IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特開2025-6411会計支援装置、会計支援方法、及び会計支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006411
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】会計支援装置、会計支援方法、及び会計支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20250109BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107196
(22)【出願日】2023-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郷原 優
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB63
5L055BB63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】業務のミスの低減及び品質向上につなげることができ、ひいては資金繰りにも寄与することが可能な会計支援装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】会計支援装置は、売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、売上確定部によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、項目マスタから特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、売上確定部によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える会計支援装置であって、
前記制御部が、
途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、
解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、
受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付手段と、
月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定手段と、
前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、
前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力手段と、
を備えることを特徴とする会計支援装置。
【請求項2】
前記解約受付手段が、
解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報に加え、前請求又は後請求の請求方法種別を含む解約情報を受け付け、
受け付けた請求方法種別が、前請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約可である場合、さらに、契約識別情報及び請求金額を含む請求詳細レコードであって、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計をマイナス1倍した金額を請求金額とした請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加し、
受け付けた請求方法種別が、後請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約可である場合、さらに、請求詳細情報データ中に存在する、契約識別情報及び請求金額を含む売上詳細レコードのうち、受け付けた契約識別情報を有する請求詳細レコードに、解約指定を格納し、
請求詳細レコードに解約指定を格納した後、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定が格納された請求詳細レコードの請求金額の合計から、上記で解約指定が格納された売上詳細レコードの売上金額の合計を差し引いた金額を請求金額とした請求詳細レコードに、受け付けた途中解約可の解約可不可種別を格納した上で、当該請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加する
ことを特徴とする請求項1に記載の会計支援装置。
【請求項3】
前記制御部が、
前記解約受付手段によって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がマイナスの金額である場合、その請求金額の絶対値の金額の返金の完了情報を受け付け、
前記解約受付手段によって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がプラスの金額である場合、その請求金額の受取の完了情報を受け付ける、消込受付手段と、
をさらに備え、
前記仕訳出力手段が、
前記消込受付手段が返金の完了情報を受け付けた場合、前記項目マスタから、返金の完了情報に対応する請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、前記消込受付手段が返金の完了情報を受け付けた月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、予め設定された預金科目として、当該請求詳細レコードの請求金額の絶対値の金額を仕訳し、
前記消込受付手段が受取の完了情報を受け付けた場合であって、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードに途中解約可の解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、前記消込受付手段が受取の完了情報を受け付けた月とし、借方を、予め設定された預金科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該請求詳細レコードの請求金額を仕訳する
ことを特徴とする請求項2に記載の会計支援装置。
【請求項4】
前記消込受付手段が、
返金の完了情報又は受取の完了情報を受け付けた場合、返金の完了情報又は受取の完了情報に対応する最新の請求詳細レコードの請求金額を請求金額とし、当月を入金月とした入金消込レコードを、入金消込データに新たに追加する
ことを特徴とする請求項3に記載の会計支援装置。
【請求項5】
前記売上確定手段が、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、
売上明細残高データ中の、対象月、契約識別情報、売掛金残高及び前受金残高を含む売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0である場合であって、
入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在しない場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加し、
入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在する場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額から、さらに当月を入金月とする入金消込レコードの請求金額を差し引いた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する
ことを特徴とする請求項4に記載の会計支援装置。
【請求項6】
前記売上確定手段が、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、
売上明細残高データ中の、対象月、契約識別情報、売掛金残高及び前受金残高を含む売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合であって、
当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0以上である場合は、その金額を前受金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加し、
当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0を下回る場合は、0を前受金残高とし、下回った金額を最新の売上残高レコードの売掛金残高に加算し、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の会計支援装置。
【請求項7】
前記項目マスタが、売上科目、債権科目及び特別利益科目に加えて、前受科目が商品区分別に登録されており、
前記仕訳出力手段が、
前記売上確定手段により売上明細残高データに追加された売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合、
前記項目マスタから、当該売上残高レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目及び前受科目を特定し、
計上月を、当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された前受科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を仕訳し、
計上月を、当月の翌月とし、借方を、特定された前受科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を逆仕訳する
ことを特徴とする請求項6に記載の会計支援装置。
【請求項8】
制御部を備える会計支援装置において実行される会計支援方法であって、
前記制御部で実行される、
途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、
解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、
受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付ステップと、
月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定ステップと、
前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、
前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力ステップと、
を含むことを特徴とする会計支援方法。
【請求項9】
制御部を備える会計支援装置に実行させるための会計支援プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、
解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、
受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付ステップと、
月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定ステップと、
前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、
前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力ステップと、
を含むことを特徴とする会計支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計支援装置、会計支援方法、及び会計支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サブスクビジネス等の期間契約ビジネスは、近年、多くの業界で取り組んでいるビジネス形態であり、新規参入している企業も多いが、契約形態が多様化しており、途中解約により債権マイナスから債務が発生するケース等、かなり複雑な経過勘定も含めた仕訳が発生し、会計処理と請求業務が煩雑なものとなる。
【0003】
しかし、簡単な契約解約処理を行えるシステムは知られているものの、複雑な会計仕訳処理を含めた複雑な処理については、手作業で行わざるを得ず、ヒューマンミスのリスクが非常に高く、業務品質の低下に繋がっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-39610号公報
