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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006552
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】ウイング開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/53 20150101AFI20250109BHJP
   B62D 33/04 20060101ALI20250109BHJP
   B60J 7/08 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
E05F15/53
B62D33/04 C
B60J7/08 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107421
(22)【出願日】2023-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000229357
【氏名又は名称】日本トレクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 洋佑
(72)【発明者】
【氏名】荒井 啓介
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA09
2E052CA02
2E052DA07
2E052DB07
2E052EA01
2E052EB01
2E052EC02
2E052FA01
2E052FB01
2E052KA10
2E052LA01
(57)【要約】
【課題】ウイング扉を保護する。
【解決手段】ウイング開閉装置は、ウイング扉の第1端部に取り付けられて第1開側油室を備える第1油圧シリンダと、前記ウイング扉の第2端部に取り付けられて第2開側油室を備える第2油圧シリンダと、を有する。前記ウイング開閉装置は、油圧ポンプの吐出油路に接続され、前記第1開側油室に第1油路を介して接続され、前記第2開側油室に第2油路を介して接続される、分流バルブを有する。前記ウイング開閉装置は、前記油圧ポンプを駆動する電動モータの電源回路に設けられ、前記電動モータに通電する接続状態と通電を遮断する切断状態とに作動するリレーを有する。前記リレーは、前記ウイング扉が開かれる状況のもとで、前記第1油路内の作動油圧が閾値を上回る場合に、前記接続状態から前記切断状態に作動する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷室のウイング扉を開閉するウイング開閉装置であって、
前記ウイング扉の長手方向の第1端部に取り付けられ、前記ウイング扉を開く際に作動油が供給される第1開側油室を備える第1油圧シリンダと、
前記ウイング扉の長手方向の第2端部に取り付けられ、前記ウイング扉を開く際に作動油が供給される第2開側油室を備える第2油圧シリンダと、
油圧ポンプの吐出油路に接続される入力ポートと、前記第1開側油室に第1油路を介して接続される第1出力ポートと、前記第2開側油室に第2油路を介して接続される第2出力ポートと、を備える分流バルブと、
前記油圧ポンプを駆動する電動モータの電源回路に設けられ、前記電動モータに通電する接続状態と通電を遮断する切断状態とに作動するリレーと、
を有し、
前記リレーは、前記ウイング扉が開かれる状況のもとで、前記第1油路内の作動油圧が閾値を上回る場合に、前記接続状態から前記切断状態に作動する、
ウイング開閉装置。
【請求項2】
請求項1に記載のウイング開閉装置において、
前記第1油路内の作動油圧が前記閾値を上回ると、接点を開くOFF状態から前記接点を閉じるON状態に作動する油圧スイッチ、を有し、
前記リレーは、前記接続状態から前記切断状態に作動する際に通電される励磁コイルを備えており、
前記油圧スイッチの前記接点は、前記励磁コイルの通電ラインに設けられている、
ウイング開閉装置。
【請求項3】
請求項1に記載のウイング開閉装置において、
前記リレーは、前記ウイング扉が開かれる状況のもとで、前記第1油路内の作動油圧が前記閾値である第1閾値を上回り、かつ前記第2油路内の作動油圧が前記第1閾値よりも低い第2閾値を下回る場合に、前記接続状態から前記切断状態に作動する、
ウイング開閉装置。
【請求項4】
請求項3に記載のウイング開閉装置において、
前記第1油路内の作動油圧が前記第1閾値を上回ると、第1接点を開くOFF状態から前記第1接点を閉じるON状態に作動する第1油圧スイッチと、
前記第2油路内の作動油圧が前記第2閾値を上回ると、第2接点を閉じるON状態から前記第2接点を開くOFF状態に作動する第2油圧スイッチと、
を有し、
前記リレーは、前記接続状態から前記切断状態に作動する際に通電される励磁コイルを備えており、
前記第1接点および前記第2接点は、互いに直列に接続されて前記励磁コイルの通電ラインに設けられている、
ウイング開閉装置。
【請求項5】
請求項1に記載のウイング開閉装置において、
前記ウイング扉は、ラッシングレールを有している、
ウイング開閉装置。
【請求項6】
請求項1に記載のウイング開閉装置において、
前記ウイング扉は、車両と一体に設けられる箱型荷台、または車両に着脱可能に搭載される箱型荷台に設けられており、
前記第1端部は、前記第2端部よりも、車両後方に位置している、
ウイング開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウイング開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラックまたはトレーラ等の車両は、左右にウイング扉を備えた箱型荷台を有している。また、ウイング扉を備えた箱型荷台には、油圧シリンダからなるウイング開閉装置が取り付けられている。このウイング開閉装置は、油圧シリンダを伸ばすことでウイング扉を開いており、油圧シリンダを縮めることでウイング扉を閉じている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-46128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、箱型荷台に対して運搬台車等の荷物を収容する際には、左右のウイング扉に設けられたレールにラッシングベルトを装着し、ラッシングベルトを締めて荷物を固定することが一般的である。このように、ラッシングベルトによって荷物が固定される状況とは、左右のウイング扉がラッシングベルトを介して互いに連結される状況である。
【0005】
ところで、左右のウイング扉を互いに連結した状態のもとで、ウイング扉を開くために油圧シリンダを伸ばすことは、ウイング扉を変形させてしまう要因である。つまり、ラッシングベルトを取り外さずに油圧シリンダが伸ばされる状況とは、部分的に拘束されたウイング扉を無理に開いてしまう状況であり、ウイング扉を捩って変形させてしまう状況である。このように、ウイング扉を変形させてしまう状況から、ウイング扉を保護することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、ウイング開閉装置は、荷室のウイング扉を開閉するウイング開閉装置であって、前記ウイング扉の長手方向の第1端部に取り付けられ、前記ウイング扉を開く際に作動油が供給される第1開側油室を備える第1油圧シリンダと、前記ウイング扉の長手方向の第2端部に取り付けられ、前記ウイング扉を開く際に作動油が供給される第2開側油室を備える第2油圧シリンダと、油圧ポンプの吐出油路に接続される入力ポートと、前記第1開側油室に第1油路を介して接続される第1出力ポートと、前記第2開側油室に第2油路を介して接続される第2出力ポートと、を備える分流バルブと、前記油圧ポンプを駆動する電動モータの電源回路に設けられ、前記電動モータに通電する接続状態と通電を遮断する切断状態とに作動するリレーと、を有し、前記リレーは、前記ウイング扉が開かれる状況のもとで、前記第1油路内の作動油圧が閾値を上回る場合に、前記接続状態から前記切断状態に作動する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ウイング扉を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】箱型荷台を備えた車両の一例を示す図である。
