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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006496
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】配送管理装置及び配送管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20250109BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
G06Q10/083
B65G61/00 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107321
(22)【出願日】2023-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野勢 健太
(72)【発明者】
【氏名】岸 洋一郎
(72)【発明者】
【氏名】小林 広樹
(72)【発明者】
【氏名】山内 一彦
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】自動生成された配送計画を適切に修正すること。
【解決手段】本開示に係る配送管理装置は、計画部、提示部及び修正部を備える。計画部は、配送要求情報と、車両関連情報と、に基づき、配送計画を示す配送計画情報を提示する。配送計画は、少なくとも1つの荷物を車両で配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び配送時間を含む。配送要求情報は、少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す。車両関連情報は、少なくとも1つの荷物を少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両に関する情報を示す。提示部は、生成された配送計画情報と、配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された配送計画に含まれる少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示する。修正部は、受け付けた配送計画に対する変更指示に基づき、配送計画を修正する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す配送要求情報と、
前記少なくとも1つの荷物を前記少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両に関する情報を示す車両関連情報と、に基づき、
前記少なくとも1つの荷物を前記車両で前記配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び前記配送時間を含む、配送計画を示す配送計画情報を提示する計画部と、
生成された前記配送計画情報と、前記配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された前記配送計画に含まれる前記少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示する提示部と、
受け付けた前記配送計画に対する変更指示に基づき、前記配送計画を修正する修正部と、を備える、
配送管理装置。
【請求項2】
前記提示部は、前記配送計画に含まれる少なくとも1つの配送区間の経路のうち、前記過去の変更の履歴との間で、修正前又は修正後の経路が合致する経路を前記見直し候補の経路として提示する、
請求項1に記載の配送管理装置。
【請求項3】
前記変更履歴情報は、前記過去の変更における前記配送者に依存する変更の理由を示す配送者依存情報を少なくとも含む、
請求項1に記載の配送管理装置。
【請求項4】
前記配送者依存情報は、距離優先、時間優先、転回抑制、隘路抑制、混雑抑制、事故リスク抑制及び右折抑制のうちの少なくとも1つの前記過去の変更の理由を示す情報である、
請求項3に記載の配送管理装置。
【請求項5】
前記変更履歴情報は、前記過去の変更における前記変更指示を行った指示主体の属性を示す修正属性情報を少なくとも含む、
請求項1に記載の配送管理装置。
【請求項6】
前記修正属性情報は、人であるか機械学習モデルを用いて推論を行うコンピュータであるかを示す情報と、ベテランであるか否かを示す情報と、前記配送者であるか前記配送を管理する管理者であるかを示す情報とのうちの少なくとも1つの前記過去の変更の指示主体を示す情報である、
請求項5に記載の配送管理装置。
【請求項7】
前記提示部は、前記過去の変更における前記配送計画に対する前記配送者の感情に関する情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
【請求項8】
前記提示部は、前記配送者の勤務の状況を示す勤務情報に基づき、前記配送者の現在のコンディションを推定し、推定したコンディションを示す情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
【請求項9】
前記提示部は、前記過去の変更が行われた際の時期、天候及び温度のうちの少なくとも1つを示す情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
【請求項10】
前記配送要求情報と、前記車両関連情報と、前記配送計画情報と、前記変更履歴情報とを記憶する記憶部と、
前記配送計画に対する前記変更指示を受け付ける受付部と、
前記配送計画情報及び前記見直し候補の経路のうちの少なくとも前記配送計画情報を表示する表示部と、をさらに備える、
請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
【請求項11】
少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す配送要求情報と、
前記少なくとも1つの荷物を前記少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両に関する情報を示す車両関連情報と、に基づき、
前記少なくとも1つの荷物を前記車両で前記配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び前記配送時間を含む、配送計画を示す配送計画情報を提示することと、
生成された前記配送計画情報と、前記配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された前記配送計画に含まれる前記少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示することと、
受け付けた前記配送計画に対する変更指示に基づき、前記配送計画を修正することと、を含む、
配送管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配送管理装置及び配送管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、1つ以上の荷物を積載して1つ以上の配送先に配送する車両に対して、その配送の経路や順序といった配送計画(配送スケジュール)を最適化計算して生成する技術が知られている。最適化計算などを用いて自動で生成された配送計画が適切ではない場合、配送計画を計画するオペレータにより、提示した配送計画が手動で修正される場合がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、改善項目に対応する変更対象パラメータを予め用意しておき、提示した配送計画に対する改善項目を受領したことに応じて変更対象パラメータが変更された配送計画を生成することにより、配送計画の補正に係る作業負荷を低減するための技術が開示されている。また、例えば、特許文献2には、配送条件を満足する適切な配送計画を出力するように、提示した配送計画に対するユーザからの指示を教師データとして機械学習を行うことにより、経験豊富な立案者が存在しないような場合に十分な実績データが得られない場合であっても、コンピュータによって配送計画を立案するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-086235号公報
