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  • -車両部品の配置検討支援システム 図1
  • -車両部品の配置検討支援システム 図2
  • -車両部品の配置検討支援システム 図3
  • -車両部品の配置検討支援システム 図4
  • -車両部品の配置検討支援システム 図5
  • -車両部品の配置検討支援システム 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025062852
(43)【公開日】2025-04-15
(54)【発明の名称】車両部品の配置検討支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/15 20200101AFI20250408BHJP
   G06F 113/16 20200101ALN20250408BHJP
【FI】
G06F30/15
G06F113:16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172193
(22)【出願日】2023-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】土山 稔
(72)【発明者】
【氏名】早川 圭介
(72)【発明者】
【氏名】川原 康照
(72)【発明者】
【氏名】小島 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】吉松 隆行
(72)【発明者】
【氏名】福井 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】吉川 雅之
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA05
5B146AA21
5B146DL02
5B146DL08
5B146EC04
5B146EC10
5B146FA00
(57)【要約】
【課題】検討の効率化を図ることが可能な車両部品の配置検討支援システムを提供する。
【解決手段】車両部品の配置検討支援システム100は、車両に搭載される部品の三次元形状データが記憶されたデータベース2と、車両の部品が搭載される搭載空間における部品の配置位置の探索をスーパーコンピュータ3に指示するように構成されたコンピュータ1とを備える。スーパーコンピュータ3は、搭載空間内の所定の位置に部品を配置し、その部品の所定方向における複数箇所の二次元の外形形状を用いて、干渉の有無および程度を算出するとともに、その干渉の有無および程度の算出を、搭載空間内における部品の位置をずらしながら繰り返し行うように構成され、かつ、干渉の無い配置位置および干渉の程度が所定値未満の配置位置をコンピュータ1に出力するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される部品の配置を検討する際に用いられる車両部品の配置検討支援システムであって、
車両に搭載される部品の三次元形状データが記憶されたデータベースと、
車両の部品が搭載される搭載空間における部品の配置位置の探索を高速情報処理装置に指示するように構成された情報処理装置とを備え、
前記高速情報処理装置は、搭載空間内の所定の位置に部品を配置し、その部品の所定方向における複数箇所の二次元の外形形状を用いて、干渉の有無および程度を算出するとともに、その干渉の有無および程度の算出を、搭載空間内における部品の位置をずらしながら繰り返し行うように構成され、かつ、干渉の無い配置位置および干渉の程度が所定値未満の配置位置を前記情報処理装置に出力するように構成され、
前記情報処理装置は、前記高速情報処理装置から入力された配置位置と、前記データベースから入力された三次元形状データとを用いて、部品が配置された搭載空間を表示装置に表示させるように構成されていることを特徴とする車両部品の配置検討支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両部品の配置検討支援システムにおいて、
前記情報処理装置は、搭載空間を格子状に区画するように構成され、
前記高速情報処理装置は、搭載空間内に部品が配置された場合に、その部品が占める格子を用いて、干渉の有無および程度を算出するように構成されていることを特徴とする車両部品の配置検討支援システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両部品の配置検討支援システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記高速情報処理装置から入力された複数の配置位置を、条件に基づいて並べ替え可能に構成されていることを特徴とする車両部品の配置検討支援システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の車両部品の配置検討支援システムにおいて、
前記情報処理装置は、搭載空間内のワイヤハーネスの配索経路の探索を指示可能に構成されていることを特徴とする車両部品の配置検討支援システム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の車両部品の配置検討支援システムにおいて、
