IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 青島海爾洗衣机有限公司の特許一覧 ▶ ハイアールアジアインターナショナル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ランドリ機器 図1
  • 特開-ランドリ機器 図2
  • 特開-ランドリ機器 図3
  • 特開-ランドリ機器 図4
  • 特開-ランドリ機器 図5
  • 特開-ランドリ機器 図6
  • 特開-ランドリ機器 図7
  • 特開-ランドリ機器 図8
  • 特開-ランドリ機器 図9
  • 特開-ランドリ機器 図10
  • 特開-ランドリ機器 図11
  • 特開-ランドリ機器 図12
  • 特開-ランドリ機器 図13
  • 特開-ランドリ機器 図14
  • 特開-ランドリ機器 図15
  • 特開-ランドリ機器 図16
  • 特開-ランドリ機器 図17
  • 特開-ランドリ機器 図18
  • 特開-ランドリ機器 図19
  • 特開-ランドリ機器 図20
  • 特開-ランドリ機器 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025006623
(43)【公開日】2025-01-17
(54)【発明の名称】ランドリ機器
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/52 20200101AFI20250109BHJP
   D06F 33/50 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/52 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/54 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/56 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/57 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/58 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/60 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 33/62 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 34/00 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 34/08 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 34/28 20200101ALI20250109BHJP
   D06F 58/36 20200101ALI20250109BHJP
【FI】
D06F58/52
D06F33/50
D06F33/52
D06F33/54
D06F33/56
D06F33/57
D06F33/58
D06F33/60
D06F33/62
D06F34/00
D06F34/08
D06F34/28
D06F58/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107529
(22)【出願日】2023-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(74)【代理人】
【識別番号】100129377
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 耕司
(72)【発明者】
【氏名】八木 文也
【テーマコード(参考)】
3B167
【Fターム(参考)】
3B167AA02
3B167AC21
3B167AE04
3B167AE05
3B167AE07
3B167BA23
3B167BA92
3B167JA01
3B167JA11
3B167JA31
3B167JA41
3B167JB02
3B167JB03
3B167JC01
3B167JC21
3B167KA52
3B167KA72
3B167KB01
3B167LA23
3B167LB15
3B167LC02
3B167LC14
3B167LD01
3B167LD11
3B167LE02
3B167LE06
3B167LF06
3B167LF22
3B167LG04
3B167MA01
3B167MA07
3B167MA13
3B167MA18
(57)【要約】
【課題】コインランドリ店舗のオーナーのところに騒音の苦情がくるのを抑制する。
【解決手段】本発明に係るランドリ機器は、コインランドリ店舗に設置されるランドリ機器であって、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能である。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コインランドリ店舗に設置されるランドリ機器であって、
脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と、前記通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能であることを特徴とするランドリ機器。
【請求項2】
洗濯物を収容した状態で回転駆動されるドラムを備え、
前記脱水運転について前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転を実行可能であり、
前記静音モードでの運転におけるドラムの回転数は、前記通常モードでの運転におけるドラムの回転数よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のランドリ機器。
【請求項3】
洗濯物を収容したドラム内を通過した空気を屋外へ排気するためのファンを備え、
前記乾燥運転について前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転を実行可能であり、
前記静音モードでの運転におけるファンの回転数は、前記通常モードでの運転におけるファンの回転数よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のランドリ機器。
【請求項4】
前記乾燥運転時に前記ドラム内に供給される空気を加熱するガスバーナと、
前記ガスバーナに供給されるガス量を調整するガス量調整手段とを備え、
前記ガス量調整手段は、前記乾燥運転について前記静音モードでの運転が実行される場合に、前記通常モードでの運転が実行される場合と比べて、前記ガスバーナに供給されるガス量が少なくなるように制御されることを特徴とする請求項3に記載のランドリ機器。
【請求項5】
前記脱水運転および前記乾燥運転の少なくとも一方の運転について、前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転は、あらかじめ設定された時間帯に基づいて自動的に切り替わることを特徴とする請求項1に記載のランドリ機器。
【請求項6】
前記脱水運転および前記乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と前記静音モードでの運転とを切り替えるモード切換手段が設けられることを特徴とする請求項1または5に記載のランドリ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コインランドリ店舗に設置されるランドリ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
コインランドリ店舗には、洗濯運転から濯ぎ運転、脱水運転までを行う洗濯機、洗濯運転から濯ぎ運転、脱水運転、乾燥工程までを行う洗濯乾燥機、乾燥運転のみを行う乾燥機などのランドリ機器が、複数設置されているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-106633
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コインランドリ店舗に設置されたランドリ機器が、例えば夜間の静かな時間帯に運転された場合に、騒音の問題が発生することがある。特に、ランドリ機器において脱水運転や乾燥運転が行われた場合に大きな騒音が発生することが知られている。
【0005】
そのような場合、コインランドリ店舗のオーナーのところに、コインランドリ店舗の近隣に住んでいる住人から苦情がくる問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、コインランドリ店舗のオーナーのところに騒音の苦情がくるのを抑制するランドリ機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係るランドリ機器は、コインランドリ店舗に設置されるランドリ機器であって、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と、前記通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能であることを特徴とする。
【0008】
この場合、コインランドリ店舗に設置されるランドリ機器が、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能であるため、コインランドリ店舗のオーナーのところに騒音の苦情がくるのを抑制することができる。
【0009】
