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2025-63016調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025063016
(43)【公開日】2025-04-15
(54)【発明の名称】調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラム
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/04 20210101AFI20250408BHJP
   F24C 15/00 20060101ALI20250408BHJP
【FI】
F24C7/04 301Z
F24C7/04 301A
F24C15/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024173494
(22)【出願日】2024-10-02
(31)【優先権主張番号】P 2023172299
(32)【優先日】2023-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 拓弥
(72)【発明者】
【氏名】杉村 直紀
(72)【発明者】
【氏名】安井 麻衣
(72)【発明者】
【氏名】谷口 直哉
(72)【発明者】
【氏名】岩垂 真哉
(72)【発明者】
【氏名】細川 周子
【テーマコード(参考)】
3L087
【Fターム(参考)】
3L087AA01
3L087AA03
3L087AA04
3L087BA04
3L087BC02
3L087DA24
(57)【要約】
【課題】本開示は、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる調理条件設定システムを提供する。
【解決手段】本開示における調理条件設定システムは、加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定する調理条件設定システムであって、撮影装置により撮影される、食材が載せられた加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、撮影画像と食材情報とに基づいて、調理条件を設定する調理条件設定部と、調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定する調理条件設定システムであって、
撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、
前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、
前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、
を備える調理条件設定システム。
【請求項2】
前記撮影画像に基づいて、前記加熱皿において前記加熱皿に載せられた食材が占める領域である食材領域を認識する食材領域認識部と、
前記食材領域に基づいて、前記加熱皿に対する食材の面積を算出する食材面積算出部と、を備え、
前記調理条件設定部は、前記加熱皿に対する食材の面積と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する
請求項1に記載の調理条件設定システム。
【請求項3】
前記調理条件には、加熱時間、加熱出力、加熱温度、及び前記加熱調理器の庫内における前記加熱皿の収容位置のうちの少なくともいずれか1つが含まれる
請求項1又は請求項2に記載の調理条件設定システム。
【請求項4】
前記調理条件設定部は、前記調理条件として、前記加熱調理器に備えられた複数の加熱部の作動パターンを設定する
請求項1又は請求項2に記載の調理条件設定システム。
【請求項5】
前記加熱部には、前記加熱皿が収容される前記加熱調理器の庫内に蒸気を供給して、前記加熱皿に載せられた食材を加熱する蒸気供給部と、前記庫内に設けられたヒーターとが含まれ、
前記調理条件設定部は、前記食材情報取得部により所定の食材情報が入力されたときに、前記蒸気供給部による前記庫内への蒸気の供給を含む前記作動パターンを設定する
請求項4に記載の調理条件設定システム。
【請求項6】
前記撮影画像取得部は、前記加熱調理器の利用者により使用される端末装置に備えられた前記撮影装置により撮影される前記撮影画像を取得する
請求項1又は請求項2に記載の調理条件設定システム。
【請求項7】
前記撮影画像取得部は、前記加熱皿を収容する加熱調理器の庫内に設けられた前記撮影装置により撮影される前記撮影画像を取得する
請求項1又は請求項2に記載の調理条件設定システム。
【請求項8】
加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータにより実行される調理条件設定方法であって、
撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得ステップと、
前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得ステップと、
前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定ステップと、
前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示ステップと、
を含む調理条件設定方法。
【請求項9】
加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータを、
撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、
前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、
前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、
して機能させる調理条件設定プログラム。
【請求項10】
前記加熱調理器により調理される食材の加熱方法を前記加熱調理器の利用者による前記入力装置への操作によって入力させ、
前記食材が、予め分類された食材分類に該当するかどうかを前記利用者による前記入力装置への操作によって入力させる、請求項1に記載の調理条件設定システム。
【請求項11】
前記加熱調理器は、
被加熱物を収容する加熱室と、
前記加熱室の後方に設けられた加熱部と、
前記加熱室の後方に設けられた送風ファンと、を備え、
前記加熱室には、前記送風ファンにより加熱された空気を前記加熱室に送る送風口が設けられ、前記入力装置において特定の入力が行われた場合に、前記送風口より加熱された空気が前記加熱室に送られる、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項12】
前記加熱調理器は、
被加熱物を収容する加熱室と、
前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発信装置と、を備え、
前記入力装置において特定の入力が行われた場合に、前記マイクロ波発信装置によってマイクロ波が前記加熱室に送られる、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項13】
使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも冷凍の状態であることを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、冷蔵の状態である被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項14】
使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも第1の面積を有することを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の面積よりも小さい面積である被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項15】
前記加熱調理器は、
被加熱物を収容する加熱室と、
使用者が入力または選択でき、前記被加熱物に付帯される付帯物が少なくとも第1の粗さを有することを想起させる選択部と、を有し、
前記選択部が入力または選択された場合、前記加熱室の上方に設けられたヒーターによって被加熱物を加熱する、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項16】
前記加熱調理器は、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発信装置を備え、
使用者が入力または選択でき、被加熱物が少なくとも第1の細さよりも細いことを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の細さよりも太い被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を弱くするまたは加熱時間を短くし、前記送風口より送られた加熱された空気およびマイクロ波によって被加熱物を加熱する、請求項11に記載の調理条件設定システム。
【請求項17】
使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも第1の厚みを有することを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の厚みよりも小さい厚みを有する被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【請求項18】