【特許文献2】特開2020-030663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、自動生成された配送計画をオペレータが修正した場合であっても、配送を行う配送者から感情面での理解が得られない、あるいは配送者にストレスを感じさせるなど、修正後の配送計画が依然として適切ではない場合があった。
【0006】
本開示が解決しようとする課題は、自動生成された配送計画を適切に修正することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る配送管理装置は、計画部と、提示部と、修正部と、を備える。前記計画部は、配送要求情報と、車両関連情報と、に基づき、配送計画を示す配送計画情報を提示する。前記配送計画は、少なくとも1つの荷物を車両で配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び前記配送時間を含む。前記配送要求情報は、前記少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す。前記車両関連情報は、前記少なくとも1つの荷物を前記少なくとも1つの配送先へ配送する前記配送者が使用する前記車両に関する情報を示す。前記提示部は、生成された前記配送計画情報と、前記配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された前記配送計画に含まれる前記少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示する。前記修正部は、受け付けた前記配送計画に対する変更指示に基づき、前記配送計画を修正する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、自動生成された配送計画を適切に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る配送管理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る車両の構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る配送管理システムの各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る配送管理装置の機能構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る車両に搭載された環境情報収集装置の機能構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る配送要求情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る車両情報の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係るエリア情報の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る運転手情報の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る配送計画情報の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る配送管理装置により実行される配送管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12図12は、図11の処理で表示される表示画面の一例を示す図である。
図13図13は、図11の処理で表示される表示画面の別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る配送管理装置、車両、配送管理システム、配送管理方法、プログラム及び記憶媒体の実施形態について説明する。
【0011】
なお、本開示の説明において、既出の図に関して前述したものと同一又は略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、説明を適宜省略する場合もある。また、同一又は略同一の部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表されている場合もある。また、例えば図面の視認性を確保する観点から、各図面の説明において主要な構成要素だけに参照符号を付し、既出の図において前述したものと同一又は略同一の機能を有する構成要素であっても参照符号を付していない場合もある。
【0012】
以下、本開示に係る技術が、例えばLP(Liquefied Petroleum)ガスや宅配便の配送物などの各種の荷物の配送に適用可能に適用される場合を例として説明する。
【0013】
なお、本開示に係る技術は、例えば、営業所や倉庫などの営業拠点から少なくとも1つの配送先へ商品や資材などの少なくとも1つの荷物を配送する業務支援サービスや巡回支援サービスに適用することができる。また、本開示に係る技術は、荷物に限らず、人を輸送する場合にも適用することができる。例えば、本開示に係る技術は、営業所などの営業拠点から顧客の営業拠点や自宅、顧客により指定された場所などの少なくとも1つの訪問先へルートセールスや保守・メンテナンス、配車を行う少なくとも1人の訪問者を輸送するルートセールスや訪問活動、配車サービスを支援する業務支援サービスや巡回支援サービス、フリートマネジメントサービス、配車支援サービスに適用することができる。この場合、本開示に係る「配送」を、「巡回」、「訪問」又は「配車」などと読み替えればよい。また、例えば、本開示に係る技術は、利用者の自宅などの少なくとも1つの送迎先と、施設や学校などの営業所との間で少なくとも1人の利用者を送迎する介護デイケアや放課後デイなどの送迎を伴うサービスを支援する送迎支援サービスに適用することができる。この場合、本開示に係る「配送」を、「送迎」などと読み替えればよい。
【0014】
従来、1つ以上の荷物を積載して1つ以上の配送先に配送する車両に対して、その配送の経路や順序といった配送計画を最適化計算して生成する技術が知られている。最適化計算などを用いて自動で生成された配送計画が適切ではない場合、配送計画を計画するオペレータにより、提示した配送計画が手動で修正される場合がある。
【0015】
例えば、改善項目に対応する変更対象パラメータを予め用意しておき、提示した配送計画に対する改善項目を受領したことに応じて変更対象パラメータが変更された配送計画を生成することにより、配送計画の補正に係る作業負荷を低減するための技術があった。しかしながら、作業時間の短縮になる一方で、見落としやスキル不足に伴う作業ミスが起こり得るという問題があった。
【0016】
また、例えば、配送条件を満足する適切な配送計画を出力するように、提示した配送計画に対するユーザからの指示を教師データとして機械学習を行うことにより、経験豊富な立案者が存在しないような場合に十分な実績データが得られない場合であっても、コンピュータによって配送計画を立案するための技術があった。しかしながら、コンピュータによって立案された配送計画が、オペレータにとって納得性が低い、あるいは感覚に合わない配送計画となり得るという問題があった。
【0017】
さらには、自動生成された配送計画をオペレータが修正した場合であっても、配送を行う配送者から感情面での理解が得られない、あるいは配送者にストレスを感じさせるなど、修正後の配送計画が依然として適切ではない場合があった。例えば、自動生成された配送計画をオペレータが修正した場合であっても、「遠回りでも混雑を避けたい」、「時間は掛かるがUターンは嫌」、「私には、あの道は狭い」、「狭くても早いのでこの順序・ルートが良い」などの配送者の希望に沿わない、換言すれば配送者が納得感を覚え難い場合があった。
