剤を含んでもよい。清涼化剤は、特に限定されないが、例えば、メントール、メンチルグリセリルエーテル、乳酸メンチル、ハッカ油、ペパーミント油、カンフル(カンファー)、及びイシリン等を用いることができ、中でも、メントールが好ましい。清涼化剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0039】
本発明の外用剤組成物に清涼化剤を配合する場合、その含有量は特に限定されないが、組成物全体に対して、好ましくは0.001~10重量%、より好ましくは0.01~5重量%、更に好ましくは0.1~1重量%が例示される。
【0040】
本発明の外用剤組成物は、前記(A)、(B)成分の他、更に界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤は特に限定されないが、例えば、イソステアリルグリセリルエーテル(モノイソステアリルグリセリルエーテル、ジイソステアリルグリセリルエーテル等)、ミリスチルグリセリルエーテル(モノミリスチルグリセリルエーテル、ジミリスチルグリセリルエーテル等)、ラウリルグリセリルエーテル(モノラウリルグリセリルエーテル、及びジラウリルグリセリルエーテル等)等のグリセリンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン(以下、POEということがある)-オクチルドデシルアルコール、及びPOE-2-デシルテトラデシルアルコール等のPOE-分岐アルキルエーテル;POE-オレイルアルコールエーテル、及びPOE-セチルアルコールエーテル等のPOE-アルキルエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、及びソルビタンモノラウレート等のソルビタンエステル;POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノイソステアレート、及びPOE-ソルビタンモノラウレート等のPOE-ソルビタンエステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレート、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル;POE-グリセリンモノオレエート、POE-グリセリンモノステアレート、及びPOE-グリセリンモノミリステート等のPOE-グリセリン脂肪酸エステル;POE-ジヒドロコレステロールエステル、POE-硬化ヒマシ油、及びPOE-硬化ヒマシ油イソステアレート等のPOE-硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE-オクチルフェニルエーテル等のPOE-アルキルアリールエーテル;POE-モノステアリルグリセリルエーテル、及びPOE-モノミリスチルグリセリルエーテル等のPOE-グリセリンアルキルエーテル;ポリプロピレングリコール(以下、PPGということがある)-4セテス-1、PPG-6デシルテトラデセス-20、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル(以下、ポリオキシプロピレンをPOPということがある)等のPOE・POPアルキルエーテル;POPジグリセリルエーテル等のPOPポリグリセリルエーテル;POE・POPグリセリルエーテル;ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルデカステアレート、デカグリセリルデカイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、及びモノラウリン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等の各種非イオン界面活性剤を例示することができる。あるいはレシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、コレステロール、及び胆汁酸等の天然由来の界面活性剤等を例示することができる。好ましい界面活性剤は、非イオン界面活性剤である。本発明の外用剤組成物では、上記の界面活性剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
本発明の外用剤組成物に界面活性剤を配合する場合、その含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.1~20重量%、より好ましくは0.5~10重量%、更に好ましくは1~5重量%が例示される。
【0042】
