特開 2025-6472 風呂給湯装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2025006472

(43)【公開日】2025-01-17

(54)【発明の名称】風呂給湯装置

(51)【国際特許分類】

   F24H 15/196 20220101AFI20250109BHJP

   F24H 1/54 20220101ALI20250109BHJP

   F24H 15/238 20220101ALI20250109BHJP

   F24H 15/31 20220101ALI20250109BHJP

   F24H 15/325 20220101ALI20250109BHJP

   A47K 3/00 20060101ALI20250109BHJP

【ＦＩ】

F24H15/196 301L

F24H1/54 305

F24H15/238

F24H15/31

F24H15/325

A47K3/00 M

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023107291

(22)【出願日】2023-06-29

(71)【出願人】

【識別番号】000004709

【氏名又は名称】株式会社ノーリツ

(74)【代理人】

【識別番号】100089004

【弁理士】

【氏名又は名称】岡村 俊雄

(72)【発明者】

【氏名】五島 大輔

(72)【発明者】

【氏名】岸尾 浩次

(72)【発明者】

【氏名】中村 祐介

(72)【発明者】

【氏名】公門 直人

【テーマコード（参考）】

3L024

【Ｆターム（参考）】

3L024CC03

3L024DD06

3L024DD22

3L024DD35

(57)【要約】

【課題】高い入水圧力が作用する場合であっても、機能水生成装置を作動させる際に弁類に作用する圧力を制限可能にすること。
【解決手段】追焚循環通路(4)と、追焚循環通路(4)により浴槽水を循環させる循環ポンプ(5)と、浴槽水を加熱する加熱手段(15)と、追焚循環通路(4)に注湯する注湯通路(3)と、注湯通路(3)に備えられて給湯水の供給・遮断を行うための開閉弁(26)および給湯水の流量調整手段(24)および流量検知手段(25)と、注湯通路(3)から流路切換弁(29)にて分岐されるバイパス通路(30)と、バイパス通路(30)に上流側から順に介装された定流量弁(32)および機能水生成装置(31)とを備えた風呂給湯装置において、機能水生成装置(31)の非作動時に流量検知手段(25)により検出した流量Qが所定の基準値よりも多い場合は、流量調整手段(24)の開度を閉弁側に制限し、検出した流量Qが基準値よりも少ない場合は、流量調整手段(24)の開度を制限しない。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

浴槽に接続されて浴槽水を循環・加熱するように構成された追焚循環通路と、前記追焚循環通路に前記浴槽水を循環させるための循環ポンプと、前記浴槽水を加熱するための加熱手段と、前記追焚循環通路に給湯水を供給するための注湯通路と、前記注湯通路に備えられて給湯水の供給・遮断を行うための開閉弁および給湯水の流量調整手段および流量検知手段と、
前記注湯通路から分岐されてこの分岐部よりも下流側で前記注湯通路に接続されるバイパス通路と、前記バイパス通路に上流側から順に介装された定流量弁および機能水生成装置と、前記分岐部に介装された流路切換弁とを備えた風呂給湯装置において、
前記機能水生成装置の非作動時に前記流量検知手段により検出した流量が所定の基準値よりも多い場合は、前記流量調整手段の開度を閉弁側に制限し、前記検出した流量が前記基準値よりも少ない場合は、前記流量調整手段の開度を制限しないことを特徴とする風呂給湯装置。

【請求項2】

前記機能水生成装置の非作動時に前記流量検知手段による流量の検出は、前記注湯通路に供給される給湯水を加熱する加熱手段が非燃焼状態のときに実行されることを特徴とする請求項１に記載の風呂給湯装置。