【0018】
そこで、本開示では、自動生成された配送計画を適切に修正することを目的としている。より具体的には、本開示では、自動生成された配送計画の修正に際し、修正者の作業ミスを抑制することを目的としている。ここで、修正者とは、例えば、車両で配送を行う配送者又は配送を管理する管理者である。また、作業ミスとは、例えば、配送計画の修正における見落としや修正もれ、必ずしも最適な改善ではない修正を意味する。また、必ずしも最適な改善ではない修正とは、例えば、経済的な合理性に限らず、配送者の感情面や修正者の経験不足、あるいは修正者のスキル不足からから最適な改善ではないとされる修正を意味する。
【0019】
図1は、実施形態に係る配送管理システム1の構成の一例を示す図である。配送管理システム1は、図1に示すように、管理装置10及び配送フリート20を含む。管理装置10及び配送フリート20は、例えばネットワークNを介して通信可能に接続される。ネットワークNとしては、例えばインターネット等の電気通信回線が利用可能である。
【0020】
管理装置10は、配送管理システム1の全体を管理する装置である。管理装置10は、実施形態に係る配送管理処理を実行可能に構成されている。ここで、実施形態に係る管理装置10は、配送管理装置の一例である。
【0021】
一例として、管理装置10は、少なくとも1つの荷物を少なくとも1つの配送先へ車両30を用いて配送者が配送する配送の計画である配送計画を立案し、配送者や管理者といったオペレータへ提示する。一例として、管理装置10は、配送計画の規定する配送経路のうちの少なくとも1つの配送区間の経路である見直し候補の経路を抽出し、配送者や管理者といったオペレータへ提示する。一例として、管理装置10は、配送計画が示す少なくとも1つの配送区間の経路のうち、過去の変更の履歴との間において、修正前又は修正後の経路が合致する経路を見直し候補として抽出する。一例として、管理装置10は、配送者や管理者といったオペレータ(修正者)による配送計画の変更指示を受け付け、変更指示に基づき配送計画を修正する。
【0022】
配送フリート20は、配送管理システム1において配送を行う車両30を含む。少なくとも1つの車両30のそれぞれは、例えばネットワークNを介して管理装置10と通信可能に接続される。
【0023】
なお、図1は、3つの車両30-1,30-2,30-3を例示するが、これに限らない。本開示において、車両30は、1つ又は2つであってもよいし、4つ以上の複数であってもよい。
【0024】
なお、本開示において、車両30とは、例えば内燃機関を利用する各種の車両であってもよいし、例えば電気自動車やハイブリッド自動車などの電池を利用する各種の車両であってもよい。また、車両30としては、自転車や自動二輪車、三輪以上の乗用者やトラックなどの他の自動車、キックボードなどが適宜利用可能である。
【0025】
図2は、実施形態に係る車両30の構成の一例を示す図である。車両30は、図2に示すように、車載センサ31、ドライバモニタカメラ32及び環境情報収集装置33を有する。車載センサ31、ドライバモニタカメラ32及び環境情報収集装置33は、例えばCAN(Controller Area Network)やEthernet(登録商標)などを含む車載ネットワークを介して通信可能に接続される。
【0026】
車載センサ31は、例えば、ソナー(Sound Navigation And Ranging)や全周囲カメラなど、操舵角センサ、車輪速センサ、ブレーキセンサ、アクセルセンサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)センサなどの車両30の位置情報を出力する全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)センサなどの車両30の走行や衝突被害軽減ブレーキ(AEB)処理や急発進防止処理などの先進運転支援システム(Advanced Driving Assistant System:ADAS)などの走行支援に用いられる各種のセンサを含む。
【0027】
ドライバモニタカメラ32は、例えば車両30の車室内の前方に設けられる。ドライバモニタカメラ32は、車両30のドライバ、すなわち配送者の運転姿勢や目線、顔の向き、まぶたの開閉状態などを監視するドライバモニタ機能に供される配送者の撮影画像を取得する。
【0028】
なお、ドライバモニタカメラ32は、画像に代えて、あるいは加えて、映像や音声を取得可能に構成されていてもよい。また、ドライバモニタカメラ32は、車両30に内蔵されたカメラであってもよいし、車両30に後付けされたドライブレコーダのカメラなどであってもよい。また、ドライバモニタカメラ32は、必須の構成ではなく、車両30に搭載されていなくてもよい。
【0029】
環境情報収集装置33は、例えば、車両30の内部に設けられたECU(Electronic Control Unit)、あるいはOBU(On Board Unit)などのコンピュータにより実現される。あるいは、環境情報収集装置33は、車両30のダッシュボード付近に設置された外付けのコンピュータであってもよいし、カーナビゲーション装置などを兼ねてもよい。環境情報収集装置33は、車両30を運転中のドライバ、すなわち車両30で配送中の配送者に関する車内外環境を示す環境情報を収集する。
【0030】
ここで、配送中の車内外環境を示す環境情報とは、例えば、配送者の表情や音声、目線、まばたきの回数や頻度、頭や顔をかくなどの仕草、心拍、車速やブレーキ回数などの走行状態など、配送者の感じているストレスや感情を評価するための情報である。一例として、環境情報収集装置33は、車載センサ31の全周囲カメラで得られる車両30の周囲の撮影画像、あるいはその画像解析の結果を、車両30の走行状態などの配送中の車内外環境を示す環境情報として収集する。一例として、環境情報収集装置33は、ドライバモニタカメラ32で得られる配送者の撮影画像や映像、音声、あるいはこれらの画像解析や映像解析、音声解析の結果を、配送者の表情や音声などの配送中の車内外環境を示す環境情報として収集する。一例として、環境情報収集装置33は、車両30の速度や走行時間、走行距離を記録するデジタルタコグラフ(デジタル式運行記録計)を搭載し、デジタルタコグラフで得られる車両30の走行状態を、配送中の車内外環境を示す環境情報として収集する。
【0031】
また、環境情報収集装置33は、車両30の配送の時期や天候、温度といった周囲環境を示す環境情報を収集してもよい。一例として、環境情報収集装置33は、車載センサ31の全周囲カメラで得られる車両30の周囲の撮影画像、あるいはその画像解析の結果を、晴れや曇り、雨、雪、あるいはこれらの組合せといった天候についての周囲環境を示す環境情報として収集してもよい。一例として、環境情報収集装置33は、車載センサ31が外気温センサや気圧センサを含む場合など、外気温や気圧などの周囲環境を示す環境情報を収集してもよい。
【0032】
なお、環境情報収集装置33は、外部から車内外環境を示す環境情報や周囲環境を示す環境情報を収集してもよいし、その一部又は全部が管理装置10により実現されてもよいし。例えば、実施形態に係る環境情報は、配送管理システム1に別途設けられた各種のセンサから収集されてもよいし、インターネットを介して配送管理システム1の外部から収集されてもよいし、配送者又は管理者による環境情報の入力を受け付け可能に構成された管理装置10、車両30のHMI(Human Machine Interface)、あるいは配送者又は管理者が使用するスマートフォンやスマートウォッチなどの携帯端末から収集されてもよいし、配送者が装着する心拍センサなどのヘルス機器から収集されてもよい。例えば、車内外環境を示す環境情報は、管理装置10や携帯端末を用いた配送者の入力、配送者が記載したアンケート情報の読み取り(スキャン)結果や当該アンケート結果を参照した管理者による管理装置10や携帯端末への入力などに基づいて収集されてもよい。
【0033】