本発明の外用剤組成物は、前記(A)、(B)成分の他、さらに低級アルコールを含んでもよい。本明細書において、低級アルコールとは、炭素数1~6の1価のアルコールを意味する。低級アルコールは、薬学的又は生理学的に許容され得るものであれば特に制限されない。具体的には、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール及びヘキシルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の効果をより効果的に発揮させ易いという観点から、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール及びイソブチルアルコールであることが好ましく、エタノール及びイソプロパノールであることがより好ましく、エタノールであることが更に好ましい。本発明の外用剤組成物では、上記の低級アルコールを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
本発明の外用剤組成物に低級アルコールを配合する場合、その含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.1~95重量%(例えば、1~60重量%)、5~80重量%(例えば、5~50重量%)、より好ましくは7~75重量%(例えば、7~40重量%)、特に好ましくは8~10重量%が例示される。
【0044】
本発明の外用剤組成物は、前記(A)、(B)成分の他、更に油剤を含んでもよい。油剤は特に限定されないが、例えば、炭化水素、油脂類、ロウ類、エステル油、高級アルコール、高級脂肪酸、及びシリコーン油等が挙げられる。
【0045】
炭化水素としては、例えば、パラフィン、セレシン、イソパラフィン、ハードファット、マイクロクリスタリンワックス、ポリブテン、ポリエチレン末、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、α-オレフィンオリゴマー、及び軽質流動パラフィン等が挙げられる。
【0046】
油脂類としては、例えば、水添パーム油、及び水添コメヌカ油等の硬化油;アボガド油、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ種子油、ヒマワリ油、アーモンド油、サザンカ油、ナタネ油、ゴマ油、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、モクロウ、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、ククイナッツ油、ヘーゼルナッツ油、及びシア脂等が挙げられる。
【0047】
ロウ類としては、例えば、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、セラックロウ、及びミツロウのようなロウ類が挙げられる。
【0048】
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソパルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、水素添加ホホバ油、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリメリト酸トリ2-エチルヘキシル、トリメリト酸トリトリデシル、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、コハク酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジエトキシエチル、クエン酸トリエチル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)デカグリセリル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリ(ベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ビス(トリエチレングリコールモノエチルエーテル)、アジピン酸ビス(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、アジピン酸ビス(トリエチレングリコールモノエチルエーテル)、コハク酸ジエトキシエチル、及びコハク酸ジエチルヘキシル等のエステル油が挙げられる。
【0049】
高級アルコールとしては、例えば、炭素数12~22の高級アルコール及びステロール類等が挙げられる。好ましくは、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、及びベヘニルアルコール等の直鎖状飽和アルコール(常温で固体);オレイルアルコール、及びセラキルアルコールのような不飽和アルコール(常温で液体);ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテル等の分岐状アルコール(常温で液体);フィトステロール、及びコレステロール等のステロール類が挙げられる。
【0050】
高級脂肪酸としては、例えば、飽和又は不飽和の直鎖もしくは分岐鎖の炭素数12~22の脂肪酸を用いることができる。例えば、好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、マルガリン酸、アラキドン酸、及びベヘン酸などの直鎖状飽和脂肪酸(常温で固体);オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、エイコサペンタエン酸、パクセン酸、及びドコサヘキサエン酸等の不飽和脂肪酸(常温で液体);ラノリン脂肪酸等の分岐状脂肪酸;及び12-ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