図2】箱型荷台を備えた車両の一例を示す図である。
図3】箱型荷台を備えた車両の一例を示す図である。
図4】ウイング開閉装置が備える油圧システムの一例を示す図である。
図5A】分集流バルブの構造および作動状態の一例を示す図である。
図5B】分集流バルブの構造および作動状態の一例を示す図である。
図6A】分集流バルブの構造および作動状態の一例を示す図である。
図6B】分集流バルブの構造および作動状態の一例を示す図である。
図7】ウイング開閉装置が備える通電システムの一例を示す図である。
図8】通常開放時における通電システムの作動状況を示す図である。
図9A】通常開放時におけるシリンダの作動状況を示す図である。
図9B】通常開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。
図10】拘束開放時における通電システムの作動状況を示す図である。
図11A】拘束開放時におけるシリンダの作動状況を示す図である。
図11B】拘束開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。
図12】高負荷開放時における通電システムの作動状況を示す図である。
図13A】高負荷開放時におけるシリンダの作動状況を示す図である。
図13B】高負荷開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。
図14】他の実施形態であるウイング開閉装置の通電システムを示す図である。
図15】他の実施形態であるウイング開閉装置の通電システムを示す図である。
図16A】他の実施形態に係る箱型荷台を示す図である。
図16B】他の実施形態に係る箱型荷台を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一または実質的に同一の構成や要素については、同一の符号を付して繰り返しの説明を省略する。
【0010】
<第1実施形態>
<箱型荷台>
図1図3は、箱型荷台10を備えた車両11の一例を示す図である。図1は左側のウイング扉20が開かれた状態の車両11を示す斜視図であり、図2は左右両側のウイング扉20,30が開かれた状態の車両11を示す背面図である。また、図3は荷物Xの搭載状況を示す車両11の部分断面図である。
【0011】
図1図3に示すように、トラックである車両11は、内側に荷室12を備えた箱型荷台10を有している。ウイングボデーとも呼ばれる箱型荷台10は、車両11のシャシーに搭載される床フレーム13と、床フレーム13の前端部に設けられる正面フレーム14と、床フレーム13の後端部に設けられる背面フレーム15と、を有している。床フレーム13には床板16が取り付けられており、正面フレーム14には正面壁17が取り付けられており、背面フレーム15には開閉扉18が取り付けられている。また、正面フレーム14と背面フレーム15との上部中央には、車両11の前後方向に伸びる支持梁19が設けられている。
【0012】
箱型荷台10は、床フレーム13の左側部に揺動可能に設けられるアオリ板21と、床フレーム13の右側部に揺動可能に設けられるアオリ板31と、を有している。また、箱型荷台10は、支持梁19に揺動可能に設けられる左側のウイング扉20と、支持梁19に揺動可能に設けられる右側のウイング扉30と、を有している。ウイングルーフとも呼ばれるウイング扉20,30は、箱型荷台10の天井を構成する天井部22,32と、箱型荷台10の側部を構成する側壁部23,33と、を有している。
【0013】
左側のウイング扉20を開閉するため、ウイング扉20の長手方向の後端部(第1端部)24には、リアシリンダ(第1油圧シリンダ)C1Rrが取り付けられている。また、ウイング扉20の長手方向の前端部(第2端部)25には、フロントシリンダ(第2油圧シリンダ)C1Frが取り付けられている。ウイング扉20の後端部24は、ウイング扉20の前端部25よりも、車両後方に位置している。リアシリンダC1Rrのシリンダチューブ26aは、背面フレーム15の上部に揺動自在に取り付けられており、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bは、ウイング扉20の後端部24に揺動自在に取り付けられている。また、フロントシリンダC1Frのシリンダチューブ27aは、正面フレーム14の上部に揺動自在に取り付けられており、フロントシリンダC1Frのピストンロッド27bは、ウイング扉20の前端部25に揺動自在に取り付けられている。
【0014】
リアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frのピストンロッド26b,27bを伸ばすことにより、上方の全開位置に向けて左側のウイング扉20を開くことができる。一方、リアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frのピストンロッド26b,27bを縮めることにより、下方の全閉位置に向けて左側のウイング扉20を閉じることができる。なお、図1および図2には、左側のウイング扉20を全開位置まで開いた状態が示されており、図3には、左側のウイング扉20を全閉位置まで閉じた状態が示されている。
【0015】
同様に、右側のウイング扉30を開閉するため、ウイング扉30の長手方向の後端部(第1端部)34には、リアシリンダ(第1油圧シリンダ)C2Rrが取り付けられている。また、ウイング扉30の長手方向の前端部(第2端部)35には、フロントシリンダ(第2油圧シリンダ)C2Frが取り付けられている。ウイング扉30の後端部34は、ウイング扉30の前端部35よりも、車両後方に位置している。リアシリンダC2RrおよびフロントシリンダC2Frの構造は、前述のリアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frの構造と同一である。つまり、シリンダチューブ36aはシリンダチューブ26aに相当し、ピストンロッド36bはピストンロッド26bに相当する。また、シリンダチューブ37aはシリンダチューブ27aに相当し、ピストンロッド37bはピストンロッド27bに相当する。
【0016】
図3に示すように、箱型荷台10に対して運搬台車等の荷物Xを搭載する際には、ラッシングベルト40,42を用いて荷物Xが固定される。箱型荷台10にラッシングベルト40,42を取り付けるため、左右のウイング扉20,30の内面には、車両11の前後方向に伸びるラッシングレール41が設けられている。同様に、左右のアオリ板21,31の内面には、車両11の前後方向に伸びるラッシングレール43が設けられている。そして、ウイング扉20,30のラッシングレール41にはラッシングベルト40の端部が装着され、荷物Xを拘束するようにラッシングベルト40の長さが調整される。同様に、アオリ板21,31のラッシングレール43にはラッシングベルト42の端部が装着され、荷物Xを拘束するようにラッシングベルト42の長さが調整される。
【0017】
なお、荷物Xを固定するための固定器具としては、ラッシングベルト40,42に限られることはない。例えば、荷物Xを固定するための固定器具として、アルミニウム合金等の金属材料からなる棒状のラッシングビームを用いても良い。このラッシングビームを用いて荷物Xを拘束する場合であっても、ウイング扉20,30やアオリ板21,31のラッシングレール41,43に対してラッシングビームが取り付けられる。また、ラッシングビームは、ラッシングバー等とも呼ばれている。
【0018】