洗濯物を収容した状態で回転駆動されるドラムを備え、前記脱水運転について前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転を実行可能であり、前記静音モードでの運転におけるドラムの回転数は、前記通常モードでの運転におけるドラムの回転数よりも小さいことが好適である。
【0010】
この場合、脱水運転について静音モードでの運転が実行される場合に発生する騒音を、通常モードでの運転が実行される場合に発生する騒音よりも確実に低減することができる。
【0011】
洗濯物を収容したドラム内を通過した空気を屋外へ排気するためのファンを備え、前記乾燥運転について前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転を実行可能であり、前記静音モードでの運転におけるファンの回転数は、前記通常モードでの運転におけるファンの回転数よりも小さいことが好適である。
【0012】
この場合、乾燥運転について静音モードでの運転が実行される場合に発生する騒音を、通常モードでの運転が実行される場合に発生する騒音よりも確実に低減することができる。
【0013】
前記乾燥運転時に前記ドラム内に供給される空気を加熱するガスバーナと、前記ガスバーナに供給されるガス量を調整するガス量調整手段とを備え、前記ガス量調整手段は、前記乾燥運転について前記静音モードでの運転が実行される場合に、前記通常モードでの運転が実行される場合と比べて、前記ガスバーナに供給されるガス量が少なくなるように制御されることが好適である。
【0014】
この場合、乾燥運転について静音モードでの運転が実行される場合に、ファンの回転数が通常モードでの運転における排気ファンの回転数よりも小さく変更されたときに、ドラムに供給される加熱空気の温度が上昇するのを抑制して、加熱空気の温度を適正な温度に保つことができる。
【0015】
前記脱水運転および前記乾燥運転の少なくとも一方の運転について、前記通常モードでの運転と前記静音モードでの運転は、あらかじめ設定された時間帯に基づいて自動的に切り替わることが好適である。
【0016】
この場合、通常モードでの運転と静音モードでの運転とを切り替える時間帯を例えば夜間の静かな時間帯を設定することで、静かな夜間の時間帯に、静音モードでの運転が確実に実行されるようにすることができる。
【0017】
前記脱水運転および前記乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と前記静音モードでの運転とを切り替えるモード切換手段が設けられることが好適である。
【0018】
この場合、ランドリ機器の利用者が、通常モードでの運転を実行するか静音モードでの運転を実行するかを選択することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、コインランドリ店舗のオーナーのところに騒音の苦情がくるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係るランドリ機器100が設置されたコインランドリ店舗Tの概略的な構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る洗濯乾燥機101の斜視図であり、前方右斜め上方から見た図である。
図3】洗濯乾燥機101を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側方から見た概略断面図である。
図4】洗濯乾燥機101を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側方から見た概略断面図である。
図5】ガスバーナ48周辺の構成を示す図である。
図6】洗濯乾燥機101における制御ブロック図である。
図7】乾燥運転が静音モードで行われる場合の制御手順を示すフローチャートである。
図8】乾燥運転時のドラム5の制御方法を説明する図である。
図9】洗濯乾燥機101の運転動作を示す図である。
図10】洗濯乾燥機101の静音モードでの運転が行われた場合に発行されるクーポンの割引額を示す図である。
図11】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図12】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図13】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図14】本発明の第2実施形態に係る洗濯乾燥機103における制御ブロック図である。
図15】洗濯乾燥機103の運転動作を示す図である。
図16】洗濯乾燥機103の静音モードでの運転が行われた場合に発行されるクーポンの割引額を示す図である。
図17】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図18】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図19】洗濯乾燥機101の制御手順を示すフローチャートである。
図20】本発明の第1変形例に係るランドリ機器100の運転動作を示す図である。
図21】本発明の第2変形例に係るランドリ機器100の運転動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るランドリ機器100が設置されたコインランドリ店舗Tの概略的な構成図である。
【0022】
図1に示すように、コインランドリ店舗Tには、ランドリ機器100としての洗濯乾燥機101および乾燥機102と、これらが有線または無線で接続されたDTC105(店舗コントローラ)とが設置される。ランドリ機器100は、料金精算機(図示しない)を有しており、ランドリ機器100ごとのローカル決済を行うことができる。図1では、コインランドリ店舗Tに、ランドリ機器100として6台の洗濯乾燥機101と8台の乾燥機102が設置される場合を図示している。なお、コインランドリ店舗Tに設置されるランドリ機器100の種類や台数は、適宜変更してもよい。
【0023】
以下、洗濯乾燥機101の構成について、図2図5に基づいて説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る洗濯乾燥機101の斜視図であり、前方右斜め上方から見た図である。また、内部の構成要素を一部露出させるため、一部切欠き状態で示されている。図3および図4は、洗濯乾燥機101を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側方または右側方から見た概略断面図である。図5は、ガスバーナ48周辺の構成を示す図である。本実施形態では、洗濯乾燥機101およびその構成要素(構成部品)の説明に関し、便宜上、図2に示すx方向を正面(前)側、その反対側を背面(後)側、z方向を上面(上)側、その反対側を底面(下)側、y方向を右側、その反対側を左側として説明する。
【0024】
洗濯乾燥機101は、業務用の洗濯乾燥機であって、やや縦長の洗濯機本体2によって外殻が構成されている。洗濯機本体2内の略中央部には、外槽3が設けられている。外槽3は、外部の給水設備などから供給される水を溜めるものであり、略水平な方向に延びる中心軸Nを中心とする円筒形状に形成されている。
【0025】
外槽3の前面には、洗濯物を出し入れするための外槽出入口3aが形成されている。外槽出入口3aには、洗濯物を出し入れする際に使用者が開けるための扉10が開閉自在に装着されている。洗濯機本体2の前面の略中央部には、外槽出入口3aよりやや大きい円形の開口2aが外槽出入口3aに対向して形成されている。
【0026】
洗濯機本体2の背面であって、外槽3の後方上寄りには、外部の給水設備などに接続される給水口11が備えられている。給水口11と外槽3の上部に形成された給水口12とは、給水管13により接続されている。給水管13の途中部には、給水バルブ13aが備えられており、給水バルブ13aが「開」にされることによって、給水口11から給水管13を介して供給される水が給水口12から外槽3へ流れ込み、外槽3内に溜められる。
【0027】
外槽3内には、洗濯物が収容されるドラム5が配置されている。ドラム5は、円筒形状に形成され、回転自在に設けられている。ドラム5の内周面には、ほぼ全周にわたって多数の孔5aが穿孔されており、この孔5aを介してドラム5の内部は外槽3と連通している。また、ドラム5の内周面には、ドラム5内に突出するように複数のバッフル5bが設けられている。ドラム5の前面中央部には、洗濯物を出し入れするための洗濯物出入口5cが、外槽出入口3aと同心円状にほぼ同じ径で開口している。
【0028】
外槽3の最下部には、排水口15が形成されている。排水口15は、排水管16により機外と接続されている。排水管16に介挿された排水バルブ16aが「開」にされることによって、外槽3に溜められた水が排水管16を介して機外に排出される。
【0029】
ドラム5の後面には、後方へ突出する回転軸31が外槽3の後面に備えられた軸受32により回転自在に保持されている。外槽3の後方下寄りには、ドラム5を回転駆動させるためのモータ33が配置されている。モータ33の駆動軸31aに取り付けられたモータプーリ34と回転軸31の後端部に取り付けられたドラムプーリ35との間には、ベルト36が掛け回されており、モータ33が駆動されると、ドラム5が回転される。
【0030】
図3に示すように、外槽3の右上部には、吸気ダクト40および冷気ダクト41が一体的に設けられている。
【0031】
吸気ダクト40の下面の中央部やや前寄りには、流入口42が形成されており、吸気ダクト40は、流入口42を介して外槽3と連通している。吸気ダクト40の上方には、吸気ダクト連結管43及びダクト44を介して洗濯機本体2の背面上部に形成される吸気口46と接続され、吸気口46を介して機外と連通している。
【0032】