図3は、実施形態に係る配送管理システム1の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0034】
配送管理システム1の各装置(例えば管理装置10及び環境情報収集装置33)のそれぞれは、図3に示すように、プロセッサ41、メモリ42、HMI43及び通信I/F(インタフェース)46を有する。HMI43は、ディスプレイ44及び入力I/F45を有する。プロセッサ41、メモリ42、ディスプレイ44、入力I/F45及び通信I/F46は、バス49などによって相互に接続されており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0035】
プロセッサ41は、配送管理システム1の各装置においてその全体を制御する演算装置である。プロセッサ41は、例えば、メモリ42のROM(Read Only Memory)などに記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)にロードして実行することにより、後述する各処理を実現する。
【0036】
なお、実施形態に係るプロセッサ41としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種プロセッサや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)で実現される専用演算回路などが適宜利用可能である。
【0037】
メモリ42は、プロセッサ41による各種処理を実現するプログラムやパラメータ等を記憶する。例えばメモリ42は、配送管理システム1の各装置の主記憶装置であり、プロセッサ41による各種処理に必要なデータを一時的に記憶するRAMを含む。例えばメモリ42は、配送管理システム1の各装置で使用される各種のデータやプログラム等を記憶するROMやHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、Flashメモリなどの各種の記憶媒体や記憶装置を含む。
【0038】
ディスプレイ44は、HMI43の出力I/Fの一例である。ディスプレイ44は、例えば、車両30のダッシュボードやコンソールなどのドライバ(配送者)から視認可能に設けられる。ディスプレイ44は、画像や映像を出力可能に構成される。ディスプレイ44は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。なお、ディスプレイ44は、タッチパネルディスプレイとして構成されていてもよい。また、ディスプレイ44は、車両30に搭載されたカーナビゲーション装置の一部であってもよい。また、ディスプレイ44は、運転手の前方、例えばフロントガラスやダッシュボード(コンソール)上に設けられた表示領域などに映像(虚像)を投影するHead Up Display(HUD)などの投影型の表示I/Fであってもよい。なお、HMI43は、通知音や警告音、音声を出力可能に構成されたスピーカなどの他の出力I/Fを含んでいてもよい。ここで、実施形態に係るディスプレイ44は、表示部の一例である。
【0039】
入力I/F45は、例えば、タッチパネルディスプレイとしてのディスプレイ44のタッチパネルとして実現される。なお、入力I/F45は、ボタンやダイヤル、スイッチ、マイクなどの他の入力I/Fを含んでいてもよい。これらの入力I/F45は、例えば車両30のダッシュボードやインストルメントパネル、ステアリングホイール、コンソールなどに配置される。ここで、実施形態に係る入力I/F45は、受付部の一例である。
【0040】
なお、HMI43としては、タブレット端末やスマートフォン、スマートウォッチ、リモートコントローラ、電子キーなどの車両30の外部から車両30に対して信号を送信又は送受信可能な操作端末が利用されてもよい。
【0041】
通信I/F46は、データを送受信するためのインタフェースである。例えば、通信I/F46としては、有線通信用の通信回路、無線通信用の通信回路及びこれらの組合せが適宜利用可能である。無線通信用の通信回路としては、3G、4G、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の各種の規格に対応した通信回路が適宜利用可能である。また、例えば、環境情報収集装置33の通信I/F46は、車載ネットワークを介して、車載センサ31やドライバモニタカメラ32、他のECUとの間で情報の送受信をしてもよい。
【0042】
図4は、実施形態に係る管理装置10の機能構成の一例を示す図である。管理装置10は、メモリ42にロードされたプログラムをプロセッサ41で実行することにより、配送計画部11、見直し提示部12、計画修正部13及び記憶部14としての機能を実現する。ここで、実施形態に係る配送計画部11、見直し提示部12及び計画修正部13は、それぞれ、計画部、提示部及び修正部の一例である。
【0043】
配送計画部11は、配送要求情報と、車両関連情報とに基づき、配送計画を生成する。ここで、配送要求情報とは、少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す(図6参照)。また、車両関連情報とは、少なくとも1つの荷物を少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両30に関する情報を示す(図7図8及び図9参照)。また、配送計画とは、少なくとも1つの荷物を車両30で配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び配送時間を含む配送スケジュールを示す(図10参照)。なお、各情報の詳細については、後述する。
【0044】
一例として、配送計画部11は、巡回セールスマン問題などの組合せ最適化問題のアルゴリズムを用いて、配送要求情報及び車両関連情報により規定する条件を満たす配送計画を生成する。なお、配送計画の生成アルゴリズムは、任意に適用可能であり、他の組合せ最適化問題のアルゴリズムが利用されてもよい。
【0045】
また、配送計画部11は、生成した配送計画を示す配送計画情報(図10図12及び図13参照)を例えばディスプレイ44に表示させることにより、配送者や管理者などのオペレータへ提示する。
【0046】
見直し提示部12は、配送計画部11により生成された生成された配送計画の配送経路に関し、少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を特定する。つまり、配送計画部11により生成された生成された配送計画の配送経路は、少なくとも1つの配送区間により定義されている。換言すれば、当該配送経路は、少なくとも1つの配送区間の経路を結合した経路である。ここで、見直し候補の経路とは、配送計画の配送経路のうち、最適な配送計画の立案、あるいは配送計画の改善のための修正をオペレータに提案する対象の配送区間の経路である。
【0047】
一例として、見直し候補の経路の特定は、配送計画部11により生成された配送計画情報と、配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づく。例えば、見直し候補の経路は、配送計画が示す少なくとも1つの配送区間の経路のうち、過去の変更の履歴との間において、修正前又は修正後の経路が合致する経路である。
【0048】
ここで、変更履歴情報とは、過去の配送計画に沿った配送に関し、例えば環境情報収集装置33により収集された車内外環境を示す環境情報、あるいは当該環境情報に基づいて生成された各種の情報が蓄積された情報である。
【0049】
一例として、変更履歴情報は、過去の変更における配送者に依存する変更の理由を示す配送者依存情報を少なくとも含む。例えば、配送者依存情報は、距離優先、時間優先、転回抑制、隘路抑制、混雑抑制、事故リスク抑制及び右折抑制のうちの少なくとも1つの過去の変更の理由を示す情報である。ここで、抑制とは、例えば回避を優先することを意味する。また、優先とは、絶対的な条件として取り扱うことであってもよいし、相対的に優先度が高い条件として取り扱うことであってもよい。