前記情報処理装置は、前記高速情報処理装置から入力された配置位置と、前記データベースから入力された三次元形状データとに基づいて、部品が配置された搭載空間の解析を指示可能に構成されていることを特徴とする車両部品の配置検討支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両部品の配置検討支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パレットに積み付けられる箱体の積み付けパターンを生成する装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この装置では、寸法が異なる箱体をパレットに効率的に積み付けることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-67448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、車両に搭載される部品の配置が検討される場合において、検討の効率化を図ることが望まれている。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、検討の効率化を図ることが可能な車両部品の配置検討支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による車両部品の配置検討支援システムは、車両に搭載される部品の配置を検討する際に用いられるものであり、車両に搭載される部品の三次元形状データが記憶されたデータベースと、車両の部品が搭載される搭載空間における部品の配置位置の探索を高速情報処理装置に指示するように構成された情報処理装置とを備える。高速情報処理装置は、搭載空間内の所定の位置に部品を配置し、その部品の所定方向における複数箇所の二次元の外形形状を用いて、干渉の有無および程度を算出するとともに、その干渉の有無および程度の算出を、搭載空間内における部品の位置をずらしながら繰り返し行うように構成され、かつ、干渉の無い配置位置および干渉の程度が所定値未満の配置位置を情報処理装置に出力するように構成されている。情報処理装置は、高速情報処理装置から入力された配置位置と、データベースから入力された三次元形状データとを用いて、部品が配置された搭載空間を表示装置に表示させるように構成されている。
【0007】
上記車両部品の配置検討支援システムにおいて、情報処理装置は、搭載空間を格子状に区画するように構成され、高速情報処理装置は、搭載空間内に部品が配置された場合に、その部品が占める格子を用いて、干渉の有無および程度を算出するように構成されていてもよい。
【0008】
上記車両部品の配置検討支援システムにおいて、情報処理装置は、高速情報処理装置から入力された複数の配置位置を、条件に基づいて並べ替え可能に構成されていてもよい。
【0009】
上記車両部品の配置検討支援システムにおいて、情報処理装置は、搭載空間内のワイヤハーネスの配索経路の探索を指示可能に構成されていてもよい。
【0010】
上記車両部品の配置検討支援システムにおいて、情報処理装置は、高速情報処理装置から入力された配置位置と、データベースから入力された三次元形状データとに基づいて、部品が配置された搭載空間の解析を指示可能に構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両部品の配置検討支援システムによれば、検討の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態の車両部品の配置検討支援システムの構成を示したブロック図である。
図2】部品Aおよび部品Bを示した斜視図である。
図3】部品Aの位置W0と部品Bの位置W0との組み合わせパターンの一例を示した図である。
図4】部品Aの位置W1と部品Bの位置W1との組み合わせパターンの一例を示した図である。
図5】部品Aの位置W2と部品Bの位置W2との組み合わせパターンの一例を示した図である。
図6】パターン1、8および9を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
【0014】
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による車両部品の配置検討支援システム100について説明する。
【0015】
車両部品の配置検討支援システム100は、車両に搭載される部品の配置をユーザが検討する際に用いられるものである。たとえば、車両に部品が追加や変更される場合に、車両部品の配置検討支援システム100により部品の配置位置の候補が挙げられ、ユーザが部品の配置位置を決定する際に参考にされるようになっている。追加や変更される部品は、たとえばユーザによって指定される。
【0016】
図1に示すように、車両部品の配置検討支援システム100は、コンピュータ1と、データベース2と、スーパーコンピュータ3とを備えている。コンピュータ1は本発明の「情報処理装置」の一例であり、スーパーコンピュータ3は本発明の「高速情報処理装置」の一例である。データベース2には、車両に搭載される部品の三次元形状データが記憶されている。すなわち、データベース2には、部品が追加や変更される前の車両の三次元CADデータ、および、追加される部品や変更後の部品の三次元CADデータなどが記憶されている。
【0017】
コンピュータ1は、車両の部品が搭載される搭載空間における部品の配置位置の探索をスーパーコンピュータ3に指示するように構成されている。搭載空間の一例としては、エンジンコンパートメントを挙げることができ、部品の一例としては、エンジンコンパートメントに収容される車両構成部品を挙げることができる。また、コンピュータ1は、部品の配置位置を探索する際の条件を設定可能に構成されている。この条件の一例としては、追加や変更される部品、その部品が搭載される搭載空間、その部品を搭載する際に必要とされる作業スペース、その部品の搭載後に移動が許容される範囲、その部品を搭載する際の移動方向および移動順、および、搭載空間を格子状に区画する際の寸法を挙げることができる。なお、コンピュータ1は、車両の各部品の位置姿勢情報を有するが、車両の各部品の三次元形状データを有していない。