<油圧システム:構成>
続いて、リアシリンダC1Rr,C2RrおよびフロントシリンダC1Fr,C2Frを伸縮させる油圧システム51について説明する。図4は、ウイング開閉装置50が備える油圧システム51の一例を示す図である。なお、以下の説明では、リアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frを纏めて、シリンダC1Rr,C1Frと記載することがある。また、リアシリンダC2RrおよびフロントシリンダC2Frを纏めて、シリンダC2Rr,C2Frと記載することがある。
【0019】
図4に示すように、ウイング扉20,30を開閉させるウイング開閉装置50は、リアシリンダC1Rr,C2RrおよびフロントシリンダC1Fr,C2Frを伸縮させる油圧システム51を有している。油圧システム51は、電動モータ52によって駆動される油圧ポンプ53と、左側のウイング扉20を開閉するリアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frと、右側のウイング扉30を開閉するリアシリンダC2RrおよびフロントシリンダC2Frと、を有している。
【0020】
また、油圧システム51は、油圧ポンプ53とシリンダC1Fr,C1Rrとの間に位置するソレノイドバルブ60と、油圧ポンプ53とシリンダC2Fr,C2Rrとの間に位置するソレノイドバルブ70と、を有している。ソレノイドバルブ60を制御することにより、シリンダC1Rr,C1Frに対する作動油の給排制御が実行され、左側のウイング扉20を開閉することができる。また、ソレノイドバルブ70を制御することにより、シリンダC2Rr,C2Frに対する作動油の給排制御が実行され、右側のウイング扉30を開閉することができる。
【0021】
リアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frに作動油を供給する回路構造と、リアシリンダC2RrおよびフロントシリンダC2Frに作動油を供給する回路構造とは、互いに同一である。このため、以下の説明では、左側のウイング扉20を開閉するリアシリンダC1RrおよびフロントシリンダC1Frの回路構造について説明し、右側のウイング扉30を開閉するリアシリンダC2RrおよびフロントシリンダC2Frの回路構造については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
左側のウイング扉20に連結されるリアシリンダC1Rrは、シリンダチューブ26aと、シリンダチューブ26aに収容されるピストン26cと、ピストン26cに固定されるピストンロッド26bと、を有している。シリンダチューブ26a内は、ピストン26dを境に、開側油室(第1開側油室)28uと閉側油室28dとに区画される。開側油室28uに作動油を供給して閉側油室28dから作動油を排出することにより、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bを伸ばすことができる。一方、閉側油室28dに作動油を供給して開側油室28uから作動油を排出することにより、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bを縮めることができる。
【0023】
左側のウイング扉20に連結されるフロントシリンダC1Frは、シリンダチューブ27aと、シリンダチューブ27aに収容されるピストン27cと、ピストン27cに固定されるピストンロッド27bと、を有している。シリンダチューブ27a内は、ピストン27dを境に、開側油室(第2開側油室)29uと閉側油室29dとに区画される。開側油室29uに作動油を供給して閉側油室29dから作動油を排出することにより、フロントシリンダC1Frのピストンロッド27bを伸ばすことができる。一方、閉側油室29dに作動油を供給して開側油室29uから作動油を排出することにより、フロントシリンダC1Frのピストンロッド27bを縮めることができる。
【0024】
油圧ポンプ53とシリンダC1Rr,C1Frとの間に位置するソレノイドバルブ60は、停止位置、オープン位置およびクローズ位置の3位置に作動するダブルソレノイド型のソレノイドバルブである。ソレノイドバルブ60のソレノイド60uに通電が為されると、ソレノイドバルブ60はオープン位置に切り替えられ、ソレノイドバルブ60のソレノイド60dに通電が為されると、ソレノイドバルブ60はクローズ位置に切り替えられる。また、双方のソレノイド60u,60dに対する通電が遮断されると、ソレノイドバルブ60は停止位置に切り替えられる。
【0025】
ソレノイドバルブ60には、油圧ポンプ53の吐出ポートから延びる吐出油路80と、オイルタンク81に接続される排出油路82と、が接続されている。また、ソレノイドバルブ60には、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uに接続される給排径路83uと、シリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dに接続される給排径路83dと、が接続されている。
【0026】
給排径路83uは、ソレノイドバルブ60に接続される給排油路84uと、リアシリンダC1Rrの開側油室28uに接続される給排油路85uと、フロントシリンダC1Frの開側油室29uに接続される給排油路86uと、を有している。また、給排径路83uは、3つの給排油路84u,85u,86uを互いに接続する分集流バルブ87を有している。この分集流バルブ87は、給排油路84uが接続される給排ポート87Aと、給排油路85uが接続される給排ポート87Bと、給排油路86uが接続される給排ポート87Cと、を有している。
【0027】
つまり、分集流バルブ(分流バルブ)87は、給排油路84uおよびソレノイドバルブ60を介して油圧ポンプ53の吐出油路80に接続される給排ポート(入力ポート)87Aを有している。また、分集流バルブ87は、開側油室28uに給排油路(第1油路)85uを介して接続される給排ポート(第1出力ポート)87Bと、開側油室29uに給排油路(第2油路)86uを介して接続される給排ポート(第2出力ポート)87Cと、を有している。
【0028】
給排油路84uには、パイロットチェックバルブ88uおよびスローリターンバルブ89uが設けられている。パイロットチェックバルブ88uには、後述する給排油路90d内の作動油圧がパイロット圧として供給される。これにより、パイロットチェックバルブ88uは、給排油路90d内の作動油圧が低いときにはチェックバルブとして作動する一方、給排油路90d内の作動油圧が高いときには連通状態に作動する。また、給排油路85uには、給排油路85u内の作動油圧に基づいて、ON状態とOFF状態とに作動する圧力スイッチ(油圧スイッチ,第1油圧スイッチ)S1Rrが接続されている。さらに、給排油路86uには、給排油路86u内の作動油圧に基づいて、ON状態とOFF状態とに作動する圧力スイッチ(第2油圧スイッチ)S1Frが接続されている。
【0029】
給排径路83dは、ソレノイドバルブ60に接続される給排油路90dを有している。また、給排径路83dは、給排油路90dから分岐してリアシリンダC1Rrの閉側油室28dに接続される給排油路91dと、給排油路90dから分岐してフロントシリンダC1Frの閉側油室29dに接続される給排油路92dと、を有している。また、給排油路90dには、パイロットチェックバルブ93dが設けられている。パイロットチェックバルブ93dには、給排油路84u内の作動油圧がパイロット圧として供給されている。これにより、パイロットチェックバルブ93dは、給排油路84u内の作動油圧が低いときにはチェックバルブとして作動する一方、給排油路84u内の作動油圧が高いときには連通状態に作動する。
【0030】
<油圧システム:作動油の流れ>