【0051】
シリコーン油としては、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルシクロペンタシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチコノール、及びジメチコノールクロスポリマーなどのシロキサン;カプリリルメチコン等のアルキル変性シリコーン、アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコン、フェニル変性シリコーン、及びシリコーンレジンのようなシリコーン油が挙げられる。
【0052】
本発明の外用剤組成物に油剤を配合する場合、その含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.01~70重量%、より好ましくは0.1~60重量%、さらに好ましくは5~50重量%、特に好ましくは10~40重量%が例示される。
【0053】
本発明の外用剤組成物は、更に前述した各成分に加えて、他の有用な作用を付加するため、保湿成分、殺菌成分、抗炎症成分、皮脂吸着成分、紫外線散乱成分、紫外線吸収成分、DNA損傷の予防及び/又は修復作用を有する成分、美白成分、細胞賦活化成分、抗酸化成分、老化防止成分、角質柔軟成分、及びビタミン類等の各種成分を1種単独で又は2種以上組み合わせて配合してもよい。これらの各成分としては、医薬品、医薬部外品、又は化粧品分野等において使用され得るものであれば特に制限されず、任意のものを適宜選択し使用することができる。このような成分の具体例としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びその塩、ならびにトリクロサン等が挙げられる。
【0054】
ビタミン類としては、水溶性ビタミン及び油溶性ビタミンのいずれであってもよく、例えば、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール、及びリノール酸レチノール等のレチノール誘導体、水添レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、d-δ-トコフェリルレチノエート、α-トコフェリルレチノエート、β-トコフェリルレチノエート等のビタミンA類;β-カロテン、α-カロテン、γ-カロテン、δ-カロテン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、及びエキネノン等のプロビタミンA類;dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム、d-δ-トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、リノール酸トコフェロール、(リノール酸/オレイン酸)トコフェロール、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸カリウム、及びマレイン酸アスコルビルトコフェリル等のビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’-リン酸エステルナトリウム、及びリボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;ニコチン酸メチル、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸β-ブトキシエチル、及びニコチン酸1-(4-メチルフェニル)エチル等のニコチン酸類;ステアリン酸アスコルビル、イソステアリルアスコルビルリン酸2ナトリウム、ジパルミチン酸L-アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル)、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、アスコルビン酸メチルシラノール、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸硫酸エステル2ナトリウム、アスコルビン酸グルコシド、2-O-エチルアスコルビン酸、3-O-エチルアスコルビン酸、グリセリルアスコルビン酸、ビスグリセリルアスコルビン酸、ヘキシル3―グリセリルアスコルビン酸、3-グリセリルアスコルビン酸、ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸、及び3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸等のビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、及びコレカルシフェロール等のビタミンD類