特定の被加熱物を選択する画面において、前記特定の被加熱物の写真を表示させる、請求項10に記載の調理条件設定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加熱調理器において、トレイに載置されて加熱庫内に配置された食材を撮影する食材撮影装置と、加熱庫内に配置された食材の三次元形状を計測する三次元計測装置と、を備える構成が開示されている。上記加熱調理器は、食材撮影装置と三次元計測装置により取得された情報に基づいて、食材の種類、大きさ、量等の食材情報を推定すると共に、食材撮影装置が撮影した画像情報から、トレイに載置された各食材の食材領域を認識する。そして、上記加熱調理器は、推定した食材情報に応じて食材毎に設定した調理条件と各食材の食材領域に応じて、加熱装置を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-88138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における調理条件設定システムは、加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定する調理条件設定システムであって、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、を備える。
【0006】
本開示における調理条件設定方法は、加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータにより実行される調理条件設定方法であって、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得ステップと、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得ステップと、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定ステップと、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示ステップと、を含む。
【0007】
本開示における調理条件プログラムは、加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータを、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、して機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示における調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラムによれば、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における調理条件設定システムによりサポートされる調理条件の設定態様の説明図
図2】実施の形態1における加熱調理器の構成図
図3】実施の形態1における調理条件設定システムの構成図
図4】実施の形態1における端末装置の撮影サポート画面の説明図
図5】実施の形態1における端末装置によるグリル皿の撮影条件の説明図
図6】実施の形態1における食材占有率の算出処理の説明図
図7】実施の形態1における端末装置の食材情報画面の説明図
図8】実施の形態1における端末装置の食材領域修正画面の説明図
図9】実施の形態1における調理条件マップの説明図
図10】実施の形態1における調理条件確認画面の説明図
図11】実施の形態1における調理条件設定処理の第1のフローチャート
図12】実施の形態1における調理条件設定処理の第2のフローチャート
図13】実施の形態2における端末装置の調理選択画面の説明図
図14】実施の形態2における端末装置の食材情報画面の説明図
図15】実施の形態2における端末装置の食材情報画面の説明図
図16】実施の形態2における調理条件確認画面の説明図
図17】実施の形態2における加熱時間マップの説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
本発明者らが本開示に想到するに至った当時、加熱調理器において、トレイに載置されて加熱庫内に配置された食材を撮影する食材撮影装置と、加熱庫内に配置された食材の三次元形状を計測する三次元計測装置と、を備える技術があった。上記加熱調理器は、食材撮影装置と三次元計測装置により取得された情報に基づいて、食材の種類、大きさ、量等の食材情報を推定すると共に、食材撮影装置が撮影した画像情報から、トレイに載置された各食材の食材領域を認識する。そして、上記加熱調理器は、推定した食材情報に応じて食材毎に設定した調理条件と各食材の食材領域に応じて、加熱装置を制御する。
上記技術では、食材の種類や外乱等の要因により、三次元計測装置による食材の三次元形状の測定誤差が大きくなる場合があり、また、食材撮影装置による食材の画像の誤認識が生じる場合がある。そして、これらの場合には、取得される食材情報の精度が低下して、加熱調理器の調理条件の設定が不適切なものになるという課題を発明者らは発見した。そして、発明者らは、上記課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる調理条件設定システム、調理条件設定方法、及び調理条件設定プログラムを提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
以下、図1図12を用いて、実施の形態1を説明する。
[1.調理条件設定システムによる調理条件の設定サポートの概要]
図1を参照して、本実施の形態の調理条件設定システム1による加熱調理器100の調理条件の設定サポートの概要について説明する。調理条件設定システム1は、通信ネットワーク500に接続されたサーバーの機能の一部として構成されている。加熱調理器100と、利用者Uにより使用される端末装置50は、家屋300に備えられた無線ルーター310により、通信ネットワーク500を介して調理条件設定システムとの間で通信を行う。
【0013】
加熱調理器100は、表示装置101と、スタートボタン102を備えている。表示装置101は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの表面にタッチセンサを配置して構成されている。利用者Uは、加熱調理器100に対応したグリル皿150(加熱皿)に食材160を載せ、開閉扉116を開けてグリル皿150を加熱調理器100の庫内に収容する。グリル皿150には、グリル皿150を識別するための4つのマーク151が設けられている。利用者Uは、表示装置101をタッチ操作して加熱調理器100の調理条件を設定することもできるが、端末装置50にインストールされた調理サポートアプリを使用して、加熱調理器100の調理条件を設定することもできる。利用者Uは、スタートボタン102を操作して、加熱調理器100による食材160の調理を開始する。
【0014】
端末装置50は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の通信機能を有する端末装置である。表示装置81は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの表面にタッチセンサを配置して構成されている。調理サポートアプリは、端末装置50の表示装置81に以下の操作を促す画面を表示する。
撮影操作…端末装置50に備えられたカメラ82(本開示の撮影装置に相当する)による、食材160が載せられたグリル皿150の撮影。
食材情報の入力操作…端末装置50の表示装置81による、食材160の種類、状態等の食材情報の入力。
撮影操作及び食材情報の入力操作の詳細については、後述する。
【0015】
上記撮影操作により撮影されたグリル皿150の撮影画像SPと、上記食材情報の入力操作により入力された食材情報FDiは、端末装置50から調理条件設定システム1に送信される。調理条件設定システム1は、撮影画像SPから認識したグリル皿150に対する食材160の面積と、食材情報FDiとを、加熱調理器の機種ごとに用意された調理条件マップ32に適用して、加熱調理器100の調理条件を設定する。
【0016】
ここで、グリル皿150に対する食材160の面積とは、グリル皿150の既知の面積に、撮影画像SPから認識されるグリル皿150の画像領域に対する食材160の画像領域の割合を乗じて算出された食材160の面積である。調理条件マップ32は、グリル皿に対する食材の面積及び食材情報の組み合わせと、適切な調理条件とを、実験やコンピュータシミュレーション等によって対応付けたマップである。調理条件の設定処理の詳細については後述する。
【0017】
調理条件設定システム1は、設定した調理条件を示す調理条件データCCiを端末装置50に送信して、調理条件を表示装置81に表示させる。利用者Uは、表示装置81に表示される調理条件を確認して、問題が無ければ調理条件の送信指示操作を行う。調理条件設定システム1は、送信指示操作に応じて、調理条件データCCiを加熱調理器100に送信し、これにより、グリル皿150に載せられた食材160についての調理条件が、加熱調理器100において設定される。
【0018】
[2.加熱調理器の構成]
図2を参照して、加熱調理器100の構成について説明する。加熱調理器100は、スチームオーブンレンジであり、庫内の加熱室110が、金属材料から構成された右壁面111、左壁面112、奥壁面113、上壁面114、底壁面115及び開閉扉116(図1参照)により略直方体形状に構成されている。底壁面115には断面が略四角形の絞り部117が設けられ、絞り部117の略中央部には加熱室110内に給電する高周波の励振部118が設けられている。
【0019】
高周波発生手段であるマグネトロン119は、インバータ駆動電源135により駆動されて加熱室110に給電する高周波を発生し、導波管120はマグネトロン119が発生した高周波を励振部118に導く。励振部118には導波管120内に延在して導波管120を伝送してきた高周波と結合するアンテナ121が設けられ、アンテナ121の一端は、導波管タイプの指向性を有する放射アンテナとして電波放射手段122に接続されている。アンテナ121の他端には、電波放射手段122を回転駆動させる駆動手段であるモーター123の出力軸が挿入されている。
【0020】
電波放射手段122は、モーター123の駆動によって扇型の上面が絞り部117の底面と略平行面において回転駆動する。絞り部117の開口部には、ガラス系やセラミックス系等の電波透過材料かなる封口手段124が設けられている。
【0021】