ダクト44の内部には、ガスバーナ48が配置されており、ダクト44内に導入された空気をガスバーナ48によって加熱した後、その空気をドラム5内に導出する。すなわち、乾燥運転時において洗濯物を乾燥させるための加熱空気は、ガスバーナ48の加熱によって生成される。ガスバーナ48には、図5に示すように、ガスを供給するためのガス供給管48aが接続されており、ガス供給管48aには、開状態(外部からガスが供給される状態)と閉状態(供給されない状態)とを切り替えるガスバルブ48Nと、ガスバーナ48へのガスの供給量を調整する比例弁48Cが設けられている。
【0033】
一方、冷気ダクト41の上面には、空気の入口である冷気取入口41aが形成されている。また、冷気ダクト41は、その下面に形成された冷気流入口41bを介して外槽3と連通している。
【0034】
図4に示すように、外槽3の左上部には、排気ダクト50が設けられている。排気ダクト50の下面の後部には、流出口51が形成されており、排気ダクト50は、流出口51を介して外槽3と連通している。また、排気ダクト50の上方には、排気ダクト連結管52及びダクト53が接続される。
【0035】
ダクト53の他端には、ダクト流出口54が形成されている。ダクト流出口54は、洗濯機本体2の上面に形成された排気口55から露出されている。そして、この露出された部分が、例えば、機外に設けられたダクト(図示せず)により屋外に接続される。
【0036】
ダクト53の内部には、ファン57が配置されている。ファン57は、例えば、乾燥運転時において駆動され、ドラム5および外槽3内の空気等をダクト流出口54から屋外へ排気させるためのものである。ダクト53の内部において、ファン57とダクト流入口53aの間には、ダクト流入口53aからの空気に含まれる埃や塵やリント(糸屑、毛羽など)を捕獲するフィルタ58が設けられている。
【0037】
図6は、洗濯乾燥機101における制御ブロック図である。図6に示すように、洗濯乾燥機101の制御部60は、例えばマイクロコンピュータなどで構成されており、CPUと、ROMと、タイマと、RAMとを備えている。洗濯乾燥機101の洗い運転、濯ぎ運転、脱水運転および乾燥運転の各運転動作は、制御部60によって制御される。洗濯乾燥機101の制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたDTC105と無線接続または有線接続されている。そのため、DTC105により、コインランドリ店舗T内に設置された複数のランドリ機器100(洗濯乾燥機101および乾燥機102)をまとめて制御することができる。
【0038】
制御部60は、通常モード設定部61と、静音モード設定部62と、静音モード切り替え部63と、ガス量調整部64と、クーポン発行部65とを有している。制御部60には、操作パネル66と、ドラム5内に供給される空気の温度を検出するドラム入口温度センサ67と、ドラム5を回転駆動するモータ33と、乾燥運転時に回転駆動されるファン57と、ガスバルブ48Nと、比例弁48Cと、クーポンを印刷するクーポン印刷装置68とが接続される。
【0039】
本実施形態の洗濯乾燥機101は、脱水運転および乾燥運転の両方の運転について、通常モードでの運転と、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能である。
【0040】
(脱水運転の静音モード)
脱水運転が静音モードでの運転が行われる場合、振動音(運転音)を減少させるために、ドラム5の回転数が通常モード時の回転数よりも小さく制御される。そのため、脱水能力が低下するため、静音モードでの脱水運転の運転時間は、通常モードでの脱水運転の運転時間よりも長く変更される。
【0041】
(乾燥運転の静音モード)
乾燥運転が静音モードでの運転が行われる場合、排気音(運転音)を減少させるために、ファン57の回転数が通常モード時の回転数よりも小さく制御される。そのため、乾燥能力が低下するため、静音モードでの乾燥運転の運転時間は、通常モードでの乾燥運転の運転時間よりも長く変更される。
【0042】
通常モード設定部61は、脱水運転が通常モードで実行される場合のドラム5の回転数A1、および、乾燥運転が通常モードで実行される場合のファン57の回転数C1を記憶している。
【0043】
静音モード設定部62は、脱水運転が静音モードで実行される場合のドラム5の回転数A2、および、乾燥運転が通常モードで実行される場合のファン57の回転数C2を記憶している。脱水運転が静音モードで実行される場合のドラム5の回転数A2は、脱水運転が通常モードで実行される場合のドラム5の回転数A1よりも小さい回転数である。乾燥運転が通常モードで実行される場合のファン57の回転数C2は、乾燥運転が通常モードで実行される場合のファン57の回転数C1よりも小さい回転数である。
【0044】
静音モード切り替え部63は、洗濯乾燥機101において、脱水運転および乾燥運転が実行される場合に、通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替える。また、静音モード切り替え部63は、洗濯乾燥機101の運転時間や料金体系(クーポンの発行を含む)を切り替える。
【0045】
具体的には、コインランドリ店舗T内に設置されたDTC105に、オーナーにより通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替える時間帯が設定されている。本実施形態では、DTC105に対して、通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替える時間帯として、22時から6時までの夜間の時間帯が設定されている。そのため、あらかじめ設定された22時から6時までの夜間の時間帯になると、DTC105からコインランドリ店舗T内に設置された複数のランドリ機器100に信号が送信されて、各ランドリ機器100の静音モード切り替え部63は、各ランドリ機器100での脱水運転および乾燥運転を自動的に静音モードでの運転に切り替えるとともに、ランドリ機器100の運転時間を切り替える。なお、本実施形態では、あらかじめ設定された22時から6時までの夜間の時間帯になった後で、ランドリ機器100での各運転コースでの運転が開始される場合(料金が支払われて各運転コースでの運転が開始される場合)に、その各運転コースに含まれる脱水運転および乾燥運転が自動的に静音モードでの運転に切り替えられる。
【0046】
ガス量調整部64は、乾燥運転時においてドラム5内に供給される空気の入口温度が、例えば120~130℃となるように、比例弁48Cを制御する。
【0047】
ここで、乾燥運転が静音モードで行われる場合の制御手順を示すフローチャートについて、図7に基づいて説明する。
【0048】
<ステップS1>
ステップS1において、制御部60は、ドラム5の運転を開始すると共に、ファン57の運転を開始する。
【0049】
<ステップS2>
ステップS2において、制御部60は、ガスバルブ48Nを開にする。
【0050】
<ステップS3>
ステップS3において、制御部60は、ドラム入口温度が120℃以上であるか否かを繰り返し判定する。制御部60によりドラム入口温度が120℃以上でないと判定された場合、ステップS4に進む。制御部60によりドラム入口温度が120℃以上であると判定された場合、ステップS5に進む。
【0051】
<ステップS4>
ステップS4において、制御部60は、ドラム入口温度を上昇させるために、比例弁48Cの開度を大きくして、ステップS3に進む。
【0052】
<ステップS5>
ステップS5において、制御部60は、ドラム入口温度が130℃以上であるか否かを繰り返し判定する。制御部60によりドラム入口温度が130℃以上であると判定された場合、ステップS6に進む。制御部60によりドラム入口温度が120℃以上でないと判定された場合、ステップS7に進む。
【0053】
<ステップS6>
ステップS6において、制御部60は、ドラム入口温度を低くするために、比例弁48Cの開度を小さくして、ステップS3に進む。
【0054】
<ステップS7>
ステップS7において、制御部60は、乾燥時間が経過したか否かを判定する。乾燥運転が行われる乾燥時間は、あらかじめ設定されている。洗濯乾燥機101では、標準コース及び洗濯コースの場合、乾燥時間は、例えば35分に設定されており、乾燥コースの場合、乾燥時間は、投入された料金に応じた時間が設定される。制御部60により乾燥時間が経過していないと判定された場合、ステップS3に進む。制御部60により乾燥時間が経過したと判定された場合、ステップS8に進む。
【0055】
<ステップS8>
ステップS8において、制御部60は、ガスバルブ48Nを全閉にして、乾燥運転を終了する。
【0056】
洗濯乾燥機101において乾燥運転が行われる場合、図8に示すように、ドラム5内にガスバーナ48で加熱された熱風が供給される。すると、その熱風はドラム5内の洗濯物を乾燥させて、洗濯物に含まれる水分を吸収して湿った状態で排気される。乾燥運転時において、ドラム5は、例えば150秒間の右回転と5秒間の左回転とを交互に繰り返す。このように、コインランドリ店舗に設置されたランドリ機器100で乾燥運転を行う場合、ガスバーナを使用するものが多く、ランドリ機器100内の空気を屋外に排気する必要がある。そのため、空気を屋外に排気するために、ファン57を回転駆動することにより、大きな騒音が発生する。
【0057】
上述したように、本実施形態の洗濯乾燥機101において、乾燥運転が静音モードでの運転が行われる場合、ファン57の回転数が通常モード時の回転数よりも小さく制御されると、静音モードでの運転において、ドラム5内に供給される空気量(風量)は、通常モード時と比べて減少して、入口温度(熱風投入温度)が上昇してしまう。その際、ガス量調整部64が、比例弁48Cによりガスバーナ48に供給されるガス量を調整することで、入口温度を例えば120~130℃に保つように制御する。
【0058】