【請求項3】

前記機能水生成装置で発生させる機能水を用いて前記追焚循環通路の配管内を除菌することを特徴とする請求項１に記載の風呂給湯装置。

【請求項4】

前記機能水を用いて前記追焚循環通路の配管内の除菌を実行する前に、水又は湯により前記追焚循環通路の配管内を洗浄することを特徴とする請求項３に記載の風呂給湯装置。

【請求項5】

前記流量調整手段の開度の制限は、前記追焚循環通路の配管内の洗浄と、前記追焚循環通路の配管内の除菌の間に実行されることを特徴とする請求項４に記載の風呂給湯装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、風呂給湯装置に関し、特に機能水生成装置を装備する場合に耐圧性の低い機器が水圧で悪影響を受けるのを防止するようにした風呂給湯装置に関する。

【背景技術】

【0002】

風呂装置は、浴槽と、この浴槽に接続されて浴槽に給湯したり、浴槽水を追焚きしたりする風呂給湯装置とを有する。風呂給湯装置は、浴槽水を循環・加熱するように構成された追焚循環通路と、前記追焚循環通路に前記浴槽水を循環させるための循環ポンプと、前記浴槽水を加熱するための加熱手段と、前記追焚循環通路に給湯水を供給するための注湯通路と、前記注湯通路に備えられて給湯水の供給・遮断を行うための開閉弁と、給湯水の流量を調整する流量調整手段および流量検知手段とを備えている。

【0003】

前記追焚循環通路の配管内を除菌するためのオゾン水等の機能水を発生させる機能水生成装置を前記注湯通路に介装する技術は公知である。
この場合、実施例の図２、図３に示すように、注湯通路３には、流量調整弁２４、流量センサ２５、注湯電磁弁２６を設け、注湯通路３から流路切換弁２９にて分岐したバイパス通路３０を設け、このバイパス通路３０に定流量弁３２と機能水生成装置３１と設ける。

【0004】

機能水生成装置で生成した機能水で循環ポンプ５を有する追焚循環通路４ａ，４ｂを除菌する際には、流路切換弁２９でバイパス通路３０を選択し、機能水生成装置３１で生成した機能水を追焚循環通路４ａ，４ｂに供給する。機能水を生成しない場合は、流路切換弁２９で注湯通路３を選択し、注湯通路３を介して注湯を行う。

【0005】

上記の機能水生成装置としては、次のものが公知である。
浴槽の浴槽水を循環可能な追焚循環通路を例えばオゾンガスで消毒する為に、追焚循環通路に微細気泡発生装置を介装し、この微細気泡発生装置にオゾンガスを供給するガス発生装置を設けて循環通路を除菌する液体除菌装置が公知である。
その他の機能水生成装置としては、次亜塩素酸水により風呂装置の配管内を消毒する機器や、銀イオン水により風呂装置の配管内を消毒する機器も公知である。

【0006】

特許文献1には、弁位置を調整することにより流量を可変とする流量調節弁と、給水の流量を検出する流量検出部を有し、その流量検出部が給水中に検出する検出流量に基づいて水圧を推定する水圧推定手段を有する給水装置が開示されている。

【0007】

特許文献２には、給湯流水量をギアモータの弁移動時間によって制御する水量制御弁を備えた給湯器において、ギアモータの弁移動時間と流水量の関係を各水圧ごとに予め設定しておき、燃焼定常運転中に流水量が設定量を越えて変動したとき、ギアモータを駆動して流水量をΔＱだけ変化させ、この変化に要した時間から水量変動後の水圧を推定する水量制御弁の初期流水量設定方法が開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0008】

【特許文献1】特許第３２７７１０４号公報

【特許文献2】特開平６－２５７８５５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0009】

図２に示すように、機能水を生成する場合、バイパス通路３０には定流量弁３２があるため、入水圧力によらず流量は一定となる。そのため、入水圧力が高い場合は流路切換弁 ２９や注湯電磁弁２６や流量調整弁２４に想定外の水圧が作用し、最悪の場合にはそれらの機器から漏水が発生する虞がある。定流量弁３２により流量は一定となるため、流量センサ２５の検出値により流量調整弁２４を動かすことはできない。