【特許文献2】特開2021-144347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、サービス形態及び契約内容により、バリエーションがある仕訳と債権債務計上を仕組み化することで、業務のミスの低減及び品質向上につなげることができ、ひいては資金繰りにも寄与することが可能な新たなシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る会計支援装置は、制御部を備える会計支援装置であって、前記制御部が、途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付手段と、月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定手段と、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記解約受付手段が、解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報に加え、前請求又は後請求の請求方法種別を含む解約情報を受け付け、受け付けた請求方法種別が、前請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約可である場合、さらに、契約識別情報及び請求金額を含む請求詳細レコードであって、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計をマイナス1倍した金額を請求金額とした請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加し、受け付けた請求方法種別が、後請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約可である場合、さらに、請求詳細情報データ中に存在する、契約識別情報及び請求金額を含む売上詳細レコードのうち、受け付けた契約識別情報を有する請求詳細レコードに、解約指定を格納し、請求詳細レコードに解約指定を格納した後、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定が格納された請求詳細レコードの請求金額の合計から、上記で解約指定が格納された売上詳細レコードの売上金額の合計を差し引いた金額を請求金額とした請求詳細レコードに、受け付けた途中解約可の解約可不可種別を格納した上で、当該請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記制御部が、前記解約受付手段によって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がマイナスの金額である場合、その請求金額の絶対値の金額の返金の完了情報を受け付け、前記解約受付手段によって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がプラスの金額である場合、その請求金額の受取の完了情報を受け付ける、消込受付手段と、をさらに備え、前記仕訳出力手段が、前記消込受付手段が返金の完了情報を受け付けた場合、前記項目マスタから、返金の完了情報に対応する請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、前記消込受付手段が返金の完了情報を受け付けた月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、予め設定された預金科目として、当該請求詳細レコードの請求金額の絶対値の金額を仕訳し、前記消込受付手段が受取の完了情報を受け付けた場合であって、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードに途中解約可の解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、前記消込受付手段が受取の完了情報を受け付けた月とし、借方を、予め設定された預金科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該請求詳細レコードの請求金額を仕訳することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記消込受付手段が、返金の完了情報又は受取の完了情報を受け付けた場合、返金の完了情報又は受取の完了情報に対応する最新の請求詳細レコードの請求金額を請求金額とし、当月を入金月とした入金消込レコードを、入金消込データに新たに追加する。
【0010】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記売上確定手段が、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の、対象月、契約識別情報、売掛金残高及び前受金残高を含む売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0である場合であって、入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在しない場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加し、入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在する場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額から、さらに当月を入金月とする入金消込レコードの請求金額を差し引いた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記売上確定手段が、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の、対象月、契約識別情報、売掛金残高及び前受金残高を含む売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合であって、当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0以上である場合は、その金額を前受金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加し、当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0を下回る場合は、0を前受金残高とし、下回った金額を最新の売上残高レコードの売掛金残高に加算し、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る会計支援装置は、前記項目マスタが、売上科目、債権科目及び特別利益科目に加えて、前受科目が商品区分別に登録されており、前記仕訳出力手段が、前記売上確定手段により売上明細残高データに追加された売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合、前記項目マスタから、当該売上残高レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目及び前受科目を特定し、計上月を、当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された前受科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を仕訳し、計上月を、当月の翌月とし、借方を、特定された前受科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を逆仕訳することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る会計支援方法は、制御部を備える会計支援装置において実行される会計支援方法であって、前記制御部で実行される、途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付ステップと、月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定ステップと、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る会計支援プログラムは、制御部を備える会計支援装置に実行させるための会計支援プログラムであって、前記制御部に実行させるための、途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け、解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する、契約識別情報、売上月、売上金額、及び売上済か未売上かの区分を含む売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約可不可種別を格納し、受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約可不可種別を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する、解約受付ステップと、月毎に、月売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する、売上確定ステップと、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されていない場合、売上科目、債権科目及び特別利益科目が商品区分別に登録された項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳し、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約可不可種別が格納されている場合、前記項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定ステップによって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する、仕訳出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のシステムによれば、サービス形態及び契約内容により、バリエーションがある仕訳と債権債務計上を仕組み化されているため、業務のミスの低減及び品質向上につなげることができ、ひいては資金繰りにも寄与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、一実施形態におけるPC100の構成の一例を示すブロック図である。
図2A図2Aは、一実施形態における解約情報の受付時の情報処理のフローの一例を示す図である。
図2B図2Bは、一実施形態における月末の情報処理のフローの一例を示す図である。
図2C図2Cは、一実施形態における返金の完了情報又は受取の完了情報の受付時の情報処理のフローの一例を示す図である。
図3図3は、一実施形態における商品マスタ及び項目マスタの一例を示す図である。
図4図4は、一実施形態における請求方法が前請求である契約の解約前(20X4年1月)における各データの一例を示す図である。
図5A図5Aは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図5B図5Bは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データの一例を示す図である。
図5C図5Cは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の翌月末(20X4年2月末)における各データの一例を示す図である。
図6A図6Aは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図6B図6Bは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データの一例を示す図である。
図6C図6Cは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の返金の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図7図7は、一実施形態における請求方法が後請求である契約の解約前(20X4年1月)における各データの一例を示す図である。
図8A図8Aは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図8B図8Bは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データの一例を示す図である。
図8C図8Cは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の受取の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図8D図8Dは、一実施形態における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の翌月末(20X4年2月末)における各データの一例を示す図である。
図9A図9Aは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