クーポン発行部65は、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードで実行された場合に、クーポン(割引券)を発行する。洗濯乾燥機101において、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードで実行された場合、後述するように、脱水運転および乾燥運転の両方が通常モードで実行される場合と比べて、運転時間が長くなる。そのため、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方を静音モードで実行した利用者に対して、コインランドリ店舗Tに次回来店したときに使用できるクーポンを発行する。すなわち、コインランドリ店舗Tの騒音を低減するために協力頂いた利用者に対してクーポンを発行する。クーポンは、クーポン印刷装置68で印刷されて、そのクーポンは、利用者により持ち帰られる。このように、洗濯乾燥機101において静音モード利用時のみクーポンを発行することで、利用者にとって運転時間は延長されるがお得に利用することができる。また、例えば「静音モードを利用した場合にクーポンを発行する」という情報を宣伝広告に使用することで、コインランドリ店舗Tへの来客数を増加させることができる。本実施形態では、通常モードでの運転が行われる場合と、静音モードでの運転が行われる場合とで料金が変わらないため、コインランドリ店舗Tの売上額は変化しない。これに対して、静音モードでの運転が行われた場合にクーポンが発行されるが、コインランドリ店舗Tに次回来店したときに使用可能なクーポンとして発行することでリピータが増えるため、コインランドリ店舗Tのオーナーにとってメリットがある。そのため、ランドリ機器100の利用料金を単純に安くするよりも、クーポンを出す方が、利用者のリピートがあればオーナーにとってメリットがある。
【0059】
操作パネル66には、利用者が運転コースを選択する運転コース選択ボタン66aが設けられている。洗濯乾燥機101の利用者は、運転コース選択ボタン66aを操作することにより、標準コース、洗濯コースおよび乾燥コースの何れかの運転コースを選択することができる。
【0060】
次に、洗濯乾燥機101の運転動作について、図9に基づいて説明する。
【0061】
(標準コース)
標準コースとは、洗濯運転、濯ぎ運転、脱水運転および乾燥運転が行なわれるコースである。
(1)図9(a)に示すように、標準コースの運転時間は、脱水運転および乾燥運転の両方が通常モードで行われる場合、例えば60分間であり、利用料金は、例えば1200円である。
(2)標準コースの運転時間は、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで行われる場合、例えば(60+α+β)分間であり、利用料金は、例えば1200円である。ただし、α、βは、正の数である。
【0062】
上述したように、あらかじめ設定された22時から6時までの夜間の時間帯になると、その後、各ランドリ機器100での標準コースの運転が開始される場合に、脱水運転および乾燥運転の両方が自動的に静音モードでの運転に切り替えられる。上述した「α分」は、静音モードでの脱水運転が行われる場合に、通常モードでの脱水運転の運転時間よりも延長される運転時間である。上述した「β分」は、静音モードでの乾燥運転が行われる場合に、通常モードでの乾燥運転の運転時間よりも延長される運転時間である。ここで、通常モードでの脱水運転の運転時間と、通常モードでの乾燥運転の運転時間とを比較すると、乾燥運転の運転時間の方が長い。そのため、乾燥運転の延長時間「β分」は、脱水運転の延長時間「α分」よりも長い時間が設定されている。
【0063】
このように、洗濯乾燥機101の標準コースにおいて、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで行われると、脱水運転時のドラム5の回転数が通常モード時のドラム4の回転数よりも小さくなり、脱水運転時の脱水能力が低くなるとともに、乾燥脱水運転時のファン57の回転数が通常モード時のファン57の回転数よりも小さくなり、乾燥運転時の乾燥能力が低くなる。そのため、脱水運転の時間及び乾燥運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の60分よりも(α+β)分間長くなり、(60+α+β)分間となる。
【0064】
(洗濯コース)
洗濯コースとは、洗濯運転、濯ぎ運転、脱水運転のみが行なわれるコースである。
(1)図9(b)に示すように、洗濯コースの運転時間は、脱水運転が通常モードで行われる場合、例えば30分間であり、利用料金は、例えば800円である。
(2)洗濯コースの運転時間は、脱水運転が静音モードで行われる場合、例えば(30+α)分間であり、利用料金は、例えば800円である。ただし、αは、正の数である。
【0065】
このように、洗濯乾燥機101の洗濯コースにおいて、脱水運転が静音モードで行われると、脱水運転時のドラム5の回転数が通常モード時のドラム5の回転数よりも小さくなり、脱水運転時の脱水能力が低くなる。そのため、脱水運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の30分よりもα分間長くなり、(30+α)分間となる。
【0066】
(乾燥コース)
乾燥コースとは、乾燥運転のみが行なわれるコースである。
(1)図9(c)に示すように、乾燥コースの運転時間は、乾燥運転が通常モードで行われる場合、例えば10分間であり、利用料金は、例えば100円である。
(2)乾燥コースの運転時間は、乾燥運転が静音モードで行われる場合、例えば(10+γ)分間であり、利用料金は、例えば100円である。ただし、γは、正の数である。
【0067】
なお、洗濯乾燥機101において乾燥コースを選択して通常モードでの乾燥運転が行われる場合、乾燥機102と同様に、乾燥運転は、投入金額に応じた運転時間が経過するまで行われる。すなわち、通常モードの料金が10分間/100円の場合、例えば200円投入すれば20分間の乾燥運転が行われ、300円投入すれば30分間の乾燥運転が行われる。また、乾燥コースを選択して静音モードでの乾燥運転が行われる場合、通常モードの料金が10分間/100円の場合、例えば200円投入すれば(20+2γ)分間の乾燥運転が行われ、300円投入すれば(30+3γ)分間の乾燥運転が行われる。
【0068】
このように、洗濯乾燥機101の乾燥コースにおいて、乾燥運転が静音モードで行われると、乾燥運転時のファン57の回転数が通常モード時のファン57の回転数よりも小さくなり、乾燥運転時の乾燥能力が低くなる。そのため、乾燥運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の10分よりもγ分間長くなり、(10+γ)分間となる。
【0069】
次に、洗濯乾燥機101の静音モードでの運転が行われた場合に発行されるクーポンの割引額について、図10に基づいて説明する。
【0070】
(標準コース)
洗濯乾燥機101の標準コースにおいて、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで行われると、脱水運転および乾燥運転の両方が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が延長される。そのため、図10(a)に示すように、洗濯乾燥機101は、延長時間の長さに応じた割引を行うために、300円引き(脱水運転100円引き+乾燥運転200円引き)のクーポンを発行する。
【0071】
(洗濯コース)
洗濯乾燥機101の洗濯コースにおいて、脱水運転が静音モードで行われると、脱水運転が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が延長される。そのため、図10(b)に示すように、洗濯乾燥機1は、延長時間の長さに応じた割引を行うために、100円引きのクーポンを発行する。
【0072】
(乾燥コース)
洗濯乾燥機101の乾燥コースにおいて、乾燥運転が静音モードで行われると、乾燥運転が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が延長される。そのため、図10(c)に示すように、洗濯乾燥機1は、延長時間の長さに応じた割引を行うために、100円あたり30円引きのクーポンを発行する。
【0073】
洗濯乾燥機101の制御手順について、図11図13に基づいて説明する。
【0074】
<ステップS101>
図11に示すように、ステップS101において、制御部60は、運転コースとして標準コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により標準コースが選択されたと判定された場合、ステップS102に進む。制御部60により標準コースが選択されていないと判定された場合、図12のフローチャートのステップS106に進む。
【0075】
<ステップS102>
ステップS102において、制御部60は、標準コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であるか否か(標準コースが22時から6時までの夜間の時間帯に選択されたか否か)を判定する。制御部60により標準コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯でないと判定された場合、ステップS103に進む。制御部60により標準コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であると判定された場合、ステップS104に進む。
【0076】
<ステップS103>
ステップS103において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる脱水運転および乾燥運転の両方を通常モードで実行する。その後、制御部60は、標準コースの運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0077】