【0018】
コンピュータ1は、演算部1aと、記憶部1bと、入出力部1cと、通信部1dとを含んでいる。記憶部1bには、コンピュータ1を制御するためのプログラムなどが記憶されている。演算部1aは、記憶部1bに記憶されたプログラムを実行することにより、コンピュータ1を制御するように構成されている。入出力部1cには、入力装置11および表示装置12などが接続されている。入力装置11は、たとえばキーボードおよびマウス(図示省略)などであり、ユーザの操作入力を受け付けるために設けられている。表示装置12は、部品が追加や変更された車両などを表示可能に構成されている。通信部1dは、データベース2およびスーパーコンピュータ3と通信するために設けられている。
【0019】
スーパーコンピュータ3は、コンピュータ1に比べて高速に演算処理を実行可能に構成されている。スーパーコンピュータ3は、搭載空間における部品の配置位置の探索がコンピュータ1によって指示された場合に、搭載空間における部品の配置位置の探索を実行するように構成されている。なお、部品の配置位置の探索をコンピュータ1がスーパーコンピュータ3に指示する際には、コンピュータ1で設定された条件がスーパーコンピュータ3に出力される。
【0020】
具体的に、スーパーコンピュータ3は、搭載空間内の所定の位置に部品を配置し、その部品の所定方向(たとえば、車幅方向)における複数箇所の二次元の外形形状を用いて、コンピュータ1で設定された条件を考慮しながら、干渉の有無および程度を算出するように構成されている。部品の所定方向における複数箇所の二次元の外形形状は、コンピュータ1を介してデータベース2から取得されるようにしてもよいし、データベース2から直接取得されるようにしてもよい。ここで、コンピュータ1は、搭載空間を格子状に区画し、その格子状に区画した搭載空間をスーパーコンピュータ3に出力するように構成されている。スーパーコンピュータ3は、搭載空間内に部品が配置された場合に、その部品が占める格子を用いて、干渉の有無および程度を算出するように構成されている。
【0021】
このように、所定方向における複数箇所の二次元の外形形状を用いることにより、三次元の外形形状を搭載空間に当て嵌める場合に比べて、計算の簡素化を図ることが可能である。なお、複数箇所の二次元の外形形状を用いて干渉の検討をしているときに、干渉の程度が所定値以上になった場合には、その位置に部品を配置することは困難であることから、計算を中断してその位置を部品の配置位置の候補から除外するようになっている。これにより、不要な計算が行われないようになるので、計算負荷の軽減を図ることが可能である。
【0022】
そして、スーパーコンピュータ3は、干渉の有無および程度の算出を、搭載空間内における部品の位置をずらしながら繰り返し行うように構成されている。すなわち、搭載空間内において、干渉の無い配置位置および干渉の程度が所定値未満の配置位置が探索される。その後、スーパーコンピュータ3は、探索が完了された場合に、干渉の無い配置位置および干渉の程度が所定値未満の配置位置をコンピュータ1に出力するように構成されている。なお、干渉の無い配置位置に加えて、干渉の程度が所定値未満の配置位置がコンピュータ1に出力されるのは、干渉の程度が所定値未満であれば、部品の形状変更などによって対応可能な場合があるためである。
【0023】
コンピュータ1は、スーパーコンピュータ3から入力された配置位置と、データベース2から入力された三次元形状データとを用いて、部品が配置された搭載空間を表示装置12に表示させるように構成されている。これにより、部品が追加や変更された車両をユーザが確認することが可能である。
【0024】
コンピュータ1は、スーパーコンピュータ3から入力された複数の配置位置を、条件に基づいて並べ替え可能に構成されている。たとえば、複数の配置位置が干渉の少ない順に並べ替えられる。これにより、ユーザが確認したい配置位置を容易に選択することが可能になる。
【0025】
また、コンピュータ1は、搭載空間内のワイヤハーネスの配索経路の探索をスーパーコンピュータ3に指示可能に構成されている。ワイヤハーネスの配索経路の探索が指示される際には、ワイヤハーネスの種類や太さ、および、そのワイヤハーネスが接続されるコネクタの位置などがコンピュータ1からスーパーコンピュータ3に出力される。スーパーコンピュータ3は、搭載空間内のワイヤハーネスの配索経路の探索がコンピュータ1によって指示された場合に、搭載空間内のワイヤハーネスの配索経路の探索を実行するように構成されている。スーパーコンピュータ3でのワイヤハーネスの配索経路の探索は、たとえば、既存の公知のプログラムを用いて行われる。
【0026】
スーパーコンピュータ3は、配索経路の探索結果をコンピュータ1に出力するように構成されている。そして、コンピュータ1は、部品が配置された搭載空間にワイヤハーネスを重畳して表示装置12に表示させるように構成されている。これにより、追加や変更された部品に加えて配索されたワイヤハーネスをユーザが確認することが可能である。なお、コンピュータ1は、スーパーコンピュータ3から入力された配索経路およびワイヤハーネスの種類や太さを有しているが、ワイヤハーネスの三次元形状データを有していない。
【0027】
また、コンピュータ1は、追加や変更された部品などの配置位置と、データベース2の三次元形状データと、ワイヤハーネスの配索経路とに基づいて、部品およびワイヤハーネスが配置された搭載空間の解析をスーパーコンピュータ3に指示可能に構成されている。この解析の一例としては、応力解析、熱伝導解析および流体解析を挙げることができる。スーパーコンピュータ3は、搭載空間の解析がコンピュータ1によって指示された場合に、搭載空間の解析を実行するように構成されている。