図9B図9Bは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データの一例を示す図である。
図9C図9Cは、一実施形態における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の受取の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0018】
[1.構成]
ここでは、本発明の会計支援装置を含む本実施形態に係るPC(パーソナルコンピュータ)100の構成の一例について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態の構成はあくまでも一例であり、本発明は、本実施形態の構成で実現することに限定されるものではない。また、構成に関する以下の説明において、重複する説明を省略する場合がある。
【0019】
図1は、PC100の構成の一例を示すブロック図である。PC100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108とを備え、各種データ(例えば、記憶部106に記憶される、後述する各データでもよい)を記憶したサーバ200(例えばWebサーバなど)とネットワーク300(例えばインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)など)を介して通信可能に接続されている。
【0020】
PC100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0021】
なお、PC100は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型のものであってもよく、また、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型のものであってもよい。
【0022】
制御部102は、PC100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0023】
制御部102は、機能概念的に、解約受付部102a、売上確定部102b、仕訳出力部102c、消込受付部102d、請求確定部102e等を備えている。
【0024】
解約受付部102aは、解約種別、解約月、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付ける。
【0025】
解約種別には、途中解約不可又は途中解約可の解約可不可種別、前請求又は後請求の請求方法種別が含まれる。契約識別情報は、契約を識別する情報であり、契約ごとに相違するものであり、例えば契約NO、契約ID、契約CDのような識別子の形態であり得る。
【0026】
解約受付部102aは、解約情報の受け付け後、契約基本情報データ中に存在する、受け付けた契約識別情報を有する契約基本情報レコードに対し、受け付けた解約月、及び受け付けた解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)を格納する。
【0027】
契約基本情報データ中に存在する契約基本情報レコードには、契約識別情報、契約先の情報(契約先の名称など)、契約期間など、契約に関する基本的な情報が格納されており、任意で、解約月、解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)の格納が可能である。
【0028】
解約受付部102aは、解約情報の受け付け後、売上詳細情報データ中に存在する売上詳細レコードのうち、未売上の区分、受け付けた解約月以降の売上月及び受け付けた契約識別情報を有する売上詳細レコードすべてに、解約指定及び受け付けた解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)を格納する。
【0029】
解約指定とは、これが格納された売上詳細レコード又は請求詳細レコードの内容が解約されたことにより、無効になったことを示す区分情報である。
【0030】
売上詳細情報データ中に存在する売上詳細レコードには、契約識別情報、売上月、税抜売上金額、売上消費税額、売上金額(税込売上金額)、売上区分(売上済か未売上かの区分)などが格納されており、任意で、解約指定、解約種別の格納が可能である。
【0031】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(解約可不可種別)が、途中解約不可の場合、さらに、受け付けた解約月の翌月を売上月とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計を売上金額とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、未売上の区分とした売上詳細レコードに、受け付けた途中解約不可の解約種別(解約可不可種別)を格納した上で、当該売上詳細レコードを、売上詳細情報データに新たに追加する。
【0032】
新たに追加した売上詳細レコードには、解約指定が格納されていない。したがって、解約月以降の売上月の売上詳細レコードに、解約指定を格納することにより、その内容を無効とした上で、その売上金額を合計し且つ解約月の翌月を売上月とした売上詳細レコードを新たに追加することにより、売上詳細レコードを置き換える。
【0033】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(解約可不可種別)が、途中解約可の場合、売上詳細情報データにおいて、売上詳細レコードを新たに追加しない。
【0034】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(請求方法種別)が、前請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約可である場合、さらに、契約識別情報及び請求金額を含む請求詳細レコードであって、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計をマイナス1倍した金額を請求金額とした請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加する。新たに追加される請求詳細レコードの入金区分(入金済か未入金かの区分)は、未入金の区分である。
【0035】
請求詳細情報データ中に存在する請求詳細レコードには、契約識別情報、請求月、税抜請求金額、請求消費税額、請求金額(税込請求金額)、入金区分(入金済か未入金かの区分)などが格納されており、任意で、解約指定、解約種別の格納が可能である。
【0036】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(請求方法種別)が、前請求であり、受け付けた解約可不可種別が、途中解約不可である場合、請求詳細情報データにおいて、請求詳細レコードを新たに追加しない。
【0037】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(請求方法種別)が、後請求である場合、さらに、請求詳細情報データ中に存在する、契約識別情報及び請求金額を含む売上詳細レコードのうち、受け付けた解約月以降の請求月及び受け付けた契約識別情報を有する請求詳細レコードに、解約指定を格納する。
【0038】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(請求方法種別)が、後請求である場合において、受け付けた解約種別(解約可不可種別)が、途中解約可である場合、請求詳細レコードに解約指定を格納した後、受け付けた解約月の翌月を請求月とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定が格納された請求詳細レコードの請求金額の合計から、上記で解約指定が格納された売上詳細レコードの売上金額の合計を差し引いた金額を請求金額とした請求詳細レコードに、受け付けた途中解約可の解約種別(解約可不可種別)を格納した上で、当該請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加する。新たに追加される請求詳細レコードの入金区分は、未入金の区分である。
【0039】
解約受付部102aは、受け付けた解約種別(請求方法種別)が、後請求である場合において、受け付けた解約種別(解約可不可種別)が、途中解約不可である場合、請求詳細レコードに解約指定を格納した後、受け付けた解約月の翌月を請求月とし、受け付けた契約識別情報を契約識別情報とし、上記で解約指定が格納された請求詳細レコードの請求金額の合計をそのまま請求金額とした請求詳細レコードに、受け付けた途中解約可の解約種別(解約可不可種別)を格納した上で、当該請求詳細レコードを、請求詳細情報データに新たに追加する。新たに追加される請求詳細レコードの入金区分は、未入金の区分である。
【0040】
新たに追加した請求詳細レコードには、解約指定が格納されていない。したがって、解約月以降の請求月の請求詳細レコードに、解約指定を格納することにより、その内容を無効とした上で、解約月の翌月を請求月とした請求詳細レコードを新たに追加することにより、請求詳細レコードを置き換える。
【0041】
売上確定部102bは、月毎に(例えば毎月末において)、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月であり、解約指定が格納されておらず且つ未売上の区分を有する売上詳細レコードすべてにおいて、未売上の区分から、売上済の区分に更新する。
【0042】
仕訳出力部102cは、売上確定部102bによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)が格納されていない場合、項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の売上科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された売上科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する。
【0043】
仕訳出力部102cは、売上確定部102bによって売上詳細レコードが更新された場合であって、当該売上詳細レコードに解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)が格納されている場合、項目マスタから、当該売上詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の特別利益科目及び債権科目を特定し、計上月を、前記売上確定手段によって売上詳細レコードが更新された当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された特別利益科目として、当該売上詳細レコードの売上金額を仕訳する。
【0044】
項目マスタには、売上科目、債権科目、特別利益科目及び前受科目が商品区分別に登録されており、これらの科目は、商品区分を介して(例えば商品別に商品区分が登録された商品マスタ、商品識別情報が登録された売上明細情報データ中に存在する売上明細情報レコード、売上明細残高データ中に存在する売上残高レコード等を介して)、間接的に、契約識別情報と紐づけされている。
【0045】
商品マスタには、商品識別情報、商品名、複数の商品に跨り得る商品区分が商品識別情報別に登録されている。商品識別情報は、商品を識別する情報であり、商品ごとに相違するものであり、例えば商品NO、商品ID、商品CDのような識別子の形態であり得る。
【0046】
売上明細情報データ中に存在する売上明細情報レコードには、契約識別情報、商品識別情報、商品名、明細期間、売上形態、請求形態、税抜売上金額、売上消費税額、売上金額(税込売上金額)などが格納されている。
【0047】
売上明細残高データ中に存在する売上残高レコードには、契約識別情報、対象月、商品識別情報、売掛金残高、前受金残高などが格納されている。
【0048】
売上確定部102bは、月毎(例えば毎月末)において、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0である場合であって、入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在しない場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。
【0049】
売上確定部102bは、月毎(例えば毎月末)において、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0である場合であって、入金消込データ中に当月を入金月とする入金消込レコードが存在する場合は、最新の売上残高レコードの売掛金残高に更新された売上詳細レコードの売上金額を加えた金額から、さらに当月を入金月とする入金消込レコードの請求金額を差し引いた金額を売掛金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。