<ステップS104>
ステップS104において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる脱水運転および乾燥運転の両方を静音モードで実行する。その後、制御部60は、標準コースの運転が終了すると、ステップS105に進む。
【0078】
<ステップS105>
ステップS105において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、300円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0079】
<ステップS106>
図12に示すように、ステップS106において、制御部60は、運転コースとして洗濯コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により洗濯コースが選択されたと判定された場合、ステップS107に進む。制御部60により洗濯コースが選択されていないと判定された場合、図13のフローチャートのステップS111に進む。
【0080】
<ステップS107>
ステップS107において、制御部60は、洗濯コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であるか否か(洗濯コースが22時から6時までの夜間の時間帯に選択されたか否か)を判定する。制御部60により洗濯コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯でないと判定された場合、ステップS108に進む。制御部60により洗濯コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であると判定された場合、ステップS109に進む。
【0081】
<ステップS108>
ステップS108において、制御部60は、洗濯コースの運転を行うが、洗濯コースに含まれる脱水運転を通常モードで実行する。その後、制御部60は、洗濯コースの運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0082】
<ステップS109>
ステップS109において、制御部60は、洗濯コースの運転を行うが、洗濯コースに含まれる脱水運転を静音モードで実行する。その後、制御部60は、洗濯コースの運転が終了すると、ステップS110に進む。
【0083】
<ステップS110>
ステップS110において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0084】
<ステップS111>
図13に示すように、ステップS111において、制御部60は、運転コースとして乾燥コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により乾燥コースが選択されたと判定された場合、ステップS112に進む。制御部60により乾燥コースが選択されていないと判定された場合、図11のフローチャートのステップS101に進む。
【0085】
<ステップS112>
ステップS112において、制御部60は、乾燥コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であるか否か(乾燥コースが22時から6時までの夜間の時間帯に選択されたか否か)を判定する。制御部60により乾燥コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯でないと判定された場合、ステップS113進む。制御部60により乾燥コースの運転が22時から6時までの夜間の時間帯であると判定された場合、ステップS114に進む。
【0086】
<ステップS113>
ステップS113において、制御部60は、投入金額に応じた運転時間の乾燥運転を通常モードで実行する。その後、制御部60は、乾燥コースの運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0087】
<ステップS114>
ステップS114において、制御部60は、投入金額に応じた運転時間の乾燥運転を静音モードで実行する。その後、制御部60は、乾燥コースの運転が終了すると、ステップS115に進む。
【0088】
<ステップS115>
ステップS115において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、30円×投入金額/100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0089】
なお、上述したように、コインランドリ店舗Tに設置される洗濯乾燥機101は、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能であるが、コインランドリ店舗Tに設置される乾燥機102も同様に、通常モードよりも静かな静音モードでの乾燥運転を実行可能である。乾燥機102の通常モードおよび静音モードでの乾燥運転の動作については、洗濯乾燥機101において乾燥コースが選択された場合の動作と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0090】
以上説明したように本実施形態のランドリ機器100は、コインランドリ店舗Tに設置されるランドリ機器100であって、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能である。
【0091】
このようにすれば、コインランドリ店舗Tに設置されるランドリ機器100が、通常モードよりも静かな静音モードでの運転を実行可能であるため、コインランドリ店舗Tのオーナーのところに騒音の苦情がくるのを抑制することができる。
【0092】
本実施形態のランドリ機器100において、洗濯物を収容した状態で回転駆動されるドラム5を備え、脱水運転について通常モードでの運転と静音モードでの運転を実行可能であり、静音モードでの運転におけるドラム5の回転数は、通常モードでの運転におけるドラム5の回転数よりも小さい。
【0093】
このようにすれば、脱水運転について静音モードでの運転が実行される場合に発生する騒音を、通常モードでの運転が実行される場合に発生する騒音よりも確実に低減することができる。
【0094】
本実施形態のランドリ機器100において、洗濯物を収容したドラム5内を通過した空気を屋外へ排気するためのファン57を備え、乾燥運転について通常モードでの運転と静音モードでの運転を実行可能であり、静音モードでの運転におけるファン57の回転数は、通常モードでの運転におけるファ57ンの回転数よりも小さい。
【0095】
このようにすれば、乾燥運転について静音モードでの運転が実行される場合に発生する騒音を、通常モードでの運転が実行される場合に発生する騒音よりも確実に低減することができる。
【0096】
本実施形態のランドリ機器100において、乾燥運転時にドラム5内に供給される空気を加熱するガスバーナ48と、ガスバーナ48に供給されるガス量を調整するガス量調整手段としての比例弁48Cとを備え、比例弁48は、乾燥運転について静音モードでの運転が実行される場合に、通常モードでの運転が実行される場合と比べて、ガスバーナ48に供給されるガス量が少なくなるように制御される。
【0097】
このようにすれば、乾燥運転について静音モードでの運転が実行される場合に、ファン57の回転数が通常モードでの運転における排気ファン57の回転数よりも小さく変更されたときに、ドラム5に供給される加熱空気の温度が上昇するのを抑制して、加熱空気の温度を適正な温度に保つことができる。
【0098】
本実施形態のランドリ機器100において、脱水運転および乾燥運転の両方の運転について、通常モードでの運転と静音モードでの運転は、あらかじめ設定された時間帯に基づいて自動的に切り替わる。
【0099】
このようにすれば、通常モードでの運転と静音モードでの運転とを切り替える時間帯を例えば夜間の静かな時間帯を設定することで、静かな夜間の時間帯に、静音モードでの運転が確実に実行されるようにすることができる。
【0100】
(第2実施形態)
本実施形態の洗濯乾燥機103が、第1実施形態の洗濯乾燥機101と主に異なる点は、通常モードでの運転と静音モードでの運転を切り替える方法である。なお、本実施形態の洗濯乾燥機103の構成において、第1実施形態の洗濯乾燥機101と同様の構成である部分については、詳細な説明は省略する。
【0101】
本実施形態の洗濯乾燥機103において、図14に示すように、操作パネル66には、モード切替ボタン66bが設けられている。そのため、利用者は、モード切替ボタン66bを操作することにより、洗濯乾燥機103において脱水運転および乾燥運転を行う場合に、脱水運転および乾燥運転のそれぞれについて、通常モードでの運転を実行するか、静音モードでの運転を実行するかを選択することができる。そのため、コインランドリ店舗Tに来店した利用者は、例えば急いている場合は、通常モードを選択して、比較的時間に余裕がある場合は、静音モードを選択することができる。これにより、利用者にとっての利便性が高くなる。
【0102】
すなわち、洗濯乾燥機103において標準コースでの運転を行う場合、利用者は、モード切替ボタン66bを操作することにより、脱水運転および乾燥運転の両方について静音モードでの運転を実行することを選択することもできるし、脱水運転および乾燥運転の何れか一方について静音モードでの運転を実行することを選択することもできるし、脱水運転および乾燥運転の両方について通常モードでの運転を実行する(脱水運転および乾燥運転の両方について静音モードでの運転を実行しない)ことを選択することもできる。そのため、コインランドリ店舗Tに来店した利用者は、どの程度急いでいるとか、どの程度時間に余裕があるとかにより、脱水運転および乾燥運転の両方について静音モードにしたり、脱水運転のみについて静音モードにしたり、乾燥運転のみについて静音モードにしたり、適宜選択することできる。