;フィロキノン、及びファルノキノン等のビタミンK類;チアミン、及びそれらの塩(例えば、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、及びチアミンニリン酸塩)等のビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’-リン酸ピリドキサール、及び塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、及びデオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;葉酸、及びプテロイルグルタミン酸等の葉酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテテイン、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル、及びパンテテインスルホン酸カルシウム等のパントテン酸類;ビオチン、及びビオシチン等のビオチン類;そのほか、カルニチン、フェルラ酸、α-リポ酸、オロチン酸、オロット酸、γ-オリザノール、ピロロキノリンキノン、ヘスペリジン、グルコシルヘルペリジン、グルクロラクトン、グルクロン酸アミド、ユビキノン、及びこれらの塩等のビタミン様作用因子等が挙げられる。
【0055】
また本発明の外用剤組成物は、上記各成分に加えて、用途あるいは剤形に応じて、医薬品、医薬部外品、又は化粧品等の分野に通常使用される成分を適宜配合して調製され得る。配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、基剤又は担体、香料、酸化防止剤、保存剤、pH調整剤、キレート剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、及び分散剤等の添加剤を配合することができる。なお、これらの成分は1種単独で、又は2種以上を任意に組み合わせて配合することができる。
【0056】
本発明の組成物は、水(精製水)を含んでもよい。本発明の外用剤組成物に水を配合する場合、その含有量は特に限定されないが、本発明による効果をより一層高める観点から、組成物全体に対して、好ましくは0.001~85重量%、より好ましくは10~55重量%が例示される。
【0057】
本発明の外用剤組成物は、液化石油ガス、またはイソステアリン酸を含まない方が好ましい。特に、液化石油ガス及びイソステアリン酸の組み合わせを含まない方が好ましい。
【0058】
本発明の外用剤組成物は、医薬品、医薬部外品、又は化粧品等の分野で公知の任意の製剤形態で調製され得る。具体的には、ロールオン、シート剤(貼付用ではなく、ふき取りタイプのシート剤を指す)、クリーム(好ましくはW/O型)、スティック、ローション、ジェル、スプレー剤(例えば、エアゾール剤)、噴霧剤(ミスト剤)、粉剤等、皮膚への適用に適した製剤形態を挙げることができるが、これらに限定されない。より一層確実に高い本発明の効果が得られるという観点から、本発明の外用剤組成物は、ロールオン、シート剤、クリーム、スティックの形態であることがより好ましい。このような製剤形態は、当業者に周知の任意の方法で調製することができる。
【0059】
本発明の外用剤組成物の好ましい実施形態として、
(A)1~20重量%(より好ましくは3~15重量%、特に好ましくは5~12重量%、さらに好ましくは7~10重量%)の、グルコース、ソルビトール、フルクトース、キシリトール、及びエリスリトールからなる群(より好ましくは、キシリトール、及びエリスリトールからなる群)より選択される少なくとも1種の多価アルコール(特に、エリスリトール);及び、
(B)1~20重量%(より好ましくは1~15重量%、特に好ましくは、1~12重量%、さらに好ましくは5~10重量%)の、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、ミョウバン、アルギニン、及びリジンからなる群(より好ましくは、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム、及びミョウバンからなる群)より選択される少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物(特に、クロルヒドロキシアルミニウム);
を含有する、制汗用組成物(特に好ましくは、ロールオン、シート剤、クリーム、又はスティックの形態の制汗用組成物)が挙げられる。
前記制汗用組成物において、(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量は、0.1~8重量部(より好ましくは0.375~5重量部、特に好ましくは1~3重量部、さらに好ましくは1.25~1.5重量部)の範囲にあることが好ましい。また、前記制汗用組成物は、塩化ベンザルコニウム(ベンザルコニウム塩化物とも称される)及び/又はイソプロピルメチルフェノールを、それぞれ0.01~0.2重量%(より好ましくは、それぞれ0.03~0.1重量%)の量で含むことが好ましい。また、前記制汗用組成物は、さらに、水(精製水)及び/又はエタノール(例えば、無水エタノール)を含むことが好ましい。