【0050】
売上確定部102bは、月毎(例えば毎月末)において、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合であって、当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0以上である場合は、その金額を前受金残高とし、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。
【0051】
売上確定部102bは、月毎(例えば毎月末)において、売上詳細レコードの売上済の区分への更新後、売上明細残高データ中の売上残高レコードのうち、更新された売上詳細レコードの契約識別情報に対応する最新の売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合であって、当該前受金残高から更新された売上詳細レコードの売上金額を差し引いた金額が0を下回る場合は、0を前受金残高とし、下回った金額を最新の売上残高レコードの売掛金残高に加算し、且つ当月を対象月とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。
【0052】
仕訳出力部102cは、売上確定部102bにより売上明細残高データに追加された売上残高レコードの前受金残高が0を超えている場合、項目マスタから、当該売上残高レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目及び前受科目を特定し、計上月を、当月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、特定された前受科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を仕訳し、計上月を、当月の翌月とし、借方を、特定された前受科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該売上残高レコードの前受金残高を逆仕訳する。
【0053】
仕訳出力部102cは、売上確定部102bにより売上明細残高データに追加された売上残高レコードの前受金残高が0である場合、当該売上残高レコードの前受金残高の仕訳を実施しない。
【0054】
消込受付部102dは、解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がマイナスの金額である場合、その請求金額の絶対値の金額の返金の完了情報を受け付ける。
【0055】
消込受付部102dは、消込受付部102dが返金の完了情報を受け付けた場合、返金の完了情報に対応する最新の請求詳細レコードの請求金額を請求金額とし、当月を入金月とした入金消込レコードを、入金消込データに新たに追加する。
【0056】
入金消込データ中に存在する入金消込レコードには、契約識別情報、請求金額、入金月が格納されている。
【0057】
請求確定部102eは、消込受付部102dが返金の完了情報を受け付けた場合、返金の完了情報に対応する未売上の区分を有する最新の請求詳細レコードにおいて、未入金の区分を、入金済の区分に更新する。
【0058】
仕訳出力部102cは、消込受付部102dが返金の完了情報を受け付けた場合、項目マスタから、返金の完了情報に対応する最新の請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、消込受付部102dが返金の完了情報を受け付けた月とし、借方を、特定された債権科目とし、貸方を、予め設定された預金科目として、当該請求詳細レコードの請求金額の絶対値の金額を仕訳する。
【0059】
請求確定部102eは、売上明細残高データにおいて、「0」を前受金残高とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。新たに追加された売上残高レコードの対象月は、消込受付部102dが返金の完了情報を受け付けた月が用いられている。
【0060】
消込受付部102dは、解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコードの請求金額がプラスの金額である場合、その請求金額の受取の完了情報を受け付ける。
【0061】
消込受付部102dは、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた場合、受取の完了情報に対応する最新の請求詳細レコードの請求金額を請求金額とし、当月を入金月とした入金消込レコードを、入金消込データに新たに追加する。
【0062】
請求確定部102eは、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた場合、受取の完了情報に対応する未売上の区分を有する最新の請求詳細レコードにおいて、未入金の区分を、入金済の区分に更新する。
【0063】
仕訳出力部102cは、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた場合であって、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードに途中解約不可の解約種別(解約可不可種別)が格納されている場合、請求詳細レコードの請求金額の仕訳を実施しない。また、売上明細残高データにおける売上残高レコードの追加も実施しない。
【0064】
仕訳出力部102cは、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた場合であって、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードに途中解約可の解約種別(解約可不可種別)が格納されている場合、項目マスタから、受取の完了情報に対応する請求詳細レコードの契約識別情報に対応する商品区分の債権科目を特定し、計上月を、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた月とし、借方を、予め設定された預金科目とし、貸方を、特定された債権科目として、当該請求詳細レコードの請求金額を仕訳する。
【0065】
請求確定部102eは、売上明細残高データにおいて、「0」を売掛金残高とした点で、最新の売上残高レコードと相違する売上残高レコードを、売上明細残高データに新たに追加する。新たに追加された売上残高レコードの対象月は、消込受付部102dが受取の完了情報を受け付けた月が用いられている。
【0066】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、PC100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
【0067】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0068】
記憶部106は、概念的に、商品マスタ記憶部106a、項目マスタ記憶部106b、契約基本情報データ記憶部106c、売上明細情報データ記憶部106d、売上詳細情報データ記憶部106e、請求詳細情報データ記憶部106f、入金消込データ記憶部106g、売上明細残高データ記憶部106h、仕訳データ記憶部106i等を備えている。
【0069】
商品マスタ記憶部106aには、商品マスタが格納されている。項目マスタ記憶部106bには、項目マスタが格納されている。契約基本情報データ記憶部106cには、契約基本情報データが格納されている。売上明細情報データ記憶部106dには、売上明細情報データが格納されている。売上明細情報データ記憶部106dには、売上明細情報データが格納されている。売上詳細情報データ記憶部106eには、売上詳細情報データが格納されている。請求詳細情報データ記憶部106fには、請求詳細情報データが格納されている。入金消込データ記憶部106gには、入金消込データが格納されている。売上明細残高データ記憶部106hには、売上明細残高データが格納されている。仕訳データ記憶部106iには、仕訳データが格納されている。仕訳データには、計上月、借方、貸方からなる仕訳レコードが格納されている。
【0070】
入出力インターフェース部108には、入力装置400及び出力装置500が接続されている。出力装置400には、ディスプレイ、プロジェクタ等の表示装置、スピーカ等の音響装置、プリンタ等の印刷装置の他、データファイル形式でダウンロード可能とする装置も含まれる。データファイルファイル形式は、PDF、CSV、文書ファイル、表計算ソフトファイル、テキストファイル等、当分野で公知のファイル形式を採用することができる。入力装置500には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
【0071】
[2.具体例]
以下、具体例を用いて、本発明に係る会計支援装置による解約受付からの情報処理に関し、図2A~9Cを参照して説明する。
【0072】
図2Aは、本具体例における解約情報の受付時の情報処理のフローを示す図である。図2Aを用いて解約情報の受付時の情報処理について簡単に説明する。
【0073】
解約受付部102aは、解約月、解約種別、及び契約識別情報の組み合わせを含む解約情報を受け付け(S101)、解約情報の受け付け後、契約基本情報レコードに解約種別を格納し(S102)、受け付けた解約月以降の売上月の売上詳細レコードに解約指定及び解約種別を格納する(S103)。
【0074】
また、解約受付部102aは、解約種別の解約可不可種別が「途中解約不可」である場合は(S104-YES)、解約種別を格納した売上詳細レコードを新たに追加し(S105)、解約種別の解約可不可種別が「途中解約可」である場合は(S104-NO)、売上詳細レコードの追加は行わない。
【0075】
また、解約受付部102aは、解約種別の請求方法種別が「前請求」であり(S106-YES)、解約可不可種別が「途中解約可」である場合(S107-YES)、解約指定を格納した売上詳細レコードの売上金額の合計をマイナス1倍した金額を、請求金額とし、解約種別を格納した請求詳細レコードを追加する(S108)。
【0076】
一方、解約受付部102aは、解約種別の請求方法種別が「後請求」である場合(S106-NO)、請求詳細レコードに解約指定及び解約種別を格納し(S109)、さらに、受け付けた解約種別の解約可不可種別が「途中解約可」である場合は(S110-YES)、解約指定が格納された請求詳細レコード請求金額の合計から、解約指定が格納された売上詳細レコードの売上金額の合計を差し引いた金額を請求金額とした請求詳細レコードを新たに追加し(S111)、一方、解約可不可種別が「途中解約不可」である場合は(S110-NO)、解約指定を格納した請求詳細レコードの請求金額の合計をそのまま請求金額とした請求詳細レコードを新たに追加する(S112)。
【0077】
図2Bは、本具体例における月末の情報処理のフローを示す図である。図2Bを用いて月末の情報処理について簡単に説明する。
【0078】
月末において、売上確定部102bは、売上月が当月である売上詳細レコードの売上区分を売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0079】
仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコードに解約種別が格納されていない場合(S202-YES)、項目マスタから、売上詳細レコードに対応する売上科目及び債権科目を特定し(S203a)、売上科目及び債権科目を用いて売上詳細レコードの売上金額の売上仕訳を行い(S204a)、一方、更新された売上詳細レコードに解約種別が格納されている場合(S202-NO)、項目マスタから、売上詳細レコードに対応する特別利益科目及び債権科目を特定し(S203b)、特別利益科目及び債権科目を用いて売上詳細レコードの売上金額の売上仕訳を行う(S204b)。
【0080】
また、売上確定部102bは、売上残高レコードを新たに追加する(S205)。
【0081】
追加された売上残高レコードの前受金残高が「0」を超えている場合(S206-YES)、項目マスタから、売上残高レコードに対応する債権科目及び前受科目を特定し(S207)、債権科目及び前受科目を用いて売上残高レコードの前受金残高の振替仕訳を行い(S208)、一方、前受金残高が「0」である場合は(S206-NO)、振替仕訳は行わない。
【0082】
図2Cは、本具体例における返金の完了情報又は受取の完了情報の受付時の情報処理のフローを示す図である。図2Cを用いて返金の完了情報又は受取の完了情報の受付時の情報処理について簡単に説明する。
【0083】
消込受付部102dは、最新の請求詳細レコードの請求金額がマイナスである場合であって(S301-YES)、その請求金額の絶対値の金額の返金の完了情報を受け付けた場合(S302a)、最新の請求詳細レコードの請求金額の入金消込レコードを新たに追加し(S303a)、請求詳細レコードにおいて、入金区分を入金済の区分「済」に更新する(S304a)。
【0084】