【0103】
また、洗濯乾燥機103において洗濯コースでの運転を行う場合に、利用者は、モード切替ボタン66bを操作することにより、脱水運転について、通常モードでの運転を実行するか、静音モードでの運転を実行するかを選択することができる。
【0104】
また、洗濯乾燥機103において乾燥コースでの運転を行う場合に、利用者は、モード切替ボタン66bを操作することにより、乾燥運転について、通常モードでの運転を実行するか、静音モードでの運転を実行するかを選択することができる。
【0105】
本実施形態の洗濯乾燥機103では、モード切替ボタン66bを操作することにより静音モードでの運転が選択された場合に、静音モード切り替え部63は、その静音モードが選択された脱水運転または乾燥運転について静音モードでの運転に切り替えるとともに、洗濯乾燥機101の料金体系(クーポンの発行を含む)を切り替える。
【0106】
次に、洗濯乾燥機103の運転動作について、図15に基づいて説明する。
【0107】
(標準コース)
標準コースとは、洗濯運転、濯ぎ運転、脱水運転および乾燥運転が行なわれるコースである。
(1)図15(a)に示すように、標準コースの運転時間は、脱水運転および乾燥運転の両方が通常モードで行われる場合、例えば60分間であり、利用料金は、例えば1200円である。
(2)標準コースの運転時間は、脱水運転が静音モードで行われ、且つ、乾燥運転が通常モードで行われる場合、例えば(60+α)分間であり、利用料金は、例えば1200円である。ただし、αは、正の数である。
(3)標準コースの運転時間は、脱水運転が通常モードで行われ、且つ、乾燥運転が静音モードで行われる場合、例えば(60+β)分間であり、利用料金は、例えば1200円である。ただし、βは、正の数である。
(4)標準コースの運転時間は、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで行われる場合、例えば(60+α+β)分間であり、利用料金は、例えば1200円である。
【0108】
このように、洗濯乾燥機101の標準コースにおいて、脱水運転が静音モードで行われ、且つ、乾燥運転が通常モードで行われると、脱水運転時のドラム5の回転数が通常モード時のドラム5の回転数よりも小さくなり、脱水運転時の脱水能力が低くなる。そのため、脱水運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の60分よりもα分間長くなり、(60+α)分間となる。
【0109】
同様に、洗濯乾燥機1の標準コースにおいて、脱水運転が通常モードで行われ、且つ、乾燥運転が静音モードで行われると、乾燥脱水運転時のファン57の回転数が通常モード時のファン57の回転数よりも小さくなり、乾燥運転時の乾燥能力が低くなる。そのため、乾燥運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の60分よりもβ分間長くなり、(60+β)分間となる。
【0110】
同様に、洗濯乾燥機1の標準コースにおいて、脱水運転および乾燥運転が何れも静音モードで行われると、脱水運転時のドラム5の回転数が通常モード時のドラム5の回転数よりも小さくなり、脱水運転時の脱水能力が低くなるとともに、乾燥脱水運転時のファン57の回転数が通常モード時のファン57の回転数よりも小さくなり、乾燥運転時の乾燥能力が低くなる。そのため、脱水運転の時間及び乾燥運転の時間が自動的に延ばされるため、標準コースの運転時間は、通常時の60分よりも(α+β)分間長くなり、(60+α+β)分間となる。
【0111】
(洗濯コース)および(乾燥コース)
洗濯コース及び乾燥コースについては、図15(b)及び図15(c)に示すように、第1実施形態の洗濯乾燥機101と同様であるので説明は省略する。
【0112】
次に、洗濯乾燥機103の静音モードでの運転が行われた場合に発行されるクーポンの割引額について、図16に基づいて説明する。
【0113】
(標準コース)
図16(a)に示すように、洗濯乾燥機103の標準コースにおいて、脱水運転のみが静音モードで行われると、脱水運転が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が延長される。そのため、洗濯乾燥機103は、延長時間の長さに応じた割引を行うために、100円引きのクーポンを発行する。
【0114】
また、洗濯乾燥機103の標準コースにおいて、乾燥運転のみが静音モードで行われると、乾燥運転が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が延長される。そのため、洗濯乾燥機103は、延長時間の長さに応じた割引を行うために、200円引きのクーポンを発行する。本実施形態の洗濯乾燥機103の標準コースでは、乾燥運転の延長時間が脱水運転の延長時間よりも長いため、乾燥運転の延長時間「β分」は、脱水運転の延長時間「α分」よりも長い時間が設定されている。これにより、乾燥運転のみが静音モードで行われる場合の割引料金(200円)を、脱水運転のみが静音モードで行われる場合の割引料金(100円)よりも大きくしている。
【0115】
また、洗濯乾燥機103の標準コースにおいて、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで行われると、脱水運転および乾燥運転の両方が標準モードで行われる場合と比べて運転時間が300円引き(脱水運転100円引き+乾燥運転200円引き)のクーポンを発行する。
【0116】
(洗濯コース)および(乾燥コース)
洗濯コース及び乾燥コースについては、図16(b)及び図16(c)に示すように、第1実施形態の洗濯乾燥機101と同様であるので説明は省略する。
【0117】
本実施形態では、コインランドリ店舗Tのランドリ機器100の稼働台数が多い場合に、クーポンの割引額が追加される。
【0118】
具体的には、図16(d)に示すように、標準コースおよび洗濯コースでの運転を開始する場合に、ランドリ機器100の稼働台数が4台未満である場合(他のランドリ機器100が稼働していていない状態、または、既に1~2台のランドリ機器100が稼働している状態で、新たにランドリ機器100の運転を開始する場合)、割引額は追加されない。これに対して、ランドリ機器100の稼働台数が4台以上である場合(既に3台のランドリ機器100が稼働している状態で、新たにランドリ機器100の運転を開始する場合)、割引額が100円追加される。
【0119】
乾燥コースでの運転を開始する場合、ランドリ機器100の稼働台数が4台未満である場合(他のランドリ機器100が稼働していていない状態、または、既に1~2台のランドリ機器100が稼働している状態で、新たにランドリ機器100の運転を開始する場合)、割引額は追加されない。これに対して、ランドリ機器100の稼働台数が4台以上である場合(既に3台のランドリ機器100が稼働している状態で、新たにランドリ機器100の運転を開始する場合)、100円あたり割引額が20円追加される。
【0120】
なお、本実施形態のコインランドリ店舗Tに設置された乾燥機102も、洗濯乾燥機103と同様に、モード切替ボタンを操作することにより、通常モードで運転するか、静音モードで運転するかを選択することができる。そのため、コインランドリ店舗Tに設置されたランドリ機器100の稼働台数とは、6台の洗濯乾燥機103および8台の乾燥機の14台のランドリ機器100において稼働している台数を意味する。本実施形態では、ランドリ機器100が、どのような運転を行っている場合でも(例えば洗濯乾燥機103が標準コース、洗濯コース、乾燥コースの何れかの運転を行っている場合、または、乾燥機102が乾燥運転を行っている場合)、何らかの運転が行われていれば、稼働台数に含まれる。
【0121】
洗濯乾燥機103の動作について、図17図19に基づいて説明する。
【0122】
<ステップS201>
図17に示すように、ステップS201において、制御部60は、運転コースとして標準コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により標準コースが選択されたと判定された場合、ステップS202に進む。制御部60により標準コースが選択されていないと判定された場合、図18のフローチャートのステップS218に進む。
【0123】
<ステップS202>
ステップS202において、制御部60は、脱水運転について静音モードが選択されたか否かを判定する。制御部60により脱水運転について静音モードが選択されていないと判定された場合、ステップS203に進む。制御部60により脱水運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS209に進む。
【0124】
<ステップS203>
ステップS203において、制御部60は、乾燥運転について静音モードが選択されたか否かを判定する。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されていないと判定された場合、ステップS204に進む。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS205に進む。
【0125】
<ステップS204>
ステップS204において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる脱水運転および乾燥運転の両方を通常モードで実行する。その後、制御部60は、標準コースの運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0126】
<ステップS205>