【0050】
つまり、配送者依存情報は、例えば、「遠回りでも混雑を避けたい」、「時間は掛かるがUターンは嫌」、「私には、あの道は狭い」、「狭くても早いのでこの順序・ルートが良い」などの配送者の希望に沿う配送計画、あるいは配送者が納得感を覚え易い配送計画、あるいは当該配送計画への変更理由を示す情報である。
【0051】
一例として、変更履歴情報は、過去の変更における管理者に依存する変更の理由を示す管理者依存情報を含んでもよい。例えば、管理者依存情報は、業務効率の観点から配送時間の短さを指定する速さレベルを示す情報を含む。例えば、管理者は、熟練度が高いベテランの配送者に対して「速いLV2」を指定し、当該配送者より熟練度が低い配送者に対して、速さの要求度が小さい「速いLV1」を指定するなど、要求する配送の速さの程度を示す情報が設定され得る。
【0052】
一例として、変更履歴情報は、過去の変更における変更指示を行った指示主体の属性を示す修正属性情報を少なくとも含む。例えば、修正属性情報は、人であるか機械学習モデルを用いて推論を行うコンピュータであるかを示す情報と、ベテランであるか否かを示す情報と、修正を行ったオペレータ(修正者)が配送者であるか配送を管理する管理者であるかを示す情報とのうちの少なくとも1つの過去の変更の指示主体を示す情報である。
【0053】
なお、指示主体としてのコンピュータは、機械学習モデルを用いて因果の関係性や因果の向きを既知とした推論を行うものに限らず、機械学習モデルを用いて因果関係が不明として関係性を推定する探索を行うものであってもよいし、これらの組合せであってもよい。機械学習モデルとしては、例えばCNN(Convolutional Neural Networks)であるが、他の機械学習モデルであってもよい。また、機械学習モデルに代えて、予め定められた計算式や条件を規定する計算モデルを用いるものであってもよい。
【0054】
また、見直し提示部12は、特定した見直し候補の経路を例えばディスプレイ44に表示させることにより、配送者や管理者などのオペレータへ提示する。なお、見直し提示部12は、配送計画情報を提示する表示画面(図12参照)において見直し候補の経路を提示してもよいし、他の表示画面(図13参照)において見直し候補の経路を提示してもよい。
【0055】
また、見直し提示部12は、過去の変更における配送計画に対する配送者の感情に関する情報を生成し、例えばディスプレイ44に表示させることにより、配送者や管理者などのオペレータへ見直し候補の経路とともに提示する(図13参照)。ここで、配送者の感情に関する情報とは、過去の配送計画に沿った配送に関し、例えば環境情報収集装置33により収集された車内外環境を示す環境情報、あるいは当該環境情報に基づいて生成された各種の情報が蓄積された情報である。
【0056】
また、見直し提示部12は、今回の変更後の配送経路に対する配送者の感情に関する情報を所定の方式で生成し、記憶部14において対応する変更履歴情報を更新する。ここで、所定の方式とは、配送者の感情に関する情報、例えば配送中の車内外環境を示す環境情報の収集方法、あるいは収集される配送中の車内外環境を示す環境情報を取得する方法である。
【0057】
一例として、配送者の感情に関する情報は、修正後(変更後)の配送計画に対する配送者の感情を示す情報である。
【0058】
一例として、配送者の感情に関する情報は、修正前後(変更前後)の配送計画に対する配送者の感情変化(感情推移)を示す情報であってもよい。
【0059】
配送者の感情に関する情報は、配送者の表情や音声、目線、まばたきの回数や頻度、頭や顔をかくなどの仕草、心拍、車速やブレーキ回数などの走行状態などの配送者の感じていたストレスや感情を評価するための情報であってもよいし、これらの情報を用いて見直し提示部12により推定された感情の程度を示す情報であってもよい。感情の程度を示す情報としては、例えば、「良い」、「普通」、「悪い」といったように、複数段階の感情レベルを示す情報であってもよい。例えば、配送者の目線の動き、まばたきの回数や頻度が多いほど、低い感情レベルが推定される。例えば、頭や顔をかくなどの仕草が検知された場合、低い感情レベルが推定される。例えば、心拍が高いほど、低い感情レベルが推定される。例えば、車速やブレーキ回数などの走行状態の変化が大きいほど、低い感情レベルが推定される。
【0060】
また、見直し提示部12は、配送者の勤務の状況を示す勤務情報(図9参照)に基づき、配送者の現在のコンディションを示す情報を推定し、例えばディスプレイ44に表示させることにより、配送者や管理者などのオペレータへ見直し候補の経路とともに提示する(図13参照)。ここで、配送者の現在のコンディションを示す情報とは、勤務情報として登録されている連続勤務日数を示す情報であってもよいし、配送者などがHMI43により入力した情報であってもよいし、これらの情報に基づいて推定されたコンディションの程度を示す情報であってもよい。コンディションの程度を示す情報としては、例えば、「良い」、「普通」、「悪い」といったように、複数段階のコンディションレベルを示す情報であってもよい。例えば、連続勤務日数が多いほど、低いコンディションレベルが推定される。
【0061】
また、見直し提示部12は、過去の変更が行われた際の時期、天候及び温度のうちの少なくとも1つを含む周囲環境を示す環境情報を、例えばディスプレイ44に表示させることにより、配送者や管理者などのオペレータへ見直し候補の経路とともに提示する(図13参照)。ここで、周囲環境を示す環境情報とは、時期、天候及び温度に限らず、配送計画に沿った配送に影響する他の要因に関する情報であってもよい。
【0062】
なお、例えば事前の設定に応じて、あるいは見直し候補の経路が抽出されなかった場合、見直し提示部12は、見直し候補の経路の提示を行わなくてもよい。つまり、実施形態に係る配送管理システム1においては、配送計画情報及び見直し候補の経路のうちの少なくとも配送計画情報がディスプレイ44により表示される。
【0063】
計画修正部13は、HMI43により配送者や管理者などのオペレータによる変更指示を受け付ける。また、計画修正部13は、受け付けた配送計画に対する変更指示に基づき、配送計画部11により生成された配送計画を修正する。なお、配送計画部11及び計画修正部13は、1つの機能として実現されてもよい。
【0064】
記憶部14は、例えばメモリ42により実現される。記憶部14は、実施形態に係る配送管理処理で収集、使用又は生成される各種の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、荷物や荷主、配達先、配達時間といった配送条件を含む配送要求情報(図6参照)を記憶する。例えば、記憶部14は、車両情報(図7参照)やエリア情報(図8参照)、運転手情報(図9参照)といった車両関連情報を記憶する。例えば、記憶部14は、過去の配送計画情報や生成された配送計画情報(図10参照)を記憶する。なお、過去の配送計画情報は、変更履歴情報に含まれていてもよい。例えば、記憶部14は、タイムスタンプや配送者依存情報を含む変更理由情報、修正属性情報、感情推移情報などの配送者の感情に関する情報を記憶する。例えば、記憶部14は、周囲環境や車内外環境を示す環境情報を記憶する。
【0065】
なお、実施形態に係る管理装置10の機能の一部は、配送管理システム1に別途設けられてネットワークNを介して管理装置10と通信可能に接続されるサーバ装置など、管理装置10の外部で実現されてもよい。
【0066】
図5は、実施形態に係る車両30に搭載された環境情報収集装置33の機能構成の一例を示す図である。環境情報収集装置33は、メモリ42にロードされたプログラムをプロセッサ41で実行することにより、取得部331及び出力部332としての機能を実現する。
【0067】
取得部331は、例えば通信I/F46を介して、車載センサ31やドライバモニタカメラ32、他のECUなどから所定の方式で得られた配送中の車内外環境を示す環境情報を収集する。なお、取得部331は、例えばHMI43を介して、配送者から入力された配送中の車内外環境を示す環境情報を収集してもよい。また、取得部331は、例えば配送の時期や天候、温度といった周囲環境を示す環境情報を収集してもよい。