【0060】
本発明の外用剤組成物のより好ましい実施形態として
(A)1~15重量%(より好ましくは3~15重量%、特に好ましくは5~12重量%、さらに好ましくは7~10重量%)のエリスリトール;及び、
(B)1~20重量%(より好ましくは1~15重量%、特に好ましくは、1~12重量%、さらに好ましくは5~10重量%)の、パラフェノールスルホン酸亜鉛、及びクロルヒドロキシアルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の非重合性のカチオン性化合物(特に、クロルヒドロキシアルミニウム);
を含有し、
(A)成分の総量を1重量部としたとき、(B)成分の総量が、1~3重量部(より好ましくは、1.25~1.5重量部)の範囲にある、制汗用組成物(特に好ましくは、ロールオン、シート剤、クリーム、又はスティックの形態の制汗用組成物)が挙げられる。
また、前記制汗用組成物は、塩化ベンザルコニウム及び/又はイソプロピルメチルフェノール(好ましくは両方)を、それぞれ0.01~0.2重量%(より好ましくは0.03~0.1重量%)の量で含むことが好ましい。また、前記制汗用組成物は、さらに、水(精製水)及び/又はエタノール(例えば、無水エタノール)を含むことが好ましい。
【0061】
本発明の外用剤組成物の使用方法は、使用対象の皮膚の状態、年齢、性別や使用する季節等の状況等によって変動しうる。通常、制汗作用や抗菌作用を発揮させることが望まれる任意の皮膚の部位(好ましくは、顔、耳のうしろ、首、デコルテ、背中、腋、手、及び足など)に、適量(約0.001~0.1g/cm2程度)の組成物を、塗布等の当該分野で公知の任意の方法で適用する。本発明の外用剤組成物は、1日数回(例えば、1日あたり1~5回程度)定期的に使用してもよく、制汗作用や抗菌作用を発揮させたいと望むタイミングで不定期で使用してもよい。使用期間は特に制限されず、例えば、数日(例えば、3日程度)~3ヶ月程度、好ましくは1週間程度~1ヶ月程度としてもよい。
【0062】
本発明の外用剤組成物のpHは、(A)成分や(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態、及び使用方法等に応じて適宜設定することができる。生理学的又は薬学的に許容できる範囲であれば制限されないが、皮膚刺激等の安全性の観点から、例えば、組成物のpHを2~9とすることができ、好ましくは、約3~8、より好ましくは、約5~7とすることができる。
【0063】
本発明の外用剤組成物を充填する容器は特に限定されない。医薬品外用剤、医薬部外品、又は化粧品用の容器として用いられるものであればよい。このような容器として、例えば、外用剤組成物との接触面の一部又は全部、好ましくは全部が、ポリオレフィン樹脂、アクリル酸樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリイミド、セルロースアセテート、アルミニウム、及びガラスからなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されている容器が挙げられる。
【0064】
扱いやすさの観点から、本発明の外用剤組成物を充填する容器の材質としては、ポリエチレン(PE)(高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び超高分子量ポリエチレン等を含む);ポリプロピレン(PP)(アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、及びアタクチックポリプロピレン等を含む);エチレン・プロピレンコポリマー、ポリメチルペンテン、ポリブテン―1、及び1,2―ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂が好ましい。ポリエチレンまたはポリプロピレンがより好ましい。
【0065】
なお、先行する段落で、本発明の組成物に使用される必須成分及び任意成分の好ましい化合物名を記載してきたが、本発明の組成物には、これらを任意に組み合わせて得られる組成物及び各成分の含有量(濃度)範囲を任意に組み合わせて得られる組成物も含まれる。また、前記の濃度、pH、重量部等の数値範囲も任意に組み合わせ可能であり、数値範囲が複数記載されている場合、各数値範囲の上限値又は下限値も任意に組み合わせ可能である。
【0066】
以下、試験例及び実施例により本発明の組成物をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0067】
<試験例1 密着性(被膜強度)評価>
本発明の外用剤組成物を調製し、可撓性のシートの片面に塗布して乾燥させることによりシート上に被膜を形成した。そして、表面に被膜が形成されたシートを徐々に湾曲させていき、シートから剥がれ落ちる被膜の量を求めることにより、被膜の密着性を評価した(すなわち、シートから剥がれ落ちる被膜の量が少ないほど、被膜の密着性は高い)。より詳細な評価方法を、以下に記載する。