グリル皿150は、食材の載置面が凹凸状に形成された皿本体150aと、皿本体150aの底面及び側面に備えられたフェライトを主成分とする電波吸収体である発熱体150b,150cを備えている。グリル皿150は、加熱室110の右壁面111と左壁面112に設けられた上段レール部128a、中段レール部128b、及び下段レール部128cのいずれかに係止して、加熱室110に収容される。
【0022】
加熱室110の上方には加熱ヒーター129が備えらえれ、加熱ヒーター129の後方にコンベクションヒーターユニット130が備えられている。コンベクションヒーターユニット130は、加熱室110の内部の空気を攪拌するファンと、ファンを回転駆動するモーターと、ファンの周囲に配置されたシーズヒータとにより構成されている。加熱室110には、加熱室110内の温度を検出するサーミスタ131が設けられている。
【0023】
給水ユニット132には、給水タンク132aと、給水タンク132a内の水を給水ノズル132cまで送出して加熱室110内に吐出させるポンプ132bが、備えられている。加熱室110の奥壁面113の上方には、グリル皿150の全域を温度検出領域とする赤外線センサ133が備えられている。
【0024】
加熱調理器100の作動は、制御ユニット136により制御される。制御ユニット136は、図示しないプロセッサ、メモリ、通信ユニット等により構成される。制御ユニット136は、表示装置101(図1参照)の操作により利用者Uによって指定された調理条件、或いは調理条件設定システム1により設定された調理条件に従って、サーミスタ131及び赤外線センサ133による検出温度に応じて、マグネトロン119、加熱ヒーター129、コンベクションヒーターユニット130、及び給水ユニット132の作動を制御することにより、加熱調理を実行する。マグネトロン119、加熱ヒーター129、コンベクションヒーターユニット130、及び給水ユニット132は、本開示の複数の加熱部に相当する。
【0025】
[3.調理条件設定システムの構成]
図3を参照して、調理条件設定システム1の構成について説明する。調理条件設定システム1は、通信ユニット2、プロセッサ10、メモリ30等を備えたコンピュータシステムである。調理条件設定システム1は、通信ユニット2により、通信ネットワーク500を介して端末装置50及び加熱調理器100(図1参照)との間で通信を行う。
【0026】
端末装置50は、プロセッサ60、メモリ70、通信ユニット80、及び上述した表示装置81とカメラ82を備えている。メモリ70には、調理サポートアプリ71のプログラムが保存されており、プロセッサ60は、調理サポートアプリ71を実行することによって、上述した利用者Uによるグリル皿150の撮影操作と食材情報の入力の操作をサポートする。
【0027】
調理条件設定システム1のメモリ30には、調理条件設定プログラム31と調理条件マップ32が保存されている。プロセッサ10(本開示のコンピュータに相当する)は、調理条件設定プログラム31を読み込んで実行することにより、撮影サポート部11、撮影画像取得部12、食材領域認識部13、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、食材面積算出部16、食材情報取得部17、調理条件設定部18、及び調理条件表示部19として機能する。
【0028】
撮影画像取得部12により実行される処理は、本開示の調理条件設定方法における撮影画像取得ステップに相当し、食材領域認識部13により実行される処理は本開示の調理条件設定方法における食材領域認識ステップに相当する。食材面積算出部16により実行される処理は、本開示の調理条件設定方法における食材面積算出ステップに相当し、食材情報取得部17により実行される処理は、本開示の調理条件設定方法における食材情報取得ステップに相当する。調理条件設定部18により実行される処理は、本開示の調理条件設定方法における調理条件設定ステップに相当し、調理条件表示部19により実行される処理は、本開示の調理条件設定方法における調理条件表示ステップに相当する。
【0029】
撮影サポート部11は、端末装置50に対して、食材160が載せられたグリル皿150の撮影をサポートするための撮影サポート画面のデータを送信する。撮影サポート画面のデータを受信した端末装置50においては、調理サポートアプリ71により、図4に示した撮影サポート画面200が表示装置81に表示される。撮影サポート画面200には、ガイド枠201と、グリル皿150の画像部分202の全体をガイド枠201に合わせて撮影をすることを促す文言204と、シャッターボタン203とが表示される。ガイド枠201には、図1に示したグリル皿150の4つのマーク151に対応したガイドマーク205a~205dが含まれる。
【0030】
利用者Uは、グリル皿150の画像部分202がガイド枠201に合うように、グリル皿150に対する端末装置50の位置を調整して、シャッターボタン203を操作する。調理サポートアプリ71は、シャッターボタン203の操作に応じてカメラ82による撮影を実行し、撮影画像を調理条件設定システム1に送信する。
【0031】
撮影画像取得部12は、端末装置50から送信されるグリル皿150の撮影画像を受信して取得する。撮影画像取得部12は、図5に示したように、撮影画像におけるグリル皿150の画像部分202とガイド枠201とのずれ量が所定範囲内であるか否かを判断する。図5では、説明の便宜のために、グリル皿150の画像部分202を破線で示している。
【0032】
撮影画像取得部12は、4つのガイドマーク205a~205dについて、各ガイドマーク205a~205dを中心とした矩形エリア206a,206b,206c,206dを設定する。そして、グリル皿150の画像部分202から検出した4つのマーク151(図1参照)の画像部分152a~152dが、それぞれ矩形エリア206a~206dの範囲内に位置している場合に、撮影画像が適切に撮影されたものであると判断する。ここで、4つのマーク151の画像部分152a~152dが、それぞれ矩形エリア206a~206dの範囲内に位置している状態は、本開示のガイド枠に対する加熱皿のずれ量が所定範囲内である場合に相当する。
【0033】
なお、図4に示した撮影サポート画面200において、図5に示した4つのガイドマーク205a~205dをそれぞれ中心とする矩形エリア206a~206dの枠を表示してもよい。矩形エリア206a~206dの枠を表示することで、利用者Uに対して、グリル皿150の4つのマーク151の画像部分152a~152dが対応する矩形エリア206a~206d内に入っていることを確認して、撮影することをサポートすることができる。
【0034】
撮影画像取得部12は、4つのマーク151の画像部分152a~152dのうちの少なくとも1つが、対応する矩形エリア206a~206dの範囲外に位置している場合は、撮影画像が適切に撮影されなかったと判断して、利用者Uに対して撮り直しを促す処理を実行する。食材領域認識部13は、図6のE1~E4に示したように、撮影画像から食材領域Aを抽出する。すなわち、食材領域認識部13は、E1で示したカメラ82による撮影画像から、E2で示したようにグリル皿150の画像部分を検出し、E3で示したように台形補正を行う。そして、食材領域認識部13は、E4に示したように、台形補正を行ったグリル皿150の画像部分に対して、各画素の2値化等の画像処理を行うことにより、食材160(図1参照)の画像部分の領域(食材領域)を認識する。
【0035】
食材領域確認画面表示部14は、食材領域認識部13により認識された食材領域を示す食材領域確認画面のデータを、端末装置50に送信する。食材領域確認画面のデータを受信した端末装置50においては、調理サポートアプリ71により、図7に示した食材情報画面210が表示装置81に表示される。
【0036】
食材情報画面210には、食材領域認識部13により認識された食材領域を示す食材領域確認画面211、食材情報入力画面213、食材領域に応じた調理条件表示214、決定ボタン215、及び撮り直しボタン216が表示される。調理サポートアプリ71は、撮り直しボタン216の操作に応じて、表示装置81の表示を図4に示した撮影サポート画面200に切り替えて、グリル皿150の撮り直しを可能にする。調理条件表示214は、食材領域の範囲に応じて決定される。
【0037】
食材領域確認画面211は、グリル皿150の画像部分221に、塗りつぶされたマス目223により食材領域を示す画像部分を重畳させたものであり、複数のマス目がマトリクス状に配置されている。利用者Uは、食材領域確認画面211を確認し、食材領域を修正したい場合は食材領域修正ボタン212を操作する。なお、グリル皿150の画像部分221に、マーク151(図1参照)の検出アイコン153a~153dを表示して、加熱調理器100に適合したグリル皿150が使用されていることを確認できるようにしてもよい。
【0038】
調理サポートアプリ71は、食材領域修正ボタン212の操作に応じて、食材領域修正要求データを調理条件設定システム1に送信する。食材領域修正部15は、食材領域修正要求データの受信に応じて、食材領域修正画面のデータを端末装置50に送信する。食材領域修正画面のデータを受信した端末装置50においては、調理サポートアプリ71により、図8に示した食材領域修正画面220が表示される。
【0039】
食材領域修正画面220には、図7に示したグリル皿150の画像部分221とマス目のマトリクス222と食材領域が拡大して表示される。また、「マス目をタップして食材の範囲を修正して下さい」との文言表示225と、「マス目の半分以上が具材で埋まっているマスを選んでください」との文言表示226が表示される。利用者Uは、画像部分221を確認して、食材160の画像部分であるが食材領域として認識されていないマス目について、タップ操作をして食材領域に含めることを指示することができる。例えば、利用者Uがマス目224をタップ操作することで、マス目224を食材領域に含めることが指示される。
【0040】
また、食材160の画像部分では無いが食材領域として認識されているマス目について、タップ操作をして食材領域に含めないことを指示することができる。例えば、利用者Uがマス目223をタップ操作することで、マス目223を食材領域に含めないことが指示される。