【0010】

図３に示すように、機能水を生成しない場合、バイパス通路３０に湯水が流れないため、流量センサ２５の検出値に基づいて流量調整弁２４を調整することができる。
本発明の目的は、高い入水圧力が作用する場合であっても、機能水生成装置を作動させる際に弁類に作用する圧力を制限可能にすることである。

【課題を解決するための手段】

【0011】

請求項１の風呂給湯装置は、浴槽に接続されて浴槽水を循環・加熱するように構成された追焚循環通路と、前記追焚循環通路に前記浴槽水を循環させるための循環ポンプと、前記浴槽水を加熱するための加熱手段と、前記追焚循環通路に給湯水を供給するための注湯通路と、前記注湯通路に備えられて給湯水の供給・遮断を行うための開閉弁および給湯水の流量調整手段および流量検知手段と、前記注湯通路から分岐されてこの分岐部よりも下流側で前記注湯通路に接続されるバイパス通路と、前記バイパス通路に上流側から順に介装された定流量弁および機能水生成装置と、前記分岐部に介装された流路切換弁とを備えた風呂給湯装置において、前記機能水生成装置の非作動時に前記流量検知手段により検出した流量が所定の基準値よりも多い場合は、前記流量調整手段の開度を閉弁側に制限し、前記検出した流量が前記基準値よりも少ない場合は、前記流量調整手段の開度を制限しないことを特徴としている。

【0012】

上記の構成によれば、機能水生成装置の非作動時に前記流量検知手段により検出した流量が所定の基準値よりも多い場合は、前記流量調整手段の開度を閉弁側に制限するため、上水圧が高い場合に機能水生成装置を作動させた場合でも、流量調整手段よりも下流側の弁類に想定外の水圧が作用するのを確実に防止することができる。前記検出した流量が前記基準値よりも少ない場合は、前記流量調整手段の開度を制限しないため、上水圧が高くない場合に機能水生成装置を作動させた場合でも、機能水生成装置への流量を確保して機能水生成装置の機能を達成することができる。

【0013】

請求項２の風呂給湯装置は、請求項１の発明において、前記機能水生成装置の非作動時に前記流量検知手段による流量の検出は、前記注湯通路に供給される給湯水を加熱する加熱手段が非燃焼状態のときに実行されることを特徴としている。
上記の構成によれば、注湯通路に供給される給湯水を加熱する加熱手段が非燃焼状態であるため給湯器側の制御で流量を絞ることがないから、水圧に応じた流量を検出することができる。

【0014】

請求項３の風呂給湯装置は、請求項１の発明において、前記機能水生成装置で発生させる機能水を用いて前記追焚循環通路の配管内を除菌することを特徴としている。
上記の構成によれば、機能水を用いて前記追焚循環通路の配管内を除菌することができる。

【0015】

請求項４の風呂給湯装置は、請求項３の発明において、前記機能水を用いて前記追焚循環通路の配管内の除菌を実行する前に、水又は湯により前記追焚循環通路の配管内を洗浄することを特徴としている。
上記の構成によれば、機能水による除菌を実行する前に、追焚循環通路の配管内を水又は湯により洗浄し、配管内の油脂を洗浄してから除菌することで、除菌効果を強化することができる。

【0016】

請求項５の風呂給湯装置は、請求項４の発明において、前記流量調整手段の開度の制限は、前記追焚循環通路の配管内の洗浄と、前記追焚循環通路の配管内の除菌の間に実行されることを特徴としている。
上記の構成によれば、流量調整手段の開度の制限しない状態で配管内の洗浄を行うため、洗浄用の水又は湯の流量を多くした状態で洗浄することができる。そして、追焚循環通路の配管内の除菌開始までに、流量調整手段の開度の制限を行うことができる。