ソレノイドバルブ60のソレノイド60uに通電が為され、ソレノイドバルブ60がオープン位置に切り替えられると、ソレノイドバルブ60を介して吐出油路80が給排油路84uに接続され、ソレノイドバルブ60を介して給排油路90dが排出油路82に接続される。これにより、油圧ポンプ53から吐出される作動油は、給排油路84uから分集流バルブ87および給排油路85u,86uを経て、双方のシリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uに供給される。一方、双方のシリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dの作動油は、給排油路91d,92dから給排油路90dを経て排出油路82に供給される。
【0031】
これにより、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを伸ばすことができ、左側のウイング扉20を全開位置に向けて開くことができる。なお、給排油路90dのパイロットチェックバルブ93dは、給排油路84u内の作動油圧が高いことから連通状態に切り替えられる。つまり、連通状態に作動するパイロットチェックバルブ93dを介して、給排油路90dから排出油路82に作動油が案内される。
【0032】
また、ソレノイドバルブ60のソレノイド60dに通電が為され、ソレノイドバルブ60がクローズ位置に切り替えられると、ソレノイドバルブ60を介して吐出油路80が給排油路90dに接続され、ソレノイドバルブ60を介して給排油路84uが排出油路82に接続される。これにより、油圧ポンプ53から吐出される作動油は、給排油路90dから給排油路91d,92dを経て、双方のシリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dに供給される。一方、双方のシリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uの作動油は、給排油路85u,86uから分集流バルブ87および給排油路84uを経て排出油路82に供給される。
【0033】
これにより、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを縮めることができ、左側のウイング扉20を全閉位置に向けて閉じることができる。なお、給排油路84uのパイロットチェックバルブ88uは、給排油路90d内の作動油圧が高いことから連通状態に切り替えられる。つまり、連通状態に作動するパイロットチェックバルブ88uを介して、給排油路84uから排出油路82に作動油が案内される。
【0034】
なお、ソレノイド60u,60dの双方に対する通電が遮断され、ソレノイドバルブ60が停止位置に切り替えられると、ソレノイドバルブ60によって吐出油路80は遮断され、ソレノイドバルブ60を介して給排油路90d,84uの双方が排出油路82に接続される。これにより、リアシリンダC1Rrの開側油室28uおよび閉側油室28dの作動油は、チェックバルブとして機能するパイロットチェックバルブ88uによって保持される。同様に、フロントシリンダC1Frの開側油室29uおよび閉側油室29dの作動油は、チェックバルブとして機能するパイロットチェックバルブ93dによって保持される。つまり、ソレノイドバルブ60が停止位置に切り替えられると、左側のウイング扉20は任意の停止位置で保持されることになる。
【0035】
<分集流バルブ>
図5A図5B図6Aおよび図6Bは、分集流バルブ87の構造および作動状態の一例を示す図である。図5Aに示すように、分集流バルブ87は、給排ポート87A,87B,87Cが形成されるハウジング100と、ハウジング100内に移動可能に収容されるスプール101と、ハウジング100内に移動可能に収容されるスプール102と、を有している。スプール101にはオリフィス101aおよびポート101bが形成されており、スプール102にはオリフィス102aおよびポート102bが形成されている。また、ハウジング100とスプール101との間にはバネ部材104が組み付けられており、ハウジング100とスプール102との間にはバネ部材105が組み付けられている。さらに、スプール101とスプール102との間にはバネ部材103が組み付けられている。
【0036】
図5Aに示すように、給排ポート87Aから給排ポート87B,87Cに作動油が流れる際には、スプール101とスプール102との間に作動油が流れ込むことから、スプール101とスプール102とは互いに離れた状態となる。そして、給排ポート87Aから流入する作動油は、スプール101のオリフィス101aおよびポート101bを経て給排ポート87Bに流れるとともに、スプール102のオリフィス102aおよびポート102bを経て給排ポート87Cに流れる。このとき、分集流バルブ87は、給排ポート87B,87Cに分かれて流れる作動油量をほぼ一定にしている。
【0037】
例えば、図5Bに示すように、流路抵抗の増加によって給排ポート87Bに流れる作動油量が制限されると、給排ポート87Bの作動油圧が給排ポート87Cの作動油圧よりも高くなる。そして、スプール101,102には油圧差による推力が作用することから、スプール101,102は矢印x1方向に移動して給排ポート87Cとポート102bとの開口面積を縮小する。これにより、給排ポート87Cに流入する作動油量を絞ることができるため、2つの給排ポート87B,87Cに分流される作動油量をほぼ一定にすることができる。つまり、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを伸ばす際に、ピストンロッド26b,27bの移動速度を同期させることができる。
【0038】
図6Aに示すように、給排ポート87B,87Cから給排ポート87Aに作動油が流れる際には、ハウジング100とスプール101との間に作動油が流れ込み、ハウジング100とスプール102との間に作動油が流れ込むことから、スプール101とスプール102とは互いに近づく状態となる。そして、給排ポート87Bから流入する作動油は、スプール101のポート101bおよびオリフィス101aを経て給排ポート87Aに流れる。また、給排ポート87Cから流入する作動油は、スプール102のポート102bおよびオリフィス102aを経て給排ポート87Aに流れる。このとき、分集流バルブ87は、各給排ポート87B,87Cから流入する作動油量をほぼ一定にしている。
【0039】
例えば、図6Bに示すように、給排ポート87Cの作動油圧が給排ポート87Bの作動油圧よりも高くなり、給排ポート87Cに流入する作動油量が増える状況においては、油圧差による推力によってスプール101,102は矢印x2方向に移動する。このスプール101,102の移動により、給排ポート87Cとポート102bとの開口面積が縮小されるため、給排ポート87Cに流入する作動油量を絞ることができ、2つの給排ポート87B,87Cから流入する作動油量をほぼ一定にすることができる。つまり、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを縮める際に、ピストンロッド26b,27bの移動速度を同期させることができる。
【0040】
<通電システム:構成>
以下、電動モータ52およびソレノイドバルブ60,70の通電状態を制御するための電気回路からなる通電システム110について説明する。図7はウイング開閉装置50が備える通電システム110の一例を示す図である。
【0041】
図7に示すように、ウイング開閉装置50は、電動モータ52およびソレノイドバルブ60,70の通電状態を制御する通電システム110を有している。通電システム110は、作業者によって手動操作されるメインスイッチ111、開ボタンスイッチB1u、閉ボタンスイッチB1d、開ボタンスイッチB2uおよび閉ボタンスイッチB2dを有している。なお、メインスイッチ111は、ウイング開閉装置50の起動時および停止時に操作されるスイッチである。また、開ボタンスイッチB1uは、左側のウイング扉20を開く際に押されるスイッチであり、閉ボタンスイッチB1dは、左側のウイング扉20を閉じる際に押されるスイッチである。さらに、開ボタンスイッチB2uは、右側のウイング扉30を開く際に押されるスイッチであり、閉ボタンスイッチB2dは、右側のウイング扉30を閉じる際に押されるスイッチである。