なお、修正対象とするマス目の選択方法としては、タップ操作の他に、スライド操作、スワイプ操作等を採用してもよい。
【0041】
調理サポートアプリは、利用者Uによるマス目のタップ操作に応じて、タップ操作がなされたマス目の画像部分を食材領域に含めることを指示する、または、タップ操作がなされたマス目の画像部分を食材領域に含めないことを指示する食材領域の修正データを、調理条件設定システム1に送信する。食材領域修正部15は、食材領域の修正データの受信に応じて、図6のE5に示したように、食材領域AをA’に修正する。
【0042】
食材情報取得部17は、食材160に関する食材情報を入力するための食材情報入力画面のデータを端末装置50に送信する。端末装置50においては、食材情報入力画面のデータの受信に応じて、調理サポートアプリ71により、図7に示したように食材情報入力画面213が表示される。本実施形態では、利用者Uによる入力(チェック)項目であって、予め分類された食材分類として、「冷凍肉(一口サイズより大きいもの)」、「冷凍魚(一口サイズより大きいもの)」、「ハンバーグ/骨付きの肉や魚(冷蔵)」、「ハンバーグ/骨付きの肉や魚(冷凍)」、「たれ漬け/グラタン」が設定されている。なお、図7に示した入力項目は一例であり、他の食材の区分を入力項目としてもよい。
【0043】
調理サポートアプリ71は、食材情報入力画面213により入力された項目を示す食材情報入力データを、調理条件設定システム1に送信する。食材情報取得部17は、食材情報入力データを受信して、食材情報入力データにより示される入力項目を、食材160の食材情報として取得する。調理サポートアプリは、決定ボタン215の操作に応じて、食材情報の決定指示データを調理条件設定システム1に送信する。
【0044】
食材面積算出部16は、端末装置50から送信される食材情報の決定指示データの受信に応じて、図6のE6に示したように、グリル皿150の画像部分に占める食材領域A又はA’(利用者Uによる修正がなされた場合)の割合(食材占有率)を算出する。そして、食材面積算出部16は、食材占有率にグリル皿150の既知の面積を乗じて、グリル皿に対する食材の面積を算出する。調理条件設定部18は、食材面積算出部16により算出された食材の面積と、食材情報取得部17により取得された食材情報を、調理条件マップ32に適用して対応する調理条件を取得し、取得した調理条件を食材160に対する加熱調理器100の調理条件として設定する。
【0045】
図9に示したように、調理条件マップ32は、食材面積算出部16により算出されたグリル皿150に対する食材の面積と、上述した5つの入力項目(図9では、項目1~項目5と記載)のチェックの有無の組み合わせに対して、適切な調理条件を対応付けたものとなっている。図9の例では、調理条件として、グリル・スチームの作動モード、仕上がり(強、中、弱)、棚位置(上段、中段、下段)、及び調理時間が設定されている。グリル・スチームの作動モードと、仕上がりの設定は、本開示の複数の加熱部の作動パターンに相当する。
【0046】
調理マップ32においては、項目1~項目5のチェックの有無に対して、以下の法則1~法則3に従って調理条件データが対応付けられている。
法則1…冷蔵と冷凍について、冷凍(項目1、項目2、項目4)がチェックされたときは、スチームを入れる。
法則2…焦げやすいたれ漬け/グラタン(項目5)がチェックされたときは、チェックされていない場合に比べて棚位置を低くする。
法則3…肉と魚について、肉(項目1)がチェックされた場合の加熱時間を、魚(項目2)がチェックされた場合の加熱時間よりも長くする。
【0047】
なお、図9では、グリル皿150に対する食材の面積として、食材の面積(cm)自体を用いているが、グリル皿150に対する食材の面積として、グリル皿の画像部分に占める食材領域の割合(食材占有率)等を用いてもよい。或いは、グリル皿150に対する食材の面積として、グリル皿150の外周の長さ、グリル皿150の長辺又は短編の長さ等の基準になるグリル皿150の既知の他の指標値に対する食材領域の割合を用いて、グリル皿150に対する食材の面積を算出してもよい。
【0048】
グリルモードは、グリル皿150に載置された食材を、マイクロ波、或いは、ヒーター、或いは、マイクロ波及びヒーターによって加熱するモードである。グリルモードは、手動両面グリルモードと、手動上面グリルモードと、手動下面グリルモードと、手動両面グリル+スチームモードとに細分化される。手動両面グリルモードは、グリル皿150に載置された食材の上面(加熱室110の上面と対向する面)と下面(加熱室110のグリル皿150の載置面と対向する面)の両面を加熱するモードである。手動上面グリルモードは、グリル皿150に載置された食材の上面を加熱するモードである。手動下面グリルモードは、グリル皿150に載置された食材の下面を加熱するモードである。手動両面グリル+スチームモードは、手動両面グリルモードに加えて、蒸気を用いて、被加熱物を加熱するモードである。
【0049】
仕上がりについては、以下の(A)、(B)の2要素により、強、中(標準)、弱を調整する。
(A)スチームの時間…弱・中は180秒、強は360秒。※全体時間は強、中、弱で同一。
(B)Dutyを入れることでトータルの熱力を変える。加熱の順番はMW(マイクロ波)→スチーム→ヒーターとなる。
・スチームありの場合:トータル15分。
(強)スチーム6分 残り9分の内、MW連続ON ヒーターON27秒OFF3秒。
(中)スチーム3分 残り12分の内、MW連続ON ヒーターON24秒OFF6秒。
(弱)スチーム3分 残り12分の内、MWON27秒OFF3秒 ヒーターON22秒OFF8秒。
・スチームなしの場合:
(強)MW連続ON ヒーター連続ON。
(中)MW連続ON ヒーターON27秒OFF3秒。
(弱)MW連続ON ヒーターON22秒OFF8秒。
※なお、3つの加熱要素(スチーム、MW、ヒーター)で強弱を調整してもよいし、どれか1つの加熱要素で強弱を調整してもよい。
【0050】
棚位置については、棚位置(上段、中段、下段)ごとに調理シーケンスを変えてもよいし、棚位置が変わっても調理シーケンスを変えずに同一の調理シーケンスとしてもよい。
時間(秒)については、時間(秒)をxとしたときに、0.6x―100秒を、マイクロ波による加熱時間(MW時間)としている。ここで、0.6及び100の設定は一例であり、各調理シーケンスに応じて切片(ここでは100を例示)と傾き(ここでは0.6を例示)が設定される。
【0051】
調理条件表示部19は、調理条件設定部18により設定された調理条件を示す調理条件確認画面のデータを端末装置50に送信する。調理条件確認画面のデータを受信した端末装置においては、調理サポートアプリ71により、図10に示した調理条件確認画面230が表示装置81に表示される。
【0052】
調理条件確認画面230には、グリル皿150の収容位置(上段、中段、下段のいずれか)を指示するグリル皿収容位置画像231、グリル皿150の収容位置を指示する文言232、利用者Uによる食材情報の入力情報233、グリル皿150における食材領域の表示画像234、調理条件設定部18により設定された調理条件の情報235、及び送信ボタン236が表示される。なお、食材情報の入力情報233と食材領域の表示画像234については、表示を省略して画面表示を簡素化してもよい。
【0053】
図10の例では、調理条件の情報235として、手動「グリル」コース、両面+スチームの加熱モード、グリル皿150の中段への収容、仕上がり:標準、時間:20分00秒が表示されている。利用者Uは調理条件確認画面230の表示内容を確認し、問題がなければ送信ボタン236を操作する。調理サポートアプリ71は、送信ボタン236の操作に応じて、調理条件の送信指示データを調理条件設定システム1に送信する。
【0054】
調理条件設定部18は、端末装置50から送信される調理条件の送信指示データの受信に応じて、調理条件を示す調理条件データを加熱調理器100に送信する。加熱調理器100の制御ユニット136(図2参照)は、調理条件データを受信して調理条件を認識し、調理条件を表示装置101(図1参照)に表示すると共に、ブザー音等により調理条件の設定が完了したことを報知する。利用者Uは、表示装置101の表示を確認して、食材160が載せられたグリル皿150を調理条件により指示された位置に収容し、スタートボタン102(図1参照)を操作する。スタートボタン102に操作に応じて、制御ユニット136は、調理条件に従って加熱調理を開始する。
【0055】
[4.調理条件設定システムによる一連の処理]
図11図12に示したフローチャートに従って、上述した調理条件設定システム1による加熱調理器100の調理条件設定の一連の処理について説明する。
【0056】
図11のステップS1で、調理条件設定システム1は、端末装置50から調理サポートアプリ71によるアクセスがあったときに、ステップS2に処理を進めて、端末装置50との通信を確立する。続くステップS3で、撮影サポート部11は、撮影サポート画面データを端末装置50に送信する。これにより、端末装置50においては、図4に示した撮影サポート画面200が表示装置81に表示されて、利用者Uによるグリル皿150の撮影がサポートされる。
【0057】
次のステップS4で、撮影画像取得部12は、端末装置50から送信される撮影画像を受信したときにステップS5に処理を進める。ステップS5で、撮影画像取得部12は、取得した撮影画像の撮影範囲が、グリル皿150の全体が含まれた適切なものであるか否かを判断する。そして、撮影画像取得部12は、撮影画像の撮影範囲が適切であるときはステップS7に処理を進め、撮影画像の撮影範囲が適切ではないときにはステップS20に処理を進める。
【0058】
ステップS20で、撮影画像取得部12は、撮り直しを促す撮影サポート画面データを端末装置50に送信して、ステップS4に処理を進める。これにより、図4に示した撮影サポート画面200に「グリル皿がガイド枠内に収まるように、撮り直して下さい」等の文言が追加して表示されて、利用者Uによるグリル皿150の撮り直しがサポートされる。このように、不適切な撮影画像に対して撮り直しを促すことにより、グリル皿150の全体を含まない撮影画像に対して、食材領域認識部13による食材領域の認識処理が実行されて、食材面積算出部16により誤った食材面積が算出されることを回避することができる。