【0068】
出力部332は、取得部331により収集された環境情報を、例えば通信I/F46を介して、管理装置10へ出力する。
【0069】
なお、実施形態に係る環境情報収集装置33の機能の一部は、管理装置10や配送管理システム1に別途設けられてネットワークNを介して管理装置10と通信可能に接続されるサーバ装置など、車両30の外部で実現されてもよい。
【0070】
ここで、図面を参照しつつ、本実施形態に係る配送管理処理に関する各種の情報について説明する。
【0071】
図6は、実施形態に係る配送要求情報501の一例を示す図である。配送要求情報501は、少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す情報であり、荷物や荷主、配達先、配達時間といった配送条件を含む情報である。図6の例では、配送要求情報501は、各荷物についての、配送先、配送物及び配送ロットの項目を含む。配送先の項目は、配送先の住所及びのエリアを示す情報を含む。配送物の項目は、配送物の種類と、サイズ容量、個数及び重さを示す情報を含む。配送ロットの項目は、配送時間を示す情報を含む。
【0072】
図7は、実施形態に係る車両情報502の一例を示す図である。車両情報502は、配送フリート20に含まれる少なくとも1つの車両30のそれぞれの情報であり、車両関連情報の一例である。図7の例では、車両情報502は、各車両についての、エリア及び車種の項目を含む。なお、車両情報502は、各車両30の積載量の項目を含んでいてもよい。
【0073】
図8は、実施形態に係るエリア情報503の一例を示す図である。エリア情報503は、配送フリート20により配送が行われる配送エリアの一部又は全部のエリアを示す情報であり、車両関連情報の一例である。図8の例では、エリア情報503は、各エリアの位置及び区分けを示す情報である。
【0074】
図9は、実施形態に係る運転手情報504の一例を示す図である。運転手情報504は、配送フリート20において車両30で配送を行う少なくとも1人の配送者の情報であり、車両関連情報の一例である。図9の例では、運転手情報504は、各配送者についての、属性、対応車種及び勤務情報の項目を含む。属性の項目は、性別と、熟練度や経験により規定されるレベル情報とを含む。例えば、レベル情報は、熟練度や経験、荷物の積み下ろしに係る速さや対応可能な重量などの各配送者の対応範囲などに基づいて設定され得る。なお、性別の属性は、必須の構成ではなく、例えば顧客の要求がある場合に設定される情報であってもよい。対応車種の項目は、運転可能な車両30の車種を示す情報である。勤務情報の項目は、連続勤務日数などの各配送者の勤務状況を示す情報である。
【0075】
図10は、実施形態に係る配送計画情報505の一例を示す図である。配送計画情報505は、少なくとも1つの荷物を車両30で配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び配送時間を含む配送スケジュールを示す情報である。図10の例では、配送計画情報505は、各配送についての、配送ロット、車両、配送情報、ルート、運転手及び積載(重量)の項目を含む。配送ロットの項目は、各配送の配送時間を示す情報である。車両の項目は、各配送で使用される車両30を示す情報である。配送情報の項目は、各配送で配送される荷物の配送要求情報との対応を示す情報である。ルートの項目は、各配送の配送経路を示す情報である。運転手の項目は、各配送を担当する配送者を示す情報である。積載(重量)の項目は、各配送において車両30へ積載される荷物の総量を示す情報である。
【0076】
なお、上述の実施形態に係る配送管理システム1において、管理装置10及び配送フリート20の間の通信は、例えばWi-Fi(登録商標)などの無線通信、あるいはLAN(Local Area Network)ケーブルなどのEthernet(登録商標)に対応した規格又は専用の接続ケーブルを介した有線通信によって行われてもよい。
【0077】
また、上述の実施形態に係る配送管理システム1において、管理装置10及び配送フリート20の間の通信における実施形態に係る各種の情報の受け渡しは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体や可搬型の外部記憶装置を介して行われてもよい。コンピュータで読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)などが適宜利用可能である。また、可搬型の外部記憶装置としては、HDDやSSD、Flashメモリ等が適宜利用可能である。
【0078】
さらには、上述の実施形態に係る配送管理システム1において、車両30やオペレータの使用する携帯端末において配送計画や見直し候補の経路などの表示(図12及び図13参照)や変更指示の受付が行われる場合など、管理装置10から配送フリート20への実施形態に係る各種の情報伝達が行われる場合もある。一方、上述の実施形態に係る配送管理システム1において、管理装置10に別途接続されたセンサや配送管理システム1の外部から環境情報が収集されたり、配送者又は管理者により管理装置10などに環境情報が入力されたりする場合など、配送フリート20から管理装置10への実施形態に係る各種の情報の一部又は全部の情報伝達が行われない場合もある。
【0079】
次に、以上のように構成された配送管理システム1で実行される処理の流れを説明する。図11は、実施形態に係る配送管理装置により実行される配送管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12及び図13は、それぞれ、図11の処理で表示される表示画面610,620の一例を示す図である。図11の流れは、例えば配送前の朝、前日の夜といった、管理者による配送計画の立案が行われるタイミングで実行される。
【0080】
配送計画部11は、例えば記憶部14から配送要求情報と車両情報とを読み出し、配送要求情報と車両情報とに基づき、配送計画情報を生成する(S101)。また、配送計画部11は、生成した配送計画情報を提示する。この際、見直し提示部12は、見直し候補の経路が抽出された場合、抽出された見直し候補の経路を示す情報をさらに表示する(S102)。
【0081】
図12は、表示画面610の表示により配送計画情報の提示が行われる場合を例示する。図12の表示画面610において、生成された配送計画情報は、配送計画(今回)の項目として提示されている。配送計画(今回)の項目は、生成された配送計画情報の1つの配送経路の各区間の経路として、「経路1」~「経路4」を例示する。「経路1」は、W→Z→Aの順に各配送先へ配送する区間を示す。「経路2」は、A→B→Cの順に各配送先へ配送する区間を示す。「経路3」は、C→D→Eの順に各配送先へ配送する区間を示す。「経路4」は、E→F→Gの順に各配送先へ配送する区間を示す。
【0082】
また、図12の表示画面610は、各区間の経路に関し、「過去修正」、「修正前」、「修正後」及び「修正者」の項目、すなわち変更履歴情報の表示を含む。「過去修正」の項目は、各区間の経路に対して過去に修正が行われたかを示す情報である。「過去修正」の項目が「あり」の区間については、過去の配送計画の修正についての、「修正前」、「修正後」及び「修正者」の項目に対応する情報が表示される。例えば、図12の表示画面610は、「経路2」の区間は、過去に「A氏」によって「A→C→B」から「A→B→C」に修正されたことを示す。例えば、図12の表示画面610は、「経路3」の区間は、過去に「A氏」によって「B→D→E」から「C→D→E」に修正されたことを示す。
【0083】
また、図12の表示画面610は、生成された配送計画情報の1つの配送経路のうちの見直し候補の経路を示す情報の表示613を含む。なお、見直し候補の経路を示す情報は、当該表示613のように該当の経路を強調表示するものであってもよいし、「過去修正」、「修正前」、「修正後」及び「修正者」の項目に対する表示の有無、あるいはその表示内容そのものにより実現されてもよい。