【0042】
通電システム110は、電源回路112を構成する電源ライン113を有している。この電源ライン113にはバッテリ114が接続されるとともに、電源ライン113にはメインスイッチ111が設けられている。また、電源ライン113には、開ボタンスイッチB1uを介してソレノイドバルブ60のソレノイド60uが接続されており、閉ボタンスイッチB1dを介してソレノイドバルブ60のソレノイド60dが接続されている。さらに、電源ライン113には、開ボタンスイッチB2uを介してソレノイドバルブ70のソレノイド70uが接続されており、閉ボタンスイッチB2dを介してソレノイドバルブ70のソレノイド70dが接続されている。
【0043】
電源ライン113には、マグネットスイッチ115を介して電動モータ52が接続されている。また、マグネットスイッチ115のコイル115aには、モータリレー116を介して電源ライン113が接続されている。モータリレー116のコイル116aには、開ボタンスイッチB1u等の操作時に通電される通電ライン117が接続されている。そして、コイル116aの通電に伴ってモータリレー116がON状態に切り替えられると、モータリレー116を介してコイル115aには電源ライン113が接続され、コイル115aの通電に伴ってマグネットスイッチ115がON状態に切り替えられる。このように、マグネットスイッチ115がON状態に切り替えられると、マグネットスイッチ115を介して電動モータ52には電源ライン113が接続され、油圧ポンプ53に連結された電動モータ52が回転駆動される。なお、モータリレー116のコイル116aに接続される通電ライン117は、開ボタンスイッチB1u、閉ボタンスイッチB1d、開ボタンスイッチB2uまたは閉ボタンスイッチB2dが押された場合に通電される。
【0044】
<通電システムおよび油圧システム:ウイング扉の開閉動作>
ボタンスイッチB1u,B1dの操作による左側のウイング扉20の開閉動作と、ボタンスイッチB2u,B2dの操作による右側のウイング扉30の開閉動作とは、互いに同一である。このため、以下の説明では、左側のウイング扉20の開閉動作について説明し、右側のウイング扉30の開閉動作についてはその説明を省略する。
【0045】
メインスイッチ111がON状態に操作された状況のもとで、作業者が開ボタンスイッチB1uを押した場合には、電動モータ52によって油圧ポンプ53が駆動されるとともに、ソレノイド60uの通電によってソレノイドバルブ60がオープン位置に切り替えられる。これにより、左側のシリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを伸ばすことができ、左側のウイング扉20を全開位置に向けて開くことができる。なお、開ボタンスイッチB1uの押し込みが解除された場合には、ソレノイドバルブ60が停止位置に切り替えられるため、左側のウイング扉20はその場で停止する。
【0046】
メインスイッチ111がON状態に操作された状況のもとで、作業者が閉ボタンスイッチB1dを押した場合には、電動モータ52によって油圧ポンプ53が駆動されるとともに、ソレノイド60dの通電によってソレノイドバルブ60がクローズ位置に切り替えられる。これにより、左側のシリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bを縮めることができ、左側のウイング扉20を全閉位置に向けて閉じることができる。なお、閉ボタンスイッチB1dの押し込みが解除された場合には、ソレノイドバルブ60が停止位置に切り替えられるため、左側のウイング扉20はその場で停止する。
【0047】
また、図4に示すように、吐出油路80と排出油路82とは、リリーフバルブ118を介して接続されている。これにより、吐出油路80の作動油圧が所定値を上回る場合には、吐出油路80からリリーフバルブ118を介して排出油路82に作動油が案内され、吐出油路80における作動油圧の過度な上昇が回避される。つまり、ウイング扉20,30が全開位置や全閉位置まで移動し、シリンダC1Rr,C1Fr,C2Rr,C2Fr内の油圧が上昇する場合であっても、リリーフバルブ118が開いて油圧システム51は適切に保護される。
【0048】
<ラッチングリレー>
ところで、箱型荷台10にラッシングベルト40が取り付けられた状態のもとで、作業者が開ボタンスイッチB1uを押してウイング扉20を開こうとした場合には、ウイング扉20を変形させてしまう虞がある。つまり、ラッシングベルト40は荷台後部に取り付けられることが多く、このときウイング扉20の後端部24はラッシングベルト40によって拘束された状態である。この状態のもとで、フロントシリンダC1Frのピストンロッド27bが伸ばされた場合には、フロントシリンダC1Frによってウイング扉20が捩られるため、ウイング扉20を変形させてしまう虞がある。そこで、本開示のウイング開閉装置50は、ウイング扉20,30を保護するためのラッチングリレー120,130を有している。
【0049】
図7に示すように、ウイング開閉装置50の通電システム110は、左側のウイング扉20を保護するためのラッチングリレー(リレー)120を有している。電源ライン113に設けられるラッチングリレー120は、電源ライン113を接続する接続位置と切断する切断位置とに移動可能である可動接点121を有している。また、ラッチングリレー120は、可動接点121を接続位置に移動させるセットコイル122と、可動接点121を切断位置に移動させるリセットコイル(励磁コイル)123と、を有している。
【0050】
セットコイル122に対して通電を行うことにより、ラッチングリレー120は電源ライン113を接続する接続状態に切り替えられ、リセットコイル123に対して通電を行うことにより、ラッチングリレー120は電源ライン113を切断する切断状態に切り替えられる。また、セットコイル122の通電ライン124は、復帰ボタンスイッチ125を介して電源ライン113に接続されている。また、リセットコイル123の通電ライン126は、互いに直列接続される圧力スイッチS1Rr,S1Frを介して電源ライン113に接続されている。
【0051】
圧力スイッチS1Rrは、通電ライン126を接続する接続位置と切断する切断位とに移動可能である可動接点(接点,第1接点)127を有している。圧力スイッチS1Rrは、給排油路85u内の作動油圧が第1閾値(閾値)P1以下である場合に、可動接点127を開くOFF状態に作動する。一方、圧力スイッチS1Rrは、給排油路85u内の作動油圧が第1閾値P1を上回る場合に、可動接点127を閉じるON状態に作動する。つまり、圧力スイッチS1Rrは、給排油路85u内の作動油圧が第1閾値P1を上回ると、可動接点127を開くOFF状態から可動接点127を閉じるON状態に切り替えられる。なお、第1閾値P1として、例えば「11MPa」が設定される。
【0052】
圧力スイッチS1Frは、通電ライン126を接続する接続位置と切断する切断位置とに移動可能である可動接点(第2接点)128を有している。圧力スイッチS1Frは、給排油路86u内の作動油圧が第1閾値P1よりも低い第2閾値P2以下である場合に、可動接点128を閉じるON状態に作動する。つまり、圧力スイッチS1Frは、給排油路86u内の作動油圧が第2閾値P2を下回る場合にON状態に作動する。一方、圧力スイッチS1Frは、給排油路86u内の作動油圧が第2閾値P2を上回る場合に、可動接点127を開くOFF状態に作動する。つまり、圧力スイッチS1Frは、給排油路86u内の作動油圧が第2閾値P2を上回ると、可動接点127を閉じるON状態から可動接点127を開くOFF状態に切り替えられる。なお、第2閾値P2として、例えば「9MPa」が設定される。