【0068】
表1に示す外用剤組成物(水溶液)を調製した。この水溶液を、厚み0.1mm、縦14cm、横7cmの長方形シリコンゴムシート上の中央(縦7cm、横3.5cmの位置)に、1mL滴下し、25℃、湿度50±5%で二日間乾燥した。その後、ネジ平面式つかみ具を取り付けたAUTOGRAPH AGS-X 5kN(島津製作所)に、シリコンゴムシートの上端と下端を縦向きに固定した。この時、上部つかみ具のつかみ歯の上面とシリコンゴムシートの上端とが同じ位置となるように、及び、下部つかみ具のつかみ歯の下面とシリコンゴムシートの下端とが同じ位置となるように、シリコンゴムシートの上下を固定した。また、シリコンゴムシートの左右については、各つかみ歯の中央とシリコンゴムシートの中央とが揃うように固定した。その後、圧縮試験を開始した(すなわち、上部つかみ具を下部つかみ具に接近させた)。圧縮(接近)速度は100mm/分で、上部つかみ具のストロークが40mmとなるまで試験を行った。操作開始直後(開始1秒未満)に、シリコンゴムシートの被膜形成面が、シリコンゴムシートの横方向に対して平行に窪んでいくように誘導した(シリコンゴムシートの中央部分(すなわち縦7cmの位置)の縁をつかむことにより、製剤を塗布した位置が凹型に窪むように誘導した)。圧縮に伴いシリコンゴムシートは湾曲していく(
図1参照)。ストロークが40mmとなった時点では、シートは復元不可能な状態にまで折れ曲がっていた。圧縮試験前後における、シリコンゴムシートに密着している被膜の重量変化を計測し、式1に従い被膜の重量減少率を算出した。形成した被膜が曲げに対して弱く、すなわち密着性が低い場合、圧縮途中で被膜の一部または全部がシリコンゴムシートから剥がれ落ちるため、重量減少率は高くなる。また、曲げに対して弱く、密着性が低い被膜ほど、ストロークが小さい時から剥がれ落ちやすい。被膜がシリコンゴムシートに密着し、そこから全く剥がれなかった場合の重量減少率は0とした。結果を表1にまとめる。なお、乾燥時に固化せず、シリコンゴムシートから垂れる外用剤組成物は測定不可(-)とした。
式1:
式中、S
0は、シリコンゴムシート自体の重量を表し、S
1は、シリコンゴムシートに外用剤組成物を滴下して乾燥した後に測定した重量(圧縮試験前)を表し、S
2は、圧縮試験後に測定した重量を表す。
【0069】
【0070】
表1の各成分の数値は重量%を示し、精製水の「残量」と他の成分の数値との合計は100(重量%)となる(例えば、実施例1-1における精製水の残量は80である)。
表1に示すように、分子量が100~200の多価アルコールのみを含有する外用剤組成物(比較例1-1)や、非重合性のカチオン性化合物のみを含有する外用剤組成物(比較例1-2、比較例1-4)の場合、被膜の曲げに対する強度は小さく、皮膚への密着に十分と考えられる強度は得られなかった。いかなる理論に拘束されることも意図しないが、これは、常温で固体の多価アルコールや金属塩の高い結晶性に起因していると考えられる。また、グリセリンとクロルヒドロキシアルミニウムとを含有する外用剤組成物(比較例1-3)は被膜を形成せず、外用剤組成物はシリコンゴムシートから垂れた。いかなる理論に拘束されることも意図しないが、これは、グリセリンが常温で液体である(分子量が小さい)ことに起因していると考えられる。比較例1-1では、ストロークが約31mmの時に被膜の大部分が剥がれ落ちた。比較例1-2では、ストロークが約13mmの時に被膜の大部分が剥がれ落ちた。比較例1-4では、ストロークが約28mmの時に被膜の大部分が剥がれ落ちた。
他方、分子量が100~200の多価アルコールと非重合性のカチオン性化合物とを共に含有する外用剤組成物(実施例1-1~1-10)の場合、シリコンゴムシート折り曲げ後も、被膜がシート上に密着したままであり、重量減少率は0%であった。このことから、分子量が100~200の多価アルコールと非重合性のカチオン性化合物とを併用することによって、被膜の密着性が向上し(被膜の曲げに対する強度が高くなり)、物理的な刺激を受けても剥がれ落ちにくくなることが確認された。
【0071】
<試験例2 収斂性評価>
表2に示す外用剤組成物を調製した。続いて、各組成物を直径7cmのガラスシャーレに収容した5cm×5cmの人工皮革(出光テクノファイン株式会社、品番:PBZ13001、黒色)中央に1ml滴下し、蓋をせず室温にて一晩乾燥した。収斂性がある場合、組成物が乾燥するにつれ、人工皮革には収縮が生じていく。一晩経過後、収縮により生じた人工皮革の波打ちについて、
図2(見やすくするために、透明なシャーレ上に人工皮革を置いて撮影)に示すように、各人工皮革の最も波打ちが激しい部分(水平面に対して最も高い部分)の水平面からの高さを計測し、これの改善度を式2に従い算出し、比較した。収斂改善度が高いものほど収斂が抑えられている。結果を表2にまとめる。なお、収斂がなかったものを収斂改善度100%とした。ここで、実施例2-1、2-2は比較例2-1に対して算出し、実施例2-3~2-6は比較例2-2に対して算出した。
式2:
【0072】