仕訳出力部102cは、項目マスタから、請求詳細レコードに対応する債権科目を特定し(S306a)、債権科目及び予め設定された預金科目を用いて請求詳細レコードの請求金額の絶対値の金額の入金仕訳を行う(S307a)。また、請求確定部102eは、「0」を前受金残高とした売上残高レコードを新たに追加する(S308a)。
【0085】
一方、最新の請求詳細レコードの請求金額がプラスである場合であって(S301-NO)、その請求金額の受取の完了情報を受け付けた場合(S302b)、消込受付部102dは、最新の請求詳細レコードの請求金額の入金消込レコードを新たに追加し(S303b)、請求詳細レコードにおいて、入金区分を入金済の区分「済」に更新する(S304b)。
【0086】
仕訳出力部102cは、更新された請求詳細レコードに解約可不可種別「途中解約可」の解約種別が格納されている場合(S305b-YES)、項目マスタから、請求詳細レコードに対応する債権科目を特定し(S306b)、債権科目及び予め設定された預金科目を用いて請求詳細レコードの請求金額の絶対値の金額の入金仕訳を行う(S307b)。また、請求確定部102eは、「0」を売掛金残高とした売上残高レコードを新たに追加する(S308b)。一方、更新された請求詳細レコードに解約可不可種別「途中解約不可」の解約種別が格納されている場合は(S305b-NO)、請求詳細レコードの請求金額の入金仕訳、及び売上明細残高データにおける売上残高レコードの追加を実施しない。
【0087】
図3は、本具体例における商品マスタ及び項目マスタを示す図である。本具体例における商品マスタには、商品CD(商品識別情報)、商品名、複数の商品に跨り得る商品区分01が商品CD別に登録されている。本具体例における商品マスタには、商品区分01、売上科目、債権科目、特別利益科目及び前受科目が商品区分01別に登録されている。
【0088】
図4は、本具体例における請求方法が前請求である契約の解約前(20X4年1月)における各データを示す図である。
【0089】
図5Aは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データを示す図であり、図5Bは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データを示す図であり、図5Cは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の翌月末(20X4年2月末)における各データを示す図である。
【0090】
図6Aは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データを示す図であり、図6Bは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データを示す図であり、図6Cは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の返金の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データを示す図である。
【0091】
図7は、本具体例における請求方法が後請求である契約の解約前(20X4年1月)における各データを示す図である。
【0092】
図8Aは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データを示す図であり、図8Bは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データを示す図であり、図8Cは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の受取の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データを示す図であり、図8Dは、本具体例における途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の翌月末(20X4年2月末)における各データを示す図である。
【0093】
図9Aは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報(20X4年1月受付)の受付時における各データを示す図であり、図9Bは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の解約情報の受付後の初月末(20X4年1月末)における各データを示す図であり、図9Cは、本具体例における途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の受取の完了情報(20X4年2月受付)の受付時における各データを示す図である。
【0094】
本具体例における契約基本情報データには、契約NO(契約識別情報)、契約先(契約先の名称)、契約期間が格納されており、解約月、解約種別(解約可不可種別、請求方法種別等を含む)の格納が可能である契約基本情報レコードが存在する。
【0095】
本具体例における売上明細情報データには、契約NO(契約識別情報)、明細NO、商品CD(商品識別情報)、商品(商品名)、明細期間、売上形態、請求形態、本体金額(税抜売上金額)、消費税額(売上消費税額)、税込金額(売上金額、すなわち税込売上金額)が格納されている売上明細情報レコードが存在する。
【0096】
本具体例における売上詳細情報データには、契約NO(契約識別情報)、明細NO、詳細NO、売上月、本体金額(税抜売上金額)、消費税額(売上消費税額)、税込金額(売上金額、すなわち税込売上金額)、売上区分(売上済か未売上かの区分)などが格納されており、任意で、解約区分(解約指定)、解約種別の格納が可能である売上詳細レコードが存在する。
【0097】
本具体例における請求詳細情報データには、契約NO(契約識別情報)、明細NO、詳細NO、本体金額(税抜請求金額)、消費税額(請求消費税額)、税込金額(請求金額、すなわち税込請求金額)、入金区分(入金済か未入金かの区分)が格納されており、任意で、解約区分(解約指定)、解約種別の格納が可能である請求詳細レコードが存在する。
【0098】
本具体例における入金消込データには、入金消込NO、契約NO(契約識別情報)、明細NO、請求詳細NO、入金月、税込金額(請求金額、すなわち税込請求金額)が格納されている入金消込レコードが存在する。
【0099】
本具体例における売上明細残高データには、対象年月(対象月)、契約NO(契約識別情報)、明細NO、商品CD(商品識別情報)、売掛金残高、前受金残高が格納されている売上残高レコードが存在する。
【0100】
仕訳データには、計上月、借方、貸方からなる仕訳レコードが格納されている。
【0101】
図4及び7に示されるように、契約の解約前(20X4年1月)における契約基本情報データの契約基本情報レコードには、共通して、解約月、解約種別が格納されていない。また、契約の解約前(20X4年1月)における売上詳細情報データでは、売上明細情報データの売上明細情報レコードの本体金額、消費税額、及び税込金額を明細期間(契約期間)の月数で等分した金額が、各売上月の売上詳細レコードの本体金額、消費税額、及び税込金額に配分されており、前月以前の売上区分が「済(売上済)」、当月以降は「未(未売上)」となっており、解約区分、解約種別が格納されていない。
【0102】
図4及び7に示されるように、契約の解約前(20X4年1月)における請求詳細情報データの請求詳細レコードでは、本体金額、消費税額、及び税込金額が、売上明細情報データの売上明細情報レコードの本体金額、消費税額、及び税込金額と同一となっている点で共通するが、請求方法が前請求である契約に関する図4の請求詳細情報データの請求詳細レコードでは、請求月が契約期間の初月の「20X3/10」であり、入金区分が「済(入金済)」となっているのに対して、請求方法が後請求である契約に関する図7の請求詳細情報データでは、請求月が契約期間の最終月の「20X4/3」であり、入金区分が「未(未入金)」となっている点で相違する。
【0103】
また、請求方法が前請求である契約に関する図4の入金消込データには、入金月が契約期間の初月の「20X3/10」であり、税込金額が、売上明細情報データの売上明細情報レコードの税込金額と同一の入金消込レコードが存在するが、請求方法が後請求である契約に関する図7の入金消込データには、入金消込レコードが存在しない。
【0104】
また、請求方法が前請求である契約に関する図4の売上明細残高データには、契約期間の初月から前月までの月毎に、売上明細情報データの売上明細情報レコードの税込金額を明細期間(契約期間)の月数で等分した金額に対して初月を1月目とし初月からの月数で積算した金額を売掛金残高とし、前受金残高をゼロとした売上残高レコードが存在するのに対し、請求方法が後請求である契約に関する図9の売上明細残高データには、契約期間の初月から前月までの月毎に、売上明細情報データの売上明細情報レコードの税込金額から、売上明細情報データの売上明細情報レコードの税込金額を明細期間(契約期間)の月数で等分した金額に対して初月を1月目とし初月からの月数で積算した金額を、差し引いた金額を前受金残高とし、売掛金残高をゼロとした売上残高レコードが存在する。
【0105】
以下、解約受付からの情報処理の一連の流れの詳細について第1から第4のケースの具体的な事例に基づいて図4~9Cを用いて説明する。
【0106】
(第1のケース:途中解約不可であり且つ請求方法が前請求である契約の場合)
契約NO(契約識別情報)「PJ0001」の契約が、途中解約不可であり、請求方法が前請求であった場合において、20X4年1月現在、図4に示すような、契約基本情報データ、売上明細情報データ、売上詳細情報データ、請求詳細情報データ、入金消込データ、売上明細残高データ、及び仕訳データが構築されている状態で、契約NO「PJ0001」の契約が20X4年1月付で途中解約された場合について説明する。
【0107】
契約NO「PJ0001」の契約の解約後、解約受付部102aは、解約可不可種別(解約種別)が「途中解約不可」、請求方法種別(解約種別)が「前請求」、解約月が「20X4/1」、及び契約NOが「PJ0001」の解約情報を受け付ける(S101)。
【0108】
解約情報の受け付け後、解約受付部102aは、図5Aに示すように、契約基本情報データ中に存在する、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する契約基本情報レコード5Aaに対し、受け付けた解約月「20X4/1」、受け付けた解約可不可種別「途中解約不可」及び請求方法種別「前請求」に対応する解約種別「3(解約不可前請求)」を格納する(S102)。
【0109】
また、解約受付部102aは、図5Aに示すように、売上区分(売上済か未売上かの区分)「未(未売上)」、受け付けた解約月「20X4/1」以降の売上月、及び受け付けた契約NO「PJ0001」を有する売上詳細レコード5Ab及び5Acに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「3(解約不可前請求)」を格納する(S103)。
【0110】
また、受け付けた解約可不可種別が「途中解約不可」であるので(S104-YES)、解約受付部102aは、図5Aに示すように、受け付けた解約月の翌月「20X4/2」を売上月とし、解約指定を格納した売上詳細レコード5Ab及び5Acの本体金額(税抜売上金額)の合計「600,000」、消費税額(売上消費税額)の合計「60,000」、税込金額(売上金額)の合計「660,000」それぞれを、本体金額(税抜売上金額)、消費税額(売上消費税額)、税込金額(売上金額)とし、受け付けた契約NO「PJ0001」を契約NOとし、未売上の区分「未」を売上区分とした売上詳細レコード5Adに、受け付けた解約情報に対応する解約種別「3(解約不可前請求)」を格納した上で、当該売上詳細レコード5Adを、売上詳細情報データに新たに追加する(S105)。
【0111】
また、受け付けた請求方法種別が「前請求」であり(S106-YES)、受け付けた解約可不可種別が「途中解約不可」であるので(S107-NO)、解約受付部102aは、請求詳細情報データにおける請求詳細レコードの追加は行わない。
【0112】
20X4年1月末、売上確定部102bは、図5Bに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/1」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード5Baにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0113】
売上確定部102bによって売上詳細レコード5Baが更新されたので、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード5Baの税込金額(売上金額)「330,000」の仕訳を実施する。
【0114】