【0053】
同様に、ウイング開閉装置50の通電システム110は、右側のウイング扉30を保護するためのラッチングリレー(リレー)130を有している。また、図4に示すように、リアシリンダC2Rrの開側油室(第1開側油室)28uには給排油路(第1油路)85uが接続されており、この給排油路85uには圧力スイッチ(油圧スイッチ,第1油圧スイッチ)S2Rrが接続されている。さらに、フロントシリンダC2Frの開側油室(第2開側油室)29uには給排油路(第2油路)86uが接続されており、この給排油路86uには圧力スイッチ(第2油圧スイッチ)S2Frが接続されている。
【0054】
ラッチングリレー130および圧力スイッチS2Rr,S2Frは、前述のラッチングリレー120および圧力スイッチS1Rr,S1Frと同様に機能する。つまり、可動接点131は可動接点121に相当し、セットコイル132はセットコイル122に相当し、リセットコイル(励磁コイル)133はリセットコイル123に相当する。また、通電ライン134は通電ライン124に相当し、復帰ボタンスイッチ135は復帰ボタンスイッチ125に相当し、通電ライン136は通電ライン126に相当する。また、可動接点(接点,第1接点)137は可動接点127に相当し、可動接点(第2接点)138は可動接点128に相当する。
【0055】
<ラッチングリレー:動作>
続いて、ラッチングリレー120,130の動作について説明する。左側のウイング扉20を開く際のラッチングリレー120の動作と、右側のウイング扉30を開く際のラッチングリレー130の動作とは、互いに同一である。このため、以下の説明では、左側のウイング扉20を開く際のラッチングリレー120の動作について説明し、右側のウイング扉30を開く際のラッチングリレー130の動作については、その説明を省略する。
【0056】
(通常開放)
図8は通常開放時における通電システム110の作動状況を示す図である。また、図9Aは通常開放時におけるシリンダC1Rr,C1Frの作動状況を示す図であり、図9Bは通常開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。なお、通常開放時とは、ウイング扉20からラッシングベルト40が外れており、かつウイング扉20に積雪等による高い負荷が作用していない状態のもとで、開ボタンスイッチB1uが押されてウイング扉20が開かれる状況である。
【0057】
図8に示すように、通常開放時において、開ボタンスイッチB1uが作業者によって押されると、モータリレー116およびマグネットスイッチ115がON状態に切り替えられ、電動モータ52によって油圧ポンプ53が回転駆動される。また、作業者によって開ボタンスイッチB1uが押されると、ソレノイド60uに対する通電によってソレノイドバルブ60がオープン位置に切り替えられる。これにより、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uには作動油が供給され、シリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dから作動油が排出される。
【0058】
図9Aに示すように、通常開放時においては、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bは互いに同期しながら伸びる。また、通常開放時においては、ウイング扉20を開放する際の抵抗つまり負荷が小さいことから、図9Bに示すように、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uの作動油圧、つまり圧力スイッチS1Rr,S1Frに作用する給排油路85u,86uの作動油圧は、第2閾値P2を超えない範囲で推移する。つまり、通常開放時において、圧力スイッチS1FrはON状態であり、圧力スイッチS1RrはOFF状態である。
【0059】
つまり、図8に示すように、通常開放時においては、圧力スイッチS1Rrによってリセットコイル123の通電ライン126が切断された状態であるため、ラッチングリレー120は電源ライン113を接続する接続状態に保持される。すなわち、ラッチングリレー120は、電動モータ52およびソレノイド60uに通電する接続状態に保持されるため、電動モータ52およびソレノイド60uを作動させてウイング扉20を開くことができる。
【0060】
(拘束開放)
図10は拘束開放時における通電システム110の作動状況を示す図である。また、図11Aは拘束開放時におけるシリンダC1Rr,C1Frの作動状況を示す図であり、図11Bは拘束開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。なお、拘束開放時とは、ウイング扉20,30にラッシングベルト40が取り付けられた状態のもとで、開ボタンスイッチB1uが押されてウイング扉20が開かれる状況である。
【0061】
図10に示すように、拘束開放時において、開ボタンスイッチB1uが作業者によって押されると、モータリレー116およびマグネットスイッチ115がON状態に切り替えられ、電動モータ52によって油圧ポンプ53が回転駆動される。また、作業者によって開ボタンスイッチB1uが押されると、ソレノイド60uに対する通電によってソレノイドバルブ60がオープン位置に切り替えられる。これにより、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uには作動油が供給され、シリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dから作動油が排出される。
【0062】
図11Aに示すように、拘束開放時においては、ウイング扉20の後端部24がラッシングベルト40によって拘束されることから、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bに対して大きな負荷が作用する。ここで、ラッシングベルト40によってピストンロッド26bの移動が制限されると、給排油路86uの作動油圧に比べて給排油路85uの作動油圧が上昇することから、図5Bに示すように、分集流バルブ87のスプール101,102が矢印x1方向に移動する。
【0063】
このような分集流バルブ87の動作により、リアシリンダC1Rrに流入する作動油量が制限されることから、圧力スイッチS1Rrに作用する給排油路85uの作動油圧が更に上昇し、図11Bに示すように、給排油路85uの作動油圧は第1閾値P1を上回る。なお、フロントシリンダC1Frに流入する作動油は、分集流バルブ87によって絞られることから、圧力スイッチS1Frに作用する給排油路86uの作動油圧は、第2閾値P2を超えない範囲で推移する。
【0064】
すなわち、拘束開放時においては、圧力スイッチS1FrはON状態を維持しつつ、給排油路85uの作動油圧が第1閾値P1を上回るタイミングで、圧力スイッチS1RrはOFF状態からON状態に切り替えられる。そして、図10に示すように、圧力スイッチS1RrがOFF状態からON状態に切り替わると、矢印αで示すように、圧力スイッチS1Rr,S1Frによってリセットコイル123の通電ライン126が接続されるため、ラッチングリレー120は電源ライン113を切断する切断状態に切り替えられる。これにより、電動モータ52およびソレノイド60uに対する通電が遮断されるため、ウイング扉20をその場で停止させることができる。
【0065】
すなわち、ラッシングベルト40によってリアシリンダC1Rrの作動が制限されると、分集流バルブ87の作動に伴って圧力スイッチS1Rrに作用する給排油路85uの作動油圧が急速に高められる。これにより、ラッチングリレー120を接続状態から切断状態に切り替えることができ、電動モータ52の通電を遮断してウイング扉20を停止させることができる。このように、分集流バルブ87によって圧力スイッチS1Rrに作用する作動油圧を素早く立ち上げることができるため、フロントシリンダC1Frを早期に停止させることができ、ウイング扉20の変形を抑えてウイング扉20を保護することができる。