【発明の効果】

【0017】

本発明は以上説明したように種々の作用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【0018】

【図1】実施例に係る風呂給湯装置を含む給湯装置の構成図である。

【図2】注湯通路とそこに設けた弁類（機能水生成状態）を示す要部構成図である。

【図3】注湯通路とそこに設けた弁類（機能水非生成状態）を示す要部構成図である。

【図4】追焚循環通路に対する洗浄処理と除菌処理のフローチャートである。

【図5】水圧判定と流量調整弁制限処理のフローチャートである。

【発明を実施するための形態】

【0019】

以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
最初に、風呂給湯装置を含む給湯装置１について説明する。
図1に示すように、給湯装置１は、上水又は湯水を加熱する加熱部１１と、加熱部１１に上水を供給する給水通路２０を有し、加熱部１１で加熱した湯水を給湯通路２に供給する。また、給湯装置１は、給水通路２０に配設された分配弁２１から加熱部１１をバイパスするように分岐されて給湯通路２に接続されたバイパス通路２３を有し、給湯通路２の湯水に上水を混合可能である。

【0020】

加熱部１１は、燃料供給部１４からバーナ１３に供給される燃料ガスを、燃焼ファン１２から供給される空気を使用して燃焼させ、この燃焼熱を利用して熱交換部１６ａ，１６ｂで給水通路２０から供給される上水を加熱して給湯通路２に供給する。熱交換部１６ａは燃焼ガスから潜熱を回収する２次熱交換器であり、熱交換部１６ｂは燃焼ガスから顕熱を回収する１次熱交換器である。加熱部１１側とバイパス通路２３側に上水を分配する分配弁２１の分配比調整によって、例えば台所リモコンから設定された給湯目標温度に調整された湯水が、給湯通路２を介して例えば給湯栓に供給される。

【0021】

また、浴槽（図示略）の湯水の追焚のために、追焚循環通路４と、加熱部１１に設けられた追焚バーナ１５と追焚熱交換部１７ａ，１７ｂを有する。熱交換部１７ａは２次熱交換器であり、熱交換部１７ｂは１次熱交換器である。追焚循環通路４に配設された循環ポンプ５の駆動によって浴槽と追焚熱交換部１７ａ，１７ｂの間を循環する湯水は、燃料供給部１４から追焚きバーナ１５に供給される燃料ガスの燃焼熱を利用して熱交換部１７ａ，１７ｂで加熱される。２次熱交換器１６ａ，１７ａで発生したドレンはドレン通路２７ａ，２７ｂにより排出されるが、ドレン通路２７ａ，２７ｂの途中部には、中和器２８が介装されている。

【0022】

追焚循環通路４は、風呂戻り通路４ａと、風呂往き通路４ｂを有する。風呂戻り通路４ａには、給湯通路２から分岐された注湯通路３が接続されている。注湯通路３には、流量調整弁２４と、注湯流量センサ２５と、注湯電磁弁２６が介装されている。加熱部１１の熱交換部１６ａ，１６ｂで加熱された湯水は、注湯通路３と追焚循環通路４を介して浴槽に湯張り可能である。

【0023】

風呂給湯装置は、前記追焚循環通路４と、循環ポンプ５と、加熱手段１１と、注湯通路３と、給湯水の供給、遮断を行うための注湯電磁弁２６と、流量調整弁２４と、注湯流量センサ２５と、後述する機能水生成装置３１（オゾン水生成装置）等を有する。

【0024】

給湯装置１は例えば給湯目標温度の湯水を供給する給湯運転、浴槽の湯張り運転及び追焚運転、追焚循環通路４に対する洗浄処理と除菌処理を制御する制御ユニット１０を有する。また、給水通路２０の分配弁２１よりも下流側には給水流量センサ２２が配設されている。制御ユニット１０は、例えば給湯栓が開けられて給湯通路２の湯水が流動すると共に給水通路２０から熱交換部１６ａ，１６ｂに上水が供給されることにより、給水流量センサ２２が所定の加熱開始流量以上の流量を検知すると、バーナ１３に点火して燃焼を開始させる。