まず、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード5Baには、解約種別が格納されていないので(S202-YES)、売上詳細レコード5Baの契約NO「PJ0001」に対応する商品CDが「10001」であることを特定し(売上明細情報データ、売上明細残高データ等により紐づいている)、図3に示す商品マスタから、商品CD「10001」に対応する商品区分01が「デジタルサイネージ」であることを特定し、図3に示す項目マスタから、商品区分01「デジタルサイネージ」に対応する売上科目が「サービス売上高」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203a)。
【0115】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された売上科目「サービス売上高」として、売上詳細レコード5Baの税込金額(売上金額)「330,000」を仕訳し、図5Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード5Bbを追加する(S204a)。
【0116】
一方、売上確定部102bは、図5Bに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード5Baの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X3/12」)の売上残高レコード5Aeの前受金残高が「990,000」であり「0」を超えているので、当該前受金残高「990,000」から更新された売上詳細レコード5Baの税込金額(売上金額)「330,000」を差し引いた金額「660,000」を前受金残高とし、且つ当月「20X4/1」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード5Aeと相違する売上残高レコード5Bbを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0117】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード5Bbの前受金残高が「0」を超えているので(S206-YES)、仕訳出力部102cは、追加された売上残高レコード5Bbの前受金残高「660,000」の仕訳と逆仕訳を実施する。
【0118】
まず、仕訳出力部102cは、売上残高レコード5Bbの契約NO「PJ0001」に対応する商品CDが「10001」であることを特定し(売上明細情報データ、売上明細残高データ等により紐づいている)、図3に示す商品マスタから、商品CD「10001」に対応する商品区分01が「デジタルサイネージ」であることを特定し、図3に示す項目マスタから、商品区分01「デジタルサイネージ」に対応する債権科目が「売掛金」であり、前受科目が「前受高」であることを特定する(S207)。
【0119】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された前受科目「前受高」として、売上残高レコード5Bbの前受金残高「660,000」を仕訳し、図5Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード5Bdを追加する(S208)。
【0120】
さらに、仕訳出力部102cは、計上月を、当月の翌月「20X4/2」とし、借方を、特定された前受科目「前受高」とし、貸方を、特定された債権科目「売掛金」として、売上残高レコード5Bbの前受金残高「660,000」を逆仕訳し、図5Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード5Beを追加する(S208)。
【0121】
20X4年2月末、売上確定部102bは、図5Cに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/2」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード5Adにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0122】
売上確定部102bによって売上詳細レコード5Adが更新されたので、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード5Adの税込金額(売上金額)「660,000」の仕訳を実施する。
【0123】
まず、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード5Adには、解約種別が格納されているので(S202-NO)、売上詳細レコード5Adの契約NO「PJ0001」に対応する商品CDが「10001」であることを特定し(売上明細情報データ、売上明細残高データ等により紐づいている)、図3に示す商品マスタから、商品CD「10001」に対応する商品区分01が「デジタルサイネージ」であることを特定し、図3に示す項目マスタから、商品区分01「デジタルサイネージ」に対応する特別利益科目が「特別利益」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203b)。
【0124】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/2」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された特別利益科目が「特別利益」として、売上詳細レコード5Adの税込金額(売上金額)「660,000」を仕訳し、図5Cに示すように、仕訳データに仕訳レコード5Cbを追加する(S204b)。
【0125】
一方、売上確定部102bは、図5Cに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード5Adの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X4/1」)の売上残高レコード5Bbの前受金残高が「660,000」であり「0」を超えているので、当該前受金残高「660,000」から更新された売上詳細レコード5Adの税込金額(売上金額)「660,000」を差し引いた金額「0」を前受金残高とし、且つ当月「20X4/2」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード5Bbと相違する売上残高レコード5Caを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0126】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード5Caの前受金残高が「0」であるので(S206-NO)、仕訳出力部102cは、新たに追加された売上残高レコード5Caに基づく仕訳を実施しない。
【0127】
(第2のケース:途中解約可であり且つ請求方法が前請求である契約の場合)
契約NO(契約識別情報)「PJ0001」の契約が、途中解約可であり、請求方法が前請求であった場合において、20X4年1月現在、図4に示すような、契約基本情報データ、売上明細情報データ、売上詳細情報データ、請求詳細情報データ、入金消込データ、売上明細残高データ、及び仕訳データが構築されている状態で、契約NO「PJ0001」の契約が20X4年1月付で途中解約された場合について説明する。
【0128】
契約NO「PJ0001」の契約の解約後、解約受付部102aは、解約可不可種別が「途中解約可」、請求方法種別が「前請求」、解約月が「20X4/1」、及び契約NOが「PJ0001」の解約情報を受け付ける(S101)。
【0129】
解約情報の受け付け後、解約受付部102aは、図6Aに示すように、契約基本情報データ中に存在する、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する契約基本情報レコード6Aaに対し、受け付けた解約月「20X4/1」、及び受け付けた解約可不可種別「途中解約可」及び請求方法種別「前請求」に対応する解約種別「1(解約可前請求)」を格納する(S102)。
【0130】
また、解約受付部102aは、図6Aに示すように、売上区分(売上済か未売上かの区分)「未(未売上)」、受け付けた解約月「20X4/1」以降の売上月、及び受け付けた契約NO「PJ0001」を有する売上詳細レコード6Ab及び6Acに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「1(解約可前請求)」を格納する(S103)。
【0131】
また、受け付けた解約可不可種別が「途中解約可」であるので(S104-NO)、解約受付部102aは、売上詳細情報データにおける売上詳細レコードの追加は行わない。
【0132】
また、受け付けた請求方法種別が「前請求」であり(S106-YES)、受け付けた解約可不可種別が「途中解約可」であるので(S107-YES)、解約受付部102aは、図6Aに示すように、受け付けた解約月の翌月「20X4/2」を請求月とし、解約指定を格納した売上詳細レコード6Ab及び6Acの本体金額(税抜売上金額)の合計「600,000」、消費税額(売上消費税額)の合計「60,000」、税込金額(売上金額)の合計「660,000」それぞれを、マイナス1倍した金額「-600,000」、「-60,000」、「-660,000」を、本体金額(税抜き請求金額)、消費税額(請求消費税額)、税込金額(請求金額)とし、受け付けた契約NO「PJ0001」を契約NOとし、未入金の区分「未」を入金区分とした請求詳細レコード6Adに、受け付けた解約情報に対応する解約種別「1(解約可前請求)」を格納した上で、当該請求詳細レコード6Adを、請求詳細情報データに新たに追加する(S108)。
【0133】
20X4年1月末、売上確定部102bは、図6Bに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/1」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード6Baにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0134】
売上確定部102bによって売上詳細レコード6Baが更新されたので、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード6Baの税込金額(売上金額)「330,000」の仕訳を実施する。
【0135】
まず、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード6Baには、解約種別が格納されていないので(S202-YES)、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、売上詳細レコード6Baの契約NO「PJ0001」に対応する売上科目が「サービス売上高」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203a)。
【0136】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された売上科目「サービス売上高」として、売上詳細レコード6Baの税込金額(売上金額)「330,000」を仕訳し、図6Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード6Bcを追加する(S204a)。
【0137】
一方、売上確定部102bは、図6Bに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード6Bbの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X3/12」)の売上残高レコード6Aeの前受金残高が「990,000」であり「0」を超えているので、当該前受金残高「990,000」から更新された売上詳細レコード6Baの税込金額(売上金額)「330,000」を差し引いた金額「660,000」を前受金残高とし、当月「20X4/1」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード6Aeと相違する売上残高レコード6Bbを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0138】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード6Bbの前受金残高が「0」を超えているので(S206-YES)、仕訳出力部102cは、追加された売上残高レコード6Bbの前受金残高「660,000」の仕訳と逆仕訳を実施する。
【0139】
まず、仕訳出力部102cは、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、売上残高レコード6Bbの契約NO「PJ0001」に対応する債権科目が「売掛金」であり、前受科目が「前受高」であることを特定する(S207)。