【0066】
なお、ラッチングリレー120によって電源ライン113が切断された場合であっても、ラッシングベルト40を取り外した後に、復帰ボタンスイッチ125を押すことでラッチングリレー120を接続状態に復帰させることができる。つまり、復帰ボタンスイッチ125を押すことにより、セットコイル122に通電して可動接点121を接続位置に移動させることができ、ラッチングリレー120を接続状態に復帰させることができる。
【0067】
(高負荷開放)
図12は高負荷開放時における通電システム110の作動状況を示す図である。また、図13Aは高負荷開放時におけるシリンダC1Rr,C1Frの作動状況を示す図であり、図13Bは高負荷開放時における作動油圧の増加状況を示す図である。なお、高負荷開放時とは、ウイング扉20からラッシングベルト40が外れているが、ウイング扉20に積雪等による高い負荷が作用した状態のもとで、開ボタンスイッチB1uが押されてウイング扉20が開かれる状況である。
【0068】
図12に示すように、高負荷開放時において、開ボタンスイッチB1uが作業者によって押されると、モータリレー116およびマグネットスイッチ115がON状態に切り替えられ、電動モータ52によって油圧ポンプ53が回転駆動される。また、作業者によって開ボタンスイッチB1uが押されると、ソレノイド60uに対する通電によってソレノイドバルブ60がオープン位置に切り替えられる。これにより、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uには作動油が供給され、シリンダC1Rr,C1Frの閉側油室28d,29dから作動油が排出される。
【0069】
図13Aに示すように、高負荷開放時においては、シリンダC1Rr,C1Frのピストンロッド26b,27bは互いに同期しながら伸びる。また、高負荷開放時においては、ウイング扉20を開放する際の抵抗つまり負荷が大きいことから、図13Bに示すように、シリンダC1Rr,C1Frの開側油室28u,29uの作動油圧、つまり圧力スイッチS1Rr,S1Frに作用する給排油路85u,86uの作動油圧は、共に第2閾値P2を上回ることが想定される。
【0070】
つまり、高負荷開放時においては、圧力スイッチS1RrはOFF状態を維持しつつ、給排油路86uの作動油圧が第2閾値P2を上回るタイミングで、圧力スイッチS1FrはON状態からOFF状態に切り替えられる。そして、図12に示すように、圧力スイッチS1FrがON状態からOFF状態に切り替わると、圧力スイッチS1Frによってリセットコイル123の通電ライン126が切断される。これにより、符号βで示すように、後に圧力スイッチS1RrはOFF状態からON状態に切り替えられた場合であっても、リセットコイル123に対する通電遮断を維持することができ、ウイング開閉装置50を適切に機能させることができる。
【0071】
すなわち、ウイング扉20を開放する際の負荷が大きいことから、後に給排油路85u,86uの作動油圧が第1閾値P1を上回り、圧力スイッチS1RrがOFF状態からON状態に切り替えられた場合であっても、ラッチングリレー120を接続状態に維持するができる。このように、給排油路85u,86uの作動油圧が共に上昇する場合には、先に圧力スイッチS1FrをOFF状態に切り替えておくことにより、後に圧力スイッチS1RrがON状態に切り替えられた場合であっても、ウイング開閉装置50によってウイング扉20を開き続けることができる。
【0072】
<第2実施形態>
前述の説明では、ウイング開閉装置50に圧力スイッチS1Fr,S2Frを設けているが、これに限られることはなく、ウイング開閉装置50から圧力スイッチS1Fr,S2Frを省いても良い。ここで、図14は他の実施形態であるウイング開閉装置140の通電システム141を示す図である。なお、図14において、図7に示した部材や部品と同様の部材や部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0073】
図14に示すように、ウイング開閉装置140の通電システム141は、左側のウイング扉20を保護するためのラッチングリレー120を有している。また、ラッチングリレー120が備えるリセットコイル123の通電ライン126は、圧力スイッチS1Rrを介して電源ライン113に接続されている。同様に、ウイング開閉装置140の通電システム141は、右側のウイング扉30を保護するためのラッチングリレー130を有している。また、ラッチングリレー130が備えるリセットコイル133の通電ライン136は、圧力スイッチS2Rrを介して電源ライン113に接続されている。
【0074】
このように、圧力スイッチS1Fr,S2Frを備えていない場合であっても、ウイング扉20の後端部24がラッシングベルト40によって拘束され、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bに対して大きな負荷が作用すると、図5Bに示すように、分集流バルブ87のスプール101,102が矢印x1方向に移動する。この分集流バルブ87の動作により、圧力スイッチS1Rrに作用する給排油路85uの作動油圧が素早く上昇し、給排油路85uの作動油圧は第1閾値P1を上回る。
【0075】
すなわち、拘束開放時においては、給排油路85uの作動油圧が第1閾値P1を上回るタイミングで、圧力スイッチS1RrはOFF状態からON状態に切り替えられる。そして、圧力スイッチS1RrがOFF状態からON状態に切り替わると、矢印αで示すように、圧力スイッチS1Rrによってリセットコイル123の通電ライン126が接続されるため、ラッチングリレー120は電源ライン113を切断する切断状態に切り替えられる。これにより、電動モータ52およびソレノイド60uに対する通電が遮断されるため、ウイング扉20をその場で停止させることができ、ウイング扉20を保護することができる。
【0076】
<第3実施形態>
図7に示した例では、ウイング開閉装置50にラッチングリレー120,130を設けているが、これに限られることはなく、自己保持回路を備えたリレーを用いても良い。ここで、図15は他の実施形態であるウイング開閉装置150の通電システム151を示す図である。なお、図15において、図7に示した部材や部品と同様の部材や部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0077】
図15に示すように、ウイング開閉装置150の通電システム151は、左側のウイング扉20を保護するため、自己保持回路を備えたリレー152を有している。電源ライン113に設けられるリレー152は、電源ライン113を接続する接続位置と切断する切断位置とに移動可能である可動接点153を有している。また、リレー152は、可動接点121を移動させる励磁コイル154を有している。励磁コイル154に対する通電が遮断されると、可動接点153は端子153aに接続されて電源ライン113を接続する接続位置に移動する。一方、励磁コイル154に対する通電が為されると、可動接点153は端子153bに接続されて電源ライン113を切断する切断位置に移動する。また、励磁コイル154の通電ライン155は、互いに直列接続されるダイオード157および圧力スイッチS1Rr,S1Frを介して電源ライン113に接続されている。さらに、励磁コイル154の通電ライン155は、復帰ボタンスイッチ156を介して端子153bに接続されている。
【0078】
同様に、ウイング開閉装置150の通電システム151は、右側のウイング扉20を保護するため、自己保持回路を備えたリレー162を有している。このリレー162は、前述のリレー152と同様に機能する。つまり、可動接点163は可動接点153に相当し、励磁コイル164は励磁コイル154に相当し、端子163aは端子153aに相当し、端子163bは端子153bに相当する。また、通電ライン165は通電ライン155に相当し、復帰ボタンスイッチ166は復帰ボタンスイッチ156に相当し、ダイオード167はダイオード157に相当する。