ステップS205において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる乾燥運転のみを静音モードで実行する。その後、制御部60は、標準コースの運転が終了すると、ステップS206に進む。
【0127】
<ステップS206>
ステップS206において、制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたランドリ機器100の稼働台数が4台以上であるか否かを判定する。ここで、ステップS206で判定されるランドリ機器100の稼働台数とは、ステップS201で運転コースとして標準コースが選択されて料金が支払われた時点のランドリ機器100の稼働台数である。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台未満と判定された場合、ステップS207に進む。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上であると判定された場合、ステップS208に進む。
【0128】
<ステップS207>
ステップS207において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、200円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0129】
<ステップS208>
ステップS208において、制御部60は、稼働台数が4台以上であるため、割引額を100円加算して、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、300円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0130】
<ステップS209>
ステップS202において制御部60により脱水運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS209において、制御部60は、乾燥運転について静音モードが選択されたか否かを判定する。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されていないと判定された場合、ステップS210に進む。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS214に進む。
【0131】
<ステップS210>
ステップS210において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる脱水運転のみを静音モードで実行する。その後、ステップS211に進む。
【0132】
<ステップS211>
ステップS211において、制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたランドリ機器100の稼働台数が4台以上であるか否かを判定する。ここで、ステップS211で判定されるランドリ機器100の稼働台数とは、ステップS201で運転コースとして標準コースが選択されて料金が支払われた時点のランドリ機器100の稼働台数である。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台未満と判定された場合、ステップS212に進む。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上であると判定された場合、ステップS213に進む。
【0133】
<ステップS212>
ステップS212において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0134】
<ステップS213>
ステップS213において、制御部60は、稼働台数が4台以上であるため、割引額を100円加算して、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、200円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0135】
<ステップS214>
ステップS214において、制御部60は、標準コースの運転を行うが、標準コースに含まれる脱水運転および乾燥運転の両方を静音モードで実行する。その後、ステップS215に進む。
【0136】
<ステップS215>
ステップS215において、制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたランドリ機器100の稼働台数が4台以上であるか否かを判定する。ここで、ステップS215で判定されるランドリ機器100の稼働台数とは、ステップS201で運転コースとして標準コースが選択されて料金が支払われた時点のランドリ機器100の稼働台数である。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台未満と判定された場合、ステップS216に進む。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上であると判定された場合、ステップS217に進む。
【0137】
<ステップS216>
ステップS216において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、300円引き(脱水運転100円引き+乾燥運転200円引き)のクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0138】
<ステップS217>
ステップS217において、制御部60は、稼働台数が4台以上であるため、割引額を100円加算して、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、400円引き(脱水運転100円引き+乾燥運転200円引き+追加割引100円引き)のクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0139】
<ステップS218>
図18に示すように、ステップS218において、制御部60は、運転コースとして洗濯コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により洗濯コースが選択されたと判定された場合、ステップS219に進む。制御部60により洗濯コースが選択されていないと判定された場合、図19のフローチャートのステップS225に進む。
【0140】
<ステップS219>
ステップS219において、制御部60は、脱水運転について静音モードが選択されたか否かを判定する。制御部60により脱水運転について静音モードが選択されていないと判定された場合、ステップS220に進む。制御部60により脱水運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS221に進む。
【0141】
<ステップS220>
ステップS220において、制御部60は、洗濯コースの運転を行うが、洗濯コースに含まれる脱水運転を通常モードで実行する。その後、制御部60は、洗濯コースの運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0142】
<ステップS221>
ステップS221において、制御部60は、洗濯コースの運転を行うが、洗濯コースに含まれる脱水運転を静音モードで実行する。その後、ステップS222に進む。
【0143】
<ステップS222>
ステップS222において、制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたランドリ機器100の稼働台数が4台以上であるか否かを判定する。ここで、ステップS222で判定されるランドリ機器100の稼働台数とは、ステップS218で運転コースとして洗濯コースが選択されて料金が支払われた時点のランドリ機器100の稼働台数である。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上でないと判定された場合、ステップS223に進む。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上であると判定された場合、ステップS224に進む。
【0144】
<ステップS223>
ステップS223において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0145】
<ステップS224>
ステップS224において、制御部60は、稼働台数が4台以上であるため、割引額を100円加算して、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、200円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0146】
<ステップS225>
図19に示すように、ステップS225において、制御部60は、運転コースとして乾燥コースが選択されて料金が支払われたか否かを判定する。制御部60により乾燥コースが選択されたと判定された場合、ステップS226に進む。制御部60により洗濯コースが選択されていないと判定された場合、図17のフローチャートのステップS201に進む。
【0147】
<ステップS226>
ステップS226にいて、制御部60は、乾燥運転について静音モードが選択されたか否かを判定する。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されていないと判定された場合、ステップS227に進む。制御部60により乾燥運転について静音モードが選択されたと判定された場合、ステップS228に進む。
【0148】
<ステップS227>
ステップS227において、制御部60は、乾燥コースの乾燥運転を通常モードで実行する。その後、制御部60は、乾燥コースの乾燥運転が終了すると、運転動作を終了する。
【0149】
<ステップS228>