【0140】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された前受科目「前受高」として、売上残高レコード6Bbの前受金残高「660,000」を仕訳し、図6Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード6Bdを追加する(S208)。
【0141】
さらに、仕訳出力部102cは、計上月を、当月の翌月「20X4/2」とし、借方を、特定された前受科目「前受高」とし、貸方を、特定された債権科目「売掛金」として、売上残高レコード6Bbの前受金残高「660,000」を逆仕訳し、図6Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード6Beを追加する(S208)。
【0142】
20X4年2月、消込受付部102dは、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード6Adのマイナスの税込金額(請求金額)の絶対値の金額「660,000」の返金の完了情報を受け付けた(S301-YES・S302a)。
【0143】
返金の完了情報の受け付け後、消込受付部102dは、図6Cに示すように、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード6Adの税込金額(請求金額)「-660,000」を税込金額(請求金額)とし、入金月を「20X4/2」として、入金消込レコード6Caを、入金消込データに新たに追加する(S303a)。
【0144】
また、請求確定部102eは、図6Cに示すように、解約受付部102aによって追加された入金区分(入金済か未入金かの区分)が「未」である請求詳細レコード6Adにおいて、入金区分を未入金の区分「未」から入金済の区分「済」に更新する(S304a)。
【0145】
仕訳出力部102cは、請求詳細レコード6Adの税込金額(請求金額)の絶対値の金額「660,000」の仕訳を実施する。
【0146】
まず、仕訳出力部102cは、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、請求詳細レコード6Adの契約NO「PJ0001」に対応する債権科目が「売掛金」であることを特定する(S306a)。
【0147】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/2」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、予め設定された預金科目「預金」として、請求詳細レコード6Adの税込金額(請求金額)の絶対値の金額「660,000」を仕訳し、図6Cに示すように、仕訳データに仕訳レコード6Ccを追加する(S307a)。
【0148】
一方、請求確定部102eは、図6Cに示すように、売上明細残高データにおいて、「0」を前受金残高とし、且つ当月「20X4/2」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード6Bcと相違する売上残高レコード6Cbを、売上明細残高データに新たに追加する(S308a)。
【0149】
(第3のケース:途中解約不可であり且つ請求方法が後請求である契約の場合)
契約NO(契約識別情報)「PJ0001」の契約が、途中解約不可であり、請求方法が後請求であった場合において、20X4年1月現在、図7に示すような、契約基本情報データ、売上明細情報データ、売上詳細情報データ、請求詳細情報データ、入金消込データ、売上明細残高データ、及び仕訳データが構築されている状態で、契約NO「PJ0001」の契約が20X4年1月付で途中解約された場合について説明する。
【0150】
契約NO「PJ0001」の契約の解約後、解約受付部102aは、解約可不可種別が「途中解約不可」、請求方法種別が「後請求」、解約月が「20X4/1」、及び契約NOが「PJ0001」の解約情報を受け付ける(S101)。
【0151】
解約情報の受け付け後、解約受付部102aは、図8Aに示すように、契約基本情報データ中に存在する、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する契約基本情報レコード8Aaに対し、受け付けた解約月「20X4/1」、及び受け付けた解約可不可種別「途中解約不可」及び請求方法種別「後請求」に対応する解約種別「4(解約不可後請求)」を格納する(S102)。
【0152】
また、解約受付部102aは、図8Aに示すように、売上区分「未」、受け付けた解約月「20X4/1」以降の売上月、及び受け付けた契約NO「PJ0001」を有する売上詳細レコード8Ab及び8Acに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「4(解約不可後請求)」を格納する(S103)。
【0153】
また、受け付けた解約可不可種別が「途中解約不可」であるので(S104-YES)、解約受付部102aは、図8Aに示すように、受け付けた解約月の翌月「20X4/2」を売上月とし、解約指定を格納した売上詳細レコード8Ab及び8Acの本体金額(税抜売上金額)の合計「600,000」、消費税額(売上消費税額)の合計「60,000」、税込金額(売上金額)の合計「660,000」それぞれを、本体金額(税抜売上金額)、消費税額(売上消費税額)、税込金額(売上金額)とし、受け付けた契約NO「PJ0001」を契約NOとし、未売上の区分「未」を売上区分とした売上詳細レコード8Adに、受け付けた解約情報に対応する解約種別「4(解約不可後請求)」を格納した上で、当該売上詳細レコード8Adを、売上詳細情報データに新たに追加する(S105)。
【0154】
また、受け付けた請求方法種別が「後請求」であるので(S106-NO)、解約受付部102aは、図8Aに示すように、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する請求詳細レコード8Aeに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「4(解約不可後請求)」を格納する(S109)。
【0155】
また、受け付けた請求方法種別が「後請求」であり、受け付けた解約可不可種別が「途中解約不可」であるので(S110-NO)、解約受付部102aは、請求詳細レコードに解約指定を格納した後、図8Aに示すように、受け付けた解約月の翌月「20X4/2」を請求月とし、解約指定を格納した請求詳細レコード8Adの本体金額(税抜き請求金額)の合計「600,000」、消費税額(請求消費税額)の合計「60,000」、税込金額(請求金額)の合計「660,000」それぞれを、そのまま、本体金額(税抜き請求金額)、消費税額(請求消費税額)、税込金額(請求金額)とし、受け付けた契約NO「PJ0001」を契約NOとし、未入金の区分「未」を入金区分とした請求詳細レコード8Afに、受け付けた解約情報に対応する解約種別「4(解約不可後請求)」を格納した上で、当該請求詳細レコード8Afを、請求詳細情報データに新たに追加する(S112)。
【0156】
20X4年1月末、売上確定部102bは、図8Bに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/1」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード8Baにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0157】
売上確定部102bによって売上詳細レコード8Baが更新されたので、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード8Baの税込金額(売上金額)「330,000」の仕訳を実施する。
【0158】
まず、仕訳出力部102cは、更新された売上詳細レコード8Baには、解約種別が格納されていないので(S202-YES)、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、売上詳細レコード8Baの契約NO「PJ0001」に対応する売上科目が「サービス売上高」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203a)。
【0159】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された売上科目「サービス売上高」として、売上詳細レコード8Baの税込金額(売上金額)「330,000」を仕訳し、図8Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード8Bcを追加する(S204a)。
【0160】
一方、売上確定部102bは、図8Bに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード8Aaの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X3/12」)の売上残高レコード5Aeの前受金残高が「0」であり且つ入金消込データ中に当月「20X4/1」を入金月とする入金消込レコードが存在しないので、当該売上残高レコード5Aeの売掛金残高「990,000」に更新された売上詳細レコード5Baの税込金額(売上金額)「330,000」を加えた金額「1,320,000」を売掛金残高とし、且つ当月「20X4/1」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード8Aeと相違する売上残高レコード8Bbを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0161】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード8Bbの前受金残高が「0」であるので(S206-NO)、仕訳出力部102cは、新たに追加された売上残高レコード8Bbに基づく仕訳を実施しない。
【0162】
20X4年2月、消込受付部102dは、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード6Afのプラスの税込金額(請求金額)「1,980,000」の受取の完了情報を受け付けた(S301-NO・S302b)。
【0163】
受取の完了情報の受け付け後、消込受付部102dは、図8Cに示すように、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード6Afの税込金額(請求金額)「1,980,000」を税込金額(請求金額)とし、入金月を「20X4/2」として、入金消込レコード8Caを、入金消込データに新たに追加する(S303b)。
【0164】
また、請求確定部102eは、図8Cに示すように、解約受付部102aによって追加された入金区分が「未」である請求詳細レコード8Afにおいて、入金区分を未入金の区分「未」から入金済の区分「済」に更新する(S304b)。
【0165】
請求確定部102eによって更新された請求詳細レコード8Afには解約可不可種別「途中解約不可」を意味する解約種別「4(解約不可後請求)」が格納されているので(S305b-NO)、仕訳出力部102cは、請求詳細レコード8Afの税込金額(請求金額)の仕訳を実施しない。
【0166】
20X4年2月末、売上確定部102bは、図8Dに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/2」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード8Adにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0167】
売上確定部102bによって売上詳細レコード8Adが更新されたので、仕訳出力部102cは、売上詳細レコード8Adの税込金額(売上金額)「660,000」の仕訳を実施する。
【0168】
まず、仕訳出力部102cは、売上詳細レコード8Adには、解約種別が格納されているので(S202-NO)、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、売上詳細レコード8Adの契約NO「PJ0001」に対応する特別利益科目が「特別利益」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203b)。
【0169】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/2」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された特別利益科目が「特別利益」として、売上詳細レコード8Adの税込金額(売上金額)「660,000」を仕訳し、図8Dに示すように、仕訳データに仕訳レコード8Dbを追加する(S204b)。
【0170】