【0079】
このように、自己保持回路を備えたリレー152,162を用いる場合であっても、ウイング扉20の後端部24がラッシングベルト40によって拘束され、リアシリンダC1Rrのピストンロッド26bに対して大きな負荷が作用すると、図5Bに示すように、分集流バルブ87のスプール101,102が矢印x1方向に移動する。この分集流バルブ87の動作により、圧力スイッチS1Rrに作用する給排油路85uの作動油圧が素早く上昇し、給排油路85uの作動油圧は第1閾値P1を上回る。
【0080】
すなわち、拘束開放時においては、圧力スイッチS1FrはON状態を維持しつつ、給排油路85uの作動油圧が第1閾値P1を上回るタイミングで、圧力スイッチS1RrはOFF状態からON状態に切り替えられる。そして、図15に示すように、圧力スイッチS1RrがOFF状態からON状態に切り替わると、矢印αで示すように、圧力スイッチS1Rrによって励磁コイル154の通電ライン155が接続されるため、リレー152は電源ライン113を切断する切断状態に切り替えられる。これにより、電動モータ52およびソレノイド60uに対する通電が遮断されるため、ウイング扉20をその場で停止させることができ、ウイング扉20を保護することができる。
【0081】
なお、リレー152が切断状態に切り替えられると、励磁コイル154には可動接点153および復帰ボタンスイッチ156を介して通電が為されるため、リレー152は切断状態に維持される。また、リレー152によって電源ライン113が切断された場合であっても、ラッシングベルト40を取り外した後に、復帰ボタンスイッチ156を押すことでリレー152を接続状態に復帰させることができる。また、ウイング開閉装置150においても、図14に示した回路構造と同様に、通電システム151から圧力スイッチS1Fr,S2Frを省いても良い。
【0082】
<第4実施形態,第5実施形態>
前述の説明では、ウイング開閉装置50,140,150が用いられる箱型荷台10として、車両11であるトラックに一体に設けられる箱型荷台を例示しているが、これに限られることはなく、他の箱型荷台であっても良い。ここで、図16Aおよび図16Bは他の実施形態に係る箱型荷台171,180を示す図である。
【0083】
図16Aに示すように、ウイング開閉装置50,140,150が用いられる箱型荷台として、トラクタに牽引されるセミトレーラ(車両)170に一体に設けられる箱型荷台171であっても良い。この箱型荷台171にはウイング扉172が設けられている。また、図16Bに示すように、ウイング開閉装置50,140が用いられる箱型荷台として、平床式トレーラ(車両)に着脱可能に搭載される自立式の箱型荷台180であっても良い。この箱型荷台180にはウイング扉181が設けられている。さらに、ウイング開閉装置50,140,150が用いられる箱型荷台として、トレーラや貨物列車等の車両に着脱可能に搭載されるコンテナ型の箱型荷台であっても良い。
【0084】
本開示は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、ラッシングベルト40によってリアシリンダC1Rrの作動が制限された場合に、分集流バルブ87を用いてフロントシリンダC1Frに流入する作動油量を制限しているが、これに限られることはなく、分集流バルブ87を用いてフロントシリンダC1Frに向かう作動油を遮断しても良い。また、分集流バルブ87の構造としては、図5Aに示した構造に限られることはなく、他の構造であっても良いことはいうまでもない。さらに、前述の説明では、分集流バルブ87、つまり分流バルブと集流バルブとの機能を兼ね備えたバルブを用いているが、これに限られることはなく、分集流バルブ87に代えて分流バルブを油圧システム51に設けても良い。
【0085】
前述の説明では、リアシリンダC1Rrの作動が制限されて、給排油路85uの作動油圧が第1閾値P1を上回る場合に、圧力スイッチS1Rrを用いてラッチングリレー120,152を切断状態に切り替えているが、これに限られることはない。例えば、給排油路85uの作動油圧が第1閾値P1を上回る状況を圧力センサによって検出し、この圧力センサからの信号を受けた電子制御ユニットがラッチングリレー120,152等のリレーを切断状態に制御しても良い。このように、圧力スイッチS1Rrを用いることなく、ラッチングリレー120,152等のリレーを切断状態に切り替えても良い。また、図示する例では、左右のウイング扉20,30を保護するため、ラッチングリレー120,130またはリレー152,162を設けているが、これに限られることはない。例えば、ウイング開閉装置50,140からラッチングリレー120,130の一方を省いても良く、ウイング開閉装置150からリレー152,162の一方を省いても良い。
【0086】
前述の説明では、リアシリンダC1Rrの作動が制限された場合に、ラッチングリレー120,152を切断状態に切り替えているが、これに限られることはなく、フロントシリンダC1Frの作動が制限された場合に、ラッチングリレー120,152を切断状態に切り替えても良い。また、前述の説明では、リアシリンダC1Rrの作動が制限される状況として、ラッシングベルト40等の固定器具が取り付けられた状況を挙げているが、この状況に限られることはない。例えば、ウイング扉20の後端部24が建物等の障害物に接触している状況であっても、この接触状況を圧力スイッチS1Rrによって素早く検知することができるため、ラッチングリレー120,152を切断状態に切り替えてウイング扉20を保護することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
10…箱型荷台、11…車両、12…荷室、20…ウイング扉、24…後端部(第1端部)、25…前端部(第2端部)、28u…開側油室(第1開側油室)、28d…閉側油室(第1閉側油室)、29u…開側油室(第2開側油室)、29d…閉側油室(第2閉側油室)、30…ウイング扉、34…後端部(第1端部)、35…前端部(第2端部)、40…ラッシングベルト、41…ラッシングレール、50…ウイング開閉装置、51…油圧システム、52…電動モータ、53…油圧ポンプ、85u…給排油路(第1油路)、86u…給排油路(第2油路)、87…分集流バルブ(分流バルブ)、87A…給排ポート(入力ポート)、87B…給排ポート(第1出力ポート)、87C…給排ポート(第2出力ポート)、112…電源回路、120…ラッチングリレー(リレー)、123…リセットコイル(励磁コイル)、126…通電ライン、127…可動接点(接点,第1接点)、128…可動接点(第2接点)、130…ラッチングリレー(リレー)、133…リセットコイル(励磁コイル)、136…通電ライン、137…可動接点(接点,第1接点)、138…可動接点(第2接点)、140…ウイング開閉装置、150…ウイング開閉装置、152…リレー、154…励磁コイル、155…通電ライン、162…リレー、164…励磁コイル、165…通電ライン、170…セミトレーラ(車両)、171…箱型荷台、172…ウイング扉、180…箱型荷台、181…ウイング扉、P1…第1閾値(閾値)、P2…第2閾値、C1Rr…リアシリンダ(第1油圧シリンダ)、C1Fr…フロントシリンダ(第2油圧シリンダ)、C2Rr…リアシリンダ(第1油圧シリンダ)、C2Fr…フロントシリンダ(第2油圧シリンダ)、S1Rr…圧力スイッチ(油圧スイッチ,第1油圧スイッチ)、S1Fr…圧力スイッチ(第2油圧スイッチ)、S2Rr…圧力スイッチ(油圧スイッチ,第1油圧スイッチ)、S2Fr…圧力スイッチ(第2油圧スイッチ)
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16A
図16B