ステップS228において、制御部60は、乾燥コースの乾燥運転を静音モードで実行する。その後、ステップS229に進む。
【0150】
<ステップS229>
ステップS229において、制御部60は、コインランドリ店舗T内に設置されたランドリ機器100の稼働台数が4台以上であるか否かを判定する。ここで、ステップS229で判定されるランドリ機器100の稼働台数とは、ステップS225で運転コースとして乾燥コースが選択されて料金が支払われた時点のランドリ機器100の稼働台数である。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上でないと判定された場合、ステップS230に進む。制御部60によりランドリ機器100の稼働台数が4台以上であると判定された場合、ステップS231に進む。
【0151】
<ステップS230>
ステップS230において、制御部60は、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、30円×投入金額/100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0152】
<ステップS231>
ステップS231において、制御部60は、稼働台数が4台以上であるため、100円あたりの割引額を20円加算して、クーポン印刷装置66によりクーポンを印刷して、50円×投入金額/100円引きのクーポンを発行して、運転動作を終了する。
【0153】
本実施形態の洗濯乾燥機103では、第1実施形態の洗濯乾燥機101と同様の効果が得られる。
【0154】
また、本実施形態の洗濯乾燥機103では、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方の運転について、通常モードでの運転と静音モードでの運転とを切り替えるモード切換手段としてのモード切換ボタン66bが設けられる。
【0155】
このようにすれば、洗濯乾燥機103の利用者が、脱水運転および乾燥運転について、通常モードでの運転を実行するか静音モードでの運転を実行するかを選択することができる。
【0156】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0157】
例えば上記第1実施形態では、あらかじめ設定された22時から6時までの夜間の時間帯において、通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替えられるが、それに限られない。通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替えられる時間帯は、任意に設定することができる。例えば乾燥運転時の騒音は、低い音で遠くまで聞こえるのに対して、脱水運転時の騒音(振動音)は、コインランドリ店舗T内で収まる場合がある。そのとき、コインランドリ店舗Tに喫茶店などの店舗が併設されている場合、夜間でなく昼間も、脱水運転時の騒音が問題となることが考えられる。そのような場合、コインランドリ店舗Tに併設された店舗の営業時間の時間帯において、通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替えられるようにすることが考えられる。
【0158】
なお、コインランドリ店舗Tの外部的な要因(例えば地盤が弱い)により騒音が大きくなる場合がある。そのような場合は、コインランドリ店舗Tのオーナーが時間帯を設定した方が、コインランドリ店舗Tの騒音を確実に抑制することができる。
【0159】
上記第1実施形態のランドリ機器100において、操作パネル66が、第2実施形態と同様に、モード切替ボタン66bを有してもよい。その場合、オーナーがあらかじめ設定された時間帯において通常モードでの運転から静音モードでの運転に切り替えるように設定にしたとしても、利用者が急いでいる場合は、モード切替ボタン66bを操作して通常モードに切り替え可能としてもよい。利用者が通常モードに切り替えた場合、クーポンは発行されないようにしてもよい。
【0160】
上記第1及び第2実施形態では、静音モード設定部62に記憶されるドラム5の回転数A2およびファン57の回転数C2が、あらかじめコインランドリ店舗Tのオーナーにより設定されているが、それに限られない。コインランドリ店舗Tのエリアによって騒音レベルが異なるため、例えば、回転数を2~3段階等のレベル設定にオーナーが調整できてもよい。
【0161】
上記第1実施形態では、あらかじめ設定された時間帯において、洗濯乾燥機101の標準コースに含まれる脱水運転及び乾燥運転の両方について静音モードでの運転が実行されるが、脱水運転及び乾燥運転の一方の運転について静音モードでの運転が実行されてもよい。すなわち、コインランドリ店舗Tにおいて、脱水運転の騒音が問題となる場合は、脱水運転のみについて静音モードでの運転が実行されるようにして、乾燥運転の騒音が問題となる場合は、乾燥運転のみについて静音モードでの運転が実行されるようにしてもよい。
【0162】
上記第1及び第2実施形態では、ランドリ機器100としての洗濯乾燥機101、103および乾燥機102について説明したが、本発明は、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方を実行可能なランドリ機器に適用できる。
【0163】
上記第1及び第2実施形態では、ランドリ機器100が料金精算機有しており、ランドリ機器100ごとのローカル決済が行われる場合について説明したが、それに限られない。コインランドリ店舗Tにおいて、ランドリ機器100は、集中決済端末における集中決済が行われてもよい。また、コインランドリ店舗Tにおいて、ランドリ機器100ごとのローカル決済と集中決済端末における集中決済とを併用してもよい。
【0164】
上記第1及び第2実施形態では、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードでの運転が実行された場合に、所定金額が料金から割り引かれるクーポンが発行されるが、それに限られない。例えば、静音モードでの運転が実行された場合にクーポンを発行しなくてもよい。また、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードでの運転が実行された場合に、所定金額に対して所定の割引率の金額が割り引かれるクーポンが発行されてもよい。
【0165】
上記第2実施形態では、クーポンの割引額をコインランドリ店舗Tでのランドリ機器100の稼働台数が所定台数以上であるか否かにより変更しているが、それに限られない。クーポンの割引額をランドリ機器100の稼働台数により変更しなくてもよい。クーポンの割引額をランドリ機器100の稼働台数により変更する場合でも、その稼働台数の所定台数は、4台に限られず、任意の所定台数以上であるか否かにより変更してもよい。第1実施形態においても、クーポンの割引額をコインランドリ店舗Tでのランドリ機器100の稼働台数が所定台数以上であるか否かにより変更してもよい。
【0166】
上記第1及び第2実施形態では、脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードでの運転が実行された場合にクーポンが発行されるが、それに限られない。脱水運転および乾燥運転の少なくとも一方が静音モードでの運転が実行された場合に、クーポンを発行する代わりに、料金を割引いて、運転コースの料金を低額に変更してもよい。この場合、静音モードにおいて脱水能力または乾燥能力が低くなる分、運転時間を延長することにより、単位金額あたりの運転時間を自動で変更(延長)することができる。また、例えば「静音モードを利用した場合に料金が低額になる」という情報を宣伝広告に使用することで、コインランドリ店舗Tへの来客数を増加させることができる。
【0167】
具体的には、図20に示すように、第1実施形態の洗濯乾燥機101において、標準コースの場合、脱水運転および乾燥運転の両方が通常モードで実行されるときに料金が1200円に対して、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで実行されるときに料金を900円に低額に変更してもよい。同様に、洗濯コースの場合、脱水運転が通常モードで実行されるときに料金が800円に対して、脱水運転が静音モードで実行されるときに料金を700円に低額に変更してもよい。同様に、乾燥コースの場合、乾燥運転が通常モードで実行されるときに料金が100円に対して、乾燥運転が静音モードで実行されるときに料金を70円に低額に変更してもよい。
【0168】
また、図21に示すように、第2実施形態の洗濯乾燥機103において、標準コースの場合、脱水運転および乾燥運転の両方が通常モードで実行されるときに料金が1200円に対して、脱水運転のみが静音モードで実行されるときに料金を1100円に低額に変更し、乾燥運転のみが静音モードで実行されるときに料金を1000円に低額に変更し、脱水運転および乾燥運転の両方が静音モードで実行されるときに料金を900円に低額に変更してもよい。同様に、洗濯コースの場合、脱水運転が通常モードで実行されるときに料金が800円に対して、脱水運転が静音モードで実行されるときに料金を700円に低額に変更してもよい。同様に、乾燥コースの場合、乾燥運転が通常モードで実行されるときに料金が100円に対して、乾燥運転が静音モードで実行されるときに料金を70円に低額に変更してもよい。
【0169】
なお、本明細書で説明した各運転コースの運転時間や料金、割引金額などは、例であり、任意に設定してもよい。
【符号の説明】
【0170】
5 ドラム
48 ガスバーナ
48C 比例弁
57 ファン
100 ランドリ機器
101 洗濯乾燥機
102 乾燥機
103 洗濯乾燥機
T コインランドリ店舗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21