【0059】
ステップS7で、食材領域認識部13は、図6のE1~E4を参照して上述したように、食材領域を認識する。続くステップS8で、食材領域確認画面表示部14は、食材領域確認画面のデータを端末装置50に送信する。これにより、端末装置50においては、図7に示した食材情報画面210が表示装置81に表示され、利用者Uは食材情報画面210の食材領域確認画面211を確認して、食材領域を修正することができる。
【0060】
続くステップS9で、食材情報取得部17は、食材情報入力画面のデータを端末装置50に送信する。これにより、端末装置50においては、図7に示した食材情報入力画面213が表示装置81に表示され、利用者Uは食材160の情報を入力(チェック)することができる。次の図12のステップS10、S30、S40のループ処理により、ステップS10で、食材面積算出部16は、端末装置50から送信される調理条件の決定指示データを受信したときに、ステップS11に処理を進める。
【0061】
ステップS30で、食材領域修正部15は、図8を参照して上述したように、端末装置50から送信される食材領域の修正データを受信したときに、ステップS31に処理を進めて、修正データに応じて食材領域を修正する。そして、食材領域修正部15は、ステップS10に処理を進める。ステップS40で、食材情報取得部17は、図7を参照して上述したように、端末装置50から送信される食材情報データを受信したときに、ステップS41に処理を進めて食材情報データにより示される食材情報を取得する。そして、食材情報取得部17は、ステップS10に処理を進める。
【0062】
ステップS11で、食材面積算出部16は、食材領域認識部13により認識された食材領域(食材領域修正部15により修正された場合は、修正後の食材領域)に基づいて、グリル皿150の画像領域に対する食材領域の割合に、グリル皿150の既知の面積を乗じて、加熱皿150に対する食材の面積を算出する。続くステップS12で、調理条件設定部18は、食材の面積と食材情報を、加熱調理器100の機種別に用意された調理条件マップ32に適用して、調理条件を設定する。
【0063】
続くステップS13で、調理条件表示部19は、調理条件データを端末装置50に送信する。これにより、端末装置50においては、図10に示した調理条件確認画面230が表示装置101に表示される。利用者Uは、調理条件確認画面230を確認して、送信ボタン236を操作する。この操作に応じて、端末装置50から調理条件設定システム1に対して、調理条件の送信指示データが送信される。
【0064】
次のステップS14で、調理条件設定部18は、端末装置50から送信される調理条件の送信指示データを受信したときに、ステップS15に処理を進める。ステップS15で、調理条件設定部18は、調理条件データを加熱調理器100に送信する。これにより、加熱調理器100の調理条件が設定される。
【0065】
[5.効果等]
以上のように、本実施の形態において、調理条件設定システム1は、グリル皿150に対する食材の面積に基づいて、加熱調理器100の調理条件を設定する。このように、検出手段による検出条件や外乱等による影響を受け難いグリル皿150に対する食材の面積を用いることにより、加熱調理器100について不適切な調理条件が設定されることを抑制することができる。また、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる。
【0066】
また、調理条件設定システム1は、食材160が載せられたグリル皿150の画像と、利用者Uにより入力される食材情報とを用いて、加熱調理器100の調理条件を設定する。このように、利用者Uが入力した食材の情報を用いることにより、センサ等の検出部による検出情報のみを用いて調理条件を設定する場合よりも、検出手段による検出条件や外乱等の影響度合を減少させて、加熱調理器100について不適切な調理条件が設定されることを抑制することができる。
【0067】
(実施の形態2)
以下、図13図17を用いて、実施の形態2を説明する。
上述した実施の形態1では、調理条件設定方法における撮影画像取得ステップとして、端末装置50において、調理サポートアプリ71により、図4に示した撮影サポート画面200を表示装置81に表示させた。実施の形態2では、撮影サポート画面200を表示装置81に表示させる前に、図13に示す調理方法設定画面240を端末装置50の表示装置81に表示させる。図13は、実施の形態2における端末装置の調理選択画面の説明図である。調理方法設定画面240には、調理方法選択部241が設けられている。本実施の形態では、「焼く」と「揚げる」が設けられており、選択された調理方法が濃く表示され、選択されなかった調理方法は薄く表示される。それぞれの調理方法選択部241の下方には、選択した調理方法を具体的に説明する調理方法説明部242が設けられている。
【0068】
例えば、図13に示すように、調理方法選択部241において「揚げる」が選択された場合、調理方法説明部242では「熱風フライ(揚げる)コンベクションで揚げ物を最適に揚げます。冷凍食材からもカリカリに!」といった文言が表示される。文言の下方には、「詳しい使い方」および「よくある質問・困ったとき」の文言が表示され、それぞれの文言を選択すると、詳細を説明するその他のサイトへと誘導される。
【0069】
調理方法設定画面240の下方には、調理方法決定部243である「はじめる」のボタンが表示されており、調理方法決定部243が選択されると、実施の形態1の図4に示した撮影サポート画面200へと遷移する。調理方法選択部241において「焼く」が選択された場合、実施の形態1で説明した撮影画像取得ステップへと移行する。
【0070】
また、実施の形態1では、食材領域確認画面のデータを受信した端末装置50において、調理サポートアプリ71により図7のような食材情報画面210が表示されていたが、図14に示すような食材情報画面310が表示されてもよい。食材情報画面310の上部に示す食材領域確認画面311および調理条件表示314は、実施の形態1における食材領域確認画面211および調理条件表示214と同一であるので、説明は割愛する。
【0071】
実施の形態2における食材情報画面310は、画面中部に「食材を選んでください」の文言と、「食材の選び方」の文言が表示されている。「食材の選び方」の文言を選択すると、食材の選択方法を詳細に説明するその他のサイトへと誘導される。
【0072】
実施の形態2における食材情報画面310の画面中部には、食材状況選択部245が設けられている。本実施の形態では、調理しようとする食材が冷凍品または冷蔵品かを使用者が判断し、「冷凍」または「冷蔵」を選択することができる。選択された食材状況は濃く表示され、選択されなかった食材状況は薄く表示される。図14に示す食材情報画面の説明図では、一例として、「冷凍」が選択された場合の表示を示す。
【0073】
食材状況選択部245の下部には、食材種別選択部246がそれぞれ設けられている。食材種別選択部246には、使用者が調理しようとする食材のいくつかが挙げられ、予め分類された食材分類として、例えば「コロッケ」「フライ」「唐揚げ」「フライドポテト」等が表示される。
なお、竜田揚げや春巻きは、食材種別選択部における「唐揚げ」に該当する。
【0074】
それぞれの食材種別選択部246の右側には、当該食材の詳細について設定できることを想起させるようなプルダウン部247が設けられている。それぞれのプルダウン部を使用者が押下すると、各食材の詳細情報を設定できる食材情報設定部248が表示される。
例えば、食材種別選択部246の「コロッケ」のプルダウン部247を使用者が押下した場合、食材であるコロッケの更に詳細について設定できる食材情報設定部248が表示される。
【0075】
食材情報設定部248では、食材の大きさ、食材の細さ、食材に付帯させる付帯物について、設定することができる。ここで言う付帯物とは、具体的には、例えば食材がコロッケであればパン粉であり、食材が唐揚げであれば唐揚げ粉であり、調理する際に食材に添加または付帯させる物を指す。
【0076】
食材情報設定部248において、食材の大きさおよび食材に付帯させる付帯物を設定する場合について、具体的に説明する。図14に示すような食材種別選択部246の「コロッケ」のプルダウン部247を使用者が押下した場合、食材情報設定部248には、「標準サイズ」「大きいサイズ」「目の粗いパン粉」の選択部が表示される。食材情報設定部248に表示される選択部には、適宜、選択部のイメージを示す画像が表示される。例えば、図14では、「目の粗いパン粉」がどのようなものであるかを使用者に想起させやすいように、目が粗いとされるパン粉の画像を「目の粗いパン粉」の選択部の下方に表示させている。
【0077】
「標準サイズ」「大きいサイズ」の選択部下方には、画像は表示されていないが、上述した「食材の選び方」の文言を選択すると、具体的な大きさの定義が表示される。例えば、「コロッケ」の「標準サイズ」は食材の重さが70グラム未満、「大きいサイズ」は食材の重さが70グラム以上とする。「フライ」の「標準サイズ」は食材の重さが80グラム未満、「大きいサイズ」は食材の重さが80グラム以上とする。なお、本実施の形態では、「コロッケ」の「標準サイズ」の食材の重さを70グラム未満、「大きいサイズ」の食材の重さを70グラム以上とし、「フライ」の「標準サイズ」の食材の重さを80グラム未満、「大きいサイズ」の食材の重さを80グラム以上としたが、これはあくまで一例であり、他の重さを基準に「標準サイズ」と「大きいサイズ」を定義づけてもよい。また、大きさではなく、例えば食材の表面積や、厚みを基準に「標準サイズ」と「大きいサイズ」を定義づけてもよい。
【0078】
食材情報設定部248において、食材の細さを設定する場合について、具体的に説明する。図15に示すような食材種別選択部246の「フライドポテト」のプルダウン部247を使用者が押下した場合、食材情報設定部248には、「細いポテト」「その他のポテト」の選択部が表示され、それぞれの選択部の下方には、「細いポテト」「その他のポテト」がどのようなものであるかを使用者に想起させるような画像を表示させている。