【0025】

給湯装置１は、例えば給湯栓を開けてからバーナ１３に点火して燃焼を開始するまで、ある程度の遅延時間を要する。この遅延時間は、一般的には１秒程度であるが、例えば風呂装置１の設置環境等によって１秒よりも長い場合がある。一方、給湯栓が閉止されて給水流量センサ２２の検知流量が所定の加熱停止流量以下になると、制御ユニット１０はバーナ１３での燃焼を停止させる。

【0026】

注湯通路３には、その途中の分岐部から分岐してこの分岐部よりも下流側で注湯通路３に接続されるバイパス通路３０が設けられ、その分岐部には三方弁からなる流路切換弁２９が介装され、バイパス通路３０には上流側から順に定流量弁３２と機能水生成装置３１が介装されている。この機能水生成装置３１は、水を電気分解するときに発生するオゾンをバイパス通路３０を流れる給湯水に溶解させ、そのオゾン水により追焚循環通路４の配管内を除菌する装置である。

【0027】

流路切換弁２９は、給湯装置１が通常の運転状態のときには注湯通路３を連通させる位置に切換えられ、通常の運転状態でなく、追焚循環通路４を消毒するメンテナンス運転状態のときに、機能水生成装置３１により発生させたオゾン水を追焚循環通路４に供給して配管内を消毒する場合には、バイパス通路３０を選択するように切換えられる。そのため、このバイパス通路３０より下流側の注湯通路３と、追焚循環通路４がオゾン水で消毒される。

【0028】

上記の給湯装置１の動作の概要は次のとおりである。
機能水生成装置３１の非作動時に流量センサ２５により検出した流量が所定の基準値よりも多い場合は、流量調整弁２４の開度を閉弁側に制限し、前記検出した流量が前記基準値よりも少ない場合は、流量調整弁２４の開度を制限しない。
また、機能水生成装置３１の非作動時に流量センサ２５による流量の検出は、バーナ１３が非燃焼状態のときに実行される。

【0029】

機能水生成装置３１で発生させる機能水を用いて追焚循環通路４の配管内を除菌する際には、その除菌を実行する前に、水又は湯により追焚循環通路４の配管内を洗浄する。
流量調整弁２４の開度の制限は、追焚循環通路４の配管内の洗浄と、追焚循環通路４の配管内の除菌の間に実行される。

【0030】

次に、図４に基づいて追焚循環通路４に対する洗浄処理と除菌処理のフローチャートについて説明し、図５に基づいて水圧判定と流量調整弁制限処理のフローチャートについて説明する。尚、図中の符号Ｓｉ（ｉ＝１，２，・・・）は各ステップを示す。また、これらフローチャートは、マイクロコンピュータを有する制御ユニット１０に予め格納されている。

【0031】

図４の制御が開始されると、Ｓ１において追焚循環通路４の除菌処理のタイミングか否か判定される。追焚循環通路４の除菌処理は、例えば毎日午前零時に開始される。
Ｓ１の判定がＮｏのときはＳ１を繰り返し、Ｓ１の判定がＹｅｓになると、Ｓ２においてバーナ１３が燃焼中か否か判定され、その判定がＹｅｓのときはＳ４へ移行し、Ｓ２の判定がＮｏのときはＳ３においてバーナ１３が燃焼されてからＳ４へ移行する。

【0032】

Ｓ４では流路切換弁２９を注湯通路側へ保持し、次のＳ５においては注湯通路３へ温水を供給し、追焚循環通路４の配管内を温水（好ましくは高温水）で洗浄する。この洗浄により、追焚循環通路４の配管内の油脂が洗浄される。
次に、Ｓ６では、水圧判定と流量調整弁制限処理が、図４のフローチャートのように実行され、次にＳ７では、バーナ１３を非燃焼（停止）切換え、次にＳ８では流路切換弁２９をバイパス通路側へ切換える。