【0084】
また、図12の表示画面610は、「変更する」ボタン615及び「変更しない」ボタン617の表示を含む。「変更する」ボタン615は、見直し候補の経路を修正するために選択することを指示するボタンである。「変更しない」ボタン617は、見直し候補の経路を選択しない、すなわち配送計画を修正しないことを指示するボタンである。
【0085】
計画修正部13は、見直し候補の経路が選択されたかを判定する(S103)。例えば計画修正部13は、HMI43に対するオペレータの操作入力の結果に基づいて、「変更する」ボタン615の選択が検知された場合、見直し候補の経路が選択されたと判定する。例えば計画修正部13は、HMI43に対するオペレータの操作入力の結果に基づいて、いずれかの操作ボタン615,617の選択が予め定められた時間以上検知されなかった場合、あるいは「変更しない」ボタン617の選択が検知された場合、配送計画を修正しないと判定する。
【0086】
見直し候補の経路が選択された場合(S103:Yes)、見直し提示部12は、配送計画情報と変更履歴情報とに基づき、見直し候補の経路に関する情報を提示する(S104)。
【0087】
図13は、表示画面620の表示により、選択された見直し候補の経路に関する情報の提示が行われる場合を例示する。図13の表示画面620において、生成された配送計画情報は、「今回提案」の項目として提示されている。
【0088】
図13の表示画面620は、対象の配送計画の配送者に関する情報を提示する。配送者に関する情報は、配送者の氏名、配送のエリア、勤務情報及びコンディションを示す情報などを含む。図13の表示画面620は、コンディションを示す情報として、その程度に応じたアイコンの表示を含む。図13は、一例として、コンディションが「良い」場合を例示する。
【0089】
図13の表示画面620は、過去の配送計画に対する変更を示す変更履歴情報として、過去の「配送計画」、「過去修正による配送者感情」、「修正者の属性」及び「理由」の項目を提示する。過去の「配送計画」の項目は、今回の配送計画の見直し候補の経路「A→B→C」に対応する経路を含む、過去の配送計画の経路を提示する。「過去修正による配送者感情」の項目は、過去の配送計画の修正後(変更後)、あるいは変更前後の配送計画に対する配送者の感情を示す情報である。図13の表示画面620は、配送者の感情を示す情報として、その程度に応じたアイコンの表示を含む。「修正者の属性」の項目は、過去の変更における変更指示を行った指示主体の属性を示す修正属性情報を提示する。「理由」の項目は、管理者依存情報及び配送者依存情報を含む変更理由情報を提示する。なお、変更理由情報は、プルダウンなどを用いて選択式で入力可能であってもよいし、オペレータにより任意に記入可能であってもよい。図13は、「A1業務効率(速いLV1)」及び「A2業務効率(速いLV2)」の管理者依存情報が選択可能な場合を例示する。また、図13は、「B1配送者(Uターン・隘路回避)」、「B2配送者(混雑回避、事故リスク回避)」及び「B3配送者(右折抑制、他)」の配送者依存情報が選択可能な場合を例示する。
【0090】
図13の表示画面620は、各配送計画についての、周囲環境を示す環境情報を例示する。図13は、周囲環境を示す環境情報として、時期を提示する場合を例示する。
【0091】
例えば、図13の表示画面620は、「2023年の冬」に実施される今回提案の配送計画の見直し候補の経路「A→B→C」についての情報として、「過去修正1」、「過去修正2」及び「過去修正3」についての変更履歴情報を含む。「過去修正1」の変更履歴情報は、「2022年の冬」に「経験(LV0)」の「管理者」である「A氏」により、「業務効率(速いLV2)」の管理者依存の変更理由により修正が行われ、変更された経路「A→B→C」に対する配送者感情が「とても悪い」である場合を例示する。「過去修正2」の変更履歴情報は、「2021年の夏」に「経験(LV5)」の「配送者」である「B氏」により、「B1配送者(Uターン・隘路回避)」の配送者依存の変更理由により修正が行われ、変更された経路「A→C→B」に対する配送者感情が「良い」である場合を例示する。「過去修正3」の変更履歴情報は、「2022年の夏」に「経験(LV2)」の「配送者」である「C氏」により、「A1業務効率(速いLV1)」の管理者依存の変更理由により修正が行われ、変更された経路「C→B→A」に対する配送者感情が「悪い」である場合を例示する。なお、「過去修正3」として例示するように、オペレータとして、その配送計画の配送者又は当該配送者の他の配送者が、管理者依存の変更理由を設定して修正を行ってもよい。
【0092】
なお、図13の表示画面620は、コンディションを示す情報と過去修正による配送者感情とを同一種類のアイコンを用いて提示する場合を例示するが、これに限らない。それぞれ異なる種類のアイコンが使用されてもよい。
【0093】
また、図13の表示画面620は、「変更する」ボタン625及び「変更しない」ボタン627の表示を含む。「変更する」ボタン625は、選択された区間の経路を修正する配送計画の変更を指示するボタンである。「変更しない」ボタン627は、選択された区間に関して配送計画を修正しないことを指示するボタンである。
【0094】
計画修正部13は、例えば配送計画の変更が指示されたかを判定する(S105)。例えば計画修正部13は、HMI43に対するオペレータの操作入力の結果に基づいて、いずれかの経路が表示623で示すように選択された状態で「変更する」ボタン625の選択が検知された場合、配送計画の変更が指示されたと判定する。例えば計画修正部13は、HMI43に対するオペレータの操作入力の結果に基づいて、いずれかの操作ボタン625,627の選択が予め定められた時間以上検知されなかった場合、あるいは「変更しない」ボタン627の選択が検知された場合、配送計画を修正しないと判定する。
【0095】
配送計画の変更が指示された場合(S105:Yes)、計画修正部13は、変更理由及び修正者の情報とともに変更内容を取得し、配送計画情報を変更する(S106)。また、計画修正部13は、変更内容、変更理由及び修正者情報に基づき、変更履歴情報を生成し、生成した変更履歴情報を、例えば記憶部14により記録する(S107)。
【0096】
一方、見直し候補の経路が選択されなかった場合(S103:No)、あるいは配送計画の変更が指示されなかった場合(S105:No)、図11の流れは、S108の処理へ進む。なお、配送計画の変更が指示されなかった場合(S105:No)、図11の流れは、S103の処理へ戻ってもよい。この場合、表示画面620は、表示画面610に遷移される。
【0097】
その後、配送計画部11は、生成又は修正された配送計画情報を配送者へ通知する(S108)。また、見直し提示部12は、配送者の変更後の配送経路に対する感情推移情報などの配送者の感情に関する情報を所定の方式で生成し、対応する変更履歴情報を更新する(S109)。その後、図11の流れは終了する。
【0098】
このように、実施形態に係る配送管理システム1において、管理装置10は、配送計画を生成し、過去の配送計画に対する変更前後の内容を提示するように構成されている。具体的には、管理装置10は、生成した配送計画を過去の版と比較し、変更履歴情報を参照することにより、見直し候補の経路を特定する。この構成によれば、自動生成された配送計画の修正に関し、オペレータの見落としなどの作業ミスを抑制し、適切な修正を実現することができる。
【0099】
また、実施形態に係る配送管理システム1において、変更履歴情報には、配送者の感情面、あるいは嗜好に基づく、少なくとも配送者依存の理由を示す配送者依存情報が含まれている。この構成によれば、配送者依存の理由を踏まえた配送計画の修正を実現し、配送者が納得感を覚える修正を行うことができる。
【0100】
また、実施形態に係る配送管理システム1において、変更履歴情報には、名前やベテラン度、配送者及び管理者の種別といった、変更指示を行った修正者の属性を示す修正属性情報が含まれている。この構成によれば、以前に修正を行った修正者の属性をオペレータ自身(今回の修正者)と比較し、修正を採用するかを判断し、適切な修正を実現することができる。