なお、「細いポテト」は、クリスピーやシューストリングカットが該当し、「その他のポテト」は、クリンクルカット、レギュラーカット、ウェッジカット、ハッシュドポテトが該当する。
【0079】
使用者は、食材状況選択部245、食材種別選択部246、食材情報設定部248において選択が完了次第、食材情報決定部249を押下する。食材情報決定部249が押下されると、図16に示す調理条件確認画面の説明図に遷移する。
【0080】
本実施の形態における調理条件確認画面330は、実施の形態1における調理条件確認画面230のグリル皿収容位置画像231、グリル皿150の収容位置を指示する文言232、グリル皿150における食材領域の表示画像234、および送信ボタン236が同一である。実施の形態1における食材情報の入力情報233、および調理条件設定部18により設定された調理条件の情報235は、実施の形態2では、食材状況選択部245、食材種別選択部246、食材情報設定部248において選択した内容に沿って、食材情報の入力情報333、および調理条件設定部により設定された調理条件の情報335として、表示される。利用者Uは調理条件確認画面330の表示内容を確認し、問題がなければ終了ボタン336を操作する。実施の形態2における終了ボタン336は、実施の形態1における送信ボタン236に相当する。食材情報の入力情報233、および調理条件設定部18により設定された調理条件の情報235は、実施の形態2では、食材状況選択部245、食材種別選択部246、食材情報設定部248において選択した内容に沿って、食材情報の入力情報333、および調理条件設定部により設定された調理条件の情報335として、表示される。
【0081】
実施の形態1において説明した撮影画像取得ステップと食材情報取得ステップの組み合わせ、実施の形態1において説明した撮影画像取得ステップと実施の形態2で説明した食材状況選択部245、食材種別選択部246、食材情報設定部248において選択した内容との組み合わせによって、使用者は調理しようとする食材に対して、より最適な加熱条件を設定することができる。具体的には、撮影画像取得ステップで取得した食材の情報に加えて、使用者に食材の情報を手動で入力させることにより、撮影画像取得ステップで取得しきれなかった食材の情報を取得し、それらを合算することで、食材に対してより最適な加熱条件を設定することができる。
【0082】
次に、調理方法選択部241において「揚げる」が選択された場合の加熱部の動作について、説明する。調理方法選択部241において「揚げる」が選択された場合、実施の形態1にて説明したコンベクションヒーターユニット130によって、食材が調理される。
【0083】
調理方法選択部241において「揚げる」が選択され、その後、食材種別選択部246において「コロッケ」が選択された場合について、加熱工程を説明する。
【0084】
加熱工程が開始されると同時に、加熱ヒーター129とコンベクションヒーターユニット130によって加熱する(第1ステージ)。次に、マグネトロン119によって加熱し(第2ステージ)、加熱工程が終了する。第1ステージから第2ステージへは、所定の時間もしくは所定のサーミスタレベルに到達次第、移行する。
【0085】
また、調理方法選択部241において「揚げる」が選択され、その後、食材種別選択部246において「フライ」が選択された場合について、加熱工程を説明する。
【0086】
加熱工程が開始されると同時に、マグネトロン119によって加熱する(第1ステージ)。次に、加熱ヒーター129およびコンベクションヒーターユニット130によって加熱し(第2ステージ)、加熱工程が終了する。第1ステージから第2ステージへは、所定の時間もしくは所定のサーミスタレベルに到達次第、移行する。
【0087】
調理方法選択部241において「揚げる」が選択され、その後、食材種別選択部246において「コロッケ」が選択された場合よりも、調理方法選択部241において「揚げる」が選択され、その後、食材種別選択部246において「フライ」が選択された場合の方が、マグネトロン119によって加熱される(第2ステージ)時間が長い。
【0088】
次に、食材状況選択部245、食材種別選択部246および食材情報設定部248において選択された食材ごとの加熱時間について、説明する。図17は、実施の形態2における加熱時間マップの説明図である。加熱時間マップ250は、食材状況選択部245、食材種別選択部246および食材情報設定部248において選択された食材の情報をもとに、加熱工程の加熱時間を実験やコンピュータシミュレーション等によって対応付けたマップである。加熱時間マップ250は、メモリ18に保存されており、メモリ18に保存されている加熱時間マップ250を参照することで、最適な加熱時間を設定する。
【0089】
加熱時間マップ250は、以下の法則1~法則4に従って、加熱シーケンスや加熱時間が対応付けられている。なお、図17に示す加熱時間はあくまで一例である。
法則1: 食材状況選択部245において、「冷凍」が選択された場合は、「冷蔵」が選択された場合よりも、加熱時間を長くする。または、加熱出力を強くする。
法則2:食材情報設定部248において、「大きいサイズ」が選択された場合は、「標準サイズ」が選択された場合よりも、加熱時間を長くする。または、加熱出力を強くする。
法則3:食材情報設定部248において、「目の粗いパン粉」が選択された場合は、「目の粗いパン粉」が選択されなかった場合よりも、加熱時間を長くまたは加熱出力を強くし、コンベクションヒーターユニットのみを使用する。
法則4:食材種別選択部246において「フライドポテト」が選択され且つ情報設定部248において「細い」が選択された場合は、食材種別選択部246において「フライドポテト」が選択され且つ情報設定部248において「その他のポテト」が選択された場合よりも、加熱時間を短くする。または、加熱出力を弱める。
法則5:食材種別選択部246において「フライ」が選択された場合は、食材種別選択部246において「唐揚げ」が選択された場合よりも、加熱時間が長くする。または、加熱出力を強くする。
【0090】
なお、本実施の形態では、食材状況選択部245において「冷凍」または「冷蔵」を選択することができる例を説明したが、食材状況選択部245における選択部は「冷凍」のみで「冷蔵」は表示せず、「冷凍」が選択されなかった場合を「冷蔵」としてもよい。また、その逆でもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、食材状況選択部245において「冷凍」または「冷蔵」を選択できる例を説明したが、「常温」の選択があってもよい。食材状況選択部245において「常温」が選択された場合は、「冷蔵」が選択された場合よりも加熱時間が短い。また、食材状況選択部245において「常温」の選択は設けずに、「冷凍」または「冷蔵」のどちらも選択されなかった場合を「常温」としてもよい。
【0092】
また、本実施の形態では、食材情報設定部248において、「標準サイズ」「大きいサイズ」「目の粗いパン粉」を選択することができる例を説明したが、食材情報設定部248における選択部は「大きいサイズ」と「目の粗いパン粉」のみの表示であって、「大きいサイズ」が選択されなかった場合を「標準サイズ」としてもよい。また、その逆でもよい。
【0093】
また、本実施の形態では、食材情報設定部248において「細いポテト」または「その他のポテト」を選択できる例を説明したが、食材情報設定部248における選択部は「その他のポテト」のみで「細いポテト」は表示せず、「その他のポテト」が選択されなかった場合を「細いポテト」としてもよい。また、その逆でもよい。
【0094】
また、本実施の形態では、食材情報設定部248において「フライ」を選択した場合、「標準サイズ」と「大きいサイズ」を選択できる例を説明したが、さらに「厚め」などの食材高さを設定できる選択肢があってもよい。「厚め」は、例えば、食材の厚みが20mm以上と定義し、「厚め」が選択された場合は「厚め」を選択されない場合よりも加熱時間を長くする。または、加熱出力を強くする。これにより、食材が厚い場合でも加熱不足や過加熱なく、適した調理時間を設定することができる。
【0095】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術はこれに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。
【0096】
上記実施の形態においては、図1に示したように、調理条件設定システム1との間で通信する機能を有する加熱調理器100を示して、調理条件設定システム1から加熱調理器100に対して調理条件データを送信した。他の実施形態として、加熱調理器100が通信機能を有しない場合には、利用者Uが、端末装置50の表示装置81に表示される調理条件確認画面230(図10参照)に従って、調理条件を加熱調理器100の表示装置101を操作して設定すればよい。
【0097】
上記実施の形態においては、図3に示したように、調理条件設定システム1をサーバーの機能として構成した。他の実施の形態として、調理条件設定システム1を端末装置50にインストールされる調理サポートアプリ71の機能として構成してもよい。この場合は、端末装置50のプロセッサ60が調理サポートアプリ71(本開示の調理条件設定プログラムに相当する)を実行することにより、撮影サポート部11、撮影画像取得部12、食材領域認識部13、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、食材面積算出部16、食材情報取得部17、調理条件設定部18、及び調理条件表示部19として機能する。調理条件マップ32は、端末装置50に保存されてもよく、サーバー等に保存された調理条件マップ32に端末装置50がアクセスして参照する構成としてもよい。
【0098】
この構成では、グリル皿150の撮影、撮り直し、撮影画像における食材領域の修正の処理が、サーバーとの通信を行うことなく端末装置50側で実行されて、調理条件が設定される。そのため、サーバー側でこれらの処理を行う場合よりも、調理条件の設定に要する時間を短縮することができる。
【0099】