【0028】
スーパーコンピュータ3は、搭載空間の解析結果をコンピュータ1に出力するように構成されている。そして、コンピュータ1は、搭載空間の解析結果を表示装置12に表示させるように構成されている。また、複数の搭載空間の解析が行われた場合には、解析結果を条件として並べ替え可能にされている。
【0029】
-部品の配置位置の探索の一例-
次に、図2図6を参照して、スーパーコンピュータ3での部品の配置位置の探索の一例について説明する。この例では、図2に示すような2つの部品AおよびBの干渉の検討が、車幅方向の三箇所の二次元の外形形状を用いて行われる場合について説明する。なお、搭載空間は、車幅方向から見た場合に6×6の格子状に区画されている。
【0030】
まず、部品Aの位置W0と部品Bの位置W0とが6×6の搭載空間に当て嵌められる。その組み合わせパターンの一例を図3に示した。なお、図3に示したパターン1~9では、部品Bが部品Aよりも上方に配置されている。また、以下では、簡略化するために、多数のパターンのうちのパターン1~9についてのみ説明する。次に、部品Aの位置W1と部品Bの位置W1とが6×6の搭載空間に当て嵌められ、その結果を図4に示した。また、部品Aの位置W2と部品Bの位置W2とが6×6の搭載空間に当て嵌められ、その結果を図5に示した。
【0031】
ここで、部品Aと部品Bとの間に1格子以上の隙間が必要であることが条件として設定されると、パターン2~7が候補から除外される。すなわち、図6に示すように、パターン1、8および9に絞り込まれる。さらに、車両前後方向(図6における左右方向)の寸法が小さいほうが望ましい場合には、パターン9が最適であると判断される。
【0032】
その後、部品Aと部品Bとを車幅方向にオフセットさせて同様の処理が行われる。たとえば、部品Bの位置W1が部品Aの位置W0と同一平面に配置されるように、部品AおよびBを車幅方向に相対的に移動させて、同様の処理が行われる。
【0033】
-効果-
本実施形態では、上記のように、所定方向における複数箇所の二次元の外形形状を用いて、追加や変更される部品の干渉が検討されることによって、三次元の外形形状を搭載空間に当て嵌める場合に比べて、計算の簡素化を図ることができる。さらに、追加や変更される部品の干渉の検討時に、干渉の程度が所定値以上になった場合に、計算が中断されてその位置が部品の配置位置の候補から除外されるので、計算負荷の軽減を図ることができる。したがって、追加や変更される部品の配置位置を検討する際の効率化を図ることができる。
【0034】
また、本実施形態では、車両の各部品の三次元形状データをコンピュータ1が有していないことによって、コンピュータ1のメモリの軽量化を図ることができる。
【0035】
また、本実施形態では、追加や変更された部品に加えて配索されたワイヤハーネスを表示可能にすることによって、部品に加えてワイヤハーネスの配置をユーザが検討することができる。
【0036】
また、本実施形態では、追加や変更された部品およびワイヤハーネスが配置された搭載空間の解析結果を表示可能にすることによって、その搭載空間の性能をユーザが確認することができる。
【0037】
また、本実施形態では、複数の配置位置をソート可能にすることによって、ユーザが確認したい配置位置を容易に選択することができる。
【0038】
また、本実施形態では、干渉の程度が所定値未満の配置位置もコンピュータ1に出力されることによって、部品の形状変更などによって対応可能な配置位置も候補として残すことができる。
【0039】
また、本実施形態では、部品の配置位置を探索する際の条件として、部品を搭載する際に必要とされる作業スペースが設定されることによって、部品を搭載する際の作業性を考慮した上で部品の配置位置が検討されるようにすることができる。
【0040】
また、本実施形態では、部品の配置位置を探索する際の条件として、部品の搭載後に移動が許容される範囲が設定されることによって、搭載後の部品の移動を考慮した上で部品の配置位置が検討されるようにすることができる。
【0041】
また、本実施形態では、部品の配置位置を探索する際の条件として、部品を搭載する際の移動方向および移動順が設定されることによって、適切に搭載可能な部品の配置位置を候補とすることができる。
【0042】
-他の実施形態-
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0043】
たとえば、上記実施形態では、部品の配置位置の探索、ワイヤハーネスの配索経路の探索、および、部品が配置された搭載空間の解析がスーパーコンピュータ3によって実行される例を示した。これに限らず、部品の配置位置の探索、ワイヤハーネスの配索経路の探索、および、部品が配置された搭載空間の解析がそれぞれ異なるスーパーコンピュータによって実行されるようにしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態において、複数の部品の配置位置の探索が同時に行われるようにしてもよいし、1つの部品の配置位置の探索が順に行われるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、車両に搭載される部品の配置を検討する際に用いられる車両部品の配置検討支援システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 コンピュータ(情報処理装置)
2 データベース
3 スーパーコンピュータ(高速情報処理装置)
100 車両部品の配置検討支援システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6