【0101】
また、実施形態に係る配送管理システム1において、管理装置10は、見直し候補の経路を提示する際に、変更後の配送者の感情を示す情報をさらに提示するように構成されている。この構成によれば、過去の変更が配送者の感情変化に寄与したか否かを把握した上で、オペレータが修正判断できるため、配送者が納得感を覚える修正を行うことができる。
【0102】
なお、上述の各実施形態において「Aであるかを判定する」とは、Aであることを判定することであってもよいし、Aではないことを判定することであってもよいし、Aであるか否かを判定することであっても構わない。
【0103】
上述の各実施形態に係る配送管理システム1の各装置で実行される各プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、FD、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供される。
【0104】
また、上述の各実施形態に係る配送管理システム1の各装置で実行される各プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態に係る配送管理システム1の各装置で実行される各プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0105】
また、上述の各実施形態に係る配送管理システム1の各装置で実行される各プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0106】
また、上述の各実施形態に係る配送管理システム1の各装置で実行されるプログラムは、上述した各機能部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUなどのプロセッサ41がROMやHDDなどのメモリ42からプログラムを読み出して実行することにより上記各機能部がメモリ42のRAM上にロードされ、上記各機能部がメモリ42のRAM上に生成されるようになっている。
【0107】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、自動生成された配送計画を適切に修正することができる。
【0108】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0109】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
(1)
少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す配送要求情報と、
前記少なくとも1つの荷物を前記少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両に関する情報を示す車両関連情報と、に基づき、
前記少なくとも1つの荷物を前記車両で前記配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び前記配送時間を含む、配送計画を示す配送計画情報を提示する計画部と、
生成された前記配送計画情報と、前記配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された前記配送計画に含まれる前記少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示する提示部と、
受け付けた前記配送計画に対する変更指示に基づき、前記配送計画を修正する修正部と、を備える、
配送管理装置。
(2)
前記提示部は、前記配送計画に含まれる少なくとも1つの配送区間の経路のうち、前記過去の変更の履歴との間で、修正前又は修正後の経路が合致する経路を前記見直し候補の経路として提示する、
上記(1)に記載の配送管理装置。
(3)
前記変更履歴情報は、前記過去の変更における前記配送者に依存する変更の理由を示す配送者依存情報を少なくとも含む、
上記(1)に記載の配送管理装置。
(4)
前記配送者依存情報は、距離優先、時間優先、転回抑制、隘路抑制、混雑抑制、事故リスク抑制及び右折抑制のうちの少なくとも1つの前記過去の変更の理由を示す情報である、
上記(3)に記載の配送管理装置。
(5)
前記変更履歴情報は、前記過去の変更における前記変更指示を行った指示主体の属性を示す修正属性情報を少なくとも含む、
上記(1)から上記(4)のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
(6)
前記修正属性情報は、人であるか機械学習モデルを用いて推論を行うコンピュータであるかを示す情報と、ベテランであるか否かを示す情報と、前記配送者であるか前記配送を管理する管理者であるかを示す情報とのうちの少なくとも1つの前記過去の変更の指示主体を示す情報である、
上記(5)に記載の配送管理装置。
(7)
前記提示部は、前記過去の変更における前記配送計画に対する前記配送者の感情に関する情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
上記(1)から上記(6)のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
(8)
前記提示部は、前記配送者の勤務の状況を示す勤務情報に基づき、前記配送者の現在のコンディションを推定し、推定したコンディションを示す情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
上記(1)から上記(7)のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
(9)
前記提示部は、前記過去の変更が行われた際の時期、天候及び温度のうちの少なくとも1つを示す情報を前記見直し候補の経路とともに提示する、
上記(1)から上記(8)のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
(10)
前記配送要求情報と、前記車両関連情報と、前記配送計画情報と、前記変更履歴情報とを記憶する記憶部と、
前記配送計画に対する前記変更指示を受け付ける受付部と、
前記配送計画情報及び前記見直し候補の経路のうちの少なくとも前記配送計画情報を表示する表示部と、をさらに備える、
上記(1)から上記(9)のうちのいずれか一項に記載の配送管理装置。
(11)
少なくとも1つの荷物を配送する少なくとも1つの配送先及び配送時間を示す配送要求情報と、
前記少なくとも1つの荷物を前記少なくとも1つの配送先へ配送する配送者が使用する車両に関する情報を示す車両関連情報と、に基づき、
前記少なくとも1つの荷物を前記車両で前記配送者が配送する、少なくとも1つの配送区間の経路及び前記配送時間を含む、配送計画を示す配送計画情報を提示することと、
生成された前記配送計画情報と、前記配送計画に対する過去の変更の履歴を示す変更履歴情報とに基づき、生成された前記配送計画に含まれる前記少なくとも1つの配送区間の経路のうちの見直し候補の経路を提示することと、
受け付けた前記配送計画に対する変更指示に基づき、前記配送計画を修正することと、を含む、
配送管理方法。
(12)
上記(11)に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(13)
コンピュータにより実行されるプログラムであって、上記(12)に記載のプログラムが記録された記憶媒体(Computer Program Product)。
【符号の説明】
【0110】
1 配送管理システム
10 管理装置
11 配送計画部
12 見直し提示部
13 計画修正部
14 記憶部
20 配送フリート
30 車両
31 車載センサ
32 ドライバモニタカメラ
33 環境情報収集装置
331 取得部
332 出力部
N ネットワーク
図1
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