或いは、調理条件設定システム1の機能の一部を、端末装置50にインストールされる調理サポートアプリ71の機能として構成してもよい。例えば、設定撮影サポート部11、撮影画像取得部12、食材領域認識部13、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、及び食材情報取得部17を、調理サポートアプリの機能として構成してもよい。この場合も、グリル皿150の撮影、撮り直し、撮影画像における食材領域の修正の処理が、サーバーとの通信を行うことなく端末装置50側で実行されるため、サーバー側でこれらの処理を行う場合よりも、調理条件の設定に要する時間を短縮することができる。また、端末装置50側で、図5に示したガイド枠201を基準としたグリル皿150全体のトリミング画像と、4つのマーク151の画像部分152a~152dのトリミング画像を生成して、サーバーに送信する仕様としてもよい。これにより、端末装置50からサーバーに送信する画像情報のデータ量が低減すると共に、サーバー側でのグリル皿150に対する食材の面積の算出とグリル皿150の識別の処理を、効率良く実行することができる。
【0100】
また、設定撮影サポート部11、撮影画像取得部12、及び食材領域認識部13をサーバーに備え、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、食材面積算出部16、食材情報取得部17、及び調理条件設定部18を端末装置50に備える構成としてもよい。この場合は、グリル皿150の撮影画像から食材領域を認識する処理までをサーバー側で行って、食材領域の情報をサーバー1から端末装置50に送信し、端末装置50側で食材領域の修正と修正後の食材領域の面積の算出を行って、調理条件を設定する仕様となる。
【0101】
また、調理条件設定システム1を加熱調理器100の制御ユニット136の機能として構成してもよい。この場合は、制御ユニット136のプロセッサが、制御ユニット136のメモリに保存された調理条件設定プログラムを実行することにより、撮影サポート部11、撮影画像取得部12、食材領域認識部13、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、食材面積算出部16、食材情報取得部17、調理条件設定部18、及び調理条件表示部19として機能する。そして、加熱調理器100の表示装置101に図7図8図10に示した画面を表示するか、或いは、加熱調理器100から端末装置50に画面データを送信して端末装置50の表示装置81に図7図8図10に示した画面を表示する構成となる。
【0102】
この構成では、グリル皿150の撮影、撮り直し、撮影画像における食材領域の修正の処理が、サーバーとの通信を行うことなく加熱調理器100側で実行されるため、サーバー側でこれらの処理を行う場合よりも、調理条件の設定に要する時間を短縮することができる。
【0103】
或いは、調理条件設定システム1の機能の一部を加熱調理器100の制御ユニット136の機能として構成してもより。例えば、設定撮影サポート部11、撮影画像取得部12、食材領域認識部13、食材領域確認画面表示部14、食材領域修正部15、及び食材情報取得部17を、加熱調理器100の制御ユニット136の機能として構成してもよい。この場合も、グリル皿150の撮影、撮り直し、撮影画像における食材領域の修正の処理が、サーバーとの通信を行うことなく端末装置50側で実行されるため、サーバー側でこれらの処理を行う場合よりも、調理条件の設定に要する時間を短縮することができる。
【0104】
上記実施の形態においては、端末装置50に備えられたカメラ82によりグリル皿150を撮影したが、加熱調理器100の庫内に設けたカメラにより、加熱調理器100に収容されたグリル皿150を撮影する構成としてもよい。加熱調理器100の庫内に設けたカメラは、本開示の撮像装置に相当する。この場合は、加熱調理器100に収容されたグリル皿150の全体が撮影範囲に収まるように、カメラを配置することができるため、撮影サポート部11は不要となる。
【0105】
上記実施の形態においては、調理条件設定部18は、グリル皿150の画像に基づいて算出したグリル皿150に対する食材の面積と、利用者Uにより入力された食材情報とを用いて、加熱調理器100の調理条件を設定した。他の実施形態として、利用者Uによる食材情報の入力を省略して、グリル皿150に対する食材の面積のみを用いて加熱調理器100の調理条件を設定してもよい。或いは、グリル皿150の画像に基づくグリル皿150に対する食材の面積以外の情報と、利用者Uにより入力された食材情報とを用いて、加熱調理器100の調理条件を設定してもよい。または、利用者Uにより入力された食材情報を用いず、グリル皿150に対する食材の面積以外の情報を用いて、加熱調理器100の調理条件を設定してもよい。
【0106】
上記実施の形態においては、図9に示したように、調理条件として、加熱出力(グリル・スチーム、仕上がり)、グリル皿の収容位置、及び加熱時間を設定したが、これらに加えて、オーブンやスチームなどの温度(庫内温度)による加熱条件を設定するようにしてもよい。
【0107】
本開示における調理条件設定システムの作動を制御するコントローラは、本開示における調理条件設定システムを制御できるものであればよい。発明の主題を表現する際に、本開示の調理条件設定システムを制御するものとして、コントローラの他にも制御手段または制御部またはそれらに類似する文言で表記する場合がある。コントローラは様々な態様で実現可能である。例えば、コントローラとしてプロセッサを用いてもよい。コントローラとしてプロセッサを用いれば、プログラムを格納している記憶媒体からプログラムをプロセッサに読み込ませ、プロセッサによりプログラムを実行することで、各種処理を実行することが可能となる。このため、記憶媒体に格納されたプログラムを変更することで処理内容を変更できるので、制御内容の変更の自由度を高めることができる。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、及び、MPU(Micro-Processing Unit)などがある。記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、及び、光ディスクなどがある。また、コントローラとしてプログラムの書き換えが不可能なワイヤードロジックを用いてもよい。コントローラとしてワイヤードロジックを用いれば、処理速度の向上に有効である。ワイヤードロジックとしては、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などがある。また、コントローラとして、プロセッサとワイヤードロジックとを組み合わせて実現してもよい。コントローラを、プロセッサとワイヤードロジックとを組み合わせて実現すれば、ソフトウェア設計の自由度を高めつつ、処理速度を向上することができる。また、コントローラと、コントローラと別の機能を有する回路とを、1つの半導体素子で構成してもよい。別の機能を有する回路としては、例えば、A/D・D/A変換回路などがある。また、コントローラは、1つの半導体素子で構成してもよいし、複数の半導体素子で構成してもよい。複数の半導体素子で構成する場合、特許請求の範囲に記載の各制御を、互いに異なる半導体素子で実現してもよい。さらに、半導体素子と抵抗またはコンデンサなどの受動部品とを含む構成によってコントローラを構成してもよい。
【0108】
本開示におけるコミュニケータ(通信ユニット)は、本開示のシステムと外部機器との通信を可能にするものであればよい。発明の主題を表現する際に、本開示のシステムと外部機器との通信を可能にするものとして、コミュニケータの他にも通信手段または通信部または送受信手段または送受信部またはそれらに類似する文言で表記する場合がある。コミュニケータは様々な態様で実現可能である。例えば、コミュニケータは、外部機器と有線で接続する態様であってもよいし、外部機器と無線で通信接続する態様であってもよい。本開示の装置と外部機器とを有線で接続するコミュニケータであれば、通信のセキュリティ性、及び、通信の安定性において有効である。有線接続のコミュニケータとしては、例えば、Ethernet(イーサネット:登録商標)規格に基づく有線LAN、または、光ファイバーケーブルを用いた有線接続などがある。無線接続のコミュニケータとしては、基地局等を介しての外部機器との無線接続、または、外部機器との直接無線接続などがある。基地局等を介しての外部機器との無線接続としては、例えば、WiFi(ワイファイ:登録商標)ルーターと無線通信するIEEE802.11対応の無線LAN、第3世代移動通信システム(通称3G)、第4世代移動通信システム(通称4G)、IEEE 802.16対応のWiMax(ワイマックス:登録商標)、または、LPWA(Low Power Wide Area)などがある。本開示の装置と外部機器とを直接無線接続するコミュニケータを用いれば、通信のセキュリティ性の向上に有効であるとともに、WiFi(ワイファイ:登録商標)ルーターなどの中継機器が存在しない場所でも、本開示の装置は外部機器と通信できる。本開示の装置と外部機器とを直接無線接続するコミュニケータとしては、例えば、Bluetooth(ブルートゥース:登録商標)による通信、ループアンテナを介したNFC(Near Field Communication)による通信、または、赤外線通信などがある。
【0109】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0110】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0111】
(技術1)加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定する調理条件設定システムであって、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、を備える調理条件設定システム。
この構成によれば、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定することができる。
【0112】