【0073】
クロルヒドロキシアルミニウムのみを含む組成物(比較例2-1及び比較例2-2)では、人工皮革が大きく波打ち、強い収斂が見られた。これに対して、分子量が100~200の多価アルコールをさらに含む組成物(実施例2-1~2-6)では、波打ちが小さく、収斂が弱まっていることが確認された。すなわち、クロルヒドロキシアルミニウムと分子量が100~200の多価アルコールとを併用することで、クロルヒドロキシアルミニウムの収斂性を低下させることが可能となった。
制汗成分であるクロルヒドロキシアルミニウムは、その収斂作用により、使用者が皮膚への刺激(つっぱり感、ぴりぴり感、及びかゆみ等)を訴えることがある。この収斂作用は、制汗作用と相関しておらず、収斂作用がなくても制汗作用が得られる。そのため、皮膚刺激として感じられる収斂作用は低い方が好ましい。本実験では、予想外のことに、制汗成分の収斂作用が、分子量100~200の多価アルコールによって抑制されることが確認された。よって、本発明によれば、収斂性のある制汗成分に起因する皮膚への刺激を、低下させることが可能である。
【0074】
[製剤例]
以下に、本発明の外用剤組成物の製剤例を示す(%は、重量%を意味する)。これらは、その形態における常法に従って製造できる。
【0075】
製剤例1:制汗剤(クリーム)
ベンザルコニウム塩化物 0.07%
イソプロピルメチルフェノール 0.07%
クロルヒドロキシアルミニウム 16%
シクロペンタシロキサン 25%
ポリアクリル酸アルキル 6%
POE・POPジメチコン共重合体 3.5%
濃グリセリン 7%
イソノナン酸イソノニル 5%
l-メントール 0.5%
エリスリトール 10%
精製水 残部
合計 100%
【0076】
製剤例2:制汗剤(ジェル)
ベンザルコニウム塩化物 0.06%
イソプロピルメチルフェノール 0.05%
クロルヒドロキシアルミニウム 8%
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.5%
ジプロピレングリコール 10%
ポリオキシエチレングリコール 0.5%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5%
キサンタンガム 0.5%
エタノール 10%
l-メントール 0.3%
l-メンチルグリセリルエーテル 0.3%
ハッカ油 0.3%
香料 0.3%
キシリトール 15%
精製水 残部
合計 100%
【0077】
製剤例3:制汗剤(ロールオン)
ベンザルコニウム塩化物 0.06%
イソプロピルメチルフェノール 0.06%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 5%
ブチレングリコール 5%
タルク 3%
ナイロン末 0.5%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 1%
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1%
無水エタノール 40%
エリスリトール 4%
キシリトール 4%
精製水 残部
合計 100%
【0078】
製剤例4:制汗剤(ミスト)
ベンザルコニウム塩化物 0.05%
イソプロピルメチルフェノール 0.06%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 1%
ブチレングリコール 3%
クロルヒドロキシアルミニウム 0.05%
セリサイト複合体 0.2%
l-メントール 0.5%
香料 0.05%
無水エタノール 60%
ソルビトール 1%
精製水 残部
合計 100%
【0079】
製剤例5:制汗剤(スティック)
ベンザルコニウム塩化物 0.055%
イソプロピルメチルフェノール 0.05%
クロルヒドロキシアルミニウム 5%
ポリエチレンワックス 5%
マイクロクリスタリンワックス 5%
モノステアリン酸グリセリル 3%
オクチルドデカノール 5%
タルク 10%
メチルポリシロキサン 5%
デカメチルペンタシロキサン 35%
シリル化処理無水ケイ酸 1%
ヒドロキシアパタイト 0.3%
臭化セチルトリメチルアンモニウム液 0.5%
酸化亜鉛 0.3%
香料 0.1%
セタノール 4%
ステアリルアルコール 4%
エリスリトール 1%
精製水 残部
合計 100%
【0080】
製剤例6:制汗剤(シート)
クロルヒドロキシアルミニウム 1%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル 1%
メチルシロキサン網状共重合体 0.2%
無水エタノール 25%
パラベン 0.1%
エリスリトール 0.5%
香料 0.02%
pH調整剤 適量
精製水 残部
合計 100%
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、ポリマーを使用しなくても、皮膚への密着性が高い外用剤組成物を実現することができる。特に、本発明の外用剤組成物は、(B)成分として制汗成分を使用して、制汗剤として用いるのに適している。