一方、売上確定部102bは、図8Dに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード8Adの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X4/1」)の売上残高レコード8Bbの前受金残高が「0」であり、且つ入金消込データ中に当月「20X4/2」を入金月とする入金消込レコードが存在するので、売上残高レコード8Aeの売掛金残高「1,320,000」に更新された売上詳細レコード5Baの税込金額(売上金額)「660,000」を加えた金額「1,980,000」から、当月「20X4/2」を入金月とする入金消込レコードの税込金額(請求金額)「1,980,000」を差し引いて、売掛金残高を「0」とし、且つ当月「20X4/2」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード8Bbと相違する売上残高レコード8Daを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0171】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード8Daの前受金残高が「0」であるので(S206-NO)、仕訳出力部102cは、新たに追加された売上残高レコード8Daに基づく仕訳を実施しない。
【0172】
(第4のケース:途中解約可であり且つ請求方法が後請求である契約の場合)
契約NO(契約識別情報)「PJ0001」の契約が、途中解約可であり、請求方法が後請求であった場合において、20X4年1月現在、図7に示すような、契約基本情報データ、売上明細情報データ、売上詳細情報データ、請求詳細情報データ、入金消込データ、売上明細残高データ、及び仕訳データが構築されている状態で、契約NO「PJ0001」の契約が20X4年1月付で途中解約された場合について説明する。
【0173】
契約NO「PJ0001」の契約の解約後、解約受付部102aは、解約可不可種別が「途中解約可」、請求方法種別が「後請求」、解約月が「20X4/1」、及び契約NOが「PJ0001」の解約情報を受け付ける(S101)。
【0174】
解約情報の受け付け後、解約受付部102aは、図9Aに示すように、契約基本情報データ中に存在する、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する契約基本情報レコード9Aaに対し、受け付けた解約月「20X4/1」、及び受け付けた解約可不可種別「途中解約可」及び請求方法種別「後請求」に対応する解約種別「2(解約可後請求)」を格納する(S102)。
【0175】
また、解約受付部102aは、図9Aに示すように、売上区分「未」、受け付けた解約月「20X4/1」以降の売上月、及び受け付けた契約NO「PJ0001」を有する売上詳細レコード9Ab及び9Acに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「2(解約可後請求)」を格納する(S103)。
【0176】
また、受け付けた解約可不可種別が「途中解約可」であるので(S104-NO)、解約受付部102aは、売上詳細情報データにおける売上詳細レコードの追加は行わない。
【0177】
また、受け付けた請求方法種別が「後請求」であるので(S106-NO)、解約受付部102aは、図9Aに示すように、受け付けた契約NO「PJ0001」を有する請求詳細レコード8Adに、解約区分を「解約」として解約指定を格納すると共に、受け付けた解約情報に対応する解約種別「2(解約可後請求)」を格納する(S109)。
【0178】
また、受け付けた請求方法種別が「後請求」であり、受け付けた解約可不可種別が「途中解約可」であるので(S110-YES)、解約受付部102aは、請求詳細レコードに解約指定を格納した後、図8Aに示すように、受け付けた解約月の翌月「20X4/2」を請求月とし、解約指定を格納した請求詳細レコード8Adの本体金額(税抜き請求金額)の合計「1,800,000」、消費税額(請求消費税額)の合計「180,000」、税込金額(請求金額)の合計「1,980,000」から、各々、上記で解約指定が格納された売上詳細レコードの本体金額(税抜売上金額)の合計「600,000」、消費税額(売上消費税額)の合計「60,000」、税込金額(売上金額)の合計「660,000」を差し引いた金額「1,200,000」、「120,000」、「1,320,000」それぞれを、本体金額(税抜き請求金額)、消費税額(請求消費税額)、税込金額(請求金額)とし、受け付けた契約NO「PJ0001」を契約NOとし、未入金の区分「未」を入金区分とした請求詳細レコード8Aeに、受け付けた解約情報に対応する解約種別「2(解約可後請求)」を格納した上で、当該請求詳細レコード8Aeを、請求詳細情報データに新たに追加する(S111)。
【0179】
20X4年1月末、売上確定部102bは、図9Bに示すように、売上詳細情報データ中に存在する、売上月が当月「20X4/1」であり、解約指定が格納されておらず且つ売上区分が「未」である売上詳細レコード9Baにおいて、売上区分を未売上の区分「未」から売上済の区分「済」に更新する(S201)。
【0180】
売上確定部102bによって売上詳細レコード9Baが更新されたので、仕訳出力部102cは、売上詳細レコード9Baの税込金額(売上金額)「330,000」の仕訳を実施する。
【0181】
まず、仕訳出力部102cは、売上詳細レコード9Baには、解約種別が格納されていないので(S202-YES)、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、売上詳細レコード9Baの契約NO「PJ0001」に対応する売上科目が「サービス売上高」であり、債権科目が「売掛金」であることを特定する(S203a)。
【0182】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/1」とし、借方を、特定された債権科目「売掛金」とし、貸方を、特定された売上科目「サービス売上高」として、売上詳細レコード9Baの税込金額(売上金額)「330,000」を仕訳し、図9Bに示すように、仕訳データに仕訳レコード9Bcを追加する(S204a)。
【0183】
一方、売上確定部102bは、図9Bに示すように、売上明細残高データ中に存在する、更新された売上詳細レコード9Baの契約NO「PJ0001」に対応する最新(対象月「20X3/12」)の売上残高レコード9Aeの前受金残高が「0」であり、入金消込データ中に当月「20X4/1」を入金月とする入金消込レコードが存在しないので、図9Bに示すように、当該売上残高レコード9Aeの売掛金残高「990,000」に更新された売上詳細レコード9Baの税込金額(売上金額)「330,000」を加えた金額「1,320,000」を売掛金残高とし、且つ当月「20X4/1」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード9Afと相違する売上残高レコード9Bbを、売上明細残高データに新たに追加する(S205)。
【0184】
売上確定部102bによって売上明細残高データに新たに追加された売上残高レコード9Bbの前受金残高が「0」であるので(S206-NO)、仕訳出力部102cは、新たに追加された売上残高レコード9Bbに基づく仕訳を実施しない。
【0185】
20X4年2月、消込受付部102dは、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード9Aeのプラスの税込金額(請求金額)「1,320,000」の受取の完了情報を受け付けた(S301-NO・S302b)。
【0186】
受取の完了情報の受け付け後、消込受付部102dは、図9Cに示すように、20X4年1月に解約受付部102aによって追加された最新の請求詳細レコード9Aeの税込金額(請求金額)「1,320,000」を税込金額(請求金額)とし、入金月を「20X4/2」として、入金消込レコード9Caを、入金消込データに新たに追加する(S303b)。
【0187】
また、請求確定部102eは、図9Cに示すように、解約受付部102aによって追加された入金区分が「未」である請求詳細レコード9Aeにおいて、入金区分を未入金の区分「未」から入金済の区分「済」に更新する(S304b)。
【0188】
請求確定部102eによって請求詳細レコード6Adが更新され、請求詳細レコード8Aeには解約可不可種別「途中解約可」を意味する解約種別「2(解約可後請求)」が格納されているので(S305b-YES)、仕訳出力部102cは、請求詳細レコード9Aeの税込金額(請求金額)「1,320,000」の仕訳を実施する。
【0189】
まず、仕訳出力部102cは、上記同様、図3に示す商品マスタ及び項目マスタから、請求詳細レコード9Aeの契約NO「PJ0001」に対応する債権科目が「売掛金」であることを特定する(S306b)。
【0190】
次に、仕訳出力部102cは、計上月を、当月「20X4/2」とし、借方を、予め設定された預金科目「預金」とし、貸方を、特定された債権科目「売掛金」として、請求詳細レコード9Aeの税込金額(請求金額)「1,320,000」を仕訳し、図9Cに示すように、仕訳データに仕訳レコード9Ccを追加する(S307b)。
【0191】
一方、請求確定部102eは、図9Cに示すように、売上明細残高データにおいて、「0」を売掛金残高とし、且つ当月「20X4/2」を対象月とした点で、最新の売上残高レコード9Bbと相違する売上残高レコード9Cbを、売上明細残高データに新たに追加する(S308b)。
【0192】
以上で説明した通り、本発明のシステムによれば、サービス形態及び契約内容により、バリエーションがある仕訳と債権債務計上を仕組み化されているため、業務のミスの低減及び品質向上につなげることができ、ひいては資金繰りにも寄与することが可能である。
【0193】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0194】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0195】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0196】
[4.他の実施形態]
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0197】
例えば、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0198】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0199】
また、PC100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0200】
例えば、PC100を構成する各装置が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて各装置に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0201】
また、このコンピュータプログラムは、PC100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0202】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム第一商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0203】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0204】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0205】
また、PC100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、PC100は、当該PC100に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0206】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0207】
本発明は、例えば、サブスクビジネス等の契約形態が多様化な期間契約ビジネスに取り組む多くの業界において有用である。
【符号の説明】
【0208】
100 PC
102 制御部
102a 解約受付部
102b 売上確定部
102c 仕訳出力部
102d 消込受付部
102e 請求確定部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 商品マスタ記憶部
106b 項目マスタ記憶部
106c 契約基本情報データ記憶部
106d 売上明細情報データ記憶部
106e 売上詳細情報データ記憶部
106f 請求詳細情報データ記憶部
106g 入金消込データ記憶部
106h 売上明細残高データ記憶部
106i 仕訳データ記憶部
108 入出力インターフェース部
200 サーバ
300 ネットワーク
400 入力装置
500 出力装置
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C