(技術2)前記撮影画像に基づいて、前記加熱皿において前記加熱皿に載せられた食材が占める領域である食材領域を認識する食材領域認識部と、前記食材領域に基づいて、前記加熱皿に対する食材の面積を算出する食材面積算出部と、を備え、前記調理条件設定部は、前記加熱皿に対する食材の面積と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する技術1に記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、比較的安定して認識することが可能な加熱皿に対する食材の面積を用いることにより、調理条件をより適切に設定することができる。
【0113】
(技術3)前記調理条件には、加熱時間、加熱出力、加熱温度、及び前記加熱調理器の庫内における前記加熱皿の収容位置のうちの少なくともいずれか1つが含まれる技術1又は技術に記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、食材の基本的な調理条件である加熱時間、加熱出力、加熱温度、及び庫内における加熱皿の収容位置について、利用者に確認させることができる。
【0114】
(技術4)前記調理条件設定部は、前記調理条件として、前記加熱調理器に備えられた複数の加熱部の作動パターンを設定する技術1から技術3のうちいずれか1つに記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、複数の加熱部を作動させる多様な調理に対応した調理条件を設定することができる。
【0115】
(技術5)前記加熱部には、前記加熱皿が収容される前記加熱調理器の庫内に蒸気を供給して、前記加熱皿に載せられた食材を加熱する蒸気供給部と、前記庫内に設けられたヒーターとが含まれ、前記調理条件設定部は、前記食材情報取得部により所定の食材情報が入力されたときに、前記蒸気供給部による前記庫内への蒸気の供給を含む前記作動パターンを設定する技術4に記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、蒸し焼きメニュー等の蒸気の供給を行う調理に対応した複数の加熱部の調理パターンを設定することができる。
【0116】
(技術6)前記撮影画像取得部は、前記加熱調理器の利用者により使用される端末装置に備えられた前記撮影装置により撮影される前記撮影画像を取得する技術1から技術5のうちいずれか1つに記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、端末装置に備えられた撮影装置によって、食材が載せられた加熱皿を撮影することにより、加熱調理器に撮影装置を備えることを不要として、加熱調理器のコストを抑えることができる。
【0117】
(技術7)前記撮影画像取得部は、前記加熱皿を収容する加熱調理器の庫内に設けられた前記撮影装置により撮影される前記撮影画像を取得する技術1から技術5のうちいずれか1つに記載の調理条件設定システム。
この構成によれば、加熱調理器に収容されてある程度位置が決められた加熱皿を、加熱調理器の庫内に設けされた撮影装置により安定して撮影することができる。
【0118】
(技術8)加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータにより実行される調理条件設定方法であって、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得ステップと、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得ステップと、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定ステップと、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示ステップと、を含む調理条件設定方法。
技術8の調理条件設定方法をコンピュータにより実行することによって、技術1の調理条件設定システムと同様の作用効果を得ることができる。
【0119】
(技術9)加熱皿に載せられて加熱調理器により調理される食材の調理条件を設定するために、コンピュータを、撮影装置により撮影される、食材が載せられた前記加熱皿の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記加熱調理器の利用者による入力装置への操作によって入力される前記食材に関する食材情報を取得する食材情報取得部と、前記撮影画像と前記食材情報とに基づいて、前記調理条件を設定する調理条件設定部と、前記調理条件を、表示装置に表示させる調理条件表示部と、して機能させる調理条件設定プログラム。
技術9の調理条件設定プログラムをコンピュータにより実行することによって、技術1の調理条件設定システムの構成を実現することができる。
【0120】
(技術10)前記加熱調理器により調理される食材の加熱方法を前記加熱調理器の利用者による前記入力装置への操作によって入力させ、前記食材が、予め分類された食材分類に該当するかどうかを前記利用者による前記入力装置への操作によって入力させる、技術1に記載の調理条件設定システム。
【0121】
(技術11)前記加熱調理器は、被加熱物を収容する加熱室と、前記加熱室の後方に設けられた加熱部と、前記加熱室の後方に設けられた送風ファンと、を備え、前記加熱室には、前記送風ファンにより加熱された空気を前記加熱室に送る送風口が設けられ、前記入力装置において特定の入力が行われた場合に、前記送風口より加熱された空気が前記加熱室に送られる、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0122】
(技術12)前記加熱調理器は、被加熱物を収容する加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発信装置と、を備え、前記入力装置において特定の入力が行われた場合に、前記マイクロ波発信装置によってマイクロ波が前記加熱室に送られる、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0123】
(技術13)使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも冷凍の状態であることを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、冷蔵の状態である被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0124】
(技術14)使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも第1の面積を有することを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の面積よりも小さい面積である被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0125】
(技術15)前記加熱調理器は、被加熱物を収容する加熱室と、使用者が入力または選択でき、前記被加熱物に付帯される付帯物が少なくとも第1の粗さを有することを想起させる選択部と、を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記加熱室の上方に設けられたヒーターによって被加熱物を加熱する、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0126】
(技術16)前記加熱調理器は、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発信装置を備え、使用者が入力または選択でき、被加熱物が少なくとも第1の細さよりも細いことを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の細さよりも太い被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を弱くするまたは加熱時間を短くし、前記送風口より送られた加熱された空気およびマイクロ波によって被加熱物を加熱する、技術11に記載の調理条件設定システム。
【0127】
(技術17)使用者が入力または選択でき、前記被加熱物が少なくとも第1の厚みを有することを想起させる選択部を有し、前記選択部が入力または選択された場合、前記第1の厚みよりも小さい厚みを有する被加熱物を加熱する場合よりも加熱出力を強くするまたは加熱時間を長くする、技術10に記載の調理条件設定システム。
【0128】
(技術18)特定の被加熱物を選択する画面において、前記特定の被加熱物の写真を表示させる、技術10に記載の調理条件設定システム。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本開示は、加熱皿に載置された食材に対して最適な調理条件を容易に設定する用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0130】
1 調理条件設定システム
2 通信ユニット
10 プロセッサ
11 撮影サポート部
12 撮影画像取得部
13 食材領域認識部
14 食材領域確認画面表示部
15 食材領域修正部
16 食材面積算出部
17 食材情報取得部
18 調理条件設定部
19 調理条件表示部
30 メモリ
31 調理条件設定プログラム
32 調理条件マップ
50 端末装置
60 プロセッサ
70 メモリ
71 調理サポートアプリ
80 通信ユニット
81 表示装置
82 カメラ
100 加熱調理器
101 表示装置
102 スタートボタン
150 グリル皿
160 食材
200 撮影サポート画面
210、310 食材情報画面
211、311 食材領域確認画面
213 食材情報入力画面
220 食材領域修正画面
230、330 調理条件確認画面
233、333 食材情報の入力情報
235、335 調理条件の情報
236 送信ボタン
240 調理方法設定画面
241 調理方法選択部
242 調理方法説明部
243 調理方法決定部
245 食材状況選択部
246 食材種別選択部
247 プルダウン部
248 食材情報設定部
249 食材情報決定部
250 加熱時間マップ
336 終了ボタン
U 利用者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図17