【0033】

次に、Ｓ９において機能水生成装置３１を所定時間作動させて、所定時間の間オゾン水をバイパス通路３０から注湯通路３と追焚循環通路４へ供給し、追焚循環通路４の配管内を除菌処理する。次に、機能水生成装置３１を停止させてからリターンする。

【0034】

次に、図５のフローチャートについて説明する。
水圧判定と流量調整弁制限処理の制御が開始されると、Ｓ２０においてバーナ１３は燃焼中か否か判定され、その判定がＹｅｓのときはＳ２１においてバーナ１３を非燃焼（停止）に切換えてからＳ２２へ移行する。Ｓ２０の判定がＮｏのときはそのままＳ２２へ移行する。

【0035】

次に、Ｓ２２において、流路切換弁２９は注湯通路側か否か判定され、その判定がＹｅｓのときはＳ２４へ移行し、Ｓ２２の判定がＮｏのときはＳ２３において流路切換弁２９を注湯通路側へ切換えてからＳ２４へ移行する。

【0036】

次に、Ｓ２４おいて流量センサ２５の検出信号から注湯通路３を流れる水の流量Ｑが測定される。次に、Ｓ２５において流量Ｑが所定の基準値以上か否か判定される。
上水の水圧が高いために流量Ｑが所定の基準値以上であるときには、Ｓ２６において、上水の水圧は高水圧と判定し、流量調整弁２４の開度を閉弁側へ制限する。この場合、例えば、最大開度の４０％に制限し、その後リターンする。

【0037】

Ｓ２５の判定がＮｏのときは、Ｓ２７において上水の水圧は低水圧と判定し、流量調整弁２４の開度制限を行わない。その後リターンする。

【0038】

以上説明した風呂装置の作用効果について説明する。
機能水生成装置３１の非作動時に流量センサ２５により検出した流量Ｑが所定の基準値よりも多い場合は、流量調整弁２４の開度を閉弁側に制限するため、上水圧が高い場合に機能水生成装置３１を作動させた場合でも、流量調整弁２４よりも下流側の弁類に想定外の水圧が作用するのを確実に防止することができる。

【0039】

前記の検出した流量Ｑが基準値よりも少ない場合は、流量調整弁２４の開度を制限しないため、上水圧が高くない場合に機能水生成装置３１を作動させた場合でも、機能水生成装置３１への流量を確保して機能水生成装置３１の機能を達成することができる。

【0040】

機能水生成装置３１の非作動時に流量センサ２５による流量の検出は、バーナ１３が非燃焼状態のときに実行される。そのため、バーナ１３が非燃焼状態であるため給湯器側の制御で流量を絞ることがないから、水圧に応じた流量を検出することができる。

【0041】

機能水生成装置３１で発生させる機能水（オゾン水）を用いて追焚循環通路４の配管内を確実に除菌することができる。
機能水を用いて追焚循環通路４の配管内の除菌を実行する前に、水又は湯により追焚循環通路４の配管内を洗浄する。そのため、機能水による除菌を実行する前に、追焚循環通路の配管内を水又は湯により洗浄し、配管内の油脂を洗浄してから除菌することで、除菌効果を強化することができる。

【0042】

流量調整弁２４の開度の制限は、追焚循環通路４の配管内の洗浄と、追焚循環通路４の配管内の除菌の間に実行される。そのため、流量調整弁２４の開度の制限しない状態で配管内の洗浄を行うため、洗浄用の水又は湯の流量を多くした状態で洗浄することができる。そして、追焚循環通路４の配管内の除菌開始までに、流量調整弁２４の開度の制限を行うことができる。

【0043】

尚、当業者ならば、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそれらを全て包含するものである。

【符号の説明】

【0044】

１ 風呂給湯装置を含む給湯装置
３ 注湯通路
４ 追焚循環通路
１１ 加熱部
２４ 流量調整弁
２５ 注湯流量センサ
２６ 注湯電磁弁（開閉弁）
２９ 流路切換弁
３０ バイパス通路
３１ 機能水生成装置

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】